JPH11502013A - 全光学高速読取繊維結合型熱ルミネッセンス線量計システム - Google Patents

全光学高速読取繊維結合型熱ルミネッセンス線量計システム

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JPH11502013A JP8506036A JP50603696A JPH11502013A JP H11502013 A JPH11502013 A JP H11502013A JP 8506036 A JP8506036 A JP 8506036A JP 50603696 A JP50603696 A JP 50603696A JP H11502013 A JPH11502013 A JP H11502013A
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Abstract

(57)【要約】 放射線源を遠隔モニターする熱ルミネッセンス放射線量計システムについて開示される。このシステムは、遠隔位置に配置され、電離線に曝した時電離線からのエネルギを蓄えかつ蓄えられたエネルギを第1波長の熱ルミネッセンス光の形態で、予定の励起第2波長の光エネルギに曝して励起した時に放出する新規の半導体をドーピングしたガラス材料を利用した放射線感応熱ルミネッセンス線量計を有している。システムは更に、予定の励起第2波長の励起光エネルギを供給する光学源と;熱ルミネッセンス放射を測定する熱ルミネッセンス検出器と;光学源から放射線感応熱ルミネッセンス線量計へ予定の励起光エネルギを通して放射線感応熱ルミネッセンス線量計を励起させ蓄えられたエネルギから熱ルミネッセンス光を発生させ、また熱ルミネッセンス光を熱ルミネッセンス検出器へ通して、予定の励起第2波長の光エネルギで熱ルミネッセンス線量計を加熱した時に生じる熱ルミネッセンス放射を熱ルミネッセンス検出器で測定させる光学繊維とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】 全光学高速読取繊維結合型熱ルミネッセンス線量計システム 1.発明の分野 本発明は、線量計、特にファイバーオプチックス構成要素と共に放射線感応ガ ラス材料(線量計)を用いて紫外線、X線またはガンマ放射線のような放射線源 を遠隔モニターする新規の高速読取熱ルミネセンス線量計に関するものである。 2.関連技術の開示 放射線被曝レベルをモニターするのに長年に渡って熱ルミネッセンス(TL) 材料が使用されてきた。これらの線量計は、数分から数日、数年にわたる期間の 間の蓄積された放射線被曝を測定する。個人の放射線被曝をモニターする“フィ ルムバッジ”においては普通、金属・イオン活性化フッ化リチウム(LiF)ま たはフッ化カルシウム(CaF2)のような材料が使用される。これらの材料は 一般に、粉末を乳白色ペレットに押圧して作られる。深紫外線、X線またはガン マ放射線のような電離線に暴露すると、自由電子が発生され、材料にトラップさ れる。これらの自由電子は、材料に熱源を加えて電子を解放させるまでトラップ されたままである。自由電子は材料内でイオント再結合し、その結果光が放出さ れる。放出される光の量は放射線被曝線量に比例している。 実際に使用される熱ルミネッセンス線量測定(TLD)材料は通常、光の散乱 性が高いため大きさが制限される。放射線量の測定には表面近くに発生した光だ けが有効に使用され得る。その結果、通常使用される市販の線量材料の寸法はほ ぼ2mm×2mm×0.2mm である。このように寸法が小さいため材 料の動的範囲及び極限感度は制限される。 熱ルミネッセンス線量測定(TLD)に対する伝統的な研究としてはフィルム バッジや他の監視パッケージから線量計材料を収集すること及び試料を制御され た速度で加熱しかつ光の放出を温度の関数として監視する機械の内部に材料を挿 置することが含まれている。 放射線量の測定のためにガラス材料が研究されてきた。あるガラスでは、放射 線に暴露するとガラスは暗色化し、この暗色化の度合いを用いて放射線の線量が 測定される。また熱ルミネッセンスガラスも報告されてきた。熱ルミネッセンス 線量測定(TLD)にこれらのガラスを使用する有効性は、低読出温度、結晶燐 光物質に比べて低い感度及び低飽和線量を含む多くの理由で制限されてきた。 ファイバーオプチックスTLDシステムも提案されてきた。あるシステムでは 伝統的なTL燐光物質を利用し、これを直径0.6mm の光学繊維の端部に取付けて いる。燐光物質の一表面には吸収性材料が取付けられ、またダイオードレーザー を用いて吸収性材料を加熱し、加熱した吸収性材料による拡散加熱によってTL 燐光物質を加熱する。このシステムは遠隔ファイバーオプチックスレーザーTL Dシステムと呼ばれている。このシステムの性能は種々制限される。まず、TL 材料は、レーザー加熱源がTL材料を通って吸収性材料に伝達できるように非常 に薄く、ほぼ0.1mm でなければならない。結果として、十分なTL感度を達成す るために、TL材料の直径は適当に大きくなければならない。また光学繊維の直 径もTL線量計の大きさに合うように大きくなければならない。繊維カテーテル を挿入して身体の放射線被曝を生体内モニターするのに応用した場合には、比較 的小さな繊維を使用できれば改善が得られる。 積層されたTL材料を加熱するのにレーザー加熱法が提案されてきた。こ の研究では、加熱源としてCO2レーザーが使用された。この方法は急速で効率 的な加熱をもたらすが、ファイバーオプチックス利用の場合には実用的でない。 というのは、通常の光学繊維がCO2レーザーの波長を通さず、また特異のCO2 透過性繊維が直径の大きな(0.7mm 〜2mm)利用に制限されそして熱ルミネッセ ンスに相応した可視光波長に対する透過性が制限され、更には非常に高価(1m 当たりの繊維価格はほぼ1000USドル、10mでは価格5500USドル)であるからであ る。発明の概要 従って、本発明の目的は改良型の線量計を提供することにある。 本発明の別の目的は、深紫外線、X線またはガンマ放射線のような放射線源を 遠隔モニターする線量計装置を提供することにある。 本発明のさらに別の目的は、ファイバーオプチックス構成要素と共に放射線感 応ガラス材料(線量計)を用いて放射線源を遠隔モニターする高速読取熱ルミネ ッセンス線量計を提供することにある。 本発明のこれら及びその他の目的は、遠隔位置に配置され、電離線に曝した時 電離線からのエネルギを蓄えかつ蓄えられたエネルギを第1波長の熱ルミネッセ ンス光の形態で、予定の励起第2波長の光エネルギに曝して励起した時に放出す る新規の半導体をドーピングしたガラス材料を利用した放射線感応熱ルミネッセ ンス線量計と;予定の励起第2波長の励起光エネルギを供給する光学源と;第1 波長の熱ルミネッセンス放射を測定する熱ルミネッセンス検出器と;光学源から 放射線感応熱ルミネッセンス線量計へ予定の励起光エネルギを通して放射線感応 熱ルミネッセンス線量計を励起させ蓄えられたエネルギから熱ルミネッセンス光 を発生させ、また熱ルミネッセンス光を放射線感応熱ルミネッセンス線量計へ通 して、予定の励起第2波長の光エネ ルギで放射線感応熱ルミネッセンス線量計を加熱した時に生じる熱ルミネッセン ス放射を放射線感応熱ルミネッセンス線量計で測定させる光学繊維とを有する熱 ルミネッセンス線量計システムを提供することによる達成される。図面の簡単な説明 本発明の上述した、またはその他の目的、特徴および利点は、添付の図面を参 照しながら後述の詳細な説明を熟読することによって、より明確に理解されるで あろう。添付の図面中で、同一のまたは類似した部位については、複数の図面に おいて同一の符号で表している。 第1図は、ZnS:Cu光ルミネッセンスの波長スペクトルを示すものである 。 第2図は、温度の関数としてZnS:Cuの熱ルミネッセンス発光の強度を示 すものである。 第3図は、本発明において使用されているZnS:Cuガラス放射線量計材料 の熱ルミネッセンスのガンマ線ドーズ量依存性を示すものである。 第4図は、第3図に示した熱ルミネッセンスガラス材料の特性と、従来の、市 販されている放射線量計材料TLD−100の特性との比較を示したものである 。 第5図は、本発明による熱ルミネッセンス放射線量計システムを示す概略線図 である。 第6図は、本発明の熱ルミネッセンス放射線量計システムを、廃棄物保管所か らの核汚染のモニターに使用した第1使用例を示すものである。 第7図は、本発明の熱ルミネッセンス放射線量計システムを、放射線治療を受 けている患者の体内における放射線ドーズ量の生体内放射線モニターに使用した 第2使用例を示すものである。 第8図は、硫酸銅ドーピング溶液内の硫酸銅の濃度を変化させて、実施例1の 手順に従って作成した試料を硫酸銅濃度の関数としての熱ルミネッセンス信号を 示すものである。 第9図は、硝酸亜鉛ドーピング溶液内の硝酸亜鉛の濃度を変化させて、実施例 1の手順に従って作成した試料を硝酸亜鉛濃度の関数としての熱ルミネッセンス 信号を示すものである。 第10図は、熱ルミネッセンス発光ピーク位置におけるZnS濃度の効果を示す ものである。曲線(a)は、バイコールガラス内の銅活性(1mg Cu/ml ドーピ ング溶液)ZnS微細結晶の低濃度(ドーピング溶液内の1g/100mlの硝酸亜鉛 に相当する)において観察された典型的な熱ルミネッセンスを示し、曲線(b) は、バイコールガラス内の銅活性(1mg Cu /mlドーピング溶液)ZnS微細結 晶の比較的高い濃度(ドーピング溶液内の10g/100mlの硝酸亜鉛に相当する)に おける、比較的高い温度発光ピークの成長を示す。 第11図は、実施例1に従って製造された銅活性ZnS/バイコールガラス複合 燐光物質の励起および発光スペクトルを示すものである。 第12図は、実施例2に従って製造されたユウロピウム活性KCl/バイコール ガラス複合燐光物質の励起および発光曲線を示すものである。好ましい実施例の詳細な説明 本発明において説明されている熱ルミネッセンス放射線量計システムは、本発 明者達により最近開発された新規の、半導体でドーピングしたガラス材料を使用 するものであり、この半導体をドーピングしたガラス材料は上述した海軍ケース 第76,342号に説明されている。この半導体をドーピングしたガラス材料の配合の 1つは、イオン化銅で活性化したナノメータサイズの硫化 亜鉛結晶から成る。深紫外線、X線またはガンマ放射線といった電離線で照射す ることにより、複合ガラス材料内にトラップ電子が形成される。電子は、材料の 温度が約150℃に上昇するまで捕獲された状態に保たれる。この温度において、 トラップ電子のいくつかはイオン化銅と再結合し、波長が約500ナノメータ(nm )の緑色の光を生じる。熱ルミネッセンススペクトルは紫外線励起光ルミネッセ ンススペクトルと類似すると予測される。 第1図はレーザーパルス(後述する)で励起されたバイコールガラス内の例示 的な材料、銅(Cu)微細結晶(ZnS:Cu)でドーピングした硫化亜鉛(Z nS)、の光ルミネッセンススペクトルを示している。これは光ルミネッセンス スペクトルであるが、本発明による熱ルミネッセンス放射線量計を使用して観察 された熱ルミネッセンスと本質的に同じスペクトル出力である(第5図に関連し て説明している)。 この具体例としてZnS:Cu半導体でドーピングしたガラス材料から放出さ れた、第1図に示した波長の範囲は、市販の熱ルミネッセンス測定装置に適して いる。このような装置の殆どは、この波長範囲内の波長に対して敏感である。赤 色波長(Redder wavelength)は、黒体放射との干渉のために好ましくないこと がしばしばあるが、使用することは可能である。本発明による放射線量計システ ムは赤色放出を読み取るように改造することができる。具体例としてZnS:C u半導体でドーピングしたガラス材料は約266ナノメータ(nm)で紫外光を吸収 し、第1図に示したように、約400nmから約620nmに渡る広帯域において光ルミネ ッセンスを放出し、また、約500nm(青緑色)においてピーク強度に達する。 第2図は、具体例としてZnS:Cu半導体でドーピングしたガラス材料から 、温度の関数として放出された熱ルミネッセンスの強度を示している。さらに詳 細には、第2図は、例えばコバルト60ガンマ放射線の20グレイ (Gy)照射に曝した後の、バイコールガラス内のCuでドーピングしたZnSの 熱ルミネッセンス発光曲線を示している。第2図に示したスペクトルは、具体例 としてZnS:Cu半導体でドーピングしたガラス材料を、約50℃から約350℃ の温度範囲にかかる一定の温度で加熱し、次に光電子増倍管(図示せず)で熱ル ミネッセンス出力を測定することにより得られる。 第2図の成長すなわち発光曲線は、約100℃における熱ルミネッセンス(TL )信号の開始と、2つのピークを示している。約160℃で第1ピークに達し、約2 20℃で第2ピークに達する。約350℃に達するまで、温度が上昇するに従いさら に多くの光が放出される。先に捕獲された電子は、この時点でイオン化銅と再結 合し、これ以上の光を生じない。具体例としてZnS:Cu半導体でドーピング したガラス材料が、次の放射線ドーズ測定用に再び使用される。 第3図は、本発明による、具体例としての熱ルミネッセンスZnS:Cuガラ ス放射線量計材料のドーズ量特性を示したものである。これは、約10-4グレイ( Gy)から約103Gyの範囲にかかるコバルト60ガンマ線放射線ドーズ量の機能と しての総熱ルミネッセンス光出力のプロットである。熱ルミネッセンス(TL) 信号は、広範囲(ほぼ7桁の大きさ)の照射にかけて直線を描くと観察された。 第4図は、第3図に示した熱ルミネッセンス放射線量計ガラス材料ZnS:C uの特性と、従来の放射線量計材料TLD−100を比較したものである。第4 図における5つの黒い丸が表しているものは、熱ルミネッセンス信号と、第3図 に示した熱ルミネッセンスガラス材料ZnS:Cuの特性を表すドーズ量Gyであ り、また、4つの白い丸が表しているものは熱ルミネッセンス信号と、従来の放 射線量計材料TLD−100の特性を表すドーズ量Gyである。TLD−100は マグネシウムおよびチタンによって活性化 したフッ化リチウム放射線量計である。TLD−100は非常に感度の優れ、良 質の熱ルミネッセンス信号を発生させる放射線量計である。第4図からわかるよ うに、本発明で使用した放射線量計の新しいZnS:Cuガラス燐光物質材料は 、従来の放射線量計燐光物質TLD−100材料よりも優れた感度を備えている 。 第5図は本発明による全光学高速読取熱ルミネッセンス放射線量計システム1 5を示している。熱ルミネッセンス放射線量計システム15は、中央モニタース テーション20、遠隔配置され、光学的に透明な熱ルミネッセンス(TL)ガラ ス放射線量計17、そして中央モニターステーション20とTL放射線量計17 を結合させる光学繊維または光学繊維ケーブル27を備えている。中央モニター ステーション20は光源21、ダイクロイックビームスプリッタ23、集束レン ズ25、フィルタ31、熱ルミネッセンス(TL)検出器33を備えている。ダ イクロイックビームスプリッタ23の代わりに一方向ファイバスプリッタまたは 光結合器を使用し、ダイクロイックビームスプリッタ23と同じ働きを得ること もできる(後述する)。 光学的に透明な熱ルミネッセンス(TL)ガラス放射線量計17は、第1図か ら第4図に関連して既に説明した熱ルミネッセンスガラス放射線量計材料を含ん でいる。熱ルミネッセンスガラス放射線量計材料にはさらに光源21(後述する )からの光エネルギーを吸収するための、ネオジム(Nd)、イッテルビウム( Yb)、エルビウム(Er)、希土類イオンといった吸収体またはドーパント( 図示せず)、あるいはこれらの吸収体を組み合わせたものが備えられている。吸 収体はガラス放射線量計17(後述する)から放出される熱ルミネッセンスの波 長範囲において透明であるものを選ぶ。 TL放射線量計17内に設けられた吸収体(1つ、または複数を組み合わ せたもの)の濃度は、放射線量計17所望の長さに合わせて調節することが可能 である。吸収体が高濃度であれば、短い放射線量計17で、光源21から放出さ れる全光エネルギーを吸収することができる。低濃度の吸収体は比較的長い放射 線量計17に使用できる。 例えば、ガラス放射線量計17における、4重量%の濃度のネオジムイオン( Nd3+)の吸収断面積は、800nmにおいてa=8cm-1である。この濃度では、光 源21から放出される800nmの光の90%は、3mmの距離で吸収される。0.4重量% の濃度のネオジムでは、30mmの長さで90%が吸収される。8重量%の濃度のネオ ジムでは、1.5mmの長さで90%が吸収される。希土類イオンは、加熱効率を低下 させる傾向にある高い蛍光収量を有している。高濃度の使用により蛍光収量が減 少し、加熱効率が高まる。ネオジムイオンドーパントの場合、4%から7%の濃 度が適切である。 熱ルミネッセンス(TL)放射線量計17の材料は、ロッド、ファイバ、板、 またはチューブの形状であることができる。ガラス放射線量計17の端部に、光 広帯域反射コーティング19を設けても良い。 第5図に示した熱ルミネッセンス放射線量計システム15の操作において、光 源21(例えば、0.8〜10ミクロンの範囲のダイオードレーザ、ガスレーザ、分 子レーザまたは固体レーザ)から放出された0.8〜10ミクロンの光が、例えば830 ナノメータ(nm)の波長で、ダイクロイックビームスプリッタ23を通過し、例 えば数キロメータに及ぶ長さの光学繊維または光学繊維ケーブル27内にレンズ 25によって集束される。光学繊維27の最遠方端29は熱ルミネッセンス放射 線量計17の放射線量計ガラス材料と溶着されているため、放射線量計ガラス材 料が効果的に光学繊維27の一部になっている。従って、光学繊維27は、レー ザダイオード21からの光エネルギーをTL放射線量計17内の熱ルミネッセン ス材料へとまっすぐに伝搬する。 光学繊維27の最遠方端において、TLガラス放射線量計17と光学繊維27が ほぼ同一の端部面形状を設け、光学繊維27からTLガラス放射線量計17への 光エネルギーの伝搬が最大になるようにすることが好ましい。 例えば、TLガラス放射線量計17に挿入される830nmのレーザ光は、例えば ネオジム(Nd)、イッテルビウム(Yb)、エルビウム(Er)より選択され た光吸収ドーパント内の希土類イオンによって効果的に吸収され、熱に変化する 。この熱は、例えば深紫外線、X線またはガンマ放射線といった放射線源(図示 せず)からの電離放射線によって予め放射した放射線量計17内のTLガラス材 料内に、約500nm(第1図に示したとおり)の波長で青緑色の熱ルミネッセンス を誘導するのに十分なものである。 この場合、光源21のタイプは、熱ルミネッセンスガラス放射線量計17内の 熱ルミネッセンスガラス材料を加熱してその結果熱ルミネッセンス放出を生じる のに十分な、適切な光波長における光エネルギーを提供するものであればどのよ うなものでも良い(既述の、例示したダイオードレーザ、分子レーザ、固体レー ザ等)ことが強調されるべきである。 放射線量計17内における青緑色の500nm熱ルミネッセンス光は、光学繊維2 7を通って逆行し、レンズ25によって視準され、ダイクロイックビームスプリ ッタ23へと伝搬される。光広帯域反射コーティング19がガラス放射線量計1 7の一端に配置されている場合、反射コーティング19は、光学繊維27に逆反 射することによって、放射線量計の最端部からの熱ルミネッセンスのいかなる損 失をも減少させ、その結果さらに多くの熱ルミネッセンス光がビームスプリッタ 23に逆送される。 ダイクロイックビームスプリッタ23は、830nmの半導体レーザ光を伝搬し、 TL放射線量計17からの500nmの青緑色の光を反射するように設計されている 。反射された500nmのTL光は、吸収種(absorbing species)から バックグラウンド光または光ルミネッセンスを除去するためにフィルタ31によ って露光され、次に、約450nmから約550nmまでの範囲の光に敏感な熱ルミネッセ ンス検出器33により検知される。熱ルミネッセンス検出器33は、例えば、光 電子増倍管、フォトダイオード、その他の適当な光検知器であり、TLガラス放 射線量計17からの熱ルミネッセンス放出を測定する。 遠隔放射線量測定には多数の方法がある。次の第6図、第7図の説明において 遠隔放射線量測定について説明する。 第6図は、廃棄物保管所からの核汚染のモニタリングにおける、本発明による 熱ルミネッセンス放射線量計システムの第1使用例を示している。核施設周辺の 地下水汚染のモニタリングは重要な問題である。第5図に示したTLガラス放射 線量計17は厳しい条件の環境下での耐久性に優れている。 第6図に示すように、これら一連の繊維結合放射線量計17は、核廃棄物保管 施設の周囲の様々な場所の地下に埋めて廃棄物保管所37からの核廃棄浸出また は漏出35をモニターすることができる。放射線量計17は対応する光学ケーブ ルによって、第1図に示した中央モニタリングステーション20と類似した中央 モニタリングステーション39とつなぐことができる。次に、モニタリングステ ーション39内のコンピュータ制御されたX−Yトランスレータ(図示せず)は 、光源21(第5図)からの光を受容するように各光学繊維を選択的に配置し、 その中央モニタリングステーション39から放射線量計17を選択的に調べる。 これにより核廃棄材料のサンプリングに関る様々な問題にかかる費用を削減する ことができる。放射線量計17は調べられた後も再使用が可能である。 本発明による熱ルミネッセンスガラス放射線量計システム15に放射された放 射線の量を表わす熱ルミネッセンス放出データは、システム15を調べ るダイオードレーザ21(第5図参照)により何度でも読むことができる。シス テム15は毎時間、毎日、毎週、毎月、毎年またはこの他の所望の時間に調べる ことができる。いつでも構わない。放射線量計システム15における熱ルミネッ センスガラス材料は非常にでこぼこしているため、長期間地中に埋めておくこと ができる。第6図において、核漏出35の方向および核汚染の量は、複数の放射 線量計17でいくつかの測定を行うことにより精密に表すことができる。第6図 に示した中央データ処理施設39において、単一ダイオードレーザ21(第5図 参照)および単一熱ルミネッセンス検出器33(第5図参照)は各々異なる光学 繊維ケーブル27に選択的に向けられたレーザー光と共に使用することができる ため、放射線量計15のアレー全体をモニタリングするためのダイオードレーザ の数を最低1つにまで大幅に減らすことが可能である。従って、モニタリングを 行う広範囲の土地に配置された多数の熱ルミネッセンスガラス放射線量計17に アクセスするために必要なダイオードレーザ21(第5図)とTL検出器33( 第5図)は各々たった1つずつで済むため、本発明による放射線量計システムに かかる費用は大幅に減少する。 第7図は、放射線治療を受けている患者40の体内における放射線ドーズ量の 生体内放射線モニタリング用の、本発明による熱ルミネッセンス放射線量計シス テムの第2使用例を示している。 放射線治療を受けている患者40の体内の放射線ドーズ量のモニタリングは、 放射線治療の効果向上に役立つ。本発明による熱ルミネッセンス放射線量計シス テムのこの使用において、熱ルミネッセンス放射線量計17は光学繊維27の端 部につながれ、繊維カテーテル28と共に使用されて、放射線量計を患者である 人間40の体内へと導入する。この方法では、熱ルミネッセンス放射線量計17 は体内の任意の部分、例えば癌治療のための放射線治 療で放射線を放射された部分へと進められる。さらに、放射線量計17は放射さ れている腫瘍に隣接して配置することができるため、医者は放射線治療の最中に どの位の放射線ドーズ量を腫瘍に対して放射しているかを即座に知る事ができる 。これによって放射線ドーズ量をより正確に調節することができるので、健康な 細胞の二次的な損傷を減らすことができる。 さらに、繊維カテーテル28を患者40の体内にそのまま残し、光結合器(図 示せず)を使ってレーザダイオード21およびTL検出器33から切断すること が可能である。この方法でなら、繊維カテーテル28を患者40の体内に1度挿 入するだけで済み、患者は週毎に治療のために病院に通えばよいのである。繊維 カテーテル28は治療が終了した時に除去すればよい。これによって、非常に高 額なカテーテル法を低コスト化できる。新規の半導体をドーピングしたガラス材料 本発明による繊維結合熱ルミネッセンス放射線量計システムをさらに理解する ために、本発明者達によって最近開発された新規の半導体をドーピングした新規 のガラス材料について説明する。しかしながら、ダイオードレーザ21からの光 を吸収する吸収媒体を提供するために新規のガラス材料に添加されたNdイオン 、Ybイオン、Erイオンの吸収ドーパントについては、当業者にとって、希土 類イオンでの材料のドーピングが公知であるため説明を省く。 微細結晶無機固体/ガラス複合燐光物質は、多孔性のガラスマトリックス内に 無機固体と活性体を析出して製造される。析出は、例えば液相溶液からの析出、 またはCVDといった、ガラスをドーピングする従来の化学法を使って達成する ことができる。多くの場合において、最も便利な方法は液相溶液からの析出であ ろう。析出材料が微細結晶であり、ガラスが多孔性を保持 している場合、ここで使用する正確な析出プロセスおよび析出に採用されたパラ メータは重要でない。一般的に、析出した結晶の大きさは結晶が析出されるガラ スの孔の大きさによって調節されている。析出した結晶の成長を孔が規制するた め、析出した結晶の直径は結晶が沈降した孔の直径よりも小さい。しかし、多孔 性ガラスの孔は、実際には孔のように見える曲がりくねった経路であり、相互に 結合している場合もある。従って、ガラスにおけるドーパントの濃度が平均的且 つ効果的な孔の大きさよりも高くなり過ぎると、微細結晶が経路を通って成長し 、相互結合し、大きな結晶となってガラスの透明度を低下させる。 無機固体および活性体の析出に続いて、微細結晶中の活性体を促進し、結晶相 の品質と性質を調整するために、加熱処理を行うことができる。この加熱処理は 、活性体の拡散を大きく拡張するのに十分な温度にて行われる。通常、活性化温 度は、多孔性ガラスを部分的に、また、おそらくはさらに完全に固化するために 選択される。必要であれば、ガラス固化に必要な温度以下の温度で多孔性ガラス を活性化することもできる。しかし、活性化温度はガラスが液化してしまうほど 高温であってはいけない。7930バイコールガラス(Corning社製)について は、通常約800℃〜約1100℃の活性化温度が適用される。活性化温度はガラス融 解温度よりも低くなくてはならない。すなわちアニーリングは、ガラスの少なく とも部分的な固化を伴い(孔の少なくともいくつかはつぶれる)、ガラスのTg よりも高い温度を要する。 活性化に要する時間は、もし要求される固化の度合があれば、それによって変 わる。成分を混合する順番は重要ではないが、活性化処置の最中にガラスの全成 分が存在しなければならない。 適切な多孔性ガラスは、密に詰まり、曲がりくねっており、ナノメータサイズ であり、相互結合している孔または経路を備えた複数の無定形マトリッ クスである。正確な化学成分は重要ではない。このようなガラスには例えばCorn ing社製の多孔性のバイコールがある。バイコールガラスは96%シリカガラスで あるが、これはホウケイ酸塩ガラスを加熱処理してホウ素と珪酸塩位相とに分離 し、加熱処理したガラスに酸性エッチングを施すことにより大部分のホウ素位相 を除去して多孔性の96%シリカガラスを残すことにより得られる。バイコールガ ラスは、シート状、ロッド状、管状、そして不規則な形といった様々なサイズま たは形状で入手できる。適切な多孔性ガラスホスト(hosts)も、やはり従来の ゾルゲルガラス技術を使用して製造することができる。これらのガラスは、金属 製エステルまたはアルコキシドの塩基触媒あるいは酸触媒加水分解により製造で きる。単一成分または複合成分のガラスは、例えば珪酸塩、チタン酸塩、ゲルマ ニウム酸塩、ジルコニウム酸塩によって製造でき、またこれらを含むことができ る。ゾルゲルガラスにおける孔の大きさ、分布、密度は、加水分解の状態、乾燥 処理の詳細によって調整することができる。多孔性ゾルゲルガラスは、薄いフィ ルム形状同様に、様々な形状および大きさに製造する事が可能である。ゾルゲル 処理で製造された多孔性ガラスマトリックスには、純SiO2、純Al23(ア ルミナガラス)、純TiO2、そして、様々な特性のガラスを提供するためにこ れらを様々な比率で混合した混合物が含まれる。 微細結晶半導体分子(微細結晶)および少なくとも1つの活性体でドーピング する出発ガラスにおいて、平均的な孔の直径は、通常約10〜100オングストロー ムであり、さらに多くの場合約40〜75オングストロームであり、最も多くの場合 約40〜50オングストロームである。Corning社製の7930バイコールガラスの 平均的な孔の大きさは直径約40オングストロームである。直径が40オングストロ ームより小さい平均的な孔のサイズは、ゾルゲル処理で製造したガラスを使用し て得ることができる。直径が10オングストローム よりも小さい平均的な孔のサイズは、溶液を孔の中に拡散することが困難なため に実用的でない。直径が100オングストロームよりも大きな平均的な孔のサイズ は、採用した活性体と半導体の濃度により、確実に微細結晶の形成を得るには大 きすぎる。比較的大きなサイズの孔から製造されたガラスは光学的性質が減少す る。さらに、分子のサイズ分布は、直径が100オングストロームよりも大きな分 子の数を減少させるように選択するべきである。直径が100オングストロームよ りも大きな分子はガラスマトリックスの透明度を低下させる。 孤立および分離した微細結晶構造の形成を許容するため、20〜30体積%の孔密 度が理想的である。ボイド体積が大きすぎる場合、半導体微結晶(クリスタリッ ト)どうしが接近しすぎて結合し、微細結晶よりも大きな分子を形成してしまう 。孔の密度が比較的低いと、ガラスに導入される半導体材料の量を減らしてしま う。この状況はドーピングした光学繊維ケーブルといった特定の使用に適してい る。 本発明による材料の半導体分子の微細結晶性質は重要である。微細結晶のサイ ズが小さいため、これをドーピングしたガラスは透明度を保つ。微細結晶が十分 に小さければ(約80オングストローム未満で、120オングストロームより大きな 分子をなくすために分布を狭くする)、量子閉じ込めとなる。この量子閉じ込め の効果は多くの状況において好ましいが、本発明の多くの利益を得るためには量 子閉じ込め半導体分子は必要ない。 微細結晶燐光物質/ガラス混合物を製造するために多孔性ガラスにおいて析出 される適切な無機固体燐光物質材料の選択は、最も有用で効果的な体積燐光物質 についての従来の知識により指導される。無機固体と活性体の多くの組み合わせ を利用して製造する燐光物質には様々なタイプのものが文字通り無数にある。最 も有用な燐光物質には、亜鉛の硫化、または遷移金属もし くは希土類イオンで活性化したカルシウム、マグネシウム、ストロンチウムとい ったアルカリ土類の硫化物がある。活性化したZnS燐光物質は、陰極ルミネッ センス、エレクトロルミネッセンス、IR(赤外線)感度を含む様々な使用にお いて幅広く利用することができる。異なる活性体および/または共活性体が確認 されており、これらの関連する濃度は所望の使用にとって最も効果的である。例 えば、有用なZnS燐光物質は、希土類イオン、銀、銅、鉛、塩化物、マンガン イオンの中から選択した活性体と共活性体(必要であれば)を使って製造されて いる。 このリストは決して完全なものではない。半導体微細結晶をルミネッセンス的に 活性化するのに効果的な活性体濃度を提供するため、すなわち、微細結晶半導体 分子を、適当な波長における電子励起に反応して可視または赤外線の範囲で光を 放出することができるようにするために、ガラスに十分な活性体または(活性体 /共活性体)を採用するべきである。 ドーパントの濃度と恒等性により、微細結晶半導体をドーピングしたガラスの 異なる物理的および光学的な性質が得られる。例えば、銅活性化した硫化亜鉛ガ ラスは次のような傾向を示す。 −ドーピング溶液内の硫酸銅の濃度を100cm3の水において0から約0.1gへと増 加すると、銅濃度の増加と共に熱ルミネッセンスが増加する。銅の濃度をさらに 増加すると、熱ルミネッセンス強度が低下する(第8図参照)。 −ZnSの濃度が高い場合、ガラスからの熱ルミネッセンス放出が低下する(第 9図参照)。ZnSの濃度が中間である場合には、比較的高い温度で熱ルミネッ センス発光ピークに達する(第10図参照)。 上述した説明によれば、これらの傾向は全てのドーピングしたガラス構成の特 性であるといえる。低濃度においては、増加するドーパントのレベルによってル ミネッセンス結晶の数が増加するため、結果としてルミネッセンス 全体が増加する。活性体および/または半導体の濃度が高くなり過ぎると、結晶 が過度に成長し、ガラスは透明度と光度を失う。半導体の濃度が中間である場合 、ルミネッセンス微細結晶半導体分子が相互交換し、その電子エネルギーレベル と特性スペクトラが若干変化する。また、ガラスの透明度を元々の蛍光度に保つ には、ガラス内において活性体は100オングストロームより大きな分子を形成す べきではない。活性体を微細結晶半導体分子の結晶格子で代用することが可能で あるが、必ずしもそうとは限らない。しかしながら、活性化は、活性体と微細結 晶半導体分子間の近似効果の結果として起こる。 活性化した微細結晶無機固体燐光物質は、例えば、亜鉛を例にしたII-VIタイ プの半導体、ヒ化ガリウムを例にしたIII-Vタイプの半導体、シリコンを例にし たIV-IVタイプの半導体、塩化カリウムを例にしたアルカリハロゲン化物、また は、硫化カルシウムを例にした硫化アルカリ土類から製造することができる。活 性体および/または共活性体イオンは、ユウロピウムを例にした希土類金属、ま たはマンガンを例にした遷移金属より選択することができる。さらに、共活性体 はしばしば塩化物を例にしたハロゲンイオンを含む。ユウロピウムを活性体とし て使用することにより、青色と赤色が混合したルミネッセンスが得られる。 上述した説明に従ってドーピングしたガラスは陰極ルミネッセンス、エレクト ロルミネッセンス、熱ルミネッセンス、ラジオルミネッセンスまたは増感ルミネ ッセンスを呈することができる。励起後の光の放出は、急速にまたは遅れて行わ れる(エネルギー捕獲)。観察されるルミネッセンスの正確なタイプは、特性的 な方法において、使用する半導体と活性体と、およびガラス内のこれらの材料の 濃度とに依存する。観察されたルミネッセンスのタイプは励起の状態に依存する 。燐光物体の化学は、ルミネッセンスの特定のタ イプの程度を高めるために操作され、予測される。 次に、上述の説明によるドーピングしたガラスの一般化された例証的な製造方 法について説明する。この一般化された方法の目的は単に例証のみのものである 。例証されたドーピング方法は溶液からの沈降であるが、この他のドーピング方 法、ドーパント、多孔性ガラスの使用も可能である。 代表的なドーピング方法において、多孔性のバイコールガラスといった多孔性 ガラスが硫化亜鉛のような水溶性金属塩の水溶液中に浸される。この溶液は多孔 性ガラス全体で完全に拡散するようになっている。金属塩溶液の濃度は0から塩 の溶解限度(硝酸亜鉛の水溶液中1.8g/cm3)にすることができる。硫化亜鉛の ような硫化金属ドーパントを所望する場合、例えばチオアセトミドの水溶液を水 溶塩の溶液に追加することにより、その場で形成される。チオアセトミド/金属 塩溶液の反応は、溶液の温度によって1時間から数日の間の一定の時間進行する 。比較的低温(約25℃〜50℃)の場合には反応も比較的遅く、これにより硫化金 属が多孔性ガラス全体にかけて確実に均一的に分布する。硫化金属を製造するこ の他の方法として、金属ドーピングしたガラスを約1時間、硫化水素(H2S) ガスにさらす方法がある。H2Sガスは多孔性ガラス全体にかけて急速に拡散し 、析出した金属塩と反応する。所望のドーパントを含有した多孔性ガラスは、次 に、硫酸銅またはユウロピウム塩化物といった金属塩活性体の水性溶液に浸され る。金属塩活性体の濃度は0から塩の溶解限度(硫酸銅の水溶液中約0.4g/cm3 、しかし硫酸銅の場合は約0.2g/ml以上の増加は観察されない)の範囲内にする ことができる。この溶液は通常、室温において多孔性ガラス全体にかけて拡散す るようになっている。次にガラスを、ひび割れを防止するために1時間以上かけ てゆっくりと乾燥する。 温度を約300℃にまでゆっくりと(数時間)上昇させ、次にさらに急速 (1時間)に通常約1100℃〜1150℃を越えない温度にまで上昇させる。ガラス燐 光物質を完全に活性化させるために、ガラスを3〜24時間高温に保つ。その後1 〜3時間かけて室温にまで冷却する。これによって製造されたガラスは、ドーピ ングされ、活性化されたガラスの吸収帯域とオーバーラップする放射線波長で露 光した場合、高い光度を有する。銅で活性化したZnSについては、300nmより も低い紫外線波長で露光した場合、強度の青緑色の光度を有する。 以上、本発明による熱ルミネッセンス放射線量計システムに使用できる熱ルミ ネッセンス放射線量計材料について説明したが、この後、これら材料の特性につ いての既知の最良な方法を含む、放射線量計材料の詳細な使用例を述べる。これ らの詳細な例は、本明細書中で説明した材料の使用範囲を限定するものではない 。 実施例 実施例1−硫化亜鉛/銅ドーピング 0.1gの硝酸亜鉛六水化物を100mlの蒸留水中に溶解させた。得られた溶液に1 ccの濃縮硝酸を加えた。この酸性溶液に多孔性のCorning社製7930バイコー ルガラスを1g加え、硝酸亜鉛溶液がガラス全体にかけて完全に拡散するよう1 〜2時間放置した。溶液からガラスを取り出し、乾燥させた。 100mlの蒸留水に1.0gのチオアセトミドを溶解させ、1mlの凝縮硝酸を加えて チオアセトミド溶液を作った。チオアセトミド次に溶液を30℃に設定した一定温 度を保つ温度調節装置内に配置した。乾燥させた亜鉛含有多孔性ガラスを硫酸溶 液に入れ、両物質が反応し、微細結晶ZnSを形成するまで少なくとも10時間放 置した。多孔性ガラス試料を溶液から取り出し、乾燥させ た。 100mlの水に0.01gの硫酸銅を溶解させた。次に、硫化亜鉛を含有したガラス サンプルを硫酸銅溶液に入れ、硫酸銅溶液が多孔性ガラス全体にかけて完全に拡 散するよう1〜2時間放置した。次に、銅ドーピングした硫化亜鉛ガラス試料を 硫酸銅溶液から取り出し、乾燥させた。 乾燥させた、硫化亜鉛含有/銅ドーピングした多孔性ガラスを室温に設定した オーブンに入れた。次にオーブンの温度を1℃/分の割合で300℃まで上昇させ た。その後1時間かけて、オーブンの温度を1150℃まで上昇させた。試料は少な くとも3時間、1150℃で焼かれ、その後室温にまで冷却した(冷却はオーブンを 止め、試料をオーブン内に放置して行うか、またはオーブンから試料を取り出し て行う。)。 ZnS燐光物質ガラスの吸収スペクトルは最大で約260mmであり、幅広いテー リングが約320nmまで続いた。この吸収特性は、ZnS微細結晶(量子ドット) 中の励起子吸収の特徴である。励起子の量子閉じ込めのために、吸収ピークの配 置は励起子エネルギーの青方偏位を反映する。吸収特性の幅はガラス合成物内で 量子ドットの分布サイズを反映する。微細結晶燐光物質を紫外線光で励起した後 、銅イオン活性体へのエネルギーの伝搬が起こった。励起した銅イオンから放射 が発生した。この放射は、約500nmに中心を持つ広帯域によって特徴付けられ、 バルク銅活性したZnS燐光物質からの放射と類似する。この放射の量子効果も バルク燐光物質のものと類似する。この放射の時間的崩壊は、バルク燐光物質か らの放射のものよりも速い。第11図は、銅活性化したZnS量子ドット燐光物質 合成物の試料の放射および蛍光励起スペクトルを示すものである。光学励起源を 240nmから350nmで走査し、総放射をモニタリングすることにより実線で示す曲線 が得られた。試料を266nmで励起することにより、太い点線の曲線が得られた。 試料の元素分析 は、硫化亜鉛と銅の濃度は各々5ppm未満であることを示した。 実施例2 多孔性バイコールガラス内に製造したユーロビウムイオンで活性した KCl 実施例1で使用した方法を使用したが、ガラスは100mlの水に1gのKCl溶 液を用い、そして100mlの水に1gのEuCl溶液でドーピングすることにより 直接ドーピングした。硫化物は使用しなかった。 KCl燐ガラスの吸収スペクトルはほぼ240nmで最大となり、広い尾部はほぼ3 00nmまでのびている。この吸収特性はアルカリハロゲン化物の結晶格子内のユー ロビウムイオンによる吸収の特性であった。吸収ピークの位置及び幅はユーロビ ウムイオンでみられた結晶ホストの性質及び影響を表している。UV光で微細結 晶燐光物質を励起した後、励起したユーロビウムイオンから放射が生じる。この 放射は、Eu+3放射のため615nmを中心とする狭いピークに加えて、Eu+2放射 のためほぼ450nmを中心とする広いピークによって特徴付けられる。第12図に放 射及び蛍光励起スペクトルを示す。224nmから350nmまで光学励起源を走査しそし て全体放射をモニターすることにより太い実線で示す曲線が得られた。細い実線 で示す曲線は266nmで試料を励起させることによって得られた放射スペクトルで ある。 本発明の繊維結合型熱ルミネッセンス線量計システムの利点及び新規特徴 以上説明してきた熱ルミネッセンス線量計システムは全光学放射線感応システ ムである。線量計システムにおける熱ルミネッセンスガラス材料は電離線に感応 する。熱ルミネッセンスガラス材料の読取は、熱ルミネッセンス(TL)ガラス 線量計材料に結合した例えば希土類イオンのような吸収材料によって半導体レー ザー光の吸収により生じる熱で光熱的に行われる。レーザー光はファイバーオプ チックケーブルを用いてTL材料へ送られる。 TL材料はTL放射波長(420nm−550nm)に対して透過性であり、そしてこのレ ーザー光は同じファイバーオプチックケーブルを介してTL検出器へ送られる。 熱ルミネッセンス線量計システムはその場で迅速に読取を行う。ガラス線量計 材料は分析のために別個のTL機械に配置する必要がない。 線量計材料はTL放射波長に対して光学的に透過性である。ガラス線量計材料 は任意適当な大きさまたは形状のものでよく、したがってTLガラス線量計の感 度は増大する。 TL線量計システムは、ファイバーオプチックス的に結合される。 TL線量計システムは、遠隔制御で操作でき、従って作業者が放射線源に被曝 するのを最少にする。 TL線量計システムのTLガラス線量計は過酷な環境に配置でき、800℃以上 の温度に耐える。TLガラス線量計は水分には感応せず、腐食性環境にも耐える ことができる。 TLガラス線量計材料は安価であり、容易に合成でき、再生可能な特性を達成 する。 変更例 他の材料と共にZnSe、CdS、CdSeを含む線量計材料として他の多く の活性化微細結晶半導体材料を使用することができる。 シリカガラスマトリックスにおける活性化半導体微細結晶の中空管から成る代 わりの形状のものを用いることができる。中空管内には希土類イオンでドーピン グしたガラスの中実ロッドが配置される。二つのガラスユニットは加熱され、繊 維体内に引き込まれる。その結果、活性化した半導体でドーピングしたガラス熱 ルミネッセンス材料で包まれた希土類イオンでドーピングしたガラスコア繊維体 が得られる。繊維体は市販の光学繊維の端部に接合さ れる。ガラスコア繊維体を加熱するのに半導体レーザーが使用される。コアから の熱は外方向へ放射し、熱ルミネッセンス材料を加熱し、その結果光が放出され ることになる。熱的に放出された光は上述の様な形状の光学繊維に結合され、そ してTL検出器へ送られる。 代わりの加熱方法としては、電気的加熱源、熱化学的加熱、誘導加熱または超 音波加熱がある。温度測定は、ユーロビウムのようなイオンが線量計材料に使用 される場合には光学的に行うことができる。放射波長の相対ピーク高さ及び位置 は温度に対して可能性であり、温度測定系として使用できる。多くの適用におい て、温度を知ることは必要でなく、放射線ドーズ量を測定するのに総積分光出力 信号のみが使用される。 従って、本発明の好ましい実施例に記載したものは熱ルミネッセンス線量計シ ステムであり、このシステムは、遠隔位置に配置され、電離線に曝した時電離線 からのエネルギを蓄えかつ蓄えられたエネルギを第1波長の熱ルミネッセンス光 の形態で、予定の励起第2波長の光エネルギに曝して励起した時に放出する新規 の半導体をドーピングしたガラス材料を利用した放射線感応熱ルミネッセンス線 量計と;予定の励起第2波長の励起光エネルギを供給する光学源と;熱ルミネッ センス放射を測定する熱ルミネッセンス検出器と;光学源から放射線感応熱ルミ ネッセンス線量計へ予定の励起光エネルギを通して放射線感応熱ルミネッセンス 線量計を励起させ蓄えられたエネルギから熱ルミネッセンス光を発生させ、また 熱ルミネッセンス光を放射線感応熱ルミネッセンス線量計へ通して、予定の励起 第2波長の光エネルギで放射線感応熱ルミネッセンス線量計を加熱した時に生じ る熱ルミネッセンス放射を放射線感応熱ルミネッセンス線量計で測定させる光学 繊維とを有する。 従って、請求の範囲に記載した発明の範囲内で本発明は多くの変更及び変形が 可能であることが容易に理解されるべきである。請求の範囲の範囲内で 本発明を上記した以外の仕方で実施し得ることが理解されるべきである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年4月2日 【補正内容】 請求の範囲 1.放射線源を遠隔モニターする熱ルミネッセンス放射線量計システムにおいて 、 遠隔位置に配置され、電離線に曝した時電離線からのエネルギを蓄えかつ蓄 えられたエネルギを第1波長の熱ルミネッセンス光の形態で、予定の励起第2波 長の光エネルギに曝して励起した時に放出する放射線感応熱ルミネッセンス線量 計を有し、この放射線感応熱ルミネッセンス線量計が、微細結晶半導体粒子でド ーピングしたガラスマトリックス材料及び上記微細結晶半導体粒子に対する上記 ガラスマトリックス材料内の金属活性剤を備え、上記金属活性剤が、予定の励起 第2波長の励起光エネルギで上記放射線感応熱ルミネッセンス線量計を励起した 時に上記微細結晶半導体粒子を熱ルミネッセンス的に活性化させるのに有効な濃 度で存在し、上記ガラスマトリックス材料が、それの熱ルミネッセンス放射に対 して透過性であり; また予定の励起第2波長の励起光エネルギを供給する光学源と; 第1波長の熱ルミネッセンス放射を測定する熱ルミネッセンス検出器と; 上記光学源から上記放射線感応熱ルミネッセンス線量計へ予定の励起光エネル ギを通して上記放射線感応熱ルミネッセンス線量計を励起させ蓄えられたエネル ギから熱ルミネッセンス光を発生させ、また熱ルミネッセンス光を熱ルミネッセ ンス検出器へ通して、予定の励起第2波長の光エネルギで放射線感応熱ルミネッ センス線量計を加熱した時に生じる熱ルミネッセンス放射を上記熱ルミネッセン ス検出器で測定させる光学繊維と を有することを特徴とする熱ルミネッセンス線量計システム。 2.上記ガラスマトリックスが更に、予定の励起第2波長の励起光エネルギを吸 収して上記微細結晶半導体粒子を加熱させ電離線から蓄えられたエネルギからの 熱ルミネッセンス放射を励起させる吸収体ドーパントを備えている請求の範囲1 に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。 3.上記吸収体ドーパントが、エルビウム、ネオジム、イッテルビウム及びそれ らの混合物から成る群から選択される請求の範囲2に記載の熱ルミネッセンス線 量計システム。 4.上記ドーピングしたガラスマトリックスが、予定の励起第2波長の励起光エ ネルギを吸収した直後に可視または赤外線スペクトルにおける熱ルミネッセンス 光を放出する請求の範囲2に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。 5.上記ドーピングしたガラスマトリックス材料が、電離線の吸収時にトラップ した電子を形成し、そして励起光エネルギで加熱されることにより上記トラップ した電子を解放した後、可視または赤外線スペクトルにおける熱ルミネッセンス 光を放出する請求の範囲2に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。 6.上記ドーピングしたガラスマトリックス材料が、赤外線放射に曝した時にさ れた上記トラップした電子を解放する請求の範囲2に記載の熱ルミネッセンス線 量計システム。 7.上記微細結晶半導体粒子がII−VI及びIII−V半導体から成る群から選択さ れる請求の範囲1に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。 8.上記微細結晶半導体粒子がZnS、ZnSe、CdS、CdSe及びGaP から成る群から選択され得、また上記金属活性剤が遷移金属イオン、希土類イオ ン及びハロゲン化物イオンから成る群から選択され得る請求の範囲7に記載の熱 ルミネッセンス線量計システム。 9.上記金属活性剤がCu+1及びCl-から成る群から選択され得る請求の範囲 8に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。 10.上記光学源が、上記ドーピングしたガラスマトリックス材料を加熱して上記 放射線感応熱ルミネッセンス線量計に熱ルミネッセンス放射を生じさせ るのに十分な光波長で予定の励起第2波長を発生する請求の範囲1に記載の熱ル ミネッセンス線量計システム。 11.上記光学源が、ダイオードレーザー、分子レーザー及び固体レーザーから成 る群から選択される請求の範囲1に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。 12.上記光学源が、放電ランプ及び発光ダイオードから成る群から選択される請 求の範囲1に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.放射線源を遠隔モニターする熱ルミネッセンス放射線量計システムにおいて 、 遠隔位置に配置され、電離線に曝した時電離線からのエネルギを蓄えかつ蓄 えられたエネルギを第1波長の熱ルミネッセンス光の形態で、予定の励起第2波 長の光エネルギに曝して励起した時に放出する放射線感応熱ルミネッセンス線量 計を有し、この放射線感応熱ルミネッセンス線量計が、微細結晶半導体粒子でド ーピングした光学的に透明なガラスマトリックス材料及び上記微細結晶半導体粒 子に対する上記光学的に透明なガラスマトリックス材料内の金属活性剤を備え、 上記金属活性剤が、予定の励起第2波長の励起光エネルギで上記放射線感応熱ル ミネッセンス線量計を励起した時に上記微細結晶半導体粒子を熱ルミネッセンス 的に活性化させるのに有効な濃度で存在し、上記ドーピングした光学的に透明な ガラスマトリックス材料がそれの熱ルミネッセンス放射に対して透過性であり; また予定の励起第2波長の励起光エネルギを供給する光学源と; 第1波長の熱ルミネッセンス放射を測定する熱ルミネッセンス検出器と; 上記光学源から上記放射線感応熱ルミネッセンス線量計へ予定の励起光エネル ギを通して上記放射線感応熱ルミネッセンス線量計を励起させ蓄えられたエネル ギから熱ルミネッセンス光を発生させ、また熱ルミネッセンス光を熱ルミネッセ ンス検出器へ通して、予定の励起第2波長の光エネルギで放射線感応熱ルミネッ センス線量計を加熱した時に生じる熱ルミネッセンス放射を上記熱ルミネッセン ス検出器で測定させる光学繊維と を有することを特徴とする熱ルミネッセンス線量計システム。 2.上記ドーピングした光学的に透明なガラスマトリックスが更に、予定の励起 第2波長の励起光エネルギを吸収して上記微細結晶半導体粒子を加熱させ電離線 から蓄えられたエネルギからの熱ルミネッセンス放射を励起させる 吸収体ドーパントを備えている請求の範囲1に記載の熱ルミネッセンス線量計シ ステム。 3.上記吸収体ドーパントが、エルビウム、ネオジム、イッテルビウム及びそれ らの混合物から成る群から選択される請求の範囲2に記載の熱ルミネッセンス線 量計システム。 4.上記ドーピングした光学的に透明なガラスマトリックス材料が、予定の励起 第2波長の励起光エネルギを吸収した直後に、可視または赤外線スペクトルにお ける熱ルミネッセンス光を放出する請求の範囲2に記載の熱ルミネッセンス線量 計システム。 5.上記ドーピングした光学的に透明なガラスマトリックス材料が、電離線の吸 収時にトラップした電子を形成し、そして励起光エネルギで加熱されることによ り上記トラップした電子を解放した後、可視または赤外線スペクトルにおける熱 ルミネッセンス光を放出する請求の範囲2に記載の熱ルミネッセンス線量計シス テム。 6.上記ドーピングした光学的に透明なガラスマトリックス材料が、赤外線放射 に曝した時にされた上記トラップした電子を解放する請求の範囲5に記載の熱ル ミネッセンス線量計システム。 7.上記微細結晶半導体粒子がII−VI及びIII−V半導体から成る群から選択さ れる請求の範囲1に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。 8.上記微細結晶半導体粒子がZnS、ZnSe、CdS、CdSe及びGaP から成る群から選択され得、また上記金属活性剤が遷移金属イオン、希土類イオ ン及びハロゲン化物イオンから成る群から選択され得る請求の範囲7に記載の熱 ルミネッセンス線量計システム。 9.上記金属活性剤がCu+1及びCl-から成る群から選択され得る請求の範囲 8に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。 10.上記光学源が、上記ドーピングした光学的に透明なガラスマトリックス材料 を加熱して上記放射線感応熱ルミネッセンス線量計に熱ルミネッセンス放射を生 じさせるのに十分な光波長で予定の励起第2波長を発生する請求の範囲1に記載 の熱ルミネッセンス線量計システム。 11.上記光学源が、ダイオードレーザー、分子レーザー及び固体レーザーから成 る群から選択される請求の範囲1に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。 12.上記光学源が、放電ランプ及び発光ダイオードから成る群から選択される請 求の範囲1に記載の熱ルミネッセンス線量計システム。
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