JPH11501027A - 骨粗鬆症の処置のためのエルカトニン制御放出ミクロスフェア処方物 - Google Patents

骨粗鬆症の処置のためのエルカトニン制御放出ミクロスフェア処方物

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JPH11501027A JP8526230A JP52623096A JPH11501027A JP H11501027 A JPH11501027 A JP H11501027A JP 8526230 A JP8526230 A JP 8526230A JP 52623096 A JP52623096 A JP 52623096A JP H11501027 A JPH11501027 A JP H11501027A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、エルカトニンおよびエルカトニンアナログ含有制御放出ミクロスフェア処方物、それらの調製方法、および骨障害、例えば骨粗鬆症の処置におけるそれらの効用を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 骨粗鬆症の処置のためのエルカトニン制御放出ミクロスフェア処方物発明の分野 本発明は、制御された放出特性を有する薬学的ミクロスフェア組成物に関する 。ここで活性薬剤は水溶性ポリペプチドであり、そのポリペプチドは、骨粗鬆症 の処置に有用な、カルシウム調節ホルモンまたは、より詳細には、エルカトニン 、またはそのアナログである。発明の背景 天然起源のカルシトニンは、カルシウム代謝の制御に関与する32アミノ酸ペプ チドホルモンである。カルシトニンは、副甲状腺ホルモンと共に、骨代謝の調節 に関与する。通常の条件下で、骨溶解性再吸収と新しい骨の骨芽細胞形成との間 に均衡が存在する。カルシトニンは副甲状腺ホルモンの骨溶解活性に拮抗し、骨 再吸収を直接的に阻害するよう作用し得る。カルシトニンはまた、骨芽細胞刺激 により新骨形成を増強し得る。 骨再吸収は、血流へのカルシウムおよびアルカリフォスファターゼの放出を引 き起こし、そしてコラーゲン含有骨基質の分解から生じる、尿中のヒドロキシプ ロリンの出現と相関関係がある。生理学的機構に従い、上昇した血清カルシウム レベルは、低カルシウム血症的効果を有する、カルシトニンの分泌を促進する。 正常な個体において、骨再吸収は最低であり、そして外因性カルシトニンは低カ ルシウム血症的効果を有さない。 骨再吸収と結び付いた疾患のみならず、悪性腫瘍を含む他の障害と関連した疾 患を含む、ヒトの多くの疾患が、高カルシウム血症に特徴づけられ、その持続は 生命を脅かすものとなり得る。外因性カルシトニンはこれらの障害の処置におい て価値のある治療薬剤であることが証明されている。従って、カルシトニン療法 は、副甲状腺機能亢進症、幼児特発性カルシウム過剰血症、ビタミンD中毒、お よび骨溶解性骨転移を伴う患者における高カルシウム血症を軽減させるに効果的 である。カルシトニン療法は同様に、転移を伴うまたは伴わない悪性腫瘍を伴う 高カルシウム血症、および種々の骨髄腫の高カルシウム血症を軽減する。 カルシトニンはまた、骨の交替または再吸収が加速されるが、血清カルシウム レベルの変化は必ずしも検出されない障害の処置に効果的である。このタイプの 一つの重要な疾患は、骨量の進行的な損失のある骨粗鬆症(特に、閉経後のタイ プ)である。骨粗鬆症患者は、血清カルシウム、ホスフェート、アルカリフォス ファターゼ、およびオステオカルシンのレベルの増大、ならびに尿中へのヒドロ キシプロリンおよびカルシウムの素早い排泄を示す。血清オステオカルシンレベ ルの測定、および直接的な骨密度の測定は、鋭敏であり、従って骨粗鬆症の検出 に有用である。 オステオカルシン(49アミノ酸ペプチド鎖)は、骨形成において骨芽細胞により 合成される。上昇した血清オステオカルシンレベルは、骨代謝の増大により特徴 付けられる代謝性骨疾患(例えば、Paget病、骨粗鬆症など)と相関する。カルシ トニンでの処置を受けた患者は、他の血清および尿中の生化学的パラメーターの 減少と共に、血清オステオカルシンレベルの顕著な減少を示す。骨粗鬆症におけ るカルシトニンの効果は、全身のカルシウムを増加させる能力により決定される ようである。 Paget病(変形性骨炎)は、正常骨の特徴的構造を欠く新しい(pagetic)骨の不均 衡な形成を伴う過度の骨再吸収により特徴づけられる障害である。カルシトニン は、この疾患を有する個体に見られる、上昇した血清オステオカルシンおよびア ルカリフォスファターゼレベル、ならびに上昇した尿中のカルシウムおよびヒド ロキシプロリンを減少させる。Paget病におけるカルシトニン療法の利点は、骨 再編成の放射線学的証明により示され、骨バイオプシーにおいて見られる破骨細 胞の数の減少と相関し、骨再吸収の減少と一致する。カルシトニンはまた、疾患 に伴う痛みおよび圧痛の軽減を提供する。 カルシトニンは、哺乳類、鳥類、および魚類を含む種々の脊椎動物に見出され る。このホルモンは、哺乳動物の甲状腺、および下等脊椎動物の鰓後部腺(ultim obranchial gland)に局在するC細胞により分泌される。 ヒトカルシトニン(hCT)は以下のアミノ酸配列を有する: 特定の非ヒト種のカルシトニンは、ヒト中ではヒトカルシトニンよりも強力で あるようである。サケ、ウナギおよび鳥類のような起源の鯉後部由来のカルシト ニンは、ヒトまたはブタホルモンのような甲状腺カルシトニンより強力である。 サケ、ウナギ、ブタ、およびヒトカルシトニンは、現在、Paget病、骨粗鬆症、 および悪性腫瘍の高カルシウム血症の処置のために臨床で使用されている。 しかし、高い効力であるにもかかわらず、他の種由来のカルシトニン、例えば 鰓後部カルシトニンは、ヒトの臨床における使用を完全に満たすものでない。な ぜなら、非ヒトカルシトニンの可変性の、保存性に乏しい中間部分が、インビボ で免疫源として作用するからである。それゆえ、得られた抗体産物は、その有用 性を制限し得る(Basavaら、米国特許第5,175,146号、1992年12月29日)。 皮下注射でヒトに投与した後は、全ての天然カルシトニンが、比較的短い半減 期を有する。なぜなら、血漿酵素によるタンパク質分解を遅らせるように作用す る種の差異にもかかわらず、それらは迅速な腎臓および組織のクリアランスを受 けやすいからである。また、天然カルシトニンの活性は、システイン基の1位と 7位との間のインタクトなジスルフィド結合に依存するため、インビボでのこの 不安定な結合の還元は、迅速に生物学的活性ペプチドを不活性な形態に変える(B asavaら、米国特許第5,175,146号、1992年12月29日)。 カルシトニン型ペプチドを、インビボでのより高い安定性、より高い有効性お よび/またはより長い活性力(viability)のために、化合物を臨床使用においてよ り効果的にする形態で得ることは有用であり得る。 エルカトニン[1-ブタン酸-26-L-アスパラギン酸-27-L-バリン-29-L-アラニン- 1,7-ジカルバカルシトニン](サケ)は、カルシウム調節ホルモンペプチドカルシ トニンの合成アナログである。エルカトニンは、カルシウム調節活性を示し、ジ スルフィド結合を有さないため、カルシウムよりもより強力でより安定であるこ とが報告されている。エルカトニンは、1位および7位のアミノ酸位にα-アミ ノスベリン酸架橋を伴う31アミノ酸ペプチドである: エルカトニンとウナギカルシトニンとの主な違いは、1位および7位のアミノ酸 位で、システインがα-アミノスベリン酸で置換されていることである。このカ ルシトニン型化合物におけるジスルフィド結合を除去することにより、この化合 物を、血清、肝臓、または腎臓において、より安定になると考えられる。公知の 、天然に存在するカルシトニンと比較した場合、エルカトニンおよびエルカトニ ンアナログは、同程度のまたはより高い生物学的活性を有する。エルカトニンは 、骨形成性高カルシウム血症、Paget病、および骨粗鬆症における痛みの改善に 使用される。 制御された放出系は、延長された期間、あらかじめ決められた速度で薬物を送 達する。単回投与後の長期間にわたる、特定の薬物の連続的な放出は、臨床的実 用において、重要な実用的な利点を有し得ることが長い間理解されてきて、そし て組成物が、多くの臨床的に有用な薬物の長期間の放出を提供するようにすでに 開発されている。 特に、多くの薬物に関して、長期間の薬物放出を提供する適切な移植可能なデ バイスは、薬物を生分解性ポリマー中にカプセル化することにより、または、薬 物がポリマー基質の分解が進行するのに従い放出されるように、そのようなポリ マーの基質中に薬物を分散させることにより、得られ得ることが知られている。 しかし、融解した成分の混合、摩砕、圧縮および押し出しのような熱ホモジェ ネーション技術のような公知の技術によるポリマー処方物の調製は、実質的な、 しばしば殆ど完全な、カプセル化された生物活性タンパク質成分の生物学的活性 の損失をもたらす。大型のポリペプチドは特に、物理的および化学的変性、なら びにその結果の、過度の熱、溶媒、および剪断力への曝露からの生物学的効力の 損失を受けやすい。この理由のため、ポリペプチドのポリマーへの組み込みには 、現在でも、ポリペプチドーポリマー分散の均一性の度合を妥協することが必要 か、またはポリペプチドの生物学的効力の実質的な損失をもたらすかのいずれか か、あるいは両方である。例えば、温和な条件下での加熱混合および押し出しに より形成されたポリマー-インターフェロン処方物は、インターフェロンの本来 の生物学的活性の1%未満を保持した[Eppsteinら、(1990)米国特許第4,962,091 号]。製造工程の間の生物学的活性の損失を補償するために、薬物カプセル化ポ リマー処方物を製造および利用する費用に加えて、大過剰のポリペプチドが処方 物中に組み込まれなければならない。従って、調節されたそして連続的なポリペ プチドの送達を提供し、そして生物学的活性の顕著な損失がなく製造され得るポ リマー処方物に対する必要性が存在する。 持続的な放出処方物における使用のための適切な生分解性ポリマーは公知であ り、そして水中、生理的タイプの環境下に置かれた場合、加水分解により徐々に 分解されるポリエステルが挙げられる。特に使用されてきたポリエステルは、ポ リ(乳酸/グリコール酸)(PLG)ポリマーである。 タンパク質の長期間の送達のためのPLGポリマーの使用は、薬物の治療的適用 における重要な研究領域である。PLGを用いる薬物送達研究は、比較的疎水性の 薬物、例えばステロイド[Wiseら、(1973)Contraception 8:227-234]、および小 型のペプチド[Hutchinsonら、(1985)Biochem.Soc.Trans.13:520-523; Sander sら、(1986)J.Pharm.Sci.75:365-370]に主に限定されていた。比較的親水性 且つ比較的高分子量のポリペプチドまたはタンパク質を含む薬物は、調節された 放出ミクロスフェア処方物の調製においてさらなる度合いの困難性を示す。例え ば、多くのこのようなタンパク質はPLGに不溶性であり、そして拡散を介しての ミクロスフェアのポリマー相を通したそれらの放出は、最少でありそして、そ のかわり、PLGの化学的特性により決定される。 放出機構は一般に、ポリマー基質中の複雑な多孔性経路を通してのポリペプチ ドの移動を含む。ポリマーが腐食すれば、これは有孔性構造に影響を与え、そし て放出を加速する。放出速度に影響を与える要素として、タンパク質粒子のサイ ズおよびローディング、タンパク質溶解性および分子量、ポリマー組成および分 子量、そして基質の容積および形が挙げられる[Bawaら、(1985)J.Controlled R elease 1:259; Hsuら、(1985)J.Biomed.Mater.Res.19:445; Ogawaら、(1988 )Chem.Pharm.Bull.36:1502: Satzmanら、(1989)Biophy.J.55:163]。ポリマ ー系は現在、インスリン、成長因子、血管形成阻害剤などを含むタンパク質の放 出のために、動物での研究において使用されている[Brownら、(1986)Diabetes 3 5:692; Silversteinら、(1987)Science 237:291]。ペプチドの制御された放出の ための最初の米国食品医薬品局承認の系、Lupron Depot(乳酸-グリコール酸コポ リマーおよび酢酸ロイプロリドから構成される、注射可能なミクロスフェア、そ して30日持続する)が、最近前立腺癌の処置について導入された。同様の薬物を 放出するための他のポリマー系がまた、子宮内膜症および他の状態の処置につい て評価中である[Sandersら、(1984)J.Pharm.Sci.73:1294; Hutchinsonら、(1 989)Drug Carrier Systems中,RoerdinkおよびKroon編、Wiley,New York,111- 130頁)。 制御放出ミクロスフェア処方物由来の生物活性剤の放出特性は、連続的または 非連続的であり得る。例えば、ミクロスフェアからのポリペプチドの放出は、し ばしばその間ポリペプチドは放出されない有意な誘導期に先行され、または2相 性であり、そして、いくつかのポリペプチドが放出される最初の期間、ポリペプ チドがほとんどまたは全く放出されない第2の期間、そして残りのポリペプチド のほとんどが放出される第3の期間を含む。あるいは、ポリペプチドは最初に加 速された「バースト効果」において放出され得、漸次的な延長された放出パター ンが続く。 生物活性薬剤を組み込みそして制御放出特性を示すPLGポリマーおよび関連物 質が、多くの米国特許に記載される。カルシトニン型生物薬剤のマイタロカプセ ル化は、例えば、米国特許第5,143,661号、1992年9月1日、Lawterら;同第5,1 34,122号、1992年7月28日、Orsolini;同第5、066、436号、1991年11月19日、Kom enら;同第5,004,602号、1991年4月2日、Hutchinson;同第5,000,886号、1991 年3月19日、Lawterら;同第4,962,091号、1990年10月9日、Eppsteinら;同第4 ,897,268号、1990年1月30日、Ticeら;同第4、801、739号、1989年1月31日、Fra nzら;および同第4,767,628号、1988年8月30日、Hutchinson、ならびにWO91/12 882、1991年9月5日発行、Wantierら、およびGB2,209,937、1991年7月3日発 行、Orsoliniらに記載される。これらの特許はいずれも、骨粗鬆症または他の関 連疾患の処置におけるカルシトニンまたはエルカトニン含有の制御放出ミクロス フェアのインビボにおける利点または有用性を開示しない。発明の要旨 本発明は、エルカトニンまたはエルカトニンアナログの長期間にわたる連続的 な速度での動物の系への送達のための制御放出ミクロスフェア処方物を提供する 。本発明は、1つのタイプのミクロスフェアの投与だけでなく、少なくとも2つ の異なるタイプのミクロスフェアの混合物の投与も意図している。制御放出ミク ロスフェアの混合物を含む組成物は、種々の速度で生分解する異なるポリマー賦 形剤中に多量の活性成分をカプセル化することにより得られる。有効量の制御放 出ミクロスフェアは、動物に非経口投与的に(例えば、静脈内、筋肉内、皮下、 腹腔内、鼻腔内または吸入もしくは移植によって)投与され得る。 例えば、これらの制御放出ミクロスフェアの量は、活性成分が投与後、動物中 に迅速に放出され、そして大部分が、初期に送達されるようなポリマー賦形剤の 量である。2番目の制御放出ミクロスフェアの量は、カプセル化された成分の送 達が、最初の量の送達が減退し始めるにつれて始まるような処方物の量である。 これらのポリマー賦形剤の変形体が、カプセル化された生物活性薬剤のための所 望の放出特性を得るために調製され得る。 従って本発明は、予め選択した、長期間にわたる連続的な送達速度、例えば、 約1週間から約6か月またはそれ以上の期間、エルカトニンまたはエルカトニン アナログを送達する方法を提供する。 本発明はまた、有機相および水相分離法を用いて、すなわち油中油、および水 中油技術により、エルカトニンまたはエルカトニンアナログを含む制御放出ミク ロスフェアを調製する方法を提供する。制御放出ミクロスフェアの調製のために 使用される技術に依存して、ミクロスフェアからの活性成分の放出は、特異的ポ リマー処方物の分解速度により部分的に予め決定された速度で進行する。 送達期間が短縮されたり延長されたりするような、制御放出ミクロスフェアの 変形体を調製することは、本発明の一つの目的である。本発明の一つの局面にお いて、特別の期間の制御された放出プロフィールを有する送達系を、当該分野で 教示される分子量よりも小さい分子量を有するカプセル化方法のためのポリマー を使用することにより、設計することが可能であった。 骨障害、特に異常な血清オステオカルシンレベルを示す骨粗鬆症の処置に使用 するエルカトニンおよびエルカトニンアナログ含有制御放出ミクロスフェアを提 供することは、本発明の別の目的である。 骨粗鬆症の処置に使用するエルカトニン含有制御放出ミクロスフェアを提供す ることは、本発明の特別な目的である。 血清オステオカルシンレベルの減少を引き起こす有効量のエルカトニンを送達 するエルカトニン含有制御放出ミクロスフェアを提供することは、本発明のさら なる目的である。 治療的適用において、非カプセル化エルカトニンの生物学的効力と類似したま たはそれより優れた生物学的効力を有するエルカトニン含有制御放出ミクロスフ フェアを提供することは、本発明のさらなる目的である。図面の簡単な説明 図1は、インビトロにおけるPLG、50:50(分子量約60,000ダルトン)、水中油技 術により調製されたミクロスフェアからのエルカトニンの累積的放出を表す。発明の詳細な説明 以下の定義は、明細書および請求の範囲におけるそれらの使用の意図または範 囲に関して、明確さを提供するために提供される。 本明細書で用いられる用語エルカトニンまたはバルクエルカトニンは、ミクロ スフェア処方物と結合せず、そして薬学的に受容可能な組成物において治療的適 用のために生物活性薬剤として投与され得るエルカトニンをいう。 本明細書で用いられる用語エルカトニンアナログは、以下の化学構造を有する 合成低カルシウム血症ペプチドをいい、 ここで、A25はAspまたはAsn、A26はValまたはThr、そしてA28はAlaまたはS erである。 これらのペプチドは、効力を改良し、ホルモンの有効期間を延長し、レセプター 結合を増強しそして/または生物学的利用率を増加するように働くアミノ酸置換 および欠失を有するエルカトニンのアナログを含む。このようなエルカトニンア ナログは、ならびにエルカトニンは、天然のカルシトニンより高価でなく、そし てより容易に合成され、そして不活性化および分解に対し向上した抵抗性を有す る[Sakakibaraら、(1978)米国特許第4,086,221号]。 用語エルカトニン制御放出ミクロスフェアおよびエルカトニン含有制御放出ミ クロスフェア は、本明細書中で交換可能に使用され、そして活性成分としての 御放出 ミクロスフェア含有エルカトニンをいう。 用語制御放出ミクロスフェア処方物および制御放出ミクロスフェア組成物は、 本明細書中で交換可能に用いられ、そして動物に投与された本発明のミクロスフ ェアまたはミクロスフェアの混合物をいう。 本明細書で用いられる用語放出されたエルカトニンは、エルカトニン含有制御 放出ミクロスフェアから時間とともに放出されるエルカトニンをいう。 本明細書で用いられる用語親水性ペプチドは、United States Phermacopeia, XX,1121頁の定義により、少なくとも「ごくわずかに可溶性」すなわち、少なく とも0。1〜1.0mg/mlの水溶性を有する、ペプチドおよび他の任意の薬学的に受容 可能な構成成分をいう。 本明細書中で用いられる用語オステオカルシンは、骨GLAタンパク質(BGP)(骨 の最も豊富な非コラーゲンタンパク質)をいう。オステオカルシンは血中を循環 し、そして例えば、ラジオイムノアッセイにより測定され得る。 本明細書で用いられる用語ポリ(酪酸/グリコール酸)ポリマーポリ(ラクチ ド/グリコリド)ポリマーポリ(D,L-ラクチドーコーグリコリド)ポリマーまたはP LG は、交換可能であり、そして生物活性剤をカプセル化するミクロスフェアを含 有する薬学的組成物を調製するために使用される、ポリ酪酸およびポリグリコー ル酸、またはそれらの塩誘導体を含むポリマー組成物をいう。 本明細書で用いられる用語制御放出放出プロフィール、または放出特性は、 活性成分がミクロスフェアから放出される速度をいう。一般に、放出速度は、シ ステムの設計により決定され、そしてpHのような環境条件にほとんど依存し得な い。これらのシステムは、長期間(数日から数ヶ月)薬物を送達し得る。 本明細書で用いられる用語生分解性は、本明細書中で、生物に投与された場合 に、ポリマーが加水分解により、または酵素的に触媒された分解の結果として、 またはこれらの組み合わせにより分解することを意味する。 本明細書中で用いられる用語生体適合性は、生体組織に適合的であることをい う。例えば、生体適合性ポリマーは、宿主動物に対し有害な副作用を引き起こさ ないポリマーである。 本明細書中で用いられる用語生物薬剤生物活性薬剤生物活性化合物活性 ペプチド または活性成分は、特異的な生化学的活性または特異的調節機能を有す る、合成または天然に存在する化合物をいう。 本明細書で用いられる用語有効量は、動物において特異的生物学的パラメータ ーの変化に影響するに必要な活性成分の量をいう。例えば、本明細書中で用いら れる、エルカトニンの有効量は、生化学的パラメーターの測定可能且つ有益な変 化(例えば血清オステオカルシンレベルの減少)を産するエルカトニンの量である 。さらに、エルイカトニン制御放出ミクロスフェアの有効量は、結果として生じ る、 有益な、生化学的、または生理学的効果(例えば血清オステオカルシンレベルの 減少)が観察されるような有効量のエルカトニンを連続的に送達するために、動 物に投与されなければならないミクロスフェアの量である。 本明細書中で用いられる用語初期期間は、動物への制御放出ミクロスフェアの 投与直後の期間をいう。初期期間は、8日以下の期間、好ましくは1〜2日、そ してより好ましくは約12時間にわたる。 本明細書で用いられる用語動物は、哺乳動物そして、特にヒトをいう。 本明細書中で使用される、油中油技術は、生体適合性および生分解性ポリマー マトリックスに組み込まれる薬学的薬剤を含むミクロスフェアの調製について当 該分野で公知の有機相分離法をいう。油中油技術を用いる特定の方法は、例えば 、Mathiowitzら、(1988)J.Appl.Polym.Sci.35: 755-774および本明細書の実施例 1に開示されている。 本明細書中で使用される、水中油技術は、生体適合性および生分解性ポリマー マトリックスに組み込まれる薬学的薬剤を含むミクロスフェアの調製について当 該分野で公知の水相分離法をいう。水中油技術を用いる特定の方法は、例えば、 Fongら、(1986)J.Controlled Release 3: 119-130および本明細書の実施例1に 開示されている。 エルカトニンの合成についてならびにエルカトニンのアナログについてのガイ ドラインおよび手順は例えば、Sakakibaraら、1978年に発行された米国特許第4, 086,221号およびMorikawaら、(1976)Experientia 32: 1104-1106に詳述される。 エルカトニンおよび生物活性エルカトニンアナログは、カルシウムを必要とす る骨障害(例えば、パジェット病、骨粗鬆症、骨軟化症、骨折、線維性骨形成異 常、またはコルチコステロン療法によって引き起こされるくる病、もしくは閉経 後の不活化または外傷)に対して処方され得、そしてカルシウムまたはリンと組 み合わせた治療法に特に適する。例えば、骨ガン、固定、副甲状腺機能亢進症、 副腎不全、ミルクーアルカリ症候群、甲状腺中毒症、類肉腫症などに関連する高 カルシウム血症はまた、エルカトニンおよびその生物活性アナログで処置され得 る。 本発明は、骨粗鬆症として分類される全ての疾患(特に、閉経後骨粗鬆症、老 人性骨粗鬆症、特発性骨粗鬆症、固定骨粗鬆症、分娩後骨粗鬆症、若年性骨粗髭 症、および生殖腺不全、栄養失調、過プロラクチン血症、プロラクチノーマ、胃 腸管、肝臓、または腎臓の障害に対して二次性の骨粗鬆症、および以前の骨軟化 症、慢性アシドーシス、甲状腺中毒症、副甲状腺機能亢進症、グルココルチコイ ド過剰または骨髄が関与する慢性障害の後遺症である骨粗鬆症、骨形成不全症お よびその変種のような骨粗鬆症の遺伝性形態ならびに結合組織の他の遺伝性傷害 )において使用され得ることが意図される。 治療的使用のためのエルカトニンの投与は、2つの主な問題を呈示する。1つ の問題は、エルカトニンの水溶液が、熱および光不安定性のために経時的に活性 を喪失すること示されたことである。エルカトニンの水溶液中にモノカルボン酸 または塩を含有させることは、エルカトニン水溶液を経時的により安定にするこ とが示された(Yamadaら、(1990)米国特許第4,977,139号)。第2の問題は、エル カトニンを、非経口的に反復投与しなければならないことである。第3の問題は 、エルカトニンのインビボでの半減期が比較的短いこと、およびいくら良くみて も不便であり、そして所望されない副作用の可能性を有する毎日の注入が必要で あることに関する。 本発明に従って生分解性カプセル化ポリマーを用いて調製されたマイタロカプ セルは、エルカトニンおよび関連するアナログの理想的な送達系を提供する。皮 下および筋肉内に移植または注射されると、マイクロカプセルのポリマー部分は 生分解および生腐食(bioerode)し、その結果、数時間から数カ月間にわたる体内 へのペプチドの放出を生じる。 カプセルが注射によって投与される場合、それらは、いくつかの無毒生懸濁ビ ヒクル中に最初に懸濁され得る。これらの注射可能なマイクロカプセル懸濁液の 正確な作製は、投与されるべき薬物の量、懸濁剤の懸濁能力、および特定の部位 でまたは特定の被験体に注射され得る溶液の容積に依存する。 本発明の組成物は、拡大された期間に渡り、カプセル化された物質の制御され た放出を示す。この期間は、カプセル化される賦形剤の組成、その分子量、カプ セルの直径、およびコア中の安定剤またはポリマー加水分解改変剤の存在に依存 して、約1週間から約1年の範囲であり得る。好ましくは、放出時間は、約1〜 6カ月である。 マイクロカプセル化された薬学的薬剤の調製に有用な多くの異なる方法および 材料は、上で言及した特許および刊行物により証明されるように当業者に公知で ある。 簡単に述べれば、この手順は、生分解性および生体適合性ポリマー(例えば、 ポリ(ラクチド/グリコリド)または他の類似するポリエステル型ポリマー)をハロ ゲン化炭化水素溶媒(例えば、メチレンクロリドまたは他のC1-C4ハロゲン化ア ルカン)中で溶解する工程、固体または水性形態の生物活性化合物をポリマー-溶 媒溶液中に分散させる工程;非溶媒(またはコアセルベーション剤)(ポリマーと 混和性でない有機液体)を添加して相分離を起こさせ、その結果ポリマーを分散 された生物活性物質上に沈殿させる工程、および硬化溶媒(例えば、ヘプタンお よびシクロヘキサンのようなアルカン、揮発性のシリコン流体、脂肪酸エステル など)を添加して、ポリマー溶媒を分散物から抽出し、そして硬化溶媒中で懸濁 されたミクロスフェアを形成する工程を包含する。 上述のポリエステル、有機溶媒、非溶媒(コアセルベーション剤)、硬化剤を使 用する目的の組成物、およびそれによって制御放出ミクロスフェアが産生される プロセスが、特定の種々の生物剤(例えば、ステロイドおよび疎水性薬物)に適用 され得る一方で、それらは全ての親水性ペプチドには直接適用され得ない。いく つかのポリペプチド(例えば、エルカトニン)については、油中油および水中油ミ クロスフェアの調製のための公知の手順は、エルカトニンを含む制御放出ミクロ スフェアの迅速な治療的使用のための生物活性化合物の十分な毎日の放出を可能 にしない。 ミクロスフェア調製の現行の方法は、油中油(o/o)技術[Mathiowitzら、(1988) J.Appl.Polym.Sci.35:755-774およびWangら、(1991)J.Controlled Release 17 :23-32]および水中油(o/w)技術[Fongら、1986 J.Controlled Release 3:119-13 0およびWangら、(1991)前出]を包含する。本発明は、油中油技術および水中油技 術の両方で調製された制御放出ミクロスフェアを包含する。両方の技術で用いら れるPLGポリマーが、50:50のラクチド:グリコリド比を有するコポリマーであ ること好ましいが、当該分野で公知であり、且つ良く特徴づけられているよう に、この比は、特定の放出プロフィールを得るために容易に変化され得る(約75 :25と約25:75との間)。油中油技術を用いる本発明の特定の実施態様において 、約5kDaと約150kDaとの間の分子量、好ましくは約25kDaと約100kDaとの間の分 子量、より好ましくは約50kDaと約75kDaとの間の分子量を有するPLGポリマーを 、ミクロカプセル化プロセスのために利用した。しかし、水中油技術を用いる本 発明の他の実施態様において、使用されたPLGポリマーの分子量は、約5kDaと約 150kDaとの間、好ましくは約5kDaと約75kDaとの間、より好ましくは約5kDaと 約20kDaとの間であった。先行技術は、約25kDaまたはそれ以上の分子量を有する PLGの使用を教示するが、本発明は、より低い分子量(例えば、約9kD〜12kDとの 間)のPLGポリマーを使用し、そして所望の持続時間にわたって十分なエルカトニ ンを送達するミクロスフェアの調製を可能にする。 本発明の目的のために、特定のポリマーの分子量は、30℃でクロロホルムを用 いる毛管粘度計で、または35℃でクロロホルムを用いるゲル浸透クロマトグラフ ィーで測定されたその固有粘度の係数として決定される。本発明における使用に 適切なPLGポリマーの固有粘度は、約0.2dl/g〜約1.5dl/gの範囲であり、そして 好ましくは、0.23dl/g〜0.70dl/gの範囲内である。固有粘度と分子量との間には 、直接的な相関関係が存在するようである。 油中油技術で調製されたミクロスフェアまたは水中油技術で調製されたミクロ スフェアは、生物活性剤の制御放出のために利用され得る。しかし、油中油ミク ロスフェアと水中油ミクロスフェアとの混合物が、薬物送達スケジュールの設計 における増加された柔軟性のために(すなわち、カプセル化生物活性薬剤の放出 速度をより正確にそしてより予想可能に制御および調節するために)使用される ことが好ましい。 制御放出ミクロスフェアは、直径が、ミクロスフェアの油中油調製については 、約0.1〜1000μmの間、好ましくは10〜500μmの間、およびより好ましくは25〜 100μmの間、または水中油で調製されたミクロスフェアについては、250〜500μ mの間の範囲であり得る。 本発明は、エルカトニンおよびエルカトニンアナログの制御された送達に十分 に適切である。油中油技術を用いるPLGポリマーマトリックス中に組み込まれる 有効成分の量は、カプセル化に使用されるポリマーの0.01重量%と40.0重量%と の間で、そして好ましくは、0.05重量%と40.0重量%との間で変化し得る。水中 油技術を用いる場合、ポリマーマトリックス中に組み込まれる活性化合物の量は 、0.001重量%と40.0重量%との間で、そして好ましくは0.01重量%と40.0重量 %との間で変化し得る。 特定の処方物中に入れられるペプチドの量は、所望の毎日の用量だけでなく、 用量レベルが維持されるべき日数にもまた依存する。この量は経験的に計算され 得るが、送達される実際の用量は、カプセル化ポリマーの分解特性の係数である 。 必要に応じて、ポリマーの加水分解の速度に影響する特定の化学薬品(例えば 、クエン酸、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウムなど)が、ポリペプチドを含む水 溶液中に溶解され得、これはその後ポリマー賦形剤によってカプセル化される。 これらの化学薬品は、ポリマー加水分解改変剤と呼ばれる。存在する場合、これ らの化合物は、薬物がマイクロカプセルから放出される速度を増加または減少す る。この効果は、特定のポリマー組成またはマイクロカプセルのサイズに依存す る。存在する場合、加水分解改変剤は、ポリマーの0.1重量%と20重量%との間 の量で添加され得るが、好ましくは、5%〜10%の量で存在する。 多くのポリペプチドが、少量の安定剤、緩衝液、塩などの存在から利益を得る 。本発明の実施に有用であり得る水溶性組成物は、安定剤、炭水化物、緩衝液、 塩、界面活性剤、および可塑剤を含むが、これらに限定されない。適切な安定剤 の例は、ヒト血清アルブミン(HSA)、ゼラチン、デキストロース、および他の炭 水化物を包含する。本発明において組み込みに適切な他の炭水化物の例は、スク ロース、マルトース、マンノース、グルコース、フルクトース、ラクトース、ソ ルビトール、およびグリセロールを包含する。適切な界面活性剤は、Tween(例え ば、 およびF127)を包含する。適切な可塑剤の中には、ポリエチレングリコール、グ リセリド、およびエチルセルロースがある。 本発明の特定の局面において、約30ミクロンと約100ミクロンとの間の粒子サ イズを有する生分解性および生体適合性制御放出ミクロスフェアは、特定の特性 を有するように、すなわち、治療の所望の継続期間に十分な量でエルカトニンお よびエルカトニンアナログをカプセル化するように、そしてさらに、動物内に入 れられたミクロスフェアからのエルカトニンまたはそのアナログの放出速度を提 供するように、油中油技術によって調製された。その結果ミクロスフェア中の有 効成分の量の所定量(好ましくは約45%と約85%との間、そしてより好ましくは 約50%と約75%との間)が、最初に(「バースト効果(burst effect)」)、好まし くは約2日以内に、そしてより好ましくは24時間以内に放出され、活性化合物の 残りは約3カ月〜6カ月までの期間にわたり、好ましくは約1カ月〜3カ月まで の期間にわたり、そしてより好ましくは約1週間〜4週間までの期間にわたり、 緩やかに放出される。 本発明のこの局面の特定の実施態様は、エルカトニンが、好ましくは理論のお そらく75%と90%との間、そして詳細には理論的含有量の85%と89%との間のレ ベルで負荷されることを可能にする油中油技術による制御放出ミクロスフェア処 方物の調製を開示する。(理論的含有量は、1mgのミクロスフェアあたり1.175μ gのエルカトニンであると算出される。)このエルカトニン含有制御放出ミクロス フェア処方物は、12時間内のミクロスフェア中のエルカトニンの73.1%を含む最 初の放出(「バースト効果」)を与え、残りは約1〜4週間緩やかに放出されるイ ンビトロでの放出速度を示した。これらの放出特性を与えた油中油技術によって 調製された制御放出ミクロスフェアは、直径が約30ミクロンと約100ミクロンと の間であると測定された粒子サイズを有した。 本発明の別の特定の局面において、約1ミクロンと約750ミクロンとの間の、 そして好ましくは、約250ミクロンと約500ミクロンとの間の粒子サイズを有する 生分解性且つ生体適合性の制御放出ミクロスフェア処方物は、特定の特性を有す るように、すなわち、所望の治療の持続時間に十分量でエルカトニンおよびエル カトニンアナログをカプセル化するように、そして、さらに、動物内に入れられ たミクロスフェアからのエルカトニンまたはそのアナログの送出速度を提供する ように、水中油技術によって調製された。その結果、ミクロスフェアのエルカト ニンの非常に少ししか(約5%未満、そして好ましくはなし)最初に放出されず(「 バースト効果」少しまたはなし)、そしてエルカトニン含有量が、約12カ月の期 間内で、そして好ましくは約1〜6カ月の期間内で徐々に放出される。 本発明のこの局面の特定の実施態様は、理論的含有量(理論的含有量は、1mg のミクロスフェアあたり0.97μgのエルカトニンであると算出される)の約40%の レベルで、好ましくは35%と75%との間のレベルでエルカトニンが負荷されるこ とを可能にした水中油技術によって調製された約60kDの分子量を有するPLGポリ マーを用いる制御放出ミクロスフェア処方物の調製を開示する。このエルカトニ ン含有制御放出ミクロスフェア処方物は、エルカトニンの最初の「バースト効果 」放出を与えず、その代わりに、約3カ月間の継続的な放出速度を与えたインビ トロでの放出速度を示した(図1)。 本発明のこの局面の別の実施態様において、異なる分子量のPLGポリマーは、 水中油技術によるマイクロカプセル化プロセスに利用された。約9,400の分子量 を有するPLGポリマーを、この別の処方物のために使用した。この別のミクロス フェア処方物は、約60,000ダルトンのより高分子量のポリマーを用いて得られる のと、本質的に同一のミクロスフェアの粒子サイズ(約250ミクロン〜約500ミク ロン)および本質的に同一のエルカトニン含有量(水中油ミクロスフェア調製物に おける理論的含有量の約40%)を与えた。しかし、約60,000ダルトンのPLGポリマ ーを用いてで調製した処方物とは対照的に、このミクロスフェア処方物は、より 速いインビトロ放出特性を示した。60,000ダルトンのポリマー処方物は、約3カ 月間エルカトニンの制御放出を与えたのに対し、約10,000ダルトンのポリマーで 調製したこの処方物は、約2カ月間ミクロスフェアからエルカトニンを放出した 。 本発明の組成物は、所望の生物学的効果に依存して変化する量で活性ポリペプ チドを個々に含有する。例えば、本発明のエルカトニン含有制御放出ミクロスフ ェア処方物を用いる骨粗鬆症の処置は、骨粗鬆症に関連する高カルシウム血症の 処置に使用される投与レベルとは異なる投与レベルを必要とする。同様に、特定 の病理学的症状は、エルカトニンまたはエルカトニンアナログが、制御放出ミク ロスフェアの有効成分であるかどうかに依存して異なるそして特定の投与量を必 要とし得る。 投与量レベルはまた、動物の種およびサイズに依存して変化し得る。例えば、 ラットは、骨粗鬆症の処置として約0.001 IU/kg/日〜約100 IU/kg/日、および好 ましくは約0.05 IU/kg/日〜約15 IU/kg/日の範囲でエルカトニンを投与された。 エルカトニンアナログが同様の投与量レベルで使用されることが予想される。ヒ ト被験体のためのエルカトニンの推奨される治療的投与量レベルは、1回の投与 につき約10〜300IU、および好ましくは1回の投与につき約40〜約80IUの範囲で ある。これらのヒト投与量値は、特定の治療的指標について当該分野で公知の方 法論を用いて、臨床研究において容易に再評価され得る。 制御放出系は、従来の薬物治療に対して利益を提供する。例えば、標準的な投 与形態の摂取または注射後、薬物の血中レベルは、上昇し、ピークに達し、その 後減少する。各々の薬物は、それより上では毒性であり、そしてそれより下では 、有効でない治療的範囲を有するので、振動する薬物レベルは、無効性および毒 性の交替する期間を起こし得る。制御放出調製物は、単回投与によって所望の治 療範囲内に薬物を維持する。制御放出の他の潜在的な利点は:(i)薬物の特定の 身体の部分への局在化された送達(その結果、全身薬物レベルが低下される);(i i)身体によって迅速に破壊される薬物の保護(これは、タンパク質のような生物 学的に感受性の分子に特に重要である);(iii)追跡看護の必要性の減少;(iv)安 楽の増加;および(v)コンプライアンスの改善を包含する。 本発明の目的が、本明細書中に記載の方法および技術の周知の変形、改変、ま たは等価物を用いて、過度の実験を費やすことなしに達成され得ることが当業者 によって認識される。当業者はまた、本明細書中に記載の分子の機能的特性を達 成するための別の手段(具体的に記載され以外の)が当該分野で利用可能であるこ と、および本発明の分子の機能的等価物を達成するためのそれらの代替物の使用 法を認識する。本発明が、当業者によって認識され、そして本開示の精神および 範囲により包含されるそれらの変形、改変、代替物、および等価物を包含するこ とが意図される。 以下の実施例は、本発明の実施をより明白にするために提供されるのであって 、いかにしても本発明の範囲を限定するように解釈されるべきではない。当業者 は、種々の改変が、本発明の精神および範囲を逸脱しないで本明細書に記載の方 法および処方物に対してなされ得ることを認識する。実施例 実施例1.ミクロスフェアの調製 。 (a)油中油(o/o)エマルジョン技術。 ミクロスフェアは、以下のように油中油(o/o)エマルジョン技術(コアセルベ ーション技術としても知られる)を用いて調製された: (1)塩化メチレン(CH2Cl2)(600ml)、シリコーン液500(30ml)およびSpan85( 2ml)を、均質溶液が得られるまで高剪断ホモジナイザーを用いて低速でビーカ ー内で混合した。 (2)約60kDの分子量を有する、ポリ(DL-ラクチド/グリコライド)またはPL G、(50:50コポリマー)(Birmingham Polymers,Inc.,Lot #051-68-1)(0.5g)を4 mlのCH2Cl2に溶解した。 (3)エルカトニン(585μg)を、マイクロチップを有する超音波プローブを使 用することにより工程(2)のPLG/CH2Cl2溶液中に懸濁した。超音波照射を断続 的に適用してPLG/CH2CI2溶液の均一懸濁液を作製した。エルカトニン(カルバカ ルシトニン;Lot #ZG-287;Bachem Cat #PCAL38から得られる)は酢酸イオンおよ び水の存在下で4402IU/mg、または酢酸イオンおよび水の非存在下で5143IU/mgの 活性レベルを有し、そして4202/5143=0.856の正味活性を有した。 (4)工程(1)の溶液を、ホモジナイザーを用いて高速で混合し、そして工 程(3)のポリマー懸濁液を、18ゲージの針を通してゆっくりと滴下した。 (5)ポリマー懸濁液を完全に添加した後、35mlの石油エーテルをゆっくりと 添加した。ホモジナイゼーションを、5分間高速で、次いで5分間低速で続けた 。 (6)ホモジナイザーを止め、そして溶液を磁性スターラーで急速に撹拌した 。15分後、35mlの石油エーテルをゆっくりと添加した。60分後、さらに35mlの石 油エーテルを添加し、そして撹拌を15分間続けた。 (7)石油エーテル(40〜50ml)を添加し、そしてミクロスフェア分散物を、0. 45μmフイルター(Millipore Durapore)を通して濾過した。ミクロスフェアを過 剰な石油エーテルで洗浄し、そしてシリコーン液および塩化メチレンを取り除い た。 (8)ミクロスフェアを濾紙上に回収し、そして減圧下で一晩乾燥させた。 (b)水中油(o/w)エマルジョン技術。 ミクロスフェアを以下のように水中油(o/w)技術を用いて調製した: (1)分子量8,000〜10,000のポリビニルアルコール(PVA)(0.4g)を、100mlの 蒸留水中に溶解した。 (2)約60kDまたは9,400ダルトンの分子量を有する50:50コポリマーである、 ポリ(DL-ラクチド/グリライド)またはPLG(Birmingham Polymers,Inc.,Lot #05 1-68-1)を2mlの塩化メチレン(CH2Cl2)に溶解した。 (3)エルカトニン(485μg)を、氷浴中でプローブマイクロチップを用いて30 秒の超音波処理により工程2の溶液に懸濁した。数滴のCH2Cl2を使用して、コポ リマー溶液中に全てのエルカトニンを押し流した。 (4)工程3のエルカトニン/コポリマー懸濁液を、18ゲージ針を有する2ml シリンジに採取した。この懸濁液を、室温で磁性スターラーで撹拌された100ml 丸底フラスコ内の50mlのPVA水溶液にゆっくりと滴下した。撹拌は25分間続けた 。 (5)フラスコをロータリーエバポレーター(Buchi Model R Rotavapor)に接 続した。エバポレーターを、ゆっくりとした回転速度で、かつ35℃の温度で屋内 減圧(house vacuum)下で操作した。 (6)ミクロスフェア分散物を、0.45μmフィルター(Millipore)を通して濾過 した。ミクロスフェアを約10mlの水で洗浄した。 (7)ミクロスフェアを減圧乾燥器中で室温で乾燥させた。実施例2.ポリマーおよびミクロスフェアの特徴付け 。 (a)分子量および粒子サイズ0μm、混合床樹脂)でパックされた7.8mmID×30cmカラムを用いたゲル浸透クロ マトグラフィー(GPC)により決定した。ポリスチレン標準物を較正のために使用 した。ミクロスフェアの粒子サイズを、走査型電子顕微鏡(SEM,Hitachi S-570,T okyo,Japan)により決定した。これらの測定技術の詳細は、Wangら、(1990)Bioma terials 11:679-685にさらに記載される。 (b)ミクロスフェアにおけるエルカトニン含有量。 エルカトニンミクロスフェア(50mg)を、0.5mlのCH2Cl2に溶解し、そしてエル カトニンを保持する0.45μフィルターを通して濾過した。 油中油エマルジョン技術を用いて調製されたミクロスフェアについては、フィ ルターを0.5mlの0.1N HClで洗浄し、そしてHCl溶液をエルカトニン含有量につい てのHPLC分析に供した。エルカトニンミクロスフェアの特定のバッチに対する含 有量は、理論含有量(理論含有量は1.175μg/mgと計算される)の約85%である4 9.8μg/50mgを与えた。典型的な含有量は、理論の75〜90%である。 水中油エマルジョン技術を用いて調製されたミクロスフェアについては、フィ ルターを3mlのCH2Cl2で洗浄し;フィルターに保持されたエルカトニンを、1ml の0.001N HClに溶解し;そしてHCl溶液をエルカトニン含有量についてのHPLC分 析に供した。エルカトニンミクロスフェアの特定のバッチに対する含有量は、理 論含有量(理論含有量は0.97μg/mgと計算される)の約40%である19.3μg/50mg を与えた。典型的な含有量は、理論の35〜50%である。同様の結果を、9,400ダ ルトンの分子量を有するPLGポリマーを用いて調製されたミクロスフェアについ て得た。 (c)インビトロでのエルカトニン放出の研究。 エルカトニンミクロスフェアの放出特性を評価するために、秤量した量のエル カトニンミクロスフェアを、37℃の所定量のリン酸緩衝化生理食塩水(PBS)に入 れ、そしてこの溶液のアリコートをアッセイに特異的なサンプリング時間(例え ば、最初の4日間については毎日、そして残りの研究については1日おき)で取 り出した。インビトロタンパク質放出の研究を2連で行った。典型的な手順を以 下に示した: 油中油エマルジョン技術を用いて調製されたミクロスフェアについて、62.3mg のエルカトニンミクロスフェアを、37℃の1mlのPBSに添加した。12時間のイン キュベーションの後、このインキュベーション媒体のアリコートを取り出し、そ してHPLCによりエルカトニン含有量についてアッセイした。含有量分析は、エル カトニン含有量の52%が放出されたことを示した。 急速な最初の放出は「バースト効果」として知られ、この効果には、ミクロス フェアの表面からのペプチドの急速な放出がある。これは、油中油技術により調 製されたミクロスフェアについて共通する。残存するペプチド含有量(この場合 において48%)は、PLGコポリマーが生分解するにつれて約3〜4週間にわたっ てゆっくりと放出される。 油中油技術により調製されるエルカトニン制御放出ミクロスフェアもまた、異 なる条件下でインビトロ放出研究に供した。51.0mgの微小粒子を、微小遠沈管に 研究を室温で行った。各サンプリング点で放出媒体を取り出し、そして0.5mlの 新しい媒体で置換した。エルカトニン含有量の73%が1日目に放出され、そして さらに16.1%が7日目に放出された。 水中油エマルジョン技術を用いて60,000ダルトンポリマーから調製されたミク ロスフェアについて、50mgのエルカトニンミクロスフェアを、37℃の1mlのPBS に添加した。2、6および24時間のインキュベーション後、全インキュベーショ ン媒体を除去し、そして1.0mlのPBSで置き換えた。24時間後、同一のサンプリン グを、29日にわたって規則的な時間間隔で行った。インキュベーション媒体のサ ンプルを、Pierce(Rockfold IL)製のBCAキットを使用するニシンコニン酸(bicin chonic acid:BCA)法を用いてタンパク質についてアッセイし、放出されたサンプ ル中のエルカトニンを決定した。エルカトニンの35%は29日目に放出された。放 出プロフィールを図1に示す。 60,000ダルトンPLGポリマーのミクロスフェアからのエルカトニンのさらなる インビトロ放出研究を、種々の時間間隔での残存エルカトニン含有量をアッセイ することにより行った。約10%が17日以内、25%が23日以内、そして48%が28日 以内に放出された。これらの結果は、エルカトニンが、約3ヶ月間、これらの水 中油粒子から連続的に放出されることを示唆する。 エルカトニン制御放出ミクロスフェアはまた、水中油技術を用いて低分子量50 :50PLGポリマーから調製された。ポリマー分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィ ーにより約9,400ダルトンと決定された。インビトロ放出プロフィールを、試験 管中に0.03%w/wのエルカトニン含有量を有する69.9mgのミクロスフェアを置 管を、37℃のインキュベーター振盪機内に置いた。サンプリング時間に、全放出 媒体を新しい媒体に置き換えた。 21日目に放出されたエルカトニン量を、ミクロスフェアにおける残存エルカト ニン含有量から推定した。エルカトニンの約33.2%が21日目以内に放出された。 エルカトニンは、約2ヶ月間、低分子量(9,400ダルトン)ポリマーから調製され たこれらの水中油ミクロスフェアから連続的に放出される。高分子量(60,000ダ ルトン)ポリマーから調製された水中油ミクロスフェアは、約3ヶ月のより長い エルカトニン放出持続期間を示した。実施例3.ラットにおける卵巣除去により誘導される骨粗鬆症の処置に対する制 御放出ミクロスフェア処方物中のエルカトニンの有効性 。 (a)ラットにおける実験的骨粗鬆症。 骨粗鬆症のための当該分野で認識されるモデルは、卵巣除去ラットにおいて開 発された。例えば、Okumuraら(1987)Bone 8:351-355;およびHayashiら(1989)Bon e 10:25-28を参照のこと。 卵巣除去Spraque Dawleyラットを、Harlan Spraque Dawley,Inc.(P.O.Box 291 76,Indianapolis,IN 46229-0176)から入手した。動物は、この研究の開始時に約 12週齢であった。 (b)制御放出ミクロスフェア処方物の混合物の調製。 骨粗鬆症の処置について評価された制御放出ミクロスフェアを、2つの異なる 技術により調製した:油中油技術(o/o)[実施例1(a)]および水中油技術(o/w)[ 実施例1(b)]。両型のミクロスフェア、(o/o)および(o/w)の混合物をラット に投与した。(o/o)と(o/w)ミクロスフェア処方物との両方を、エルカトニンを有 する処方物(エルカトニン制御放出ミクロスフェア処方物)、およびエルカトニ ンを有しない処方物(プラシーボ制御放出ミクロスフェア処方物)で調製した。 (c)ラットにおいて誘導されたモデル骨粗鬆症の処置。 (i)評価研究の全体設計。 エルカトニンを含む制御放出ミクロスフェア処方物を、ラットにおける骨粗鬆 症の処置として評価した。この研究は、両側の卵巣を除去したラットの4群:プ ラシーボコントロール群、異なる用量レベルでエルカトニン制御放出ミクロスフ ェア処方物を投与される2群、およびボーラス(bolus)注入として投与されるバ ルクエルカトニン処置群を含む。 表1は、4群のそれぞれにおける動物の割り当てを概略的に示す。 表2は、各実験群のラットに投与されたエルカトニンの投薬量レベルを示し、 そしてまた群1〜3のラットに投与されたミクロスフェアの混合物を記載する。 (ii)ラットの骨粗鬆症の処置におけるエルカトニン制御放出ミクロスフェア の使用 。 (a)エルカトニン処置の研究設計。 28匹のラットを、表2に示す4群に分けた。コントロール群(群1)にはプラ シーボ制御放出ミクロスフェアを与えた;群2および3にはエルカトニン制御放 出ミクロスフェアを与え、そして群4にはエルカトニンを直接(制御放出ミクロ スフェア中ではない)与えた。 ラットをヒュームフード(fume hood)内のベルジャーにおいてメタファンを用 いて軽く麻酔し、次いでラットにペントバルビタールを筋肉内注射で投与した。 ミクロスフェアによらないで直接エルカトニンを投与されたラットにおいて、ラ ットがペントバルビタール麻酔下にある間にエルカトニンの最初の用量を投与し た。群4のこれらのラットに、研究の間、各週の月曜日、水曜日および金曜日に 、7IUエルカトニン/mlである1.0ml/kgの生理学的食塩水を、腹部領域に皮下投 与した。群1、2および3のラットに、研究の第1日目に単回の皮下点滴注入に より、エルカトニン制御放出ミクロスフェア処方物またはプラシーボ制御放出ミ クロスフェア処方物を投与した。ラットをメタファンおよびペントバルビタール で麻酔し、肩甲骨の間の背側の毛を刈り込み、そして皮膚を70%エタノールでき れいにした。手術用ハサミで肩甲骨に垂直に、かつその間の背側の皮膚を小さく 切開し、そして背側の皮膚をハサミと先の鈍いプローブで持ち上げた。制御放出 処方物を、硬膜下のくぼみ(subdural pocket)に定量的に秤量紙から注ぎ、そし て傷を滅菌創傷クリップで直ちに閉じた。外科創傷は、炎症の徴候も感染の徴候 も示すことなく正常に治癒した。 プラスチックチューブを、チューブあたり70μgの正確に秤量したバルクのエ ルカトニンを含むように調製した。チューブを、使用するまで−20℃で保存した 。1つのチューブの全含有量を、プラスチックピペットおよび容器を使用して、 用量投与の各日において、60mlの最終容量まで滅菌生理学的食塩水で定量的に希 釈した。活性が6IU/μgである70μgのエルカトニンは420IUエルカトニンであり 、これを60mlまで希釈した場合、7IUエルカトニン/mlの溶液を生じる。群4の ラットに、各用量投与で1.0ml/kg(7.0IU/kg)のこれらの溶液を投与した。群1の ラットには、7.0mg/kgの油/油および147mg/kgの油/水のプラシーボ制御放出ミク ロスフェア処方物を投与した。群2のラットには、3.5mg/kgの0.1%エルカトニ ン油/油および73.5mg/kgの0.033%エルカトニン油/水の制御放出ミクロスフェア 処方物を投与した。群3のラットには、7.0mg/kgの0.1%エルカトニン油/油制御 放出ミクロスフェア処方物および147mg/kgの0.033%エルカトニン油/水の制御放 出ミクロスフェア処方物を投与した。従って、群2のラットは、油/油処方物由 来 の3.5μg(21IU)エルカトニン/kgおよび油/水処方物由来の24.5μg(147IU)エルカ トニン/kgを受けた。群3のラットは、群2の用量の正確に2倍(すなわち、油/ 油処方物由来の7.0μg(42IU)エルカトニン/kgおよび油/水処方物由来の49μg(29 4IU)エルカトニン/kg)を受けた。群4のラットは、研究期間の間、週あたり3 回の1.17μg(7IU)エルカトニン(ミクロスフェア処方物中ではない)/kgを受け た。エルカトニンの総用量は、群1、2、3、および4において、それぞれ、0 、28、56および28μg/kg(0、168、336、および168IU/kg)であった。 研究の間、動物を毎日検査した。肉体的または行動的異常を含む、何らかの毒 性の臨床徴候を記録した。詳細な臨床観察を、毎週および予定した安楽死の日に 行い、そしてこの観察は、皮膚および体毛、眼および粘膜、呼吸、体性運動活動 度ならびに一般的行動の評価を含んだがこれらに制限されなかった。予定した臨 床観察に加えて、動物を、投薬の1/2時間後と2時間後の間、明白な毒性効果に ついて観察した。体重を週あたり1回および予定した安楽死の日に記録した。 (b)エルカトニン処置の有効性。 本発明のエルカトニン含有制御放出ミクロスフェアは、表3に示されたように 、ラットにおける誘導された骨粗鬆症の処置に有効であることが見出された。 エルカトニンを有さない制御放出ミクロスフェアを投与されたコントロールラ ットは、28日目での血清オステオカルシンレベルにおいて約23%の減少を示した ((−2日目のレベル)−(28日目のレベル))。エルカトニン含有制御放出ミ クロスフェアを投与されたラット(群2および3)は、それぞれ28μg/kg(群2 )および56μg/kg(群3)のミクロスフェア内の総量のエルカトニンを得た。低 投薬量のエルカトニンミクロスフェアのラットは、28日目でのオステオカルシン レベルにおいて約30%の減少を示したが、一方、高投薬量のエルカトニンミクロ スフェアについては、約42%の減少を観察した。ミクロスフェア内に含まれない エルカトニンで直接処置されたラット(群4)は、28日目での血清オステオカル シンレベルにおいて39%の減少を示した。 表3に示された結果を、統計学的基準(パラメトリッタおよびノンパラメトリ ック)を使用して解析した。28日目での各群対コントロール(プラシーボ)群に ついての統計学的差異を評価した。高エルカトニンミクロスフェア用量(群3) とコントロール(群1)との間にP=0.0037の、そしてエルカトニン注入(群4 )とプラシーボ(群1)との間にP=0.0191の統計学的有意差を得た。P値>0. 05は有意性なしとした。 エルカトニン含有ミクロスフェアを用いた処置は、少なくとも(ミクロスフェ アに含有されない)エルカトニンを用いた直接的な処置と同程度に有効であると 思われた。例えば、−2日目と28日目との間の血清オステオカルシンレベルにお ける変化量は、エルカトニン処置の有効性の推定値として使用され得る。エルカ トニンの直接投与(群4)は、14μg/kgの総投薬量(注入あたり1.17μg/kgおよ び週あたり3回の注入で4週間)のエルカトニン注入を用いた直接処置後の28日 目でのオステオカルシンレベルにおいて39%の減少を示した。エルカトニン含有 制御放出ミクロスフェアを用いた処置において、28日目での血清オステオカルシ ンレベルにおいて同様の減少(例えば、群2については30%、および群3につい ては42%)を得た。しかし、群2のラットは、28μg/kgのエルカトニンを含む制 御放出ミクロスフェアを投与されたが、理論的には、わずか約15.3μg/kgが28日 目までにミクロスフェアから放出された。(これは、油中油ミクロスフェア内の エルカトニンの約100%および水中油ミクロスフェア内のエルカトニンの約48% が28日目までに放出されるという、インビトロ放出の速度論から推定される。) 従って、約14〜15μg/kgのエルカトニンの投薬量は、直接投与されるか、または ミクロスフェア内で投与されるか(すなわち、それぞれ、群4または群2)にか かわらず、ラット骨粗鬆症モデルにおいて同様の低カルシウム血症効果を引き起 こした。 カプセル化されていないエルカトニンの効力を、エルカトニン含有制御放出ミ クロスフェアの効力とをさらに比較するために、血清オステオカルシンレベルを 低下させることにおける有効性を、効果的なエルカトニン投薬量の関数として計 算し得る。表4は、カプセル化されていないエルカトニンおよびミクロスフェア から放出されるエルカトニンの推定された理論的効力の比較を示す。 2つの型のミクロスフェアのインビトロ放出の速度論を使用して計算される、 群2および3おけるミクロスフェアからのエルカトニンの理論的な放出に基づい て、平均の1日投薬量0.55μg/kgの放出されたエルカトニン(群2)が、28日目 までのオステオカルシンレベルの30%減少と相関し、そして平均の1日投薬量1. 09μg/kgの放出されたエルカトニン(群3)が、28日目までのオステオカルシン レベルの42%減少と相関したと推定される。同様に、コントロール群4について 、12用量のカプセル化されていないエルカトニン(1用量当たり1.17μg/kg、1 週あたり3用量で4週間)後、総計約14μgのエルカトニンが投与され、そして これは28日目でのオステオカルシンレベルにおいて39%の減少と相関したと推定 され得る。これらの結果は、本発明の制御放出ミクロスフェアから放出されたエ ルカトニンが減少していない生物学的効力を示すことを示唆する。血清オステオ カルシンレベルの減少に対する比較的類似する効果が、エルカトニンの複数注入 (群4において1注入あたり1.17μg/kg用量)とミクロスフェアから放出される より少量であるが一定なエルカトニン用量(群2において毎日約0.55μg/kgの放 出)で観察されたので、エルカトニン含有ミクロスフェアを用いた処置は、複数 のエルカトニン注入を用いた処置よりおそらく優れた処置であるかまたはより強 力でより効果的な処置であり得ることが表4の結果のさらなる精査により示唆さ れる。実施例4.研究室手順およびアッセイ (a)検死。 全てのラットをCO2吸入により安楽死させ、そして検死した。検死で、以下の パラメーターを求め、そして記録した:体重;子宮重量;および卵巣がないこと の確認。屠殺時に、以下のものを各ラットから回収した:1脛骨、1大腿骨;お よび1尾部断片。骨を以下のように処理した:骨から軟組織を除去し、骨を40% エタノール/水にいれ、そして24時間、+5℃で保存した。次いで、骨を24時間7 0%エタノール/水に移し、次いで保存のために90%エタノール/水にさらに移し た。 (b)血清サンプル。 血液サンプル(約0.5ml)を、麻酔した動物の眼窩後(retro-orbital)神経叢にミ クロヘマトクリットキャピラリーチューブ(Red Coded Tip,Fisher Scientific,C atalog Number 0266866)を挿入することにより採取した。採取した血液を約30 分間凝固させた;血餅を廃棄した;チューブを15分間+4℃で保存した;そして 血清を微小遠沈管(USA Scientific,Catalog Number 14800500)に入れ、そして− 20℃で保存した。 (c)尿サンプル。 尿採取の間、動物に食物は与えず、20mlの水を与えた。動物を、火曜日のほぼ 正午に代謝ケージに移した。尿採集容器には、尿が蒸発して失われないことを保 証するために十分な鉱物油を含ませた。採集期間後、尿体積を正確に測定し、そ して記録した。尿を遠心分離し、そして上清を試験管に注ぎ、これを凍結し、分 析するまで−20℃で保存した。 (d)オステオカルシンアッセイ。 血清オステオカルシンレベルを、PriceおよびNishimoto(1980)Proc.NatI.Acad .Sci.USA 77:2234-2238に記載される手順により測定した。 (e)尿コラーゲン架橋の測定。 尿コラーゲン架橋のレベルを、Tordjmanら(1994)Bone and Mineral 26:155-16 7に記載されるように測定した。 (f)骨密度測定。 ラットを、イソフルラン麻酔下で放血により安楽死させた。各左大腿骨ついて 骨無機質含有量(g)および骨面積(cm2)を、超高分解能モードを使用する2重エネ ルギー(dual energy)X線吸光光度法(Hologic,QDR-1000)により測定し、そして 骨無機質密度(BMD)(g/cm2)を計算した。 (g)組織形態学。 骨組織学および組織形態学をYamamuraら(1994)Bone and Mineral 24:33-42に 記載のように行った。 (h)エルカトニンおよびエルカトニンアナログの合成。 エルカトニンは、天然に存在するウナギカルシトニンホルモンの合成31-アミ ノ酸アナログである。これは1番目と7番目のアミノ酸L-システインをいずれ も有さず、そしてL-システインはα-アミノスベリン酸により置換されている。 エルカトニンは、1976年に、Morikawaらにより合成された(Experimentia 32:110 4-1106)。 エルカトニンアナログは、臨床的に有用な薬剤としてエルカトニンと化学構造 および生物学的特性において類似する合成低カルシウム血症ペプチドである。エ ルカトニンアナログは、以下の化学構造を有する: ここでA25はAspまたはAsnであり、A26はValまたはThrであり、そしてA28はAla またはSerである。 これらの合成エルカトニンアナログの合成ための方法は、Basavaら(1992)米国特 許第5,175,146号により提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AT,AU,AZ,BB,BG,B R,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE ,ES,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,TJ,TM,TT,UA,UG,UZ,V N (72)発明者 フラナガン,ダグラス アール. アメリカ合衆国 アイオワ 52260,アイ オワ シティ,ドーバー ストリート 1258

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.長期間にわたり、動物に有効量のエルカトニンまたはエルカトニンアナログ を連続的に送達し得る制御放出ミクロスフェア組成物であって、制御放出ミクロ スフェアを形成するために、該エルカトニンまたはエルカトニンアナログをカプ セル化する、生分解性および生体適合性ポリ(D,L-ラクチドーコーグリコリド)ポリ マー賦形剤を含み、ここで該カプセル化エルカトニンまたはエルカトニンアナロ グが、カプセル化前に保有した生物学的効力に等しいかまたは類似する効力を保 有し、該制御放出ミクロスフェア組成物が、該制御放出ミクロスフェアからの該 エルカトニンまたはエルカトニンアナログの放出が長期間、最適の、生物学的有 効量の該エルカトニンまたはエルカトニンアナログを送達するような送達プロフ ィールを有する、制御放出ミクロスフェア組成物。 2.前記制御放出ミクロスフェア組成物が、少なくとも2つの生分解性および生 体適合性ポリ(D,L-ラクチドーコーグリコリド)ポリマー賦形剤の混合物を含み、各 賦形剤が、少なくとも第1および第2の制御放出ミクロスフェアを形成するため に、前記エルカトニンまたはエルカトニンアナログをカプセル化し、そして各賦 形剤が、それらからの該エルカトニンまたはエルカトニンアナログの、異なる放 出速度を有し、該制御放出ミクロスフェア組成物が、該エルカトニンまたはエル カトニンアナログの該第2の制御放出ミクロスフェアからの放出が、該第1の制 御放出ミクロスフェアからの該エルカトニンまたはエルカトニンアナログの放出 が減退するに従って始まるような送達プロフィールを有する、請求項1に記載の 制御放出ミクロスフェア組成物。 3.前記ポリ(D,L-ラクチドーコ-グリコリド)ポリマー賦形剤が、ラクチドとグリ コリドのモル比が約50:50であり、そして約50,000ダルトンと約75,000ダルトン との間、または約5,000ダルトンと約20,000ダルトンとの間の分子量を有する、 請求項1に記載の制御放出ミクロスフェア組成物。 4.前記第1および第2のポリ(D,L-ラクチドーコーグリコリド)ポリマー賦形剤 が、ラクチドとグリコリドのモル比が約50:50であり、そしてここで該第1のポ リ(D,L-ラクチドーコーグリコリド)ポリマー賦形剤が、約50,000ダルトンと約75, 000ダルトンとの間の分子量を有し、そして該第2のポリ(D,L-ラクチドーコーグ リコリド)ポリマー賦形剤が、約5,000ダルトンと約20,000ダルトンとの間の分子 量を有する、請求項2に記載の制御放出ミクロスフェア組成物。 5.長時間にわたり、動物に有効量のエルカトニンまたはエルカトニンアナログ を連続的に送達するための組成物の調製方法であって、制御放出ミクロスフェア を形成するために、生分解性および生体適合性のポリ(D,L-ラクチドーコーグリコ リド)ポリマー賦形剤に、該エルカトニンまたはエルカトニンアナログをカプセ ル化する工程を包含し、ここで該カプセル化されたエルカトニンまたはエルカト ニンアナログが、カプセル化前に保有していた生物学的効力と等しいかまたは類 似する生物学的効力を保有し、該制御放出ミクロスフェアが、該制御放出ミクロ スフェアからの該エルカトニンまたはエルカトニンアナログの放出が、該長期間 、最適の、生物学的に有効量のカルシトニンまたはカルシトニンアナログを送達 するような送達プロフィールを有する、方法。 6.少なくとも第1および第2の制御放出ミクロスフェアの混合物が、有効量の エルカトニンまたはエルカトニンアナログを放出し得、そして該第1の制御放出 ミクロスフェアからの該エルカトニンまたはエルカトニンアナログの放出が減退 するに従い、該第2の制御放出ミクロスフェアからの該エルカトニンまたはエル カトニンアナログの放出が始まるような送達プロフィールを有し得るように、少 なくとも該第1および第2の制御放出ミクロスフェア、それらからの該エルカト ニンまたはエルカトニンアナログの異なる放出速度を有する各該ミクロスフェア を形成するために、該エルカトニンまたはエルカトニンアナログをカプセル化す る前記工程が、少なくとも2つの別々の生分解性および生体適合性ポリ(D,L-ラ クチドーコーグリコリド)ポリマー賦形剤中で進む、請求項5に記載の方法。 7.前記ポリ(D,L-ラクチドーコーグリコリド)ポリマー賦形剤が、有機相分離法( 油中油技術)または水相分離法(水中油技術)により調製される、請求項5に記載 の方法。 8.前記第1のポリ(D,L-ラクチドーコーグリコリド)ポリマー賦形剤が、有機相分 離法(油中油技術)により調製され、そしてここで前記第2のポリ(D,L-ラクチドー コーグリコリド)ポリマー賦形剤が、水相分離法(水中油技術)により調製される、 請求項7に記載の方法。 9.骨粗鬆症または骨障害を処置する方法であって、上昇した血清オステオカル シンレベルが減少するように、動物に、長期間にわたりカプセル化前に保有した 生物学的効力と等しいかまたは類似する生物学的効力を有する、最適な、生物学 的に有効量のエルカトニンまたはエルカトニンアナログを連続的に送達し得る、 有効量の制御放出ミクロスフェア組成物を、上昇した血清オステオカルシンレベ ルにより明らかな骨粗鬆症または骨障害を有する、該動物に非経口的に投与する 工程を包含する、方法。 10.前記動物がヒトである、請求項9に記載の方法。
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