JPH1150370A - 発泡性不織布シートおよびそれを用いた発泡体 - Google Patents

発泡性不織布シートおよびそれを用いた発泡体

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JPH1150370A
JPH1150370A JP22006397A JP22006397A JPH1150370A JP H1150370 A JPH1150370 A JP H1150370A JP 22006397 A JP22006397 A JP 22006397A JP 22006397 A JP22006397 A JP 22006397A JP H1150370 A JPH1150370 A JP H1150370A
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JP
Japan
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aqueous emulsion
thermally expandable
foam
nonwoven fabric
woven fabric
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Pending
Application number
JP22006397A
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English (en)
Inventor
Takuro Suzuki
卓郎 鈴木
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Achilles Corp
Original Assignee
Achilles Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 未発泡状態で運搬、保管することができ、か
つ、使用時には、ヒートガン等の小型かつ簡単な加熱装
置にて発泡させることが可能な発泡性不織布シートを得
る。 【解決手段】 熱膨張体を含有する熱可塑性樹脂の水系
エマルジョンを不織布に含浸させた後、熱膨張体の膨張
温度以下の温度にて乾燥する。このようにして得られた
発泡性不織布シートは、所望の箇所に組み付け・施工し
た後、ヒートガン等の加熱装置を用いて加熱することに
より、発泡体とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クッション材、断
熱材、防音材、防振材等として使用される発泡体の前駆
体である発泡性不織布シートおよびそれを用いた発泡体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、クッション材、断熱材、防音
材、防振材等として、ポリエチレンフォーム、ポリプロ
ピレンフォーム、ポリウレタンフォーム、ポリスチレン
フォーム、合成ゴム発泡体等の発泡体が使用されてい
る。これらの発泡体は、工場内にて製造され、低密度の
発泡体としてから運搬、保管等がなされていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記のような
発泡体は、低密度であるため、クッション材、断熱材、
防音材、防振材等として好適なものであるが、その反
面、重量の割りには容積が嵩むため、運送費用、保管ス
ペース等の面で、決して効率的なものとは言えないもの
であった。しかしながら、上記のような用途として好適
に使用し得る発泡体を得るためには、特別な、かつ、そ
れなりに大型の設備が必要であるため、発泡体を未発泡
のままの状態で運搬し、使用する箇所において発泡させ
るというのも現実的には不可能であった。
【0004】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、ヒートガン等の簡単、かつ小型の加
熱装置を用いて加熱するだけで、均一な発泡状態で、上
記のような用途として好適に使用し得る発泡体とするこ
とが可能な発泡性不織布シート、およびそれを用いた発
泡体を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明の発泡性不織布シートは、熱膨張性の
マイクロカプセル等の熱膨張体を含有する熱可塑性樹脂
の水系エマルジョンを不織布に含浸させた後、熱膨張体
の膨張温度以下の温度にて乾燥させて得られることを特
徴とするものである。また、この発泡性不織布は、ヒー
トガン等の加熱装置を用い、熱膨張体の膨張温度以上に
加熱することによって、均一な発泡状態で、かつ、従来
から使用されている発泡体と同等以上に好適な性状の発
泡体が得られるものである。
【0006】水系エマルジョンとされる熱可塑性樹脂と
しては、例えば、エマルジョン重合法により得られた、
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル系樹脂、
酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、等の熱可塑性樹脂
である。また、上記の熱可塑性樹脂の水系エマルジョン
中における熱可塑性樹脂の固形分濃度は、熱可塑性樹脂
の種類や乳化剤の種類、この水系エマルジョンを含浸さ
せる不織布の種類や密度、等の諸条件によって一概には
決められないが、一般的には、30〜80重量%、好ま
しくは50〜70重量%程度とされる。
【0007】上記の熱可塑性樹脂の水系エマルジョンに
添加される熱膨張体としては、例えば、界面重合法によ
り得られた、脂肪族炭化水素化合物や脂環族炭化水素化
合物等を塩化ビニリデンやアクリロニトリル等の熱可塑
性樹脂からなる殻壁中に封入し、マイクロカプセル化し
たもの等が使用できる。
【0008】熱膨張体の添加量としては、使用する水系
エマルジョンの種類、熱可塑性樹脂の固形分濃度、熱膨
張体の膨張倍率、得られる発泡体の用途等によって異な
り一概には決められないが、一般的には、水系エマルジ
ョン中の水100重量部に対して10〜40重量部、2
0〜30重量部程度とするのが望ましい。
【0009】上記の熱膨張体は、水性エマルジョンを含
浸させた不織布を乾燥させる時に、膨張しないものを選
択する必要がある。従って、一般的には、上記の熱膨張
体として膨張温度が水の定蒸気圧下での沸点(100
℃)よりも高いものを選択するのが望ましいが、水性エ
マルジョンを含浸させた不織布の乾燥設備等によって
は、乾燥時に温度を100℃以上とすることを要しない
場合もあるので、そのような場合では、膨張温度が10
0℃以下のものを使用することも可能である。また、熱
膨張体として膨張温度が極端に高いものを選択すると、
発泡性不織布シートを発泡させる時に特別な設備等が必
要となるので、膨張温度が必要以上に高いものの使用は
避けるべきである。
【0010】熱可塑性樹脂の水系エマルジョン中には、
上記の熱膨張体以外にも、熱可塑性樹脂粒子表面に同種
の電荷を持たせることにより粒子同志が接近した際に静
電気的反発を起こさせるための脂肪酸石鹸類、アルキル
硫酸エステル等のイオン系界面活性剤等の粒子の凝集を
防ぐ各種安定剤を添加してもよいし、それ以外にも、従
来より水系エマルジョンの添加剤として使用されている
各種添加剤を添加することもできる。
【0011】上記の熱膨張体を含有する熱可塑性樹脂の
水系エマルジョンを含浸させる不織布は、特に限定され
るものではなく、例えば、ポリエステル、ポリアミド、
アクリル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポ
リオレフィン、ポリウレタン、再生セルロース、綿、
麻、羊毛、絹、石綿、ガラス、カーボン等の有機又は無
機の繊維から選ばれる一種以上の繊維からなるものであ
り、また、これらの繊維の形状、ステープルの長さ、太
さ等も特に限定されるものではない。
【0012】上記の不織布に熱膨張体を含有する熱可塑
性樹脂の水系エマルジョンを含浸させる方法としては、
例えば、熱膨張体を含有する熱可塑性樹脂の水系エマル
ジョンを入れた槽中に不織布を浸した後、ニップロール
間を通して不織布を構成する繊維間に浸透させる方法等
が採用できる。
【0013】不織布に含浸させる熱膨張体を含有する熱
可塑性樹脂の水系エマルジョンの量は、得られる発泡性
不織布シートの用途、使用目的、不織布の種類や密度等
によって異なり一概には決められないが、一般的には5
0〜200g/m2 程度とするのが望ましい。熱膨張体
を含有する熱可塑性樹脂の水系エマルジョンを含浸させ
る量が少なすぎると、その発泡性不織布シートは、クッ
ション材、断熱材、防音材、防振材等として使用するの
に適した発泡体とすることができず、熱膨張体を含有す
る熱可塑性樹脂の水系エマルジョンを含浸させる量が多
すぎると、含浸させた後で乾燥させるのに時間がかか
り、また、乾燥不足となり易いという問題がある。
【0014】上記のようにして得られた熱膨張体を含有
する熱可塑性樹脂の水系エマルジョンを含浸させた不織
布は、熱膨張体の膨張温度以下の温度で乾燥させられ、
本発明の発泡性不織布シートが得られる。このときの乾
燥方法としては、遠赤外線ヒーターや熱風ヒーター等を
用いて加熱し、含浸された水分を蒸発除去する方法等が
採用できる。尚、本発明の発泡性不織布シートは、熱可
塑性樹脂の水系エマルジョン中に含有させた熱膨張体が
完全に未膨張状態となっているのが望ましいが、若干程
度の膨張があっても差し支えない。
【0015】上記のようにして得られる発泡性不織布シ
ートは、残留水分量が5重量%以下程度となるまで乾燥
されていることが望ましい。発泡性不織布シート中の残
留水分量が多すぎると(すなわち、乾燥が不足している
と)、後で発泡させるときに異常発泡を起こす可能性が
あるとともに、保管時に発泡性不織布シート同志がブロ
ッキングしてしまう可能性もある。
【0016】本発明の発泡性不織布シートは、未発泡の
状態のまま運搬、保管され、またクッション材、断熱
材、防音材、防振材等として使用する場合には、所望の
位置に組み付け・施工した後、ヒートガン等を用いて加
熱して発泡させることにより、発泡体とすることができ
る。またこのとき、発泡性不織布シート全体を発泡させ
ずに、必要な部分のみを加熱して発泡させることも可能
である。勿論、所望の位置に組み付け・施工する前に発
泡させてから使用ことも可能である。
【0017】尚、このとき著しく高い温度とすると、熱
膨張体の殻壁が溶融して、膨張したものが潰れてしまっ
たり、不織布を構成する繊維の融解、分解等が生じる可
能性がある。また、このような現象が起こり易い不織布
を選定して使用する場合には、より低温で膨張する熱膨
張体を使用するのが望ましい。
【0018】本発明の発泡性不織布シートを発泡させて
得た発泡体は、発泡性不織布シートを得るために使用す
る不織布の種類や厚さ・密度等の性状、水系エマルジョ
ン中の熱可塑性樹脂の種類や樹脂固形分量、水系エマル
ジョン中の熱膨張体の種類や添加量、水系エマルジョン
の含浸量、等の諸条件を調節することにより、その用途
や目的に適した、所望の性状を有するものとすることが
できる。また、発泡性不織布シートの加熱条件等を変え
ることにより、発泡体の発泡倍率等をある程度コントロ
ールすることができる。
【0019】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げて本発明をより
詳細に説明するが、本発明は以下に挙げる実施例に限定
されるものではない。
【0020】(1)発泡性不織布シートの製造 表1に示す成分をガラスビーカー中に入れ、プロペラミ
キサーを用い1000rpmで10分間攪拌して、熱膨
張性マイクロカプセルを含有する熱可塑性樹脂の水系エ
マルジョンを得た。得られた水系エマルジョンの粘度を
B型粘度計で測定したところ、3000cps(23
℃)であった。
【0021】
【表1】
【0022】得られた水系エマルジョン中に、ポリエス
テル系不織布(ソンタラ8000DX;商品名、Du Pon
t de Nemours & Co.社製)に浸し、ソーキング操作によ
り、含浸させた。尚、含浸された水系エマルジョン量
は、ウェット状態(乾燥前)で、150g/m2 であっ
た。
【0023】次いで、水系エマルジョンを含浸させた不
織布を、80℃の熱風乾燥チャンバー中で15分間乾燥
し、本発明の発泡性不織布シートを得た。得られた発泡
性不織布シートの残留水分量は3.5重量%であった。
【0024】(2)発泡性不織布を用いた発泡体の作製 上記の発泡性不織布シートを、厚さ8mmの構造用合板
の上にステイプラーを用いて仮止めした後、ヒートガン
を用いて約150℃の熱風で加熱、発泡させて本発明の
発泡体を得た。得られた発泡体は、密度が0.05g/
cm3 で、良好なクッション性を有するものであった。
【0025】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の発泡性不織
布シートは、未発泡状態のまま運搬、保管することがで
きるため、運送費用、保管スペース等の面で極めて効率
的である。また、この発泡性不織布シートは、ヒートガ
ン等の簡単かつ小型の加熱装置で加熱するだけで、従来
より知られている発泡体と同等以上の性状をもつ発泡体
とすることができるため、発泡性不織布シートを、所望
箇所に組み付け・施工した後に発泡させることも可能で
あり、かつ全体を発泡させずに、必要な部分のみを発泡
させることも可能である。
【0026】また、本発明の発泡性不織布シートを発泡
させて得た発泡体は、発泡性不織布シートを得るために
使用する不織布の種類や厚さ、密度等の性状、水系エマ
ルジョン中の熱可塑性樹脂の種類や樹脂固形分量、水系
エマルジョン中の熱膨張体の種類や添加量、水系エマル
ジョンの含浸量、等の諸条件を調整することにより、そ
の用途、目的に適した所望の性状を有するものとするこ
とができ、発泡性不織布シートの加熱条件等を変えるこ
とにより、発泡倍率をある程度コントロールすることも
可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱膨張体を含有する熱可塑性樹脂の水系
    エマルジョンを不織布に含浸させた後、熱膨張体の膨張
    温度以下の温度にて乾燥させて得られる発泡性不織布シ
    ート。
  2. 【請求項2】 熱膨張体を含有する熱可塑性樹脂の水系
    エマルジョンを不織布に含浸させた後、熱膨張体の膨張
    温度以下の温度にて乾燥させて得られる発泡性不織布シ
    ートを、熱膨張体の膨張温度以上に加熱して熱膨張体を
    膨張させることにより得られる発泡体。
JP22006397A 1997-07-31 1997-07-31 発泡性不織布シートおよびそれを用いた発泡体 Pending JPH1150370A (ja)

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