JPH11354855A - 積層型圧電トランス - Google Patents
積層型圧電トランスInfo
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- JPH11354855A JPH11354855A JP10159266A JP15926698A JPH11354855A JP H11354855 A JPH11354855 A JP H11354855A JP 10159266 A JP10159266 A JP 10159266A JP 15926698 A JP15926698 A JP 15926698A JP H11354855 A JPH11354855 A JP H11354855A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 損失が比較的少なく、且つ機械振動品質係数
Qの高い積層支持構造を有する径方向対称振動モードを
利用した積層型圧電トランスを提供すること。 【解決手段】 この積層型圧電トランスは、両端主面に
電極が設けられると共に、互いに積層されて対向する厚
み方向に分極された一対の圧電セラミック円板1を入力
側,出力側でそれぞれ所定数(3つ)重ねた上で互いに
積層した圧電セラミック円柱の径方向対称振動モードを
利用するもので、積層支持構造として圧電セラミック円
柱は中心部が開孔された開孔部6を有すると共に、両端
主面には中心に孔部を有する圧着円板3が配備され、開
孔部6及び孔部にはボルト2が圧着円板3から突出する
ように貫通され、ボルト2の突出部分はナット4により
圧電セラミック円柱の厚み方向に固定された構成を有し
ている。この積層支持構造に加え、各リード線を開孔部
6から取り出すリード線取り出し構造も付加できる。
Qの高い積層支持構造を有する径方向対称振動モードを
利用した積層型圧電トランスを提供すること。 【解決手段】 この積層型圧電トランスは、両端主面に
電極が設けられると共に、互いに積層されて対向する厚
み方向に分極された一対の圧電セラミック円板1を入力
側,出力側でそれぞれ所定数(3つ)重ねた上で互いに
積層した圧電セラミック円柱の径方向対称振動モードを
利用するもので、積層支持構造として圧電セラミック円
柱は中心部が開孔された開孔部6を有すると共に、両端
主面には中心に孔部を有する圧着円板3が配備され、開
孔部6及び孔部にはボルト2が圧着円板3から突出する
ように貫通され、ボルト2の突出部分はナット4により
圧電セラミック円柱の厚み方向に固定された構成を有し
ている。この積層支持構造に加え、各リード線を開孔部
6から取り出すリード線取り出し構造も付加できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として径方向対
称振動モードを利用した積層型圧電トランスであって、
詳しくは積層支持構造並びにリード線の取り出し構造を
改良した積層型圧電トランスに関する。
称振動モードを利用した積層型圧電トランスであって、
詳しくは積層支持構造並びにリード線の取り出し構造を
改良した積層型圧電トランスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯テレビやノート型パソコンを
始めとする各種携帯型電子機器が普及しており、これら
の機器には直流電圧を供給するためにACアダプターが
用いられている。このACアダプターに用いられる電子
部品の中で体積が大きく、且つACアダプターの交換効
率に影響を及ぼすものが電磁トランスである。
始めとする各種携帯型電子機器が普及しており、これら
の機器には直流電圧を供給するためにACアダプターが
用いられている。このACアダプターに用いられる電子
部品の中で体積が大きく、且つACアダプターの交換効
率に影響を及ぼすものが電磁トランスである。
【0003】最近、ACアダプターに対する高効率化,
小型低背化,電磁ノイズの低減や低消費電力化の要求が
高まり、電磁式トランスに代わるものとして様々なタイ
プの圧電トランスの研究開発が検討されている。
小型低背化,電磁ノイズの低減や低消費電力化の要求が
高まり、電磁式トランスに代わるものとして様々なタイ
プの圧電トランスの研究開発が検討されている。
【0004】この圧電トランスでは、出力インピーダン
ス及び負荷抵抗をマッチングした上、高効率を実現する
ために、出力端の制動容量を大きくする必要がある。こ
うした問題を解決するために様々な積層型圧電トランス
が提案されている。
ス及び負荷抵抗をマッチングした上、高効率を実現する
ために、出力端の制動容量を大きくする必要がある。こ
うした問題を解決するために様々な積層型圧電トランス
が提案されている。
【0005】例えば図5の斜視図に示される積層型圧電
トランスの場合、両端主面に電極が設けられた一対の圧
電セラミック円板1a,1bを積層して圧電セラミック
円柱と成したもので、トランス入力側の圧電セラミック
円板1aの一端主面の電極には入力用リード線を介して
入力端子が接続され、トランス出力側の圧電セラミック
円板1bの一端主面の電極には出力用リード線を介して
出力端子が接続され、圧電セラミック円板1a,1bの
間の電極(内部電極)には駆動用リード線を介して電源
に接続されている。
トランスの場合、両端主面に電極が設けられた一対の圧
電セラミック円板1a,1bを積層して圧電セラミック
円柱と成したもので、トランス入力側の圧電セラミック
円板1aの一端主面の電極には入力用リード線を介して
入力端子が接続され、トランス出力側の圧電セラミック
円板1bの一端主面の電極には出力用リード線を介して
出力端子が接続され、圧電セラミック円板1a,1bの
間の電極(内部電極)には駆動用リード線を介して電源
に接続されている。
【0006】この積層型圧電トランスでは、一対の圧電
セラミック円板1a,1bが互いに積層されて対向する
厚み方向(白矢印で示す方向)に分極されており、圧電
セラミック円柱における径方向(圧電セラミック円板1
aの一端主面における黒矢印で示す方向)対称振動モー
ドを利用するようになっている。圧電セラミック材料で
は多くの場合、円柱構造にすれば径方向振動の電気機械
結合係数Krが大きくなり、これによって積層型圧電ト
ランスは大電力の転送に適するため、今後の利用が期待
されている。
セラミック円板1a,1bが互いに積層されて対向する
厚み方向(白矢印で示す方向)に分極されており、圧電
セラミック円柱における径方向(圧電セラミック円板1
aの一端主面における黒矢印で示す方向)対称振動モー
ドを利用するようになっている。圧電セラミック材料で
は多くの場合、円柱構造にすれば径方向振動の電気機械
結合係数Krが大きくなり、これによって積層型圧電ト
ランスは大電力の転送に適するため、今後の利用が期待
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した図5に示す積
層型圧電トランスの場合、一対の圧電セラミック円板を
積層した圧電セラミック円柱構造としているが、こうし
た構造ではノード点が中心部にしかないために支持が難
しいばかりでなく、入出力用や駆動用のリード線を振動
(振幅)が大きい圧電セラミック円柱の外側から取り出
しているため、縦−縦圧電効果を利用するタイプの積層
型圧電トランスよりも機械振動品質係数Qや効率が低く
なり、温度上昇も大きく、これによって伝送電力が制限
されてしまうという問題がある。
層型圧電トランスの場合、一対の圧電セラミック円板を
積層した圧電セラミック円柱構造としているが、こうし
た構造ではノード点が中心部にしかないために支持が難
しいばかりでなく、入出力用や駆動用のリード線を振動
(振幅)が大きい圧電セラミック円柱の外側から取り出
しているため、縦−縦圧電効果を利用するタイプの積層
型圧電トランスよりも機械振動品質係数Qや効率が低く
なり、温度上昇も大きく、これによって伝送電力が制限
されてしまうという問題がある。
【0008】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、損失が比較的少な
く、且つ機械振動品質係数Qの高い積層支持構造並びに
リード線取り出し構造を有する径方向対称振動モードを
利用した積層型圧電トランスを提供することにある。
なされたもので、その技術的課題は、損失が比較的少な
く、且つ機械振動品質係数Qの高い積層支持構造並びに
リード線取り出し構造を有する径方向対称振動モードを
利用した積層型圧電トランスを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、両端主
面に電極が設けられると共に、互いに積層されて対向す
る厚み方向に分極された一対の圧電セラミック円板をト
ランス入力側,トランス出力側でそれぞれ所定数重ねた
上で互いに積層して圧電セラミック円柱と成すことによ
り該圧電セラミック円柱の径方向対称振動モードを利用
する積層型圧電トランスにおいて、圧電セラミック円柱
は中心部が開孔された開孔部を有すると共に、両端主面
には中心に孔部を有する圧着円板が配備され、開孔部及
び孔部にはボルトが圧着円板表面から突出するように貫
通され、ボルトの突出部分はナットにより圧電セラミッ
ク円柱の厚み方向に固定された積層支持構造を有する積
層型圧電トランスが得られる。
面に電極が設けられると共に、互いに積層されて対向す
る厚み方向に分極された一対の圧電セラミック円板をト
ランス入力側,トランス出力側でそれぞれ所定数重ねた
上で互いに積層して圧電セラミック円柱と成すことによ
り該圧電セラミック円柱の径方向対称振動モードを利用
する積層型圧電トランスにおいて、圧電セラミック円柱
は中心部が開孔された開孔部を有すると共に、両端主面
には中心に孔部を有する圧着円板が配備され、開孔部及
び孔部にはボルトが圧着円板表面から突出するように貫
通され、ボルトの突出部分はナットにより圧電セラミッ
ク円柱の厚み方向に固定された積層支持構造を有する積
層型圧電トランスが得られる。
【0010】又、本発明によれば、上記積層型圧電トラ
ンスにおいて、ナットの口径は開孔部の口径未満であ
り、圧着円板のナット周囲の部分にはリード線取り出し
穴が設けられ、一対の圧電セラミック円板相互間におけ
る電極に接続されたリード線をリード線取り出し穴を通
して外部へ引き出すリード線取り出し構造を有する積層
型圧電トランスが得られる。
ンスにおいて、ナットの口径は開孔部の口径未満であ
り、圧着円板のナット周囲の部分にはリード線取り出し
穴が設けられ、一対の圧電セラミック円板相互間におけ
る電極に接続されたリード線をリード線取り出し穴を通
して外部へ引き出すリード線取り出し構造を有する積層
型圧電トランスが得られる。
【0011】
【発明の実施の形態例】以下に実施例を挙げ、本発明の
積層型圧電トランスについて、図面を参照して詳細に説
明する。
積層型圧電トランスについて、図面を参照して詳細に説
明する。
【0012】図1は、本発明の実施例1に係る積層型圧
電トランスの基本構成を示したもので、同図(a)はそ
の平面図に関するもの,同図(b)はその側面断面図に
関するものである。この積層型圧電トランスは、両端主
面に電極が設けられると共に、互いに積層されて対向す
る厚み方向に分極された一対の圧電セラミック円板1を
入力側,出力側でそれぞれ所定数(ここでは3つ)重ね
た上で互いに積層して圧電セラミック円柱と成すことに
より圧電セラミック円柱の径方向対称振動モードを利用
するもので、積層支持構造として圧電セラミック円柱は
中心部が開孔された開孔部6を有すると共に、両端主面
には中心に孔部を有する圧着円板3が配備され、開孔部
6及び孔部にはボルト2が圧着円板3から突出するよう
に貫通され、ボルト2の突出部分はナット4により圧電
セラミック円柱の厚み方向に固定された構成を有してい
る。
電トランスの基本構成を示したもので、同図(a)はそ
の平面図に関するもの,同図(b)はその側面断面図に
関するものである。この積層型圧電トランスは、両端主
面に電極が設けられると共に、互いに積層されて対向す
る厚み方向に分極された一対の圧電セラミック円板1を
入力側,出力側でそれぞれ所定数(ここでは3つ)重ね
た上で互いに積層して圧電セラミック円柱と成すことに
より圧電セラミック円柱の径方向対称振動モードを利用
するもので、積層支持構造として圧電セラミック円柱は
中心部が開孔された開孔部6を有すると共に、両端主面
には中心に孔部を有する圧着円板3が配備され、開孔部
6及び孔部にはボルト2が圧着円板3から突出するよう
に貫通され、ボルト2の突出部分はナット4により圧電
セラミック円柱の厚み方向に固定された構成を有してい
る。
【0013】又、この積層型圧電トランスでは、圧電セ
ラミック円柱の外部側面における一対の圧電セラミック
円板1相互間の電極にあって、トランス入力側で分極の
向きが互いに対向する間に存在するもの同士を入力用リ
ード線7aで接続し、トランス出力側で分極の向きが互
いに対向する間に存在するもの同士を出力用リード線7
bで接続し、トランス入力側及びトランス出力側で分極
の向きが互いに相反する間に存在するもの同士及び圧着
円板3側の両端側のものを駆動用リード線8で接続して
いる。
ラミック円柱の外部側面における一対の圧電セラミック
円板1相互間の電極にあって、トランス入力側で分極の
向きが互いに対向する間に存在するもの同士を入力用リ
ード線7aで接続し、トランス出力側で分極の向きが互
いに対向する間に存在するもの同士を出力用リード線7
bで接続し、トランス入力側及びトランス出力側で分極
の向きが互いに相反する間に存在するもの同士及び圧着
円板3側の両端側のものを駆動用リード線8で接続して
いる。
【0014】このうち、両端主面(表裏面)に銀による
電極が設けられた圧電セラミック円板1は、外径が10
mm,厚みが1mmであり、中心部に設けられた開孔部
6の口径が1.5mmとなっており、中心軸方向に分極
されている。圧電セラミック円板1相互間の内部電極は
厚みが10μmとなっており、図示するものでは総計1
2枚の圧電セラミック円板1による圧電セラミック円柱
における両端面に厚みが1mmのステンレス製の圧着円
板3を配備し、ボルト2を開孔部6及び圧着円板3の孔
部に貫通させた上でその突出部分をナット4で締めた積
層支持構造としている。尚、ナット4を締めた状態で更
にナット4から突出するボルト2の端部は実装基板上に
支持される。
電極が設けられた圧電セラミック円板1は、外径が10
mm,厚みが1mmであり、中心部に設けられた開孔部
6の口径が1.5mmとなっており、中心軸方向に分極
されている。圧電セラミック円板1相互間の内部電極は
厚みが10μmとなっており、図示するものでは総計1
2枚の圧電セラミック円板1による圧電セラミック円柱
における両端面に厚みが1mmのステンレス製の圧着円
板3を配備し、ボルト2を開孔部6及び圧着円板3の孔
部に貫通させた上でその突出部分をナット4で締めた積
層支持構造としている。尚、ナット4を締めた状態で更
にナット4から突出するボルト2の端部は実装基板上に
支持される。
【0015】このような積層支持構造の積層型圧電トラ
ンスでは、要求される圧電トランスの昇圧比によって圧
電セラミック円柱を成すためにトランス入力側及びトラ
ンス出力側で要する圧電セラミック円板1の使用枚数
(積層数)が決められる。
ンスでは、要求される圧電トランスの昇圧比によって圧
電セラミック円柱を成すためにトランス入力側及びトラ
ンス出力側で要する圧電セラミック円板1の使用枚数
(積層数)が決められる。
【0016】図2は、この積層型圧電トランスの駆動周
波数f(kHz)に対する出力電力P2(W)及び効率
η(%)の特性を示したものである。但し、ここでは負
荷にトランスがマッチングするために80Ωの負荷抵抗
を用いている。
波数f(kHz)に対する出力電力P2(W)及び効率
η(%)の特性を示したものである。但し、ここでは負
荷にトランスがマッチングするために80Ωの負荷抵抗
を用いている。
【0017】図2からは、実施例1の積層型圧電トラン
スの場合、駆動周波数における450kHzから470
kHzまでの範囲で90%の最大効率が得られ、しかも
出力電力も充分なものであることが判る。因みに、出力
電力に関係する機械振動品質係数Qはボルト2及びナッ
ト4の締めの強さに依存し、この強さを適切に調整すれ
ば縦−縦圧電効果を利用する積層型圧電トランスと同じ
大きさの800前後の値が得られるので、ここでの出力
電力はそうした条件下での調整後の計測結果を示してい
る。
スの場合、駆動周波数における450kHzから470
kHzまでの範囲で90%の最大効率が得られ、しかも
出力電力も充分なものであることが判る。因みに、出力
電力に関係する機械振動品質係数Qはボルト2及びナッ
ト4の締めの強さに依存し、この強さを適切に調整すれ
ば縦−縦圧電効果を利用する積層型圧電トランスと同じ
大きさの800前後の値が得られるので、ここでの出力
電力はそうした条件下での調整後の計測結果を示してい
る。
【0018】図3は、本発明の実施例2に係る積層型圧
電トランスの基本構成を示したもので、同図(a)はそ
の平面図に関するもの,同図(b)はその側面断面図に
関するものである。
電トランスの基本構成を示したもので、同図(a)はそ
の平面図に関するもの,同図(b)はその側面断面図に
関するものである。
【0019】この積層型圧電トランスの場合、実施例1
のものと比べ、積層支持構造を同様なものとした上、こ
れを改良したリード線取り出し構造として、ナット5の
口径は開孔部6の口径未満であり、圧着円板3のナット
5周囲の部分にはリード線取り出し穴9が設けられ、一
対の圧電セラミック円板1相互間における電極に接続さ
れたリード線(入力用リード線7a,出力用リード線7
b,駆動用リード線8)をリード線取り出し穴9を通し
て外部へ引き出す構成を付加した点が相違している。
のものと比べ、積層支持構造を同様なものとした上、こ
れを改良したリード線取り出し構造として、ナット5の
口径は開孔部6の口径未満であり、圧着円板3のナット
5周囲の部分にはリード線取り出し穴9が設けられ、一
対の圧電セラミック円板1相互間における電極に接続さ
れたリード線(入力用リード線7a,出力用リード線7
b,駆動用リード線8)をリード線取り出し穴9を通し
て外部へ引き出す構成を付加した点が相違している。
【0020】即ち、このリード線取り出し構造を有する
積層型圧電トランスでは、圧電セラミック円柱の内部側
面である開孔部6における一対の圧電セラミック円板1
相互間の電極にあって、トランス入力側で分極の向きが
互いに対向する間に存在するもの同士を接続した入力用
リード線7aを一方の圧着円板3のリード線取り出し穴
9を通して外部へ引き出し、トランス出力側で分極の向
きが互いに対向する間に存在するもの同士を接続した出
力用リード線7bを他方の圧着円板3のリード線取り出
し穴9を通して外部へ引き出し、トランス入力側及びト
ランス出力側でで分極の向きが互いに相反する間に存在
するもの同士及び圧着円板3側の両端側のものを接続し
た駆動用リード線8を双方の圧着円板3のリード線取り
出し穴9を通して外部へ引き出している。
積層型圧電トランスでは、圧電セラミック円柱の内部側
面である開孔部6における一対の圧電セラミック円板1
相互間の電極にあって、トランス入力側で分極の向きが
互いに対向する間に存在するもの同士を接続した入力用
リード線7aを一方の圧着円板3のリード線取り出し穴
9を通して外部へ引き出し、トランス出力側で分極の向
きが互いに対向する間に存在するもの同士を接続した出
力用リード線7bを他方の圧着円板3のリード線取り出
し穴9を通して外部へ引き出し、トランス入力側及びト
ランス出力側でで分極の向きが互いに相反する間に存在
するもの同士及び圧着円板3側の両端側のものを接続し
た駆動用リード線8を双方の圧着円板3のリード線取り
出し穴9を通して外部へ引き出している。
【0021】この積層型圧電トランスの場合、実施例1
の場合の積層支持構造に加えてリード線取り出し構造が
付加されているが、圧電セラミック円柱の中心部の振動
速度は外側の振動速度よりも小さく、その中心部から各
リード線を取り出しているため、機械振動品質係数Qの
リード線による低下が一層減少され、1000前後の値
が得られる。
の場合の積層支持構造に加えてリード線取り出し構造が
付加されているが、圧電セラミック円柱の中心部の振動
速度は外側の振動速度よりも小さく、その中心部から各
リード線を取り出しているため、機械振動品質係数Qの
リード線による低下が一層減少され、1000前後の値
が得られる。
【0022】図4は、この積層型圧電トランスの駆動周
波数f(kHz)に対する出力電力P2(W)及び効率
η(%)の特性を示したものである。但し、ここでも負
荷にトランスがマッチングするために80Ωの負荷抵抗
を用いている。
波数f(kHz)に対する出力電力P2(W)及び効率
η(%)の特性を示したものである。但し、ここでも負
荷にトランスがマッチングするために80Ωの負荷抵抗
を用いている。
【0023】図4からは、実施例2の積層型圧電トラン
スの場合、駆動周波数における450kHzから470
kHzまでの範囲で95%の最大効率が得られ、出力電
力も充分なものであり、既存のACアダプタ用圧電トラ
ンスと同等の性能を持つことが判る。
スの場合、駆動周波数における450kHzから470
kHzまでの範囲で95%の最大効率が得られ、出力電
力も充分なものであり、既存のACアダプタ用圧電トラ
ンスと同等の性能を持つことが判る。
【0024】尚、上述した各実施例の積層型圧電トラン
スでは変成比が1:1で同じ場合の構成について説明し
たが、変成比が異なる構成の場合においても同様に適用
でき、同等な効果が得られる。
スでは変成比が1:1で同じ場合の構成について説明し
たが、変成比が異なる構成の場合においても同様に適用
でき、同等な効果が得られる。
【0025】
【発明の効果】以上に示したように、本発明の積層型圧
電トランスによれば、両端主面に電極が設けられると共
に、互いに積層されて対向する厚み方向に分極された一
対の圧電セラミック円板をトランス入力側,トランス出
力側でそれぞれ所定数重ねた上で互いに積層した圧電セ
ラミック円柱の中心部に開孔部を設け、この開孔部を用
いてボルト及びナットで締めた積層支持構造としている
ので、径方向振動モードを利用する際に安定して損失が
小さく、しかも比較的高い機械振動品質係数Qが得られ
るようになる。又、本発明の積層型圧電トランスによれ
ば、こうした積層支持構造に加えて圧電セラミック円柱
の開孔部から各リード線を取り出すリード線取り出し構
造としているので、この場合にはリード線による機械振
動品質係数Qの低下が一層抑制され、高い機械振動品質
係数Qが得られるようになる。
電トランスによれば、両端主面に電極が設けられると共
に、互いに積層されて対向する厚み方向に分極された一
対の圧電セラミック円板をトランス入力側,トランス出
力側でそれぞれ所定数重ねた上で互いに積層した圧電セ
ラミック円柱の中心部に開孔部を設け、この開孔部を用
いてボルト及びナットで締めた積層支持構造としている
ので、径方向振動モードを利用する際に安定して損失が
小さく、しかも比較的高い機械振動品質係数Qが得られ
るようになる。又、本発明の積層型圧電トランスによれ
ば、こうした積層支持構造に加えて圧電セラミック円柱
の開孔部から各リード線を取り出すリード線取り出し構
造としているので、この場合にはリード線による機械振
動品質係数Qの低下が一層抑制され、高い機械振動品質
係数Qが得られるようになる。
【図1】本発明の実施例1に係る積層型圧電トランスの
基本構成を示したもので、(a)はその平面図に関する
もの,(b)はその側面断面図に関するものである。
基本構成を示したもので、(a)はその平面図に関する
もの,(b)はその側面断面図に関するものである。
【図2】図1に示す積層型圧電トランスの駆動周波数に
対する出力電力及び効率の特性を示したものである。
対する出力電力及び効率の特性を示したものである。
【図3】本発明の実施例2に係る積層型圧電トランスの
基本構成を示したもので、(a)はその平面図に関する
もの,(b)はその側面断面図に関するものである。
基本構成を示したもので、(a)はその平面図に関する
もの,(b)はその側面断面図に関するものである。
【図4】図3に示す積層型圧電トランスの駆動周波数に
対する出力電力及び効率の特性を示したものである。
対する出力電力及び効率の特性を示したものである。
【図5】従来の積層型圧電トランスの外観構成を示した
斜視図である。
斜視図である。
1,1a,1b 圧電セラミック円板 2 ボルト 3 圧着円板 4,5 ナット 6 開孔部 7a 入力用リード線 7b 出力用リード線 8 駆動用リード線 9 リード線取り出し穴
Claims (2)
- 【請求項1】 両端主面に電極が設けられると共に、互
いに積層されて対向する厚み方向に分極された一対の圧
電セラミック円板をトランス入力側,トランス出力側で
それぞれ所定数重ねた上で互いに積層して圧電セラミッ
ク円柱と成すことにより該圧電セラミック円柱の径方向
対称振動モードを利用する積層型圧電トランスにおい
て、前記圧電セラミック円柱は中心部が開孔された開孔
部を有すると共に、両端主面には中心に孔部を有する圧
着円板が配備され、前記開孔部及び前記孔部にはボルト
が前記圧着円板表面から突出するように貫通され、前記
ボルトの突出部分はナットにより前記圧電セラミック円
柱の厚み方向に固定された積層支持構造を有することを
特徴とする積層型圧電トランス。 - 【請求項2】 請求項1記載の積層型圧電トランスにお
いて、前記ナットの口径は前記開孔部の口径未満であ
り、前記圧着円板の前記ナット周囲の部分にはリード線
取り出し穴が設けられ、前記一対の圧電セラミック円板
相互間における前記電極に接続されたリード線を前記リ
ード線取り出し穴を通して外部へ引き出すリード線取り
出し構造を有することを特徴とする積層型圧電トラン
ス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10159266A JPH11354855A (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | 積層型圧電トランス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10159266A JPH11354855A (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | 積層型圧電トランス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11354855A true JPH11354855A (ja) | 1999-12-24 |
Family
ID=15690025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10159266A Withdrawn JPH11354855A (ja) | 1998-06-08 | 1998-06-08 | 積層型圧電トランス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11354855A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002261349A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-13 | Taiheiyo Cement Corp | 圧電トランスおよびac−dcコンバータ |
CN102110769A (zh) * | 2009-12-25 | 2011-06-29 | 北京为华新光电子有限公司 | 压电变压器及其封装结构 |
JP2015061055A (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-30 | 太平洋セメント株式会社 | 圧電トランス |
CN109360886A (zh) * | 2018-11-20 | 2019-02-19 | 武汉理工大学 | 升压压电变压器及升压方法 |
CN109545952A (zh) * | 2018-11-20 | 2019-03-29 | 武汉理工大学 | 降压压电变压器及降压方法 |
-
1998
- 1998-06-08 JP JP10159266A patent/JPH11354855A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002261349A (ja) * | 2001-03-05 | 2002-09-13 | Taiheiyo Cement Corp | 圧電トランスおよびac−dcコンバータ |
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JP2015061055A (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-30 | 太平洋セメント株式会社 | 圧電トランス |
CN109360886A (zh) * | 2018-11-20 | 2019-02-19 | 武汉理工大学 | 升压压电变压器及升压方法 |
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Legal Events
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041108 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050425 |
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A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070206 |