JPH1142614A - 籾、ピーナッツ殻による高硬度の成形品及びその製造法 - Google Patents
籾、ピーナッツ殻による高硬度の成形品及びその製造法Info
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- JPH1142614A JPH1142614A JP21402997A JP21402997A JPH1142614A JP H1142614 A JPH1142614 A JP H1142614A JP 21402997 A JP21402997 A JP 21402997A JP 21402997 A JP21402997 A JP 21402997A JP H1142614 A JPH1142614 A JP H1142614A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 籾及び/又はピーナッツ殻による高硬度の成
形品及びその製造法を提供する。 【解決手段】 籾及び/又はピーナッツ殻の再利用(リ
サイクル)製品としての、所定のレベルに調整された密
度を有する易分解性/可燃性の高硬度の成形品を製造す
る方法であって、籾及び/又はピーナッツ殻を基本原料
とし、その一部又は全部を切断及び/又は粉砕して所定
の粒度に調整し、これに植物抽出物、水、アルコールを
加え、混合し、熟成した後、所定の形状に成形し、乾燥
し、必要により炭化することを特徴とする前記高硬度の
成形品及びその製造方法。 【効果】 籾殻等の再利用(リサイクル)製品を簡便な
方法で製造することができる。本発明の製品は易分解性
/可燃性であり、適度の硬度及び密度を有する高品質の
成形品であることから、今日の木材等を原料とした各種
製品に代わるものとして、様々な製品への応用が可能で
ある。
形品及びその製造法を提供する。 【解決手段】 籾及び/又はピーナッツ殻の再利用(リ
サイクル)製品としての、所定のレベルに調整された密
度を有する易分解性/可燃性の高硬度の成形品を製造す
る方法であって、籾及び/又はピーナッツ殻を基本原料
とし、その一部又は全部を切断及び/又は粉砕して所定
の粒度に調整し、これに植物抽出物、水、アルコールを
加え、混合し、熟成した後、所定の形状に成形し、乾燥
し、必要により炭化することを特徴とする前記高硬度の
成形品及びその製造方法。 【効果】 籾殻等の再利用(リサイクル)製品を簡便な
方法で製造することができる。本発明の製品は易分解性
/可燃性であり、適度の硬度及び密度を有する高品質の
成形品であることから、今日の木材等を原料とした各種
製品に代わるものとして、様々な製品への応用が可能で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、従来、家畜の餌、
農業用肥料等にしか使用されていなかった籾、ピーナッ
ツ殻等の植物性材料を原料として、その再利用(リサイ
クル)製品としての易分解性/可燃性の高硬度の成形品
を簡便かつ手軽に製造することが可能な、新しいタイプ
の高硬度の成形品を製造する方法及びその製品を提供す
るものである。即ち、本発明は、籾、ピーナッツ殻の再
利用(リサイクル)製品としての、所定のレベルに調整
された密度を有する易分解性/可燃性の高硬度の成形品
の製造方法及びその製品に関するものであり、さらに詳
しくは、本発明は、籾、ピーナッツ殻を基本原料とし、
その一部又は全部を切断及び/又は粉砕し、所定の粒度
に調整した後、これに麦抽出物等の植物抽出物と水、ア
ルコールを加え、混合し、熟成した後、成形し、乾燥す
ることにより高硬度の成形製品を作製することに関す
る。本発明は、このような籾及び/又はピーナッツ殻の
再利用(リサイクル)製品を得ることを可能とするもの
であり、それにより、資源の再利用を促進し、特に、今
日の木材等を原料とした資材、製品等に代わる代替製品
として、様々な用途への応用を可能とし、結果として、
いわゆるエコロジーに対応した製品の普及、さらには自
然界の保護にもつながるものである。
農業用肥料等にしか使用されていなかった籾、ピーナッ
ツ殻等の植物性材料を原料として、その再利用(リサイ
クル)製品としての易分解性/可燃性の高硬度の成形品
を簡便かつ手軽に製造することが可能な、新しいタイプ
の高硬度の成形品を製造する方法及びその製品を提供す
るものである。即ち、本発明は、籾、ピーナッツ殻の再
利用(リサイクル)製品としての、所定のレベルに調整
された密度を有する易分解性/可燃性の高硬度の成形品
の製造方法及びその製品に関するものであり、さらに詳
しくは、本発明は、籾、ピーナッツ殻を基本原料とし、
その一部又は全部を切断及び/又は粉砕し、所定の粒度
に調整した後、これに麦抽出物等の植物抽出物と水、ア
ルコールを加え、混合し、熟成した後、成形し、乾燥す
ることにより高硬度の成形製品を作製することに関す
る。本発明は、このような籾及び/又はピーナッツ殻の
再利用(リサイクル)製品を得ることを可能とするもの
であり、それにより、資源の再利用を促進し、特に、今
日の木材等を原料とした資材、製品等に代わる代替製品
として、様々な用途への応用を可能とし、結果として、
いわゆるエコロジーに対応した製品の普及、さらには自
然界の保護にもつながるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、籾殻等の植物性材料は、そのほと
んどが廃棄され、そのごく一部が農業用肥料、又は家畜
の飼料等として使用される程度であり、これに二次的な
加工を施し、付加価値をつけ、いわゆる資源の再利用等
に積極的に応用する試みは一部を除きほとんどなかっ
た。そのような状況下にあって、従来、籾殻等の植物性
材料を用いて可分解性等の容器を製造する方法及びその
製品等がいくつか提案されている。その代表的なものを
いくつか例示してみると、例えば、使用後の廃棄処理を
公害を生じさせることなく行うことができ、食品用等と
して好適に用いられる非無機性容器及びその製造方法に
関するものとして、動物又は植物由来の骨材、植物結合
剤及び水を含有する非無機性組成物を容器性状に成形
し、次いでこの成形品を焼成することを特徴とする非無
機性容器の製造方法(特開平4−283242号公
報)、が報告されている。上記方法では、籾殻等の穀物
の外皮等の植物由来のものが原料として用いられている
が、250〜300℃で焼成する等の格別の工程を必須
としている。
んどが廃棄され、そのごく一部が農業用肥料、又は家畜
の飼料等として使用される程度であり、これに二次的な
加工を施し、付加価値をつけ、いわゆる資源の再利用等
に積極的に応用する試みは一部を除きほとんどなかっ
た。そのような状況下にあって、従来、籾殻等の植物性
材料を用いて可分解性等の容器を製造する方法及びその
製品等がいくつか提案されている。その代表的なものを
いくつか例示してみると、例えば、使用後の廃棄処理を
公害を生じさせることなく行うことができ、食品用等と
して好適に用いられる非無機性容器及びその製造方法に
関するものとして、動物又は植物由来の骨材、植物結合
剤及び水を含有する非無機性組成物を容器性状に成形
し、次いでこの成形品を焼成することを特徴とする非無
機性容器の製造方法(特開平4−283242号公
報)、が報告されている。上記方法では、籾殻等の穀物
の外皮等の植物由来のものが原料として用いられている
が、250〜300℃で焼成する等の格別の工程を必須
としている。
【0003】また、一種の包装用の箱、缶、袋等の可分
解性容器の製造方法に関するものとして、籾殻等の粉砕
粉と含水澱粉を加熱して糊化したものとを混合し、攪拌
したものをダイにて加熱加圧成形し、これに可分解性プ
ラスチックフィルムを塗布し、カバー層を形成するステ
ップからなる可分解性容器の製造方法(特開平7−20
5120号公報)、が報告されている。上記方法は、一
層の可分解性プラスチックフィルムのカバー層を設けた
ことで、防水性及び耐熱性を得ることを特徴とするもの
であり、上記カバー層を形成することが必須の工程とな
っている。
解性容器の製造方法に関するものとして、籾殻等の粉砕
粉と含水澱粉を加熱して糊化したものとを混合し、攪拌
したものをダイにて加熱加圧成形し、これに可分解性プ
ラスチックフィルムを塗布し、カバー層を形成するステ
ップからなる可分解性容器の製造方法(特開平7−20
5120号公報)、が報告されている。上記方法は、一
層の可分解性プラスチックフィルムのカバー層を設けた
ことで、防水性及び耐熱性を得ることを特徴とするもの
であり、上記カバー層を形成することが必須の工程とな
っている。
【0004】また、自然環境を害することなく、廃棄処
理された場合には自然に土に戻ることが出来、さらに材
料費も安くて低コストの器を提供するものとして、ソバ
やソバ殻、籾殻等の乾物類を細かく砕いて粉末体又は粒
状体とし、これらにカシュー塗料を混合したものを材料
とし、該材料を所定の金型に入れて高温下で加圧して成
形し、該成形体の表面にはさらに塗料を塗布したことを
特徴とする器(特開平8−91340号公報)、が報告
されている。上記の器の製造方法は、約160〜190
℃の高温下で成形すること、カシュー塗料を混合するこ
と、表面に塗料を塗布すること、が必須の工程となって
おり、その製造方法はかなり特異的なものである。
理された場合には自然に土に戻ることが出来、さらに材
料費も安くて低コストの器を提供するものとして、ソバ
やソバ殻、籾殻等の乾物類を細かく砕いて粉末体又は粒
状体とし、これらにカシュー塗料を混合したものを材料
とし、該材料を所定の金型に入れて高温下で加圧して成
形し、該成形体の表面にはさらに塗料を塗布したことを
特徴とする器(特開平8−91340号公報)、が報告
されている。上記の器の製造方法は、約160〜190
℃の高温下で成形すること、カシュー塗料を混合するこ
と、表面に塗料を塗布すること、が必須の工程となって
おり、その製造方法はかなり特異的なものである。
【0005】さらに、農業廃棄物等の有効利用を図るも
のとして、植物性繊維材と、でんぷんを主成分とする接
着剤と、植物育成のための肥料材とからなるとともに、
これら各素材に所定量の水分を加えて混練し、さらに
は、これら素材を、成形手段によって縦壁及び底部から
なる所定の形態に成形し、これによって容器状物体を成
形することとした構成からなることを特徴とする育苗用
容器(特開平8−140490号公報)、が報告されて
いる。上記容器は、籾殻等の植物性繊維材、接着剤、肥
料分等を所定の形態に成形した点に特徴を有するもので
ある。このように、従来、籾殻等の植物性材料を用いて
なる各種の容器及びその製造方法等がいくつか報告され
ているが、その方法は、上記のように、いずれも特異的
な工程を必須とする複雑なものであり、また、その製品
も、廃棄物の有効利用、可分解性などの点で一定の目的
は達しているものの、その用途分野はごく限られたもの
であって、製品の品質面及びその用途の面等でいまだ改
善すべき点が多々あり、より簡便かつ手軽な方法で、し
かもその高付加価値化が可能な新しい製法及びより付加
価値の高い新しいタイプの製品の開発が強く求められて
いる状況にあった。
のとして、植物性繊維材と、でんぷんを主成分とする接
着剤と、植物育成のための肥料材とからなるとともに、
これら各素材に所定量の水分を加えて混練し、さらに
は、これら素材を、成形手段によって縦壁及び底部から
なる所定の形態に成形し、これによって容器状物体を成
形することとした構成からなることを特徴とする育苗用
容器(特開平8−140490号公報)、が報告されて
いる。上記容器は、籾殻等の植物性繊維材、接着剤、肥
料分等を所定の形態に成形した点に特徴を有するもので
ある。このように、従来、籾殻等の植物性材料を用いて
なる各種の容器及びその製造方法等がいくつか報告され
ているが、その方法は、上記のように、いずれも特異的
な工程を必須とする複雑なものであり、また、その製品
も、廃棄物の有効利用、可分解性などの点で一定の目的
は達しているものの、その用途分野はごく限られたもの
であって、製品の品質面及びその用途の面等でいまだ改
善すべき点が多々あり、より簡便かつ手軽な方法で、し
かもその高付加価値化が可能な新しい製法及びより付加
価値の高い新しいタイプの製品の開発が強く求められて
いる状況にあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような状況の中
で、本発明者らは、籾殻等を用いて、簡便な方法で、し
かも高い付加価値を有する新しい製品を開発することを
目標として種々研究を積み重ねる中で、籾殻等を基本原
料とし、その一部又は全部を切断及び/又は粉砕し、所
定の粒度に調整した後、これに植物抽出物と水、アルコ
ールを加え、混合し、これを熟成した後、所定の形状に
成形し、乾燥することにより、これまでの製品にない適
度の硬度、密度を具備した高品質の成形品を簡便な操作
と低コストで製造し得ることを見出し、本発明を完成す
るに至った。本発明は、籾及び/又はピーナッツ殻の再
利用(リサイクル)製品としての、所定のレベルに調整
された適度の硬度、密度を具備した高品質の成形品を製
造する方法を提供することを目的とする。また、本発明
は、籾及び/又はピーナッツ殻を原料とした、易分解性
かつ可燃性の高硬度の成形品の製造方法を提供すること
を目的とする。さらに、本発明は、上記特性を有する成
形品を提供することを目的とする。
で、本発明者らは、籾殻等を用いて、簡便な方法で、し
かも高い付加価値を有する新しい製品を開発することを
目標として種々研究を積み重ねる中で、籾殻等を基本原
料とし、その一部又は全部を切断及び/又は粉砕し、所
定の粒度に調整した後、これに植物抽出物と水、アルコ
ールを加え、混合し、これを熟成した後、所定の形状に
成形し、乾燥することにより、これまでの製品にない適
度の硬度、密度を具備した高品質の成形品を簡便な操作
と低コストで製造し得ることを見出し、本発明を完成す
るに至った。本発明は、籾及び/又はピーナッツ殻の再
利用(リサイクル)製品としての、所定のレベルに調整
された適度の硬度、密度を具備した高品質の成形品を製
造する方法を提供することを目的とする。また、本発明
は、籾及び/又はピーナッツ殻を原料とした、易分解性
かつ可燃性の高硬度の成形品の製造方法を提供すること
を目的とする。さらに、本発明は、上記特性を有する成
形品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明は、籾及び/又はピーナッツ殻の再利用(リサ
イクル)製品としての、所定のレベルに調整された密度
を有する易分解性/可燃性の高硬度の成形品を製造する
方法であって、籾及び/又はピーナッツ殻を基本原料と
し、その一部又は全部を切断及び/又は粉砕して所定の
粒度に調整し、これに植物抽出物と水、アルコールを加
え、混合し、熟成した後、所定の形状に成形し、乾燥
し、必要により炭化することを特徴とする前記高硬度の
成形品の製造方法、である。また、本発明の他の態様
は、籾及び/又はピーナッツ殻の再利用(リサイクル)
製品としての、所定のレベルに調整された密度を有する
易分解性/可燃性の高硬度の成形品であって、前記の方
法により製造してなる高硬度の成形品、である。さら
に、本発明は、植物抽出物が、麦抽出物等の穀類抽出物
である前記の成形品の製造方法、成形品が、固形燃料、
脱臭材料、トレー、容器、又は包装体である前記の成形
品の製造方法、を好ましい実施の態様とするものであ
る。
の本発明は、籾及び/又はピーナッツ殻の再利用(リサ
イクル)製品としての、所定のレベルに調整された密度
を有する易分解性/可燃性の高硬度の成形品を製造する
方法であって、籾及び/又はピーナッツ殻を基本原料と
し、その一部又は全部を切断及び/又は粉砕して所定の
粒度に調整し、これに植物抽出物と水、アルコールを加
え、混合し、熟成した後、所定の形状に成形し、乾燥
し、必要により炭化することを特徴とする前記高硬度の
成形品の製造方法、である。また、本発明の他の態様
は、籾及び/又はピーナッツ殻の再利用(リサイクル)
製品としての、所定のレベルに調整された密度を有する
易分解性/可燃性の高硬度の成形品であって、前記の方
法により製造してなる高硬度の成形品、である。さら
に、本発明は、植物抽出物が、麦抽出物等の穀類抽出物
である前記の成形品の製造方法、成形品が、固形燃料、
脱臭材料、トレー、容器、又は包装体である前記の成形
品の製造方法、を好ましい実施の態様とするものであ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明についてさらに詳述
する。本発明では、籾及び/又はピーナッツ殻を基本原
料として使用するが、該籾殻等は、前処理を施して、そ
の一部又は全部を適宜の手段で切断及び/又は粉砕し
て、その一部又は全部を所定の形状、粒度、即ち所定の
大きさの切片状ないし細かく砕かれた粒状又は粉末状に
調整することが重要である。この場合、籾殻等の全部を
一律に切断、粉砕しても良く、あるいは、その一部を切
断、粉砕したものを用いても良い。これらの形状、粒度
等は、目的とする製品に求められる硬度、密度等の特性
に応じて適宜の範囲に調節すれば良く、その形状、粒度
等については特に限定されるものではない。この点につ
いて、さらに具体的に説明すると、例えば、軽量化が求
められる容器等については、必ずしも、完全な粉砕粉に
する必要はなく、所定の大きさの切片状、粒状のものを
適宜の割合で含むように配合してその硬度、密度等を所
定のレベルに調整することが好ましい。また、製品の硬
度、密度等を調整する目的で、上記籾殻等の形状、粒度
の調整に加え、他の天然由来の材料、例えば、パルプ、
セルロース系資材など、他の適宜の原材料を付加的に配
合することも適宜可能である。
する。本発明では、籾及び/又はピーナッツ殻を基本原
料として使用するが、該籾殻等は、前処理を施して、そ
の一部又は全部を適宜の手段で切断及び/又は粉砕し
て、その一部又は全部を所定の形状、粒度、即ち所定の
大きさの切片状ないし細かく砕かれた粒状又は粉末状に
調整することが重要である。この場合、籾殻等の全部を
一律に切断、粉砕しても良く、あるいは、その一部を切
断、粉砕したものを用いても良い。これらの形状、粒度
等は、目的とする製品に求められる硬度、密度等の特性
に応じて適宜の範囲に調節すれば良く、その形状、粒度
等については特に限定されるものではない。この点につ
いて、さらに具体的に説明すると、例えば、軽量化が求
められる容器等については、必ずしも、完全な粉砕粉に
する必要はなく、所定の大きさの切片状、粒状のものを
適宜の割合で含むように配合してその硬度、密度等を所
定のレベルに調整することが好ましい。また、製品の硬
度、密度等を調整する目的で、上記籾殻等の形状、粒度
の調整に加え、他の天然由来の材料、例えば、パルプ、
セルロース系資材など、他の適宜の原材料を付加的に配
合することも適宜可能である。
【0009】本発明は、上記のように、籾及び/又はピ
ーナッツ殻を主原料とし、これを粉末状等にした後、麦
抽出物等の植物抽出物と水、アルコール等を加え、ミキ
サー等により混合し、混合工程も含め+80℃以下−4
0℃までの環境温度領域にて0.01時間〜150日間
貯蔵し、籾及び/又はピーナッツ殻と水並びに他の混合
物とを十分に馴染ませる熟成工程を採ることを大きな特
徴としており、その後に、それらを成形し、乾燥するこ
とにより、様々な形態の高硬度の成形製品を作製するこ
とを特徴としている。この場合、環境温度領域を+80
℃〜−40℃とするのは、80℃より高いと、配合した
アルコールが気化し、成形した塊に空孔ができ均質性が
低下し適度の硬度のものが得られない恐れがあること、
また、−40℃より低いと、取扱いが困難となり、ま
た、取り扱い上、凍傷など人体に悪影響をあたえること
があること等があげられるためである。本発明では、上
記特定の条件下での熟成処置を行うことが重要であり、
かかる処置が不十分であると所期の効果を得ることが出
来ない。植物抽出物は、例えば、麦抽出物等の穀類抽出
物、特にその有機溶媒抽出物、水/アルコール抽出物、
等が好適なものとしてあげられるが、それに限らず、同
効の機能、作用を有するものであれば同様に使用するこ
とが出来る。また、アルコールはエタノール、メタノー
ル等適宜のものが使用される。それらの配合量は、上記
主原料を十分にこれらの混合物に馴染ませるレベルであ
れば良く特に限定されるものではない。上記工程によ
り、原料の結着力を高め、格別の化学合成品、化学的添
加剤等を添加することなく製品の強度、剛性等を高める
機能及び作用を奏することが出来る。原料配合として、
製品の特性を改良する目的で、適宜の天然型の改良剤、
増量剤等を添加することも適宜可能である。本発明は、
上記のように、籾及び/又はピーナッツ殻を主原料とす
るが、これらに限らず、籾及び/又はピーナッツ殻と同
等又は類似のものであれば同様に使用することが可能で
ある。
ーナッツ殻を主原料とし、これを粉末状等にした後、麦
抽出物等の植物抽出物と水、アルコール等を加え、ミキ
サー等により混合し、混合工程も含め+80℃以下−4
0℃までの環境温度領域にて0.01時間〜150日間
貯蔵し、籾及び/又はピーナッツ殻と水並びに他の混合
物とを十分に馴染ませる熟成工程を採ることを大きな特
徴としており、その後に、それらを成形し、乾燥するこ
とにより、様々な形態の高硬度の成形製品を作製するこ
とを特徴としている。この場合、環境温度領域を+80
℃〜−40℃とするのは、80℃より高いと、配合した
アルコールが気化し、成形した塊に空孔ができ均質性が
低下し適度の硬度のものが得られない恐れがあること、
また、−40℃より低いと、取扱いが困難となり、ま
た、取り扱い上、凍傷など人体に悪影響をあたえること
があること等があげられるためである。本発明では、上
記特定の条件下での熟成処置を行うことが重要であり、
かかる処置が不十分であると所期の効果を得ることが出
来ない。植物抽出物は、例えば、麦抽出物等の穀類抽出
物、特にその有機溶媒抽出物、水/アルコール抽出物、
等が好適なものとしてあげられるが、それに限らず、同
効の機能、作用を有するものであれば同様に使用するこ
とが出来る。また、アルコールはエタノール、メタノー
ル等適宜のものが使用される。それらの配合量は、上記
主原料を十分にこれらの混合物に馴染ませるレベルであ
れば良く特に限定されるものではない。上記工程によ
り、原料の結着力を高め、格別の化学合成品、化学的添
加剤等を添加することなく製品の強度、剛性等を高める
機能及び作用を奏することが出来る。原料配合として、
製品の特性を改良する目的で、適宜の天然型の改良剤、
増量剤等を添加することも適宜可能である。本発明は、
上記のように、籾及び/又はピーナッツ殻を主原料とす
るが、これらに限らず、籾及び/又はピーナッツ殻と同
等又は類似のものであれば同様に使用することが可能で
ある。
【0010】次に、成形は、目的とする製品の形態に応
じて、適宜の形状、形態に適宜の手段で成形すれば良
く、それらは特に限定されないが、例えば、金型、プレ
ス型、ダイ等による加圧圧縮成形手段、型内成形手段等
により、適宜形態のトレー、容器、ボウル、皿、板、包
装用の箱、袋、各種固形燃料、植木鉢、装飾品、各種の
物品等に成形する方法が好適なものとして例示される。
この場合、加熱手段を併用することも適宜可能であり、
それにより防水性、耐熱性などの特性を付与することが
可能となる。乾燥は、所定のレベルに調湿された乾燥装
置で水分10%未満まで乾燥することが好ましい。本発
明においては、さらに、これらを、必要により、所定の
焼成手段を用いて炭化させることにより、例えば、吸着
材料、除菌材料、脱臭材料、携帯燃料等にも応用するこ
とが可能となる。以上、このような籾及び/又はピーナ
ッツ殻の再利用(リサイクル)製品を得ることにより、
木材等を原料とした資材、製品等に代わる高品質の代替
製品として、上記製品、その他、鮮度保持材料、炭ペー
パー、木材の代用品など、様々な用途に応用でき、それ
により、籾殻等の再利用が可能となり、結果的に環境に
やさしいエコロジカルな製品の普及、自然界の保護にも
つながるものである。
じて、適宜の形状、形態に適宜の手段で成形すれば良
く、それらは特に限定されないが、例えば、金型、プレ
ス型、ダイ等による加圧圧縮成形手段、型内成形手段等
により、適宜形態のトレー、容器、ボウル、皿、板、包
装用の箱、袋、各種固形燃料、植木鉢、装飾品、各種の
物品等に成形する方法が好適なものとして例示される。
この場合、加熱手段を併用することも適宜可能であり、
それにより防水性、耐熱性などの特性を付与することが
可能となる。乾燥は、所定のレベルに調湿された乾燥装
置で水分10%未満まで乾燥することが好ましい。本発
明においては、さらに、これらを、必要により、所定の
焼成手段を用いて炭化させることにより、例えば、吸着
材料、除菌材料、脱臭材料、携帯燃料等にも応用するこ
とが可能となる。以上、このような籾及び/又はピーナ
ッツ殻の再利用(リサイクル)製品を得ることにより、
木材等を原料とした資材、製品等に代わる高品質の代替
製品として、上記製品、その他、鮮度保持材料、炭ペー
パー、木材の代用品など、様々な用途に応用でき、それ
により、籾殻等の再利用が可能となり、結果的に環境に
やさしいエコロジカルな製品の普及、自然界の保護にも
つながるものである。
【0011】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説
明するが、本発明は該実施例によって何ら限定されるも
のではない。 実施例1 米殻を粉砕し、麦抽出物(水/アルコール抽出物)と
水、アルコールを混合した溶液100mlに、100g
の粉砕物を加え、ミキサーにて混合後、1日間、−5℃
環境下で馴染ませた後、板状に成形し、含有水分0.0
5%まで乾燥を行った。その結果、均質かつ高硬度な高
品質の板が出来上がった。一方、混合後、馴染ませるこ
となく、直ちに成形、乾燥したものは、均一に板状に延
ばすことが困難となり、部分的に強度の弱いものが出来
上がった。
明するが、本発明は該実施例によって何ら限定されるも
のではない。 実施例1 米殻を粉砕し、麦抽出物(水/アルコール抽出物)と
水、アルコールを混合した溶液100mlに、100g
の粉砕物を加え、ミキサーにて混合後、1日間、−5℃
環境下で馴染ませた後、板状に成形し、含有水分0.0
5%まで乾燥を行った。その結果、均質かつ高硬度な高
品質の板が出来上がった。一方、混合後、馴染ませるこ
となく、直ちに成形、乾燥したものは、均一に板状に延
ばすことが困難となり、部分的に強度の弱いものが出来
上がった。
【0012】実施例2 米殻を粉砕し、麦抽出物と水、アルコールを混合した溶
液120mlに、80gの粉砕物を加え、ミキサーにて
混合後、150日間、−1℃で馴染ませた後、球状に成
形し、含有水分0.01%まで乾燥を行った。その結
果、均質かつ高硬度な球が出来上がった。一方、混合
後、馴染ませることなく、直ちに成形、乾燥したもの
は、歪な形状となり、部分的に強度の弱いものが出来上
がった。
液120mlに、80gの粉砕物を加え、ミキサーにて
混合後、150日間、−1℃で馴染ませた後、球状に成
形し、含有水分0.01%まで乾燥を行った。その結
果、均質かつ高硬度な球が出来上がった。一方、混合
後、馴染ませることなく、直ちに成形、乾燥したもの
は、歪な形状となり、部分的に強度の弱いものが出来上
がった。
【0013】実施例3 ピーナッツ殻を粉砕し、麦抽出物と水、アルコールを混
合した溶液100mlに、50gの粉砕物を加え、ミキ
サーにて混合後、10日間、+40℃で馴染ませた後、
板状に成形し、含有水分0.03%まで乾燥を行った。
その結果、均質かつ高硬度な板が出来上がった。一方、
混合後、馴染ませることなく、直ちに成形、乾燥したも
のは、部分的に強度の弱いものが出来上がった。
合した溶液100mlに、50gの粉砕物を加え、ミキ
サーにて混合後、10日間、+40℃で馴染ませた後、
板状に成形し、含有水分0.03%まで乾燥を行った。
その結果、均質かつ高硬度な板が出来上がった。一方、
混合後、馴染ませることなく、直ちに成形、乾燥したも
のは、部分的に強度の弱いものが出来上がった。
【0014】実施例4 米殻を粉砕し、麦抽出物と水、アルコールを混合した溶
液50mlに、20gの粉砕物を加え、ミキサーにて混
合後、0.01日間、+40℃で馴染ませた後、板状に
成形し、含有水分0.3%まで乾燥を行った。その結
果、均質かつ高硬度な高品質の板が出来上がった。一
方、混合後、馴染ませることなく、80℃環境下にて直
ちに成形、乾燥したものは、均一に板状に延ばすことが
困難となり、部分的に強度の弱いものが出来上がった。
液50mlに、20gの粉砕物を加え、ミキサーにて混
合後、0.01日間、+40℃で馴染ませた後、板状に
成形し、含有水分0.3%まで乾燥を行った。その結
果、均質かつ高硬度な高品質の板が出来上がった。一
方、混合後、馴染ませることなく、80℃環境下にて直
ちに成形、乾燥したものは、均一に板状に延ばすことが
困難となり、部分的に強度の弱いものが出来上がった。
【0015】実施例5 ピーナッツ殻を粉砕し、麦抽出物と水、アルコールを混
合した溶液50mlに、100gの粉砕物を加え、ミキ
サーにて混合後、2日間、+20℃で馴染ませた後、板
状に成形し、含有水分0.1%まで乾燥を行った。その
結果、均質かつ高硬度な板が出来上がった。一方、混合
後、馴染ませることなく、直ちに成形、乾燥したもの
は、均一に板状に延ばすことが困難となり、部分的に強
度の弱いものが出来上がった。また、これらを炭化した
ところ、馴染ませる処置(熟成)を行ったものは表皮が
美しいのに対し、無処理は表皮がざらざらしており品質
としてあまり良いものでは無かった。
合した溶液50mlに、100gの粉砕物を加え、ミキ
サーにて混合後、2日間、+20℃で馴染ませた後、板
状に成形し、含有水分0.1%まで乾燥を行った。その
結果、均質かつ高硬度な板が出来上がった。一方、混合
後、馴染ませることなく、直ちに成形、乾燥したもの
は、均一に板状に延ばすことが困難となり、部分的に強
度の弱いものが出来上がった。また、これらを炭化した
ところ、馴染ませる処置(熟成)を行ったものは表皮が
美しいのに対し、無処理は表皮がざらざらしており品質
としてあまり良いものでは無かった。
【0016】実施例6 米殻を粉砕し、麦抽出物と水、アルコールを混合した溶
液100mlに、200gの粉砕物を加え、ミキサーに
て混合後、100日間、−10℃で馴染ませた後、板状
に成形し、含有水分0.5%まで乾燥を行った。その結
果、均質かつ高硬度な板が出来上がった。一方、混合
後、馴染ませることなく、直ちに成形、乾燥したもの
は、均一に板状に延ばすことが困難となり、部分的に強
度の弱いものが出来上がった。
液100mlに、200gの粉砕物を加え、ミキサーに
て混合後、100日間、−10℃で馴染ませた後、板状
に成形し、含有水分0.5%まで乾燥を行った。その結
果、均質かつ高硬度な板が出来上がった。一方、混合
後、馴染ませることなく、直ちに成形、乾燥したもの
は、均一に板状に延ばすことが困難となり、部分的に強
度の弱いものが出来上がった。
【0017】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、籾殻等
の再利用(リサイクル)製品としての、所定のレベルに
調整された密度を有する易分解性/可燃性の高硬度の成
形品を製造する方法であって、籾殻等を基本原料とし、
その一部又は全部を切断及び/又は粉砕して所定の粒度
に調整し、これに植物抽出物、水、アルコールを加え、
混合し、熟成した後、所定の形状に成形し、乾燥し、必
要により炭化することを特徴とする前記高硬度の成形品
の製造方法に係るものであり、本発明によれば、籾殻等
の再利用(リサイクル)製品を簡便な方法で製造するこ
とができる。本発明の製品は易分解性/可燃性であり、
適度の硬度及び密度を有する高品質の成形品であること
から、今日の木材等を原料とした各種製品に代わるもの
として、様々な製品への応用が可能である。
の再利用(リサイクル)製品としての、所定のレベルに
調整された密度を有する易分解性/可燃性の高硬度の成
形品を製造する方法であって、籾殻等を基本原料とし、
その一部又は全部を切断及び/又は粉砕して所定の粒度
に調整し、これに植物抽出物、水、アルコールを加え、
混合し、熟成した後、所定の形状に成形し、乾燥し、必
要により炭化することを特徴とする前記高硬度の成形品
の製造方法に係るものであり、本発明によれば、籾殻等
の再利用(リサイクル)製品を簡便な方法で製造するこ
とができる。本発明の製品は易分解性/可燃性であり、
適度の硬度及び密度を有する高品質の成形品であること
から、今日の木材等を原料とした各種製品に代わるもの
として、様々な製品への応用が可能である。
Claims (4)
- 【請求項1】 籾及び/又はピーナッツ殻の再利用(リ
サイクル)製品としての、所定のレベルに調整された密
度を有する易分解性/可燃性の高硬度の成形品を製造す
る方法であって、籾及び/又はピーナッツ殻を基本原料
とし、その一部又は全部を切断及び/又は粉砕して所定
の粒度に調整し、これに植物抽出物と水、アルコールを
加え、混合し、熟成した後、所定の形状に成形し、乾燥
し、必要により炭化することを特徴とする前記高硬度の
成形品の製造方法。 - 【請求項2】 植物抽出物が、麦抽出物等の穀類抽出物
である請求項1記載の成形品の製造方法。 - 【請求項3】 成形品が、固形燃料、脱臭材料、トレ
ー、容器、又は包装体である請求項1記載の成形品の製
造方法。 - 【請求項4】 籾及び/又はピーナッツ殻の再利用(リ
サイクル)製品としての、所定のレベルに調整された密
度を有する易分解性/可燃性の高硬度の成形品であっ
て、請求項1記載の方法により製造してなる高硬度の成
形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21402997A JPH1142614A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 籾、ピーナッツ殻による高硬度の成形品及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21402997A JPH1142614A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 籾、ピーナッツ殻による高硬度の成形品及びその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1142614A true JPH1142614A (ja) | 1999-02-16 |
Family
ID=16649106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21402997A Pending JPH1142614A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 籾、ピーナッツ殻による高硬度の成形品及びその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1142614A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20060064367A (ko) * | 2004-12-08 | 2006-06-13 | (주)케이앤비글로벌 | 천연재료를 이용한 성형품 및 그 제조방법 |
-
1997
- 1997-07-24 JP JP21402997A patent/JPH1142614A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20060064367A (ko) * | 2004-12-08 | 2006-06-13 | (주)케이앤비글로벌 | 천연재료를 이용한 성형품 및 그 제조방법 |
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