JPH11344683A - 光学素子、光学装置、照明装置およびこれを具備した画像表示装置ならびに露光装置 - Google Patents
光学素子、光学装置、照明装置およびこれを具備した画像表示装置ならびに露光装置Info
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- JPH11344683A JPH11344683A JP10154845A JP15484598A JPH11344683A JP H11344683 A JPH11344683 A JP H11344683A JP 10154845 A JP10154845 A JP 10154845A JP 15484598 A JP15484598 A JP 15484598A JP H11344683 A JPH11344683 A JP H11344683A
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- reflecting
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 空間コヒーレンスの低減あるいはスペックル
の低減を図る光学素子、光学装置、照明装置、画像表示
装置および露光装置を提供することである。 【解決手段】 入射するコヒーレント光の光軸に対して
ほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔
dで配設する複数の反射面5aを有する第1の反射面5
と、第1の反射面5での反射光の光軸に対してほぼ45
度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔dで配設
する複数の反射面7aを有する第2の反射面7とを有
し、入射するコヒーレント光を第1の反射面5および第
2の反射面7で反射させて順次一定の光路長差を有する
複数の領域で構成される光束を生起し、第2の反射面7
から分岐光を出射することを特徴とする。
の低減を図る光学素子、光学装置、照明装置、画像表示
装置および露光装置を提供することである。 【解決手段】 入射するコヒーレント光の光軸に対して
ほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔
dで配設する複数の反射面5aを有する第1の反射面5
と、第1の反射面5での反射光の光軸に対してほぼ45
度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔dで配設
する複数の反射面7aを有する第2の反射面7とを有
し、入射するコヒーレント光を第1の反射面5および第
2の反射面7で反射させて順次一定の光路長差を有する
複数の領域で構成される光束を生起し、第2の反射面7
から分岐光を出射することを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学素子、光学装
置、照明装置およびこれを具備した画像表示装置ならび
に露光装置に関し、さらに詳しくは、コヒーレント光光
源から出射されるコヒーレント光の空間コヒーレンスあ
るいはスペックルを低減する光学素子、光学装置、照明
装置およびこれを具備した画像表示装置ならびに露光装
置に関する。
置、照明装置およびこれを具備した画像表示装置ならび
に露光装置に関し、さらに詳しくは、コヒーレント光光
源から出射されるコヒーレント光の空間コヒーレンスあ
るいはスペックルを低減する光学素子、光学装置、照明
装置およびこれを具備した画像表示装置ならびに露光装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ等のコヒーレント光光源を
具備する装置としては、たとえば赤、緑、青の3色のレ
ーザ光を強度変調し、この強度変調されたレーザ光をス
クリーン上で水平および垂直に走査することによりテレ
ビジョン画像等の画像を表示する走査型の画像表示装置
やレーザ光を照明光源として液晶等の画像表示素子を照
射してその投影像により画像を表示する装置、あるいは
マスク上のパターンを半導体基板上に投射露光する半導
体装置作製用の露光装置等がある。これらの装置に具備
されるコヒーレント光光源は出射されるコヒーレント光
の高い単色性等の特徴を利用して用いられるが、高い干
渉性を有するコヒーレント光が粗い表面や不均一な媒質
によって散乱されて不規則な強度分布となるスペックル
というコヒーレント光に特有の問題が生じ、その応用を
妨げる一要因となっている。以下、コヒーレント光に特
有の問題であるスペックルについて、コヒーレント光の
概略パワースペクトラム図である図13および図14を
参照して説明する。
具備する装置としては、たとえば赤、緑、青の3色のレ
ーザ光を強度変調し、この強度変調されたレーザ光をス
クリーン上で水平および垂直に走査することによりテレ
ビジョン画像等の画像を表示する走査型の画像表示装置
やレーザ光を照明光源として液晶等の画像表示素子を照
射してその投影像により画像を表示する装置、あるいは
マスク上のパターンを半導体基板上に投射露光する半導
体装置作製用の露光装置等がある。これらの装置に具備
されるコヒーレント光光源は出射されるコヒーレント光
の高い単色性等の特徴を利用して用いられるが、高い干
渉性を有するコヒーレント光が粗い表面や不均一な媒質
によって散乱されて不規則な強度分布となるスペックル
というコヒーレント光に特有の問題が生じ、その応用を
妨げる一要因となっている。以下、コヒーレント光に特
有の問題であるスペックルについて、コヒーレント光の
概略パワースペクトラム図である図13および図14を
参照して説明する。
【0003】一般的に、半導体レーザ等のコヒーレント
光光源から出射されるコヒーレント光は、図13に示し
たように、シングルモードのパワースペクトラムを有し
ている。このコヒーレント光のコヒーレンス度|g
(τ)|は、パワースペクトラムのフーリエ変換G
(τ)より、|g(τ)|=|G(τ)/G(0)|と
して与えられ図14のようになる。たとえば図13に示
したように、パワースペクトラムの半値全幅をνs とす
ると、コヒーレンス度の半値全幅τs はパワースペクト
ラムの関数形にも依るが、概略(τs 〜1/νs )で与
えられる。このτs およびlc =cτs (cは光が伝搬
する媒質中の光速度)はそれぞれのコヒーレンス時間あ
るいはコヒーレンス長と称されている。これは、コヒー
レント光光源から出射されたコヒーレント光を2つに分
割して一方の経る光路を他方の光路よりlだけ長くした
場合、lがlc と同程度かより小であれば分割された2
つの光は大きなコヒーレンス度を有して互いに干渉し、
lがlc と同程度かより大であれば分割された2つの光
はコヒーレンス度が小となって干渉が生じないことを意
味している。
光光源から出射されるコヒーレント光は、図13に示し
たように、シングルモードのパワースペクトラムを有し
ている。このコヒーレント光のコヒーレンス度|g
(τ)|は、パワースペクトラムのフーリエ変換G
(τ)より、|g(τ)|=|G(τ)/G(0)|と
して与えられ図14のようになる。たとえば図13に示
したように、パワースペクトラムの半値全幅をνs とす
ると、コヒーレンス度の半値全幅τs はパワースペクト
ラムの関数形にも依るが、概略(τs 〜1/νs )で与
えられる。このτs およびlc =cτs (cは光が伝搬
する媒質中の光速度)はそれぞれのコヒーレンス時間あ
るいはコヒーレンス長と称されている。これは、コヒー
レント光光源から出射されたコヒーレント光を2つに分
割して一方の経る光路を他方の光路よりlだけ長くした
場合、lがlc と同程度かより小であれば分割された2
つの光は大きなコヒーレンス度を有して互いに干渉し、
lがlc と同程度かより大であれば分割された2つの光
はコヒーレンス度が小となって干渉が生じないことを意
味している。
【0004】このようなコヒーレント光光源をたとえば
画像表示装置に用いた場合、像面、たとえば視聴者の網
膜上では、物体面、たとえばスクリーンの各点および各
領域からの寄与が集合されて像が形成すると考えること
ができる。物体面には一般的に波長程度以上の深さの凹
凸があるので、像面では複雑な位相関係の光束が重なり
合うこととなる。したがって、これらの光束が互いに可
干渉であれば干渉が生じ、複雑な明暗のパターン、いわ
ゆるスペックルが生じ、画像表示装置の画質を著しく損
なわせる一要因となる。このスペックルを低減するため
には、これらの光束が互いに非可干渉となるようにする
ことが重要であり、2つの低減方法が考えられる。
画像表示装置に用いた場合、像面、たとえば視聴者の網
膜上では、物体面、たとえばスクリーンの各点および各
領域からの寄与が集合されて像が形成すると考えること
ができる。物体面には一般的に波長程度以上の深さの凹
凸があるので、像面では複雑な位相関係の光束が重なり
合うこととなる。したがって、これらの光束が互いに可
干渉であれば干渉が生じ、複雑な明暗のパターン、いわ
ゆるスペックルが生じ、画像表示装置の画質を著しく損
なわせる一要因となる。このスペックルを低減するため
には、これらの光束が互いに非可干渉となるようにする
ことが重要であり、2つの低減方法が考えられる。
【0005】第1の低減方法は、コヒーレント光光源か
ら出射されるコヒーレント光のパワースペクトラム幅を
十分に大、すなわちコヒーレンス長を十分に小とする方
法である。しかしながら、この方法はコヒーレント光の
高い単色性という特性が損なわれ、好ましくない。
ら出射されるコヒーレント光のパワースペクトラム幅を
十分に大、すなわちコヒーレンス長を十分に小とする方
法である。しかしながら、この方法はコヒーレント光の
高い単色性という特性が損なわれ、好ましくない。
【0006】第2の低減方法は、ある程度のコヒーレン
ス長を有するコヒーレント光光源を複数の光束に分割
し、互いにコヒーレンス長程度以上の光路長差を与えた
後、再び合流あるいは配置させる方法である。この低減
方法は、各々の光束間で非可干渉となるので、分割され
る光束数が多いほど合流あるいは配置されたコヒーレン
ト光の空間的なコヒーレンス度を低減することができ
る。具体的な既知の事例としては、複数の両端を揃えた
光ファイバーを束ねるとともに各々の光ファイバーの長
さに入射するコヒーレント光光源のコヒーレンス長より
長い光路長差を与え、一端からコヒーレント光を入射さ
せて他端から出射するコヒーレント光を互いに非可干渉
とし、再び合流あるいは配置する光束全体の空間コヒー
レンスを低減する方法がある。
ス長を有するコヒーレント光光源を複数の光束に分割
し、互いにコヒーレンス長程度以上の光路長差を与えた
後、再び合流あるいは配置させる方法である。この低減
方法は、各々の光束間で非可干渉となるので、分割され
る光束数が多いほど合流あるいは配置されたコヒーレン
ト光の空間的なコヒーレンス度を低減することができ
る。具体的な既知の事例としては、複数の両端を揃えた
光ファイバーを束ねるとともに各々の光ファイバーの長
さに入射するコヒーレント光光源のコヒーレンス長より
長い光路長差を与え、一端からコヒーレント光を入射さ
せて他端から出射するコヒーレント光を互いに非可干渉
とし、再び合流あるいは配置する光束全体の空間コヒー
レンスを低減する方法がある。
【0007】しかしながら、複数の光ファイバーを束ね
てスペックルを低減する方法には、以下のような問題点
がある。たとえば、31本の光ファイバーを束ねて各々
の長さの差を1cmとした場合には最短の光ファイバー
と最長の光ファイバーとの長さの差は30cmとなる。
そして、31本の両端が揃えられた光ファイバーの束
を、たとえば画像表示装置内に納めるには大きな容積が
必要であり、画像表示装置の小型化を図る上での阻害要
因となる。また、31本の両端が揃えられた光ファイバ
ーの束の開口率は1以下であるため、入射するコヒーレ
ント光を光ファイバーに結合する際に損失が生じる。
てスペックルを低減する方法には、以下のような問題点
がある。たとえば、31本の光ファイバーを束ねて各々
の長さの差を1cmとした場合には最短の光ファイバー
と最長の光ファイバーとの長さの差は30cmとなる。
そして、31本の両端が揃えられた光ファイバーの束
を、たとえば画像表示装置内に納めるには大きな容積が
必要であり、画像表示装置の小型化を図る上での阻害要
因となる。また、31本の両端が揃えられた光ファイバ
ーの束の開口率は1以下であるため、入射するコヒーレ
ント光を光ファイバーに結合する際に損失が生じる。
【0008】特開昭63−101815号公報には、光
路長差を生起する手段に多数のエレメントミラーを構成
した照明装置が提案されている。これはエレメントミラ
ー群に対して光をほぼ垂直に入射させるとともにほぼ垂
直に反射させ、入射光束と出射光束とを何れもレンズで
集光してこれらの光軸を微小にずらし、反射光のみはミ
ラーによりその光軸を45度曲げる構成となっている。
この場合、最小構成要素としてミラーおよびレンズが光
学素子として必要であり、エレメントミラー群とともに
これらの光学素子の高精度な配置が求められる。また、
エレメントミラー群は多数のミラー面を積み重ねた構成
であり、その作製には多くの工数を必要とする。
路長差を生起する手段に多数のエレメントミラーを構成
した照明装置が提案されている。これはエレメントミラ
ー群に対して光をほぼ垂直に入射させるとともにほぼ垂
直に反射させ、入射光束と出射光束とを何れもレンズで
集光してこれらの光軸を微小にずらし、反射光のみはミ
ラーによりその光軸を45度曲げる構成となっている。
この場合、最小構成要素としてミラーおよびレンズが光
学素子として必要であり、エレメントミラー群とともに
これらの光学素子の高精度な配置が求められる。また、
エレメントミラー群は多数のミラー面を積み重ねた構成
であり、その作製には多くの工数を必要とする。
【0009】ところで、いかなる光路長差を生起する手
段を用いたとしても、シングルモードのパワースペクト
ラムを有するコヒーレント光光源から出射されるコヒー
レント光のコヒーレンス長は一般的に十分長いため、空
間コヒーレンスを十分低減するには限界がある。たとえ
ば、コヒーレント光光源としてシングルモードのパワー
スペクトラムを有する半導体レーザを画像表示装置に用
いた場合、半導体レーザの典型的なコヒーレンス長は1
m程度であり、このような光路長差を生起させるために
は大きな容積が必要であり、画像表示装置や露光装置の
小型化を図る上での阻害要因となる。
段を用いたとしても、シングルモードのパワースペクト
ラムを有するコヒーレント光光源から出射されるコヒー
レント光のコヒーレンス長は一般的に十分長いため、空
間コヒーレンスを十分低減するには限界がある。たとえ
ば、コヒーレント光光源としてシングルモードのパワー
スペクトラムを有する半導体レーザを画像表示装置に用
いた場合、半導体レーザの典型的なコヒーレンス長は1
m程度であり、このような光路長差を生起させるために
は大きな容積が必要であり、画像表示装置や露光装置の
小型化を図る上での阻害要因となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、空間
コヒーレンスの低減あるいはスペックルの低減を図ると
ともに小型である光学素子、光学装置、照明装置および
これを具備した画像表示装置ならびに露光装置を提供す
ることである。
コヒーレンスの低減あるいはスペックルの低減を図ると
ともに小型である光学素子、光学装置、照明装置および
これを具備した画像表示装置ならびに露光装置を提供す
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明の光学素子では、入射するコヒーレン
ト光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに
平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第
1の反射面と、第1の反射面での反射光の光軸に対して
ほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔
で配設する複数の反射面を有する第2の反射面とを有
し、入射するコヒーレント光を第1の反射面および第2
の反射面で反射させて順次一定の光路長差を有する複数
の領域で構成される光束を生起し、第2の反射面からそ
の光束を出射することを特徴とする。
に請求項1の発明の光学素子では、入射するコヒーレン
ト光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに
平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第
1の反射面と、第1の反射面での反射光の光軸に対して
ほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔
で配設する複数の反射面を有する第2の反射面とを有
し、入射するコヒーレント光を第1の反射面および第2
の反射面で反射させて順次一定の光路長差を有する複数
の領域で構成される光束を生起し、第2の反射面からそ
の光束を出射することを特徴とする。
【0012】請求項2の発明の光学素子では、入射する
コヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとと
もに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面
を有する第1の反射面と、第1の反射面での反射光の光
軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ
一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第2の反射
面と、第2の反射面での反射光の光軸に対してほぼ45
度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設す
る複数の反射面を有する第3の反射面とを有し、第1の
反射面に入射するコヒーレント光を第2の反射面および
第3の反射面で順次反射して、平面展開する複数の領域
毎に一定の光路長差を有する光束を生起し、この光束を
第1の反射面および第3の反射面の何れか一方から出射
すること特徴とする。
コヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとと
もに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面
を有する第1の反射面と、第1の反射面での反射光の光
軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ
一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第2の反射
面と、第2の反射面での反射光の光軸に対してほぼ45
度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設す
る複数の反射面を有する第3の反射面とを有し、第1の
反射面に入射するコヒーレント光を第2の反射面および
第3の反射面で順次反射して、平面展開する複数の領域
毎に一定の光路長差を有する光束を生起し、この光束を
第1の反射面および第3の反射面の何れか一方から出射
すること特徴とする。
【0013】請求項6の発明の光学装置では、少なくと
もコヒーレント光を出射するコヒーレント光光源と、入
射するコヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜す
るとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の
反射面を有する第1の反射面および第1の反射面での反
射光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに
平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第
2の反射面を有する光学素子とを有し、入射するコヒー
レント光を第1の反射面および第2の反射面で反射させ
て順次一定の光路長差を有する複数の領域で構成される
光束を生起し、第2の反射面からこの光束を出射するこ
とを特徴とする。
もコヒーレント光を出射するコヒーレント光光源と、入
射するコヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜す
るとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の
反射面を有する第1の反射面および第1の反射面での反
射光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに
平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第
2の反射面を有する光学素子とを有し、入射するコヒー
レント光を第1の反射面および第2の反射面で反射させ
て順次一定の光路長差を有する複数の領域で構成される
光束を生起し、第2の反射面からこの光束を出射するこ
とを特徴とする。
【0014】請求項7の発明の光学装置では、少なくと
もコヒーレント光を出射するコヒーレント光光源と、入
射するコヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜す
るとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の
反射面を有する第1の反射面、第1の反射面での反射光
の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平行
且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第2の
反射面および第2の反射面での反射光の光軸に対してほ
ぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔で
配設する複数の反射面を有する第3の反射面を有する光
学素子とを有し、第1の反射面に入射するコヒーレント
光を第2の反射面および第3の反射面で順次反射して、
平面展開する複数の領域毎に一定の光路長差を有する光
束を生起し、この光束を第1の反射面および第3の反射
面の何れか一方から出射することを特徴とする。
もコヒーレント光を出射するコヒーレント光光源と、入
射するコヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜す
るとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の
反射面を有する第1の反射面、第1の反射面での反射光
の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平行
且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第2の
反射面および第2の反射面での反射光の光軸に対してほ
ぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔で
配設する複数の反射面を有する第3の反射面を有する光
学素子とを有し、第1の反射面に入射するコヒーレント
光を第2の反射面および第3の反射面で順次反射して、
平面展開する複数の領域毎に一定の光路長差を有する光
束を生起し、この光束を第1の反射面および第3の反射
面の何れか一方から出射することを特徴とする。
【0015】請求項11の発明の照明装置では、少なく
ともコヒーレント光を出射するコヒーレント光光源と、
入射するコヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜
するとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数
の反射面を有する第1の反射面および第1の反射面での
反射光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互い
に平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する
第2の反射面を有する光学素子と、複数のエレメントレ
ンズで構成されたフライアイレンズとコンデンサレンズ
とで構成されたオプティカルインテグレータとを有し、
入射するコヒーレント光を第1の反射面および第2の反
射面で反射させて順次一定の光路長差を有する複数Nの
領域で構成される光束を生起し、第2の反射面で反射さ
れたこの光束をオプティカルインテグレータに透過し、
オプティカルインテグレータから出射されて照射される
被照射面におけるスペックルのコントラストを概略1/
N1/2に低減することを特徴とする。
ともコヒーレント光を出射するコヒーレント光光源と、
入射するコヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜
するとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数
の反射面を有する第1の反射面および第1の反射面での
反射光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互い
に平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する
第2の反射面を有する光学素子と、複数のエレメントレ
ンズで構成されたフライアイレンズとコンデンサレンズ
とで構成されたオプティカルインテグレータとを有し、
入射するコヒーレント光を第1の反射面および第2の反
射面で反射させて順次一定の光路長差を有する複数Nの
領域で構成される光束を生起し、第2の反射面で反射さ
れたこの光束をオプティカルインテグレータに透過し、
オプティカルインテグレータから出射されて照射される
被照射面におけるスペックルのコントラストを概略1/
N1/2に低減することを特徴とする。
【0016】請求項12の発明の照明装置では、少なく
ともコヒーレント光を出射するコヒーレント光光源と、
入射するコヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜
するとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数
の反射面を有する第1の反射面、第1の反射面での反射
光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平
行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第2
の反射面および第2の反射面での反射光の光軸に対して
ほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔
で配設する複数の反射面を有する第3の反射面を有する
光学素子と、複数のエレメントレンズで構成されたフラ
イアイレンズとコンデンサレンズとで構成されたオプテ
ィカルインテグレータとを有し、入射するコヒーレント
光を第1の反射面、第2の反射面および第3の反射面で
反射させて順次一定の光路長差を有する複数Nの領域で
構成される光束を生起し、この光束をオプティカルイン
テグレータに透過し、オプティカルインテグレータから
出射されて照射される被照射面におけるスペックルのコ
ントラストを概略1/N1/2に低減することを特徴とす
る。
ともコヒーレント光を出射するコヒーレント光光源と、
入射するコヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜
するとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数
の反射面を有する第1の反射面、第1の反射面での反射
光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平
行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第2
の反射面および第2の反射面での反射光の光軸に対して
ほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔
で配設する複数の反射面を有する第3の反射面を有する
光学素子と、複数のエレメントレンズで構成されたフラ
イアイレンズとコンデンサレンズとで構成されたオプテ
ィカルインテグレータとを有し、入射するコヒーレント
光を第1の反射面、第2の反射面および第3の反射面で
反射させて順次一定の光路長差を有する複数Nの領域で
構成される光束を生起し、この光束をオプティカルイン
テグレータに透過し、オプティカルインテグレータから
出射されて照射される被照射面におけるスペックルのコ
ントラストを概略1/N1/2に低減することを特徴とす
る。
【0017】請求項16の発明の画像表示装置では、上
記した請求項11または12の発明の照明装置を具備す
ることを特徴とする。また、請求項17の発明の露光装
置では、上記した請求項11または12の発明の照明装
置を具備することを特徴とする。
記した請求項11または12の発明の照明装置を具備す
ることを特徴とする。また、請求項17の発明の露光装
置では、上記した請求項11または12の発明の照明装
置を具備することを特徴とする。
【0018】上述した手段による作用を以下に記す。本
発明の光学素子および光学装置によれば、入射するコヒ
ーレント光はほぼ等しい光強度を有する複数の光束に分
割され、分割された光束は順次一定の光路長差が生起さ
れるので、出射面上で効率的に空間コヒーレンスの低減
あるいはスペックルの低減を図ることができる。また、
本発明の光学装置を用いた照明装置では、光学装置から
順次一定の光路長差を有する複数Nの領域で構成される
光束に分割されるので、スペックルのコントラストを概
略1/N1/2に低減することができる。さらに、本発明
の光学素子は従来の、たとえば光ファイバーを束ねたも
のよりも小型であり、光学装置および照明装置の小型化
を図ることができるとともに、これを具備する画像表示
装置および露光装置の小型化も図ることができる。 そ
して、本発明の画像表示装置では空間コヒーレンスの低
減あるいはスペックルの低減により、高品位の画像を得
ることが可能となり、本発明の露光装置では、マスク上
のパターンの高品位の露光が可能となる。
発明の光学素子および光学装置によれば、入射するコヒ
ーレント光はほぼ等しい光強度を有する複数の光束に分
割され、分割された光束は順次一定の光路長差が生起さ
れるので、出射面上で効率的に空間コヒーレンスの低減
あるいはスペックルの低減を図ることができる。また、
本発明の光学装置を用いた照明装置では、光学装置から
順次一定の光路長差を有する複数Nの領域で構成される
光束に分割されるので、スペックルのコントラストを概
略1/N1/2に低減することができる。さらに、本発明
の光学素子は従来の、たとえば光ファイバーを束ねたも
のよりも小型であり、光学装置および照明装置の小型化
を図ることができるとともに、これを具備する画像表示
装置および露光装置の小型化も図ることができる。 そ
して、本発明の画像表示装置では空間コヒーレンスの低
減あるいはスペックルの低減により、高品位の画像を得
ることが可能となり、本発明の露光装置では、マスク上
のパターンの高品位の露光が可能となる。
【0019】ところで、入射するコヒーレント光が複数
の異なる波長を有する、たとえばコヒーレント光光源に
マルチモードの半導体レーザを用いた場合には、以下に
説明する作用を得ることができる。これを図1および図
2を参照して説明する。
の異なる波長を有する、たとえばコヒーレント光光源に
マルチモードの半導体レーザを用いた場合には、以下に
説明する作用を得ることができる。これを図1および図
2を参照して説明する。
【0020】図1はマルチモードレーザ光の概略パワー
スペクトラム図である。このパワースペクトラムの各モ
ードは、半導体レーザの共振器長をLとして、c0 /2
nL(c0 は真空中の光速であり、nは半導体レーザ媒
体の屈折率である)であらわされる一定の間隔で並んで
いる。このようなマルチモードレーザ光のコヒーレンス
度|g(t)|は、図2に示した概略パワースペクトラ
ム図のようになる。したがって、マルチモードレーザ光
の場合には周期的にコヒーレンス度の極大があらわれ、
その各々の極大波形の半値全幅τt は概略τt 〜1/ν
t(νt はパワースペクトラムの包絡線の半値全幅であ
る)の範囲にある。τt は幅νs の縦モードが単一に立
っている場合のコヒーレンス時間τs 〜1/νs よりも
一般的に十分小となる。また、一般的にコヒーレンス時
間τc は下記式1で定義されるので、τt はコヒーレン
ス時間よりも小であるといえる。
スペクトラム図である。このパワースペクトラムの各モ
ードは、半導体レーザの共振器長をLとして、c0 /2
nL(c0 は真空中の光速であり、nは半導体レーザ媒
体の屈折率である)であらわされる一定の間隔で並んで
いる。このようなマルチモードレーザ光のコヒーレンス
度|g(t)|は、図2に示した概略パワースペクトラ
ム図のようになる。したがって、マルチモードレーザ光
の場合には周期的にコヒーレンス度の極大があらわれ、
その各々の極大波形の半値全幅τt は概略τt 〜1/ν
t(νt はパワースペクトラムの包絡線の半値全幅であ
る)の範囲にある。τt は幅νs の縦モードが単一に立
っている場合のコヒーレンス時間τs 〜1/νs よりも
一般的に十分小となる。また、一般的にコヒーレンス時
間τc は下記式1で定義されるので、τt はコヒーレン
ス時間よりも小であるといえる。
【0021】
【数1】
【0022】したがって、コヒーレント光光源にマルチ
モードレーザ光を出射する半導体レーザを用いた場合に
は、光路長差をτc 程度まで大きくとる必要はなく、コ
ヒーレンス度の極大を避けるような光路長差を生起させ
ればよいこととなる。すなわち、コヒーレンス度の周期
性を利用し、光路長差をc((n−1)τd +τt /
2)以上c(nτd −τt /2)以下の範囲内(ただ
し、cは光速であり、nは自然数である)とすることに
より、効果的に空間コヒーレンスを低減することができ
る。
モードレーザ光を出射する半導体レーザを用いた場合に
は、光路長差をτc 程度まで大きくとる必要はなく、コ
ヒーレンス度の極大を避けるような光路長差を生起させ
ればよいこととなる。すなわち、コヒーレンス度の周期
性を利用し、光路長差をc((n−1)τd +τt /
2)以上c(nτd −τt /2)以下の範囲内(ただ
し、cは光速であり、nは自然数である)とすることに
より、効果的に空間コヒーレンスを低減することができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明は半導体レーザ等のコヒー
レント光光源から出射されるコヒーレント光をあつかう
光学素子、光学装置、照明装置およびこれを具備する画
像表示装置ならびに露光装置に適用することができる。
以下、本発明を適用した実施例について図3〜図12を
参照して説明する。
レント光光源から出射されるコヒーレント光をあつかう
光学素子、光学装置、照明装置およびこれを具備する画
像表示装置ならびに露光装置に適用することができる。
以下、本発明を適用した実施例について図3〜図12を
参照して説明する。
【0024】実施例1 本実施例は、順次一定の光路長差を有する複数の領域で
構成される光束を生起する光学素子の事例である。これ
を、光学素子の概略外観斜視図である図3〜図5を参照
して説明する。
構成される光束を生起する光学素子の事例である。これ
を、光学素子の概略外観斜視図である図3〜図5を参照
して説明する。
【0025】光学素子4はシリカガラス等の光学ガラス
の他、ポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレー
ト樹脂等の有機材料で構成されており、たとえば図3に
示したように一体的な構成、図4に示したように互いに
形状が相似である第1の光学素子4aと第2の光学素子
4bとを互いに光学的な不整合が生じないように屈折率
整合をとりながら密着した構成、あるいは図5に示した
ように第1の光学素子4aの第1の反射面5と第2の光
学素子4bの第2の反射面7とを空隙を挟んで向かい合
わせて配置した構成となっている。
の他、ポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレー
ト樹脂等の有機材料で構成されており、たとえば図3に
示したように一体的な構成、図4に示したように互いに
形状が相似である第1の光学素子4aと第2の光学素子
4bとを互いに光学的な不整合が生じないように屈折率
整合をとりながら密着した構成、あるいは図5に示した
ように第1の光学素子4aの第1の反射面5と第2の光
学素子4bの第2の反射面7とを空隙を挟んで向かい合
わせて配置した構成となっている。
【0026】以下、代表して図3に示した光学素子4の
概略構成について説明する。光学素子4には、平坦な方
形である入出射面6と入出射面6に接して対向する一対
の第1の反射面5と第2の反射面7とが構成されてい
る。第1の反射面5には、入出射面6からの入射光の光
軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ
一定の間隔dで配設する複数の反射面5aが形成され、
反射面5aと反射面5aとの間は入射光の光軸に対して
平行の平坦部5bとなっている。また、第2の反射面7
には、第1の反射面5の複数の反射面5aで反射されて
複数に分割された光束の光軸に対してほぼ45度傾斜す
るとともに互いに平行且つ一定の間隔d(第1の反射面
5の複数の反射面5aと同様)で配設する複数の反射面
7aが形成され、反射面7aと反射面7aとの間は入出
射面6からの入射光の光軸に対して平行の平坦部7bと
なっている。すなわち、第1の反射面5と第2の反射面
7とは互いに対称形状となっている。そして、第1の反
射面5および第2の反射面7の少なくとも反射面5a,
7aは光学研磨が施され、入射光に対して高反射率を有
する反射膜が形成されている。さらに、入出射面6は光
学研磨が施されてさらに無反射コート膜が形成されてい
ることが望ましい。
概略構成について説明する。光学素子4には、平坦な方
形である入出射面6と入出射面6に接して対向する一対
の第1の反射面5と第2の反射面7とが構成されてい
る。第1の反射面5には、入出射面6からの入射光の光
軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ
一定の間隔dで配設する複数の反射面5aが形成され、
反射面5aと反射面5aとの間は入射光の光軸に対して
平行の平坦部5bとなっている。また、第2の反射面7
には、第1の反射面5の複数の反射面5aで反射されて
複数に分割された光束の光軸に対してほぼ45度傾斜す
るとともに互いに平行且つ一定の間隔d(第1の反射面
5の複数の反射面5aと同様)で配設する複数の反射面
7aが形成され、反射面7aと反射面7aとの間は入出
射面6からの入射光の光軸に対して平行の平坦部7bと
なっている。すなわち、第1の反射面5と第2の反射面
7とは互いに対称形状となっている。そして、第1の反
射面5および第2の反射面7の少なくとも反射面5a,
7aは光学研磨が施され、入射光に対して高反射率を有
する反射膜が形成されている。さらに、入出射面6は光
学研磨が施されてさらに無反射コート膜が形成されてい
ることが望ましい。
【0027】入出射面6のA部からの入射光は、まず第
1の反射面5側に入射する。第1の反射面5に入射した
入射光は複数の反射面5aで反射されて光軸を90度曲
げられるとともに複数の光束に分割され、第2の反射面
7に入射する。第2の反射面7に入射した光は、複数の
反射面7aで反射されて光軸を90度曲げられ、入出射
面6のB部から出射する。このとき、入射光を平行な光
束にしておくと複数の反射面5a,7aで反射されて複
数の領域に分割された光は、分割された領域毎に順次一
定の光路長差2nd(nは光学素子の屈折率)が生起さ
れる。そして、この光路長差2ndを光学素子4に入射
する入射光のコヒーレンス長と同程度かより大とすれ
ば、各領域の光束間の可干渉性を低減することができる
とともに光学素子4からの出射光の空間コヒーレンスを
低減することができる。また、入射光の強度分布と光学
素子4から出射される出射光の強度分布とはほぼ等しい
ものとなっている。
1の反射面5側に入射する。第1の反射面5に入射した
入射光は複数の反射面5aで反射されて光軸を90度曲
げられるとともに複数の光束に分割され、第2の反射面
7に入射する。第2の反射面7に入射した光は、複数の
反射面7aで反射されて光軸を90度曲げられ、入出射
面6のB部から出射する。このとき、入射光を平行な光
束にしておくと複数の反射面5a,7aで反射されて複
数の領域に分割された光は、分割された領域毎に順次一
定の光路長差2nd(nは光学素子の屈折率)が生起さ
れる。そして、この光路長差2ndを光学素子4に入射
する入射光のコヒーレンス長と同程度かより大とすれ
ば、各領域の光束間の可干渉性を低減することができる
とともに光学素子4からの出射光の空間コヒーレンスを
低減することができる。また、入射光の強度分布と光学
素子4から出射される出射光の強度分布とはほぼ等しい
ものとなっている。
【0028】なお、図5に示した事例の場合、第1の光
学素子4aおよび第2の光学素子4bの構成材は、第1
の反射面5と第2の反射面7への反射膜の形成が可能な
材質であれば如何なる材質であっても良い。
学素子4aおよび第2の光学素子4bの構成材は、第1
の反射面5と第2の反射面7への反射膜の形成が可能な
材質であれば如何なる材質であっても良い。
【0029】実施例2 本実施例は、二次元的に平面展開する複数の領域毎に一
定の光路長差を有する光束を生起する光学素子の事例で
ある。これを光学素子の概略外観斜視図である図6〜図
8を参照して説明する。光学素子4は、シリカガラス等
の光学ガラスの他、ポリカーボネート樹脂やポリメチル
メタクリレート樹脂等の有機材料で構成されており、た
とえば図6に示したように一体的な構成、図7に示した
ように第1の光学素子4aと互いに形状が相似である第
2の光学素子4bおよび第3の光学素子4cとを互いに
光学的な不整合が生じないように屈折率整合をとりなが
ら密着させた構成、あるいは図8に示したように第1の
光学素子4aの第1の反射面5と互いに形状が相似であ
る第2の光学素子4bおよび第3の光学素子4cの第
2,3の反射面7,8とを互いに内角が90度となるよ
うに配置した構成となっている。この場合、図6および
図7中の入出射面6のA,Bで示した部分が入射光の入
射部あるいは出射光の出射部であり、入出射面6は光学
研磨が施され、さらに無反射コート膜が形成されている
ことが望ましい。
定の光路長差を有する光束を生起する光学素子の事例で
ある。これを光学素子の概略外観斜視図である図6〜図
8を参照して説明する。光学素子4は、シリカガラス等
の光学ガラスの他、ポリカーボネート樹脂やポリメチル
メタクリレート樹脂等の有機材料で構成されており、た
とえば図6に示したように一体的な構成、図7に示した
ように第1の光学素子4aと互いに形状が相似である第
2の光学素子4bおよび第3の光学素子4cとを互いに
光学的な不整合が生じないように屈折率整合をとりなが
ら密着させた構成、あるいは図8に示したように第1の
光学素子4aの第1の反射面5と互いに形状が相似であ
る第2の光学素子4bおよび第3の光学素子4cの第
2,3の反射面7,8とを互いに内角が90度となるよ
うに配置した構成となっている。この場合、図6および
図7中の入出射面6のA,Bで示した部分が入射光の入
射部あるいは出射光の出射部であり、入出射面6は光学
研磨が施され、さらに無反射コート膜が形成されている
ことが望ましい。
【0030】第1の反射面5には、入出射面6のたとえ
ばA部からの入射光の光軸に対してほぼ45度傾斜する
とともに互いに平行且つ一定の間隔d1 で配設する複数
s1個の反射面5aが形成され、反射面5aと反射面5
aとの間は入射光の光軸に対して平行の平坦部5bとな
っている。第2の反射面7には、第1の反射面5の複数
の反射面5aで反射された光の光軸に対してほぼ45度
傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔d2 で配設
する複数s2 個の反射面7aが形成され、反射面7aと
反射面7aとの間は第1の反射面5の複数の反射面5a
で反射された光の光軸に対して平行である平坦部7bと
なっている。第3の反射面8には、第2の反射面7の複
数s2 個の反射面7aで反射された光の光軸に対してほ
ぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔d
2 で配設する複数s2 個の反射面8aが形成され、反射
面8aと反射面8aとの間は第2の反射面7の平坦部7
bと平行の平坦部8bとなっている。この場合、第2の
反射面7に形成された複数s2 個の反射面7aの形状と
第3の反射面8に形成された複数s2 個の反射面8aと
の形状は相似である必要があるが、これらと第1の反射
面5に形成された複数s1 個の反射面5aとは必ずしも
相似である必要はない。なお、少なくとも上記したこの
反射面5a,7a,8aには、入射する光の波長に対し
て高反射率を有する反射膜が形成されている。
ばA部からの入射光の光軸に対してほぼ45度傾斜する
とともに互いに平行且つ一定の間隔d1 で配設する複数
s1個の反射面5aが形成され、反射面5aと反射面5
aとの間は入射光の光軸に対して平行の平坦部5bとな
っている。第2の反射面7には、第1の反射面5の複数
の反射面5aで反射された光の光軸に対してほぼ45度
傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔d2 で配設
する複数s2 個の反射面7aが形成され、反射面7aと
反射面7aとの間は第1の反射面5の複数の反射面5a
で反射された光の光軸に対して平行である平坦部7bと
なっている。第3の反射面8には、第2の反射面7の複
数s2 個の反射面7aで反射された光の光軸に対してほ
ぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔d
2 で配設する複数s2 個の反射面8aが形成され、反射
面8aと反射面8aとの間は第2の反射面7の平坦部7
bと平行の平坦部8bとなっている。この場合、第2の
反射面7に形成された複数s2 個の反射面7aの形状と
第3の反射面8に形成された複数s2 個の反射面8aと
の形状は相似である必要があるが、これらと第1の反射
面5に形成された複数s1 個の反射面5aとは必ずしも
相似である必要はない。なお、少なくとも上記したこの
反射面5a,7a,8aには、入射する光の波長に対し
て高反射率を有する反射膜が形成されている。
【0031】以下、説明の明瞭化を図るため、図6〜図
8の図中に示した互いに直交するx,y,z軸を用いて
説明するが、代表して図6に示した光学素子4の概略構
成について説明する。入出射面6のたとえばA部から入
射した入射光は+y方向に進み、複数s1 個の反射面5
aで+z方向に反射されて光軸を90度曲げられるとと
もに複数s1個の光束に分割され、第2の反射面7に入
射する。第2の反射面7に入射した光は、複数s2 個の
反射面7aで−x方向に反射されて光軸を90度曲げら
れるとともに二次元的に平面展開する複数の光束に分割
され、第3の反射面8に入射する。第3の反射面8に入
射した光は、複数s2 個の反射面8aで−z方向に反射
されて光軸を90度曲げられ、再び第1の反射面5に入
射する。第1の反射面5に入射した光は、複数s1 個の
反射面5aで−y方向に反射されて光軸を90度曲げら
れ、入出射面6のB部から出射する。入射光として平行
な光束を入射させた場合は、出射光もほぼ入射光光束と
同じ強度分布を有するが、その出射光光束は、二次元的
に平面展開する複数の領域で構成されており、各領域毎
に順次一定の光路長差が生起された光束の集合体とな
る。
8の図中に示した互いに直交するx,y,z軸を用いて
説明するが、代表して図6に示した光学素子4の概略構
成について説明する。入出射面6のたとえばA部から入
射した入射光は+y方向に進み、複数s1 個の反射面5
aで+z方向に反射されて光軸を90度曲げられるとと
もに複数s1個の光束に分割され、第2の反射面7に入
射する。第2の反射面7に入射した光は、複数s2 個の
反射面7aで−x方向に反射されて光軸を90度曲げら
れるとともに二次元的に平面展開する複数の光束に分割
され、第3の反射面8に入射する。第3の反射面8に入
射した光は、複数s2 個の反射面8aで−z方向に反射
されて光軸を90度曲げられ、再び第1の反射面5に入
射する。第1の反射面5に入射した光は、複数s1 個の
反射面5aで−y方向に反射されて光軸を90度曲げら
れ、入出射面6のB部から出射する。入射光として平行
な光束を入射させた場合は、出射光もほぼ入射光光束と
同じ強度分布を有するが、その出射光光束は、二次元的
に平面展開する複数の領域で構成されており、各領域毎
に順次一定の光路長差が生起された光束の集合体とな
る。
【0032】まず、第1の反射面5、第2の反射面7お
よび第3の反射面8に形成された反射面5a,7a,8
aの形状が全て相似(d1 =d2 且つs1 =s2 )であ
る場合について説明する。たとえば、反射面5a,7
a,8aの各々の個数をsとし、光学素子4の屈折率を
nとすれば、最短である光路長の光束と最長である光路
長の光束とは2nd×2(s−1)の光路長差が生起さ
れる。すなわち、入出射面6のB部からは((2s−
1)個の領域に分割された非可干渉な光束の集合体が出
射されることとなる。
よび第3の反射面8に形成された反射面5a,7a,8
aの形状が全て相似(d1 =d2 且つs1 =s2 )であ
る場合について説明する。たとえば、反射面5a,7
a,8aの各々の個数をsとし、光学素子4の屈折率を
nとすれば、最短である光路長の光束と最長である光路
長の光束とは2nd×2(s−1)の光路長差が生起さ
れる。すなわち、入出射面6のB部からは((2s−
1)個の領域に分割された非可干渉な光束の集合体が出
射されることとなる。
【0033】つぎに、第1の反射面5が第2の反射面7
および第3の反射面8とは相似でなく、且つs1 d1 >
s2 あるいはs2 d2 >s1 である場合について説明す
る。この場合では、入出射面6のB部からは(s1 ×s
2 )個の領域に分割された非可干渉な光束の集合体が出
射されることとなり、この非可干渉である光束の数が多
いほどスペックルの低減に有利となる。また、入射光の
強度分布と光学素子4から出射される出射光の強度分布
とはほぼ等しいものとなっている。
および第3の反射面8とは相似でなく、且つs1 d1 >
s2 あるいはs2 d2 >s1 である場合について説明す
る。この場合では、入出射面6のB部からは(s1 ×s
2 )個の領域に分割された非可干渉な光束の集合体が出
射されることとなり、この非可干渉である光束の数が多
いほどスペックルの低減に有利となる。また、入射光の
強度分布と光学素子4から出射される出射光の強度分布
とはほぼ等しいものとなっている。
【0034】なお、図7および図8に示した事例で、第
1の反射面5、第2の反射面7および第3の反射面8に
形成された反射面5a,7a,8aの形状が全て相似で
ある場合、図7に示した事例では、たとえば第1の光学
素子4aを三個組み合わせて密着させて光学素子4を構
成することが可能であり、図8に示した事例では、たえ
ば第1の光学素子4aを三個用いて第1の反射面5を互
いに内角が90度となるように配置すれば光学素子4を
構成することが可能となる。また、図8に示した事例で
は、第1の光学素子4a、第2の光学素子4bおよび第
3の光学素子4cの構成材は、第1の反射面5、第2の
反射面7および第3の反射面8への反射膜の形成が可能
な材質であれば如何なる材質であっても良い。
1の反射面5、第2の反射面7および第3の反射面8に
形成された反射面5a,7a,8aの形状が全て相似で
ある場合、図7に示した事例では、たとえば第1の光学
素子4aを三個組み合わせて密着させて光学素子4を構
成することが可能であり、図8に示した事例では、たえ
ば第1の光学素子4aを三個用いて第1の反射面5を互
いに内角が90度となるように配置すれば光学素子4を
構成することが可能となる。また、図8に示した事例で
は、第1の光学素子4a、第2の光学素子4bおよび第
3の光学素子4cの構成材は、第1の反射面5、第2の
反射面7および第3の反射面8への反射膜の形成が可能
な材質であれば如何なる材質であっても良い。
【0035】実施例3 本実施例は、本発明の光学素子を用いて光学装置を構成
した事例であり、この光学装置では実施例1の図3〜図
5および実施例2の図6〜図8に示した事例の光学素子
4を何れも用いることができる。以下、光学装置1の概
略構成図である図9に示したように、代表として実施例
1の図3に示した事例の光学素子4を用いた事例につい
て説明する。
した事例であり、この光学装置では実施例1の図3〜図
5および実施例2の図6〜図8に示した事例の光学素子
4を何れも用いることができる。以下、光学装置1の概
略構成図である図9に示したように、代表として実施例
1の図3に示した事例の光学素子4を用いた事例につい
て説明する。
【0036】光学装置1の概略構成は、光学素子4の入
出射面6の中央部前に、たとえば入出射面6に対してほ
ぼ45度で等角(頂角は直角)な二面の反射面を有する
直角二等辺三角形柱のミラー9が配置され、一方の反射
面に対して45度(入出射面6に対して直角方向)方向
にコヒーレント光光源であるレーザ光光源2とコリメー
タレンズ3が配置された構成となっている。
出射面6の中央部前に、たとえば入出射面6に対してほ
ぼ45度で等角(頂角は直角)な二面の反射面を有する
直角二等辺三角形柱のミラー9が配置され、一方の反射
面に対して45度(入出射面6に対して直角方向)方向
にコヒーレント光光源であるレーザ光光源2とコリメー
タレンズ3が配置された構成となっている。
【0037】レーザ光光源2から出射されたレーザ光
は、コリメータレンズ3により平行光に変換され、ミラ
ー9の一方の反射面で反射されて光軸を90度曲げら
れ、光学素子4の入出射面6に入射する。入射光は光学
素子4内で複数の領域に分割され、各領域毎に一定の光
路長差が生起されて入出射面6より出射する。光学素子
4からの出射光はミラー9の他方の反射面で反射されて
光軸を90度曲げられる。すなわち、レーザ光光源2か
ら出射された光束は、第1の反射面5の複数の反射面5
aおよび第2の反射面7の複数の反射面7aでの反射を
経て複数の領域に分割されており、分割された領域毎に
順次一定の光路長差2n×d(nは光学素子の屈折率)
が生起される。そして、この光路長差2n×dを光学素
子4に入射する入射光のコヒーレンス長と同程度かより
大とすれば、各領域の光束間の可干渉性を低減すること
ができるため、光学素子4からの出射光の空間コヒーレ
ンスを低減することができる。
は、コリメータレンズ3により平行光に変換され、ミラ
ー9の一方の反射面で反射されて光軸を90度曲げら
れ、光学素子4の入出射面6に入射する。入射光は光学
素子4内で複数の領域に分割され、各領域毎に一定の光
路長差が生起されて入出射面6より出射する。光学素子
4からの出射光はミラー9の他方の反射面で反射されて
光軸を90度曲げられる。すなわち、レーザ光光源2か
ら出射された光束は、第1の反射面5の複数の反射面5
aおよび第2の反射面7の複数の反射面7aでの反射を
経て複数の領域に分割されており、分割された領域毎に
順次一定の光路長差2n×d(nは光学素子の屈折率)
が生起される。そして、この光路長差2n×dを光学素
子4に入射する入射光のコヒーレンス長と同程度かより
大とすれば、各領域の光束間の可干渉性を低減すること
ができるため、光学素子4からの出射光の空間コヒーレ
ンスを低減することができる。
【0038】本実施例の光学装置1に具備される光源に
半導体レーザを用い、その入力電流に高周波信号を重畳
させる場合について、概略パワースペクトラム図である
図10および図11を参照して説明する。一般的にシン
グルモードで発振する半導体レーザの入力電流に高周波
の信号を重畳させた場合には、図10に示したように、
複数の周波数で発振することが知られている。このパワ
ースペクトラムのフーリエ変換によりコヒーレンス度を
導くことができ、図11はコヒーレンス度を真空中の距
離(光路長差)の関数として示したものである。図11
に示した例では、光路長差0.5mmのときに光束間の
コヒーレンスは低減し、再び光路長差が4.5mmにな
るまでほぼ0である。しかしながら、光路長差が5mm
になるとコヒーレンス度は再び極大を迎え、以後周期的
に極大があらわれる。したがって、各領域に分割された
領域の真空中での光路長差を8mmとすると、ある領域
の光束と、それから概略4番目までの領域の光束、すな
わち8mm、16mm、24mm、32mmの光路長差
が生起された光束との間のコヒーレンス度はほとんど0
である。なお、隣接する5番目の領域の光束、すなわち
40mmの光路長差が生起された光束とのコヒーレンス
度は極大に相当するが、図11に示したように、高周波
の信号を重畳した半導体レーザでは、一般的に20cm
程度の光路長差の後のコヒーレンス度は十分小となり、
問題となる虞がない。したがって、たとえば図9の光学
装置1に用いられている光学素子4において2nd=8
mmとなるよう、すなわち第1の反射面5の複数の反射
面5aおよび第2の反射面7の複数の反射面7aの間隔
dの値を2.67mmとすれば、光学素子4からの出射
光の空間コヒーレンスを低減することができるととも
に、光学装置1からの出射光の空間コヒーレンスを低減
することができる。
半導体レーザを用い、その入力電流に高周波信号を重畳
させる場合について、概略パワースペクトラム図である
図10および図11を参照して説明する。一般的にシン
グルモードで発振する半導体レーザの入力電流に高周波
の信号を重畳させた場合には、図10に示したように、
複数の周波数で発振することが知られている。このパワ
ースペクトラムのフーリエ変換によりコヒーレンス度を
導くことができ、図11はコヒーレンス度を真空中の距
離(光路長差)の関数として示したものである。図11
に示した例では、光路長差0.5mmのときに光束間の
コヒーレンスは低減し、再び光路長差が4.5mmにな
るまでほぼ0である。しかしながら、光路長差が5mm
になるとコヒーレンス度は再び極大を迎え、以後周期的
に極大があらわれる。したがって、各領域に分割された
領域の真空中での光路長差を8mmとすると、ある領域
の光束と、それから概略4番目までの領域の光束、すな
わち8mm、16mm、24mm、32mmの光路長差
が生起された光束との間のコヒーレンス度はほとんど0
である。なお、隣接する5番目の領域の光束、すなわち
40mmの光路長差が生起された光束とのコヒーレンス
度は極大に相当するが、図11に示したように、高周波
の信号を重畳した半導体レーザでは、一般的に20cm
程度の光路長差の後のコヒーレンス度は十分小となり、
問題となる虞がない。したがって、たとえば図9の光学
装置1に用いられている光学素子4において2nd=8
mmとなるよう、すなわち第1の反射面5の複数の反射
面5aおよび第2の反射面7の複数の反射面7aの間隔
dの値を2.67mmとすれば、光学素子4からの出射
光の空間コヒーレンスを低減することができるととも
に、光学装置1からの出射光の空間コヒーレンスを低減
することができる。
【0039】また、高周波の信号を重畳した半導体レー
ザのパワースペクトラムの各モードの半値全幅は、高周
波を重畳せずにシングルモードで発振した場合のパワー
スペクトラムの半値全幅よりも大となることが一般的に
知られている。高周波の信号を重畳しないでシングルモ
ード発振する半導体レーザから出射されるレーザ光のコ
ヒーレンス長は一般的に3m程度であることを考慮する
と、高周波の信号を重畳することにより光学装置1の小
型化を図ることができる。
ザのパワースペクトラムの各モードの半値全幅は、高周
波を重畳せずにシングルモードで発振した場合のパワー
スペクトラムの半値全幅よりも大となることが一般的に
知られている。高周波の信号を重畳しないでシングルモ
ード発振する半導体レーザから出射されるレーザ光のコ
ヒーレンス長は一般的に3m程度であることを考慮する
と、高周波の信号を重畳することにより光学装置1の小
型化を図ることができる。
【0040】さらに、マルチモードのコヒーレント光光
源としては、上記の半導体レーザの入力電流に高周波の
信号を重畳する以外に、種々の選択肢がある。たとえ
ば、本来複数の周波数で発振する、いわゆる縦マルチモ
ードレーザを使用しても良いし、あるいはいわゆる自励
発振の半導体レーザも縦マルチモードレーザとして振る
舞うため、同様の効果を得ることができる。
源としては、上記の半導体レーザの入力電流に高周波の
信号を重畳する以外に、種々の選択肢がある。たとえ
ば、本来複数の周波数で発振する、いわゆる縦マルチモ
ードレーザを使用しても良いし、あるいはいわゆる自励
発振の半導体レーザも縦マルチモードレーザとして振る
舞うため、同様の効果を得ることができる。
【0041】実施例4 本実施例は、画像表示装置あるいは露光装置等に具備さ
れる照明装置の事例である。これを、照明装置の概略構
成図である図12を参照して説明する。なお、図12中
に示した符号1は、実施例3の図9に示した事例の光学
装置であり、前述したように、この光学装置1に用いら
れる光学素子4は実施例1の図3〜図5および実施例2
の図6〜図8に示した事例の何れか一種である。
れる照明装置の事例である。これを、照明装置の概略構
成図である図12を参照して説明する。なお、図12中
に示した符号1は、実施例3の図9に示した事例の光学
装置であり、前述したように、この光学装置1に用いら
れる光学素子4は実施例1の図3〜図5および実施例2
の図6〜図8に示した事例の何れか一種である。
【0042】光学装置1から出射されて順次一定の光路
長差を有する複数の領域で構成された光束は、オプティ
カルインテグレータ10に入射される。オプティカルイ
ンテグレータ10は、複数のエレメントレンズで構成さ
れたいわゆるフライアイレンズ10aとコンデンサレン
ズ10bとで構成されており、入射光から各エレメント
レンズ毎に光束を分割し、各光束が同一の被照射面11
を照射するように構成されている。この場合、フライア
イレンズ10aを構成するエレメントレンズの数は光学
装置1から出射されて分割されている光束数とほぼ同数
かより小であることが望ましい。そして、被照射面11
上の一点をみた場合、この一点に照射される光は光学装
置1内の光学素子4で分割された各領域からの光束の重
ね合わせであり、これらは互いに非可干渉である。非可
干渉であるN本の光束で照明する場合にはスペックルの
コントラストは概略1/N1/2 となることが知られてお
り、これによりスペックルの発生を低減することができ
る。
長差を有する複数の領域で構成された光束は、オプティ
カルインテグレータ10に入射される。オプティカルイ
ンテグレータ10は、複数のエレメントレンズで構成さ
れたいわゆるフライアイレンズ10aとコンデンサレン
ズ10bとで構成されており、入射光から各エレメント
レンズ毎に光束を分割し、各光束が同一の被照射面11
を照射するように構成されている。この場合、フライア
イレンズ10aを構成するエレメントレンズの数は光学
装置1から出射されて分割されている光束数とほぼ同数
かより小であることが望ましい。そして、被照射面11
上の一点をみた場合、この一点に照射される光は光学装
置1内の光学素子4で分割された各領域からの光束の重
ね合わせであり、これらは互いに非可干渉である。非可
干渉であるN本の光束で照明する場合にはスペックルの
コントラストは概略1/N1/2 となることが知られてお
り、これによりスペックルの発生を低減することができ
る。
【0043】なお、本実施例の照明装置12の場合、光
学装置1の出射面上の各光束の位置から被照射面11上
の一点までの光路長差には僅かな差が生じるが、一般的
にはオプティカルインテグレータ10から被照射面11
間での距離が出射面の大きさより十分大であるので、光
学装置1内の光学素子4で生起される各分岐光の光路長
差に比べれば無視することができ、問題となる虞はな
い。また、本実施例の照明装置12では、光学装置1を
構成するコヒーレント光光源に縦モードがマルチモード
である半導体レーザを用いても、問題となる虞がない。
学装置1の出射面上の各光束の位置から被照射面11上
の一点までの光路長差には僅かな差が生じるが、一般的
にはオプティカルインテグレータ10から被照射面11
間での距離が出射面の大きさより十分大であるので、光
学装置1内の光学素子4で生起される各分岐光の光路長
差に比べれば無視することができ、問題となる虞はな
い。また、本実施例の照明装置12では、光学装置1を
構成するコヒーレント光光源に縦モードがマルチモード
である半導体レーザを用いても、問題となる虞がない。
【0044】上記した照明装置12は、たとえば画像表
示装置や露光装置の光源として用いれば、空間コヒーレ
ンスの低減あるいはスペックルの低減を図ることができ
るとともに、従来のように光ファイバーの束を用いない
ので小型化を図ることができる。したがって、画像表示
装置においては高品質の画像を得ることができるととも
に小型化をも図ることができ、露光装置においてはマス
ク上のパターンの高品位の露光が可能となる。
示装置や露光装置の光源として用いれば、空間コヒーレ
ンスの低減あるいはスペックルの低減を図ることができ
るとともに、従来のように光ファイバーの束を用いない
ので小型化を図ることができる。したがって、画像表示
装置においては高品質の画像を得ることができるととも
に小型化をも図ることができ、露光装置においてはマス
ク上のパターンの高品位の露光が可能となる。
【0045】
【発明の効果】本発明の光学素子および光学装置によれ
ば、入射光が複数の光束に強度をほぼ等しく分配して分
割されるとともに光路長差が生起されるので、出射光面
の空間コヒーレンスを効果的に低減する小型な光学素子
および光学装置を提供することができる。また、コヒー
レント光光源に複数の異なる波長を有するマルチモード
レーザを用いれば、その周期的なコヒーレンス度を利用
して光路長差の最適化を図ることができ、コヒーレンス
長よりも短い光路長差でより効果的に空間コヒーレンス
の低減を図ることができる。
ば、入射光が複数の光束に強度をほぼ等しく分配して分
割されるとともに光路長差が生起されるので、出射光面
の空間コヒーレンスを効果的に低減する小型な光学素子
および光学装置を提供することができる。また、コヒー
レント光光源に複数の異なる波長を有するマルチモード
レーザを用いれば、その周期的なコヒーレンス度を利用
して光路長差の最適化を図ることができ、コヒーレンス
長よりも短い光路長差でより効果的に空間コヒーレンス
の低減を図ることができる。
【0046】本発明の照明装置によれば、光学装置とフ
ライアイレンズおよびコンデンサレンズで構成されたオ
プティカルインテグレータとの相対的な位置精度の高精
度を必要とせず、スペックルの低減する小型の照明光学
系を構成することができる。したがって、この光学装置
を具備する画像表示装置およびこの照明装置を具備する
露光装置では装置の小型化を図ることができるとともに
空間コヒーレンスの低減あるいはスペックルの低減が図
られ、高品位な画像あるいはマスク上のパターンの高品
位の露光が可能となる。
ライアイレンズおよびコンデンサレンズで構成されたオ
プティカルインテグレータとの相対的な位置精度の高精
度を必要とせず、スペックルの低減する小型の照明光学
系を構成することができる。したがって、この光学装置
を具備する画像表示装置およびこの照明装置を具備する
露光装置では装置の小型化を図ることができるとともに
空間コヒーレンスの低減あるいはスペックルの低減が図
られ、高品位な画像あるいはマスク上のパターンの高品
位の露光が可能となる。
【図1】 本発明の作用を説明し、マルチモードレーザ
光の概略パワースペクトラム図である。
光の概略パワースペクトラム図である。
【図2】 本発明の作用を説明し、マルチモードレーザ
光のコヒーレンス度を示す概略パワースペクトラム図で
ある。
光のコヒーレンス度を示す概略パワースペクトラム図で
ある。
【図3】 本発明の実施例1を示し、光学素子の概略外
観斜視図である。
観斜視図である。
【図4】 本発明の実施例1を示し、他の事例の光学素
子の概略外観斜視図である。
子の概略外観斜視図である。
【図5】 本発明の実施例1を示し、さらに他の事例の
光学素子の概略外観斜視図である。
光学素子の概略外観斜視図である。
【図6】 本発明の実施例2を示し、光学素子の概略外
観斜視図である。
観斜視図である。
【図7】 本発明の実施例2を示し、他の事例の光学素
子の概略外観斜視図である。
子の概略外観斜視図である。
【図8】 本発明の実施例2を示し、さらに他の事例の
光学素子の概略外観斜視図である。
光学素子の概略外観斜視図である。
【図9】 本発明の実施例3を示し、光学装置の概略構
成図である。
成図である。
【図10】 本発明に係るコヒーレント光光源として半
導体レーザを用い、その入力電流に高周波信号を重畳さ
せた場合の概略パワースペクトラム図である。
導体レーザを用い、その入力電流に高周波信号を重畳さ
せた場合の概略パワースペクトラム図である。
【図11】 図10のパワースペクトラムのコヒーレン
ス度を示す概略パワースペクトラム図である。
ス度を示す概略パワースペクトラム図である。
【図12】 本発明の実施例4を示し、照明装置の概略
構成図である。
構成図である。
【図13】 従来の技術におけるコヒーレント光に特有
の問題であるスペックルについて説明する、コヒーレン
ト光の概略パワースペクトラム図である。
の問題であるスペックルについて説明する、コヒーレン
ト光の概略パワースペクトラム図である。
【図14】 図13のパワースペクトラムのコヒーレン
ス度を示す概略パワースペクトラム図である。
ス度を示す概略パワースペクトラム図である。
1…光学装置、2…レーザ光光源、3…コリメータレン
ズ、4…光学素子、4a…第1の光学素子、4b…第2
の光学素子、4c…第3の光学素子、5…第1の反射
面、5a…反射面、5b…平坦部、6…入出射面、7…
第2の反射面、7a…反射面、7b…平坦部、8…第3
の反射面、8a…反射面、8b…平坦部、9…ミラー、
10…オプティカルインテグレータ、10a…フライア
イレンズ、10b…コンデンサレンズ、11…被照射
面、12…照明装置
ズ、4…光学素子、4a…第1の光学素子、4b…第2
の光学素子、4c…第3の光学素子、5…第1の反射
面、5a…反射面、5b…平坦部、6…入出射面、7…
第2の反射面、7a…反射面、7b…平坦部、8…第3
の反射面、8a…反射面、8b…平坦部、9…ミラー、
10…オプティカルインテグレータ、10a…フライア
イレンズ、10b…コンデンサレンズ、11…被照射
面、12…照明装置
Claims (17)
- 【請求項1】 入射するコヒーレント光の光軸に対して
ほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔
で配設する複数の反射面を有する第1の反射面と、 前記第1の反射面での反射光の光軸に対してほぼ45度
傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する
複数の反射面を有する第2の反射面とを有し、 前記コヒーレント光を前記第1の反射面および前記第2
の反射面で反射させて順次一定の光路長差を有する複数
の領域で構成される光束を生起し、 前記第2の反射面から前記光束を出射することを特徴と
する光学素子。 - 【請求項2】 入射するコヒーレント光の光軸に対して
ほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔
で配設する複数の反射面を有する第1の反射面と、 前記第1の反射面での反射光の光軸に対してほぼ45度
傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する
複数の反射面を有する第2の反射面と、 前記第2の反射面での反射光の光軸に対してほぼ45度
傾斜するとともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する
複数の反射面を有する第3の反射面とを有し、 前記第1の反射面に入射する前記コヒーレント光を前記
第2の反射面および前記第3の反射面で順次反射して、
平面展開する複数の領域毎に一定の光路長差を有する光
束を生起し、 前記光束を前記第1の反射面および前記第3の反射面の
何れか一方から出射することを特徴とする光学素子。 - 【請求項3】 前記一定の光路長差が、前記コヒーレン
ト光のコヒーレンス長の1/2よりも大であることを特
徴とする請求項1または2に記載の光学素子。 - 【請求項4】 前記コヒーレント光が複数の異なる周期
的な波長を有し、 前記コヒーレント光のコヒーレンス度を時間の関数とし
てあらわし、 第1の極大波形の半値全幅をτt とし、 前記第1の極大波形と前記第1の極大波形に隣接する第
2の極大波形との中心値間距離をτd としたとき、 前記一定の光路長差であるσが、c((n−1)τd +
τt /2)≦σ≦c(nτd −τt /2)の条件を満足
する範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に
記載の光学素子。(ただし、cは光速であり、nは自然
数である。) - 【請求項5】 前記第1の反射面の前記複数の反射面の
数がs1 個であるとともに、前記s1 個の反射面が一定
の間隔d1 で配設され、 前記第2の反射面および前記第3の反射面の前記複数の
反射面の数が各々s2個であるとともに、前記s2 個の
反射面が一定の間隔d2 で配設され、 d2 >d1 s1 およびd1 >d2 s2 の何れか一方の条
件を満たすことを特徴とする請求項2に記載の光学素
子。 - 【請求項6】 少なくともコヒーレント光を出射するコ
ヒーレント光光源と、 前記コヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜する
とともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の反
射面を有する第1の反射面および前記第1の反射面での
反射光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互い
に平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する
第2の反射面を有する光学素子とを有し、 前記コヒーレント光を前記第1の反射面および前記第2
の反射面で反射させて順次一定の光路長差を有する複数
の領域で構成される光束を生起し、 前記第2の反射面から前記光束を出射することを特徴と
する光学装置。 - 【請求項7】 少なくともコヒーレント光を出射するコ
ヒーレント光光源と、 前記コヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜する
とともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の反
射面を有する第1の反射面、前記第1の反射面での反射
光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平
行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第2
の反射面および前記第2の反射面での反射光の光軸に対
してほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の
間隔で配設する複数の反射面を有する第3の反射面を有
する光学素子とを有し、 前記第1の反射面に入射する前記コヒーレント光を前記
第2の反射面および前記第3の反射面で順次反射して、
平面展開する複数の領域毎に一定の光路長差を有する光
束を生起し、 前記光束を前記第1の反射面および前記第3の反射面の
何れか一方から出射することを特徴とする光学装置。 - 【請求項8】 前記一定の光路長差が、前記コヒーレン
ト光のコヒーレンス長の1/2よりも大であることを特
徴とする請求項6または7に記載の光学装置。 - 【請求項9】 前記コヒーレント光が複数の異なる周期
的な波長を有し、 前記コヒーレント光のコヒーレンス度を時間の関数とし
てあらわし、 第1の極大波形の半値全幅をτt とし、 前記第1の極大波形と前記第1の極大波形に隣接する第
2の極大波形との中心値間距離をτd としたとき、 前記一定の光路長差であるσが、c((n−1)τd +
τt /2)≦σ≦c(nτd −τt /2)の条件を満足
する範囲内にあることを特徴とする請求項6または7に
記載の光学装置。(ただし、cは光速であり、nは自然
数である。) - 【請求項10】 前記第1の反射面の前記複数の反射面
の数がs1 個であるとともに、前記s1 個の反射面が一
定の間隔d1 で配設され、 前記第2の反射面および前記第3の反射面の前記複数の
反射面の数が各々s2個であるとともに、前記s2 個の
反射面が一定の間隔d2 で配設され、 d2 >d1 s1 およびd1 >d2 s2 の何れか一方の条
件を満たすことを特徴とする請求項7に記載の光学装
置。 - 【請求項11】 少なくともコヒーレント光を出射する
コヒーレント光光源と、 前記コヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜する
とともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の反
射面を有する第1の反射面および前記第1の反射面での
反射光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互い
に平行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する
第2の反射面を有する光学素子と、 複数のエレメントレンズで構成されたフライアイレンズ
とコンデンサレンズとで構成されたオプティカルインテ
グレータとを有し、 前記コヒーレント光を前記第1の反射面および前記第2
の反射面で反射させて順次一定の光路長差を有する複数
Nの領域で構成される光束を生起し、 前記光束を前記オプティカルインテグレータに透過し、 前記オプティカルインテグレータから出射されて照射さ
れる被照射面におけるスペックルのコントラストを概略
1/N1/2に低減することを特徴とする照明装置。 - 【請求項12】 少なくともコヒーレント光を出射する
コヒーレント光光源と、 前記コヒーレント光の光軸に対してほぼ45度傾斜する
とともに互いに平行且つ一定の間隔で配設する複数の反
射面を有する第1の反射面、前記第1の反射面での反射
光の光軸に対してほぼ45度傾斜するとともに互いに平
行且つ一定の間隔で配設する複数の反射面を有する第2
の反射面および前記第2の反射面での反射光の光軸に対
してほぼ45度傾斜するとともに互いに平行且つ一定の
間隔で配設する複数の反射面を有する第3の反射面を有
する光学素子と、 複数のエレメントレンズで構成されたフライアイレンズ
とコンデンサレンズとで構成されたオプティカルインテ
グレータとを有し、 前記第1の反射面に入射する前記コヒーレント光を前記
第2の反射面および前記第3の反射面で順次反射させ
て、平面展開する複数の領域毎に一定の光路長差を有す
る複数Nの領域で構成される光束を生起し、 前記光束を前記オプティカルインテグレータに透過し、 前記オプティカルインテグレータから出射されて照射さ
れる被照射面におけるスペックルのコントラストを概略
1/N1/2に低減することを特徴とする照明装置。 - 【請求項13】 前記一定の光路長差が、前記コヒーレ
ント光のコヒーレンス長の1/2よりも大であることを
特徴とする請求項11または12に記載の照明装置。 - 【請求項14】 前記コヒーレント光が複数の異なる周
期的な波長を有し、 前記コヒーレント光のコヒーレンス度を時間の関数とし
てあらわし、 第1の極大波形の半値全幅をτt とし、 前記第1の極大波形と前記第1の極大波形に隣接する第
2の極大波形との中心値間距離をτd としたとき、 前記一定の光路長差であるσが、 c((n−1)τd +τt /2)≦σ≦c(nτd −τ
t /2)の条件を満足する範囲内にあることを特徴とす
る請求項11または12に記載の照明装置。(ただし、
cは光速であり、nは自然数である。) - 【請求項15】 前記第1の反射面の前記複数の反射面
の数がs1 個であるとともに、前記s1 個の反射面が一
定の間隔d1 で配設され、 前記第2の反射面および前記第3の反射面の前記複数の
反射面の数が各々s2個であるとともに、前記s2 個の
反射面が一定の間隔d2 で配設され、 d2 >d1 s1 およびd1 >d2 s2 の何れか一方の条
件を満たすことを特徴とする請求項12に記載の照明装
置。 - 【請求項16】 請求項11または12に記載の照明装
置を具備することを特徴とする画像表示装置。 - 【請求項17】 請求項11または12に記載の照明装
置を具備することを特徴とする露光装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10154845A JPH11344683A (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | 光学素子、光学装置、照明装置およびこれを具備した画像表示装置ならびに露光装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10154845A JPH11344683A (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | 光学素子、光学装置、照明装置およびこれを具備した画像表示装置ならびに露光装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11344683A true JPH11344683A (ja) | 1999-12-14 |
Family
ID=15593163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10154845A Pending JPH11344683A (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | 光学素子、光学装置、照明装置およびこれを具備した画像表示装置ならびに露光装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11344683A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7922336B2 (en) | 2005-03-01 | 2011-04-12 | Panasonic Corporation | Light source device for display device, display device, and method for adjusting image of display device |
CN111061062A (zh) * | 2020-01-09 | 2020-04-24 | 山西大学 | 一种激光散斑的抑制元件和抑制方法 |
-
1998
- 1998-06-03 JP JP10154845A patent/JPH11344683A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7922336B2 (en) | 2005-03-01 | 2011-04-12 | Panasonic Corporation | Light source device for display device, display device, and method for adjusting image of display device |
CN111061062A (zh) * | 2020-01-09 | 2020-04-24 | 山西大学 | 一种激光散斑的抑制元件和抑制方法 |
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