JPH11509460A - 接合剤を使用せずに取り付けられた脚窩インプラント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 当該脚窩インプラントは、内部キャビティ（１０）を形成する半球状カップ（５）と、該キャビティ内に係合可能な挿入体（７）とを備え、該カップは、詰め込むことにより所定位置に取り付けられ、この効果のため、その外面に形成された定着頂点（１５）を有し、該定着頂点は、菱形の形状をし連続的で且つ鱗状である。該カップ（５）は、その外面に、逆ピッチを有するら旋スレッド（３８）状の形態とされた２つの同軸状溝が設けられ、該溝が、上記外面の大部分に亙って互いに交差し、カップの開口部の方向に傾斜して、また、その深さは、カップ（５）が開く方向に向けて漸進的に深くなり、この交差のため、上記の溝は、極めて多数の頂点（１５）の境を設定する。本発明は、接合剤及びねじを使用せずに、骨盤に定着することのできる脚窩インプラントを製造することを可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】 接合剤を使用せずに取り付けられた脚窩インプラント 本発明は、接合剤を使用せずに取り付けられた脚窩（acetabular）インプラン トに関する。 脚窩インプラントは、通常、内部キャビティの境を設定する、半球状のカップ と、このキャビティ内に取り付けることのできる挿入体とを備えている。このカ ップは、脚窩キャビティ内に取り付け且つ骨盤に取り付けることを目的とし、挿 入体は、大腿骨幹の対応する球状頭を回動可能に受け入れ得るようにした球状キ ャビティの境を設定する。 このカップは、一般に、金属、特に、チタンで出来ており、挿入体は、大腿骨 頭を摺動させ易くする材料、例えば、アルミナセラミック、又は高密度ポリエチ レンで出来ている。 幾つかのインプラントは、重合化可能な合成接合剤を使用して、無名骨に取り 付けられる。その他のインプラントは、接合剤を使用せずに、ねじのような機械 的な定着手段を使用して、取り付けられる。 これらの内、脚窩キャビティ内に強制的に挿入することを目的とする、いわゆ る「圧力嵌め」インプラントがある。この型式のインプラントのカップは、特に 、その末梢領域にて脚窩の外径よりも僅かに大きい外径を有し、また、該カップ は、該カップをキャビティ内に詰め込んだとき、骨内に貫入する角状部分、即ち 粗部分を有する。 これらのインプラントは、追加的な定着効果を提供し得るようにカップを貫通 して骨内に挿入されるねじを備えているから、これらの角状部分、即ち粗部分は 、一般に、それ自体では、長期間に亙って完全に信頼し得るような方法にてカッ プを取り付けるのに十分ではない。 また、スロット、及び開口部を備えてるカップも幾つかあり、これらのスロッ ト及び開口部は、該カップに対してある程度の半径方向への可撓性を持たせ、こ のため、これらのカップは、膨張することにより、脚窩キャビティ内に定着する ことが可能となる。 接合剤を使用せずに、取り付けられた既存のインプラントは、カップをしっか りと且つ確実に脚窩内に取り付けるものの、挿入体を形成する材料の摩耗片が脚 窩キャビティ内に且つ身体内に拡散することを許容するという重大な欠点がある 。 この摩耗片は、大腿骨頭が挿入体内で擦ること、また、挿入体がカップ内で微 小動作をすることに起因する。また、この摩耗片は、挿入体がカップ内の上記の 凹所、穴、スロット、又は開口部の境を設定する多少鋭利な端縁を擦ることの結 果でもあり、このことは、人工補装具に加わる反復的な応力の作用の下、これら の凹所、穴、スロット又は開口部内に挿入体が徐々に入り込む傾向があることに より更に悪化する。 更に、上記の穴、スロット、又は開口部は、微片を含んだ滑液が骨に向けて流 れるのを許容し、この流れは、患者が歩行するときに、キャビティ内にてインプ ラントに対して圧力が連続的に加わり且つ解放されることに起因する「圧送効果 」の結果である。 このポリエチレン摩耗片は、骨崩壊の原因となり、この骨崩壊は、時間の経過 に伴いねじをしっかりと定着するのに悪影響があり、また、身体により十分に許 容されないものである。 「圧力嵌め」カップのもう一つの欠点は、カップの外面と腸骨との間、特に、 カップの赤道領域における拘束レリーフ部分における結合が不十分となることで あり、このことは、カルシウムヒドロキシアパタイトのような、骨一体化を促進 する材料で被覆されたカップの場合であっても、骨組織内に締結するためにねじ を使用することが必要となることが多いことを意味する。 本発明は、接合剤を使用せずに、また、ねじを取り付けることを必要とせずに 、無名骨に定着することのできる脚窩インプラントを提供することにより、これ らの欠点を解消することを目的とするものである。 本発明が対象とするインプラントは、カップと、上述したような挿入体とを備 えており、該カップは、詰め込むことにより挿入され、この目的のため、その外 面に形成された定着用の粗部分を備えている。 本発明によれば、該カップは、該カップと同軸状にその外面に形成された、逆 巻きのら旋スレッドの形態をした２つの溝を備えており、これらの２つの溝は、 この外面の大部分に亙って互いに交差する。これらの溝は、カップの開口部に向 けて漸進的に深くなる深さを有し、また、これらの溝は、交差することにより、 連続的で且つ鱗状である菱形の粗部分の集合体の境を設定する。 これらの粗部分は、カップの外面の上方に亙って均一に分配されており、それ らの寸法は、カップの中心領域に向けて漸進的に縮小することが有利である。 これらの溝が傾斜していること、及びその深さがカップの面に沿って深くなる ことのため、その粗部分は、詰め込んだとき、カップの全外周に亙って骨内に漸 進的に貫入することができる。これと同時に、これらの粗部分の数、配置及び営 利な特徴は、カップを骨内に完全に定着することを確実にし、追加的な定着ねじ を取り付けることを不要にする。 実際には、これらの粗部分が拘束し且つ最も効果的を発揮する部分は、物理的 に最も丈夫な自然の脚窩部分である。このことは、その赤道面に隣接するカップ 部分であって、その対向側にて、骨の壁の物理的な強度が最大となるそのカップ 部分に亙って溝の深さが最大となるようにする理由である。 このため、この結果として、カップは、ねじが通るための上記のような任意の 穴又は、任意のスロット、又は開口部が不要である。かかる穴、スロット、又は 開口部が存在しないことは、挿入体が徐々に入り込む可能性を無くし、また、挿 入体が接触して摩耗する多少、鋭利な端縁を無くすものである。 このように、本発明によるインプラントにおいては、挿入体の摩耗、従って、 微片の発生が極めて少ない状態に保たれる。 更に、かかる穴、スロット、又は開口部が存在しないことは、挿入体の摩耗に より発生する可能性のある全ての微片をカップ内に取り込むことを可能にし、こ のため、これらの微片がカップを貫通して骨に向けて移動する可能性を無くすこ とになる。 特に、好適な実施の形態において、該カップは、骨一体化によりこの面に対す る咬み込みを促進し得るような方法にて、処理され、又は被覆された外面を有し ている。これを実現するために、該カップは、カルシウムヒドロキシアパタイト 系の被覆が施されている。カップの外面にこの生体適合性被覆が施されているた め、いわゆる「圧力嵌め」による物理的な効果を介して脚窩骨の端縁に最初に取 り付けた後、物理−化学的特性の二次的な取り付けを行うことが可能となり、こ の二次的な取り付けは、手術後の最初の数カ月にて最初の取り付けを強化する効 果がある。この取り付けは、カップの外面を覆うカルシウムヒドロキシアパタイ トに骨組織の各種の成分を吸収することにより行われる。 一つの好適な実施の形態として、これらの溝は、上記のカップが反発動作して 外に出る可能性を伴うことなく、粗部分を骨内に完全に定着し得るように、約４ °の角度にてカップの開口部に向けて傾斜しているようにする。 １つの且つ同一の溝により境が設定された２つの粗部分の側面は非対称である ことが有利であり、カップの開口部と同一の側に位置する該側面は、カップの閉 じた端部と同一側に位置する側面よりもカップの軸線に対して赤道面に向けてよ り急角度で傾斜しているようにすることが有利である。この非対称性が定着を促 進する。 実際には、本発明のこの有利な特徴のため、開口部と同一側に位置する溝の側 面は、他方の側面よりも面積が大きく、この面積は、球の正接面に対して大きい 急角度では傾斜していない。このことは、骨組織上のこの点に加わる最大の応力 が主として圧縮応力であり、その結果、この弱体な領域における骨の成長及び人 工補装具の骨一体化が促進されることを意味する。 同一の理由のため、スレッドは、断面にて、「鈎形のくちばし」の形状をして いること、即ち、カップの開口部に向けて微かに下方に湾曲した尖った端縁を有 することが有利である。 このため、カップ外面は、骨一体化を促進する被覆、特に、カルシウムヒドロ キシアパタイトの被覆が施されることが好ましい。この被覆の厚さは、例えば、 約70乃至150μｍとすることができる。 更に、このカップは、インパクト工具に対するてこ作用を提供し得るようにそ の中心に形成された穴を備えることができ、その後、この穴にねじを立てて、ね じ付き閉塞具を受け得るようにする。このねじ付き閉塞具は、完全に締め付けた とき、カップの内面を同一面の高さとなる。 この栓は、挿入体が穴内に入り込む虞れを無くし、また、カップ壁の連続性を 保つことを可能にする。 挿入体の破片が発生し且つ移動する虞れを可能な限り少なくすることを目的と する、本発明の一つの好適な実施の形態において、該人工補装具は、次のような 方法にて製造することができる。 −カップは、連続壁を有する、即ち、凹所、穴又は開口部が全く無く、研磨し 且つ完全に平滑な内面を有する。 −インパクト工具に対するこ作用部分を提供し得るように形成された穴は、ね じを立てて、ねじ付き閉塞具を受け入れることができるようにする。この閉塞具 は、完全に締め付けたとき、カップの内面と同一面の高さとなる。 −カップ内に取り付けることを目的とする挿入体の部分は、カップのキャビテ ィと相補的な形状を有し、また、カップの内面と緊密に接触するようにする。 このように、挿入体は、カップの平滑で且つ連続的な内面と適合し、このこと は、挿入体の擦り動作、及び微小動作を可能な限り少なくすることを可能にする 。ねじ付き閉塞具を取り付けた後に、凹所、穴、スロット又は開口部が存在しな いことは、挿入体が接触することで摩耗する可能性のある多少鋭利な端縁が完全 に無くすことを可能にすることを意味する。 この効果は、本発明によるインプラントにおいて、挿入体の摩耗、従って、微 片の発生が極めて少ないことである。また、挿入体がカップに対して支承する面 積が大きいことは、この摩耗を制限する。 更に、穴、スロット又は開口部が存在しないことは、全ての微片をカップ内に 取り込み、このため、微片がカップを通じて骨の方向に移動する虞れを無くすこ とを可能にする。 カップキャビティは、その閉じた端部と同一側にて、完全に半球状の形状の一 部を有し、また、その開口部と同一側にて、僅かに截頭円錐形の部分を有してお り、これら２つの部分は、円錐形の肩部によって分離され、該挿入体は、半球状 部分と、僅かに截頭円錐形の部分と、これらの２つの部分に及びカップキャビテ ィの肩部にそれぞれ対応する形状の突起とを備えている。 このため、該挿入体をカップキャビティ内に強制的に取り付けた後、挿入体の 突起が記カップの肩部に対して係止されたとき、該挿入体の２つの部分は、カッ プの内面と密に接触する。 この構造体は、挿入体がカップ内に完全に保持されることを更に確実にする。 この挿入体の一つの実施の形態によれば、該挿入体は、変位防止縁部を備え、 また、該インプラントは、この縁部をカップに対して角度を成す位置に配置する 割り出し手段を備えており、これらの割り出し手段は、一方にて、挿入体の一部 を形成するフランジに形成され、他方にて、キャビティの開口部の境を設定する カップの端縁に形成されている。 このように、この変位防止縁部は、該割り出し手段がカップキャビティの外に あるように、患者の具体的な体格に適した方法にて方向決めすることができる。 このように、これらの割り出し手段にて生じた微片の発生分が骨に向けて、イン プラントの内側ではなくて、外側に拡散される。 本発明の一つの好適な実施の形態によれば、これらの割り出し手段は、挿入体 のフランジ及びスタッドの外周にて互いに隔たった規則的な間隔に形成された多 数の半径方向切欠きから成っており、これらの半径方向切欠きは、カップの環状 の赤道面に形成された切欠きに嵌まることができる。 本発明を十分に理解し得るようにするため、添付した概略図に関して、本発明 を以下に更に説明するが、これらの添付図面は、非限定的な一例として、本発明 が対象とする脚嵩の一つの好適な実施の形態を示すものである。 図１は、１つの部分の一部分を切り欠いた、その各種の構成部品の分解斜視図 である。 図２は、上記部品の一つの概略図的な側面図である。 図３は、上記部品の軸線上にて、図２の部品の拡大縮尺による断面図である。 図４は、植え込んだ後、この要素の軸線上における、該部品の断面図である。 図５は、取り付けた後、該要素の軸線上における、該部品の断面図である。 図１には、図４及び図５に図示するように、接合剤を使用せずに、患者の無名 骨２に取り付けることを目的とする大腿骨の人工捕装具の脚嵩インプラント１が 脚嵩キャビティ内に取り付けられた状態が図示されている。 このインプラント１は、金属、特に、チタンで出来たカップ５と、該カップ５ と同一型式の金属で出来たねじ付き栓６と、摺動を容易にする材料、特に、高密 度ポリエチレンで出来た挿入体７とから成っている。 該カップ５は、半球状の形状をしており、また、該カップは、挿入体７がその 内部に嵌まる内部キャビティの境を設定する。 該カップ５の内面は、このキャビティ１０の閉じた端部と同一側に完全に半球 状の形状の部分１１を有し、また、このキャビティ１０の開口部と同一側に、僅 かに截頭円錐形の形状の部分１２を有しており、この部分１２のより小さい円形 部分は、キャビティ１０の内側に向けた位置にある。これらの２つの部分１１、 １２は、円錐形の肩部１３により分離されており、該肩部１３のより小さい部分 は、キャビティ１０の開口部と同一側に位置している。 また、該カップ５は、脚嵩キャビティの外径よりも僅かに大きい外径を有し、 詰め込むことにより、このキャビティ内に定着させ得るようにしてある。 この目的のため、このカップは、図１乃至図３により具体的に図示するように 、連続的で且つ鱗状をした菱形の粗部分１５（均一に配分されることが好ましい ）を相当数、備えている。 これらの粗部分１５は、カップ５に対して同軸状に形成されたら旋状の逆巻き の形態をした２つの溝３８がカップ５の外面の大部分に亙って交差することによ り形成される。図３にて、これらの溝５は、約45°の角度によりカップ５の開口 部に向けて傾斜しており、また、その深さは、この開口部に向けて漸進的に深く なり、１つで且つ同一の溝３８により境を設定された２つの粗部分１５の側面１ ５ａ、１５ｂは、非対称であり、カップ５の開口部と同一側に位置する側面１５ ａは、カップ５の軸線に対してより急角度で傾斜しており、このため、カップ５ の閉じた端部と同一側に位置する側面１５ｂよりもこの箇所にて球に対する正接 面により接近した位置にある。 これらのスレッドは、断面が「鈎ぎ形くちばし」の形状をしている、即ち、カ ップ５の開口部に向けて僅かに下方に湾曲した尖った端縁を備えている。 スレッドの側面１５ａを含む、カップの外面には、例えば、プラズマトーチを 採用するＡＰＳ（大気圧プラズマ溶射）法を使用する等、骨一体化を目的とする 、金属製の人工補装具の分野の当業者に周知の任意の技術によって、カルシウム ヒドロキシアパタイト層が被覆されている。 また、該カップ５は、インパクト工具に対するてこ作用を提供すべくその中心 部に形成されたねじ穴１６と、キャビティ１０の開口部の境を設定するその環状 の赤道面１８上に等しい間隔にて形成された４つのスタッド１７とを備えている 。 ねじ付き栓６は、穴１６内にねじ込み得るような形状とされている。該栓は、 その内部に六角形ソケット２１が形成された環状のヘッド部２０を有しており、 このため、この栓は、適当なキーを使用して回転させ且つ締め付けることができ る。このヘッド部２０は、完全に締め付けたとき、穴１６と同軸状の環状凹所２ ２内に嵌まり、このため、図４に図示するように、カップ５の内面と同一面の高 さとなる。 挿入体７は、球状キャビティ３０の境を設定し、このキャビティ３０は、大腿 骨幹の対応する球状ヘッド部（図示せず）を回動可能に受け入れ、人工補装具の 関節部が機能することを可能にする。 該挿入体は、半球状部分３１と、僅かに截頭円錐形の部分３２と、突起３３と を備えており、これらの部分及び突起の形状は、それぞれ、部分１１、１２、及 びキャビティ１０の肩部１３に対応している。また、これらの部分３１、３２は 、挿入体７をキャビティ１０内に押し込み嵌めした後、突起３３が肩部１３の後 方に係止されたとき、カップ５の内面と緊密に接触する。 更に、該挿入体７は、フランジ３５を備えており、該フランジ３５は、図５に 示すように、挿入体７をキャビティ１０内に係止したとき、面１８と接触する。 このフランジ３５は、大腿骨頭の変位を防止する縁部３６を備えており、該縁 部は、その外周にて規則的な距離の位置に形成された多数の半径方向切欠き３７ を有している。これらの切欠きは、スタッド１７の周りに嵌まることができる。 実際には、カップ５は、インパクト器具（図示せず）のロッド上に取り付けら れ、その後、無名骨２の脚嵩キャビティ内に押し込まれ、その粗部分１５が骨の 壁内に貫入する。 このインパクト作業中、粗部分１５は、カップ５の全周に亙って骨内に漸進的 に貫入する。これらの粗部分１５の数、形状、配置及び鋭利性は、カップが反発 動作して外に出ることなく、カップ５を骨内に完全に定着させることを確実にす る。 カップ５が実際に、キャビティの底部と接触したことは、インパクト工具を引 き抜いた後に、穴１６を使用することにより確認することができる。 次に、栓６を穴１６内にねじ込み、その後に、挿入体７をキャビティ１０内に 部分的に取り付け且つカップ５に対して角度を成す位置に配置し、患者の特定の 体格を考慮する最適な方法にて、縁部３６が方向決めされるようにすることがで きる。この位置決めが行われたならば、挿入体７は、その突起３３が肩部１３の 後方にて係止される迄、キャビティ１０内に強制的に詰め込む。 カップ５の壁に穴、スロット、又はは開口部が全く無いことは、栓６を取り付 けたとき、挿入体６が徐々に入り込む虞れを無くし、この挿入体が徐々に入り込 む可能性の去る多少、尖った端縁を全て解消する。更に、挿入体７は、カップ５ の平滑で且つ連続的な内面に正確に適合する。 このことは、カップ５に対する挿入体の擦り動作及び微小動作が可動な限り軽 減され、摩耗微片の発生が極めて少ないことを意味する。 可能性のある全ての摩耗微片は、カップ５内に取り込まれ、このことは、これ らの微片がカップ５を貫通して骨に向けて移動するすることを無くすことになる 。 更に、切欠き３７にて発生する可能性のある全ての微小片は、骨に向かうので はなくて、インプラント１の外に拡散される。 取り付けた後、数週間にて開始する骨一体化は、数ケ月乃至１年内にて有効と なる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＣＡ，ＪＰ，ＵＳ (71)出願人 アラン・マシェノー フランス共和国74000 クラン・ジェブリ エ，リュー・ドゥ・リセルノン ８ (71)出願人 ジャン−マルク・セメー フランス共和国42270 サン・プリエス ト・アン・ジャレスト，リュー・ボーモン 13 (71)出願人 ルイ・セティエー フランス共和国69400 グレーズ，ラ・リ ップ（番地なし) (71)出願人 ジャン−ピエール・ヴィダラン フランス共和国74000 アヌシー・ル・ヴ ィユー，リュー・デュ・ポン・ドゥ・テ ８，ラ・ボアッスリー (72)発明者 ブリュノ・バレー フランス共和国01600 サン・ベルナール, シュマン・デ・ゼラーブル 70 (72)発明者 ジャン−クロード・カルティーエ フランス共和国69008 リヨン，リュー・ デュ・プロフェッスール・ペ・シスレー 56 (72)発明者 クロード・シャルレ フランス共和国69370 サン・ディディ エ・オー・モン・ドール，シュマン・デ・ ゼッス 77 (72)発明者 アラン・マシェノー フランス共和国74000 クラン・ジェブリ エ，リュー・ドゥ・リセルノン ８ (72)発明者 ジャン−マルク・セメー フランス共和国42270 サン・プリエス ト・アン・ジャレスト，リュー・ボーモン 13 (72)発明者 ルイ・セティエー フランス共和国69400 グレーズ，ラ・リ ップ（番地なし) (72)発明者 ジャン−ピエール・ヴィダラン フランス共和国74000 アヌシー・ル・ヴ ィユー，リュー・デュ・ポン・ドゥ・テ ８，ラ・ボアッスリー

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．接合剤を使用せずに取り付けられた脚窩インプラントであって、内部キャ ビティ（１０）の境を設定する半球状カップ（５）と、前記キャビティ（１０） 内に取り付けることのできる挿入体（７）とを備え、該カップ（５）が詰め込む ことにより取り付けられ、この目的のため、その外面に形成された定着用の粗部 分（１５）を備え、該粗部分（１５）が菱形の形状をし、連続的で且つ鱗状であ る、インプラント（１）にして、 前記カップ（５）が、その外面に形成され且つ該カップと同軸状の２つの溝を 備え、該溝が逆巻きのら旋スレッド（３８）の形態をしており、該溝が、前記外 面の大部分に亙って互いに交差し、該溝が、前記カップ（５）の開口部に向けて 傾斜し且つその深さが該カップ（５）の開口部に向けて漸進的に深くなり、該溝 は、交差することにより、多数の粗部分（１５）の境を設定することを特徴とす る脚窩インプラント。 ２．請求項１に記載の脚窩インプラントにして、前記溝（３８）が約45°の角 度にて前記カップ（５）の前記開口部に向けて傾斜していることを特徴とする脚 窩インプラント。 ３．請求項１、又は２に記載の脚窩インプラントにして、１つで且つ同一の溝 （３８）により境が設定された２つの粗部分（１５）の前記側面（１５ａ、１５ ｂ）が非対称であり、前記カップ（５）の前記開口部と同一側に位置する側面（ １５ａ）が、前記カップ（５）の閉じた端部と同一側に位置する側面（１５ｂ） よりも該カップ（５）の軸線に対してより急角度で傾斜していることを特徴とす る脚窩インプラント。 ４．請求項１乃至３の何れかに記載の脚窩インプラントにして、前記スレッド （３８）が、断面にて「鈎形くちばし」の形状をしている、即ち、前記カップ（ ５）の開口部に向けて僅かに下方に湾曲した尖った端縁（１５ａ）を有すること を特徴とする脚窩インプラント。 ５．請求項１乃至４の何れかに記載の脚窩インプラントにして、前記粗部分（ １５）が前記カップ（５）の前記外面に亙って均一に分配され、その寸法が該カ ップの中心領域に向けて漸進的に縮小することを特徴とする脚窩インプラント。 ６．請求項１乃至５の何れかに記載の脚窩インプラントにして、前記カップ（ ５）の外面には、骨の一体化を促進する被覆、特に、カルシウムヒドロキシアパ タイトの被覆が施されることを特徴とする脚窩インプラント。 ７．請求項１乃至６の何れかに記載の脚窩インプラントにして、前記カップ（ ５）がインパクト工具（１６）に対するてこ作用を提供し得るようにその中心部 に形成された穴を備え、該穴（１６）にねじが立てられ、該穴が、ねじ付き閉塞 具（６）を受け入れ、該閉塞具が、完全に締め付けたとき、前記カップ（５）の 内面と同一面の高さとなるようにしたことを特徴とする脚窩インプラント。 ８．請求項１乃至７の何れかに記載の脚窩インプラントにして、 前記カップ（５）が、連続壁を有する、即ち、凹所、穴、スロット又は開口部 が全く無く、研磨し且つ完全に平滑な内面を有し、 前記インパクト工具に対するてこ作用を提供し得るように形成された穴（１６ ）にねじが立てられ、該穴（１６）が、ねじ付き栓（６）を受け入れ、該ねじ付 き栓が完全に締め付けたとき、前記カップ（５）の内面と同一高さとなるように し、 前記カップ（５）に嵌まるようにした挿入体（７）の部分（３１、３２、３３ ）が、前記カップ（５）のキャビティ（１０）の形状と相補的な形状を有し、前 記カップ（５）の内面と緊密に接触することを特徴とする脚窩インプラント。 ９．請求項１乃至８の何れかに記載の脚窩インプラントにして、変位防止縁部 （３６）を有する挿入体（７）を備え、該縁部（３６）をカップ（５）に対して 角度を成す位置に配置する割り出し手段（１７、３７）を備え、該割り出し手段 （１７、３７）が、一方にて、挿入体（７）の部分を形成するフランジ（３５） に形成され、他方にて、前記キャビティ（１０）の前記開口部の境を設定するカ ップ（５）の前記面（１８）に形成されることを特徴とする脚窩インプラント。 １０．請求項９に記載の脚窩インプラントにして、前記割り出し手段が、前記フ ランジ（３５）の外周にて互いに規則的な間隔に形成された、多数の半径方向切 欠き（３７）と、前記カップ（５）の環状の赤道面（１８）に形成されて、前記 切欠き（３７）内に嵌まり得るスタッド（１７）とから成ることを特徴とする脚 窩インプラント。 １１．請求項１乃至１０の何れかに記載の脚窩インプラントにして、前記カップ （５）の前記キャビティ（１０）が、その閉じた端部と同一側に、完全に半球状 の形状の部分（１１）を有し、その開口部と同一側に、僅かに截頭円錐形の形状 の部分（１２）を有し、該２つの部分（１１、１２）が円錐形の肩部（１３）に より分離され、前記挿入体（７）が、半球状部分（３１）と、僅かに截頭円錐形 部分（３２）と、突起（３３）とを備え、該部分及び突起の形状が、それぞれ前 記２つの部分（１１、１２）及び前記カップ（５）のキャビティ（１０）の肩部 （１３）の形状に対応することを特徴とする脚窩インプラント。