JPH1138258A - 光通信ネットワークシステム、光ファイバケーブル並びに異径光ファイバケーブルの接続方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設の光ファイバケーブルの径と新設する光
ファイバケーブルの径が異なる光通信ネットワークシス
テムにおいて、両光ファイバケーブルを接続して利用す
る場合に、一方の光ファイバケーブルを取換えて引きな
おすことなく接続することを可能として、再工事のため
のシステム停止を避けるとともに、再工事費用を不要と
する。 【解決手段】 複数種類のコア径の光ファイバケーブル
１Ａ、１Ｂとを具備する光通信ネットワークシステムに
おいて、通信情報を送出する側の光ファイバケーブル上
の光信号を電気信号に変える光電気変換手段２１と、電
気信号を光信号に変える電気光変換手段２３と、を有
し、そして、コア径の異なる光ファイバケーブルを接続
する接続装置２を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバケーブ
ル並びにその接続方法及び装置であり、特に、複数の径
の光ファイバケーブルを具備する光通信ネットワークに
使用される光ファイバケーブル並びにその接続方法及び
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】光通信技術は、光を情報やエネルギの担
体として使用する光技術の一つであり、そして、基本的
構成要素である光源と伝送線路とを具備する光通信ネッ
トワークシステムが知られている。そして、ユーザにお
ける光通信ネットワークシステムの利用が研究されてい
る。

【０００３】光通信ネットワークシステムにおける伝送
線路としては低損失光ファイバケーブルが使用されてい
る。図５には、光ファイバケーブル１を示す。光ファイ
バケーブル１は、中央のクラッド部１１と、その周囲の
シース部１２と、それらの間のシリコン１３と、からな
り、そして、クラッド部の中心には光の伝送路となるコ
ア１１１がある。光ファイバケーブルのクラッド部１１
の直径は１２５μｍであるが、コア径は、６２．５μ
ｍ、５０．０μｍ、９．０μｍの３種類が知られてい
る。通信ネットワークシステムの伝送線路として複数の
光ファイバケーブルを使用するとその間を接続する必要
が生じるが、特にコア径の異なるものを混在して使用す
ると、接続する個所で反射等による多大な損失が発生
し、低損失光ファイバケーブルを使用しても損失が増大
した通信ネットワークシステムとなるため、複数種類の
光ファイバケーブルを混在して接続し使用することはな
かった。そして、同一コア径の光ファイバケーブルを接
続するための接続手段として、光コネクタ２´、例えば
ＦＣコネクタ等、を使用したり、アーク放電等により直
接端部を溶着して接続すること等が行われていた。図６
に示す光コネクタ２´は、端面突合せ方式であり、フェ
ルール２１１´と締結ねじ２１２´とを有するプラグ部
２１´とスリーブ２２１´を有するアダプタ部２２´と
を備えている。光ファイバケーブル１´の端部１４´
は、研磨され、プラグ部２１´のフェルール２１１´に
挿入され、そして、プラグ部２１´のフェルール２１１
´をアダプタ部２２´のスリーブ２２１´を介して締結
ねじ２１２´が外側から抑えることにより、２つの光フ
ァイバケーブルを接続する。

【０００４】異径の光ファイバケーブルを接続するとそ
の接続部で損失が生じるため、光通信ネットワークシス
テムを構築するときは、採用する装置や接続部材とし
て、同径の光ファイバケーブルを使用した装置又は接続
部材のみを採用するようにしている。このように同径の
もののみでシステムを構築することができればよいが、
ユーザとしては、装置等を追加して使用する必要性が生
じ、その際、追加する装置が異径の光ファイバケーブル
を使用する装置であるときは、追加する装置の光ファイ
バケーブルを取換えて同径の光ファイバケーブルにして
採用するが、ときには、当初の装置等についてすべて取
換えて同径の光ファイバケーブルに統一する必要があっ
た。このため、改造費用が高くなり、あるいは追加装置
の採用を断念せざるを得なくなることも生じていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、既設の光フ
ァイバケーブルの径と新設する光ファイバケーブルの径
が異なる光通信ネットワークシステムにおいて、両光フ
ァイバケーブルを接続して利用する場合に、一方の光フ
ァイバケーブルを取換えて引きなおすことなく接続する
ことができるため、再工事のためのシステム停止を避け
ることができるとともに、再工事費用を不要とするもの
である。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、複数種類のコ
ア径の光ファイバケーブルとを具備する光通信ネットワ
ークシステムであって、通信情報を送出する側の光ファ
イバケーブル上の光信号を電気信号に変える光電気変換
手段と、電気信号を光信号に変える電気光変換手段と、
を有し、そして、コア径の異なる光ファイバケーブルを
接続する接続装置を備える光通信ネットワークシステム
である。

【０００７】また、本発明は、複数数種類のコア径の光
ファイバケーブルを具備する光通信ネットワークシステ
ムに使用される光ファイバケーブルであって、通信情報
を送出する側の光ファイバケーブル上の光信号を電気信
号に変える光電気変換手段と、電気信号を光信号に変え
る電気光変換手段と、を有し、そして、コア径の異なる
光ファイバケーブルを接続する接続装置を備える光ファ
イバケーブルである。

【０００８】そして、本発明は、光通信ネットワークシ
ステムに使用される、コア径の異なる光ファイバケーブ
ルを接続する接続方法であって、通信情報を送出する側
の光ファイバケーブル上の光信号を電気信号に変えるこ
とと、電気信号を光信号に変えることと、を有する異径
光ファイバケーブルの接続方法である。

【０００９】更に、本発明は、光通信ネットワークシス
テムに使用される、コア径の異なる光ファイバケーブル
を接続する接続装置であって、通信情報を送出する側の
光ファイバケーブル上の光信号を電気信号に変える光電
気変換手段と、電気信号を光信号に変える電気光変換手
段と、を有する異径光ファイバケーブル接続装置であ
る。

【００１０】そして、本発明は、光電気変換手段と電気
光変換手段とがそれぞれ別なモジュールに設けられてい
る異径光ファイバケーブル接続装置である。

【００１１】また、本発明は、電気信号を増幅する増幅
手段を有する異径光ファイバケーブル接続装置である。

【００１２】これにより、本発明は光電気変換手段と電
気光変換手段とを有しているので、コア径の異なる低損
失光ファイバケーブルの接続部における損失が生じるこ
とはなく、そのため、異径光ファイバケーブルについ
て、低損失という光ファイバケーブルの特性を低下させ
ることなく接続することが可能となるのである。

【００１３】

【発明の実施の形態】本発明の発明の実施の形態を説明
する。本発明の光通信ネットワークシステム、光ファイ
バケーブル並びにその接続方法及び装置の一実施例につ
いて、図１〜４を用いて説明する。

【００１４】（実施例）図において、本実施例の光ファ
イバケーブル１として、コア径が６２．５μｍの第１光
ファイバケーブル１Ａと同５０．０μｍの第２光ファイ
バケーブル１Ｂとがあり、これらは、コア径の異なる光
ファイバケーブルとなっていて、そして、変換モジュー
ル２が取付けられている。変換モジュール２は、第１光
ファイバケーブル１Ａと第２光ファイバケーブル１Ｂと
の接続装置であり、受信部２１と、レベル調整機構部２
２と、送信部２３とを有する。受信部２１は、第１光フ
ァイバケーブル挿入口２１１と、受光素子であるフォト
ダイオード２１２を有している。第１光ファイバケーブ
ル挿入口２１１は、第１光ファイバケーブル１Ａの端部
を挿入することにより変換モジュール２に固定する。受
光素子２１２は、通信情報を送出する側である第１光フ
ァイバケーブル１Ａからの光信号を電気信号に変換する
光電気変換手段である。変換された電気信号はレベル調
整機構部２２に出力される。レベル調整機構部２２は、
増幅回路を有しており、受信部２１からの電気信号のレ
ベル等を調整して修正し、そして、修正電気信号を送信
部２３に出力する。送信部２３は、第２光ファイバケー
ブル挿入口２３１と発光素子である発光ダイオード２３
２とを有している。第２光ファイバケーブル挿入口２３
１は、第２光ファイバケーブル１Ｂの端部を挿入するこ
とにより変換モジュール２に固定する。発光素子２３２
は、レベル調整機構部２２からの修正電気信号を修正光
信号に変換する電気光変換手段である。修正光信号は、
第２光ファイバケーブル１Ｂに入力される。

【００１５】本実施例によれば、コア径の異なる光ファ
イバケーブルの接続部に、光電気変換手段と電気光変更
手段とを設けたことにより、低損失という光ファイバケ
ーブルの特性を損なうことなく、接続することが可能と
なった。

【００１６】なお、レベル調整機構部２３における電気
信号の修正については、図２に示すように、光電気変換
及び電気光変換等で生じる損失を補うために信号増幅回
路２２１を設けて増幅することができる。

【００１７】また、接続装置２として、受信部２１、レ
ベル調整機構部２２及び送信部２３を一体方式にするこ
ともできる（図１に示す。）が、受信部２１と、レベル
調整機構部分２２と送信部分２３とを有する調整送信部
２４との２分割方式（図２に示す。）とすることができ
る。２分割方式にすると、例えば、レベル調整機構部分
２２を修理・変更する際、簡単に修理・変更することが
できる。

【００１８】この２分割方式における受信部２１と調整
送信部２４との間に共通部２５を設けた３分割方式（図
３に示す。）にすることも可能である。３分割方式は、
共通部２５の長さを変更することにより、変換モジュー
ル２全体の大きさを調整することができる。

【００１９】本発明における光ファイバケーブルの材質
としては、ガラスの他にプラスチック等を使用したもの
でも可能である。

【００２０】

【発明の効果】本発明によれば、光通信ネットワークシ
ステムに使用される異径の低損失光ファイバケーブルの
接続部における損失が生じることはなく、そのため、異
径光ファイバケーブルについて、低損失という光ファイ
バケーブルの特性を低下させることなく接続することが
可能となる。

【００２１】また、既設の光ファイバケーブルの径と新
設する光ファイバケーブルの径が異なる光通信ネットワ
ークシステムにおいて、両光ファイバケーブルを接続し
て利用する場合に、一方の光ファイバケーブルを取換え
て引きなおすことなく接続することができるため、再工
事のためのシステム停止を避けることができるととも
に、再工事費用を不要とすることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の光通信ネットワークシステムに使用さ
れる接続装置の一例の説明図。

【図２】本発明の光通信ネットワークシステムに使用さ
れる接続装置の二例の説明図。

【図３】本発明の光通信ネットワークシステムに使用さ
れる接続装置の三例の説明図。

【図４】本発明の光通信ネットワークシステムに使用さ
れる接続装置の四例の説明図。

【図５】光ファイバケーブルの一例の説明図。

【図６】従来例の光コネクタの説明図。

【符号の説明】

１、１Ａ、１Ｂ 光ファイバケーブル ２ 変換モジュール ２１ 受信部 ２１１ 第１光ファイバケーブル挿入口 ２１２ 受光素子 ２２ レベル調整機構部、レベル調整機構部分 ２２１ 信号増幅回路 ２３ 送信部、送信部分 ２３１ 第２光ファイバケーブル挿入口 ２３２ 発光素子 ２４ 調整送信部 ２５ 共通部

フロントページの続き (72)発明者 武貞 睦治 神奈川県横浜市戸塚区品濃町504番地２ 日立電子サービス株式会社内

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数種類のコア径の光ファイバケーブル
   とを具備する光通信ネットワークシステムであって、 通信情報を送出する側の光ファイバケーブル上の光信号
   を電気信号に変える光電気変換手段と、電気信号を光信
   号に変える電気光変換手段と、を有し、そして、コア径
   の異なる光ファイバケーブルを接続する接続装置を備え
   ることを特徴とする光通信ネットワークシステム。
2. 【請求項２】 複数種類のコア径の光ファイバケーブル
   を具備する光通信ネットワークシステムに使用される光
   ファイバケーブルであって、 通信情報を送出する側の光ファイバケーブル上の光信号
   を電気信号に変える光電気変換手段と、電気信号を光信
   号に変える電気光変換手段と、を有し、そして、コア径
   の異なる光ファイバケーブルを接続する接続装置を備え
   ることを特徴とする光ファイバケーブル。
3. 【請求項３】 光通信ネットワークシステムに使用され
   る、コア径の異なる光ファイバケーブルを接続する接続
   方法であって、 通信情報を送出する側の光ファイバケーブル上の光信号
   を電気信号に変えることと、電気信号を光信号に変える
   ことと、を有することを特徴とする異径光ファイバケー
   ブルの接続方法。
4. 【請求項４】 光通信ネットワークシステムに使用され
   る、コア径の異なる光ファイバケーブルを接続する接続
   装置であって、 通信情報を送出する側の光ファイバケーブル上の光信号
   を電気信号に変える光電気変換手段と、電気信号を光信
   号に変える電気光変換手段と、を有することを特徴とす
   る異径光ファイバケーブル接続装置。
5. 【請求項５】 請求項４記載の異径光ファイバケーブル
   接続装置において、 光電気変換手段と電気光変換手段とがそれぞれ別なモジ
   ュールに設けられていることを特徴とする異径光ファイ
   バケーブル接続装置。
6. 【請求項６】 請求項４又は５に記載の異径光ファイバ
   ケーブル接続装置において、 電気信号を増幅する増幅手段を有することを特徴とする
   異径光ファイバケーブル接続装置。