JPH1151875A - 位相欠陥計測装置および位相欠陥計測方法 - Google Patents

位相欠陥計測装置および位相欠陥計測方法

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JPH1151875A
JPH1151875A JP21350397A JP21350397A JPH1151875A JP H1151875 A JPH1151875 A JP H1151875A JP 21350397 A JP21350397 A JP 21350397A JP 21350397 A JP21350397 A JP 21350397A JP H1151875 A JPH1151875 A JP H1151875A
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JP
Japan
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light
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phase defect
measurement
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Application number
JP21350397A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Shishido
弘明 宍戸
Toshihiko Nakada
俊彦 中田
Akira Shimase
朗 嶋瀬
Junzo Azuma
淳三 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相シフトレチクル等に発生した不定形状の
位相欠陥の修正を高精度に行うため、位相欠陥の立体形
状または屈折率の分布を高精度に計測すること。 【解決手段】 その偏波面が互いに直交する第1、第2
の直線偏波光から互いに45度傾いた偏波光線分を透過
させて、この透過光から第1の電気信号波形を求める。
また、試料上に、その偏波面が互いに直交する第1、第
2の直線偏波光を、集光状態を互いに変化させて投影
し、試料からの反射光または透過光の、第1、第2の直
線偏波光の集光状態を元に戻した後、この第1、第2の
直線偏波光から互いに45度傾いた偏波光線分を透過さ
せて、この透過光から第2の電気信号波形を求める。そ
して、第1、第2の電気信号波形から互いの信号の位相
差を演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レチクル等のホト
マスク上に発生した位相欠陥を測定する位相欠陥計測装
置および位相欠陥計測方法に係り、特に、位相シフトレ
チクル等で発生する透明で不定形な位相欠陥の立体形状
または屈折率の分布を計測するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI或いはプリント基板などを製造す
るのに使用されるレチクル等のホトマスクの製造工程で
は厳重に欠陥検査され、欠陥を修正した後に出荷され
る。これは、レチクル等のホトマスク上に、例えばミク
ロンオーダーの微小欠陥が存在している場合において
も、該欠陥によりレチクル等のホトマスクの回路パター
ンがウェハに正常に転写しないことから、LSIチップ
全数が不良になる問題があるためである。この問題点
は、最近のLSIの高集積化に伴い一層顕在化し、より
微小のサブミクロンオーダーあるいはそれ以下のディー
プサブミクロンオーダーの欠陥の存在も、許容されなく
なってきている。
【0003】近年、クロム等の金属薄膜で形成されたレ
チクル上の回路パターンの転写解像度の向上を目的とし
て、レチクル上の回路パターン間に位相シフト膜、ある
いは位相シフタと呼ばれる、透明または半透明薄膜(概
ね露光光源の波長の1/2の奇数倍の光路長となる膜厚
を有する)を設けたレチクル(位相シフトレチクル)が
使用されている。
【0004】レチクル等のホトマスクの回路パターンの
形成工程では、数個の欠陥が発生することは良くあるこ
とであり、そのため、欠陥の検出と修正は必ず行われる
プロセスである。
【0005】金属薄膜による遮光膜の場合には、不足欠
陥をFIB(収束イオンビーム)によるCVD等によっ
て遮光物を堆積させることにより、修正する技術が確立
されている。
【0006】また、余剰欠陥の場合には、さらに簡単
に、レーザまたはFIB等のエネルギービームを照射
し、基材である石英と欠陥との材質(金属)の差を利用
し、多めのエネルギーを照射し、金属からなる(熱に弱
い)欠陥部分を蒸発させ、除去する技術が以前から確立
されている。
【0007】また、位相シフトレチクル上の位相シフタ
の欠陥(位相欠陥)に対しても、完全に不足している欠
陥や、回路パターンと同様な形状で余剰となっている欠
陥に対しては、ガスアシストを併用したFIBによる修
正技術が提案されている(例えば特開平4−28854
2号公報)。
【0008】また、位相シフタの膜の形成具合を、ある
程度大きな面積(数ミクロン程度)で検査する技術とし
ては、特開平6−130653号公報、特開平6−14
8086号公報、特開平6−174550号公報、特開
平6−229724号公報、特開平6−331321号
公報、特開平7−128842号公報などに、光干渉技
術を用いた位相シフタの膜厚測定技術として開示されて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】位相シフトレチクル上
のシフタパターンで発生する欠陥(位相欠陥)の特徴と
して、基材と材質が同じであることが挙げられる。この
ため、材質の差を利用したエネルギービームによる修正
はできない。
【0010】また、FIBのガスアシストによる修正を
余剰欠陥に対して行う場合でも、基材(基板)部分を削
ることなく、余剰欠陥のみを除去することが求められ
る。このためには、修正量を余剰欠陥の立体形状(厚
み)に合わせて制御する必要がある。一般に、余剰欠陥
は、位相シフタを形成する際に、プロセスの不具合によ
り本来位相シフタが形成されない部分に対してその一部
が残留してしまったものが多く、このため、立体形状
(厚み)は不定形となり、また、その材質も位相シフタ
および基材と同じものであることが多い。
【0011】FIBは、加工手段としてだけでなく、試
料から発生する2次電子を観察することにより、高解像
な観察手段としても使うことができる。従って、2次電
子の発生が異なる物質から構成された欠陥を修正するに
は、FIB自身で観察を行いながら、修正を行えば、精
度良い修正が可能となる。しかし、位相シフタの欠陥
(位相欠陥)は、基本的に基材と同じ材質のため、FI
Bによる観察ができない。このため、他の手段により、
欠陥の立体形状を高分解能(具体的には、平面方向には
サブミクロン以下、高さ方向には数十ナノメートル以
下)で測定し、測定結果に基づいた修正量の制御を行う
ことが必要となる。
【0012】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、位相シフトレチクル等の回路
パターンを有する基材(基板)上に発生した位相欠陥の
修正を高精度に行うために、位相欠陥の立体形状または
屈折率の分布を高精度に計測することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、例えば、計測用コヒーレント光源からの
光線を周波数シフタにより、わずかに周波数が異なり、
その偏波面が互いに直交する第1、第2の直線偏波光に
変化させ、次に、上記周波数シフタからの光線を第1、
第2の光軸上の第1、第2の光線に分岐し、上記第1の
光軸上に配置された第1の検光手段により、分岐した上
記第1の光線の上記第1、第2の直線偏波光から互いに
45度傾いた偏波光線分を透過させ、この透過光を集光
して、第1の検出器により第1の電気信号波形に変換
し、また、分岐した上記第2の光線の上記第1、第2の
直線偏波光に対して、光軸またはその集光状態を互いに
変化させた後、上記第2の光軸上に配置された光学手段
により、上記第2の光線を試料基板上の測定位置に投影
し、第2の光軸上に配置された集光手段により、上記試
料基板上からの反射光または透過光を集光した後、上記
変化させられた上記第1、第2の直線偏波光の光軸また
はその集光状態を元に戻して、第2の光軸上に配置され
た第2の検光手段により、上記第1、第2の直線偏波光
から互いに45度傾いた偏波光線分を透過させ、この透
過光を集光して、第2の検出器により第2の電気信号波
形に変換し、上記第1、第2の電気信号波形から、互い
の信号の位相差量を演算して、これに基づき、位相欠陥
の立体形状または屈折率の分布を求める、ようにされ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を用いて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に
係る欠陥位相差量の計測装置(位相欠陥の立体形状(物
理的な立体形状)または屈折率の分布の計測装置)の概
略構成を示す図である。図1において、1は位相シフト
レチクル、2は位相欠陥(欠陥)、3は対物レンズ、4
は複屈折レンズ、5はハーフミラー、6は検光子、7は
結像レンズ、8はピンホール、9はプローブ光検出器、
10は位相差検出器、11はビームエキスパンダ、12
は周波数シフタ、13はレーザ発振器(計測用コヒーレ
ント光源)、14は参照光検出器、15は参照光、16
はプローブ光、17は検光子、18は集光レンズ、19
は位相差量出力である。
【0015】図1に示す構成において、直線偏光レーザ
発振器13から出力された単一波長の光は、周波数シフ
タ12により互いに直交する偏波面を持ち、かつ光の周
波数が微妙に異なる2つの光線に変換される。ここでい
う微妙な周波数の差は、数十kHzから数十MHzが選
ばれることが多いが、本発明の内容がその周波数により
変わることはない。一方の光は基準光として、もう一方
の光は測定光(プローブ光)として試料上に投影され
る。この場合、周波数シフタ12から出るどちらの光を
基準光とするかは任意である。また、ゼーマンレーザの
様に、最初から周波数が微妙に異なる2つの光線を射出
するレーザを使用すれば、周波数シフタ12は不要とと
なる。
【0016】レーザ発振器13の発振波長に関しては、
本発明による欠陥位相差量測定の際の空間分解能に大き
く影響するため、慎重に選定される。一般的にヘテロダ
イン干渉方式では、その取り取扱い易さや周辺の光学素
子の普及度から、He−Neレーザの633nmの波長
が選ばれる。しかし、本発明による欠陥位相差量の計測
装置では、欠陥の空間的な位相差分布(ここでいう空間
分布とは、レチクル等のホトマスクでは基板平面上での
位相差分布を意味する)を測定するため、光源波長と検
出対物レンズのNAで決まる空間分解能を、目的に必要
な分解能で確保する観点から選ぶ。
【0017】具体的には、256M〜1GビットDRA
M等の素子で代表されるプロセスレベルのLSIに対し
ては、0.25μm以下の分解能で修正する必要があ
る。光源波長λと検出対物レンズ光学系の物体側NAと
分解能Dの間には、D=0.5λ/NAという関係がお
およそ成り立つ。これに当てはめると、NA=0.5の
光学系を用いた場合のλは250nm以下、NA=0.
75光学系を用いた場合のλは375nm以下となる。
この範囲の波長で実用的な連続発振を行うレーザ光源と
しては、Arイオンレーザがある。Arイオンレーザで
は、351nmや364〜351nmにかけて発振波長
があるものが市販されている。また、Arイオンレーザ
と2倍高調波結晶を組み合わせたレーザでは、229n
m〜264nmにかけていくつかの発振波長が存在する
ものが市販されている。さらに、Nd:YAGレーザの
4倍高調波では、266nmの波長が得られる。
【0018】また、0.15μmの分解能を得たい場合に
波長250nmの光源を用いると、約0.8のNAが必
要となる。
【0019】周波数シフタ12から射出した光は、ハー
フミラー5により参照光15とプローブ光16に分離さ
れる。参照光15は、そのまま検光子17を経て集光レ
ンズ18により参照光検出器14上で干渉し、干渉ビー
ト波形が電気信号波形に変換される。一方、プローブ光
16は、対物レンズ3により試料(位相シフトレチクル
1)上に集光される。
【0020】このとき、試料上では図2に示すように、
周波数シフタ12で分けられた基準光による基準スポッ
ト光202と測定光による測定スポット光203とし
て、それぞれ異なるスポット径で集光される。測定スポ
ット光203は、光学系の回折限界まで集光されるのが
空間分解能を高めるためには望ましい。また、基準スポ
ット光202は、基準となる高さを決めるものであるの
で、ある程度十分な大きさを持ったスポット径が必要で
ある。この場合、基準高さはスポット内に含まれる平面
の高さの平均として定められる。このため、基準スポッ
ト光202内に遮光部分と透過部分とが混在しても構わ
ない。
【0021】また、測定スポット光203は基準スポッ
ト光202の中央に配置すると、測定に方向性がなくな
り、パターンの方向に拘らず測定が可能になる。これ
は、自動的、連続的に試料全面を走査するタイプの測定
には有利な特徴である。
【0022】もともと同一の光を同一の光学系で集光
し、なおかつ異なるサイズのスポットをつくるのが複屈
折レンズ4の役割である。複屈折レンズ4は、複屈折性
光学結晶(あるいは複屈折性電気光学結晶)の特性であ
る、1つの偏波面とそれと直交する偏波面とで屈折率が
異なるという特徴を生かして、異なる直交する偏波面の
光に対して異なる焦点距離を有するレンズとして動作す
る。なお、図中では、説明を明確にするために、一方に
は有限の焦点距離のレンズとして、もう一方には無限の
焦点距離を持つものとして示してある。
【0023】この様に複屈折レンズは特殊な機能を持つ
ため、一般の光学素子ほどは自由度が高くなく、装置構
成上設計に制約を受ける場合がある。図11の(b)に
は、図11の(a)で示す複屈折レンズ4の機能を、一
般の光学素子で代用する例を示してある。入射した光
は、その偏波面により偏光ビームスプリッタ1101で
分岐され、一方は、ミラー1102およびレンズ110
3を経て、他方は、そのまま或いは異なる焦点距離のレ
ンズ(図中では省略)およびミラー1102を経て、偏
光ビームスプリッタ1104で再び1つのビームに合成
される。
【0024】次に、試料上で反射した基準光と測定光
は、検光子6によりそれぞれ干渉する偏波成分だけが通
され、結像レンズ7でピンホール8上に集光され、干渉
した出力(干渉波形)が、プローブ光検出器9にて電気
信号波形に変換される。検光子6は上記目的のため、互
いに直交する基準光と測定光の偏波面に対し、45度の
傾きを持った偏波面の光が通る向きに設置される。これ
は、検光子17についても同様である。
【0025】さて、参照光検出器14の出力302と、
プローブ光検出器9の出力301は、どちらも周波数シ
フタ12によりシフトされた2つの光のビート信号とな
り、同一の周波数の正弦波となる。しかし、図3に示す
ように、位相が異なる信号となる。
【0026】この位相差ΔφB は、ΔφB =4πnD/
λとなる。ここで、nは屈折率、λは測定光波長、Dは
基準面からの欠陥高さである。nは、図1に示す反射式
計測の場合には、試料が載置されている雰囲気、一般に
は空気の屈折率(n≒1)となる。
【0027】また、本計測方式は、レチクル等のホトマ
スクなどの透明基板に対しては、図8に示す本発明の第
2実施形態に係る欠陥位相差量の計測装置のごとく、プ
ローブ光検出器9を、照明光源側とは試料(位相シフト
レチクル1)をはさんで反対側に配置し(図8の場合に
は、試料基板の表面側から照明し、裏面側にプローブ光
検出器9を配置している)、透過光式で計測することも
できる。この場合のnは、欠陥の物質の屈折率となる。
なお、図8において、803は試料基板の裏面側に配置
した対物レンズ(基板裏面側対物レンズ)である。
【0028】透過光式計測においては、遮光部分ではプ
ローブ光が遮られ、基準光の位相が光透過部分だけで決
定されるため、高さの異なる遮光部分の影響を受けず
に、計測が安定するという利点がある。もともと位相欠
陥は、光透過部分だけに存在する欠陥であるから、遮光
部分のデータを排除することには何の問題もない。
【0029】ここまでの説明は、欠陥の微小領域1点だ
けの高さについて述べたが、試料を載置したX−Yステ
ージまたはX−Y−Zステージを、X−Y方向に走査す
ることにより、欠陥全体の立体形状(高さの分布と表現
してもいいし、基準平面に対する位相差量の分布と表現
しても良い)を測定することができる。
【0030】なお、位相欠陥としては、説明の便宜上、
基準平面に対する物理的な凹凸を例にとって説明した
が、本発明は、位相シフトレチクル1(試料基板)上の
欠陥(位相欠陥)が、物理的には試料基板の基準平面と
同一高さであるも、不純物の混入等により屈折率が所期
のもの(他の正常な場所)と異なる場合の欠陥(位相欠
陥)の計測にも有効である。このように、欠陥(位相欠
陥)が、物理的には試料基板の基準平面と同一高さであ
るも、不純物の混入等により屈折率が所期のものと異な
る場合には、試料を載置したステージを走査することに
より、欠陥全体の屈折率の分布を計測することができ
る。
【0031】なおまた、上記した走査は、試料を固定
し、プローブ光16あるいはプローブ光16を含む光学
系全体を走査する方式、または、試料を載置したステー
ジを走査する方式と光学系を走査する方式との組み合わ
せであっても構わない。
【0032】また、ここまでの説明では、測定スポット
光1点のデータを計測することを述べてきたが、本発明
では、図4に示すごとく、測定光をスリット状の測定ス
リット光401として、試料上に集光し測定しても良
い。この場合、スリット全体の出力を検出した場合に
は、スリット平均の高さを測定することになってしまう
が、図5に示すごとく、プローブ光検出器をリニアセン
サ501とし、試料上の像をリニアセンサ501上に結
像することにより、スリット内の高さ情報を、リニアセ
ンサ501の1画素ごとに分解して、測定することがで
きる。従って、線状の高さ分布が一度に測定できること
になり、欠陥全体の高さ分布を測定するにあたり、走査
方向を例えばY方向だけにできる利点を有する。この場
合の複屈折レンズは、シリンドリカル性のあるものとな
る。
【0033】また、図7に示すごとく、測定光を大き
な、例えば欠陥全体を覆う広視野測定スポット701と
し、検出器を2次元エリアセンサとして、試料上に仮想
的に投影された2次元エリアセンサの像702が、図7
に示す関係となるようにすれば、走査することなく欠陥
全体の高さを測定することができる。
【0034】なおまた、図5の例では、リニアセンサと
してCCDのような出力が単一のタイプのセンサの適用
を想定しているが、本発明のごとくヘテロダイン干渉を
利用した検出では、信号の位相差を知るために検出信号
を波形としてサンプリングせねばならず、このために
は、波形を複数回測定しなければならない。従って、高
速にサンプリングする必要があるが、その速度によって
は、CCDのように単一の出力のリニアセンサではな
く、図6に示すごとく、それぞれの画素のデータが並列
に取り出せる並列出力形リニアセンサ601(例えばフ
ォトダイオードアレイ)を用いても良い。
【0035】このようにヘテロダイン干渉を用いた計測
では、精度が高いという特徴を有するが、検出を波形で
行う必要がある。必要とする高さ分解能がλ/500〜
λ/1000を超えるような場合には、ヘテロダイン干
渉方式がよいが、分解能がλ/100〜λ/500以下
でよい場合には、ヘテロダイン干渉以外でも対応できる
(位相シフトレチクルの欠陥修正精度には、±3度〜5
度の精度が必要であるが、これは上記ヘテロダイン干渉
方式を用いないぎりぎりの精度である)。
【0036】図32は、ヘテロダイン干渉を用いない、
本発明の第4実施形態に係る欠陥位相差量の計測装置の
構成を示している。本例の計測装置は、前記した図1の
構成から、周波数シフタと参照光検出に関する部分を除
いた、より簡単な構成となっている。この場合の検出信
号は、明暗のレベルとして検出され、基準平面と同じ高
さでは明の出力が、基準平面と180度の位相差のある
高さでは暗の出力が得られる。それ以上の場合にはその
繰り返しとなり、出力と高さの関係は1対1とはならな
くなる。位相シフトレチクル1に発生する位相欠陥は、
位相シフタの厚みがその最大と考えられる。なぜなら、
正常な位相シフタを形成する際に正常にエッチングされ
なかったエッチング残りが、位相欠陥の大部分を占める
からである。
【0037】正常な位相シフタの厚みは、透過光にλ/
2の位相差を与える厚みであるので、位相欠陥の高さ
も、透過光方式で測定した場合にはλ/2を超えること
がないと考えて構わない。この厚みdは、位相シフタの
屈折率をn、空気の屈折率を1、露光波長をλとする
と、d=λ/2(n−1)で与えられる。この位相シフ
タの高さを反射式で測定すると、その光路差は2dとな
り、2d=λ/(n−1)となる。nは1.5近辺の値
であるので、n=1.5とすると、光路差は2d=2λ
となる。すなわち、反射式では透過式の1/4の厚みま
でしか、特別な工夫なしに測定できないことになる。従
って、測定レンジから考えると透過式の測定の方が有利
である。ただし、欠陥の寸法が微小であることを考える
と、正常な位相シフタ程の厚みがあるとは考えにくく、
反射式で対応することも可能だと考えられる。逆に、反
射式で計測した場合には、透過式よりも4倍の感度(分
解能)で計測することができると言うこともできる。こ
の点は、分解能と測定レンジの兼ね合いから判断すべき
で、その両方を望む場合には両者の計測方法を組み合わ
せれば良い。
【0038】透過光式の構成上の難しさは、基板裏面側
に配置される対物レンズ(例えば図8中のレンズ80
3)にある。この対物レンズは、基板裏面から基板表面
に焦点を合わせなければならないため、基板の厚みだけ
焦点位置が遠くなり、大きな作動距離が必要となる。こ
のため、基板の厚みを考慮したレンズの設計が必要とな
り、また、高解像なレンズを得ることが難しくなる。
【0039】図15に示すように、基板の表面側に高N
Aの、従って高解像なレンズ1501を配置し、裏面側
に低NAの、従って設計の容易な、あるいは基板を光が
透過することの影響の少ないレンズ1502を配置する
ことにより、この問題を回避できる。具体的には、図8
のように試料基板の表面側から照明を行う構成では、表
面側の対物レンズ3を高解像にして、微小な測定スポッ
トを試料上に形成できれば、検出側はそのスポットから
の光を集めるだけの解像度のレンズでよく、必ずしも高
解像である必要はない。
【0040】しかし、検出器をリニアセンサやエリアセ
ンサにした場合には、センサの各画素に対して正確に試
料上の像を結像する必要があり、この場合はセンサ側に
高解像な対物レンズが必要となる。一方、測定光のスポ
ットは大きくなるため、照明側のレンズは低解像で良く
なる。そこで、図14に示す本発明の第3実施形態に係
る欠陥位相差量の計測装置のごとく、試料基板の裏面側
から照明する構成が望ましい。図14に示す例では、リ
ニアセンサとしてCCDを想定している。このため、検
出信号を波形として時間軸で検出するために、波形メモ
リ1401を加えてある。
【0041】いずれの場合でも、レチクル等のホトマス
クなどに適用した場合には、その厚みが複数のものが同
時に使われており(例えば2.3mm、6.3mm、
9.0mm)、このことがレンズの設計を難しくする。
何となれば、複数の厚みの基板越しに焦点を解像よく結
ぶように設計することはできないからである。そこで、
もっとも厚い基板(例えば9.0mm)に合わせてレン
ズを設計し、その他の厚みの基板を計測するときには、
基板裏面側の対物レンズ1403と基板との間に光路差
補正板121を挿入して使用するようにする。
【0042】図12に示す光路長補正板121は、基板
と光路長補正板のそれぞれの光路長が、各基板厚みで等
しくなるように材質と厚みが選ばれる。例えば、試料基
板と同一材質(例えば合成石英)か或いは屈折率が同一
の材料であり、その厚みは、もっとも厚い基板(例えば
9.0mm)とその他の基板(例えば2.3mm、6.
3mm)との差(従って6.7mmと2.7mm)を厚
みとする。このとき、9.0mm厚の基板を測定すると
きには光路長補正板を除き、6.3mm厚の基板を測定
するときには2.7mmの光路長補正板を挿入し、2.
3mm厚の基板を計測するときには6.7mmの光路長
補正板を挿入する。
【0043】もっとも、図13に示すごとく、各厚みの
基板にそれぞれ対応させて設計した対物レンズ130
1、1302、1303を、基板の厚みにあわせて交換
するようにしても構わない。
【0044】また、図16には、基板厚みの影響をまっ
たく受けないレンズとして、アキシコンレンズ1601
を用いた例を示した。これはレンズの1602部分と1
603部分から出た光が干渉縞を空間中に形成すること
により、回折限界まで絞られたビームを長い距離にわた
って形成するレンズである。
【0045】この、基板厚の違いから発生する問題点
は、なにも欠陥の高さ計測に限った問題ではなく、例え
ば、レチクル等のホトマスクの回路パターン形状を検査
する場合にも共通する。従って、これらの技術的手段
は、広く透明基板上の像を透過した光で結像、あるいは
その光を集光する技術全般に共通な事項である。
【0046】次に、試料上における基準光と測定光との
位置・形状の関係のバリエーションを示す。
【0047】図2、図4、図7に示した関係では、方向
性がない検出が可能となるが、異なるスポット形状を実
現するために、複屈折レンズ等の特殊な光学系が必要に
なる。欠陥の測定作業にある程度の人間の介在を許す
か、画像処理技術により、測定欠陥ごとに回路パターン
の方向性を認識して基準・測定のスポットを配置するの
なら、方向性のあるスポットの配置も可能となる。
【0048】図17には、どちらも同じスポット径にな
った基準光スポット22と測定光スポット23を示す。
2つのスポットは互いに離れた位置で、基準光スポット
22は基準面あるいは欠陥のない正常な部分に投影さ
れ、測定光スポット23は欠陥部分に投影され、それぞ
れ投影された位置の高さ情報を持つ。この場合、基準光
スポットが微小な点なため、安定性が悪くなり、また測
定の方向性も出てくるが、このように同一のスポットに
すると、複屈折レンズ等の特殊な光学系が不要になる。
このような微小スポットを作るためには、図18に示す
ような複屈折性のプリズム1801を用いるのが一般的
である。
【0049】図19に、検出器としてリニアセンサを用
いる場合の照明形状を示す。基準スリット光1901も
測定スリット光1902も、どちらも同じスリット状で
ある。この場合、測定が高速化されるメリット以外に、
基準スリット光がスポット光の場合よりも広い範囲の平
均値を基準面としてとるため、測定が安定化する。
【0050】安定化という観点からは、スリット光より
も図20に示すような基準エリア光2001のような方
が良くなる。もちろん、安定性という点では、図21に
示すように、測定側が測定スポット光2101であって
も同様である。ただし、いずれの場合でも、基準光と測
定光が異なるビーム径状のため、複屈折レンズ等の工夫
が必要となる。
【0051】図22では安定性と簡便なスポットの形成
を考えて、基準エリア光2001と測定エリア光220
1の組み合わせを示した。この場合は、検出器にはリニ
アセンサかエリアセンサを使うのが望ましい。
【0052】図23ではより安定な検出のため、さらに
大きな基準エリア光2301と測定エリア光2302に
したが、回路パターンの遮光部分にまで照明があたり、
正確な測定には好ましくない。これに対しては、図24
に示すように、視野絞りによりビーム形状を遮光部分に
まであたらないような、基準エリア光2401と測定エ
リア光2402にするか、裏面側からの透過照明で検出
すればよい。
【0053】なお、欠陥(位相欠陥)の立体形状または
屈折率の分布の計測は、これまで述べてきた光学的な手
法以外にも、AFTやTEMのような原子間力を用いた
走査顕微鏡による計測手法であってもよい。
【0054】次に、上述した欠陥位相差量(位相欠陥の
立体形状または屈折率の分布)の測定技術を用いて、欠
陥(位相欠陥)を修正する手順について説明する。
【0055】図9に示すように、まず、欠陥検査装置ま
たは異物検査装置901によって、欠陥を検出する。そ
の検出結果903をもって(例えば座標データ、ステー
ジ座標で合わせる)、欠陥位相差量の計測装置902に
よって欠陥位相差量(欠陥の立体形状または屈折率の分
布)を測定する。ここで、欠陥の検出と欠陥位相差量の
測定とを別な装置に分けたのは、主としてそれぞれの装
置の性格の違いによる。欠陥検査装置または異物検査装
置901には、欠陥の存在を検出できるだけのなるだけ
低い解像度で、より高速に検査することが求められてい
る。一方、欠陥位相差量の計測装置902の方には、欠
陥修正作業に必要な立体形状データまたは屈折率の分布
データ(以降、これを欠陥形状データ904と総称す
る)を、より高い解像度で測定することが求められてい
るからである。もちろん、両方の仕様を満足することが
できるのなら、1つの装置に両方の機能を持たせること
に問題はない。
【0056】さて、得られた欠陥形状データ904は、
欠陥修正装置905へ送られ、ここで欠陥形状データ9
04に基づいて欠陥の修正が行われる。この時点での欠
陥形状データ904は、非常に高い分解能で測定された
データであるため、ステージ座標で合わせただけでは形
状が再現できない。そこで位置合わせが必要になる。し
かし、欠陥修正装置905として想定されるFIB装置
では、材質の差を可視化するため、正常部分と欠陥部分
とが同一の材質でできていた場合には、欠陥の可視化が
できなくなる。そこで、両者の装置の位置合わせのため
にアライメントマークを設ける。
【0057】図10に、位相シフトレチクル等のホトマ
スクにおける具体的な欠陥位置決めマーク(アライメン
トマーク)1001の例を示す。図10では、遮光部分
上へ、露光転写に対して影響ない極微細(例えば0.1
μm)の穴を2〜3カ所開け、遮光部分の材料(金属薄
膜)に対して異なる材料(合成石英)をむき出させた。
この穴は光による解像度以下の寸法のため、露光の際に
転写することはないが、FIBは解像度が光より高くす
ることができるため、観察することができる。穴を開け
るのは、極微細なスポットに絞ったレーザで、金属薄膜
を蒸発させることにより行う。また、FIB等の荷電粒
子ビーム装置で行っても良い。
【0058】または、レーザCVDやFIBにより、遮
光部分上に金属薄膜とは異なる材質のものを堆積させる
手法でも良い。この場合には、転写の可能性がまったく
ないので、この方がより大きなアライメントマーク(例
えば0.5μm以上)を作ることができる。
【0059】図31は、レーザ加工によるアライメント
マークの加工方法を説明するための図である。
【0060】図31において、1は被修正試料(位相シ
フトレチクル)、3140はガス供給系であり、314
1はガスの供給源、3142、3144はバルブ、31
43はガス流量制御部、3145はガスを試料表面に供
給するノズル、3146は供給されるガスである。ま
た、3102は真空チャンバ、3103は真空チャンバ
を真空にするための真空排気ポート、3101はレーザ
源、3109はレーザビーム制御ユニット、3104は
レーザビームを集光させるレンズ、3105は試料を載
置してX−Y方向に移動可能なステージ、3106はレ
ーザビーム、3107はレーザビームの方向を変えるた
めのミラー、3108は真空チャンバ内にレーザビーム
3106を導入するための窓である。
【0061】レーザ加工もいくつかの種類がある。第1
は、レーザによる除去加工であり、レーザビームを照射
した位置の材料を除去することで加工が行われる。この
場合は、ガス供給系3140は不要である。第2は、レ
ーザCVD加工である。この場合、供給するガスはMo
(CO)6 、W(CO)6 、あるいはPt(CO)6
Au(CO)6 、TEOS等を材料ガスとして用い、レ
ーザビームを照射した位置でCVDを行い、材料を堆積
することで、凸形状のアライメントマークを形成する。
【0062】アライメントマークを形成する位置は、ス
テージ3105の位置を制御することで可能になる。ま
た、加工されたアライメントマークの大きさは、加工時
間、あるいはガス流量で制御することが可能である。ま
た、加工中にステージ3105を移動させることで、ア
ライメントマークの平面形状を制御することも可能であ
る。
【0063】次に、欠陥修正装置の機能について説明す
る。図28は、FIB(Focused Ion Beam:集束イオン
ビーム)あるいはEB(Elctron Beam:電子ビーム)等
の荷電粒子ビームを用いた加工方法を説明するための図
である。
【0064】図28において、1は表面に欠陥がある試
料基板、2830はガス供給系であり、欠陥(位相欠
陥)が、正常部分と比べて凹んでいる場合に堆積させて
正常部分と高さをそろえる類いの修正時に使用される。
2831はガスの供給源、2832、2834はバル
ブ、2833はガス流量制御手段、2835はガスを試
料表面に供給するノズル、2836は供給されるガスで
ある。また、2811は真空チャンバ、2812は真空
チャンバを真空にするための真空排気ポート、2813
は荷粒子ビーム源、2814は荷電粒子ビーム2816
を集束させる静電レンズ、2815は試料を載置してX
−Y方向に移動可能なステージ、2801はアライメン
トマーク検出ユニット、2802は欠陥座標位置決めユ
ニット、2803は荷電粒子ビーム制御ユニットであ
る。
【0065】荷電粒子ビームを用いた加工にはいくつか
の種類がある。第1には、荷電粒子ビームによるエッチ
ング加工である。この場合は、エッチングにより表面材
料を除去することで加工を行う。なお、この場合、ガス
供給系2830は不要である。第2には、荷電粒子ビー
ムによるガスアシストエッチングである。この場合は、
供給するガスに、塩素ガス(Cl2 )、2弗化キセノン
(XeF2 )、沃素ガス(I2 )、臭素ガス(Br
2 )、あるいは水蒸気(H2O )等をアシストガスとし
て用い、ガスアシストエッチングにより、表面の材料を
除去することで加工を行う。第3は、荷電粒子ビームを
用いたCVDである。この場合は、供給するガスに、ピ
レンガス、W(CO)6 、あるいはTEOS+02 の混
合ガス、またはTEOS+O3 の混合ガス等を、材料ガ
スとして用い、荷電粒子ビームを照射した位置でCVD
を行い、材料を堆積することで、欠陥を修正する。
【0066】欠陥修正を行う位置は、ステージの位置を
制御することで可能になる。また、欠陥修正の度合い
は、加工時間、あるいはガス流量で制御することで可能
である。また、加工中にステージを移動させることで、
欠陥の修正を平面的に制御することができる。
【0067】図25は、図9で示した工程手順(システ
ム構成)に、欠陥を構成する材質の分析装置を付加した
システム構成を示しており、この場合は、欠陥検出のあ
とで、検出された欠陥材質の分析を行う。
【0068】FIBによる余剰欠陥の除去修正では、そ
の修正量をd(ミクロン)、荷電粒子ビームの電荷量
(ビーム電流と加工時間の積)をC(クーロン)、加工
面積S(平方ミクロン)、欠陥を構成する物質から求め
られる加工速度係数をα(立方ミクロン/クーロン)と
したとき、修正量dは、概略、d=α・C/Sで表され
る。例えば、SiO2 におけるαは0.25である。こ
の値は、欠陥の材質により異なるので、種々の材質の欠
陥に対応しようとすると、欠陥材質の分析が必要とな
る。欠陥材質を分析し、あらかじめ用意された物質と加
工速度係数のテーブルから加工条件を決定する。この分
析結果は、修正のみならず、発生した欠陥の材質によっ
ては工程にフィードバックすることにより、さらなる欠
陥の発生を防ぐ役割もある。このフィードバックには、
例えばレジスト残りならレジスト塗布機の清掃、洗浄剤
残りなら洗浄薬液の交換などがある。
【0069】また、この分析は、図26や図30に示す
ように、欠陥位相差量の測定のあとに行っても良い。な
お、図30においては、欠陥検査装置または異物検査装
置901と、欠陥位相差量の計測装置902とを兼ねる
装置3001としてある。
【0070】また、分析には、質量分析計などが用いら
れるが、SIMS(2次電子質量分析計)技術を用いれ
ば、プローブビームをFIBとすることができ、図27
に示すごとく、分析装置と修正装置を兼ねる装置270
1を構成することができる。このとき用いられるSIM
Sには、飛行時間型質量分析器や磁場質量分析器や四重
極質量分析器などが用いられる。図29は、分析装置と
修正装置を兼ねる装置の1例を示しており、同図におい
て、2901はSIMS、2902は荷電粒子ビーム制
御パラメータ演算ユニットである。
【0071】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、位相シフ
トレチクル等に発生した欠陥、すなわち、透明でかつ不
定形状の欠陥の立体形状分布または屈折率分布を、高分
解能に測定できるので、この測定結果に基づいて、従来
技術では修正することが困難であった透明でかつ不定形
状の欠陥(位相欠陥)を、高精度に修正することが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る欠陥位相差量の計
測装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】本発明による計測を行うための、試料上への集
光の形態の第1例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施形態による、プローブ光検出器の
出力波形と参照光検出器の出力波形の1例を示す説明図
である。
【図4】本発明による計測を行うための、試料上への集
光の形態の第2例を示す説明図である。
【図5】本発明の実施形態において、光検出器としてリ
ニアセンサを用いた例を示す説明図である。
【図6】本発明の実施形態において、光検出器として並
列出力形リニアセンサを用いた例を示す説明図である。
【図7】本発明による計測を行うための、試料上への集
光の形態の第3例を示す説明図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る欠陥位相差量の計
測装置の概略構成を示す説明図である。
【図9】本発明による測定技術を用いた、欠陥修正シス
テムの第1例を示すブロック図である。
【図10】本発明による計測を行うため、試料上に付し
た位置決めマークの1例を示す説明図である。
【図11】本発明の実施形態における、複屈折レンズ、
および、複屈折レンズの機能を実現する光学系の1例を
示す説明図である。
【図12】本発明の実施形態における、光路長補正板を
用いた光学系の1例を示す説明図である。
【図13】本発明の実施形態における、複数の対物レン
ズを用いた光学系の1例を示す説明図である。
【図14】本発明の第3実施形態に係る欠陥位相差量の
計測装置の概略構成を示す説明図である。
【図15】本発明の実施形態における、試料基板の表裏
のレンズ系の第1例を示す説明図である。
【図16】本発明の実施形態における、試料基板の表裏
のレンズ系の第2例を示す説明図である。
【図17】本発明による計測を行うための、試料上への
集光の形態の第4例を示す説明図である。
【図18】本発明の実施形態における、複屈折プリズム
を用いた光学系の1例を示す説明図である。
【図19】本発明による計測を行うための、試料上への
集光の形態の第5例を示す説明図である。
【図20】本発明による計測を行うための、試料上への
集光の形態の第6例を示す説明図である。
【図21】本発明による計測を行うための、試料上への
集光の形態の第7例を示す説明図である。
【図22】本発明による計測を行うための、試料上への
集光の形態の第8例を示す説明図である。
【図23】本発明による計測を行うための、試料上への
集光の形態の第9例を示す説明図である。
【図24】本発明による計測を行うための、試料上への
集光の形態の第10例を示す説明図である。
【図25】本発明による測定技術を用いた、欠陥修正シ
ステムの第2例を示すブロック図である。
【図26】本発明による測定技術を用いた、欠陥修正シ
ステムの第3例を示すブロック図である。
【図27】本発明による測定技術を用いた、欠陥修正シ
ステムの第4例を示すブロック図である。
【図28】本発明による測定技術を利用する欠陥修正装
置の第1例を示す説明図である。
【図29】本発明による測定技術を利用する欠陥修正装
置の第2例を示す説明図である。
【図30】本発明による測定技術を用いた、欠陥修正シ
ステムの第5例を示すブロック図である。
【図31】本発明による計測を行うための、アライメン
トマークの加工装置の1例を示す説明図である。
【図32】本発明の第4実施形態に係る欠陥位相差量の
計測装置の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 位相シフトレチクル 2 位相欠陥 3 対物レンズ 4 複屈折レンズ 5 ハーフミラー 6 検光子 7 結像レンズ 8 ピンホール 9 プローブ光検出器(測定光用検出器) 10 位相差検出器 11 ビームエキスパンダ 12 周波数シフタ 13 レーザ発振器 14 参照光検出器 15 参照光 16 プローブ光 17 検光子 18 集光レンズ 19 位相差量出力 201 回路パターン 202 参照スポット光 203 測定スポット光 301 プローブ光検出器の出力 302 参照光検出器の出力 401 測定スリット光 501 リニアセンサ 601 並列出力形リニアセンサ 701 広視野測定スポット 702 試料上に仮想的に投影された2次元エリアセン
サの像 803 基板裏面側対物レンズ 901 欠陥検査装置または異物検査装置 902 欠陥位相差量の計測装置 903 欠陥の検出座標等のデータ 904 欠陥形状データ 905 欠陥修正装置 1001 欠陥位置決めマーク 1101 偏光ビームスプリッタ 1102 ミラー 1103 レンズ 1104 偏光ビームスプリッタ 1301 4.6mm厚基板用レンズ 1302 6.3mm厚基板用レンズ 1303 9.0mm厚基板用レンズ 1401 波形メモリ 1501 高NA照明レンズ 1502 低NA検出レンズ 1503 微小照明スポット 1601 アキシコンレンズ 1801 複屈折プリズム 1901 基準スリット光 1902 測定スリット光 2001 基準エリア光 2101 測定スポット光 2201 測定エリア光 2301 基準エリア光 2302 測定エリア光 2401 基準エリア光 2402 参照エリア光 2501 欠陥材質分析装置 2701 欠陥材質分析機能付きの欠陥修正装置 2801 アライメントマーク検出ユニット 2802 欠陥座標位置決めユニット 2803 荷電粒子ビーム制御ユニット 2901 SIMS 2902 イオンビーム制御パラメータ演算ユニット 3001 欠陥検出機能付きの欠陥位相差量の計測装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 淳三 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光膜、光半透過膜、あるいは光透過膜
    で形成されたパターンを有する試料基板上の、位相欠陥
    の立体形状または屈折率の分布を計測する位相欠陥計測
    装置であって、 計測用コヒーレント光源と、該計測用コヒーレント光源
    からの光を、わずかに周波数が異なり、その偏波面が互
    いに直交する第1、第2の直線偏波光に変化させる周波
    数シフタとからなる光源ユニットと、 該光源ユニットからの光線を、第1、第2の光軸上の第
    1、第2の光線に分岐する光分岐手段と、 上記第1の光軸上に配置され、上記第1の光線の上記第
    1、第2の直線偏波光から、互いに45度傾いた偏波光
    線分を透過する第1の検光手段と、 該第1の検光手段からの出射光を集光して、電気信号に
    変換する第1の検出器と、 上記第2の光軸上に配置され、上記第2の光線の上記第
    1、第2の直線偏波光に対して、光軸またはその集光状
    態を互いに変化させる複屈折光学手段と、 上記第2の光軸上に配置され、上記複屈折光学手段から
    の出射光を集光して、上記試料基板上の測定位置に投影
    する光学手段と、 上記第2の光軸上に配置され、上記試料基板上からの反
    射光または透過光を集光する集光手段と、 該集光手段からの出射光が入射され、上記複屈折光学手
    段によって変化させられた上記第1、第2の直線偏波光
    の光軸またはその集光状態を元に戻す複屈折光学手段
    と、 該複屈折光学手段から出射された上記第1、第2の直線
    偏波光から、互いに45度傾いた偏波光線分を透過する
    第2の検光手段と、 該第2の検光手段からの出射光を集光して、電気信号に
    変換する第2の検出器と、 上記第1、第2の検出器からの信号波形から、互いの信
    号の位相差量を検出する演算手段とを、備えたことを特
    徴とする位相欠陥計測装置。
  2. 【請求項2】 遮光膜、光半透過膜、あるいは光透過膜
    で形成されたパターンを有する試料基板上の、位相欠陥
    の立体形状または屈折率の分布を計測する位相欠陥計測
    装置であって、 計測用コヒーレント光源からの光線のうち、互いに直交
    する第1、第2の偏波面成分である第1、第2の直線偏
    波光に対して、光軸またはその集光状態を互いに変化さ
    せる複屈折光学手段と、 該複屈折光学手段からの出射光を集光し、上記試料基板
    上に投影する光学手段と、 上記試料基板上からの反射光または透過光を集光する集
    光手段と、 該集光手段からの出射光が入射され、上記複屈折光学手
    段によって変化させられた上記第1、第2の直線偏波光
    の光軸またはその集光状態を元に戻す複屈折光学手段
    と、 該複屈折光学手段からの出射された上記第1、第2の直
    線偏波光から、互いに45度傾いた偏波光線分を透過す
    る検光手段と、 該検光手段からの出射光(透過光)を集光し、電気信号
    に変換する光電変換手段と、 該光電変換手段からの電気信号出力から、位相差量を求
    める演算手段とを、備えたことを特徴とする位相欠陥計
    測装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載において、 前記演算手段による演算結果を測定位置座標と関連付け
    て、欠陥修正装置における修正量を制御する変数を演算
    する手段に転送することを特徴とする位相欠陥計測装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2記載において、 前記演算手段による演算結果を測定位置座標と関連付け
    て保存する記憶手段と、 上記測定位置座標を移動させ
    る走査手段と、 走査によって得られた前記演算手段による演算結果群か
    ら、位相欠陥の立体形状または屈折率の分布を求める手
    段とを、備えたことを特徴とする位相欠陥計測装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載において、 前記した位相欠陥の立体形状または屈折率の分布から、
    欠陥修正装置における修正量を制御する変数を演算する
    変数演算手段を、備えたことを特徴とする位相欠陥計測
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載において、 前記変数演算手段は、修正量をd、荷電粒子ビームの電
    荷量をC、加工面積をS、位相欠陥を構成する物質から
    求められる加工速度係数をαとしたとき、概略、d=α
    ・C/Sで表される演算を行うことを特徴とする位相欠
    陥計測装置。
  7. 【請求項7】 請求項3または5または6記載におい
    て、 前記した修正量を制御する変数を、欠陥修正装置へ転送
    するようにしたことを特徴とする位相欠陥計測装置。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7の何れか1つに記載にお
    いて、 位相欠陥の近傍に、位置合わせのためマークを印す手段
    を備えたことを特徴とする位相欠陥計測装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載において、 前記マークを印す手段は、レーザビームによって材料の
    除去を行うものであることを特徴とする位相欠陥計測装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項8記載において、 前記マークを印す手段は、レーザビームによるCVDを
    行うものであることを特徴とする位相欠陥計測装置。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10の何れか1つに記載
    において、 前記複屈折光学手段は、複屈折性光学結晶からなる複屈
    折レンズであることを特徴とする位相欠陥計測装置。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10の何れか1つに記載
    において、 前記複屈折光学手段は、偏光ビームスプリッタとミラー
    とレンズとからなる光学系、または、複屈折プリズムで
    あることを特徴とする位相欠陥計測装置。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至10の何れか1つに記載
    において、 前記複屈折光学手段は、電気光学結晶からなる複屈折レ
    ンズであることを特徴とする位相欠陥計測装置。
  14. 【請求項14】 遮光膜、光半透過膜、あるいは光透過
    膜で形成されたパターンを有する試料基板上の、位相欠
    陥の立体形状または屈折率の分布を計測する位相欠陥計
    測方法であって、(a)計測用コヒーレント光源からの
    光線を周波数シフタにより、わずかに周波数が異なり、
    その偏波面が互いに直交する第1、第2の直線偏波光に
    変化させ、(b)次に、上記周波数シフタからの光線を
    第1、第2の光軸上の第1、第2の光線に分岐し、
    (c)上記第1の光軸上に配置された第1の検光手段に
    より、分岐した上記第1の光線の上記第1、第2の直線
    偏波光から互いに45度傾いた偏波光線分を透過させ、
    この透過光を集光して、第1の検出器により第1の電気
    信号波形に変換し、(d)また、分岐した上記第2の光
    線の上記第1、第2の直線偏波光に対して、光軸または
    その集光状態を互いに変化させた後、上記第2の光軸上
    に配置された光学手段により、上記第2の光線を上記試
    料基板上の測定位置に投影し、上記第2の光軸上に配置
    された集光手段により、上記試料基板上からの反射光ま
    たは透過光を集光した後、上記変化させられた上記第
    1、第2の直線偏波光の光軸またはその集光状態を元に
    戻して、第2の光軸上に配置された第2の検光手段によ
    り、上記第1、第2の直線偏波光から互いに45度傾い
    た偏波光線分を透過させ、この透過光を集光して、第2
    の検出器により第2の電気信号波形に変換し、(e)上
    記第1、第2の電気信号波形から、互いの信号の位相差
    量を演算する、ことを特徴とする位相欠陥計測方法。
  15. 【請求項15】 遮光膜、光半透過膜、あるいは光透過
    膜で形成されたパターンを有する試料基板上の、位相欠
    陥の立体形状または屈折率の分布を計測する位相欠陥計
    測方法であって、(a)計測用コヒーレント光源からの
    光線のうち、互いに直交する第1、第2の偏波面成分で
    ある第1、第2の直線偏波光に対して、光軸またはその
    集光状態を互いに変化させた後、この光線を上記試料基
    板上の測定位置に投影し、(b)上記試料基板上からの
    反射光または透過光を集光した後、上記変化させられた
    上記第1、第2の直線偏波光の光軸またはその集光状態
    を元に戻して、検光手段により、上記第1、第2の直線
    偏波光から互いに45度傾いた偏波光線分を透過させ、
    この透過光を集光して、光電変換手段により電気信号に
    変換し、(c)上記光電変換手段からの電気信号出力か
    ら、位相差量を演算する、ことを特徴とする位相欠陥計
    測方法。
  16. 【請求項16】 請求項14または15記載において、 前記演算結果を測定位置座標と関連付けて、欠陥修正装
    置における修正量を制御する変数を演算する手段に転送
    することを特徴とする位相欠陥計測方法。
  17. 【請求項17】 請求項14または15記載において、 前記演算結果を測定位置座標と関連づけて記憶手段に保
    存すると共に、測定位置を走査手段によって移動させ
    て、走査により得られた演算結果群から位相欠陥の立体
    形状または屈折率の分布を求めることを特徴とする位相
    欠陥計測方法。
  18. 【請求項18】 請求項17記載において、 前記した位相欠陥の立体形状または屈折率の分布から、
    欠陥修正装置における修正量を制御する変数を演算する
    ことを特徴とする位相欠陥計測方法。
  19. 【請求項19】 請求項18記載において、 前記した修正量を制御する変数の演算は、修正量をd、
    荷電粒子ビームの電荷量をC、加工面積をS、位相欠陥
    を構成する物質から求められる加工速度係数をαとした
    とき、概略、d=α・C/Sで表されることを特徴とす
    る位相欠陥計測方法。
  20. 【請求項20】 請求項16または18または19記載
    において、 前記した修正量を制御する変数を、欠陥修正装置へ転送
    するようにしたことを特徴とする位相欠陥計測方法。
  21. 【請求項21】 請求項14乃至20の何れか1つに記
    載において、 位相欠陥の近傍に、位置合わせのためのマークを印すこ
    とを特徴とする位相欠陥計測方法。
  22. 【請求項22】 請求項21記載において、 前記マークの作成を、レーザビームによる材料の除去で
    行うことを特徴とする位相欠陥計測方法。
  23. 【請求項23】 請求項21記載において、 前記マークの作成を、レーザビームによるCVDで行う
    ことを特徴とする位相欠陥計測方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008002843A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Nec Corp パターン形状の欠陥検出方法及び検出装置
CN100444014C (zh) * 2002-10-09 2008-12-17 法国圣戈班玻璃厂 消除包含在电化学设备内点缺陷的方法
CN106770335A (zh) * 2017-03-03 2017-05-31 南京理工大学 一种基于反射式点衍射干涉仪的位相缺陷检测系统与方法

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