JPH11511660A - 胸部インプラント部材 - Google Patents

胸部インプラント部材

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JPH11511660A
JPH11511660A JP8516888A JP51688895A JPH11511660A JP H11511660 A JPH11511660 A JP H11511660A JP 8516888 A JP8516888 A JP 8516888A JP 51688895 A JP51688895 A JP 51688895A JP H11511660 A JPH11511660 A JP H11511660A
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JP8516888A
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ブレツ,フィリップ・ディー
フォーシャン,ヴィンセント・アール
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ブレツ,フィリップ・ディー
フォーシャン,ヴィンセント・アール
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Abstract

(57)【要約】 胸部インプラント部材は充填材料が充填されたポリマのサックから成っている。充填材料は37°Cにおいて少なくとも0.015Pa.sの粘性を有するシリコーンを含まない糖水溶液である。充填材料としては蜂蜜が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】 胸部インプラント部材 発明の背景 この発明は胸部インプラントに関する。さらに詳しくは、この発明は胸部イン プラント用の充填材料に関する。 米国においては、優に三十年以上にわたって女性に対して豊胸施術が行われて きている。初期の頃にはフリーシリコーン(free silicone)を注入することが行 われていた。フリーシリコーンは、年数が経つと癒着して胸部で硬い瘤塊を形成 する。これはガンと区別がつかず、マンモグラフィによって読み取ることが不可 能になる。そのような場合、皮下乳房切除などの積極的な手術が行われてきたが 、期待した結果の得られないことが多かった。 その後、ポリマ、一般的にはシリコーン、から形成されたポリマのサック(sac )の中に収容された液体シリコーンからなるインプラントが使われた。シリコー ンのサックそのものは一般に問題はないと考えられているが、サックが破裂した り、長い期間のうちに漏れが生じて多くの利用者にとって深刻な問題を引き起こ した。 注入によろうが、シリコーンインプラントの破裂によろうが、液状のフリーシ リコーンが存在することによって深刻な局所的及び全身的な副作用を生じること になり、特にフリーシリコーンが体内移行(migration)し、肝臓などの主要な人 体器官にシリコーンが集まるようになる。フリーシリコーンの存在は多くの患者 において自己免疫反応を引き起こし、ひどい衰弱状態を生じさせる。さらに深刻 な場合として、患者によっては、シリコーンがポリマのサックの中に収容されて いても自己免疫反応を引き起こすことがわかっている。ある研究によれば、胸部 インプラントを有する女性のあるものは彼女自身のコラーゲンに対する抗体を発 生することが示されている。しかし、これによって実際に自己免疫に似た疾患を 生じる危険性を増すことになるかどうかはわかっていない。 シリコーンが充填された内側のサックと食塩水が充填された外側のサックとを 有するダブルルーメン(double lumen)のシリコーン/食塩水インプラントは、最 初はシリコーンインプラントに関わる問題に対する解決策と考えられたが、ほと んど同じくらい多くの欠点を有することがわかってきた。例えば、内側のシリコ ーンのサックが破裂すると患者は恐怖を感じるし、医者はこの状況をどのように 処理するのが最良なのかについて決断できないような事態が起こり得る。ダブル ルーメンのインプラント(今日ではシングルルーメンのインプラントであるが) が設置される場合、損傷を受けていないポリマーサックから外へ微量のシリコー ンが移行(transmigration)することに起因する自己免疫疾患の問題がより生じや すくなる。 シリコーンによって引き起こされる副作用の問題は、ポリマーサックに生理食 塩水を充填することによって解決することができる。食塩水インプラントは免疫 システムの問題を解決することができるが、食塩水が充填されたサックでは局所 的な収縮(partial deflation)が起きる。マクガン・バイオセル・アールティー ブイ(MaGhan Biocell RTV、商標名)サックのパッケージインサートにおいては 、カプセル拘縮(contracture)によって胸部のしこり(firmness)、不快感、痛み 及び/又はインプラントの移動が起きることが警告されている。公表されたいく つかの研究によれば、収縮は非常に高い頻度で起きる。特に、マクグラース(Mc Grath)らの「ザ・セーフティ・アンド・エフィカシ・オブ・ブレスト・インプ ランツ・フォー・オーグメンテーション・マンマプラスティ(The Safety and E fficacy of Breast Implants for Augmentation Mammaplasty)」(Plastic & R econstructive Surgery,74:550(1984))、ウィリアムズ(Williams)の「イク スピアリアンス・ウィズ・ア・ラージ・シリーズ・オブ・シラスティック・ブレ スト・インプランツ(Experience with a Large Series of Silastic Breast Im plants)」(Plastic & Reconstructive Surgery,49:253(1972))、グロスマン (Grossman)の「ザ・カレント・ステイタス・オブ・オーグメンテーション・マ ンマプラスティ(The Current Status of Augmentation Mammaplasty)」(Plas tic & Reconstructive Surgery,52:1(1973))において、収縮が76%の割合で引 き起こされることが報告されている。 このように食塩水インプラントの長期的な美容効果は一般に満足すべきもので はなく、部分的に収縮したサックが波打ち、全体が滑らかな胸ではなくて波状に しわが寄った状態になる。この収縮の原因は浸透圧によるものと考えられ、イン プラントの手術医が好みでサックを食塩水で膨張させすぎると悪化する。 米国特許第4,995,882号では、ピーナッツオイルやひまわりの種のオイルなど のトリグリセリドを胸部インプラントに対する充填材料として利用することが提 案されている。これらの充填材料は人間の胸部組織と同じ平均ラジオグラフ感度 (radiographic density)を有している。しかし、シリコーンサック自身がマンモ グラフィと干渉するため、干渉の少ない充填材料を利用することによってマンモ グラフィの問題を完全に解決することはできないことが知られている。 ガンの治療のために乳房切除による胸部再生を除けば、シリコーンが充填され たインプラントの利用は今日では米国においてはすべて中止されている。シリコ ーンによって生じる安全性の問題のために、安全な代替(replacement)材料を研 究することが重要になってきている。 発明の概要 従って、この発明の目的は、まったく無害な材料が充填された胸部インプラン トを提供することである。 この発明の別の目的は、長期にわたって自然な感じの胸を提供する胸部インプ ラントを提供することである。 この発明のさらに別の目的は、従来の胸部インプラントよりも寸法を小さくす ることができ、なおかつ同様の美容効果のあるインプラントを提供することであ る。 上述した目的及びその他の目的を達成するために、この発明は、場合によって は食塩水を混合したシュガーシロップ(sugar syrup)が充填されたポリマーサッ クからなる胸部インプラントを提供している。シュガーシロップは蜂蜜であるこ とが好ましいが、コーンシロップや高フルクトースコーンシロップ、糖蜜及び必 要な濃度と粘性を有するその他のシュガーシロップから選択することもできる。 シュガーシロップそのものは非常に広い範囲の粘性を有しており、ある蜂蜜は体 温においては5Pa.s(5000cp)の粘性を有しており・糖蜜は体温において約0. 85Pa.s(850cp)の粘性しかない。これらの材料の粘性は食塩水で希釈すると急 激に低下するが、いずれにしても希釈によって約0.015Pa.s(15cp)以下の 粘性にされるべきではない。 シュガーシロップ、その中でも特に蜂蜜、を使用すると心理的な利点がある。 というのは、ユーザはシリコーンなどの合成材料よりも天然材料を受け入れやす いし、インプラントに対する不安が少なくなる。 また、この発明のインプラントはシリコーンあるいは食塩水が充填された従来 のインプラントよりも感じがよい。この発明のインプラント、特に高粘性のシロ ップが充填されたインプラント、は流動特性に優れており、たるみがなく、その 形状をより保持することのできるインプラントである。シロップが充填されたイ ンプラントは形状保持が優れているためにその寸法を小さくすることができ、シ リコーンが充填された500mlのインプラントを蜂蜜が充填された100ml のインプラントで置き換えることができる。寸法が小さいインプラントはマンモ グラフィとの干渉も少ない。 発明の詳細な説明 蜂蜜とは、植物から蜜蜂によって採取され、改質され、貯蔵された花蜜及び甘 味体積物(sweet deposits)として定義される。蜂蜜は天然の産物であることから 、その成分や粘性には大きい差がある。しかし、主要な成分はフルクトース、グ ルコース及び水である。一般的な成分を表1に示す。 上述した成分に加えて、蜂蜜は少量の酵素、特にサッカロース、をグルコース とフルクトースに変換するインベルターゼやアミラーゼ、グルコースからグルコ ン酸と過酸化水素を発生するグルコースオキシダーゼなども含んでいる。また、 カタラーゼや酸ホスファターゼも含まれている。こうした酵素が存在するため、 漏れや体内移行が生じたときのカプセル形成が低減又は防止される。 蜂蜜以外のシュガーシロップ、特にコーンシロップ、も使用される。コーンシ ロップはぶどう糖、麦芽糖及び分子量の大きい単糖類を含む部分的に加水分解さ れた澱粉の濃縮溶液である。コーンシロップはそのフルクトース含有量に基づい て分類することができ、高フルクトースコーンシロップは約42から約60重量 %のフルクトースを含んでいる。 砂糖きび又は砂糖だいこんの搾り汁から結晶化によってサッカロースを除去し たあとに残る母液である砂糖産業の副産物の糖蜜を使用することも可能である。 糖蜜の成分は多くの要因に依存する。砂糖きびは一般に約30から40重量%の サッカロース及び15から20重量%の還元糖を含んでおり、砂糖ダイコンは約 50から60重量%のサッカロース、微量の還元糖及び0.5から2重量%のラ フィノーゼを含んでいる。 上述した天然のシュガーシロップに加えて、この発明においては、天然産の成 分特性を模倣したシロップ成分を含んだ砂糖を人工的に調製することによって充 填材料を形成することも可能である。従って、グルコース、フルクトース及びサ ッカロースを含むが、アレルギ反応の原因となり得る成分を含まない合成蜂蜜を 作成することが可能である。 この発明のシュガーシロップは希釈せずに使用することもできるし、生理食塩 水(0.9重量%のNaCl水溶液)を使用して最大で50重量%まで希釈するこ ともできる。50%の希釈レベルにおいては、最も粘性の高い蜂蜜は約0.01 5Pa.s(15 cp)の粘性にまで低下した。この値はこの発明の胸部インプラントに おいて使用される実質的な最小値である。約0.015Pa.s(15 cp)以下の粘性 においてはインプラントは生理食塩水そのものと同じような収縮及びしわを発生 すると予想される。濃縮された状態及び希釈された状態での様々な材料の粘性を 表2に示す。これらの粘性は#27スピンドルで動作するブルックフィールド(B rookfield)粘度計を用いて37°C(98.6°F)で測定された。 *高すぎて、入手可能な装置では測定できない。 この発明の胸部インプラントは一般にポリマーサック、特にFDA(米国食品 薬品局)によって承認されたタイプのシリコーンサック、で形成されている。胸 部インプラント用としてFDAによって承認されている他の任意のポリマ材料も この発明の目的にかなっている。 蜂蜜の比重は水分含有量によって変化するが、一般におおよそ1.4〜1.45であ る。他のシュガーシロップも同じように大きな比重を有しており、単位/体積当 りの水又はシリコーンよりもかなり重量が大きい。このため、小さなインプラン トを使用するのが有利である。この発明によるインプラント材料は粘性が高いた め、食塩水インプラントにおいて予想されるようなたるみもなく、より小さいイ ンプラントを使用することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フォーシャン,ヴィンセント・アール アメリカ合衆国 92260 カリフォルニア, パーム・デザート,カバード・ワゴン・ト レイル 74200

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)充填材料が充填されたポリマのサックから成る胸部インプラント部材であ って、 前記充填材料が37°Cにおいて少なくとも0.015Pa.sの粘性を有するシリ コーンを含まない糖水溶液を含んでいる胸部インプラント部材。 (2)前記充填材料が蜂蜜、コーンシロップ、高フルクトースコーンシロップ、 糖蜜及びそれらの混合物から成るグループの中から選択される請求項1記載の胸 部インプラント部材。 (3)前記糖溶液が生理食塩水によって重量で最大で50%まで希釈されている請 求項1記載の胸部インプラント部材。 (4)前記充填材料がフルクトース、グルコース、サッカロース及びそれらの混 合物から成るグループの中から選択される糖の水溶液である請求項1記載の胸部 インプラント部材。 (5)前記充填材料が37°Cにおいて少なくとも約0.65Pa.sの粘性を有する 請求項1記載の胸部インプラント部材。 (6)前記充填材料が37°Cにおいて少なくとも約2.1Pa.sの粘性を有する請 求項1記載の胸部インプラント部材。 (7)前記サックがシリコーンで形成されている請求項1記載の胸部インプラン ト部材。
JP8516888A 1994-11-17 1995-11-17 胸部インプラント部材 Pending JPH11511660A (ja)

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US08/342,054 US5500017A (en) 1994-11-17 1994-11-17 Breast implant device
US08/342,054 1994-11-17
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