JPH11509408A - 新規なヒト第16染色体遺伝子、組成物、それらの製造および使用方法 - Google Patents

新規なヒト第16染色体遺伝子、組成物、それらの製造および使用方法

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JPH11509408A
JPH11509408A JP9505155A JP50515597A JPH11509408A JP H11509408 A JPH11509408 A JP H11509408A JP 9505155 A JP9505155 A JP 9505155A JP 50515597 A JP50515597 A JP 50515597A JP H11509408 A JPH11509408 A JP H11509408A
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Abstract

(57)【要約】 本発明によれば、ヒトネトリン、ヒトATPase結合カセットトランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、および肝臓再生のヒト増強因子をコードする単離された核酸、ならびにこれらによってコードされる単離されたタンパク質産物を提供する。本発明は、本発明の核酸にハイブリダイズする核酸プローブ、ならびに染色体16に位置する独特な遺伝子配列を含む単離された核酸を提供する。本発明の核酸を含むベクター、それらと共に形質転換される宿主細胞、ならびに本発明のポリペプチドを発現するトランスジェニック非ヒト哺乳動物をさらに提供する。本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチド、抗体、およびこれらを含む組成物を含む。さらに、本発明は、本発明のポリペプチドに結合する化合物を同定する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 新規なヒト第16染色体遺伝子、組成物、それらの製造および使用方法 謝辞 本発明は、一部政府の援助により国立衛生研究所からの助成金番号第DK44853 号のもとに行われた。政府は、本発明において一定の権利を有し得る。 発明の背景 隣接するクローン化ゲノム試薬の構築は、ポジショナルクローニングアプロー チを用いる疾患遺伝子同定の方法において不可欠な工程である。多形性の簡単な 配列の繰り返しに基づく高密度遺伝子マップの急速な発達は、配列標識部位(STS )含量マッピングを用いるコンティグ構築を容易にした。ほとんどのコンティグ 構築の試みは、酵母人工染色体(YAC)に依存してきた。なぜなら、これらの大き な挿入サイズは、現在のSTSマップ密度を細菌宿主系よりも有利に用いるからで ある。このアプローチは、記載される11Mbから36Mbの多くの染色体およびコンテ ィグについて65から95%までの範囲のYAC適用範囲を有する複数のヒト染色体に ついて確証された(Chumakovら、Nature 377(補遺):175-297,1995; Doggettら、 Nature 377(補遺):335-365,1995b; Gemmillら、Nature 377(補遺):299-319,19 95; Krauterら、Nature 377(補遺):321-333,1995; Shimizuら、Cytogenet.Cel l Genet.70:147-182,1995; van-Heyningenら、Cytogenet.Cell Genet.69:12 7-158,1995)。 多くの成功にもかかわらず、YACクローニング系は、実質的な割合のキメラク ローン(Greenら、Genomics 11:658-669,1991; Bellanne-Chantelotら、Cell 70 :1059-1068,1992; Nagarajaら、Nuc.Acids Res.22:3406-3411,1994)、ならび に再編成された、欠失された、または不安定なクローン(Neilら、Nuc.Acids R es.18:1421-1428,1990; Wadaら、Am.J.Hum.Genet.46:95-106,1990; Zuo ら、Hum.Mol.Genet.1:149-159,1992; Szepetowskiら、Cytogenet.Cell Gen et.69:101-107,1995)を生じる内因性の制限のために、複雑な生物体の全ゲ ノムをクローニングするための万能の方策ではない。これらのクローン化された アーチファクトの少なくともいくつかは、哺乳動物DNA中で種々のタイプの繰り 返しエレメントに作用する酵母の組換え機構の産物である(Neilら、(前出)199 0; Greenら、(前出)1991; Schlessingerら、Genomics 11:783-793,1991; Lin gら、Nuc.Acids Res.21:6045-6046,1993; Kouprinaら、Genomics 21:7-17,1 994; Larionovら、Nuc.Acids Res.22:4154-4162,1994)。 従って、代替のクローニング系が、局在化されたYACクローニング欠失を補完 するため、物理的マップの解像度を増幅するため、およびゲノムワイド(genome- wide)DNA配列決定のための準備のできた配列の供給源(sequence-ready resourc e)を提供するために、YACに基づくアプローチと協力して用いられなければなら ない。いくつかのエキソントラッピング方法論およびベクターが、ゲノムDNAか らのコード領域の迅速でかつ効果的な単離のために記載されている(Auchら、Nuc .Acids.Res.18:6743-6744,1990; Duykら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 87 :8995-8999,1990; Bucklerら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 88:4005-4009,1 991; Churchら、Nature Genet.6:98-105,1994)。エキソントラッピングの主要 な利点は、クローン化されたゲノムDNAの発現(コスミド、P1またはYAC)が、組織 培養細胞中の異種のプロモーターによって引き起こされていることである。これ は、コード配列が組織の分布または発現の発達段階の事前の知識無しに同定され ることを可能にする。エキソントラッピングの第2の利点は、エキソントラッピ ングが、目的のクローン化された鋳型のみからのコード配列の同定を可能にし、 これが複製された遺伝子座からの高度に保存された転写物を特徴付けする危険性 を排除するすることである。これは、cDNA選択または直接的ライブラリースクリ ーニングのいずれの場合にもあてはまらない。 エキソントラッピングは、首尾良く用いられ、ハンチントン病遺伝子座(Ambr oseら、Hum.Mol.Genet.1:697-703,1992; Taylorら、Nature Genet.2:223-2 27,1992; Duyaoら、Hum.Mol.Genet.2:673-676,1993)およびBRCA1遺伝子座 (Brodyら、Genomics 25:238-247,1995; Brownら、Proc.Natl.Acad.Sci.US A 92:4362-4366,1995)における転写された配列が同定された。さらに、多くの 疾患誘発遺伝子が、エキソントラッピングを用いて同定された。それらの遺伝子 には、ハンチントン病遺伝子(The Huntington's Disease Collaborative Resear ch Group,Cell 72:971-983,1993)、二型神経線維腫症遺伝子(Trofatterら、Ce ll 72:791-800,1993)、Menkes病遺伝子(Vulpeら、Nature Genet.3:7-13,1993 )、Batten病遺伝子(The International Batten Disease Consortium,Cell 82:9 49-957,1995)、および大多数の延長QT症候群の症例の原因となる遺伝子(Wang ら、Nature Genet.12:17-23,1996)が含まれる。 バンド16p13.3の700kb CpG-rich領域は、常染色体優性の多嚢胞性の腎疾患(PK D1)の症例の90%についての疾患遺伝子(Germinoら、Genomics 13:144-151,199 2; Somloら、Genomics 13:152-158,1992; The European Polycystic Kidney Di sease Consortium,Cell 77:881-894,1994)、ならびに結節性硬化症の一形態を 担うチュブリン遺伝子(TSC2)(The European Chromosome 16 Tuberous Sclerosi s Consortium,Cell 75:1305-1315,1993)を含むことが示されている。見積も られた20個の遺伝子が、第16染色体のこの領域に存在する(Germinoら、Kidney I nt.補遺 39:S20-S25,1993)。しかし、16p13.3のPKD1遺伝子を囲む領域の特長 付けは、16p13.1により近接したゲノムの間隔の一部の複製によって複雑化され ている(The European Polycystic Kidney Disease Consortium、前出 1994)。 この染色体セグメントは、E.coliおよび酵母での大きな挿入クローニング系の 挑戦的な試験として作用する。なぜなら、これはGC-rich isochoreに位置し(Sa cconeら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 89:4913-4917,1992)CpG島(Harrisら 、Genomics 7:195-206,1990; Germinoら、前出 1992)、遺伝子(Germinoら、前 出 1993)およびAlu繰り返し配列(Korenbergら、Cell 53:391-400,1988)が豊 富であるからである。第16染色体はまた、蛍光インサイチュハイブリダイゼーシ ョン(FISH)によって分析される場合、他の染色体よりも多くの低コピー繰り返し を含み、約25%のそのコスミドコンティグが1つ以上の染色体部位にハイブリダ イズする(Okumuraら、Cytogenet.Cell Genet.67:61-67,1994)。これらのタイ プの繰り返しおよび配列複製は、ゲノムDNAの同定に広く使用される「染色体歩 行」技術を妨害し、そしてコンティグ構築のハイブリダイゼーションに基づく方 法に対する難題を提示する。これは、これらの技術が、ゲノムDNAの重複フラグ メントを含むクローンを同定するためにハイブリダイゼーションに依存し;従っ て、真の遺伝子に由来するクローンの代わりに、相同体に由来するクローンへ向 かって「歩行」する高い傾向があるからである。類似の様式で、配列の複製およ び染色体16特異的繰り返しはまた、対応するタンパク質をコードする完全なcDNA 配列の明確な決定を妨害する。さらに、低コピー繰り返しは、細菌、酵母、およ びより高等な真核生物におけるこの間隔の不安定性につながり得る。 従って、当該分野において第16染色体の非常に繰り返し的な部分に存在する真 の遺伝子、ならびに他の染色体に同様に位置する遺伝子に対応するゲノム配列お よびcDNA配列の正確な同定を可能にする方法および組成物に対する必要性がある 。 発明の要旨 本発明によれば、ヒトネトリン、ヒトATPase結合カセットトランスポーター、 ヒトリボソームL3サブタイプ、および肝臓再生のヒト増強因子をコードする単離 された核酸が提供される。 本発明はさらに、ヒトネトリン遺伝子、ヒトATPase結合カセットトランスポー ター遺伝子、ヒトリボソームL3サブタイプ遺伝子、および肝臓再生のヒト増強因 子遺伝子によってコードされる単離されたタンパク質産物を提供する。 さらに、本発明は、本発明の核酸ならびに第16染色体に位置する独特な遺伝子 配列を含む単離された核酸にハイブリダイズする核酸プローブを提供する。 本発明の核酸、ならびに本発明のベクターで形質転換された宿主細胞を含むベ クターがさらに提供される。 本発明のポリペプチドを発現するトランスジェニック非ヒト哺乳動物が本発明 によって提供される。 本発明は、アンチセンスオリゴヌクレオチド、抗体、およびこれらを含む組成 物を含む。 さらに、本発明は、本発明のポリペプチドに結合する化合物を同定するための 方法を提供する。このような化合物は、本発明のポリペプチドの活性を調節する ために有用である。 図面の簡単な説明 図1は、P1コンティグおよびトラッピングされたエキソンの模式図を示す。上 段の水平な線は、関連するDNAマーカーの位置をスケール(キロベースで)と共 に示す。NotI部位の位置を、水平な線の下に示す。公知の遺伝子の位置および方 向は、矢印で示し、各遺伝子から得られたエキソントラップの数を括弧内に示す 。この報告に記載する転写単位の位置(AからM)を、公知の遺伝子の下に示す 。対応するエキソントラップのGenbank受託番号を、各転写ユニットの下に示す 。P1クローンを、重複する線で示し、クローンの名称をその線の上に示す。特徴 付けされた転写物にマッピングされなかったトラッピングされたエキソンの位置 を、P1コンティグの下に示す。垂直な線は、ハイブリダイゼーション研究におい てエキソントラップによって検出されたP1クローン内の間隔を示す。 図2は、データベース内の配列と共に選択されたエキソントラップのアライン メントを示す。エキソントラップL48741、ならびにC.elegans、E.coli、およびH aemophilus由来のN-アセチルグルコサミン-6-ホスフェートジアセチラーゼに よってコードされる配列のアラインメントを示す。ネトリン-1、ネトリン-2、 およびUNC-6由来のEGF繰り返しを、翻訳されたネトリン様エキソントラップの 1つ(Genbank受託番号第L75917号)に並べて示す。第2のネトリン様エキソン トラップ(Genbank受託番号第L75916号)およびネトリン-1およびネトリン-2 に由来する配列のアラインメントを示す。翻訳されたRab26様RT-PCR産物(Genba nk受託番号第L48770号〜同第L48771号)およびラットRab26のアラインメントを 示す。エキソントラップL48792によりコードされた配列を、Neisseria gonorrho eae配列に由来するpilB転写性リプレッサー由来の配列、C.elegans由来のコスミ ドF44E2.6、酵母由来のYCL33C遺伝子産物(Genbank受託番号第P25566号)、および Haemophilus由来の転写リプレッサーによりコードされているとコンピューター 分析によって予想された配列に並べて示す。ピリオドは、アラインメントを保持 するためにタンパク質配列中に間隙が挿入された位置を示す。 図3は、P1クローン53.8B由来のhNETゲノム配列の6803bpを示す。 図4は、ニワトリネトリン-2遺伝子のヒト相同体をコードするhNET cDNAの17 43bpを示す。 図5は、ニワトリネトリン-1、ニワトリネトリン-2、およびネトリン-2の ヒト相同体であるhNETの間のアミノ酸比較を示す。影を付した四角は、同一な相 同性の領域を示す。ラミニンドメインVおよびVI、ならびにC末端ドメイン(C) を、矢印で示し、ドメインVは3つのサブ成分(V-1からV-3)に分割されている 。星印は、接着/シグナリングレセプターのモチーフを示す。 図6は、ニワトリネトリン-1、ニワトリネトリン-2、およびネトリン-2の ヒト相同体であるhNETのドメイン間の相同性を示すグラフを示す。 図7は、hABC3遺伝子由来のエキソントラップ、RT-PCR産物、およびcDNAを示 す。エキソントラップは、上記されている。hABC3 cDNAを、エキソントラップの 下に示し、Genetrapper選択(S)および修復(R)オリゴヌクレオチドの位置 を示す。RT-PCRクローンの位置をcDNAの下に示す。147bp挿入は、cDNAに関してR T-PCR産物中に存在する。この挿入は、オープンリーディングフレームを破損し ない。 図8は、hABC3をコードする5.8kbのcDNAを示す。 図9は、マウスABC1およびABC2のアミノ酸アラインメントをhABC3と共に示す 。ハイフンは間隙を示し、星印は同一な残基を示し、一方ピリオドは保存的置換 を示す。ATP結合カセットの位置を四角で囲んだ領域で示す。右側の数字は、タ ンパク質の相対的位置を示す。 図10は、P1クローン49.10D、109.8C、および47.2Hが単離されたPKD1遺伝子 座の転写性マップの領域を示す。白抜きの四角は、トラッピングされたエキソン を示し、それらの相対的位置をSEM L3遺伝子の下に示す。c、r、およびhは、そ れぞれ、捕捉オリゴヌクレオチド、修復オリゴヌクレオチド、およびハイブリダ イゼーションオリゴヌクレオチドの位置を示す。 図11は、SEM L3 cDNAのヌクレオチドおよび推定のアミノ酸配列を示す。5' 上流インフレーム終止コドンに下線を付し、そして矢印は、同じく単離された2 つの寄り短いcDNAクローンのpolyAトラクト(tract)の部位を示す。 図12は、ヒト遺伝子、ウシ遺伝子、マウス遺伝子、およびSEM L3遺伝子に由 来する推定アミノ酸配列の比較を示す。点線は、ヒトL3遺伝子に対する配列同一 性を示す。N末端の核標的化配列に影を付し、そして二部分に分かれたモチーフ を四角で囲んだ。 図13は、hALR cDNAのヌクレオチドおよび推定アミノ酸配列を示す。 図14は、ラットALRおよびヒトALR由来の推定アミノ酸配列の比較を示す。 発明の詳細な説明 本明細書で引用するすべての特許出願、特許、および参考文献を、本願では参 考のためにその全体を援用する。抵触または不一致の場合には、定義を含む本明 細書が役立つ。 定義: 1.「相補的DNA(cDNA)」を、本明細書中では、真性の遺伝子由来で、そし てその配列またはその相補物がタンパク質をコードする、一本鎖または二本鎖の イントロンを含まないDNA分子として定義される。 2.本明細書中で言及されるように「コンティグ(contig)」は、DNAまたはD NA配列の連続ストレッチであり、複数の重複するクローンまたは配列によって示 され得る。 3.本明細書中で言及されるように「コスミド」は、細菌細胞内で複製可能で あり、そして約30kbから約45kbの長さの大きなDNA挿入物を収容するDNAプラスミ ドである。 4.用語「P1クローン」は、P1ファージ複製機構に基づいてベクターにクロー ン化されるゲノムDNAをいう。これらのベクターは、一般に、約70kbから約105kb の挿入物を収容する(Pierceら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA,89:2056-2060 、1992)。 5.本明細書中で使用されるように、用語「エキソントラッピング」は、RNA プロセッシングのためにドナーおよびアクセプタースライス部位に隣接するゲノ ムDNA配列を単離するための方法をいう。 6.本明細書中で用いられるDNAの「増幅」は、DNA配列の混合物内で特定のDN A配列の濃度を増加させる作用をする反応を指す。増幅は、ポリメラーゼ連鎖反 応(PCR)(Saikiら、Science、239: 487,1988)、リガーゼ連鎖反応(LCR)、 核酸特異性に基づいた増幅(NSBA)、または当該分野で公知の任意の方法を用い て実施され得る。 7.本明細書中で用いられる「PT-PCR」は、共役逆転写およびポリメラーゼ連 鎖反応を指す。この増幅法は、RNAを一本鎖cDNAに一次逆転写するために特異的 なオリゴヌクレオチド、オリゴdT、またはランダムプライマーの混合物を用いる 第1段階を用いる。次いで、このcDNAを、標準的な増幅技術、例えば、PCRを用 いて増幅する。 PKD1遺伝子およびTSC2遺伝子を囲む約700kbのDNAを含むP1コンティグを、3ゲ ノム等価P1ライブラリー(Shepherdら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA91: 2629- 2633、1994)を15個の異なるプローブを用いてスクリーニングすることによって 得られた12個の独特な第16染色体由来のP1クローンのセットから構築した。エキ ソントラッピングを用いて、16p13.3におけるこの領域から転写された配列を同 定した。 このインターバルにおいて18個の最小の遺伝子由来の配列を含む96個の新規な エキソントラップが得られている。同定された18個の遺伝子は、以前に報告され たインターバル由来の5個の遺伝子および位置が知られていない以前に特徴づけ られた遺伝子を含む(表I)。さらなるエキソントラップが、cDNA、RT-PCR産物 中でのそれらの存在、またはノーザンブロットの個別のmRNA種へのハイブリダイ ゼーションに基づいて、遺伝子にマッピングされている。 改善されたトラッピングベクター(Burnら、Gene 161: 183-187、1995)を用 いてエキソントラッピングを行い、得られるエキソントラップをDNA配列分析に よって特徴づけた。エキソントラッピング手法の相対的な効率を決定するために 、エキソントラップを、PKD1遺伝子の周囲のインターバルに存在することが知ら れている遺伝子(図1)に対するcDNA配列と比較した。単一のエキソントラップ をERV1(Lisowskyら、Genomics 29: 690-697,1995)のヒトホモログおよびATP6C プロトンポンプ遺伝子(Gillespieら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 88: 4289-4 293,1991)から得た。 対照的に、8個の個々のエキソントラップをTSC2遺伝子から単離し、そして10 個の個々のエキソントラップをCCNF遺伝子から単離した(The European Chromos ome 16 Tuberous Sclerosis Consortium、前出、1993;Krausら、Genomics 24:2 7-33,1994)。PKD1遺伝子に存在するエキソンのうちの3個のエキソンからトラ ップ配列を得た(The American PKD1 Consortium,Hum.Mol.Genet.4: 575-58 2、1995;The International Polycystic Kidney Disease Consortium,Cell 81 : 289-298,1995;Hughesら、Nature Genet.10: 151-160、1995)。109.8Cおよ び47.2H P1クローン由来の16個のさらなるエキソントラップもまた得た。 96.4Bクローンと64.12C P1クローンとの間の重複領域に位置する2つのエキソ ントラップ(Genbank受託番号第L75926号および第L75927号)内に存在する配列 は、前述したマウスのRNPS1遺伝子対するヒトホモログ由来の配列を含み(Genba nk受託番号第L37368号)、S期優勢DNA/RNA結合タンパク質をコードする(Schmi dtら、Biochim.Biophys.Acta 1216: 317-320、1993)ことが示された。これら のエキソントラップをdbESTデータベースと比較すると、これらのエキソントラ ップもまた、I.M.A.G.E.協会からのcDNA 52161に含まれていることが示された( Lennonら、Genomics 33: 151-152、1996)。これらのデータに基づいて、hRNPS1 遺伝子は、DNAマーカーD16S291付近で16p13.3にマッピングされ得る(図1にお ける転写物G)。 1.8F P1クローンからの2つのエキソントラップは、亜鉛フィンガー含有転写 因子をコードする前述のマウスΦAP3に対して高レベルの相同性を有することが 見いだされた(Fognaniら、EMBO J.12: 4985-4992,1993)。mΦAP3タンパク質で ある、亜鉛フィンガー含有転写因子は、細胞サイクリングの阻害を担うタンパク 質をコードする遺伝子に対する陰性調節子として機能すると考えられている(Fo gnaniら、前出)。2つのエキソントラップをPCRによって連結した。結果として 得られた1.2kbのPCR産物は、ヌクレオチドレベルがマウスΦAP3cDNAと85%同一で あった。ΦAP3様エキソントラップをドットブロットされたP1コンティグとハ イブリダイズすることによって、遺伝子が、DNAマーカーKLH7とDNAマーカーGGG1 2との間の1.8F P1非重複領域に存在することが示された(図1における転写物H )。 有為な相同性はまた、97.10G P1と小胞搬送の調節に関与するras関連GTP結合 タンパク質をコードするrat Rab26遺伝子から得られる2つのエキソントラップ との間で見られた(Nuofferら、Ann.Rev.Biochem.63: 949-990、1994;Wagne rら、Biochem.Biophys.Res.Comm.207: 950-956,1995)。Rab26様エキソント ラップをRT-PCRによって連結し(図1における転写物J)、コードされた配列は 、タンパク質レベルがRab26と94%(83/88)同一であった(図2)。 エキソントラップと個々の転写物とを相関させるために、cDNAライブラリース クリーニングおよびPCRに基づいたアプローチを用いて、選択されたエキソント ラップを含む転写された配列をクローン化した。2つのエキソントラップがデー タベースにおいて類似の配列と相同性を有する場合は、RT-PCRを用いて個々のエ キソントラップを共に連結した。単一のエキソントラップのみが得られる場合に は、3'RACEまたはcDNAライブラリースクリーニングを用いてさらなる配列を得た 。エキソントラップおよびクローン化された生成物由来の配列を用いて、対応す る転写ユニットの位置、可能な場合には、方向をマッピングした。 少なくとも8個のエキソン由来の配列を含む6個の独特なエキソントラップは 、最もセントロメリックなP1クローン(centromeric most P1 clone)94.10Hにお いて転写ユニットを由来であることが示された(図1における転写物A)。6個 のエキソントラップを連結する2kbのcDNAを単離し、そして8kbの転写物とハイ ブリダイズすることを示した。ハイブリダイゼーションをさらに研究すると、遺 伝子がセントロメリックからテロメリック(telomeric)に方向し、少なくとも6 kbの転写物がP1コンティグのセントメリックな配列起源のものであることが示さ れ た。翻訳されたcDNAと種々のタンパク質キナーゼとの間で広範囲にわたる相同性 が観察された。しかし、エキソントラップL48734中でコードされる保存されたHR DLKPENモチーフならびに部分cDNAの存在は、エキソントラップL48734がセリン/ スレオニンキナーゼをコードすることを示唆している(van-der-Geerら、Ann.Re v.Cell Bio.10: 251-337,1994)。 個別の94.10Hエキソントラップ(Genbank受託番号第L48738号)由来の配列を 用いてcDNAを単離し、そして対応する転写ユニットの位置および方向を決定した 。エキソントラップL48738をプローブとして用いて2つのcDNA種を得た。2つの 種の間の唯一の相同性は、エキソントラップ内に含まれる109塩基に起因する。 オリゴヌクレオチドプローブを用いて、転写ユニットを26-6DIS DNAマーカー付 近の位置にテロメリックからセントメリック方向でマッピングした。しかし、cD NA種の1つのみをP1コンティグにマッピングした(図1の転写物B)。これらの データに基づいて、第2のcDNA種は、P1コンティグの外側の領域、あるいは、16 p13.3内でさらにセントロメリックに位置する複製された2連の26-6PROXマーカ ーに起源を有するものであるこ可能性が高い(Gillespieら、Nuc.Acids Res.1 8: 7071-7075,1990)。 110.1FP1クローンは、ATP6C遺伝子に加えて、少なくとも2つの遺伝子を含む 。BLASTXを用いてタンパク質データベースを検索すると、エキソントラップL487 41によってコードされる配列と、C.elegans(Wilsonら、Nature 368: 32-38、1 994)、E.coli(Plumbridge,Mol.Microbiol.3: 505-515,1989)、およびHae mophilus(Fleischmannら、Science 269: 496-512,1995)由来のN−アセチルグル コサミン−6−ホスフェートデアセチラーゼ(nagA)タンパク質との間には高い 相同性が観察された。nagAタンパク質を翻訳されたエキソントラップと配列する と、複数の保存された領域の存在が示され(図2)、エキソントラップがヒトna gA遺伝子からの配列を含んでいることを示唆した。nagA様転写物由来のさらなる 配列は、3'RACEを用いてクローン化され、そして転写ユニットは、図1のNotI部 位2と3との間の領域にマッピングされている。遺伝子は、テロメリックからセ ントロメリックに方向し、NotI部位2はRACEクローンの3'UTR内に存在する(図1 の転写物C)。 110.1Fクローンと53.8B P1クローンとの間の重複領域にマッピングする2つの さらなるエキソントラップ(Genbank受託番号第L75916号および第L75917号)( 図1における転写物D)は、ニワトリのネトリン(netrin)(Kennedyら、Cell 78:425-435,1994;Serafiniら、Cell 78: 409-424,1994)、およびC.elegans U NC-6タンパク質(Ishiiら、Neuron 9: 873-881,1992)と相同性を有することが 示された(図2)。オリゴヌクレオチドプライマーを用いるRT-PCRに基づいて転 写された配列(表IV)中のネトリン様エキソントラップの存在を、脊髄RNAにお いて確認した。これらの結果は、ヒトネトリン遺伝子をコードする新規の遺伝子 であるhNETが単離されていることを示す。 ネトリンは、軸索の成長に関与する拡散可能な因子のファミリーを規定し、一 方、UNC-6は、中胚葉細胞および軸索の移動において役割を果たしていることが 示されている(Ishiiら、前出、1992)。ネトリンが標的由来の神経化学誘因物質 として機能する場合、hNETは、限定された発現の空間および時間パターンを有す る可能性が高い。 エキソントラップL75917によってコードされる配列は、ネトリンおよびUNC-6 タンパク質内で見いだされるC末端の最も上皮の増殖因子(EGF)反復と高い相 同性を有することが示された(図2)。ネトリン様トラップL75916は、ネトリン のより分岐したC末端ドメイン由来の配列をコードする(図2)。この領域は、U NC-6とネトリンとの間ではほとんど保存されず、ネトリン-1とネトリン-2との 間では63%の配列が保存され、そしてネトリン-2とUNC-6との間では29%の配列が 保存される(Serafiniら、前出、1994)。 hNET、ニワトリネトリン1および2、C.elegans UNC-6、およびラミニンの間で 高レベルの保存が示され、このことは、hNETが、発達している神経細胞をのシグ ナリングに関与することを示唆している。例えば、ニワトリのネトリン遺伝子産 物は、インビトロ研究およびインビボ研究の両方において、移動する交連軸索を その標的物に案内および再方向づけすることが示されている(Serafiniら、前出 、Kennedyら、前出)。このような化学誘因物質は、軸索再生において重要な役 割を果たし得る。 エキソントラッピングの結果はさらに、LCN1マーカーとD16S291マーカーとの 間でセントメトリックからテロメリックの方向に位置するPKD1遺伝子座に新規の ATPase結合カセット(ABC)トランスポーターが存在することを示している。エ キソントラップ配列に関するデータベース検索は、マウスABC1およびABC2遺伝子 に対する相同性を示している(Lucianiら、Genomics 21: 150-159,1994)。マウ スABC1およびABC2のヒトホモログはクローン化され、ヒト第9染色体にマッピン グされている(Lucianiら、前出)。 ABCトランスポーターに相同な7個のエキソントラップを、P1クローン30.1F、 64.12Cおよび96.4Bから単離した。ABC3遺伝子によってコードされるさらなる配 列を、エキソントラップから設計されたカスタムプライマーを用いて、RT-PCR( 鋳型として胎盤および大脳RNA)およびライブラリーPCR(鋳型として市販されて いる肺cDNAライブラリーを用いる)によって得た(表IIおよび表III)。3個の エキソントラップ(L48758〜L48760)を、30.1F、64.12Cおよび96.4B P1クロー ン間の重複領域から得(図1の転写物F)、一方、4番目のエキソン(L48753) を79.2A P1クローンのみにマッピングした(図1の転写物E)。 転写物FによりコードされるhABC3トランスポーターからのエキソントラップ は、ネズミABC1およびABC2遺伝子のRドメインに対する相同性を有する。Rドメ インは、CFTRにおける保存された領域との比較に基づいて、調節的な役割を果た すと考えられる。現在に至るまで、ABC1、ABC2およびCFTRのみが、Rドメインを 含むことが示されている(Lucianiら、前出、1994)。 さらに、転写物Fからの3つのエキソントラップに結合する1.1 kbの RT-PCR 産物(ノーザンプロット上に7 kbのメッセージを検出するRT-PCR産物を有する) が得られている。dbESTデータベースの検索に基づいて、この領域由来のcDNAが 得られた。これは、I.M.A.G.E Consortium(Lennonら、前出)からのcDNA 49233 に含まれるエキソントラップL75924およびL75925からの配列を有する。同一の転 写単位内に両方のクローン化された反応物が存在していることは、RT-PCRを用い て確認された。 従って、本発明は、ネズミABC1およびABC2遺伝子に対して相同性を有する新規 のヒトABC遺伝子を提供する。5.8 kbのcDNAクローンが、5’mostエキソントラッ プから設計された慣用のオリゴヌクレオチドを用いて、正常なヒトの肺cDNAライ ブラリから単離された。6〜7 kbの転写物が、発現は肺において最も高いレベル で、脳および胎盤においてはより少ない量でノーザンブロット上でcDNAにより検 出された。肺組織における高い発現のレベル、およびCFTR遺伝子における保存さ れた領域と相同性を有しているRドメインを考慮すれば、hABC3遺伝子は、嚢胞 性線維症に対して顕著な治療的含意を有し得る。 P1クローン109.8Cおよび47.2Hからの5つのトラップされたエキソンが、ヒト のリボゾームタンパク質L3 cDNAに対する相同性を有する配列を含むことが示さ れた。そしてハイブリダイゼーションの研究はL3状の遺伝子がテロメリック子に 向けられた動原体であることを示した(図1における転写物L)。リボゾームL3 遺伝子産物は、大きなリボゾームサブユニットにおけるペプチジルトランスフェ ラーゼ活性に必須の5つのタンパク質のうちの1つである(SchulzeおよびNierh aus、EMBO J.1:609-613、1982)。驚くべきことではないが、L3アミノ酸配列は 、種にわたって高度に保存される。約98%のタンパク質配列同一性を示す、哺乳 動物のL3遺伝子は、ヒト(Genbank受け入れ番号第X73460号)、マウス(Peckham ら、 Genes Dev.3:2062-2071、1989)、ラット(KuwanoおよびWool、Biochem.Bioph ys.Res.Comm.187:58-64、1992)およびウシ(Simonicら、Biochim.Biophys. Acta 1219:706-710、1994)から特徴づけられた。トラップされたエキソンと報 告されたヒトのリボゾームタンパク質L3 cDNAとの間の累積%同一性は、ヌクレ オチドレベルでは74%(537/724)であった。 新規のリボゾームL3タンパク質サブタイプである、SEM L3をコードする全長cD NAを、図11に示すように単離し、そして塩基配列決定された。推定のタンパク質 配列は、407アミノ酸長であり、そしてそれら自体が高度に保存されている、他 の公知の哺乳動物L3タンパク質に対して77%の同一性を示す。ヒトのゲノムDNA のハイブリダイゼーション分析は、この新規の遺伝子は単一のコピーであり、そ して組織特異的な発現パターンを有することを示唆する。 以前に同定されたヒトL3遺伝子および新規のヒトSEM L3の発現パターンを、複 数の組織のノーザンブロットを用いて決定した。ヒトL3遺伝子は、すべての組織 内で広範な発現パターンを示し、膵臓で最も高い発現を有した。これに対して、 本明細書中に記載されている新規の遺伝子は、骨格筋および心臓そしきにおいて 強い発現を示し、膵臓での低い発現レベルを有した。この新規の遺伝子である、 SEM L3(筋肉で強く発現した)は、染色体16p13.3上のPKD1およびTSC2遺伝子の 近傍の遺伝子の豊富な領域内に位置している。 SEM L3タンパク質は、前述の核コードされたミトコンドリアのタンパク質に対 するよりも、上述の細胞形質リボゾームタンパク質により密接に関連している( Graackら、Eur.J.Biochem.206:373-380、1992)。SEM L3内に高度に保存され た核局在化配列の存在が、このタンパク質が新規の細胞質L3リボゾームタンパク 質サブタイプを表しているのであって、核コードされたミトコンドリアタンパク 質を表しているわけではないという仮説をさらに支持する。 さらに、L3様遺伝子のテロメリックに位置づけられる遺伝子由来のエキソント ラップ(GenbanK受け入れ番号第L48792号)が得られた(図1における転写物M )。転写物Mによりコードされた配列は、Neisseria gonorrhoeaeからのpilB(T ahaら、EMBO J.7:4367-4378、1988)およびC.elegans由来のコスミド F44E2.6 によりコードされる、コンピュータにより予測された17.2 kDaタンパク質(W ilsonら、前出、1994)に対しても相同性を有することが示された。 エキソントラップL48792由来の配列を用いて、600 bpの部分cDNAを単離し、対 応する遺伝子はセントロメアからテロメアの方向にあることを決定した。1.3 kb メッセージを、ノーザンブロット上でcDNAにより検出した。部分cDNAと、仮定の 17.2 kDaタンパク質との間に保存された配列は、また、Neisseria gonorrhoeae 由来のpilBタンパク質(Tahaら、前出、1988)、酵母由来の仮定の19.3 kDaタン パク質(Genbank受け入れ番号第P25566号)、およびHaemophilus由来の線毛転写 調節リプレッサー(Fleischmannら、前出、1995)にも保存された(図2)。pil Bタンパク質は、ヒスチジンキナーゼセンサに対して相同性を有しており、Neiss eria gonorrhoeaeにおけるピリン生成の抑圧にある役割を果たすことが示されて いる(Tahaら、前出、1988、Tahaら、Mol.Microbiol.5:137-148、1991)。し かし、pilB、転写物M、ならびに、C.elegans、酵母およびHaemophilus配列の 間に保存された残基は、pilB由来の保存されたヒスチジンキナーゼドメインを含 んでいない(Tahaら、前出、1991)。これらの知見により、転写物Mにおける保 存領域は、pilBの提案されたヒスチジンキナーゼセンサ活性からは独立した機能 を有することが示唆される。 109.8Cと47.2H P1クローンとの間の重複領域由来のさらなるエキソントラップ は、ヒトLLRep3配列を含むことが示された(Slynnら、Nuc.Acids Res.18:681 、1990)。ハイブリダイゼーション研究により、LLRep3配列(図1における転写 物K)は、sazDとL3様遺伝子との間に位置することが示された。遺伝子密度が最 も高い領域は、このクローニングされた間隔のテロメア末端にあると思われる。 最低5つの遺伝子(転写単位、(具体的には、TSC2とD16S84との間の領域)K、 LおよびM、sazDならびにhERV1)がこの領域にマッピングされる。 また、既述されたラット肝臓再生増強因子(Hagiyaら、Proc.Natl.Acad.Sc i.、USA 91:8142-8146、1994)に対してヌクレオチドレベルで86%(170/197) 同一であるエキソントラップもこの領域にマッピングされた。ALRは、残りの肝 臓に対しては何の影響も与えないで、損傷肝臓組織の成長を増強する成長因子で ある。研究の結果、ラットALRは、肝切除後の肝細胞再生を増強させ得ることが 証明されている。 また、このALR様エキソントラップは、酵母ERV1に対する機能的相同物をコー ドする、最近記載されたhERV1遺伝子由来の配列を含むことも示された(Lisowsk yら、前出、1995)。 ヒトALR遺伝子から468 bp cDNAが得られた(図13)。このALR配列は、ラットA LRタンパク質と84.8%同一であり、94.1%類似している119アミノ酸タンパク質 をコードする(図14)。 ヒトALRのクローニングは、変性肝臓疾患の処置に重要な示唆を有する。例え ば、生物学的に活性なラットALRは、ラットALR cDNAを発現するCOS-7細胞から生 成された(Hagiyaら、前出)。従って、組換えhALRが、損傷肝臓の処置に用いら れ得る。さらに、hALRを発現する構築物が、慢性肝臓疾患を処置する遺伝子治療 に用いられ得る。 43のトラップされたエキソンに、タンパク質またはDNAデータベース中の配列 に対して顕著な相同性を有さず、エキソントラップ由来の配列を含むEST(発現 された配列タグ)もdbESTにおいて観察されなかった。これらの新規なエキソン トラップ由来の配列を含むESTが存在しないことは、驚くべきことではない。な ぜなら、さらなる分析用にエキソントラップを選択するための基準の1つは、デ ータベース中にESTが存在することであったからである。これらのトラップされ たエキソンは、bona fide産物を表す可能性が高い。なぜなら、多くの場合、そ れらは異なるP1クローンから隣接エキソン共に何度もトラップされたからである 。 本発明は、新規なヒト遺伝子である、第16染色体の独特なエキソン配列を含む 単離された核酸を包含する。本明細書中において記載される配列は、転写マッピ ング用の有益な供給源を提供し、そして少なくとも2つの遺伝疾患を担う遺伝子 の豊富な間隔のための配列準備テンプレートのセットを生成する。 従って、本発明は、ヒトのネトリン(hNET)、ヒトのATPase結合カセットトラ ンスポーター(hABC3)、ヒトのリボソームL3(SEM L3)およびヒトの肝臓再生 増強因子(hALR)ポリペプチドをコードする単離された核酸を提供する。さらに 、本発明は、第16染色体由来の独特なエキソン配列を含む単離された核酸を提供 する。用語「核酸」(ポリヌクレオチドとも称される)は、RNAならびに一本鎖 および二本鎖DNA、cDNAおよびオリゴヌクレオチドを包含する。本明細書中で用 い られる場合、用語「単離された」とは、天然には生じない形態にあるポリヌクレ オチドを意味する。 本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを単離するための1つの 手段は、当該分野において周知の方法を使用して、ヒトの組織特異的ライブラリ を天然の、または人工的に設計されたDNAプローブを用いてプローブすることで ある。ヒトのネトリン遺伝子であるhNET、ヒトのABCトランスポーター遺伝子で あるhABC3、ヒトのリボソームタンパク質L3遺伝子であるSEM L3、あるいはヒト の肝臓再生増強因子のhALR由来のDNAプローブが、この目的には特に有用である 。本発明のポリペプチドをコードするDNAおよびcDNA分子は、以下により詳細に 説明する方法により、cDNAあるいはゲノムライブラリーをスクリーニングするこ とによって、ヒト、哺乳動物あるいはその他の動物の供給源から相補的ゲノムDN A、cDNAあるいはRNAを得るために用いられ得るか、または、関連するcDNAあるい はゲノムクローンを単離するために用いられ得る。 本発明は、図3、4、8および11に示される配列に由来するセンスおよびアン チセンスオリゴヌクレオチド配列を含む、単離された核酸配列を包含する。また 、hNET由来、hABC3由来、SEM L3由来およびhALR由来の配列は、プロモーター、 エンハンサー、応答エレメント、シグナル配列、ポリアデニル化配列などを含む 異種配列に結合され得る。さらに、これらの核酸は、安定性、溶解度、結合親和 性および特異性を変化させるように改変され得る。例えば、本発明により得られ た配列は、ヌクレアーゼ耐性のホスホロチオエート、ホスホロアミデート、およ びメチルホスホネート誘導体、およびNielsenら(Science、254: 1497、1991) に記載されているようにアミノ酸骨格に塩基を結合させることによって形成され る「タンパク質核酸(PNA)」をさらに含み得る。核酸は、α-アノマーヌクレオ チドを結合することによって、あるいはメチルもしくはエチルホスホトリエステ ルまたはアルキルホスホルアミデート結合を形成することによって誘導体化され 得る。さらに、本発明の核酸配列はまた、直接または間接に検出可能なシグナル を提供し得る標識を用いて改変され得る。例示的な標識としては、例えば、放射 性同位元素、蛍光分子、ビオチンなどが挙げられる。 一般的には、本発明による核酸操作は、例えば、Sambrookら(Molecular Clon ing、A Laboratory Manual 第2版.(Cold Spring Harbor、NY、1989)またはAsu subelらの、Current Protocols in Molecular Biology(Greene Assoc.、Willey Interscience、NY,NY、1992))に開示されているように、当該分野において 周知の方法を用いる。 核酸の例は、RNA、cDNA、またはヒトのネトリン、ヒトのABCトランスポーター 、ヒトのリボソームL3サブタイプもしくはヒトの肝臓再生ポリペプチド増強因子 をコードするゲノムDNAである。このような核酸は、それぞれ図3、4、8およ び11に示されるコード配列と実質的に同じコード配列を有し得る。 さらに、本発明は、hNET、hABC3、SEM L3、hALR遺伝子内の配列、または真の 発現された遺伝子と、相同体もしくは他の反復配列とを識別するために(単独ま たは組み合わせて)用いられ得るそれぞれのcDNA内の配列に対応する単離された オリゴヌクレオチドを提供する。これらのオリゴヌクレオチドは、その長さが約 12から約60ヌクレオチドまで、好ましくは、約18ヌクレオチドであり得る、一本 鎖または二本鎖であり得、そして以下に述べるように標識または改変されていて もよい。 また、本発明は、図3、4、8および11に示される核酸とは異なるが、同じ表 現型を有する(すなわち、それぞれ図3、4、8および11に示されるアミノ酸配 列と実質的に同じアミノ酸配列をコードする)核酸を包含する。表現型が類似す る核酸は、「機能的に等価な核酸」とも称される。本明細書中で用いられる場合 、用語「機能的に等価な核酸」とは、本明細書中で開示される核酸と実質的に同 じ様式でに機能して、同じタンパク質産物を生成する、わずかな重大ではない配 列変化により特徴づけられる核酸を包含する。具体的には、機能的に等価な核酸 は、本明細書中に開示されるタンパク質と同じタンパク質、または保存的なアミ ノ酸変形を有するタンパク質をコードする。例えば、保存的な変化としては、非 極性残基を別の非極性残基で置換すること、または荷電された残基を同様に荷電 された残基で置換することが含まれる。これらの変形は、タンパク質の三次元構 造を実質的に変化させないものとして当業者により認識されている変形を含む。 さらに、遺伝子コードの縮合により、特定のハイブリダイゼーション条件下で 、本発明の核酸に必ずしもハイブリダイズしない、ヒトのネトリン、ヒトのABC3 ト ランスポーター、ヒトのリボソームL3サブタイプおよび肝臓再生ポリペプチドの ヒト増強因子をコードする核酸が提供される。本発明のポリペプチドをコードす る好ましい核酸は、図4、8および11に示されるアミノ酸配列と実質的に同じア ミノ酸配列をコードするヌクレオチドから構成される。あるいは、本発明のポリ ペプチドをコードする好ましい核酸は、高ストリンジェンシー条件下で、実質的 に全体の配列とハイブリダイズするか、またはそれぞれ図3、4、8および11に 示される核酸配列の実質的部分(すなわち、代表的には少なくとも12〜60ヌクレ オチド)とハイブリダイズする。 本明細書中で用いられる場合、ハイブリダイゼーションのストリンジェンシー は、その条件下でポリヌクレオチドハイブリッドが安定である条件をいう。当業 者に公知のように、ハイブリッドの安定性は、ナトリウムイオンの濃度および温 度の関数である(例えば、Sambrookら、前出を参照のこと)。 本発明は、RNA転写のプロモーターおよび他の調節配列に作動可能に連結され た単離されたポリヌクレオチドを提供する。本明細書中で用いられる場合、用語 「作動可能に連結された」とは、プロモーター、エンハンサー、転写および翻訳 終止部位、および他のシグナル配列のような調節配列およびエフェクター配列の ヌクレオチドとポリヌクレオチドとの機能的な関係をいう。例えば、プロモータ ーへのポリヌクレオチドの作動可能な連結とは、このプロモーターを特異的に認 識し、そして結合するRNAポリメラーゼにより、DNAの転写がこのプロモーターか ら開始されるような、ポリヌクレオチドとプロモーターとの間の物理的および機 能的関係をいう。ここで、このプロモーターは、そのポリヌクレオチドからのRN Aの転写を指示する。 プロモーター領域は、RNAポリメラーゼ認識、結合および転写開始に十分な特 異的配列を含む。加えて、プロモーター領域は、RNAポリメラーゼの認識、結合 および転写開始活性を調整する配列を含む。このような配列は、シス作用性であ り得るか、またはトランス作用因子に対して応答性であり得る。調節の性質によ り、プロモーターは、構成的であり得るか、または調節され得る。プロモーター の例は、SP6、T4、T7、SV40初期プロモーター、サイトメガロウイルス(CMV)プ ロモーター、マウス乳ガンウイルス(MMTV)、ステロイド誘導性プロモーター、 モロニーマウス白血病ウイルス(MMLV)プロモーターなどが挙げられる。 プロモーターと、そこにポリヌクレオチドが作動可能に連結され得るクローニ ング部位との両方を含むベクターは、当該分野において周知である。このような ベクターは、インビトロまたはインビボでRNAを転写し得、そして例えば、Strat agene(La Jolla、CA)およびPromega Biotech(Madison、WI)のような供給源 から市販されている。発現および/またはインビトロ転写を最適化するために、 クローンの5'および/または3'非翻訳部分を除去、付加または改変し、余分で、 潜在的に不適切なオルタナティブな翻訳開始コドン、あるいは転写レベルまたは 翻訳レベルのいずれかにおいて発現を妨害するか、または減少させ得る他の配列 を排除することが必要であり得る。あるいは、コンセンサスリボソーム結合部位 を、開始コドンの直ぐ5'側に挿入し、発現を増強し得る。同様に、転写を増強す るために、同じアミノ酸をコードする別のコドンを、ヒトのネトリン、ヒトのAB C3トランスポーター、ヒトのリボソームL3サブタイプ、あるいはヒトの肝臓再生 増強因子ポリペプチドのコード配列と置換し得る(例えば、宿主細胞のコドン偏 好が採用され得る、G-Cリッチなドメインの存在を減少させ得るなど)。 ベクターの例は、バキュロウイルスおよびレトロウイルスのようなウイルス、 バクテリオファージ、コスミド、プラスミド、真菌ベクター、ならびに、種々の 真核および原核生物宿主における発現に関して記載されている、当該分野で代表 的に使用される他の組換えビヒクルであり、そして遺伝子治療および単純タンパ ク質発現のために用いられ得る。 ポリヌクレオチドは、当該分野において周知の方法を用いて、ベクターゲノム に挿入される。例えば、インサートおよびベクターDNAを、適切な条件下で、制 限酵素と接触させ、それぞれの分子に、互いに対をなし、そしてリガーゼで結合 され得る相補的な末端を生成し得る。あるいは、合成核酸リンカーを、制限され たポリヌクレオチドの末端に連結し得る。これらの合成リンカーは、ベクターDN A中の特定の制限部位に対応する核酸配列を含む。加えて、例えば、以下のいく つかまたはすべてを含むベクター中への挿入のために、終結コドンと適切な制限 部位とを含むオリゴヌクレオチドを連結し得る:哺乳動物細胞において安定な、 または一過性のトランスフェクタントを選択するためのネオマイシン遺伝子のよ うな選択マーカー遺伝子;高レベルの転写のためのヒトCMVの即時的遺伝子由来 のエンハンサー/プロモーター配列;mRNA安定性のためのSV40由来の転写終結お よびRNAプロセシングシグナル;適切なエピソーム複製のためのSV40ポリオーマ の複製起点およびColE1;多用途のマルチクローニング部位;ならびに、センス およびアンチセンスRNAのインビトロ転写のためのT7およびSP6 RNAプロモーター 。他の手段は、当該分野において周知であり、そして利用可能である。 さらに提供されるのは、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボ ソームL3サブタイプ、および肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子をコードする ポリヌクレオチドを含むベクターであり、これらは細菌性細胞、酵母細胞、両生 類細胞、昆虫細胞、哺乳動物細胞および他の動物細胞での発現に適用される。ベ クターはさらに、細菌性、酵母、両生類、哺乳動物、または動物細胞内でのポリ ヌクレオチドの発現に必要な調節エレメントを含む。これらは、その発現を可能 にするように、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サ ブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子をコードするポリヌクレ オチドに関連して位置づけられている。本明細書で用いられる「発現」は、ポリ ヌクレオチドがmRNAに転写され、そしてペプチド、ポリペプチドまたはタンパク 質に翻訳されるプロセスを意味する。ポリヌクレオチドがゲノムDNA由来である 場合、適切な真核生物宿主が選択されれば、発現はmRNAのスプライシングを含み 得る。発現に必要な調節エレメントは、RNAポリメラーゼが結合するプロモータ ー配列およびリボソームの結合のための転写開始配列を含む。例えば、細菌性発 現ベクターは、lacプロモーターのようなプロモーター、転写開始のためのシャ インダルガノ配列および開始コドンAUG(Sambrookら、上記)を含む。同様に、真 核生物発現ベクターは、RNAポリメラーゼIIのための異種または同種プロモータ ー、下流ポリアデニル化シグナル、開始コドンAUG、およびリボソームの解離の ための終止コドンを含む。このようなベクターは、商業的に得られ得るか、また は当該分野において周知の方法、例えば、ベクターの構築のための一般的な上述 の方法に記載される配列により組み立てられ得る。発現ベクターは、本発明のレ セプターを発現する細胞を生成するために有用である。 本発明は、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブ タイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子を組換え的に発現する形質 転換された宿主細胞を提供する。本発明の宿主細胞は、ヒトネトリン、ヒトABC3 トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチド のヒト増強因子をコードするポリペプチドで形質転換されている。一例は、哺乳 動物細胞内で発現するように適合されたプラスミドを含む哺乳動物細胞である。 プラスミドは、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サ ブタイプ、または肝臓再生ポリヌクレオチドのヒト増強因子をコードするポリヌ クレオチド、および本発明のタンパク質の発現に必要な調節エレメントを含む。 適切な宿主細胞は、細菌、古細菌、真菌、特に酵母、植物細胞、昆虫細胞、お よび動物細胞、特に哺乳動物細胞を含む。特に興味を引くのは、E.coli、B.su btilis、Saccharomyces cerevisiae、SF9細胞、C129細胞、293細胞、Neurospora 、およびCHO細胞、COS細胞、HeLa細胞、ならびに固定化哺乳動物骨髄およびリン パ系細胞株である。好適な複製系は、M13、ColE1、SV40、バキュロウイルス、ラ ムダ、アデノウイルス、人工染色体などを含む。多数の転写開始および終止調節 領域が単離され、そして様々な宿主内で異種タンパク質の転写および翻訳に有効 であることが示されている。これらの領域、単離方法、操作様式などの例は、当 該分野において公知である。適切な発現条件において、宿主細胞は、組換え的に 産生されるhNET、hABC3、SEM L3および/またはhALRの供給源として用いられ得 る。 本発明のポリペプチドをコードする核酸(ポリヌクレオチド)はまた、組換え 事象によりレシピエント細胞のゲノムに組み込まれ得る。例えば、このような配 列は、細胞中にマイクロインジェクションされ、それによりhNET、hABC3、SEM L 3、および/またはhALRをコードする内因性遺伝子、そのアナログもしくは疑似 遺伝子、またはhNET、hABC3、SEM L3、またはhALRをコードする遺伝子と実質的 に同一である配列の部位での相同組換えをなし得る。非相同組換えまたは相同組 換えによる内因性遺伝子の欠失のような他の組換えベースの方法もまた、特に多 能性細胞において、用いられ得る。 本発明は、本発明の核酸によってコードされる単離されたペプチド、ポリペプ チドおよび/またはタンパク質を提供する。本発明はまた、hNET、hABC3、SEM L 3、およびhALR遺伝子によりコードされる配列を有する単離されたポリペプチド 、ならびにそれら由来の6以上のアミノ酸のペプチドを含む。ポリペプチドは、 生検または死体解剖により得られるヒト組織から単離され得るか、または本明細 書に記載の組換えDNA方法により異種細胞内において産生され得る。 本明細書で用いられる用語「単離された」は、細胞成分および/または通常天 然のインビボ環境と関連する汚染物質を有さないタンパク質分子を意味する。本 発明のポリペプチドおよび/またはタンパク質は、任意の自然に存在する対立遺 伝子変異体およびその組換え形態を含む。本発明のポリペプチドは、当業者に周 知の様々な方法を用いて単離され得る。 本発明のタンパク質の単離および精製のために使用可能な方法は、沈澱、ゲル 濾過、ならびに分子ふるい、イオン交換、および例えばhNET、hABC3、SEM L3、 および/またはhALR特異的抗体またはリガンドを用いる親和性クロマトグラフィ ーを含むクロマトグラフ的方法を含む。他の周知の方法は、Deutscherら、Guide to Protein Purification: Methods in Enzymology、第182巻(Academic Press 、1990)に記載されている。本発明の精製すべきポリペプチドが組換え系におい て産生される場合、組換え発現ベクターは、さらなるアミノ末端またはカルボキ シ末端アミノ酸をコードするさらなる配列を含み得る。これらの余分のアミノ酸 は、固定化された抗体を用いる免疫親和性精製のため、および固定化リガンドを 用いる親和性精製のための「タグ」として作用する。 hNET、hABC3、SEM L3、またはhALR特異的配列を含むペプチドは、上記の単離 されたより大きなhNEL、hABC3、SEM L3、またはhALRポリペプチドから、例えば 、トリプシンのようなプロテアーゼおよび臭化シアンのような当該分野で周知の 化学処理によるタンパク質分解性切断を用いて得られ得る。あるいは、60まで の残基の長さを有するペプチドは、日常的に、市販のペプチド合成機を用いてミ リグラム単位の量で合成され得る。 本発明のポリペプチドを調製する手段の一例は、hNET、hABC3、SEM L3、およ び/またはhALRをコードするポリヌクレオチドを、細菌性細胞、酵母細胞、両生 類細胞(すなわち、卵母細胞)、昆虫細胞(すなわち、ショウジョウバエ)また は哺乳動物細胞のような適切な宿主細胞内で、当該分野で周知の方法を用いて発 現させ、再び周知の方法を用いて、発現したポリペプチドを回収することである 。本発明のポリペプチドは、以下により詳細に述べるように、発現ベクターによ り形質転換された細胞から直接単離され得る。本発明のポリペプチド、生物活性 フラグメント、およびそれらの機能的等価物はまた、化学的合成により生成され 得る。本明細書において用いられる「生物活性フラグメント」は、集合して活性 タンパク質になり得る、図4、図8および図11のアミノ酸配列によって表され るポリペプチドの任意の部分を意味する。合成ポリペプチドは、Applied Biosys tems,Inc.のModel 430Aまたは431A自動ペプチド合成機(Foster City、CA)を用 いて、製造者により提供されたケミストリーを用いて生成され得る。 「組換え的発現/産生された」、「単離された」、または「実質的に純粋な」 という表現を伴う本発明の核酸、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、ペプチドま たはタンパク質の改変は、人手によりこのような形態で産生され、従ってそれら の天然のインビボの細胞環境から分離されている核酸、ポリヌクレオチド、ポリ ペプチド、ペプチドまたはタンパク質を含む。この人間の介入の結果、本発明の 組換え核酸、ポリヌクレオチド、ポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質は 、例えば、選択的薬物または化合物の同定のような対応する自然に存在する分子 は有用でないような様式において有用である。 「実質的な配列相同性」を有する配列は、本発明の核酸と少なくとも約90%の 同一性を共有するヌクレオチド配列、および代表的には本発明のポリペプチドと 少なくとも約95%のアミノ酸同一性を共有するアミノ酸配列を意味することが意 図されている。しかし、スプライス変異体として起こる上記レベル未満の相同性 を有するか、または保存的なアミノ酸置換もしくは縮重コドンの置換により改変 されるポリペプチドまたは核酸もまた、本発明の範囲に含まれることが認められ る。 本発明は、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブ タイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子をコードする核酸配列内に 含まれる配列、例えば、それぞれ図3、図4、図8、および図11に示すヌクレオ チド配列内に含まれるコード配列と特異的にバイブリダイズし得るポリヌクレオ チドを含む核酸プローブを提供する。 本明細書中で用いられる「核酸プローブ」は、図3、図4、図8、および図11 に示す約12〜約60個の連続した塩基を含むヌクレオチド、好ましくは約18個のヌ クレオチドの配列であり得、一本鎖または二本鎖であり得、そして本明細書中で 記載するように標識または改変され得る。プローブを構築するために好適な領域 は、5'および/または3'コード配列、膜貫通ドメインをコードすることが予想さ れる配列、細胞質ループをコードすることが予想される配列、シグナル配列、リ ガンド結合部位などを含む。 cDNAクローンの全長またはフラグメントもまた、関連する遺伝子の検出および 単離のためのプローブとして使用され得る。フラグメントをプローブとして使用 する場合、好ましくは、cDNA配列はcDNAのカルボキシル末端コード部分から得ら れ、最も好ましくは、cDNA配列の予想膜貫通ドメインコード部分を含む。膜貫通 ドメイン領域は、例えば、KyteおよびDoolittleの方法(J.Mol.Biol.157:105 、1982)を用いた推定アミノ酸配列のヒドロパシー(hydropathy)分析に基づいて 予測され得る。 本明細書中で用いられる語句、「特異的にハイブリダイズする」は、ポリヌク レオチドが、そのポリヌクレオチドに相補的な核酸の配列を認識し、相補塩基対 間の水素結合を介して二重らせんセグメントを形成する能力を包含する。核酸プ ローブ技術は当業者には周知であり、このようなプローブは長さが大きく変動し 得、そしてプローブの検出を容易にするために放射性同位体、蛍光色素などのよ うな検出可能な薬剤で標識され得ることが当業者には容易に理解される。本発明 のプローブは、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サ ブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子をコードする核酸の存在 を検出するに有用である。例えば、プローブは、本発明の遺伝子が発現される生 物学的組織を位置付けするためにインサイチュハイブリダイゼーションのために 使用され得る。さらに、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソ ームL3サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子をコードするポ リヌクレオチドの核酸に相補的な合成オリゴヌクレオチドは、本発明の遺伝子、 それらに関連するmRNAの検出のための、あるいはゲノムもしくはcDNAライブラリ ーのホモロジースクリーニングを用いるかまたは当業者に周知の増幅技術を用い ることによる関連遺伝子の単離のためのプローブとして有用である。 ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、ま たは肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子をコードするmRNAの任意の部分と特異 的に結合し、mRNAの翻訳を防止し得る配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオ チドもまた提供される。アンチセンスオリゴヌクレオチドは、ヒトネトリン、ヒ トABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、または肝臓再生ポリペ プチドのヒト増強因子をコードするcDNAの配列の任意の部分と特異的に結合し得 る配列を有し得る。本明細書中で用いられる語句、「特異的に結合する」は、相 補的な核酸配列を認識し、そして相補塩基対間の水素結合の形成を介してこれと 二重らせんセグメントを形成する核酸配列の能力を包含する。アンチセンスオリ ゴヌクレオチドの1つの例は、ヌクレオチドの化学的アナログを含むアンチセン スオリゴヌクレオチド(すなわち、合成アンチセンスオリゴヌクレオチド、SAO )である。 細胞膜を通過し、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソーム L3サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子をコードするmRNAと 特異的に結合してその翻訳を防ぐことによって、ヒトネトリン、ヒトABC3トラン スポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト 増強因子の発現を低下させるに効果的な所定量のアンチセンスオリゴヌクレオチ ドを含む組成物(SAOC)、および細胞膜を通過し得る受容可能な疎水性キャリア もまた本明細書中で提供される。細胞膜を通過し得る受容可能な疎水性キャリア はまた、選択された細胞型に特異的なレセプターに結合し、これにより選択され た細胞型の細胞によって取り込まれる構造を含み得る。この構造は、細胞型特異 的レセプターに結合することが知られているタンパク質の一部であり得る。 本発明は、これらのポリペプチドをコードするmRNAの翻訳を阻害する合成アン チセンスオリゴヌクレオチド組成物(SAOC)を用いることによって本発明のポリペ プチドの発現レベルを調整する手段を提供する。合成オリゴヌクレオチド、また はmRNAを認識しそして選択的に結合するように設計された他のアンチセンス化学 構造は、DNA、RNA、または化学的に改変された人工核酸の、図3、図4、図8、 および図11に示すヌクレオチド配列部分に相補的であるように構築される。SAOC は、注射による被検体への投与では血流において、または実験室の細胞培養条件 下において安定であるように設計される。SAOCは、細胞の細胞質に入るために、 細胞膜を通過し得るようにするSAOCの物理的および化学的特性によって、例えば 、小さな疎水性SAOC化学構造を設計することによって、またはSAOCを認識しそし て細胞内に輸送する細胞の特異的な輸送システムによって、細胞膜を通過し得る ように設計される。 さらに、選択細胞集団内でのみSAOCを結合し、そしてこれを取り込む特定の細 胞取り込みメカニズムによって認識されるようにSAOCを標的化することによって 、SAOCは、特定の選択された細胞集団のみに対する投与のために設計され得る。 例えば、SAOCは、先に議論したように、特定の細胞型にのみ見い出されるレセプ ターに結合するように設計され得る。SAOCはまた、図3、図4、図8、および図 11に示す配列に含まれる配列に対応し得る標的mRNA配列を認識し、そしてこれに 特異的に結合するように設計される。SAOCは、標的mRNAに結合し、そして、例え ば、RNase I消化によりmRNAの分解を誘導するか、または翻訳調節因子もしくは リボソームの結合を妨害することによってmRNA標的の翻訳を阻害するか、または リボザイム配列もしくは標的mRNAを分解するかもしくは化学的に改変する反応性 化学基のような他の化学的構造を含むかのいずれかによって、標的mRNA配列を不 活性化するように設計される。SAOCは、mRNA標的に対して指向される場合、この ような特性を有し得ることが示されている(Cohenら、TIPS,10:435、1989およ びWeintraub、Sci.American,January、pp.40、1990を参照のこと)。 本発明はさらに、受容可能なキャリア、ならびに単離され、精製されたヒトネ トリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、もしくは肝 臓再生ポリペプチドのヒト増強因子、これらの活性フラグメント、または精製さ れた成熟タンパク質およびその活性フラグメントのいずれかを単独でまたは互い に組み合わせて含有する組成物を提供する。これらのポリペプチドまたはタンパ ク質は、組換え的に得られるか、化学的に合成されるか、または天然の供給源か ら精製され得る。本明細書中で用いられる用語、「受容可能なキャリア」は、リ ン酸緩衝化生理食塩水溶液、水、および油/水または水/油エマルジョンのよう なエマルジョン、ならびに種々のタイプの湿潤剤のような標準的な薬学的キャリ アのいずれかを包含する。 本発明のヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタ イプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子と特異的な反応性を有する抗 体もまた提供される。抗体の活性フラグメントは「抗体」の定義の範囲内に含ま れる。本発明の抗体は、本発明のタンパク質またはその一部を抗原として使用し て、当該分野で公知の方法により産生され得る。例えば、ポリクローナルおよび モノクローナル抗体は、例えば、HarlowおよびLane、Antibodies: A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory 1988)に記載されるような、当該分野 では周知の方法によって産生され得る。 本発明のポリペプチドは、このような抗体の生成において免疫原として使用さ れ得る。あるいは、合成ペプチドが(市販の合成機を用いて)調製され、そして 免疫原として使用され得る。天然のまたは合成のhNET、hABC3、SEM L3、および /またはhALR由来のペプチドを用いて、hNET、hABC3、SEM L3、および/またはh ALR特異的免疫応答を誘発する場合、ペプチドは、KLHのような適切なキャリアに 好都合に結合され、フロイントアジュバントのような適切なアジュバント中で投 与され得る。好ましくは、選択されたペプチドは、実質的にTam、Proc.Natl.A cad.Sci.USA 85:5409-5413、1988の方法に従ってリジンコアキャリアに結合さ れる。得られる抗体は、例えば、Fab、Fab2、FAB'、またはFVのような一価の形 態に改変され得る。抗イディオタイプ抗体もまた、公知の方法を用いて調製され 得る。 1つの実施態様において、正常または変異のhNET、hABC3、SEM L3、またはhAL Rポリペプチドを使用してマウスを免疫化し、その後それらの脾臓を取り出し、 そして当該分野で標準である技術に従って脾細胞を用いてミエローマ細胞と細胞 ハイブリッドを形成させ、そして抗体分泌細胞のクローンを得る。得られるモノ クローナル抗体は、hNET、hABC3、SEM L3、および/またはhALRタンパク質、ある いはhNET-、hABC3-、SEM L3-、および/またはhALR-関連ペプチドに特異的な結合 についてスクリーニングされる。 別の実施態様において、抗体は、正常または変異のhNET、hABC3、SEM L3、ま たはhALR配列への選択的結合についてスクリーニングされる。正常および変異形 態のhNET、hABC3、SEM L3、またはhALRを識別する抗体は、ELISA、EMIT、CEDIA 、SLIFAなどを用いた診断的試験(以下を参照のこと)において用いられ得る。 抗hNET抗体、抗hABC3抗体、抗SEM L3抗体、または抗hALR抗体はまた、細胞下お よび組織化学的な局在化の研究を行うために用いられ得る。最後に、抗体は、正 常であろうと変異であろうと、hNET、hABC3、SEM L3、および/またはhALRポリペ プチドの機能をブロックするために用いられ得るか、あるいは(例えば、抗イデ ィオタイプ抗体アプローチを用いて)合理的な薬物設計研究を行って、機能のイ ンヒビターを同定および試験するために用い得る。 アミノ酸配列は、これらが対応するポリペプチドの疎水性ドメインをコードす るのか、または親水性ドメインをコードするのかを決定するために、当該分野で 周知の方法によって分析され得る。キメラであるか、ヒト化されているか、CDR 融合されているか、または二官能性である抗体のような改変抗体はまた、当該分 野で周知の方法によって産生され得る。このような抗体はまた、例えば、Sambro okら(前出)ならびにHarlowおよびLane(前出)に記載されるハイブリドーマ、 化学合成、または組換え法によって産生され得る。抗ペプチド抗体および抗融合 タンパク質抗体の両方が、用いられ得る(例えば、Bahouthら、Trends Pharmaco l.Sci.12:338,1991; Ausubelら、前出)。 本発明の抗体は、本発明のポリペプチドを単離するために用いられ得る。さら に、抗体は、本発明のポリペプチドの存在を検出するため、ならびに機能ドメイ ンのポリペプチドの局在化、組成、および構造の分析に有用である。ヒトネトリ ン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、または肝臓再生 ポリペプチドのヒト増強因子の存在を検出する方法には、細胞を、ポリペプチド への抗体の結合を可能にする条件下で、ポリペプチドに特異的に結合する抗体と 接触させる工程、細胞に結合した抗体の存在を検出する工程、およびそれによっ て細胞上での本発明のポリペプチドの存在を検出する工程が含まれる。このよう なポリペプチドの検出に関して、抗体は、インビトロ診断法またはインビボ画像 診断法に用いられ得る。 サンプル中の標的ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソーム L3サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子のインビトロ検出に 有用な免疫学的手順には、検出可能な抗体を用いるイムノアッセイが含まれる。 このようなイムノアッセイには、例えば、ELISA、Pandex微量蛍光定量的アッセ イ、凝集アッセイ、フローサイトメトリー、血清診断アッセイ、および免疫組織 化学的染色手順が含まれ、これらは当該分野で周知である。抗体は、当該分野で 周知の種々の手段によって検出可能にされ得る。例えば、検出可能なマーカーは 、直接的にまたは間接的に抗体に結合され得る。有用なマーカーには、例えば、 放射性核種、酵素、蛍光発生原、色素原、および化学発光標識が含まれる。 インビボ画像診断法については、検出可能な抗体が被験体に投与され得、そし て抗体の本発明のポリペプチドへの結合は、当該分野で周知の画像化技術によっ て検出され得る。好ましい画像化試薬は、公知であり、そして例えば、111In、9 9m Tc、51Crなどのガンマ線放射放射性核種、ならびに常磁性金属イオンが含まれ 、これらは米国特許第4,647,447号に記載されている。放射性核種は、ガンマシ ンチレーション測光法、ポジトロン放射断像撮影法、単一光子放射計算断像撮影 法、およびガンマカメラ全身画像化により組織の画像化を可能にする一方、常磁 性金属イオンは磁気共鳴画像化による可視化を可能にする。 本発明は、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブ タイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子をコードする核酸の発現を 可能にするトランスジェニック非ヒト哺乳動物を提供する。変異されていて正常 な活性が不能である(すなわち、天然のタンパク質を発現しない)ヒトネトリン 、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、または肝臓再生ポ リペプチドのヒト増強因子をコードする核酸を発現し得るトランスジェニック非 ヒト哺乳動物もまた提供される。 本発明はまた、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3 サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子をコードするmRNAに相 補的なアンチセンスmRNAに転写されるように位置された、ヒトネトリン、ヒトAB C3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチ ドのヒト増強因子をコードする核酸に相補的なアンチセンス核酸を含む染色体を 有するトランスジェニック非ヒト哺乳動物を提供する。これらのmRNAは、それら にハイブリダイズし、そしてそれによってそれらの翻訳を減少させる。ポリヌク レオチドはさらに、誘導プロモーターおよび/または組織特異的調節エレメント 含み、その結果、発現は誘導され得るか、または特異的な細胞型に制限され得る 。ポリヌクレオチドの例は、図3、4、8、および11に示すコード配列と実質的 に同一のコード配列を有するDNAまたはcDNAである。非ヒトトランスジェニック 哺乳動物の例は、トランスジェニック雌牛、ヒツジ、ヤギ、ブタ、ウサギ、ラッ トおよびマウスである。組織特異的決定エレメントの例は、メタロチオネインプ ロモーターおよびL7プロモーターである。 本発明のポリペプチドの生理学的および作用的役割を明らかにする動物モデル 系は、ポリペプチドの発現が種々の技術を用いて改変されたトランスジェニック 動物を作製することによって産生される。このような技術の例には、マイクロイ ンジェクション、レトロウイルス感染、または当業者に周知の他の手段による、 トランスジェニック動物を産生するための、適切な授精胚へのヒトネトリン、ヒ トABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、または肝臓再生ポリペ プチドのヒト増強因子をコードする核酸の正常または変異バージョンの挿入が含 まれる。例えば、Carverら、Bio/Technology 11:1263-1270,1993; Carverら、C ytotechnology 9:77-84,1992; Clarkら、Bio/Technology 7:487-492,1989; Si monsら、Bio/Technology 6:179-183,1988; Swansonら、Bio/Technology 10:55 7-559,1992; Velanderら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:12003-12007,1992 ; Hammerら、Nature 315:680-683,1985; Krimpenfortら、Bio/Technology 9:84 4-847,1991; Ebertら、Bio/Technology 9:835-838,1991; Simonsら、Nature 3 28:530-532,1987; Pittiusら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA85:5874-5878,1988 ; Greenbergら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:8327-8331,1991; Whitelawら 、Transg.Res.1:3-13,1991; Gordonら、Bio/Technology 5:1183-1187,1987; Grosveldら、Cell 51:975-985,1987; Brinsterら、Proc.Natl.Acad.Sci.U SA 88:478-482,1991; Brinsterら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:836-840, 1988; Brinsterら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:4438-4442,1985; Al-Shaw iら、Mol.Cell.Biol.10(3):1192-1198,1990; Van Der Puttenら、Proc.Na tl.Acad.Sci.USA 82:6148-6152,1985; Thompsonら、Cell 56:313-321,1989 ; Gordonら、Science 214:1244-1246,1981;およびHoganら、Manipulating the Mouse Embryo: A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory,1986)を 参照のこと。 別の技術である、変異または正常バージョンのこれらの遺伝子とトランスジェ ニック動物中の天然の遺伝子座との相同組換えは、本発明のポリペプチドの発現 の調節または構造を改変させるために用いられ得る(Capecchiら、Science 244: 1288,1989; Zimmerら、Nature 338:150,1989を参照のこと)。相同組換え技術 は、当該分野で周知である。相同組換えは、天然の(内因性の)遺伝子を組換え または変異遺伝子で置換して、天然の(内因性の)タンパク質を発現し得ないが 、例えば、変異タンパク質を発現し得る動物を産生する。この相同組換えは、ヒ トネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、または 肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子の改変された発現を生ずる。 相同組換えとは対照的に、マイクロインジェクションは、宿主遺伝子を取り出 すことなく、宿主ゲノムに遺伝子を添加する。マイクロインジェクションは、内 因性および外因性両方のヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソ ームL3サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子を発現し得るト ランスジェニック動物を産生し得る。誘導プロモーターは、核酸のコード領域に 連結されて、導入遺伝子の発現を調節する手段を提供し得る。組織特異的調節エ レメントは、コード領域に連結されて、導入遺伝子の組織特異的発現を可能にし 得る。トランスジェニック動物モデル系は、リガンド(すなわち、ポリペプチド 応答を活性化または阻害する、アゴニストおよびアンタゴニスト)の同定のため の化合物のインビボスクリーニングに有用である。 核酸、オリゴヌクレオチド(アンチセンスを含む)、これらを含むベクター、 形質転換された宿主細胞、ポリペプチド、ならびに本発明の抗体は、インビトロ で化合物をスクリーニングするために用いられて化合物が本発明のタンパク質に 対する潜在的なアゴニストまたはアンタゴニストとして機能するかどうかを決定 し得る。これらのインビトロスクリーニングアッセイは、本発明のタンパク質の 機能および活性に関しての情報を提供し、これは本発明のタンパク質との特異的 な相互作用が可能な化合物の同定および設計を導き得る。 本発明のなお別の実施態様によれば、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポータ ー、ヒトリボソームL3サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子 に結合する化合物を同定する方法が提供される。本発明のタンパク質は、競合的 結合アッセイにおいて使用され得る。このようなアッセイは、多数の化合物の迅 速なスクリーニングを提供し得、もし存在するならば、どの化合物が本発明のポ リペプチドに結合可能かを決定し得る。引き続いて、結合することが見出された それらの化合物を用いて、さらにこのような化合物が、本発明のポリペプチドの モジュレーター、アゴニスト、またはアンタゴニストとして作用するかどうかを 決定するために、より詳細なアッセイが行われ得る。 本発明の別の実施態様によれば、本発明のポリペプチドを組換え的に発現する 形質転換された宿主細胞は、試験化合物と接触され得、次いで、その調節効果は ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソームL3サブタイプ、また は肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子によって媒介される応答を試験化合物の 存在下および非存在下で比較することによって、または試験細胞もしくはコント ロール細胞(すなわち、本発明のポリペプチドを発現しない細胞)の応答を化合 物の存在と比較することによって評価され得る。 本明細書中で用いられる場合、本発明のポリペプチドの「活性を調節する」化 合物またはシグナルは、ヒトネトリン、ヒトABC3トランスポーター、ヒトリボソ ームL3サブタイプ、または肝臓再生ポリペプチドのヒト増強因子活性を、本発明 のポリペプチドの活性が、化合物またはシグナルの存在下で、化合物またはシグ ナルの非存在下とは異なるように改変させる化合物またはシグナルをいう。特に 、このような化合物またはシグナルは、アゴニストおよびアンタゴニストを含む 。アゴニストは、ポリペプチドの機能を活性化する化合物またはシグナルを含む 。あるいは、アンタゴニストは、ポリペプチド機能を妨害する化合物またはシグ ナルを含む。代表的には、アンタゴニストの効果は、アゴニストに誘導されたタ ンパク質活性化のブロッキングとして観察される。アンタゴニストは、競合的お よび非競合的アンタゴニストを含む。競合的アンタゴニスト(または競合的ブロ ッカー)は、アゴニスト結合に特異的な部位とまたはその近傍と相互作用する。 非 競合的アンタゴニストまたはブロッカーは、アゴニスト相互作用部位以外の部位 と相互作用することによりポリペプチドの機能を不活性化する。 以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく、本発明を例示することが 意図される。 実施例I:コンティグアセンブリ A.コスミド 複数のコスミドを試薬として用いて、YACおよびP1ライブラリにおける歩行(wa lks)を開始した。クローン16-166N(D16S277)、16-191N(D16S279)、16-198N(D16S 280)および16-140N(D16S276)はコスミドライブラリから先に単離された(Lerner ら、Mamm.Genome 3:92-100,1992)。コスミドcCMM65(D16S84)、c291(D16S291) 、cAJ42(ATP6C)およびcKG8を全ヒトコスミドライブラリ(自家製またはStratage ne,La Jolla,CAより)から、クローン化したインサート(CMM65)または配列特 異的オリゴヌクレオチドのいずれかをプローブとして用いて回収した。c326コス ミドコンティグおよびクローン413C12をフローソーティングした染色体16ライブ ラリから生成した(Stallingsら、Genomics 13(4):1031-1039,1992)。このc326 コンティグは、クローン2H2、77E8、325A11および325B10から成った。 B.YAC コスミド特異的なIRSプローブを用いるグリッド化した散在反復配列(Mark I、 Maek IIおよびMega-YACライブラリ由来のIRSプール)のスクリーニングは、先に 記載されたとおりであった。(Liuら、Genomics 26:178-191,1995)。IRSプロー ブは、コスミド16-166N、16-191N、cAJ42、16-198N、325A11、cCMM65、および16 -140Nから作製した。ビオチン標識したYACプローブを、各YAC由来のIRS産物の複 合混合物をニックトランスレーションすることにより生成した。十分に複雑な混 合物は、種々のAluプライマーを用いる全酵母DNAの個々のDNA増幅を行い(Lichte rら、Proc.Natl.Acad.Sci.,USA 87:6634-6638,1990)、次いで最も多様な産物を 含む適切な反応物を組み合わせることにより達成した。 C.P1 染色体歩行実験を、グリッド化したP1ライブラリプールを含む膜の単一のセッ トを用いて行った(Shepherdら、上述、1994)。グリッド化したフィルターは、Ma rk Leppert博士およびUniversity of UtahのUtah Center for Human Genome Res earchのTechnology Access Sectionより懇意に提供された。P1のグリッド化した 膜を、第16染色体コスミドのセット由来の末端プローブ(上記を参照)およびP1 クローンを、それらが同定されれば、用いてスクリーニングした。RNA転写物お よびバブル-PCR(bubble-PCR)産物を末端プローブとして利用した。 D.プローブ 放射標識した転写物を、ファージRNAポリメラーゼT3、T7およびSP6のためのテ ンプレートとして、制限酵素消化したコスミドまたはP1(AluI、HaeIII、RsaI、T aqI)を用いて生成した。T3およびT7プロモーターエレメントはコスミド由来テン プレート上に存在したが、T7およびSP6プロモーター配列はP1を基にしたテンプ レート上に含まれた。転写反応を、[αP32]-ATP(Amersham,Arlington Heights ,IL)の存在下で、製造者により推奨されるように行った(Staratagene,La Joll a,CA)。 バブル-PCR産物を制限酵素消化したP1(AluI、HaeIII、RsaI、TaqI)から合成し た。適切な突出部およびリン酸化された5'末端を有するバブルアダプターを、基 本的にはYACについて記載したように、消化したP1 DNAに連結した(Rileyら、Nuc .Acids.Res.18:2887-2890,1990)。バブルアダプター配列由来のユニバーサ ルベクトレット(vectorette)プライマーの配列は、5'-GTTCGTACGAGAATCGCT-3'で あり、そしてRileyおよび共同研究者の配列とは5'ヌクレオチドが12個少ないこ とで異なっていた。短縮型のベクトレットプライマーのTmは、ベクター由来のプ ロモーター配列(SP6、T7)由来の対のアンプリマー(amplimer)のTmよりもより近 く適合していた。所望のバブル-PCR産物をゲル精製した後、放射標識した(Feinb ergら、Anal.Biochem.132:6-13,1983; FeinbergおよびVogelstein,Anal.Bi ochem.137:266-267,1984)。 グリッド化したP1フィルター整列の単一のセットに対する使用の前に、全ての 末端プローブの特異性を決定した。放射標識したプローブを、推奨されるように Cot1 DNAに予めアニールし(Life Technologies Inc.,Gaithersberg,MD)、次い でナイロン膜のストリップにハイブリダイズさせ、これに各々10〜20 ngの以下 のDNAを結合させた:プローブを作製するために用いたクローン化されたゲノム テンプレート;1以上の無関係のクローン化ゲノムDNA;クローン化ベクター( インサートなし);およびヒトゲノムDNA。 ハイブリダイゼーションをCAK溶液(5×SSPE、1%SDS、5×デンハルト溶液 、100mg/mLのトルラ(torula)RNA)中で65℃で一晩行った。個々の末端プローブは 5×105cpm/mLの濃度で存在した。ハイブリダイズした膜を65℃で0.1×SSC/0.1 %SDSの最終的なストリンジェンシーまで洗浄した。このハイブリダイゼーショ ンの結果をオートラジオグラフィーにより可視化した。それらの各々のクローン 化テンプレートに強固にハイブリダイズしたが、無関係なクローン化DNA、ベク ターDNAまたはゲノムDNAにはハイブリダイズしないプローブを同定し、そしてグ リッド化したP1フィルターをスクリーニングするために使用した。 整列したP1プールに対するハイブリダイゼーションを、複数のプローブを同時 に用いたこと以外は、ナイロン膜ストリップ(上記)について記載したように行 った。陽性クローンを同定し、100mmプレート(LB+25mg/mLのカナマイシン)あた り200〜500 cfuの密度でプレートし、82mmのHATF膜(Millipore,Bedford,MA)上 にリフトし、ハイブリダイゼーションのために処理し(Sambrookら、上述)、次い で複合プローブ混合物で再スクリーニングした。 各プール由来の単一の陽性クローンを選択し、そしてマスタープレート上に再 プレートした。コロニー精製されたゲノムP1クローンおよびその対応するプロー ブを同定するために、複数のP1 DNAドットブロットを調製し、そして各々を個々 の放射標識プローブにハイブリダイズした。すべてのハイブリダイゼーション物 は染色体16p13.3参照プローブ(例えば、cAJ42)、ならびに独特に標識されたP1 DNAプローブを含んだ。 実施例II:エキソントッラッピング ゲノムP1クローンを、PstIでの消化、BamHI/BgIIIでの二重消化によるか、ま たは制限量のSausAIでの部分消化によりエキソントラッピング実験のために調製 した。消化したP1 DNAをBamHI切断および脱リン酸化ベクター、pSPL3Bに連結し 、一方PstI消化したP1 DNAをPstI切断脱リン酸化ベクター、pSPL3Bにサブクロー ン 化した。 連結を50ngのベクターDNAおよび1、3または6質量等量の消化したP1 DNAを 用いて3連で行った。16℃での一晩のインキュベーションの後、形質転換を行い 、1/10および1/2の形質転換をLB(アンピシリン)プレート上にプレートした。3 7℃での一晩増殖の後、コロニーを最も高い形質転換効率(「インサートなし」 のライゲーションコントロールに対する比較に基づく)を有するプレートから掻 き取り、そしてアルカリ溶解法を用いてミニプレップした。インサートを含むpS PL3Bの比率を調べるために、ミニプレップ物の少量を、マルチクローニング部位 の両側でpSPL3Bを切断するHindIIIで消化した。 実施例III:RNAの調製 約10μgの残りのミニプレップDNAをエタノール沈殿し、100μlの滅菌したPBS に再懸濁し、そしてBioRad GenePulserエレクトロポレーターを用いて約2×106 個のCOS-7細胞(0.7mlの氷冷PBS中)にエレクトロポレーションした(1.2 kV,25μ Fおよび200Ω)。このエレクトロポレーションした細胞を氷上で10分間インキュ ベートした後、10mlの予め暖めておいた完全DMEMを含む100mmの組織培養ディッ シュに添加した。 細胞質RNAをトランスフェクションの48時間後に単離した。トランスフェクト されたCOS-7細胞を、0.25%トリプシン/1mM EDTA(Life Technologies Inc.,G aithersburg,MD)を用いて組織培養ディッシュから取り出した。トリプシン処理 した細胞をDMEM/10%FCSで洗浄し、そして1μlのRNAsin(Promega,Madison,WI )を補充した400μlの氷冷TKM(10mM Tris-HCl,pH 7.5,10mM KCl,1mM MgCl2) に再懸濁した。20μlの10%Triton X-100の添加後、細胞を氷上で5分間インキ ュベートした。核を1200rpmにて5分間、4℃での遠心分離により取り除いた。3 0μlの5%SDSを上清に加え、細胞質RNAをフェノール/クロロホルム/イソアミ ルアルコール(24:24:1)を用いる3回の抽出によりさらに精製した。細胞質RNAを エタノール沈殿し、そして50μlのH2Oに再懸濁した。 逆転写およびPCRを、市販のエキソントラッピングオリゴヌクレオチド(Life T echnologies Inc.,Gaithersburg,MD)を用いて上述のように調製した(Churchら 、 前出、1994)細胞質RNAに対して実施した。生じたCUAテイルされた産物を、製造 者(Life Technologies Inc.)により推奨されるようにpAMP10にショットガンサブ クローン化した。各ライゲーション由来のランダムなクローンを2次PCRプライ マー(Life Technologies Inc.)を用いるコロニーPCRにより分析した。 pAMP10/エキソントラップを含むミニプレップDNAを、製造者(それぞれ、Pharm acia,Pistcataway,NJおよびQiagen Inc.,Chatsworth,CA)の説明書に従って 、EasyPrep manifoldまたはQIAwell8システムを用いるアルカリ溶解により一晩 培養物から調製した。トラップされたエキソンを含むDNA産物(177bpの「ベクタ ーのみ」のDNA産物との比較に基づく)を、配列決定のために選択した。 実施例IV:配列決定 トラップされたエキソンDNAを、Pharmacia Autoread Sequencingキットおよび Pharmacia ALF自動DNAシークエンサーを用いて、フルオレセイン(fluoroscein) 標識M13ユニバーサルプライマーおよび逆方向プライマーを用いて配列決定した 。配列をSequencher配列分析ソフトウェア(GeneCodes,Ann Arbor,MI)を用いて アセンブルし、そして分析した。 エキソントラップ由来の配列を使用して、BLASTNプログラム(Altschulら、J. Mol.Biol.215:403-410,1990)を用いて重複していないヌクレオチドおよびdbE STデータベースを検索し、一方タンパク質データベースをBLASTX(Altschulら、 前出、1990;GishおよびStates,Nature Genet.3:266-272,1993)を用いて検索 した。 実施例V:RT-PCR、RACE、およびcDNAの単離 決定された(上記)配列に基づいて、2つのオリゴヌクレオチドプライマー( 表II)を、各々のエキソントラップのために、Oligo 4.0(National Bilsciences Inc.,Plymouth,MN)を用いて設計した。 転写物またはcDNAについてどの組織特異的ライブラリーをスクリーニングすべ きかを決定するために、各エキソントラップのために設計したオリゴヌクレオチ ドプライマーとともに(上記)、それぞれ異なる組織由来のRNAおよび/またはc DNAライブラリーをテンプレートとして用いて、RT-PCR反応および/またはPCR反 応を行った。 次いでエキソンから設計したオリゴヌクレオチド(表II)を1つ以上の以下の 陽性選択フォーマットにおいて使用して、対応する組織特異的cDNAライブラリー をスクリーニングした。 RT-PCR実験のために、第1のオリゴヌクレオチドをセンスプライマーとして用 い、そして第2のオリゴヌクレオチドをアンチセンスプライマーとして用いた。 RT-PCRを、成人脳および胎盤由来のポリA+RNAを用いて記載された(Kawasaki,PC R Protocols:A Guide to Methods and Applications,Innisら編、Academic Pr ess,San Diego,CA,21-27頁、1990)ように行った。すべてのPCR産物を、製造 者(Promega,Madison,WI)により記載されるように、pGEM-Tベクターを用いてク ローン化した。 選択されたエキソントラップに対して3'の配列をクローン化するために、cDNA 末端の迅速な増幅(RACE)を記載される(Frohman,PCR Met.Appl.4:S40-S58,19 94)ように行った。3'RACE実験において、第1のオリゴヌクレオチドを外部プラ イマーとして用い、そして第2のオリゴヌクレオチドを内部プライマーとして用 いた。 Genetrapper cDNA Positive Selection Systemのために、第1のオリゴヌクレ オチドプライマーをビオチン化して直接選択に使用し、一方第2のオリゴヌクレ オチドを修復に用いた。 実施例VI:ヌクレオチド配列分析 hNET:エキソントラッピングの方法を用いて、ニワトリnetrin-1(96%)およびne trin-2(62.5%)遺伝子(Serafiniら、前出)に有意な相同性を有するP1クローン53 .8Bから2つのエキソントラップを回収した(図5)。陽性コロニーを、2つの エキソントラップを含む6.0 kbのBamHIフラグメントのハイブリダイゼーション による配列決定のために選択した。 生じたコンティグは、6803 bpの連続的なゲノム配列を含む(図3)。次いで 、このゲノム配列をCpG島およびポリアデニル化部位に加えて潜在的なエキソン を 同定するGRAIL2プログラムを用いて分析した。GRAIL2は、ニワトリnetrin-2遺伝 子に最も著しい相同性を有する5つのエキソンを予想した。この分析に基づいて 、およびPustell DNAおよびタンパク質マトリックスを用いて、遺伝子モデルを 構築した。この遺伝子モデルは1743 bpのオープンリーディングフレームを予想 する。 hNET cDNAは、5'開始メチオニンコドン、3'終止コドン(TGA)を有し、そして58 1アミノ酸長である(図4)。このモデルに基づくと、この遺伝子は2404 bpのゲ ノム配列を含む5つのエキソンを含む。RT-PCRプライマーをこのモデルから設計 し、そして脊髄RNAの増幅に用いた(表IV)。なぜなら、脊髄は低レベルのニワ トリネトリンを発現することがすでに示されていたからである(Serafiniら、前 出)。ネステッドPCRは、ヒト脊髄RNA由来のRT-PCR産物を検出するのに必要であ った。脊髄RNAをランダムプライマーで逆転写し、そして一次PCRをこの遺伝子モ デル(表IV)から設計したプライマーを用いて行った。次いで、最初のPCR産物 を1対のネステッドプライマー(この遺伝子モデルからまた設計した)を用いる 二次PCRのためのテンプレートとして用いた。PCR反応におけるベタインの含有は 、ヒトネトリンRT-PCR産物の純度および収率を劇的に増大させた(例えば、国際 公開番号WO 96/12041を参照のこと)。 RT-PCR産物の配列分析は、hNETが少なくとも6つのエキソンを含むことを示し た。このRT-PCRのデータは、第4の予想されるエキソンがヒトネトリン遺伝子に おいてイントロンにより実際は分割され、そしてこれが2つのエキソンとして存 在するということを示す。RT-PCRのエキソンのうち3つは、元来のエキソントラ ップと同一であることが示された。余分なエキソンを除いて、この遺伝子モデル はRT-PCR産物とほぼ同一である。このcDNA配列およびその予想されるタンパク質 産物を図3に示す。コード領域の最後の207 bpがこの遺伝子モデルから予想され る。 hABC3:全5.8 kbのcDNA配列(図8)を、オリゴヌクレオチドプライマー(表II およびIII)を用いるRT-PCRおよびcDNAライブラリースクリーニングを用いてhAB C3についてアセンブリした。147 bpの挿入が、cDNAと比較してRT-PCR産物に存在 する。この挿入はオープンリーディングフレームを破壊せず、そしておそらくエ キソンのオルタナティブスプライシングから生じる。このアセンブリしたcDNAは 、ポリAテールの20 bp上流のコンセンサスポリアデニル化-切断部位を有する792 bpの3'非翻訳領域を含む。 SEM L3:最長のcDNAは1548ヌクレオチド長である(図11)。すべての3つのcDNA は、1224ヌクレオチドのオープンリーディングフレーム(ORF)を有し、最長のcDN Aは48ヌクレオチドの5'非翻訳領域を含む。7位のインフレームの終止コドンの 後にKozak開始配列CCACCATGT(Kozak,J.Cell Biol.115:887-903,1991)が続く 。3つのcDNAの各々に対する3'UTRは長さが異なり、そしてコンセンサスポリア デニル化切断部位を欠損している。 最も長いcDNAを、ヒト、ウシ、およびマウスのリボソームL3遺伝子と比較した 。ヌクレオチドレベルでは、SEM L3 cDNAとこれらの他のリボソームL3 cDNA由来 のコンセンサスとの間の同一性は74%にすぎない。このことは、ヒトウシ、およ びマウスL3ヌクレオチド配列の間で共有される89%の同一性と鮮明に対称的であ る。ここで単離されたcDNAの3'UTRと他のL3遺伝子との間に類似性はない。 hALR:配列を、エキソントラップから設計したプライマー(例えば、外部 5'-TG GCCCAGTTCATACATTTA-3'および内部 5'-TTACCCCTGTGAGGAGTGTG-3')を用いて3’R ACEによってヒトALR遺伝子からクローン化した。468bpのすべてが、ヒトALR遺伝 子から得られている(図13)。 実施例VII:アミノ酸配列分析hNET :hNET cDNAは、少なくとも210bpの5'非翻訳配列を有し、そしてニワトリne trin-2 cDNAに対して66%相同である。推定されるタンパク質産物は、ニワトリn etrin-2に対して58.6%の同一性および73.4%の類似性を有する(図5)。ニワ トリnetrin-1およびnetrin-2、C.elegans UNC-6ならびにマウスラミニンタンパ ク質B2の間に見出される保存されたN-末端ラミニンドメインもまた、ヒトのホモ ログにおいて保存されている(ドメインVおよびVIに関してニワトリnetrin-2に 対して67.3%の同一性;図6)。ドメインVは、3つの上皮増殖因子リピートを 含有し、そしてヒトのホモログとニワトリnetrin-2との間で81.1%同一である。 ドメインCは、12.26の等電点を伴う特徴的な塩基性残基の偏向(bias)を有し 、そして潜在的な接着/シグナリングレセプターのための部分的なRGDドメインを 有する(図5)。hABC3 :hABC3 cDNAは、1684アミノ酸のオープンリーディングフレームを含む( 図8)。ABC1、ABC2、およびhABC3の比較により、2つのATP結合カセットの周囲 の領域における顕著な保存が明らかである。ABC1およびABC2の場合のように、hA BC3のATP結合カセットは、多数の極性残基を含む大きなリンカードメインに隣接 する。リンカードメインにおけるこれらの特性の存在は、このドメインがCFTRの R-ドメインと類似の調節的役割を果たし得ることを示唆する(嚢胞性線維症の原 因となるABCトランスポーター)。SEM L3 :SEM L3 cDNAのオープンリーディングフレームは、46.3 kDの407アミノ 酸ポリペプチドであると推定される(図11)。SEM L3 cDNAのインビトロ転写-翻 訳は、46kDの見かけの分子量を有するタンパク質産物を生じた。これは、46.3kD の推定された分子量とよく一致する。 2つの核標的化配列(これらは、ヒト、マウス、ウシの間で100%保存されて いる)は、SEM L3アミノ酸配列においてわずかに異なっていた。第1の標的化部 位は、21アミノ酸のN-末端オリゴペプチドである。ヒト、ウシ、およびマウスL3 において13位および19位にそれぞれ存在するセリンおよびアルギニンは、SEM L3 においてヒスチジンに置換されている(図12)。第2の潜在的な核標的部位は、 2部に分かれた(bipartite)モチーフである。ここで、ヒト、ウシ、およびマ ウスのタンパク質は、341〜358位でKKR-(aa)12-KRRを有する一方、SEM L3遺伝子 は、341〜358位でKKR-(aa)10-HHSRQを有する。この2部に分かれたモチーフの後 半は、塩基性のままでありながら、他の核標的モチーフにおいて見出されるもの と適合しない(Simonicら、前出、1994)。全体的に、SEM L3と、他の哺乳動物L 3リボソーム遺伝子由来のコンセンサスとの間に77.2%のアミノ酸同一性がある 。これは、SEM L3とヒトL3との間に、56%のサイレントなヌクレオチドの差異を 伴う。hALR :hALR cDNA配列は、119アミノ酸のタンパク質をコードし、これはラットAL Rタンパク質に対して84.8%同一であり、そして94.1%類似である(図13および1 4を参照のこと)。 本発明を、開示した実施態様に関して記載したが、種々の改変が、本発明の精 神を逸脱することなくなされ得ることが理解されるはずである。従って、本発明 は、以下の請求の範囲によってのみ限定される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 21/02 C12P 21/08 21/08 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 C12N 5/00 B //(C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (72)発明者 コノーズ,ティモシー ディー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01748,ホプキントン,ハイデン ロウ ストリート 304 (72)発明者 ダッコウスキー,ウィリアム アール. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01748,ホプキントン,バレンタイン ロ ード 4 (72)発明者 キリンガー,キャサリン ダブリュー. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01776,サドバリー,ボウディッチ ロー ド 54 (72)発明者 バン レイ,テレンス ジェイ. アメリカ合衆国 マサチューセッツ 01749,ハドソン,ウォーセスター アベ ニュー 43

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒトネトリン(hNET)をコードする単離された核酸またはその相補物。 2.前記核酸がmRNAである、請求項1に記載の単離された核酸。 3.前記核酸が図3および図4に記載の配列を含むDNAである、請求項1に記載 の単離された核酸。 4.請求項1に記載の核酸にストリンジェントな条件下でハイブリダイズする単 離された核酸。 5.配列:5'-GTCCTTCTTGCAGAACT-3'を含む、請求項4に記載の単離された核酸 。 6.配列:5'-GCCTGTCATCGCTCTAG-3'を含む、請求項4に記載の単離された核酸 。 7.配列:5'-CAGTCGCAGGCCCTGCA-3'を含む、請求項4に記載の単離された核酸 。 8.配列:5'-GAGGACGCGCCAACATC-3'を含む、請求項4に記載の単離された核酸 。 9.配列:5'-CGGCAGTAGTGGCAGTG-3'を含む、請求項4に記載の単離された核酸 。 10.配列:5'-CCTGCCTCGCTTGCTCCTGC-3'を含む、請求項4に記載の単離された 核酸。 11.配列:5'-CGGGCAGCCGCAGGCCGCAT-3'を含む、請求項4に記載の単離された 核酸。 12.配列:5'-CCTGCAACGGCCATGCCCGC-3'を含む、請求項4に記載の単離された 核酸。 13.配列:5'-GCATCCCCGGCGGGCACCCA-3'を含む、請求項4に記載の単離された 核酸。 14.請求項2に記載のmRNAに特異的に結合し、そしてその翻訳を調節するアン チセンスオリゴヌクレオチド。 15.単離されたヒトネトリン(hNET)、およびその生物学的に活性なフラグメン ト。 16.図4に記載のアミノ酸配列を含む、請求項15に記載の単離されたhNET。 17.請求項1に記載の単離された核酸を含むベクター。 18.請求項17に記載のベクターを含む宿主細胞。 19.ヒトネトリン(hNET)を産生する方法であって、該方法が以下の工程: (a)請求項18に記載の宿主細胞を、該タンパク質の発現に好適な培地および 条件下で培養する工程、および (b)該発現されたタンパク質を単離する工程、 を包含する方法。 20.ヒトネトリン(hNET)に特異的に結合する抗体。 21.細胞膜を通過し、そして細胞内でhNETをコードするmRNAに特異的に結合し 、それによってその翻訳を防止することによりhNETの発現を調節するために効果 的である、請求項14に記載のある量のオリゴヌクレオチド、および細胞膜を通 過し得る受容可能な疎水性キャリアを含む組成物。 22.天然に存在するリガンドのhNETへの結合をブロックするのに効果的な、請 求項20に記載のある量の抗体、および受容可能なキャリアを含む組成物。 23.ヒトネトリン(hNET)をコードするDNAを発現するトランスジェニック非ヒ ト哺乳動物。 24.ヒトネトリン(hNET)に結合する化合物を同定する方法であって、該方法が 、請求項18に記載の細胞が複数の化合物に曝される競合的結合アッセイ、およ びそれに結合する化合物を同定する工程を含む、方法。 25.ヒトATPase結合カセットトランスポーター(hABC3)をコードする単離され た核酸またはその相補物。 26.前記核酸がmRNAである、請求項25に記載の単離された核酸。 27.前記核酸が図8に記載の配列を含むDNAである、請求項25に記載の単離 された核酸。 28.請求項25に記載の核酸にストリンジェントな条件下でハイブリダイズす る単離された核酸。 29.配列:5'-GACGCTGGTGAAGGAGC-3'を含む、請求項28に記載の単離された 核酸。 30.配列:5'-TCGCTGACCGCCAGGAT-3'を含む、請求項28に記載の単離された 核酸。 31.配列:5'-CATTGCCCGTGCTGTCGTG-3'を含む、請求項28に記載の単離され た核酸。 32.配列:5'-CATCGCCGCCTCCTTCATG-3'を含む、請求項28に記載の単離され た核酸。 33.配列:5'-GCGGAGCCACCTTCATCA-3'を含む、請求項28に記載の単離された 核酸。 34.配列:5'-GACGCTGGTGAAGGAGC-3'を含む、請求項28に記載の単離された 核酸。 35.配列:5'-ATCCTGGCGGTCAGCGA-3'を含む、請求項28に記載の単離された 核酸。 36.配列:5'-AGGGATTCGACATTGCC-3'を含む、請求項28に記載の単離された 核酸。 37.配列:5'-CTTCAGAGACTCAGGGGCAT-3'を含む、請求項28に記載の単離され た核酸。 38.請求項26に記載のmRNAに特異的に結合し、そしてその翻訳を調節する、 アンチセンスオリゴヌクレオチド。 39.単離されたヒトATPase結合カセットトランスポーター(hABC3)、およびそ の生物学的に活性なフラグメント。 40.図8に記載のアミノ酸配列を含む、請求項39に記載の単離されたhABC3 。 41.請求項25に記載の単離された核酸を含むベクター。 42.請求項41に記載のベクターを含む宿主細胞。 43.ヒトATPase結合カセットトランスポーター(hABC3)を産生する方法であっ て、該方法が以下の工程: (a)請求項42に記載の宿主細胞を、該タンパク質の発現に好適な培地および 条件下で培養する工程、および (b)該発現されたタンパク質を単離する工程、 を包含する、方法。 44.ヒトATPase結合カセットトランスポーター(hABC3)に特異的に結合する抗 体。 45.細胞膜を通過し、そして細胞内でhABC3をコードするmRNAに特異的に結合 し、それによりその翻訳を防止することによってhABC3の発現を調節するのに効 果的な、請求項38に記載のある量のオリゴヌクレオチド、および細胞膜を通過 し得る受容可能な疎水性のキャリアを含む組成物。 46.天然に存在するリガンドのhABC3への結合をブロックするのに効果的な、 請求項44に記載のある量の抗体、および受容可能なキャリアを含む組成物。 47.ヒトATPase結合カセットトランスポーター(hABC3)をコードするDNAを発現 するトランスジェニック非ヒト哺乳動物。 48.ヒトATPase結合カセットトランスポーター(hABC3)に結合する化合物を同 定する方法であって、該方法が、請求項42に記載の細胞が複数の化合物に曝さ れる競合的結合アッセイ、およびそれに結合する化合物を同定する工程を含む、 方法。 49.ヒトリボソームL3(SEM L3)をコードする単離された核酸またはその相補物 。 50.前記核酸がmRNAである、請求項49に記載の単離された核酸。 51.前記核酸が図11に記載の配列を含むDNAである、請求項49に記載の単 離された核酸。 52.請求項49に記載の核酸にストリンジェントな条件下でハイブリダイズす る、単離された核酸。 53.配列:5'-ACGGACACCTGGGCTTC-3'を含む、請求項52に記載の単離された 核酸。 54.配列:5'-AAACGGGAGGAGGTGGA-3'を含む、請求項52に記載の単離された 核酸。 55.配列:5'-AGACAGCCCAAGAGAAGAGG-3'を含む、請求項52に記載の単離され た核酸。 56.請求項50に記載のmRNAに特異的に結合し、そしてその翻訳を調節するア ンチセンスオリゴヌクレオチド。 57.単離されたヒトリボソームL3(SEM L3)、およびその生物学的に活性なフラ グメント。 58.図11に記載のアミノ酸配列を含む、請求項57に記載の単離されたSEM L3。 59.請求項49に記載の単離された核酸を含むベクター。 60.請求項59に記載のベクターを含む宿主細胞。 61.ヒトリボソームL3(SEM L3)を産生する方法であって、該方法が以下の工程 : (a)請求項60に記載の宿主細胞を、該タンパク質の発現に好適な培地および 条件下で培養する工程、および (b)該発現されたタンパク質を単離する工程、 を包含する、方法。 62.ヒトリボソームL3(SEM L3)に特異的に結合する抗体。 63.細胞膜を通過し、そして細胞内でSEM L3をコードするmRNAに特異的に結合 し、それによりその翻訳を防止することによって、SEM L3の発現を調節するのに 効果的な、請求項56に記載のある量のオリゴヌクレオチド、および細胞膜を通 過し得る受容可能な疎水性のキャリアを含む組成物。 64.天然に存在するリガンドのSEM L3への結合をブロックするのに効果的な、 請求項62に記載のある量の抗体、および受容可能なキャリアを含む組成物。 65.ヒトリボソームL3(SEM L3)をコードするDNAを発現するトランスジェニッ ク非ヒト哺乳動物。 66.ヒトリボソームL3(SEM L3)に結合する化合物を同定する方法であって、該 方法が、請求項60に記載の細胞が複数の化合物に曝される競合的結合アッセイ 、およびそれに結合する化合物を同定する工程を含む、方法。 67.単離された肝臓再生のヒト増強因子(hALR)をコードする単離された核酸ま たはその相補物。 68.前記核酸がmRNAである、請求項67に記載の単離された核酸。 69.前記核酸が図13に記載の配列を含むDNAである、請求項67に記載の単 離された核酸。 70.請求項67に記載の核酸にストリンジェントな条件下でハイブリダイズす る、単離された核酸。 71.配列:5'-TGGCCCAGTTCATACATTTA-3'を含む、請求項70に記載の単離され た核酸。 72.配列:5'-TTACCCCTGTGAGGAGTGTG-3'を含む、請求項70に記載の単離され た核酸。 73.請求項68に記載のmRNAに特異的に結合し、そしてその翻訳を調節するア ンチセンスオリゴヌクレオチド。 74.単離された肝臓再生のヒト増強因子(hALR)、およびその生物学的に活性な フラグメント。 75.図13に記載のアミノ酸配列を含む、請求項74に記載の単離されたhALR 。 76.請求項67に記載の単離された核酸を含むベクター。 77.請求項76に記載のベクターを含む宿主細胞。 78.肝臓再生のヒト増強因子(hALR)を産生する方法であって、該方法が以下の 工程: (a)請求項77に記載の宿主細胞を、該タンパク質の発現に好適な培地および 条件下で培養する工程、および (b)該発現されたタンパク質を単離する工程、 を含む、方法。 79.肝臓再生のヒト増強因子(hALR)に特異的に結合する抗体。 80.細胞膜を通過し、そして細胞内でhALRをコードするmRNAに特異的に結合し 、それによりその翻訳を防止することによって、hALRの発現を調節するのに効果 的な、請求項73に記載のある量のオリゴヌクレオチド、および細胞膜を通過し 得る受容可能な疎水性のキャリアを含む組成物。 81.天然に存在するリガンドのhALRへの結合をブロックするのに効果的な、請 求項79に記載のある量の抗体、および受容可能なキャリアを含む組成物。 82.肝臓再生のヒト増強因子(hALR)をコードするDNAを発現するトランスジェ ニック非ヒト哺乳動物。 83.肝臓再生のヒト増強因子(hALR)に結合する化合物を同定する方法であって 、該方法が、請求項77に記載の細胞が複数の化合物に曝される競合的結合アッ セイ、およびそれに結合する化合物を同定する工程を含む、方法。 84.配列:5'-TGACGCCGTGCCCATCCAGT-3'を含む単離された核酸。 85.配列:5'-CAGCGTGGTGTTATGTTCCT-3'を含む単離された核酸。 86.配列:5'-TTGGGCCTGTGCTGAACTAC-3'を含む単離された核酸。 87.配列:5'-CGGCAAGCTGGTGATTAACA-3'を含む単離された核酸。 88.配列:5'-CGGCAGAGGATGCTGTGT-3'を含む単離された核酸。 89.配列:5'-GCGGAGCCACCTTCATCA-3'を含む単離された核酸。 90.配列:5'-CTGTCGGGAAGGTCTCACTG-3'を含む単離された核酸。 91.配列:5'-GTTCACCGCCTTGGAGGATT-3'を含む単離された核酸。 92.配列:5'-GTGTGGGGAAGACCTGTCTG-3'を含む単離された核酸。 93.配列:5'-AGGAGGCCTTGTTGGTGACA-3'を含む単離された核酸。 94.配列:5'-TGTGGCTATGAGCTGTTCTC-3'を含む単離された核酸。 95.配列:5'-GCAGTCCCGATTCTGAATAT-3'を含む単離された核酸。
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