【発明の詳細な説明】
可撓性平面状材料用ストレッチシステム発明の背景
本発明は平面状工作物を伸張し、即ちストレッチする方法、及び装置、また特
に印刷スクリーンをストレッチする改良されたシステムに関するものである。
多くの場合、希望する張力が加わるよう、又は希望する寸法になるよう平面状
材料のシートを迅速にストレッチし得ることは重要である。例えば、スクリーン
印刷は金属、又は織物のメッシュスクリーンを非常に高い張力下に均一にストレ
ッチし、一方、そのスクリーンの網目を通してインキを加えることが必要である
。スクリーンを通ずるインキの均一な分散を確実にし、高い品質の映像を得るた
め、スクリーンの全ての部分に均一な張力を加えることは重要である。スクリー
ンに均一な張力を達成するため、従来の装置は離間した位置でスクリーンのエッ
ジにクランプを加えている。これ等クランプを外方に引っ張り、スクリーンが緊
張するまで全ての方向にスクリーンに張力を作用させる。
このような従来の装置では、十分な大きさの張力を達成するためには、クラン
プを介して、非常に大きな引張り力をスクリーンに加える必要がある。しかし、
クランプによるスクリーンの迅速なストレッチはスクリーンの引張り強さを越え
、スクリーンの網目の完全性を損なうことがある。従って、従来のスクリーン印
刷プロセスはスクリーンに非常に遅くストレッチを加えることが必要であり、数
時間を要することも多い。このスクリーンのストレッチ作用が遅いことは印刷効
率を低下させ、スクリーン印刷プロセスのコストを増大させる。
スクリーン印刷プロセスに使用されるメッシュスクリーンを保持するための数
個のフレームは既知である。米国特許第 2903967号、第 3863368号、第 3477574
号、第 3762080号、第 4452138号、及び第 4702783号はフレームの平面内に張力
を作用させ、スクリーンを緊張状態にストレッチする平面状フレームを開示して
いる。また、米国特許第 4144660号、及び第 4190974号は芸術家のキャンバスの
ような工作物をストレッチする平面状フレームを開示している。米国特許第 275
2630号は熱可塑性フィルムをストレッチする星形平面状引張り装置を開示してい
る。最後に、米国特許第 2042874号、第 2455640号、及び第 2604725号はカーテ
ンをストレッチする平面状フレームを開示している。
このような装置は多くの用途がある。しかし、このような従来の装置は全て、
印刷に使用するためのメッシュスクリーンをストレッチするような精密な作業の
ための有効性を制約する欠点を有する。特に、従来の装置の多くは設備を完成す
るため高度に熟練した作業者を長期間にわたって必要とする。例えば、従来のス
クリーン印刷装置の場合、スクリーンに徐々に張力を加えるのに通常、数時間を
要する。しかも、熟練した作業者でも印刷スクリーンを破損しがちである。これ
等の装置以外の装置は余りにも不正確であり、役に立たない。
従って、本発明の目的はメッシュスクリーンのような平面状工作物を迅速、有
効にストレッチする改良されたフレームを得るにある。
本発明の他の目的は工作物に均一に張力を加えるような改良されたフレームを
得るにある。
また、本発明の目的は使用するため最少の訓練で済むストレッチシステムを得
るにある。
更に、本発明の目的はフレームに繰り返し設置し、フレームから除去し得る特
に印刷スクリーンであるモジュラ工作物を得るにある。
また特に、本発明の目的は同一位置、同一張力で繰り返し設置し得る工作物を
得るにある。
本発明のこれ等の目的、及びその他の目的は次の詳細な説明、及び図面を参照
することによって一層明瞭に理解し得るであろう。発明の要約
印刷スクリーンのような平面状工作物をストレッチするフレームを提供するこ
とによって上述の目的を達成する。このフレームは工作物をストレッチするスト
レッチ平面を画成するベース部を有する。フレームの揺動可能部はベース部に対
し相対的に回動し、ストレッチ平面に或る角度で交差する平面を揺動可能部が画
成している弛緩位置から、ストレッチ平面内に揺動可能部が固着されているスト
レッチ位置に揺動可能部が移動する。揺動可能部がストレッチ平面内に押圧され
た時に、スクリーンの網目が均一にストレッチされるよう、リテーナはスクリー
ンのエッジをフレームに取り付ける。
好適な実施例では、フレームは長方形であり、ベース部、及び揺動可能部はそ
れぞれ直角状のフレーム部材である。各フレーム部材は固着された斜め継ぎコー
ナーで接合された第1脚、及び第2脚を有する。フレーム部材の第1脚は、共通
斜め継ぎ整合接合部でヒンジにより回動可能に接合された末端を有する。第2脚
の末端も同様に共通斜め継ぎ整合接合部でヒンジにより回動可能に接合されてい
る。フレームの揺動可能部がストレッチ平面の外に移動する際、フレームの揺動
可能部が一方の脚の軸線の周りに自由に回転するよう、各ヒンジはヒンジと一方
の脚との間にピボットアタッチメントを有する。
更に、フレームは、ストレッチ平面内に揺動可能部を選択的に保持するロック
を有する。このロックは、揺動可能部をストレッチ平面に向け引っ張る引張り部
材であるのが好適である。特に好適な実施例では、このロックは、数個の位置に
離間した一連のプーリの上に掛けられて、フレームの各脚に通るテンションケー
ブルである。ケーブルの増大した張力はフレームの揺動可能部をストレッチ平面
内に引っ張り、フレームを所定位置に保持し、工作物に張力を維持する。
本発明による工作物はスクリーンをフレームに保持するリテーナを有する。リ
テーナは4個の細長いコネクタを有し、各コネクタは工作物保持部と、フレーム
掛合部とを有する。工作物保持部は細長い平面状部材であり、この平面状部材に
工作物の周縁を接着することができる。フレーム掛合部はL字状部材であるのが
好適であり、このL字状部材はフレームの各脚の外面上に延在し、脚の外面上の
溝孔内に入る。工作物はエッジを有する4個の辺を持つシートから成るのが好適
で、これ等エッジは張力を受けない時、弓形で湾曲しており、従って、スクリー
ン、即ちシートの中心におけるシートの幅、及び長さはコーナーにおけるシート
の幅、及び長さより小さい。この形状でないと弛む傾向があるが、この形状を採
用することによって、フレームがストレッチ位置にある時、スクリーンの中心部
に最大の外方に向く力が確実に加わる。図面の簡単な説明
図1はフレームの揺動可能部のストレッチ位置を仮想線で示し、弛緩位置にあ
る本発明フレームの斜視図である。
図2はスクリーンの周縁を接着し、フレーム上でスクリーンに張力を加えた後
のスクリーンのリテーナに対する関係を仮想線で示し、スクリーンをリテーナに
取り付ける前の弛緩したスクリーンの上から見た線図的平面図である。
図3はフレームの折る軸線を破線で示し、フレーム、及びその上の所定位置の
リテーナの上から見た平面図である。
図4はフレーム機構の内部詳細を省略し、フレームにフック止めするリテーナ
に取り付けたスクリーンを示す図3の4−4線に沿う拡大部分断面図である。
図5はスペーサの後退位置を仮想線で示し、リテーナの移動を防止するスペー
サを示すフレームのコーナーの上から見た拡大平面図である。
図6は図1に示すフレームのヒンジ止めしたコーナーの拡大斜視図である。
図7は図6に示すフレームの揺動可能な脚のヒンジ面の端面図である。
図8は図6に示すフレームの静止脚の端面を示す端面図である。
図9はフレームの内側のテンション装置を示し、図4の9−9線に沿う縮小し
た線図的断面図である。
図10はテンション装置の緊締装置を示す図4の9−9線に沿う拡大部分断面
図である。
図11は図10の11−11線に沿う部分断面図である。
図12はスクリーンの一部を切除した本発明フレームの代案の実施例の上から
見た平面図である。
図13は図12のフレームの一方のヒンジ連結部の拡大斜視図である。
図14は図12に示すフレームの側面図である。
図15は図14の15−15線に沿う一部断面図である。
詳細な説明
エッジ12a、12b、12c、12dと、コーナー13a、13b、13c
13dとを有する印刷スクリーン12(図2参照)のような4個の辺を持つ平面
状工作物をストレッチする長方形フレーム10を図1に示す。
四辺形フレーム10は直角状のベース部、即ち静止部14を有し、この静止部
14は、斜め継ぎコーナー20で垂直に接合され、第1末端22、及び第2末端
24で終わる第1脚16、及び第2脚18を有する。各脚16、18は、上面2
5(図1、及び図4参照)、内面26、底面27、及び外面28を有する。ベー
ス部14の脚16、18の上面25はストレッチ平面Pを画成しており、このス
トレッチ平面Pに平行にスクリーン12をストレッチする。
また、フレーム10は直角状の揺動可能部30を有し、この揺動可能部30は
、共通斜め継ぎコーナー36で接合され、第1末端38、及び第2末端40で終
わる第1脚32、及び第2脚34を有する。各脚32、34は、上面41、内面
42(図1参照)、底面43、及び外面44(図6、及び図8参照)を有する。
揺動可能部30はベース部14に対し回動し、弛緩位置、即ち後退位置(図1に
実線で示す)からストレッチ位置(図1に仮想線で示す)に移動する。完全弛緩
位置では、揺動可能部30の上面41はストレッチ平面に約90度から150度
の角度で交差する平面を画成する。しかし、ストレッチ位置では、揺動可能部3
0の上面41はベース部14の上面25とほぼ同一平面であってストレッチ平面
Pに平行に延在する平面を画成する。
揺動可能部30は、この揺動可能部30とベース部14との間の一線の1対の
ヒンジ連結部の周りに回動する。第1ヒンジコネクタ48はベース部14の第1
末端22、及び揺動可能部30の第1末端38を斜め継ぎ接合部50に沿って連
結する。揺動可能部30がストレッチ位置にある時、ヒンジコネクタ48のピン
は上面25の平面内にある。更に、ヒンジコネクタ48は、脚32がストレッチ
位置の外に上昇した時、揺動可能部30の第1脚32を回転できるようにするピ
ボットアタッチメントを有する。
ヒンジコネクタ48を図6〜図8に一層詳細に示し、このヒンジコネクタ48
は、指を組み合わせるように1対のヒンジ板のナックルを連結することによって
形成された管状ヒンジバレル50を有する。このバレルの一方のナックルを固定
ヒンジ板54によっ脚32の端面52に取り付ける。固定ヒンジ板54をねじ5
6、58によって端面52に固着する。ヒンジ48の他方のヒンジ板60はピボ
ット板であり、縦軸線が脚16に通るピボットねじ62によって脚16の端面5
9に回転可能に取り付けられている。ねじ62の縦軸線の周りにヒンジ板60と
脚32とが回転することができるから、脚32が弛緩位置に動くと、脚32はス
トレッチ平面Pに平行な位置の外に揺動する。だぼピン64は第1脚32の端面
から外方に突出し、案内部材として作用する。脚16、32が適性な配列になる
よう案内するため第1脚16の端面の円筒、又は球状案内ソケット66内に嵌着
するようピン64を位置させる。
第2ヒンジコネクタ80(図1参照)はベース14の第2末端24、及び揺動
可能部30の第2末端40を連結する。揺動可能部30がストレッチ位置にある
時、ヒンジコネクタ80のピンは末端24、40間の斜め継ぎ接合部82に沿っ
て面25の平面内に延在する。更に、ヒンジコネクタ80はベース部14の第2
末端24へのピボットアタッチメント(図示せず)を有する。このピボットアタ
ッチメントは揺動可能部30の脚34をピボットアタッチメントの軸線の周りに
回転できるようにする。ヒンジコネクタ80は図6〜図8につき図示し、説明し
たヒンジコネクタ48に類似し、ヒンジ板54、60についても同様である。
各脚は工作物に掛合する装置を有する。特に、フレームの各脚16、18、3
2、34の外面28、又は44に細長い直線溝孔84(図1、及び図4参照)を
設ける。溝孔84は各脚の長さに一部沿って延在する。各溝孔84はこの溝孔を
設けた脚の上面25、又は41にほぼ平行で、しかも互いに平行で平坦な頂面8
6、及び底面87を有する。図1の実施例では、外面に通る各溝孔は各斜め継ぎ
コーナーの近くの斜め継ぎ接合部の僅かに手前の位置で終わる。脚16の溝孔8
4は例えば斜め継ぎコーナー20に隣接して壁88(図1、及び図5参照)で終
わり、脚18の溝孔84は例えば斜め継ぎコーナー20に隣接して壁89(図5
参照)で終わる。
4個の細長いリテーナ90、92、94、96を設け、スクリーンをフレーム
上に保持する。一般に長方形が最も有効な形状である幾何学的形状の周囲に沿っ
て、これ等リテーナをスクリーンに取り付ける。図示のスクリーンをフレーム上
でストレッチする時、この形状は、リテーナ92、94から等距離にあり、これ
等リテーナに平行に延在する縦中心線C1を有し、リテーナ90、96から等距
離にあり、これ等リテーナに平行に延在する縦中心線C2を有する。
各リテーナは溝孔の1個にフック止めすることによってフレームに図示のスク
リーンのエッジを取り付ける。図1の実施例では、溝孔84はリテーナより一層
長く、スクリーンの設置を完全にした後、各リテーナの各端部と、このリテーナ
を収容する溝孔の端部との間に間隙が存在する。リテーナは自動的に自己配列す
るが、リテーナが溝孔と同一長さであれば、このことは好ましくない。余裕がな
いと、溝孔内にリテーナを設置することは困難であり、又は不可能である。
図4にリテーナ90として図示された各リテーナはJ形部材であり、このJ形
部材は、スクリーンのエッジをリテーナに取り付ける第1平面状スクリーン保持
部材、即ちフランジ98と、フレームの外面の溝孔84の1個内に嵌着する離間
する第2平面状スクリーン保持部材、即ちフランジ100とを有する。第1、及
び第2の平面状部材98、100はスペーサ、即ちウェブ102によって連結さ
れている。ウェブ102は部材98、100に垂直であり、部材98をフレーム
の上面に静止させると共に、部材100を溝孔84内に挿入できるよう十分な高
さをウェブ102は有する。従って、部材98、100の間の距離は、上面25
の平面と溝孔84との間の距離にほぼ等しい。部材100、及びスペーサ102
は共にL字状フックを具える。
工作物を再使用し、又は交換するため、配列装置を設け、工作物を所定のフレ
ーム上の予定位置に取り付けられるようにする。
図1の実施例では、4個のスペーサ110、112、114、116をそれぞ
れピボットピン118、120、122、124に取り付け、リテーナを位置決
めし、リテーナが溝孔84内で縦方向に摺動するのを防止する。脚16、19(
図1、及び図5参照)を接合する斜め継ぎコーナー20のように、ヒンジを有し
ない各固着コーナーの両側にスペーサを取り付ける。各スペーサは直線エッジ1
28を有する平坦部材であり、この直線エッジは隣接するリテーナの終端縁に衝
合する。
スクリーンを設置し、張力を加えた時、スペーサ110、112のエッジ12
8をリテーナ90、92のスクリーン保持部材のエッジ113a、115aにそ
れぞれ衝合させる。図5の実線に示す離間位置にスペーサがある時、フレームの
外側エッジにほぼ一線に、平行である直線エッジ130をスペーサ110、11
2は有する。スペーサ110、112が揺動し得るアークを限定するため、止め
(図示せず)を設けることができる。
また、各スペーサは円の一部を形成する弓形エッジ132を有する端部を有す
る。スペーサが図5に実線で示す作用位置から仮想線で示す後退位置までピボッ
トピン118、120の周りに回転する際、この弓形エッジ132があるため、
隣接するスペーサ110、112が互いに干渉することなく移動することができ
る。スペーサの後退位置では、直線エッジ130は殆ど互いに衝合し、スペーサ
が更に移動することに対する止めとして作用する。リテーナ90、92が斜め継
ぎコーナー20に向け移動するのを防止すると共に、フレームに対しリテーナ9
0、92の終端縁、即ちエッジ113a、115aを適正に位置させるため、各
スペーサ110、112の長さを十分なものにする。図1の実施例では、これ等
のエッジを溝孔84の端部88、89から距離x1、x2離間する。溝孔の反対端
のリテーナ90、92の端部113b、115bを溝孔の端壁から距離y1、y2
離間する。好適な実施例では、全ての距離xと、全ての距離yとは等しい。しか
し、各リテーナの各端部で異なる距離にすることもできる。
脚32、34を接合する反対側の斜め継ぎコーナー36に他の対のスペーサ1
14、116を取り付ける。各スペーサ114、116はスペーサ110、11
2と同一であり、コーナー36に隣接する溝孔84の終端から、各リテーナ94
、96を距離x3、x4(図示せず)離間するよう各スペーサ114、116は十
分長い。従って、また張力を加えたスクリーンと共に設置されたリテーナ94、
96はヒンジ組立体48、80に最も近い溝孔84の終端から距離y3、y4(図
示せず)離間している。それ故、図1に図示した実施例では、各溝孔84の長さ
は溝孔内のリテーナの長さと、リテーナの端部における距離x、yとの和に等し
い。
代案として、溝孔84は端部、及びコーナー20、22、24、36、38、
40まで完全に延在することもできる(図示せず)。また、溝孔84の代わりに
溝(図示せず)を設けることもできる。
全てのリテーナ90〜96が(図1に実線に示す)延在位置にあり、隣接する
リテーナに衝合している時、リテーナによって保持される工作物(例えばスクリ
ーン)は希望する位置にフレーム上に静止維持される。例えばリテーナ90、9
6は工作物の両エッジを取り付ける。リテーナ90、96が傾いてスペーサ11
0、116から離れるように動くことはない。これはスクリーン12からの張力
がリテーナをスペーサに向け押圧するからである。同様にスクリーンの張力はリ
テーナ92、94をスペーサ112、114に向け押圧する。従って、例え、工
作物が自己配列する傾向があっても、工作物を設置している間、リテーナが各エ
ッジ128に衝合しているか、否かを設置者が観察することによって、適正な配
列を簡単に確認することができる。
また、フレーム10にロック機構(図9〜図11参照)を設け、フレーム10
の揺動可能部30をストレッチ位置に維持する。このロック機構をフレームを通
じて延在する連続ケーブル140として図9〜図11に示す。フレーム10の頂
面の下に、(図11の軸163のような)軸上に一連のプーリ142、144、
146、148、150、152、154、155、156、158、160、
162、164、166を取り付ける。この軸はフレームの頂面と底面との間に
延在し、プーリ142〜166を自由に回転させる。(軸163のような)各軸
の周りに固着した(図11のカラー165のような)環状カラーによってフレー
ムの頂面にプリーを保持する。ケーブルの各端部をプーリ142、166に固着
し、プーリ142、166の回転によってケーブルをプーリ142、166(図
11参照)の周りに巻き取り、ケーブルの張力を増大する。
各プーリはケーブル140を乗せる溝を有するシーブである。脚16、18を
接合する上面25の斜め継ぎ接合部の下のコーナー20にプーリ142を取り付
ける。プーリ144、146を脚16に取り付けるが、プーリ146は脚16の
中心に取り付け、プーリ144はプーリ142と146との間に取り付ける。プ
ーリ144の周縁は脚16の外面28に衝合し、プーリ146は内面26に衝合
する。脚16、32の斜め継ぎ接合部の両側のコーナーにプーリ148、150
を位置させ、外面28、44がそれぞれこれ等プーリ148、150に接線方向
に衝合する。内面42に接線方向に脚32の中心に上面41の下にプーリ152
を位置させ、斜め継ぎ接合部36の付近に脚32の外面44に衝合するようプー
リ154を設置する。外面44に接線方向に斜め継ぎ接合部36の付近に脚34
内にプーリ155を設置する。脚34の中心に内面42に対しプーリ156を位
置させ、ヒンジコネクタ80の両側に斜め継ぎコーナー82に外面28、44に
衝合するようプーリ158、160を位置させる。脚18の中心に近く内面26
に隣接してプーリ162を位置させ、プーリ166をコーナー20に隣接させ、
プーリ164を脚18内にプーリ162と164との間に位置させる。プーリ1
44〜164の溝の周りにこれ等プーリの交互の側にケーブル140を通し、ケ
ーブルが各プーリと、プーリに接線方向に衝合する脚の壁との間にあるようにす
る。従って、プーリ上の所定位置にケーブルを保持するのを壁が助ける。
プーリのための緊締機構は脚16、18の接合部に設けた図10、及び図11
に一層詳細に示すウオーム歯車装置170である。このウオーム歯車装置はコー
ナー20を補強するハウジング171内にあり、プーリ144に向けケーブル1
40の通路に沿い脚16内に突出するプラスチックグリース保持部材171aと
、プーリ164に向けケーブル140の通路に沿い脚18内に突出する他のプラ
スチックグリース保持部材171bとをこのウオーム歯車装置は有する。各プー
リ142、166はウオーム歯車装置のウオームのバレルの螺旋溝172に掛合
する細長い弓形の歯を有する歯車であり、このバレルの回転によってプーリ14
2を矢印174の方向に回転させ、プーリ166を矢印176の方向に回転させ
る。キーリング178をバレルの外面に円周方向に取り付ける。このキーリング
178はキー溝孔180を形成する。キー溝孔180は1対のキーピン182、
184(図1参照)に整合する。ハンドル192を有する緊締具190の軸18
8の先端186から両方向に外方に1対のキーピン182、184は突出する。
ソケット194によって軸188をハンドル192に直角に連結する。ハンドル
192をアーク状に動かす時、ソケット194は軸186を回転させる。
図2は本発明による或る工作物の形態を示す。(図2の実線に)弛緩した印刷
スクリーン12を示し、この印刷スクリーンはほぼ長方形のメッシュ印刷スクリ
ーンであり、2個の横エッジ12a、12d、及び2個の縦エッジ12b、12
cを含む4個のエッジと、4個のコーナー13a、13b、13c、13dとを
有する。これ等エッジのおのおのは、スクリーンの長さと幅とがスクリーンの中
心に向けテーパになるよう弓形である。従って、コーナーの内方の、弛緩したス
クリーン12の幅wはスクリーンが真の長方形である場合の幅Wより狭い。同様
に、コーナーの内方の、弛緩したスクリーン12の長さ1はスクリーンが真の長
方形である場合の長さLより短い。即ち、言い換えれば、エッジの弓形の形状に
起因し、工作物の幅、及び長さは工作物の中心線において、工作物の外側の区域
におけるよりも小さい。
縦方向の引張り力と横方向の引張り力とをエッジに加えると共に、エッジを真
っ直ぐに保持する時に、工作物が均一に張力を受けるように、エッジの弓形の形
状を選択する。この説明の目的のため、「均一に張力を受ける」とは、張力を受
ける工作物を水平に保持し、工作物の作用区域を通じて種々の点で、多数の張力
(N/cm)の測定を行った時、張力の測定値がほぼ等しいことを意味する。印刷ス
クリーンの特定の場合に、スクリーンを通じてインキを送る区域にこのような均
一な張力を加える。
スクリーンの交換可能性、及び再使用可能性を達成するため、スクリーン組立
体は予定通りに作用することが必要である。従って、所定のフレーム上にストレ
ッチを受ける各スクリーンがスクリーンの全作用区域にわたって希望する均一な
張力を有するよう、対向するリテーナのスペーサ102の内面間の距離を各スク
リーンのために注意深く選択することが必要である。
比Xを使用することによって、中心線の寸法1、及びwを決定することができ
る。寸法L、Wに比Xを乗ずることによって、種々の寸法の同一織物に関し、寸
法l、w決定することができる。比Xは、工作物に使用する材料の形式、工作物
をストレッチするフレームの可撓性、及びその他の因子により若干変化する。特
定の形式の工作物の最上の寸法は実験により決定することができる。この実験の
方向は、他の形式の織物の以前に確立された比から、及び最適張力に関する織物
製造業者からの情報から定まる。実験には若干の時間が必要であるが、特定の形
式の工作物に関し一度実験を行うだけでよい。その後は、リテーナに取り付ける
前に付加的な工作物の寸法の織物片を迅速に予め切断することができる。
好適な実施例では、印刷スクリーンを230メッシュのPECAPポリマ織物
で作る。この織物を寸法L=50.8 cm(20インチ)、W=40.6 cm(16インチ)に
切断する。この実施例の比Xは0.96であり、従って、中心線の寸法はl=49.0cm
(19.3インチ)、w=39.1 cm(15.4インチ)である。従って、張力を加えてい
る間、この織物にその中心線に沿って約4%だけストレッチを加える。中心線
に平行に延在する線に沿って測定して、横ストレッチと縦ストレッチとの割合は
、エッジの扇形に起因し、中心線から織物のエッジの方に徐々に減少する。0.96
の比は、3.18mm(1/8インチ)の厚さを有する31.8mm(1.25インチ)の方形ア
ルミニューム素材で構成され図1に図示したフレーム上でストレッチするスクリ
ーンに好適である。張力を受ける織物がl=50.8cm(20インチ)、w=40.6cm(
16インチ)の寸法で、ほぼ真っ直ぐなエッジを有し、スクリーンの全作用区域に
わたり20〜30N/cm(ニュートン/撓み距離)の張力を有するような間隔で、
スペーサをフレームの脚に平行に位置させる。
図2に実線で示すような形状パターンを使用する寸法に織物を切断することに
より、多数の均一な工作物を得ることができる。適切な寸法を確実に得るため、
皺を取り除く必要があれば、先ず織物にアイロンがけをする。次に弛緩した織物
を希望する所定寸法に切断する。
平坦な弛緩した工作物をコーナーからコーナーまで測定することにより、寸法
L、Wを得る。コーナー間の中心にある縦中心線C1、及び横中心線C2に沿って
l、wの寸法を取る。織物の各エッジが円の僅かな弧であるのが最も好適である
。
織物をリテーナに取り付ける他の方法は、工作物の作用区域に生ずる不具合の
ため、好適ではないが、オーバーサイズの織物で出発し、次に、オーバーサイズ
のフレームを使用して、希望する張力パターンになるようこの織物にストレッチ
を加える。このオーバーサイズのフレームはスクリーン印刷技術で現在、普通に
使用されているものである。張力が加わる工作物の希望する寸法の長方形をオー
バーサイズの張力を受ける織物に描く。次に、この織物をオーバーサイズのフレ
ームから除去し、描かれた長方形のエッジに沿って切断する。中心部が狭くなっ
た工作物の寸法の織物片が得られるが、これは張力を開放すると、織物の少なく
とも中心寸法が減少するからである。この弛緩した工作物の寸法の織物片をトレ
ースして便利にパターンを作る。次に、同一組成の弛緩した織物の巻物から工作
物の寸法の付加的な織物片を切り出すため、このパターンを使用する。従来の張
力装置を使用することは時間がかかる工程であり、特定の形式の織物について行
う必要があるに過ぎない。次に、上記のパターンを使用することによって、織物
に張力を加えることなく、工作物の寸法の付加的な織物片を迅速に切断する。
織物をリテーナに取り付ける他の生産方法は、これも好ましいものでないが、
オーバーサイズのフレーム上でオーバーサイズの織物片にストレッチを加える必
要がある。この方法では、4個のリテーナを治具(図示せず)上に取り付け、作
業寸法のフレーム上で完全にストレッチされた工作物のために、この治具により
リテーナを長方形の配列状態に保持する。治具により保持されたまま、これらリ
テーナを織物に接着、又はその他の方法で取り付けると共に、オーバーサイズの
フレーム上でこの織物にストレッチを加える。オーバーサイズのフレームによっ
て加えられた張力が一旦解放されると、余剰の織物をリテーナの周りからトリミ
ングする。ここで生じた工作物は作業寸法のフレームに取り付けることができる
状態になる。好適ではないが、一度に多くのリテーナの組を織物に取り付けられ
るように、非常に大きな織物片を使用し、この織物片を非常に大きなフレーム上
でストレッチを加えることにより多数のスクリーンを同時に製作することができ
る。次に、張力を釈放し、所定位置にリテーナを有する多数の工作物を得るよう
、この織物をトリミングする。治具を使用することなく、例えば単に測定するだ
けでリテーナを位置決めしてリテーナを取り付けることができるが、この方法は
便利ではない。
図1の実施例では、スクリーン12の周縁を各リテーナのスクリーン保持部材
98に接着した。エッジ12aをリテーナ90に接着し、エッジ12bをリテー
ナ92に接着し、エッジ12cをリテーナ94に接着し、エッジ12dをリテー
ナ96に接着した。各スクリーンの周縁エッジをリテーナの自由な縦エッジにほ
ぼ平行な直線状に接着し、スクリーンとリテーナとの間の重複する長方形の区域
が残るようにした。例えば、リテーナ90は平行な前部頂エッジ98a、平行な
後部頂エッジ98bを有する(図2、及び図4参照)。スクリーンのエッジ12
aをエッジ98a、98bに平行に、エッジ98aよりエッジ98bに一層近く
、リテーナ板98の頂面に接着し、スクリーンの長方形の縁をリテーナに重複さ
せた。同様に、エッジ12b、12c、12dもリテーナ92、94、96に接
着し、同様の長方形の縁がリテーナに重複するようにした。希望すれば、スクリ
ーンのエッジをリテーナの周りに更に延長し、スペーサ102(図示せず)に接
着
し、スクリーンとリテーナとの間の接触面積を増大することができる。リテーナ
を一般に剛強な材料で作るが、接着中、織物のエッジと同様に湾曲できる程、十
分に可撓性がある材料でリテーナを作るのが有利である。
リテーナのエッジに平行にスクリーン12の湾曲エッジを接着することは、ス
クリーンをフレーム上でストレッチする時、均一な張力を得るために有利な方法
である。フレームがリテーナを真っ直ぐに平行な方向に支持するから、スクリー
ンを弛緩させた時、寸法が最小である中心線に沿って、スクリーンを最大量スト
レッチさせることができる。
シアノアクリレート接着剤によってスクリーンのエッジをそれぞれのリテーナ
に恒久的に接着するのが好適である。ここに援用する米国特許第 4702783号には
固着フレームに織物を取り付けるのに使用されたそのような一つの接着剤が記載
されている。他の取り付け方法を使用することができる。例えば、織物をリテー
ナに加熱接合することができ、又は粘着ストリップ(図示せず)を使用して、機
械的に織物を取り付ける。例えば、リベット、又は他の緊締具によって取り付け
た部材間に織物の縁の区域をサンドイッチ状にして織物を取り付けてもよい。
図示の実施例では、各リテーナの長さはこのリテーナによって支持されるスク
リーンのエッジの長さより短い。例えば、リテーナの端部115aがコーナー1
3cから距離d1にあり、端部115bがコーナー13dから距離d2にあるよう
に、リテーナ94(図2参照)をエッジ12cに接着する。反対側のリテーナ9
2は対応してエッジ12bにあり、その端部はそれぞれコーナー13a、13b
から距離d3、d4にある。リテーナ90をエッジ12aに接着し、その端部11
3aはコーナー13cから距離d5にあり、端部113bはコーナー13aから
距離d6にあるようにする。対応して、リテーナ96をエッジ12dに接着し、
その端部はコーナー13bから距離d7にあり、他の端部はコーナー13dから
距離d8にあるようにする。便宜上、距離d1〜d8を全て等しくすることができ
る。又は全ての対向する対の距離(d1とd4、d2とd3、d5とd7、d6とd8)
をそれぞれ等しくすることができる。このように等しくした間隔を使用すること
によって、工作物を2方向のいずれかの方向にフレーム上に設置することができ
る。等しくない間隔も使用することができるが、不便である。
スクリーンの各エッジをリテーナに一旦接着すると、リテーナはフレーム10
上にあり、揺動可能部30は図1に示す弛緩位置にあり、スペーサは図3に仮想
線で示す後退位置にある。フック部材100を溝孔84内に挿入することによっ
てリテーナ90を脚16の外面28の溝孔内に設置する。同様に、リテーナ92
を脚18の外面の溝孔84に挿入し、リテーナ94を脚32の溝孔に挿入し、リ
テーナ96を脚34の溝孔に挿入する。次に、スペーサ110、112、114
、116をその後退位置から図5に実線で示す作用位置に回転する。スクリーン
をフレーム10上のリテーナによって所定位置に保持した後、コーナー13aの
先端をスペーサ110、112間に嵌着し、コーナー13dの先端をスペーサ1
14、116間に嵌着する。
図2、及び図3に示すように、工作物のコーナー区域を例えば線194a、1
94b、194c、194dに沿って斜めに折り返し、又は斜めに切除する。こ
の明細書中に記載する寸法に関しては、コーナー間の距離は、コーナー区域を折
り返し、又は切除していない前に存在していたコーナー間を測定する。即ち、コ
ーナーからコーナーまでの測定距離は、延長すれば弓形のエッジが交差する点か
ら計測される。
一旦、リテーナを所定位置でスペーサに衝合させ、フレームの揺動可能部30
をストレッチ位置に移動させる。このことは、図1に示すようにベース部14を
平面上に静止させ、コーナー36に近い位置で揺動可能部30を手動で下方に押
圧することによって最も迅速に達成することができる。工具190の軸188を
カラー178に挿入し、ピン182を溝孔180に一線にすることによって、フ
レームをストレッチ位置にロックする(図1、及び図11参照)。次に、ハンド
ル192をアーク状に動かすことによって、軸188を回転し、軸にトルクを作
用させる。軸188の回転運動によって、カラー178と、ウオーム歯車装置1
70のバレルとを回転させる。バレルが回転すると、螺旋溝172は歯車142
、166を矢印174、176の方向に動かす。これにより、ケーブル140を
プーリ142、166の周りに巻き付け、ケーブル142を締めつけ、揺動可能
部30をストレッチ位置にロックする。代案として、工具190を使用して揺動
可能部30を弛緩位置からストレッチ位置にクランク運動させることができる。
こ
の方法を使用して、揺動可能部30がストレッチ位置に到着するや、直ちにスク
リーンをロックする。
揺動可能部30が下降する際、リテーナを介してスクリーン12に張力を作用
させ、スクリーン12をストレッチする。次に、所定位置にロックされ、ストレ
ッチされたスクリーンで、スクリーン印刷を遂行することができる。
スクリーン印刷工程を完了した時、ケーブルを締めつけるため使用した方向と
反対の方向にアーク状にハンドル192を動かす。このようにして、ウオーム歯
車装置170のバレルは歯車142、166を反対方向に回転させる。ケーブル
140の張力が弛緩され、揺動可能部30をストレッチ位置の外に動かすことが
できる。揺動可能部30をストレッチ位置の外に動かすと、スクリーン工作物は
弛緩し、リテーナ90〜96を溝孔84の外に摺動させることによって、このス
クリーン工作物をフレームから除去することができる。代案の実施例
フレームの代案の実施例を図12〜図14に示す。この実施例のフレーム20
0は図1〜図11に示したフレーム10に類似するが、異なるのはフレームの可
動部と静止部との間のヒンジ連結の構成と、フレームへのリテーナの取付けとで
ある。
フレーム200は長方形であり、このフレームは静止部202と可動部204
とを有する。静止部202は脚206、208を有し、これ等脚は木のような材
料体から作られ、共通の斜め継ぎ接合部210に沿って互いに固着されている。
脚206、208は連続頂面を画成している頂面部材を有する。この頂面は下に
ある脚206、208の頂面に接着されたL字状プラスチック表面部材213(
図14参照)によって設けるのが好適である。このプラスチック表面部材は、脚
206の斜めエッジ214に沿う末端と、脚208の斜めエッジ216に沿う末
端とで終わっている。リテーナの内縁は脚206、208の頂面に平らに着座し
ているが、脚の頂面はフレームの外縁218に沿って下方に窪んでおり、リテー
ナ213と、図15の脚208のような下にある脚との間に溝孔220が存在す
る。
フレーム200の可動部204は静止部202と類似し、斜め継ぎ接合部23
4に沿って互いに固着されている脚230、232を有する。(図14の表面部
材213のような)L字状表面部材は脚230、232の頂面上に連続して延在
して平坦頂面236を生じている。この表面部材はフレーム200の静止部20
2と可動部204との間のヒンジ連結部に隣接して傾斜エッジ238、240に
沿って終わっている。脚230、232の外縁は窪んでおり、表面部材と下にあ
るフレームとの間に周縁溝孔を生じている。
4個のリテーナ250、252、254、256は図1、及び図4に関連して
説明したリテーナ90、92、94、96に類似する。各リテーナは図14に示
すリテーナ252に類似しており、スクリーン212に接着する平坦上板260
と、横スペーサ板262と、内方突出フック板264とを有し、この内方突出フ
ック板264は表面部材と、フレームとの間の溝孔220内に延在し、リテーナ
をフレームにフック止めする。
図13に一層詳細に示すヒンジ接合部280に沿って脚206、230の末端
を接合する。このヒンジ接合部は、ボルト286、288によって脚208、2
06の端面にそれぞれ固着された1対の金属板282、284を有するのが好適
である。板282は、板284の外面から垂直に外方に突出するだぼピン292
、及び掛金ピン294をそれぞれ収容するソケット288と、切欠290とを有
する。フレーム200を閉じることによって、板282、284を衝合させた後
、掛金ピン294が切欠290内の所定位置にある時、往復掛金296は板28
2の背後の凹所300内で矢印298の方向に移動し、掛金ピン294に掛合す
るロック状態と、ロックしない離脱状態との間に動く。溝孔302は板284の
背後に延在しており、フレームがストレッチ位置にある時、板282のエッジか
ら突出するフック304は切欠302内に板284上にフック作用を行い、板2
82、284を配列保持するのを助ける。最後に、ケーブル306の両端をねじ
308、310によって木質フレームに取り付ける。ケーブル306はプラスチ
ック部材の終端エッジ214、238間の接合部280を横切って延在する。ヒ
ンジ接合部が図13に示す非ロック状態にある時、このケーブル306は脚20
6、230をほぼ配列維持するのを助ける。
脚208、232は上述のヒンジ連結部280に類似するヒンジ連結部312
において同様に接合される。
作動に当たり、フレーム10の作動に関連して上述したように、印刷スクリー
ンをリテーナ250、252、254、256に取り付ける。次に、リテーナの
(図14の板264のような)フック板を表面部材と下にある木質の脚との間の
弛緩したフレームの溝孔内に挿入する。スクリーン組立体上のインデックス31
4、又は318をフレーム上のインデックス316、又は320に配列し、スク
リーン組立体の適正な位置決めを確実にする。
次に、フレームの可動部204を静止ベース部202が静止する表面に向け下
方に押圧し、ヒンジ接合部280、312における対向金属板を互いに衝合させ
る。だぼピン292はソケット288内に嵌着すると共に、掛金ピン294はソ
ケット290内に嵌着する(図13参照)。フック304は板284のエッジ上
に掛合し、板282、284を更に配列させ、掛金296を切欠290内の掛金
ピン294の拡大ヘッド上に動かし、図12に示す方向に相互に垂直な脚をロッ
クする。次に、前の実施例に関連して説明したように印刷を進行させることがで
きる。
スクリーンを交換することが望ましい時は、掛金296を掛金ピン294から
引き外し、脚206、208を互いに自由にし、可動部204を静止ベース部2
02が静止する表面から離して上方に揺動させる。一旦、可動部204を弛緩位
置に動かすと、リテーナをフレームから除去することができ、次の使用のためこ
のスクリーンを保管する。次に、新たなスクリーンをフレーム上に設置すること
ができ、上述の手順を繰り返し、使用のためフレーム上にこのスクリーンを緊張
させてロックする。
2つの好適な実施例につき、本発明の原理を図示し、説明したが、本発明はこ
の原理から逸脱することなく種々の変更を加えることができる。本発明の範囲内
にある全ての要旨を請求の範囲に記載する。
例えば、上述のロック機構は独特のものであるが、取り外し得るピン、又はヒ
ンジ脚を接合するネジのような或る例で働く他の機構もある。
図示の実施例では、エッジの中心部付近が狭く、ほぼ均一な張力になるよう引
っ張られるほぼ長方形の工作物を使用することによって、均一な張力を達成する
。
均一な張力を達成するあまり便利でない方法は、真の長方形の工作物で出発し、
この工作物にフレーム上でストレッチを加え、各エッジの2個の隣接するコーナ
ー間より工作物の2個のエッジの中心間で一層多く工作物にストレッチを加える
よう、工作物のエッジをその中心部で外方に弓なりにすることである(図示せず
)。工作物がほぼ長方形であることと、リテーナに合致するエッジを有すること
は絶対に必要なことでない。工作物の中心線の外方に位置し、この中心線に平行
に延びる線に沿うストレッチの量より、工作物の中心線に沿うストレッチの量が
大きい限り、この工作物システムの利点が得られる。
また、スペーサ90〜96、及びインデックス314〜320を説明したが、
繰り返される工作物の位置決めを達成するため、他の配列機構を使用することが
できる。
工作物は印刷スクリーン以外の他のものでも可能であることは明かである。上
述のシステムはシート材料を緊密にストレッチすることが必要な時はいつでも使
用することができる。例えば、可撓性プラスチックシートに記号を印刷する場合
である。本発明によれば、このような符号を付すシートは有利に寸法を定め、シ
ートをフレーム上に取り付け、及び/又はストレッチすることができる。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
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LT,LU,LV,MD,MG,MN,MW,MX,N
L,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE
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【要約の続き】
る。