JPH1150807A - 蒸気タービンのシールフィン装置 - Google Patents

蒸気タービンのシールフィン装置

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Publication number
JPH1150807A
JPH1150807A JP21048197A JP21048197A JPH1150807A JP H1150807 A JPH1150807 A JP H1150807A JP 21048197 A JP21048197 A JP 21048197A JP 21048197 A JP21048197 A JP 21048197A JP H1150807 A JPH1150807 A JP H1150807A
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JP
Japan
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seal fin
fin
seal
peripheral surface
rotor
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Application number
JP21048197A
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English (en)
Inventor
Kenzaburo Takezoe
堅三郎 竹添
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 静翼の内側シュラウド内周面とロータ外周面
との間のシールフィン装置において、シールフィン装置
のフィン先端が内側シュラウドに接触し焼損するような
事故を防止する。 【解決手段】 蒸気タービンのシールフィン装置20
は、周方向に任意の長さに分割され、フィン3と基端部
2が一体成形型にされたシールフィン1にして、ロータ
10外周面の周方向に削設したシールフィン溝5に挿入
して列設し、固定手段でロータ1に固着する。シールフ
ィン溝5底には、板バネ6を配設し、シールフィン1の
径方向には、若干の遊動ができるようにし、また、シー
ルフィン溝5内に列設されたシールフィン1のロータ1
0外周面開口から突出するフィン3の先端と対向するシ
ュラウド7内周面には、予め任意の深さのフィン溝8を
削設する構成にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービンの可動部
と静止部と間に形成される隙間に配設され、当該隙間か
ら蒸気又は燃焼ガス等の作動流体が漏洩するのを低減
し、タービン効率を向上させるシールフィン装置に係
り、特に、静翼の内周側とロータ外周面との間からの作
動流体の漏洩を低減でき、さらには、接触による損傷を
軽微にし、また、定期的な取替えが容易にできる蒸気タ
ービンのシールフィン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般的に使用されている蒸気ター
ビンの高圧ロータシールフィン部は、図6及び図7に示
す構造にされている。図6に示すように、ロータ01に
は、ロータ01の外周面に設けられたディスクの周方向
に植設され、ディスクにかん合させた、多数の動翼02
から形成される動翼段がロータ01の軸方向に複数段配
設されるとともに、この動翼段と噛合うように、動翼段
の上流側および下流側にそれぞれ配設され、動翼段の外
周を包囲して設けた翼環03の内周面に嵌合させた外側
シュラウドと、外側シュラウドの内周側に配設される内
側シュラウド07とに、基端部と先端部とをそれぞれ嵌
合させて、配設された多数の静翼04から形成される静
翼段を複数段設けるようにしている。
【0003】そして、高圧の蒸気Sは、先ず蒸気ノズル
05を介して、第1段の静翼段、第1段の動翼段、第2
段の静翼段、第2段の動翼段の順に、複数段の静翼段お
よび動翼段のそれぞれを形成する静翼04と動翼02と
の間を流れ、高圧蒸気Sの流力と膨張力でロータ01を
回転させ、動力を発生させて、出力するようにしてい
る。
【0004】また、静翼段を形成する静翼04の先端部
を嵌合して、保持する内周側に設けられる内側シュラウ
ドの内周面とロータ01の外周面との間に形成される隙
間、および動翼02の外周側に設けられる外側シュラウ
ドの外周面と翼環03の内周面との間に形成される隙
間、換言すれば、蒸気タービンの可動部と静止部との間
に形成される隙間には、この隙間からの蒸気Sの漏洩を
防止して、蒸気タービンの内部効率が低下するのを防止
するために、図7に図示するシールフィン装置06を設
けるようにしている。
【0005】すなわち、図7に示すように、ロータ01
の外周面から、静翼04の内周側を保持するように設け
た、内側シュラウド07の内周面に向けてフィンの先端
を突出させたシールフィン装置06をロータ01の全周
に設けて、ロータ01の外周面と内側シュラウド07の
内周面との間に形成される隙間を、フィンによって小さ
くして、静翼段を構成する周方向に列設された静翼04
の間を通過せず、この隙間を通って高圧段から低圧段へ
漏洩する高圧蒸気の量を低減し、後流側の動翼段に作用
する蒸気力の低下を防止するようにしている。
【0006】また、このようなシールフィン装置06と
同様の構造の動翼シールフィン装置が、図示省略してい
るが、動翼02の外周に設けられる外側シュラウドの外
周面と翼環03の内周面との間に形成される隙間にも設
置され、この隙間を流れる蒸気Sの漏洩を低減するよう
にしている。
【0007】また、このように、蒸気Sの漏洩を防止す
るようにしたシールフィン装置は、動翼02の外周端に
設ける外側シュラウドの外周面又は翼環03の内周面並
びにロータ01外周面の平滑部に、全周に亘り削設され
たシールフィン溝08内にその基端部が挿入され、この
基端部をかしめワイヤー09でかしめることにより、シ
ールフィン装置をシールフィン溝08内に、固設するよ
うにしている。
【0008】しかしながら、このようにタービンの可動
部と静止部との隙間に設けられ、隙間からの蒸気Sの漏
洩を低減するシールフィン装置では、軸受損傷や浸水ト
ラブル等によるロータ01の撓み、変形、又は翼環03
の熱変形等が生じたとき、シールフィン装置のフィン先
端が対向する面、すなわちシールフィン装置06におい
ては、内側シュラウド07の内周面、動翼シールフィン
装置においては、動翼シールフィン装置を外側シュラウ
ドの外周面に固定する場合には、翼環の内周面、また動
翼シールフィン装置を翼環の内周面に固定する場合に
は、外側シュラウドの外周面と、フィン先端とがそれぞ
れ接触を生じ、しかも接触の程度を軽減するようにして
ないため、大規模な摩滅と接触過熱による焼損事故が発
生する恐れがある。
【0009】このために、フィン先端とフィン先端の対
向する面との隙間については、高頻度の保守、点検を必
要とし、またこのような保守、点検において、隙間が設
計値から外れるような事態が生じる等の不具合が発生さ
れた場合には、直ちに取替え、又は手直し工事等を行う
必要がある。しかしながら、前述したようにワイヤー0
9でシールフィン溝08内の基端部をかしめるようにし
た従来のシールフィン装置の固定では、かしめワイヤー
09でロータ01外周面、又は動翼02の外側シュラウ
ド外周面、又は翼環03内周面の全周に亘りシールフィ
ン装置を固定するようにしているため、これらの取替
え、又は手直し工事等が難しく、工事期間が長期化する
不具合が発生する。
【0010】特に、図7に示すように、ロータ01の外
周面に設ける静翼シールフィン装置06の保守、点検並
びに取替え作業又は手直し作業は、困難を極め、多大な
労力と時間を要するものになるととに、これらの作業に
よる蒸気タービンの長期間停止に伴う不具合が発生す
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のシー
ルフィン装置、特に、ロータ01の外周面から、静翼0
4の内周側に設けた内側シュラウド07の内周面に向け
てフィンの先端を突出させて、ロータ01の外周面と内
側シュラウド07の内周面との間に形成される隙間を小
さくして、この隙間を通って漏洩する高圧蒸気の量を低
減するようにしたシールフィン装置における、上述した
不具合を解消するため、シールフィン自体がスプリング
効果を有し、隙間を小さくするフィンと一体型にするこ
とにより、フィン先端と対向する内側シュラウド内周面
との隙間を小さくできるとともに、接触による損傷が生
じる場合でも、損傷の程度を軽減でき、しかも、経年的
な理由等によりシールフィンの取替えを必要とするとき
でも、取替作業等のメンテナンスが容易になり、蒸気タ
ービン等の停止期間を短くして、運転効率を向上させる
ことのできるシールフィン装置を提供することを課題と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の蒸気
タービンのシールフィン装置は、次の手段とした。
【0013】(1)静翼の内周側に設けられるシュラウ
ドの内周面との間に隙間を形成するロータ外周面を、周
方向に配置され、ロータ外周面側に向けて幅が小さくな
るような凸形の横断面形状にされ、ロータ外周面の全周
に亘って穿掘されたシールフィン溝を設けた。なお、横
断面形状の凸形とは、ロータ外周面側に向けて幅が不連
続的に小さくなる、いわゆる凸状のものの外に、ロータ
外周面側に向けて幅が連続的に小さくなる台状のものに
したものも含むものである。また、シールフィン溝の底
部には、後述するようにシールフィン溝にシールフィン
を挿入したとき、シールフィンの底面に配設され、シー
ルフィンをロータ外周面側に向けて押圧するようにした
板バネを、収容する区画を凸形横断面の下方に設けるよ
うにすることが好ましい。
【0014】(2)次の構成にしたシールフィンを設け
た。 a.基端部がシールフィン溝に挿入されたとき、ロータ
外周面に設けたシールフィン溝の開口からシュラウドの
内周面に向けて突出し、シュラウドの内周面とロータ外
周面との間に形成される隙間を小さくして、隙間を通過
する蒸気等の作動流体の漏洩を低減するフィン、 b.フィンと一体形成され、シールフィン溝に挿入でき
るように、横断面形状がシールフィン溝の横断面形状よ
り若干小さくされ、しかも、ロータの周方向の遊動が生
じないように、シールフィン溝の横断面形状と略同形状
にされるとともに、挿入されるシールフィン溝の周方向
に複数体に分割され、ロータの周方向に形成されるシー
ルフィン溝の一部に設けられた大きい幅の開口にされた
挿入口からシールフィン溝の周方向に順次挿入され、シ
ールフィン溝が開口するロータ外周面の全周にフィンを
配置する基端部、なお、フィンと基端部とを一体成形し
て形成されるシールフィンは、従来使用されているシー
ルフィン装置06と同様に、12Cr鋼で製作すること
が好ましい。
【0015】(3)シールフィン溝の底部に配置され、
シールフィン溝のロータ外周面開口に向けてシールフィ
ンを押圧するように、基端部の底面に配置された板バネ
を設けた。なお、板バネは前述したシールフィン溝底部
に作成された区画に撓ませた状態で収容され、撓み状態
の外周面の一部がシールフィンの基端部底面に当接する
ように配設することが好ましい。また、板バネ材はNi
基合金で製作することが好ましい。
【0016】(4)シールフィン溝の周方向に順次挿入
されるシールフィンのうち、少なくとも、シールフィン
溝内に最終的に挿入されるシールフィンをロータに固着
する固定手段を設けた。なお、固定手段はロータの撓
み、変形等でシールフィン溝内をロータ径側に移動する
シールフィンの動きは、若干許容するとともに、シール
フィン溝内をロータ周方向に移動するシールフィンの動
きは、規制するようにしてシールフィンをロータに固着
するようにすることが好ましい。
【0017】(5)シールフィン溝のロータ外周面開口
から、シュラウドの内周面に向けて突出させて設けられ
るフィンの先端が対向する部分のシュラウドの内周面側
に穿掘され、フィンの先端の微動時に生じることのある
衝突を回避するフィン溝を設けた。
【0018】本発明の蒸気タービンのシールフィン装置
によれば、周方向に任意の長さに分割され、フィンと基
端部が一体成形型にされたシールフィンにして、ロータ
外周面の周方向に削設したシールフィン溝に任意の数挿
入して、ロータ外周面全周に亘って列設し、固定手段で
ロータに固着するとともに、シールフィン溝底には板バ
ネを配設し、シールフィンの径方向には若干の遊動がで
きるようにした。また、シールフィン溝内に列設された
シールフィンのロータ外周面開口から突出するフィンの
先端と対向するシュラウド内周面には、予め任意の深さ
のフィン溝を削設するようにした。
【0019】a.本発明の蒸気タービンのシールフィン
装置は、上述(1)〜(5)の手段により、シールフィ
ンのフィン先端が静翼のシュラウド内周面と接触し難
く、また、最悪接触するようなことがあっても、板バネ
のスプリング効果で接触によるフィンの損傷程度を軽減
出来る。
【0020】さらに、固定手段、より好ましくは、シー
ルフィン溝内に順次挿入されるシールフィンのうち、最
終的にシールフィン溝内に挿入され、分割体からなるシ
ールフィンのシールフィン溝周方向の結合力を強める、
最終シールフィンをロータに固定する固定手段を解放す
ることにより、シールフィン溝内に列設されたシールフ
ィンが容易にシールフィン溝内から取り出せるようにな
り、また、固定手段の固定によりシールフィン溝内に列
設されるシールフィンの固定が容易にできるようにな
り、経年的な理由等によりシールフィンの取替える作業
等が容易になるとともに、シールフィンのメンテナンス
作業が容易になり、これらの作業期間を短縮でき、ひい
ては、蒸気タービンの運転効率を向上させることができ
る。
【0021】また、第2番目の本発明の蒸気タービンの
シールフィン装置は、上述(1)ないし(5)の手段に
加え、次の手段とした。
【0022】(6)シールフィンを構成し、挿入された
シールフィン溝のロータ外周面開口からシュラウドの内
周面に向けて突出させて設けられるフィンが、翼高さ方
向に湾曲した形状にされたフィンとした。
【0023】b.本発明の蒸気タービンのシールフィン
装置は、上述(6)の手段により、上述a.に加え、板
バネのスプリング効果に加え、翼高さ方向に彎曲させた
形状にすることにより、特に、フィンのスプリング性
が、さらに高められ、フィン先端が静翼のシュラウド内
周面と接触するようなことがあっても、接触による損傷
程度を大幅に軽減できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の蒸気タービンのシ
ールフィン装置の実施の一形態を図面にもとづき説明す
る。図1は、本発明の蒸気タービンのシールフィン装置
の実施の第1形態を示す横断面図、図2は図1に示す矢
視A−Aにおける周方向断面図である。
【0025】図に示すように、本実施の形態のシールフ
ィン装置20は、図7に示す従来のシールフィン装置0
6と同様に、12Cr鋼材を用いて製作され、片端面側
である上面側から、静翼04の内周側に設けられる(内
側)シュラウド7の内周面に向けて突設される2本のフ
ィン3と、フィン3と一体成形され、フィン3が成形さ
れた上面と反対側の底面側は平面にされた基端部2とを
設けたシールフィン1、シュラウド7の配設位置に対向
するロータ10外周部全周に亘って削設されたシールフ
ィン溝5、シールフィン1の基端部2の底面に一部分が
当接するようにしてシールフィン溝5内に収容された板
バネ6、シールフィン溝5内に挿入されるシールフィン
1をロータ10に固定する、図3,図4に示す固定手段
9、およびフィン3先端の対向する部分のシュラウド7
内周面に削設されたフィン溝とからなる。
【0026】フィン溝8は、シュラウド7の内周面を全
周に亘って、2条削設され、シュラウド7内周面に向け
て突出されるフィン3先端が、径方向に多少移動するこ
とがあっても、接触しないようにするとともに、フィン
3先端とシュラウド7内周面との間に形成される小さな
隙間を漏洩する蒸気Sの流れを偏向させて、この隙間か
らの漏洩量を少なくするようにしている。
【0027】また、フィン3と一体成形される基端部2
は、側面部につば付き形状を設けた凸形の横断面形状に
されるとともに、周方向に切断した断面形状は、ロータ
10の外周部全周に削設されたシールフィン溝5の周方
向に形成される円弧と同形状され、周方向に任意の長さ
毎に設けた分割部19で分割されており、基端部2の上
面に立設されるフィン1を、ロータ10のシールフィン
溝5全周に隙間無く配設出来るように製作されている。
【0028】また、ロータ10外周部全周に亘って削設
されたシールフィン溝5は、シールフィン14の基端部
2の厚みよりも1mm以上深く削設されており、さら
に、凸形の横断面形状にされ、挿入される基端部2の上
半部が挿入されるロータ10の外周面開口部近傍の幅
は、基端部2の幅と略同じ幅にされるとともに、基端部
2の下半部が挿入される底面近傍は、基端部3のつば付
き形状部の幅よりも1mm以上広く削設されている。
【0029】更に、同シールフィン溝5の底部には、基
端部2の底面の下方に凸型形状を呈した、Ni基の超合
金製の板バネをシールフィン溝5の底部全周に亘って列
設するための板バネ溝11が削設されている。板バネ溝
11内に撓わませた状態で収容された板バネ6は、板バ
ネ溝11の深さより、撓み部分の凸部が突出し、これが
シールフィン1の底面部と接触し、シールフィン1底部
を押し上げる高さになる形状にされている。
【0030】一方、分割部19で周方向に任意の長さに
分割されたシールフィン1は、シールフィン溝5の周方
向へ順次挿入されることにより装着される。図3は、シ
ールフィン1をシールフィン溝5の内部に挿入するため
に、ロータ10の外周部全周に削設されるシールフィン
溝5の一部に設けられる挿入口12の設置部分の横断面
図、図4は、図3に示す矢視B−Bにおける平面図であ
る。
【0031】図に示すように、シールフィン溝5内にシ
ールフィン1を挿入する場合は、シールフィン1の基端
部2の上半部が挿入されるロータ外周面開口部近傍の幅
が通常部分よりも広くされた挿入口12より、シールフ
ィン1は、順次シールフィン溝5内に挿入されていく。
そして、挿入口12が設けられた部分以外のシールフィ
ン溝5内全体にシールフィン1が挿入された時点で、最
終シールフィン13が挿入口12を設けた部分のシール
フィン溝5に嵌入される。
【0032】そして、固定手段としての、最終シールフ
ィン13の長手方向の中央部の基端部6下方の両側つば
付き形状部に設けられた、ねじ切り無しの止めボルト穴
14、および最終シールフィン1の基端部6の上半部に
設けられたねじ切りボルト穴15とを設けた止め蓋1
6、および止めボルト17とによって、最終シールフィ
ン13は、挿入口12を設けた部分に固設される。
【0033】本実施の形態の蒸気タービンのシールフィ
ン装置は、以上述べたように、ロータ10外周面とシュ
ラウド7内周面との間に形成される隙間をシールするシ
ールフィンを、スプリング効果を有し、シールを行うフ
ィンとシールフィン溝5内に挿入され、ロータ10に固
着される基端部2とを一体型のカセットタイプにすると
ともに、また、フィン3先端が対向する部分のシュラウ
ド7にフィン溝8を設けたことにより、フィン3先端と
シュラウド内周面との接触が低減し、また接触すること
があっても接触による損傷が軽減出来るようになる。ま
た、経年等によりシールフィン1を取替える場合には、
固定手段の止めボルト17を取外し、止め蓋16を挿入
口12より取り外すことにより、シールフィン溝5内に
挿入された最終シールフィン13を含むシールフィン1
は、外部に容易に取り出すことができ、シールフィン1
の取替え作業等のメンテナンス作業が容易となる。
【0034】次に、図5は、本発明の蒸気タービンのシ
ールフィン装置の実施の第2形態を示す横断面図であ
る。本実施の形態におけるシールフィン1は、基本的構
造は、実施の第1形態と同じにされているが、よりシー
ルフィン1′、特に、シュラウド7内周面に向けて突設
されるフィン18のスプリング性を高めるため、基端部
2と一体成形され、基端部上面からシュラウド7の内周
面に設けたフィン溝8に突出するように立設されるフィ
ン18には、翼高さ方向に湾曲を設けるようにしてい
る。
【0035】これにより、シールフィン1′のスプリン
グ性は更に高められ、フィン18先端がシュラウド7の
内周面に接触するようなことがあっても、フィン18の
大きな可撓性により、シールフィン1′の接触による損
傷は大幅に軽減出来る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の蒸気ター
ビンのシールフィン装置によれば、周方向に任意の長さ
に分割され、フィンと基端部が一体成形型にされたシー
ルフィンにして、ロータ外周面の周方向に削設したシー
ルフィン溝に任意の数に分割されて挿入して、シールフ
ィン溝全周に亘って列設し、固定手段でロータに固着す
るとともに、シールフィン溝底には板バネを配設し、シ
ールフィンの径方向には、若干の遊動ができるように
し、また、シールフィン溝内に列設されたシールフィン
のロータ外周面開口から突出するフィンの先端と対向す
るシュラウド内周面には、予め任意の深さのフィン溝を
削設する構成にした。
【0037】これにより、シールフィンのフィン先端が
静翼のシュラウド内周面と接触し難く、また、最悪接触
するようなことがあっても、板バネのスプリング効果で
損傷程度を軽減出来る。さらに、固定手段を解放するこ
とにより、シールフィン溝内に列設されたシールフィン
が、容易にシールフィン溝内から取り出せるようにな
り、また、固定手段の固定によりシールフィン溝内に列
設されるシールフィンの固定が容易にできるようにな
り、経年的な理由等により、シールフィンの取替える作
業等が容易になるとともに、シールフィンのメンテナン
ス作業が容易になり、これらの作業期間を短縮でき、ひ
いては、蒸気タービンの運転効率を向上させることがで
きる。
【0038】また、本発明の蒸気タービンのシールフィ
ン装置は、シールフィンを構成し、挿入されたシールフ
ィン溝のロータ外周面開口からシュラウドの内周面に向
けて突出させて設けられるフィンが、翼高さ方向に湾曲
した形状にされたフィンにされたものとした。
【0039】これにより、シールフィン、特にフィンの
スプリング性は、さらに高められ、フィン先端が静翼の
シュラウド内周面と接触するようなことがあっても、接
触による損傷程度を大幅に軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気タービンのシールフィン装置の実
施の第1形態を示す横断面図,
【図2】図1に示す矢視A−Aにおける周方向に切断し
た縦断面図,
【図3】シールフィンをシールフィン溝の内部に挿入す
るために、シールフィン溝の一部に設けられる挿入口設
置部分の横断面図,
【図4】図3に示す矢視B−Bにおける平面図,
【図5】本発明の蒸気タービンのシールフィン装置の実
施の第2形態を示す横断面図,
【図6】一般的に使用されている蒸気タービンの高圧ロ
ータシールフィン部の縦断面図,
【図7】図6のA部を示す従来のシールフィン装置の横
断面図である。
【符号の説明】
1,1′ シールフィン 2 基端部 3 フィン 4,04 静翼 5 シールフィン溝 6 板バネ 7 (内側)シュラウド 8 フィン溝 9 固定手段 10 ロータ 11 板バネ溝 12 挿入口 13 最終シールフィン 14 ねじ切り無し止めボルト穴 15 ねじ切りボルト穴 16 止め蓋 17 止めボルト 18 フィン 19 分割部 20,20′ シールフィン装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静翼の内周側に設けられるシュラウドと
    ロータ外周前との間に形成される隙間に配設され、前記
    隙間を通過する作動流体の漏洩を防止する蒸気タービン
    のシールフィン装置において、断面形状が凸形にされ、
    前記ロータ外周面の全周に亘って穿設されたシールフィ
    ン溝と、前記シールフィン溝の開口部から前記シュラウ
    ドの内周面に向けて配設されるフィンと基端部とが一体
    成形され、周方向に複数個に分割されて、前記シールフ
    ィン溝の周方向に順次挿入され、シールフィン溝の全周
    に配設されたシールフィンと、前記基端部下方の前記シ
    ールフィン溝内に配設され、シールフィンを前記開口部
    に向けて押圧する板バネと、前記シールフィン溝に挿入
    される最終の前記シールフィンを前記ロータに固着する
    固定手段と、前記フィンの先端と対向する部分の前記シ
    ュラウドの内周面に穿設されたフィン溝とを設けたこと
    を特徴とする蒸気タービンのシールフィン装置。
  2. 【請求項2】 前記フィンが翼高さ方向に湾曲した形状
    にされていることを特徴とする請求項1の蒸気タービン
    のシールフィン装置。
JP21048197A 1997-08-05 1997-08-05 蒸気タービンのシールフィン装置 Withdrawn JPH1150807A (ja)

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