JPH11512388A - 有機油含有ヘアスタイリングシャンプー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 クリーニング及びスタイリング性を与えるシャンプー組成物が開示されており、該組成物はラテックスポリマー粒子、ラテックス付着助剤としての水溶性カチオン性ポリマー、ラテックス付着助剤としての有機油、および水性キャリヤー及び１種以上の任意成分を含有する。有機油は炭化水素油又は脂肪エステルであり、カチオン性ポリマーの存在下にヘアへのラテックスポリマー粒子の付着を高めるために有効な量で存在する。

Description

【発明の詳細な説明】 有機油含有ヘアスタイリングシャンプー 発明の分野 本発明はクリーニング及びスタイリング利益を与えるヘアシャンプー組成物に 関する。これらの利益は、分散されたラテックスポリマー粒子、カチオン性ポリ マー及び有機油をシャンプー組成物に合体することにより達成される。 発明の背景 多くのヘアシャンプーは許容しうるクリーニング利益を与えるが、スタイリン グ利益、例えばはり（body）保持性、剛さを全くあるいは殆ど与えない。このよ うな利益を実現するために、別々のクリーニング製品とスタイリング製品がしば しば使用される。 最近、単一製品から全て、ある種のスタイリング利益と共にクリーニング性能 を与えることのできるヘアシャンプー組成物が開発された。これらの製品の多く は相溶性のシャンプーベース中にスタイリングポリマーを含有している。このよ うな製品を調製するために、スタイリングポリマーは有機溶媒中に溶解され、つ いでシャンプーベースに合体され得る。その後、有機溶媒はシャンプー組成物中 のスタイリングポリマーへの分散を助け、またヘアへのスタイリングポリマーの 付着を高めることも助ける。しかしながら、これらの溶媒の使用は時々望ましく ない臭いを最終製品に与えるか、さもなくば配合上の問題、例えばシャンプー組 成物中の他の材料との相溶性を与え得る。 有機溶媒の使用を最小限にするために、スタイリングポリマーをシャンプーベ ースに合体する手段として、溶解されたポリマーよりもむしろラテックスポリマ ーが使用されている。ラテックスポリマー系は、連続水性相中に水不溶性ポリマ ー粒子の安定な分散液、典型的にはコロイド状の分散液である。それ自体、望ま しくない臭いを与え、またはさもなくばシャンプー組成物中の他の物質との非相 溶性を与える有機溶媒が全く無いか、ほとんど無い。しかしながら、有機溶媒な しでは、スタイリングポリマーのヘア表面へのセット及び膜の形成を可能にする のに必須のヘアへのラテックス粒子の付着は減少する。ラテックスの付着を改良 する試みとしては、ラテック付着助剤、例えばカチオン性ポリマーを添加する及 び／又はラテックスポリマーのシャンプー濃度を増大することがあった。 スタイリングシャンプー組成物及びラテックスポリマー系に関連する以前の考 察は、高められたラテックス付着利益とスタイリング性能を有するラテックスポ リマーシャンプーを同定するための継続的な必要性がある。従って、本発明の目 的はこのような組成物を提供することであり、さらに望ましいラテックス付着利 益及びスタイリング性能を達成するためにラテックスポリマーの最小の又は減少 されたレベルを要求するような組成物を提供することにある。 発明の要約 本発明はクリーニング及びスタイリング利益を与えるヘアシャンプー組成物に 関するものである。このタイプの組成物は分散されたラテックスポリマー粒子、 カチオン性ポリマー及び有機油を含有し、その際有機油はヘアへのラテックス粒 子の付着を高めるために有効な量で存在する。シャンプー組成物は一般に周囲条 件下で注ぎ可能な液体の形態であり、１種以上の相溶性界面活性剤、水性キャリ ヤー、および１種以上の他の任意物質を含有する。 発明の詳細な記載 シャンプー組成物の粒状成分について使用される「溶解性」および「不溶性」 とは、特に示さないかぎり、本発明のシャンプー組成物中の成分の溶解性および 不溶解性をいう。ここで使用されるような、例えば、「水溶性」および「水不溶 性」という用語は、シャンプー組成物への溶解性に対するものとして、水への粒 状成分の溶解度をいう。全てのパーセンテージ、部および割合は特記しないかぎ り重量基準である。 「水溶性」とは２５℃において水に十分に溶解して少なくとも約０．１重量％ の物質を含有する実質的に透明な溶液を形成する物質をいう。 「水不溶性」とはここに定義するような水溶性でない物質をいう。 「周囲条件」とは約１気圧の圧力下で約２５℃の空気温度をいう。 「含有する」とは、種々の成分が本発明のシャンプー組成物中に共同して使用さ れることをいう。「本質的になる」及び「からなる」とは「含有する」という用 語の具体的形態である。 界面活性剤 本発明のシャンプー組成物は、典型的には１種以上の合成界面活性剤を含有し 、該界面活性剤はシャンプー組成物の必須成分と物理的に及び化学的に相溶性で あるか、さもなくばクリーニング及び／又はスタイリング特性を過度に損なわな いものである。 シャンプー組成物に使用するための合成界面活性剤は、アニオン性、ノニオン 性、カチオン性、双性イオン性、両性に類別され得、一般にシャンプー組成物の 約０．５％から約５０重量％、より典型的には約４％から３０重量％、より典型 的には約５％から２５重量％ のレベルで存在するであろう。シャンプー組成物 中の全界面活性剤濃度は、シャンプーベース配合、選択された界面活性剤、共界 面活性剤、所望の製品結果などに依存して変えることができる。 シャンプー組成物に使用するためのアニオン性界面活性剤は、アルキル及びア ルキルエーテルスルフェートを包含する。これらの物質はそれぞれ式： ＲＳＯ₃ＭおよびＲＯ（Ｃ₂Ｈ₄）ｘＳＯ₃Ｍを有し、式中Ｒは約８から２４の炭素 原子のアルキル又はアルケニルであり、Ｍはアンモニウム、ナトリウム、カリウ ム及びトリエタノールアミンのような水溶性カチオンである。アルキルエーテル スルフェートは、典型的にはエチレンオキシドと約８から２４の炭素原子を有す る１価アルコールの縮合生成物として造られる。Ｒはアルキル及びアルキルエー テルスルフェートの両方とも約１０から１８の炭素原子を有することが好ましい 。アルコールは油脂、例えばココナツ油、牛油から誘導され、又は合成され得る 。ここではラウリルアルコール及びココナツ油から誘導される直鎖アルコールが 好ましい。このようなアルコール類は約１から約１０、好ましくは約２から約５ 、特に約３のモル割合のエチレンオキシドと反応され、得られた、例えばアルコ ールモル当たり平均３モルのエチレンオキシドを有する分子種の混合物は硫酸化 され、そして中和される。シャンプー組成物に使用し得るアルキルエーテルスル フェートの特定の例は、牛脂アルキルトリエチレングリコールエーテルスルフェ ート、牛脂アルキルヘキサオキシエチレンスルフェート、ココナツアルキルトリ エチレングリコールエーテルスルフェートのナトリウム及びアンモニウム塩であ る。非常に好ましいアルキルエーテルスルフェートは個々の化合物の混合物を含 有するものであり、該混合物は約１０から約１６の炭素原子の平均アルキル鎖長 および約１から約４モルの平均エトキシル化度を有する。 シャンプー組成物への使用に適するアニオン性界面活性剤の他のクラスは、一 般式：［Ｒ¹-ＳＯ₃-Ｍ］（式中、Ｒ¹は直鎖又は分岐鎖の、約８から約２４、好 ましくは約１０から約１８の炭化水素を有する飽和脂肪族炭化水素基であり；Ｍ はカチオンである）の有機硫酸反応生成物の水溶性塩類である。重要な例は、約 ８から約２４、好ましくは約１０から約１８の炭素原子を有する、イソ−、ネオ −、イネソ−、及びｎ−パラフィンを包含する、メタン系炭化水素と、スルホン 化剤、例えばＳＯ₃、Ｈ₂ＳＯ₄、オレウムとの有機硫酸反応生成物の塩類であり 、漂白及び加水分解を含む公知のスルホン化方法により得られる。アルカリ金属 及びアンモニウムスルホン化Ｃ_10-18ｎ−パラフィンが好ましい。 シャンプー組成物への使用に適するアニオン性界面活性剤の付加的な例は、イ セチオン酸でエステル化され、そして水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反 応生成物であり、その際該脂肪酸はココナツ油から誘導される牛脂酸メチルの脂 肪酸アミドのナトリウム又はカリウム塩で、その際該脂肪酸は、例えばココナツ 油から誘導される。この変種の他の適当なアニオン性界面活性剤は米国特許第2, 486,921号、米国特許第2,486,922号及び米国特許第2,396,278号に記載されてい る。 また、他の適当なアニオン性界面活性剤はスクシナメートであり、ジナトリウ ムＮ−オクタデシルスルホスクシナメート；ジアンモニウムラウリルスルホスク シナメート；テトラナトリウムＮ−（１，２−ジカルボキシエチル）−Ｎ−オク タデシルスルホスクシナメート；ナトリウムスルホスクシン酸のジアミルエステ ル；ナトリウムスルホスクシン酸のジヘキシルエステル；及びナトリウムスルホ スクシン酸エステルを包含する。 他の適当なアニオン性界面活性剤としては約１２から約２０の炭素原子を有す るオレフィンスルホネートがある。「オレフィンスルホネート」という用語は、 ここでは未錯化の三酸化硫黄によりα−オレフィンをスルホン化し、ついで反応 中に形成されたいずれのスルホンも加水分解して対応するヒドロキシアルカンス ルホネートを与えるような条件下で、酸反応混合物を中和することによて製造す ることができる化合物を意味することに使用される。三酸化硫黄は液状又はガス 状であることができ、通常は必ずしも必要ではないが不活性希釈剤、例えば、液 状形態での使用の場合は液状ＳＯ₂、塩素化炭化水素などで希釈され、ガス状で の使用の場合は空気、窒素、ガス状ＳＯ₂などで希釈される。 オレフィンスルホネートが誘導されるα−オレフィンは約１２から約２４、好 ましくは約１４から約１６の炭素原子を有するモノオレフィンである。これらは 直鎖オレフィンが好ましい。 真のアルケンスルホネート及びヒドロキシアルカンスルホネートの割合と共に 、オレフィンスルホネートは、例えば反応条件、反応体の割合、出発オレフィン の性質及びオレフィンストック中の不純物、スルホン化工程中の副反応に依存し て、アルカンスルホネートのような少量の他の物質が含有されうる。 シャンプー組成物への使用に適するアニオン性界面活性剤の他のクラスは、β −アルキロキシアルカンスルホネートである。これらの化合物は下記一般式を有 する： 式中、Ｒ₁は約６から約２０の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、Ｒ₂は約 １（好ましい）から約３の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Ｍは上記し たような水溶性カチオンである。 他の適当な界面活性剤は、McCutcheon's Emulsifiers and Detergents ， 1989 Annual 、M.C.Publishing Co.,発行、及び米国特許第3,929,678号（ここにその記 載が参考として合体される）に記載されている。 シャンプー組成物への使用に好ましいアニオン性界面活性剤としては、アンモ ニウムラウリルスルフェート、アンモニウムラウレススルフェート、トリエチル アミンラウリルスルフェート、トリエチルアミンラウレススルフェート、トリエ タノールアミンラウリルスルフェート、トリエタノールアミンラウレススルフェ ート、モノエタノールアミンラウリルスルフェート、モノエタノールアミンラウ レススルフェート、ジエタノールアミンラウリルスルフェート、ジエタノールア ミンラウレススルフェート、ラウリックモノグリセライドナトリウムスルフェー ト、ナトリウムラウリルスルフェート、ナトリウムラウレススルフェート、カリ ウムラウリルスルフェート、カリウムラウレススルフェート、ナトリウムラウリ ルサルコシネート、ナトリウムラウロイルサルコシネート、ラウリルサルコシネ ート、ラウリルココイルサルコシン、ココイルサルコシン、アンモニウムココイ ルスルフェート、アンモニウムラウロイルスルフェート、ナトリウムココイルス ルフェート、ナトリウムラウロイルスルフェート、カルシウムココイルスルフェ ート、カリウムラウリルスルフェート、トリエタノールアミンラウリルスルフェ ート トリエタノールアミンラウリルスルフェート、モノエタノールアミンココ イルスルフェート、モノエタノールアミンラウリルスルフェート、ナトリウムト リデシルベンゼンスルフェート、およびナトリウムドデシルベンゼンスルフェー トがある。 シャンプー組成物への使用に適した両性界面活性剤は、脂肪族２級及び３級ア ミンの誘導体として広範に記述することができ、その際脂肪族基は直鎖又は分岐 鎖であることができ、脂肪族置換基の１つは約８から約１８の炭素原子を含有し 、１つはアニオン性水溶解化基、例えばカルボキシ、スルホネート、スルフェー ト、ホスフェート又はホスフォネートを含有する。この定義に属する化合物の例 は、ナトリウム３−ドデシル−アミノプロピオネート、ナトリウム３−ドデシル −アミノプロパンスルホネート、ナトリウムラウリルサルコシネート、Ｎ−アル キルタウリン、例えば、米国特許第2,658,072号の教示により、ドデシルアミン とナトリウムイセチオネートとの反応により製造されるもの、Ｎ−高級アルキル アスパラギン酸、例えば米国特許第2,438,091号の教示により製造されるもの、 および米国特許第2,528,378号に記載の生成物である。 カチオン性界面活性剤も、主にコンディショニング剤としてシャンプー組成物 に使用することもできるが、一般にはあまり好ましくない。カチオン性界面活性 剤濃度は一般にはシャンプー組成物の約５重量％を越えるべきではない。 適当なノニオン性界面活性剤は、アルキレンオキシド基（親水性）と、脂肪族 性又はアルキル芳香族性でありうる有機疎水性化合物の縮合により製造される化 合物として幅広く定義されるものを包含する。シャンプー組成物に使するための 界面活性剤の好ましいクラスは下記のものを包含する： （１）アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、例えば直鎖又は分 岐鎖の約６〜約２０の炭素原子を有するアルキル基含有アルキルフェノールとエ チレンオキシドとの縮合生成物であり、エチレンオキシドはアルキルフェノール モル当たり約１０〜約６０モルのエチレンオキシドに等しい量で存在する； （２）エチレンオキシドと、プロピレンオキシド及びエチレンジアミン生成物 の反応から得られる生成物との縮合から導かれるノニオン性界面活性剤； （３）直鎖又は分岐鎖の約８〜約１８の炭素原子を有する脂肪族アルコールと エチレンオキシドとの縮合生成物であり、例えばココナツアルコールモル当たり 約１０〜約３０モルのエチレンオキシドを有し、ココナツアルコールは約１０〜 約１４の炭素原子を有するココナツアルコールエチレンオキシド縮合物； （４）下記一般式の長鎖第３級アミンオキシド： （式中、Ｒ₁は約８〜約１８の炭素原子からのアルキル、アルケニル又はモノヒ ドロキシアルキル基、０〜約１０のエチレンオキシド部分及び０〜約１のグリセ リル部分を含有し；Ｒ₂及びＲ₃は約１〜約３の炭素原子及び０〜約１のヒドロキ シ基、例えばメチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル又はヒドロキシプロ ピル基を含有する）； （５）一般式の長鎖第３級ホスフィンオキシド： （式中、Ｒは約８〜約１８の炭素原子からのアルキル、アルケニル又はモノヒド ロキシアルキル基、０〜約１０のエチレンオキシド部分及び０〜約１のグリセリ ル部分を含有し；Ｒ’及びＲ”は各々約１〜約３の炭素原子を含有するアルキル 又はモノヒドロキシアルキルである）； （６）約１〜約３の炭素原子（通常はメチル）を含有する短鎖のアルキル又は ヒドロキシアルキル基を１つ、及び８〜約２０の炭素原子を含有するアルキル、 アルケニル、ヒドロキシアルキル又はケトアルキル基、０〜約１０のエチレンオ キシド部分及び０〜約１のグリセリル部分を含む長疎水性鎖１つを含有する長鎖 ジアルキルスルホキシド； （７）アルキルポリサッカライド（ＡＰＳ）界面活性剤（例えばアルキルポリ サッカライド）、その例は、ここにその全体が参考として合体される米国特許第 4,565,647号に記載されており、約６〜約３０の炭素原子を有する疎水性基及び 親水性基としてポリサッカライド（例えばポリグルコサイド）を含有するＡＰＳ 界面活性剤が開示されており、場合により、疎水性及び親水性部分が結合するポ リアルキレンオキシド基があってもよく、その際アルキル基（即ち、疎水性部分 ）は飽和又は不飽和の、分岐鎖又は非分岐鎖、及び未置換又は置換（例えばヒド ロキシ又は環状で）であることができる。 （８）ポリエチレングリコール（ＰＥＧ）グリセリル脂肪エステル、例えば式 ：Ｒ（Ｏ）ＯＣＨ₂ＣＨ（ＯＨ）ＣＨ₂（ＯＣＨ₂ＣＨ₂）ｎＯＨ［式中、ｎは５〜 約２００、好ましくは約２０〜約１００であり、Ｒは約８〜約２２の炭素原子を 有する脂肪族ヒドロカルビルである］。 シャンプー組成物への使用に適した双性イオン性界面活性剤は、脂肪族４級ア ンモニウム、ホスホニウム、およびスルホニウム化合物の誘導体として広範に記 述することができ、その際脂肪族基は直鎖又は分岐鎖であることができ、脂肪族 置換基の１つは約８から約１８の炭素原子を含有し、１つはアニオン性基、例え ばカルボキシ、スルホネート、スルフェート、ホスフェート又はホスフォネート を含有する。このような適当な双性イオン性界面活性剤は下記式により表すこと ができる： 式中、Ｒ²は約８から約１８の炭素原子のアルキル、アルケニル又はヒドロキシ アルキル基、０から約１０のエチレンオキシド部分および０から約１のグリセリ ル部分を含有する；Ｙは窒素、燐、および硫黄原子からなる群から選ばれる；Ｒ³ は約１から約３の炭素原子を有するアルキル又はモノヒドロキシアルキル基で ある；Ｘは、Ｙが硫黄原子のときは１であり、Ｙが窒素又は燐原子のときは２で ある；Ｒ⁴は約１から約４の炭素原子のアルキレン又はヒドロキシアルキレンで ある；Ｚはカルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスホネート及び ホスフェート基からなる群から選ばれる基である。 ベタインのような他の双性イオン性界面活性剤もシャンプー組成物に使用する ことができ、その例としては高アルキルベタイン、例えばココジメチルカルボキ シメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウリルアモ ドプロピルベタイン、オレイルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベ タイン、ラウリルジメチルアルファーカルボキシメチルベタイン、セチルジメチ ルカルボキシメチルベタイン、ラウリルビス−（２−ヒドロキシエチル）カルボ キシメチルベタイン、ステアリルビス−（２−ヒドロキシプロピル）カルボキシ メチルベタイン、オレイルジメチルガンマーカルボキシプロピルベタイン、およ びラウリルビス−（２−ヒドロキシプロピル）アルファーカルボキシエチルベタ インがある。スルホベタインは、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステア リルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン 、ラウリルビス−(２−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタインなどで表すこ とができる；アミドベタイン及びアミドスルホベタイン、その際ＲＣＯＮＨ(Ｃ Ｈ₂)₃基がベタインの窒素原子に接しているものも本発明において有用である。 カチオン性ポリマー 本発明のシャンプー組成物は、下記するラテックスポリマー粒子の分散を高め るために十分な濃度で水溶性のカチオン性ポリマーを含有する。このような濃度 は、典型的には、シャンプー組成物の約０．０１重量％から約５重量％、好まし くは約０．０５重量％から約３重量％、より好ましくは約０．１重量％から約２ 重量％であろう。 シャンプー組成物中のカチオン性ポリマーとラテックスポリマー（以下ラテッ クスポリマーという）の重量割合は、約１：１から約１：６０、好ましくは約１ ：１から約１：３０、より好ましくは約１：１から約１：１５であり、カチオン 性ポリマーと有機油（以下有機油という）の重量割合は、約１５：１から約１： １５、好ましくは約１０：１から約１０：１、より好ましくは約５：１から約１ ：５である。 シャンプー組成物に使用するための水溶性のカチオン性ポリマーは、２５℃で 水（蒸留水又等価物）に少なくとも約０．１重量％の濃度、好ましくは２５℃で 水（蒸留水又は等価物）に少なくとも約１．０重量％の濃度で実質的に透明な溶 液を形成するのに十分に水に溶解するものである。 適当なカチオン性ポリマー、及びその有効な濃縮物は、本発明のシャンプー組 成物の必須成分と物理的及び化学的に相溶性であり、かつ下記するラテックスポ リマー粒子の付着を高めることができるポリマー及び濃度である。このような適 当なカチオン性ポリマーの平均分子量は一般に、少なくとも約５，０００、好ま しくは約１０，０００から約１０００万、より好ましくは約１０万から約２００ 万であろう。 適当なカチオン性ポリマーは典型的には、カチオン性窒素含有部分、例えば４ 級アンモニウム又はカチオン性アミノ部分、又はそれらの混合物を有するであろ う。正確なカチオン帯電密度は本発明において臨界的であるものとは思われない 。アニオン性対イオンはいずれも、上記した水溶性基準に合致するかぎり、カチ オン性ポリマーとして使用することができる。適当な対イオンはハライド（例え ば、Ｃｌ，Ｂｒ，Ｉ又はＦ、好ましくはＣｌ，Ｂｒ又はＩ）、スルフェート及び メチルスルフェートを包含する。これらは排他的なものではないので、他のもの も使用することができる。一般に、カチオン帯電密度は少なくとも約０．２meq/ gramであることが好ましく、より好ましくは少なくとも約０．４meq/gramである 。アミノ含有ポリマーの帯電密度はｐＨ及びアミノ基の等電点に依存して変える ことができる。帯電密度は、一般にｐＨ約３からｐＨ約９、最も好ましくはｐＨ 約４からｐＨ約８である適用ｐＨにおいて、約０．２ｍeq/gram以上（好ましく は０．４meq/gram以上）である。 カチオン性窒素含有部分は、一般にカチオン性ポリマーの全モノマー単位の機 能における置換基として存在するであろう。従って、カチオン性ポリマーは、４ 級アンモニウム又はカチオン性アミン置換モノマー単位およびここではスペーサ ーモノマー単位という非カチオン性単位のコポリマー、ターポリマーなどを含有 することができる。このようなポリマーは当該技術において知られており、種々 のものがCTFA Cosmetic Ingredient,第３版，Estrin,Crosely，and Haynes 編（ The Cosmetic，Toiletry，and Fragrance Association，Inc.,1982）に見いだす ことができる。 シャンプー組成物に使用するための適当なカチオン性ポリマーとしては、例え ばカチオン性アミン又は４級アンモニウム官能性を有するビニルモノマーと水溶 性スペーサーモノマー、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及 びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アル キルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクロン及びビニル ピロリドンとの共重合体がある。アルキル及びジアルキル置換モノマーはＣ₁〜 Ｃ₇のアルキル基、より好ましくはＣ₁〜Ｃ₃のアルキル基を有することが好まし い。他の適当なスペーサーモノマーとしては、ビニルエステル、ビニルアルコー ル（ポリビニルアセテートの加水分解により造られる）、無水マレイン酸、プロ ピレングリコール及びエチレングリコールがある。 カチオン性アミンは、シャンプー組成物のｐＨ及び特定の種類に依存して、１ 級、２級又は３級アミンであることができる。一般に、２級及び３級アミン、特 に３級アミンが好ましい。 アミン置換ビニルモノマーはアミンの形態で重合され、ついで場合により４級 化反応によりアンモニウムへ変換させることができる。また、アミンはポリマー の形成に引き続き、同様に４級化することもできる。例えば、３級アミン官能基 を式：Ｒ'Ｘ（Ｒ'は短鎖のアルキル、好ましくはＣ₁〜Ｃ₇のアルキル基、より好 ましくはＣ₁〜Ｃ₃のアルキル基であり、Ｘは４級化されたアンモニウムにより水 溶性塩を形成するアニオンである）の塩と反応させることにより４級化させるこ とができる。 適当なカチオン性アミノ及び４級アンモニウムモノマーとしては、例えばジア ルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート 、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアルキルメタ クリレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム塩、トリアル キルアクリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル４級アンモニウム塩、お よびピリジニウム、イミダゾリウム及び４級化ピロリドンのような環状カチオン 性窒素含有環を有するビニル４級アンモニウムモノマー、例えばアルキルビニル イミダゾリニウム、アルキルビニルピリジニウム、アルキルビニルピロリドン塩 で置換されたビニル化合物がある。これらのモノマーのアルキル部分はＣ₁〜Ｃ₃ のアルキル基、好ましくはＣ₁及びＣ₂のアルキル基のような低級アルキルが好ま しい。ここでの使用に適したアミン置換ビニルモノマーは、ジアルキルアミノア ルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、ジアルキルア ミノアルキルアクリルアミド、及びジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド を包含し、その際アルキル基は好ましくはＣ₁〜Ｃ₇のヒドロカルビル、より好ま しくはＣ₁〜Ｃ₃のアルキルである。 シャンプー組成物に使用されるカチオン性ポリマーはアミン−及び／又は４級 アンモニウム−置換モノマー、及び／又は相溶性スペーサーモノマーから誘導さ れたモノマー単位の混合物を含有することができる。 シャンプー組成物への使用に適した特定のカチオン性ポリマーとしては、１− ビニル−２−ピロリドン及び１−ビニル−２−メチルイミダゾリウム塩（例えば 、クロリド塩）（以下、the Cosmetic，Toiletry，and Fragrance Association, “CTFA”により当業界ではPolyquaternium-16という）、例えばLUVIQUATという 商品名でBASF Wyandotte Corp.から商業的に入手可能なもの（例えば、LUVIQUAT FC 370及びFC 905）；１−ビニル−２−ピロリドンとジメチルアミノエチルメタ クリレートの共重合体（以下、CTFAにより当業界ではPolyquaternium-11という ）、例えばGAFQUATという商品名でGaf Corp.から商業的に入手可能なもの（例え ば、GAFQUAT 755N）；例えば、ジエチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリ マー、及びアクリルアミドとジエチルジアリルアンモニウムクロリドノ共重合体 （以下、CTFAにより当業界ではそれぞれPolyquaternium-６及びPolyquaternium- ７という）を包含するカチオン性ジアリル４級アンモニウム含有ポリマー、これ らはMerquatRシリーズとしてMerk and CO．Inc.から入手可能である；アクリル アミドとジメチルジアリルアンモニウムクロリドの共重合体、例えばMERQUATと いう商品名でCalgon Corp.から入手可能なもの（例えば、MERQUAT 550）；およ び米国特許第4,009,256号に記載されているような、３〜５の炭素原子を有する 不飽和カルボン酸のホモポリマー及びコポリマーのアミノ−アルキルエステルの 鉱酸塩がある。 他の適当なカチオン性ポリマーとしてはポリサッカライドポリマー、例えばカ チオン性セルロース誘導体及びカチオン性澱粉誘導体がある。これらのポリサッ カライドポリマーは下記式で表すことができる： 式中、Ａは無水グルコース残基、例えば澱粉又はセルロース無水グルコース残基 であり；Ｒはアルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレン又はヒドロ キシアルキレン基、またはそれらの組み合わせであり；Ｒ¹、Ｒ²及びＲ³は独立 してアルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシア ルキル又はアルコキシアリール基であり、各々の基は１８までの炭素原子を含有 し、各カチオン部分の炭素原子の合計数（即ち、Ｒ¹、Ｒ²及びＲ³中の炭素原子 の合計）は好ましくは約２０以下である；Ｘは上記したようなアニオン性対イオ ンである。これらのポリサッカライドポリマー中のカチオン置換度は、典型的に は無水グルコース単位当たり約０．０１〜１カチオン基である。 カチオン性セルロースとしては、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシ ドと反応させたヒドロキシエチルセルロースの高分子４級アンモニウム塩（当業 界では（ＣＴＦＡ）Polyquaternium 24という）がある。これらの物質はPolymer LM-200という商品名でAmerchol Corp．から入手可能である。また、カチオン性 セルロースはPolymer JR及びLRシリーズで、トリメチルアンモニウム置換エポキ シドと反応させたヒドロキシエチルセルロースの塩（当業界では（ＣＴＦＡ）Po lyquaternium 10という）としてAmerchol Corp．から入手可能である。 他の適当なカチオン性ポリマーとしては、カチオン性グアガム、例えばグアヒ ドロキシプロピルトリモニウムクロリド、４級窒素含有セルロースエーテル及び エーテル化セルロースと澱粉の共重合体がある。 有機油 本発明のシャンプー組成物は、カチオン性ポリマーの存在下に、ヘアへのラテ ックスポリマー粒子の付着をさらに高めるのに十分な量で、および好ましくは過 剰にコンディショニングされた又は油っぽいヘア又は毛の絡みが起こるのを避け るのに十分少ない量で、有機油を含有する。 有機油は一般に、約０．０５％から約５％、好ましくは約０．１％から約３％ 、より好ましくは約０．１％から約１．５％の範囲の濃度でシャンプー組成物中 に存在し、その際有機油とラテックスポリマーの重量割合は約１：４０から約２ ：１、より好ましくは約１：２５から約１：１、さらに好ましくは約１：１５か ら約１：２の範囲である。 公知のヘアコンディショニング剤である有機油もカチオン性ポリマーの存在下 にヘアへのラテックスポリマー粒子の付着を高める働きをすることがわかった。 カチオン性ポリマーと有機油のある種の組み合わせについてのラテックスの付着 プロフィールは、カチオン性ポリマーのみを含有するシャンプー組成物および有 機油のみを含有するシャンプー組成物に比してラテックスの付着プロフィールに 優れていることが見いだされた。 ここで使用する「有機油」とは、水不溶性炭化水素油、水不溶性脂肪エステル 又はそれらの混合物を意味し、周囲条件下で注ぎ可能な液体である。適当な有機 油は一般に周囲条件下で約３×１０⁶ｃｓ未満、好ましくは２×１０⁶ｃｓ未満、 より好ましくは１．５×１０⁶ｃｓ未満の粘度を有するであろう。 適当な有機油としては、少なくとも約１０の炭素原子を有する炭化水素油、例 えば環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素（飽和又は不飽和）及び分岐鎖脂肪族炭 化水素（飽和又は不飽和）、それらのポリマーがある。直鎖炭化水素油は約１２ から約１９の炭素原子を含有することが好ましいであろう。炭化水素ポリマーを 含む分岐鎖炭化水素油は多い数の炭素原子を含有することができ、そして典型的 にはそれが好ましいであろう。特定の例はパラフィンオイル、鉱油、飽和及び不 飽和ドデカン、飽和及び不飽和トリデカン、飽和及び不飽和テトラデカン、飽和 及び不飽和ペンタデカン、飽和及び不飽和ヘキサデカン、ポリブテン、ポリデセ ン、及びそれらの混合物を包含する。これらの化合物並びに長鎖炭化水素の分岐 鎖異性体も使用することができる。分岐鎖異性体の例は分岐度の高い飽和又は不 飽和アルカン、例えばパーメチル置換異性体、例えば、Permethyl Corporation から販売されている2,2,4,4,6,6,8,8−ジメチル−10−メチルウンデカン及び2,2 ,4,4,6,6−ジメチル−8−メチルノナンのような、ヘキサデカン又はエイコサン のパーメチル置換異性体である。ポリブテン及びポリデセン、特にポリブテンの ような炭化水素ポリブテンが好ましい。 他の適当な有機油は少なくとも１０の炭素原子を有する脂肪エステルを包含し 、脂肪酸又は脂肪アルコールから誘導されるヒドロカルビル鎖を有するエステル 、例えばモノエステル、多価アルコールエステル、およびジ−及びトリ−カルボ ン酸エステルを包含する。脂肪エステルのヒドロカルビル基は他の相溶性官能基 、例えばアミド及びアルコキシ部分を有するか、又は該官能基へ共有結合してい る。 脂肪エステルは、式：Ｒ'ＣＯＯＲ（Ｒ'及びＲアルキル又はアルケニル基であ り、Ｒ'及びＲの炭素原子の合計は少なくとも１０、好ましくは少なくとも２０ である）のアルコール及び／又は酸のモノカルボン酸エステルを包含する。 シャンプー組成物の使用に適した他の脂肪エステルは、約１０から約２２の炭 素原子を有する脂肪族鎖を持つ脂肪酸のアルキル及びアルケニルエステル、及び 約１０から約２２の炭素原子を有するアルキル及び／又はアルケニルアルコール 誘導脂肪族鎖を持つアルキル及びアルケニル脂肪アルコールカルボン酸エステル 、およびそれらの混合物を包含する。このような脂肪エステルの特定の例として は、イソプロピルイソステアレート、ヘキシルラウレート、イソヘキシルラウレ ート、イソヘキシルパルミテート、イソプロピルパルミテート、デシルオレエー ト、イソデシルオレエート、ヘキサデシルステアレート、デシルステアレート、 イソプロピルイソステアレート、ジヘキシルデシルアジペート、ラウリルラクテ ート、ミリスチルラクテート、セチルラクテート、オレイルステアレート、オレ イルオレエート、オレイルミリステート、ラウリルアセテート、セチルプロピオ ネートおよびオレイルアジペートがある。 適当なモノカルボン酸エステルは脂肪族鎖炭素原子の合計数が少なくとも１０ である限りにおいて、必ずしも少なくとも１０の鎖を少なくとも１つ含有する必 要はない。このようなエステルの特定の例としては、ジイソプロピルアジペート 、ジイソヘキシルアジペート及びジイソプロピルセバケートがある。 他の適当な脂肪エステルとしてはカルボン酸のジ−及びトリ−アルキル及びア ルケニルエステルがあり、その例としてはＣ₄〜Ｃ₈のジカルボン酸のエステル、 例えばスクシン酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸及びオク タン酸のＣ₁〜Ｃ₂₂（好ましくはＣ₁〜Ｃ₆）エステルがある。 多価アルコールエステルは有機油としてシャンプー組成物に使用することもで き、その例としてはアルケニルグリコールエステル、例えばエチレングリコール モノ及びジ脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、 ポリエチレングリコールモノ及びジ脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ 及びジ脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレエート、プロピレン グリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステ アレート、グリセリルモノ及びジ脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ−脂肪 酸エステル、エトキシル化グリセリルモノステアレート、１，３−ブチレングリ コールモノステアレート、１，３−ブチレングリコールジステアレート、ポリオ キシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びポリ オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルがある。 グリセライドも有機油としてシャンプー組成物に使用することができ、その例 としてはグリセロールとＣ₁₀〜Ｃ₂₂カルボン酸のような長鎖カルボン酸のモノ− 、ジ−及びトリ−エステルがある。これらのタイプの物質の変種は植物及び動物 脂肪及び油、例えばひまし油、サフロワーオイル、綿種油、コーン油、オリーブ 油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、ごま油、ラノリン及び大 豆油がある。合成油としてはトリオレイン及びトリステアリングリセリルジラウ レートがある。グリセライドとしてはジ−グリセライド及びトリ−グリセライド が好ましい。トリ−グリセライドが特に好ましい。 水性キャリヤー 本発明のシャンプー組成物は典型的には（周囲条件下で）注ぎ可能な液体の形 態である。従って、シャンプー組成物は典型的には、水性キャリヤーを含有し、 該キャリヤーはシャンプー組成物の約２０重量％から約９５重量％、好ましくは 約６０重量％から約８５重量％のレベルで存在する。水性キャリヤーは水、又は 水と有機溶媒の混和性混合物を含有することができるが、少量の他の必須成分又 は任意成分として不可避的に合体されるものを除き、最小の又は有意でない有機 溶媒の濃度と共に、水を含有することが好ましい。 ラッテクスポリマー粒子 本発明のシャンプー組成物は、連続水性相に分散された水不溶性のラッテクス ポリマー粒子を含有するラッテクスポリマー系を含有する。これらの組成物は、 約２５重量％までの、好ましくは約０．０５重量％から約２０重量％、より好ま しくは約０．０５重量から約１５重量％、より好ましくは約０．１重量％から約 １０重量％、最も好ましくは約０．５重量％から約７重量％のラッテクスポリマ ー粒子を含有する。 シャンプー組成物に使用するためのラッテクスポリマー系は、連続水性相中の 水不溶性のポリマー粒子の分散液、好ましくはコロイド状分散液である。ラッテ クスポリマー粒子をシャンプー組成物に合体させると、該粒子は界面活性剤によ り、及びある場合は（コロイド状分散液の場合は）このような組成物中にコロイ ド粒子の固有の分散性により、主として分散された粒子として維持することがで きる。分散された粒子は一般に約４μｍ未満、好ましくは約０．００５から約１ μｍ、より好ましくは約０．０５から約０．５μｍの平均直径を有するであろう 。 シャンプー組成物に使用するためのラッテクスポリマー粒子は、ノニオン性、 アニオン性、カチオン性、双性イオン性、又は両性であることができる。ラッテ クスポリマー粒子はポリマー技術においてよく知られており、本発明の目的のた めに、得られたラッテクスポリマー粒子がここに記載したような必要な性質を有 し、且つ該ポリマーがシャンプー組成物の必須成分と相溶性であるか、さもなく ば組成物のクリーニング及び／又はスタイリング性能を過度に損なわないならば 、如何なる手段により調製又は合成して得ることができる。 ここに簡単に記載する重合又は共重合に使用するために適したモノマーとして は、スチレン、ブタジエン、エチレン、アクリロニトリル、クロロプレン、塩化 ビニリデン、イソプレン、イソブチレン及び塩化ビニル、およびアクリル酸、メ タクリル酸、ビニル酢酸、マレイン酸、クロトン酸及びイタコン酸のエステルが ある。これらのモノマーは単独で又は組み合わせて使用するか、１種以上のイオ ン性モノマー、例えばアクリル酸、メタクリル酸と混合してラッテクスポリマー 系を形成させることができる。多くの他のモノマーがラッテクスポリマーの製造 に使用されることが知られており、ここでのラッテクスポリマーの製造の目的の ために使用することができる。 組成物に使用するための特定のラッテクスポリマーは、製造者又は配給者によ りグループ分けされる下記ラッテクスポリマー系を包含するが、これらに限定さ れない。 任意成分 本発明のシャンプー組成物は美感、安定性、使用利益又は他の利益、又は任意 成分の使用に通常関連する性質を改良あるいは改変するために１種以上の任意成 分を含有することができる。これらの任意成分はシャンプー組成物の必須成分と 物理的及び化学的に相溶性であるべきであるか、さもなくばクリーニング及び／ 又 はスタイリング性能を過度に損なわないことである。 任意物質としては、真珠箔助剤、例えば被覆マイカ、エチレングリコールジス テアレート；抗ふけ活性剤；乳白剤、例えばＴｉＯ₂；防腐剤、例えばベンジル アルコール、１，３−ビス（ヒドロキシメチル）−５，５−ジメチル−２．３− イミダゾリジンジオン（例えば、Glydant,Glyco，Inc.,Greemwich）、メチルク ロロイソチアゾリノン（例えば、Kathon,Rohm & Haas Co.,）、メチルパラベン 、プロピルパラベン及びイミダゾリジニルウレア；脂肪アルコール、例えばセテ アリルアルコール、セチルアルコール及びステアリルアルコール；塩化ナトリウ ム；塩化アンモニウム；硫酸ナトリウム；エチルアルコール；ｐＨ調整助剤、例 えばくえん酸、くえん酸ナトリウム、琥珀酸、燐酸、燐酸モノナトリウム、燐酸 ジナトリウム、水酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウム；着色剤又は染料；香料； 金属イオン封鎖剤、例えばエチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム、及びラテ ックス付着助剤がある。 帯電防止剤もシャンプー組成物の界面活性剤又は他の供給成分を過度に損なわ ない範囲で使用することができる。適当な帯電防止剤はトリセチルメチルアンモ ニウムクロリドを包含する。シャンプー組成物は約０．１％から約５％の帯電防 止剤を含有することができる。 他の任意成分としては、増粘剤、泡立ち補助剤及び粘度変性剤があり、その例 としては長鎖脂肪酸のエタノールアミド（例えば、ポリエチレン（３）グリコー ルラウリルアミド及びココナツモノエタノールアミド）及びアンモニウムキシレ ンスルホネートがある。 これらの任意成分は単独で又は組み合わせて、シャンプー組成物の約０．０１ 重量％から約１０重量％、好ましくは約０．０５重量％から約５．０重量％の濃 度でシャンプー組成物に使用することができる。 製造方法 本発明のシャンプー組成物は、界面活性剤又はラテックス含有組成物又は他の 類似組成物の調製について当該技術において公知の種々の配合及び混合技術及又 は方法を使用して製造することができる。 このような１つの慣用方法によれば、界面活性剤溶液は適当な容器中で約７２ ℃で混合する。有機油及びいずれの固形物質も加熱された界面活性剤混合物に加 える。得られた混合物を加熱し、そして撹拌して固形物質を熔融させる。ついで 、高剪断ミルにより混合物をポンプ供給する前に、防腐剤を添加し、ついで熱交 換器により混合物を周囲温度に冷却する。第２の別の容器中に、カチオン性ポリ マーを分散させ、水で水和させ、ついで上記の冷却された混合物に添加する。つ いで、ラテックスポリマー粒子及び場合により香料を混合物に加える。他の任意 成分又は少ない成分を混合物に加えて所望の組成物及び濃度を達成させる。 使用方法 本発明のシャンプー組成物は慣用的に使用され、即ちシャンプー組成物の有効 量を頭皮に塗布することによりヘアがシャンプーされ、ついで水で該組成物をリ ンスして落とされる。シャンプーの頭皮への塗布は一般に、頭皮のヘアの全部又 は殆どに接するようにヘアへシャンプーをマッサージ又は働かせることである。 ここで使用する用語「有効量」とは、ヘアをクリーニング又はコンディショニン グするのに有効な量のことである。一般に、ヘアノクリーニング及びコンディシ ョニングには、約１ｇから約２０ｇのシャンプー組成物が塗布される。シャンプ ー組成物は濡れた又は湿った状態で塗布することが好ましい。 実施例 下記の実施例Ｉ−ＸIIIは本発明のシャンプー組成物の特定の態様を説明する ものであるが、それらに限定する意図はない。本発明の精神及び範囲を逸脱する ことなく、当業者により他の改変を行うことができる。 全ての実施例は慣用の配合及び混合技術により調製される。成分の量は重量％ で表示し、希釈剤、充填剤のような少ない物質は除く。従って、表示の配合物は 表示の成分及び組成物に関連するいずれの少ない物質を含有する。 実施例Ｉ−Ｖ 註： 1：Rohm & Haasから入手可能なアクリレートコポリマー 2：Eastmanから入手可能なジグリコール／シクロヘキサンジメタノール／イソフ タレート／スルホイソフタレート共重合体の水性分散液 3：Dow Chemicalsから入手可能なスチレン／ブタジエンポリマーのエマルジョン 4：Interpolymerから入手可能なアクリルラテックス、メチルメタクリレート／ ブチルアクリレート／アンモニウムメタクリレート／アリルメタクリレート共重 合体の水性分散液 5：Rohm & Haasから入手可能なアクリルラテックスポリマー 6：Gaf Corp.から入手可能なPolyquaterium-11 7：Amerchol Corp.から入手可能なPolyquaterium-10 8：Amerchol Corp.から入手可能なPolyquaterium-10 9：ビニルピロリドンとメチルビニルイミダゾリウムクロリド(重量比95:5)の共 重合体についてのBASF Wyandotte Corp.の商品名 10：Aqualonから入手可能なカチオン性ポリマー，グアヒドロキシプロピルクロ リドの商品名 11：Permethyl Corp.から入手可能なエイコサンのパーメチル置換異性体 12：Amoco Chemicalsから入手可能な低分子量ポリブテン 実施例VI−Ｘ 註： 13：Interpolymerから入手可能なアクリルラテックス、メチルメタクリレート／ ブチルアクリレート／アンモニウムメタクリレート共重合体の水性分散液 14：Rohm & Haasから入手可能なビニルアセテートホモポリマーのエマルジョン 15：Dow Chemicalsから入手可能なスチレン／ブタジエンポリマーのエマルジョ ン 16：Interpolymerから入手可能なアクリルラテックス、メチルメタクリレート／ ブチルアクリレート／アリルメタクリレート共重合体の水性分散液 17：Witcoから入手可能なポリウレタンラテックスポリマー 18：Calgon Corp.から入手可能なアクリルアミドとジメチルジアリルアンモニウ ムクロリドの共重合体 19：Amerchol Corp.から入手可能なPolyquaterium-10 20：Amerchol Corp.から入手可能なPolyquaterium-10 21：Amerchol Corp.から入手可能なPolyquaterium-24 22：Rhone Poulencから入手可能なカチオン性ポリマー，グアヒドロキシプロピ ルクロリドの商品名 23：Permethyl Corp.から入手可能なエイコサンのパーメチル置換異性体 24：Amoco Chemicalsから入手可能な低分子量ポリブテン 実施例XI−XIII 註： 25：Interpolymerから入手可能なアクリルラテックス、メチルメタクリレート／ ブチルアクリレート／アンモニウムメタクリレート共重合体の水性分散液 26：Interpolymerから入手可能なアクリルラテックス、メチルメタクリレート／ ブチルアクリレート／アンモニウムメタクリレート／アリルメタクリレート共重 合体の水性分散液 27：Amerchol Corp.から入手可能なPolyquaterium-10 28：Amoco Chemicalsから入手可能な低分子量ポリブテン 実施例XI−ＸIIIに記載のシャンプー組成物は、上記の対照配合物を含め、下 記の方法によりスタイリング性能およびラテックス付着性を評価する。 試験方法：スタイリング性能 ８"の人の毛（hair switch）を有効量のシャンプー組成物を塗布することによ りシャンプーし、ついでそれを水でリンスして落とす。ヘアを櫛と人差し指の間 で絞り、毛の長さ方向に手を移動することにより過剰の水をリンスしたヘアから 除去する。ついでヘアを一晩（約８〜１２時間）乾燥する。ついで乾燥したヘア を次記の２つの方法によりスタイリング性能について評価する。 第１の方法においては、乾燥したヘアを目視的に検査し、０から５の主観的点 数を与え、その際０点は完全にけばだったスタイリされていないヘアを表し、５ 点は非常にスタイリされたヘアの剛いロッドを表す。中間点はスタイリング対照 の中間的なレベルを表す。 第２の試験方法においては、毛の重量を板のレベル以下に引き下げ、且つ重量 を無視するために毛の重量が入れ毛の能力に打ち勝つまで、板の端を越して移動 させ得る毛の最大の長を測定するために、乾燥したヘアを傾斜した板にそって移 動させることにより、乾燥したヘアのスタイリング性能（剛さ）を測定する。最 大移動長さは０インチ（スタイリングされていないヘア）から８インチ（過剰に スタイリングされたヘアの剛いロッド）に変える。 試験方法：ラテックス付着性 各の乾燥した入れ毛を走査電子顕微鏡（ＳＥＭ）により目視検査する。ＳＥＭ のもとでは、各の乾燥した入れ毛上のラテックス付着の内容は他の乾燥入れ毛の 各のラテックス付着と比較して主観的に評価する。ラテックス付着性の相対的内 容は、低い、中間、高い、で同定する。 試験結果 実施例XI−ＸIIIに記載のスタイリングシャンプー組成物は、全て本発明の特 定の態様のものであるが、改良されたスタイリング性能およびラテックス付着性 を示す。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ Ｃ１１Ｄ 3/20 Ｃ１１Ｄ 3/20 3/37 3/37 3/60 3/60 17/08 17/08

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．（Ａ）０．５重量％から５０重量％、好ましくは５重量％から２５重量％ の合成界面活性剤； （Ｂ）０．０５重量％から２５重量％、好ましくは０．５重量％から７重量％の 分散されたポリマーラテックス粒子； （Ｃ）０．０１重量％から５重量％の水溶性カチオン性ポリマー； （Ｄ）０．０５重量％から５重量％の有機油；および （Ｅ）水、好ましくは６０重量％から８５重量％の水 を含有するシャンプー組成物。 ２．前記組成物が０．１重量％から３重量％の有機油を含有し、該有機油が炭 化水素油、脂肪エステル又はそれらの混合物である請求項１記載のシャンプー組 成物。 ３．有機油とラテックスポリマーの重量割合が１：４０から２：１であり、カ チオン性ポリマーとラテックスポリマーの重量割合が１：１から１：６０であり 、カチオン性ポリマーと有機油の重量割合が１５：１から１：１５である請求項 ２記載のシャンプー組成物。 ４．有機油とラテックスポリマーの重量割合が１：１５から１：２であり、カ チオン性ポリマーとラテックスポリマーの重量割合が１：１から１：１５であり 、カチオン性ポリマーと有機油の重量割合が１０：１から１：１０である請求項 ３記載のシャンプー組成物。 ５．前記炭化水素油が１２から１９の炭素原子を有する直鎖炭化水素、少なく とも１２の炭素原子を有する分岐鎖炭化水素、炭化水素ポリマー又はそれらの混 合物である請求項４記載のシャンプー組成物。 ６．前記炭化水素がポリブテンである請求項５記載のシャンプー組成物。 ７．前記合成界面活性剤がアニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤又は それらの混合物である請求項３記載のシャンプー組成物。 ８．前記ポリマーラテックス粒子が４μｍ未満、好ましくは０．００５μｍか ら０．５μｍの平均粒子直径を有する水不溶性ポリマーであり、ノニオン性ポリ マー、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー、双性イオン性ポリマー、両性 ポリマー及びそれらの混合物からなる群から選ばれる請求項３記載のシャンプー 組成物。 ９．前記組成物が０．１重量％から２重量％の水溶性カチオン性ポリマーを含 有する請求項３記載のシャンプー組成物。 １０．ヘアに請求項１〜９記載のシャンプー組成物を１ｇから２０ｇ塗布し、 ついで水でヘアをリンスすることを包含するヘアをシャンプーする方法。