JPH11344555A - 狭帯域信号検出方法 - Google Patents

狭帯域信号検出方法

Info

Publication number
JPH11344555A
JPH11344555A JP10152614A JP15261498A JPH11344555A JP H11344555 A JPH11344555 A JP H11344555A JP 10152614 A JP10152614 A JP 10152614A JP 15261498 A JP15261498 A JP 15261498A JP H11344555 A JPH11344555 A JP H11344555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
bandwidth
value
signal
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10152614A
Other languages
English (en)
Inventor
Masato Yamashita
正人 山下
Susumu Mizota
享 溝田
Hiroshi Manzouji
博 萬造寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP10152614A priority Critical patent/JPH11344555A/ja
Publication of JPH11344555A publication Critical patent/JPH11344555A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低SN比の信号の場合でも、自動的に帯域幅
の大小を精度よく判定できる狭帯域信号検出方法を得
る。 【解決手段】 FFT装置2が単位時間毎に抽出した音
響信号に基づいて単位周波数毎の信号強度値を算出し、
記憶装置10が一定時間分の信号強度値を出力する工程
と、検出する周波数帯域幅別の信号強度値の入力パター
ン及びそれぞれの信号強度値に基づいた出力値を出力す
るようにあらかじめ学習されたニューラルネットワーク
11−1〜3に一定時間分の信号強度値を入力し、周波
数帯域幅別に出力値を出力する工程と、イベント検出装
置20が所定しきい値以上でかつ極大となる最大の出力
値を出力した単位周波数及び周波数帯域幅を検出し、追
尾装置21が一定時間毎の単位周波数を平滑して狭帯域
信号の周波数として出力し、また周波数帯域幅を平均
し、周波数帯域幅として出力する工程とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は音波等の入力信号に
周波数分析を行って得られる入力信号強度の周波数空間
上の分布を用いて、特性が未知の狭帯域信号を検出する
狭帯域信号検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の方法による特性が未知の狭
帯域信号検出方法を実現する装置のブロック図である。
ここでは例として入力信号を音波とする。図において、
1は音響センサであり、外部から受波した音波を音響信
号に変換する。FFT装置2は、音響センサ1から送信
された音響信号を所定の時間S毎に高速離散フーリエ変
換し、サンプル周波数毎にその絶対値を求めて周波数空
間上の信号強度分布を算出する。イベント検出装置3
は、周波数空間上の信号強度分布の極大点を所定の時間
S毎に検出する。あるサンプル周波数fで信号強度が極
大となり、しかもその極大値があらかじめ定められたし
きい値を越えた場合、周波数fにイベントが発生したと
し、イベントが発生した周波数fのデータを追尾装置4
に送る。追尾装置4は、所定の時間S毎のイベントが近
接した周波数に時間的に連続して発生する場合を検出
し、イベントの時間的な連なり(これをトラックとい
う)を生成する。このとき、検出されたイベントの周波
数を時間的に平滑化したものを信号周波数推定値とす
る。この周波数の平滑化は、例えばカルマンフィルタ等
を用いて実現する。以上のように外部からの音波の処理
を行い、特性が未知である音波中の狭帯域周波数の信号
が刻々と変化する様子を、時間的に連続して計測するこ
とができる。
【0003】一方、記憶装置5は、FFT装置2によっ
て生成される周波数空間上の信号強度分布を一定時間分
保存し、時刻×周波数空間上の信号強度分布を作成す
る。この信号強度分布を画像生成装置6が、例えば横軸
が周波数で縦軸が時刻である2次元の画像配列を作成
し、対応する時刻・周波数の信号強度に比例させて濃淡
をつけた画像データを生成し、表示手段7が表示する。
【0004】もし入力信号が、極めて小さい狭帯域信号
(例えば正弦波)の場合、表示手段7に表示される画像
は、細い直線が表示される。また反対に、ある程度大き
な信号帯域幅を持つ狭帯域信号(例えば正弦波をAM変
調した信号)の場合には、表示される画像は比較的太い
直線が表示される。この性質を利用すれば、オペレータ
が、表示手段7に表示された画像に基づいて信号帯域幅
の大小を推定することができる。推定された信号帯域幅
は、例えばその信号源の種類を識別するための情報とし
て用いることができる。
【0005】このような狭帯域信号検出方法では、信号
帯域幅の大小の判定には、オペレータによる判断が必要
となり、運用コストが大きくなるため、この判定を自動
的に行う方法が求められている。
【0006】図6は周波数空間上の信号強度分布例を表
した図である。信号帯域幅の判定を自動的に行う方法と
は、周波数上の信号強度分布における極大点から3dB
幅の周波数帯域を計測し、その帯域幅に基づいて自動的
に帯域幅判定を行う方法である。すなわち、極大点にお
ける信号強度をAとした場合、通常、信号強度がA/2
(10log 101/2は約3となる)になる周波数が極大
点から見て高域側に1点、低域側に1点あるので、その
2点間の周波数差を持って3dB幅とし、その帯域幅を
あらかじめ定められたしきい値と比較して帯域幅の大小
を判定するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、3dB幅によ
る帯域幅の自動判定は、信号のSN比が十分に得られな
い場合には正しく3dB幅を計測することができない。
そこで、周波数上の信号強度分布を時間的に積分するこ
とで、信号のSN比を改善した上で、3dB幅を計測す
ることも考えられるが、測定される信号周波数が時間的
に変化するような場合に長時間積分を行うと、SN比の
改善効果が低くなる上に、帯域幅が小さくても大きいか
のように判定されてしまい、判定精度がよくない。
【0008】そこで、低SN比の信号が得られた場合で
も、自動的に帯域幅の大小を精度よく判定できる狭帯域
信号検出方法が求められていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る狭帯域信号
検出方法は、単位時間毎に抽出した入力信号に基づいて
単位周波数毎の信号強度値を算出し、一定時間分の前記
信号強度値を出力する工程と、検出する周波数帯域幅別
の信号強度値の入力パターン及びそれぞれの信号強度値
に基づいた出力値を出力するようにあらかじめ学習され
たニューラルネットワークに一定時間分の信号強度値を
入力し、周波数帯域幅別に単位周波数毎の出力値を出力
する工程と、所定しきい値以上でかつ極大となる、所定
周波数幅内で最大の出力値を出力した単位周波数及び周
波数帯域幅を、出力値に基づいて検出する工程と、一定
時間毎に検出した単位周波数を時間的に平滑し、入力信
号中に存在する狭帯域信号の周波数として出力する工程
と、一定時間毎に検出した周波数帯域幅を平均し、入力
信号中に存在する狭帯域信号の周波数帯域幅として出力
する工程とを有している。本発明においては、入力信号
を受信すると、単位時間毎にサンプリングして単位周波
数毎の信号強度値を算出する。その信号強度を一定時間
分格納しておき、時間×周波数の2次元上の信号強度値
を作成して出力する。検出しようとする周波数帯域幅別
に設定された信号強度値の入力パターンとそのときに入
力されるそれぞれの信号強度値に基づいた出力値を出力
するようにニューラルネットワークによりあらかじめ学
習させておき、そこに入力信号により得られた信号強度
値を入力して検出しようとする周波数帯域幅別に出力値
を出力する。所定周波数幅の内、所定しきい値以上で極
大であり、かつ周波数帯域幅別の出力値の中で最大の出
力値の周波数とその出力値を検出した周波数帯域幅を出
力する。複数回数の周波数と周波数帯域幅の検出動作に
より、周波数を時間的に平滑したものを狭帯域信号の周
波数とする。また時間的に平均したものを周波数帯域幅
として出力し、全ての動作をオペレータを介さず自動化
する。
【0010】また本発明に係る狭帯域信号検出方法は、
単位時間毎に抽出した入力信号に基づいて単位周波数毎
の信号強度値を算出し、一定時間分の前記信号強度値を
出力する工程と、検出する周波数帯域幅別の信号強度値
の入力パターン及びそれぞれの信号強度値に基づいた出
力値を出力するようにあらかじめ学習されたニューラル
ネットワークに一定時間分の信号強度値を入力し、前記
周波数帯域幅別に前記単位周波数毎の出力値を出力する
工程と、所定しきい値以上でかつ極大となる、所定周波
数幅内で最大の出力値を出力した単位周波数及び周波数
帯域幅を、出力値に基づいて検出する工程と、一定時間
毎に検出した単位周波数を時間的に平滑し、入力信号中
に存在する狭帯域信号の周波数として出力する工程と、
一定時間毎に検出した周波数帯域幅を平均し、第1の周
波数帯域幅として出力する工程と、単位周波数毎の信号
強度値及び狭帯域信号の周波数に基づいて第2の帯域幅
を算出する工程と、単位周波数幅の信号強度値及び狭帯
域信号の周波数に基づいて、入力信号のSN比を算出す
る工程と、算出した入力信号のSN比に基づいて、第1
の帯域幅又は第2の帯域幅の何れかを狭帯域信号の周波
数帯域幅として出力する工程とを有している。本発明に
おいては、入力信号を受信すると、単位時間毎にサンプ
リングして単位周波数毎の信号強度値を算出する。その
信号強度を一定時間分格納しておき、時間×周波数の2
次元上の信号強度値を作成して出力する。検出しようと
する周波数帯域幅別に設定された信号強度値の入力パタ
ーンとそのときに入力されるそれぞれの信号強度値に基
づいた出力値を出力するようにニューラルネットワーク
によりあらかじめ学習させておき、そこに入力信号によ
り得られた信号強度値を入力して検出しようとする周波
数帯域幅別に出力値を出力する。所定周波数幅の内、所
定しきい値以上で極大であり、かつ周波数帯域幅別の出
力値の中で最大の出力値の周波数とその出力値を検出し
た周波数帯域幅を出力する。複数回数の周波数と周波数
帯域幅の検出動作により、周波数を時間的に平滑したも
のを狭帯域信号の周波数とする。また時間的に平均した
ものを周波数帯域幅として出力し、全ての動作をオペレ
ータを介さず自動化する。また時間的に平均したものを
第1の帯域幅として出力する。一方、単位周波数毎の信
号強度値及び狭帯域信号の周波数に基づいて第2の帯域
幅を算出する。単位周波数毎の信号強度値及び狭帯域信
号の周波数に基づいて、入力信号のSN比を算出する。
第1の帯域幅はSN比が高くなればなるほど精度がよく
なり、第2の帯域幅はSN比が低いときに精度がよいの
で、算出した入力信号のSN比に基づいて、第1の帯域
幅又は第2の帯域幅の何れかを狭帯域信号の帯域幅とし
て出力し、精度のよい帯域幅の推定を行いつつ、全ての
動作をオペレータを介さず自動化する。
【0011】また本発明に係る狭帯域信号検出方法は、
単位時間毎に抽出した入力信号に基づいて単位周波数毎
の信号強度値を算出し、一定時間分の前記信号強度値を
出力する工程と、検出する周波数帯域幅別の信号強度値
の入力パターン及びそれぞれの信号強度値に基づいた出
力値を出力するようにあらかじめ学習されたニューラル
ネットワークに一定時間分の信号強度値を入力し、周波
数帯域幅別に単位周波数毎の出力値を出力する工程と、
所定しきい値以上でかつ極大となる、所定周波数幅内で
最大の出力値を出力した単位周波数及び周波数帯域幅
を、出力値に基づいて検出する工程と、一定時間毎に検
出した単位周波数を時間的に平滑し、入力信号中に存在
する狭帯域信号の周波数として出力する工程と、一定時
間毎に検出した周波数帯域幅を平均し、第1の周波数帯
域幅として出力する工程と、単位周波数毎の信号強度値
及び狭帯域信号の周波数に基づいて第2の帯域幅を算出
する工程と、所定周波数幅内で複数の周波数帯域幅別の
出力値から所定しきい値以上でかつ極大となる出力値を
検出すると、第2の帯域幅を狭帯域信号の帯域幅として
出力し、所定周波数幅内で1つの周波数帯域幅別の出力
値から所定しきい値以上でかつ極大となる出力値を検出
すると、第1の帯域幅を狭帯域信号の帯域幅として出力
する工程とを有している。本発明においては、入力信号
を受信すると、単位時間毎にサンプリングして単位周波
数毎の信号強度値を算出する。その信号強度を一定時間
分格納しておき、時間×周波数の2次元上の信号強度値
を作成して出力する。検出しようとする周波数帯域幅別
に設定された信号強度値の入力パターンとそのときに入
力されるそれぞれの信号強度値に基づいた出力値を出力
するようにニューラルネットワークによりあらかじめ学
習させておき、そこに入力信号により得られた信号強度
値を入力して検出しようとする周波数帯域幅別に出力値
を出力する。所定周波数幅の内、所定しきい値以上で極
大であり、かつ周波数帯域幅別の出力値の中で最大の出
力値の周波数とその出力値を検出した周波数帯域幅を出
力する。複数回数の周波数と周波数帯域幅の検出動作に
より、周波数を時間的に平滑したものを狭帯域信号の周
波数とする。また時間的に平均したものを周波数帯域幅
として出力し、全ての動作をオペレータを介さず自動化
する。また時間的に平均したものを第1の帯域幅として
出力する。一方、単位周波数毎の信号強度値及び狭帯域
信号の周波数に基づいて第2の帯域幅を算出する。単位
周波数毎の信号強度値及び狭帯域信号の周波数に基づい
て、入力信号のSN比を算出する。第1の帯域幅はSN
比が高くなればなるほど精度がよくなり、第2の帯域幅
はSN比が低いときに精度がよいので、算出した入力信
号のSN比に基づいて、第1の帯域幅又は第2の帯域幅
の何れかを狭帯域信号の帯域幅として出力し、精度のよ
い帯域幅の推定を行いつつ、全ての動作をオペレータを
介さず自動化する。もし所定周波数幅の内、所定しきい
値以上で極大である出力値が複数の周波数帯域幅別の出
力値の中に存在すれば、相対的な信号強度が高く、SN
比が大きいとして、第2の帯域幅を採用して出力し、1
つの周波数帯域幅別の出力値しか存在しなければ、第1
の帯域幅を採用して出力する。以上の動作により、精度
のよい帯域幅の推定を、SN比算出工程を含まずに行い
つつ、全ての動作をオペレータを介さず自動化する。
【0012】
【発明の実施の形態】実施形態1.図1は本発明の第1
の実施の形態に係る狭帯域検出方法を実現するための装
置のブロック図である。図において、従来と同様の機能
を持つ装置のブロックについては図5と同じ番号を付し
ている。
【0013】FFT装置2では、従来と同様に所定時間
S毎に高速フーリエ変換を行う。以下、離散化した時刻
をt1 ,t2 ,…(tl+1 =tl +S:l=0,1,
…)で表すことにする。また高速フーリエ変換の周波数
分布幅をΔfとして周波数を離散化し、観測する周波数
範囲をf1 ,f2 ,…,fN (fn+1 =fn +Δf:n
=0,…,N−1)とする。また高速フーリエ変換によ
り得られ周波数分析結果(信号強度分布)を{X(f)
|f=f1 ,f2 ,…,fN }とする。
【0014】10は記憶装置であり、過去M回分の周波
数分析結果が格納されると、時刻×周波数の2次元空間
上の信号強度分布{X(t,f)|t1 ,t2 ,…,t
M ;f1 ,f2 ,…,fN }を作成する。この時間×周
波数の信号強度分布から、サンプル周波数fn
w+1 ,…,fN-w について、それぞれfn を中心とす
る小区画の信号強度分布{X(t,f)|t=t1 ,t
2 ,…,tM ;f=fn-w ,…,fn+w }を出力する。
【0015】11−1〜3はニューラルネットワークで
あり、記憶装置10から出力された(2w+1)×M個
の小区画の信号強度分布のそれぞれの値{X(t,f)
|t=t1 ,t2 ,…,tM ;f=fn-w ,…,
n+w }が信号強度データとしてそれぞれに入力され
る。ニューラルネットワーク11−1〜3は、それぞれ
小区画の信号強度分布中にΔf、2Δf又は3Δfの周
波数帯域幅の信号が含まれている場合に、一定値以上の
値を出力する。
【0016】ニューラルネットワークとは人間等の脳に
おける神経回路網のことである。ニューラルネットワー
クの概要は、例えば麻生秀樹著、「ニューラルネットワ
ーク情報処理」、1988、産業図書株式会社、日本、
ISBN4-7828-5124-3C3055、p.9 〜18に記載されている。
ここでは、ニューラルネットワークとは、その神経回路
網を模倣したコンピュータのことをいうものとする。ニ
ューラルネットワークの構成には階層的なものと相互結
合的なものとがある。本発明におけるニューラルネット
ワークは階層的なニューラルネットワーク構成であり、
入力データが入力される入力層と入力データに基づいて
算出された出力データが出力される出力層が存在する。
その間には入力データに基づいて演算を行う中間層が存
在する。ここではそれぞれのニューラルネットワークに
入力される入力データは信号強度データとなる。
【0017】ニューラルネットワークは、ユニットと呼
ばれる処理要素がネットワーク結合されている。各々の
ユニットは重み付けされた入力データの総和に基づいて
出力データを出力する。階層的なニューラルネットワー
クでは、入力層からある入力データパターンが入力され
ると出力層からある出力データパターンが出力されるよ
うに、それぞれのユニットに入力される入力データにそ
れぞれ重み付けを学習させておき、その総和である処理
結果を出力する。これが全体として、ある入力データパ
ターンに対して出力される出力データパターンとなる。
【0018】本実施の形態のニューラルネットワークの
学習方法例としては、例えば誤差逆伝播アルゴリズムを
用いて、ニューラルネットワーク11−1〜3に対し
て、それぞれが担当するΔf、2Δf又は3Δfの帯域
幅の信号を含む学習データに対しては1.0 、ランダムな
雑音だけの学習データに対しては0.0 を教師信号として
学習させていく方法がある。
【0019】20はイベント検出装置である。イベント
検出装置20は、ニューラルネットワーク11−1〜3
からの出力値に基づいて、イベントが発生した周波数及
びその周波数の帯域幅を検出して出力する。イベントの
検出方法は、例えばニューラルネットワーク11−1に
対しては、ニューラルネットワーク11−1から出力さ
れるfw+1 ,…,fN-w のN−2w+1個の出力値に対
し、その前後の周波数の出力値との関係に基づいて極大
点となる周波数fn を検出し、かつその極大点の周波数
における出力値が所定の検出しきい値Thを越えている
場合にfn をイベントが発生した周波数とする。同様の
ことをニューラルネットワーク11−2及びニューラル
ネットワーク11−3に対しても行う。
【0020】もしイベントが検出されたあるニューラル
ネットワークの出力値から所定の差以内の周波数で、他
のニューラルネットワークの出力値においてイベントが
検出されなければ、イベントが検出されたニューラルネ
ットワークが担当する帯域幅をそのイベントの帯域幅と
する。所定の差以内に近接した周波数において、複数の
ニューラルネットワークの出力値からイベントが検出さ
れた場合は、それぞれのニューラルネットワークの出力
値に基づくイベントの検出は、単一信号によるものとみ
なし、それぞれの極大点において出力値が大きい方のニ
ューラルネットワークが担当する帯域幅をイベントの帯
域幅として出力し、他のニューラルネットワークにより
検出されたイベントは削除する。
【0021】21は追尾装置である。追尾装置21で
は、所定の時間T毎にイベント検出装置20から出力さ
れるイベントの周波数に基づいて、トラックを検出して
信号周波数推定値を算出する。またイベントの帯域幅に
基づいて、そのイベントの帯域幅の時間的な平均値を算
出し、それをトラックを形成する信号帯域幅推定値とす
る。そして検出された1又は複数のトラックについて、
信号周波数推定値と帯域幅推定値とを出力する。
【0022】次に図1の装置の動作について説明する。
音響センサ1は外部からの音波を受信し、音響信号に変
換する。 FFT装置2は音響センサ1から入力される
音響信号を高速フーリエ変換し、周波数分析結果{X
(f)|f=f1 ,f2 ,…,fN }を出力する。記憶
装置10はFFT装置2から送信される周波数分析結果
を格納しておき、M回分の周波数分析結果が格納される
と、サンプル周波数fn=fw+1 ,…,fN-w につい
て、それぞれfn を中心とする小区画の信号強度{X
(t,f)|t=t1 ,t2 ,…,tM ;f=fn-w
…,fn+w }を走査しながら出力する。
【0023】ニューラルネットワーク11−1〜3は、
各々入力層が(2w+1)×M個のユニットから成り、
それぞれのニューラルネットワークの入力層ユニットに
は記憶装置10から出力されたサンプル周波数fn を中
心とする小区画の信号強度分布のそれぞれの信号強度デ
ータが入力される。ニューラルネットワーク11−1
は、入力層から入力される小区画の信号強度に基づい
て、Δfの帯域幅の信号が含まれている場合に出力値が
大きくなるように学習されている。その出力値は、入力
される信号の強度により異なる。同様にニューラルネッ
トワーク11−2は2Δfが含まれている場合に大きな
出力値を示し、ニューラルネットワーク11−3は3Δ
fが含まれている場合に大きな出力値を示すように学習
されている。
【0024】イベント検出装置20は、ニューラルネッ
トワーク11−1〜3から送信される出力値に基づい
て、イベントが発生した周波数及びその周波数の帯域幅
を検出し、追尾装置21に送信する。ニューラルネット
ワーク11−1〜3の値の出力は、所定の時間T(たと
えばT=MSとする)を単位として繰り返される。した
がって、以上の動作をこの動作を所定の時間T毎に繰り
返す。
【0025】追尾装置21では、所定の時間T毎にイベ
ント検出装置20から送信されるイベントの周波数に基
づいて、トラックを検出してトラック周波数推定値を算
出する。またイベント検出装置20から送信されたイベ
ントが発生した周波数帯域幅の時間的な平均値を算出
し、それをトラックを形成する信号帯域幅推定値とす
る。そして各トラックについてのトラック周波数推定値
と帯域幅推定値とを出力する。
【0026】以上のように第1の実施の形態によれば、
ニューラルネットワーク11−1〜3が、それぞれΔ
f、2Δf又は3Δfの帯域幅の信号並びにその信号強
度に反応して出力値を出力し、その出力値に基づいて狭
帯域信号を検出することにより、従来人間が行っていた
帯域幅の大小の判定を自動化することができ、処理の高
速化、判定の一律化及びコストの削減が図れる。
【0027】実施形態2.図2は本発明の第2の実施の
形態に係る狭帯域検出方法を実現するための装置のブロ
ック図である。第2の実施の形態は、第1の実施の形態
で用いた複数のニューラルネットワーク11−1〜3の
代わりに、異なる帯域幅の狭帯域信号に反応して出力値
を出力する複数の出力層を持つ1つのニューラルネット
ワーク12を用いて第1の実施の形態と同様に、狭帯域
信号の周波数帯域幅の推定を行う。
【0028】図2において、第1の実施の形態と同様の
機能を持つ装置のブロックについては図1と同じ番号を
付している。12はニューラルネットワークである。第
1の実施の形態のニューラルネットワーク11−1〜3
とは、入力層の数は(2w+1)×M個のユニットで同
数であるが、出力層は3個のユニットで構成されている
点で異なる。それぞれの出力層は、入力データにΔf、
2Δf、3Δfが含まれている場合に反応して値を出力
するように学習されている。
【0029】ニューラルネットワーク12の学習の方法
例としては、帯域幅がΔf近辺である信号を含む学習デ
ータを用意し、(1.0 ,0.0 ,0.0 )を教師信号として
学習させていく。同様に帯域幅が2Δf及び3Δf近辺
である信号を含む学習データに対しては、それぞれ(0.
0 ,1.0 ,0.0 )及び(0.0 ,0.0 ,1.0 )を教師信号
とし、ランダムな雑音だけの学習データに対しては(0.
0 ,0.0 ,0.0 )を教師信号とする。これらの学習デー
タを誤差逆伝搬アルゴリズムにより学習を施す。
【0030】3個の出力層から出力されるニューラルネ
ットワーク12の出力値はイベント検出装置20に送ら
れる。イベント検出装置20及び追尾装置21では、第
1の実施の形態と同様にイベント及びトラックを検出
し、狭帯域信号の信号周波数推定値と帯域幅推定値が出
力される。
【0031】以上のように第2の実施の形態によれば、
出力ユニットが1つのニューラルネットワークを複数個
用いる代わりに複数の出力ユニットを持つニューラルネ
ットワーク1つを用いて帯域幅の推定を行うようにした
ので、単一出力を持つニューラルネットワークに比べて
学習に要する時間がより多く必要となるが、単一出力の
ニューラルネットワークよりも実際に運用する際の動作
が単純であり、用いるニューラルネットワークが1つで
すむので低コスト化が図れる。
【0032】実施形態3.図3は本発明の第3の実施の
形態に係る狭帯域検出方法を実現するための装置のブロ
ック図である。第3の実施の形態は、第1及び第2の実
施の形態のように、ニューラルネットワークによる信号
帯域幅を推定する方法はSN比が低い場合に精度が高
く、従来のような周波数空間上の3dB幅の周波数帯域
算出による信号帯域幅を推定する方法は、SN比が高い
場合に精度が高いことを利用し、SN比の値を算出し、
両方法で推定された帯域幅のうち、何れかを算出したS
N比の値に基づいて選択するようにしたものである。
【0033】図3において、第1の実施の形態と同様の
機能を持つ装置のブロックについては図1と同じ番号を
付している。30はSN比測定装置であり、FFT装置
2から送信される周波数空間上の信号強度及び追尾装置
22から送信される信号周波数推定値に基づいて信号の
SN比を推定し、出力する。31は3dB幅測定装置で
あり、FFT装置2から送信される周波数空間上の信号
強度分布に基づいて、従来の技術において説明した3d
B幅による帯域幅推定値(本実施の形態及び後述する第
4の実施の形態では帯域幅推定値2とする)を算出する
ものである。32は選択装置であり、SN比測定装置3
0から入力されるSN比の値に基づいて、追尾装置22
から入力される帯域幅推定値1又は3dB幅測定装置3
1から入力される帯域幅推定値2のどちらかを選択し、
出力する。
【0034】次に動作について説明する。音響センサ1
は外部からの音波を受信し、FFT装置2に送信する。
FFT装置2は音響センサ1から入力される音響信号を
高速フーリエ変換し、周波数分析結果を記憶装置10、
SN比測定装置30及び3dB測定装置31に出力す
る。記憶装置10はFFT装置2から送信される周波数
分析結果を格納しておき、M回分の周波数分析結果が格
納されると、サンプル周波数fn =fw+1 ,…,fN-w
について、それぞれfn を中心とする小区画の信号強度
{X(t,f)|t=t1 ,t2 ,…,tM ;f=f
n-w ,…,fn+w }を出力する。ニューラルネットワー
ク11−1〜3は、記憶装置10から出力されたサンプ
ル周波数fn を中心とする小区画の信号強度分布のそれ
ぞれの信号強度データが入力され、実施の形態1と同様
に、それぞれのニューラルネットワークは、担当する帯
域幅の信号が含まれている場合に出力値が大きくなるよ
うに学習されている。その出力値は、入力される信号の
強度により異なる。イベント検出装置20は、ニューラ
ルネットワーク11−1〜3から送信される出力値に基
づいて、イベントが発生した周波数及びその周波数の帯
域幅を検出し、追尾装置21に送信する。これを所定の
時間T(例えばT=MS)毎に繰り返す。追尾装置21
は、所定の時間T毎にイベント検出装置20から出力さ
れるイベントの周波数に基づいて、トラックを検出して
信号周波数推定値を外部に出力するとともに、SN比測
定装置30及び3dB測定装置にも出力する。またトラ
ックを形成するイベントの帯域幅の時間的な平均値を算
出した信号帯域幅推定値(本実施の形態及び後述する第
4の実施の形態では帯域幅推定値1とする)を選択装置
32に送信する。
【0035】SN比測定装置30は、FFT装置2から
送信された周波数空間上の信号強度分布と追尾装置22
から送信された狭帯域信号の信号周波数推定値とに基づ
いて、追尾中の狭帯域信号のSN比を測定する。具体的
には、例えば周波数空間上の信号強度から信号周波数推
定値における信号強度Aを求める。一方、周波数空間上
の信号強度全体の平均値mと標準偏差σを算出した上
で、SN比Rを次式(1)によって求める。 R=10log 10{(A−m)/σ} …(1)
【0036】3dB幅測定装置31はFFT装置2から
周波数空間上の信号強度分布を追尾装置4から狭帯域信
号の信号周波数推定値を受け取り、信号周波数推定値近
辺の信号強度分布の形状から信号の3dB幅を計測す
る。これを帯域幅推定値2として選択装置32におく
る。
【0037】選択装置32には、追尾装置22から送信
された狭帯域幅推定値1及び3dB幅測定装置31から
送信された周波数空間上の信号強度分布に基づいて得ら
れた帯域幅推定値2が入力される。選択装置32は、S
N比測定装置30から送信されたSN比推定値が入力さ
れると、所定の値とSN比推定値とを比較し、SN比推
定値が所定の値より小さければ帯域幅推定値1を選択し
て出力し、SN比推定値が所定の値以上であれば帯域幅
推定値2を選択して出力する。
【0038】入力した狭帯域信号のSN比があまりに大
きいときはニューラルネットワークを用いて得られた狭
帯域幅推定値1は信頼性が低い。これは、SN比が大き
いことで相対的に大きな信号強度が入力されることによ
り、入力された信号の真の帯域幅とは異なる帯域幅を担
当するニューラルネットワークまでも反応しがちになり
出力値が大きくなるからである。したがって帯域幅推定
値1はむしろ、ある程度SN比が小さな狭帯域信号に対
して高い信頼性を示す。逆に周波数空間上の信号強度分
布の形状に基づいて得られた帯域幅推定値2は信号のS
N比が向上するにしたがって精度が向上する。したがっ
て第3の実施の形態によれば、選択装置32において、
SN比測定装置30からSN比推定値が入力されると、
所定の値とSN比推定値とを比較し、SN比推定値が所
定の値よりも小さい場合は、帯域幅推定値1を選択し、
SN比推定値が所定の値以上の場合は、帯域幅推定値2
を選択することで、より精度の高い帯域幅推定値を得る
ことができる。
【0039】実施形態4.図4は本発明の第4の実施の
形態に係る狭帯域検出方法を実現するための装置のブロ
ック図である。第4の実施の形態は、複数のニューラル
ネットワークの出力値においてイベントが発生された場
合は、3dB幅測定装置31が算出した帯域幅推定値2
を選択して出力するようにし、イベント発生を検出した
ニューラルネットワークが1つの場合は、追尾装置23
が算出した帯域幅推定値1を選択して出力するようにし
たものである。
【0040】図4において、第1の実施の形態及び第3
の実施の形態と同様の機能を持つ装置のブロックについ
ては図1及び図3と同じ番号を付している。イベント検
出装置21は第1の実施の形態と同様に機能するととも
に、ニューラルネットワーク11−1〜3の出力値に基
づいて得られた帯域幅推定値1の帯域幅信頼度(「高」
又は「低」のいずれか)をイベントに添付して追尾装置
22に送る。帯域幅信頼度はニューラルネットワーク1
1−1〜3のうち、ただ1つだけの出力値が検出しきい
値Thを越えてイベントが検出された場合には帯域幅信
頼度は「高」とする。又複数のニューラルネットワーク
の出力値が検出しきい値Thを越えてイベントが検出さ
れた場合には帯域幅信頼度は「低」とする。追尾装置2
3は第3の実施の形態と同様にイベントからトラックを
形成するとともにイベント検出装置22から送られる帯
域幅信頼度を選択装置33に送信する。選択装置33
は、帯域幅信頼度が「高」の時は帯域幅推定値2を選択
して出力し、「低」の時は帯域幅推定値1を選択して出
力する。これはSN比が大きい時には、信号の真の帯域
幅とは異なる帯域幅を担当するニューラルネットワーク
までも反応して大きな出力値を出力してとするためであ
る。
【0041】次に動作について説明する。音響センサ1
は外部からの音波を受信し、FFT装置2に送信する。
FFT装置2は音響センサ1から入力される音響信号を
高速フーリエ変換し、周波数分析結果を記憶装置10及
び3dB測定装置31に出力する。記憶装置10はFF
T装置2から送信される周波数分析結果を格納してお
き、M回分の周波数分析結果が格納されると、サンプル
周波数fn =fw+1 ,…,fN-w について、それぞれf
n を中心とする小区画の信号強度{X(t,f)|t=
1 ,t2 ,…,tM ;f=fn-w ,…,fn+w }を出
力する。ニューラルネットワーク11−1〜3は、記憶
装置10から出力されたサンプル周波数fn を中心とす
る小区画の信号強度分布のそれぞれの信号強度データが
入力され、実施の形態1と同様に、それぞれのニューラ
ルネットワークは、担当する帯域幅の信号が含まれてい
る場合に出力値が大きくなるように学習されている。そ
の出力値は、入力される信号の強度により異なる。イベ
ント検出装置21は、ニューラルネットワーク11−1
〜3から送信される出力値に基づいて、イベントが発生
した周波数及びその周波数の帯域幅を検出して追尾装置
23に出力する。また、複数のニューラルネットワーク
で所定の周波数幅以内でイベントが検出された場合には
帯域幅信頼度を「高」のデータとし、1つだった場合に
は「低」のデータとして追尾装置23に出力する。これ
を所定の時間T(例えばT=MS)毎に繰り返す。追尾
装置23は、所定の時間T毎にイベント検出装置22か
ら出力されるイベントの周波数に基づいて、トラックを
検出して信号周波数推定値を外部に出力するとともに、
SN比測定装置30及び3dB測定装置にも出力する。
またトラックを形成するイベントの帯域幅の時間的な平
均値を算出した信号帯域幅推定値(本実施の形態及び後
述する第4の実施の形態では帯域幅推定値1とする)及
びイベント検出装置22から送信された帯域幅信頼度を
選択装置33に送信する。
【0042】3dB幅測定装置31は第3の実施の形態
と同様に信号の3dB幅を計算し、これを帯域幅推定値
2として選択装置33に送る。選択装置33は追尾装置
23からはニューラルネットワークを用いて得られた帯
域幅推定値1を、3dB幅測定装置31からは周波数空
間上の信号強度分布に基づいて得られた帯域幅推定値2
を受け取る。受信した帯域幅信頼度が「高」であれば帯
域幅推定値1を選択して外部に出力し、「低」であれば
帯域幅推定値2を選択して外部に出力する。選択された
帯域幅推定値が最終的な出力となる。
【0043】以上のように第4の実施の形態によれば、
複数のニューラルネットワークでイベント発生が検出さ
れた場合、イベント検出装置22は、狭帯域信号のSN
比が大きく、信号の真の帯域幅とは異なる帯域幅を担当
するニューラルネットワークまでも反応を示しているも
のと判断して帯域幅信頼度を「高」として出力し、イベ
ントが発生したニューラルネットワークが1つだった場
合は帯域幅信頼度を「低」として出力し、その判断に基
づいて選択装置33が追尾装置23が出力した帯域幅推
定値1又は3dB幅測定装置31が出力した帯域幅推定
値2を選択して出力するようにしたので、常により適し
た方の手段によって得られた帯域幅推定値を出力するこ
とができ、第3の実施の形態のようにSN比測定装置3
0を設ける必要がないので、低コストとなる。
【0044】実施形態5.第3の実施の形態及び第4の
実施の形態においては、複数のニューラルネットワーク
を用いて行ったが、本発明はそれに限定されるものでは
なく、第2の実施の形態と同様の出力層に複数のユニッ
トを有したニューラルネットワークを用いてもよい。
【0045】実施形態6.また上述の第1及び第2の実
施の形態においては、小区域の設定において測定する帯
域幅の数をwの設定の条件としたが、本発明はそれに限
定されるものではなく、その条件を付加しなくてもよ
い。ただし、その際は、狭帯域信号の中心がfn となっ
た場合に出力値を最も大きくするように出力値を加味し
て学習させる必要がある。
【0046】実施形態7.上述の実施の形態においては
各ブロックの処理はコンピュータで行うことを想定して
いるが本発明はそれに限定されるものではなく、音響セ
ンサ1を除く各ブロックはそれぞれ電気回路を用いて実
現しても良いし、それらの一部又は全部をコンピュータ
プログラムで実現しても良い、
【0047】実施形態8.上述の実施の形態では、入力
信号を音波としたが、本発明ではそれに限定されるもの
ではなく、超音波でもよいし、電波でもよい。例えば入
力信号を電波として音響センサ1の代わりに受信アンテ
ナを用いることで信号帯域幅の推定を行うことができ
る。
【0048】実施形態9.上述の実施の形態では検出す
る帯域幅をΔf2Δf及び3Δfの3段階としたが、本
発明ではそれに限定されるものではなく、何段階に分割
しても原理は変わらない。ただし、その際には小区画の
幅をその帯域幅に合わせて設定する必要がある。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ニューラ
ルネットワークにより、検出する周波数帯域幅別の入力
パターンとその時の信号強度値に基づいた出力パターン
を学習させておき、入力信号に基づいた信号強度値が入
力されると、周波数帯域幅別に出力値を出力し、その出
力値に基づいて条件を満たす出力値の周波数及びその出
力値を出力した周波数帯域幅を一定時間毎に出力して狭
帯域信号の周波数及びその周波数帯域幅を推定するよう
にしたので、従来人間が行っていた帯域幅の大小の判定
を自動化することができ、処理の高速化、判定の一律化
及びコストの削減が図れる。
【0050】また本発明によれば、SN比を算出し、そ
のSN比に基づいてニューラルネットワーク〜出力され
た出力値に基づいて算出された第1の帯域幅又は単位周
波数毎の信号強度値及び狭帯域信号の周波数に基づいて
算出された第2の帯域幅の何れかを選択し、出力するよ
うにしたので、SN比が大きいときに精度がよい第2の
帯域幅か、SN比が小さいときに精度がよい第1の帯域
幅を選択して出力できるので、精度のよい帯域幅の推定
を自動で行うことができる。
【0051】また本発明によれば、所定周波数幅の内、
所定しきい値以上で極大である出力値が複数の周波数帯
域幅別の出力値の中に存在すれば、相対的な信号強度が
高く、SN比が大きいとして、第2の帯域幅を採用して
出力し、1つの周波数帯域幅別の出力値しか存在しなけ
れば、第1の帯域幅を採用して出力するので、精度のよ
い帯域幅の推定を、SN比算出工程を含まずに行いつ
つ、全ての動作をオペレータを介さず自動化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る狭帯域検出方
法を実現するための装置のブロック図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る狭帯域検出方
法を実現するための装置のブロック図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る狭帯域検出方
法を実現するための装置のブロック図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態に係る狭帯域検出方
法を実現するための装置のブロック図である。
【図5】従来の方法による特性が未知の狭帯域信号検出
方法を実現する装置のブロック図である。
【図6】周波数空間上の信号強度分布例を表した図であ
る。
【符号の説明】
1 音響センサ 2 FFT装置 10 記憶装置 11−1〜3、12 ニューラルネットワーク 20、22 イベント検出装置 21、22追尾装置 30 SN比測定装置 31 3dB幅測定装置 32、33 選択装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単位時間毎に抽出した入力信号に基づい
    て単位周波数毎の信号強度値を算出し、一定時間分の前
    記信号強度値を出力する工程と、 検出する周波数帯域幅別の信号強度値の入力パターン及
    びそれぞれの信号強度値に基づいた出力値を出力するよ
    うにあらかじめ学習されたニューラルネットワークに前
    記一定時間分の信号強度値を入力し、前記周波数帯域幅
    別に前記単位周波数毎の出力値を出力する工程と、 所定しきい値以上でかつ極大となる、所定周波数幅内で
    最大の出力値を出力した前記単位周波数及び前記周波数
    帯域幅を、前記出力値に基づいて検出する工程と、 前記一定時間毎に検出した単位周波数を時間的に平滑
    し、前記入力信号中に存在する狭帯域信号の周波数とし
    て出力する工程と、 前記一定時間毎に検出した周波数帯域幅を平均し、前記
    入力信号中に存在する狭帯域信号の周波数帯域幅として
    出力する工程とを有することを特徴とする狭帯域信号検
    出方法。
  2. 【請求項2】 単位時間毎に抽出した入力信号に基づい
    て単位周波数毎の信号強度値を算出し、一定時間分の前
    記信号強度値を出力する工程と、 検出する周波数帯域幅別の信号強度値の入力パターン及
    びそれぞれの信号強度値に基づいた出力値を出力するよ
    うにあらかじめ学習されたニューラルネットワークに前
    記一定時間分の信号強度値を入力し、前記周波数帯域幅
    別に前記単位周波数毎の出力値を出力する工程と、 所定しきい値以上でかつ極大となる、所定周波数幅内で
    最大の出力値を出力した前記単位周波数及び前記周波数
    帯域幅を、前記出力値に基づいて検出する工程と、 前記一定時間毎に検出した単位周波数を時間的に平滑
    し、前記入力信号中に存在する狭帯域信号の周波数とし
    て出力する工程と、 前記一定時間毎に検出した周波数帯域幅を平均し、第1
    の周波数帯域幅として出力する工程と、 前記単位周波数毎の信号強度値及び前記狭帯域信号の周
    波数に基づいて第2の帯域幅を算出する工程と、 前記単位周波数幅の信号強度値及び前記狭帯域信号の周
    波数に基づいて、前記入力信号のSN比を算出する工程
    と、 算出した前記入力信号のSN比に基づいて、前記第1の
    帯域幅又は前記第2の帯域幅の何れかを前記狭帯域信号
    の周波数帯域幅として出力する工程とを有することを特
    徴とする狭帯域信号検出方法。
  3. 【請求項3】 単位時間毎に抽出した入力信号に基づい
    て単位周波数毎の信号強度値を算出し、一定時間分の前
    記信号強度値を出力する工程と、 検出する周波数帯域幅別の信号強度値の入力パターン及
    びそれぞれの信号強度値に基づいた出力値を出力するよ
    うにあらかじめ学習されたニューラルネットワークに前
    記一定時間分の信号強度値を入力し、前記周波数帯域幅
    別に前記単位周波数毎の出力値を出力する工程と、 所定しきい値以上でかつ極大となる、所定周波数幅内で
    最大の出力値を出力した前記単位周波数及び前記周波数
    帯域幅を、前記出力値に基づいて検出する工程と、 前記一定時間毎に検出した単位周波数を時間的に平滑
    し、前記入力信号中に存在する狭帯域信号の周波数とし
    て出力する工程と、 前記一定時間毎に検出した周波数帯域幅を平均し、第1
    の周波数帯域幅として出力する工程と、 前記単位周波数毎の信号強度値及び前記狭帯域信号の周
    波数に基づいて第2の帯域幅を算出する工程と、 所定周波数幅内で複数の周波数帯域幅別の出力値から、
    前記所定しきい値以上でかつ極大となる出力値を検出す
    ると、前記第2の帯域幅を狭帯域信号の帯域幅として出
    力し、所定周波数幅内で1つの周波数帯域幅別の出力値
    から、前記所定しきい値以上でかつ極大となる出力値を
    検出すると、前記第1の帯域幅を前記狭帯域信号の帯域
    幅として出力する工程とを有することを特徴とする狭帯
    域信号検出方法。
  4. 【請求項4】 前記ニューラルネットワークによる学習
    は、前記検出する周波数帯域幅別に入力パターン及びそ
    れぞれの値である信号強度値を入力して、それらに応じ
    た出力値を出力して学習することを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の狭帯域信号検出方法。
  5. 【請求項5】 前記ニューラルネットワークによる学習
    は、入力パターン及びそれぞれの値である信号強度値を
    入力して、前記検出する周波数帯域幅別にそれらに応じ
    た出力値を出力して学習することを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の狭帯域信号検出方法。
JP10152614A 1998-06-02 1998-06-02 狭帯域信号検出方法 Pending JPH11344555A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10152614A JPH11344555A (ja) 1998-06-02 1998-06-02 狭帯域信号検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10152614A JPH11344555A (ja) 1998-06-02 1998-06-02 狭帯域信号検出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11344555A true JPH11344555A (ja) 1999-12-14

Family

ID=15544242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10152614A Pending JPH11344555A (ja) 1998-06-02 1998-06-02 狭帯域信号検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11344555A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008286726A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Japan Radio Co Ltd 探知装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008286726A (ja) * 2007-05-21 2008-11-27 Japan Radio Co Ltd 探知装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7149531B2 (en) Location applications for wireless networks
EP1514130B1 (en) Probabilistic model for a positioning technique
US5469409A (en) Method for clock calibration in a position determination system
US7969913B2 (en) Localization apparatus for recognizing location of node in sensor network and method thereof
US8270994B2 (en) Applications of signal quality observations
US5568450A (en) System and processor for real-time extraction of ocean bottom properties
CN105717505B (zh) 利用传感网进行多目标跟踪的数据关联方法
CN106526585B (zh) 基于高斯粒子势概率假设密度滤波的目标检测前跟踪方法
EP1494397A2 (en) System and methods for determining the location dynamics of a portable computing device
US5475651A (en) Method for real-time extraction of ocean bottom properties
CN110286357B (zh) 一种基于水声探测的目标运动定位方法
JP2001201553A (ja) 汎用位置決めシステム、およびハイブリッド位置決め機能をもった多重モデルナビゲーションフィルタ
CN108882171B (zh) 一种基于csi的人员轨迹跟踪方法
US20190250219A1 (en) System for object position estimation based on magnetic field signal using underwater sensor network and method thereof
CN111194000B (zh) 基于蓝牙融合混合滤波与神经网络的测距方法与系统
CN106851544B (zh) 一种无线自组织网络的位置校验方法
CN110716203A (zh) 一种被动声纳目标的时频分析与跟踪方法
CN111654843B (zh) 自动更新指纹数据库的方法及系统、wifi定位方法及系统
Aziz et al. An Improved Indoor Location Technique Using Combination of Kalman Filter and Centroid Positioning.
EP1527650B1 (en) Applications of signal quality observations
JPH11344555A (ja) 狭帯域信号検出方法
JP3508000B2 (ja) 物標運動推定装置
CN113124871A (zh) 一种基于数据质量评估的自适应航迹关联方法
Ainul et al. Hybrid filter scheme for optimizing indoor mobile cooperative tracking system
JP2607854B2 (ja) 信号追尾方法