JPH11505228A - 珪藻土殺虫剤組成物 - Google Patents

珪藻土殺虫剤組成物

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JPH11505228A JP8534414A JP53441496A JPH11505228A JP H11505228 A JPH11505228 A JP H11505228A JP 8534414 A JP8534414 A JP 8534414A JP 53441496 A JP53441496 A JP 53441496A JP H11505228 A JPH11505228 A JP H11505228A
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Abstract

(57)【要約】 有効量の珪藻土(DE)と、沈降シリカおよびエーロゲルシリカから成る群から選択した有効量のシリカとの組み合わせを含み、前記DEの種類によってDEとシリカとが異なる重量比で、好ましくは約95%〜65%のDEと約5%〜35%のシリカの比率で混合された殺虫粉組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 珪藻土殺虫剤組成物 発明の利用分野 本発明は殺虫剤組成物に関し、より詳細には穀物の貯蔵や食品加工設備などの 乾燥した環境で使用する珪藻土質をベースとする殺虫粉(ダスト)組成物に関す る。 発明の背景 穀物や自然環境における殺虫剤残留物の毒性および殺虫剤に耐性な昆虫種の出 現に関して、社会的関心が増加している。このため、害虫を抑制する新規なアプ ローチを研究する必要性が生じてきた。 穀物に粉末や粉塵を混入させて貯蔵穀物を害虫による被害から守ることは数百 年前から周知である。草木灰、石灰、ドロマイト、ある種の土壌および珪藻土が 通常使用されている。珪藻土は天然に存在する最も有効な殺虫粉の一つであるこ とは知られている[エベリング(Ebeling)、1971]。 珪藻と呼ばれる単細胞植物は海や湖に生息し、水中からケイ素を摂取して非晶 質シリカ水和物の骨格を形成している。珪藻が死滅すると微細な殻が沈降し、し ばらくしてこれらの殻は厚い層を形成する。結局この沈積物は化石化し、圧縮さ れて珪藻土(DE)と呼ばれる軟質な白亜質の岩石になる。今日、DEは商業的 な使用のため採石、乾燥および粉砕加工によって準備される。このDEは水分の 含量と平均粒径だけが異なっている。微細粉でタルク状の粉末または微粉であり 、哺乳動物には無害である。きわめて安定で、毒性の化学的な残留物を産生せず 、周囲の他の物質と反応しない[クオーレス(Quarles),1992a] 。 米国環境保護庁(EPA)のREDファクト(Registration E ligibility Documents Facts)、21T−1020 、1991年9月によると、非晶質二酸化珪素として記述されている珪藻土は昆 虫を抑制する物理的動態を有する。急性毒性が低度から中度であり(カテゴリー III)、珪肺症との関連はない。また国際癌研究機関(IARC)によると、非 晶質二酸化珪素は第3類−非発癌性物質に属する。珪藻土はその無毒性ゆえに、 米国では穀物の栽培や収穫後の農産物、動物、飼料加工用食品および貯蔵区域に 添加する場合には、法的残留許容限度の要件から除外されている。非晶質二酸化 珪素は食品添加物として「安全であると一般的に認められている(GRAS)」 (21 CRF 182.90および182.1711)。したがって、環境保 護庁は珪藻土の人的健康に対する危険性は低くて測定できないと結論づけている 。また殺虫剤として表示が認可された珪藻土を使用して、節足動物を除く標的生 物に危害がおよんだと推定される証拠はない。 珪藻土(DE)は貯蔵品中の昆虫を抑制するほかに、家庭および園芸分野での 害虫処理にも有用である。珪藻土は多種類の昆虫を抑制する[クオーレス(Qu arles),1992a]。 貯蔵生産物の保護 最初に市販された珪藻土製剤は1950年代に広く使用可能になった。196 5年から1970年の間に、珪藻土に関する一連の研究が米国農務省(USDA )[クオーレス(Quarles),1992a]、旧チェコスロバキアおよび 旧ユーゴスラビア(クロアチア)で行われた。これら初期の研究に続き、オース トラリア、エジプトなど他の諸国で実験が行われた。多くの実験で、珪藻土はマ ラチオンよりも優れた防虫、特に長期間にわたっての防虫効果を示した。当時は 、かなり大量、3500ppm(3.5kg/トン)の珪藻土を防虫のために穀 物に添加した。1980年代から1990年代間に、珪藻土の大量使用に関する 問題は、毒餌および誘因物質[たとえばインセクト(Insecto)(商品名 )、インセコロ(Insecolo)(商品名)、インセクチゴン(Insec tigone)(商品名)]または珪藻土粒子に塗布された低率のシリカゲルや 1%のフッ化物(ドライアシッド(Dryacide)(商品名))(表1)を 含む改良珪藻土製剤を使用することで軽減した。しかし、貯蔵穀物保護のために 使用登録されている現状の珪藻土製剤濃度はまだ高く(500ppm〜3600 ppm)、穀物業界に受け入れられていない。 ロテノンまたはピレトリンなどの他の物質を混合した(通常0.1〜0.2% )珪藻土製剤も数種ある。ホウ酸、ベンジオカーブ(bendiocarb)、 ダイアジノン(diazinon)およびクロルピリフォス(chlorpyr ifos)が実験で試験された[ライト、デュプレスら(Wright and Dupress)、1984;ベルフォード(Belford)、1990] 。 穀物処理に広く使用され、受け入れられている珪藻土を制限することに関する 問題がいくつかある。現状の比率は、これらの微粉が穀物の嵩密度(試験重量) を低下させ(表2および3)、穀物の流動性を減少させ、目に見える残留物(外 観が白亜色)が残るので異物を含有していると分類されてグレードが低下する。 珪藻土は過剰な機械摩耗の原因と考えられ、穀物の処理や移送中の空中浮遊粉塵 が作業員の苦情の原因になる。これらの問題の一部は珪藻土生産物の比率を下げ て解決または軽減できると思われるが、現状のDEの登録製剤の比率は昆虫を抑 制するためにはとても低い。 したがって、本発明の目的はDEの効果を増加させて昆虫を抑制し、上述した 不利益点を最小にすることにある。 発明の要約 本発明は有効量のDEと沈降シリカおよびシリカエーロゲルからなる群から選 択した有効量のシリカとの組み合わせを含む殺虫粉組成物を提供することにある 。前記DEおよびシリカをDEの種類によって異なる重量比で混合する、好まし くは前記DEを約95%〜65%、前記シリカエーロゲルを約5%〜35%混合 する。 前記DEと混合することで、前記シリカは活性表面面積を増加させ、DEの流 動性を増加させてDE粒子の凝集およびケーキングを防止し、好ましい粒径分布 が得られる。本発明の好ましい実施態様では、前記DEは約90重量%のセライ ト209(Celite209)または同等品、前記シリカは約10重量%のサ イパーナット50S(Sipernat 50S)である。 本発明による混合組成物の害虫に対する効果は現状の市販のDE 製剤の効果よりも著しく高いとの結論を得た。特に、かかる組成物を使用するこ とで、害虫を抑制するために必要な濃度を大きく減少できる。さらに、かかる製 剤の低濃度での使用は、前記DEを穀物の殺虫剤として使用することに関する上 述の問題のいくつかを著しく低減できる。 −穀物中に目に見える残留物が著しく減少する。50〜100ppm のかなりの低濃度では目に見える残留物は存在しない、 −穀物の処理および取り扱い中の空中浮遊粉塵がほとんどない、 −穀物の流動性に関する微粉の影響および機械的問題が減少する、 −DE類に対する耐性種を、穀物の水分含量(M.C.)が高くても とても容易に(14%)抑制できる。 本発明による混合組成物は現状の市販DE製剤に比べ、タップ密度がわずか減 少するとの結論を得た(表4)。前記シリカエーロゲルの主な欠点である低タッ プ密度、すなわち作業が埃っぽくなり、貯蔵や輸送が嵩張る点は、前記DEとシ リカエーロゲルの混合製剤では明らかでない。 図面の簡単な説明 本発明の種々な利益や他の利益は以後の詳細な説明と図面を参照すれば明らか になるであろう。 図1はあるDE組成物を錆色穀類甲虫の抑制に使用した試験結果を示すグラフ である。 図2はあるDE組成物を赤コクヌストモドキの抑制に使用した試験結果を示す グラフである。 図3は2種類のDE製剤で処理した容器中のココクゾウの抑制を示すグラフで ある。 図4は2種類のDE製剤で処理した容器中の赤コクヌストモドキの抑制を示す グラフである。 図5は2種類のDE製剤で処理した容器内の穀物小型穿孔虫の抑制を示すグラ フである。 図6、7および8は異なる濃度のプロテクト−It(Protect−It) [90重量%のセライト209(登録商標)と10重量%のサイパーナット50 S(登録商標)の組成物の登録商標]で処理した小麦中の錆色穀類甲虫の抑制を 示すグラフである。 図9,10および11は異なるリサーチセンタで異なる濃度のプロテクト−I t珪藻土で処理した小麦中の赤コクヌストモドキの抑制を示すグラフである。 本発明は実施態様に関連させて説明するが、かかる実施態様は本発明を制限す ることを意図していないことは理解されよう。また、すべての変更、修正または 同等な態様は付随する請求項に規定する本発明の範囲と精神に包含されるもので ある。 発明の詳細な説明 本発明による組成物混合物の成分はDEの天然製剤および沈降非晶質二酸化珪 素とは異なる。本発明による好ましい組成物はDEセライト209とサイパーナ ット50S二酸化珪素の混合物である。セライト209はワシントン州、クイン シーのセライト・コーポ レーション(Cerite corporation)が生産する海水生DEで あり、サイパーナット50Sはオンタリオ州、バーリントンのデグサ・カナダ社 (Degussa Canada Ltd.)の製品である。 これらの二成分の混合はセライト209、90%(重量)およびサイパーナッ ト50S、10%(重量)でなされる。得られた粉末組成物は公表された水分含 有率の乾燥状態でなければならない。すなわち、セライト209で最大水分含有 率6%、サイパーナット50Sで最大水分含有率6%である。例I セライト209およびサイパーナット50Sを重量比で9:1、室温で少なく ても10分間混合した。混合が適切に行われると、サイパーナット50S(白色 )は混合物中に見られない。混合物はセライト209(黄褐色)のように見え、 比重は約33.7kg/m3、物理的および化学的性質はほとんどセライト20 9に同じである。唯一の著しい相違は、混合物中に約88%含まれる非晶質二酸 化珪素の含量である(非晶質二酸化珪素はセライト209中に約86.7重量% 存在する)。混合物とセライト209の間には、粒径分布の違いがいくらか存在 する。セライト209は平均粒径が7〜8.2ミクロンで16ミクロン未満の粒 子は75.3%、8ミクロン未満は49.1%である。セライト209とサイパ ーナット50Sとの混合物(相乗化セライト209)は平均粒径が6.3ミクロ ンで、16ミクロン未満の粒子は81.2%、8ミクロン未満は57.3%であ る。 セライト209を次に示す異なる割合でサイパーナット50Sと 混合した。50:50、60:40、70:30、80:20、90:10およ び95:5。最も容認できる結果はセライト209、90重量%、サイパーナッ ト50S、10重量%の混合物(相乗化セライト209)で得られた。この混合 物の昆虫に対する効果は現在知られており、市販されている珪藻土製剤の効果よ り著しく高い(表5〜9、図1、2) (表1,図1,2)。 フィールド試験、1994 相乗化セライト209、50ppmで処理した穀物では、1ヵ月後の昆虫個体 数は減少したが2ヵ月で昆虫の個体数は復活した(表10、11、12)。ダニ (補食性および穀物給餌種を含む)は50ppmで98%を超えて減少した。1 ヵ月後には濃度300ppmでは、未処理穀類に比べ、錆色穀類甲虫およびダニ が駆除され、赤コクヌストモドキの個体数は88〜99%駆除された。 小麦の嵩密度は、相乗化セライト209の50ppmを添加して、2.1kg /hlあるいは2.7%とわずかに減少した。300ppmでは、嵩密度は試験 重量は4.6kg/hlまたは6%減少した(表13)。いずれの添加量とも、 穀物が他の要素によりグレードが低下したために、グレードの低下は起こさなか った。穀物を50ppmで処理しても、顕著な流動性の減少または空気中の粉塵 の増加を生じなかった。300ppmでは、顕著な穀物の流動性の減少および空 中粉塵の増加が認められた。 構造的処理 相対湿度55%で1週間後良好な昆虫の抑制がみられた。75% 相対湿度(rh)での乾式添加では、約50%の個体数が死滅したが、スプレー 使用は効果的でなかった。すべての処理において、錆色穀物甲虫は2日以内に抑 制された。粉末の乾式使用(粉末、図3、4、5)は常に湿式のスラリー使用( スプレー、図3、4、5)に比べより効果的であった。相乗化セライト209は ドライアシッド(Dryacide)と類似な効果があった。ドライアシッドは オーストラリアで空の穀物貯蔵構造物の処理に広く使用されている市販の珪藻土 である。例II 相乗化セライト209で得られた結果により、世界中の他の鉱床から採集した DE類を種々の比率でサイパーナット50Sと混合した。DEのタップ密度に相 乗剤(synergist)(サイパーナット50S)の影響があるか調べるた めに、混合物のタップ密度を測定した(表4)。タップ密度(DIN ISO 787/11)は規定条件で圧縮した物質の容積に対する質量の比であり、g/ lで表す。DE製剤のタップ密度の許容下限を約265g/lとした。理由は、 現在殺虫剤として登録、容認されている軽質DE製剤の範囲は285〜292g /lとみることができるからである(表4)。表4に示す結果から、異なる鉱床 のDE類は30%(重量比)まで相乗剤(サイパーナット50S)を混ぜること ができる。たとえば、DEマケドニア(DE Macedonia)は相乗剤と 70:30まで、DEジャパン2(DE Japan 2)は70:30、セラ イト209は90:10だけ、スノーフロス(Snow Floss)(商品名 )は相乗剤を混合できない(軽すぎて、埃っぽい)、DEジャパン3(DE J apan 3)は相乗剤を 混合できない、メロサイドDE100(Melocide DE100)(商品 名)(きわめて濃密な淡水生DE)は70:30、メロサイドスーパーファイン (Melocide Super Fine)は70:30、DEメキシコ2( DE Mexico 2)は70:30、DEメキシコ1(DE Mexico 1)は80:20、DEサンディエゴ(DE San Diego)は80: 20、DEジャパン1(DE Japan 1)は80:20である。 このような相乗化製剤を混合することにより、殺虫効果は相乗剤を使用しない DE類での結果に比べ良好であった(表14〜19、図1、2)。DEセライト 209(DE Celite 209)およびサイパーナット50Sの相乗活性 は表9に明確に示されている。 種々のDEの相乗化製剤、特に相乗化セライト209を使用することで、昆虫 を抑制するために必要な濃度を著しく減少できる(表19)。このような低濃度 で使用しても、相乗化セライト209および他の試験したDE相乗化製剤の効果 は相乗化しないDE製剤に比べ著しく高い(図1および2、表5〜9、14〜1 9)。これらの濃度は現状の登録されたDEに対して推奨されている濃度の1. 7〜70倍の低さである。 ここに提示した表および図面、特に表4、18および19、のタップ密度の測 定結果および生物学的定量法の結果によると、ほとんどすべてのDEの対昆虫有 効性は、低活性でさえも、沈降非晶質二酸化珪素(サイパーナット50Sはその 1例)または沈降シリカ類似製剤または種々の比率のエーロゲル・シリカを混ぜ ることで増加 する。比率はDE自体のタップ密度及びDEとその混合物の有効性に依存する。 表4、18および19に示す結果によると、試験したDE類ではDEの非晶質二 酸化珪素(サイパーナット50Sまたは類似品)との好ましい混合比率(重量) は以下に示す通りである。 DE 非晶質シリカ −セライト209 90 : 10 −DEマケドニア 80 : 20 −DEメキシコ2 80 : 20 −DEメキシコ1 80 : 20 −DEサンディエゴ 80 : 20 −DEジャパン1 80 : 20 (推定値、試料なし) −DEジャパン2 70 : 30 (有望値、試料なし) −メロサイドDE100 70 : 30 −メロサイドスーパーファイン 70 : 30 異なる珪藻土と異なる沈降及びエーロゲルシリカ製剤においても同じ混合効果 が適用できる[ウェサロン(Wessalon)(商品名)、ドライディーSG −68(Dri−Die SG−68)(商品名)など]。混合の必要性および その比率を決定する前に、DEに関するいくつかのデータ、特にDE自体の昆虫 に対する生物学的活性、タップ密度、DEのpH、相乗剤によるタップ密度の変 化、DEの種類(海水生か淡水生)を分析しなければならない。粒径分布につい てのデータを有し、製剤中の珪藻類の形状などを知ることが望ましい。これらの データを解析することで、相乗化製剤 の効果が予測でき、混合比率を決定することができる。 さらなる実験に使用した他のDE類に関し、通常の生成物を以下に概説する。 DEマケドニアはメジアン粒子径が9.7ミクロン、16ミクロン未満の粒子 が73.5%、タップ密度が551g/l。サイパーナット50Sとの70:3 0混合物はメジアン粒子径5.3ミクロン、16ミクロン未満粒子100%、タ ップ密度310g/lである。スノーフロスはメジアン粒子径6.3ミクロン、 16ミクロン未満粒子75.3%、タップ密度261g/lである。メロサイド DEはメジアン粒子径11.1ミクロン、16ミクロン未満粒子65.6%、タ ップ密度726g/lである。サイパーナット50Sとの混合物のタップ密度は 486g/l(比率9:10)、379g/l(比率80:20)、324g/ l(比率70:30)、220g/l(比率60:40)である。 メロサイドスーパーファインはメジアン粒子径4.54ミクロン、16ミクロ ン未満粒子100%、タップ密度600g/lである。サイパーナット50Sと の混合物のタップ密度は436g/l(比率90:10)、324(比率80: 20)、266g/l(比率70:30)である。DEメキシコ1はメジアン粒 子径11.8ミクロン、16ミクロン未満粒子67.1%、タップ密度375g /lである。サイパーナット50Sとの混合物のタップ密度は299g/l(比 率90:10)、265g/l(比率80:20)、213g/l(比率70: 30)である。 DEメキシコ2、DEジャパン1、2、および3、DEサンディエゴのメジア ン粒子径、粒径分布に関する情報はまだ入手していな い。タップ密度およびサイパーナット50Sのタップ密度への影響を表19に示 す。 DEメキシコ1とDEメキシコ2はかなり似ている。珪藻類の形状はほとんど 同じである。DEサンディエゴの形状はメロサイドDE100の形状ときわめて 類似であり、チューブ状の円形珪藻類である。パーマガード(Perma Gu ard)はこの種のDEに属する。これらの珪藻土についての電子顕微鏡写真が ウィニペグの農業および農産物リサーチセンタ(Agriculture an d Agri−Food Research Centre)で作成されていて 、要求すれば入手できる。 試験方法 実験室試験 実験に使用した昆虫(錆色穀物甲虫、Cryptolestes ferru gineus (Stephens)、小型穿孔虫、Rhyzopertha d ominca (Fabricius)、ココクゾウ、Sitophilus o ryzae (Linnaeus)および赤コクヌストモドキ、Triboliu m casataneum (Herbst))は性的能力を奪った加齢の異なる 成虫を30℃で飼育した。培養はすべて最近5年間に野外で収集した昆虫から始 めた。 試験は特に断らない限り30℃にて行った。感染していない、清浄で検定済み のカナダハードレッドスプリング、(Canada Hard Red Spr ing)小麦の種子(5%破砕小麦を含 む)に50ppm(0.05kg/t)〜1000ppm(1kg/t)のDE を混合した。小麦15グラムを50匹の錆色穀物甲虫または25匹の他種の成虫 とともに小瓶に入れた。各々の条件毎に1種/1瓶で5瓶用意した。1〜14日 後に、小瓶の内容物を開口度200mmの篩いに移して昆虫を小麦から分別し、 生存数および死亡数を調べた。 表面添加試験では、10cm(w)x10cm(l)x4cm(h)のプラス チック箱をサンドペーパで表面を粗くして、昆虫が通常に歩けるようにした。添 加方法は2種類実施した。乾式添加では0.03g(3g/m2)の不活性粉末 (ドライアシッドまたは相乗化セライト209)を箱の中央部に置きペイントブ ラシを用いて箱の底部に均一に広げた。スプレー添加では、1mlの水を0.0 7g(7g/m2)の不活性粉末(ドライアシッドまたは相乗化セライト209 )とともに箱の底部にエーロゾル吹き付け器[クラウン、フィッシャー・サイエ ンティック社製(Crown,Fisher Scientific Ltd. )]を使用してスプレーした。エーロゾル缶を吹き付けの間、箱から30cmに 保持し、箱を2−3時間放置して乾燥した。破砕小麦1グラムをそれぞれの箱の 中央部においた。昆虫を1箱当たり20匹入れ、各処理毎3回(75%rh)〜 4回(55%rh)繰り返した。4種の貯蔵穀物成虫を使用した。すなわち錆色 穀物甲虫、(Cryptolestes ferrugineus (Step hens))、ココクゾウ(Sitophilus oryzae (Linn aeus))、小型穿孔虫(Rhyzopertha dominica (F abricius))、および赤コクヌストモドキ(Triboli um castaneum (Herbst))である。死亡率を1〜14日間で 観察した。箱は25±1℃で暗所に保存し、すべての実験は55±5%rhまた は75±5%rhで行った。 フィールド試験1994 試験は容量が80トンのトタン板製農場貯蔵庫で行った。貯蔵庫は円形で直径 が6m、高さ6mである。貯蔵庫に小麦を入れる前に、熱伝対温度計の導線を各 貯蔵庫に設置した。1994年7月中、小麦を約25℃に加熱し、約13.5% の水分含量(mc)まで加湿した。穀物をトラックから貯蔵庫に移動させるスク リュウ・コンベアの基部で小麦に相乗化セライト209を添加して、50または 300ppmで処理した。使用した相乗化セライト209の量はトラックでの小 麦の重量から決定した。 錆色穀物甲虫(Cryptolestes ferrugineus(Ste phens))は実験室で4リットルの広口瓶内で、30℃、16%水分含量で 5%破砕小麦および5%の小麦麦芽を含む小麦で飼育した。使用した種は199 1年にマニトバ南部の農場で採集した。赤コクヌストモドキ(Triboliu m castaneum (Herbst))は4リットルの広口瓶内で、5%の 醸造酵母を含む小麦粉上で30℃、相対湿度(rh)65%で飼育し、放す前に 数週間20℃に保持した。使用した種は1991年にミニトバのランドマーク農 場付近で採集した。1994年8月4日に放すために、広口瓶11個の全内容物 、小麦および錆色穀物甲虫を3個の貯蔵庫それぞれの穀物表面に撒いた。放した 昆虫数を推定するために、広口瓶3個を取り出し成虫数を数えた。広口瓶中に1 瓶あたり1443±181匹(平均値±標準誤差)の錆色穀物甲虫の成虫が存在 し、結局約15,000匹の錆色穀物甲虫が貯蔵庫それぞれに放された。赤コク ヌストモドキの場合は、昆虫すべてから飼育用小麦粉を取り除き、穀物の表面に 放し小麦で覆った。広口瓶2本の計数から、平均成虫数11,180±494を 得た。各貯蔵庫に6個の広口瓶からの昆虫を放し、赤コクヌストモドキの総数は 貯蔵庫当たり約67,000匹であった。種それぞれに対し、幼虫およびさなぎ を同時に放したが、この段階での推定は行わなかった。この2種の昆虫はカナダ 産貯蔵穀物の主な昆虫であり、珪藻土に対する感度範囲を表す。錆色穀物甲虫は きわめて敏感であり、赤コクヌストモドキは最も耐性な貯蔵産物の害虫である。 貯蔵庫それぞれに20個の試料採取点を設けた。10個は頂部表面、10個は 頂部表面から1メーター下部に設置した。異なる2方法で効果を測定した。各貯 蔵庫中に、20個のプローブ(probe、探針)ピットホールトラップを穀物 中に設け、2週間毎に採集した昆虫を取り除いた。このトラップは昆虫を検出す るために現在利用できる最も感度の良い方法である。第2の方法では、穀物試料 (約900g)を各貯蔵庫の20点から深型ビンカップ試料採取器を使用して採 取した。昆虫をバーリス漏斗(Berlese funnel)を使用して採取 した。同じ方法がカナダ穀物委員会(Canadian Grain Comm ission)で昆虫感染を検出するために使用されている。1995年フィールド試験方法およびデータ フィールド試験はカナダ、マニトバ南部、3カ所で行った。グレンリーにある 農業および農産物カナダウィニペグリサーチセンタの実験農場で、80トンのト タン板製農場貯蔵庫(直径が5.6m、壁の高さ6.0m)を3個使用して貯蔵 庫当たり16〜21トンの小麦で試験を行った。グレンリーのマニトバ大学実験 農場で、60トンのトタン板製貯蔵庫(直径4.3m、壁の高さ3.2m)を4 個使用して貯蔵庫当たり約16トンの小麦で試験を行った。 1995年8月および9月に収穫したハードレッドスプリング小麦をすべての 試験に使用した。小麦は収穫し、処理し、ウィニペグリサーチセンタでは199 5年9月2〜6日、マニトバ大学では1995年8月29日〜9月1日、そして モルデンリサーチセンタでは1995年8月29日〜9月7日の間、3個のそれ ぞれの貯蔵庫に直接置かれた。プロテクト−It[登録商標で、セライト209 (登録商標)90重量%とサイパーナット50S(登録商標)10重量%の組成 物]を75〜100ppm粉末で、小麦をトラックから貯蔵庫へ移すスクリュウ コンベアの基部で添加して小麦を処理した。添加したプロテクト−Itの量はト ラックの小麦の量で決定した。添加したプロテクト−Itの量は、農夫およびエ レベータの操作員が使用する測定法で容積を計量し、重量評価して正確な添加量 とした。マニトバ大学およびモルデンリサーチセンタでは、小麦の1ロットをス プレー添加に使用した。プロテクト−Itを15〜20%(重量比)のスラリー として、小麦をトラックからコンベア基部に落す際に加えた。平ノズル[Tジェ ット標準平スプレー・チップ(TeeJet standard flat s pray t ip)、型式11002VSおよび110015VS、スプレイングシステム社 製(Spraying System Co.) ウィートンIL 60189 −7900]を装着した11.4Lバックパックスプレー[スプレードク、ギル モア・グループ、ミシソーガ、オンタリオ、L58 1P7 (Spray D oc、Gilmour Groups、Mississauga、Ontari o)]、を10psiで使用した。コンベア(直径7インチ、16hp、360 0rpmモータ付)は小麦を毎分0.42−0.6トン移送する。この組合せで 100ppmの添加率が得られた。 各トラックの荷下ろし前に、未処理小麦2.5kgの試料2個を1メートル長 のプロファイルプローブ[ディーンガメット・マニュファクチュアリング社製( Dean Gamet Manufacturing Co.)、ミネアポリス 、ミネソタ州]を使用して各トラックの積載から採取した。このプローブは70 0gの小麦を探針の全長深にわたって採取する。プロファイルプローブは、小麦 を貯蔵庫に入れた直後に処理した小麦試料1−1.5kg4個を採取する際にも 使用した。試料は各貯蔵庫の中央から東西南北1.5メートルのところで採取し た。プロファイルプローブの試料は継続して、試料採取点の表面から直接および (または)隣接する試料採取点の間から直接採取した。 錆色穀物甲虫は実験室で、4Lの広口瓶の中で、30℃、16%の水分を含有 する、5%の破砕小麦と5%の小麦麦芽を有する小麦で飼育した。使用した種は 1991年にマニトバ南部の農場で採集した。赤コクヌストモドキは4Lの広口 瓶の中で、30℃、相対湿度65%で5%の醸造酵母を含む小麦粉で飼育した。 使用した種は 1991年にマニトバ、ランドマーク近くの農場で採集した。数種の小麦の広口 瓶(ウィニペグリサーチセンタ5個、マニトバ大学3個、モルデンリサーチセン タ3個)の内容物および錆色穀物甲虫を、ウィニペグリサーチセンタで9月11 日、マニトバ大学で9月2日、モルデンリサーチセンタで9月12日に、各貯蔵 庫の小麦表面上に撒布した。甲虫は放す前に小麦から分別して収集し、0.49 gm(錆色穀物甲虫の成虫2000匹の推定質量)の群に秤量分けした後、同じ 小麦に戻した。放した昆虫数を推定するために、0.49gの群5個中の成虫を 数えた。広口瓶当たりの錆色穀物甲虫の成虫数は1937.8±13.6(平均 値±標準誤差)であり、その結果、錆色穀物甲虫の成虫はそれぞれ約10,00 0、6,000および6,000匹がそれぞれ、ウィニペグリサーチセンタ、マ ニトバ大学およびモルデンリサーチセンタの各貯蔵庫に放されたことになる。赤 コクヌストモドキは、すべての昆虫から飼育用小麦を取り除き、穀物の表面に放 し小麦で覆った。広口瓶4個中の昆虫を数えたところ、成虫数は平均15,29 3.5±399.5であった。ウィニペグリサーチセンタ、マニトバ大学および モルデンリサーチセンタで、広口瓶それぞれ2個、1個、1個から貯蔵庫当たり それぞれ約30,000、15,000、15,000匹の成虫を放した。それ ぞれの種について、幼虫とさなぎも同時に放した。しかし、これらの推定はこの 段階ではなされなかった。この2種の昆虫はカナダの貯蔵穀物の主な害虫であり 、また珪藻土の感度範囲を表すものであり、錆色穀物甲虫はきわめて敏感であり 、赤コクヌストモドキは最も耐性な貯蔵穀物の害虫の一つである理由からこの実 験に選択した。 各貯蔵庫に、ウィニペグリサーチセンタでは20個、マニトバ大学とモルデン リサーチセンタでは貯蔵庫のサイズが小さいので10個の試料採取点を設けた。 試料採取点の半数は穀物表面のわずか下方に、他の半数は表面の1メートル下に 設けた。各試料採取点の近くで表面から15および85cm下方で、熱伝対導線 と木製のだぼからなる温度プローブを使用して穀物温度を測定した。4種類の異 なる方法で効果を測定した。最初の方法ではプローブピットフォールトラップ[ ストアガードWBプローブII(StoregardWB ProbeII)、トレ ーセ・インコーポレイテッド社(Tr 78、サリナス、カリフォルニア州 98912]を各試料採取点に設置した。 このプローブは前回のフィールド試験[ホワイトら(White et al. )、1990]で使用したトラップよりも大きなものである。トラップはウィニ ペグリサーチセンタおよびマニトバ大学で9月14日、モルデンリサーチセンタ で9月19日に穀物の内部に設置した。トラップした昆虫を9月21日から10 月24日の間1週毎に取り除いた。10月24日の後、2週間毎にトラップを空 にした。プローブピットフォールトラップは現在利用できる最も高感度な昆虫検 出方法の1つである。 第2の方法では、穀物試料から昆虫を抜き出してフィールドの個体数を定量的 に推定した。穀物試料は225gの容量をもつ穀物タイア(tier)[ディー ン・ガーメット・マニュファクチュアリング社製(Dean Gamet Ma nufacturingCo.)、ミネアポリス、ミネソタ州]を使用して、ウ ィニペグリサーチセンタおよびマニトバ大学で10月5日、モルデンリサーチ センタで10月3日に各採取点で採取した。ほかの抜取のための試料はすべてプ ロファイルプローブで採取した。昆虫は開口度2.00mmの篩い[カナダ標準 篩いシリーズ第10、コンバッション・エンジニアリング社製(Combust ion Engineering Inc.)、セント・キャサリン、オンタリ オ州]を使用して小麦から分別し採取し、生存数および死亡数を数えた。加えて 、生存成虫と幼虫を0.5および1kgの小麦試料から12時間60ワットのラ ンプの下に設置したバーレス漏斗を使用して採取した。 フィールド個体数の測定に加え、既知数の甲虫をかごに閉じこめて死亡率を測 定した。各貯蔵庫において、錆色穀物甲虫の成虫300匹、赤コクヌストモドキ の成虫300匹が入っている3Lのガラス製通風広口瓶3個を、処理直後の貯蔵 庫からの穀物で満たした。各広口瓶を小麦中に入れ、その頂部が穀物表面と同じ になるようにした。10月の終わりに、その広口瓶を貯蔵庫から取り出した。各 広口瓶から穀物を取り出し、昆虫を篩い方法を使用して採集した。 処理前にトラックから採取した小麦の対照試料、処理直後に貯蔵庫から採取し た小麦試料、および実験の最後に採取した試料を2群に分けた。第1群はカナダ 穀物委員会に提供し、グレード付けと第三者による穀物の嵩密度および異物率の 分析に供した。第2群はウィニペグ農業カナダリサーチセンタで水分含量、穀物 の嵩密度および異物率を分析した。小麦の水分含量は誘電水分計(AACC法4 4−11)、(型式919、ラボトロニックス社製(Labtronics)、 ウィニペグ、MB、カナダ)を使用して測定した。穀物の嵩密度はオハウス(O haus)0.51測定器とコックス( Cox)漏斗を使用して測定した。異物は開口度2.00mmの篩いで除去した 。1995年フィールド試験結果 錆色穀物甲虫の個体数は、プローブピットフォールトラップで測定したように 、プロテクト−Itで処理した貯蔵庫で著しく少なかった(図6〜8、表20) 。5週間の採取期間中にトラップした昆虫の全数は、錆色穀物甲虫個体数が75 および100ppmの粉末添加で90%を超えて減少し、100ppmスプレー 添加で87.4〜99.9%減少した。赤コクヌストモドキは錆色穀物甲虫より 珪藻土により耐性であった。プロテクト−It、100ppmの添加では、ウィ ニペグリサーチセンタでのみ個体数の抑制にばらつきがみられなかった(図9〜 10,表20)。ほかの場所では、処理した貯蔵庫と未処理貯蔵庫間で常に差が あった(100ppm)。5週間にわたってトラップした赤コクヌストモドキ全 数中の減少数に対して(死亡率)は0〜83%まで変動した(表20)。 フィールドの個体数を定量的に推定するために、穀物試料からプロファイルプ ローブを使用して採集した昆虫数を表21に示す。錆色穀物甲虫の死亡率は、ウ ィニペグリサーチセンタでは75および100ppmで100%、マニトバ大学 ではすべての濃度および添加法で100%、モルデンでは75および100pp mの粉末で100%、スプレーで87.5%であった。赤コクヌストモドキの死 亡率は、ウィニペグリサーチセンタで66.6%(有意な差)、マニトバ大学で は個体数が未処理貯蔵庫内で少なく結論を得なかった。モルデンでは、75pp m粉末、84.2ppm粉末で78.9 %、スプレーで94.7%であった(有意な差)。 フィールド試験期間中貯蔵庫内に保持したガラス製広口瓶の錆色穀物甲虫およ び赤コクヌストモドキの死亡率、異物(重量%)、水分含量、試験重量および広 口瓶内の穀物の温度を表22、23および24)に示す。ウィニペグリサーチセ ンタでは、錆色穀物甲虫の死亡率(または有意な個体数の減少)は75および1 00ppm粉末で99%を越え、マニトバ大学では75および100ppmでそ れぞれ99および100%、100ppmスプレーで93.4、モルデンでは7 5および100ppmでそれぞれ98.7および100%、100ppmスプレ ーで92.6%であった。ウィニペグリサーチセンタでの赤コクヌストモドキの 死亡率は、75および100ppmでそれぞれ75.6および62.5%(有意 でない)、マニトバ大学では75および100ppmスプレーでそれぞれ0.7 および45.3%(有意でない)、100ppm粉末で88.9%(有意な差) 、モルデンでは75ppm粉末、100ppm粉末および100ppmスプレー でそれぞれ46.8、47.2および26.1%であった。 プロテクト−Itの75および100ppmでは、試料の重量測定によると、 カナダ穀物委員会が測定、グレード付けした処理済ハードレッドスプリング小麦 のグレードに変化はなかった(表25)。 小麦に対しごく低濃度のプロテクト−It、粉末で75〜100ppm、スプ レーで100ppm(穀物スプレー用に世界中で推奨されている唯一の珪藻土製 剤)は、フィールドの条件下で錆色穀物甲虫を制御し、赤コクヌストモドキを著 しく抑制する。プロテクト −Itは300ppmで赤コクヌストモドキを抑制する。この濃度は世界中で登 録されている他の珪藻土製剤の濃度(500ppm〜3500ppm)に比べか なり低い。 このように、本発明による珪藻土殺虫組成物が上述の目的、意図および利益を 十分満足していることは明らかである。本発明はその特別な例に関連して説明し たが、当業者にとって、上記の説明に照らし多くの変更、修正および変形が可能 なことは明らかであろう。したがって、かかる変更、修正および変形はすべて本 発明の精神と範囲内に含まれるものである。 引用文献 ベルフォード、W.R.(1990)、無機化合物粒子に吸着させたホウ酸お よびシリカゲルから成る殺虫組成物、CA・オーストラリア特許、第594,5 39.113:54369x。(Belford,W.R.(1990)Ins ecticidal composition comprising bor ic acid and silica gel sorbed onto i norganic particles. 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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 フィールズ、ポール カナダ国 アール2エム 2ケイ2 マニ トバ州 ウィニペグ アーデン アヴェニ ュー 76 (72)発明者 コルニック、ズラトゥコ カナダ国 アール3ティー 3エイチ6 マニトバ州 ウィニペグ ダンスタンズ ベイ 63 ストリート

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 有効量の珪藻土(DE)と、沈降シリカおよびエーロゲルシリカから成 る群から選択した有効量のシリカとの組み合わせを含み、前記DEとシリカとが 重量比で約95%〜65%のDEと約5%〜35%のシリカの比率で混合された 殺虫粉組成物。 2. 前記DEが約4.5ミクロン〜約12ミクロンのメジアン粒子径を有し 、少なくとも65%を越える粒子が16ミクロンを越えない請求項1記載の組成 物。 3. 前記DEが海水生又は淡水生のDEの群から選択された請求項2記載の 組成物。 4. 前記シリカの粒子寸法が約4ミクロン〜約10ミクロンの範囲である請 求項1記載の組成物。 5. 前記シリカがサイパーナット50Sである請求項4記載の組成物。 6. 前記シリカの粒子径が8ミクロンで、かつ前記シリカがサイパーナット 50Sである請求項3記載の組成物。 7. 前記DEが約90重量%のセライト209またはその同等物であり、前 記シリカが約10重量%のサイパーナット50Sである請求項6記載の組成物。 8. 前記シリカがサイパーナット50Sまたは同様の物理的性質を有する種 類のシリカゲルである請求項7記載の組成物。 9. 有効量の珪藻土(DE)と、沈降シリカおよびエーロゲルシリカから成 る群から選択した有効量のシリカとの組み合わせを含み、前記DEおよびシリカ がDEの種類によって異なる比率で混合 された殺虫剤組成物。 10. シリカゲルと混合されたいずれかの種類のDEを含む請求項9記載の 組成物。 11. 前記DEおよびシリカゲルがDEの種類によって異なる重量比で混合 された請求項9記載の組成物。 12. 前記シリカがサイパーナット50Sまたは同様の物理的性質を有する 種類のシリカゲルである請求項11記載の組成物。
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