JPH11351224A - アルミ系ワークヘのナット接合方法 - Google Patents

アルミ系ワークヘのナット接合方法

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JPH11351224A
JPH11351224A JP15726398A JP15726398A JPH11351224A JP H11351224 A JPH11351224 A JP H11351224A JP 15726398 A JP15726398 A JP 15726398A JP 15726398 A JP15726398 A JP 15726398A JP H11351224 A JPH11351224 A JP H11351224A
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JP
Japan
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nut
work
spindle
aluminum
annular projection
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP15726398A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Horimuki
俊之 堀向
Toshio Nakazato
敏雄 中里
Hironobu Takeda
浩宣 武田
Kimihisa Fujishita
公壽 藤下
Yasunari Wakizaka
泰成 脇坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11351224A publication Critical patent/JPH11351224A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】アルミ系ワークにアルミ系ナットを接合し得る
ようにする。 【解決手段】ナット2の本体部20のワーク1に対する
接合面21の外周縁部に環状突起22を形成すると共
に、本体部20の外周の接合面21寄りの部分に外方に
張り出すフランジ部23を形成する。ワーク1に向けて
進退自在なスピンドル4をその先端部にナット2を保持
させた状態でワーク1側に前進させ、環状突起22がワ
ーク1に当接してスピンドル4のそれ以上の前進が規制
されたときのスピンドル4の位置を基準位置Aとして記
憶する。次に、スピンドル4を一旦後退させ、基準位置
Aを所定距離Lだけ越えた接合完了位置Bまでスピンド
ル4を回転させつつ前進させる。これにより、環状突起
22がワーク1に回転しつつ当接し、摩擦熱で環状突起
22が溶融して、ナット2がワーク1に摩擦溶接され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミまたはアル
ミ合金から成るアルミ系ワークにナットを接合する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鉄系ワークにナットを接合する場
合は、鉄製のナットをワークにプロジェクション溶接で
接合しているが、アルミ系ワークは導電性が良く、ナッ
トとの接合面の抵抗値が小さくなるため、プロジェクシ
ョン溶接を行うには大電流を通電する必要があり、接合
面の抵抗値の僅かなばらつきでも通電時のジュール熱に
大きな差を生じて、ナットの接合(溶接)状態にばらつ
きを生ずることになり、溶接条件の管理が非常に難しく
なる。
【0003】そこで、ワークがアルミ系のものである場
合は、一般に、表面処理を施した鉄製ナットをかしめで
ワークに接合している。然し、この方法では、かしめ中
にナットの表面処理被膜がとれ、電蝕を生ずるおそれが
ある。この場合、アルミまたはアルミ合金から成るアル
ミ系ナットをアルミ系ワークにかしめで接合することも
考えられるが、アルミ系ナットではかしめ部に割れを生
じ易く、実現は困難である。
【0004】ところで、従来、端子板に接点を接合する
方法として、特開平7−282675号公報により、接
点を回転させつつ端子板に押し付けて、端子板に接点を
摩擦溶接する方法が知られている。
【0005】この技術を利用し、アルミ系ナットを回転
させつつアルミ系ワークに押し付けて、ワークにナット
を摩擦溶接することも考えられるが、この場合、ワーク
とナットとの接合面の面精度が確保されていないと、接
合面のナット内周縁部側の部分のみが摩擦溶接され、ナ
ットに締結するボルトの締付トルクに対する接合強度を
確保できなくなることがあるため、面精度の確保が必要
になり、また、ナットの回転による摩擦熱で溶融した金
属の接合面からの張り出しによるバリを生じ、そのた
め、後加工でのバリ取りが必要になり、コストが高くな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の点に
鑑み、アルミ系ワークにアルミ系ナットを摩擦溶接で良
好に接合し得るようにした低コストの接合方法を提供す
ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく、
本発明は、アルミまたはアルミ合金から成るアルミ系ワ
ークにナットを接合する方法において、ナットをアルミ
またはアルミ合金から成るアルミ系ナットとし、ナット
の本体部のワークに対する接合面の外周縁部にワーク側
に突出する環状突起を形成すると共に、ナットの本体部
の外周の前記接合面寄りの部分に径方向外方に張り出す
フランジ部を形成し、ナットを回転させつつ前記環状突
起をワークに押し付け、環状突起を摩擦熱で溶融させ
て、ナットをワークに摩擦溶接している。
【0008】本発明によれば、ナットとワークとの接合
面の面精度がラフであっても、ナットは環状突起を形成
したナット本体部の外周縁側の部分で確実にワークに摩
擦溶接されることになり、締付トルクに対するナットの
接合強度を十分に確保できる。また、ナット本体部のワ
ークに対する接合面の外方にバリが張り出しても、この
バリはフランジ部で目隠しされ、そのため、後加工でバ
リを除去する必要がなくなる。かくて、接合面の高精度
の加工やバリ取り加工が不要になり、コストが安くな
る。
【0009】ところで、上記したナットの摩擦溶接は、
ワークに向けて進退自在なスピンドルの先端部にナット
を保持させた状態でスピンドルを回転させつつワーク側
に前進させることで行うが、スピンドルの前進ストロー
ク端位置を一義的に決定すると、ワークの板厚のばらつ
き等でワークの接合面の位置がスピンドルの進退方向に
ずれた場合、環状突起の溶融不足による強度低下や、逆
に、環状突起の過度の溶融でフランジ部までがワークに
接触して、フランジ部の外方へのバリの張り出しを生ず
る。これに対し、ワークに向けて進退自在なスピンドル
の先端部にナットを保持させた状態でスピンドルを回転
せずにワーク側に前進させ、前記環状突起がワークに当
接してそれ以上の前進が規制されたときのスピンドルの
位置を基準位置として記憶し、次に、スピンドルを後退
させて前記環状突起をワークから一旦離間させた後、前
記基準位置を所定距離だけ越えた位置までスピンドルを
回転させつつ前進させるようにし、前記所定距離を環状
突起の突出高さより若干短く設定しておけば、ワークの
接合面の位置がスピンドルの進退方向にずれても、環状
突起をその基端部を残して過不足なく溶融でき、強度低
下やフランジ部からのバリの張り出しを生ずることなく
ナットを良好に摩擦溶接できる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1を参照して、1はアルミまた
はアルミ合金から成る板状のアルミ系ワーク、2はアル
ミまたはアルミ合金から成るアルミ系ナットであり、ワ
ーク1をセットする治具3と、治具3の上方に上下動自
在に設けたスピンドル4とを備える接合装置を用いて、
ナット2をワーク1に接合する。
【0011】ナット2の本体部20のワーク1に対する
接合面21の外周縁部にはワーク1側、即ち、下方に突
出する環状突起22が形成されており、また、本体部2
0の外周の接合面21寄りの部分には径方向外方に張り
出すフランジ部23が形成されている。更に、本体部2
0の前記接合面21の内周縁部には、ワーク1に形成し
た下穴1aに嵌合する、環状突起22よりも下方にのび
るボス部24が形成されている。
【0012】スピンドル4の下端には、ナット2をその
本体部20において嵌合保持するソケット部4aが設け
られており、このソケット部4aに複数の開閉自在なチ
ャック爪(図示せず)を設け、チャック爪を閉じること
によりナット2の本体部20を把持し、ナット2がソケ
ット部4aから脱落することを防止している。
【0013】治具3には、ワーク1の下穴1aに嵌合す
る芯決めピン3aが上下動自在に設けられており、芯決
めピン3aの上端部にナット2のねじ穴に嵌合するテー
パー状のピン部3bを突設している。
【0014】ナット2の接合に際しては、先ず、ナット
2をソケット部4aに保持させた状態でスピンドル4を
回転せずに上方の接合開始位置からワーク1側に前進、
即ち、下降させる。これによれば、図1(A)に示す如
く、芯決めピン3aの上端のピン部3bがナット2のね
じ穴に嵌合して、ワーク1の下穴1aに対しナット2が
芯合わせされ、この状態で芯決めピン3aを押し下げつ
つナット2が下降し、ボス部24が下穴1aに嵌合す
る。そして、図1(B)に示す如く、ナット2の環状突
起22がワーク1の上面に当接したところでスピンドル
4のそれ以上の下降が規制され、このときのスピンドル
4の位置を基準位置Aとして記憶する。
【0015】次に、スピンドル4をボス部24が下穴1
aから抜けない範囲で若干上昇させて、図1(C)に示
す如く、ナット2の環状突起22をワーク1から一旦離
間させると共に、芯決めピン3aを下方に逃がす。次
に、スピンドル4を回転させつつ下降させる。これによ
れば、前記基準位置Aに下降したところでナット2の環
状突起22がワーク1の上面に回転しつつ接触し、摩擦
熱により環状突起22が溶融する。かくて、スピンドル
4は基準位置Aを越えて下降可能となり、この下降でナ
ット2がワーク1に摩擦溶接される。そして、図1
(D)に示す如く、基準位置Aを所定距離Lだけ越えた
接合完了位置Bにスピンドル4が到達したところでスピ
ンドル4の回転及び下降を停止し、その後チャック爪を
開いてスピンドル4を上方位置に復帰させる。
【0016】以上の方法によれば、ナット2とワーク1
との接合面の面精度がラフであっても、ナット2は、環
状突起22を形成した本体部20の外周縁部で確実にワ
ーク1に摩擦溶接されることになり、ナット2に締結す
るボルトの締付トルクに対する接合強度を十分に確保で
きる。
【0017】ところで、ワーク1の板厚のばらつきや、
治具3とワーク1との間、或いは、ソケット部4aとナ
ット2との間への異物の噛み込み等により、スピンドル
4が接合開始位置に存するときの環状突起22とワーク
1との間の上下方向距離が正規値からずれることがあ
り、接合完了位置を接合開始位置を基準にして一義的に
決定すると、環状突起22とワーク1との間の距離が正
規値より長い場合には、環状突起22の溶融が不足し、
また、環状突起22とワーク1との間の距離が正規値よ
り短い場合には、環状突起22の過度の溶融でフランジ
部23までがワーク1に接触してしまう。
【0018】これに対し、本実施形態では、先ず、環状
突起22がワーク1に当接するスピンドル4の位置を基
準位置Aとして検出記憶し、接合完了位置Bを基準位置
Aに対し所定距離Lだけ下方の位置に設定しているた
め、接合開始位置における環状突起22とワーク1との
間の距離が正規値からずれても、環状突起22は所定距
離L分の長さだけ溶融されることになる。そして、この
所定距離Lを環状突起22の突出高さより若干短く設定
しておくことにより、環状突起22は、図1(D)に示
す如く、その基端部を残して過不足なく溶融されること
になる。かくて、ナット2の接合強度を確保して、且
つ、フランジ部23の外方へのバリaの張り出しを防止
でき、後工程でのバリ取りが不要になる。また、ボス部
24によりナット2の内周側へのバリaの張り出しも防
止される。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、アルミ系ワークにアルミ系ナットを良好に接
合できると共に、ワークとナットとの接合面の面精度を
出す精密加工やバリ取り加工が不要になり、コストを安
くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)〜(D) 本発明によるナットの接合
工程を示す工程図
【符号の説明】
1 ワーク 2 ナット 20 ナット本体 21 接合面 22 環状突起 23 フランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤下 公壽 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 (72)発明者 脇坂 泰成 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミまたはアルミ合金から成るアルミ系
    ワークにナットを接合する方法において、 ナットをアルミまたはアルミ合金から成るアルミ系ナッ
    トとし、ナットの本体部のワークに対する接合面の外周
    縁部にワーク側に突出する環状突起を形成すると共に、
    ナットの本体部の外周の前記接合面寄りの部分に径方向
    外方に張り出すフランジ部を形成し、 ナットを回転させつつ前記環状突起をワークに押し付
    け、環状突起を摩擦熱で溶融させて、ナットをワークに
    摩擦溶接する、 ことを特徴とするアルミ系ワークへのナット接合方法。
  2. 【請求項2】ワークに向けて進退自在なスピンドルの先
    端部にナットを保持させた状態でスピンドルを回転せず
    にワーク側に前進させ、前記環状突起がワークに当接し
    てそれ以上の前進が規制されたときのスピンドルの位置
    を基準位置として記憶し、 次に、スピンドルを後退させて前記環状突起をワークか
    ら一旦離間させた後、前記基準位置を所定距離だけ越え
    た位置までスピンドルを回転させつつ前進させる、 ことを特徴とする請求項1に記載のアルミ系ワークへの
    ナット接合方法。
JP15726398A 1998-06-05 1998-06-05 アルミ系ワークヘのナット接合方法 Withdrawn JPH11351224A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9601837B2 (en) 2014-01-31 2017-03-21 Ford Global Technologies, Llc Spin-welded electrical ground and spin welding methods
US9964136B2 (en) 2015-07-07 2018-05-08 Sungwoo Hitech Co., Ltd. Mounting bolt for sub-frame

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9601837B2 (en) 2014-01-31 2017-03-21 Ford Global Technologies, Llc Spin-welded electrical ground and spin welding methods
US9887468B2 (en) 2014-01-31 2018-02-06 Ford Global Technologies, Llc Spin-welded electrical ground assemblies
US9964136B2 (en) 2015-07-07 2018-05-08 Sungwoo Hitech Co., Ltd. Mounting bolt for sub-frame

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Effective date: 20050906