JPH1148822A - 車両用定速走行装置 - Google Patents

車両用定速走行装置

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Publication number
JPH1148822A
JPH1148822A JP9209501A JP20950197A JPH1148822A JP H1148822 A JPH1148822 A JP H1148822A JP 9209501 A JP9209501 A JP 9209501A JP 20950197 A JP20950197 A JP 20950197A JP H1148822 A JPH1148822 A JP H1148822A
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JP
Japan
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vehicle speed
speed
shift
control
constant
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Application number
JP9209501A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Tanaka
宏行 田中
Toshiaki Tateno
敏昭 立野
Masatoshi Otani
正俊 大谷
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両用定速走行装置に関し、変速制御により
生じやすいシフトハンチングを防止しながら、車速偏差
の少ない連続的な定速走行を行なえるようにする。 【解決手段】 定速走行の目標車速を設定する目標車速
設定手段5と、車両の実際の車速を検出する実車速検出
手段21と、実車速検出手段21により検出される実際
の車速が目標車速設定手段5により設定される目標車速
以下であるときは自動変速機3にシフトダウンを指示す
るとともに、実車速検出手段21により検出される実際
の車速が目標車速設定手段5により設定される目標車速
以上であるときは自動変速機3の変速制御を禁止して補
助ブレーキ9に作動指示する指示手段105,108
と、指示手段105,108からの指示に基づき自動変
速機3の変速段を変更する変速制御手段11とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の定速走行制
御を行なう車両用定速走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、運転装置に対する操作の容易
化や自動化の要求が高まっており、トランスミッション
の自動化や定速走行制御化(オートクルーズ制御化)が
進められており、定速走行装置が開発されている。この
ような定速走行装置では、一般に、オートクルーズセッ
トスイッチのオン時の車速を目標車速としてセットし、
この目標車速を維持するように定速走行制御を行なう。
【0003】もちろん、定速走行を維持するためには、
時には変速段の切替も必要になるので、定速走行装置
は、エンジン出力制御とともに変速段の切替制御も行な
う必要がある。このため、自動変速装置により変速段を
走行状態に適したものに切り換え、目標車速を維持する
ようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の定速走行装置では、自動変速装置により変速
段を走行状態に適したものに切り換え、目標車速を維持
するように制御が行なわれるが、車両の実際の車速が定
速走行の目標車速以上になった場合及び車両の実際の車
速が定速走行の目標車速以下になった場合のいずれの場
合も自動変速装置による変速段の切り替えにより定速走
行の目標車速を維持しようとすると、シフトハンチング
が生じることになる。
【0005】ここで、例えば特開平5−71411号公
報には、車両の実際の車速が定速走行(オートクルー
ズ)の目標車速を超えて上昇した場合には、シフトダウ
ンさせてエンジンブレーキにより減速させるようにした
技術が開示されており、この技術では、さらに、シフト
ハンチングを防止するために車速変化率に応じたタイム
ラグ(変速遅延時間)を持たせるようにしている。
【0006】しかし、この技術では、定速走行の目標車
速から設定車速以上増加したときの車速変化率に基づい
て変速遅延時間を設定しているため、車速変化率に応じ
て変化する変速遅延時間を十分に確保するか、または、
目標車速に対する変速開始車速の偏差を大きくする必要
があり、連続的な一定車速での定速走行が行ないにく
く、フィーリングが悪い。
【0007】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、変速制御による減速により生じやすいシフト
ハンチングを防止しながら、車速偏差の少ない連続的な
定速走行を行なえるようにした、車両用定速走行装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の車両用定速走行装置では、目標車速設定手段
により定速走行の目標車速を設定する。また、実車速検
出手段により車両の実際の車速を検出する。そして、指
示手段が、実車速検出手段により検出される実際の車速
が目標車速設定手段により設定される目標車速以下であ
るときは自動変速機にシフトダウンを指示するととも
に、実車速検出手段により検出される実際の車速が目標
車速設定手段により設定される目標車速以上であるとき
は自動変速機の変速制御を禁止して補助ブレーキに作動
指示を行ない、この指示手段からの指示に基づき変速制
御手段が自動変速機の変速段を変更する。
【0009】請求項2記載の本発明の車両用定速走行装
置では、車両に備えられる補助ブレーキスイッチによっ
ても補助ブレーキを作動させることができるが、指示手
段は、補助ブレーキスイッチによる作動指示がなくて
も、補助ブレーキに作動指示を行なう。
【0010】
【発明の実施形態】以下、図面により、本発明の実施の
形態について説明する。本実施形態にかかる車両用定速
走行装置は、手動操作による変速段のシフト指令を電気
信号としてギヤシフト用アクチュエータに伝達してこの
ギヤシフト用アクチュエータを遠隔操作しうる手動シフ
トモードと自動変速シフトを行なう自動シフトモードと
を切替可能なセミオートマチック式変速機装置を備える
車両に適用されるものであるため、まずセミオートマチ
ック式変速機装置について説明する。
【0011】本セミオートマチック式変速機装置は、図
2に示すように、トラックやバス等の車両に設けられた
ディーゼルエンジン1に装備されており、エンジン1の
出力部に付設されたクラッチ機構2と、セミ自動トラン
スミッション3と、セミ自動トランスミッション3の作
動を制御するセミ自動トランスミッションコントロール
ユニット(セミ自動T/Mコントロールユニット)11
と、エンジン1を制御する電子ガバナコントロールユニ
ット12とをそなえている。
【0012】ここで、クラッチ機構2は、クラッチ用ア
クチュエータとして機能するクラッチブースタ2Aを付
設されており、このクラッチブースタ2Aはエアタンク
31からのエアの供給状態に応じて、クラッチ機構2を
断接駆動する。セミ自動トランスミッション3は、例え
ば前進7段・後進1段の変速段を有しており、ギヤシフ
ト用アクチュエータとしてのギヤシフトユニット(GS
U)3Aが付設されている。このギヤシフトユニット3
Aは、セミ自動トランスミッション3のギヤ機構の噛合
状態を切り替えながら変速段を所要の状態にシフト駆動
するものである。
【0013】これらのクラッチブースタ2A,ギヤシフ
トユニット3A及び電子ガバナ1Aは、コントロールユ
ニット10のセミ自動T/Mコントロールユニット11
及び電子ガバナコントロールユニット12によって電気
信号を通じて制御されるようになっている。このため、
セミ自動T/Mコントロールユニット(変速制御手段)
11には、変速操作手段としてのチェンジレバーユニッ
ト4,定速走行(オートクルーズ)の目標車速を設定す
るオートクルーズセットスイッチ5,セミ自動トランス
ミッション3の変速段を検出するトランスミッションギ
ヤセンサ(図示略),クラッチ回転速度(すなわち、ク
ラッチ機構2の出力側回転数)を検出するクラッチ回転
数センサ22,電子ガバナコントロールユニット12が
それぞれ接続されている。
【0014】また、電子ガバナコントロールユニット1
2には、車両の実際の車速を検出する車速センサ(実車
速検出手段)21,アクセルペダル7に付設されアクセ
ルペダル7の踏込量を検出するアクセル踏込量センサ2
4,エンジン1の出力軸の回転数信号を検出するエンジ
ン回転数センサ23,電子ガバナ1A,エキゾーストブ
レーキユニット9A,セミ自動T/Mコントロールユニ
ット11がそれぞれ接続されている。
【0015】ここで、チェンジレバーユニット4のシフ
トパターンは、図2に示すように、N(ニュートラル)
と、R(リバース)と、D(ドライブ)と、H(ホール
ド)と、+(シフトアップ)と、−(シフトダウン)と
の、6つのポジションをそなえたI型シフトパターンに
なっている。そして、Dポジションを選択すると自動変
速モードを設定でき、Hポジションを選択すると手動変
速モード時に変速段を保持(即ち、Hold)する。な
お、Hポジションでは手動変速モードとなるので、M
(マニュアル)ポジションとも称することができる。こ
のHポジションから上方の+ポジションに操作するとシ
フトアップ指令が出力され下方の−ポジションに操作す
るとシフトダウン指令が出力されるようになっている。
【0016】ところで、このようなセミオートマチック
式変速機装置を備える本実施形態にかかる車両には、排
気通路8に配設されるエキゾーストバルブ8Bを備えて
構成されるエキゾーストブレーキ(補助ブレーキ)9も
備えられており、このエキゾーストブレーキ9は、各種
の情報に基づく電子ガバナコントロールユニット12か
らの電気信号を通じてエキゾーストブレーキユニット
(補助ブレーキ作動手段)9Aを介して制御されるよう
になっている。
【0017】なお、エキゾーストブレーキ9は、エキゾ
ーストブレーキスイッチ27からの信号によってもエキ
ゾーストブレーキユニット9Aを介して作動されるよう
になっている。次に、本実施形態にかかる車両用定速走
行装置について説明する。本車両用定速走行装置は、定
速走行(オートクルーズ)を実行するために、電子ガバ
ナ1Aを用いることによりエンジン出力を制御してディ
ーゼルエンジンの燃料供給系の制御を行なうとともに、
セミ自動トランスミッション3の変速段の切替制御や補
助ブレーキとしてのエキゾーストブレーキ9の作動制御
を行なうものである。
【0018】本車両用定速走行装置は、図1に示すよう
に、目標車速設定手段としてのオートクルーズセットス
イッチ5と、定速走行制御手段101と、減速度算出手
段102と、車両負荷度算出手段103とを備えて構成
され、定速走行制御手段101を通じたセミ自動T/M
コントロールユニット11によるクラッチブースタ2A
及びギヤシフトユニット3Aの制御と、定速走行制御手
段101を通じた電子ガバナコントロールユニット12
による電子ガバナ1Aの制御と、定速走行制御手段10
1を通じたエキゾーストブレーキユニット9Aによるエ
キゾーストブレーキ9の制御とにより、オートクルーズ
セットスイッチ5がオンにされた時の車速を目標車速と
してオートクルーズを実行するようになっている。
【0019】ここで、オートクルーズセットスイッチ5
は、オートクルーズをセットするためのものであり、オ
ン時にオートクルーズがセットされ、このセット時の走
行車速を定速走行車速(目標車速)として設定するもの
であり、この目標車速を定速走行制御手段101に出力
するようになっている。また、オフ時にはオートクルー
ズが解除されるようになっている。
【0020】定速走行制御手段101は、車速センサ2
1により検出される実車速が目標車速設定手段5により
設定された目標車速に近づくように、セミ自動トランス
ミッションコントロールユニット11に変速段の切り替
えを指示するとともに、燃料供給手段としての電子ガバ
ナ1Aにエンジン出力制御を指示するものである。な
お、詳細については後述する。
【0021】減速度算出手段102は、車速センサ21
により検出される車速に基づいて車両の減速度(負の実
加速度)を算出するものであり、算出された減速度を定
速走行制御手段101に出力するようになっている。車
両負荷度算出手段103は、車速センサ21や各種セン
サ,スイッチ類110からの情報に基づいて車両の負荷
状態を車両負荷度として算出するものであり、算出され
た車両負荷度を定速走行制御手段101に出力するよう
になっている。
【0022】この車両負荷度算出手段103は、図3に
示すように、エンジントルク算出手段120と、駆動力
算出手段121と、空気抵抗算出手段122と、直線平
坦路空車相当加速度算出手段123と、減算手段124
とをそなえて構成されており、車両の実際の加速度とエ
ンジンへの燃料噴射量に応じた平坦路空車時の理論加速
度の差に基づき車両負荷度を算出するものである。
【0023】このうち、エンジントルク算出手段120
は、エンジントルクTを算出するものであり、図3に示
すように、コントロールラック(図示略)の位置を検出
するラック位置検出センサ26からの位置情報(エンジ
ン出力指示情報)SRCとエンジン回転数センサ23か
らのエンジン回転数情報NEとに基づいてマップにより
エンジントルクを求めるようになっている。
【0024】駆動力算出手段121は、エンジントルク
算出手段120で求められたエンジントルクTに基づい
て、車両の駆動力Fを算出するものである。空気抵抗算
出手段122は、実車速情報Vから車両の走行抵抗とし
ての空気抵抗Rlを算出するものである。直線平坦路空
車相当加速度算出手段(以下、単に加速度算出手段とい
う場合がある)123は、上述の駆動力算出手段121
で算出された駆動力情報Fと空気抵抗算出手段122で
算出された空気抵抗情報Rlとから、車両が空車状態で
直線平坦路を加速した場合の加速度(以下、これを直線
平坦路空車相当加速度という)を算出するものである。
この直線平坦路空車相当加速度α0 は下式により算出さ
れる。
【0025】 α0 =g・〔F−(μW0 +Rl)〕/(W0 +Wr ) 但し、gは重力加速度,μは路面摩擦係数,W0 は空車
重量,Wr は回転部重量である。減算手段124では、
加速度算出手段123で算出された直線平坦路空車相当
加速度情報α0 と車速センサ21からの実加速度情報α
とに基づいて車両の負荷度情報αVLを下式により算出す
るようになっている。
【0026】αVL=α0 −α そして、このαVLの値の大きさから、どの程度車両負荷
度が大きい(又は小さい)のかを判定することができる
ことになる。これにより、車両の積載状況や登降坂路で
の走行状態に応じてシフトアップタイミングを変えるこ
とができ、走行性能を維持しつつ低燃費を実現できるよ
うになる。
【0027】次に、定速走行制御手段101について説
明する。この定速走行制御手段101は、図1に示すよ
うに、最適段を選択することによって低燃費を実現する
とともに、自動シフトダウンによる車速維持を図るべ
く、シフトアップ制御手段104と、シフトダウン制御
手段105と、現段保持制御手段106と、解除手段1
07と、補助ブレーキ制御手段としてのエキゾーストブ
レーキ制御手段108とを備えて構成される。
【0028】まず、シフトアップ制御手段104は、低
燃費を実現すべく可能な限り高ギヤ段での走行が行なわ
れるように次段(高速段)での走行が可能であるか否か
を判定し、現在の変速段よりも高速段での走行が可能で
あればシフトアップさせて目標段を設定するものであ
る。このため、シフトアップ制御手段104では、以下
の条件を満たしているか否かを判定し、これらの全ての
条件を満たしている場合にシフトアップ可能であると判
定するようになっている。
【0029】・ 車両負荷度算出手段103により算出
される車両負荷度が所定負荷度αVL以下である〔車両
負荷度≦所定負荷度αVL〕。 これは、車両負荷が小さく1段上の高速段での走行が可
能であるにもかかわらず、低速段での走行が維持される
と燃費の悪化を招くため、車両の積載状態及び走行路の
勾配状況等を考慮している車両負荷度により現在の変速
段(現段)での車両負荷が小さい場合にシフトアップを
許可するようにしたものである。
【0030】このように車両の負荷状態に応じてシフト
アップするようにすることで、例えば登坂路で目標車速
が設定された場合であっも、走行路が平坦路になって車
両負荷が軽減されればシフトアップすることになり、最
適な変速段とすることができ、燃費の向上を図ることが
できるのである。 ・ 車速センサ21により検出される実車速がオートク
ルーズセットスイッチ5により設定される目標車速の近
傍である。つまり、実車速が目標車速から所定車速CR
Uを引いた値以上である〔実車速≧目標車速−所定車速
CRU〕。
【0031】これは、変速中の失速によるシフトハンチ
ングを防止すべく、実車速が目標車速に十分近づいてか
らシフトアップを許可するようにしたものである。な
お、所定車速CRUは所定車速CRDよりも小さい値と
して設定されている。そして、シフトアップ制御手段1
04は、シフトアップ可能であると判定された場合は、
現在の変速段に1段足した変速段を目標段として設定す
る(目標段←現段+1段)。
【0032】また、後述するシフトダウン制御手段10
5によって行なわれたシフトダウンが複数段であって、
このシフトダウンによって増速している際にも、スムー
ズな増速を実現し、且つ燃費の悪化を招かないようにし
ながら目標車速に到達させるために、以下の条件を満た
しているか否かを判定し、これら全ての条件を満たして
いる場合には、シフトアップが可能であると判定する。
【0033】・ エンジン回転数センサ23によるエン
ジン回転数が規定値(NEV)以上である〔エンジン回
転数≧規定値(NEV)〕。 これは、登坂路以外で目標車速が設定され、登坂路を走
行中に目標車速よりも下がった場合(即ち、減速度が大
きい場合)、複数段シフトダウンして目標車速への増速
が行なわれた後、ギヤ段が低過ぎてエンジン回転数が上
昇し過ぎる前に1段シフトアップさせるようにしたもの
である。
【0034】シフトダウン制御手段(指示手段)105
は、車速を維持するために現在の変速段による駆動力よ
りも大きな駆動力が必要である場合にシフトダウンさせ
て目標段を設定するものである。これにより、例えば登
坂路走行時のように大きな駆動力を必要とし、平坦路走
行時の変速段のままで走行すると車速を維持することが
難しい場合には、シフトダウンするように指示されるこ
とになり、駆動力を回復させることでき、車速を維持す
ることができることになる。
【0035】このため、シフトダウン制御手段105
は、シフトダウン判定手段105Aと、段数設定手段1
05Bとを備えて構成される。まず、シフトダウン判定
手段105Aは、車速を維持するために現在の変速段に
よる駆動力よりも大きな駆動力が必要であり、シフトダ
ウンの必要があるか否かを判定するものであり、以下の
全ての条件を満たしている場合により大きな駆動力が必
要であると判定するようになっている。
【0036】・ 車速センサ21により検出される実車
速がオートクルーズセットスイッチ5により設定された
目標車速から所定車速CRDを引いた値以下である〔実
車速≦目標車速−所定車速CRD〕。 これを条件としているのは、実車速が目標車速よりも所
定車速CRD以上低下している場合には、電子ガバナコ
ントロールユニット12を通じた電子ガバナ1Aによる
燃料噴射制御(ラック制御)では、オートクルーズは難
しいからである。なお、所定車速CRDは所定車速CR
Uよりも大きい値として設定されている。
【0037】・ 電子ガバナコントロールユニット12
による電子ガバナ1Aの制御量として設定されるラック
位置電圧が規定電圧CRRD以下、即ち、燃料噴射量が
所定値以上である〔ラック位置電圧≦規定電圧CRR
D〕。 これは、不用意なシフトダウンを防止するためであり、
ラック位置電圧が高い場合は電子ガバナ1Aにより既に
十分な量の燃料が噴射されているため、燃料噴射制御に
よってこれ以上の車速の上昇が困難であるからである。
【0038】また、段数設定手段105Bは、シフトダ
ウン判定手段105Aによりシフトダウンの必要がある
と判定された場合に、車両の減速度の大きさに応じてシ
フトダウンの段数を設定するものであり、減速度算出手
段102により算出された減速度の大きさに比例するよ
うにシフトダウンの段数を設定するようになっている。
【0039】このように減速度の大きさに応じてシフト
ダウン段数を設定することにより、例えば急勾配の登坂
路を走行する場合や積載量が多い場合等の減速度の大き
い場合であっても、必要な駆動力を確実に確保でき、よ
り確実にオートクルーズの目標車速を維持することがで
きるようになる。このため、まず、段数設定手段105
Bは、以下の条件を満たしているか否かを判定し、この
条件を満たしている場合は、シフトダウンの段数を2段
に設定するようになっている。
【0040】・ 減速度算出手段102により算出され
た減速度の大きさが所定減速度αd2の大きさ以上であ
る〔|減速度|≧|所定減速度αd2|〕。 この条件を満たしていない場合には、段数設定手段10
5Bは、さらに、以下の条件を満たしているか否かを判
定し、この条件を満たしている場合はシフトダウンの段
数を1段に設定するようになっている。
【0041】・ 減速度算出手段102により算出され
た減速度の大きさが所定減速度αd1の大きさ以上であ
る〔|減速度|≧|所定減速度αd1|〕。 これは、車両の積載状態及び走行路の勾配状況によって
駆動力の必要度合も異なるため、車両の減速度の大きさ
により車両の積載状態及び走行路の勾配状況を推定し、
これに基づいてシフトダウンの段数を決定するためであ
る。
【0042】このように、減速度検出手段102により
検出される減速度の大きさに応じてシフトダウン段数を
替えることで減速度の大きさが小さいときは必要以上の
シフトダウンを防止することができることになり、ま
た、段数設定手段105Bによって減速度検出手段10
2により検出される減速度に比例したシフトダウン段数
を設定できるため、目標車速へ復帰させるために最適の
シフトダウン段数を設定することができることになる。
【0043】また、所定減速度αd1はシフトダウン段
数が1段で駆動力を回復させることができる程度の減速
度であり、所定減速度αd2はシフトダウン段数が2段
で駆動力を回復させることができる程度の減速度であ
り、所定減速度αd2は所定減速度αd1よりも大きい
値として設定されている。しかし、このようにして設定
された段数だけシフトダウンするとオーバラン(過回
転)になってしまう場合もあるため、シフトダウン制御
手段105では、設定された段数だけシフトダウンした
場合にオーバランにならないか否かを判定するようにな
っている。
【0044】そして、オーバランにならないと判定され
た場合は、段数設定手段105Bにより設定された段数
に応じて、現在の変速段から1段又は2段引いた変速段
を目標段として設定するようになっている。つまり、段
数設定手段105Bにより設定されたシフトダウン段数
が1段の場合は現在の変速段から1段引いた変速段を目
標段として設定し(目標段←現段−1段)、段数設定手
段105Bにより設定されたシフトダウン段数が2段の
場合は現在の変速段から2段引いた変速段を目標段とし
て設定するようになっている(目標段←現段−2段)。
【0045】一方、オーバランになると判定された場合
は、シフトダウンの段数を減らしてシフトダウンの段数
を設定するようになっている。つまり、段数設定手段1
05Bにより設定されたシフトダウン段数が1段の場合
はシフトダウンを行なわないようになっている。また、
段数設定手段105Bにより設定されたシフトダウン段
数が2段の場合は1段に設定しなおして、さらにオーバ
ランにならないか否かを判定し、オーバランにならない
場合はシフトダウン段数を1段として目標段を設定し、
(目標段←現段−1段)、オーバランになる場合はシフ
トダウンを行なわないようになっている。
【0046】現段保持制御手段106は、変速段の切替
制御によるオートクルーズ制御を行なうか否かを判定
し、変速段の切替制御によるオートクルーズ制御を行な
わない場合は変速段を現在の変速段に保持するものであ
る。この場合、燃料供給制御のみによるオートクルーズ
が行なわれる。このため、現段保持制御手段106で
は、チェンジレバーユニット4のチェンジレバーが手動
変速モードのHポジションであるか、自動変速モードの
Dポジションであるかを判定し、チェンジレバーユニッ
ト4のチェンジレバーがHポジションである場合には変
速段の切替制御は行なわず変速段を現在の変速段に保持
して、電子ガバナコントロールユニット12を通じた電
子ガバナ1Aの燃料供給制御によるオートクルーズを行
なうようになっている。
【0047】これにより、運転者がチェンジレバーユニ
ット4のチェンジレバーをHポジションにするかDポジ
ションにするかにより、セミ自動トランスミッションコ
ントロールユニット11を通じたセミ自動トランスミッ
ション3の変速段の切替制御によるオートクルーズと、
電子ガバナコントロールユニット12を通じた電子ガバ
ナ1Aの燃料供給制御によるオートクルーズとを選択で
きるようになり、運転者の好みにより、変速段の切替制
御を行なうオートクルーズと変速段の切替制御を行なわ
ないオートクルーズとを選択できることになる。
【0048】解除手段107は、チェンジレバーユニッ
ト4のチェンジレバーがNポジション,Rポジション,
+ポジション,−ポジションのいずれかに操作された場
合(即ち、Dポジション又はHポジションでない場合)
に定速走行制御手段101による定速走行制御を解除す
るものである。これにより、チェンジレバーによる変速
操作により変速段を切り替え、意識的に車速調整を行な
うことができるようになる。例えば高速走行からの減速
時にフットブレーキを使わずに変速段をシフトダウンさ
せるだけで、解除手段107により定速走行制御が解除
され、エンジンブレーキを効かせて減速させることがで
きるようになる。
【0049】エキゾーストブレーキ制御手段(指示手
段)108は、実車速がオートクルーズの目標車速以上
になっている場合にエキゾーストブレーキ(補助ブレー
キ)9を強制的に作動させるべくエキゾーストブレーキ
ユニット9Aに作動指示を行なうものである。これによ
り、例えば降坂路走行時等に制動力不足により実車速が
目標車速以上になった場合であっても、エキゾーストブ
レーキ9により制動力を確保することができ、オートク
ルーズの目標車速を維持することができることになる。
【0050】この場合、定速走行制御手段101を通じ
たセミ自動トランスミッションコントロールユニット1
1によるセミ自動トランスミッション3の変速段切替制
御(シフトダウン制御)の禁止を指示するようになって
おり、実車速が目標車速以上になっている場合は変速段
切替制御による減速を行なわないようにしてシフトハン
チングを防止するようにしている。
【0051】このため、エキゾーストブレーキ制御手段
108は、車速センサ21により検出される実車速が目
標車速設定手段5により設定された目標車速に補助ブレ
ーキ作動開始判定値Vsbを加えた値よりも大きいか否
かを判定し〔実車速>目標車速+Vsb〕、実車速が目
標車速に補助ブレーキ作動開始判定値Vsbを加えた値
よりも大きければ、エキゾーストブレーキ9を作動させ
るべくエキゾーストブレーキユニット9Aに作動指示を
行なうようになっている。
【0052】このように構成される定速走行制御手段1
01からの変速段指示信号に基づいて、変速制御手段と
してのセミ自動T/Mコントロールユニット11はセミ
自動トランスミッション3の変速段の設定を変更し、こ
の変更された変速段に切り替えるべくクラッチブースタ
2A及びギヤシフトユニット3Aを介してクラッチ機構
2及びセミ自動トランスミッション3を制御するように
なっている。
【0053】また、エキゾーストブレーキユニット9A
は、定速走行制御手段101のエキゾーストブレーキ制
御手段108からの指示信号に基づいて、エキゾースト
ブレーキ9の作動制御を行なうようになっている。な
お、エキゾーストブレーキ9は、エキゾーストブレーキ
スイッチ27からの信号によっても作動されるが、エキ
ゾーストブレーキ制御手段108からの指示信号を受け
た場合には、このエキゾーストブレーキスイッチ27か
らの信号の有無にかかわらず(即ち、運転者が通常走行
において補助ブレーキの作動を好まない場合であって
も)作動するようになっている。
【0054】なお、このような定速走行制御手段101
による定速走行制御は、オートクルーズセットスイッチ
5がオフにされた場合のほか、フットブレーキ(図示せ
ず)が踏み込まれた場合等にオートクルーズが解除され
るようになっている。ところで、オートクルーズ時の変
速制御の遷移は、図4に示すようになっている。
【0055】まず、通常自動変速制御からオートクルー
ズ自動変速制御への遷移は、以下の全ての条件を満たす
ときに行なわれる。 ・ オートクルーズ中フラグが1である。 ここで、オートクルーズ中フラグは、オートクルーズ制
御中であるか否かを示すものであり、オートクルーズ制
御中の場合は1、オートクルーズ制御中でない場合は0
にセットされるようになっている。このオートクルーズ
中フラグは、オートクルーズセットスイッチ5がオンと
されたときに1にセットされる。
【0056】・ チェンジレバーユニット4のチェンジ
レバーがDポジションである。 次に、オートクルーズ自動変速制御から現ギヤ保持制御
(ホールドモード)への遷移は、以下の全ての条件を満
たすときに行なわれる。 ・ チェンジレバーユニット4のチェンジレバーがHポ
ジションである。 一方、現ギヤ保持制御からオートクルーズ自動変速制御
への遷移は、以下の条件を満たすときに行なわれる。
【0057】・ チェンジレバーユニット4のチェンジ
レバーがDポジションである。 ・ オートクルーズ中フラグが1である。 次に、オートクルーズ自動変速制御から通常自動変速制
御への遷移は、以下のいずれかの条件を満たすときに行
なわれる。 ・ オートクルーズ中フラグが0である。
【0058】ここで、オートクルーズ中フラグは、オー
トクルーズセットスイッチ5がオフになるか、補助ブレ
ーキスイッチとしてのエキゾーストブレーキスイッチ2
7がオンになるか、フットブレーキが踏み込まれたかの
いずれかの条件を満たした時に0にセットされる。 ・ セミ自動トランスミッションコントロールユニット
11と電子ガバナコントロールユニット12との間のシ
リアル通信に異常がある。
【0059】本発明の一実施形態としての車両用定速走
行装置は、上述のように構成されているので、例えば図
5のフロチャートにしたがってオートクルーズ制御が行
なわれる。本実施形態のオートクルーズ制御では、通常
の燃料供給制御のほかに、セミ自動トランスミッション
3の変速段の現段保持制御(ステップS10,ステップ
S190)、エキゾーストブレーキ9の作動制御(ステ
ップS20,ステップS100〜ステップS120)、
セミ自動トランスミッション3の変速段の切替制御(ス
テップS30〜ステップS80,ステップS130〜ス
テップS180)、チェンジレバーユニット4の操作に
よるオートクルーズの解除制御(ステップS90)を行
なうため、以下、これらの制御毎に分けて説明する。
【0060】まず、現段保持制御手段106による現段
保持制御について説明する。ステップS10では、自動
変速モードと手動変速モードのいずれのモードが選択さ
れているか、即ち、チェンジレバーユニット4のチェン
ジレバーが手動変速モードのHポジション(HOLDポ
ジション)であるか否かを判定する。なお、Hポジショ
ンでない場合は自動変速モードのDポジションである。
【0061】この判定の結果、手動変速モードのHポジ
ションであると判定された場合はステップS190に進
み、現段保持制御手段106によりセミ自動トランスミ
ッション3の変速段を現段に保持し、電子ガバナコント
ロールユニット12を通じた電子ガバナ1Aの燃料供給
制御によりオートクルーズを行なう。一方、ステップS
10でHポジションでないと判定された場合は自動変速
モードのDポジションであるため、定速走行制御手段1
01のエキゾーストブレーキ制御手段108を通じたエ
キゾーストブレーキ9の作動制御、セミ自動トランスミ
ッションコントロールユニット11を通じたセミ自動ト
ランスミッション3の変速段の切替制御、及びチェンジ
レバーユニット4の操作によるオートクルーズの解除制
御を行ないながらオートクルーズを行なう。
【0062】まず、実車速が目標車速よりも大きくなっ
た場合は、変速段の切替制御による減速制御ではシフト
ハンチングを生じやすいためエキゾーストブレーキ9に
よる減速制御を行なう。つまり、ステップS20で、定
速走行制御手段101のエキゾーストブレーキ制御手段
108によって車速センサ21により検出される実車速
がオートクルーズセットスイッチ5の目標車速設定手段
5により設定される目標車速に補助ブレーキ作動開始判
定値Vsbを加えた値よりも大きいか否かを判定する
〔実車速>目標車速+Vsb〕。
【0063】この判定の結果、実車速が目標車速に補助
ブレーキ作動開始判定値Vsbを加えた値よりも大きい
と判定された場合は、ステップS100に進み、セミ自
動トランスミッション3の変速制御を禁止してエキゾー
ストブレーキ9を作動させ、ステップS110に進む。
次いで、ステップS110で、実車速が目標車速以下で
あるか否かを判定し、実車速が目標車速以下でないと判
定された場合はステップS100に戻り、実車速が目標
車速以下になるまでエキゾーストブレーキ9の作動を続
行し、実車速が目標車速以下になったら、ステップS1
20に進み、補助ブレーキとしてのエキゾーストブレー
キ9の作動を解除する。
【0064】一方、実車速が目標車速よりも低くなった
場合は、セミ自動トランスミッションコントロールユニ
ット11を通じたセミ自動トランスミッション3の変速
段の切替制御を行なう。このうち、シフトダウンにより
駆動力を回復させることによる定速走行制御はステップ
S30〜ステップS80及びステップS160〜ステッ
プS180の処理により行ない、シフトアップによる燃
費向上を考慮した定速走行制御はステップS130〜ス
テップS150,ステップS80の処理により行なう。
【0065】まず、ステップS30で、実車速が目標車
速から所定車速CRDを引いた値以下であるか否かを判
定し〔実車速≦目標車速−所定車速CRD〕、実車速が
目標車速から所定車速CRDを引いた値以下である場合
はステップS40に進み、ラック位置電圧が低い場合、
即ち、燃料噴射量が多い場合にシフトダウンを行なうべ
く、シフトダウン判定手段105Aはラック位置電圧が
規定電圧CRRD以下であるか否かを判定する。
【0066】この判定の結果、ラック位置電圧が規定電
圧CRRD以下、即ち、燃料噴射量が所定値以上である
と判定された場合は、段数設定手段105Bによりシフ
トダウンの段数を設定すべく、ステップS50〜ステッ
プS80、及びステップS160〜ステップS180の
処理を行なう。つまり、ステップS50では、減速度の
大きさが所定減速度αd2の大きさ以上であるか否かを
判定し〔|減速度|≧|所定減速度αd2|〕、減速度
の大きさが所定減速度αd2の大きさ以上であると判定
された場合はステップS60に進み、現在の変速段から
2段シフトダウンさせたものを目標段として設定する。
【0067】さらに、ステップS70で、現在の変速段
から2段シフトダウンさせた場合にオーバラン(過回
転)になるおそれがあるか否かを判定し、オーバランに
なるおそれがない場合はステップS80に進み、セミ自
動トランスミッションコントロールユニット11を通じ
てセミ自動トランスミッション3を目標段に変速する。
一方、オーバランになるおそれがある場合は、ステップ
S170に進み、現段から1段シフトダウンさせたもの
を目標段として設定し、さらに、ステップS180で、
現在の変速段から1段シフトダウンさせた場合にオーバ
ランになるおそれがあるか否かを判定する。
【0068】この判定の結果、オーバランになるおそれ
がない場合はステップS80に進み、セミ自動トランス
ミッションコントロールユニット11を通じてセミ自動
トランスミッション3を目標段に変速する。一方、オー
バランになるおそれがある場合は変速段の切り替えを行
なわない。一方、ステップS50で、減速度の大きさが
所定減速度αd2の大きさ以上でないと判定された場合
はステップS160に進み、さらに減速度の大きさが所
定減速度αd1の大きさ以上であるか否かを判定し〔|
減速度|≧|所定減速度αd1|〕、この判定の結果、
減速度の大きさが所定減速度αd1の大きさ以上である
と判定された場合はステップS170に進み、現段から
1段シフトダウンさせたものを目標段として設定し、ス
テップS180に進む。
【0069】ステップS180では、現在の変速段から
1段シフトダウンさせた場合にオーバランになるおそれ
があるか否かを判定し、オーバランになるおそれがない
場合はステップS80に進み、セミ自動トランスミッシ
ョンコントロールユニット11を通じてセミ自動トラン
スミッション3を目標段に変速する。一方、オーバラン
になるおそれがある場合は変速段の切り替えを行なわな
い。
【0070】ところで、ステップS30で実車速が目標
車速から所定車速CRDを引いた値以下でないと判定さ
れた場合、及び、ステップS40でラック位置電圧が規
定電圧CRRD以下でないと判定された場合には、燃費
向上を考慮してシフトアップ制御が行なわれる。まず、
ステップS130で、実車速が目標車速から所定車速C
RUを引いた値以上になっているか否かを判定する。
【0071】この判定の結果、実車速が目標車速から所
定車速CRUを引いた値以上である場合はステップS1
40で車両負荷度がavl以下であるか否かを判定し、
車両負荷度がavl以下である場合は現段に1段シフト
アップしたものを目標段として設定し、ステップS80
に進み、セミ自動トランスミッション3を目標段に変速
する。
【0072】また、ステップS145では、エンジン回
転数が規定値(NEV)以上か否かを判定し、エンジン
回転数が規定値(NEV)以上である場合は、ステップ
S150で現段に1段シフトアップしたものを目標段と
して設定し、ステップS80に進み、セミ自動トランス
ミッション3を目標段に変速する。ところで、上述のエ
キゾーストブレーキ9の作動制御、セミ自動トランスミ
ッション3の変速段の切替制御及び電子ガバナ1Aの燃
料供給制御のいずれの制御によりオートクルーズを行な
う場合であっても、例えばブレーキペダルを踏み込む等
により定速走行制御が解除されなくても、エンジンブレ
ーキを効かせて減速させることができるようにすべく、
変速操作を行なうだけで、解除手段107により定速走
行制御が解除される。
【0073】具体的には、ステップS80,ステップS
130,ステップS140,ステップS145,ステッ
プS160,ステップS180,ステップS190の処
理の後にステップS90に進み、解除手段107により
チェンジレバーユニット4がNポジション,Rポジショ
ン,+ポジション,−ポジションのいずれかであるか否
かを判定する。
【0074】この判定の結果、いずれかのポジションで
ある場合は定速走行制御手段101による定速走行制御
を解除する。一方、いずれかのポジションでない場合
(即ち、Dポジション又はHポジションである場合)
は、ステップS10に戻り、上述したように、ステップ
S10〜ステップS80,ステップS100〜ステップ
S190の処理により、エキゾーストブレーキ9の作動
制御、セミ自動トランスミッション3の変速段の切替制
御及び電子ガバナ1Aの燃料供給制御による定速走行制
御を続行する。
【0075】本車両用定速走行装置では、上述のように
して定速走行制御が行なわれるが、本装置の特徴は、車
速を維持するために現在の変速段による駆動力よりも大
きな駆動力が必要である場合には、シフトダウン制御手
段105によりシフトダウンさせて駆動力を確保する一
方、例えば降坂路走行時等に制動力不足により車速が上
昇した場合には、エキゾーストブレーキ制御手段(補助
ブレーキ制御手段)108によりエキゾーストブレーキ
(補助ブレーキ)9を作動させて制動力を確保して定速
走行の目標車速を維持する点である。
【0076】なお、シフトダウン制御手段105及びエ
キゾーストブレーキ制御手段108は、定速走行制御の
ための指示を行なうものであるため指示手段という。こ
のため、上述したように、シフトダウン制御手段105
は、シフトダウン判定手段105Aと、段数設定手段1
05Bとを備えて構成される。このシフトダウン判定手
段105Aにより、以下の全ての条件を満たしているか
否かを判定する。
【0077】・ 車速センサ21により検出される実車
速がオートクルーズセットスイッチ5により設定された
目標車速から所定車速CRDを引いた値以下である〔実
車速≦目標車速−所定車速CRD〕。 ・ 電子ガバナコントロールユニット12による電子ガ
バナ1Aの制御量として設定されるラック位置電圧が規
定電圧CRRD以下、即ち、燃料噴射量が所定値以上で
ある〔ラック位置電圧≦規定電圧CRRD〕。
【0078】また、減速度算出手段102により算出さ
れた減速度の大きさに応じて段数設定手段105Bによ
りシフトダウンの段数を設定するようになっており、例
えば急勾配の登坂路を走行する場合や積載量が多い場合
等の減速度の大きさの大きい場合であっても、必要な駆
動力を確実に確保でき、より確実に定速走行の目標車速
を維持することができるようになっている。
【0079】このため、段数設定手段105Bは、以下
の条件を満たしているか否かを判定し、この条件を満た
している場合は、シフトダウンの段数を2段に設定す
る。 ・ 減速度算出手段102により算出された減速度の大
きさが所定減速度αd2の大きさ以上である〔|減速度
|≧|所定減速度αd2|〕。 この条件を満たしていない場合には、段数設定手段10
5Bは、さらに、以下の条件を満たしているか否かを判
定し、この条件を満たしている場合はシフトダウンの段
数を1段に設定する。
【0080】・ 減速度算出手段102により算出され
た減速度の大きさが所定減速度αd1の大きさ以上であ
る〔|減速度|≧|所定減速度αd1|〕。 一方、エキゾーストブレーキ制御手段108は、車速が
上昇した場合にエキゾーストブレーキ9を作動させるべ
くエキゾーストブレーキユニット(補助ブレーキ作動手
段)9Aに作動指示を行なうようになっている。
【0081】このため、エキゾーストブレーキ制御手段
108は、車速センサ21により検出される実車速が目
標車速設定手段5により設定された目標車速に補助ブレ
ーキ作動開始判定値Vsbを加えた値よりも大きいか否
かを判定し〔実車速>クルーズ目標車速+Vsb〕、実
車速が目標車速に補助ブレーキ作動開始判定値Vsbを
加えた値よりも大きければ、エキゾーストブレーキ9を
作動させるべくエキゾーストブレーキユニット9Aに作
動指示を行なうようになっている。
【0082】したがって、本実施形態の車両用定速走行
装置によれば、指示手段としてのシフトダウン制御手段
105により実車速が目標車速以下であると判定された
場合は、セミ自動トランスミッション3をシフトダウン
することで車両を加速させて目標車速に復帰させる一
方、指示手段としてのエキゾーストブレーキ制御手段1
08により実車速が目標車速以上であると判定された場
合は、セミ自動トランスミッション3の変速(シフトダ
ウン)によるエンジンブレーキで減速させることなく、
エキゾーストブレーキ9の作動により減速させること
で、変速制御での減速により生じやすいシフトハンチン
グを防止しながら、車速偏差の少ない連続的な定速走行
を行なえるという利点がある。
【0083】また、指示手段としてのエキゾーストブレ
ーキ制御手段108により、運転者が通常走行(非定速
走行)のときにエキゾーストブレーキ9を好まない場合
であっても、定速走行時の減速においてはエキゾースト
ブレーキ9を強制的に作動させ、フィーリングのよい定
速走行を可能にすることができるという利点がある。な
お、本実施形態の車両用定速走行装置によれば、補助ブ
レーキをエキゾーストブレーキとしているが、これに限
られるものではなく、圧縮開放式エンジン補助ブレーキ
やリターダ等であっても良い。
【0084】また、本実施形態の車両用定速走行装置で
は、シフトアップ制御手段104によるシフトアップ制
御、シフトダウン制御手段105によるシフトダウン制
御、現段保持制御手段106による現段保持制御、解除
手段107による定速走行制御の解除制御、エキゾース
トブレーキ制御手段108によるエキゾーストブレーキ
作動制御の全ての制御を行なうことにより定速走行を行
なうようにしているが、シフトダウン制御手段105に
よるシフトダウン制御及びエキゾーストブレーキ制御手
段108によるエキゾーストブレーキ作動制御のみを行
なうようにして、シフトアップ制御手段104によるシ
フトアップ制御、現段保持制御手段106による現段保
持制御、解除手段107による定速走行制御の解除制御
を行なわないようにしてもよい。
【0085】さらには、本実施形態の車両用定速走行装
置の適用される変速機は、上述したようなセミ自動トラ
ンスミッションに限定されるものではなく、種々の形式
の自動変速機に適用することができる。
【0086】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の車両用定速走行装置によれば、指示手段により実
車速が目標車速以下であるとされた場合は、自動変速機
をシフトダウンすることで車両を加速させて目標車速に
復帰させる一方、指示手段により実車速が目標車速以上
であるとされた場合は、自動変速機の変速(シフトダウ
ン)によるエンジンブレーキで減速させることなく、補
助ブレーキの作動により減速させることで変速制御での
減速により生じやすいシフトハンチングを防止しなが
ら、車速偏差の少ない連続的な定速走行を行なえるとい
う利点がある。
【0087】請求項2記載の本発明の車両用定速走行装
置によれば、運転者が通常走行(非定速走行)のときに
補助ブレーキを好まない場合であっても、定速走行時の
減速においては指示手段によって補助ブレーキを強制的
に作動させ、フィーリングのよい定速走行を可能にする
ことができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる車両用定速走行装
置の制御系の要部構成を模式的に示すブロック図であ
る。
【図2】本発明の一実施形態にかかる車両用定速走行装
置の全体構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる車両用定速走行装
置の車両負荷度算出手段の要部構成を模式的に示すブロ
ック図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかる車両用定速走行装
置の制御構成を示す模式図である。
【図5】本発明の一実施形態にかかる車両用定速走行装
置の作動を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】 1A 電子ガバナ 2 クラッチ機構 2A クラッチブースタ 3 セミ自動トランスミッション 3A ギヤシフトユニット(GSU) 4 変速操作手段としてのチェンジレバーユニット 5 オートクルーズセットスイッチ(目標車速設定手
段) 9 補助ブレーキとしてのエキゾーストブレーキ 9A エキゾーストブレーキユニット(補助ブレーキ作
動手段) 11 セミ自動T/Mコントロールユニット(変速制御
手段) 12 電子ガバナコントロールユニット 21 車速センサ(実車速検出手段) 27 エキゾーストブレーキスイッチ(補助ブレーキス
イッチ) 100 車両用定速走行装置 101 定速走行制御手段 102 減速度算出手段 103 車両負荷度算出手段 104 シフトアップ制御手段 105 シフトダウン制御手段(指示手段) 105A シフトダウン判定手段 105B 段数設定手段 106 現段保持制御手段 107 解除手段 108 補助ブレーキ制御手段としてのエキゾーストブ
レーキ制御手段(指示手段) 110 各種センサ,スイッチ類
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // F16H 59:14

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 定速走行の目標車速を設定する目標車速
    設定手段と、 車両の実際の車速を検出する実車速検出手段と、 該車両の車速を減少させる補助ブレーキと、 該実車速検出手段により検出される上記の実際の車速が
    該目標車速設定手段により設定される該目標車速以下で
    あるときは自動変速機にシフトダウンを指示するととも
    に、該実車速検出手段により検出される上記の実際の車
    速が該目標車速設定手段により設定される該目標車速以
    上であるときは該自動変速機の変速制御を禁止して補助
    ブレーキに作動指示を行なう指示手段と、 該指示手段からの指示に基づき該自動変速機の変速段を
    変更する変速制御手段とを備えることを特徴とする、車
    両用定速走行装置。
  2. 【請求項2】 該車両は該補助ブレーキを作動させる補
    助ブレーキスイッチを備え、 該指示手段は、該補助ブレーキスイッチによる作動指示
    がなくても、該補助ブレーキに作動指示を行なうことを
    特徴とする、請求項1記載の車両用定速走行装置。
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