JPH11343927A - 燃料蒸散防止装置用異常検出装置 - Google Patents

燃料蒸散防止装置用異常検出装置

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JPH11343927A
JPH11343927A JP11527799A JP11527799A JPH11343927A JP H11343927 A JPH11343927 A JP H11343927A JP 11527799 A JP11527799 A JP 11527799A JP 11527799 A JP11527799 A JP 11527799A JP H11343927 A JPH11343927 A JP H11343927A
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飯田  寿
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料タンクから吸気管までの燃料蒸散防止装
置全体のどこかに破損等のリーク原因となる異常がある
場合にはこれを確実に検出する。 【解決手段】 パージ制御弁とキャニスタ閉塞弁を全閉
にして燃料タンクから吸気管までの区間を大気圧下の密
閉状態とし、大気圧密閉下での圧力変化量ΔP1を計測す
る。次に、一旦パージ制御弁を全閉から全開状態に切り
換えて密閉区間に吸気管負圧を導入し、負圧密閉下での
圧力変化量ΔP2を計測する。ΔP2がΔP1に所定の係数を
乗算した値より大きい場合には、燃料蒸散防止装置のど
こかにリーク原因となる異常があると判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃料タンク内で発生す
る燃料ガスの蒸散を防止する燃料蒸散防止装置における
燃料ガスの漏洩等の異常を検出する燃料蒸散防止装置用
異常検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動車等においては、燃料タン
ク内で発生する燃料ガスが大気中へ放出されるのを防止
するために燃料蒸散防止装置の装着が義務付けられるな
どしている。燃料蒸散防止装置は、燃料タンクと吸気管
とを連通するパージ通路の途中に設けたキャニスタの吸
着体にて燃料ガスを随時吸着し、内燃機関の運転状態に
応じてパージ制御弁を開閉することにより、吸着した燃
料ガスを吸気管内に適宜導入して燃料混合気中に混入さ
せることで燃料の蒸散を防止する装置である。
【0003】こうした燃料蒸散防止装置では、通常、キ
ャニスタと吸気管との間をゴムホースで連結するなどし
てパージ通路が形成されている。このゴムホースが折れ
曲がって潰れたりすると、燃料ガスが吸気管内に導入さ
れず、キャニスタ内にある吸着体の燃料ガス吸着能力を
越えてしまい、燃料ガスが大気孔から放出されてしま
う。また、ゴムホースはアルコール成分と接触している
ため腐食等により破損する場合が考えられるし、キャニ
スタの大気孔がゴミなどにより詰まった場合には圧力上
昇により外れるということも考えられる。この場合にも
燃料ガスが大気に放出されてしまうことになる。
【0004】そこで、こうした事態の発生を検出するた
め、キャニスタと吸気管との間のパージ通路(以下、吸
気管側パージ通路という)に圧力センサを配設し、この
圧力センサの検出結果が正常時の最大圧力を越える場
合、及びパージ制御弁の開閉状態を切り換える前後で所
定の圧力差が検出できない場合に燃料蒸散防止装置に異
常があるとする装置が提案されている(例えば特開平2
−130255号公報)。この公報記載の装置によれ
ば、キャニスタの大気孔の閉塞,パージ制御弁の開放不
能,吸気管側パージ通路の破損や脱落を的確に検出する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、燃料蒸散防
止装置においては、燃料タンクとキャニスタとを連結す
る部分のパージ通路(以下、タンク側パージ通路とい
う)においても連結部分などにゴムホースが用いられる
ことが多く、こちら側の破損や脱落によっても燃料ガス
が大気中へ放出されるおそれがある。これに対し、従来
の装置では、タンク側パージ通路の破損や脱落があって
も異常と検出することができなかった。
【0006】なお、従来の技術からして、このタンク側
パージ通路にも圧力センサを配設すればそこでの破損や
脱落を同様に検出できる様に見えるが、さらに以下の問
題があり、簡単にはいかなかった。
【0007】タンク側パージ通路は、常に燃料タンクか
らの燃料ガスの圧力が加わっている。このため、ここに
取り付けた圧力センサの検出値は燃料タンクでの燃料ガ
スの蒸発量に大きく影響される。燃料タンクの燃料ガス
蒸発量は一定ではなく、燃料残量や外気温度や燃料消費
状況などによって変化する。従って、タンク側パージ通
路に単に圧力センサを追加しただけでは、燃料ガスの蒸
発量に影響されてタンク側パージ通路の破損等を検出す
ることができないのである。
【0008】そこで、本発明は、燃料タンクから吸気管
までの燃料蒸散防止装置全体のどこかに破損等の異常が
ある場合にはこれを確実に検出することができる燃料蒸
散防止装置用異常検出装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
すべく完成された本発明の燃料蒸散防止装置用異常検出
装置は、燃料タンクと吸気管とを連通するパージ通路の
途中に設けられたキャニスタの吸着体にて燃料タンク内
で発生した燃料ガスを吸着し、前記パージ通路の途中に
設けられたパージ制御弁を開閉することにより、前記吸
着された燃料ガスを前記吸気管内に導入する燃料蒸散防
止装置と、該燃料蒸散防止装置における圧力状態に基づ
いて燃料蒸散防止装置の異常を検出する異常検出手段と
を備える燃料蒸散防止装置用異常検出装置において、前
記キャニスタと大気とを連通/遮断するキャニスタ閉塞
弁を備え、前記異常検出手段は、前記燃料蒸散防止装置
が第1の圧力状態での前記燃料蒸散防止装置内の第1の
圧力変化を検出する第1の圧力変化検出手段と、前記燃
料蒸散防止装置が第2の圧力状態での前記燃料蒸散防止
装置内の第2の圧力変化を検出する第2の圧力変化検出
手段と、前記第1の圧力変化と前記第2の圧力変化とに
基づいて前記燃料蒸散防止装置の異常を検出することを
特徴とする。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。図1は本発明の一実施例である燃料蒸散防止
装置用異常検出装置の概略構成図である。空気を濾過す
るエアクリーナ1を介して吸入された空気は、エアクリ
ーナ1に接続された吸気管2に供給される。吸気管2内
には、アクセルペダル6に連動して開閉動作するスロッ
トルバルブ8が設けられている。この吸気管2は、吸気
バルブ10を介してピストン12と内燃機関本体14と
で形成される燃焼室16に接続されている。また、燃焼
室16は、排気バルブ18を介して排気管20と接続さ
れている。
【0011】一方、液体燃料を収納した燃料タンク22
内の燃料を加圧・供給する燃料ポンプ24と、吸気管2
に設けられた燃料噴射弁26とが接続され、燃料噴射弁
26の開閉を制御して燃料を噴射するように構成されて
いる。また、燃料タンク22に接続された連通管28
は、キャニスタ30に接続されている。キャニスタ本体
32内には、燃料ガスを吸着する吸着体34、例えば活
性炭が収納されている。これにより、キャニスタ30
は、燃料タンク22で発生した燃料ガスを連通管28を
介して吸着することができる。また、キャニスタ本体3
2には、大気に開放された大気孔36が形成されて、空
気を内部に吸入可能に構成されている。この大気孔36
には、必要に応じてこれを閉塞するためのキャニスタ閉
塞弁37が取り付けられている。
【0012】このキャニスタ閉塞弁37は、図2に示す
様に、所定電圧(例えば6V以上)がコイル37aに印
加されていない場合には、弁体37bがスプリング37
cにより付勢されてキャニスタ本体32の大気孔36と
連通する導管37dを開放状態とし、所定電圧が印加さ
れるとコイル37aの励磁によってスプリング37cの
付勢力に抗して弁体37bを移動して導管37dを閉塞
状態とする電磁開閉弁である。
【0013】更に、供給管38の一端がキャニスタ本体
32のホース接続部32aに挿入されてキャニスタ30
に接続されており、供給管38の他端は、パージ制御弁
40に接続されている。パージ制御弁40には、供給管
42の一端が接続されており、この供給管42の他端
は、吸気管2に接続されている。ここに用いられる供給
管38,42は、ゴムホースやナイロンホース等の可撓
性を有するもので全体を形成されている。また、燃料タ
ンク22とキャニスタ30とを結ぶ連通管28も部分的
にゴムホースなどで形成されている。
【0014】このパージ制御弁40に取り付けられた両
供給管38,42及び連通管28により燃料タンク22
から吸気管2までのパージ通路が構成されている。な
お、パージ制御弁40は、両供給管38,42の間に介
装されて、吸気管2とキャニスタ30とを連通・非連通
に切り換えるためのものであり、入力信号に応じて両供
給管38,42を連通・遮断する構成のものである。そ
の詳細は図3に示す。
【0015】図示の様に、パージ制御弁40は、供給管
38が取り付けられるキャニスタ側ポート40aと、供
給管42が取り付けられる吸気管側ポート40bと、こ
れら両ポート40a,40b間の通路40cを途中で開
閉する弁体40dと、この弁体40dを閉弁方向へ付勢
するスプリング40eと、スプリング40eの付勢力に
抗して弁体40dを開弁方向へ移動させてパージを行う
コイル40fとを備えた電磁開閉弁である。なお、コイ
ル40fにはパルス信号にて電圧が印加される。このパ
ルス信号の周期に対するパルス幅の比率(デューティ
比)を連続的に変えることによって弁体40dの開閉周
期に対する弁体40dの開弁位置にある時間の比率を変
え、キャニスタ30から吸気管2への燃料ガスのパージ
流量を制御することができる。パージ制御弁駆動デュー
ティとパージ流量との関係を図4に示す。
【0016】燃料タンク22には、圧力センサ44が配
設されている。また、燃料タンク22には、−40mm
Hg〜150mmHgを越える内圧となった場合に圧力
を逃がすためのリリーフ弁22aが配設されている。従
って、燃料タンク22からキャニスタ30までの区間は
常にこのリリーフ圧範囲内の圧力変動以下に抑えられて
いる。従って、圧力センサ44としては、このリリーフ
圧範囲に耐え得る構造のものを採用すれば足りる。
【0017】これらの燃料噴射弁26,キャニスタ閉塞
弁37,パージ制御弁40及び圧力センサ44は、各々
電子制御回路50に接続されている。この電子制御回路
50は、周知のCPU52,制御用のプログラムやデー
タを予め格納するROM54,読み書き可能なRAM5
6及び入出力回路58がコモンバス60を介して相互に
接続されて構成されている。また、入出力回路58に
は、スロットルセンサ62,アイドルスイッチ64,車
速センサ66などの各種の運転状態検出手段も接続され
ている。CPU52は、これら運転状態検出手段から入
出力回路58を介して入力される信号及びROM54,
RAM56内のプログラムやデータ等に基づいて、燃料
噴射弁26,キャニスタ閉塞弁37,パージ制御弁40
などに入出力回路58を介して駆動信号を出力する。こ
うして電子制御回路50により燃料噴射制御やキャニス
タパージ制御や燃料蒸散防止装置の異常検出制御などが
実行される。
【0018】次に、前述した電子制御回路50で行われ
る処理の内、燃料蒸散防止装置の異常検出制御につい
て、図5,図6のフローチャート及び図7のタイミング
チャートに基づいて説明する。
【0019】燃料蒸散防止装置の異常検出制御は、図示
しないキースイッチが投入されると、燃料噴射制御処理
等と共に、所定時間毎(例えば256msec毎)に繰
り返し実行される。
【0020】処理が開始されると、まず、車速センサ6
6からの入力信号に基づいて車速SP=0であるか否か
を判定する(S100)。「YES」と判定された場合
にはアイドルスイッチ64からの入力信号に基づいてア
イドル運転中か否かを判定する(S110)。なお、S
100,S110のいずれかで「NO」と判定された場
合にはそのまま処理を終了する。即ち、異常検出は車両
停車中でありかつアイドル運転状態のときにのみ実行さ
れる。悪路走行中や旋回中には燃料タンク内圧が変動し
て以下のステップにおいて正しい判定ができなくなるお
それがあるからである。また、停車中であってもレーシ
ング状態ではエンジン回転数が安定せずに燃料タンクの
内圧が不安定となり、同じく正しい判定ができなくなる
おそれがあるからである。
【0021】車両停車中でありかつアイドル運転中であ
るならば、現在がどの段階まで処理が進んだ状態か否か
を判定しつつ(S120〜S140)、種々のステップ
へ分岐する。処理は第1〜第4段階の4つであり、第1
〜第3フラグF1〜F3の各設定状態から処理段階を判
断できるよう構成してある。全てのフラグF1〜F3に
「0」が設定されているとき、即ちS120〜S140
が全て「NO」のときが第1段階でありS150に移行
する。
【0022】第1段階では、まず、パージ制御弁40を
全閉にした後、キャニスタ閉塞弁37を全閉にして燃料
タンク22から吸気管2までの区間を密閉化する(S1
50,S160)。
【0023】即ち、図7に示す様に、まずパージ制御弁
40を全閉に制御することで燃料タンク22からパージ
制御弁40までの区間を大気孔36を介して大気圧と同
じ状態に調整し(時刻T1)、やや遅れてキャニスタ閉
塞弁37を全閉にすることにより大気圧に調整された密
閉区間を形成するのである(時刻T2)。
【0024】続いて、直ちに圧力センサ44からの入力
信号を取り込んで、密閉化直後のタンク内圧P1’を記
憶すると共に電子制御回路50に内蔵のタイマTをリセ
ットスタートする(S170)。次のステップでは、S
170のステップ実行後10secが経過したか否かを
判定する(S180)。10sec経過前は、第1フラ
グF1を「1」に設定する(S190)。ここからが第
2段階である。第2段階では、S120のステップにお
いて「YES」と判定されるようになり、「S100〜
S120」→「S180」→「…」と処理を繰り返す。
この間、圧力センサ44の検出値は、図7の時刻T2か
ら時刻T3の間の様に、燃料タンク22内での燃料ガス
の発生量に応じて0mmHgから上昇する。
【0025】10secが経過すると直ちに、圧力セン
サ44からの入力信号を取り込んでこのときのタンク内
圧P1”を記憶すると共に(S200)、密閉化後10
secの間の圧力変化量(以下、大気圧下変化量とい
う)△P1を算出し(S210)、第1フラグF1をリ
セットする(S220)。これによって第2段階が終了
し、第3段階へ移る。
【0026】第3段階では、まずパージ制御弁40を全
閉から全開状態に切り換えると共にタイマTをリセット
スタートする(S230)。パージ制御弁40が全開と
されることにより、先ほどまでの正圧下の密閉区間に吸
気管負圧を導入し始めるのである(時刻T3)。従っ
て、パージ通路部分に閉塞による異常がなければ、圧力
センサ44の検出値は下降し始める。
【0027】次のステップでは、この圧力センサ44か
らの入力信号に基づいてタンク内圧PTが−20mmH
g以下になったか否かを判定する(S240)。「N
O」と判定されたら、S230のステップ実行後2se
cが経過したか否かを判定する(S250)。2sec
経過前は、第2フラグF2を「1」に設定する(S26
0)。こうして今度はS120のステップにおいて「N
O」,S130のステップにおいて「YES」と判定さ
れるようになり、「S100〜S130」→「S25
0」→「…」と処理を繰り返して待機状態となる。この
待機状態は、S240又はS250が「YES」となる
と終了する。S250の方が先に「YES」となった場
合には、燃料タンク22から吸気管2までのパージ系の
どこかに閉塞部分があることを意味するパージ系つまり
フラグFclose を「1」に設定し(S270)、異常報
知ランプを点灯する(S280)。
【0028】一方、S240の方が先に「YES」とな
った場合には、第2フラグF2をリセットし(S29
0)、続いてパージ制御弁40を再び全閉にし(S30
0)、圧力センサ44からの入力信号を取り込んで、密
閉区間を負圧密閉状態にした直後のタンク内圧P2’を
記憶すると共に電子制御回路50に内蔵のタイマTをリ
セットスタートする(S310)。第3段階から第4段
階に移行したのである。
【0029】図7にて圧力センサ44の検出値を見ると
分かるように、このS290〜S310のステップが実
行されることにより、密閉区間内は−20mmHgの負
圧状態に調整された状態となる(時刻T4)。従って、
今度は、圧力センサ44の検出値は、図7の時刻T4か
ら時刻T5の間の様に、燃料タンク22内での燃料ガス
の発生量に応じて−20mmHgから上昇していくこと
になる。
【0030】次のステップでは、S310のステップ実
行後10secが経過したか否かを判定する(S32
0)。10sec経過前は、第3フラグF3を「1」に
設定する(S330)。こうして今度はS120,S1
30のステップにおいて「NO」,S140のステップ
において「YES」と判定されるようになり、「S10
0〜S140」→「S330」→「…」と処理を繰り返
して待機状態となる。
【0031】10secが経過すると直ちに、圧力セン
サ44からの入力信号を取り込んで時刻T6でのタンク
内圧P2”を記憶すると共に(S340)、密閉化後1
0secの間の圧力変化量(以下、負圧下変化量とい
う)△P2を算出する(S350)。そして数1に示し
たリーク判定条件に基づいてリークが有るか否かを判定
する(S360)。
【0032】
【数1】 ΔP2>α・ΔP1+βならば、「リーク有り」 α:大気圧と負圧の違いによる燃料蒸発量の差を補正す
る係数 β:圧力センサ精度,キャニスタ閉塞弁の洩れなどを補
正する係数 即ち、燃料タンク22からパージ制御弁40までの密閉
区間にリーク原因があるならば、正圧下では密閉区間か
ら大気中への流出が起こる一方、負圧下では大気中から
密閉区間への流入が起こる。従って、「(大気圧下変化
量△P1)=(燃料タンク22における蒸発ガスの発生
量)−(密閉区間から大気中への流出量)」よりも
「(負圧下変化量△P2)=(燃料タンク22における
蒸発ガスの発生量)+(大気中から密閉区間への流入
量)」の方が大きくなる。このことから数1の判定条件
が導き出されたのである。
【0033】この数1の判定条件を満足する場合、即ち
S360にて「YES」と判定された場合には、燃料タ
ンク22から吸気管2までのパージ系のどこかにリーク
原因となる部分があることを意味するパージ系リークフ
ラグFleakを「1」に設定し(S370)、異常報知ラ
ンプを点灯する(S280)。一方、「NO」と判定さ
れた場合には、各フラグF1〜F3を強制的にリセット
して処理を終了する(S380)。
【0034】以上説明した本実施例によれば、燃料蒸散
防止装置において、燃料タンク22からパージ制御弁4
0に至るまでの区間にリークや閉塞が発生している場合
には、圧力センサの取り付け位置に関係なく、これを常
に的確に検出することができる。
【0035】また、停車中でありかつアイドル運転中に
異常検出処理を実行する構成を採用したことにより、誤
判定を避けることができる。さらに、圧力センサ44
は、燃料タンク22のリリーフ弁の作動範囲内の圧力に
耐えることができればよいから、キャニスタ30と吸気
管2との間に取り付けた場合の様な大きな圧力変動に耐
えるような構造としなくてもよい。この結果、感度のよ
いセンサを用いることができ、異常検出精度を向上する
ことができる。
【0036】なお、本実施例にて検出できる各種異常の
態様を示すと以下の様になる。
【0037】ケース:連通管28又は供給管38にお
ける損傷,脱落 負圧下では損傷,脱落部からの大気の流入がある一方で
正圧下では大気中への流出があるから、S360の処理
にて「YES」となり、異常を報知することができる。
【0038】ケース:連通管28又は供給管38にお
ける折れ曲がり,潰れ等 負圧導入しても圧力が下がらないか、あるいは圧力が下
がるのに時間を要するから、S240で「NO」,S2
50で「YES」となり、異常を報知することができ
る。
【0039】ケース:パージ制御弁40の開放不能 負圧を導入することができず、ケースと同様に、S2
40で「NO」,S250で「YES」となり、異常を
報知することができる。この開放不能の状態は、キャニ
スタ内の吸着体に吸着した燃料ガスを吸気管2に導入で
きなくなり、その後、吸着体の燃料ガス吸着能力を越
え、大気孔から燃料ガスが放出されてしまう。
【0040】ケース:供給管42の脱落 吸気管2からの負圧を導入することができず、ケース
,と同様に、S240で「NO」,S250で「Y
ES」となり、異常を報知することができる。なお、ケ
ースは閉塞ではなく脱落であるから、異常の種類とし
ては間違いであるが、異常があることさえ的確に判定で
きれば本発明の目的は達成できるから、十分である。
【0041】ケース:供給管42における折れ曲が
り,潰れ等 これは、ケース,と全く同様であり、負圧導入状況
に基づいてS240で「NO」,S250で「YES」
となり、異常を報知することができる。このケースの
状態も、ケースと同様に、大気孔からの燃料ガス放出
のおそれがあり、検出の必要な異常である。
【0042】ケース:キャニスタ30の大気孔36の
閉塞 この異常は、ゴムホースの潰れや折れ曲がりの如く直ち
に大幅な圧力上昇を引き起こすという訳ではない。供給
管38,42の潰れ等の場合にはパージ制御弁40を開
放したとしても燃料ガスをパージすることができない
が、キャニスタ30の大気孔36が閉塞していてもパー
ジ制御弁40を開放したときには燃料ガスがそれなりに
パージされるからである。このため、キャニスタ30の
大気孔36が閉塞したままの状態となる異常について
は、上述の異常検出ルーチンから直ちに判明する様には
構成していないが大きな問題はない。必要ならば、上述
の異常検出ルーチンのS340の処理にてタンク内圧P
2”を検出したら直ちにキャニスタ閉塞弁37を開放
し、圧力が速やかに大気圧近傍に復帰しない場合には大
気孔36の閉塞異常があると判定することとすればよ
い。
【0043】ケース:パージ制御弁40が閉鎖不能と
なる状態 この異常がある場合には、常時燃料ガスが供給管2内へ
導入されてしまうことになるが、開放不能の場合の様に
二次的に大気孔からの燃料ガス放出を招くということも
なく、燃料ガスの蒸散防止の観点からいえば異常としな
くてよい。従って、上述の実施例ではこの異常について
は特に検出する手法を設けなかった。必要ならば、S2
10にて算出した△P1が所定負圧以下となった場合
は、パージ制御弁40が閉鎖不能となっていると判定す
ることとすれば良い。
【0044】ケース:供給管42に亀裂等の損傷があ
る状態 供給管42は、パージ制御弁40が開放されたときにの
み燃料ガスが通過する部分であるから、亀裂や孔があっ
たとしても、これはキャニスタ30の大気孔36と同様
に作用するだけであり、燃料ガス蒸散防止の観点からは
特に異常とするまでもない。従って、上述の実施例では
これを検出できないものの何等問題はない。
【0045】なお、ケース〜は、いずれも密閉区間
の圧力を所定圧力に調整した後又は調整する際の圧力変
化状態に基づいて異常を判定することができる点で共通
するといえる。
【0046】次に、第2実施例を説明する。第2実施例
は、上述の実施例と同様の構成、処理を実行するもので
あるが、特に、図8に示すタイプの圧力センサ100を
採用した点を特徴とする。
【0047】この圧力センサ100の本体は、カップ1
01とキャップ103を嵌合させて形成される。カップ
101には燃料タンク22内へ開口する圧力導入管10
5が設けられ、一方のキャップ103には計測用電線を
接続するための電線誘導管107が設けられている。カ
ップ101とキャップ103の内部は、両者の間に嵌合
固着されたダイヤフラム109により二分されている。
二分された空間には、カップ101及びキャップ103
のそれぞれの内壁から突出されたストッパ111,11
3があり、ダイヤフラム109の移動範囲が規制されて
いる。
【0048】ダイヤフラム109は、ふっ素ゴム(FK
M)を基布で補強した厚さ150μ〜250μのもので
ある。このダイヤフラム109の両面には受圧プレート
115,117が固着されている。そして、ストッパ1
11,113には、この受圧プレート115,117が
当接する。また、受圧プレート115,117には上下
からスプリング119,121が当接されている。これ
らスプリング119,121の釣合関係及び圧力導入管
105から導入される圧力により、ダイヤフラム109
が両ストッパ111,113間において燃料タンク22
の内圧と比例した位置に静止する。
【0049】電線誘導管107側の受圧プレート115
の中央には希土類磁石123が固定されている。そし
て、この希土類磁石123と対面する位置にホール素子
125を含むハイブリッドIC127を配設し、ホール
素子125の出力によりダイヤフラム109の変位、即
ち燃料タンク22内の圧力を検出するよう構成してあ
る。
【0050】この圧力センサ100では、燃料タンク2
2内の圧力が変化すると、これに比例してダイヤフラム
109が上下する。従って、ホール素子125と希土類
磁石123との間隔が変化し、ホール素子125に入る
磁束が変化する。この結果、ホール素子125からは、
磁束の変化、即ち希土類磁石123との間隔の変化に対
応した出力電圧の変化が生じる。
【0051】このホール素子出力電圧と、磁石変位量と
の関係を図9に示す。なお、ホール素子125自体はリ
ニアリティ2%のものを用いたが、図示の様に、ホール
素子出力電圧と磁石変位量とはリニアにはならない。ま
た、ホール素子125自体の出力電圧は100mV程度
であるが、燃料タンク22から電子制御回路50までの
距離は相当にあるため、出力を増幅しないと、ノイズ等
により、電子制御回路50側で出力判別ができなくなる
可能性がある。
【0052】こうしたことから、本実施例では、ハイブ
リッドIC127には、図10に示す増幅回路及び直線
近似回路が組み込んである。増幅回路は、ホール素子1
25のバッテリ入力端に温度補正回路131が接続され
ると共に、ホール素子125の出力に増幅器133が接
続されて構成されている。また、直線近似回路は、増幅
器133の出力信号を一方の入力端に受けると共に、他
方の入力端に基準電圧E1,E2,…を受ける複数のコ
ンパレータ137が並列に接続されて構成されている。
各コンパレータ137は、出力部139へと信号を入力
している。この出力部139のターミナル141と電子
制御回路50との間が計測用電線で接続され、ホール素
子125による出力電圧が増幅されると共に直線近似さ
れて電子制御回路50へ入力される。
【0053】この圧力センサ100は、図11に示す様
に、バッテリライン+B及びグランドラインGNDを燃
料ポンプ24と共有し、燃料タンク22のアッパプレー
ト221にガスケット223を介して取り付けられたポ
ンプフランジ225を貫通する様に固定されている。な
お、燃料ポンプ24は、燃料タンク22のロウアプレー
ト227に固定されたサブタンク229内に位置するよ
うにポンプブラケット231を介して吊り下げられ、フ
ューエルフィルタ233から吸引した燃料を吐出パイプ
235から吐出するものである。吐出パイプ235の隣
にあるのはリターンパイプ237である。
【0054】なお、圧力センサ100の燃料タンク22
への取り付け位置はこれに限らず、図12に示す様に、
残量警告ランプ251やフロート253のタイプのフュ
ーエルセンダ255が取り付けられるセンダフランジ2
57を貫通して取り付けてもよく、燃料タンク22とキ
ャニスタ30との間の通路部分に取り付けてもよい。
【0055】本実施例の圧力センサ100は、こうした
燃料タンク22からの水分やガム質などに曝される位置
に取り付けられているにも拘らず、上述したように希土
類磁石123の変位量をホール素子125で計測する厚
さ150μ〜250μのゴムダイヤフラムを使った構成
のものであるから、半導体圧力センサに比べ、水分等の
付着によるダイヤフラム109の動作には大した影響が
でない。また、半導体式圧力センサの様に極薄いダイヤ
フラムとする必要がないから、氷結による破損のおそれ
もない。
【0056】この結果、長期に渡り信頼性の高い圧力検
出を行うことができ、燃料蒸散防止装置における異常検
出を精度よく実行することができる。なお、本実施例で
はマグネットとして希土類磁石を用いているが、フェラ
イト磁石で構成してもよい。
【0057】以上本発明はこの様な実施例に何等限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々なる態様で実施し得る。例えば、キャニスタ3
0と吸気管2との間の区間に圧力センサ44を取り付け
ることとしてもよい。この場合も、密閉区間を構成した
上での圧力変化状態に基づいて密閉区間全体のリーク原
因の有無を検出することができるからである。
【0058】また、密閉化した後の計測開始圧力の調整
に当たっては、パージ制御弁40を開閉して負圧を導入
するのではなく、全く別の手段にて負圧を導入してもよ
い。加えて、大気圧下変化量△P1と負圧下変化量△P
2とを比較するのではなく、△P1,△P2を、共に大
気圧以上の正圧からの圧力変化量同士として比較しても
よいし、逆に共に負圧からの圧力変化量同士として比較
してもよい。計測開始時の圧力値が異なれば破損箇所か
らのリーク速度が異なることとなるため、密閉区間の圧
力調整条件を大気圧以上の圧力同士としても負圧同士と
しても、いずれの場合もリーク速度の差に注目して密閉
区間でのリーク原因の有無を検出することができるから
である。
【0059】次に、第3実施例を説明する。図6のS3
60においては燃料タンク22内の燃料量に関係なく、
リークの判定基準を決めたが、図13の実線で示すごと
く、燃料タンク22からパージ制御弁40までの密閉区
間におけるリーク径が一定であっても、燃料タンク22
内の空間容積、即ち、燃料量により燃料タンク22の内
圧変化量が大きく変化する。そのため、圧力変化の最も
少ない燃料タンク22の空間容積大の時(燃料量が少な
い時)を基準として供給異常を検出することになるが、
そうすると燃料タンク22の空間容積が小さい時(燃料
量が多い時)には本来異常とはみなさないようなリーク
径が小さい場合の圧力変化の時も異常と過剰検出してし
まう。
【0060】そこで、リークの判定基準を図13の破線
で示すごとく、燃料量に応じて変化させることにより、
正確にリーク径の判定が可能となる。このような制御を
するために、図6のS350とS360との間に図14
のステップを追加する。即ち、S351においてフュー
エルセンサ255の出力により燃料タンク22内の燃料
量Fuを読み込み、次のS352において、この読み込
んだ燃料量Fuに応じて予め記憶された、燃料タンク2
2の空間容積に対応する補正係数γを求める。そして、
次のS360において、
【0061】
【数2】ΔP2>a・ΔP1+β+γ であれば、「リーク有り」と判断する。ここで、補正係
数γは、燃料タンク22の空間容積の変化に対応して図
13の破線で示す如く判定基準が変化するように、空間
容積が小さくなる程、大きくなるように設定されている
ことは勿論である。
【0062】次に、第4実施例として、車両走行中の異
常検出制御について説明する。この実施例は上述の図1
4の第3実施例と同様の構成,処理を実行するものであ
るが、特に悪路走行中や旋回中に起きる燃料タンク内圧
の変動をフューエルセンダ255により感知し、異常検
出が可能であるかどうかを判断する点を特徴とする。
【0063】フューエルセンダ255による異常検出可
能判断の一例を次に説明する。フューエルセンダ255
の出力はCPUに入力され、異常検出開始からあるいは
ΔP1もしくはΔP2算出中だけにおいて所定時間毎
(例えば256msec毎)にフューエルセンダ255
の出力が所定範囲の中にあるかどうかを判断する。フュ
ーエルセンダ255の出力が所定範囲外になった時は異
常検出の途中であっても検出を中止する。また、上述の
所定範囲は異常検出開始時のフューエルセンダ255の
出力を基準にし、その基準値FuB に対して+側及び−
側に同一幅ωを持つものとする。
【0064】また、上述の所定範囲の設定法の別例とし
てΔP1もしくはΔP2算出中でのフューエルセンダ2
55の出力のなまし値を基準値とする事もできる。ただ
し、この場合異常検出可能判断はΔP1もしくはΔP2
算出中のみである。
【0065】次に、この第4実施例のフローチャートを
図15について説明する。S101ではフューエルセン
ダ255の出力により燃料タンク22内の燃料量Fuを
読み込んだ後、S102へ進んで燃料量Fuが基準値F
uB ±ωの範囲内の比較を行い、異常検出が可能な状態
であるか否かを判定する。
【0066】ここで、「YES」と判定された場合には
S120に進み、前述した実施例と同様に処理を続け
る。「NO」と判定された場合にはそのまま処理を終了
する。なお、上述のフローは異常検出開始から終了まで
の間ずっとフューエルセンダ255の出力を判定してい
るが、ΔP1もしくはΔP2算出中のみに判定を行う場
合は、それぞれ圧力を読み込む前にS101と同様の処
理を実施すればよい。
【0067】図16はこの発明の第5実施例におけるキ
ャニスタ部分の構造を示すもので、図1においてキャニ
スタ30及びキャニスタ閉塞弁37の代わりに入れ換え
て用いられるものである。この図16において、キャニ
スタ30の導入ポート15と吸着体34との間を連結す
る導入パイプ301との間に第1チェックバルブ302
が配置されており、この第1チェックバルブ302は燃
料タンク内の圧力が大気圧より所定値、例えば15mmHg
以上高くなると開放し、燃料タンク内の燃料ガスをキャ
ニスタ30内に導入するためのものである。また、キャ
ニスタ30の導入ポート15と導出ポートをなすホース
接続部32aとの間には互いに逆方向の第2,第3チェ
ックバルブ303,304が並列に配置されており、さ
らに、キャニスタ30のホース接続部32aとキャニス
タ30内の吸入ポート37aとの間にキャニスタ閉塞弁
37が配置されている。
【0068】そして、この図16の実施例によれば、車
両の通常走行中はキャニスタ閉塞弁37が開放すること
により、内燃機関よりの大きな吸気管負圧(100mmHg
以上)はキャニスタ閉塞弁37及びホース接続部32a
を介してキャニスタ30内に導入されるため、第2チェ
ックバルブ303が閉塞状態となる。燃料温度の上昇に
伴い燃料タンク内で燃料ガスが発生し、第1チェックバ
ルブ302の開放圧力以上になると、この第1チェック
バルブ302が開放して燃料タンク内の燃料ガスがキャ
ニスタ30の吸着体34に吸着される。ここで、第3チ
ェックバルブ304は燃料タンク内の圧力が大気圧に対
して所定値(例えば12mmHg)以上低くなると開放し
て、大気口36よりキニャスタ30を介して燃料タンク
内に大気を導き、燃料タンクの変形を防止するためのも
のである。
【0069】そして、エバポパージ系の異常検出のため
に、キャニスタ閉塞弁37を閉じると、第2チェックバ
ルブ303には内燃機関よりの大きな吸気管負圧(10
0mmHg以上)がかかるため、この第2チェックバルブ3
0は開放状態となり、この吸気管負圧が第2チェックバ
ルブ303を介して燃料タンクに供給される。このと
き、燃料タンク側が負圧となるため、第1チェックバル
ブ302が閉塞状態となることで、キャニスタ30の吸
着体34をバイパスしてエバポパージ系を密閉できる。
【0070】図17はこの発明の第6実施例におけるキ
ャニスタ部分の構造を示すもので、図1におけるキャニ
スタ30及びキャニスタ閉塞弁37の代わりに入れ換え
て用いられるものである。この図17において、キャニ
スタ30は隔壁30b,30cにより2つの部屋に分け
られていて、各部屋内に吸着体34A,34Bがそれぞ
れ収納されていて、実質的に2つのキャニスタ部分を有
している。そして、大気口36に面する吸着体34Bの
上面にフィルタ15が配置されている。また、各隔壁3
0b,30cで区画された各部屋の間はスイッチングバ
ルブ32を介して接続されている。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の燃料蒸散防
止装置用異常検出装置によれば、燃料タンクから吸気管
までの燃料蒸散防止装置全体における異常を的確に検出
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の燃料蒸散防止装置用異常検出装置の概
略構成図である。
【図2】キャニスタ閉塞弁の概略構成を示す断面図であ
る。
【図3】パージ制御弁の概略構成を示す断面図である。
【図4】パージ制御弁におけるデューティ制御の特性を
示すグラフである。
【図5】異常検出処理のフローチャートである。
【図6】異常検出処理のフローチャートである。
【図7】異常検出処理実行中の様子を例示するタイミン
グチャートである。
【図8】第2実施例で採用した圧力センサの概略構成を
示す断面図である。
【図9】第2実施例の圧力センサに用いたホール素子の
出力電圧と磁石変位量との関係を示すグラフである。
【図10】第2実施例の圧力センサにおけるハイブリッ
ドIC内の回路構成図である。
【図11】第2実施例の圧力センサの取り付け関係を例
示する断面図である。
【図12】第2実施例の圧力センサの他の取り付け関係
を例示する断面図である。
【図13】第3実施例における燃料タンクの空間容積と
タンク内圧変化の特性を示すグラフである。
【図14】第3実施例における異常検出処理の要部のフ
ローチャートである。
【図15】第4実施例における異常検出処理のフローチ
ャートである。
【図16】第5実施例におけるキャニスタ部分の構造を
示す図である。
【図17】第6実施例におけるキャニスタ部分の構造を
示す図である。
【符号の説明】
2 吸気管 6 アクセルペダル 8 スロットルバルブ 22 燃料タンク 22a リリーフ弁 28 連通管 30 キャニスタ 34 吸着体 36 大気孔 37 キャニスタ閉塞弁 38 供給管 40 パージ制御弁 42 供給管 44 圧力センサ 50 電子制御回路 62 スロットルセンサ 64 アイドルスイッチ 66 車速センサ 100 圧力センサ

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンクと吸気管とを連通するパージ
    通路の途中に設けられたキャニスタの吸着体にて燃料タ
    ンク内で発生した燃料ガスを吸着し、前記パージ通路の
    途中に設けられたパージ制御弁を開閉することにより、
    前記吸着された燃料ガスを前記吸気管内に導入する燃料
    蒸散防止装置と、 該燃料蒸散防止装置における圧力状態に基づいて燃料蒸
    散防止装置の異常を検出する異常検出手段とを備える燃
    料蒸散防止装置用異常検出装置において、 前記キャニスタと大気とを連通/遮断するキャニスタ閉
    塞弁を備え、 前記異常検出手段は、前記燃料蒸散防止装置が第1の圧
    力状態での前記燃料蒸散防止装置内の第1の圧力変化を
    検出する第1の圧力変化検出手段と、前記燃料蒸散防止
    装置が第2の圧力状態での前記燃料蒸散防止装置内の第
    2の圧力変化を検出する第2の圧力変化検出手段と、前
    記第1の圧力変化と前記第2の圧力変化とに基づいて前
    記燃料蒸散防止装置の異常を検出することを特徴とする
    燃料蒸散防止装置用異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記燃料蒸散防止装置に導入する前記第
    1の圧力は大気圧よりも低い圧力、または、大気圧より
    高い圧力であり、前記第2 の圧力は略大気圧であること
    を特徴とする請求項1に記載の燃料蒸散防止装置用異常
    検出装置。
  3. 【請求項3】 前記異常検出手段は、前記キャニスタ閉
    塞弁を閉弁し、前記パージ制御弁を開弁することにより
    前記第1 の圧力に調整することを特徴とする請求項2に
    記載の燃料蒸散防止装置用異常検出装置。
  4. 【請求項4】 前記異常検出手段は、前記パージ制御弁
    を閉弁し、遅れて前記キャニスタ閉塞弁を閉弁すること
    により前記第2の圧力に調整することを特徴とする請求
    項2または請求項3に記載の燃料蒸散防止装置用異常検
    出装置。
  5. 【請求項5】 前記パージ制御弁および前記キャニスタ
    閉塞弁を閉弁後、前記燃料蒸散装置内の圧力が略大気圧
    相当の圧力になってから前記第2の圧力変化を検出する
    ことを特徴とする請求項2乃至4に記載の燃料蒸散防止
    装置用異常検出装置。
  6. 【請求項6】 前記異常検出手段は、前記第1の圧力を
    導入できない時、前記燃料蒸散防止装置が異常と判断す
    る手段を含むことを特徴とする請求項2乃至5に記載の
    燃料蒸散防止装置用異常検出装置。
  7. 【請求項7】 前記燃料蒸散防止装置に導入する前記第
    1、第2の圧力は、いずれも大気圧よりも低い圧力であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の燃料蒸散防止装置
    用異常検出装置。
  8. 【請求項8】 前記燃料蒸散防止装置に導入する前記第
    1、第2の圧力は、いずれも大気圧よりも高い圧力であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の燃料蒸散防止装置
    用異常検出装置。
  9. 【請求項9】 前記燃料蒸散防止装置に導入する前記第
    1の圧力は大気圧よりも低い圧力であり、前記第2の圧
    力は大気圧より高い圧力であることを特徴とする請求項
    1に記載の燃料蒸散防止装置用異常検出装置。
  10. 【請求項10】 前記第1の圧力変化を検出する時間と
    前記第2の圧力変化を検出する時間とが等しいことを特
    徴とする請求項1乃至9に記載の蒸発燃料蒸散防止装置
    用異常検出装置。
  11. 【請求項11】 前記燃料蒸散防止装置内の圧力が大気
    圧となるようにしたときの前記燃料蒸散防止装置内の圧
    力に基づいて、前記異常検出手段による異常検出を禁止
    する禁止手段を備えることを特徴とする請求項1乃至1
    0に記載の燃料蒸散防止装置用異常検出装置。
  12. 【請求項12】 前記禁止手段は、前記キャニスタ閉塞
    弁を開弁し、前記燃料蒸散防止装置内に大気を導入し、
    その後、前記燃料蒸散防止装置内を密閉した時の圧力上
    昇が所定値以下の時、前記異常検出手段による異常検出
    を禁止することを特徴とする請求項11に記載の燃料蒸
    散防止装置用異常検出装置。
  13. 【請求項13】 前記異常検出は、前記燃料蒸散防止装
    置により前記吸着された燃料ガスを前記吸気管内に導入
    した後、実行されることを特徴とする請求項1乃至12
    に記載の燃料蒸散防止装置用異常検出装置。
  14. 【請求項14】 前記パージ制御弁は、弁開度を連続的
    に可変制御されることを特徴とする請求項1乃至13に
    記載の燃料蒸散防止装置用異常検出装置。
  15. 【請求項15】 前記第1及び第2の圧力変化の検出
    後、最初にキャニスタ閉塞弁を開弁することを特徴とす
    る請求項1乃至14に記載の燃料蒸散防止装置用異常検
    出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20030089576A (ko) * 2002-05-16 2003-11-22 기아자동차주식회사 연료 증발가스의 누기영역을 진단하는 장치 및 방법
US6966214B2 (en) 2003-06-16 2005-11-22 Hitachi, Ltd. Leakage diagnosis apparatus for fuel vapor purge system and method thereof
US7219535B2 (en) 2003-05-29 2007-05-22 Hitachi, Ltd. Leakage diagnosis apparatus for fuel vapor purge system and method thereof

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