JPH11505896A - 開口直列配置型織機のための静電式緯糸監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 緯糸監視装置（２）は、例えば開放ループ状に形成されるセンサ電極（９）を有し、センサ電極（９）は基底部（９ｄ）及び基底部（９ｄ）より長い両辺部（９ｅ，９ｆ）を有する。緯糸は開口直列配置型織機の製織ロータ（３）の図示された面に垂直に挿入されるとともに、湾曲経路（８）に沿って移動し、緯糸監視装置（２）の回転角γ内にて制御される開口直列配置型織機のための静電式緯糸監視装置（２）。

Description

【発明の詳細な説明】 開口直列配置型織機のための静電式緯糸監視装置 本発明は、請求項１の前提部分に基づく緯糸監視装置に関する。本発明は、更 に本発明に基づく緯糸監視装置を有する開口直列配置型織機に関する。本発明は 、更に静電式緯糸監視装置を有して緯糸挿入を制御する方法に関する。 欧州特許出願公開第０５１４３２０号に静電式緯糸監視装置が開示されている 。この種の装置に備わるセンサは、直線方向に挿入される緯糸を制御することに 適する。緯糸は静電気を帯びているため、この種の静電式緯糸監視装置は緯糸の 先端部の通過又は緯糸の存在を検出する。 この公知の実施例は、緯糸監視装置が直線的に移動する緯糸を検出することの みに適するという不利な点を有する。緯糸が、更に他の方向に移動する場合、直 ちに正確な検出は不可能となる。 前述した不具合を克服するために、非接触式の緯糸監視装置を提案するという 課題を本発明の基礎としている。 この課題は請求項１に記載の特徴に基づいて解決される。従属請求項２乃至８ は本発明に基づく緯糸監視装置の更に効果的な形態に関する。請求項９乃至１５ は本発明に基づく緯糸監視装置を有する開口直列配置型織機に関する。この課題 は、更に請求項１６に記載の方法に基づいて解決される。 本発明に基づく緯糸監視装置は開口直列配置型織機において、緯糸挿入を制御 することに適する。開口直列配置型織機はシリンダ状のロータを有しており、経 糸内に開口を形成すべく、そのロータの表面上に開口を形成する要素が配置され ている。よって、緯糸は直線方向に移動する挿入動作と同時に、回転軸を中心と した回転動作を行う。 本発明に基づく緯糸監視装置は、緯糸が製織ロータ内の長い区間を進む間、緯 糸を監視できる利点を有する。従来のセンサを用いる静電式測定原理又は光学測 定原理を基礎とする場合、複数の次元における緯糸の動きを制御するために、多 数のセンサが必要となろう。 従って、本発明の利点は、緯糸監視装置が単一のセンサによって制御可能であ るということである。 以下に、本発明を複数の実施例を挙げて詳しく述べる。 図１は静電式センサを有する開口直列配置型織機の斜視図である。 図２は緯糸監視装置を有する製織ロータを緯糸挿入側から見た平面図である。 図３は緯糸監視装置を有する製織ロータを緯糸到着側から見た平面図である。 図４ａ，４ｂ，４ｃは異なる実施例における静電式センサの断面図である。 図５ａ，５ｂは他の実施例における緯糸監視装置の平面図である。 図１は開口直列配置型織機１の簡単な斜視図であり、開口直列配置型織機１は シリンダ状の製織ロータ３を有しており、製織ロータ３は回転軸３ａを備え、方 向３ｂに回転する。製織ロータ３が有するシリンダの表面上に、図示されていな い開口形成機構が配置されており、それらは製織ロータ３に巻き付く経糸７ａ， ７ｂを上方開口位置又は下方開口位置に案内して開口を形成するため、緯糸４ａ ，４ｂ，４ｃ，４ｄは、織物７が織成されるようにこれらの開口に挿入される。 緯糸４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄは緯糸ボビンから引っ張り出されて、流体ノズル５ の挿入手段を介して導かれる。この流体ノズル５は製織ロータ３内に埋め込まれ て、開口形成機構を構成する緯糸挿入経路６に緯糸を挿入する。図示された開口 直列配置型織機は、同時に４本の緯糸４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄが緯糸挿入経路を 介して、開口に挿入される特徴を有する。緯糸挿入経路は製織ロータ３の回転軸 ３ａに対して平行に延びる。更に、製織ロータ３は回転方向３ｂに回転するため 、挿入すべき緯糸４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄは回転軸３ａに平行に直線運動をする と同時に、織物７に対して回転方向３ｂに回転運動する。静電式緯糸監視装置２ は固定部２ａ及び電気配線２ｂ，２ｃを備えて緯糸挿入側の製織ロータ３の前方 側面部に配置される。同様に、緯糸監視装置２０が製織ロータ３の後方側面部に 緯糸監視装置２と関連して回転方向３ｂに角度βだけずらして配置される。この 緯糸 監視装置２０は基底部２ｄ及び両辺部２ｅ，２ｆを備え、Ｕ字状に構成されるセ ンサ電極を有する。更に、この緯糸監視装置は固定部２ａ及び電気配線２ｂ、２ ｃを有する。 図２に、回転方向３ｂに回転する回転軸３ａを有する製織ロータ３の緯糸挿入 側の先端部が示される。緯糸監視装置２は自身の内部に破線で示され、Ｕ字状に 構成されるセンサ電極９を備えるとともに、基底部９ｄ及び両辺部９ｅ，９ｆを 有する。更に、回転方向３ｂに回転する緯糸４ａの進入経路８が示される。 センサ電極９は開放ループ状に形成され、基底部９ｄ及び基底部９ｄより長い ２つの辺部９ｅ，９ｆを有するため、Ｕ字状又はＶ字状に形成されるセンサ電極 ９が構成される。緯糸監視装置２は、効果的には新しく挿入される緯糸４ｄの先 端部が、基底部９ｄの領域内のセンサ電極のＵ字状の凹部を通過するため、角度 γに相当する製織ロータ３の回転期間中、緯糸４ｄがＵ字状に形成されるセンサ 電極内の領域に留まるように製織ロータ３に設けられる。緯糸監視装置２は回転 角γに渡って製織ロータ３が回転する期間中、緯糸４ｄを制御し得る。 センサ電極９は複数の構成形態を有することができる。図２は層状又は板状に 形成されたセンサ電極９を示す。これはＡ−Ａ線における右側の辺部９ｅの断面 図を示しており、層状の構成をなす２枚の金属平面板９ｇ、これらの平面板の間 に絶縁物２ｈ及びこの絶縁物内に埋め込まれた導電性の辺部９ｅを有する。また 、図４ｂに示すように、この辺部９ｅは緯糸に面する側に開いてるため、絶縁物 ２ｈによって囲まれず、緯糸の帯電を確実に行うために、前方に金属部２ｉが辺 部９ｅと接続するように配置される。図２に示す緯糸監視装置２は増幅器を備え る電子回路１０を有する。センサ電極９は電気配線２ｂを介して電子回路１０と 接続しており、２本の電気配線２ｃは電子回路１０から外部に接続される信号処 理回路に案内される。 図３は回転方向３ｂに回転する製織ロータ３の緯糸到着側の正面図である。固 定装置２ａ及び電気配線２ｃを備える静電式緯糸監視装置２は、同様に開放ルー プ状に形成されるセンサ電極９有しており、センサ電極９は基底部９ｄ及び基底 部９ｄより長い辺部９ｅ，９ｆを含む。センサ電極９はＵ字状又はＶ字状に形成 される。挿入すべき緯糸４ｄの先端部が、センサ電極９から構成され、回転方向 に開いている基底部９ｄの領域内に移動するため、角度γだけ製織ロータ３の回 転する期間中、緯糸４ｄは緯糸監視装置２のセンサ電極９によって検出可能とな るように、静電式緯糸監視装置２は緯糸到着側において、製織ロータ３に配置さ れる。図４ｃはセンサ電極９の辺部９ｅの図３に基づくＢ−Ｂ線における断面図 を示す。本実施例において、センサ電極９は円状の導体を形成し、例えば合成樹 脂である絶縁物２ｈの中に配置される。 センサ電極９の両辺部９ｅ，９ｆは、両辺部９ｅ，９ｆが同方向に湾曲を有す るため、効果的には辺部９ｅ，９ｆの形状は緯糸の進入経路８に適合するように 形成される。これら両辺部９ｅ，９ｆは中心３ａの同心円上にあり、効果的には 中心３ａは回転中心に一致するように配置され得る。 両辺部９ｅ，９ｆを有するセンサ電極９は、効果的には両辺部９ｅ，９ｆが、 回転軸３ａに対して、又は緯糸４ａの挿入方向に対して垂直に延びるように製織 ロータ３に配置される。緯糸監視装置２は、両辺部９ｅ，９ｆが基底部９ｄから 出発し、製織ロータ３の回転方向３ｂに延びるように配置される。センサ電極９ を有する静電式緯糸監視装置２は、製織ロータ３の緯糸挿入側又は緯糸到着側の 側面に設けられ得る。緯糸を製織ロータ３内の経路内にて検出するため、緯糸監 視装置２はシリンダー状の製織ロータ３の領域の表面上に配置される。 本発明に基づく緯糸監視装置２を用いて、緯糸挿入を制御するために、以下に 記載する方法が実施される。緯糸は緯糸挿入装置内、及びこれに水平又は垂直に 延びる方向に移動する。緯糸監視装置は開放ループ状のセンサ電極９を備えて使 用されるため、緯糸は少なくとも水平方向に延びる移動経路の一部を介して、セ ンサ電極９の開いたループ内に侵入する。緯糸は緯糸挿入方向の移動と同時に、 更に別の方向に移動するため、明らかに制御及び検出が行われる。 図５ａは緯糸監視装置２の他の実施例を示す。この緯糸監視装置２は、単独に 縦長に形成される回転方向３ｂに延びる少なくとも１つのセンサ電極９ｅ，９ｆ を有する。図示された実施例において、緯糸監視装置２は開放ループ状に形成さ れる先端部２ｉを有しており、これは回転方向３ｂに延びる両辺部２ｅ，２ｆ及 び基底部２ｄを有する。それぞれの辺部２ｅ，２ｆにおいて、センサ電極９ｅ， ９ｆが設けられており、これらは個々に金属導体２ｂを介して電子増幅器１０に 接続されているため、両センサ電極９ｅ，９ｆ内に発生する両信号の差が得られ る。図５ａに基づく緯糸監視装置２は、その内部又はその外部に配置されるセン サ電極９ｅ，９ｆを備えるとともに、その信号が電子増幅回路１０に案内される ように構成される。図５ｂは製織ロータの回転中心に向かって配置される単独の センサ電極９ｆを有する。更に、緯糸監視装置２は２個のセンサ電極９ｅ，９ｆ を有しており、そのいずれか１つは接地されるか、電気的にグランドに接続され る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｓ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ， ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，Ｓ Ｄ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 回転方向（３ｂ）に回転可能な製織ロータ（３）を有する開口直列配置型 織機のための静電式緯糸監視装置（２）において、緯糸監視装置（２）は縦長に 形成されるとともに、回転方向（３ｂ）に延びるセンサ電極（９；９ｅ；９ｆ） を有する静電式緯糸監視装置。 ２． 緯糸監視装置（２）は開放ループ状に形成される先端部（２ｉ）を備えて おり、前記先端部（２ｉ）は回転方向（３ｂ）に延びる２つの辺部（２ｅ，２ｆ ）及び１つの基底部（２ｄ）を有し、少なくとも両辺部（２ｅ，２ｆ）の１つに センサ電極（９ｅ，９ｆ）が設けられる請求項１に記載の静電式緯糸監視装置。 ３． 両辺部（２ｅ，２ｆ）のそれぞれにセンサ電極（９ｅ，９ｆ）が配置され るとともに、両センサ電極（９ｅ，９ｆ）の１つが接地されている請求項２に記 載の静電式緯糸監視装置。 ４． センサ電極（９）は開放ループ状に形成され、基底部（９ｄ）及び両辺部 （９ｅ，９ｆ）から構成され、両辺部（９ｅ，９ｆ）は基底部（９ｄ）よりも長 い請求項２に記載の静電式緯糸監視装置。 ５． センサ電極（９）はＵ字状又はＶ字状に形成される請求項４に記載の静電 式緯糸監視装置。 ６． 両センサ電極（９ｅ，９ｆ）は同方向に湾曲している請求項１乃至５のい ずれか１項に記載の静電式緯糸監視装置。 ７． 両センサ電極（９ｅ，９ｆ）は中心（３ａ）の同心円上に配置される請求 項６に記載の静電式緯糸監視装置。 ８． 両センサ電極（９ｅ，９ｆ）は緯糸（４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ）の挿入方 向に垂直又は水平に延びるように設けられる請求項１乃至７のいずれか１項に記 載の静電式緯糸監視装置。 ９． 請求項１乃至８のいずれか１項に記載の静電式緯糸監視装置（２）を有す る開口直列配置型織機（１）。 １０． 緯糸監視装置（２）は、両辺部（９ｅ，９ｆ）が基底部（２ｄ）から出 発し、製織ロータ（３）の回転方向（３ｂ）に延びるように設けられる請求項９ に記載の製織ロータ（３）を有する開口直列配置型織機（１）。 １１． 両辺部（２ｅ，２ｆ）及び両センサ電極（９ｅ，９ｆ）の少なくともい ずれか一方の中心は製織ロータ（３）の回転軸（３ａ）の位置に一致する開口直 列配置型織機（１）。 １２． センサ電極（９；９ｅ；９ｆ）はシリンダー状の製織ロータ（３）の前 方側面部及び後方側面部の少なくともいずれか一方に取り付けられるか、又は製 織ロータ（３）の表面上に相対的に取り付けられる請求項９乃至１１のいずれか １項に記載の開口直列配置型織機（１）。 １３． 少なくとも２つの緯糸監視装置（２，２０）は回転軸（３ａ）の延びる 方向に間隔を有して配置される請求項９に記載の開口直列配置型織機。 １４． 緯糸挿入側の緯糸監視装置（２）は他の緯糸監視装置（２０）に対して 回転方向（３ｂ）に角度βだけずらして配置される請求項１３に記載の開口直列 配置型織機。 １５． 回転方向に角度αだけずらして配置される緯糸挿入経路を有する開口直 列配置型織機において、緯糸挿入側の緯糸監視装置（２）に相対する緯糸到着側 に配置される緯糸監視装置（２０）は、回転方向（３ｂ）に角度α又は角度αの 複数倍だけずらして配置される請求項１４に記載の開口直列配置型織機。 １６． 開口直列配置型織機において、緯糸が緯糸挿入方向及び緯糸挿入方向に 水平又は垂直に延びる方向に移動する場合、縦長に構成され、回転方向に延びる センサ電極（９；９ｅ；９ｆ）が使用されるとともに、緯糸が、少なくとも水平 方向に延びる移動経路の一部を介してセンサ電極（９；９ｅ；９ｆ）の延びる方 向に移動することに基づいて、静電式緯糸監視装置を使用して緯糸挿入を制御す る方法。 １７． 請求項１６に記載の方法を用いて駆動される開口直列配置型織機（１） 。