JPH11502735A - 接着性マージンを有する外科用ドレープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は接着性の縁又は縁取を有し、不透液性層（２）とこれへ取り付けられた吸収性材料層（１）とから成る外科用ドレープ（Ｓ１−Ｓ４）に関する。本発明によれば、外科用ドレープ（Ｓ１−Ｓ４）の少なくとも一つの縁又は縁取には使用時に患者の体に近接する側に接着被覆（５）を含む別個の縁片（４１−４４）が取り付けられる。

Description

【発明の詳細な説明】 接着性マージンを有する外科用ドレープ 本発明は自己接着性の縁又は縁取を有し、不透液性層とこれへ取り付けられた 吸収性材料層とから成る外科用ドレープに関する。 殆どの外科手術に於て、外科手術部域又は創傷部域は複数枚の外科用ドレープ 、手当用タオル又は同類物を用いて仕切られ、それら外科用ドレープは外科手術 部域の回りへ患者の上に配置され、またそこで外科手術部域の方に面したドレー プの縁に沿って患者の皮膚へ取り付けられる。外科手術部域の回りへの外科用ド レープの付与を容易化するために、しばしばドレープにはドレープの一つの縁の 下面に接着被覆が設けられる。吸収性材料が可塑性層上に積層された不織材料か ら構成される冒頭で定義された種類の周知の外科用ドレープについての問題の一 つは、隣接するドレープの相互に一部重畳した縁部分で接着結合が緩む危険性が あるということである。他の問題は、前記縁部の特性が外科用ドレープ製造用の 材料の特性に完全に依存しており、故に当該付与に最適な特性を常に有するわけ ではないことである。またかかる外科用ドレープの縁又は縁取に沿って接着被覆 を提供することはドレープの製造を複雑にする。 本発明の目的はこれらの問題を回避することである。 この目的は、ドレープの少なくとも一つの縁は別個の縁片を含み、前記縁片は ドレープ自体へ取り付けられまた使用時に患者の体に近接する側に接着被覆を含 むことを特徴とする上記種類の外科用ドレープにより本発明に従い達成される。 縁片は一般にドレープと別個の部分を含むので、縁片製造用の材料は前記縁片に 所望される特性に従い選択でき、一方、同時に一般に外科用ドレープ、即ちドレ ープ自体を前記縁片とは独立して最適化させることができる。更には、相互隣接 する外科用ドレープの縁片の一部重畳した部分間の接着結合が使用時に緩む危険 性は、縁片材料及び接着被覆を適切に選択することにより除去できる。更には、 接着被覆をドレープ縁片へ付与する工程はドレープ自体の製造とは別個のもので あり、これは上記種類の周知ドレープの製造と比較してドレープ製造をより簡単 化し、かかる製造をより費用のかからないものにする。 一好適実施例に於て、別個の縁片はドレープの縁の全長に沿って延びこのドレ ープ縁と協働し、また前記別個の縁片は可塑性材料から製造される。また縁片は 縦方向よりも横方向に剛性があり、使用時に患者から遠位な側で外科用ドレープ 自体へ取り付けられる。好ましくは縁片は外科用ドレープへ膠着又は溶着される 。 一変化例に於て、縁片は外科用ドレープへ使用時に患者に近接するドレープの 側で取り付けられる。 他の変化例に於て、別個の縁片は蒸気透過性材料から製造される。 本明細書で外科用ドレープとは、全ての寸法のドレープを意味し、故に手当用 タオル、腹部シート、プレーンシート、スリットシート等も含む。 以下、本発明について添付図面を参照しながら説明する。 図１は手術台に横たわった患者の概略斜視図であり、ここで外科手術部域又は 創傷部域は本発明の一実施例に従い構成された４枚の外科用ドレープを用いて仕 切られている。 図２は図１の外科用ドレープの一つの縁又は縁取の縦方向に対して横方向に取 った断面図である。 図１は手術台に横たわった患者を示し、ここで矩形の外科手術部域Ｏが４枚の 外科用ドレープＳ１−Ｓ４を用いて仕切られている。図２に示す如く、これらの ドレープＳ１−Ｓ４の各々は積層体から成り、前記積層体は例えば不織材料の如 き吸収性材料の上方層１と、中間可塑性層２と、例えばワッディング状材料の如 き柔軟な材料の底部層３とを含む。縁片４は適当な方法、例えば膠着又は溶着に より、外科手術部域Ｏの方に面する積層体１−３の縁へ取り付けられる。各縁片 ４は積層体１−３の前記縁又は縁取の少なくとも一部に沿って延び、また縁片４ の一部は積層体の縁を越えて外方向に延びる。接着ビード又はストリング５は前 記縁片の縦方向自由側縁の下側に付与される。縁片の縦方向は、各縁片が取り付 けられたドレープＳ１−Ｓ４の積層体１−３の縁と平行な方向として定義される 。図１のドレープＳ１−Ｓ４の縁片はそれぞれ参照符号４１、４２、４３及び４ ４で示される。 好ましくは縁片は無フラッフ材料から作られ、これにより材料のどの部分も緩 まなくなり外科手術部域又は創傷部域内へ入り込むこともなくなる。また好まし くは材料は疎水性であり、あるいは疎水性に作られており、これは外科創傷部か ら液体が吸収されることを防ぎ、また各縁片４１−４４の相互重畳部分間で接着 結合部が緩む危険性を除去する。縁片が患者の体の形状に一致又は追従できるこ とも重要であり、縁片製造用の材料は横方向軸線の回りで高度に可撓性があり、 また好ましくは弾性を有する。縁片材料が縦方向軸線の回りで相対的に曲げ剛性 を有しているならば、取り扱いの観点から利点が得られる。疎水化された不織材 料、あるいは異なる種類の幾つかの層から成る材料も使用できる。 皮膚への刺激又は他の皮膚反応の危険性を減らすために、縁片は蒸気透過性プ ラスチックフィルム、所謂空気透過性プラスチックから成ることができる。好ま しくは接着被覆は肌に優しい接着剤から成り、また連続又は間欠被覆にできる。 縁片は不透明又は透明のどちらにもでき、縁片の幅は外科用ドレープが使用され る外科手術の種類に従い変えることができる。接着ビード又はストリングの幅も 必要に応じてまた所望に応じて変えることができる。 前述の如く、縁片は外科用ドレープの一つの縁又は縁取に沿って全体的に又は 部分的に延出できる。図１に示す縁片４２、４４はそれぞれ外科用ドレープＳ２ 及びＳ４の一つの縁の全長に沿って延び、一方、縁片４１、４３は各ドレープＳ １及びＳ３の中央部分に沿って延びるだけである。 外科用ドレープを製造した後で、そのドレープを折り畳みまた無菌包装するの に先立って、接着ビードは剥離紙で覆われ、縁片はその包装体を折り畳むと共に ドレープの上方縁にわたり任意に折り畳み込むことができ、それにより使用時の 付与が容易化される。 図示及び記載された外科用ドレープの実施例は本発明の範囲内で多くの方法に より改変できることは理解されよう。例えば、縁片は、ドレープ自体の上側に図 １の場合の如く取り付ける代わりに、ドレープ自体の下側に取り付けることがで きる。更には、ドレープ積層体は記載されたものとは異なる構成を有することが でき、例えばそれは不織材料以外の吸収性材料を含むことができ、あるいは３枚 の層の代わりに２枚の層から成ることができる。勿論、縁片はドレープ積層体の 一つよりも多い縁に沿って取り付けできる。例えば、ドレープが外科用スリット シートである場合、縁片はそのスリットの両側に取り付けできる。故に本発明は 以下の請求の範囲の内容により専ら制限される。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年５月１２日 【補正内容】 請求の範囲 １．接着性の縁を有し、不透液性層（２）とこれへ取り付けられた吸収性材料 層（１）とから成る外科用ドレープ（Ｓ１−Ｓ４）に於て、ドレープ（Ｓ１−Ｓ ４）の少なくとも一つの縁又は縁取が別個の縁片（４１−４４）を含み、前記縁 片はドレープ自体を構成する複合層へ、縁片の一部が前記ドレープ自体の縁を越 えて外方向に延びた状態で、取り付けられまた縁片は使用時に患者の体に近接す る側に接着被覆（５）を含むことを特徴とする外科用ドレープ。 ２．別個の縁片（４２、４４）は関連ドレープ縁の全長に沿って延びることを 特徴とする請求の範囲第１項記載の外科用ドレープ。 ３．別個の縁片（４１、４３）は関連ドレープ縁の一部に沿ってのみ延びるこ とを特徴とする請求の範囲第１項記載の外科用ドレープ。 ４．別個の縁片（４１−４４）は可塑性材料から作られることを特徴とする請 求の範囲第１項又は第２項記載の外科用ドレープ。 ５．縁片（４１−４４）は縦方向よりも横方向に硬質であることを特徴とする 請求の範囲第４項記載の外科用ドレープ。 ６．別個の縁片は蒸気透過性材料から作られることを特徴とする請求の範囲前 項の何れか一項記載の外科用ドレープ。 ７．縁片（４１−４４）は使用時に患者から遠位のドレープ（Ｓ１−Ｓ４）の 側で外科用ドレープに取り付けられることを特徴とする請求の範囲前項の何れか 一項記載の外科用ドレープ。 ８．縁片は使用時に患者に近接するドレープの側で外科用ドレープに取り付け られることを特徴とする請求の範囲前項の何れか一項記載の外科用ドレープ。 ９．縁片は外科用ドレープに膠着又は溶着されることを特徴とする請求の範囲 前項の何れか一項記載の外科用ドレープ。 10．縁片は多層材料から成ることを特徴とする請求の範囲前項の何れか一項記 載の外科用ドレープ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．接着性の縁を有し、不透液性層（２）とこれへ取り付けられた吸収性材料 層（１）とから成る外科用ドレープ（Ｓ１−Ｓ４）に於て、ドレープ（Ｓ１−Ｓ ４）の少なくとも一つの縁又は縁取が別個の縁片（４１−４４）を含み、前記縁 片はドレープ自体へ取り付けられまた使用時に患者の体に近接する側に接着被覆 （５）を含むことを特徴とする外科用ドレープ。 ２．別個の縁片（４２、４４）は関連ドレープ縁の全長に沿って延びることを 特徴とする請求の範囲第１項記載の外科用ドレープ。 ３．別個の縁片（４１、４３）は関連ドレープ縁の一部に沿ってのみ延びるこ とを特徴とする請求の範囲第１項記載の外科用ドレープ。 ４．別個の縁片（４１−４４）は可塑性材料から作られることを特徴とする請 求の範囲第１項又は第２項記載の外科用ドレープ。 ５．縁片（４１−４４）は縦方向よりも横方向に硬質であることを特徴とする 請求の範囲第４項記載の外科用ドレープ。 ６．別個の縁片は蒸気透過性材料から作られることを特徴とする請求の範囲前 項の何れか一項記載の外科用ドレープ。 ７．縁片（４１−４４）は使用時に患者から遠位のドレープ（Ｓ１−Ｓ４）の 側で外科用ドレープに取り付けられることを特徴とする請求の範囲前項の何れか 一項記載の外科用ドレープ。 ８．縁片は使用時に患者に近接するドレープの側で外科用ドレープに取り付け られることを特徴とする請求の範囲前項の何れか一項記載の外科用ドレープ。 ９．縁片は外科用ドレープに膠着又は溶着されることを特徴とする請求の範囲 前項の何れか一項記載の外科用ドレープ。 10．縁片は多層材料から成ることを特徴とする請求の範囲前項の何れか一項記 載の外科用ドレープ。