JPH11500011A - クモ毒液由来の殺虫性ペプチド - Google Patents

クモ毒液由来の殺虫性ペプチド

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、クモCalisoga sp.から単離された、殺虫作用を有するペプチドのファミリーの精製に関し、当該ペプチドは害虫に対する神経毒効果および哺乳動物に対する低い毒性を特徴とする。これらのペプチドのうちの3つに対するcDNA配列が同定され、完全なコード配列が提供される。本発明はまた、組換えペプチドの産生方法、並びにこれらのペプチドの殺虫剤としての使用方法を開示する。

Description

【発明の詳細な説明】 クモ毒液由来の殺虫性ペプチド 発明の分野 本発明は殺虫作用を示すクモ毒液から単離したペプチドに関連する。特に、本 発明は、特定の害虫に対して神経毒の効果を持つことを特徴とする、カリソガ種 の(Calisoga sp.)のクモより単離した殺虫効果のあるペプチドのファミリーに 関連する。 発明の背景 昆虫は毎年、地球上の農業作物のおよそ3分の1を破壊する。世界中の100 万人の生命に与える影響は、深刻である。昆虫は、ヒトおよび動物の重大な病気 の病原体を保持しているということもよく知られている。従って、病気および飢 餓という、2つのもっとも深刻なヒトの問題は、昆虫に直接および重大に影響さ れる。 こうした昆虫の活動の結果、世界の食料の供給を保護し、重大なヒトの病気が ひろがるのを最小化するために、殺虫剤は決定的な役割を果たす。過去において 、DTT、クロラドンおよびサイクロジエンのような化学殺虫剤が昆虫を制御する ために幅広く使用された。しかし、こうした殺虫剤の毒性は昆虫に限られたもの ではなく、野生生物を傷つけ、ヒトの健康を脅かした。これらの殺虫剤の多くは 発癌物質として分類されている。他の化学殺虫剤は、呼吸、免疫、神経、血液、 肝臓、および心臓の疾患に関連している。従って、従来の化学殺虫剤は、それぞ れ薬剤固有の厳しい制限がある。重要なことには、こうした制限の中には、化学 物質を昆虫の制御に使用してから数年後になってはじめてその効果が現れるもの もある。 合成ピレスロイドのような新しい種類の化学殺虫剤は、害虫に対して非常に効 果的で、哺乳動物には比較的害はない。しかし、昆虫はこうした幅広い殺虫剤に 対して耐性となる能力を示す。その結果、こうした殺虫剤の多くは、害虫を撲滅 する効果はもはや示さない。 さらに、合成ピレスロイドのような哺乳動物には毒性はあまりない化合物でさ えも、鳥および魚といった標的としていない生物に対して有意な毒性を持ってい る。利用の割合の増加および高頻度の利用が、害虫の耐性の発達を伴うことを考 慮すると、この問題は特に深刻である。このような状況においては、害虫を制御 する効果が小さくなるにつれて、殺虫剤は環境への影響度を増大させる結果とな る。 環境基準が厳しくなるにつれて、こうした考えにより、より改善された殺虫剤 の発見及び改良を行うための世界的な動きが生まれる。1つの提唱された戦略は 、害虫と戦う方法として昆虫に対する自然界に存在する病原体を使用することで ある。一般にきわめて選択的で、近接した種の限定されたものにのみ感染するた めに、自然界に存在する病原体は、生物的殺虫剤として特に適している。従って 、昆虫に対する病原体の特異性により、化学殺虫剤に伴う環境および健康への影 響は少なくなる。さらに、こうした病原体は、一般に、多くの場合においてそれ 自身が自然界における昆虫の捕食者である、益虫の節足動物に影響を与えること はない。 農業の視点に立つと、もっとも重要な病原体はBacillus thuringiensis(B.t.) のような細菌、およびAutographa californica核多角体ウイルス(AcNPV)のよう なバキュロウイルスである。残念なことに、自然に生じる病原体は、生物的殺虫 剤としては有効性に限界がある。病原体の宿主範囲の限定および活性の遅さのた めに、しばしば商業的目的には向かないのである。感染した昆虫は、感染後数日 間死なずに、そのあいだ食べ続ける。従って、この技術の実際の昆虫制御への使 用は、現在のところ限られている。 クモ、すずめばち、およびサソリのような自然界における昆虫の捕食者もまた 、害虫を麻痺させる毒素を持っていることが知られている。しかし、研究分野の 技術的な制約から、こうした毒素の多くは、商業的な有用性を決定するほどの十 分な量を精製することはできていない。近年の分子生物学の進歩により、こうし た毒素をコードする遺伝子をクローニングすることが可能になった。現在、これ らの遺伝子は、組換え宿主を作製するのに使用され、これによって、殺虫効果の あ るペプチドを大量に精製することが可能になった。これらの遺伝子もまた、昆虫 病原体を組換えによって変化させることができるため、毒性および宿主の範囲が 増加するのである。 さらに、昆虫は化学殺虫剤に耐性となる能力を持つために、生物学的殺虫剤に 対しても同様に耐性になる能力を示すことが予想される。研究により、いくつか の生物的薬剤を同時にまたは連続的に害虫に導入できることが示唆された。これ は殺虫剤の毒性を増加する一方で、害虫が殺虫剤混合物に対して耐性になる機会 を同時に減少させることになる。 従って、化学殺虫剤に伴う環境および健康への影響を考えなくてよい新規の生 物学的な昆虫制御試薬を発見することは、当該技術分野において有意な進展であ ることは明らかである。このような昆虫選択的であり、ヒトまたは他の哺乳動物 または植物に影響を及ぼさない昆虫制御薬剤を提供することは、当該技術分野に おけるさらなる利点である。この点について、自然界に生じた殺虫ペプチドを使 用した昆虫制御のための方法および組成物を提供することは、当該技術分野にお けるさらなる利点である。 発明の概要 本発明は、害虫に対する神経毒効果が特徴的なカリソガ種(Calisga sp.)の クモより単離した殺虫効果のあるタンパク質のファミリーに関連する。これらの タンパク質は本明細書中において、ペプチドSEQ ID NO:1(時々本明細書中におい て"ペプチドA"とも呼ぶ)、SEQ ID NO:2(時々本明細書中において"ペプチドB"と も呼ぶ)、およびSEQ ID NO:3(時々本明細書中において"ペプチドC"とも呼ぶ)、 と例示し、同時に3つのペプチドに対するcDNA配列はSEQ ID NO:5(ペプチドAcD NA),SEQ ID NO:6(ペプチドBcDNA)およびSEQ ID NO:7(ペプチドCcDNA)と命 名する。これらそれぞれのペプチドの特性については、以下で十分に説明する。 これらのタンパク質を少量タバコの芽を食べる虫の幼虫の腹部へ注入すると、幼 虫は病原体の働きにより死ぬ。 本発明はまた、通常の組換えDNA技術を使用したこれらのペプチドのクローニ ングにも関連する。ペプチドA,B,およびCの配列は最近同定された。SEQ ID NO:5 (ペプチドAcDNA)は80個のアミノ酸を持つ前駆体タンパク質をコードする。最 初の41個のアミノ酸はシグナル配列およびプロペプチドを含むと思われるリーダ ー配列をコードし、最後の39個のアミノ酸は成熟毒素そのものをコードする。SE Q ID NO:6(ペプチドBcDNA)およびSEQ ID NO:7(ペプチドCcDNA)cDNA配列は、 39個のアミノ酸からなる成熟タンパク質をコードする。SEQ ID NO:6(ペプチドB cDNA)およびSEQ ID NO:7(ペプチドCcDNA)cDNAによってコードされるアミノ酸 配列は、SEQ ID NO:5(ペプチドAcDNA)によってコードされる成熟した毒素とほ とんど同一で、それぞれ第一または第3番目のアミノ酸のみが異なるだけである 。それぞれの置換は、単一の核酸突然変異の結果である。 別の見地から、本発明は殺虫剤として使用する記載したペプチドを改変して改 良するための方法を提供する。たとえば、シグナル配列およびプロペプチドは、 カリソガ(Calisoga)ペプチドの効率的な分泌または特定の細胞への標的または 細胞内における局在に有用であるかもしれない。それゆえ、シグナル配列により 、長々とした一連の精製を行う必要性が回避され、Calisogaペプチドの分泌およ び殺虫効果を増進される。 最後に、本発明は、害虫と戦うための薬剤としてのこれらのペプチドの使用に 関連する。大量のこれらのペプチドは、既知の組換え技術法を使用して得ること が可能である。ペプチドは発現ベクターに組み込まれ、それからE.coliのような 原核細胞宿主または昆虫細胞系列であるSF-9のような真核細胞宿主のいずれかに 挿入される。それから、単離したタンパク質を、害虫から守られると思われる植 物または動物に直接適用する。単離したタンパク質は、受容体結合測定、神経生 理学的測定、または他の適切な試験体系において使用することにより、標的部位 の薬理学について同定するのにも使用できる。 または、ペプチドを、バチルス(Bacillus)またはバキュロウイルスのような 自然界に存在する昆虫の病原体中に組み込むことが可能である。組換え病原体は 、ペプチドをコードする核酸を直接害虫に輸送するために利用することが可能で ある。これらの組換えを行った病原体は、本来の野生型の病原体に比較して、有 意に殺虫効果が上昇する。 これらの目的および本発明の利点は、以下の詳細な記載および請求項、および 付随する図を参照にして明らかになる。 図面の詳細な説明 図1は、逆相クロマトグラフィーによりすべてのカリソガ(Calisoga)毒液を 画分化した結果を示すクロマトグラムである。ペプチドSEQ ID NO:1(ペプチドA) は30-34分に溶出し、ペプチドSEQ ID NO:2(ペプチドB)は34-36分に溶出し、およ びペプチドSEQ ID NO:3(ペプチドC)は36-37分に溶出した。 図2は、図1でプロットした逆相クロマトグラフィーより、SEQ ID NO:1(ペプ チドA)を含む、30分から34分に溶出した画分14および15について行った陽イオン 交換クロマトグラフィーのクロマトグラフである。34-38分に溶出した画分2は 、ペプチドSEQ ID NO:1(ペプチドA)を含む。 図3は、図1に示した逆相クロマトグラフィーより、SEQ ID NO:2(ペプチドB) を含む、34分から36分に溶出した画分16について行った陽イオン交換クロマトグ ラフィーのクロマトグラフである。画分2は、ペプチドSEQ ID NO:2(ペプチドB) を含む。 図4は、図1に示した逆相クロマトグラフィーより、SEQ ID NO:3(ペプチドC) を含む、36分から37分に溶出した画分17について行った陽イオン交換クロマトグ ラフィーのクロマトグラフである。画分2は、ペプチドSEQ ID NO:3(ペプチドC) を含む。 発明の詳細な説明 上述したように、本発明は、殺虫効果を示すクモ毒液から単離したペプチドに 関連する。特に、本発明は、ある種の害虫に対する神経毒効果によって特徴づけ られるカリソガ種(Calisoga sp.)のクモから単離した殺虫効果のあるペプチド のファミリーに関連する。本発明の目的のために、"殺虫効果"という言葉は、本 明細書で説明する条件下においてタバコの芽を食べる虫の幼虫を病原体の働きに より殺す効果として定義する。 上記で述べたように、これらのタンパク質は本明細書中においてペプチドSEQ ID NO:1(ペプチドA)、SEQ ID NO:2(ペプチドB)、およびSEQ ID NO:3(ペプチド C)と例示し、同時に3つのペプチドに対するcDNA配列はSEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA),SEQ ID NO:6(ペプチドBcDNA)およびSEQ ID NO:7(ペプチドCcDNA)と 命名する。本明細書は、これらのペプチドが組換えDNA法によってどのように発 現されるかについて記載する。さらに、既知の技術によって、毒性のあるcDNA配 列を含む発現ベクターを宿主細胞または生物に形質転換または形質導入すること が可能である。 従って、本発明は殺虫剤として使用する自然に存在するペプチドを提供する。 自然に存在するペプチドは、昆虫を制御するさまざまな方法、またはこのような ペプチドの昆虫に対する効果の研究に使用できる。 実験の方法および特徴 本明細書において使用した技術および用語は、当該技術分野において既知であ る。それにもかかわらず、本発明の視野をすべて明確に理解するために、実験方 法および本発明を実行するのに使用する技術の後に、参考文献を列挙した。毒液の生産 クモを野生界から採取し、カリソガ種(Calisoga sp.)を同定した(アラネー ズ:天敵)。分解酵素および他の制御物質が毒液に混合することをふせぐために 、毒液は電気乳濁技術によって作製した。生物検定 カリソガ種のクモより、既知の技術によって全毒液を単離した。全毒液または それから精製したペプチドを、滅菌した生理的食塩水緩衝液に溶解した。試験を 行い同定するために、毒液および毒素をタバコの芽を食べる虫(TBW),ヘリオシス ・ビレセンス(Heliothis virescens)の五齢幼虫の腹部に注入した。コントロ ールの幼虫には、等量の食塩水を注入した。処置後、昆虫を一匹ずつ餌とともに ペトリ皿に入れ、観察した。 仰向けまたは横向きににおかれて、30秒以内に回復できなかった昆虫は、麻 痺したと考えられた。50%麻痺した量(PD50)の値はプロビット回帰により計算し た(実施例2参照)。レイモンド,M.,Ser.Ent.med et Parasitol,22(2),117-121 (1985)。タンパク質の精製 カリソガ種のクモ毒液由来のペプチドを、当該技術分野おいて既知の方法を使 用して単離した。簡単に言えば、全毒液を最初に逆相クロマトグラフィーによっ て画分化した。画分は紫外線吸収を測定することにより回収した。生物活性に基 づいて、3つのピークが興味の対象であるペプチドを含むと同定された。 生物活性のある画分をさらに陽イオン交換クロマトグラフィーによって精製し た。画分を再び紫外線吸収を測定することにより回収し、生物活性を測定した。 それから、生物活性のある画分を逆相クロマトグラフィーで脱塩した。得られた 画分は実質的に純粋なペプチドSEQ ID NO:1(ペプチドA)、SEQ ID NO:2(ペプチド B)、およびSEQ ID NO:3(ペプチドC)を含む(実施例1を参照)。精製したペプチ ドSEQ ID NO:1(ペプチドA)、SEQ ID NO:2(ペプチドB)、およびSEQ ID NO:3(ペプ チドC)の実測した分子量は、それぞれ4304.01,4287.89および4289.64である。抗体 本発明の視野内において、ペプチドSEQ ID NO:1(ペプチドA)、SEQ ID NO:2(ペ プチドB)、およびSEQ ID NO:3(ペプチドC)およびさらには類似したペプチドに対 する抗体を含む。抗体は動物内において作成され、特定のタンパク質を認識して 結合する。本発明の昆虫の毒素を研究する際に、毒素の定量、局在および他のタ ンパク質との相互作用を検出できるという有用性がある。ウエスタンブロット、 免疫沈降測定、および組織免疫測定のような技術は、興味の対象となるペプチド を特異的に認識する抗体を使用して行う。 さらに、抗体は当該技術分野において既知の方法によって、これらの毒素が結 合するタンパク質を精製してクローニングするために使用可能である。例えば、 これは発現ライブラリーをスクリーニングすることによって行われる。あるいは 、これらのタンパク質は固体支持体に抗体を固定したり、免疫親和性クロマトグ ラフィーを使用して精製できる。 抗体は、当該技術分野において既知のさまざまな方法で生産される。一般に、 抗体は精製したタンパク質で自身以外の動物(典型的にはウサギまたはマウス) を免疫して作成する。クモ全毒液から精製して組換えて発現したまたは合成した 昆虫毒素は、抗体の作成に適している。タンパク質は動物内の免疫反応を誘導し 、その結果、タンパク質を認識する多くの抗体が作成されるのである。これらの 動物の血清は、そのタンパク質または派生した断片を認識する多くの抗体の混合 物であるポリクローナル抗体を含む。 あるいは、モノクローナル抗体と呼ばれる唯一の抗体を、当該技術分野におい て既知のハイブリドーマクローニング技術によって作成できる。ケネット,R.H. ら、モノクローナル抗体、ハイブリドーマ:生物学における新しい視点、プレナ ム印刷、ニューヨーク、1982(Kenett,R.H.et al.Monoclonal Antibodies,Hy bridomas: A New Dimension in Biological Analyses.Plenum Press,New york , 1982)参照。簡単に言えば、動物を免疫し、動物の脾臓細胞を取り出して、適 切なメラノーマ細胞系列と融合することによって不死化させる。細胞は制限希釈 によってクローニングする。適切なモノクローナル抗体を作成する細胞系列を経 代し、残りの細胞系列は処分する。 従って、目的とする殺虫効果のある毒素の使用に関連して、さらなる同定、研 究、および発展を促進するために本発明のペプチドに対する抗体を作成すること が可能である。cDNA の単離と特定 SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)cDNAを、当業者にはよく知られた方法によっ て単離した(実施例3参照)。概ね、SEQ ID NO:1(ペプチドA)のN末端配列を化 学的配列決定法によって決定した。クモの遺伝コードおよび利用し得るコドン使 用データに基づき、このタンパク質の最初の8アミノ酸をコードする核酸配列に 相補的な縮重オリゴヌクレオチドを合成した。このオリゴヌクレオチドを、成熟 毒素ペプチドA(SEQ ID NO:1、これはSEQ ID NO:5のアミノ酸残基1から始まる配 列でもある)をコードするcDNA配列の、ポリメラーゼ連鎖反応法による選択的な 増幅に用いた。生じた産物をDNA配列決定法によって確認した。上流配列は、cDN A 5'末端迅速増幅法(5'-RACE)によって得た。生じた上流cDNA断片を、成熟「A 」ペプチドにKpnI制限部位でライゲーションした。 単離したcDNAの長さは397ヌクレオチドであった。これには、SEQ ID NO:5(ペ プチドA cDNA)cDNAの解読枠の両側に存在する5'および3'非翻訳領域の両者が含 まれる。コードされる前駆体タンパク質は、80アミノ酸の長さである。前駆体タ ンパク質の最初の41アミノ酸(−41から−1)は、リーダー配列を形成する。こ の領域には、クモにおいて分泌シグナルとして機能すると考えられる、約21アミ ノ酸の高度に疎水的な領域が含まれる。それ以外の前駆体アミノ酸は、酸性のプ ロペプチドをコードする。この「プレプロペプチド」は、酵素分解によって切断 され、成熟タンパク質産物を生成すると考えられる(アミノ酸1から39)。cDNA由 来のアミノ酸配列に基づき、SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)によってコードされ る成熟毒素の、推定される4つのジスルフィド結合によって欠失する8つの水素原 子の分8.08 amu(原子質量単位)を差し引いた計算上の分子量は、4303.5である 。この数値は、精製したペプチドSEQ ID NO:1(ペプチドA)の分子量の観測値とよ く一致し、ペプチドSEQ ID NO:1(ペプチドA)はペプチドSEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)によってコードされるということが示唆される。 成熟ポリペプチドSEQ ID NO:6(ペプチドB cDNA)およびSEQ ID NO:7(ペプチドC cDNA)に相当するcDNA配列を同様に単離したが、但し上流配列は得なかった。し かし、ペプチドA、BおよびCの間の高い相同性から、これらのペプチドは高度に 近縁の前駆体ペプチドに由来するらしい。成熟ペプチドSEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)、SEQ ID NO:6(ペプチドB cDNA)、およびSEQ ID NO:7(ペプチドC cDNA)の 比較から、これらのクローンは核酸レベルでは殆ど同一であることは明らかであ る。SEQ ID NO:6(ペプチドB cDNA)およびSEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)によって コードされる成熟タンパク質は、26残基目のアミノ酸置換(Tyrに代えてPhe)を 除き同一である。同様に、SEQ ID NO:7(ペプチドC cDNA)およびSEQ ID NO:5(ペ プチドA cDNA)によってコードされる成熟タンパク質は、18残基目(Asnに代えて Ser)、21残基目(Thrに代えてIle)、および27残基目(Ileに代えてLeu)の3つ のアミノ酸置換を除き同一である。各アミノ酸置換は1つのヌクレオチドの変異 の結果である。 cDNA配列に由来するアミノ酸配列に基づき、SEQ ID NO:6(ペプチドB cDNA)お よびSEQ ID NO:7(ペプチドC cDNA)cDNA配列によってコードされる成熟毒素の、 推定される4つのジスルフィド結合によって欠失する8つの水素原子の分8.8 amu を差し引いた計算上の分子量は、それぞれ4287.5および4288.52である。これら の数値は、精製したペプチドSEQ ID NO:2(ペプチドB)およびSEQ ID NO:3(ペプチ ドC)の分子量の観測値とよく一致し、これらがSEQ ID NO:6(ペプチドB cDNA)お よびSEQ ID NO:7(ペプチドC cDNA)cDNA配列によってコードされるということが 示唆される。タンパク質の修飾 タンパク質の修飾は、概ね4つに分類され得る:化学修飾、付加、置換および 欠失である。これらの一般的なグループは、核酸およびタンパク質のアミノ酸配 列の両者に当てはまる。タンパク質の修飾は自然に起こり得るが、たいてい、タ ンパク質の修飾は、タンパク質をコードする核酸配列中に意図的に設計される。 部位特異的変異導入のようなタンパク質修飾法は当該技術分野においてはよく知 られており、多くの場合、使用説明書付きのキットとして(例えばAmersham and Bethesda Research Laboratoriesから)商業的に入手し得る。 化学修飾は、一般的にタンパク質翻訳の後に起き、アミド化、グリコシル化、 パルミトイル化および異性体化のような修飾が含まれる。このような修飾過程は 、毒素の安定性および最大活性に必要であり得る(Heck et al.,Science,266,10 65-1068,1994)。 タンパク質の修飾は、付加を通して起き得る。本明細書で定義する付加とは、 タンパク質の毒素の機能を有意に変化させることなく、元のアミノ酸配列よりも 少なくとも1アミノ酸多く含むタンパク質を生ずる、核酸またはアミノ酸配列に 対する修飾である。タンパク質のコーディング領域中に自然に起きる核酸付加は 、リーディングフレーム中にシフトを引き起こすことによってタンパク質の機能 を著しく損なうことが多い。ヌクレオチド付加の地点からは、アミノ酸配列はタ ンパク質の元のアミノ酸配列とは全く異なる。しかし、タンパク質のリーディン グフレームを変化させない付加を、タンパク質のコーディング領域中に引き起こ すことが可能である。遺伝子の5'または3'非翻訳領域中のヌクレオチド付加は、 通常はタンパク質の機能に影響しない。 前記したように、付加は通常意図的にタンパク質中に設計される。例えば本発 明においては、タンパク質の効率的な翻訳に好ましいと思われる開始メチオニン が、成熟タンパク質には欠けている。そのため、成熟タンパク質のアミノ末端へ のメチオニンの付加、およびタンパク質の発現に資する終止コドンやリボソーム 結合部位のような、他のアミノ酸および核酸の付加は本発明の範囲に含まれる。 シグナル配列またはシグナルペプチドの付加が本発明の範囲に含まれることも 理解される。シグナル配列は、細胞または生体内の特定の場所へのタンパク質の 移送を引き起こす。あるいは、シグナル配列はタンパク質の分泌を引き起こし得 る。 既知の全てのシグナルペプチドの比較から、それらは約15から30残基の長さで あることが明らかである。シグナルペプチド内には、疎水性領域(h-領域)をなす 7から13残基の配列が存在する。このh-領域はAla、Met、Val、Ile、PheおよびTr pに富み、しばしばPro、Gly、SerまたはThr残基を含む(von Heijne,G.,J.Mol.Bi ol.184,99-105(1983))。この配列相同性は細菌から高等真核生物まで共通であり 、局在機構が高度に保存されていることを示唆する。ある生物由来のタンパク質 は、他の何らかの生物の局在機構によって、移送され正しく修飾され得る(Muell er et al.,J.Biol.Chem.,257,11860-11863(1982))。逆に、ある生物由来のシグ ナルペプチドと他の生物由来のタンパク質からなる組換えタンパク質は、同様に 正しく局在化される(Yost et al.(1983);Jabbar and Nayak,Mol.Cell.Biol.,7,1 476-1485(1987))。いくつかの研究によって、シグナル配列は、残りのタンパク 質配列とは独立にその機能コンフォメーションを形成することが示唆され、この ためシグナル配列は異なったタンパク質間および種間で交換可能であることが説 明できる。実際、バキュロウィルスにおいてサソリのペプチド AaITを用いて行 われた実験からは、ある種由来のシグナル配列の、他の種由来の昆虫毒素への付 加はよく機能すると期待されることが証明される。このAaITペプチドはbombyxin (蚕Bombyx moriの分泌タンパク質)由来のシグナル配列と融合され、昆虫に対し て毒性の機能性AaITペプチドを分泌することが示された(McCutchen,B.F.et al. ,Bio/Technology 9,848-852(1991))。 最後に、分泌性シグナルペプチドは、タンパク質産物を宿主細胞中に保持させ るよりむしろ培地中に分泌させることによって、発現系におけるペプチドの精製 も大きく促進する。多くの例において、さらなる精製が必要でない程、培地中の タンパク質は十分に純粋である。これは、広範な条件において安定な小さいタン パク質の場合に特に当てはまる。 多くの原核生物並びに真核生物およびウィルスのシグナルペプチドは、文献に よく特定され記述されている。即ち、PCRまたは合成オリゴヌクレオチドのよう な基本的な組換えDNA技術を用いて、アミノ末端にシグナルペプチドを含む組換 えタンパク質が容易に設計され得る。 抗原性エピトープの付加が本発明の範囲に含まれるということも理解される。 エピトープとは、それに対する唯一の特異的な抗体が存在する、小さい(通常6 から20アミノ酸残基である)抗原性ペプチドである。即ち、組換え技術によって 抗原性エピトープを設計することによって、研究者には、特異的なペプチドを認 識する特異的で効果的な抗体が保証される。このような抗原性エピトープの1つ は、機能への有害な影響なしに、多くのタンパク質中に組換え技術によって設計 されたc-mycエピトープである。その他のいくつかのエピトープは文献によく記 述されており、それらを認識する抗体と共に商業的に入手できる。シグナルペプ チドと同様に、エピトープを含む組換えタンパク質は一般的な組換えDNA技術を 用いて設計され得る。しかしシグナルペプチドと異なり、抗原性エピトープはタ ンパク質のアミノ末端またはカルボキシル末端に設計され得る。 置換によって起きるタンパク質の修飾も、本発明の範囲に含まれる。本明細書 に記載する置換とは、核酸またはタンパク質のアミノ酸配列になされる修飾であ り、毒素の機能を有意に変えることなく、元のタンパク質とは異なるアミノ酸配 列を含むタンパク質を生成する。付加と同様に、置換は自然または人工的であり 得る。当該技術分野においては、アミノ酸置換がタンパク質の機能を有意に変え ることなくなされ得ることがよく知られている。これは、修飾が1つのアミノ酸 と「保存された」アミノ酸の置換である場合に特に当てはまる。保存されたアミ ノ酸は、大きさ、電荷、極性および構造のために、タンパク質の構造および機能 に有意に影響することなしに置換され得る自然のまたは合成のアミノ酸である。 多くの場合、タンパク質の機能に有害な影響を与えることなしに、多くのアミノ 酸は保存的なアミノ酸と置換され得る。 あるアミノ酸が置換され得るかどうか、または保存的なアミノ酸とのみ置換さ れ得るかは、目的の特定のペプチドを他のクモの毒素と比較することによって最 善に決定される。タンパク質ファミリーの全てのメンバーで同一のアミノ酸は、 通常は置換することができない。これは、タンパク質の二次構造の形成に必要な システイン残基に多く当てはまる。保存されたアミノ酸は通常、タンパク質の機 能に有意に影響することなしに他の保存されたアミノ酸に置換され得る。最後に 、ファミリー内で保存されていないアミノ酸は、通常自由に置換され得る。 一般的に、非極性アミノ酸Gly、Ala、Val、IleおよびLeu;非極性芳香族アミ ノ酸Phe、TrpおよびTyr;非荷電極性アミノ酸Ser、Thr、Cys、Gln、AsnおよびMe t;負荷電アミノ酸Lys、ArgおよびHis;正荷電アミノ酸AspおよびGlu、というの が保存的なアミノ酸のグループを表す。このリストは包括的なものではない。例 えば、Ala、Gly、Serおよび時にCysは異なるグループに属するにも関わらず、互 いに置換し得るということがよく知られている。 保存的なアミノ酸置換は自然に存在するアミノ酸に限定されず、合成アミノ酸 をも含む。一般的に用いられる合成アミノ酸は、非荷電非極性類似分子である、 種々の鎖長を有するωアミノ酸およびシクロヘキシルアラニン;非荷電非極性類 似分子であるシチュリンおよびメチオニンスルホキシド;芳香族非荷電類似分子 であるフェニルグリシン;正荷電類似分子であるシステイン酸;および負荷電ア ミノ酸類似分子であるオルニチンである。自然に存在するアミノ酸と同様に、こ のリストは包括的ではなく、当該技術分野でよく知られた置換の例にすぎない。 最後に、タンパク質修飾は欠失によって起こり得る。本明細書で定義する欠失 とは、毒素の機能を有意に変えることなしに、タンパク質の元のアミノ酸配列を 少なくとも1つ失ったタンパク質を生成する、核酸またはタンパク質のアミノ酸 配列になされる修飾である。付加と同様に、自然に起こる、タンパク質のコーデ ィング領域中の欠失は通常、タンパク質の機能を著しく損なう。一方、5'および 3'の非翻訳領域内の欠失はタンパク質の機能に影響しない。 しかし、意図的な欠失は、異なる生物内でのタンパク質の発現に必要または有 用である。例えば、SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)、SEQ ID NO:6(ペプチドB cDNA)およびSEQ ID NO:7(ペプチドC cDNA)のcDNA配列はリーダー配列と成熟 タンパク質の両者をコードする。クモにおいては、リーダー配列はプレプロペプ チドが分泌される際にタンパク質分解反応によって切断されると考えられる。そ のため、前駆体タンパク質からリーダー配列を除去する欠失によって、クモによ って分泌されるものと同様の機能性成熟タンパク質が産生される。従って、ペプ チドの発現に資する欠失と同様、Calisogaペプチドのリーダー配列の欠失が本発 明の範囲に含まれる。組換え発現 特定の目的に適したタンパク質を発現するようにcDNAを組換え技術によって修 飾することにより、全ての修飾を含むcDNAが発現ベクターにサブクローン化され た。一般的には、発現ベクターは、付加的にプロモーター、終結シグナルおよび 時に選択マーカーを含むプラスミド様である。原核生物、真核生物またはウィル スプロモーターおよび終結シグナルを含むいかなる発現ベクターも、本発明の範 囲に含まれる。 プロモーターとは、一般的にcDNAの5'に設計された核酸配列であり、cDNAを鋳 型とした転写を回復させ、引き起こす。この転写されたmRNAから、細胞はcDNAに よってコードされるタンパク質を、翻訳として知られる過程によって製造するこ とができる。 プロモーターは一般的に、構成的、誘導性、または組織特異的にとして分類さ れる。構成的プロモーターは、いかなる細胞内因子にも有意には制御されておら ず、永続してRNAの転写を行うプロモーターである。これらのプロモーターは、 大量のタンパク質が望まれる場合に用いられる。サイトメガロウィルスのプロモ ーターおよびRous Sarcomaウィルスのプロモーターは、構成的な真核生物プロモ ーターの例である。バクテリオファージ1のintプロモーターおよびβ-ラクタマ ーゼのプロモーターは、構成的な原核生物プロモーターの例である。 初期または後期プロモーターとして分類されるプロモーターが、このグループ に含まれる。これらのプロモーターは、通常はウィルスの複製の初期または後期 に高レベルに活性化されるウィルスプロモーターである。バキュロウィルスp10 およびポリヘドリンプロモーターは後期プロモーターの例である。 誘導性プロモーターは、何らかの因子によって誘導または抑圧されるプロモー ターである。これらのプロモーターは、産生されるタンパク質の量および産生の 時期を制御することが可能である。誘導性プロモーターの例は、重金属量の増加 によって誘導される真核生物メタロチオネインプロモーター、およびイソプロピ ルβ-D-チオガラクト-ピラノシド(IPTG)に応答して誘導される原核生物のlacZ プロモーターである。 最後に、組織特異的プロモーターは、特定の細胞型でのみ機能するプロモータ ーである。これらのプロモーターは通常、全ての細胞型でタンパク質が発現する ことが生物にとって有害である場合に用いられる。哺乳類組織特異的プロモータ ーの例は、骨格筋クレアチンキナーゼプロモーターである。 発現ベクターはさらに、終止シグナルを必要とする。終止シグナルは通常、目 的のタンパク質の3'に設計される。例えば高等真核生物においては、転写物がタ ンパク質に翻訳されるために、発現ベクターはポリアデニル化シグナルを含む必 要がある。アデノウィルスポリアデニル化シグナルおよびバキュロウィルスポリ ヘドリンポリアデニル化シグナルのような終止シグナルが利用され得る。または 、ペプチド自身のポリアデニル化シグナルが、効率的な終止シグナルとして働き 得る。 多くの場合、発現ベクターはまた、発現ベクターを有効に取り込んだ細胞の同 定を可能にする選択マーカーを必要とする。これらの選択マーカーは、抗生物質 または他の化学物質に対する耐性を与えるタンパク質産物の遺伝子である。即ち 、ある化学物質の存在下または非存在下において生育できる細胞は、発現ベクタ ーを含むことが分かる。選択マーカーの例は、原核生物にアンピシリン耐性を付 与するβラクタマーゼ遺伝子、および真核細胞にG-418耐性を付与するネオマイ シン遺伝子である。発現ベクターは1つの選択マーカーに限らず、実際、多くの 発現ベクターは複数の選択マーカーを含む。 簡略には、原核および真核プロモーター、終止シグナルおよび選択マーカーの 利用および知識は、当該技術分野においてはよく知られている。事実、多くの型 の細菌、酵母、哺乳類およびウィルス発現系が商業的に入手できる。組換え宿主 cDNAを含む望まれる発現ベクターは、次に宿主細胞または生物に形質転換また はトランスフェクションされる。形質転換とトランスフェクションのいづれも、 電気穿孔法またはリン酸カルシウム処理などの当該技術分野でよく知られた方法 による、発現ベクターの宿主への取り込みを指す。プラスミドと同様に、発現ベ クターは染色体外に留まるかまたは宿主のゲノムの一部として取り込まれ得る。 宿主のゲノムへの取り込みは、ランダムな挿入または相同組換えによって達成さ れ得る。ランダムな挿入は、宿主のゲノムの未知の部位への多数の遺伝子の挿入 を引き起こす。一方相同組換えは、宿主のゲノムの既知の部位への1コピーの遺 伝子の挿入を引き起こす。上の方法は、本発明のペプチドの発現に有用であると 予想され、本発明の範囲に含まれる。 組換え宿主は、達成されるべき目的に基づき選択される。効果的な殺虫性を有 するタンパク質を発現する目的には、特に有用な2つの大きな型の宿主:大量の 組換えタンパク質の精製に有用な宿主および昆虫の疫病に感染する宿主が存在す る。 細菌、特に大腸菌は、大量の組換えタンパク質の精製のために、未だ最も頻繁 に用いられる宿主である。昆虫毒素を発現する組換え細菌宿主は、殺虫剤として 使用される本発明の昆虫毒素を精製するための有用な技術であると考えられる。 毒素は、上に記載したようにシグナルペプチドと融合され、または成熟タンパク 質として発現され得る。細菌過剰発現系は当該技術分野においてよく知られ、商 業的に入手可能である。 しかし、細菌過剰発現系で発現された毒素は、翻訳後修飾を含まない。そのた め、翻訳後修飾された大量のタンパク質を精製するために、バキュロウィルスに 感染した昆虫または昆虫細胞系列が多く用いられる。広範な種類の原核および真 核タンパク質がバキュロウィルス中で良く発現されている(Luckow,V.and Summ ers,M.Bio/Technology 6,47-55(1988);Summers,M.D.and Smith,G.E.Texas Ag ricultural Experimental Station Bulletin,1555,1-56(1987))。 細菌宿主と同様に、組換えバキュロウィルスはタンパク質を融合または成熟タ ンパク質として発現し得る。外来遺伝子の発現によって、500mg/lの量のタンパ ク質が産生されることが知られている。昆虫細胞は真核であるため、バキュロウ ィルス感染昆虫を用いて産生した組換えタンパク質は、自然のタンパク質と極め て類似している。いくつかの研究によって、バキュロウィルスベクターによって 発 現された組換えタンパク質は、分泌され、核に局在化され、細胞表面に局在化さ れ、ジスルフィド結合化され、タンパク質分解反応によって切断され、リン酸化 され、N-グリコシル化され、O-グリコシル化され、ミリスチル化され、またはパ ルミチル化され得ることが示されている(Luckow,V.and Summers,M.,Bio/Techn ology 6,47-55(1988))。 これらの宿主から単離された組換えペプチドは、虫害から保護すべき植物また は動物に直接塗布し得る。後に記述するように、組換えウィルス自身が害虫制御 薬剤として利用され得る。 別法として、害虫の麻痺化を引き起こす生理的機構を研究するために、組換え ペプチドが利用され得る。他のクモ毒素の作用機構から、本明細書で対象とする ペプチドはイオンチャンネルの機能を変えることによって作用すると考えられる 。さらに、当該技術分野においては、これらの毒素が害虫に対して高度に選択的 であり、哺乳類に対する毒性は殆ど示さないことが強く示唆される。これは、類 似のイオンチャンネルおよび他の標的部位が哺乳類において豊富に存在するとい う事実にも関わらず起きる。これらの標的のいくつか、特に電位感受性ナトリウ ムチャンネルは、化学的殺虫剤の重要な標的である。即ち、本発明の毒素のよう なペプチドは、昆虫と脊椎動物におけるこれらの標的部位の差異を解明し特定す るのに資するために用いられ得る。次にこの情報は、害虫に対して高度に選択的 な化学的殺虫剤を開発するための、化学的設計の研究に用いられ得る。 昆虫に感染する病原体は、目的のペプチドの発現に有用な組換え宿主の第二の クラスである。農業の観点から、細菌およびバキュロウィルスは最も有望な病原 体の候補であるが、病原性の菌類も、この目的に用いられ得る。 昆虫に対して病原性のいくつかの細菌、特にBacilus thuringiensis(B.t.) が、種々の害虫を制御するために用いられてきた。しかし、自然に存在する病原 体は、散布、毒性および作用速度の制約のため、生物的殺虫剤としてはしばしば 限られた利用性しか有さない。しかし、現在の研究によって、B.t.は野生型のB. t.のいくつかの限界を克服する組換え細菌を産生するように設計され得ることが 示された。特に、B.t.デルタ-エンドトキシン遺伝子が、優秀な殺虫特性を示す 融合宿主を産生するために細菌毒素中に設計された。同様に、組換え技術によっ て設計された、本発明の毒素を発現する細菌または菌類病原体は、有用であると 考えられ、よって本発明の範囲に含まれる。 野生型のバキュロウイルスは、Heliothis virescens(煙草発芽虫)、Orgyia ps eudotsugata (ダグラスモミのマイマイガ)、およびLaspeyresia pomonella(リン ゴのガ)を含む多種の害虫の自然の規制者でもある。Groner,A.,1986,Specifi city and Safety of Baculovirus.Vol I Biological Properties and Molecula r Biology ,Granados,R.R.and Federici,B.A.eds.CRC Press,Inc.Boca R aton,Florida を参照せよ。Autographa californica 核ポリヘドロシスウイル スのようなバキュロウイルスは感染後のウイルスの子孫すなわち、細胞外ウイル ス粒子および封入されたウイルス粒子を産生する。封入されたウイルス粒子は、 水平および垂直方向への輸送の手段を供給するため重要である。感染した害虫が 死んだ後、無数のウイルス粒子がウイルス封入体に保護されて残される。このよ うに、感染した植物に寄生するとき、害虫らは封入体を飲み込む。封入体は、昆 虫の腸のアルカリ環境下では溶解し、昆虫の中腸組織に感染して複製するウイル ス粒子を放出する。宿主内での二次感染は、細胞外の封入されていないウイルス 粒子によって拡がる。 不幸にも、バキュロウイルスに感染した昆虫は死に至るまで一週間かそれ以上 かかり、その間は養い続け、野生型のバキュロウイルスの量産的な使用を量産的 に実行不可能にする。しかし、Autographa californica核ポリヘドロシスウイル スのようなバキュロウイルスは、殺虫毒素を発現するように組換えにより設計さ れ得ることが示されており、このようにそれらの発病効果を加速する。McCutche n,B.F.et al.,Bio/Technology,9,848-852(1991); Tomalski et al.,Natur e,352,82-85(1991); Stewart et al.,Nature,352,85-88(1991)。ポリヘド リンプロモーターによって誘導されるポリヘドリン遺伝子、およびp10プロモー ターによって誘導されるAaIT昆虫毒素を含む組換えベクターPacuw2(B).AaITが構 築された。組換え体バキュロウイルスの結果は、正常な条件下で経口感染性のも のであった。さらに、AaIT毒素は、感染の期間に分泌され、ウイルスにとって不 自然な宿主であるManduca sexta 幼虫、および自然な宿主であるHeliothis vire scens幼虫の両方に麻痺を引き起こした。 当該技術分野においてよく知られている基礎的な組換え技術を用いて、本発明 のペプチドが、宿主幅および毒性の増加を示す組換え体バキュロウイルスを産生 するように組換え的に技術化されうることが期待される(実施例9を参照)。 本発明の毒素を発現する組換え体バキュロウイルスは、現在の殺虫剤のように 、害虫から守られることが要求される作物に投与されうる。組換え体バキュロウ イルスの環境への放出は安全および害虫の制御の有効な手段であることが期待さ れる。第一に、自然に発生する殺虫性ペプチドは高度に選択的である。さらに、 バキュロウイルスは哺乳類に感染せず、昆虫種内で高度に選択的である。それゆ えに、注意深くバキュロウイルスの宿主および殺虫性ペプチドを選択することに よって、標的の害虫に高度に選択的であり、一方で同時に有益な昆虫を含む非標 的生物への衝撃を減少させる、組換え体バキュロウイルスを産生することが可能 である。第二に、組換え体バキュロウイルスは、強い選択圧の非存在下では、環 境圧力にさらされている短時間の後に野生型に復帰しやすい。このように、組換 え体バキュロウイルスの比較的短い寿命により、非標的生物への危険はさらに減 少する。 組換え体バキュロウイルスの適用の量および頻度は保護される特定の作物など の事柄に必然的に依存する。それゆえに、組換え体バキュロウイルスの適用の量 および頻度は実験的に最善に決定される。 実施例 以下に示す実施例は本発明に従ってなされている、あるいはなされるであろう 様々な態様を説明するために与えられたものである。これらの実施例は例示の目 的で提供され、そして、以下の実施例は包括的あるいは完全ではないことが理解 されるべきである。 実施例1 バイオアッセイ:クモである Calisogaクモ(Aranae: Nemesiidae)に由来する 毒液全体を望ましい体積の滅菌済緩衝生理食塩水に溶解した。試料は、既に記載 されているように、タバコ出芽虫Heliothis virescensの第5期の幼虫の腹部にイ ンジェクションにより投薬した。対照の幼虫は等しい体積の食塩水をインジェク ションした。 全Calisoga毒液をH.virescensの幼虫に注入したとき、次第に麻痺が発達し、 その後体壁に明確な筋肉の痙攣が起きた。これらの痙攣は注入の15-30分内に始 まり、幼虫が完全に発病するまで次第に強度が増加した。振動は時によっては注 入後48時間以上も持続し、結局は、振動はたるんだ麻痺へとつながる結果となっ た。発病した幼虫はほとんどあるいはまったく養わなかった。対照の幼虫は発病 しなかった。 実施例2 ペプチドSEQ ID NO:1(ペプチドA)の精製:全Calisoga毒液が逆位相クロマトグ ラフィーにより画分化された。全Calisoga毒液(200 マイクロリットル(μ1)) は1 ml の15% アセトニトリル/0.1% TFA により希釈され、その試料は同緩衝液 により平衡化されたVydac C-18カラム(300A,10 x 250 mm)において3の約数にク ロマトグラフされた。試料注入後5分後にカラムを37分、15-33.5%アセトニトリ ル/0.1% TFAで直線勾配で展開し、次に10分、100%アセトニトリル/0.1% TFAに 至る直線勾配で展開した。結果を図1に示す。流速は3.5ml/分であり、溶出物は2 20nmで検査される。画分はクロマトグラムに記載されている方法で回収した。近 い画分は保存して凍結乾燥した。SEQ ID NO:1(ペプチドA)は30-34分の間に溶出 した。生物学的活性を確認するために保存、凍結乾燥された画分のごく一部が使 用されたが、残りは2.5ml 50mM NaOAc,pH 4.0 に溶解し、陽イオン交換クロマ トグラフィーで画分化した。 陽イオン交換クロマトグラフィーはHEMA-IEC BIO SB カラム(10μm,4.6*150m m,Alltech Associates社、Deerfield,IL 60015による)でおこなった。逆位相 クロマトグラフィーからのSEQ ID NO:1(ペプチドA)を含む溶液が、同緩衝液によ って平衡化されたHEMA-IEC BIO SB カラムにかけられた。5分後に、カラムは25 分の 0-0.5M NaCl,50mM 酢酸ナトリウム緩衝液pH4.0 の直線勾配で展開された 。結果は図2に示されている。溶出は1ml/分でおこない、溶出物は280nmで検査さ れた。画分はクロマトグラムに記載されている方法で回収した。 SEQ ID NO:1(ペプチドA)の陽イオン交換クロマトグラフィーからの主要なピー クは34から38分の間に溶出した。その画分(4ml)は20%アセトニトリル/0.1% TFA で平衡化されたVydac C-18逆位相カラム(4.6×250 mm,300A)で脱イオン化され た。14分後、カラムを60分の20-50%アセトニトリル/0.1% TFAの直線勾配で、次 に5分の50-100%アセトニトリル/0.1% TFAの直線勾配で展開した。溶出は1.0ml/ 分の流速でおこない、溶出物は280nmで検査された。24から30分の間に溶出した 単一のピークは凍結乾燥され、精製されたSEQ ID NO:1(ペプチドA)が得られた。 Biothechnology Research Institute,Quebec,Canadaにおける電子スプレー イオン化法によっておこなわれた質量スペクトル分析によって観測されたSEQ ID NO:1(ペプチドA)の質量は4304.01であった。TBW幼虫のペプチドSEQ ID NO:1(ペ プチドA)のPD50値は2.37μg/gであり、1.70-3.22μg/gの範囲で95%の信頼区間で あった。 実施例3 ペプチドSEQ ID NO:2(ペプチドB)の精製:SEQ ID NO:2(ペプチドB)は実施例2 に記載されたペプチドAの精製に使用された方法と本質的には同様の方法によっ て単離された。SEQ ID NO:2(ペプチドB)は最初の逆位相カラムから34-36分の間 に溶出し(図1参照)、また陽イオン交換カラムからは25-30分の間に溶出された( 図3参照)。SEQ ID NO:2(ペプチドB)は、SEQ ID NO:2(ペプチドB)が脱イオンカラ ムから26-30分の間に溶出した点を除けばペプチドAと同様に脱イオン化した。SE Q ID NO:2(ペプチドB)の観測された質量は4287.89であった。TBW幼虫のSEQ ID N O:2(ペプチドB)のPD50値は3.7μg/gであり、1.72-8.0μg/gの範囲で95%の信頼区 間であった。 実施例4 SEQ ID NO:3(ペプチドC)の精製:SEQ ID NO:3(ペプチドC)は実施例1に記載さ れたペプチドAの精製に使用された方法と本質的には同様の方法によって単離さ れた。SEQ ID NO:3(ペプチドC)は最初の逆位相カラムから36から37分の間に溶出 し(図1参照)、また陽イオン交換カラムからは19-24分の間に溶出された(図4参照 )。SEQ ID NO:3(ペプチドC)は、SEQ ID NO:3(ペプチドC)が脱イオンカラムから2 6-30分の間に溶出した点を除けばペプチドAと同様に脱イオン化した。SEQ ID NO :3(ペプチドC)の観測された質量は4289.64であった。 実施例5 ペプチドSEQ ID NO:1(ペプチドA)のN末端アミノ酸配列決定:分解され、派生 化されたSEQ ID NO:1(ペプチドA)ペプチドのN末端アミノ酸配列解析はユタ州立 大学のバイオテクノロジーセンターでおこなわれた。C 末端の1アミノ酸残基を 欠く配列を以下に示す: Cys Ile Ser Ala Arg Tyr Pro Cys Ser Asn Ser Lys Asp Cys Cys Ser Gly Asn Cys Gly Thr Phe Trp Thr Cys Tyr Ile Arg Lys Asp Pro Cys Ser Lys Glu Cys Leu Ala このペプチドの計算される分子量は4242.53である。 実施例6 縮重オリゴヌクレオチドの合成:遺伝コードおよび使用可能であるクモのコド ン使用データを基に、実施例5のペプチドの最初の8アミノ酸をコードする核酸配 列に相補的な縮重オリゴヌクレオチドを合成した。合成された縮重オリゴヌクレ オチドの核酸配列(SEQ ID NO:4)を以下に示す: ATG ATW WSI GCY MGN TAY CCM TG 但し、A=アデニン、T=チミジン、C=シトシン、G=グアニン、W= AまたはT、S= C またはG、I=イノシン、Y= CまたはT、M= AまたはC、およびN= AまたはGまたはT またはCである。SEQ ID NO:4は、実施例7に記載されているようにSEQ ID NO:5( ペプチドA cDNA)cDNAを選択的に増幅するために使用された。 実施例7 SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)cDNAの単離:クモは麻痺させ、毒液腺を取り 除いた。総量RNAは当該技術分野においてよく知られている方法により単離され た。簡潔に言えば、毒液腺をチオシアン酸グアニジンの中で均質化した。均質化 された組織は次に水平衡フェノールおよびクロロホルムにより、水層と有機層の 中間層が明確になるまで抽出した。水層をエタノールによって沈澱させ、遠心に よって総RNAを回収した。ポリアデニル化RNA(mRNA)は、Pharmacia社から購入し たオリゴd(T)セルロース・クロマトグラフィーキットにより単離された。 その結果、50ngのmRNAがcDNA合成の鋳型として使用された。連続した15個のチ ミジン残基を含み、また付加的にNot I エンドヌクレアーゼ制限シグナルを含む オリゴヌクレオチド(以後d(T)15と呼ぶ)をmRNAとハイブリッド形成させた。cDNA はモロニーマウス白血病ウイルス由来逆転写酵素を用いて製造者Bethesda Resea rch Laboratories(BRL)社による規定の条件下で合成された。 SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)の選択的増幅は、オリゴヌクレオチドd(T)15お よび実施例6に記載されたSEQ ID NO:4を用いて、Frohmanにより記載されたPCR-R ACE法により実行された。Frohman,M.A.,PCR protocols,ed.Innis et al.,A cademic Press,San Diego,CA,(1990)。PCR-RACEは前工程で得られたcDNAの4 分の1を使用しておこなわれた。すなわち、最終濃度2μMのSEQ ID NO:4およびd( T)15; 最終濃度100マイクロMのデオキシヌクレオチド三リン酸; およびPerkin E lmer社から購入した4ユニットのAmpliTaq DNAポリメラーゼである。 最初に、94℃2分間の変性工程、次に40℃2分間のプライマーアニーリング工程 、および72℃1分間のプライマー伸長工程からなる2サイクルのポリメラーゼ連鎖 反応(PCR)がおこなわれた。これは次に、95℃1分間の変性工程、次に56℃1分間 のプライマーアニーリング工程、および72℃1分間のプライマー伸長工程からな る28サイクルが続けられた。 増幅産物をアガロースゲル上で泳動させ、単離してNovagen社により製造され たTAクローニングキットを用いてpT7Blue(R)にライゲーションした。クローンの ヌクレオチド配列は、US Biochemical社により製造されたSequenase(登録商標) 第2.0版を用いてサンガー(Sanger)デオキシヌクレオチド連鎖反応停止反応によ り決定した。 SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)の残された5'DNA配列を得るために、上記に記載 された方法によってmRNAからcDNAを得た。反応に続き、過剰なプライマーおよび ヌクレオチドをAmicon社により製造されたCentricon-100フィルターユニットを 通して限外ろ過により除去した。cDNAは2mlの0.1% TE(1mM トリス,pH 7.5 / 0. 1mM EDTA)を用いて2回洗浄した。洗浄して得られたcDNAはSavant Instruments社 のSpeed-Vacにより濃縮し、最終体積15μlの滅菌水に再懸濁した。次に、BRL社 のデオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ12ユニット、同BRL社の5 x 反応 緩衝液 4μl、および10mM溶液のデオキシグアニン酸三リン酸(dGTP)1μlを用い てポリ-デオキシグアニン酸(poly-dG)尾部をcDNAの5'端に付加した。37℃で15分 間保温した後、dG尾部を持つcDNAはエタノール沈澱され、20μlの滅菌水に再懸 濁した。PCR-RACE反応は、異なるプライマーを使用した点を除けば上で使用した 反応条件と同一の条件下でおこなった。Sal I エンドヌクレアーゼ制限シグナル を含む、ポリd(C)尾部が付加されたオリゴヌクレオチドを含むプライマー、およ びSEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)cDNAのコード配列に見つかったKpn I エンドヌ クレアーゼ認識配列を含む遺伝子特異的オリゴヌクレオチドの組である。増幅産 物はアガロースゲルより単離し、Sal I およびKpn I エンドヌクレアーゼにより 消化し、同じエンドヌクレアーゼで消化したプラスミドpBluescriptKS(登録商標 )にライゲーションした。得られたクローンは上記のものと同一の反応条件下で 配列決定された。 最後に、ペプチドSEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)の全コード領域を含むcDNAを 作製するために、SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)cDNA全体を含む2つのクローンを 内部Kpn I エンドヌクレアーゼ部位で融合させた。 実施例8 SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)を含む組換えバキュロウイルス SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)cDNA、またはその任意のタンパク質修飾物を含 むプラスミドがcDNAをプラスミドから分離するエンドヌクレアーゼによって消化 する。そのcDNAを泳動し、当該技術分野において良く知られた方法を用いてアガ ロースゲルから単離する。例えばAaIT 毒素の発現に用いられたバキュロウイル ス発現ベクターを用いる場合には、上記のエンドヌクレアーゼによって残された 突出部に応じて、DNAポリメラーゼ Iの大きな断片またはT4DNAポリメラーゼによ ってcDNAを平滑末端化する。cDNAの両端にBamHIリンカーが連結される。そ して発現ベクターpAcUW2(B)をBgl IIエンドヌクレアーゼによって消化し、子牛 腸アリカリホスファターゼまたはその他のホスファターゼによって脱リン酸化す る。McCutchen,B.F.et al.Bio/Technology 9 848-852(1991)。そして精製され た、Bam HIを連結されたSEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)およびpAcUW2(B)は完成型 のSEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)発現ベクターへとつなぎ合わせられる。上で用 いられる全ての技術に対する詳細な解説はManiatis et al.(1982)Molecular clo ning a laboratory manual;Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbo rまたは同様の手引書中に見いだされ得る。 次に、Sf-9細胞(ATCC#CRL1711)をリン酸カルシウム沈澱を用いてSEQ ID NO:5( ペプチドAcDNA)発現ベクター、並びにRP8転移ベクターのような、ポリヘドリン 陰性Autographa californica核ポリヘドローシスウイルス(AcNPV)DNAによって共 形質転換される。Matsuura et al.J.Gen.Virol 68:1233-1250(1987)。上清は、 形質転換後5日間隔離され、プラーク精製を行われる。相同組換えによって組み 換えられたバキュロウイルスはポリヘドリン陰性のプラークを作り、それらはSu mmers and Smith.に基づいて単離され、精製される。Summers,M.D.and Smith,G. E,Texas Agricultural Experimental Statiom Bulletin,1555,1-56(1987)。 精製された組換えプラークはそして、生物学的活性を試験される。増殖中のSf -9細胞が実験的に決定された1:1と1:100の間の多様な感染条件で組換えバキュ ロウイルスに感染される。感染から7日後に上清が集められる。沈澱した細胞は1 %SDSに再懸濁され、5分間ボルテックスされてポリヘドラを除去される。三回の 洗浄の後、ウイルスの力価が決定される。約1x106の組換えプラーク形成単 位が幼虫に注入され、SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)をコードしたウイルスの、 同様に試験された野生型バキュロウイルスと比較しての毒性効果が決定される。 幼虫の食物中に同様の量の組換え及び野生型のバキュロウイルスが接種され、そ れらの相対的な効果を観察することで経口感染が試験される。 実施例9 SEQ ID NO:6(ペプチドB cDNA)を含む組換えバキュロウイルス: SEQ ID NO:6(ペプチドB cDNA)またはその任意のタンパク質修飾物を含む組換 えバキュロウイルスは実施例8に記載された、SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)cDN Aに対して用いられた方法によって構築され得る。 実施例10 SEQ ID NO:7(ペプチドC cDNA)を含む組換えバキュロウイルス: SEQ ID NO:7(ペプチドC cDNA)またはその任意のタンパク質修飾物を含む組換 えバキュロウイルスは実施例9に記載された、SEQ ID NO:5(ペプチドA cDNA)cDN Aに対して用いられた方法によって構築され得る。 実施例18 カリソガ(Calisoga)毒素の哺乳類に対する毒性: マウスにおける腹膜内注射によってペプチドAの哺乳類に対する毒性について 試験した。二体の雄のBalb-Cマウス(それぞれ約25g)に生理食塩水に溶かしたペ プチドAをマウスあたり50μg(約2mg/kg)接種した。2体の対照マウスは等量 の食塩水担体を接種された。マウスは1.5時間の間継続的に、その後は断続的に 観察した。観察を終了した、処理120時間後にいたるまでのいかなる時点におい てもいかなる影響も見られなかった。これらの結果は殺虫性のカリソガ毒素が昆 虫に対する相当な選択性を有することを示唆する。 まとめ 本発明はその昆虫性害虫に対する神経毒性によって特徴づけられる、カリソガ クモから単離された3つの殺虫効果を持つタンパク質に関連する。少量の、殺虫 効果のある量のこれらのタンパク質を選択された昆虫に投与すると、昆虫は麻痺 、または死亡する。 上記のように、本発明はまた、慣用された組換えDNA技術を用いたこれらのペ プチドのクローニングにも関連する。本ペプチドのcDNA配列は長さ80アミノ酸の 前駆体タンパク質をコードすることが示された。はじめの41アミノ酸は仮想され るシグナル配列およびプロペプチド配列である。成熟型のタンパク質は残りの39 アミノ酸から成る。 本発明はまた、記載されたペプチドを殺虫剤として使用するための修飾および 改善の方法をも提供する。さらに、本発明はこれらのペプチドの、昆虫性の害虫 と戦うための薬剤として使用にも関連する。既知の遺伝子組換え技術の方法を用 いることで、多量のこれらのペプチドを得ることができる。本ペプチドは発現ベ クターに挿入され、さらにE.coli等の原核生物の宿主または昆虫細胞等の真核生 物の宿主に導入され得る。単離されたタンパク質は昆虫性の害虫から防護される べき植物または動物に直接的に投与され得る。 あるいは、上記のように本ペプチドはBacillusまたはバキュロウイルスのよう な昆虫に対する天然の感染源に導入され得る。組換え感染源は昆虫性の害虫に直 接的にペプチドを導入するために用いられ得る。組換え技術によって操作された これらの感染源は有意に増大した毒性を持ち得る。 本発明はその本質的な特徴から乖離しないその他の特異的な形態に具体化され 得る。記載された態様はあらゆる側面において単に記述的なものであり、また、 制限的では無いものとして考慮されるべきである。本発明の展望は従って、前述 の記載ではなく後述する請求の範囲によって示される。請求の範囲の意義および 均等物の範囲内の全ての変更は、これらの展望のうちに包含される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クラル,ロバート・エム アメリカ合衆国ユタ州84111,ソルト・レ イク・シティ,サウス・デンヴァー・スト リート 1001 (72)発明者 クラプチョ,カレン アメリカ合衆国ユタ州84109,ソルト・レ イク・シティ,サン・ラファエル・アベニ ュー 3840

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis virescens)に対する神経毒作用を 特徴とする画分を含む、カリソガ(Calisoga)クモ全毒液の画分。 2.SEQ ID NO:1を含む請求項1に記載のクモ毒液画分。 3.SEQ ID NO:2を含む請求項1に記載のクモ毒液画分。 4.SEQ ID NO:3を含む請求項1に記載のクモ毒液画分。 5.害虫に対する神経毒作用を特徴とするカリソガ(Calisoga)クモ毒液から 分離された、実質的に精製された殺虫作用のあるペプチド。 6.SEQ ID NO:1を含む請求項5に記載のペプチド。 7.SEQ ID NO:2を含む請求項5に記載のペプチド。 8.SEQ ID NO:3を含む請求項5に記載のペプチド。 9.観察される分子量が約4300amuで、ヘリオシス・ビレセンス(Helioth is virescens)におけるPD50が約2.37μg/gという特徴をさらに持つ、請求 項5に記載のペプチド。 10.SEQ ID NO:5のアミノ酸配列を含む昆虫毒素、または、その昆虫に毒性の ある機能的誘導体もしくは断片。 11.SEQ ID NO:5のアミノ酸配列、またはその機能的誘導体もしくは断片をコ ードするヌクレオチドを含む、核酸配列。 12.該核酸配列がプラスミドにサブクローン化される、請求項11に記載の核 酸配列。 13.該核酸配列が原核、真核もしくはバキュロウイルス発現ベクターにサブク ローン化される、請求項11に記載の核酸配列。 14.該核酸配列が原核もしくは真核宿主に、安定に若しくは一過的に取り込ま れる、請求項11に記載の核酸配列。 15.該核酸配列がバキュロウイルス宿主に、安定に若しくは一過的に取り込ま れる、請求項11に記載の核酸配列。 16.SEQ ID NO:6のアミノ酸配列を含む昆虫毒素、または、その昆虫に毒性の ある機能的誘導体もしくは断片。 17.SEQ ID NO:6のアミノ酸配列、またはその機能的誘導体もしくは断片をコ ードするヌクレオチドを含む、核酸配列。 18.該核酸配列がプラスミドにサブクローン化される、請求項17に記載の核 酸配列。 19.該核酸配列が原核、真核もしくはバキュロウイルス発現ベクターにサブク ローン化される、請求項17に記載の核酸配列。 20.該核酸配列が原核もしくは真核宿主に、安定に若しくは一過的に取り込ま れる、請求項17に記載の核酸配列。 21.該核酸配列がバキュロウイルス宿主に、安定に若しくは一過的に取り込ま れる、請求項17に記載の核酸配列。 22.SEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含む昆虫毒素、または、その昆虫に毒性の ある機能的誘導体もしくは断片。 23.SEQ ID NO:7のアミノ酸配列、またはその機能的誘導体もしくは断片をコ ードするヌクレオチドを含む、核酸配列。 24.該核酸配列がプラスミドにサブクローン化される、請求項23に記載の核 酸配列。 25.該核酸配列が原核、真核もしくはバキュロウイルス発現ベクターにサブク ローン化される、請求項23に記載の核酸配列。 26.該核酸配列が原核もしくは真核宿主に、安定に若しくは一過的に取り込ま れる、請求項23に記載の核酸配列。 27.該核酸配列がバキュロウイルス宿主に、安定に若しくは一過的に取り込ま れる、請求項23に記載の核酸配列。 28.害虫に対する神経毒作用、並びに実測分子量が約4300amuで、ヘリオ シス・ビレセンス(Heliothis virescens)におけるPD50が約3.7μg/gという 特徴を持つ、カリソガ(Calisoga)クモ毒から分離された、実質的に精製された 殺虫作用のあるペプチド。 29.ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis virescens)に対する神経毒作用、 並びに実測分子量が約4300amuで、ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis vir escens)におけるPD50が約3.7μg/gという特徴を持つ、カリソガ(Calisoga ) クモ毒から分離された、実質的に精製されたペプチドの殺虫有効量に、昆虫を曝 すことを含む、昆虫を管理する方法。 30.害虫に対する神経毒作用、並びに実測分子量が約4300amuで、ヘリオ シス・ビレセンス(Heliothis virescens)におけるPD50が約4.5μg/gという 特徴を持つ、カリソガ(Calisoga)クモ毒から分離された、実質的に精製された 殺虫作用のあるペプチド。 31.ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis virescens)に対する神経毒作用、 並びに実測分子量が約4300amuで、ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis vir escens)におけるPD50が約4.5μg/gという特徴を持つ、カリソガ(Calisoga )クモ毒から分離された、実質的に精製されたペプチドの殺虫有効量に、昆虫を 曝すことを含む、昆虫を制御する方法。 32.ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis virescens)に対する神経毒作用、 並びに実測分子量が約4300amuで、ヘリオシス・ビレセンス(Heliothis vir escens)におけるPD50が約2.37μg/gという特徴を持つ、カリソガ(Calisog a)クモ毒から分離された、実質的に精製されたペプチドの殺虫有効量に、昆虫 を曝すことを含む、昆虫を制御する方法。 33.SEQ ID NO:5のアミノ酸配列を含むペプチド、またはその昆虫に毒性のあ る機能的誘導体もしくは断片の殺虫有効量に、昆虫を曝すことを含む、昆虫を制 御する方法。 34.SEQ ID NO:5のアミノ酸配列、またはその昆虫に毒性のある、いずれかの 機能的誘導体もしくは断片をコードする核酸配列を含む、組み換えバキュロウイ ルス宿主に、昆虫を曝すことを含む、害虫を制御する方法。 35.SEQ ID NO:6のアミノ酸配列、またはその昆虫に毒性のある、いずれかの 機能的誘導体もしくは断片をコードする核酸配列を含む、組み換えバキュロウイ ルス宿主に、昆虫を曝すことを含む、害虫を制御する方法。 36.SEQ ID NO:7のアミノ酸配列を含むペプチド、またはその昆虫に毒性のあ る機能的誘導体もしくは断片の殺虫有効量に、昆虫を曝すことを含む、昆虫を制 御する方法。 37.SEQ ID NO:7のアミノ酸配列、またはその昆虫に毒性のある、いずれかの 機能的誘導体もしくは断片をコードする核酸配列を含む、組み換えバキュロウイ ルス宿主に、昆虫を曝すことを含む、害虫を制御する方法。
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