JPH1134045A - 塩化ビニル系樹脂粒状体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂粒状体の製造方法

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JPH1134045A
JPH1134045A JP9198929A JP19892997A JPH1134045A JP H1134045 A JPH1134045 A JP H1134045A JP 9198929 A JP9198929 A JP 9198929A JP 19892997 A JP19892997 A JP 19892997A JP H1134045 A JPH1134045 A JP H1134045A
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gear pump
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temperature
resin
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Shoji Yamamori
正二 山守
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Mitsubishi Chemical MKV Co
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/02Making granules by dividing preformed material
    • B29B9/06Making granules by dividing preformed material in the form of filamentary material, e.g. combined with extrusion

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】成形品の製造時、低温で成形でき、且つ表面外
観、諸物性に優れた成形品を得ることの出来る塩化ビニ
ル系樹脂粒状体の製造方法を提供する。 【解決手段】塩化ビニル系樹脂の粉体から粒状体を製造
する方法において、前記粉体をそのまま又は未溶融状態
でギアポンプに圧入し、ギアポンプ内で剪断混合を行な
って押出造粒することを特徴とする塩化ビニル系樹脂粒
状体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂
粉体を溶融させることなく押出造粒する、すなわち塩化
ビニル系樹脂粒状体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、耐熱性、耐候性、
耐衝撃性等の各種物性を改良する目的で、通常、熱安定
剤をはじめとした種々の添加剤を均一の混合した粉体
(ドライブレンド品)を造粒した粒状体、いわゆるペレ
ットとして使用される。塩化ビニル系樹脂粒状体は、粒
状体の製造時に熱履歴が少なく且つ良く剪断をかけたも
のが、成形品の成形時に低温での成形が可能になり、か
つ成形品の表面外観及び物性の点でも優れていることが
知られている。したがって、塩化ビニル系樹脂粒状体
は、低温度で充分に練られているものが望まれていた。
【0003】塩化ビニル系樹脂粒状体は、塩化ビニル系
樹脂の粉体を、例えば、バンバリーミキサーで混和後ミ
ルロールに移してシート化し、該シートをシートカット
する方法、押出機で溶融混練してストランド又はシート
状に押し出し、冷却後ストランドカット又はシートカッ
トする方法、或いはストランド状に押し出しながらダイ
表面でカッター刃を接触させて、ホットカットする方法
等を採用して製造される。
【0004】しかして、ミルロール−シートカット法で
は、塩化ビニル系樹脂を比較的低温で混和できる利点が
あるが、ロール混練中に塵埃等の夾雑物の混入の虞があ
り、又シートカット法、ストランドカット法ともカット
時に粉塵が発生すると共に騒音が激しく、環境衛生上に
も問題があった。また、押出機での溶融混練では、生産
性を上げるために吐出量を上げると、必然的に樹脂温度
が上昇し、特に樹脂粘度の低い材料ではスクリューでの
昇圧時に樹脂の逆流現象が起き、吐出圧力、吐出量が安
定しなかった。そして、このようにして製造された粒状
体は、成形品の成形時に比較的高い成形温度が必要とな
り、異形押出成形時の成形品の形状保持性が劣り、更に
成形品の諸物性も満足しうるものではなかった。
【0005】また、ギアポンプは、オレフィン系樹脂、
スチレン系樹脂、アミド系樹脂等の重合缶からの溶融樹
脂の排出・ペレット化用に使用されていることは、公知
である。更に、ギアポンプを用いた押出成形法が、例え
ば、特開平7−276468号公報、特開平9−141
726号公報に開示されている。これら公知文献に記載
されたギアポンプは、いずれもスクリュー押出機で溶融
混練した塩素化塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂の
混練効果の向上や昇圧の作用を目的としており、低温で
の塩化ビニル系樹脂の混和、粒状化を目的とするもので
はない。
【0006】
【発明が解決するしようとする課題】本発明者は、塩化
ビニル系樹脂の粉体から、樹脂温度を上げることなく、
充分な剪断力を付与し、成形品製造時、低温で成形で
き、且つ表面外観、諸物性に優れた成形品を得ることの
出来る塩化ビニル系樹脂の粒状体を得るべく鋭意検討し
た結果、塩化ビニル系樹脂を粉体のままギアポンプに圧
入し、ギアポンプ中で剪断力を付与して塩化ビニル系樹
脂を練ることにより上述の目的を達しうることを見出
し、更に驚くべきことに、ギアポンプを複数基連設して
も、ギアポンプの通過中は樹脂温度は上昇せず、最終ギ
アポンプの排出口においてのみ樹脂温度の上昇が見られ
ることを見出して、本発明を完成するに到った。即ち、
本発明の目的は、成形品の製造時、低温で成形でき、且
つ表面外観、諸物性に優れた成形品を得ることの出来る
塩化ビニル系樹脂粒状体の製造方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の要旨
とするところは、塩化ビニル系樹脂の粉体から粒状体を
製造する方法において、前記粉体をそのまま又は未溶融
状態でギアポンプに圧入し、ギアポンプ内で剪断混合を
行なって押出造粒することを特徴とする塩化ビニル系樹
脂粒状体の製造方法に存する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明を詳細に説明する。本発明
の構成要件である塩化ビニル系樹脂の粉体は、塩化ビニ
ル樹脂粉体、塩化ビニルを主体とする塩化ビニル共重合
体粉体、これら樹脂に通常良く知られている熱安定剤、
衝撃改良剤、加工性改良剤、滑剤、充填剤はもとより、
可塑剤、耐熱向上剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電
防止剤、発泡剤、難燃剤、顔料、防かび剤等の各種添加
剤を配合した塩化ビニル系樹脂組成物粉体等が挙げら
れ、特に、本発明では硬質塩化ビニル系樹脂組成物での
利用価値が高い。
【0009】また、塩化ビニル樹脂及び塩化ビニル共重
合体は、懸濁重合法、塊状重合法、微細懸濁重合法又は
乳化重合法等通常の方法によって製造されたもの全てが
用いられる。なお、塩化ビニル系樹脂の粉体は、通常、
その平均粒径が500ミクロン以下である。そして、本
発明に於ける粒状体とは、一般に平均粒子径が1〜10
mm、望ましくは2〜5mmの範囲のものを言う。
【0010】本発明方法に用いる造粒装置について、図
面を用いて説明する。図1及び図2は、造粒装置の一例
であり、その断面図を示し、図1は、ギヤポンプ1基を
装備し、図2は、ギヤポンプ2基を装備した装置であ
る。図中の符号(図1及び図2共同じ)、1は粉体搬送
機(押出機)、2はホッパー、3はシリンダー、4a、
4b、4c及び4dはそれぞれ加熱用ヒーター、5は粉
体搬送機にシリンダー3を取り付けるボルト、6はスク
リュー、7はシリンダーを支えるブラケット、8はブラ
ケット取り付けボルト、9はアダプター、10はギアポ
ンプ、11はリングブレーカープレート、12及び19
は接続ボルトをそれぞれ示している。シリンダー3及び
ギヤポンプ10はアダプター9を介して接続ボルト1
2、19で締め付けられ、ブレーカプレート11はシリ
ンダー3及びアダプター9に挟持されている。ブレーカ
ープレート11の形状は、リング状に限られることな
く、塩化ビニル系樹脂粉体の種類により適宜選択すれば
良く、通常使用されるハニカム状のものであっても良
い。
【0011】13a〜13cは樹脂圧力計、14a〜1
4cは樹脂温度計、15はギアポンプのハウジング、1
6はギアポンプの温度調節機構、17は1基目のギアポ
ンプの対ギア、18は2基目のギアポンプの対ギア、2
0はダイアダプター、21はダイアダプターボルトをそ
れぞれ示している。本発明方法を実施するには、ギアポ
ンプを少なくとも2基以上を連接するのが望ましく、こ
うすることにより塩化ビニル系樹脂の粉体に充分な剪断
力を付与することが出来る。2基以上のギアポンプを連
接する場合、17、18等の対ギアを1つのハウジング
15中に設けても良く、2個以上のハウジングに対ギア
17及び18等をそれぞれ設けて、これらギアポンプを
連接しても良い。ギアポンプ10の排出側は、ダイアダ
プター20にダイアダプターボルト21でもって締め付
け接続されている。ギアポンプ10には、少なくともそ
の樹脂入り口及び排出口に樹脂圧力及び樹脂温度を測定
する樹脂圧力計13a、13c及び樹脂温度計14a、
14cがそれぞれ配置され、例えばアダプター9及びダ
イアダプター20に取り付けられている。ギアポンプを
複数基連接する場合には、ギアポンプ間に樹脂圧力計1
3b及び樹脂温度計14bを取り付けるのが望ましい。
樹脂温度は、樹脂流路の中央で測定できるのが望まし
い。温度調節機構16は、通常、冷・熱媒体の循環孔と
なっており、樹脂流路にある塩化ビニル系樹脂の温度を
一定に保持するようになっている。循環孔は、対ギア1
7、18中にも配設されているのが望ましい。
【0012】22はダイハウジング、23はダイハウジ
ング中をリング状に配設された冷・熱媒配管、24はダ
イアダプター20とダイハウジング22とを固定する取
り付けボルト、25はトーピードタイプのセンターコ
ア、26はセンターコアスリーブ、27はダイプレー
ト、28はダイプレート締め付けボルト、29はセンタ
ーコアの冷・熱媒体配管、30は固定ボルト、31はダ
イプレートに削設されたダイ孔をそれぞれ示す。センタ
ーコア25は、センタースリーブ26を挿入した上でダ
イプレート27を貫通し、ダイプレート締め付けボルト
28で固定されている。ダイプレート27は、その外周
をダイハウジング22に固定ボルト30でもって締め付
け固定された構造になっている。
【0013】本発明方法により塩化ビニル系樹脂粒状体
を製造するには、予め準備された硬質塩化ビニル系樹脂
組成物等の粉体状配合物(ドライブレンド物)からなる
塩化ビニル系樹脂を押出機1のホッパー2に投入する。
該硬質塩化ビニル系樹脂組成物は、所定温度に設定され
たシリンダー3及びスクリュー6を通してギアポンプ1
0に圧入される。塩化ビニル系樹脂組成物粉体は、シリ
ンダー3を通過する際に予熱されているのが望ましい。
【0014】本発明方法においては、塩化ビニル系樹脂
は、それを粉体のまま又は未溶融状態でギアポンプ10
に圧入されることが必要である。すなわち、塩化ビニル
系樹脂の粉体は、押出機を通過する際に、シリンダーで
予熱されながらギアポンプ10に向かってスクリューで
もって圧縮される。押出機は、一般に、スクリューの各
部分がホッパー直下の根本から先端に向かって、供給
域、圧縮域、溶融・定量化域及び混合域に分けられてい
る。本発明方法に用いる押出機は、前記供給域及び圧縮
域のみからなる押出機か、又は、通常の押出機を用いて
も供給域及び圧縮域のみの操作に限定して使用する。し
かして、本発明方法に於ける「未溶融状態」とは、圧縮
域で塩化ビニル系樹脂の粉体が圧縮されて空気が除かれ
(圧縮状樹脂、落雁状樹脂)、更に溶融に到るまでの未
ゲル化、半ゲル化までの状態をいい、完全ゲル化に到ら
ない状態を言う(「ポリ塩化ビニル−その化学と工業
−」第448〜449頁、(株)朝倉書店、昭和43年
8月20日、6版発行、参照)。
【0015】ギアポンプ10への樹脂圧力計13aの示
す圧力(以下「樹脂圧力13a」と略記する。以下同様
に記す。)は、ギアポンプの大きさ、保圧時間によって
異なるけれども、通常、80kg/cm2 以下、好まし
くは50〜15kg/cm2の範囲が適当であり、対ギ
ア17の回転数を変更して調節する。また、ギアポンプ
に圧入される塩化ビニル系樹脂は、その平均重合度によ
って異なるけれども、通常、樹脂圧力13aが50kg
/cm2 以下で、樹脂温度計14aの示す温度(以下
「樹脂温度14a」と略記する。以下同様に記す。)が
160℃以下ならば圧縮状樹脂(落雁状樹脂)でギアポ
ンプに搬送される。ギアポンプ10では、塩化ビニル系
樹脂が対ギア17の溝に圧入され、ギアポンプの温度調
整機構16で一定の温度に調整されながらギアポンプの
ハウジング15に沿って回転する。ギアポンプの排出口
では、対ギアの噛み合わせにより塩化ビニル系樹脂に剪
断力が付与されて混和され、ダイハウジング22の方向
へ押し出され、樹脂圧力13c、すなわちダイ内圧力が
上昇し、それと共に樹脂温度14cが上昇する。なお、
樹脂温度14cが溶融状態ならないように、塩化ビニル
系樹脂の温度をギアポンプの温度調整機構と回転数の制
御でもって調節することが必要である。ギアポンプ通過
後の樹脂温度の上昇割合は、ギアポンプ通過前が圧縮粉
体状であるものよりも溶融状態にあるものの方が大き
い。
【0016】ギアポンプを2基以上連接した場合、塩化
ビニル系樹脂への剪断力付与の機会が増し、塩化ビニル
系樹脂は、ギアポンプの数に比例した練り効果を受け
る。対ギア17及び18の回転数は、それぞれが同一径
であれば、対ギア17と対ギア18の回転数が同一であ
るか、又は前者の回転数を後者のそれよりも僅かに小さ
くすることが必要であり、望ましくは同一回転数にする
のが好ましい。前者の回転数が大きいと中間での樹脂圧
力13bが上昇する。ギアポンプを複数基連接しても、
対ギアの回転速度を同一にすれば、ギアポンプ間の樹脂
温度14bは上昇せず、最終ギアポンプの排出口の樹脂
温度14cのみに上昇が見られる。この現象は、予想に
反したことであり、ギアポンプを複数基連接すれば、樹
脂温度を上昇させることなく塩化ビニル系樹脂に充分な
剪断力の付与ができ、著しい練りの効果が発揮される。
したがって、ギヤポンプを連接することにより、塩化ビ
ニル系樹脂に対し低温で、且つ、練りの効いた混和が可
能になる。
【0017】ダイハウジング22に送られた塩化ビニル
系樹脂は、ダイプレート27に削孔されたダイ孔31か
ら押し出され、造粒される。造粒は、ダイプレートに沿
って接触回転するカッターでもって押し出しと同時にホ
ットカットして粒状体とする方法、ダイ孔からストラン
ド状或いはシート状に押し出し、押し出されたストラン
ド又はシートを一旦冷却後ストランドカット又はシート
カットして粒状体とする方法等が採用される。
【0018】
【実施例】本発明を実施例にて更に詳述するが、本発明
方法は、その要旨を超えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。 実施例1 加熱機構を有する単軸押出機(65mmφ、L/D=2
5、スクリュー圧縮比=1:2.5)にギアポンプ(ギ
ア刃=直径36mm、刃幅36mm、吐出量=21ml
/rpm)及びダイプレート(孔径3mm、孔数66)
を図1のように装着し、下記硬質塩化ビニル系樹脂組成
物(粉体)を表−1に示す各種条件下、ホットカット法
で粒状体を製造した。尚、ギアポンプ入り口樹脂圧力
(図1、13a)を50kg/cm2 に設定した。この
ときのスクリュー回転数とギアポンプ回転数の比は、
1:1.4であった。ギアポンプ通過後の温度上昇を測
定し、又得られた粒状体のゲル化時間を測定し、成形の
容易性の判断とした。ゲル化時間は、ラボプラストミル
(東洋精機社製)を用い、ジャケット温度170℃、ロ
ーター回転数50rpmの条件下で測定した。
【0019】 硬質塩化ビニル系樹脂組成物配合組成 塩化ビニル樹脂(平均重合度800) 100 重量部 錫系安定剤 2.5重量部 滑剤(ステアリン酸) 2 重量部 充填剤(炭酸カルシウム) 10 重量部 加工助剤(アクリル系樹脂) 1.5重量部
【0020】
【表1】
【0021】比較例1 ギアポンプを図1の装置から除いて(ギアポンプを使用
せず)、実施例1と同一の条件で繰り返して硬質塩化ビ
ニル系樹脂組成物の粒状体を製造した。押出時の樹脂温
度は、温度計14cの値を示した。得られた粒状体を実
施例1と同様の試験を行い、表−2に示した。
【0022】
【表2】
【0023】実施例1及び比較例1において、硬質塩化
ビニル系樹脂組成物の粉体は、シリンダー温度4dが1
50℃までは、ギアポンプ入り口で圧縮状樹脂であり、
160℃では未ゲル化の状態であった。そして、ギアポ
ンプを通したものは、ギアポンプでの温度調整のため
か、ギアポンプ入り口では比較的低温で、出口において
温度上昇が見られるが、ギアポンプを通さないものは、
押出機を出た後、背圧のため直ちに温度が急上昇する。
背圧の上昇を防ぐためにはシリンダー温度を上げて溶融
し、塩化ビニル系樹脂組成物の流動性を良くする必要が
ある。また、表−1及び表−2の結果から明らかなよう
に、本発明方法で粒状体にしたものは、低温で剪断力が
付与され、良く混和されているためにゲル化時間が短
く、低温での成形が可能である。一方、ギアポンプを通
さない粒状体は、混和が不十分であるため、造粒時の温
度が比較的低いにも係わらずゲル化時間が長く、溶融に
時間がかかることが判る。特に、シリンダー温度が16
0℃で粒状化したものは、ラボプラストミルのジャケッ
ト温度170℃の条件ではゲル化しないことが判明し、
高温成形が必要になることが明らかである。
【0024】実施例2 加熱機構を有する単軸押出機(GS型、180mmφ、L
/D=6.5、スクリュー圧縮比=1:1.6、BUSS社
製)にギアポンプ(ギア刃=直径128mm、刃幅=1
20mm、吐出量=750ml/rpm)1基又は2基
及びダイプレート(孔径3mm、孔数600)を図1及
び図2のように装着し、下記硬質塩化ビニル系樹脂組成
物(粉体)を表−3に示す各種条件下、ホットカット法
で粒状体を製造した。尚、ギアポンプ入り口樹脂圧力
(図1、図2の13a)は、押出機での発熱を防ぐため
に30kg/cm2 以下に設定した。又、ギアポンプの
各場所の温度を測定してギアポンプ通過後の温度上昇を
観察し表−3に示した。
【0025】 硬質塩化ビニル系樹脂組成物配合組成 塩化ビニル樹脂(平均重合度800) 100 重量部 鉛系安定剤 3.0重量部 滑剤(ステアリン酸) 2.3重量部 充填剤(炭酸カルシウム) 10 重量部 加工助剤(アクリル系樹脂) 3.0重量部
【0026】
【表3】
【0027】上述のようにして製造された塩化ビニル系
樹脂組成物粒状体のゲル化時間の測定及び押出成形を行
い、得られた成形品の外観観察と落錘衝撃試験を行い、
粒状体を評価して表−4に示した。なお、比較のため、
ギアポンプを通さないで造粒した実験No.16の粒状
体についても押出成形を行った。
【0028】評価方法は、次の通り。 (1)ゲル化時間の測定 ラボプラストミル(東洋精機社製)を用い、ジャケット
温度160、170及び180℃に設定し、ローター回
転数50rpmの条件下で測定した。 (2)押出成形方法、外観観察 40mm単軸押出機に押出ダイを装着し、押出温度16
0、170及び180℃の各温度条件下で、厚さ1mm
及び幅30mmのベルト状成形品を成形し、外観を観察
した。 評価基準; ◎ 極めて良好、○ 良好、△ やや不
良、× 不良 (3)落錘衝撃試験 (2)で得られた各成形温度毎のベルト状成形品に、5
00g、1/8インチの重りを落下し、破壊に到った高
さを表−4に示した。
【0029】
【表4】
【0030】実施例2の結果から明らかなとおり、ギア
ポンプを連接しても、ギアポンプ間での温度上昇は認め
られず、最終ギアポンプの排出時点において温度上昇が
認められ、ギアポンプの連接使用が、塩化ビニル系樹脂
組成物の低温混和に極めて有利であることが証明され
た。又、ギアポンプを連接した場合、最終ギアポンプの
排出時点に樹脂圧力13cが、単独使用のものよりに比
べて低い。これは、ギアポンプの数に比例して剪断力が
付与され、充分に練られたためにダイ孔から出やすくな
り、結果的に樹脂圧力が低下したものと思われる。そし
て、ギアポンプを通して造粒した粒状体は、ゲル化に要
する時間が短く、低温で成形できることが明らかであ
る。また、ギアポンプ2基連接して製造した粒状体は、
1基用いたものと比較して成形品外観においては大差な
いが、前者の方が落錘衝撃試験においては勝っているこ
とが判る。これはギアポンプ通過の際、剪断力下での混
和が充分に進んだ為と思われる。ギアポンプを通さなか
った実験No.16は、成形品外観及び落錘衝撃強度が
劣り、これらを改良するためには、より高温での押出成
形が必要になることが示されている。
【0031】
【発明の効果】本発明方法は、ギアポンプを用いて、塩
化ビニル系樹脂の粉体を、粉体のまま又は未溶融状態
で、該ギアポンプに圧入して剪断力を付与し、これを押
出造粒することにより、塩化ビニル系樹脂の粉体を溶融
することなく、低温で十分に混和された粒状体となり、
このようにして製造された粒状体は、低温で成形が可能
であり、成形時に熱分解することはなく、異形押出成形
時の成形品の形状保持性に優れ且つ得られた成形品の外
観及び物性にも優れている。また、本発明方法は、ギア
ポンプを複数基連接しても中間に存在するギアポンプで
の剪断力付与による樹脂温度の上昇は殆ど見られず、最
終ギアポンプの排出口においてのみ樹脂温度の上昇が認
められる。したがって、本発明方法は、複数基ギアポン
プを連接することにより、低温状態で、且つその基数に
比例した充分な混和ができるという効果を発揮し、予期
することの出来なかった画期的な工業的造粒方法であ
る。さらに、本発明方法によれば、従来の造粒法とは異
なり、塵埃の混入や粉塵の発生はなく、騒音も抑制で
き、環境問題も解決できるという効果を奏する。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に用いる造粒装置の断面図。
【図2】本発明方法に用いる造粒装置の他の断面図。
【符号の説明】 1 粉体搬送機(押出機) 10 ギアポンプ 13a〜13c 樹脂圧力計 14a〜14c 樹脂温度計 15 ギアポンプのハウジング 16 ギアポンプの温度調節機構 17、18 対ギア 22 ダイハウジング 27 ダイプレート 31 ダイ孔

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系樹脂の粉体から粒状体を製造
    する方法において、前記粉体をそのまま又は未溶融状態
    でギアポンプに圧入し、ギアポンプ内で剪断混合を行な
    って押出造粒することを特徴とする塩化ビニル系樹脂粒
    状体の製造方法。
  2. 【請求項2】塩化ビニル系樹脂の粉体が硬質塩化ビニル
    系樹脂組成物である請求項1記載の塩化ビニル系樹脂粒
    状体の製造方法。
  3. 【請求項3】塩化ビニル系樹脂の粉体を予熱してギアポ
    ンプに圧入する請求項1又は請求項2記載の塩化ビニル
    系樹脂粒状体の製造方法。
  4. 【請求項4】ギアポンプを少なくとも2基連結する請求
    項1、請求項2又は請求項3記載の塩化ビニル系樹脂粒
    状体の製造方法。
  5. 【請求項5】ギアポンプが温度調節機構を具備する請求
    項1乃至請求項4何れかの項に記載の塩化ビニル系樹脂
    粒状体の製造方法。
JP9198929A 1997-07-24 1997-07-24 塩化ビニル系樹脂粒状体の製造方法 Pending JPH1134045A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104441314A (zh) * 2014-12-18 2015-03-25 安吉威龙塑木环保材料有限公司 一种塑木造粒系统
CN113103459A (zh) * 2021-04-19 2021-07-13 嘉兴市赛腾新材料科技有限公司 一种tpe原料加工用水下切粒装置及其使用方法

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