JPH11503337A - 皮膚からの皮脂の分泌を決定するための測定システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は微孔質撥水性皮脂吸収性不透明フィルム（４）を使用して皮膚からの皮脂の分泌を決定する測定装置に関し、この装置は、皮膚との接触に際し皮膚表面によって分泌される皮脂を吸収することができ、フィルム（４）の透明性は吸収された皮脂の測度である。端縁部において皮脂吸収性フィルム（４）はキャリア（２）に取付けられており、このキャリア（２）は皮膚と接触すべきフィルムの領域において窓が設けられているかまたは透明である。

Description

【発明の詳細な説明】 皮膚からの皮脂の分泌を決定するための測定システム 本発明は、請求項１のプレアンブル部分による皮膚からの皮脂の分泌を決定す るための測定手段に関する。 この種の測定システムは測定値によって皮膚からの皮脂分泌の量および分布を 評価することが求められている。US-A-5,119,828号から微孔質疎水性皮脂吸収性 不透明フィルムの使用が知られている。その細孔を、皮膚と接触する際、皮膚か らの皮脂によって充填することが可能であり、それによって当初は不透明なフィ ルムを光に対し透明にすることが出来る。このフィルムはそれに貼着された硬質 紙を有しており、これは皮膚上のフィルムの接触領域において黒色である。この 種の測定システムの欠点はフィルムを収容する紙が適用に際してよじれることで あり、それによってフィルム上の皮膚プリントの光学的評価は一層困難または誤 り伝えられるものとなる。 本発明の目的は皮膚からの皮脂の分泌を決定するための改良された測定手段を 提供することであり、該手段においては測定値の再現性が改良され、評価が容易 となるものである。 本発明によれば、この目的は請求項１記載の特徴によって解決される。 本発明は、皮脂吸収性フィルムがその端縁部において基板に連結され、その基 板は皮膚の表面と接触すべきフィルムの領域において切除され、または透明であ るように有利に提供される。このような測定手段は皮脂吸収性フィルムをクラン プし、そして適用後スムーズな状態で評価し得ることを確実にする。特に、透過 光法を使用する光学的乃至光電子的評価が可能なので、特に光電子的手段を用い れば、その評価を高い測定精度をもって行うことが出来る。ここでは、皮脂吸収 性フィルムの表面が完全に平面であることが必須であり、その結果、評価の際に 測定結果に誤りをもたらす可能性のある焦点合わせに問題を生ずることは無い。 基板は環状であってもよい。ここで基板は２個のリングから調製され、それら の間に皮脂吸収性フィルムをクランプするものであってもよい。 この基板は透明な硬質基板フィルムから調製することができ、これは端縁部に おいて皮膚表面に面する側と反対側の皮脂吸収性フィルムと連結される。 非粘着性透明フィルムを皮脂吸収性フィルムと基板との間に設けてもよい。こ の種のフィルムは皮脂吸収性フィルムを支持するために機能する。 皮膚表面の反対側に面する基板表面の少なくとも端縁部は粘着性領域を有して いる。これによって、フィルムを皮脂吸収性フィルムを評価するための装置に固 定することが可能である。 基板フィルムの粘着性領域は、たとえばケイ素材料から成る保護フィルムを備 えていてもよく、それによってその粘着性領域は使用に先立って保護される。 好ましいのは少なくとも１枚のフィルムが、基板に対し超音波的に融着された その端縁部を有することである。超音波融着は、接着剤が皮脂吸収性フィルムの 特性に影響を及ぼす可能性が全く無い点で有利である。 基板はその粘着性領域によって、光学的または光電子的評価手段に適合させた 支持フレームと接着させることができ、切除した、あるいは透明な中央領域を備 えることができる。たとえば、基板を皮脂吸収性フィルムと共にスライドフレー ム上に接着させ、そしてそ れをこのフレームと共に自動評価機構に対し移動させることが可能である。 以下は添付図面に関連して発明の実施態様を詳細に説明するものである。 図面において、 図１は本発明の第一実施態様の横断面図であり、 図２はテストストリップを例示し、 図３は第二実施態様の横断面であり、そして 図４はフィルムプリントを評価するための支持フレームを例示している。 図１中に例示される第一実施態様によれば、皮膚からの皮脂分泌を決定するた めの測定手段は多層に形成されており、２個の対向する端縁部１２において透明 な硬質材料から成る基板フィルム６に連結される皮脂吸収性外側フィルム４と、 好ましくは保護フィルム１４上に設けられる粘着層１０を備え、かつフィルム４ に面する側と反対側の基板フィルム６に配置されている保護フィルム１４とを備 えている。 皮脂吸収性フィルム４は、たとえば微孔質疎水性ポリエチレンフィルムであっ て、多孔率２０乃至５０％、厚さ２０乃至３０μｍ、そして細孔寸法０．０３乃 至０．１５μｍのものから成る。この種のフィルムは微孔の均一な分布を有して おり、またその当初状態において不透明である。皮脂と接触すると、孔は充填さ れ、それによってフィルムは対応する個所において透明になる。従って、このフ ィルムを皮膚表面に、出来れば僅かな圧力を加えることによって、接触させると 、この種のフィルムは皮膚からの皮脂分泌に関する種々のテストに対して適切な ものとなる。 フィルム４はその端縁部１２を有しており、これはたとえば超音 波融着によって基板フィルム６に融着されており、該硬質の基板フィルム６によ ってしっかりと保持されている。この基板フィルム６は或る程度可撓性であり、 フィルム４を皮膚表面上に基板フィルム６をよじらせることなく押圧させること になるので、フィルム４は皮膚プリントの評価に関してもしっかりと保持するこ とが可能であり、また非平面フィルム４に起因する測定誤差が評価中に生ずるこ とはない。 基板フィルム６はまた、その中央部において切除してもよく、この切除部はフ ィルム４上の特定の測定領域の境界を画する。この場合、基板フィルム６もまた 光不透過性物質から調製してもよい。 図２は、皮膚からの皮脂分泌を決定するための複数個の測定手段を備えたテス トストリップ８を例示している。この測定手段は対応する層状材料中にパンチカ ットを設けることによって取外すことができるように作られており、テストスト リップ８から容易に取り出すことが出来る。 図３は第二実施態様を例示しており、ここにおいて皮脂吸収性フィルム４は２ 個のリングまたはフレーム部１８、２０間に緊着されている。この種のリングは 、皮脂吸収性フィルム４を緊密に保持し、評価を容易にし、または自動化するよ うに、粘着層をフィルム４に面する側と反対側のリング１８の側に用いることに よって、支持フレーム２２上に貼着することが出来る。フレーム部１８、２０お よびフィルム４を備えた測定手段は、勿論支持フレーム２２無しでも直ちに光学 的乃至光電子的評価を行うことが出来る。 図４は図１および２による測定手段と共に支持フレーム２２を例示している。 ここで測定手段は好ましくは粘着層によって支持フレーム２２上にしっかりと固 定される。この種の支持フレーム２２は標準のスライドフレームでもよい。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．皮膚と接触する際、皮膚表面から分泌された皮脂を吸収するようにした微 孔質疎水性皮脂吸収性不透明フィルム（４）であって、その光透過性が吸収され た皮脂の測度であるものを含む皮膚からの皮脂分泌を決定するための測定手段に おいて、 その皮脂吸収性フィルム（４）がその端縁部において、基板（２）と連結 されること、および基板（２）が皮膚表面と接触すべきフィルム（４）の領域内 で切除され、または透明であることを特徴とする測定手段。 ２．基板（２）が２個のフレーム部（１８、２０）を含み、それらの間で皮脂 吸収性フィルム（４）が緊着されることを特徴とする請求項１の測定手段。 ３．基板（２）が環状であることを特徴とする請求項１または２の測定手段。 ４．皮膚表面に面する側と反対側で、皮脂吸収性フィルム（４）がその端縁部 において、基板（２）を形成する少なくとも一方の透明な基板フィルム（６）に 連結されることを特徴とする請求項１または２の測定手段。 ５．非粘着性の透明フィルムが皮脂吸収性フィルム（４）と基板（６）との間 に設けられることを特徴とする請求項１乃至４のいずれかの測定手段。 ６．基板（６）が、皮膚表面に面する側と反対側で少なくともその端縁部内に 粘着領域（１０）を有することを特徴とする請求項１乃至５のいずれかの測定手 段。 ７．基板フィルム（６）が両面粘着フィルムであることを特徴とする請求項４ 乃至６のいずれかの測定手段。 ８．粘着面（１０）を備える保護フィルム（１４）が基板フィルム（６）上に 設けられることを特徴とする請求項４乃至７のいずれかの測定手段。 ９．フィルム（４）がその端縁部内で基板（２、６）に超音波的に融着される ことを特徴とする請求項１乃至８のいずれかの測定手段。 １０．光学的乃至光電子的評価手段に適合させた支持フレーム（２２）であっ て、切除した、または透明な中央部を有するものが基板（２）を受けることを特 徴とする請求項３乃至９のいずれかの測定手段。