JPH11332898A - 介護用補助具 - Google Patents
介護用補助具Info
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- JPH11332898A JPH11332898A JP15043998A JP15043998A JPH11332898A JP H11332898 A JPH11332898 A JP H11332898A JP 15043998 A JP15043998 A JP 15043998A JP 15043998 A JP15043998 A JP 15043998A JP H11332898 A JPH11332898 A JP H11332898A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】必要以上の拘束をすることなしに患者の手指を
抑制できる介護用補助具の提供。 【解決手段】患者の手指を収容し得る内径と、少なくと
も指先から手首までの長さを有する円筒体であって、前
記円筒体の手首側に前腕部への固定手段を設けて構成す
る。円筒体の壁部には多数の通気孔を穿設すること、円
筒体の内周部には取り外し自在のカバーを設けることが
好ましい。円筒体の内周部にはクッション材を被着して
なることが好ましい。また、円筒体の前方内周部の一部
に指挿入係止手段を付設することも好ましい。円筒体は
容易に変形できない程度の強度を有する合成樹脂製、金
属製等のものが好ましい。
抑制できる介護用補助具の提供。 【解決手段】患者の手指を収容し得る内径と、少なくと
も指先から手首までの長さを有する円筒体であって、前
記円筒体の手首側に前腕部への固定手段を設けて構成す
る。円筒体の壁部には多数の通気孔を穿設すること、円
筒体の内周部には取り外し自在のカバーを設けることが
好ましい。円筒体の内周部にはクッション材を被着して
なることが好ましい。また、円筒体の前方内周部の一部
に指挿入係止手段を付設することも好ましい。円筒体は
容易に変形できない程度の強度を有する合成樹脂製、金
属製等のものが好ましい。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者の介護に用い
る補助具に関し、特に患者に対して必要以上の拘束をす
ることなく、その手指を抑制する介護用補助具に関する
ものである。
る補助具に関し、特に患者に対して必要以上の拘束をす
ることなく、その手指を抑制する介護用補助具に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
胃管カテーテル挿入中の患者などで健側上肢の場合に、
カテーテルを自己抜去してしまうのを防止するために、
抑制帯を使用している。また、痴呆症の患者などにおい
ても、いたずらや危険防止のために、抑制帯を使用する
場合がある。しかし抑制帯は、手を動かすこともできず
関節拘縮を強くしてしまい、患者の残存機能を低下させ
てしまう。また、抑制帯は、肩関節・肘関節・手関節の
動きを制限するため、自由が拘束され精神的ストレスを
引き起こしている。さらに、抑制帯は高価であり、また
着脱は決して容易ではなく、看護人にとって着脱は大変
な重労働である。そこで、必要以上の身体の拘束をする
ことなく手指の抑制ができ、かつ安価で、着脱の容易な
介護用補助用具の提供が切望されていた。
胃管カテーテル挿入中の患者などで健側上肢の場合に、
カテーテルを自己抜去してしまうのを防止するために、
抑制帯を使用している。また、痴呆症の患者などにおい
ても、いたずらや危険防止のために、抑制帯を使用する
場合がある。しかし抑制帯は、手を動かすこともできず
関節拘縮を強くしてしまい、患者の残存機能を低下させ
てしまう。また、抑制帯は、肩関節・肘関節・手関節の
動きを制限するため、自由が拘束され精神的ストレスを
引き起こしている。さらに、抑制帯は高価であり、また
着脱は決して容易ではなく、看護人にとって着脱は大変
な重労働である。そこで、必要以上の身体の拘束をする
ことなく手指の抑制ができ、かつ安価で、着脱の容易な
介護用補助用具の提供が切望されていた。
【０００３】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するものであって、下記の構成の介護用補助具で
ある。すなわち、 （１）患者の手指を収容し得る内径と、少なくとも指先
から手首までの長さを有する円筒体であって、前記円筒
体の手首側に前腕部への固定手段を設けてなることを特
徴とする介護用補助具。 （２）円筒体の壁部に多数の通気孔を穿設してなること
を特徴とする前記（１）項に記載の介護用補助具。 （３）円筒体の内周部に取り外し自在のカバーを設けた
ことを特徴とする前記（１）項又は（２）項に記載の介
護用補助具。 （４）円筒体の外周部及び内周部に取り外し自在のカバ
ーを設けたことを特徴とする前記（１）項又は（２）項
に記載の介護用補助具。 （５）円筒体の内径が拳幅より若干大きなものであるこ
とを特徴とする前記（１）項〜（４）項のいずれか１項
に記載の介護用補助具。 （６）円筒体の内周部にクッション材を被着してなるこ
とを特徴とする前記（１）項〜（５）項のいずれか１項
に記載の介護用補助具。 （７）円筒体の前方内周部の一部に指挿入係止手段を付
設してなることを特徴とする前記（１）項〜（６）項の
いずれか１項に記載の介護用補助具。 （８）円筒体が容易に変形できない程度の強度を有する
ものであることを特徴とする前記（１）項〜（７）項の
いずれか１項に記載の介護用補助具。 （９）円筒体が合成樹脂で構成されることを特徴とする
前記（８）項に記載の介護用補助具。 （１０）円筒体が、板状体を曲げて左右端縁部を分離可
能に当接して接合することにより作製されたものである
ことを特徴とする前記（１）項〜（９）項のいずれか１
項に記載の介護用補助具。 である。
を解決するものであって、下記の構成の介護用補助具で
ある。すなわち、 （１）患者の手指を収容し得る内径と、少なくとも指先
から手首までの長さを有する円筒体であって、前記円筒
体の手首側に前腕部への固定手段を設けてなることを特
徴とする介護用補助具。 （２）円筒体の壁部に多数の通気孔を穿設してなること
を特徴とする前記（１）項に記載の介護用補助具。 （３）円筒体の内周部に取り外し自在のカバーを設けた
ことを特徴とする前記（１）項又は（２）項に記載の介
護用補助具。 （４）円筒体の外周部及び内周部に取り外し自在のカバ
ーを設けたことを特徴とする前記（１）項又は（２）項
に記載の介護用補助具。 （５）円筒体の内径が拳幅より若干大きなものであるこ
とを特徴とする前記（１）項〜（４）項のいずれか１項
に記載の介護用補助具。 （６）円筒体の内周部にクッション材を被着してなるこ
とを特徴とする前記（１）項〜（５）項のいずれか１項
に記載の介護用補助具。 （７）円筒体の前方内周部の一部に指挿入係止手段を付
設してなることを特徴とする前記（１）項〜（６）項の
いずれか１項に記載の介護用補助具。 （８）円筒体が容易に変形できない程度の強度を有する
ものであることを特徴とする前記（１）項〜（７）項の
いずれか１項に記載の介護用補助具。 （９）円筒体が合成樹脂で構成されることを特徴とする
前記（８）項に記載の介護用補助具。 （１０）円筒体が、板状体を曲げて左右端縁部を分離可
能に当接して接合することにより作製されたものである
ことを特徴とする前記（１）項〜（９）項のいずれか１
項に記載の介護用補助具。 である。
【０００４】
【発明の実施の形態】本発明において、患者とは看護な
ど介護を必要とする人のことで、主に体腔または膀胱・
尿道・気管・食道・胃などにカテーテルを挿入して液体
や内容の排出ないし薬液等の注入を必要とする人で、上
肢が健康でカテーテルを自己抜去するおそれのある人、
また、介護の際に、被介護者の手指の不要な動きによ
り、介護に多大な労力、負担がかかる。本発明の介護用
補助具を構成する円筒体は、患者の手指を収容し得る内
径を備え、少なくとも指先から手首までの長さを有する
もので構成されている。手指を収容し得るとは、着脱の
際に手指に接触しない程度の大きさで、拳幅より若干大
きいものが最適である。また、少なくとも指先から手首
までの長さとは、最低手指の抑制のために必要な長さの
ことで、必要に応じて肘付近までの長さにしてもよい。
円筒体全体は、患者の前腕部への固定装着時に邪魔にな
らない程度の大きさで、状況によって大きさを調整する
ことができる。また、円筒体の壁部に多数の通気孔を穿
設することにより、通気性を良くし、長時間の装着時の
不快さを削減することも好ましい。あるいは、円筒体を
金網、プラスチック網などのメッシュ状の材料で構成す
ると、軽くて通気性の良いものとすることができる。ま
た、円筒体は、板状体を曲げて左右両端縁部を当接して
接合することにより製作できる。その際両端縁部に、例
えばベルクロファスナーを設けて、分離可能に接合でき
るように構成すれば、装着、取り外しも容易になる。
ど介護を必要とする人のことで、主に体腔または膀胱・
尿道・気管・食道・胃などにカテーテルを挿入して液体
や内容の排出ないし薬液等の注入を必要とする人で、上
肢が健康でカテーテルを自己抜去するおそれのある人、
また、介護の際に、被介護者の手指の不要な動きによ
り、介護に多大な労力、負担がかかる。本発明の介護用
補助具を構成する円筒体は、患者の手指を収容し得る内
径を備え、少なくとも指先から手首までの長さを有する
もので構成されている。手指を収容し得るとは、着脱の
際に手指に接触しない程度の大きさで、拳幅より若干大
きいものが最適である。また、少なくとも指先から手首
までの長さとは、最低手指の抑制のために必要な長さの
ことで、必要に応じて肘付近までの長さにしてもよい。
円筒体全体は、患者の前腕部への固定装着時に邪魔にな
らない程度の大きさで、状況によって大きさを調整する
ことができる。また、円筒体の壁部に多数の通気孔を穿
設することにより、通気性を良くし、長時間の装着時の
不快さを削減することも好ましい。あるいは、円筒体を
金網、プラスチック網などのメッシュ状の材料で構成す
ると、軽くて通気性の良いものとすることができる。ま
た、円筒体は、板状体を曲げて左右両端縁部を当接して
接合することにより製作できる。その際両端縁部に、例
えばベルクロファスナーを設けて、分離可能に接合でき
るように構成すれば、装着、取り外しも容易になる。
【０００５】本発明における介護補助用具の前腕部への
固定手段は、確実に前腕部に固定できるもので、患者の
動きでも外れたり、緩んだりすることがなく、かつ危険
性のないものである。例えば、固定具（ベルクロファス
ナー、バックルなど）付きベルト紐など、あるいは粘着
テープなどを採用しても良い。
固定手段は、確実に前腕部に固定できるもので、患者の
動きでも外れたり、緩んだりすることがなく、かつ危険
性のないものである。例えば、固定具（ベルクロファス
ナー、バックルなど）付きベルト紐など、あるいは粘着
テープなどを採用しても良い。
【０００６】さて、本発明の介護用補助具は、手指の抑
制を目的としているため、患者の前腕部に固定装着す
る。そのため、介護用補助具と身体との接触面を快適に
するための、カバーやクッション材を設けることが好ま
しい。カバーは、円筒体との接触部の違和感を無くすよ
うな材料で、通気性が良く、取り外し可能で、かつ洗濯
のしやすいものが望ましい。さらに、カバーは円筒体の
内周部のみでも良いが、外周部及び内周部であれば、全
体の汚れも防ぐことができる。クッション材は、身体と
の接触を考慮して、肌に優しい材料で、介護用補助具内
での手指の動きを妨げず、かつ清潔で通気性の良いもの
がよい。
制を目的としているため、患者の前腕部に固定装着す
る。そのため、介護用補助具と身体との接触面を快適に
するための、カバーやクッション材を設けることが好ま
しい。カバーは、円筒体との接触部の違和感を無くすよ
うな材料で、通気性が良く、取り外し可能で、かつ洗濯
のしやすいものが望ましい。さらに、カバーは円筒体の
内周部のみでも良いが、外周部及び内周部であれば、全
体の汚れも防ぐことができる。クッション材は、身体と
の接触を考慮して、肌に優しい材料で、介護用補助具内
での手指の動きを妨げず、かつ清潔で通気性の良いもの
がよい。
【０００７】円筒体を固定装着時に、円筒体がずれて指
が突出しないように、円筒体の前方内周部の一部に指挿
入係止手段を設けることが好ましい。指挿入係止手段
は、リング状のものなどで少なくとも１本の指を挿入
し、円筒体内から手指が突出しないようにするものであ
るが、手指の動きをあまり拘束しないものがよい。ま
た、カバーを設ける場合、カバーに指挿入係止手段を設
けることもできる。
が突出しないように、円筒体の前方内周部の一部に指挿
入係止手段を設けることが好ましい。指挿入係止手段
は、リング状のものなどで少なくとも１本の指を挿入
し、円筒体内から手指が突出しないようにするものであ
るが、手指の動きをあまり拘束しないものがよい。ま
た、カバーを設ける場合、カバーに指挿入係止手段を設
けることもできる。
【０００８】円筒体は、容易に変形できない程度の強度
を有している。患者の様々な動きや外部からの衝撃によ
っても変形しない材料であればよく、例えば、塩化ビニ
ル樹脂・ポリエチレン・尿素樹脂などの合成樹脂などが
挙げられる。また、金網状にした鉄などの金属であれ
ば、丈夫で通気性がよい。後述する実施例では、市販の
ペットボトルを使用し、軽くて耐久性もあり、かつリサ
イクルなので安価である。
を有している。患者の様々な動きや外部からの衝撃によ
っても変形しない材料であればよく、例えば、塩化ビニ
ル樹脂・ポリエチレン・尿素樹脂などの合成樹脂などが
挙げられる。また、金網状にした鉄などの金属であれ
ば、丈夫で通気性がよい。後述する実施例では、市販の
ペットボトルを使用し、軽くて耐久性もあり、かつリサ
イクルなので安価である。
【０００９】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図１は本発明実施例の介護用補助具の斜視図であ
り、図２は介護用補助具のカバー全体図の斜視図、図３
は図１の介護用補助具を固定装着した図である。図中１
は、介護用補助具、２は円筒体であり、３はカバー、４
は固定手段である。また、５は指挿入係止手段である。
図４は、円筒体を板状体で作製する場合の説明図、図５
は、円筒体を金網で構成した外観図を示す。以下に、介
護用補助具を作製する手順を説明する。まず、患者の手
指を収容し得る内径で、指先から手首までの長さにを有
する円筒体２に、カバー３を装着する。円筒体２は、使
用済みペットボトルを、前記の大きさに切り、切り口を
テープなどで保護して作られる。また、カバー３は図２
のように円筒体２の外周部及び内周部の長さを合わせた
ものより長い通気性の良い布状のもので作製され、ベル
ト型の固定手段４とリング型の指挿入係止手段５が取付
られている。カバー３の装着は、最初にカバー３内に円
筒体２を挿入し、円筒体の指先側端部で円筒体内に折る
ようにして円筒体内周部にカバー３を装着する。
る。図１は本発明実施例の介護用補助具の斜視図であ
り、図２は介護用補助具のカバー全体図の斜視図、図３
は図１の介護用補助具を固定装着した図である。図中１
は、介護用補助具、２は円筒体であり、３はカバー、４
は固定手段である。また、５は指挿入係止手段である。
図４は、円筒体を板状体で作製する場合の説明図、図５
は、円筒体を金網で構成した外観図を示す。以下に、介
護用補助具を作製する手順を説明する。まず、患者の手
指を収容し得る内径で、指先から手首までの長さにを有
する円筒体２に、カバー３を装着する。円筒体２は、使
用済みペットボトルを、前記の大きさに切り、切り口を
テープなどで保護して作られる。また、カバー３は図２
のように円筒体２の外周部及び内周部の長さを合わせた
ものより長い通気性の良い布状のもので作製され、ベル
ト型の固定手段４とリング型の指挿入係止手段５が取付
られている。カバー３の装着は、最初にカバー３内に円
筒体２を挿入し、円筒体の指先側端部で円筒体内に折る
ようにして円筒体内周部にカバー３を装着する。
【００１０】図３は、本発明の介護用補助具を患者へ固
定装着した図で、患者の指先から手首の位置に、カバー
３に装着された円筒体２が設置され、患者の前腕部でベ
ルト型の固定手段４によって固定装着されている。ま
た、患者の親指がリング型の指挿入係止手段５に挿入さ
れている。図４は、板状体２ａの左右両端をベルクロフ
ァスナー２ｃで分離（剥離）可能に接合することにより
筒状体を構成する説明図であり、図５は、金網を使用し
た円筒体２ｂの図である。
定装着した図で、患者の指先から手首の位置に、カバー
３に装着された円筒体２が設置され、患者の前腕部でベ
ルト型の固定手段４によって固定装着されている。ま
た、患者の親指がリング型の指挿入係止手段５に挿入さ
れている。図４は、板状体２ａの左右両端をベルクロフ
ァスナー２ｃで分離（剥離）可能に接合することにより
筒状体を構成する説明図であり、図５は、金網を使用し
た円筒体２ｂの図である。
【００１１】
【発明の効果】本発明における介護用補助具によれば、
患者の指を自由に使えないようにできるので、カテーテ
ルを自己抜去などはできず、危険を防止することがで
き、介護者の精神的負担や労力が軽減できる。さらに、
本発明の介護用補助具は、手指を収容し得る内径を持っ
た円筒体を使用するので、手指の関節は円筒内で自由に
動かすことができ、また、前腕部への固定手段による固
定だけなので、上肢等の拘束が無く、患者の関節拘縮な
どを引き起こすこともなく残存機能の低下を防止でき
る。加えて、患者の肩関節や肘関節の動きを制限しない
ので、自由が束縛されず精神的ストレスをおこさない。
また、円筒体の壁部に多数の通気孔を穿設したものにお
いては、通気性がよくなり、そしてまたクッション材を
被着することにより、装着感がよくなる。さらに、カバ
ーを取り外し自在に取り付けることによりその装着感の
改善に加えて、その洗濯が容易で清潔が保てるので快適
に装着できる。
患者の指を自由に使えないようにできるので、カテーテ
ルを自己抜去などはできず、危険を防止することがで
き、介護者の精神的負担や労力が軽減できる。さらに、
本発明の介護用補助具は、手指を収容し得る内径を持っ
た円筒体を使用するので、手指の関節は円筒内で自由に
動かすことができ、また、前腕部への固定手段による固
定だけなので、上肢等の拘束が無く、患者の関節拘縮な
どを引き起こすこともなく残存機能の低下を防止でき
る。加えて、患者の肩関節や肘関節の動きを制限しない
ので、自由が束縛されず精神的ストレスをおこさない。
また、円筒体の壁部に多数の通気孔を穿設したものにお
いては、通気性がよくなり、そしてまたクッション材を
被着することにより、装着感がよくなる。さらに、カバ
ーを取り外し自在に取り付けることによりその装着感の
改善に加えて、その洗濯が容易で清潔が保てるので快適
に装着できる。
【図１】本発明実施例の介護用補助具の斜視図
【図２】介護用補助具のカバー全体図の斜視図
【図３】図１の介護用補助具を固定装着した図
【図４】円筒体を板状体で作製する場合の説明図
【図５】円筒体を金網で構成した外観図
１ 介護用補助具 ２ 円筒体 ２ａ 板状体 ２ｂ 円筒体 ２ｃ ベルクロファスナー ３ カバー ４ 固定手段 ５ 指挿入係止手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成１１年８月９日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】介護用補助具
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者の介護に用い
る補助具に関し、特に患者に対して必要以上の拘束をす
ることなく、その手指を抑制する介護用補助具に関する
ものである。
る補助具に関し、特に患者に対して必要以上の拘束をす
ることなく、その手指を抑制する介護用補助具に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
胃管カテーテル挿入中の患者などで健側上肢の場合に、
カテーテルを自己抜去してしまうのを防止するために、
抑制帯を使用している。また、痴呆症の患者などにおい
ても、いたずらや危険防止のために、抑制帯を使用する
場合がある。しかし抑制帯は、手を動かすこともできず
関節拘縮を強くしてしまい、患者の残存機能を低下させ
てしまう。また、抑制帯は、肩関節・肘関節・手関節の
動きを制限するため、自由が拘束され精神的ストレスを
引き起こしている。さらに、抑制帯は高価であり、また
着脱は決して容易ではなく、看護人にとって着脱は大変
な重労働である。そこで、必要以上の身体の拘束をする
ことなく手指の抑制ができ、かつ安価で、着脱の容易な
介護用補助用具が切望されていた。
胃管カテーテル挿入中の患者などで健側上肢の場合に、
カテーテルを自己抜去してしまうのを防止するために、
抑制帯を使用している。また、痴呆症の患者などにおい
ても、いたずらや危険防止のために、抑制帯を使用する
場合がある。しかし抑制帯は、手を動かすこともできず
関節拘縮を強くしてしまい、患者の残存機能を低下させ
てしまう。また、抑制帯は、肩関節・肘関節・手関節の
動きを制限するため、自由が拘束され精神的ストレスを
引き起こしている。さらに、抑制帯は高価であり、また
着脱は決して容易ではなく、看護人にとって着脱は大変
な重労働である。そこで、必要以上の身体の拘束をする
ことなく手指の抑制ができ、かつ安価で、着脱の容易な
介護用補助用具が切望されていた。
【０００３】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するものであって、下記の構成の介護用補助具で
ある。患者の手指を収容し得る内径と、少なくとも指先
から手首までの長さを有する使用済みペットボトルの切
断物である円筒体であって、前記円筒体の手首側に前腕
部への固定手段を設けてなり、また円筒体の外周部及び
内周部には取り外し自在のカバーを設け、さらに前記カ
バーの、前記円筒体内側の前方部の一部には指挿入係止
手段を付設してなることを特徴とする介護用補助具。
を解決するものであって、下記の構成の介護用補助具で
ある。患者の手指を収容し得る内径と、少なくとも指先
から手首までの長さを有する使用済みペットボトルの切
断物である円筒体であって、前記円筒体の手首側に前腕
部への固定手段を設けてなり、また円筒体の外周部及び
内周部には取り外し自在のカバーを設け、さらに前記カ
バーの、前記円筒体内側の前方部の一部には指挿入係止
手段を付設してなることを特徴とする介護用補助具。
【０００４】
【発明の実施の形態】本発明において、患者とは看護な
ど介護を必要とする人（被介護者）のことで、主に体腔
または膀胱・尿道・気管・食道・胃などにカテーテルを
挿入して液体や内容の排出ないし薬液等の注入を必要と
する人で、上肢が健康でカテーテルを自己抜去するおそ
れのある人、また、介護の際に、被介護者の手指の不要
な動きにより、介護に多大な労力、負担がかかる人など
である。本発明の介護用補助具を構成する円筒体は、使
用済みペットボトルの切断物で、患者の手指を収容し得
る内径を備え、少なくとも指先から手首までの長さで構
成されている。手指を収容し得るとは、手指の着脱の際
に接触しない程度の大きさで、拳幅より若干大きいもの
が最適である。また、少なくとも指先から手首までの長
さとは、最低手指の抑制のために必要な長さのことで、
必要に応じて肘付近までの長さにしてもよい。円筒体全
体は、患者の前腕部への固定装着時に邪魔にならない程
度の大きさで、状況によって大きさを調整することがで
きる。また、円筒体の壁部に多数の通気孔を穿設するこ
とにより、通気性を良くし、長時間の装着時の不快さを
削減することも好ましい。
ど介護を必要とする人（被介護者）のことで、主に体腔
または膀胱・尿道・気管・食道・胃などにカテーテルを
挿入して液体や内容の排出ないし薬液等の注入を必要と
する人で、上肢が健康でカテーテルを自己抜去するおそ
れのある人、また、介護の際に、被介護者の手指の不要
な動きにより、介護に多大な労力、負担がかかる人など
である。本発明の介護用補助具を構成する円筒体は、使
用済みペットボトルの切断物で、患者の手指を収容し得
る内径を備え、少なくとも指先から手首までの長さで構
成されている。手指を収容し得るとは、手指の着脱の際
に接触しない程度の大きさで、拳幅より若干大きいもの
が最適である。また、少なくとも指先から手首までの長
さとは、最低手指の抑制のために必要な長さのことで、
必要に応じて肘付近までの長さにしてもよい。円筒体全
体は、患者の前腕部への固定装着時に邪魔にならない程
度の大きさで、状況によって大きさを調整することがで
きる。また、円筒体の壁部に多数の通気孔を穿設するこ
とにより、通気性を良くし、長時間の装着時の不快さを
削減することも好ましい。
【０００５】本発明における介護補助用具の前腕部への
固定手段は、確実に前腕部に固定できるもので、患者の
動きにも外れたり、緩んだりすることがなく、かつ危険
性のないものである。固定具（ベルクロファスナー、バ
ックルなど）付きのベルト紐など、あるいは粘着テープ
などを採用しても良い。
固定手段は、確実に前腕部に固定できるもので、患者の
動きにも外れたり、緩んだりすることがなく、かつ危険
性のないものである。固定具（ベルクロファスナー、バ
ックルなど）付きのベルト紐など、あるいは粘着テープ
などを採用しても良い。
【０００６】さて、本発明の介護用補助具は、手指の抑
制を目的としているため、患者の前腕部に固定装着す
る。そのため、介護用補助具と身体との接触面を快適に
するための、カバーを設けている。カバーは、円筒体と
の接触部の違和感を無くすような材料で、通気性が良
く、取り外し可能で、かつ洗濯のしやすいものが望まし
い。さらに、カバーは円筒体の内周部のみでも良いが、
外周部及び内周部であれば、全体の汚れも防ぐことがで
きる。
制を目的としているため、患者の前腕部に固定装着す
る。そのため、介護用補助具と身体との接触面を快適に
するための、カバーを設けている。カバーは、円筒体と
の接触部の違和感を無くすような材料で、通気性が良
く、取り外し可能で、かつ洗濯のしやすいものが望まし
い。さらに、カバーは円筒体の内周部のみでも良いが、
外周部及び内周部であれば、全体の汚れも防ぐことがで
きる。
【０００７】円筒体を固定装着時に、円筒体がずれて指
が突出しないように、円筒体の外周部及び内周部に取り
外し自在のカバーを設け、さらに前記カバーの、前記円
筒体内側の前方部の一部には指挿入係止手段を付設す
る。指挿入係止手段は、リング状のものなどで少なくと
も１本の指を挿入し、円筒体内から手指が突出しないよ
うにするものであるが、手指の動きをあまり拘束しない
ものがよい。
が突出しないように、円筒体の外周部及び内周部に取り
外し自在のカバーを設け、さらに前記カバーの、前記円
筒体内側の前方部の一部には指挿入係止手段を付設す
る。指挿入係止手段は、リング状のものなどで少なくと
も１本の指を挿入し、円筒体内から手指が突出しないよ
うにするものであるが、手指の動きをあまり拘束しない
ものがよい。
【０００８】円筒体は、使用済みペットボトルの切断物
で容易に変形できない程度の強度を有している。患者の
様々な動きや外部からの衝撃によっても変形しなく、軽
くて耐久性もあり、かつ使用済みの廃棄物なので安価で
ある。
で容易に変形できない程度の強度を有している。患者の
様々な動きや外部からの衝撃によっても変形しなく、軽
くて耐久性もあり、かつ使用済みの廃棄物なので安価で
ある。
【０００９】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図１は本発明実施例の介護用補助具の斜視図であ
り、図２は介護用補助具のカバー全体図の斜視図、図３
は図１の介護用補助具を固定装着した図である。図中１
は、介護用補助具、２は円筒体であり、３はカバー、４
は固定手段である。また、５は指挿入係止手段である。
以下に、介護用補助具を作成する手順を説明する。ま
ず、患者の手指を収容し得る内径で、指先から手首まで
の長さを有する円筒体２に、カバー３を装着する。円筒
体２は、使用済みペットボトルを、前記の大きさに切
り、切り口をテープなどで保護して作られる。また、カ
バー３は図２のように円筒体２の外周部及び内周部の長
さを合わせたものより長い通気性の良い布状のもので作
成され、ベルト型の固定手段４とリング型の指挿入係止
手段５が取付けられている。カバー３の装着は、最初に
カバー３内に円筒体２を挿入し、円筒体の指先側端部で
円筒体内に折るようにして円筒体内周部にカバー３を装
着する。
る。図１は本発明実施例の介護用補助具の斜視図であ
り、図２は介護用補助具のカバー全体図の斜視図、図３
は図１の介護用補助具を固定装着した図である。図中１
は、介護用補助具、２は円筒体であり、３はカバー、４
は固定手段である。また、５は指挿入係止手段である。
以下に、介護用補助具を作成する手順を説明する。ま
ず、患者の手指を収容し得る内径で、指先から手首まで
の長さを有する円筒体２に、カバー３を装着する。円筒
体２は、使用済みペットボトルを、前記の大きさに切
り、切り口をテープなどで保護して作られる。また、カ
バー３は図２のように円筒体２の外周部及び内周部の長
さを合わせたものより長い通気性の良い布状のもので作
成され、ベルト型の固定手段４とリング型の指挿入係止
手段５が取付けられている。カバー３の装着は、最初に
カバー３内に円筒体２を挿入し、円筒体の指先側端部で
円筒体内に折るようにして円筒体内周部にカバー３を装
着する。
【００１０】図３は、本発明の介護用補助具を患者へ固
定装着した図で、患者の指先から手首の位置に、カバー
３に装着された円筒体２が設置され、患者の前腕部でベ
ルト型の固定手段４によって固定装着されている。ま
た、患者の親指がリング型の指挿入係止手段５に挿入さ
れている。
定装着した図で、患者の指先から手首の位置に、カバー
３に装着された円筒体２が設置され、患者の前腕部でベ
ルト型の固定手段４によって固定装着されている。ま
た、患者の親指がリング型の指挿入係止手段５に挿入さ
れている。
【００１１】
【発明の効果】本発明における介護用補助具によれば、
患者の指を使えないようにできるので、カテーテルを自
己抜去などはできず、危険を防止することができ、ま
た、介護者の介護の精神的負担や労力が軽減できる。さ
らに、本発明の介護用補助具は、手指を収容し得る内径
を持った使用済みのペットボトルの円筒体を使用するの
で、軽量でかつ廃棄物活用により安価であり、手指の関
節は円筒内で自由に動かすことができ、また、前腕部へ
の固定手段による固定だけなので、上肢等の拘束が無
く、患者の関節拘縮などを引き起こすこともなく残存機
能の低下を防止でき、加えて、患者肩関節や肘関節の動
きを制限しないので、自由が束縛されず精神的ストレス
をおこさない。そしてまた、装着感がよく、さらに、カ
バーの洗濯が容易で清潔が保てるので快適に装着でき
る。
患者の指を使えないようにできるので、カテーテルを自
己抜去などはできず、危険を防止することができ、ま
た、介護者の介護の精神的負担や労力が軽減できる。さ
らに、本発明の介護用補助具は、手指を収容し得る内径
を持った使用済みのペットボトルの円筒体を使用するの
で、軽量でかつ廃棄物活用により安価であり、手指の関
節は円筒内で自由に動かすことができ、また、前腕部へ
の固定手段による固定だけなので、上肢等の拘束が無
く、患者の関節拘縮などを引き起こすこともなく残存機
能の低下を防止でき、加えて、患者肩関節や肘関節の動
きを制限しないので、自由が束縛されず精神的ストレス
をおこさない。そしてまた、装着感がよく、さらに、カ
バーの洗濯が容易で清潔が保てるので快適に装着でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明実施例の介護用補助具の斜視図
【図２】介護用補助具のカバー全体図の斜視図
【図３】図１の介護用補助具を固定装着した図
【符号の説明】 １ 介護用補助具 ２ 円筒体 ３ カバー ４ 固定手段 ５ 指挿入係止手段
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図４
【補正方法】削除
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図５
【補正方法】削除
Claims (10)
- 【請求項１】患者の手指を収容し得る内径と、少なくと
も指先から手首までの長さを有する円筒体であって、前
記円筒体の手首側に前腕部への固定手段を設けてなるこ
とを特徴とする介護用補助具。 - 【請求項２】円筒体の壁部に多数の通気孔を穿設してな
ることを特徴とする請求項１に記載の介護用補助具。 - 【請求項３】円筒体の内周部に取り外し自在のカバーを
設けたことを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の
介護用補助具。 - 【請求項４】円筒体の外周部及び内周部に取り外し自在
のカバーを設けたことを特徴とする請求項１又は請求項
２に記載の介護用補助具。 - 【請求項５】円筒体の内径が拳幅より若干大きなもので
あることを特徴とする請求項１〜請求項４のいずれか１
項に記載の介護用補助具。 - 【請求項６】円筒体の内周部にクッション材を被着して
なることを特徴とする請求項１〜請求項５のいずれか１
項に記載の介護用補助具。 - 【請求項７】円筒体の前方内周部の一部に指挿入係止手
段を付設してなることを特徴とする請求項１〜請求項６
のいずれか１項に記載の介護用補助具。 - 【請求項８】円筒体が容易に変形できない程度の強度を
有するものであることを特徴とする請求項１〜請求項７
のいずれか１項に記載の介護用補助具。 - 【請求項９】円筒体が合成樹脂で構成されることを特徴
とする請求項８に記載の介護用補助具。 - 【請求項１０】円筒体が、板状体を曲げて左右端縁部を
分離可能に当接して接合することにより作製されたもの
であることを特徴とする請求項１〜請求項９のいずれか
１項に記載の介護用補助具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10150439A JP3006583B2 (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 介護用補助具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10150439A JP3006583B2 (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 介護用補助具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11332898A true JPH11332898A (ja) | 1999-12-07 |
| JP3006583B2 JP3006583B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=15496964
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10150439A Expired - Fee Related JP3006583B2 (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 介護用補助具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3006583B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109907868A (zh) * | 2019-04-02 | 2019-06-21 | 董冬香 | 固定保护器 |
| JP2021508263A (ja) * | 2017-12-07 | 2021-03-04 | パヴィーニ、マリーPAVINI, Marie | 保護・運動用手拘束システムおよび装置 |
| WO2024135855A1 (ja) * | 2022-12-23 | 2024-06-27 | 美代子 鈴木 | ベルトならびにそれを備える介護用ミトン、腰サポータおよび腕時計 |
-
1998
- 1998-05-29 JP JP10150439A patent/JP3006583B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2021508263A (ja) * | 2017-12-07 | 2021-03-04 | パヴィーニ、マリーPAVINI, Marie | 保護・運動用手拘束システムおよび装置 |
| CN109907868A (zh) * | 2019-04-02 | 2019-06-21 | 董冬香 | 固定保护器 |
| WO2024135855A1 (ja) * | 2022-12-23 | 2024-06-27 | 美代子 鈴木 | ベルトならびにそれを備える介護用ミトン、腰サポータおよび腕時計 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3006583B2 (ja) | 2000-02-07 |
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Legal Events
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