JPH11505025A - 超音波用音波減衰器 - Google Patents

超音波用音波減衰器

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JPH11505025A JP9525490A JP52549097A JPH11505025A JP H11505025 A JPH11505025 A JP H11505025A JP 9525490 A JP9525490 A JP 9525490A JP 52549097 A JP52549097 A JP 52549097A JP H11505025 A JPH11505025 A JP H11505025A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、第1の技術思想によれば、ガス流用導管の中に組み込み可能な少なくとも1つの減衰エレメント(3)を有するガス流内の超音波用音波減衰器に関する。本発明によれば、この超音波用音波減衰器は、減衰エレメント(3)に多数の小さな面の反射面を有する少なくとも1つの散乱ユニット(5、6、7)が配置されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 超音波用音波減衰器 本発明は、第1の技術思想によれば、ガス流用導管の中に組み込み可能な少な くとも1つの減衰エレメントを有する、ガス流内の超音波用音波減衰器に関する 。 従来技術からはこれまでは実質的に聴覚領域(20Hz〜20kHz)の音波 用音波減衰器が公知である。これは例えば聴覚領域の音波放射をできるだけ低減 するか又は全く回避するために自動車の排気ガス流内に組み込まれる。 工業用装置においても聴覚領域の音波放射をできるだけ低減しこれにより環境 保護条件を満たそうとする努力しており、最近はガス流制御のためのスロットル バルブが公知である。このスロットルバルブは、絞り過程に起因し環境に影響を 与える聴覚領域の音波を放射するかわりに、例えば2kHzと63kHzとの間 の環境技術的に比較的問題のない超音波(>20kHz)を発生する。 現代のスロットルバルブによるこのような超音波放射は、なるほど一方では環 境保護条件を満たすことにつながるが、他方ではしばしばガス流量調整用のフィ ードバック制御システムに使用され超音波原理によっ て作動する流量計との不調和をもたらす。現代のスロットルバルブによって発生 される超音波は、超音波原理によって作動するこの公知の流量計に最終的には完 全な故障に至るほどのきわめて甚大な機能障害をもたらす。 よって、本発明の課題は、とりわけ超音波原理によって作動する流量計と結び ついた超音波用音波減衰器を提供することである。 本発明の第1の技術思想によれば、上記課題は減衰エレメントに多数の小さな 面の反射面を有する少なくとも1つの散乱ユニットを配置することによって解決 される。 本発明の構成によって次のことが保証される。すなわち、超音波が非常に何回 も反射され、このため延長された音響路における超音波の破壊的干渉、つまり超 音波の消滅の確率が大きくなることが保証される。この延長された音響路は超音 波の振幅の良好な減衰をもたらす。 反射面の寸法がほぼ超音波の波長領域にあるならば、さらに次のことが保証さ れる。すなわち、超音波に対して有効なできるだけ多数の反射面を所定の容積内 に装着することが保証される。超音波の波長より小さい領域の寸法を有する反射 面は超音波にとっては「見えない」か又は条件付きでのみ「見える」かのいずれ かである。一方で超音波の波長より大きい領域の寸法 を有する反射面はなるほど超音波とっては「見える」ので反射を引き起こすが、 同時に不必要に場所を必要とする。 できるだけ長い音響路に結びついた破壊的な干渉の確率は反射面が不均一に配 向されている場合にとりわけ高い。 本発明の超音波用音波減衰器の減衰のさらなる改良は、散乱ユニットの反射面 が少なくとも部分的に湾曲されていることによって保証される。反射面をこのよ うに湾曲させることによりガス流内に渦が形成される。この渦は同様に超音波の 振幅を結果的に減衰させる。 減衰エレメントに接して及び/又は減衰エレメント内に少なくとも一層のガー ゼ又はこれに匹敵するような繊維織物素材を配置すれば、このガーゼによりガス 流が大いに妨害されることによってさらなる超音波の振幅の低減が保証される。 本発明の超音波用音波減衰器は次のことによってとりわけ有利な実施形態を得 る。すなわち、聴覚領域の音波用の公知の通常の減衰エレメントと同様に、減衰 エレメントが穴のあいた管状の一方の端部が閉じられている物体から構成される ことによってとりわけ有利な実施形態を得る。このような減衰エレメントは簡単 でコスト安に製造でき、さらに例えば前述したように聴覚領域の音波用音波減衰 器から借用することができ る。 実験的には音波減衰器の減衰特性に対してとりわけ有利であるとしてほぼ20 mmの直径の減衰エレメントの穴が製造された。 穴のあいた管状の一方の端部が閉じられている物体から構成される前述の減衰 エレメントにおいて、この減衰エレメントの内側に、外部から内部へと向けて開 放された幾何学的な構造を有する散乱ユニットを配置することはとりわけ有利で ある。この開放された幾何学的な構造は全く異なる断面積を有してもよい。この 開放された幾何学的な構造は例えば円形状、正方形状等々に形成してもよい。 本発明の音波減衰器は、減衰エレメントが多数の散乱ユニットによって充填さ れることによってさらに有利な実施形態を得る。この手段によって反射面が非常 に不均一に配向され、同時に散乱ユニットが過度に複雑な構造を持つ必要がない ことが保証される。 減衰エレメントを多数の散乱ユニットで充填する場合にはいわゆるPALLリ ングが散乱ユニットとしてとりわけ有利である。このPALLリングは一方で多 数の小さな反射面を有し、他方でこれらの反射面は超音波の振幅をさらに減衰さ せる渦が高い確率で発生するように配置される。 聴覚領域の音波用音波減衰器と同様に、減衰エレメントを湾曲した導管に適合 するように構成すると本発 明の音波減衰器にとってもとりわけ有利である。このように湾曲させることによ ってさらに延長される音響路はさらに超音波の振幅を減衰させる。 第2の技術思想によれば、本発明は超音波原理によって作動する流量計に関す る。このような流量計は例えばドイツ特許公開第19530807号公報から公 知である。 本発明の第2の技術思想によれば、超音波原理によって作動する公知の流量計 は、超音波源とこの流量計との間にとりわけ上述したような超音波用音波減衰器 が配置されていることによって特徴づけられる。有利にはこの手段によって、超 音波原理によって作動するこの流量計はその機能に外部の音源からの超音波によ る影響をうけないことが保証される。 詳しく言えば本発明のガス流内の超音波用音波減衰器を構成し改良する多数の 方法がある。このために一方で請求項第1項に従属する請求項第2項〜第11項 を、多方では図面に関連づけて有利な実施例の説明を参照してもらう。図面にお いて 図1は超音波原理によって作動する流量計の原理的な概略図を示す。 図2は本発明の第1の技術思想による減衰エレメントの実施例を示す。 図3のa)とb)とは本発明の散乱ユニットの第1の実施例と第2の実施例と の断面図を示す。 図4のa)とb)とは本発明の散乱ユニットの第3の実施例の2つの異なる方 向から見た概略図を示す。 図5は、超音波源と流量計との間に本発明の第1の技術思想による音波減衰器 が配置されていない場合の超音波原理によって作動する流量計の出力信号を示す 。 図6は、超音波源と流量計との間に本発明の第1の技術思想による音波減衰器 が配置されている場合の超音波原理によって作動する流量計の出力信号を示す。 図面の図1には2つの超音波変換器1、2を有する超音波原理によって作動す る流量計が図示されており、これら2つの超音波変換器1、2のうちの一方はそ の都度超音波を送出し、この超音波を他方が受信する。これは交代に行われる、 すなわち超音波変換器1、2の各々が交互に送信器及び受信器として使用される 。ガス流の速度はこのようなシステムにおいては次の式によって得られる。 ただしl=2つの超音波変換器1、2の間の間隔 β=ガス流方向に対する超音波パルスの伝播角度 tup=ガス流の上流への伝播時間 tdown=ガス流の下流への伝播時間 である。 この関係式を前提にして、フロー速度の測定信号の誤差について次の関係式が 得られる。 ただしf=超音波変換器1、2の超音波信号の周波数 S/N=測定信号の信号/雑音比 である。 本発明の第1の技術思想によればガス流の中の超音波の振幅を低減し信号/雑 音比を改善するためには、減衰エレメントは、例えば穴のあいた管状の一方の端 部が閉じられている物体として形成される。このような減衰エレメント3が図2 に図示されている。図2に図示されたこの減衰エレメント3は、その接合フラン ジ4によってここには図示されていない管状導管の2つの接合フランジの間には め込まれる。 減衰エレメント3の内側には、例えば図3のa)に図示されている、外部から 内部へと向けて開放された幾何学的な構造を有する散乱ユニット5の第1の実施 例が配置される。この散乱ユニット5は図3のa)では切り取られた断面図とし て図示されている。理想的にはこの散乱ユニット5の奥行きはフロー方向に超音 波の波長領域にある。代替的な第2の散乱ユニット6が図3のb)に同様に断面 図として図示されている。これらの散乱ユニット5、6は一方では全体的に円柱 状に形成された散乱ユニットとして減衰エレメント3 の内側に配置されてもよく、他方では同一の又は類似の断面積を有する多数の小 さな散乱ユニットとして不均一に減衰エレメント3を充填してもよい。両方の方 法を重畳的に組み合わせて使用してもよい。この場合常に重要なことは、この減 衰エレメント3にその中に配置される散乱ユニット5、6によってできるだけ多 数の小さな面の反射面が存在することである。 減衰エレメント3を不均一に充填するためにとりわけ適切な散乱ユニットとし て図4に図示されたいわゆるPALLリング7が製造された。このPALLリン グ7は、実質的に円柱状であり、さらにシリンダジャケットに有利には矩形の開 口部8を有する。これは図4のa)からとりわけよく見て取れる。さらにPAL Lリング7はその内側にシャベル状に湾曲したガイドエレメント9を有する。こ のガイドエレメント9は、超音波の振幅を減衰させる所望のガス流の渦巻きを作 り出す。このガイドエレメント9は図4のb)からとりわけよく見て取れる。 本発明の第1の技術思想による音波減衰器のこれまで言及してこなかったさら に別の利点は、この音波減衰器の出口で滞る超音波が非常に強く散乱されて出て 行くこと、すなわちあらゆる方向へ伝播することである。従って、例えば流量計 に超音波が与える影響のさらなる低減が、音波減衰器と流量計との間の間隔を拡 大することによって、又は強く方向に依存する受信特 性を有する超音波変換器によって達成される。 図面の図5には超音波原理によって作動する流量計の測定信号10が、右側の 縦軸に示されたm3/h単位の体積流量と時間(横軸)との関係として図示されて いる。図5にはさらにスロットルバルブの開口11と時間との関係が図示されて いる。測定信号10はクリティカルな値の上側でスロットルバルブを引き続き開 いているにもかかわらずあまりにも大きく上昇する信号/雑音比のために一気に 降下してしまうことが明瞭に見て取れる。これは当然望ましくない。 最後に図面の図6には超音波原理によって作動する流量計の測定信号10が、 同様に右側の縦軸に示されたm3/h単位の体積流量と時間(横軸)との関係とし て図示されている。この信号10の場合、超音波源としてのスロットルバルブと 流量計との間のガス流の中に本発明の超音波用音波減衰器が配置されている。流 量計は高い体積流量に至るまで申し分のない測定信号10を供給していることが 明瞭に見て取れる。図面の図6ではさらに本発明の超音波用音波減衰器を介する 圧力降下12が左側の縦軸に示されている。この圧力降下12はほぼ2000m3 /hの体積流量において約0.5barである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ガス流内の超音波用音波減衰器であって、 前記ガス流用導管の中に組み込み可能な少なくとも1つの減衰エレメント( 3)を有する、ガス流内の超音波用音波減衰器において、 前記減衰エレメント(3)には多数の小さな面の反射面を有する少なくとも 1つの散乱ユニット(5、6、7)が配置されていることを特徴とする、ガス流内 の超音波用音波減衰器。 2.反射面の寸法はほぼ超音波の波長領域にあることを特徴とする請求項1記載 の音波減衰器。 3.反射面は不均一に配向されていることを特徴とする請求項1又は2記載の音 波減衰器。 4.散乱ユニット(7)の反射面は少なくとも部分的に湾曲されていることを特 徴とする請求項1〜3までのうちの1項記載の音波減衰器。 5.減衰エレメント(3)に接して及び/又は該減衰エレメント(3)内に少な くとも一層のガーゼが配置されていることを特徴とする請求項1〜4までのうち の1項記載の音波減衰器。 6.減衰エレメント(3)は、穴のあいた管状の、一方の端部が閉じられている 物体から成ることを特徴とする請求項1〜5までのうちの1項記載の音波減衰器 。 7.減衰エレメント(3)の穴はほぼ20mmの直径を有することを特徴とする 請求項6記載の音波減衰器。 8.減衰エレメント(3)の内側には外部から内部へと向けて開放された幾何学 的な構造を有する散乱ユニット(5、6)が配置されていることを特徴とする請 求項6又は7記載の音波減衰器。 9.減衰エレメント(3)は多数の散乱ユニット(5、6、7)によって充填さ れていることを特徴とする請求項6〜8までのうちの1項の音波減衰器。 10.散乱ユニット(7)はPALLリングとして形成されていることを特徴と する請求項9記載の音波減衰器。 11.減衰エレメントは湾曲した導管に適合するように湾曲した形に構成されて いることを特徴とする請求項1〜10までのうちの1項記載の音波減衰器。 12.超音波原理によって作動する流量計において、超音波源と前記流量計との 間に例えば請求項1〜1までのうちの1項記載の超音波用音波減衰器が配置され ていることを特徴とする、超音波原理によって作動する流量計。
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