JPH1137665A - 多列型空冷復水器 - Google Patents

多列型空冷復水器

Info

Publication number
JPH1137665A
JPH1137665A JP18826297A JP18826297A JPH1137665A JP H1137665 A JPH1137665 A JP H1137665A JP 18826297 A JP18826297 A JP 18826297A JP 18826297 A JP18826297 A JP 18826297A JP H1137665 A JPH1137665 A JP H1137665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
cooled condenser
row
cooled
condenser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP18826297A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomonari Takada
智成 高田
Norio Ogasawara
憲雄 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP18826297A priority Critical patent/JPH1137665A/ja
Publication of JPH1137665A publication Critical patent/JPH1137665A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】多列型空冷復水器に関し、吸気口下方を強風が
吹き抜けるとき、風上側の吸気口から吸入される空気の
量が低減するような不具合を解消する。 【解決手段】 多列型空冷復水器10は、高所に空冷復
水器1を複数行×複数列略水平に配置して、平面形が四
辺形に形成され、下方に開口させた吸気口2から吸入し
た空気7を、空冷復水器2内の冷却管5の外側を上昇さ
せて、冷却管5内を流れる蒸気を冷却して復水するよう
にした、多列型空冷復水器10において、外周縁6に沿
って配設された空冷復水器11 の各々の吸気口2に、外
周縁6より内方に向けて下降する傾斜角θを設けるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種冷却装置
(塔)に適用でき、高所で水平方向に縦および横に多数
配置して形成され、下方の空間に開口する吸気口から導
入した空気を、隣接させて設けた冷却管の間を上昇さ
せ、この上昇空気により、冷却管内を流れる蒸気を冷却
して復水するようにした多数の空冷復水器からなり、特
に、火力発電所において発電に使用された大量の蒸気の
復水を行うに好適な多列型空冷復水器に関する。
【0002】
【従来の技術】10数mの高さに空冷復水器を縦、横に
複数個づつ配置して、各空冷復水器の下方にそれぞれ設
けられた吸気口から外気を吸入して、各空冷復水器のそ
れぞれの内部に多数配設された冷却管の間を上昇させ
て、各冷却管の内部をそれぞれ流れる蒸気を、上昇する
空気で冷却管の外側から冷却し、復水するようにした多
列型空冷復水器が、発電所の蒸気復水用等に従来から使
用されている。
【0003】図3は、このような従来から使用されてい
る多列型空冷復水器を示す図である。多列型空冷復水器
010は、図3(b)に示すように、4本の支持梁08
で支持され、地上10数mの高さに、それぞれ下方へ開
口を向けた吸気口02を設け、吸気口02の直上に設置
したファン03で、各吸気口02の下方から空気07を
吸い込み、熱交換器04内に配設された多数の冷却管0
5の隣接部の間を上昇させ、冷却管05と冷却管05の
間を上昇する空気07によって、冷却管05の内部に流
す蒸気を復水するようにした空冷復水器01を、図3
(a)に示すように、縦方向および横方向に複数個づつ
水平に配置し、平面形を四辺にしたものからなる。
【0004】従って、発電に使用され、熱エネルギーの
低減した蒸気は、熱交換器04の周辺に配設された、図
示省略された蒸気管および連結管で分岐され、外面にフ
ィンを設けた多数の冷却管05に導入され、吸気口02
の下方の空間からファン03で吸引され、隣接して設け
た冷却管05の間を上昇する空気07によって水に凝縮
され、冷却管05に連結された図示省略した凝結水連結
管で回収され、再び加熱されて、発電タービンを駆動す
る蒸気にされて利用するようにしている。一方、冷却管
05の間を上昇し、冷却管05内の蒸気を水に凝縮させ
て暖められた空気07は、各熱交換器04の上方より大
気中へ放出される。
【0005】しかしながら、縦、横に複数個、換言すれ
ば同一水平面上に複数列×複数行配列された多数の空冷
復水器01の各々に設けられた吸気口01は、空冷復水
器01底部に同一水平面をなして配設されている。この
ため、空冷復水器01の下方を吹き抜ける自然風(空
気)07の風速が大きい場合、風上側第1列目に配置さ
れた空冷復水器011 の吸気量が低下し、当該空冷復水
器011 における冷却効果が低下して凝縮量が減少し、
全体としての多数列空冷復水器010の熱交換効率を低
下させ、発電プラントの運転に支障を来たすことがあ
る。
【0006】すなわち、多数配列された空冷復水器01
の底面と地面09の間は、空気07の流れ方向には、図
3(c)に示すように、空冷復水器01の配設により、
上、下が閉鎖された空間となり、一種のトンネルが形成
され、空冷復水器01の底部に設けた下方に向けて開口
する吸気口02の下方を、水平方向に風が直進しようと
する場合、風上側第1列目に配置された空冷復水器01
1 の吸気口021 の下方には、特に、閉鎖された空間に
流入するときの風向の偏向と相俟って、流速の大きい水
平方向の流れが発生する。
【0007】このために、水平方向に流れる空気07の
流れと直角方向の、下方に向けた開口が設けられた、第
1列目空冷復水器011 の吸気口021 の方向へ、空気
07の流れの方向を曲げることが困難となり、吸気口0
1 から吸入される吸入量が低下するからである。この
ような不具合は、図に示す風向の場合に限定されるもの
ではなく、例えば紙面を直交する方向の風向の風が吹き
抜ける場合、又は四辺形の多列型空冷復水器の対角線方
向を向く風向の風が吹き抜ける場合にも生じるものであ
る。
【0008】このような、不具合を解消して、吸気口か
ら導入される空気量を増大させて、冷却管と冷却管の間
上昇する空気の流速を大きくして、熱交換効率を上げる
ようにしたものとして、本出願人により提案された特開
昭61−6584号「空冷復水器」がある。
【0009】この提案は、多数の冷却管05が配設され
た空冷復水器017の上方に、図4に示すように、取付
板011を配設して、この取付板011の上方から煙突
状のダクト012を突設するとともに、このダクト01
2内にファン03を設けるようにしたものである。
【0010】これにより、このダクト012内に発生す
る吸引力を、ダクト012内に設置したファン03によ
る排出力に付加して、下方に向けて開口させた吸気口か
ら吸入される空気07の量を増大させ、隣接して配置さ
れた冷却管05の間を上昇する空気07の流速を大きく
し、熱交換効率を上げるようにしている。従って、蒸気
管013で供給され、蒸気管013から分岐した連結管
014で各冷却管05に導入された蒸気は、冷却管05
で効率的に外部から冷却され、水に凝縮されて、ドレン
管015を介して凝結水連結管016で回収される。
【0011】しかしながら、この提案における空冷復水
器017に設けられた各冷却管05の間を上昇させる空
気07を吸入させる吸気口も、図示省略されているが、
図3に示した多列型空冷復水器010と同様に、空冷復
水器017底部に同一水平面をなして下方に開口させて
配設されていることから、空冷復水器017の下方を吹
き抜ける空気07の風速が大きい場合、前述した図3に
示す多列型空冷復水器010と同様に、風上側に配置さ
れた空冷復水器017に流入する空気量は低下し、当該
空冷復水器017における冷却効果が低下して凝縮量が
減少し、全体としての熱交換効率が低下し、発電プラン
トの運転に支障を来たすことは、程度の違いはあるもの
の、図3に示した多数列空冷復水器010と同様に生じ
ることがある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、一定の高さ
の水平面上に、縦、横に多数の空冷復水器を配設して、
各空冷復水器内に設けた冷却管の間を上昇させるように
した空気により、冷却管の内部を流れる蒸気を復水する
ようにした多列型空冷復水器に発生する、上述の不具合
を解消するため、特定方向の風が発生している場合にお
いても、多列型空冷復水器を構成する全ての空冷復水器
の各々に、略均等に冷却用の空気を導入でき、風向に対
する配設位置の違いによって、空冷復水器相互間に冷却
効率の差異が発生することを少くして、全体としての多
列型空冷復水器の熱交換効率を向上させることができ、
発電プラント等の運転効率を向上させることのできる多
列型空冷復水器を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、第1番目の本
発明の多列型空冷復水器は、次の手段とした。
【0014】(1)高所に空冷復水器を複数行×複数列
略水平に配置して、平面形が四辺形に形成され、下方の
吸気口から吸入した空気を、空冷復水器内に隣接させて
設けた冷却管の間を上昇させて、冷却管内を流れる蒸気
を冷却して復水するようにした、多列型空冷復水器の外
周縁に沿って配設された空冷復水器の各々の吸気口に、
外周縁より内方に向けて下降する傾斜を設けるようにし
た。なお、外周縁に沿って配設される各空冷復水器に設
ける傾斜は、外周縁より内方に向けて、外周縁と直交す
る方向に25〜45度の角度で下降する傾斜角にするこ
とが好ましい。
【0015】(a)本発明の多列型空冷復水器は、上述
(1)の手段により、多列型空冷復水器の四辺からなる
外周縁に沿って配設された、各空冷復水器の底部に設け
られた吸気口の全てが外側に向いて傾斜し、外側に向け
て開口したものにすることにより、多列型空冷復水器の
外側の何れの方向からの風に対しても、その風向に対面
して、第1列目に配置される空冷復水器の吸気口が形成
される傾斜面に直接当たり、それらの傾斜面に開口を設
けた吸気口には、吸気口の下方を流れる空気の総圧が作
用するようになり、当該吸気口から吸入される吸気量が
増大する。これにより、特に、風の吹いてくる風上側第
1列目に配置され、吸気量が通常低減する空冷復水器の
熱交換効率を向上させることができる。
【0016】また、この傾斜面は、多数列空冷復水器の
外周縁に沿って配置された空冷復水器の全てに設けるよ
うにしているので、何れの方向から風が吹くようなこと
があっても、その風の風上側第1列目に配置された風上
側第1列目の空冷復水器の吸気口から吸入される吸気効
率は向上する。
【0017】さらに、風上側第1列目の空冷復水器の後
流側となる、第2列目以降の空冷復水器の吸気口から吸
入される冷却空気の吸気効率については、傾斜を設けた
第1列目の傾斜角を25〜45度にして、吸入口を設け
るようにしているため、第1列目の吸気口の影響を殆ど
受けないようにすることができる。このため、第2列目
以降の空冷復水器については、従来型の多列型空冷復水
器と同様の吸気効率を維持したままとなり、従来通りの
冷却効率が確保できる。
【0018】従って、特定方向の風が発生している場
合、特に多列型空冷復水器の外側4辺の外周縁に直交す
る方向の風が、吸気口の下方を吹き抜けるような場合に
おいては、多列型空冷復水器を構成する、全ての空冷復
水器内に略均等に冷却用の空気を導入でき、風上側第1
列目に配置された空冷復水器の冷却効率の向上分を、そ
のまま多列型空冷復水器の冷却効率の向上とすることが
できるようになる。
【0019】すなわち、全ての空冷復水器に内蔵されて
いる冷却管の内部を通過する蒸気が、同様の熱交換効率
条件で復水できるようになり、風向方向に対する空冷復
水器の配設位置の違いによって、各空冷復水器の間に冷
却効率の差異が発生することが少くなり、全体としての
多列型復水器の熱交換効率を向上させることができ、多
列型空冷復水器の下方を吹く風の方向、若しくは風速に
よって多列型空冷復水器の熱交換効率が低下して、発電
プラント等の運転に支障が生じるような従来の多列型空
冷復水器の不具合を解消することができる。
【0020】また、第2番目の本発明の多列型空冷復水
器は、上述(1)の手段に加え、次の手段とした。
【0021】(2)多列型空冷復水器の4隅部に配設さ
れる空冷復水器の各々に設けられた吸気口には、これら
の空冷復水器が外周縁に沿って配設される空冷復水器で
あることから設けられる、外周縁より内方に向けて下降
する傾斜に加えて、四辺形にされた多列型空冷復水器の
対角線方向に、各隅部から内方に向けて下降する傾斜を
設けるようにした。なお、四隅の空冷復水口の吸入口に
設ける傾斜は、上述(1)の手段の外周縁に沿って設け
る吸入口と同様に、25〜45度の傾斜角で対角線上の
相対する隅部方向に下降するようににすることが好まし
い。
【0022】(b)本発明の多列型空冷復水器は、上述
(2)の手段により、多列型空冷復水器の四辺からなる
外周縁の、四隅部に配設された各空冷復水器の底部に設
けられた吸気口が、多数列空冷復水器の対角線方向に向
けて傾斜し、対角線方向の外側に向けて吸気口を開口し
たものにすることにより、上述(a)に加え、多列型空
冷復水器の対角線の何れの方向から風が吹く場合には、
上記(1)の手段にした多列型空冷復水器では、吸気量
が低減することのあった、その風向に対面して開口を設
けた、四隅の何れかに配置された空冷復水器の吸気口に
も、その風向の流れの総圧が作用するようになり、当該
吸気口から吸入される吸気量を増大させることができ
る。
【0023】さらに、四隅に設ける空冷復水器の傾斜角
を、外周縁に沿って配設する空冷復水器の吸気口に設け
る傾斜角と同様に、25〜45度としておけば、四隅か
ら対角線方向の第2列目以降に配置された空冷復水器の
吸気口から吸入される冷却空気の吸気効率は、四隅の空
冷復水器に設けた傾斜の影響を殆ど受けないようにな
り、従来型と同様の吸気効率を維持したままとなり、従
来通りの冷却効率が確保できる。
【0024】なお、本発明の多列型空冷復水器の外周縁
に沿って配設された空冷復水器には、四隅部に配設され
た空冷復水器を含めて、外周縁から内方に向う傾斜がつ
けられ、外側に向けた開口を設けた吸入口とされている
ので、多列型空冷復水器の対角線方向の風が吹く場合に
おいても、風向方向への傾斜角は小さくなり、風向方向
に対面する開口の大きさの割合いは小さくなるものの、
吸気口には、上述(1)の手段にした多列型空冷復水器
と同様に、その風向の風の総圧が作用し、四隅に配置さ
れた以外の、外周縁に沿って配設された空冷復水器の吸
入される吸気量も、同様に吸気量が増大したものとな
る。さらに、第2列目以降の空冷復水器についても、従
来型と同様の吸気効率を維持でき、第1列目および第2
列目以降の空冷復水器は、共に従来通りの冷却効率が維
持される。
【0025】従って、特定方向の風が発生している場
合、特に、対角線方向又はこれに近い方向の風が発生し
ている場合において、多列型空冷復水器を構成する全て
の空冷復水器に略均等に冷却空気が流入し、四隅に配置
された空冷復水器の冷却効率の向上分をそのまま多列型
空冷復水器の冷却効率の向上とすることができるように
なる。これにより、多列型空冷復水器の下方を吹く風の
方向が、対角線方向で、しかも大きな風速である場合に
おいても、多列型空冷復水器の熱交換効率が低下するよ
うなことがなく、発電プラント等の運転に支障が生じる
ようなことがなくなる。
【0026】また、第3番目の本発明の多数列空冷復水
器は、上述(1)の手段、若しくは上述(1),(2)
の手段に加え、次の手段とした。
【0027】(3)外周縁に沿って配設された空冷復水
器の、各々に設けられた吸気口の下方近傍の地面上に、
外周縁の直下位置近傍に頂点を形成した四角錐状の盛土
を設けるようにした。
【0028】なお、四角錐状の盛土は、土盛りによる四
角錐のみを意味するものではなく、鉄鋼溶接構造物等を
地上に設置して形成するようにしたものを含むものであ
る。また、四角錐の一辺の長さは、多列型空冷復水器の
幅と同一とし、四角錐の投影面積が多列型空冷復水器の
幅×吸気口の高さで定義される、吸気面積の20%以下
となるように外周縁に沿う方向、すなわち幅方向の傾斜
角は、30〜10度の範囲になるようにすることが好ま
しい。さらに、外周縁と直交する方向、すなわち奥行き
方向の傾斜角は、30〜45度の範囲になるようにする
ことが好ましい。
【0029】(c)本発明の多数列空冷復水器は、上述
(3)の手段により、外周縁に沿って配置された空冷復
水器列下方の地面上に四角錐状の盛土、若しくは構造物
等を設けることにより、上述(a)に加え、若しくは上
述(a)、(b)に加え、無風時の冷却空気の流路縮小
による吸気口の吸い込み性能の低下を最低限に抑えつ
つ、強風時には空冷復水器に設けた吸気口方向への流速
を生じさせることができ、この流れの偏向により吸気口
の吸気効率が向上し、吸気口から空冷復水器に導入され
る吸気量を、さらに増大させ、多列型空冷復水器の冷却
効率を向上させることができる。
【0030】これにより、多列型空冷復水器の下方に大
きい風速の風が発生している場合、すなわち大きな風速
の風が吹き抜けている場合においても、多列型空冷復水
器の熱交換効率が低下して、発電プラント等の運転に支
障が生じるような、従来の多列型空冷復水器に発生する
ことのあった、不具合を解消することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の多列型空冷復水器
の実施の一形態を図面にもとづき説明する。図1は、本
発明の多列型空冷復水器の実施の第1形態を示す図で、
図1(a)は斜視図、図1(b)は、図1(a)に示す
矢視A−Aにおける底面図、図1(c)は、図1(a)
に示す矢視B−Bにおける部分横断面図である。
【0032】本実施の形態の多列型空冷復水器10は、
4本の支持梁8で支持され、地上10数mの高さにそれ
ぞれ下向きの吸気口2を設け、吸気口2の直上に配置し
たファン3で、吸気口2の下方の空間から空気7を吸い
込むようにした、4行×6列の空冷復水器1からなる。
各空冷復水器1に設けられる吸気口3は、図1(b)に
示すように、下方に開口する水平断面形状が円形の断面
積Aのものにされている。
【0033】また、空冷復水器1のうち、多列型空冷復
水器の外周縁6に沿って配置される外周縁空冷復水器1
1 の底面には、外周縁6から内方に向けて下降する、傾
斜角θが25〜45度程度にされた傾斜面18が設けら
れており、この外周縁空冷復水器11 に設けられる吸気
口2においては、水平より外周縁6と直交する方向の外
側に向けて傾斜角θで開口する配置とされ、Atanθ
の外側向きの開口面積を有するものにされている。
【0034】また、多列型空冷復水器10の隅部に配置
される4個の外周空冷復水器11 には、外周縁6から内
方に向けて下降する傾斜角θのほかに、多列型空冷復水
器10の対角線方向に隅部から内方に向けて下降する傾
斜角θ′が設けられている。この傾斜角θ′も前述した
傾斜角θと同程度の大きさにされている。
【0035】従って、この隅部に配置される外周縁空冷
復水器11 に設けられる吸気口2においては、水平より
対角線方向の外側に向いて傾斜角θ′で開口する配置と
されている。
【0036】このように形成された吸気口2から吸い込
まれた空気7は、図1(c)に示すように、ファン3の
上方に配置された熱交換器4内に立設された多数の冷却
管5の隣接部の間に押し込まれ、冷却管5と冷却管5の
間を上昇する。この隣接する冷却管5の間を上昇する空
気7によって、冷却管5の内部を流れる蒸気、すなわち
発電に使用され、図4に示すような蒸気管013で導入
され、連結管014で分岐され、外面にフィンを設けた
多数の冷却管5の内部に導入された蒸気は、冷却され水
に凝縮されて、冷却管5に連結されたドレン管015を
介して凝結水連結管016で回収され、再び加熱されて
発電タービンを駆動する蒸気等にされて発電プラントで
利用される。
【0037】本実施の形態の多列型空冷復水器10は、
空冷復水器1が4行×6列にして配置されて、各空冷復
水器1の吸気口2は略同一水平面をなして配置されてい
るにも拘わらず、空冷復水器1のうち、多列型空冷復水
器の外周縁6に沿って配置される外周縁空冷復水器11
の底面には、外周縁6から内方に向けて下降させた、傾
斜角25〜45度程度の傾斜面18が設けられており、
この外周縁空冷復水器11 に設けられる吸気口2におい
ては、水平より外周縁6と直交する方向の外側に向いて
傾斜角θで開口する配置とされ、この傾斜角θにより外
周縁空冷復水器11 の吸気効率を向上させる効果が十分
得られる。
【0038】すなわち、配列された空冷復水器1の底面
と地面9の間に形成されるトンネル状の空間に、外周縁
6の方向と直交する方向に大きい風速の空気7の流れが
発生しているとき、外周縁6に沿って配置される吸気口
2においては、水平より外側に向いた傾斜角θにされて
いるために、風上側第1列目に設けた吸気口には、空気
7の流れの総圧が作用し、多く流れ込んでくるようにな
る。さらに、この傾斜角θを25〜45度の範囲として
いるため、風上側第2列目以降に配置された空冷復水器
1の吸気性能が低下するようなことはない。
【0039】また、多列型空冷復水器10の隅部に配置
される4個の外周縁空冷復水器11には、外周縁6から
内方に向けて下降する傾斜角θのほかに、多列型空冷復
水器10の対角線方向に、隅部から内方に向けて下降す
る傾斜角θと同等の傾斜角θ′が設けられているため、
トンネル状の空間に外周縁6の方向と直交する方向以外
の風向の大きい風速の空気7の流れが発生していると
き、特に、多列型空冷復水器10の対角線方向に風向を
持つ大きな風速の空気7の流れが発生しているときに
は、隅部に設けた空冷復水器11 の底面に対角線方向に
設けた傾斜角θ′により、吸気効率を向上させる効果が
得られ、対角線方向、風上側第1列目、換言すれば、隅
部に設けた空冷復水器11 の吸気口には、空気7の流れ
の総圧が作用し、多く流れ込んでくるようになる。
【0040】なお、外周縁6に沿って配設した空冷復水
器1の吸気口2に設定する傾斜角θ、又は隅部に配設し
た空冷復水器1の吸気口2に対角線方向に設定する傾斜
角θ′の大きさは、多列型空冷復水器10の設置場所の
風条件に対応させて、任意に選択することができるもの
である。
【0041】このように、本実施の形態の多列型復水器
においては、特定方向の大きな風速の風が、空冷復水器
1の吸気口2の下方に発生している場合においても、空
冷復水器1の全てには、略均等の冷却空気7を隣接する
冷却管5の間に導入でき、傾斜角θ又はθ′を設けて、
冷却効率を向上させた風上側第1列目に配置された空冷
復水器11 の冷却効率の向上分を、そのまま多列型空冷
復水器10の冷却効率の向上とすることができるように
なる。
【0042】これにより、全ての空冷復水器に内蔵され
ている冷却管5の内部を通過する蒸気が、同様の熱交換
効率条件で復水できるようになり、全体としての多数列
復水器の熱交換効率を向上させることができ、発電プラ
ント等の運転に支障が生じるようなことがなくなる。
【0043】次に、図2は、本発明の多列型空冷復水器
の実施の第2形態を示す図で、図2(a)は斜視図、図
2(b)は、図2(a)に示す矢視C−Cにおける断面
図である。
【0044】本実施の形態においては、一部図示省略し
たが、図1に示す実施の形態のものに加えて、外周縁6
に沿って配設された空冷復水器1の各々に設けられた吸
気口2の下方近傍の地面9上に、各外周縁6上の直下位
置近傍に、各々の頂点20を形成するようにした4個の
四角錐19状の盛土を設けるようにした。なお、四角錐
の盛土19は、土盛りによる四角錐だけでなく、鉄鋼溶
接構造物等を設置して形成するようにして良く、さらに
各稜の長さが全て等しい正四角錐のものでなくても良い
ものである。
【0045】また、四角錐19の一辺の長さは、多列型
空冷復水器10の幅と略同一となるようにし、四角錐1
9の投影面積が、多数列空冷復水器の幅b×吸気口の高
さHで定義される吸気面積の20%以下となるように、
外周縁6に沿う方向、すなわち幅方向の傾斜角δは、3
0〜10度の範囲になるようにすることが好ましい。さ
らに、外周縁6と直交する方向、すなわち奥行き方向の
傾斜角δ′は30〜45度の範囲になるようにすること
が好ましい。
【0046】なお、図2(b)においては、四角錐20
の頂点19よりそれぞれ左側に示した傾斜角を外周縁6
と直交する方向、いわゆる奥行方向の傾斜角δ′で示し
ており、四角錐20の頂点19よりそれぞれ右側に示し
た傾斜角を外周縁6に沿う方向、いわゆる幅方向の傾斜
角δとして示している。
【0047】本実施の形態の多数列空冷復水器は、上述
の構成により、外周縁に沿って配置された空冷復水器列
下方の地面上に四角錐状の盛土、若しくは鉄鋼構造物等
を設けたことにより、無風時の流路縮小による吸気口2
の吸い込み性能の低下を最低限に抑えつつ、また強風発
生時には、空冷復水器1に設けた吸気口2方向への矢視
で示す空気7の流れが生じ、この流れの偏向により吸気
口2には動圧が作用するようになり、吸気効率が向上す
る。これにより、吸気口2から空冷復水器1に導入され
る吸気量を、図1に示す実施の第1形態の場合よりも、
さらに増大させ、多列型空冷復水器の冷却効率を向上さ
せることができる。
【0048】これにより、多列型空冷復水器の下方に大
きい風速の風が発生している場合においても、多列型空
冷復水器の熱交換効率が低下して、発電プラント等の運
転に支障が生じるような従来の多列型空冷復水器の不具
合を解消することができる。
【0049】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、何れの実施の形態においても、いかなる風速、い
かなる風向時においても、空冷復水器への吸入風量が設
計値を維持でき、発電プラントの連続運転が可能とな
り、信頼性が向上する。なお、上記強風時の風速の上限
値としては、ファン3の特性により異なるが、空気の動
圧のおおよそ2倍(=ρV2 ,但しV:風速、ρ:空気
密度)の圧力損失が増加しても、ファン3が失速しない
という条件により決定される。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の多列型空
冷復水器は、高所に空冷復水器を複数行×複数列略水平
に配置して、平面形が四辺形に形成され、下方に配置し
た吸気口から吸入した空気で、冷却管内を流れる蒸気を
冷却して復水するようにした、多列型空冷復水器の外周
縁に沿って配設された空冷復水器の各々の吸気口が、外
周縁より内方に向けて下降する傾斜を有するものにし
た。
【0051】これにより、特に、風の吹いてくる風上側
第1列目に配置され、強風時に吸気効率が低減する外周
縁に沿って配置された空冷復水器の吸気効率を、強風発
生時においても向上させることができ、しかも、この傾
斜面は、四辺形の外周縁に沿って配置された空冷復水器
の全てに設けるようにしているので、何れの方向から風
が吹くようなことがあっても、その風の風上側第1列目
に配置されることとなる、風上側第1列目の空冷復水器
の吸気口から吸入される吸気効率は向上する。
【0052】さらに、風上側第2列目以降の空冷復水器
の吸気口から吸入される冷却空気の吸気効率について
は、傾斜を設ける第1列目復水器の吸気口の傾斜角を2
5〜45度の、任意の大きさに設定することにより、第
1列目の吸気口の影響を殆ど受けないようにすることが
でき、第2列目以降の空冷復水器については、従来型の
多列型空冷復水器と同様の吸気効率を維持したままとす
ることができる。
【0053】従って、全ての空冷復水器に内蔵されてい
る冷却管の内部を通過する蒸気が、吸気効率を良くした
吸気口から導入される空気により同様の熱交換効率条件
で復水できるようになり、全体としての多数列復水器の
熱交換効率を向上させることができ、多数列空冷復水器
の下方を吹く風の方向、若しくは風速によって多列型空
冷復水器の熱交換効率が低下して、発電プラント等の運
転に支障が生じるようなことがあった、従来の多列型空
冷復水器に生じることのあった不具合を解消することが
できるようになる。
【0054】また、本発明の多列型空冷復水器は、多列
型空冷復水器の4隅部に配設される空冷復水器の各々に
設けられた吸気口には、四辺形にされた多列型空冷復水
器の対角線方向に、各隅部から内方に向けて下降する傾
斜を有するものにした。
【0055】これにより、多数列空冷復水器の対角線の
何れの方向から風が吹く場合には、吸気量が低減するこ
とのあった、四隅部に配置された空冷復水器の吸気効率
を向上させることができる。さらに、四隅に設ける空冷
復水器の傾斜角を、25〜45度の任意の大きさに設定
しておけば、四隅から対角線方向の第2列目以降に配置
された空冷復水器の吸気口から吸入される冷却空気の吸
気効率は、従来型と同様の吸気効率を維持できる。
【0056】従って、対角線方向又はこれに近い方向の
風が発生している場合においても、四隅部に配置された
空冷復水器を含む全ての空冷復水器に、略均等に冷却空
気が流入し、多数列空冷復水器の冷却効率をさらに向上
させることができる。
【0057】また、本発明の多列型空冷復水器は、外周
縁に沿って配設された空冷復水器の各々に設けられた吸
気口の下方近傍の地面上に、外周縁の直下位置近傍に頂
点を形成した四角錐状の盛土を設けるものにした。
【0058】これにより、空冷復水器の下方に形成さ
れ、吸気口から吸入される空気が通過する流路の無風時
の縮小による吸気口の吸い込み性能の低下を最低限に抑
えつつ、強風時には、吸気効率の低減する空冷復水器に
設けた吸気口方向への流速が生じ、この流れの偏向によ
り、吸気口の吸気効率を向上させ、吸気口から空冷復水
器に導入される吸気量をさらに増大させ、多列型空冷復
水器の冷却効率を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多列型空冷復水器の実施の第1形態を
示す図で、図1(a)は斜視図、図1(b)は、図1
(a)に示す矢視A−Aにおける底面図、図1(c)
は、図1(a)に示す矢視B−Bにおける部分横断面
図、
【図2】本発明の多列型空冷復水器の実施の第2形態を
示す図で、図2(a)は斜視図、図2(b)は、図2
(a)に示す矢視C−Cにおける断面図、
【図3】従来の多列型空冷復水器を示す図で、図3
(a)は斜視図、図3(b)は、図3(a)に示す矢視
D−Dにおける断面図、図3(c)は、空気の流れを示
す模式図,
【図4】従来の空冷復水器を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,01 空冷復水器 11 外周縁空冷復水器 12 内方空冷復水器 2,02 吸気口 3,03 ファン 4,04 熱交換器 5,05 冷却管 6 外周縁 7,07 空気 8,08 支持梁 9,09 地面 10,010 多列型空冷復水器 18 傾斜面 19 頂点 20 四角錐 011 取付板 012 ダクト 013 蒸気管 014 連結管 015 ドレン管 016 凝結水連結管 017 空冷復水器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下方に設けられた空間に開口させた吸気
    口から吸入した空気を、隣接させて設けた冷却管の間を
    上昇させて、前記冷却管内を流れる蒸気を前記空気で冷
    却して復水するようにした空冷復水器を、複数行×複数
    列略水平に配置して、平面形が四辺形に形成された多列
    型空冷復水器において、前記多列型空冷復水器の外周縁
    に沿って配設された前記空冷復水器の各々に設けられた
    前記吸気口には、前記外周縁より内方に向けて下降させ
    た傾斜が設けられていることを特徴とする多列型空冷復
    水器。
  2. 【請求項2】 前記多列型空冷復水器の四つの隅部に配
    設される前記空冷復水器の各々に設けられた前記吸気口
    には、前記多列型空冷復水器の対角線方向に隅部から内
    方に向けて下降させた傾斜が設けられていることを特徴
    とする請求項1の多列型空冷復水器。
  3. 【請求項3】 前記外周縁に沿って配設された前記空冷
    復水器の各々に設けられた前記吸気口の下方近傍の地面
    上に、前記外周縁の直下位置近傍に頂点が形成された、
    四角錐状の盛土が設けられていることを特徴とする請求
    項1または請求項2の多列型空冷復水器。
JP18826297A 1997-07-14 1997-07-14 多列型空冷復水器 Withdrawn JPH1137665A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18826297A JPH1137665A (ja) 1997-07-14 1997-07-14 多列型空冷復水器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18826297A JPH1137665A (ja) 1997-07-14 1997-07-14 多列型空冷復水器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1137665A true JPH1137665A (ja) 1999-02-12

Family

ID=16220604

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18826297A Withdrawn JPH1137665A (ja) 1997-07-14 1997-07-14 多列型空冷復水器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1137665A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8662482B2 (en) Natural draft air cooled steam condenser and method
US8302670B2 (en) Air guide for air cooled condenser
WO2017031494A1 (en) Dry cooling system for powerplants
US8776545B2 (en) Heat exchanger cooled by air fitted with a rigid panel forming a windscreen
US11933542B2 (en) Advanced large scale field-erected air cooled industrial steam condenser
US4020899A (en) Atmospheric cooling tower with dry-type heat exchangers
US2907554A (en) Cooling tower
US3976127A (en) Heat exchanger assemblies
KR20210053983A (ko) 개선된 대규모 현장 설치형 공랭식 산업용 증기 응축기
JPH1137665A (ja) 多列型空冷復水器
US20080210403A1 (en) Condensation Plant
CN107421348A (zh) 一种翅片倾斜布置的自然通风直接空冷系统
CN203454834U (zh) 机力通风空气冷却凝汽器
JP3612846B2 (ja) 空気調和機
KR20240093909A (ko) 응축 플랜트
US20230051944A1 (en) Air-cooled steam condenser with improved second stage condenser
US12018891B2 (en) Advanced large scale field-erected air cooled industrial steam condenser
JPH0610582B2 (ja) 集合型冷水塔
CA1118765A (en) Heat exchange apparatus utilizing thermal siphon pipes
CN118140106A (zh) 冷凝设备
JPH0612424Y2 (ja) 空気調和機
GB2031139A (en) Process and apparatus for correcting the draught in natural draught dry-process cooling towers
JPS6324377Y2 (ja)
JP2000018845A (ja) 復水器の冷却管装置
JPH073234Y2 (ja) 天井据付形空気調和機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20041005