JPH11343507A - 内側の成形体がスパイラル状である複合体の製造方法及び押出し成形装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内側の成形体又は中空がスパイラル状である
複合体又は中空体の焼結製品を少量・多品種でもコスト
が低く、また、寸法精度が高く製造することができる製
造方法及び複合体の押出し成形装置を提供すること。 【解決手段】 混錬物を押出す押出し口５を有する外側
押出しシリンダー２の中に、回転することができ、回転
軸と異なった位置に２個以上の混錬物を押出す押出し口
21a 、21b を有する内側押出しシリンダー３を設置する
ことを特徴とする複合体の押出し成形装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、焼結のためなどの
複合体又は中空体の製造方法及び押出し成形装置、詳細
には内側の成形体又は中空がスパイラル状である焼結の
ためなどの複合体又は中空体の製造方法及び押出し成形
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図５に示すような細径の２つの油穴付き
ドリル素材を塑性加工によって製造する方法は、穴の位
置を正確にするため図６に示すような長い工程、すなわ
ち、ビレットを加工し、中心を挟んで２か所に芯材を詰
める→熱間押出しなどで棒状にする→加工のために焼き
なます（→矯正→焼きなまし）→引抜きにより伸線する
（焼きなましと引抜きを目的のサイズになるまで繰り返
す）→芯を抜く→捻じる→矯正する→焼きなます→素材
製品の長い工程で製造されているので、コストが高く、
少量生産では更にコストが高くなっていた。

【０００３】また、塑性加工が不可能な超硬合金などの
工具は、混錬物を押出し成形し、その後焼結する焼結法
によって製造することができるが、細径の油穴付きドリ
ルをこの焼結法で製造する場合次の２つの方法が知られ
ている。 （１）押出し口に中心を挟んで２個の中子を配置したダ
イスを用い、混錬物を押出して中空成形体を製造し、そ
の後結合材の可塑性を利用してその成形体に捻じりを加
えて細径の油穴付きドリル状成形体を製造し、焼結する
方法。 （２）上記（１）の方法を応用し、押出し口に中心を挟
んで２個の中子を配置し、かつ内周面にリード（ドリル
などの山から山までの間隔のこと。）に合わせた溝また
はフィンを設けたダイスを用い、混錬物を押出し出すこ
とで中空の混錬物が回転しながら押出されて細径の油穴
付きドリル状成形体を製造し、焼結する方法。

【０００４】しかし、上記（１）の方法は、成形後に捻
じりを加えるため、成形体内部に応力が残留し、乾燥、
脱脂、焼結工程で不均一に捻じりが戻ってしまうため、
寸法精度を確保にしにくく、割れ、密度の不均一、外形
のうねりなどの欠陥が入り易かった。さらに、上記
（２）の方法は、使用するダイスによってリード長さが
決まってしまい、他のリード長さのものを成形するため
には、別のダイスを使用する必要があるため、コストが
高くなる欠点があった。また混錬物の長尺の成形体を焼
結すると、端部と中央部で長さ方向の収縮量が異なるた
め、一定リードを持った成形体を焼結すると、中央部と
端部でリード長さが異なるので、寸法精度を確保するた
めには短尺のものしか焼結できず、歩留りが低く、コス
トが高くなる欠点があった。

【０００５】また、パイプ状の成形体の中にこのパイプ
状成形体より焼結時の収縮が小さい材料からなる表面に
螺旋溝を設けた丸棒成形体を入れ、焼結して螺旋状の油
穴を設けた丸棒の製造方法が特開平９─３５０９号公報
に開示されている。しかし、この製造方法は、パイプ状
の成形体の材料と丸棒成形体の材料の組み合わせの関係
が限定されてしまうこと、両者の材料の収縮率が類似し
ている場合は困難なこと、長い製品の丸棒の製造が困難
（挿入が困難になるため）なことなどの欠点がある。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、内側の成形
体又は中空がスパイラル状である複合体又は中空体の焼
結製品を少量・多品種でもコストが低く、また、寸法精
度が高く製造することができる製造方法及び押出し成形
装置提供することを課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の複合体の押出し成形装置においては、必要
に応じてダイスを取り付けた混錬物を押出す押出し口を
有する外側押出しシリンダーの中に、回転をすることが
でき、かつ回転軸と異なった位置に２個以上、例えば２
個の必要に応じてダイスを取り付けた混錬物を押出す押
出し口を有する内側押出しシリンダーを設置したものと
することである。

【０００８】さらに、上記課題を解決するため、本発明
の内側の成形体がスパイラル状の複合体の製造方法にお
いては、必要に応じてダイスを取り付けた混錬物を押出
す押出し口を有する外側押出しシリンダーの中に、回転
することができ、回転軸と異なった位置に２個以上、例
えば２個の必要に応じてダイスを取り付けた混錬物を押
出す押出し口を有する内側押出しシリンダーを設置した
複合体の押出し成形装置を用い、内側押出しシリンダー
を回転しながら、外側押出しシリンダーと内側押出しシ
リンダーから同時に内側と外側で異なった材質の混錬物
を押出すようにすることである。

【０００９】また、上記課題を解決するため、本発明の
スパイラル状の中空を有する成形体の製造方法において
は、必要に応じてダイスを取り付けた混錬物を押出す押
出し口を有する外側押出しシリンダーの中に、回転する
ことができ、回転軸と異なった位置に２個以上、例えば
２個の必要に応じてダイスを取り付けた混錬物を押出す
押出し口を有する内側押出しシリンダーを設置した複合
体の押出し成形装置を用い、内側の押出しシリンダーを
回転しながら、外側押出しシリンダーと内側押出しシリ
ンダーから同時に内側と外側で異なった材質の混錬物を
押出して内側の成形体がスパイラル状の複合成形体と
し、この成形体の内側の成形体を水で溶解するなどで除
去してスパイラル状の中空を形成するようにすることで
ある。

【００１０】

【発明の実施の形態】次に、本発明について一実施例の
図面を参照して詳細に説明する。図１は、本発明の一実
施例の複合体の押出し成形装置の断面図、図２は、図１
のもののＡ−Ａ断面図、図３は、図１のもののＢ−Ｂ断
面図及び図４は、図１のもののＣ−Ｃ断面図である。本
発明の複合体の押出し成形装置は、図１〜図４に示すよ
うに外側押出しシリンダー２と、内側押出しシリンダー
３などからなるものである。外側押出しシリンダー２
は、外筒４と、プランジャー11、プランジャーロッド
と、プランジャーロッド駆動装置17などからなるもので
ある。

【００１１】この外筒４は、先端部の径が小さくなって
おり、その先端部に押出し口５を設け、後部の上側に混
錬物供給口６を設け、この混錬物供給口６より先端側に
空気抜き穴７を設け、内側の先端部付近に１枚以上の外
側混錬物回り止片８を設けたものである。この外筒４の
押出し口５は、外筒４の先端部の径を小さくしたままの
ものでもよいし、図１に記載しているように成形体の外
径を変更するためのダイス９を取り付けるようにしても
よい。この外筒４は、固定具10a 、10b で基礎に固定さ
れている。

【００１２】この外筒４の中に入っているプランジャー
11は、外筒４の内表面と内側押出しシリンダー３の外筒
20の外表面とを摺動するようにした中空円盤状のもの
で、混錬物を押し出すことができるように機密になって
いるものである。このプランジャー11に取り付けてある
プランジャーロッドは、図１に示すように外筒４の中に
入る３本以上のロッドからなる部分12a 〜12c と、軸受
26などの外側を通すために外側に出した３本以上のロッ
ドからなる部分13a 〜13c と、これらを接続する穴空き
円盤14と、プランジャーロッド駆動装置16に接続するた
めの円盤15からなるものとしてもよいし、他の形状、形
式のものでもよい。

【００１３】プランジャーロッド駆動装置16は、図１に
示すようにシリンダーロッド18を有する油圧シリンダー
17からなるものでも、プランジャーロッドに雄ねじを固
定し、この雄ねじに螺合する雌めじを回転してプランジ
ャーロッドを移動するようにしたものてもよいし、これ
らを逆にしたものでもよいし、他の形状、形式のもので
もよい。何れの場合にもプランジャーロッドの重量が重
くなるので、軸受け19を設けてプランジャーロッドの重
量を支えるのが好ましい。

【００１４】上記内側押出しシリンダー３は、外筒20
と、プランジャー33、プランジャーロッド34、外筒20の
回転駆動装置29、軸受け26、27、28、プランジャーロッ
ド駆動装置35などからなるものである。上記内側押出し
シリンダー３の外筒20は、後部を軸受けで支持し、かつ
回転駆動装置29を設けているため後部が長くなっている
もので、その先端部に複数の押出し口21a 、21b にダイ
ス33a 、33b をねじで取り付けるとともに、残った混錬
物を排出するための排出口22を設け、これに蓋ねじ23を
螺合し、中央部の上側に混錬物供給口24を設け、この混
錬物供給口24より先端側に空気抜き穴25を設けているも
のである。この外筒20の押出し口21a 、21b は、回転軸
から偏心した位置に設けられており、図示されていない
が、ダイスを取り付けないようにすることもできる。そ
の数は用途によって異なるが、焼結するドリル用の成形
体を成形する場合には、２個である。

【００１５】この内側押出しシリンダー３の外筒20は、
後部が軸受26及び軸受27で回転できるように支持されて
おり、またスラスト軸受け28で回転できるが前後に移動
しないように支持されている。また、この外筒20には、
この外筒20を回転する回転駆動装置29が設けられてい
る。この回転駆動装置29は、図１に示すように外筒20に
同軸に取り付けた歯車30とこの歯車30と噛合する歯車31
と、この歯車31を回転するモータ又はモータと変速機か
らなる原動機32からなるものでもよいし、他の形式のも
のでもよい。

【００１６】上記外筒20の中に入っているプランジャー
33は、外筒20の内表面に摺動するようにした円盤状のも
ので、混錬物を押し出すことができるように機密になっ
ているものである。このプランジャー33に取り付けてあ
るプランジャーロッド34は、プランジャー33をプランジ
ャーロッド駆動装置35に接続するためのもので、図１に
示すようにプランジャー33が回転しないように取り付け
られていてもよいし、プランジャー33が回転できるよう
に取り付けられていてもよい。このプランジャーロッド
34を前後に移動するプランジャーロッド駆動装置35は、
図１に示すようにシリンダーロッド37を有する油圧シリ
ンダー36からなるものでもよいし、プランジャーロッド
に雄ねじを固定し、この雄ねじに螺合する雌ねじを回転
してプランジャーロッドを移動するようにしたものでも
よいし、これらを逆にしたものでもよいし、プランジャ
ーロッドを移動することができるものであれば、他の形
式のものでもよい。

【００１７】また、本発明の複合体の押出し成形装置に
は、図示してないが成形体を取り出すためのベルトコン
ベヤーが必要である。このベルトコンベヤーは、成形体
が押し出される速度と同一の速度で移動することができ
るものであれば以下なる形式、形状のものでもよい。

【００１８】次に、本発明の内側の成形体がスパイラル
状の複合体の製造方法について説明する。この方法は、
上記複合体の押出し成形装置１を用い、外側押出しシリ
ンダー２の外筒４に、例えば、超硬合金用の混錬物、高
速度鋼用の混錬物のような焼結後又は熱処理後に硬くな
るが靱性が十分でない混錬物を入れ、また内側押出しシ
リンダー３の外筒22に、例えば鋼用の混錬物のような焼
結後に硬さが低いが靱性が優れている混錬物を入れ、内
側押出しシリンダー３を回転しながら外側押出しシリン
ダー２の押出し口５と内側押出しシリンダー３の押出し
口21a 、21b から同時に混錬物を押し出し、内部の成形
体がスパイラル状の複合体を成形するものである。

【００１９】また、本発明のスパイラル状の中空を有す
る中空体の製造方法について説明すると、この方法は、
上記内側の成形体がスパイラル状の複合成形体の製造方
法と同様に上記複合体の押出し成形装置１を用い、外側
押出しシリンダー２の外筒４に、例えば、高速度鋼用の
混錬物を入れ、また内側押出しシリンダー３の外筒22
に、例えばステンレス鋼粉に水溶性結合剤などの溶剤で
溶解する結合剤を混合した混錬物を入れ、内側押出しシ
リンダー３を回転しながら外側押出しシリンダー２の押
出し口５と内側押出しシリンダー３の押出し口21a 、21
b から同時に混錬物を押し出し、内部の成形体がスパイ
ラル状の複合体を成形する。その後この複合体を必要に
応じて乾燥、脱脂した後、水などの溶剤に浸漬して内側
の結合剤を溶出し、ステンレス鋼粉を取り除いてスパイ
ラル状の中空を有する中空体とする方法である。

【００２０】

【作用】本発明の製造方法及び押出し成形装置は、内側
押出しシリンダー３の回転速度を自由に変更することが
できるので、スパイラルのリードの異なった成形体も製
造することができ、さらに外側押出しシリンダー２の押
出し口５にダイス９を用いる場合には、このダイス９を
交換することにより異なった外径のものも製造すること
ができるので、多品種のものを１つの装置で製造するこ
とができる。また押出している途中にも内側押出しシリ
ンダー３の回転速度を変更することができるので、焼結
時の収縮が大きい両端部を成形するときには回転速度を
遅くしてスパイラルのリードを変更することもできる。

【００２１】

【実施例】実施例１ 高速度鋼の油穴付きドリル用素材の成形 ｉ 外側用混錬物 ＳＫＨ５１の水噴霧粉（平均粒径１０μｍ）９０．０重
量部にアクリル樹脂（結合剤、水に不溶性）３．５重量
部と溶剤のプロピレングリコール７．５重量部を減圧中
で混錬し、クレー硬度１０に調整した。 ii 内側用混錬物 ＳＵＳ３０４のガス噴霧粉（平均粒径５０μｍ）８９．
０重量部にメチルセルロース（結合剤）３．０重量部と
溶剤の水８．０重量部を減圧中で混錬し、クレー硬度１
０に調整した。

【００２２】iii 使用した装置 外側押出しシリンダー２の外筒４の内径５０ｍｍ、ダイ
ス９の内径１０ｍｍ、内側押出しシリンダー３の外筒20
の外径３５ｍｍ（内径３０ｍｍ）、内側の押出し口21a
、21b のダイス33a3、33b の径７．０ｍｍ、押出し口
の中心間２２．５ｍｍの上記説明及び図面に記載した押
出し成形装置。 iv 成形方法 それぞれのダイス又は押出し口が混錬物で詰まるまで押
し出し、その後空気抜き穴７と空気抜き穴25に真空ポン
プを接続してシリンダー内を真空にして混錬物に気泡が
混入しないようにした。また、混練物吐出量を内外の押
出し面積比となるようにそれぞれのプランジャー11、33
の速度を調整し、内側押出しシリンダー３の外筒22の回
転速度を、押し出し長さ１００ｍｍに対して３６０°回
転させて押出しを行った。

【００２３】ｖ 乾燥、穴形成 成形後静置し、自然乾燥した。乾燥後室温の水に浸漬
し、内側の成形体の結合剤を溶出し、ＳＵＳ３０４粉を
取り除いた。 vi 脱脂、焼結 真空中で１００℃から５００℃まで１０℃／１hrで昇温
して脱脂後、引き続き真空炉を用いて１２２０℃で１時
間焼結した。焼結体は成形直後に比較して均一に２２％
収縮した。

【００２４】vii 製品の寸法 焼結体を切断してリード長さ、穴間距離、外径、穴径、
及び穴間の中心と外径の中心とのずれを測定したとこ
ろ、次の結果を得た。 リード長さ ７８．０±０．２５ｍｍ 穴間距離 ３．５±０．１１ｍｍ 外径 ７．８±０．３０ｍｍ 穴径 １．０９±０．０５ｍｍ 穴間の中心と外径の中心とのずれ ±０．１５ｍｍ viii 評価 焼結体は、油穴付きドリル素材として十分使用すること
ができるものであった。

【００２５】実施例２ 複合材の成形 ｉ 外側用混錬物 ＳＫＨ５１の水噴霧粉（平均粒径１０μｍ）９０体積％
＋ＷＣ（平均粒径２μｍ）１０体積％を８９．０重量部
にメチルセルロース（結合剤）３．０重量部と溶剤の水
８．０重量部を減圧中で混錬し、クレー硬度１０に調整
した。 ii 内側用混錬物 ＳＫＨ５１の水噴霧粉（平均粒径１０μｍ）８９．０重
量部にメチルセルロース（結合剤）３．０重量部と溶剤
の水８．０重量部を減圧中で混錬し、クレー硬度１０に
調整した。

【００２６】iii 使用した装置 外側押出しシリンダー２の外筒４の内径５０ｍｍ、ダイ
ス17の内径１０ｍｍ、内側押出しシリンダー３の外筒22
の外径３５ｍｍ（内径３０ｍｍ）、内側ダイス33a 、33
b の形状が目的ドリル断面形状の片側のものの縮小率６
０％の扇形に類似した形状の上記説明及び図面に記載し
た押出し成形装置。 iv 成形方法、乾燥 実施例１と同様に行った。 v 脱脂、焼結 真空中で１００℃から５００℃まで１０℃／１hrで昇温
して脱脂後、引き続き真空炉を用いて１２２０℃で１時
間焼結した。焼結体は成形直後に比較して均一に２２％
収縮した。

【００２７】vi 焼結体をドリル状に加工し、実用上問
題のない最高硬さになるように１２００℃で焼入れし、
５７０℃で焼戻しを行い製品のドリルとした。このドリ
ルを用いて硬さ、抗折力及び切削性能を測定した。その
結果を下記表１の本発明材の欄に記載した。比較例とし
て、内側用混錬物のみを使用して本発明材と同様な成形
及び熱処理をしたものを比較材１とし、また外側用混錬
物のみを使用して本発明材と同様な成形及び熱処理をし
たものを比較材２とし、硬さ、抗折力及び切削性能を測
定した。その結果を下記表１の比較材１及び比較材２の
欄に記載した。なお、切削性能試験は、被加工材にＳ５
０Ｃを用い、摩耗又は折損により穿孔できなくなるまで
の穿孔深さを調べた。また、抗折力及び切削性能は、比
較材１を１００として評価した。

【００２８】

【表１】

【００２９】これらの結果より、本発明の方法で製造し
たドリルは切削性能が他のものより優れていた。また抗
折力が比較例１より低かったが、抗折力がこの程度の低
いことはドリルの性能に影響がなかった。

【００３０】上記本発明の実施例の装置は、内側押出し
シリンダー３の押出し口21a 、21bにダイスを取り付け
て押出し口の径を変更することができるようになってい
ないが、外側押出しシリンダー２の押出し口５と同様に
ダイスを取り付けて押出し口の径を変更することができ
る。また、本発明の実施例の装置は、内側押出しシリン
ダー３の頭部を交換することができるようになっていな
いが、内側押出しシリンダーの頭部をねじで取り外しを
することができるようにするとともに、外側押出しシリ
ンダー２の外筒４を取り外し、内側押出しシリンダー３
の頭部を交換することができるようにすることもでき
る。

【００３１】

【効果】本発明の押出し成形装置及び製造方法は、上記
構成にしたことにより次のような優れた効果を奏する。 （１）内側押出しシリンダー３の回転速度を変更するこ
とによりスパイラルのリードを変更することができるの
で、リードの異なった成形体を製造することができる、
すなわち、１つのダイスで多品種のものが製造すること
ができる。 （２）押し出している途中にも内側押出しシリンダー３
の回転速度を変更することができるので、焼結時の収縮
が大きい両端部を成形するときには回転速度を遅くして
スパイラルのリードを変更することができる。 （３）長尺のものも簡単に製造することができる。 （４）外側押出しシリンダー２の押出し口５にダイス17
を用いる場合には、このダイス17を交換することにより
異なった外径のものも製造することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の複合体の押出し成形装置の
断面図である。

【図２】図１のもののＡ−Ａ拡大断面図である。

【図３】図１のもののＢ−Ｂ拡大断面図である。

【図４】図１のもののＣ−Ｃ拡大断面図である。

【図５】内側の成形体又は中空がスパイラル状の棒状体
を説明するための断面斜視図である。

【図６】従来の製造方法の工程図である。

【符号の説明】

１ 複合体の押出し成形装置 ２ 外側押出しシリンダー ３ 内側押出しシリンダー ４ 外側押出しシリンダーの外筒 ５、21a 、21b 押出し口 ６、24 混錬物供給口 ７、25 空気抜き穴 ８ 外側混錬物回り止片 ９、33a 、33b ダイス 10a 、10b 固定具 11、33 プランジャー 12a 〜12c 、13a 〜13b 、34 プランジャーロッド 14 プランジャーロッド接続用の穴空き円盤 15 プランジャーロッド接続用の円盤 16、35 プランジャーロッド駆動装置 17、36 油圧シリンダー 18、37 シリンダーロッド 19、26、27 軸受け 20 内側押出しシリンダーの外筒 22 排出口 23 蓋ねじ 28 スラスト軸受 29 回転駆動装置 30、31 歯車 32 原動機

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 混錬物を押出す押出し口（５）を有する
   外側押出しシリンダー（２）の中に、回転することがで
   き、回転軸と異なった位置に２個以上の混錬物を押出す
   押出し口（21a 、21b ）を有する内側押出しシリンダー
   （３）を設置することを特徴とする複合体の押出し成形
   装置。
2. 【請求項２】 上記押出し口（５）がダイス（９) を取
   り付けたものであることを特徴とする請求項１記載の複
   合体の押出し成形装置。
3. 【請求項３】 混錬物を押出す押出し口（５）を有する
   外側押出しシリンダー（２）の中に、回転することがで
   き、回転軸と異なった位置に２個以上の混錬物を押出す
   押出し口（21a 、21b ）を有する内側押出しシリンダー
   （３）を設置した複合体の押出し成形装置（１）を用
   い、内側押出しシリンダー（３）を回転しながら、内側
   と外側で異なった材質の混錬物を押出すことを特徴とす
   る内側の成形体がスパイラル状の複合体の製造方法。
4. 【請求項４】 混錬物を押出す押出し口（５）を有する
   外側押出しシリンダー（２）の中に、回転することがで
   き、回転軸と異なった位置に２個以上の混錬物を押出す
   押出し口（21a 、21b ）を有する内側押出しシリンダー
   （３）を設置した複合体の押出し成形装置（１）を用
   い、内側押出しシリンダー（３）を回転しながら、内側
   と外側で異なった材質の混錬物を押出して内側の成形体
   がスパイラル状の複合体とし、この複合体の内側の成形
   体を除去することを特徴とするスパイラル状の中空を有
   する中空体の製造方法。