JPH11347111A - 負イオンシステム - Google Patents

負イオンシステム

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Publication number
JPH11347111A
JPH11347111A JP10159471A JP15947198A JPH11347111A JP H11347111 A JPH11347111 A JP H11347111A JP 10159471 A JP10159471 A JP 10159471A JP 15947198 A JP15947198 A JP 15947198A JP H11347111 A JPH11347111 A JP H11347111A
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JP
Japan
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negative ion
negative
negative ions
ions
generator
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Application number
JP10159471A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroki Okazawa
宏樹 岡澤
Yasuhiro Tanimura
泰宏 谷村
Junichi Uno
淳一 宇野
Hirohide Hirayama
大秀 平山
Koji Yamashita
浩司 山下
Fumio Matsuoka
文雄 松岡
Takeshi Sugimoto
猛 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Engineering Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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  • Cold Air Circulating Systems And Constructional Details In Refrigerators (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定空間内に配置された対象物へ、気流速を
抑え、確実に負イオンを当てることができる負イオンシ
ステムを得る。 【解決手段】 温度調整室1の空間内に負イオンを発生
させる負イオン発生器2配置し、温度調整室1の空間内
のうち負イオン発生器2が配置された空間とは別のとこ
ろに負イオンを電位差により導く吸着部材3を配置し、
温度調整室1の空間内の生鮮食料品を配置された領域に
所定濃度の負イオンを当てる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷蔵冷凍庫、調
理場、常温・高温状態の保管・展示庫等における生鮮食
料品、調理用具等の微生物が繁殖する対象物に対して、
負イオンを用いて微生物の繁殖を防止する負イオンシス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】図25は、例えば特開平6−18168
2号公報に記載された従来の負イオン発生器を用いた冷
凍庫の断面図を示す。図において、101は冷蔵庫本体
を示し、その内部には、冷凍機、冷却器、冷却器ファ
ン、電子温度調整器等が内臓されている。
【0003】102は高周波重畳直流高圧トランスであ
り、冷蔵庫本体101の上部に設置されている。103
は絶縁板であり、ポリテトラフルオロエチレン材料で形
成され、その板厚が3mm、横幅が700mm、縦幅が
1500mmのものを使用し、冷蔵庫本体101の両側
壁101a、101bの内面に張着され、この表面に張
着される極板104(後述)の漏電がないように充分な
面積に形成されている。
【0004】極板104は1.0mm厚のステンレス材
料で形成され、横幅が300mm、縦幅が1000mm
のものを使用し、前記両絶縁板103の表面に張着され
ている。105は負イオン発生器であり、マイナス電極
はカーボン線を用い、プラス電極は厚みが0.1mm、
幅30mm×300mmのアルミ板を2枚塩化ビニール
製容器に張りつけて構成されている。使用に際しては、
マイナス7kV、プラス7kVの電圧を両電極に帯電さ
せ、庫内の殺菌及び極板からの高周波重畳直流誘導を容
易にするものである
【0005】106は超音波加湿器であり、冷蔵庫本体
101の上部に設置され、庫外周囲相対湿度60%以上
で作動し、庫内湿度が80〜85%になるように調節し
て、庫内の空気のイオン化を促進させ、かつ冷却による
食品の水分脱水を抑えるようにすることを目的としてい
る。107は金属製のスノコ棚であり、その表面をビニ
ールコーティング処理して冷蔵庫本体101とは絶縁状
態で設置されている。
【0006】108は金属トレイであり、アルマイトか
らなり、深さが80mm以上に形成されている。この金
属トレイ108は、極板104からの誘導を捕捉しやす
くするために設置するもので、これと極板104との間
隔は5〜10mmとする。109は冷凍食肉を示し、こ
の冷凍食肉は真空パック又はラップされた状態で金属ト
レイ108内に収納する。前記高周波重畳直流高圧トラ
ンス102のプラス電極を極板104に接続し、冷蔵庫
本体をアース110と接続する。111は通気口で、加
湿中の庫内の圧力を調整するために設けられている。
【0007】上記のように負イオン発生器105を用い
た冷凍庫を構成することによって、直流電圧に重畳した
高周波電圧の誘導作用により、冷凍食肉の解凍時間が低
温域において、顕著な効果を発揮し、半加工された解凍
食肉が再帯電されることにより、低温域において、熟成
条件が達成され、保水性が改善されて、生鮮食肉と同等
の味覚を保ち、日持ちの点においても、生鮮品以上の鮮
度保持が達成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の負
イオン発生器を用いた冷凍庫では、高周波重畳直流高圧
トランス102のプラス電極を極板104に接続し、冷
蔵庫本体101をアース110と接続し、解凍された食
肉109を負イオン発生器105により再帯電させる
が、側壁101に貼付されている極板104が上下方向
に長いため、負イオン発生器105から送出される負イ
オンは、極板104表面のうち負イオン発生器105に
近い部分で吸着される量が多く、負イオン発生器105
から離れるほど、負イオンの濃度が低下し、食肉109
等の対象物の微生物繁殖を十分に抑えることができず、
殺菌・抗菌が十分に行われないという問題点があり、ま
た、冷凍庫101内の空間全体に対して負イオンを送出
できないという問題点があった。
【0009】この発明は、上述のような課題を解決する
ためになされたもので、所定空間内に配置された対象物
へ確実に負イオンを当てることを目的とする。また、所
定空間内において、気流速を抑えて、負イオンを放出
し、対象物へ負イオンを当てることを目的とする。
【0010】さらに、対象物に対して微生物の繁殖を抑
えるに必要とする濃度の負イオンを送出し、殺菌・抗菌
を確実に行うことを目的とする。また、所定空間内の特
定領域に負イオンを放出することを目的とする。また、
所定空間内の気流速を抑えて、負イオンを負イオン発生
器から遠方へ放出することを目的とする。
【0011】また、所定空間内の所定領域毎に負イオン
を放出し、対象物へ負イオンを当てることを目的とす
る。また、負イオンによる殺菌・抗菌力を維持しながら
負イオン発生器の消費電力を低減することを目的とす
る。また、所定空間内へ安全に人が出入りできることを
目的とする。
【0012】また、対象物への殺菌・抗菌作用をより強
くすることを目的とする。また、所定空間内の負イオン
濃度、オゾン濃度等のシステムの稼動状況を把握できる
ことを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る負イオン
システムは、所定空間内に配置され、負イオンを発生さ
せる負イオン発生器と、所定空間内のうち負イオン発生
器が配置された空間とは別のところに配置され、負イオ
ンを電位差により導く負イオンガイド手段と、を備え、
所定空間内を配置された対象物に応じて所定濃度の負イ
オンを当てるものである。
【0014】また、負イオンガイド手段を負イオン発生
器から離し、かつ、対象物を負イオンガイド手段と負イ
オン発生器との間に配置し、負イオンガイド手段以外の
所定空間内を絶縁状態にしたものである。
【0015】さらに、負イオン発生器に負イオンを所定
空間内へ送出するファンを設け、対象物表面の負イオン
を所定濃度とし、かつ、気流速が所定値となるように、
ファン回転数および負イオンの送出量および送出方向を
制御するものである。
【0016】また、負イオンの所定濃度を104個/c
3以上にするものである。
【0017】また、負イオンガイド手段は接地されるも
のである。
【0018】また、負イオンガイド手段を複数配置し、
対象物の配置状態に応じて接地状態のオンオフを切り替
えるものである。
【0019】また、負イオンガイド手段は正極の電圧を
印加されるものである。
【0020】また、負イオンガイド手段を複数配置し、
対象物の配置状態に応じて印加する正極の電圧量を可変
するものである。
【0021】また、負イオンガイド手段を対象物の収納
部に設けたものである。
【0022】また、負イオン発生器を複数配置し、負イ
オン発生器毎に所定空間内の負イオン送出領域を設定す
るものである。
【0023】また、負イオン発生器により間欠的に負イ
オンを発生させ、所定空間内へ負イオンを送出するもの
である。
【0024】また、負イオン発生器を負極の電圧に帯電
させるものである。
【0025】また、所定領域内に負イオンセンサを設置
し、この負イオンセンサにより検知される負イオン量に
基づいて、負イオン発生器による負イオン発生量または
負イオンガイド手段による負イオンの吸着量を制御する
ものである。
【0026】また、所定領域内の負イオン送出領域毎に
負イオンセンサを設置し、この各負イオンセンサにより
検知される負イオン量に基づいて、各負イオン送出領域
に対応した負イオン発生器による負イオン発生量または
負イオンガイド手段による負イオンの吸着量を制御する
ものである。
【0027】また、所定空間への入室時には、負イオン
発生器を停止させるとともに、前記イオンガイド手段へ
の正極の電圧印加を停止させるものである。
【0028】また、オゾン発生器を設け、所定空間内を
配置された対象物に対して負イオンと合わせて、所定濃
度のオゾンを当てるものである。
【0029】また、所定空間内に負イオンセンサ、オゾ
ンセンサ、風速計、温度計、湿度計、粉塵センサを設置
し、負イオン濃度、オゾン濃度、温度、湿度、粉塵量を
モニタ表示するものである。
【0030】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1による負イオンシステムを示す全体図、図
2はこの負イオンシステムの負イオン発生器の透視斜視
図、図3はこの負イオン発生器の構成図、図4はこの負
イオンシステムの吸着部材の一例を示す図、図5はこの
負イオンシステムの負イオンの分布状態を示す図、図5
はこの発明の実施の形態1による別の負イオンシステム
を示す全体図である。
【0031】図において、1は一辺の長さが数m〜数十
mの空間からなる温度調整室、2は図1に示すように温
度調節室1の壁部下方に設置され、空気へ電子を吸着さ
せ、負イオンを発生させる負イオン発生器、3は図1に
示すように負イオン発生器2から数m〜数十m離れた温
度調節室1内の2箇所に上下方向に伸びるように接地さ
れ、負イオン発生器2から温度調節室1内へ送出された
負イオンを吸着させる吸着部材であり、図4に示すよう
に例えば直径が数mm〜数十cmの2本の円柱状の金属
からなり、コード3aにより接地され、絶縁された床面
に配置される。この吸着部材3は負イオンガイド手段を
示す。
【0032】なお、この吸着部材3は床面から天井面近
傍までの長さを有する円柱状の金属から成り、床面に配
置し、移動可能なものを示したが、これに限定されるも
のではなく、床面や壁面に固定したり、天井面から吊る
ものであってもよく、また、円柱以外の形状、例えば角
柱他の形状であってもよい。さらに、図6に示すよう
に、円柱部分のうち、中間部分を除去し、床面および天
井面の近傍の下方部分および上方部分を配置してもよ
い。
【0033】4は例えばゴム、プラスチック、コンクリ
ート、木材等の絶縁鋼板の施工もしくは塗装により電気
的に絶縁もしくはそれに近い状態にした壁面であり、こ
の壁面4には天井部分や床部分も含むものとする。5は
例えば、肉、野菜、果物、魚等の微生物が繁殖する生鮮
食料品を配置する領域、6は温度調節室1内の空気およ
び生鮮食料品5を所定温度に冷却するクーラーであり、
熱交換器を示す。7は温度調節室1内を所定量に加湿す
る加湿器である。
【0034】12は例えばタングステンの線材等からな
り、負極性の直流高電圧が印加される高電圧印加電極で
あり、線材に複数の金属針電極を設けてもよい。13は
例えばステンレス鋼のメッシュ材等からなる接地電極で
あり、高電圧印加電極12と接地電極13との間隔を例
えば数mmとする。14はファンであり、吸込口15か
ら空気を取り込み、高電圧印加電極12、接地電極1
3、オゾン除去手段18(後述)を介して吹出口16か
ら温度調節室1内へ放出する。
【0035】17は電源部、18は二酸化マンガン、活
性炭、活性アルミナ等のオゾン分解触媒を配置したオゾ
ン除去手段、19、20はそれぞれ吹出口16近傍に設
けられた左右方向翼、上下方向翼であり、吹出口16か
らの空気の吹き出し方向を調整する。なお、図2では左
右方向翼19、上下方向翼20を図示せず。負イオン発
生器2は吸込口15を本体背面に設けたものを示した
が、本体側面に設けてもよい。これにより、本体背面を
壁面4に密着して負イオン発生器2を配置することが可
能となる。また、クーラー6、加湿器7、負イオン発生
器2は外表面が絶縁コーティング等により、絶縁処理さ
れ、負イオンができるだけ吸着しないようにしている。
【0036】次に動作について説明する。まず、クーラ
ー6により温度調節室1内の空気を0〜10℃に冷却す
る。次に、負イオン発生器2では、ファン14を回転さ
せ、冷却された空気を吸込口15から取り込み、高電圧
印加電極12と接地電極13へ送られる。そこで、高電
圧印加電極12に数kVの負極性直流高電圧を印加する
と、高電圧印加電極12に高い電界がかかり、コロナ放
電が起こる。このコロナ放電により、負イオンおよびオ
ゾンが生成される。
【0037】すなわち、高電圧印加電極12と接地電極
13間のコロナ放電中に冷却された空気が導かれると、
電子が空気に含まれる酸素分子等に付着して、酸素分子
等が負極性化し負イオンが生成される。これと同時に、
酸素分子の衝突によりオゾンが生成する。その後、オゾ
ン除去手段18によりオゾンが所定量まで除去され、負
イオン及びオゾンが吹出口16から温度調節室1へ空気
とともに送出される。
【0038】ここで、負イオン発生器2による負イオン
及びオゾンの発生量について説明する。オゾンは濃度が
高くなると人体にとって有害となるため、オゾン除去手
段18によりオゾン濃度を0.1ppm以下にして温度
調節室1へ吹き出す。一方、負イオンは人体に対して無
害であるため、負イオン濃度を微生物繁殖防止に効果の
ある104個/cm3以上にして、温度調節室1へ吹き出
す。さらに、負イオンの発生量は、例えば肉類、野菜類
等に繁殖する大腸菌であれば106個/cm3、また野菜
類、くだもの類等に繁殖する緑濃菌であれば105個/
cm3のように、生鮮食料品に繁殖する微生物の種類に
合わせて対応させる。
【0039】次に、負イオン発生器2から送出される負
イオンの動きについて説明する。負イオン発生器2の吹
出口16から放出された負イオンを含む空気は、負イオ
ン発生器2の吹出風と接地された吸着部材3による電磁
場の効果により温度調節室1内へ広がっていく。しかし
ながら、領域5における生鮮食料品表面の気流速が大き
すぎる場合には、生鮮食料品が乾燥し、重量の低下や変
色等により商品価値を低下させてしまう恐れがある。こ
のため、生鮮食料品の種類及び保存期間に応じて領域5
における生鮮食料品表面の気流速を調整しなければなら
ない。
【0040】そこで、クーラー6、加湿器7により温度
調節室1の温度が0〜10℃、相対湿度が90〜95%
の場合には、生鮮食料品が肉類では食品表面の気流速が
0.2m/s以下、刺し身類では0.1m/s以下にな
るように、ファン14によりクーラー6からの風量を考
慮しながら、吹出口16から送出される負イオンを含む
空気の風速を調整する。
【0041】また、電磁場による温度調節室1中の負イ
オンの広がりについては、壁面4、クーラー6、加湿器
7、負イオン発生器2が絶縁状態であり、吸着部材3が
接地されているため、負イオンが負イオン発生器2の吹
出口16から吸着部材3へ流れて広がっていく。これに
より、負イオン発生器2と吸着部材3間において、負イ
オン濃度をほぼ均一に分布させることができる。
【0042】よって、食料品表面5の気流速に応じた負
イオン発生器2からの吹出風量を調整するとともに、電
磁場を利用することによって負イオンを含む空気を温度
調節室1全体にほぼ均一に分布させることができ、これ
により、領域5における生鮮食料品の微生物の増殖を抑
えることができる。
【0043】図5(b)は負イオンの分布状態の一例を
示す図であり、図5(a)に示す3m四方の温度調節室
1の上面図における対称線Aを境界とした半分の斜線領
域の負イオン分布状態を示す。なお、他の半分の領域の
負イオン分布状態は図5(b)と対称的な分布状態であ
り、図示を省略する。そこで、図5(b)では領域5の
負イオン濃度は104〜105個/cm3であるため、微
生物繁殖防止に効果のある104個/cm3以上に維持さ
れていることがわかる。
【0044】なお、この温度調整室1において、負イオ
ン発生器2から吸着部材3へ負イオンが流れる場合に生
じる空間中の電流は10-10A前後のオーダーであり、
かつ、負イオン自体が人体に無害であるため、温度調整
室1内への人の出入りは自由に行うことができる。ま
た、上記説明は図1を用いて説明したが、図6について
も同様である。
【0045】実施の形態2.上記実施の形態1では、吸
着部材3を接地した場合について説明したが、正極の電
圧を印加してもよく、この正極の高電圧を印加した場合
について、実施の形態2で説明する。
【0046】図7はこの発明の実施の形態2による負イ
オンシステムを示す斜視図、図8はこの負イオンシステ
ムを示す上面図、図9はこの負イオンシステムの負イオ
ンの分布状態を示す図、図10は吸着部材に高電圧を印
加した場合と吸着部材を接地した場合の負イオンの流出
状態を示すモデル図である。図において、上記実施形態
1と同一または相当部分には同一符号を付し、説明を省
略する。また、負イオンシステムの全体図は図1を用い
る。
【0047】図8は図1の負イオンシステム全体図のう
ち紙面に対して右半分を上方から見た図を示す。また、
吸着部材3は図7に示すように負イオン発生器2から数
m〜数十m離れた温度調節室1に設けられ、図4と同様
に例えば直径が数mm〜数十cmの円柱状の金属からな
るが、トランス(図示せず)からコード3aを介して数
百V〜数十kVの正極の高電圧が印加されるものであ
る。
【0048】次に動作について説明する。まず、負イオ
ン発生器2により負イオンを含む空気を吹出口16から
温度調節室1へ送出するまでの動作については、実施形
態1と同様のため説明を省略する。負イオンが低電位か
ら高電位へ流れる性質を利用して、表面が絶縁された負
イオン発生器2から数m〜数十m離れた位置の吸着部材
3へ負イオンが流れるように、吸着部材3へ数百V〜数
十kVの正極の高電圧を印加する。
【0049】そこで、負イオン発生器2と吸着部材3の
間に、微生物の増殖を抑える必要のある生鮮食料品を配
置する領域5を設け、負イオン発生器2と吸着部材3の
間の数百V〜数十kVの電位差により負イオンが負イオ
ン発生器2から吸着部材3へ空気中を流れていき、その
途中にある領域5の生鮮食料品の微生物に当たり、殺菌
・抗菌が行われる。ここでは、実施形態1と同様に負イ
オン発生器2のファン14を制御し、生鮮食料品表面の
気流速度を0.2m/s以下とし、負イオン濃度を殺菌
・抗菌に要する104個/cm3以上にする。
【0050】このように電位差を設けて負イオンを吹き
出すことにより、図9及び図10に示すように負イオン
発生器2と吸着部材3の間に電位差がない場合に比べ
て、負イオンの飛行距離を大きくすることができる。こ
れにより、負イオン発生器2と微生物の繁殖を抑える必
要のある生鮮食料品を配置する領域5との間の距離を大
きくでき、温度調整室1全体へ負イオンを送出でき、温
度調整室1全体の負イオン濃度を多くすることができ
る。さらに、負イオン発生器2を複数台設置した場合に
は、温度調整室1内の1台当たりの負イオンを送出でき
る領域を増やすことができるので、その設置台数を少な
くすることもでき、負イオンの気流速を小さくすること
もできる。
【0051】図9(b)は負イオンの分布状態の一例を
示す図であり、図9(a)に示す3m四方の温度調節室
1の上面図における対称線Aを境界とした半分の領域の
負イオン分布状態を示す。なお、他の半分の領域の負イ
オン分布状態は図9(b)と対称的な分布状態であり、
図示を省略する。図9(b)では領域5の負イオン濃度
は105〜106個/cm3であるため、微生物繁殖防止
に効果のある104個/cm3以上に維持されていること
がわかり、図5(b)に比べて、負イオンの飛行距離を
大きくでき、温度調整室1全体の負イオン濃度を多くす
ることができる。
【0052】なお、この温度調整室1において、実施形
態1と同様に、負イオン発生器2から吸着部材1へ負イ
オンが流れる場合に生じる空間中の電流は10-10Aの
オーダーであり、かつ、負イオン自体が人体に無害であ
るため、温度調整室1内への人が出入りする場合には、
吸着部材3への印加電圧を人体に影響の無いレベルまで
降圧した後、自由に行うことができる。
【0053】実施の形態3.上記実施の形態1では、2
本の吸着部材3を共に接地した場合について説明した
が、接地のオンオフを切り替えることにより、負イオン
の流出方向を変化させることができる。図11の発明の
実施の形態3による負イオンシステムを示す構成図であ
り、温度調整室1については上面図を示す。図におい
て、上記実施形態と同一または相当部分には同一符号を
付し、説明を省略する。
【0054】吸着部材3は上記実施形態1の設置位置と
同じ吸着部材3a、吸着部材3cに加えて、温度調整室
1の中央部分に吸着部材3bを設置する。31a、31
b、31cはそれぞれ吸着部材3a、吸着部材3b、吸
着部材3cへの接地のオン/オフを行うスイッチであ
る。領域5a、5b、5c、5dには生鮮食料品5が配
置される。
【0055】次に動作について説明する。まず、負イオ
ン発生器2a、2bから吹き出される負イオンを温度調
整室1の空間全体へ送出させ、領域5a、5b、5c、
5dの生鮮食料品中の微生物に当てる場合には、スイッ
チ31aおよびスイッチ31cをオンし、スイッチ31
bをオフする。これにより、吸着部材3aおよび吸着部
材3cが接地され、吸着部材3bが開放、すなわち、絶
縁状態になるため、負イオンは吸着部材3aと吸着部材
3cの方向へ流れる。よって、その流出経路の途中に存
在する領域5a、5b、5c、5dの生鮮食料品に負イ
オンを当てることができ、生鮮食料品を殺菌・抗菌する
ことができる。
【0056】また、負イオンを温度調整室1の空間の特
定領域、例えば領域5a、5bの生鮮食料品の微生物に
当てる場合には、スイッチ31aおよびスイッチ31b
をオンし、スイッチ31cをオフする。これにより、吸
着部材3aおよび吸着部材3bが接地され、吸着部材3
cが開放、すなわち、絶縁状態になるため、負イオンは
吸着部材3aおよび吸着部材3bの方向へ流れ、領域5
a、5bの生鮮食料品の微生物に当たる。
【0057】さらに、負イオンを温度調整室1の空間の
領域5aの生鮮食料品の微生物に当てる場合には、スイ
ッチ31aおよびスイッチ31bをオンし、スイッチ3
1cをオフするとともに、紙面に向かって左側の負イオ
ン発生器2aを稼動させ、右側の負イオン発生器2bを
停止させる。これにより、吸着部材3aおよび吸着部材
3bが接地され、吸着部材3cが開放、すなわち、絶縁
状態になるため、負イオンは負イオン発生器2aから吸
着部材3aおよび吸着部材3bの方向へ流れるため、領
域5aの生鮮食料品の微生物に当たる。
【0058】よって、領域5が複数存在する場合でも、
特定の領域を自由に選択でき、その領域の生鮮食料品に
負イオンを当て、生鮮食料品を殺菌・抗菌することがで
きる。以上のように、複数の吸着部材を設け、その接地
状態を切り替えることによって、負イオン送出領域を制
御でき、目的とする生鮮食料品に負イオンを当てること
ができ、生鮮食料品5aの殺菌・抗菌を行うことができ
る。
【0059】実施の形態4.上記実施の形態3では、吸
着部材の接地のオンオフを切り替えることにより、負イ
オンの流出方向を変化させるものを示したが、吸着部材
への印加電圧のオンオフを切り替えることにより、負イ
オンの流出方向をより確実に変化させることができる。
【0060】図12はこの発明の実施の形態4による負
イオンシステムを示す構成図であり、温度調整室1につ
いては上面図を示す。図において、上記実施形態と同一
または相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
32a、32b、32cはそれぞれ吸着部材3a、吸着
部材3b、吸着部材3cへの電圧印加のオンオフを行う
スイッチ、33は数百Vから数十kVの高電圧供給部で
ある。
【0061】なお、スイッチ32は高電圧供給部33に
接続し、吸着部材3へ高電圧供給部33から数百Vから
数十kVの高電圧を印加する印加モード、接地部に接続
し、吸着部材3を接地状態にする接地モード、スイッチ
32自身を開放し、吸着部材3を絶縁状態にする絶縁モ
ードの3つのモードを有する。
【0062】次に動作について説明する。まず、負イオ
ン発生器2から送出される負イオンを温度調整室1の空
間全体へ送出させ、領域5a、5b、5c、5dの生鮮
食料品中の微生物に当てる場合には、スイッチ32aお
よびスイッチ32cを印加モードとし、スイッチ32b
を絶縁モードする。これにより、吸着部材3aおよび吸
着部材3cに高電圧が印加され、吸着部材3bが絶縁状
態になるため、負イオンは吸着部材3aと吸着部材3c
の方向へ流れる。よって、その流出経路の途中に存在す
る領域5a、5b、5c、5dの生鮮食料品に負イオン
を当てることができ、生鮮食料品を殺菌・抗菌すること
ができる。
【0063】また、負イオンを温度調整室1の空間の特
定領域、例えば領域5a、5bの生鮮食料品中の微生物
に集中的に当てる場合には、スイッチ32aおよびスイ
ッチ32bを印加モードとし、スイッチ32cを絶縁モ
ードにする。これにより、吸着部材3aおよび吸着部材
3bに高電圧が印加され、吸着部材3cが絶縁状態にな
るため、負イオンは吸着部材3aおよび吸着部材3bの
方向へ流れる。よって、その流出経路の途中に存在する
領域5a、5bの生鮮食料品に負イオンを当てることが
でき、生鮮食料品を殺菌・抗菌することができる。
【0064】さらに、負イオンを温度調整室1の空間の
領域5aの生鮮食料品の微生物に当てる場合には、スイ
ッチ31aおよびスイッチ31bを印加モードとし、ス
イッチ31cを絶縁モードにするとともに、紙面に向か
って左側の負イオン発生器2aを稼動させ、右側の負イ
オン発生器2bを停止させる。これにより、吸着部材3
aおよび吸着部材3bが接地され、吸着部材3cが開放
すなわち絶縁状態になる。よって、負イオンは負イオン
発生器2aから吸着部材3aおよび吸着部材3bの方向
へ流れるため、領域5aの生鮮食料品の微生物に当た
り、領域5aの生鮮食料品を殺菌・抗菌する。
【0065】以上のように、複数の吸着部材を設け、吸
着部材への電圧印加のオンオフを切り替えることによっ
て、負イオン送出領域を制御でき、目的とする生鮮食料
品に負イオンを当てることができ、生鮮食料品の殺菌・
抗菌を行うことができる。さらに、実施の形態3に比べ
て吸着部材3に高電圧を印加することにより負イオンの
送出方向を制御するため、吸着部材3を接地状態にする
場合に比べて、負イオンの吸着力が強く、より確実に生
鮮食料品に負イオンを当てることができ、生鮮食料品の
殺菌・抗菌効果がより向上する。
【0066】実施の形態5.上記実施の形態4では、印
加モード、絶縁モードの2つのモードを用いることによ
り、負イオンの流出方向を変化させるものを示したが、
この2つのモードに接地モードを加え、3つのモードを
用いることにより、負イオンの流出方向をより細かく変
化させることができる。なお、図面については、図12
を用いる。
【0067】例えば、吸着部材3aに近づくにつれて負
イオンを多く流出させ、吸着部材3cに近づくにつれて
負イオンを少なく流出させたい場合には、スイッチ32
aを印加モード、スイッチ32bと接地モード、スイッ
チ32cを絶縁モードする。これにより、吸着部材3a
に高電圧が印加され、吸着部材3bが接地状態となり、
吸着部材3cが絶縁状態になるため、負イオンは吸着部
材3aの方向へ最も多く流れ、吸着部材3b、吸着部材
3cの方向に移るにつれて負イオンの流れる量が少なく
なる。
【0068】このように印加モード、接地モード、絶縁
モードの3つのモードを用いることにより、負イオンの
流出方向をより細かく変化させることができ、生鮮食料
品の種類や置き場に応じて負イオンの送出を細かく制御
できる。なお、実施形態4.5では、スイッチ32に接
地モードを設けたものを示したが、負イオンの流出方向
を細かく変化させることが不要であれば、接地モードを
省略し、印加モード、絶縁モードの2つのモードだけを
用いてもよい。
【0069】実施の形態6.上記実施の形態5、6で
は、吸着部材の接地または電圧印加のオンオフを切り替
えることにより、負イオンの流出方向を変化させるもの
を示したが、吸着部材の印加電圧量を変化させることに
より、負イオンの流出方向をより確実に変化させること
ができる。
【0070】図13はこの発明の実施の形態6による負
イオンシステムを示す構成図であり、温度調整室1につ
いては上面図を示す。図14はこの温度調整室の負イオ
ンの流出状態を示すモデル図であり、温度調整室の半分
の状態を示す。図において、上記実施形態と同一または
相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。34
a、34b、34cはそれぞれスイッチ32a、32
b、32cへ供給する電圧量を可変する可変抵抗であ
る。
【0071】次に動作について説明する。まず、負イオ
ン発生器2から送出される負イオンを温度調整室1の空
間全体へ送出させ、領域5a、5b、5c、5dの生鮮
食料品中の微生物に当てる場合には、スイッチ32aお
よびスイッチ32cを印加モードとし、スイッチ32b
を絶縁モードする。さらに、可変抵抗34a、34cに
より、抵抗量を小さくし、スイッチ32aおよびスイッ
チ32cを介して吸着部材3aおよび吸着部材3cに高
電圧が印加されるようにする。
【0072】これにより、吸着部材3aおよび吸着部材
3cに高電圧印加状態、吸着部材3bが絶縁状態になる
ため、負イオンは領域5a、5b、5c、5dを介して
吸着部材3aおよび吸着部材3cの方向へ流れることに
なる。よって、領域5a、5b、5c、5dに配置され
た生鮮食料品に負イオンを当てることができ、生鮮食料
品を殺菌・抗菌することができる。
【0073】また、負イオンを温度調整室1の空間の特
定領域、例えば領域5a、5bの生鮮食料品中の微生物
に集中的に当てる場合には、スイッチ32a、32b、
32cを全て印加モードとし、可変抵抗34a、34b
により抵抗量を小さくし、可変抵抗34cにより抵抗量
を大きくし、スイッチ32aおよびスイッチ32bを介
して吸着部材3aおよび吸着部材3bに高電圧が印加さ
れ、スイッチ32cを介して吸着部材3cに低電圧が印
加されるようにする。
【0074】これにより、吸着部材3aおよび吸着部材
3bが高電圧印加状態、吸着部材3cが低電圧印加状態
になるため、負イオンは主に領域5a、5bを介して吸
着部材3aおよび吸着部材3bの方向へ流れることにな
る。よって、領域5a、5bに配置された生鮮食料品に
集中的に負イオンを当てることができ、特定領域の生鮮
食料品を殺菌・抗菌することができる。
【0075】さらに、負イオンを温度調整室1の空間の
領域5aの生鮮食料品の微生物に当てる場合には、スイ
ッチ32aおよびスイッチ32bを印加モードとし、ス
イッチ32cを絶縁モードとし、可変抵抗34a、34
bにより、抵抗量を小さくするとともに、紙面に向かっ
て左側の負イオン発生器2aを稼動させ、右側の負イオ
ン発生器2bを停止させる。
【0076】これにより、吸着部材3aおよび吸着部材
3bに高電圧が印加され、吸着部材3cが開放、すなわ
ち、絶縁状態になる。よって、負イオンは負イオン発生
器2aから吸着部材3aおよび吸着部材3bの方向へ流
れるため、領域5aの生鮮食料品の微生物に当たり、領
域5aの生鮮食料品を殺菌・抗菌する。また、負イオン
の流れる方向をより細かく制御する場合には、図14に
示すように、可変抵抗34a、34b、34cによる抵
抗量の可変量に差異を持たせ、吸着部材3a、3b、3
cへの印加電圧を変化させることにより可能となる。
【0077】以上のように、複数の吸着部材を設け、そ
の電圧印加量を変化させることによって、負イオン送出
領域を制御でき、目的とする生鮮食料品に負イオンを当
てることができ、生鮮食料品の殺菌・抗菌を行うことが
できる。さらに、吸着部材3への電圧印加量を変化させ
ることによって負イオン送出方向を制御するため、上記
実施の形態に比べてより確実に生鮮食料品に負イオンを
当てることができ、生鮮食料品の殺菌・抗菌効果がさら
に向上する。
【0078】なお、上記実施の形態6では、スイッチ3
2を印加モードにし、電圧印加量を変化させた場合につ
いて説明したが、実施の形態3、4、5に示した絶縁モ
ード、接地モードを組み合わせてもよいことは言うまで
もなく、複数のモードを組み合わせて用いることによ
り、負イオンの流出方向をさらに細かく変化させること
ができる。
【0079】実施の形態7.上記実施の形態では、負イ
オン発生器を温度調節室の壁部下方に2箇所設置したも
のを示したが、他の場所に配置してもよいことはいうま
でもなく、例えば天井部分に配置してもよい。図15は
この発明の実施の形態7による負イオンシステムを示す
全体図である。図において、上記実施形態と同一または
相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。なお、
負イオン発生器2は壁面4うち、天井の中央部分に配置
され、吸着部材3は温度調節室1の四隅に配置されてい
る。
【0080】次に動作について説明する。負イオン発生
器2からの負イオンは、天井の中央部分から領域5e、
5f、5gを介して温度調節室1の四隅に配置された吸
着部材3の方向へ流出する。これにより、領域e、5
f、5gに配置された生鮮食料品に負イオンを当てるこ
とができ、生鮮食料品を殺菌・抗菌することができる。
【0081】また、負イオン発生器2を天井の中央部分
に配置し、温度調節室1の四隅に吸着部材3を配置した
構成では、温度調節室1全体へほぼ均一に負イオンを送
出しやすくなる。さらに、領域5e、5f、5gのうち
特定領域に集中して負イオンを送出する場合には、上記
実施の形態と同様にそれぞれの吸着部材3において、印
加モード、設置モード、絶縁モードを切り替えることに
より可能となる。
【0082】また、図15では温度調節室1の対角線上
に領域5e、5f、5gを配置したものを示したが、図
11〜13のように領域を4つ配置してもよく、この場
合には各領域において、領域に最も近い吸着部材3によ
る負イオン送出の制御が行いやすくなるため、吸着部材
3の各モードを切り替えることにより、さらに領域毎の
負イオン送出の制御がしやすくなる。
【0083】上記実施形態では、生鮮食料品の配置領域
と吸着部材の設置場所の位置がずれており、生鮮食料品
の配置領域が負イオン発生器から吸着部材への経路途中
にある場合について説明したが、生鮮食料品の配置領域
と吸着部材の設置場所とが近接または一致した場合につ
いて、以下の実施形態8〜11で説明する。
【0084】実施の形態8.図16はこの発明の実施の
形態8による負イオンシステムの生鮮食料品の配置図で
あり、生鮮食料品を床に山積みした場合を示す。図にお
いて、上記実施形態と同一または相当部分には同一符号
を付し、説明を省略する。41は吸着部材3を中心とし
て、その周囲に山積みされた生鮮食料品であり、例え
ば、キャベツ等の野菜類を示す。42は生鮮食料品41
間の隙間である。
【0085】次に動作について説明する。温度調節室1
内において、負イオン発生器2により吹き出された負イ
オンは、接地された吸着部材3の方向へ空気中を流出す
る。そこで、流出した負イオンは、山積みされた表面部
分の生鮮食料品41に当たり、微生物の増殖を抑え、殺
菌・抗菌を行うことができる。
【0086】また、表面部分の生鮮食料品41に当たら
なかった負イオンは、生鮮食料品41間の隙間42を進
み、吸着部材3の方向へ進んでいく。これにより、図に
示すように、山積みされた生鮮食料品41うち、内部に
配置された生鮮食料品41にも負イオンが当たることに
なる。よって、生鮮食料品41全体に負イオンが当た
り、生鮮食料品41全体に対して微生物の増殖を抑え、
殺菌・抗菌を行うことができる。
【0087】実施の形態9.なお、上記実施形態では、
吸着部材に円柱状の金属を用い、その周辺や距離の離れ
た場所に生鮮食料品を配置したものを示したが、生鮮食
料品を載置するトレイ等の容器を吸着部材として用いて
もよい。
【0088】図17はこの発明の実施の形態9による負
イオンシステムの生鮮食料品の配置図、図18はこの負
イオンシステムを示す構成図である。図において、上記
実施形態と同一または相当部分には同一符号を付し、説
明を省略する。43a、43b、43cは生鮮食料品4
1を収納する網目状の金属製のトレイであり、例えば棒
状の絶縁された支持部材44により段状に支持される。
なお、トレイ43は収納部を示す。
【0089】次に動作について説明する。まず、例え
ば、トレイ43a、43b、43cに生鮮食料品41を
載置し、スイッチ31a、31b、31cをオンし、ト
レイ43a、43b、43cを接地する。負イオン発生
器2から温度調節室1内へ負イオンを送出すると、負イ
オンは接地されたトレイ43a、43b、43cの方向
へ空気中を流出する。そこで、負イオンはトレイ43や
その途中にある生鮮食料品41へ当たり、生鮮食料品4
1に当たった負イオンは、微生物の増殖を抑え、殺菌・
抗菌を行う。
【0090】ここで、トレイ43が網目状になっている
ため、一部の負イオンはトレイ43に集中して吸着する
ことなく、網目部分を通過し、生鮮食料品41へ当た
る。これにより、生鮮食料品41近傍で所定の負イオン
濃度を確保することができる。よって、生鮮食料品41
全体に負イオンが当たり、生鮮食料品41の微生物の増
殖を抑え、殺菌・抗菌を行うことができる。
【0091】また、特定のトレイ43にだけ生鮮食料品
41を載置した場合には、そのトレイ43に対応するス
イッチ31だけをオンし、他のスイッチ31をオフする
ことによってその生鮮食料品41へ負イオンを当てるこ
とができる。例えばトレイ43bにだけ生鮮食料品41
を載置した場合には、スイッチ31bだけをオンし、他
のスイッチ31a、31cをオフする。これにより、負
イオン発生器2から温度調節室1内へ吹き出した負イオ
ンは、トレイ43bの方向へ流れていき、トレイ43b
内の生鮮食料品41に当てることができ、生鮮食料品4
1の微生物の増殖を抑え、殺菌・抗菌を行うことができ
る。
【0092】実施の形態10.上記実施形態9では、ト
レイを接地することによって負イオンの流出方向を変化
させるもの示したが、トレイに電圧を印加することによ
って負イオンの流出方向を変化させてもよい。図19は
この発明の実施の形態10による負イオンシステムを示
す構成図である。なお、負イオンシステムの生鮮食料品
の配置図は図17を用いる。図において、上記実施形態
と同一または相当部分には同一符号を付し、説明を省略
する。
【0093】次に動作について説明する。まず、トレイ
43a、43b、43cに生鮮食料品41を載置し、ス
イッチ32a、32b、32cを印加モードとし、トレ
イ43a、43b、43cに高電圧を印加する。これに
より、負イオン発生器2から温度調節室1内へ負イオン
を送出すると、負イオンは印加されたトレイ43a、4
3b、43cの方向へ空気中を流出する。そこで、負イ
オンはトレイ43やその途中にある生鮮食料品41へ当
たり、生鮮食料品41に当たった負イオンは、微生物の
増殖を抑え、殺菌・抗菌を行う。
【0094】ここで、トレイ43が網目状になっている
ため、一部の負イオンはトレイ43に集中して吸着する
ことなく、網目部分を通過し、生鮮食料品41へ当た
る。これにより、生鮮食料品41近傍で所定の負イオン
濃度を確保することができる。さらに、本実施形態では
トレイ43に高電圧を印加しているため、実施形態8の
ようにトレイ43を接地した場合に比べて、負イオンを
印加されたトレイ43により確実に流出させることがで
き、さらに、トレイ43と負イオン発生器2との距離を
大きくとることができる。よって、生鮮食料品41全体
に負イオンが当たり、生鮮食料品41近傍で所定の負イ
オン濃度を確保することができ、生鮮食料品41の微生
物の増殖を抑え、殺菌・抗菌をより確実に行うことがで
きる。
【0095】また、特定のトレイ43にだけ生鮮食料品
41を載置した場合やトレイ43毎に生鮮食料品41の
載置量に差がある場合には、そのトレイ43に対応する
スイッチ32のモードを変化させることによって、生鮮
食料品41の載置量に合わせて負イオンを当てることが
できる。例えばトレイ43aには生鮮食料品41を多く
載置し、トレイ43bには生鮮食料品41を少なく、さ
らにトレイ43cには生鮮食料品41を載置しない場合
には、スイッチ31aを印加モード、スイッチ31bを
接地モード、スイッチ31cを絶縁モードにする。
【0096】これにより、負イオン発生器2から温度調
節室1内へ吹き出した負イオンは、トレイ43aおよび
トレイ43bの方向へ集中的に流れていき、さらにトレ
イ43aの方向へはトレイ43bの方向よりも多く流れ
る。これによって、載置量の多いトレイ43a内の生鮮
食料品41に最も多く負イオンが当たり、載置量の少な
いトレイ43b内の生鮮食料品41には負イオンが当た
るもののトレイ43a内の生鮮食料品41よりは少な
く、さらに、載置量の無いトレイ43cには負イオンが
当たらなくなり、トレイ43での生鮮食料品41の載置
量に対応させて、負イオン送出を細かく制御できる。
【0097】また、特定のトレイ43にだけ生鮮食料品
41を載置した場合には、そのトレイ43に対応したス
イッチ31を印加モードにし、他のスイッチ31を絶縁
モードにすることによって、特定のトレイ43にだけ負
イオンを送出し、その生鮮食料品41近傍で所定の負イ
オン濃度を確保でき、生鮮食料品41の微生物の増殖を
抑え、殺菌・抗菌を行うことができる。
【0098】さらに、実施の形態5のように、スイッチ
32において、印加モード、接地モード、絶縁モードの
3つのモードを用い、各トレイ43への生鮮食料品41
の載置の有無に応じてスイッチ32のモードを切り替え
ることにより、負イオンの送出方向をより細かく変化さ
せることができ、各トレイ43への生鮮食料品41の載
置状態に合わせて負イオンの送出を細かく制御できる。
なお、スイッチ32に接地モードを設けたものを示した
が、負イオンの流出方向を細かく変化させることが不要
であれば、接地モードを省略し、印加モード、絶縁モー
ドの2つのモードだけを用いてもよい。
【0099】実施の形態11.上記実施の形態10で
は、各トレイを印加、接地、絶縁の3つの状態に切り替
えることにより、負イオンの流出方向を変化させるもの
を示したが、印加された吸着部材の電圧量を変化させる
ことにより、負イオンの流出方向をより確実に変化させ
てもよい。図20はこの発明の実施の形態11による負
イオンシステムを示す構成図である。なお、負イオンシ
ステムの生鮮食料品の配置図は図17を用いる。図にお
いて、上記実施形態と同一または相当部分には同一符号
を付し、説明を省略する。
【0100】次に動作について説明する。特定のトレイ
43にだけ生鮮食料品41を載置した場合やトレイ43
毎に生鮮食料品41の載置量に差がある場合には、その
トレイ43に対応するスイッチ32のモードを変化さ
せ、さらに、印加モードではその印加電圧を変化させる
ことによって、生鮮食料品41の載置量に合わせて負イ
オンを当てることができる。
【0101】例えばトレイ43aには生鮮食料品41を
多く載置し、トレイ43bには生鮮食料品41を少な
く、さらにトレイ43cには生鮮食料品41を載置しな
い場合には、スイッチ31a、スイッチ31bを印加モ
ードにし、スイッチ31cを絶縁モードにする。さら
に、可変抵抗34aの抵抗量を最も小さくし、可変抵抗
34bの抵抗量を可変抵抗34aの抵抗量よりも大きく
する。これにより、トレイ43aおよびトレイ43bに
電圧が印加され、かつ、トレイ43aの印加電圧がトレ
イ43bの印加電圧よりも大きくなる。また、トレイ4
3cは絶縁状態となる。
【0102】よって、載置量の多いトレイ43a内の生
鮮食料品41に最も多く負イオンが当たり、載置量の少
ないトレイ43b内の生鮮食料品41には負イオンが当
たるものの、トレイ43a内の生鮮食料品41よりは少
なく、さらに、載置量の無いトレイ43cには負イオン
が当たらず、各トレイ43での生鮮食料品41の載置量
に対応させて、負イオン送出をより細かく制御できる。
【0103】また、特定のトレイ43にだけ生鮮食料品
41を載置した場合には、そのトレイ43に対応したス
イッチ31を印加モードにし、他のスイッチ31を絶縁
モードにし、さらにトレイ43に対応したスイッチ31
に対応した可変抵抗34の抵抗量を小さくすることによ
って、特定のトレイ43内の生鮮食料品41にだけ負イ
オンを送出し、その生鮮食料品41近傍で所定の負イオ
ン濃度を確保でき、特定のトレイ43内の生鮮食料品4
1の微生物の増殖を抑え、殺菌・抗菌をより確実に行う
ことができる。
【0104】なお、上記実施の形態11では、スイッチ
32を印加モードにし、電圧印加量を変化させた場合に
ついて説明したが、実施の形態9、10のように絶縁モ
ード、接地モードを組み合わせてもよいことは言うまで
もなく、複数のモードを組み合わせて用いることによ
り、負イオンの流出方向をさらに細かく変化させること
ができる。
【0105】実施の形態12.次に、負イオンセンサの
設置位置について述べる。図21はこの発明の実施の形
態12による負イオンシステムを示す構成図であり、温
度調整室1を上方から見た場合を示す。図において、上
記実施形態と同一または相当部分には同一符号を付し、
説明を省略する。51は負イオン濃度を検出する負イオ
ンセンサ、52は生鮮食料品(図示せず)が配置される
負イオン濃度が高い領域(以下、高領域という)、53
は負イオン濃度が低い領域(以下、低領域という)であ
る。なお、負イオン発生器2は負イオンセンサ51によ
る負イオン濃度に基づいて負イオン発生量を制御する。
【0106】次に動作について説明する。まず、負イオ
ン発生器2から負イオンが、吹出風及び電磁場の効果に
より、接地または高電圧を印加された吸着部材3の方向
へ送出される。図19では吸着部材3が2箇所設けられ
いるため、負イオンが高領域52に主に送出され、高領
域52内の生鮮食料品に当たり、生鮮食料品近傍におけ
る所定の負イオン濃度を確保し、生鮮食料品の微生物の
増殖を抑え、殺菌・抗菌を行う。
【0107】そこで、温度調整室1全体に殺菌・抗菌を
行うための負イオンセンサ51の設置位置について説明
する。負イオン発生器2と吸着部材3を結ぶ高領域52
と高領域52の領域外である低領域53とでは、低領域
53の方が負イオン濃度が低く、この低領域53に負イ
オンセンサ51を設置する。
【0108】負イオンセンサ51は、低領域53の負イ
オン濃度を検出し、負イオン発生器2はこの濃度に基づ
き負イオンを送出し、温度調整室1全体に殺菌・抗菌を
行うための所定量の負イオン濃度を確保する。よって、
負イオン濃度の低い低領域53での所定量の負イオン濃
度の確保が必要となり、低領域53へ負イオンセンサ5
1を設置することを要する。なお、生鮮食料品に当たる
負イオン濃度は多い場合については特に問題が無い。こ
のように負イオンセンサ51を負イオン濃度の低い低領
域53に設置することによって、温度調整室1全体の負
イオン濃度を所定値以上に保つことができる。
【0109】なお、負イオンセンサ51による負イオン
検出量に基づき負イオン発生器2の故障診断を行なって
もよい。例えば、負イオン検出量2の正常動作時の負イ
オン濃度やその濃度になるための所要時間等を予め把握
しておき、負イオン発生器2を稼動させているにも関わ
らず、負イオン検出量が所定量に達しない場合には、故
障の報知を行う。
【0110】実施形態13.なお、上記実施の形態で
は、負イオン発生器を2個用いたものを示したが、負イ
オン発生器の数を増やすとともに、所定空間を区分し、
各負イオン発生器毎に担当領域を設定してもよい。図2
2はこの発明の実施の形態13による負イオンシステム
を示す構成図であり、温度調整室1を上方から見た場合
を示す。
【0111】図において、上記実施形態と同一または相
当部分には同一符号を付し、説明を省略する。55a、
55b、55c、55dは温度調整室1を4つに区分し
た各領域であり、各領域55にはそれぞれ負イオン発生
器2、負イオンセンサ51を配置する。56は各領域に
おいて負イオンセンサ51の検出量に基づき負イオン発
生器2による負イオン発生量を制御する制御部である。
【0112】次に動作について説明する。各領域55に
おいて、その領域を担当する負イオン発生器2は、その
領域55内の負イオンセンサ51による負イオン濃度の
検出量に基づき、負イオン濃度が所定量になるように負
イオン発生量を制御し、各領域に配置される生鮮食料品
へ負イオンを当て、殺菌・抗菌を行う。この各負イオン
発生器2の制御は制御部56により行われる。例えば、
領域55aについては、負イオンセンサ51aにより負
イオン濃度が検出され、制御部56が、この検出量に基
づき負イオン濃度が104個/cm3以上になるように負
イオン発生器2aから吸着部材3への負イオン送出量を
増減する。
【0113】以上のように、複数の負イオン発生器を配
置し、各負イオン発生器毎に温度調整室の担当領域を決
めることにより、温度調整室内の負イオン送出制御を細
分化でき、各領域毎に個別に負イオン濃度を制御でき、
各領域に配置される生鮮食料品に応じて最適な負イオン
濃度による殺菌・抗菌を行うことができる。
【0114】実施の形態14.なお、上記実施の形態で
は、負イオン発生器を時間的に連続運転させ、負イオン
を送出するものを示したが、負イオン発生器を間欠運転
してもよい。図23はこの発明の実施の形態14による
負イオンシステムの負イオン発生器の運転状況を示す図
である。
【0115】次に動作について説明する。5分間隔で負
イオン発生器の運転を5分間隔でオンオフし、所定量の
負イオンを送出する。これにより、負イオン発生器の負
イオン送出による殺菌抗菌作用を維持しながら、負イオ
ン発生器の消費電力を削減できる。なお、負イオン発生
器による負イオン発生と同時に生じるオゾンについても
間欠的に所定量送出されることはいうまでもない。
【0116】実施の形態15.図24はこの発明の実施
の形態15による負イオンシステムをモニタ構成を示す
図であり、図において、上記実施形態と同一または相当
部分には同一符号を付し、説明を省略する。57、5
8、59、60、61は、それぞれ温度調整室1内に設
置されるオゾンセンサ、温度計、湿度計、風速計、粉塵
センサ、62はイオンセンサ56、オゾンセンサ57、
温度計58、湿度計59、風速計60、粉塵センサ61
からの各種検出情報を表示するモニタである。
【0117】次に動作について説明する。負イオンセン
サ56、オゾンセンサ57、温度計58、湿度計59、
風速計60、粉塵センサ61により、温度調整室1内の
負イオン濃度、オゾン濃度、温度計、湿度、気流速、粉
塵量を検出する。そして、各検出量に応じてモニタ62
に表示行う。この表示は具体的な検出量を数値で表示し
てもよく、また、色分けして表示してもよい。これによ
り、負イオンシステムの稼動状況が一目でわかり、各種
メンテナンスが容易になるとともに、不具合や故障の早
期発見が可能となる。
【0118】なお、上記各実施の形態では、負イオンま
たはオゾンを当てる対象物として生鮮食料品について説
明したが、生鮮食料品に限定されるものではなく、微生
物の増殖を抑え、殺菌・抗菌を行う必要のあるものであ
ればよく、調理器具等であってもよい。さらに、空間と
して生鮮食料品を配置する温度調節室について説明した
が、他の空間、例えば、冷蔵冷凍庫、冷蔵冷凍倉庫、常
温状態の保管・展示庫、宅配便等の保管庫、病院の手術
室、歯医者の治療室等の殺菌・抗菌を要する場所であれ
ばよい。
【0119】また、上記実施形態では、負イオン発生器
は外表面を絶縁したものを示したが、吸着部材への負イ
オン流出をより促進するために、負イオン発生器にマイ
ナスの電圧を印加し、マイナスに帯電させてもよい。こ
れにより、負イオン発生器と吸着部材との電位差を大き
くなり、電磁場の効果をより強くすることができ、負イ
オンをより遠くへ流出させることができ、また、負イオ
ン発生器自身に負イオンが吸着することを防止できる。
なお、このマイナスの電圧量は、負イオン発生器が故障
しないレベルの電圧量とし、例えば、−5kVである。
【0120】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているので、以下に示すような効果を奏する。
【0121】所定空間内に配置され、負イオンを発生さ
せる負イオン発生器と、所定空間内のうち前記負イオン
発生器が配置された空間とは別のところに配置され、負
イオンを電位差により導く負イオンガイド手段と、を備
え、所定空間内を配置された対象物に応じて所定濃度の
負イオンを当てるので、対象物中の微生物の繁殖を抑
え、殺菌・抗菌を行うことができる。
【0122】また、負イオンガイド手段を負イオン発生
器から離し、かつ、対象物を負イオンガイド手段と負イ
オン発生器との間に配置し、負イオンガイド手段以外の
所定空間内を絶縁状態にしたので、負イオンが負イオン
ガイド手段以外の所定空間内に吸着することを少なく
し、負イオンを対象物へ当てることができ、対象物中の
微生物の繁殖を抑え、殺菌・抗菌を行うことができる。
【0123】さらに、負イオン発生器に負イオンを所定
空間内へ送出するファンを設け、対象物表面の負イオン
を所定濃度とし、かつ、気流速が所定値となるように、
ファン回転数および負イオンの送出量および送出方向を
制御するので、所定空間内の気流速を抑え、かつ、対象
物へ所定濃度の負イオンを当てることができ、対象物表
面の乾燥を抑えながら、微生物の繁殖を抑え、殺菌・抗
菌を行うことができる。
【0124】また、負イオンの所定濃度を104個/c
3以上にするので、対象物中の微生物の繁殖を抑え、
確実に殺菌・抗菌を行うことができる。
【0125】また、負イオンガイド手段は接地されるの
で、負イオン発生器と負イオンガイド手段との間に電位
差が生じ、負イオンガイド手段が負イオンを吸着しやす
くなり、負イオンガイド手段の配置された領域に負イオ
ンを集中でき、負イオンを特定の方向へ送出できる。
【0126】また、負イオンガイド手段を複数配置し、
対象物の配置状態に応じて接地状態のオンオフを切り替
えるので、負イオンを接地状態オンのところへ送出で
き、対象物の配置位置の自由度を向上させることができ
る。
【0127】また、負イオンガイド手段は正極の電圧を
印加されるので、接地状態に比べて負イオン発生器と負
イオンガイド手段との間の電位差が大きくなり、負イオ
ンガイド手段の配置された領域に負イオンを集中でき、
対象物への負イオン送出を確実に制御できる。
【0128】また、負イオンガイド手段を複数配置し、
対象物の配置状態に応じて印加する正極の電圧量を可変
するので、電圧量の細かく可変することにより、負イオ
ン送出方向をさらに細分化して制御でき、対象物の配置
位置の自由度をより向上させることができる。
【0129】また、負イオンガイド手段を対象物の収納
部に設けたので、負イオンが収納部へ送出され、対象物
が積載されている場合には積載された内部の対象物へも
確実に負イオンが当たり、微生物の繁殖を抑え、確実に
殺菌・抗菌を行うことができる。
【0130】また、負イオン発生器を複数配置し、負イ
オン発生器毎に所定空間内の負イオン送出領域を設定す
るので、各負イオン発生器による所定空間の区分化が行
え、区分化された所定空間毎に負イオン送出量、送出方
向、濃度等の各種制御が行える。
【0131】また、負イオン発生器により間欠的に負イ
オンを発生させ、所定空間内へ負イオンを送出するの
で、負イオンによる殺菌抗菌作用を維持しながら、負イ
オン発生器の消費電力を削減できる。
【0132】また、負イオン発生器を負極の電圧に帯電
させるので、負イオン発生器と負イオンガイド手段との
間の電位差が大きくなり、負イオンをより多く、より遠
くへ流出させることができ、また、負イオン発生器自身
に負イオンが吸着することも防止できる。
【0133】また、所定領域内に負イオンセンサを設置
し、この負イオンセンサにより検知される負イオン量に
基づいて、イオン発生器による負イオン発生量または負
イオンガイド手段による負イオンの吸着量を制御するの
で、所定領域内の負イオン濃度を所定値に確保できる。
【0134】また、所定領域内の負イオン送出領域毎に
負イオンセンサを設置し、この各負イオンセンサにより
検知される負イオン量に基づいて、各負イオン送出領域
に対応した負イオン発生器による負イオン発生量または
負イオンガイド手段による負イオンの吸着量を制御する
ので、所定領域内の負イオン送出領域毎に負イオン濃度
を所定値に確保できる。
【0135】また、所定空間への入室時には、負イオン
発生器を停止させるとともに、前記イオンガイド手段へ
の正極の電圧印加を停止させるので、所定空間内での安
全性を確保できる。
【0136】また、オゾン発生器を設け、所定空間内を
配置された対象物に対して負イオンと合わせて、所定濃
度のオゾンを当てるので、強い殺菌力を有することがで
きる。
【0137】また、所定空間内に負イオンセンサ、オゾ
ンセンサ、風速計、温度計、湿度計、粉塵センサを設置
し、負イオン濃度、オゾン濃度、温度、湿度、粉塵量を
モニタ表示するので、負イオンシステムの稼動状況が一
目でわかり、各種メンテナンスが容易になるとともに、
不具合や故障の早期発見が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による負イオンシス
テムを示す全体図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による負イオンシス
テムの負イオン発生器の透視斜視図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による負イオンシス
テムの負イオン発生器の構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による負イオンシス
テムの吸着部材の一例を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による負イオンシス
テムの負イオンの分布状態を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による別の負イオン
システムを示す全体図である。
【図7】 この発明の実施の形態2による負イオンシス
テムを示す斜視図である。
【図8】 この発明の実施の形態2による負イオンシス
テムを示す上面図である。
【図9】 この発明の実施の形態2による負イオンシス
テムの負イオンの分布状態を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態2による負イオンシ
ステムの負イオンの流出状態を示すモデル図である。
【図11】 この発明の実施の形態3による負イオンシ
ステムを示す構成図である。
【図12】 この発明の実施の形態4による負イオンシ
ステムを示す構成図である。
【図13】 この発明の実施の形態6による負イオンシ
ステムを示す構成図である。
【図14】 この発明の実施の形態6による負イオンシ
ステムの負イオン流出状態を示すモデル図である。
【図15】 この発明の実施の形態7による別の負イオ
ンシステムを示す全体図である。
【図16】 この発明の実施の形態8による負イオンシ
ステムの生鮮食料品の配置図である。
【図17】 この発明の実施の形態9による負イオンシ
ステムの生鮮食料品の配置図である。
【図18】 この発明の実施の形態9による負イオンシ
ステムを示す構成図である。
【図19】 この発明の実施の形態10による負イオン
システムを示す構成図である。
【図20】 この発明の実施の形態11による負イオン
システムを示す構成図である。
【図21】 この発明の実施の形態12による負イオン
システムを示す構成図である。
【図22】 この発明の実施の形態13による負イオン
システムを示す構成図である。
【図23】 この発明の実施の形態14による負イオン
システムの負イオン発生器の運転状況を示す図である。
【図24】 この発明の実施の形態15による負イオン
システムをモニタ構成を示す図である。
【図25】 従来の負イオン発生器を用いた冷凍庫の断
面図である。
【符号の説明】
1 温度調整室、 2 負イオン発生器、 3 吸着部
材、 4 壁面、 5領域、 14 ファン、 18
オゾン除去手段、 19 左右方向翼、 20 上下方
向翼、 31 スイッチ、 32 スイッチ、 33
高電圧供給部、 34 可変抵抗、 41 生鮮食料
品、 43 トレイ、 51 負イオンセンサ、 55
領域、 56 制御部、 57 オゾンセンサ、 5
8 温度計、 59 湿度計、 60 風速計、 61
粉塵センサ、 62 モニタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇野 淳一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 平山 大秀 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山下 浩司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 松岡 文雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 杉本 猛 東京都千代田区大手町二丁目6番2号 三 菱電機エンジニアリング株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定空間内に配置され、負イオンを発生さ
    せる負イオン発生器と、 前記所定空間内のうち前記負イオン発生器が配置された
    空間とは別のところに配置され、負イオンを電位差によ
    り導く負イオンガイド手段と、 を備え、 前記所定空間内を配置された対象物に応じて所定濃度の
    負イオンを当てることを特徴とする負イオンシステム。
  2. 【請求項2】前記負イオンガイド手段を前記負イオン発
    生器から離し、かつ、前記対象物を前記負イオンガイド
    手段と前記負イオン発生器との間に配置し、前記負イオ
    ンガイド手段以外の前記所定空間内を絶縁状態にしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の負イオンシステム。
  3. 【請求項3】前記負イオン発生器に負イオンを所定空間
    内へ送出するファンを設け、対象物表面の負イオンを所
    定濃度とし、かつ、気流速が所定値となるように、ファ
    ン回転数および負イオンの送出量および送出方向を制御
    することを特徴とする請求項1または請求項2記載の負
    イオンシステム。
  4. 【請求項4】前記負イオンの所定濃度を104個/cm3
    以上にすることを特徴とする請求項1または請求項3記
    載の負イオンシステム。
  5. 【請求項5】上記負イオンガイド手段は接地されること
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の負イオンシ
    ステム。
  6. 【請求項6】上記負イオンガイド手段を複数配置し、対
    象物の配置状態に応じて接地状態のオンオフを切り替え
    ることを特徴とする請求項5記載の負イオンシステム。
  7. 【請求項7】上記負イオンガイド手段は正極の電圧を印
    加されることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の負イオンシステム。
  8. 【請求項8】上記負イオンガイド手段を複数配置し、対
    象物の配置状態に応じて印加する正極の電圧量を可変す
    ることを特徴とする請求項7記載の負イオンシステム。
  9. 【請求項9】前記負イオンガイド手段を前記対象物の収
    納部に設けたことを特徴とする請求項5〜8記載の負イ
    オンシステム。
  10. 【請求項10】前記負イオン発生器を複数配置し、前記
    負イオン発生器毎に前記所定空間内の負イオン送出領域
    を設定することを特徴とする請求項1または請求項3記
    載の負イオンシステム。
  11. 【請求項11】前記負イオン発生器により間欠的に負イ
    オンを発生させ、前記所定空間内へ負イオンを送出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項3記載の負イオ
    ンシステム。
  12. 【請求項12】前記負イオン発生器を負極の電圧に帯電
    させることを特徴とする請求項1または請求項3記載の
    負イオンシステム。
  13. 【請求項13】前記所定領域内に負イオンセンサを設置
    し、この負イオンセンサにより検知される負イオン量に
    基づいて、前記負イオン発生器による負イオン発生量ま
    たは負イオンガイド手段による負イオンの吸着量を制御
    することを特徴とする請求項1または請求項3記載の負
    イオンシステム。
  14. 【請求項14】前記所定領域内の負イオン送出領域毎に
    負イオンセンサを設置し、この各負イオンセンサにより
    検知される負イオン量に基づいて、各負イオン送出領域
    に対応した前記負イオン発生器による負イオン発生量ま
    たは負イオンガイド手段による負イオンの吸着量を制御
    することを特徴とする請求項10の負イオンシステム。
  15. 【請求項15】前記所定空間への入室時には、前記負イ
    オン発生器を停止させるとともに、前記イオンガイド手
    段への正極の電圧印加を停止させることを特徴とする請
    求項7〜9記載の負イオンシステム。
  16. 【請求項16】オゾン発生器を設け、前記所定空間内を
    配置された対象物に対して負イオンと合わせて、所定濃
    度のオゾンを当てることを特徴とする請求項1または請
    求項3記載の負イオンシステム。
  17. 【請求項17】前記所定空間内に負イオンセンサ、オゾ
    ンセンサ、風速計、温度計、湿度計、粉塵センサを設置
    し、負イオン濃度、オゾン濃度、温度、湿度、粉塵量を
    モニタ表示することを特徴とする負イオンシステム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004033498A (ja) * 2002-07-03 2004-02-05 Sharp Corp 環境調整方法及び環境調整装置
WO2005043063A1 (ja) * 2003-10-31 2005-05-12 Sharp Kabushiki Kaisha 冷蔵庫
WO2014178368A1 (ja) * 2013-04-30 2014-11-06 シャープ株式会社 冷蔵庫
CN114086422A (zh) * 2021-12-02 2022-02-25 安徽普尔德无纺科技有限公司 一种医用擦手纸加工用烘干设备

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