JPH11502945A - 光ファイバスプライスオーガナイザ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 光ファイバスプライスオーガナイザは、スプライスインサート９８ａを収容するための領域を有する光ファイバ収納トレイと、パッド１４６および複数の可撓性アーム１５０ａを有する少なくとも１つのスプライスインサート９８ａとを含む。アーム１５０ａは、光ファイバ構成要素を収容する一連の並列溝を形成するように位置決めされる。これらのアーム部材１５ａは、千鳥状に配置されて、その中に挿入された構成要素に多点負荷を提供する。各アーム１５０ａは、光学構成要素を保持するためのフック１５２、または他の掛け金要素を有する。一実施例において、パッド１４６は、トレイ内の切欠と係合する耳状部材を備えている。パッドと、耳状部材と、アームとは、可撓性材料から一体形成（射出成形）されても良い。材料は、３０ショアＡ〜５０ショアＤ、好ましくは６０〜８０ショアＡの範囲の硬度を持つべきである。

Description

【発明の詳細な説明】 光ファイバスプライスオーガナイザ 背景技術 １．技術分野 本発明は、一般に間接族装置を支持し、組織化する物品に、特定的には、一連 のスプライス収容溝を形成するように位置決めされた複数のアームを有し、複数 の光ファイバスプライスを収納するように形成されたオーガナイザ、すなわちオ ーガナイザインサートに関する。 ２．関連技術 ケーブルシステムの延長、追加ケーブルの分岐、または損傷したケーブルの修 理を行うために、テレコミュニケーションで使用される２本のケーブル端を接続 することがしばしば必要となる。たとえ空中、直接埋設、地上、または地下（プ ラント、またはハンドホール）であっても接続部を保護するために閉鎖容器を使 用するのが普通である。この閉鎖容器は、一般に、インライン、またはバットス プライスの２つのタイプのうちの１つである。光ファイバケーブルのバットスプ ライスにおいて、幾つかの閉鎖容器設計は、ドーム形状を採用している、すなわ ち閉鎖容器本体は一般に細長くて、閉端および開端を有する。幾つかのそのよう な設計は、米国特許第４，９２７，２２７号、第５，２２２，１８３号、第５， ２４９，２５３号、第５，２７８，９３３号と、それにＰＣＴ出願第ＧＢ９３／ ００１５７号とに記載されている。 これらの閉鎖容器は、様々なクランプ、ボルト、締め具等を使用して、閉鎖容 器の開端に近接してケーブルをしっかり留める。米国特許第５，０９７，５２９ 号、第５，２８０，５５６号、第５，２８８，９４６号と、それにＰＣＴ出願第 ＵＳ９３／０５７４２号、第ＧＢ９３／０１１２０号、第ＧＢ９３／０１９４２ 号とを参照のこと。これらの要素は、閉鎖容器に対する外部ケーブルの動きに起 因するケーブル応力に対して歪み解放を提供する。軸方向に引かれ、または押し 込まれる、捻られ、または曲げられるケーブルは、閉鎖容器の内部のケーブル鎧 装開口部にその動きを伝えてはならない。先行技術の設計は、露出した光ファイ バやそれらの被覆を損傷してしまうほどの鋭いエッジ部をもつ金属構成部分を含 むので、光ファイバケーブルにはあまり適していない。これらの設計は、閉鎖容 器のコスト上昇につながる数多くの部品をも必要とし、時には、設置するための 特殊工具も必要となる。あまりにも数多くの間接続部品を使用すると、さらに設 置時間が増すこととなる。 ある先行技術のケーブル終端部は、シールドボンドコネクタを使用して、さら にケーブル被覆をしっかり留めて、金属製編組を用いて、接地鎧装全域に電気的 連続性を提供する。これらのコネクタは、ケーブル被覆内部に適合する内部クラ ンプ部材と、ケーブル被覆の外部表面を掴む外部クランプ部材と、２つの部材が 一緒になってそれらの間にある被覆を強制的に挟持するボルト、または他の手段 とを典型的に有する。米国特許第３，７８７，７９７号、第４，８９５，５２５ 号、第５，０９７，５２９号と、ＰＣＴ出願第ＵＳ９４／０４１９８号と、ドイ ツ特許第４，２３１，１８１号とを参照のこと。これらの設計は、例えば、ワイ ヤ、またはアラミド繊維などの光ファイバケーブル内にある補強部材を十分に取 り扱うことができないので、光ファイバおよび銅線ケーブルの両方に対して完全 なケーブル被覆を再結合するには不十分である。実際のところ、銅シールドボン ドからファイバシールドボンドに容易に変換することができるコネクタがあれば 非常に有用となろう。 幾つかの前述の設計においては、スプライストレイなどの光ファイバ収納トレ イは、歪み解放部材、すなわち閉鎖容器によって支持、すなわちそれに取り付け られる。この収納トレイには通常はガイド壁を含み、光ファイバが最小限の曲げ 半径となるように維持する。前述の米国特許第４，９２７，２２７号、第５，２ ２２，１８３号、第５，２４９，２５３号と、米国特許第５，３２３，４８０号 、第５，３６３，４６６号とにおいては、収納時に積み重ねられた幾つかのスプ ライストレイは、共通の台に階段状にヒンジ止めされる。米国特許第５，０７１ ， ２２０号およびＰＣＴ出願第ＵＳ９４／０４２３２号は、この方法で共通の台に ヒンジ止めされたトレイを備えたインライン閉鎖容器を示す。米国特許第５，３ ２３，４７８号において、トレイはヒンジ式可動片によって積み重ねられる。こ れらのヒンジ式可動構成は、光ファイバが隣接プライストレイ間でなおも移動で きるので、トレイが持ち上げられると、光ファイバの微小曲がり損失を含む、ね じれた状態となる。これらの構成は、階段形状のために空間を最大限に利用する ことができない。 トレイ間に配線される光ファイバは、らせん巻きチューブ、または円筒状チュ ーブでしばしば保護されて、光ファイバが物理的に損傷されないように保ち、光 ファイバの曲がりがその最小曲げ半径よりも小さくなるのを阻止する。円筒状チ ューブおよびらせん巻きチューブは、両方共にかなりの設置時間を要する、これ は円筒状チューブの場合、光ファイバはチューブ内に縫うように通さなければな らない、それとらせん巻きチューブの場合は、その巻きを光ファイバの周りに手 動でらせん状に巻かなければならないからであり、これは非常に長い光ファイバ の場合にはかなり作業が困難なものとなる。らせん巻きでは、巻かれていると光 ファイバの締め付けが容易となる。先行技術のファイバ引き出しチューブには、 リボンファイバがよじれない状態に保つことを何もしない。 前述の特許に示される幾つかのスプライストレイは、複数のスプライス要素を 保持するスプライス受台を使用する。米国特許第４，７９３，６８１号、第４， ８４０，４４９号、４，８５４，６６１号も参照のこと。これらの保持を目的と する装置は、米国特許第５，０７４，６３５号に開示されるようにトレイ表面に 直接成形することができる。スプライスインサートは、スナップフィットするた めの可撓性片持ちラッチ（米国特許第４，４８９，８３０号、第４，６７９，８ ９６号、第５，３７５，１８５号を参照）の形の保持装置を持たせて、トレイに 着脱自在に取り付けすることができる。これらのラッチは、多数の要素が隣接溝 に存在する場合、保持装置を形成する材料の体積および公差が大きくなるために スプライス要素を常にしっかりと掴めるわけではない。スプライスインサートを 繰り返して、または拡張して使用すると、保持材料を弱めることにもなる。これ らの問題と、特に光ファイバケーブル用の閉鎖容器に関連したものの全てを考慮 して、適切な構成要素を備えた光ファイバ閉鎖容器を考案して、前述の限界を克 服することが望ましく、有利となろう。 発明の開示 本発明は、一般に、その内部に形成された少なくとも２つの凹所と、スプライ スインサートが凹所に着脱自在にしっかり留められるようにそれぞれが凹所の形 状に対応する形状のパッドを有する少なくとも２つのスプライスインサートとを 備えた光ファイバスプライスオーガナイザを提供し、スプライスインサートのそ れぞれは、パッドに取り付けられ、そのパッドと略垂直をなして延在する複数の 可撓性アームを有し、それらのアームは、スプライス要素などの個々の光ファイ バ構成要素を収容するための一連の並列溝を形成するように位置決めされ、それ らのアームは、所定の１つの溝の片側に沿って千鳥状に配置されて、それに挿入 されたいかなる構成要素にも多点負荷を提供する。好ましくは、少なくとも３つ のアームが所定の溝の各側にあり、各アームに形成された、光学構成要素を保持 するためのフックを有し、１つの溝の所定の片側に沿うアームに形成されたフッ クは交互に反対方向に向いていると都合が良い。ある実施例においては、パッド は耳状部を備えており、スプライストレイ内のそれぞれの切欠と係合する。この パッドと、耳状部と、アームとは、天然、または合成ゴム、ポリウレタン、ＥＰ ＤＭ、ネオプレン、またはニトリル、またはポリエチレンとの混合物を含むこれ らの混合物などの可撓性材料から一体的に形成（射出成形される）ても良い。こ の材料は、３０ショアＡから５０ショアＤまでの範囲の、好ましくは６０−８０ ショアＡの範囲の硬度を有すべきである。 図面の簡単な説明 本発明は、添付の図を参照することによってより理解されよう。 第１図は、２本のケーブルが閉鎖容器内に入っている状態の、本発明のファイ バドーム閉鎖容器の一実施例の斜視図である。 第２図は、第１図の閉鎖容器の分解図である。 第３図は、第１図および第２図の閉鎖容器と共に使用される歪み解放部材の一 実施例の斜視図である。 第４図は、本発明のシールドボンド歪みコネクタの分解斜視図である。 第５図は、ケーブルに設置された第４図のシールドボンド歪みコネクタの斜視 図である。 第６図は、移動トレイを例示する第１図および第２図の閉鎖容器の斜視図であ る。 第７図は、本発明で使用された１本のスプリットファイバ案内チューブの端部 の斜視図である。 第８図は、第６図の移動トレイに取り付けられた２つのスプライストレイを示 す第１図および第２図の閉鎖容器の斜視図である。 第９図は、中間アクセス位置に保持された１つのスプライストレイを例示する 以外は、第８図と同一の斜視図である。 第１０Ａ−１０Ｃ図は、本発明に従って使用される代わりとなるべきスプライ スインサートの斜視図である。 発明を実施するための最良の形態 図を参照して、特に第１図および第２図を参照して、本発明の閉鎖容器の一実 施例１０が描かれている。この閉鎖容器は特に光ファイバケーブルと使用するの に適しているが、ここで説明され、請求の範囲に記載された多数の特徴は、銅線 ケーブル、または同軸ケーブルなどの他の用途でほとんど、すなわち何の修正も なしに使用することが可能である。開示された実施例は、台、キャビネット、ハ ンドホール、ストランドマウント、またはオンポールを含む、ファイバインザル ープ用途で一般的に使用される。これらの用途には、混成ファイバ／同軸ネット ワーク内のビデオノードに落とすファイバ用閉鎖容器、配信閉鎖容器、またはフ ァイバトゥザカーブ、すなわちファイバトゥザホームネットワーク用のファイバ ドロップ閉鎖容器を含めることもできる。 閉鎖容器１０は、一般に外部ハウジングおよび内部フレームワークから構成さ れ、その外部ハウジングは第１の閉端および第２の開端を備えた細長いドーム状 本体１２と、ドーム状本体１２の開端に取り付けられた管状ベース１４と、管状 ベース１４にドーム状本体１２を着脱自在にしっかり留めるためのラッチワイヤ １６と、延伸チューブ（ＰＳＴ）２０によって第１図では覆い隠されている基板 、すなわち歪み解放部材とを含む。このハウジング構造は、歪み解放部材１８以 外は、銅線のスプライスに使用される３Ｍ社の再入可能ドーム状閉鎖容器と同一 である。図では、２本のケーブル２２、２４が閉鎖容器１０に入っている状態で 示されているが、ケーブル本数は変更できる。開示された実施例においては、歪 み解放部材１８は様々な径のケーブルを収容するように設計された６つのポート を備えており、１本以上のケーブルが、それらが小径である場合には、１つのポ ートに設置されても良い。 ドーム状本体１２と、管状ベース１４と、歪み解放部材１８とは任意の耐久材 料で、好ましくはポリプロピレンなどの熱可塑性（射出成形可能な）重合体から 形成されても良い。例示された構造は、バットスプライス用の地上閉鎖容器であ る。ＰＳＴ２０は、好ましくはＥＰＤＭなどのエラストマから形成され、折りた たみ可能な芯に、その端部のいずれか、または両方が裏返された、すなわちそれ 自体が後ろ向きに包まれた状態で前配合される。ケーブルが歪み解放部材１８に しっかり留められて、管状ベース１４が歪み解放部材１８に正しく位置決めされ た後に、ＰＳＴ２０がこれらの２つの構成要素周りに配置され、その芯が解放さ れると、それを管状ベース１４および歪み解放部材１８の周りで収縮させて、そ れらの境界に沿って密着した耐水性シールを形成する。リブは、管状ベース１４ の外部表面に沿って提供されて、ＰＳＴ２０と係合する。米国特許第５，２５８ ，５７８号に示されたものなどのゲルエンドシールが使用されても良い。閉鎖容 器の内部へのアクセスは、ラッチ１６を使用して管状ベース１４からドーム状本 体１２を取り外すことによって行われる。好ましくはステンレススチールである ラッチ１６は、管状ベースと共に形成された２本のピン２６で管状ベース１４に 枢支回動できるように取り付けられる。ラッチ１６のヘアピン状部分は、ドーム 状本 体１２に形成された対応するピン２８を捕まえる。このヘアピン状部分の位置と ピン２６、２８の位置とは、ドーム状本体１２が管状ベース１４に強制的に付勢 されるようにして、それらとの隙間のないシールを形成するように選択される。 このシールは管状ベース１４の外部表面上に形成された環状溝３２内の、管状ベ ース１４の上部近くに配置されるＯリング３０によってさらに改良される。Ｏリ ング３０の径は溝３２の幅と一致するように形成されて、改良したシールとなる 。 第３図を参照して、本発明の歪み解放部材１８は、閉鎖容器１０に入るケーブ ルの歪みを解放し、素早く、且つ簡単に設置できる新設計を採用する。歪み解放 部材１８には、ケーブルポート３６を形成するほぼＵ字状の幾つかの切欠を備え 、歪み解放部材１８に側面から、つまり開口部にケーブルを縫うように通す必要 もなくケーブルが設置されるようにすることができる板３４を含む。この板は、 管状ベース１４の内部表面の形状と一致する幾つかの外部表面３８を隣接ポート ３６間に備えているので、歪み解放部材１８は部分的にベースの内部に配置され て、ベースの内部表面と外部表面３８との間を密接させることができる。表面３ ８に沿って形成された一連のフランジ、すなわち指状突起４０は、ベース１４の 底端周りでパチンと閉まって完全に接合される。板３４は、トレイ、後ろ板、端 子ブロック等を収容するための搭載固定具４２をも備えており、これは個々のフ ァイバ（すなわちワイヤ）および関連間接続装置を支持し、収納する。例示され た実施例では、搭載固定具４２は、板３４と略垂直をなして延在し、トレイ上の 突起部、すなわちタブを収容するためのスロットをその中に備えている。このス ロットは、曲げられて、または追加スロットが提供されて、さらに頑丈に取り付 けるようにしても良い。 ポートの内部表面の一部は、より確実にケーブルを掴むようにケーブル被覆、 すなわち取り付け材料に食い込む数行の突起、すなわち歯４４を備えている。こ れらの歯に近接し、ポート３６の内部表面に沿って、ケーブルをさらにしっかり 留めるためのケーブル締め具４８（第２図および第６図）を収容するための２つ の入り口スロット、すなわち開口部４６と、これらの締め具４８用の２つの出口 スロット５０とがある。それぞれの対のスロット４６、５０は、ポート３６の壁 内部に形成された自己案内チャネルによって連結される。さらに多くのスロット が追加ケーブル締め具のために提供される、または１つだけが、但し２つが最適 だと思われる。この構成を採用すると、単純な３ステップで大抵のケーブルを歪 み解放部材１８に素早く設置できるようになる。最初に、ケーブル締め具４８が 開口部４６内に挿入されて、出口５０から十分な長さが延在するまで押し込まれ る。第２に、このケーブルは、必要ならば、ビニールテープなどの適切な固定材 料で挟持される部分を被覆することによって歪み解放の準備をする。最後に、ケ ーブルがポート３６内に設置された状態で、締め具４８がプライヤ、またはケー ブル固定ガンを用いてしっかりと締め付けられる。全てのケーブルがそのように しっかり留められた後に、歪み解放部材１８は、指状突起４０がベース１４の底 端にしっかり留められた状態でベース１４に係止される。発泡体から造られたも のなどのエンドシールが水の侵入を阻止するために使用されても良い。 ケーブル被覆は、例えば接地鎧装を通じて電気的連続性を提供するものを含む 、従来のクランプ装置を用いて固定具４２に搭載される支持部材に直接取り付け られて、閉鎖容器１０内でさらにしっかり留められても良い。このケーブルが追 加的に補強部材（厚い金属ワイヤ、すなわち高強度アラミド繊維など）を備えて いる場合、第４図および第５図に示される修正されたシールドボンド歪みコネク タ５２がこれらの部材をしっかり留めるために使用されても良い。このコネクタ ５２は、ケーブル被覆５８をしっかり留める２つの従来型の挟持要素５４、５６ を利用する。内部挟持要素５６は、外部挟持要素５４の穴を貫通するピン、すな わちボルト６０を備えている。両要素５４、５６は、その上に形成された複数の 突起、すなわち歯６４を被覆５８を掴むために備えている。要素５６の上端に形 成された、中央先鋭爪６６を含む一連のタブ、すなわち先鋭爪は、相補的先鋭爪 ６８と適合する。 コネクタ５２の修正は、シールドボンドを延長して、ケーブル補強部材７４に の歪み解放を提供するように作用する２つの追加要素の提供にある。シールドボ ンド延長部７０は、ここでは３つの穴７６、７８、８０を備えている。穴７６は 、延長要素７０の狭端部分８２に形成され、コネクタ５２が組み立てられるとき ボ ルト６０を収容する（狭端部分８２は内部および外部の挟持要素５４、５６間に 介在配置される）。穴７８は挟持要素５６の先鋭爪６６を収容して、穴７６と共 に、延長要素７０を挟持要素５４、５６に確実に取り付けるように働く。穴８０ は、延長挟持板７２に形成された他のボルト８４を収容するように形成され、そ れによって補強部材７４が板７２と延長要素７９との間にしっかり留められても 良い。延長要素７０が挟持要素５４、５６に取り付けられるときボルト６０と同 方向に延在するボルト８４は、閉鎖容器１０内部の支持部材（すなわち搭載固定 具）に直接的にしっかり留められても良い。挟持板７２の端部に形成されたフラ ンジ８６は、延長要素７０の上端８８との確実停止摩擦適合を提供することによ って接続をさらに安定化させる働きをする。挟持板７２の側面９０も、曲げられ て、延長要素７０の側部と係合するフランジを形成する。挟持板７２は、２つの ノッチをその内部に備えているので、補強部材は、追加的歪み解放のために、ノ ッチ内で、板を越えて裏側に曲げることができ、追加フランジが、例えば要素７ ０の狭端部分に提供されて、曲げられたワイヤを規制するようにしても良い。挟 持板７２および延長要素７０は、好ましくは銅合金、例えば好ましくは錫メッキ した真鍮、などの金属材料から形成される。 コネクタ５２は幾つかの利点がある。第１は、どのような種類の補強部材、例 えばワイヤ、すなわちアラミド繊維も扱うことができる。補強部材がケーブル鎧 装開口部から僅かな距離に保持されるのでそれらを曲げ、またはねじれ（例えば 、熱サイクルのために）させない。この特性は、光ファイバ用途においては特に 重要である。コネクタ５２は、銅シールドボンドからファイバシールドボンドへ の変換のために、様々な種類の現存するシールドボンドコネクタに取り付けるこ とができる。補強部材を被覆開口部に近接して終端させるので、閉鎖容器１０内 のファイバ管理装置から容易に隔離することができる。最後に、先行技術の銅シ ールドボンドコネクタと同様であるので、銅からファイバへの技術者の移動がよ り容易となる。 第２図を再び参照して、閉鎖容器１０の内部フレームワークは、様々な形をと っても良いが、後ろ板、すなわち移動トレイ９２と、それぞれがカバー９６を備 え た１つ以上のスプライストレイ９４と、複数の光ファイバ１０２を間接続するス プライス１００を収容するための１つ以上のスプライスインサートとを含むと好 都合である。用語「スプライス」は、通常は着脱されて、必要ならば、再び取り 付けられる装置を意味する「コネクタ」に反して、しばしば２本の伝送線の永久 的間接続を指す。これらの用語は、本発明は、永久的接続する装置と一時的に接 続する装置との両方で等しく使用できるので、ここで使用されるような限定的意 味に解釈されるべきではない。 ２つのスプライストレイ９４しか描かれていないが、それ以上多くのものがよ り大きな閉鎖容器１０の実施例の場合には提供できる。移動トレイ９２は、第６ 図で最も良く示されており、細長くて、歪み解放部材１８の搭載固定具４２と着 脱自在に接続するための取り付け固定具１０４をその一端に備えている。移動ト レイ９２は、この場所で使用されない（接合されない）エキスプレスファイバな どの光ファイバのたるんだ部分のコイルを収容するための、その上に形成された ２つのシリンダ、すなわちスプール１０８を有する床１０６を備えている。他の 湾曲壁１１０は、スプライストレイ９４の１つにファイバ引き出しチューブ１１ ２を案内する。スプール１０８および壁１１０は、光ファイブを最小限の曲げ半 径に抑えるように維持する。タブ１１４は、ファイブをトレイに保持するように 使用されても良い。ドーム状本体１２に十分な空間がある場合、緩衝チューブフ ァイバが板の外部周辺に巻かれて、ケーブル締め付け具でしっかり留めることが できる。単一チューブに対しては、チューブは、入り口で終端されてケーブル締 め付け具でしっかり留められて、緩んだファイバは移動トレイ９２内部に収納さ れる。エキスプレスリボンファイバに対しては、「第８図」パターンで収納する と、リボンのいかなるよじれもなくす。トレイ９２は、好ましくは多数のリボン が交差できるほど十分に深い。発泡性ブロックは、上部スプール１０８の成形に よって形成されたシリンダ内など、トレイ９２の背面に取り付けられて、閉鎖容 器が開、つまりドーム状本体１２が取り除かれて、そのトレイが水平に延在する ときそのトレイを支持するようにしても良い。発泡体ドーナッツなどの他の発泡 体は、トレイの自由端周りに配置される、または本体１２の閉端内に事前配置さ れて、 振動、または外部衝撃に対する耐性を提供することもできる。 第７図は、ファイバを移動トレイ９２からスプライストレイ９４に、または一 方のスプライスから他方のスプライスに導くために使用される新案内チューブ１ １６を示す。先行技術のものと同様に、ファイバ案内チューブ１１６は、ファイ バが物理的に損傷されないようにし、ファイバの曲がりがその最小限の曲げ半径 よりも小さくなるのを阻止する。円筒状チューブ、またはらせん巻きと違って、 チューブ１１６は、特にリボンファイバ１２に適しており、１２本のファイバリ ボンは方形横断面内できちんと積み重なり、この形状はリボンを少しもよじれさ せない。さらに、合わせ目の全長に延在する長手方向のスプライン１１８と、相 捕的溝１２０とから成るインターック解除可能な合わせ目を使用することによっ て、円筒状チューブ、またはらせん巻きよりもはるかに素早くファイバ上に設置 できる。スプライン１１８は、その先端が拡大、またはキノコ状に形成され、溝 １２０は幅を細くした部分を有し、ダブテイル、すなわちスナップフィットを提 供するが、チューブ１１６の材料は、溝１２０を形成する壁が膨張することがで き、さらにスプライン１１８が溝１２０に完全に入って、その合わせ目に沿って チューブ１１６を密閉するほど十分に弾性的（ＥＰＤＭ／ポリプロピレン混合物 など）である。たとえどのようなチューブが使用されても、トレイ枢支点より下 を移動でき、ファイバがいかなるヒンジを捕らえることもなく自由に移動でき、 それらの最小限の応力状態にまで緩和することができて好都合である。 第８図および第９図を参照して、スプライストレイ９４は、好ましくは移動ト レイ９２と同じ略形状および寸法であり、ファイバを案内するためのアーチ状壁 １２２と、それらを保持するためのタブ１２４と、ファイバ引き出しチューブを 抑えるためのチャネル１２６とを含む同一の構造を備えている。トレイ９４はま た、好ましくは多数のリボンが交差できるほど十分に深い。チャネル１２６は、 スナップ止め具を備えて、チューブをしっかり留めるか、またはケーブル締め具 と共に使用されても良い。スプライストレイ９４は、スプライスインサート９８ を収容するための１つ以上のパッド部分、すなわち凹所１２８をも備えている。 クリップ１３０は、移動トレイ９２に提供されて、隣接スプライストレイ９４を その収納位置で着脱自在にしっかり留め、スプライストレイ９４は同一のクリッ プ１３２を備えていても良い。スプライストレイ９４の側面に形成された重複タ ブ１３４は、トレイがきちんと積み重ねられた状態を維持し易くする。移動トレ イ９２およびスプライストレイ９４は、好ましくはポリカーボネートなどの射出 成形可能な熱可塑性重合体から成形される。上述の他の熱可塑性構成要素（本体 １２と、ベース１４と、歪み解放部材１８と）と共に使用される場合、絶対に何 の金属構成要素も閉鎖容器１０内に露出されないので、これは全ての誘電体ケー ブルの収納、および金属鎧装ケーブルには望ましい。コネクタ５２は、例えばビ ニールテープなどで巻き付けることができるので、露出した金属もない。 射出成形可能な材料を使用すると、トレイヒンジ機構を移動トレイ９２および スプライストレイ９４と一体的に形成できるようにもなる。特に、枢支ピン１３ ６、１３８は、移動トレイ９２の上部表面に形成され、同様の枢支ピン１４０、 １４２は、スプライストレイ９４の上部表面に形成される。これらのピンは、ス プライストレイの下部表面に沿って対応するように位置決めされたハブ内に嵌合 する。これらのハブおよびピンは全てのトレイの共通端に形成されるので、それ らは、その端部周りに配線されたファイバをよじらせずにアクセスする（傾ける ）ことができる。これらのハブは、第９図に示されるように、収納（平面）位置 から６０度傾けられる位置にトレイを付勢するように形成された、不規則な形状 、すなわち回り止めを備えた外壁を有する。枢支ピンは、ハブの外壁と同じ不規 則形状を備えた内部表面を有するソケット内に入れ子状に収められる。この特徴 は、積み上げられたトレイの下にあるトレイ内のファイバに手を使わずにアクセ スできるようにし、一体的に成形されたピンは、トレイに入出するファイバをよ じれさせる、或いは破損させることもなくトレイを枢支回動できるようにする。 スプライストレイ９４を他のトレイと一直線に配列するように、または移動トレ イ９２に対して平坦となるように戻すために、２つのボタン１４４が押されて、 係止機構が解除する。 本発明で使用される新スプライスインサート９８の幾つかの実施例が第１０Ａ −１０Ｃ図に示される。スプライスインサート９８は、融着、または機械的スプ ライスのいずれでも、不連続、またはリボンファイバのいずれに対しても、収容 するように形成されるが、それらは、結合器、スプリッタ、減衰器などの同様の 光学構成要素に合わせるのに同程度適している。第１０Ａ図に示されるスプライ スインサート９８ａは、多数の融着スプライスで使用するように設計され、好適 な実施例では方形、または平行四辺形であるスプライストレイ９４内に形成され た凹所１２８に略対応する形状を有するベース、すなわちパッド１４６を含む。 パッド１４６の端部に形成された耳状部１４８は、トレイ９４に形成された対応 形状切欠と一致して、インサート９８ａを凹所１２８に保持し易くする。感圧接 着剤などの、他の手段がパッドをトレイに取り付けるために提供できる。インサ ート９８ａは、個々のスプライス要素を収容するための一連の並列ネスト、すな わち溝を形成するように位置決めされる複数の指状突起、すなわちアーム１５０ ａを有する。アーム１５０ａは、スプライス要素に多点負荷を与えるように千鳥 状に配列され、好ましくは天然および合成ゴム、ポリウレタン、ＥＰＤＭ（また はそれとポリプロピレンとの混合）、ネオプレン、またはニトリルなどの弾性材 料から構成される。各アーム１５０ａは、それに形成されたフランジ、すなわち フック１５２を、それらがスプライス要素の所定の側に沿って交互に反対方向に 直面するように備えている、故に、示された実施例では、３つのアームがスプラ イス要素の各側に提供され、所定の要素は同方向に向いている２つのフックのそ の端部と、反対方向に向いている第３のフックのその中央部とによって掴まれる 。 第１０Ｂ図は、ＦＩＢＲＬＯＫスプライス１５４（ＦＩＢＲＬＯＫは３Ｍ社の 商標である）などの、不連続機械的スプライスで使用するように形成された代わ りとなるべきスプライスインサート９８ｂを示す。アーム１５０ｂはアーム１５ ０ａと同様であるが、これらはアーム１５０ａよりも薄く、フックは目立たない 。第１０Ｃ図において、スプライスインサート９８ｃは、不連続融着スプライス 要素１５６で使用するように形成されており、そのアーム１５０ｃは、横断面が ほぼ三角形で、下部のコーナが削り取られて、フックが形成されている。不連続 融着スプライスの２枚の層は、インサート９８ｃの溝に積み重ねられて、その容 量を２倍に、示された実施例においては１２個の要素にすることができる。 本発明は、順次インサートの全体寸法を低減し、スプライス要素への保持力を強 化および均等に分配して、置き換えられたゴムのために追加された解放領域に関 する先行技術のスプライスインサートにおける要件を排除し、これらの解放領域 の排除に関連する公差が大きくなる問題を回避する。これは、３０ショアＡから ５０ショアＤまでの範囲の、好ましくは６０〜８０ショアＡの範囲の、最も好ま しくは約７０ショアＡの硬度を有する、可撓性でもある千鳥状に配置されたアー ムによって達成される。インサート９８ａ〜９８ｃの構造によって、要素、すな わち間接続されたファイバを損傷させずにスプライス要素の挿入および取り出し が容易に行うことができるようになる。 本発明は特定の実施例を参照して説明してきたが、この説明は限定的に解釈さ れるべきものではない。本発明の代わりになるべき実施例だけでなく、開示され た実施例の様々な修正は、本発明の説明を参照すれば当業者には明白となろう。 例えば、ほとんど全ての構成要素は、ドーム状閉鎖容器だけでなく、インライン 閉鎖容器でも使用できる。故に、そのような修正は、添付の請求の範囲で規定さ れるように本発明の趣旨、すなわち範囲を逸脱することなく実施できることが予 期される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＵＡ(ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＢ，ＢＧ ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ， ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｅ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ， ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，Ｓ Ｇ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．スプライス要素などの複数の細長い光ファイバ構成要素を着脱自在にしっか り留めるための物品であって、 パッド部材と、 前記パッド部材に取り付けられて、それと略垂直をなして延在する複数の可撓 性アーム部材であって、個々の光ファイバ構成要素を収容するための一連の並列 溝を形成するように位置決めされ、前記溝の所定の１つに沿って千鳥状に配置さ れてその中に挿入されるどのような構成要素にも多点負荷を与える複数の可撓性 アーム部材と、 を備えた物品。 ２．前記アーム部材のそれぞれは、前記溝の所定の１つに光ファイバ構成要素を 保持するためのフックを有する、請求の範囲第１項に記載の物品。 ３．前記パッド部材には、光ファイバ収納トレイ内に形成された対応形状の切欠 に適合する複数の耳状部材が形成されている、請求の範囲第１項に記載の物品。 ４．前記パッド部材は、前記アーム部材と一体的に形成される、請求の範囲第１ 項に記載の物品。 ５．前記溝の少なくとも１つは、該溝の各側に少なくとも３つの前記アーム部材 を有する、請求の範囲第１項に記載の物品。 ６．前記アーム部材は、３０ショアＡから５０ショアＤまでの範囲の硬度を有す る材料から形成される、請求の範囲第１項に記載の物品。 ７．前記アーム部材は、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ＥＰＤＭ、ネオプ レン、ニトリル、それにこれら前述のものとポリプロピレンとの混合物とから成 るグループから選択された材料から形成される、請求の範囲第１項に記載の物品 。 ８．前記所定の一つの溝の片側の前記アーム部材に形成されたフックは、交互に 反対方向に向いている、請求の範囲第２項に記載の物品。 ９．前記アーム部材は、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ＥＰＤＭ、ネオプ レン、ニトリル、それにこれら前述のものとポリプロピレンとの混合物とから成 るグループから選択された材料から形成される、請求の範囲第６項に記載の物品 。 １０．前記アーム部材は、６０〜８０ショアＡの範囲の硬度を有する材料から形 成される、請求の範囲第６項に記載の物品。 １１．スプライスインサートを収容するための床領域を有するトレイ部材と、 前記スプライスインサートが前記凹所に着脱自在にしっかり留められるように 前記凹所の形状に対応する形状のパッドを有する少なくとも１つのスプライスイ ンサートと、を備える光ファイバスプライスオーガナイザであって、 前記スプライスインサートのそれぞれは、前記パッドに取り付けられ、それと 略垂直をなして延在する複数の可撓性アームとをさらに有し、前記アームは、個 々の光ファイバ構成要素を収容するための一連の並列溝を形成するように位置決 めされ、前記溝の所定の１つに沿って千鳥状に配置されて、その中に挿入された どのような構成要素にも多点負荷を提供する、光ファイバスプライスオーガナイ ザ。 １２．前記パッドには、複数の耳状部材が取付けられており、 前記トレイ部材には、前記スプライスインサートの１つが前記凹所の１つに設 置されたときに前記耳状部材を収容する切欠が、前記凹所に近接して形成されて いる、請求の範囲第１１項に記載の光ファイバスプライスオーガナイザ。 １３．前記アームは、６０〜８０ショアＡの範囲の硬度を有する材料から形成さ れる、請求の範囲第１１項に記載の光ファイバスプライスオーガナイザ。 １４．前記アームは、天然および合成ゴム、ポリウレタン、ＥＰＤＭ、ネオプレ ン、ニトリル、それにこれら前述のものとポリプロピレンとの混合物とから成る グループから選択された材料から形成される、請求の範囲第１１項に記載の光フ ァイバスプライスオーガナイザ。 １５．前記溝の少なくとも１つは、該溝の各側に少なくとも３つの前記アームを 有する、請求の範囲第１１項に記載の光ファイバスプライスオーガナイザ。 １６．前記アームのそれぞれは、前記溝の所定の１つに光ファイバ構成要素を保 持するフックを有する、請求の範囲第１３項に記載の光ファイバスプライスオー ガナイザ。 １７．前記所定の１つの溝の片側の前記アームに形成されたフックは、交互に反 対方向を向いている、請求の範囲第１３項に記載の光ファイバスプライスオーガ ナイザ。 １８．前記パッドは、前記アームと一体的に形成される、請求の範囲第１４項に 記載の光ファイバスプライスオーガナイザ。 １９．前記溝のそれぞれは、前記の１つの溝の各側に少なくとも３つの前記アー ムを有する、請求の範囲第１８項に記載の光ファイバスプライスオーガナイザ。 ２０．内部へのアクセスを提供する開口部を有する中空本体部材と、 複数の光ファイバを内部に有する光ファイバケーブルを前記本体部材にしっか り留める手段と、 前記本体部材内に配置されており、第１および第２の凹所と該凹所に近接して 形成された切欠とを有するスプライストレイと、 前記第１凹所および第２凹所内にそれぞれ配置された第１および第２のスプラ イスインサートと、を備える光ファイバスプライス閉鎖容器であって、 各スプライスインサートは、パッドと、該パッドに取り付けられ、それと略垂 直をなして延在する複数の可撓性アームとを有し、前記アームは、個々の光ファ イバスプライス要素を収容するための一連の並列溝を形成するように位置決めさ れ、前記溝のそれぞれに沿って千鳥状に配置されて、その中に挿入されたどのよ うな要素にも多点負荷を提供し、所定の溝の各側に少なくとも３つの前記アーム が在り、前記アームのそれぞれは前記溝の所定の１つにスプライス要素を保持す るフックを有し、前記１つの溝の片側に沿うアームに形成されたフックは交互に 反対方向に向き、前記パッドには前記スプライストレイのそれぞれの切欠と係合 する複数の耳状部が取付けられており、前記パッドと、耳状部と、アームとは、 天然および合成ゴム、ポリウレタン、ＥＰＤＭ、ネオプレン、ニトリル、それに これら前述のものとポリプロピレンとの混合物とから成るグループから選択され た材料から一体的に形成され、６０〜８０ショアＡの範囲の硬度を有する、光フ ァイバスライス閉鎖容器。