JPH11503673A - 振動減衰手段を具えた研削カップと摩滅部品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は研削カップ（１０）とロック・ドリルビットの切削インサートを研削するための摩滅部品（１２）に関する。研削カップ（１０）は研削機に回転可能に装着出来るように設けられる。研削カップ（１０）はロック・ドリルビットの切削インサートの研削を実行するために設けられ、該研削カップはシャンク（１１）、フラッシュ・チャンネル（１８）、及び凹所（１５）を有する摩滅部品（１２）を含んで成る。該研削カップは中心軸線（１４）を有し且つ振動減衰手段（２３）を具備している。該摩滅部品（１２）はシャンク（１１）に対して該研削カップ内で相対的に少なくとも軸方向に変動可能であり、そして振動減衰手段（２３）が協同する部品と接触する面（２４、２６）として、同じ半径方向の寸法を有する斯ゝる接触面を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】 振動減衰手段を具えた研削カップと摩滅部品 技術分野 本発明はロック・ドリルビットの切削インサートを研削するための研削カップ であって、これが研削機に回転可能に装着されたシャンクと切削インサートの研 削を実行する凹所を具備した摩滅部品とを含んで成る斯ゝる構成の研削カップに 関する。本発明は更に研削カップ用の摩滅部品に関する。 先行技術 ドリルビットのセメンテッドカーバイド製切削インサートの研磨の際に、上記 タイプの研削カップは頻繁に使用される。この種の摩滅部品は通常、ダイヤモン ド粒子を多くの場合に含んで成る研磨用の研削面を有している。手持ちインサー ト研削機のための研削カップはSE-B-469 970を通じて知られている。研削カップ は特別に設計されたゴムのブッシィング(bushing)を具備しており、当該ブッシ ィングはこれまで研削カップのシャンクに装着されいた。ブッシィングの機能は 研削カップからその手持ちホルダ本体に伝達する振動量を低減することにある。 しかしながら、このブッシィングは機械的保護が成されていないので、機械的負 荷や研磨負荷を受ける可能性がある。 発明の要旨 本発明の目的は研削カップとして、当該カップから研削スピンドルに伝達され る振動量を低減する斯ゝる研削カップを提供すること にある。本発明の目的は研削カップとして、ドリルビットの切削インサートを研 削することに関連して生じた振動の当該研削カップから研削スピンドルへの伝達 量を研磨材の実働接触面への進入を回避することによって低減する斯ゝる研削カ ップを提供することにある。その他の本発明の目的は安定性が良好で且つ良好な 長さの寿命を有する研削カップを提供することにある。上述の目的は添付の請求 項の構成のによって特徴付けられた研削カップによって達成された。 図面の簡単な説明 以下に、本発明に斯ゝる研削カップの実施例を添付の図面を参照して説明する が、当該図面において：図１は本発明に係る研削カップの側面図であり；図２は 本発明に係る別に採り得る実施例の研削カップの側面図であり；図３は更に本発 明に係る別に採り得る実施例の研削カップの側面図であり；図４は更に本発明に 係る別に採り得る実施例の研削カップの側面図であり；そして図５は図４の線Ｖ −Ｖに従った本発明に係る交換可能な摩滅部品の断面図である。 発明の詳細な説明 図１に係る研削カップ１０はシャンク１１、摩滅部品１２、及び当該摩滅部品 と当該シャンクとを連結する中間部１３を含んで成る。好ましくは、シャンク１ １と中間部１３は単品で作られている。中間部１３は多数の構成部品から成る。 研削カップ１０はその縦中心軸線１４に関して回転対称である。 摩滅部品１２の自由端は、研削加工されるべき切削インサート１６が半球自由 端を有している場合に、球の切片の形状に成る凹所１５を有している。切削イン サートは好ましくはセメンテッド・カー バイド製である。しかしながら、切削インサートがその自由端で弾道形、円錐形 、或いは他の形状を有しているならば、この凹所は勿論、それに対応した形状を 有すようにする。凹所１５は研削加工されるべき切削インサートの自由端と係合 して協同するようになっている。摩滅部品は焼結粉末で作られ、少なくとも凹所 は研磨材、好ましくはダイヤモンドを具備している。研削カップのその他の部品 は好ましくは鋼鉄製である。 研削カップ１０の中間部１３は、研削機の駆動手段と協同することによって研 削カップ１０を回転させるために設けたキー・グリップを当該中間部の上位部分 に具備している。軸方向へ延在する中央フラッシュ・チャンネル１８はシャンク １１の自由端と凹所１５の中央配位及び／或いは偏心配位オリフイスとの間に延 在している。シャンク１１と中間部１３はこれとは別に市場入手可能な別の種類 の研削機に適したその他の従来式ジオメトリのものを具備させることも出来る。 凹所１５の半径方向最外位の境界線は直径Ｄを有している。摩滅部品は当該最 外位境界線の半径方向外側に、円錐台形面１９或いは中心軸線１４に直角な円形 面を備えている。当該面１９は摩滅部品の筒面（ジャケット面）２０と鈍角コー ナ２１或いは直角コーナを越えて接続している。筒面は中間部１３の第１部品１ ７に連続的に、或いはコーナ２２等の遷移部分を介して接続している。該１部品 １７は筒面の直径より大きい外径にすることは出来るが、好ましくはそれと同じ か、或いはそれよりも小さい外径を有する。第１部品１７は好ましくは摩滅部品 と一体的に成形される。摩滅部品１２は別の採り得る態様としては、好ましくは ろう付けによって第１部品１７に結合させても良い。第１部品１７は第２部品２ ３に第１接合面２４を介して接着剤或いは加硫によって固く接合される。第２部 品は更に中間部１３の第３部品２５に接合され、当該第３部品はシャンク１１に 接合される。第３部品２５は第２部品２３に第２接合面２６を介して接着剤或い は加硫によって固く接合される。第２部品の中央孔は好ましくは流れの低減を回 避するためにフラッシュ・チャンネル１８の直径より大きな直径を有している。 接合面２４、２６は好ましくは研削カップの中心軸線に平行且つ直角な平面であ る。別に採り得る態様として、接合面を湾曲にしても良い。フラッシュ・チャン ネル１８は部品１７、２４、２５を通じて中心的に延在している。後者部品の直 径は凹所の直径Ｄと実質的に等しく、好ましくはそれより大きい。 記述の研削カップ１０は以下の通り機能する。研削カップ１０は研削機の回転 可能スピンドルに装着される。その後に、研削カップ１０は研削加工されるべき 切削インサートに対して位置調節される、即ち摩滅部品１２が切削インサートと 接触する位置に相対的に調節される。次いで、研削カップ１０は回転させられる ことによって切削インサートの研削を実行する。 フラッシュ媒体はフラッシュ・チャンネル１８を介して凹所１５に外部供給源 から供給される。実質的に全てのフラッシュ媒体が切削インサートの実働面に供 給される。摩滅部品１２の駆動は第２部品２３を介して実行されるが、当該第２ 部品は接線方向並びに軸線方向の両方向において可撓性があり、生起する振動は 第２部品２３において一様化される。 図２には、本発明に係る研削カップ１０’の別に採り得る実施例が示される。 図１に係る実施例から相違する唯一の事項は中間部１３の第１部品１７が駆逐さ れ、従って第２部品２３’が接合面２４’を介して摩滅部品１２’に直接的に接 合されている。従って、第３部品２５’は図１に係る実施例に比べて中間部１３ ’の相対的に 大きな個片となる。その外は、図１に関連して与えられた情報が本実施例でも事 実である。 図３には、本発明に係る更に別に採り得る実施例が示される。図１に係る実施 例から相違する唯一の事項は基本的には、中間部１３”の第３部品２５”がソケ ットの形状を有していることである。ソケットは可撓性第２部品２３”を全体的 に且つ第１部品１７”を部分的に受容するように設けられた中央の円筒形キャビ ティ２７”を有している。第２部品２３”はソケット並びに第１部品に接合面２ ４”、２６”を介して硫化結合或いは接着剤結合される。接合面は好ましくは研 削カップの中央軸線に平行且つ直角な平面である。第２部品２３”とキャビティ ２７”の円筒壁の間には、半径方向のギャップ（隙間）２８”を、第２部品２３ ”の膨張の余地を作るために設けてあり、これは研削カップ１０”が軸方向負荷 を受けたときに必要となる。本実施例による利益は、摩滅部品１２”に斜め方向 の負荷が掛かっているときに、第１部品１７”がソケットの円筒内面によって案 内され得ることである。 上記３つの実施例１０〜１０”は、研削カップが単純なハンドリングを可能に し且つ良好な長さの寿命をもたらすことと併せて、ドリルビット用切削インサー トの研削加工に関連して生じる振動の研削カップから研削スピンドルへの伝達量 を低減させる。 図４、５には、本発明に係る研削カップ１０"'の更に別に採り得る実施例が部 分断面視で示される。シャンク１１"'は自由端に外ネジを有し、当該外ネジが中 間部１３"'の第３部品２５"'の内ネジと螺結部分２９"'において協同する。第３ 部品２５"'は実質的に円筒形面として、その上面３０"'がその下面３１"'より大 きな直径を有する斯ゝる少なくとも２つの実質的円筒形面から成るキャビティ２ ７"'を有している。上記螺結部分は研削機の作業方向に締めつける ように設けられる。第２部品２３"'は接触面２４と接触面２６を夫々介して摩滅 部品とシャンクに対して着脱可能に当接する可撓性手段から成る。半径方向ギャ ップ２８"'は第２部品２３"'と上面３０"'の間に、研削カップ１０"'が軸方向負 荷を受けている際に必要な第２部品２３"'の拡大の余地（スペース）を生み出す ために設けられる。摩滅部品は下面３１"'によって部分的に且つ下面３１"'に接 続した中央孔３２"'に受容される。カラー３３"'は中央孔と下面の間に配設され る。このカラーは凹所１５"'の方へ向いている摩滅部品に設けた周辺肩部３４"' と協同することによって軸方向ストップ（制止手段）を形成する。溝３５"'は第 ３部品２５"'に軸方向に関して固定確保された駆動ピン３６"'を受容するように 、肩部に配設される。 記述の研削カップ１０"'は以下の通りに装着される。摩滅部品１２"'は、第３ 部品２５"'の中に駆動ピンが溝３５"'に入るようにし、その後に摩滅部品を押し 下げることによって肩部とカラーが相互に係合するように挿置される。次いで、 第２部品２３"'として、当該第２部品の最大直径が好ましくは第３部品２５"'の ネジ部の最小直径より小さい斯ゝる第２部品２３を摩滅部品の後面に対して当接 する位置に設置する。次いで、螺結部分２９"'は第２部品２３"'が所望の度合に 圧縮されるまで締め付けられる。この択一的実施例の利益は摩滅部品１２"'が同 じシャンクを異なる形状の切削インサートの加工用として使用出来るように個別 に交換出来る。更に、研削カップの剛性と自然振動数は工作条件に依存して調整 することが出来る。 従って、本発明は研削カップとして、摩滅部品が当該研削カップ内でシャンク に対して相対的に少なくとも軸方向に弾力的であり、且つ弾性手段が連結部品と 接触面を形成し、当該接触面が実質的に 同じ半径方向寸法を有している斯ゝる研削カップに関するものと言える。この構 成によって、研削カップは研磨材の該接触面への進入を回避することによって良 好な長さの寿命を達成する。弾性手段２３〜２３"'は好ましくはフラッシュ媒体 の流れが維持されるように、シャンクと摩滅部品の間をシールする。摩滅部品内 のフラッシュ・チャンネルを中心配置や偏心配置にしても良いことは理解される 。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ロック・ドリルビットの切削インサートを研削するために、研削機に回転 可能に装着されるべく設けられた研削カップであって、当該研削カップ（１０〜 １０"'）がシャンク（１１〜１１"'）、少なくとも１つのフラッシュ・チャンネ ル（１８）、及び当該フラッシュ・チャンネルが終端になる凹所（１５）を含む 摩滅部品（１２〜１２"'）を含んで成り、当該凹所が切削インサートの研削を行 うものであり、該研削カップが振動減衰手段（２３〜２３"'）を具備し且つ中心 軸線（１４）を有している斯ゝる構成の研削カップにおいて、 該摩滅部品（１２〜１２"'）が該研削カップ内に該シャンク（１１〜１１"'） に対して相対的に少なくとも軸方向に変動可能に配設され、且つ該振動減衰手段 （２３〜２３"'）が連結された部品（夫々１７；１２’；１７”；１２"'及び２ ５〜２５”；１１"'）との接触面（２４、２６〜２４"'、２６"'）を形成し、当 該接触面が実質的に同じ半径方向の寸法を有していることを特徴とする研削カッ プ。 ２．該接触面（２４、２６〜２４"'、２６"'）が該研削カップ（１０〜１０"' ）の該中心軸線（１４）に実質的に平行且つ直角な平面であり、そして該接触面 が該シャンク（１１〜１１"'）の前面において軸方向上に設けられていることを 特徴とする、請求項１に係る研削カップ。 ３．該振動減衰手段（２３〜２３"'）が該フラッシュ・チャンネル（１８）の 直径と実質的に同じか、或いはそれより大きい直径を有する中心孔を含んで成る ことを特徴とする、請求項１或いは２に係る研削カップ。 ４．半径方向の隙間（２８";２８"'）が該振動減衰手段（２３〜２３"'）の周 りに該振動減衰手段の半径方向膨張を許容するために設けられていることを特徴 とする、請求項１〜３のいずれか１項に係る研削カップ。 ５．請求項１〜４のいずれか１項に係る研削カップ（１０；１０';１０”）に おいて、該接触面（２４、２６〜２４"'、２６"'）が該凹所（１５）の最大直径 （Ｄ）と実質的に同じか、或いはそれより大きな直径を有していることを特徴と する研削カップ。 ６．請求項１〜５のいずれか１項に係る研削カップ（１０；１０';１０”）に おいて、該振動減衰手段（２３〜２３"'）がゴムの中空ディスク或いは中空円筒 片から成り、そして該振動減衰手段が接着剤結合、硫化結合或いは対応する該部 品（夫々１７；１２’；１７”；１２"'及び２５〜２５”；１１"'）に対して締 結されることを特徴とする研削カップ。 ７．ロック・ドリルビットの切削インサートを研削するために、研削機に回転 可能に装着されるべく設けられた研削カップ（１０"'）用の摩滅部品（１２"'） であって、当該摩滅部品がシャンク（１１"'）に確保されるように設けられ、フ ラッシュ・チャンネル（１８"'）が凹所（１５"'）を有する当該摩滅部品にフラ ッシュ媒体を供給するために設けられており、当該凹所（１５）が該切削インサ ートの研削を実行するものであり、該摩滅部品が実質的に円筒基本形を有し且つ 中心軸線を有する斯ゝる摩滅部品において、 該摩滅部品（１２"'）が該凹所（１５"'）とは反対向きの軸方向上の後面（２ ４"'）を備えており、当該後面が振動減衰手段を支承する支持面を構成するよう に設けられていることを特徴とする研削カップ用の摩滅部品。 ８．該後面（２４"'）が該フラッシュ・チャンネル（１８"'）の 周りの実質的に円形のリング形状を有している、請求項７に係る摩滅部品。 ９．該凹所（１５"'）の方を向いた周辺肩部（３４"'）が該摩滅部品に配設さ れ、そして該摩滅部品が駆動手段（３５"'）を有していることを特徴とする、請 求項７或いは８に係る摩滅部品。 １０．該振動減衰手段（２３"'）が該摩滅部品の軸方向上の後面に連結されて いることを特徴とする、請求項７、８或いは９に係る摩滅部品。