【発明の詳細な説明】
不溶性シリコーンコンディショニング剤及び陽イオンポリマーを有する
シャンプー
技術分野
本発明は、不溶性シリコーンコンディショニング剤を含むシャンプー組成物に
関する。特に、本発明は、低レベルの陽イオン性ポリマーにより安定に懸濁され
た不溶性シリコーンコンディショニング剤を含むシャンプー組成物に関する。
発明の背景
不溶性シリコーンコンディショニング剤で、髪を洗浄すると共に髪の調子を整
えるシャンプー組成物がよく知られている。好ましいタイプの不溶性シリコーン
コンディショニング剤の中には、非揮発性のポリジメチルシロキサンがあり、こ
れは通常、エマルジョンとしてシャンプー中に分散され、ここでシリコーンは水
性シャンプー配合剤中に小滴の分散相として存在する。これらのタイプのシャン
プーを、それらを入れた容器を激しく振盪する必要なく、効果的にするために及
び確実なレベルの性能を付与するために、沈殿防止剤(a suspending agent)の補
助により組成物中でそれらを懸濁する慣用の習慣がある。シャンプーが長期にわ
たって棚上に保持されるか又は保管される傾向にあるため、沈殿防止剤が不溶性
コンディショニング剤を比較的長期にわたって十分に懸濁させるように維持する
ことが重要である。不溶性シリコーンコンディショニング剤の懸濁が好ましくな
る沈殿防止剤は、シャンプーが静止しているときにシャンプー中に結晶のネット
ワークを形成するが、剪断が加えられるとき、例えばユーザがシャンプーをボト
ルの外へ注ぎ出すときに、組成物を容易に流れさせることができるものである。
このような結晶沈殿防止剤の例には、エチレングリコールジステアレート及びN
,N−ジ(硬化牛脂)アミド安息香酸が含まれる。
他の結晶沈殿防止剤の欠点は、高い品質の安定した懸濁液にするために、組成
物の製造において高価な加熱及び冷却工程を必要とすることである。
シャンプーの製造における更に他の重要なパラメータは、泡立ちである。消費
者はしばしば高い泡立ちを効果的な洗浄に関連づけ、審美性の観点から泡立ちの
低いシャンプーに対して泡立ちの高いシャンプーの方が通常好ましい。残念なが
ら、結晶沈殿防止剤は泡立ち性能と反対に作用する傾向にある。
既知の他の沈殿防止剤には、親水性高分子増粘剤、例えばセルロース系ガム及
び架橋アクリル酸/アクリレートポリマーが含まれ、このうちの後者は、カルボ
マー(carbomers)と一般に呼ばれている。これらの物質が不溶性シリコーンの懸
濁に効果的となることができるが、これらは望ましくないねばねば感を与える。
当業界では、沈降防止剤によって生じる泡だちの減少の相殺を助けるために発
泡剤を添加することがよく知られている。このような発泡剤の例には、ココモノ
−及びジ−エタノールアミド、ベタイン界面活性剤可溶性長鎖アルコール例えば
、C12−C14一価アルコール、アミンオキシド及び陽イオン性ポリマー例えば、
陽イオン性改質キサンタンガム及びヒドロキシエチルセルロースが含まれる。し
かしながら、これらの配合剤の添加は、慣用の沈降防止剤の他の不利益を解決せ
ず、更にシャンプーに追加コストを付加し、特定の場合には、シャンプーのざら
ざら感も増してしまうかもしれない。
安定分散不溶性シリコーンコンディショニング剤を有する液体シャンプー組成
物であって、またシリコーンを分散させるための慣用の沈降防止剤、例えば結晶
沈降防止剤又は高分子量増粘剤の使用を必要としない液体シャンプー組成物を提
供することが所望されている。
従って、本発明の目的は、結晶沈降防止剤を必要とすることなく、分散された
不溶性シリコーンコンディショニング剤を含むシャンプーを提供することである
。
また、本発明の他の目的は、慣用の親水性高分子増粘剤を必要とすることなく
、分散された不溶性シリコーンコンディショニング剤を含むシャンプーを提供す
ることである。
更に、本発明の他の目的は、結晶沈降防止剤を使用された場合に通常用いられ
る高価な加熱及び冷却工程を必要とすることなく作ることができる上記で説明し
た組成物を提供することである。
また本発明の他の目的は、上記目的に見合うコンディショニングシャンプーの
作製方法を提供することである。明らかにされるかさもなくば実現され得るこれ
ら及び他の利益は、詳細に後述される本発明によって得ることができる。他に示
されなければ、全てのパーセンテージは全組成物の重量によって計算され、全て
の割合は重量基準で計算される。他に示さなければ、配合剤は活性レベルに基づ
いており、従って、市販される物質中に含まれ得るキャリヤー又は副産物を含ま
ない。本発明は、如何なる必須配合剤及び種々の任意及び/又は好ましい配合剤
並びに本文中で説明される成分を含み、これらから成り、又はこれらから本質的
に成り得る。用語「可溶性」及び「不溶性」は、他に特別に示されなければ、シ
ャンプー組成物中の特定成分の溶解特性に関するものである。すべての粘性及び
可溶性は、他に特に示されなければ、25℃で測定される。
発明の要約
上記目的に見合うコンディショニングシャンプーが達成できることが、今や見
出された。特に、分散小滴の形状の不溶性シリコーンコンディショニング剤が、
陰イオン性界面活性剤及び比較的低レベルのシャンプー可溶性陽イオンポリマー
を含むシャンプー組成物中に、この粒子を懸濁させるための結晶沈降防止剤又は
高分子増粘剤を必要とすることなく、懸濁できることを見出した。この理論によ
って、また本発明を必要的に制限する意図なく、ここの陽イオン性ポリマーが陰
イオン性界面活性剤のミセルを橋渡しすることによって、ネット様懸濁物を形成
すると信じられている。不溶性シリコーンの小滴は、このネットワーク内部に懸
濁され始める。低レベルの陽イオン性ポリマーは安定性の付与についてかなり効
果的となることができることが見出された。
より詳細には、本発明はコンディショニングシャンプー組成物を提供し、この
コンディショニングシャンプー組成物は:
(a)約8重量%から約40重量%の洗浄界面活性剤であって、この組成物は
、少なくとも約5重量%の陰イオン性洗浄界面活性剤を含み;
(b)約0.05重量%から約5重量%の不溶性シリコーンの分散小滴;
(c)約0.01重量%から約1.0重量%の前記不溶性シリコーンの安定剤
であって、該安定剤は可溶性陽イオンポリマーであり;
(d)約50重量%から約94.5重量%の水;
を含み、ここで、前記シャンプー組成物は、結晶状沈降防止剤及び陰イオン性、
非イオン性、及び両性高分子増粘剤からなる群より選択された沈降防止剤を実質
的に含まない。
本発明は優れたコンディショニング効力、洗浄及び泡立ちを有するシャンプー
を提供することができる。更に、本発明は、通常、沈降防止剤を処理するために
別個の加熱及び冷却工程を必要とする慣用の沈降防止剤、例えば結晶状沈降防止
剤の排除の観点から、顕著なコスト低下をもたらすことができる。本発明はまた
、使用中にシリコーンコンディショニング剤の優れた付着性を示すコンディショ
ニングシャンプー組成物も提供することができる。
発明の詳細な記載 洗浄界面活性剤成分
本発明の組成物は、約8重量%から約40重量%、好ましくは約10%から約
30%、より好ましくは約12%から約25%の洗浄界面活性剤を含む。その中
の洗浄界面活性剤の中には、必須成分として、陰イオン性洗浄界面活性剤成分が
含まれる。この組成物は、更に非イオン性及び両性界面活性剤並びにこれらの混
合物を含むことができる。
陰イオン性界面活性剤成分は、一般に、組成物の約5重量%のレベルから、好
ましくは少なくとも約8%、より好ましくは少なくとも約12%で存在し得る。スルフェート界面活性剤
この組成物は、好ましくはアルキルスルフェート、アルキルエトキシル化スル
フェート又はこれらの混合物を含むことができる。これらの物質は、それぞれ次
の化学式、(I)ROSO3M、及び(II)RO(C2H4O)xSO3Mであって、
ここでRは約8から約30の炭素原子のアルキル若しくはアルケニルであり、x
は1から10であり、MはH若しくは塩形成性陽イオン例えば、アンモニウム、
C1−C3のアルキル基を含むアルカノールアミン例えば、トリエタノールアミン
並びに一価及び多価金属例えば、アルカリ及びアルカリ土類金属である。好まし
い金属には、ナトリウム、カリウム、マグネシウム及びカルシウムが含まれる。
陽イオンMは、陰イオン性界面活性剤のものであり、好ましくは、陰イオン性界
面活性剤成分が水に溶解するように選択されるべきである。陰イオン性界面活性
剤の可溶性は、一般に、選択された特定の陰イオン性系面活性剤及び陽イオンに
依存している。陰イオン界面活性剤の適当な混合物を決定する助けとして、陰イ
オン性界面活性剤は、Krafft温度が約15℃以下、好ましくは約10℃以下、よ
り好ましくは約0℃以下となるように選択されるべきである。また、陰イオン性
界面活性剤がその成分に可溶性であることが好ましい。
好ましくは、Rは共に約10から約18の炭素原子を有し、アルキル及びアル
キルエトキシル化スルフェートである。アルキルエトキシル化スルフェートは通
常、エチレンオキシドと約8から約24炭素原子を有する一価アルコールとの縮
合生成物として作製される。アルコールは、脂肪例えば、ココナッツ油、パーム
核油又は牛脂から誘導でき、又は合成することができる。このようなアルコール
は好ましくは約1から約10、より好ましくは約1から約4、最も好ましくは約
2から約3.5のモル比のエチレンオキシドと反応して、得られた分子種混合物
例えば、アルコールのモル当たり平均3モルのエチレンオキシドを有するものを
硫酸化及び中性化する。
本発明に用いられ得るアルキルエーテルスルフェートの特定例は、ココナッツ
アルキルトリエチレングリコールエーテルスルフェート;牛脂アルキルトリエチ
レングリコールエーテルスルフェート、及び牛脂アルキルヘキサオキシエチレン
スルフェートのナトリウム及びアルミニウム塩である。かなり好ましいアルキル
エーテルスルフェートは、個々の成分の混合物を含むものであり、この混合物は
、約12から約16の炭素原子の平均アルキル鎖長と、エトキシル化の平均値が
約1から約4モルのエチレンオキシドを有する。
スルフェート界面活性剤は、好ましくはエトキシル化及び非エトキシル化スル
フェートの組み合わせを含む。アルキルスルフェート対アルキルエトキシル化ス
ルフェートの重量比は、好ましくは約4:1から約1:10、より好ましくは約
2:1から約1:8、更により好ましくは約1:1から約1:5であり、最も好
ましくは約1:2から約1:4である。上述した重量比は、最適な泡立ち、洗浄
及び粒状フケ防止剤(anti-dandruff agent)性能の最適な組み合わせ物の提供能
のために好ましい。アルキルスルフェートは、優れた洗浄及び泡立ち性能を提供
することができる。アルキルエトキシル化スルフェートは、優れた洗浄性能を提
供することができ、皮膚に穏やかで、粒状フケ防止剤の付着をアルキルスルフェ
ートに比べて促進することができる。他の陰イオン性界面活性剤
好ましいタイプの陰イオン性界面活性剤、特に陰イオン性スルフェート界面活
性剤と組み合わせて使用されるものはN−アシルアミノ酸界面活性剤である。こ
の目的のためのN−アシルアミノ酸界面活性剤には、N−アシルヒドロカルビル
酸及びその塩であり、例えば、下記化学式IIIで示されるようなものであり:
ここで、R1がC8−C24のアルキル又はアルケニル残基であり、好ましくはC10
−C18であり;R2は、−H、C1−C4のアルキル、フェニル又は−CH2COO
M、好ましくはC1−C4のアルキル、より好ましくはC1−C2アルキルであり;
R3は−CR4 2−又はC1−C2アルコキシであって、ここで各R4は独立して−H
又はC1−C6アルキル若しくはアルキルエステルであり、nは1から4、好まし
くは1又は2であり;MはH又は上記で定義された陽イオン、好ましくはアルカ
リ金属例えばナトリウム又はカリウムである。
広範な種々のN−アシル酸界面活性剤及びその合成は、Anionic Surfactants,
Part II Surfactant Science Series,Vol.VII、Warner M.Linfield編、Marcel
Dekker,Inc.,(ニューヨーク及びバーゼル)、1976年;pp581-617に記述されている
。
特に好ましいのは、化学式IIIでR2がメチルであり、R3が−CH2−であり、
nが1である化合物であり、これはN−アシルサルコシネート及びその酸として
知られている。特定例には、ラウロイルサルコシネート、ミリストイルサルコシ
ネート、ココイルサルコシネート及びオレオイルサルコシネートが含まれ、好ま
しくはそのナトリウム及びカリウム塩形態である。
ここで記述される界面活性剤の目的では、用語「アルキル」又は「アルケニル
」には、1以上の中間結合物例えばエーテル若しくはポリエーテル結合物、又は
非機能性置換物例えば、ヒドロキシル若しくはハロゲン残基を含み得る基の混合
物を含み、ここで基は疎水性特性を保持している。
陰イオン性洗浄界面活性剤は、また、脂肪族界面活性剤例えば、下記一般式(
IV)の有機硫酸反応生成物の水溶性塩が含まれ:
R1−SO3−M (IV)
ここでR1は、約8から約24、好ましくは約12から約18の炭素原子を有す
る直鎖若しくは分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素基からなる群より選択されたもので
あり;Mは前述した陽イオンである。この例は、約8から約24の炭素原子、好
ましくは約12から約18の炭素原子を有するイソ−、ネオ−及びn−パラフィ
ンを含むメタンシリーズの炭化水素と、スルホン化剤、例えばSO3、H2SO4
、オレウムとの有機硫酸反応生成物の塩であり、これは、漂白及び加水分解を含
む既知のスルホン化方法によって得られる。アルカリ金属及びアルミニウムスル
ホン化C12−C18パラフィン(例えば、ノルマル及びセカンダリ−パラフィン)
が好ましい。
陰イオン性洗浄界面活性剤の更なる例は、例えば脂肪酸がココナッツ油由来で
ある場合、イソチオン酸によりエステル化された脂肪酸と、水酸化ナトリウムで
中和された脂肪酸との反応物であり;脂肪酸が例えばココナッツ油由来である場
合には、メチルタウリド(tauride)の脂肪酸アミドのナトリウム若しくはカリウ
ム塩である。この種の他の合成陰イオン性洗浄界面活性剤は、米国特許第2,486,
921号、同第2,486,922号及び同第2,396,278号に説明されている。
更に他の陰イオン性洗浄界面活性剤は、スクシネートとして表されるクラスの
ものである。このクラスには、例えば、ジナトリウム=N−オクタデシルスルホ
スクシネート;テトラナトリウム=N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−
オクタデシルスルホスクシネート;ナトリウム=スルホコハク酸のジアミルエス
テル;ナトリウム=スルホコハク酸のジヘキシルエステル;ナトリウム=スルホ
コハク酸のジオクチルエステルのような、界面活性剤活性剤が含まれる。
他の適する陰イオン性洗浄界面活性剤には、約12から約24の炭素原子を有
するオレフィンスルホネートも含まれる。用語「オレフィンスルホネート」は、
三酸化硫黄を分解してアルファ−オレフィンをスルホン化し、それから反応中に
形成された如何なるスルホンも加水分解されて、対応するヒドロキシアルカンス
ルホネートが得られるような条件下で、酸反応混合物を中和化することにより生
成できる化合物を意味するために本文において用いられる。三酸化硫黄は液体又
は気体であってもよく、通常、不活性希釈剤例えば、液体状で使用する場合は液
体SO2、塩化炭化水素など、気体状で使用する場合は空気、窒素、気体SO2な
どで希釈されているが、そうする必要はない。
オレフィンスルホネートが誘導されるアルファ−オレフィンは、約12から約
24の炭素原子、好ましくは約14から約16の炭素原子を有するモノ−オレフ
ィンである。好ましくは、それらは直鎖オレフィンである。
真アルカンスルホネート(true alkane sulfonates)及びヒドロキシアルカンス
ルホネートの割合に加えて、オレフィンスルホネートは、微量に他の物質例えば
、アルケンジスルホネートを、反応条件、反応物の割合、開始オレフィンの性質
及びオレフィンストック中の不純物並びにスルホン化処理中での副反応に依存し
て含むことができる。
上記タイプの特定のアルファ−オレフィンスルホネート混合物は、1967年7月2
5日発行のPflaumer及びKesslerの米国特許第3,332,880号により十分に記述され
ており、これを援用して本文の一部とする。
他のクラスの陰イオン性洗浄界面活性剤は、ベータ−アルコキシアルカン界面
活性剤である。これらの化合物は、下記化学式(V)を有しており;
ここでR1は約6から約20の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、R2は約
1(好ましい)から約3の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Mは前述し
た陽イオンである。
多くの追加合成陰イオン性界面活性剤が、M.C.Publishing Co.から出版された
McCutcheon's Emulsifiers and Detergents,1989 Annual に記載されており、こ
れを援用して本文の一部とする。また、1975年12月30日発行のLaughlinらの米国
特許第3,929,678号は、多くの他の陰イオン性界面活性剤と他の界面活性剤タイ
プとを開示しており、これを援用して本文の一部とする。
本発明のシャンプー組成物に用いられる好適な陰イオン性洗浄界面活性剤には
アンモニウム=ラウリルスルフェート、アンモニウム=ラウレススルフェート、
トリエチルアミン=ラウリルスルフェート、トリエチルアミン=ラウレススルフ
ェート、トリエタノールアミン=ラウリルスルフェート、トリエタノールアミン
=ラウレススルフェート、モノエタノールアミン=ラウリルスルフェート、モノ
エタノールアミン=ラウレススルフェート、ジエタノールアミン=ラウリルスル
フェート、ジエタノールアミン=ラウレススルフェート、ラウリックモノグリセ
リドナトリウム=スルフェート、ナトリウム=ラウリルスルフェート、ナトリウ
ム=ラウレススルフェート、カリウム=ラウリルスルフェート、カリウム=ラウ
レススルフェート、ナトリウム=ラウリルサルコシネート、ナトリウム=ラウロ
イルサルコシネート、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、アンモニウム
=ココイルスルフェート、アンモニウム=ラウロイルスルフェート、ナトリウム
=ココイルスルフェート、ナトリウム=ラウロイルスルフェート、カリウム=コ
コイルスルフェート、カリウム=ラウリルスルフェート、トリエタノールアミン
=ラウリルスルフェート、トリエタノールアミン=ラウリルスルフェート、モノ
エタノールアミン=ココイルスルフェート、モノエタノールアミン=ラウリルス
ルフェート、ナトリウム=トリデシルベンゼンスルホネート、及びナトリウム=
ドデシルベンゼンスルホネートが含まれる。両性界面活性剤
両性界面活性剤は、任意に本発明の組成物及び方法に用いることができる。本
発明に用いることができる両性界面活性剤の例には、脂肪族二級及び三級アミン
の誘導体として広く記述されているものが含まれ、ここで、脂肪族基は直鎖及び
分岐鎖とすることができ、ここで、1以上の脂肪族置換基が約8から約18の炭
素原子を含み、1つが陰イオン性水溶性基例えば、カルボキシ、スルホネート、
スルフェート、ホスフェート又はホスホネートを含む。
この脂肪族界面活性剤は、下記化学式VIで示されるようなイミダゾリニウム両
性界面活性剤を含み:
ここでR1は、C8−C22のアルキル又はアルケニルであり、好ましくはC12−C16
であり、R2は、水素又はCH2CO2Mであり、R3は、CH2CH2OH又はC
H2CH2OCH2CH COOMであり、R4は水素、CH2CH2OH又はCH2
CH2OCH2CH2COOMであり、Zは、CO2M又はCH2CO2Mであり、n
は2又は3、好ましくは2であり、Mは水素又は前述の陽イオンである。
このタイプの好ましい物質は、商品名MIRANOLとして販売され、複数種
の複合混合物を含むものと理解されており、R2に水素を持つことができる種に
ついては、pHに依存して、プロトン化種及び非プロトン化種で存在することが
できる。本発明でのイミダゾリニウム両性界面活性剤は、イミダゾリニウム中間
体を介して誘導されることができる。しかしながら、イミダゾリニウムを介して
誘導する必要は必ずしもないことは当業者に認められていることであろう。
化学式VIIの好ましい両性界面活性剤は、モノカルボキシレート及びジカルボ
キシレートである。この物質の例には、ココアンフォカルボキシプロピオネート
、ココアンフォカルボキシプロピオン酸、ココアンフォカルボキシグリシネート
(又は、ココアンフォジアセテートとして呼ばれている)、及びココアンフォア
セテートが含まれる。
本発明の組成物のイミダゾリニウム誘導体成分を提供する特定の市販製品には
、商品名MIRANOL C2M CONC.N.P.、MIRANOL C2M CONC.O.P.、MIRANOL C2M SF、
MI
RANOL CM SPECIAL、MIRANOL ULTRA(Miranol,Inc.);ALKATERIC 2CIP(Altaril Ch
emicals):AMPHOTERGE W-2(Lonza,Inc.,);MONATERIC CDX-38、MONATERIC CSH-3
2(Mona Industries);REWOTERIC AM-2C(Rewo Chemical Group);及び、SHEROTER
IC MS-2(Scher Chemicals)として売られているものが含まれる。
両性界面活性剤は、また下記化学式(VII)のアミノアルカノエート:
R−NH(CH2)nCOOH; (VII)、及び、
下記化学式(VIII)のイミノジアルカノエート:
R−N[(CH2)mCOOM]2 (VIII)
並びにこれらの混合物も含み、ここでn及びmは1から4の数であり、RはC8
−C22のアルキル又はアルケニルであり、Mは水素又は上述した陽イオンである
。
このような両性界面活性剤の例には、n−アルキルアミノプロピオネート及び
n−アルキルイミノジプロピオネートが含まれる。このような物質は、Henkelか
ら商品名DERIPHATとして、Miranol,Inc.から商品名MIRATAINEとして、売られて
いる。特定例には、N−ラウリル−ベータ−アミノプロピオン酸又はその塩と、
N−ラウリル−ベータ−イミノジプロピオン酸又はその塩が含まれる。
用いることができる他の両性界面活性剤には、ベタイン界面活性剤が含まれ、
これに含まれるべきものとして、下記化学式(IX)によって表されるものが含ま
れる:
ここで:
R2は、C1−C3のアルキル又はヒドロキシ(C1−C3)アルキルであり;
R3は、C1−C3のアルキル又はヒドロキシ(C1−C3)アルキルであり;
R4は、水素及びC1−C3のアルキルからなる群より選択されたものであり;
R5は、C8−C20のアルキル又はアルケニルであり;
Yは、C1−C3のアルキルであり;
mは、2から7の整数であり;
nは、1又は0の整数であり;
Mは、水素又は前述した陽イオンである。非イオン性界面活性剤
非イオン性洗浄界面活性剤も、場合によっては本発明に用いることができる。
非イオン性界面活性剤には、アルキレンオキシド基(実際は親水性)と、有機疎
水性化合物、実際は脂肪族又はアルキル芳香族となり得る化合物との縮合によっ
て作製された化合物として広く定義されているものが含まれる。好ましい非イオ
ン性洗浄界面活性剤のクラスの例は以下のものである:
1.アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、例えば、直鎖又は分
岐鎖形状の約6から約20の炭素原子を含むアルキル基を有するアルキルフェノ
ールと、エチレンオキシドとの縮合生成物であり、ここでエチレンオキシドは、
アルキルフェノール1モルあたり約10から約60モルのエチレンオキシドと等
しい量で存在する。
2.エチレンオキシドと、プロピレンオキシド及びエチレノジアミン産物の反
応から得られた生成物との縮合により誘導されたもの。
3.約8から約18の炭素原子を有し、直鎖又は分岐鎖形状の脂肪族アルコー
ルとエチレンオキシドとの縮合生成物であり、例えば、ココナッツアルコール1
モル当たり約10から約30モルのエチレンオキシドを有するココナッツアルコ
ールエチレンオキシド縮合物であって、ココナッツアルコール部分は約10から
約14炭素原子を有するもの。
4.下記一般式に相当する長鎖三級アミンオキシド;
R1R2R3N→O
ここで、R1は、約8から約18の炭素原子を有するアルキル、アルケニル又は
モノヒドロキシアルキル基と、0から約10のエチレンオキシド部分と、0から
約1のグリセリル部分とを含み、R2及びR3は、約1から約3の炭素原子と0か
ら約1の水酸基とを含み、例えばメチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル
又はヒドロキシプロピル残基である。化学式中の矢印は、半極性結合の慣用の表
現である。
5.下記一般式に相当する長鎖三級ホスフィンオキシド;
RR’R”P→O
ここでRは、鎖長が約8から約18の炭素原子の範囲のアルキル、アルケニル又
はモノヒドロオキシアルキル残基と、0から約10のエチレンオキシド部分と、
0から約1のグリセリル部分とを含み、R’及びR”はそれぞれ約1から約3の
炭素原子を含むアルキル又はモノヒドロキシアルキル基である。
6.約1から約3の炭素原子のアルキル又はヒドロキシアルキル基(通常、メ
チル)の1つの短鎖と、約8から約20の炭素原子を含むアルキル、アルケニル
、ヒドロキシアルキル若しくはケトアルキル基を含む1つの長鎖の疎水性基と、
0から約10のエチレンオキシド部分と、0から約1のグリセリル部分と、を含
む長鎖ジアルキルスルホキシド。
7.アルキルポリグリコシドのようなアルキル多糖(APS)界面活性剤。こ
のような界面活性剤は、1986年1月21日発行のLlenadoの米国特許第4,565,647号
に記述されており、これを援用して本文の一部とするが、これは、約6から約3
0の炭素原子を有する疎水性基と親水性基としての多糖(例えばポリグリコシド
)とを有するAPS界面活性剤を開示している。場合によっては、疎水性及び親
水性部分を結合するポリアルキレン−オキシド基を持つことができる。アルキル
基(即ち、疎水性部分)は、飽和若しくは不飽和、分岐若しくは非分岐、並びに
非置換若しくは置換(例えばヒドロキシ又は環状環による)とすることができる
。
8.ポリエチレングリコール(PEG)グリセリル脂肪酸エステル、例えば、
次の化学式のもの: R(O)OCH2CH(OH)CH2(OCH2CH2)n
ここで、nは約5から約200、好ましくは約20から約100であり、Rは約
8から約20の炭素原子を有する脂肪族ヒドロカルビルである。
9.下記化学式のポリヒドロキシ脂肪酸アミドであり:
ここで、R1は、H、2C1−C4ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒ
ドロキシプロピル、又はこれらの混合物であり、好ましくはC1−C4アルキル、
より好ましくはC1又はC2アルキル、最も好ましくはC1アルキル(即ち、メチ
ル)であり;R2は、C5−C31ヒドロカルビル部分、好ましくは直鎖C7−C19
アルキル又はアルケニル、より好ましくは直鎖C9−C17アルキル又はアルケニ
ル、最も好ましくは直鎖C11−C15アルキル又はアルケニル、又はこれらの混合
物であり;Zは、鎖に直接結合した少なくとも3つのヒドロキシルを有する直鎖
ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル部分、又はそのアルコ
キシル化(好ましくは、エトキシル化又はプロポキシル化)誘導体である。Zは
、好ましくは、還元アミノ化反応中に還元糖から誘導できる;より好ましくはZ
は、グリシチル部分である。適する還元糖には、グルコース、フルクトース、マ
ルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノース及びキシロースが含まれる。
原料物質としては、高度デキストロースコーンシロップ、高度フラクトースコー
ンシロップ及び高度マルトースコーンシロップが上掲の個々の糖と共に用いられ
る。これらのコーンシロップは、Zのための糖成分の混合物として回収され得る
。他の適する原料物質を除外することを意図するためのものではないと理解すべ
きである。Zは、好ましくは、−CH2−(CHOH)n−CH2OH、−CH(CH2
OH)−(CHOH)n-1−CH2OH、−CH2(CHOH)2(CHOR')(CHOH
)−CH2OH、からなる群より選択されるものであり、ここで、nは包含して3
から5の整数であり、R’はH又は環状若しくは脂肪族モノサッカリド並びにこ
れ
らのアルコキシル化誘導体とすることができる。最も好ましいのは、Nが4のグ
リシチルであり、特に−CH2−(CHOH)4−CH2OHである。
上記化学式において、R1は、例えば、N−メチル、N−エチル、N−プロピ
ル、N−イソプロピル、N−ブチル、N−2−ヒドロキシエチル、又はN−2−
ヒドロキシプロピルにすることができる。
R2−CO−N<は、例えば、コカミド(cocamide)、ステアラミド、オレアミ
ド、ラウラミド、ミリスタミド、カプリカミド、パルミタミド、タロウアミドな
どにすることができる。
Zは、1−デオキシグルシチル、2−デオキシフルクチチル、1−デオキシマ
ルチチル、1−デオキシラクチチル、1−デオキシガラクチチル、1−デオキシ
マンニチル、1−デオキシマルトトリオチチルなどにすることができる。
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、例えば、Thomas Hedley & Co.,Ltd.,の1959
年2月18日に公開された英国特許第809,060号、1960年12月20日に発行されたE.R.
Wilsonの米国特許第2,965,576号及び1955年3月8日に発行されたAnthony M.Schw
artzの米国特許第2,703,798号、1934年12月25日に発行されたPiggottの米国特許
第1,985,424号に開示されており、これらのそれぞれを援用して本文の一部とす
る。
使用する場合には、任意の両性及び非イオン性界面活性剤は、通常、約0.0
5%から約20%、より通常では、約0.1%から約10%、好ましくは約0.
5%から約5%のレベルで存在するが、より高い又はより低いレベルも用いるこ
とができる。不溶性シリコーンコンディショニング剤
本発明の不溶性シリコーンコンディショニング剤は、髪又は皮膚を調整(コン
ディショニング)するために用いられる如何なるシリコーン流体又はガムをも含
む。シリコーンコンディショニング剤には、ポリアルキルシロキサン、ポリアリ
ールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコ
ポリマー及びこれらの混合物が含まれる。コンディショニング特性を有する他の
不溶性シリコーン流体もまた用いることができる。シリコーンコンディショニン
グ剤は、好ましくは、不揮発性とし得る。本文中で用いられる用語「不揮発性」
は、少なくとも約260℃、好ましくは約275℃、より好ましくは少なくとも
約300℃の沸点を有する物質を意味するべきである。このような物質は、周囲
条件で有意な蒸気圧をかなり低く示すか全く示さない。用語「シリコーン流体」
は、25℃で1,000,000センチストロークよりも小さい粘性を有する流
動可能なシリコーン物質を意味している。用語「シリコーンガム」は、25℃で
1,000,000センチストロークかこれよりも大きい粘性を有する流動可能
なシリコーン物質を意味している。粘性は、1970年7月20日のDow Corning Corpo
rate 試験法 CTM0004に説明されているガラスキャピラリ粘度計又はこれと同等
物で測定できる。
ここで使用される不溶性シリコーンコンディショニング剤は、好ましくは、2
5℃で約15から約2,000,000センチストローク、より好ましくは約1
,000から約1,800,000、更により好ましくは、約10,000から
約1,500,000、最も好ましくは約50,000から約1,500,00
0の平均粘度を有する。シリコーンコンディショニング剤の平均粘度によって意
味されることは、流体及びガムの両方を含み、添加物に用いられ得る組み合わせ
不溶性シリコーンコンディショニング剤物質の粘度である。
ここでの好ましいシリコーンコンディショニング剤には、下記の構造を有する
シロキサンも含まれる:
ここで、それぞれのRは、独立して、アルキル、アリール又はアルキルアリール
、アルコキシ、アルキルアミノ、ヒドロキシアルキルであり、xは、約7から約
8,000の指数であり、このようなものが用いられ得る。置換物のアルキル部
位は、アルキルアリールについてを除いて、好ましくは1から約10の炭素原子
を有し、好ましくは合計で約6から約10の炭素であり、アルキル部位に1から
約4の炭素原子を有する。
シロキサン鎖(R)において置換された基は、得られたシリコーンが室温で液
体を維持し、髪に添加したときに有毒や他の害がなく、組成物の他の成分と混和
可能であり、通常の使用状態及び保管状態で化学的に安定であり、髪に付着可能
で、髪の調子を整えることができる限り如何なる構造をも取り得る。
好ましいR基には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、メチル、エチル、プロ
ピル、フェニル、メチルフェニル及びフェニルメチルが含まれる。好ましいシリ
コーンは、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン及びポリメチルフ
ェニルシロキサンである。ポリジメチルシロキサンは特に好ましい。これらのシ
ロキサンは、例えば、General Electric CompanyからViscasilR及びSF 96シリー
ズとして、また、Dow CorningからDow Corning 200シリーズとして入手可能であ
る。
用いられ得るポリアルキルアリールシロキサン流体には、例えば、ポリメチル
フェニルシロキサンが含まれる。これらのシロキサンは、例えば、General Elec
tric CompanyからSF 1075メチルフェニル流体として、また、Dow Corningから55
6 Cosmetic Grade Fluidとして入手可能である。
髪のツヤ特性を促進するために特に好ましいのは、高度アリール化シリコーン
例えば、約1.46以上、特に約1.52以上の屈折率を有する高度フェニル化
ポリエチルシリコーンである。これらの高い屈折率のシリコーンを用いる場合、
表面張力を減少させ、物質の薄膜形成能を促進させるために、これらを、好まし
くは展着剤、例えば界面活性剤又はシリコーン樹脂と混合する。
用いられ得るポリエーテルシロキサンコポリマーには、例えば、ポリプロピレ
ンオキシド改質ポリジメチルシロキサン(例えば、Dow Corning DC-1248)が含
まれるが、エチレンオキシド又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの混
合物も用いられ得る。エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのレベルは、本
組成物中での可溶性を損なわないように十分に低くするべきである。
適するシリコーン流体を開示する文献には、Geenの米国特許第2,826,551号;1
976年6月22日発行のDrakoffの米国特許第3,964,500号;Paderの米国特許第4,364
,837号;及びWoolstonの英国特許第849,433号が含まれる。これらの特許全てを
援用して本文の一部とする。また、1984年のPetrarch Systems Inc.,によって配
布
されたSilicon Compoundsを援用して本文の一部とする。これらの文献は、適す
るシリコーン流体の拡張(除外ではない)リストを提供する。
シリコーンコンディショニング剤に特に有用となることができる他のシリコー
ンヘアコンディショニング物質は、不溶性シリコーンガムである。用語「シリコ
ーンガム」は、本文で使用される場合、1,000,000センチストロークよ
りも大きい又は同等の25℃での粘性を有するポリオルガノシロキサンを意味す
る。シリコーンガムは、Petrarchによって、また、Spitzerらの1979年5月1日発
行の米国特許第4,152,416号及びNoll,Walter,Chemistry and Technology of Sil
icones,ニューヨーク、Academic Press,1968年を含む他に記述されている。これ
らの開示文献のすべてを援用して本文の一部とする。「シリコーンガム」は、通
常、約200,000を越え、一般に約200,000と約1,000,000
の間の質量分子量を有する。特定例には、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメ
チルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサ
ン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー及びこれらの
混合物が含まれる
好ましくは、シリコーンヘアコンディショニング剤は、1,000,000セ
ンチストロークよりも大きい粘度を有するポリジメチルシロキサンガムと約10
センチストロークから約100,000センチストロークの粘度を有するポリジ
メチルシロキサン流体とを含み、ここで、ガム対流体の割合は、約30:70か
ら約70:30であり、好ましくは約40:60から約60:40である。
シリコーンコンディショニング剤は、シャンプーの水相全体に分散された小滴
の形状で存在する。シリコーンは、界面活性剤及び水の溶液、例えば、これに限
定されないが純性溶液としての本陰イオン性洗浄界面活性剤に組み込まれ、それ
から機械混合(剪断混合)によってシリコーンの乳化を形成することができる。
或いは、シリコーンを、シャンプーへの組み込みの前に乳化することができる。
陰イオン性、陽イオン性、非イオン性及び両性の界面活性剤を乳化剤として用い
ることができる。この目的に適する界面活性剤には、本書面中で既に記述されて
いる界面活性剤が含まれる。好ましくは、シリコーンは、陰イオン性界面活性剤
(好ましくは、アルキルスルフェート、アルキルエトキシル化スルフェート、又
はこれらの組合わせ物)によって、シャンプーへの組み込み前に前乳化される。
シャンプー中のシリコーンコンディショニング剤のレベルは、組成物の約0.
05重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1%から約3%、最も好ましくは約
0.25%から約2%とするべきである。シリコーン小滴の数平均粒子サイズは
、サブミクロンサイズから約50ミクロン、好ましくは少なくとも約0.5ミク
ロン、より好ましくは少なくとも約1ミクロン、更により好ましくは少なくとも
約2ミクロン、最も好ましくは少なくとも約3ミクロンとすることができる。数
平均粒子サイズは、好ましくは約35ミクロンより大きくなく、より好ましくは
約25ミクロンより大きくない。陽イオン性ポリマー
本発明の組成物は、不溶性シリコーンコンディショニング剤のための安定剤を
少なくとも約0.01重量%、好ましくは約0.01%から約1%、より好まし
くは約0.02%から約0.5%、最も好ましくは約0.02%から約0.1%
で含む。より少ないレベルは、安定利益が得られる限り予測される。この安定剤
は、シャンプー可溶性陽イオン性ポリマーである。かなり少ない量のこのような
陽イオン性ポリマーが、慣用の懸濁技術に対して有意に減少した付着性との兼ね
合いと共に、本発明のシャンプー組成物中の不溶性シリコーンコンディショニン
グ剤の溶液中での安定性を効果的に補助することができることが見い出された。
「シャンプー可溶性」によって意味することは、陽イオン性ポリマーが、不溶性
シリコーンコンディショニング剤の懸濁を補助するために十分なレベルで、溶解
形態でシャンプー中に存在すること、を意味している。シャンプー可溶性陽イオ
ン性ポリマーは、フリーイオン形態又は陰イオン性界面活性剤と共に形成したコ
アセルベートとして存在することができる。
本発明の陽イオン性ポリマーは、一般に少なくとも約200,000、通常少
なくとも約400,000で約1千万よりも小さい重量平均分子量を有する。好
ましくは、分子量は約400,000から約500万、より好ましくは約800
,000から約200万である。陽イオン性ポリマーは、陽イオン性窒素含有部
分、例えば四級アンモニウム、若しくは陽イオン性アミノ部分、又はこれらの混
合物を有することができる。
陽イオン電荷密度は、好ましくは少なくとも約0.3meq/グラム、より好
ましくは少なくとも0.6meq/グラム、さらにより好ましくは少なくとも1
.0meq/グラム、最も好ましくは少なくとも約1.2meq/グラムである
。陽イオン電荷密度は、一般に約4meq/グラム以下、より一般には、約3.
0meq/グラム以下とすることができる。本陽イオン性ポリマーの陽イオン電
荷密度は、Kjeldahl法によって測定することができる。当業者は、最終産物中の
アミノ含有ポリマーの電荷密度が、pH及びアミノ基の等電点に依存して変化し
得ることを理解しているであろう。電荷密度は、使用を意図しているpHにおい
て上記範囲内とすべきである。
如何なる陰イオン性対イオンも、水溶性基準に適合する限り、陽イオン性ポリ
マーのために用いられることができる。適する対イオンには、ハロゲン(例えば
Cl、Br、I若しくはF、好ましくはCl、Br若しくはI)、スルフェート
及びメチルスルフェートが含まれる。このリストは除外するためのものではなく
、他もまた使用することができる。
陽イオン性窒素含有部分は、陽イオン性ヘアコンディショニングポリマーの全
モノマー単位の部分において、一般に置換物として存在することができる。従っ
て、陽イオン性ポリマーは、四級アンモニウム又は陽イオン性アミン置換モノマ
ー単位と、スペーサーモノマーユニットとここで呼ばれる他の非陽イオン性ユニ
ットとのコポリマー、ターポリマーなどを含むことができる。このようなポリマ
ーは、当分野で既知であり、CTFA Cosmetic Ingredient Dictionary,第3版、Est
rin,Crosley及びHaynes編(The Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association
,Inc.,ワシントンDC、1982年)に種々のものを見いだすことができる。
適する陽イオン性ポリマーには、例えば、陽イオン性アミン若しくは四級アン
モニウム官能性を有するビニルモノマーと、水溶性スペーサーモノマー例えば、
アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、
アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメ
タクリレート、ビニルカプロラクトン、並びにビニルピロリドンとのコポリマー
が含まれる。アクリル及びジアクリル置換モノマーは、好ましくは、C1−C7ア
ルキル基、より好ましくはC1−C3アルキル基を有する。他の適するスペーサー
モノマーには、ビニルエステル、ビニルアルコール(ポリビニルアセテートの加
水分解によって作られる)、無水マレイン酸、プロピレングリコール及びエチレ
ングリコールが含まれる。
陽イオン性アミンは、一級、二級又は三級アミンとすることができ、これは、
シャンプーの特定種及びpHに依存している。一般に、二級及び三級アミン、特
に三級アミンが好ましい。
アミン置換ビニルモノマーは、アミン形態で重合されることができ、それから
、場合によっては四級化反応(quaternization)によってアンモニウムに転換でき
る。アミンは、また、同様に四級化して次いでポリマーを形成することもできる
。例えば、三級アミン官能性を、化学式R'Xの塩との反応によって四級化する
ことができ、ここで、R’は、短鎖アルキル、好ましくはC1−C7アルキル、よ
り好ましくはC1−C3アルキルであり、Xは、四級化アンモニウムと水溶性塩を
形成する陰イオンである。
適する陽イオン性アミノ及び四級アンモニウムモノマーには、例えば、ジアル
キルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、
モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアルキルメタク
リレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキ
ルアクリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル四級アンモニウム塩で置換
されたビニル化合物並びに、環状陽イオン性窒素含有環を有するビニル四級アン
モニウムモノマー例えば、ピリジニウム、イミダゾリウム及び四級化ピロリドン
、例えば、アルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、アル
キルビニルピロリドン塩が含まれる。これらのモノマーのアルキル部分は、好ま
しくは低級アルキル例えば、C1−C3アルキル、より好ましくはC1及びC2アル
キルである。
ここでの使用に適するアミン置換ビニルモノマーには、ジアルキルアミノアル
キルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、ジアルキルアミ
ノアルキルアクリルアミド及びジアルキルアミノアルキルメタクリルアミドが含
まれ、ここでアルキル基は、好ましくはC1−C7ヒドロカルビル、より好ましく
はC1−C3アルキルである。
本発明の陽イオン性ポリマーは、アミン−及び/又は四級アンモニウム−置換
モノマーから誘導されたモノマーユニット及び/又は適合スペーサーモノマーの
混合物を含むことができる。
適する陽イオン性ヘアコンディショニングポリマーには、例えば、1−ビニル
−2−ピロリドン及び1−ビニル−4−メチルイミダゾリウム塩(例えばクロリ
ド塩)のコポリマー(Cosmetic,Toiletry,and fragrance Association,“CTFA”
によってPolyquaternium16と産業界で呼ばれている)、例えば、BASF Wyandotte
Corp.(パーシパニー、ニュージャージー州、米国)から商品名LUVIQUATとして
市販されているもの;1−ビニル−2−ピロリドン及びジメチルアミノエチルメ
タクリレート(CTFAによってPolyquaternium−11と産業界で呼ばれている)、例
えば、ISP Corpotarion(ウェイン、ニュージャージー州、米国)から商品名GAF
QUAT(例えばGAFQUAT 755N)として市販されているもの;陽イオン性ジアリル四
級アンモニウム含有ポリマー、これには例えば、ジメチルジアリルアンモニウム
クロリドホモポリマー並びに、アクリルアミド及びジメチルジアリルアンモニウ
ムクロリドのコポリマーが含まれ、それぞれ、産業界(CTFA)ではPolyquaternium
6及びPolyquaternium7と呼ばれているもの;そして、3から5の炭素原子を有
する不飽和カルボン酸のホモ−及びコポリマーのアミノアルキルエステルの鉱酸
塩であり、米国特許第4,009,256号に開示されているものが含まれる。この文献
は援用して本文の一部とする。
用いることができる他の陽イオン性ポリマーには、多糖ポリマー、例えば陽イ
オン性セルロース誘導体及び陽イオン性デンプン誘導体が含まれる。
本発明において使用に適する陽イオン性多糖ポリマー物質には、下記の化学式
のものが含まれる:
ここで、Aは、無水グルコース残基例えば、デンプン又はセルロース無水グルコ
ース残基であり、
Rは、アルキレンオキシアルキレン、ポリオキシアルキレン若しくはヒドロキ
シアルキレン基又はこれらの組み合わせであり、
R1、R2及びR3は、独立して、アルキル、アリール、アルキルアリール、ア
リールアルキル、アルコキシアルキルもしくはアルコキシアリール基であり、そ
れぞれの基は約18までの炭素原子を含み、各陽イオン性部分の全炭素原子数(
即ち、R1、R2及びR3中の炭素原子の合計)は、好ましくは約20以下であり
、そして、
Xは、上述したような陰イオン性対イオンである。
陽イオン性セルロースは、Amerchol Corp.(エジソン、ニュージャージー州、
米国)からPolymer JR(商品名)、LR(商品名)及びLK(商品名)シリーズのポリ
マーとして入手可能であり、これは、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと
反応したヒドロキシエチルセルロースの塩であり、Polyquaternium10として産業
界(CTFA)で呼ばれている。他のタイプの陽イオン性セルロースには、ラウ
リルジメチルアンモニウム置換オポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロー
スの高分子四級アンモニウム塩が含まれ、これは、Polyquaternium24として産業
界(CTFA)で呼ばれている。これらの物質は、Amerchol Corp.(エジソン、
ニュージャージー州、米国)から商品名Polymer LM-200として入手可能である。
用いることができる他の陽イオン性ポリマーには、陽イオン性グアーガム誘導
体例えば、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(Celanese Corp.か
らJaguar(商品名)シリーズとして市販)が含まれる。他の物質には、四級窒素
含有セルロースエーテル(例えば、米国特許第3,962,418号に開示されているも
のであり、この文献を援用して本文の一部とする)、並びにエーテル化セルロー
ス及びデンプンのコポリマー(例えば、米国特許第3,958,581号に開示されてい
るものであり、この文献を援用して本文の一部とする)が含まれる。特に好まし
い陽イオン性ポリマーには、Polyquaternium10が含まれる。実質的に含有されない慣用の沈降防止剤
本発明の組成物は、好ましくは、結晶状沈降防止剤及び陰イオン性、両性及び
非イオン性の高分子増粘剤を実質的に含まない。一般に、「実質的に含まない」
が意味することは、このような沈降防止剤のレベルが約0.5%以下、より好ま
しくは約0.3%以下、さらにより好ましくは約0.1%以下、最も好ましくは
0%若しくは0.05%より多くないことである。
結晶状沈降防止剤には、長鎖(例えば、C8−C22、好ましくはC14−C22、
より好ましくはC16−C22)の脂肪族基、即ち長鎖アシル誘導体物質、並びに、
長鎖アミンオキシドと、これらの物質の混合物が含まれる。エチレングリコール
長鎖エステル、長鎖脂肪酸のアルカノールアミド、長鎖脂肪酸の長鎖エステル、
グリセリル長鎖エステル、長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル及び長鎖アル
キルジメチルアミンオキシド並びにこれらの混合物が含まれる。一般的な沈降防
止剤には、例えば、好ましくは約14から約22炭素原子、より好ましくは16
−22炭素原子を有する脂肪酸のエチレングリコールエステルが含まれる。他の
沈降防止剤には、脂肪酸のC16−C22アルカノールアミド及びアルカノールアミ
ド例えば、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミ
ド、ステアリン酸モノイソプロパノールアミド及びステアリン酸モノエタノール
アミドステアレートが含まれる。他の長鎖アシル誘導体には、長鎖脂肪酸の長鎖
エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテート);グリセリ
ルエステル(例えば、グリセリルジステアレート)及び長鎖アルカノールアミド
の長鎖エステル(例えば、ステアラミドジエタノールアミドジステアレート、ス
テアラミドモノエタノールアミドステアレート)が含まれる。結晶状沈降防止剤
には、また、長鎖アミンオキシド例えば、アルキル(C16−C22)ジメチルアミ
ンオキシド、例えばステアリルジメシルアミンオキシドも含まれる。他の結晶状
沈降防止剤には、長鎖アシル誘導体例えば、N,N−ジヒドロカルビル(C12−
C22)アミド安息香酸及びその可溶化塩(例えば、Na及びK塩)が含まれる。
高分子沈降防止剤には、本発明の水性界面活性剤組成物中で増粘剤として機能
する陰イオン性、非イオン性又は両性高分子物質が含まれる。これらには、例え
ば、カルボキシビニルポリマー例えば、1957年7月2日発行のBrownの米国特許第2
,798,053号に開示されているポリアリルスクロースと架橋されたアクリル酸のコ
ポリマーが含まれる。この文献を援用して本文の一部とする。カルボキシビニル
ポリマーは、低分子オレフィン性不飽和カルボン酸を含む低分子混合物と、一般
に、ポリエーテルが全モノマーの約0.01重量%から約10重量%である多価
アルコールとの共重合体(interpolymer)であり、この多価アルコールは、少なく
とも4つの炭素原子を含み、これらは少なくとも3つの水酸基を結合しており、
このポリエーテルは分子当たり1以上のアルケニル基を含む。
他の高分子沈降防止剤には、組成物にゲル様の粘性を付与することができるも
の、例えば、水溶性若しくはコロイド状水溶性ポリマー様セルロースエステル(
例えば、カルボキシメチルセルロースヒドロキシエチルセルロース)、グアーガ
ム、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキ
シプロピルグアーガム、デンプン及びデンプン誘導体が含まれる。以下で排除さ
れるべき他の高分子増粘剤には、アクリル酸及び/又はアクリレートポリマー、
特にアクリル酸/C10−C30アクリレート架橋ポリマー、例えばカルボマーポリ
マーが含まれる。高分子沈降防止剤には、また疎水性改質水溶性ポリマー、特に
C12−C22アルキル置換セルロースポリマー、例えばヒドロキシエチルセルロー
スも含まれる。このようなポリマーは、界面活性剤又は水溶性ポリマーと組み合
わせて、増粘効果、次いで懸濁効果を達成させることができる。このようなポリ
マーは、例えば、1992年4月21日発行のBolichらの米国特許第5,106,609号、1992
年3月31日発行のBolichらの米国特許第5,100,658号、1992年4月14日発行のBolic
hらの米国特許第5,104,646号、1992年3月31日発行のAnsher-Jacksonらの米国特
許第5,100,657号に開示されており、これらを全て援用して本文の一部とする。水
本発明の組成物は、水を、約50重量%から約91.5重量%、好ましくは約
55重量%から約90重量%、より好ましくは約60重量%から約85重量%含
む。
本発明の組成物のpHは、一般に重要ではないが、約2から約10の範囲内、
好ましくは約3から約9、より好ましくは約4から約8、最も好ましくは約5.
5から約7.5とし得る。任意コンディショニング剤
皮膚又は髪のコンディショニング剤は、本発明の組成物に任意に添加され得る
。ここで用いられるコンディショニング剤には、シャンプー可溶性コンディショ
ニ
ング剤及び結晶状コンディショニング剤が含まれる。
可溶性コンディショニング剤には、可溶性シリコーン流体、例えばポリアルコ
キシシリコーン(例えば、ポリエチレンオキシド及びポリ(エチレン/プロピレ
ン)オキシド改質ポリアルキルシロキサン、好ましくはポリメチルシロキサン例
えば、ジメチコーンコポリオール)、C8−C18脂肪酸、C8−C18脂肪酸のC1
−C4エステル、グリセリン及び他の多価アルコール、例えばC3−C6二価アル
コール及びポリエチレングリコール及びポリエチレン/ポリプロピレングリコー
ルポリマーを含むことができる。
種々のこれらのコンディショニング剤は、特定レベルまで本組成物中に溶解さ
れ得、このレベルは、選択された特定の配合剤及び組成物中での追加配合剤の選
択及びレベル、特に、他の界面活性剤、塩及び水についてのタイプ及び量に依存
している。このような配合剤の量は、この添加された量全部が組成物中で溶解す
るように選択されるべきである。
用いられ得るポリエーテルシロキサンコポリマーには、例えば、ポリエチレン
オキシド改質ポリジメチルシロキサン(例えば、Dow Corning DC-1248)が含まれ
るが、プロピレンオキシド又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとの混合
物も用いられ得る。エチレンオキシド及びポリプロピレンオキシドのレベルは、
本組成物中での可溶性を付与することができる程度に十分高くしなければならな
い。
陽イオン性界面活性剤はまた、任意配合剤として用いられることもできる。本
発明の組成物、特にコンディショニング組成物に有用な陽イオン性界面活性剤は
、アミノ又は四級アンモニウム親水性部分を含み、これは、本発明の水性組成物
に溶解した場合には正に帯電する。これらの中でもここで有用な陽イオン性界面
活性剤は、下記の書面に開示されており、これらを援用して本文の一部とする:
M.C.Publishing Co.,McCutcheon's,Detergents & Emulsifiers,(North America
n edition,1979);Schwartzら、Surface Active Agents,Their Chemistry ant T
echnology,New York:Interscience Publishers,1949;1964年11が3日発行のHilf
erの米国特許第3,155,591号;1975年12月30日発行のLaughlinらの米国特許第3,9
29,678号;1976年5月25日発行のBaileyらの米国特許第3,959,461号;1983年6月7
日
発行のBolich,Jr.の米国特許第4,387,090号。
ここで有用な四級アンモニウム含有陽イオン性界面活性物質の中に、下記一般
式のものがある:
ここでR1−R4は、独立して約1から約22の炭素原子の脂肪族基、アリール若
しくはアルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキ
ル又は、約1から約22の炭素原子を有するアルキルアリール基:そして、Xは
、ハロゲン(特に塩素)、アセテート、ホスフェート、ニトレート及びアルキル
スルフェート(特にC1−C3アルキル)基から選択された陰イオンである。炭素
及びハロゲン原子に加えて、脂肪族基は、エーテル架橋物及び他の基例えばアミ
ノ基を含み得る。長鎖脂肪族基、例えば約12の炭素又はこれよりも高度のもの
は、飽和又は不飽和のものとすることができる。
四級アンモニウム塩は、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリドを含み、こ
こで、アルキル基は約12から約22の炭素原子を有し、これは、長鎖脂肪酸例
えば硬化牛脂脂肪酸(牛脂脂肪酸は、R1及びR2が主として16から18の炭素
原子を有する四級化合物を生じる)から誘導される。他の陽イオン性界面活性剤
には、R1−R4残基の少なくとも1つがアルコキシ(好ましくはC1−C3アルコ
キシ)、ポリオキシアルキレン(好ましくはC1−C3ポリオキシアルキレン)、
アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アルキルエステル及びこれらの混合物か
ら選択された1以上の親水性部分を含むものが含まれる。場合によっては、陽イ
オン性コンディショニング界面活性剤は、2から約10の非イオン性親水性部分
をR1−R4基に含む。本発明の目的において、各親水性アミド、アルコキシ、ヒ
ドロキシアルキル、アルキルエステル、アルキルアミド又は他のユニットが、特
定の非イオン性親水性部分となることが考慮される。
本発明に有用な他の四級アンモニウムは、ジ四級アンモニウム塩、例えば牛脂
プロパンジアンモニウムジクロリドである。
一級、二級及び三級脂肪酸の塩もまた、適する陽イオン性界面活性剤物質であ
る。このようなアミンのアルキル基は好ましくは、約12から約22の炭素原子
を有し、また、置換又は非置換とされ得る。本発明に有用なこのようなアミンに
は、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアラミド
、ジメチルステアラミン、ジメチルソイアミン、ソイアミン、ミリスチルアミン
、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロウプロパンジアミン、
エトキシル化(5モルE.O.)ステアリルアミン、ジヒドロキシエチルステアリル
アミン、及びアラキジルベヘニルアミンが含まれる。適するアミン塩には、ハロ
ゲン、アセテート、ホスフェート、ニトレート、シトレート、ラクテート及びア
ルキルスルフェート塩が含まれる。このような塩には、ステアリルアミンヒドロ
クロリド、ソイアミンクロリド、ステアリルアミンホルメート、N−タロウプロ
パンジアミンジクロリド及びステアラミドプロピルジメチルアミンシトレートが
含まれる。これらの中でも本発明に有用な陽イオン性アミン界面活性剤は、1981
年6月23日発行のNachtigalらの米国特許第4,275,055号に開示されており、これ
を援用して本文の一部とする。
本発明のシャンプーは、また追加的な、非シリコーン、不溶性コンディショニ
ングオイル、例えば炭化水素、脂肪酸アルコール及び脂肪酸エステルも任意的に
含むことができる。好ましい追加不溶性コンディショニング剤には、C10又はこ
れより高級の炭化水素、例えばポリブテン、鉱油、ペトロラタム及びイソステア
ロイルステアレートが含まれる。粒状フケ防止剤
本シャンプー組成物は、1以上の粒状フケ防止剤を任意に含み得る。頭皮のフ
ケを制御する安全かつ有効量のフケ防止活性物が好ましく用いられる。粒状フケ
防止剤には、例えば硫黄、硫化セレン及びピリジンチオン(pyridinethione)塩が
含まれる。二硫化セレン及び1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの重金属塩が
好ましい。粒状フケ防止剤は、結晶状であり、本組成物に不溶である。一般に、
粒状フケ防止剤は、組成物の約0.1重量%から約5重量%、好ましい約0.3
重量%から約2重量%のレベルで存在することができる。用いられる特定の量は
、本組成物が髪をシャンプーするために用いられる場合に安全かつ効果的な量が
フ
ケを制御するために用いられる限り、重要ではない。
粒状フケ防止剤は、好ましくは約0.35ミクロンから約5ミクロン、より好
ましくは約0.40ミクロンから約3ミクロン、最も好ましくは約0.45ミク
ロンから約2ミクロンの数平均粒子サイズを有する。数平均粒子サイズは、ヘリ
ウム−ネオンレーザビーム(632.8nm)と50ワットのタングステンラン
プを用いたFraunhoferとMieの光散乱理論を適用している前方レーザ光散乱装置
又はこれと同等物を用いて測定される。適する同等物の例には、Horiba LA 910
光散乱粒子サイズ分析器(Horiba Ltd.,京都、日本)が含まれる。好ましくは、少
なくとも約50%の粒子が、より好ましくは少なくとも約75%の粒子が、上記
の数値範囲内の粒子サイズを有する。
硫化セレンは、主要な市販品である。硫化セレンは、一般に、1モルのセレン
と2モルの硫黄とを有する化合物と考えられている。しかしながら、SexSyで
x+y=8である環状構造の形状も採り得る。
1954年11月16日発行のBaldwinらの米国特許第2,694,668号;1984年10月6日発
行のKapralの米国特許第3,152,046号;1978年5月16日発行のBrinkmanの米国特許
第4,089,945号;1989年12月12日発行のWetzelの米国特許第4,885,107号は、フケ
防止剤シャンプー組成物中の活性配合剤としての二硫化セレンを開示しており、
これら全てを援用して本文の一部とする。
使用する場合には、硫化セレンは、通常、本発明のシャンプー組成物中に、組
成物の約0.1重量%から約5.0重量%、好ましくは約0.3重量%から約2
.5重量%、より好ましくは約0.5重量%から約1.5重量%で存在する。
好ましいピリジンチオンフケ防止剤は、水溶性1−ヒドロキシ−2−ピリジン
チオン塩である。好ましい塩は、重金属例えば、亜鉛、スズ、カドミウム、マグ
ネシウム、アンモニウム及びザルコニウムにより形成される。最も好ましい金属
は、亜鉛である。最も好ましい活性物は、1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン
の亜鉛塩であり、これは、しばしばピリジンチオン亜鉛(ZPT)と呼ばれてい
る。他の陽イオン例えば、ナトリウムも用いられ得る。これらのタイプのフケ防
止剤は当業界においてよく知られている。ピリジンチオン塩は、1957年10月15日
発行のBemstainの米国特許第2,809,971号;1966年2月22日発行のKarstenらの米
国特許第3,236,733号;1973年8月21日発行のParranの米国特許第3,753,196号;1
982年8月17日発行のBolichの米国特許第4,345,080号;1982年4月6日発行の米国
特許第4,323,683号;1983年4月12日発行のBolichの米国特許第4,379,753号;198
4年9月11日発行のWinklerの米国特許第4,470,982号に、フケ防止剤シャンプー中
での使用について開示されており、これらの文献は全て援用して本文の一部とす
る。
ピリジンチオン塩は、好ましくはシャンプー組成物の約0.1重量%から約3
重量%、より好ましくは約0.3重量%から約2重量%のレベルで使用される。
他の粒状フケ防止活性物には硫黄が含まれる。硫黄は、通常、本組成物の約1
重量%から約5重量%、より好ましくは約2重量%から約5重量%のレベルでフ
ケ防止剤として使用される。
小さい粒子サイズのフケ防止剤は、発売元から入手可能であるか、又は剪断ミ
ルによって、より大きい粒子サイズの物質を所望のサイズまで小さくすることに
よって作ることができる。
陽イオン性ポリマー、陰イオン性界面活性剤及び粒状フケ防止剤を最終組成物
へ組み込む順序が最終産物に影響するとわかっている。陽イオン性ポリマー又は
粒状フケ防止剤(両方ではない)は、好ましくは、組成物の製造中において、陽
イオン性ポリマー及びフケ防止剤が水相条件下で一緒に混合される前に、陰イオ
ン性界面活性剤と共に水に混合されるべきである。言い換えれば、粒状フケ防止
剤及び陽イオン性ポリマーが共に水性条件下(即ち、水中)に存在する場合、陰
イオン性界面活性剤が存在しているべきである。これは、負帯電のフケ防止剤粒
子又は、負帯電の分散助剤(dispersing aid)、例えば陰イオン性のポリマー又は
分散助剤によって分散されたフケ防止剤粒子にとって、特に重要である。また、
陽イオン性ポリマー及びフケ防止剤を乾燥条件下で混合し、それからこの混合物
を陰イオン性界面活性剤水溶液に添加することを含む種々の他の条件下で本組成
物を製造することも、本発明及び上記開示の範囲内であることが予想される。粒
状フケ防止剤及び陰イオン性界面活性剤を含む中間水性混合物を製造し、それか
ら陽イオン性ポリマーを添加することが、特に好ましい。
本発明の好ましい実施態様では、本発明の組成物は、以下の工程によって作製
される:
(a)(i)陰イオン性界面活性剤、(ii)水、及び(iii)粒状フケ防止剤
又は陽イオン性ポリマー、好ましくは粒状フケ防止剤、を含む水性混合物を作製
し;そして、
(b)工程(a)の後に残っている粒状フケ防止剤若しくは陽イオン性ポリマ
ーのいずれか一方を(a)の水性混合物へ混合する。任意配合剤
種々の他の任意配合剤が後述される。実際、後述の記載は例示である。
このような任意配合剤には、例えば、防腐剤、例えばベンジルアルコール、メ
チルパラベン、プロピルパラベン、DMDMヒダントイン及びイミダゾリジニル
尿素;塩、例えば塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム;粘度調整剤、例えばアンモ
ニウム=キシレンスルホネート;プロピレングリコール;ポリビニルアルコール
;エチルアルコール;pH調整剤、例えばクエン酸、コハク酸、リン酸及びその
塩、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなど;発泡増進剤、例えばC8−C18モ
ノ−及びジ−エタノールアミド、特にココモノ−及びジ−エタノールアミド;香
料;及び染料が含まれる。これらの任意配合剤は、通常、組成物の約0.01%
から約10%のレベルで用いられる。任意配合剤のこのリストは、排除すること
を意図するものではなく、広範囲の種々の他の任意成分も用いることができる。
使用方法
本発明の組成物は、頭皮及び髪を洗浄し、コンディショニングする慣用のやり
方で用いられる。本組成物は、皮膚の洗浄及びコンディショニングにも影響する
ことができる。髪、頭皮又は身体の他の領域を洗浄するためには、通常、約1g
から約20gの組成物である有効量の本組成物は、好ましくは、一般的には水で
濡れている髪、頭皮又は他の領域へ添加され、それからすすぎ落とされる。髪へ
の添加は、通常、処理されるべき髪、頭皮又は皮膚の殆ど又は全てが本組成物と
接触するように髪及び頭皮全体にわたって組成物が作用することを含む。
実施例
下記の実施例は、本発明の範囲内の好適実施形態を更に説明し、実証する。実
施例は、説明の目的にのみ与えられるので、本発明の制限として取り扱われるべ
きではなく、その多くの変更は、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく可能
である。
実施例I−XX
下記の実施例は、本発明のシャンプー組成物を例示する。
組成物は以下のようにして製造する。
実施例IからXXまでについては、脂肪アルコール及び/又はココモノエタノー
ルアミド(CMEA)が用いられた場合、全アルキルスルフェート界面活性剤(
アンモニウム=ラウレス−3スルフェート(25重量%溶液として添加)及び/
又はアンモニウム=ラウリルスルフェート(25重量%溶液として添加))の全
ての約1/3を、ジャケット付き混合タンクへ添加し、約65℃でゆっくり撹拌
しながら加熱して、界面活性剤溶液を形成する。脂肪アルコール及びCMEAの
いずれもが使用されていない場合、界面活性剤は加熱することなくタンクへ添加
される。両方の状況において、次いで、防腐剤をタンクへ添加して、分散させる
。上記で説明したように加熱した場合には、この混合物を次いで、約35℃に冷
却する熱交換器を通過させ、仕上げタンクに集める。例えば、ジメチコーン成分
としてジメチコーンガム及び流体の60/40混合物を用いた場合には、シリコ
ーンプレミックスを、70%(プレミックス基準の重量換算)のジメチコーンを
添加し、シリコーンプレミックスの重量基準において、29%(プレミックス基
準の重量換算)のアンモニウム=ラウレス−3スルフェート水溶液(25重量%
活性成分)及び1%(プレミックス基準の重量換算)の塩化ナトリウムを高剪断
混合器へ混合して、約30分間又は、ジメチコーンの粒子サイズが約5から約1
0ミクロンになるまで、混合することによって製造する。アンモニウム=ラウレ
ススルフェート、ラウリルスルフェート及び、ジメチコーンを含む他の配合剤の
残りを、仕上げタンクに撹拌して均質混合物を確保しながら添加する。する。Po
lyquaternium10を、最終混合物へ添加する前に、1%水溶液として水に分散させ
る。全ての配合剤を一旦添加したら、薄くするために又は濃くするためにそれ
ぞれアンモニウム=キシレンスルホネート又は追加ナトリウムスルフェートを混
合物へ添加し、所望の製品粘度に到達させる。好ましい粘度は、25℃で約25
00から約6000cS(Wells-Brookfie1dコーン及びプレート粘度計によって
15/sの剪断速度で測定)の範囲にする。
実施例の組成物は、優れた使用時の髪の洗浄性、泡立ち及びコンディショニン
グを提供することができる。
実施例XXI−XXXII
下記の比較例は、本発明のシャンプー組成物の利益を実証する。
組成物は、実施例I−XXについて上述したように製造する。製品は25℃で約
4000cSの製品粘度に調整された。製品は、覆われた8オンスの透明ボトル
中に詰めて、49℃の定温に付して、安定性試験を行った。試験した配合剤を下
記に示す。
上述したように、実施例XXI−XXXIIの組成物を、49℃で安定試験した。実施
例XXIは、特定の陽イオン性ポリマーや、如何なる慣用の沈降防止剤も含まない
もので、4週間後にクリーム状になった。比較される実施例XXII及びXXIIIは、
本発明を代表するものであるが、慣用の結晶状沈降防止剤や高分子増粘剤を必要
とすることなく、安定性を保持した。「クリーム状」が意味することは、シリコ
ーン層が分離、製品の上部に集まっていたことである。
同様に、実施例XXIVは、陽イオン性ポリマーや慣用の沈降防止剤の補助がなく
、4週間後にクリーム状となり、一方、比較される実施例XXV及びXXVIは、本発
明を代表するものであるが、安定性を保持していた。
実施例XXVIIは、陽イオン性ポリマーの補助がなく、1週間後にクリーム状と
なったが、一方、比較される実施例XXVIII及びXXIXは、本発明を代表するもので
あるが、安定性を保持した。
実施例XXXは、陽イオン性ポリマーや如何なる慣用の沈降防止剤を含まないも
のであるが、5週間後にクリーム状となり、一方、比較される実施例XXXI及びXX
XIIは、本発明を代表するものであるが、安定性を保持していた。
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フロントページの続き
(72)発明者 コッフィンダッファー,ティモシー ウッ
ドロー
アメリカ合衆国オハイオ州、ラブランド、
ブリドル、レーン 118