JPH11511551A - イメージング装置 - Google Patents

イメージング装置

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JPH11511551A
JPH11511551A JP9509999A JP50999997A JPH11511551A JP H11511551 A JPH11511551 A JP H11511551A JP 9509999 A JP9509999 A JP 9509999A JP 50999997 A JP50999997 A JP 50999997A JP H11511551 A JPH11511551 A JP H11511551A
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デンディー、フィリップ・パラン
レイト、エドウィン・フィリップ
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    • G01T1/2914Measurement of spatial distribution of radiation
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、陽電子放出断層撮影で使用するために変形したデュアルヘッドカメラを備えたイメージング装置(1)である。ガンマカメラは、陽電子放出断層撮影法(PET)で使用されてきた。各ガンマカメラにおいてコリメータは、ガンマカメラが検出できる信号量を減少した。本発明は、立体角に関する制限なしに単光子放出事象をイメージする能力をもつ変形デュアルヘッドガンマカメラを提供する。本発明のデュアルヘッドガンマカメラは、既存のシステムよりも一層感度が高い。高速デジタル信号処理(DSP)技術および点応答関数を用いた解析を使用して、向上したオブジェクトのイメージを供給する。

Description

【発明の詳細な説明】 イメージング装置 本発明は、イメージング装置、とくに陽電子射出放射性核種(positron-emitti ng radionuclides)および単光子射出放射性核種(single-photon-emitting radio nuclides)の日常の診断のイメージングにデュアルヘッドガンマカメラ(ヘッド が2つあるガンマ線用カメラ)が使用できるイメージング装置に関する。以下で はこのような装置を変形デュアルヘッドガンマカメラと記載する。 変形デュアルヘッドガンマカメラは通常の臨床応用で陽電子射出放射性薬剤を イメージするのに使用される。本発明は、単光子射出放射性医薬をイメージする 能力を保持できる変形デュアルヘッドカメラに関する。本発明の装置において対 向するガンマカメラ検出器は一致モード(coincidence mode)で動作できるので、 コリメータは不必要になる。照準系の感度のさらなる向上は、単一の事象を比較 的高速で処理する高速デジタル処理技術の使用、および完全に3次元のイメージ 再構成技術を応用して、取得したデータの効果的な使用を確実にすることに活用 される。本発明は、スイッチ可能なユニットとして将来のガンマカメラシステム 設計に組込まれるか、または既存の設計に付加されるモジュールとして旧型装置 を変形することができる。 既存のガンマカメライメージングシステムの例は、認可された米国特許第US-A -4057727( Muehllehner、他)に記載されている。この構成は、2つの対向する Angerカメラを備えた陽電子イメージングシステムを含み、各カメラは約1 インチ(0.0254m)の厚さが1単位のシンチレーション結晶層をもつ。し かしながら、この構成はシンチレーション結晶の層の厚さがこれだけあるために 、事象分離が不十分となり、空間分解能が劣悪になるという欠点をもつ。事象分 離が劣悪であるために、このシステムはカウントレートが低い。さらに、イメー ジの再構成のために全ての事象を使用するのは不可能である。 放射性核種(radionuclide)イメージングは、患者の生理機能を調べることがで きる手段であり、したがって患者の診察および治療管理用ツールとして使用され る。この技術は基本的に、放射性物質を生理学的に重要な薬剤に化学的に結合し た後で、それを患者に投与して、この放射性医薬からのガンマ線放射を使用して 、 後の時間に一定の制御状態のもとでその分布像(イメージ)を構成するものであ る。テストから得た臨床情報は、放射性医薬の生化学に依存し、使用可能な放射 性医薬の種類はしばしば、結合される放射性元素の化学的特性によって制限され る。 最も一般的な形式の放射性核種のイメージングは、50乃至400keVの単 一のガンマ線光子エネルギを放射する放射性核種からのガンマ線放射を調べるも のである。このエミッタの断層撮影法は普通SPETまたはSPECTと呼ばれ ているが、スタティック(静的)で断層撮影以外の全身スキャンが一般的である 。これらの放射をイメージするのに使用する装置はガンマカメラ、すなわち位置 感知ガンマ線検出器である。ガンマカメラは、シンチレーション材料(通常、タ リウムドープナトリウムヨー化物の単結晶)を使用してガンマ線を検出する。ガ ンマ線はシンチレーション材料に入射し、エネルギの幾らかを光に変換し、この 光は多数の感光性検出器(通常、光導波路によってシンチレータに光結合される 光電子増倍管)によって検出される。検出器は吸収コリメータによって各ガンマ 線の方向情報を得るが、特定の組の方向の周りの狭い範囲に受取り立体角を制限 する。 患者の周りの異なる方位で得られた幾つかの平面状イメージを使用して、放射 線医薬分布の3次元(断層撮影)イメージを再構成することができる。 別の形態の放射性核種イメージングには、陽電子放射断層撮影法(PET)が ある。この場合には、放射性元素は陽電子を放射して崩壊し、次に患者の中の近 くにある電子と衝突する。陽電子および電子は互いに消滅し、ほぼ対向する方向 に2つの511keVのガンマ線を放射する。これらの光子がほぼ同一線上に位 置する性質は、患者内の放射点の位置を判断するのに便利であり、両方のガンマ 線が検出されるときは、照準(コリメーション)をとる必要はない。事実、ガン マ線エネルギはSPET内のガンマ線エネルギよりも著しく高いので、ガンマカ メラはそれらを検出するのにあまり適していない。したがってPET放射性核種 は、通常専用PETイメージャでイメージされる。PETイメージャは一致モー ドで(すなわち、コリメータなしに)動作する位置感知シンチレータ/光電子倍 増管検出器の幾つかのリングから成る。検出器(通常、位置感知光電子倍増管が 背後にあるビスマスゲルマネイト、BGO、シンチレータ)は、511keVの ガンマ放射線を検出するのに最適とされている。同時に検出器リングに到達する ガンマ線事象は、同じ消滅事象から発生すると仮定され、2つの間のライン(直 線)は患者内の可能性のある放射サイトの軌跡として機能する。多くの事象が記 録されると、放射性医薬分布の断層撮影イメージを再構成することができる。 ガンマカメラでイメージするSPETは日常の診察ツールとしてよく確立され 、心臓病学、腫瘍学、および神経学のような領域で臨床上、幅広い範囲で応用さ れている。しかしながら、単光子エミッタは重い元素(例えば、テクネチクム99 m Tc)である傾向があり、これに結合できる放射線医薬の範囲は制限される。 他方で陽電子エミッタは軽い元素(例えば、フッ素18F)である傾向があり、生 物学的に重要な化学薬品により容易に結合できる。このためPETは過去20年 間の間に非常に価値のあるリサーチツール(研究道具)に発展し、他の方法では 得ることのできない生理学および医療用のイメージングデータを供給している。 最近では、PET技術が日常の医療行為に必要な診察および患者の管理に重大 な貢献を行った(SchwaigerおよびHutchins,1992年、Broich,他,1992年、Hawki ns,他,1992年)ことが明らかになった。専門のセンタが脳の灌流および機能イメ ージングから大きな恩恵を導き出す一方で、より一般的な臨床応用に関する最も 重要な領域の1つは心臓病学であり、他の技術よりも一層精密に局所灌流および 心筋の生存力を示しており、また腫瘍学では18F−フルオロデオキシグルコー ス(FDG)が、腫瘍のステージングおよび治療後に残っている腫瘍の生存力に 関する独特の情報を提供したことを示した。 これにも関わらず、PETの放射線核種は現在日常の診断イメージング手段と して使用されていない。その主な理由はコストである。エネルギが高いので、P ETガンマ線放射は専用PETイメージャによって最も効果的にイメージされる 。しかしながら専用PETイメージャは現在、現状では視界の広い変形デュアル ヘッドガンマカメラの約6倍の値段である。これは主として、PETイメージャ が幾つかの検出リングから成り、各検出リングが数多くの小型でコストの高い位 置感知検出器を含んでおり、一方では比較的に簡単な変形デュアルヘッドガンマ カメラは2つの大型の位置感知検出器のみから構成されているからである。これ に 加えて、実行可能とされる専用PETイメージャに対しては、オンサイト(現場 で)の寿命の短い放射線核種のソース、例えばサイクトロンを必要とする。完全 な専用PET装置は、イメージャ、サイクトロン、および関係する製造コストを 加えると非常に高価になり、したがってPETイメージングは専門のセンタでの 研究用に限定して使用されている。日常的な診察のスキャン(探査)には高価過 ぎるからである。 専用PETスキャナに代わる低コストの装置を開発するために幾つかの試みが 行われた。しかしながら、コストがひどく高いままであったり、またはカウント レートの機能または感度が実際に日常的に使用するには低すぎたりするので、こ れらの何れも日常の診察イメージングには適してない。カウントレート性能が悪 いときは、スキャンに非常に時間がかかり過ぎる。感度が低すぎるときは、合理 的な時間で捕捉を完了するのに多量の放射能が必要であり、患者への放射線投与 は、日常的にまたは繰り返し使用するには高すぎる場合がある。 本発明にしたがって、実質的に直径方向に対向して配置された第1および第2 のガンマ線カメラ、事象を検出する手段、事象をカウントし、事象から得たデー タを操作して、オブジェクトのイメージを構成する処理手段をもつイメージング 装置であり、ガンマカメラの立体角が照準によって制限されないことを特徴とす るイメージング装置を提供する。 好ましくは、遮蔽視準板(shielding vane)を準備して、単一事象の数を低減す る。 シンチレーション結晶材料の薄い層、一般的に工業規格の厚さである0.09 5mの厚さの層を準備する。従来の技術のシステムに含まれていたコリメータを 取除くことによって感度を向上することができる。本発明の装置は、コリメータ なしに一致モードで変形デュアルヘッドガンマカメラを使用して、既存の照準系 においてこの装置の感度を向上する。さらに、デジタル事象検出器およびパルス 分離技術を使用することによってカウントレートを向上する。 好ましい実施形態では、本発明は一致検出および変形デュアルヘッドガンマカ メラのイメージの再構成を向上させて、PET放射線核種の日常的なイメージン グに効果的に使用されるようにするユニットである。このデュアルヘッドカメラ は、各検出器から位置およびエネルギ信号をとり、それらを使用して、事象が生 じていることを判断し、重なり合う事象を区別し、効果的な方法を使用してイメ ージの再構成を行う。このユニットはスタンドアローンデバイス(自立形装置) として既存のガンマカメラ設計に付加できるし、またはスイッチインインテグラ ルモジュールとして将来の設計に組み込むことができる。いずれの場合でも、本 発明を容易に動作不能して、システムが単光子モードで動作できるようにするこ とができる。 検出器に到達する単一の事象数を減少するのに、遮蔽視準板が必要な場合があ る。検出器の同調、校正、およびガントリ動作をホストシステムによって制御す ることができる。 本発明のこういった好ましい特徴に加えて、デジタル信号処理(DSP)手段 を準備して、データ処理速度を高めることができる。この結果処理される信号カ ウントレートを高くすることができる。これは結晶層をより薄くした直接的な結 果である。好ましくは、前記DSP手段を使用して、高速フーリエ変換をデータ に適用する。 完全に3次元の再構成技術は、従来のシステムとは異なり、時間一致事象のほ ぼ全てのカウントを使用するので、これらの多くを排除した従来のシステムとは 異なり、これによって感度およびカウントレートの機能をさらに向上することが できる。 本出願明細書に記載した本発明の装置は、システムの機能をアドレスする専用 PETイメージャに代わる実行可能な低コストの装置であり、したがって日常の 医療行為においてPET放射線核種の使用を容易にする最初の装置である。好ま しい実施形態では、イメージング装置は同システムにおいて単光子並びに陽電子 の放射断層撮影による全身および平面スキャンを行なうことができる。イメージ ング装置の機能は、専用PETスキャナに匹敵しないが、寿命のより長い放射線 核種、例えば18Fのみをイメージできるのであるが、臨床上有益な結果を生成し 、PET放射性医薬をイメージするのに日常的に使用できる唯一の実際的な装置 である。 専用PETイメージャに代わる主な低コストのものを次に記載する。 第1のものは、マルチプルワイヤプロポーショナルチャンバ(MWPC)であ る。マルチプルワイヤプロポーショナルチャンバは位置感知イオン化チャンバの 1形態であり、細いワイヤのアレイを納めたガスで充填された広いチャンバを含 む。PETシステムにおいて、2つの対向するMWPCは一致して動作する。M WPCシステムの主な長所は廉価なことである。MWPCはチャンバ内に固体の 光子電子コンバータを必要とし、これを使用すると511keVのガンマ線を検 出するのに適する。Ottは、殆どのMWPC検出器が511keVで単光子検 出効率を20%まで達成したことを報告している(1993年)。この効率はガンマ カメラよりもよいが、この検出器は散乱放射に非常に影響されやすく、エネルギ 弁差能力がない。したがってこの検出器は単一の事象カウントレート、および不 慮の一致から相当量を経験する。このMWPCシステムが実際に低カウントレー ト能力をもつ結果として、MUPPETシステムは3kcps以下で最大データレー トになる。HIDACシステム(Townsend,他,1987)は約4kcpsで最大カウントレ ートになる。この低いデータレートは、MWPCシステムが市販の製品になって いない主な理由である。 Ottは、UV光子感知ガス(TMAE)で充填したMWPCと一緒にしたバ リウムフッ素シンチレータからなるハイブリッド(混成)検出器の向上した効率 が、BGOシステムに代わる効果的で低コストの装置を配置することができるこ とに注目した。 第2の低コストの代わりのものは、コストを低減したPETイメージャである 。MWPC検出器のデータレートが低いために、何人かの研究者はこの方法を諦 めた。ジェノバのあるグループは Siemensの助けを得て(Townsend 他,1993年) 、BGOブロック検出器を使用して回転するPETスキャナを開発するプロジェ クトを行っている。このシステムはスタティックな専用PETイメージャを簡略 化したものであり、同時に動作するPET検出器の2つの回転する対向部分を含 んでおり、511keVに最適化した検出器を使用するという長所がある。しか しながら、このシステムは単光子射出放射性核種をイメージできず、完全な専用 PETイメージャよりも廉価であることは間違いないが、本発明の装置よりは高 価であると見込まれる。 本発明の装置は、比較的に低コストのガンマカメラシステムを使用し、低コス トで、したがってPETイメージングに日常的に使用できるので、魅力的で実行 可能な代わりの装置になった。しかしながら、ガンマカメラは約140keVの エネルギでイメージするように最適化され、変形しなければ、511keVでは 動作できない。元のシステム設定に容易に戻ることができるように変形すると、 システムは単光子(SPET)と日常的なPETの2つのイメージング能力を備 えるという長所をもつ。ガンマカメラを変形して、PET放射線核種をイメージ する幾つかの試みが行われた。この試みの幾つかを以下に記載する。 ガンマカメラを変形してPET放射線核種をイメージする最も明らかな方法は 、511keVの放射線に対して最適化した特定のコリメータを使用し、異なる 組の制御パラメータのもとで検出器を動作し、簡単なソフトウエア変更をして、 対応する信号の大きさを受け取れるようにするものである。この方法を使用して 、効果的に幾つかのグループ(Van Lingen,他,1992年、Kalff,他,1994年)はP ET放射線核種をイメージし、核医学(SPET)のシステム製造者は現在これ らのコリメータを製品として、あるいは成功の程度は間違っているが開発中とし て提供している(Britten,他,1995年、Clarke,他,1995年)。511keVの 放射線を照準ガンマカメラでイメージするときの第1の問題は、結晶内での光ピ ークの相互作用の確率が140keVよりも著しく低いことである。生産される ガンマカメラが通常9.5mmの厚さの結晶を備えており、それでは511ke Vの放射線に対する光学ピークの相互作用効率はたった11.8%であるが、こ れと比較して140keVのときは90%である(Anger,1994年)。これは、本 質的に効率の悪い照準イメージ形成方法と結合して、システムの感度を劣悪にし てしまう。照準をとったガンマカメラシステムで合理的な時間内にFDGスキャ ンを行うのに必要な管理される放射線の通常のレベルは約370MBqであり、 したがって患者への総放射線投与量は約10mSvである。このレベルでは、多 くの臨床状況で日常的に使用するのに推薦するには高すぎる。 第2の問題は、図3のグラフから分かるように、511keVのガンマ線に対 してガンマカメラを設計するときのエネルギのガンマ線の減衰係数と比べて、減 衰係数が比較的に低いために発生する。 その結果、140keVのときとほぼ同じ吸収レベルにするのに必要な高い原 子番号の材料(通常は鉛)の量を著しく増加するので、511keV用に設計し たコリメータが効果的であるとすると、それは重くなる傾向がある。ガンマカメ ラシステムは回転して、平衡を保つ必要があるので、取り付け可能なコリメータ は重量制限される。このような重量制限は、コリメータの設計に関して制約を設 け、その結果そのイメージング性能は影響を受ける場合がある。最も一般的な問 題は、貫通放射線のレベルが高いので最後のイメージのコントラストを低減する ことである。このような問題は、実際にはある種の臨床研究を排除することが分 かっている(Clarke 他,1995年)。 本発明の装置は、照準を合わせたガンマカメラの多数倍の感度をもつので、よ り少ない放射能で使用でき、ゆえに患者への放射線投与を低減することができる 。したがって日常的な診察のイメージングに適している。本発明の装置には重い コリメータが必要ないので、重量制限の問題の影響も受けない。本発明の装置は コリメータの穴の幾何学的形状に依存しないので、照準系よりも空間的分解能が よい可能性が高い。 照準を合わせるやり方の代わりは、専用PETスキャナが同時(一致)検出モ ードで2つの対向するガンマカメラを動作することに類似した方法で、PET放 射線核種放射のデュアルガンマの性質を使用する方法である。幾つかの研究者グ ループがこれを試したが、結果はよくなかった(Paans,Vaalburg,およびWoldri ng,1985年,Sandell,他,1992年)。Paans,Vaalburg,およびWoldringが開発し たシステムは、スイッチという手段によってSPET使用に戻すこともできる。 システムが重なり合う問題は、カウントレート能力が低いことによる。故障の原 因は明らかに2つの部分から成る。第1の原因は、先行する試みで使用したシス テムが、劣悪なパルス分離電子装置を含んでいたことである。第2の原因は、記 録した事象の小さい部分のみを最後のイメージ再構成に使用したからである。 カウントレートを制限する因子は、2つのガンマ線の一方のみを検出したとき 、システムが事象の大部分を処理しなければならないことである。12%の光ピ ーク検出効率および一般的なソースの幾何学的形状では、10kc/sの真の一致カ ウントレートは、各検出器が約200kc/sの単一のカウントレートで処理してい る ことを意味する。この単一のレートで、単一の検出器からの約18%の事象は、 ある程度互いに重なり合い、処理電子装置はカウントを失わずに分解能の損失を 最小にしてこれを処理できなければならない。これは、先行する実験で使用した システムでは達成できなかった。 照準システムにおける本発明の主な長所はその効率である。その理由は、(照 準システムの場合と同様に)対のガンマ線事象を見付ける可能性は2つのガンマ 線の一方を見付ける可能性の12%に過ぎないからであるが、コリメータはなく 、したがって立体角は約1000のファクタだけ増加する。しかしながら、シス テムを実際に使用するときは、この立体角を利用しなければならない。先行する 実験では、再構成処理の問題のために、利用可能なこの増大した立体角を利用し なかった。実行不可能なくらい小さな再構成体積を採用したときだけ、先行する 試みでは臨床上有益なカウントレートを得ている。 本発明は新しい方法を取入れて、上述の問題を克服する。本発明は高速のデジ タルハードウエアを使用して、パルスの分離および修正を加えたデータ効率のよ い再構成方法を向上して、イメージを再構成するとき記録したデータの100% を含ませるようにする。生成された装置がもつカウントレート能力は、より長い 寿命のPET放射性医薬を使用する最も日常的な臨床上の応用に適している。 ここで、本発明の実施形態を添付の図面を参照して例示的に記載することにす る。 図1は、一般的なガンマカメラの断面図を示す。 図2は、動作中の専用PETイメージャの概略図を示す。 図3は、線形減衰係数対エネルギのグラフを示す。 図4は、変形したデュアルヘッドカメラを使用する本発明の概略的な全体図を 示す。 図5は、PETユニットの概略的な機能図を示す。 図6は、一致するトリガ、パルスのパイルアップ部分の分離を示す。 図7は、点ソース応答関数が、一致して動作する検出器の対に対して空間的に 変化しないことを示し、暗色領域はFOV(a)縁部近くの点とFOV(b)の 中心部近くの点とを比較する点応答関数を表す。 図8は、2つの点ソースを含む外郭像の軸方向スライスであり、aはシミュレ ートした後方投影図、bは最初の評価からの前方投影図、cは最終的な解析イメ ージ、dは元のシミュレートしたエミッタの分布を示す。 表1は、60×46cmの検出器に対して、最悪の場合のシナリオでカウント レートの能力を調べてまとめた結果を示す。 図1は、ガンマカメラを概略的に示したものであり、複数の倍増型光電管2、 光導波管3、シンチレータ4、およびコリメータ5を具備している。図2は、患 者6がPETイメージャ内の位置関知検出器リング7内に配置されていることを 概略的に示した図である。 図4は、ガンマカメラ11の検出器10からどのようにエネルギおよび位置信号が プロセッサ12に供給されるかを示している。信号は、Anger位置マトリック ス14から生のアナログエネルギおよび位置信号(E,X+,X−,Y+,Y−) を表している。以下ではこのような信号に関して説明する。しかしながら本発明 の応用は、一般的な原理を代わりの応用に適用できるものとして必ずしも限定す る必要はないことが分かる。 この信号はガンマカメラ11の作り方に特有なパルス形状を有しているが、極− 零打消し(pole-zero cancellation)を実施していなければ、この信号は恐らくは シンチレータの特性時定数を示すものである。これは、NaI(Tl)に対して2 30nsである。 ここで図5を参照すると、各検出器AおよびB(それぞれチャンネルAおよび B)からエネルギの和信号を使用して事象をトリガする。適切に条件付けられた 信号(すなわち適切な立上がり時間の信号)は、40MHzまたはそれ以上のク ロック速度で動作するフラッシュコンバータを使用して迅速にデジタル化される 。フラッシュコンバータの分解能は、最終的な積分された信号の分解能が並外れ のデジタル化によって著しく劣悪にならないようすることが求められる。サンプ ルの隣接する組をクロックサイクルごとにテストして、2つのチャンネルがよい 結果(例えば、図6に示したトリガ点Qで、この点では一致事象が検出される) を示すまで所定の閾値よりも大きい勾配であるか否かを調べる。一致時間ウイン ドウの継続時間は、記録したランダムな一致の数(すなわち、偶然には結合され な い事象)を判断する。例えば100nsの一致ウインドウに対しては、200k c/sの各検出器の単一のレートで、ランダムな全ての測定された一致の割合は 、通常の検出器と患者の幾何学的形状に対しては約20%になる。このために一 致ウインドウは可能な限り小さい必要があるが、同時に十分な信号対ノイズ比を 維持する必要がある。上記で示唆した速度でのデジタル化すると、100ns未 満の一致ウインドウの使用を容易にする。 各検出器からの事象流は、事象が重なり合うことを経験する。200kc/s の単一のカウントレートで、各事象流内の事象の18%は少なくとも1回重なり 合う。したがって位置およびエネルギ信号のもとで積分するときに、これを考慮 することが必要である。これは単一信号チャンネルトリガを使用して、各パルス が始まるときを判断することによって達成することができる。信号をアキュムレ ータで積分して、各トリガするたびに和を記憶することによって、信号のもつ特 徴的減衰の知識を使って重なり合っている事象を別々にすることができる。パル ス結合の詳細を図5に示した。 図6は、エネルギチャンネルAおよびBにおける重なり合う事象の1つの可能 なシーケンスを示している。2つの事象P、Qのみが一致し、Rは勾配テストに よって検出された3つのトリガ事象が最初に重なり合うところである。トリガP (チャンネルAから出発する)で、チャンネルAおよびBは始まり、トリガQが 始まるまで別々のアキュムレータに積分される。チャンネルAおよびBの積分さ れた和は一時的に記憶される。トリガQも両方のチャンネルAおよびBの両方で 検出できるので、一致するトリガであることに注意すべきである。次にチャンネ ルAおよびBに対してアキュムレータをクリアすると、次のトリガが始まる(ま たは通常の信号エンベロープよりも長い適切な時間)まで積分を再開する。この 例では、チャンネルBにパルスが1つだけであるので第3のトリガRが始まる。 この点では、積分Q乃至Rに対するアキュムレータの内容は一時的に記憶され、 このトリガ/積分プロセスが続く。 この点では、一致事象があるので、システムはチャンネルAおよびBで事象を 分離しようとする。チャンネルAでは、一致する事象は従前の事象の“後に位置 ”している。チャンネルAに対する記憶した整数P乃至Qを使用して、重要な事 象 が位置する従前の事象の残りのテールを判断することができる。これはさらに、 信号の特徴的減衰を含むルックアップ表に記憶した値でこの積分を乗算すること によって達成できる。次に残りのテールをQ乃至Rに対して記憶した積分から引 く。これはトリガのためにチャンネルBにおける次の事象から失ってしまった残 りのテールを判断するのに使用する。全く同じ方法でチャンネルBのエネルギ値 も到達する。同じアルゴリズムを適用すると、同じ結果が得られる。 チャンネルAおよびBに対する位置信号は同じ方法で分離されるが、エネルギ チャンネルからのトリガ点レベルを取ることが異なる。 この方法で、事象を失うかまたは分解能において著しく失うことなく、一致す る事象を検出しパルスパイルアップを処理することができる。シンチレタ出力の 遅延素子の集積によって生じるベースラインの移動は集積処理中にデジタル方式 で修正することができる。 この判断で使用する計算処理は、デジタル信号プロセッサ(DSP)を使用し て実時間で可能である。 次に図5に示した各検出器ごとに信号の正規化および位置判断を行う。これは 一般的な方法でデジタル式に行うことができる。したがって次の式から視界のX 座標が得られる。 (スケーリングファクタ)×(X++Y++X-+Y-) 分母は、結果に依存してエネルギを取除くように機能する。ここでは幾つかの システムは、全ての位置の和(X+-X-)/(X++X-)を使用することができる。Y 座標も同様の方法で得ることができる。 次に空間座標を使用して、エネルギと空間の補正を決定する。この補正は、各 検出器ごとに事象のエネルギと位置に適用される必要がある。これはルックアッ プ表を使用してデジタル式に行うことができる。エネルギおよび空間のエラーは ガンマカメラ設計の不可欠の特徴であり、このようなエラーを決定し補正する多 くの方法がある。 511keVでの空間補正は、SPETにおける一層高いエネルギ(例えば、131 Iに対して364keV)での空間補正の問題と同じ問題によって困難にな る。線または点の像は、効果的な補正マップを生成するのに十分なほど放射能を 吸収しない。最も確率の高い解決案では、システムを511keVに同調して、 信号の大きさ(したがって空間的歪み)を、単光子モードで99mTcの信号の大 きさに似たものとする。このときは空間補正が可能であり、511keVで使用 する単光子モードで99mTcが得られる空間補正を取入れる。 散乱の排除に向けた第1の段階として、エネルギ弁別レベルを各一致事象に取 り入れるべきである。一致する単一の事象の両方が受取られる事象に対するウイ ンドウ内に含まれなければならない。エネルギウインドウの位置および幅の選択 は、システムのエネルギ分解能およびコンプトン散乱放射の有用性に依存する。 若干の放射線は検出器内でコンプトン散乱し、ガンマ線のエネルギの一部分のみ がシンチレータ4内に沈積し、他の部分は患者の体内で散乱し、したがって有益 な空間情報を失ない、また他の部分は患者6および検出器7の両方の中で散乱す ることが許される。しかしながら、これらの事象の多くは、患者の体内で散乱し てないために、正しい空間情報を処理できる。 一致する事象に対して2つの補正位置が判断されて、さらに補正したエネルギ がエネルギ弁別ウインドウ内にあるとき、2つの座標間の応答ライン(LOR) の向きを計算することができる。この計算に対して、検出器の向きおよび分離間 隔は分かっていなければならず、したがってこれらの値を捕捉中に間隔をおいて ホストシステムから得る必要がある。 LORが算出されると、各ガンマ線のエネルギおよび空間を通る方向によって 特徴付けられ、イメージ再構成プロセスで使用することができる。再構成プロセ スは次節に記載する。事象情報は次の処理のためにシーケンスの“リスト”モー ドで記憶するか、または処理装置が十分な能力をもつときは実時間の後方投影に 使用することができる。 データを有効に使うイメージ再構成方法 真の一致データの全てを再構成に使用できないとき、実効最大カウントレート の性能が低くなる可能性が高い。1−2kc/sの最大カウントレートは一般的 な再構成シナリオ(例えば1987年のTownsend,他による文献参照)で予測するこ とができる。このシナリオでは全ての一致する事象の80%が捨てられる。先行 する試みにおいてガンマカメラが一致して動作することが失敗したのは、部分的 にはこれが原因である。ここでは、事象がこのように高い確率で排除されたかの 理由を説明し、開発されてきた何か別の一層データ効率のよい再構成方法を調べ る。これらの方法の1つはこのデバイスと使用するために調整された。 完全な3次元(3D)イメージの再構成には、ガンマ線事象で軸方向に成分を もつ航跡線(line-of-flight)をもつものと、軸を通る面(transaxial plane)を移 動する成分をもつものとを共に使用する。平行孔コリメータおよびリング間に隔 壁をもつ一般的なマルチリングPETスキャナを備えた単光子用(SPECT) システムは、軸を通る面に近い角度で移動するガンマ線のみを使用し、このため に本質的に不十分である。 3次元の再構成の問題は、数年間検討されてきており(例えば、文献(Jeavons ,1980年,Colsher 1980年,Daube-Witherspoon and Muehllehner 1987年)参照 )、解決のためのほとんどの試みは次のようなプロセスを含む。各個々の事象、 すなわち1組のフィルタ処理した2次元投影は3D体積を通って後方投影され、 その後にフーリエ空間において後方投影したイメージからシステムの点源応答関 数のデコンボリュージョンを行うプロセスである。 3Dの後方投影したイメージg()は、同じシステム(x’)で測定し た点源の後方投影したイメージとの放射性核種分布f()のたたみ込み積分と して考えることができる。ここでh(x’)はx’に位置する点源による位 置でのイメージに対する貢献を示す。 g(x)=∫f(x)h(x,x')dx 式(1) 点応答関数h(x’)が分かっており、g()が放射性核種分布の求め られた後方投影イメージであるとき、真の放射性核種分布f()は離散的高速 フーリエ変換を使用したデコンボリュージョンによって隔離させることができる 。点応答関数の解析的表現(またはデコンボリュージョンに対する適切なフィル タ)を導き出されている(Colsher 1980年)。 この取組み方において最も注意すべきことは、点応答関数が後方投影したイメ ージ内の位置ではなく、点源x’に対する位置のみで変化すると仮定している ことである。言換えると、点源の後方投影したイメージは、源がシステム内のど こに位置していても同じであると仮定している。 明らかに、この方法は一致検出を使用するシステムの場合と異なり、その理由 は検出器構成の中心近くから発している検出された事象の応答ラインは、図7に 示されているように、視界縁部から放出しているものよりも検出器の面でより急 峻な角度(θ)に位置できることによる。 多くの実験者たちが一致データの大部分を排除した理由は、点応答関数の空間 不変状態を満たし、それによって後方投影したイメージからのデコンボリュージ ョンが可能になるようなqの最大値以内に含まれる事象のみを彼等が考慮したか らである。このような取組み方は、像を作った体積(イメージされたボリューム )の中心近くに位置している、関心のある小領域にとって一番適したものであり 、そこでは角度制約に適った事象数が最小になる。しかしながら実際のイメージ ング応用には一層効果的な再構成方法が不可欠である。 適切な極限値qを使用して後方投影したイメージの小領域を再構成することで 始まる反復方法を使用することができる。選択した領域は、点応答関数がその領 域内でほとんど変化しない程十分に狭い。次に後方投影した周囲領域を選択する 。この周囲領域に対してはより小さなq値が適切である。元のイメージは、新し い角度に対応する点応答関数でわざわざたたみ込まれ(コンボルブされ)、次に 新しい領域に加えられ、その結果は新しい点応答関数でデコンボルブされる。こ のプロセスは、重要な全ての領域が再構成されるまで反復される。 次に別の取組み法を概略的に記載する。まず、点応答関数の空間不変状態を満 たす受取り角度を制限して低統計値のイメージを再構成する。(普通は投影を予 めフィルタ処理することによって)この後方投影から点応答関数はデコンボルブ され、放射性核種の第1の推定を与える。次にこの分布を前方投影して、検出器 の幾何学的形状のために測定されなかった投影を推定する。この推定した測定さ れなかった投影をスケーリングして、それを実際に測定した投影に付加すると、 検出されたデータの約90%が関与する結果として、適切な空間的に不変の点応 答関数でのフィルタ処理を成功させることができる。3Dのフーリエ空間にフィ ルタを応用するのではなく、Colsher によって導き出された解析的表現(1980)を 使用して、後方投影する前に、適切なフィルタを2D投影またはサイノグラムに 適用することができる。 本発明の適切性をさらにテストするために、KinahanおよびRogers(1989)によ って提案され、かつ他の者たちが使用して成功した方法が調べられた。しかしな がら、この調査のために取り入れた方法と他の者たちとの間には若干の差がある 。他の方法はデータを2D投影に系統立てているが、本発明の方法は系統立てて いない。本発明の場合は、前方投影プロセスはモンテカルロプロセスに基いてい る。このプロセスでは、事象が生成されると、立体角にランダムにしかも個々に 投影され、さもなければ検出されないままになる。この方法では、“測定した” 前方投影したデータの和は4πの検出器の応答をシミュレートし、再構成すると きに真の一致事象を100%使用することができる。モンテカルロ方法は時間が かかるように考えられるが、十分な処理能力を使用してこれを医療用に代用する ことができる。この応用では、全ての後方投影は3Dのフーリエ空間においてデ コンボルブされる。 事象を検出したとき、その応答ライン(LOR)は再構成体積内で追跡される 。体積はボクセル(voxel)マトリックスに分割される。再構成体積はどんな大き さでもよいことを留意すべきである。必要であれば、システムの物理的制限を超 えてもよい。ソフトウエアによって十分なダイナミックにメモリを割当てて、マ トリックスの内容を納める。各点は浮動小数点の数によって表される(しかしな がら、長い整数を使用して速度を向上することができる)。LORは、ガンマ線 の軌跡と検出器面との間の交点間の直線である。元の陽電子の放出点はこのLO Rに沿って位置すると考えられている。 実際のシステムでは、元の陽電子の放出点はこのLORに沿って位置すること はできない。陽電子は消滅する前に何らかの道を移動してしまっているか、また は2本のガンマ線が、陽電子と電子の対の重心の移動によって完全に同一線上に なくなることがある。あるいはこのようなことが一致を形成している2つの検出 したガンマ線は偶然に関連していないことから発生してもよい。それにも関わら ず、実際のシステムでは、起点はLOR上にあると考えられ、起点がLOR上に ないという事実はノイズの要因である。 後方投影プロセスの第1の段階は、LORと境界ボックス(bounding box)との 交差点の計算である。この解は、それに沿ってLORを追跡しなければならない ボクセルの範囲を定めるのを助ける。LORと、LORが横切る各ボクセル間の 面との交点を計算して、LORが境界ボックスに入る点からこの交点への距離が LORが横切る面の指標と一緒に記憶される。LORがボクセル側部と平行であ ると、LORはそのボクセル内の長さ1.0をもつことになる。LORがボクセ ルの直径方向に対向する角部を通るときは、LORはそのボクセル内の長さ1. 732のボクセルをもつことになる。これらの距離を次のように継続的に種分け される。記憶した最短距離は、第1のボクセル内に位置するLORの長さである 。この長さはそのボクセルのアドレスにおいてイメージメモリに加えられる。次 の最長距離から前出の距離を差し引いたものは隣接するボクセルを通るLORの 長さであり、そのボクセルのアドレスにおいてイメージメモリに加えられる。こ のサイクルは、再構成体積に対して全LORが計算されるまで繰返される。浮動 小数点の計算ではなく、長い整数を取り入れることによって、このプロセスは速 度的に最適化される。 後方投影したイメージは、点源の後方投影したイメージでぼかされた放出点の 分布を表す(点応答関数)。幾何学的形状の制限された検出器に対しては点応答 関数は位置で変化するので、拡張した源に対する放出点の分布は、結果の中に人 為構造を生成することなく、幾つかの名目上の点応答で後方投影したイメージを デコンボルブするだけでは引出し回復することはできない。 上述のように、点応答関数の不変状態を満たす事象の後方投影したイメージは 、放出サイトの分布の低い統計値の推定を得ることができる。この低い統計値の イメージを使用して、事象が通常検出されないようなシステムの立体角内で生成 された事象を前方投影することができる。この前方投影したイメージをスケーリ ングして、真の後方投影したイメージに付加するとき、4πの検出器によって得 られた点応答関数でその結果を解析することができる。 前方投影プロセスはプログラム内で次のように実行する。先ず受取り角度が特 定のイメージング体積および検出器の大きさに対して達成できる最大値に制限さ れる条件のもとで、特定の患者のスキャンを実行する。実際には、これは通常の 捕捉で検出される事象のサブセットを形成することができるものであり、捕捉中 にこれらのコピーを別々に記憶することができ、したがって個々の捕捉を求めな い。これらのθを制限した事象は、上述のように後方投影され、次に生成された イメージを対応する点応答関数でデコンボルブする。これらの応答関数は、イメ ージされた体積の中心に位置する点源から同じ状態のもとで事象を生成すること によって経験的に決定される。ナイキスト周波数にカットオフが設定された周波 数フィルタ、例えばハニングウインドウ(例えば Colsherによる文献(1980)参照 )を使用して、デコンボリュージョンプロセスにおけるノイズの影響を最小にす る。次にデコンボルブした低い統計値のイメージを、人為的に前方投影した事象 として使用する。 この低い統計値の生成用イメージは、適切な閾値よりも低い内容でボクセルを 最初に設定することによって事象の生成のために準備される。次に残りのボクセ ルをスケーリングして、その合計を生成された事象数に等しくする。次に前方投 影プロセスはゼロ以外のボクセルに進み、その中心を放出点として使用する。事 象方向のコサインは以前のように生成される。このとき、事象が検出基準を満た さないならば、そのLORは後方投影の場合と全く同じように、前方投影体積を 介して追跡される。この場合、θに何の制限も適用されない。次に放出点に対応 する生成用イメージのボクセル内容をデクリメントする。生成用イメージのボク セルがエンプティになるまでそれを繰り返し、この場合プログラムは次のゼロ以 外のボクセルに進む。プログラムはこのやり方で生成用イメージが枯渇するまで 進められる。 前方投影が完了すると、それはスケーリングがされて、元の、制限のないθの 後方投影像へ付加される。使用されるスケーリングファクタを“検出されていな い”に適合していない前方投影した事象と、元の後方投影で検出された事象数と の間の比から決める。 最後に、4πの検出器に対して経験的に決めた点応答関数で和のイメージをデ コンボルブして、最終的な結果を得る。 後方投影したデータから経験的に決めた点応答関数のデンコンボリュージョン はフーリエ領域で実行される。この目的は、離散的な3Dの高速フーリエ変換 (FFT)を使用する。ナイキスト臨界周波数は、イメージングマトリックスに よって設定される。最後の逆変換を行う前に、フィルタ、例えばハニングフィル タ( Colsherが1980年に使用した)でナイキスト周波数に設定されたカットオフ 周波数をもつものを使用して、デコンボリュージョンにおけるノイズの影響を低 減する。 コンボリュージョン(たたみ込み)定理では、応答関数および主たるデータ構 成が各方向において周期的であることを仮定していることに注意したい。これは 明らかに実際には該当しない。点応答関数はデコンボリュージョンの前にラップ アラウンドされるが、データは損なわれないままである。このような環境でデー タをたたみ込むと、各次元のデータ領域のゼロパッド(ゼロの束)の一方の端部 は通常感知でき、データ領域の一方の端部を反対側からのデータでたたみ込むと きの重なり合いの効果を避けられる。イメージ縁部においてゼロでないデータを 点応答関数でデコンボルブすることは、それがイメージの大きさと比較して非常 に広がってものであると、同様に、データが“ゼロパッドされたか”否かに関し て誤った結果を与える。データがゼロパッドされていなければ、後方投影したイ メージ(実際はたたみ込み)は事実上に鋭利な縁部を有して、解析されるときに 人為的構造(artefact)を与える。データがゼロパッドされているとき、データの 一方の縁部を反対側の縁部からの情報を使用してデコンボルブすることが必要で ある。この問題を緩和する唯一の方法は、データの重要な領域がイメージ境界の 内側で少なくとも点応答関数の幅であることを確実にすることである。これは、 この技法を実行するときの重要な要素である。 ガンマカメラPETシステムの重要な潜在的な使用方法は、腫瘍学の全身スキ ャニングおよびスタティックイメージングである。全身またはスタティックな平 面イメージングでは、検出器は患者の周囲を回転せず、したがってイメージを再 構成するときに使用できる応答ライン(LOR)の方向をさらに制限する。この ようなシステムのスタティックなおよび全身のイメージング機能は、とくに魅力 的な特徴であると考えられ、好ましいシステム内に構成することができる。 システムの効果を最大にするために、再構成アルゴリズムは可能な限り多くの LORを使用する。加えて、LORが異なる角度でイメージング体積を通るので 、 LORは放出している放射性医薬の深さの分布に関する情報を持っており、この 情報を抽出するようにする。 スキャナの下で患者を位置決めするために、実時間で放射性医薬分布のイメー ジを観察することが必要である。受取り角度の範囲が制限されている、一致する 事象のサブセットを直接に使用して、低い統計値の実時間イメージを形成する。 これは実際は電子的照準合せの1形態である。立体角が適切なイメージを形成の に十分小さいときは、ガンマ線事象のサブセットを使用して、前方投影プロセス の第1の推定を決めることができる。 ここで本発明の実験的試行の結果を記載する。この実験的試行は、計算および モンテカルロソフトウエアシミュレーションのみに基いている。 ソフトウエアシミュレーションは、異なるイメージング状態におけるシステム の見込み感度およびカウントレート機能を判断し、再構成技術をテストするため に書下された。 このシステムは60×46cmに対して、10kcpsのより高いカウントレート 能力をもつ典型的な変形デュアルヘッド照準系の少なくとも65倍の感度と見る ことができる。この結果は厚さ9.5mmの結晶を使用して得られた。表に使用 したキーを説明する。 Rect=方形、Circ=円形検出器、 全ての場合において検出器を50cmずつ間隔を置いて配置した。 与えられた標準エラーは統計的である。 仮定される光ピークは0.118である。 システムの感度計算で使用される放射能は、投影像における消滅事象レートで あるとする。システムの空間の分解能は、イメージング体積全体で約7.5mm で評価される。 上述の再構成方法は、コンピュータシミュレーションによって効果的にテスト された。図7は、再構成プロセスの段階でシミュレートされた放出像の再構成の 軸方向のスライスを示す。 上述のスタティックなイメージングプロセスは、コンピュータシミュレーショ ンによってテストされ、2Dイメージを効果的に得ている。 本発明は1つの実施形態のみによって記載され、本発明の技術的範囲から逸脱 せずに変形できることが分かるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ ,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG, MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM ,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ブルーマー、スティーブン・デイビッド イギリス国、エムケー41・7アールピー、 ベッドフォードシャー、ベッドフォード、 ハーティントン・ストリート 33

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.実質的に直径方向に対向するように配置された第1および第2のガンマカメ ラ、事象を検出する手段、事象をカウントする手段、および事象から得られたデ ータを操作してオブジェクトのイメージを構成する手段をもつイメージング装置 であり、ガンマカメラの立体角が照準合せによって制限されないことを特徴とす るイメージング装置。 2.シンチレーション結晶が0.095mの厚さである請求項1記載の装置。 3.遮蔽視準板を有して、単一の事象の数を低減する請求項1または2記載の装 置。 4.デジタル事象検出器およびパルス分割手段をもつ請求項3記載の装置。 5.データを高速フーリエ変換をするために処理手段が備えてある請求項1乃至 4の何れか1項記載の装置。 6.時間一致事象を使用して、オブジェクトの3次元再構成を得る手段がある請 求項1乃至5の何れか1項記載の装置。 7.陽電子放出断層撮影法に適合している請求項1乃至6の何れか1項記載の装 置。 8.前記装置が単一の平面スキャンで使用するのに適合している請求項1乃至7 の何れか1項記載の装置。 9.ガンマ線のエネルギレベルを判断し、かつエネルギレベルが所定の閾値より も低いか否かを評価する手段をもち、イメージを再構成するときに、前記ガンマ 線のエネルギレベルが所定の基準を満たしているとき、前記ガンマ線のエネルギ 値をイメージ再構成に使用する請求項1乃至8の何れか1項記載の装置。 10.変形ガンマカメラを使用する陽電子放出断層撮影法を実行する方法であり 、イメージを複数の事象から得て、該イメージは点応答関数を使用するデコンボ リィージョンに得られたものであることを特徴とする方法。
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