JPH11330972A - 復号装置 - Google Patents

復号装置

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JPH11330972A
JPH11330972A JP10131636A JP13163698A JPH11330972A JP H11330972 A JPH11330972 A JP H11330972A JP 10131636 A JP10131636 A JP 10131636A JP 13163698 A JP13163698 A JP 13163698A JP H11330972 A JPH11330972 A JP H11330972A
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JP
Japan
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scale factor
value
spectrum signal
frequency
spectrum
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Application number
JP10131636A
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English (en)
Inventor
Shuji Miyasaka
修二 宮阪
Takashi Fujita
剛史 藤田
Masahiro Sueyoshi
雅弘 末吉
Takashi Katayama
崇 片山
Kazutada Abe
一任 阿部
Masaharu Matsumoto
正治 松本
Akihisa Kawamura
明久 川村
Kosuke Nishio
孝祐 西尾
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 MPEG2−AAC方式の符号化データに対
し、聴取者の好みに応じた周波数イコライジング処理
を、少ないメモリ量及び少ない演算量で行うこと。 【解決手段】 オーディオのビットストリームが入力さ
れると、グルーピングスペクトル信号抽出手段200は
スペクトル信号を抽出し、スケールファクタ抽出手段2
10は周波数グループごとのスケールファクタを抽出す
る。スケールファクタ調整手段220a、220b・・
は、聴取者の好みに応じてスケールファクタ抽出手段2
10から抽出されたスケールファクタを調整する。スペ
クトル信号増幅手段230a、230b・・は調整され
たスケールファクタ値に応じてスペクトル信号を増幅す
る。そして変換手段240は増幅されたスペクトル信号
を時間軸信号に変換し、PCMオーディオ信号を出力す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、符号化データの復
号装置に関し、特にMPEG2オーディオ規格AAC方
式で符号化された符号化信号を復号化する際に、少ない
演算量で聴取者の好みに応じた周波数イコライジング処
理を行う機能を有する復号装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オーディオの符号化信号を復号化
する際に、少ない演算量で聴取者の好みに応じた周波数
イコライジング処理を行う技術としては、特開平8−2
93707号公報に開示されたものがある。その技術を
実現するための基本的な復号装置の構成を図11に示
す。図11において、分離手段11はオーディオビット
ストリームから、復号化前の各周波数帯域信号と、当該
周波数帯域信号に対応するスケールファクタとを分離す
る手段である。設定手段12は、各周波数帯域信号の増
幅率を聴取者の好みに応じて設定する手段である。スケ
ールファクタ変更手段(scf変更手段)13a〜13
nは、夫々のスケールファクタを設定手段12に設定さ
れた値に基づいて変更する手段である。復号化手段14
a〜14nは、変更されたスケールファクタに応じた値
を、対応する周波数帯域信号に乗ずる手段である。帯域
合成手段15は、復号化された周波数帯域信号を帯域合
成する手段である。
【0003】上記のような構成によって、複数の周波数
帯域に分割された帯域信号は、聴取者の好みに調整され
たスケールファクタの値に応じた増幅率で増幅され、帯
域合成されることになる。このため、符号化信号を復号
化する際に、少ない演算量で聴取者の好みに応じた周波
数イコライジング処理を行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の復
号装置では、1つのスケールファクタに対して1つの帯
域信号が対応するような符号化方式において、符号化信
号を復号化する際の周波数イコライジング処理に関して
その内容が開示されている。しかし、1つのスケールフ
ァクタに対して、複数の帯域信号が対応するような符号
化方式において、符号化信号を復号化する際の周波数イ
コライジング処理に関しては、その内容が詳しく開示さ
れていない。
【0005】1つのスケールファクタに対して複数の帯
域信号が対応するような符号化方式として、例えばMP
EG2AAC符号化方式がある。MPEG2AAC符号
化方式では、時間軸信号を1024本の周波数スペクト
ル信号に分解し、それを、例えば49個の周波数グルー
プに分割し、夫々のグループに対し1つのスケールファ
クタを与える。このように、1つのスケールファクタに
対して複数の帯域信号(この場合周波数スペクトル信
号)が対応するような符号化方式において、記録媒体又
は伝送媒体から符号化された符号化信号が与えられ、こ
の符号化信号を復号化する際に、周波数イコライジング
処理をどうするかは、従来の復号装置では論じられてい
なかった。
【0006】また上記の復号装置では、聴取者が好みに
よって設定する増幅率が、スケールファクタの定義によ
って与えられる増幅率の分解能より細かい場合、如何に
してそれに応じるかに関しては、その方法が述べられて
いなかった。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、本願の請求項1の発明は、聴
取者の好みに応じてオーディオ信号の周波数特性を調整
したいとき、入力スペクトル信号の振幅値を補正するこ
とにより、簡単な方法で周波数特性を制御することを目
的とする。
【0008】また本願の請求項2〜5、8〜10の発明
は、複数の周波数スペクトル信号に対し与えられたスケ
ールファクタを、聴取者の好みに応じて調整できるよう
にし、1つのスケールファクタに対して複数の帯域信号
(この場合は周波数スペクトル信号)が対応するような
場合でも、少ない演算量で聴取者の好みに応じた周波数
イコライジング処理ができるような復号装置を実現する
ことを目的とする。
【0009】また、本願の請求項6〜10の発明は、ス
ケールファクタによって定義される増幅率の分解能より
も細かい分解能の増幅率を与えるテーブルを設け、その
テーブルを効率的に参照することによって、聴取者の好
みによって設定する増幅率がスケールファクタの定義に
よって与えられる増幅率の分解能より細かい場合でも、
少ない演算量と少ないメモリ量で、聴取者の好みに応じ
た周波数イコライジング処理ができるようにした復号装
置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、符号化されたN本のスペクトル信号が含まれている
ビットストリームを復号化する復号装置であって、前記
ビットストリームから、N本のスペクトル信号を抽出す
るスペクトル信号抽出手段と、前記スペクトル信号抽出
手段で抽出されたN本のスペクトル信号をM個の周波数
グループに分割する周波数グルーピング手段と、前記周
波数グルーピング手段でグループ分けされた各周波数グ
ループ毎のスペクトル信号の増幅率を、聴取者の好みに
応じて調整する増幅率調整手段と、前記増幅率調整手段
で調整された増幅率で、前記周波数グルーピング手段で
得られた夫々の周波数グループ毎の各スペクトル信号を
増幅するスペクトル信号増幅手段と、前記スペクトル信
号増幅手段で増幅されたスペクトル信号を時間軸信号に
変換する変換手段と、を具備することを特徴とするもの
である。
【0011】本願の請求項2の発明は、N本のスペクト
ル信号をM個の周波数グループに分割した場合に、夫々
の周波数グループ内に含まれる複数のスペクトル信号の
振幅の代表値を符号化した値をスケールファクタとする
とき、符号化されたN本のスペクトル信号と前記スケー
ルファクタとが含まれているビットストリームを復号化
する復号装置であって、前記ビットストリームから各ス
ペクトル信号を抽出し、N本のスペクトル信号をM個の
周波数グループに分割するグルーピングスペクトル信号
抽出手段と、前記ビットストリームから各周波数グルー
プごとのスケールファクタを抽出するスケールファクタ
抽出手段と、前記スケールファクタ抽出手段によって抽
出されたスケールファクタの値を、聴取者の好みに応じ
て調整するスケールファクタ調整手段と、前記スケール
ファクタ調整手段で調整されたスケールファクタ値に応
じた値で、前記グルーピングスペクトル信号抽出手段で
抽出された夫々の周波数グループ毎の各スペクトル信号
を増幅するスペクトル信号増幅手段と、前記スペクトル
信号増幅手段で増幅されたスペクトル信号を時間軸信号
に変換する変換手段と、を具備することを特徴とするも
のである。
【0012】本願の請求項3の発明は、請求項2の復号
装置において、前記スケールファクタ調整手段は、巾乗
記号を∧とし、Aを整数値とするとき、前記スケールフ
ァクタが、各周波数グループに含まれるスペクトル信号
の振幅の大きさの代表値を2∧(1/A)の分解能で対
数軸上で量子化した値である場合に、聴取者の好みに応
じて調整されるべき各周波数グループ毎のスペクトルの
増幅率を、2∧(1/A)の分解能で対数軸上で量子化
し、該量子化された増幅率と前記スケールファクタ抽出
手段によって抽出されたスケールファクタの値とを加算
することによってスケールファクタ値を調整することを
特徴とするものである。
【0013】本願の請求項4の発明は、請求項2の復号
装置において、前記スケールファクタ調整手段は、巾乗
記号を∧とし、Aを整数とするとき、前記スケールファ
クタが、各周波数グループに含まれるスペクトル信号の
振幅の大きさの代表値を2∧(1/A)の分解能で対数
軸上で量子化した値である場合に、聴取者の好みに応じ
て調整されるべき各周波数グループ毎のスペクトルの増
幅率を、2∧(1/A)の分解能で対数軸上で量子化
し、該量子化された増幅率と前記スケールファクタ抽出
手段によって抽出されたスケールファクタの値とを加算
することによってスケールファクタ値を調整するもので
あり、前記スペクトル信号増幅手段は、少なくとも2∧
(1/A)〜2∧((A−1)/A)までの値が予め保
持されている巾乗記憶手段と、前記スケールファクタ調
整手段で調整されたスケールファクタの値と前記整数A
との剰余に応じた値を前記巾乗記憶手段から読み出し、
前記読出値とスペクトル信号とを乗じる剰余乗算手段
と、前記スケールファクタ調整手段で調整されたスケー
ルファクタの値とAとの商に応じた値の分だけスペクト
ル信号を論理シフトする論理シフト手段と、を有するこ
とを特徴とするものである。
【0014】本願の請求項5の発明は、請求項4の復号
装置において、前記剰余乗算手段は、前記整数Aの値を
4とすると、前記調整されたスケールファクタ値と3と
の論理積に応じた値を前記巾乗記憶手段から読み出し、
前記読出値とスペクトル信号とを乗じるものであり、前
記論理シフト手段は、前記スケールファクタ調整手段で
調整されたスケールファクタの値を2ビット右シフトし
た値の分だけスペクトル信号を論理シフトすることを特
徴とするものである。
【0015】本願の請求項6の発明は、請求項2の復号
装置において、前記スケールファクタ調整手段は、前記
スケールファクタが、各周波数グループに含まれるスペ
クトル信号の振幅の大きさの代表値を2∧(1/A)の
分解能で対数軸上で量子化した値である場合に、聴取者
の好みに応じて調整されるべき各周波数グループ毎のス
ペクトルの増幅率を、2∧(1/(A・B))の分解能
で対数軸上で量子化し、該量子化された増幅率と前記ス
ケールファクタ抽出手段によって抽出されたスケールフ
ァクタの値をB倍した値とを加算することによって、前
記スケールファクタ値を調整するものであり、前記スペ
クトル信号増幅手段は、少なくとも2∧(1/(A・
B))〜2∧(((A・B)−1)/(A・B))まで
の値が予め保持されている巾乗記憶手段と、前記スケー
ルファクタ調整手段により調整されたスケールファクタ
の値と(A・B)との剰余に応じた値を前記巾乗記憶手
段から読み出し、前記読出値とスペクトル信号とを乗じ
る剰余乗算手段と、前記スケールファクタ調整手段によ
り調整されたスケールファクタの値と(A・B)との商
に応じた値の分だけスペクトル信号を論理シフトする論
理シフト手段と、を有することを特徴とするものであ
る。
【0016】本願の請求項7の発明は、請求項6の復号
装置において、前記剰余乗算手段は、整数Aの値を4と
し、Bの値を2∧b(bは0又は正の整数)とすると
き、前記スケールファクタ調整手段により調整されたス
ケールファクタ値と2∧(2+b)−1との論理積に応
じた値を前記巾乗記憶手段から読み出し、該読出値とス
ペクトル信号とを乗じるものであり、前記論理シフト手
段は、前記スケールファクタ調整手段により調整された
スケールファクタの値を(2+b)ビット右シフトした
値の分だけスペクトル信号を論理シフトすることを特徴
とするものである。
【0017】本願の請求項8の発明は、請求項3〜7の
いずれか1項の復号装置において、聴取者からの振幅調
整の要求信号を受け取る要求信号受信手段と、前記要求
信号受信手段で受信した要求信号の値を各周波数グルー
プ毎の量子化済みの増幅率に変換する要求信号変換手段
と、を設けたことを特徴とするものである。
【0018】本願の請求項9の発明は、請求項8の復号
装置において、前記要求信号変換手段は、受信した要求
信号の値を、各周波数グループ毎の量子化済みの増幅率
に変換するROMテーブルを有することを特徴とするも
のである。
【0019】本願の請求項10の発明は、請求項1〜9
のいずれか1項の復号装置において、予め設定されてい
る所定の周波数以下の周波数グループにおいては、周波
数グループ内の個々のスペクトル信号に対し、聴取者か
らの要求に基づいた振幅調整を行う低域調整手段を設け
たことを特徴とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)本発明の実施の
形態1における復号装置について、図面を参照しながら
構成と動作を合わせて説明する。本実施の形態では、入
力ビットストリームは複数の帯域に分割されたオーディ
オ信号を含むものとする。このビットストリームは、符
号化されたN本のスペクトル信号を有し、夫々のスペク
トル信号の帯域番号と振幅のデータが含まれている。
【0021】図1は、本実施の形態の復号装置の構成を
示すブロック図である。図1においてスペクトル信号抽
出手段100は、入力のビットストリームからN本のス
ペクトル信号を抽出する。周波数グルーピング手段11
0は、スペクトル信号抽出手段100で抽出されたN本
のスペクトル信号をM個の周波数グループに分割する。
増幅率調整手段120は周波数グルーピング手段110
で得られた夫々の周波数グループ毎のスペクトル信号の
増幅率を、聴取者の好みに応じて調整する。スペクトル
信号増幅手段130は、増幅率調整手段120で調整さ
れた増幅率で、周波数グルーピング手段110で得られ
た夫々の周波数グループ毎の各スペクトル信号を増幅す
る。
【0022】増幅率調整手段120には、第1の増幅率
調整器121a、第2の増幅率調整器121b、・・・
第Mの増幅率調整器121mが設けられている。またス
ペクトル信号増幅手段130には、第1のスペクトル信
号増幅器131a、第2のスペクトル信号増幅器131
b、・・・第Mのスペクトル信号増幅器131mが設け
られている。例えば第Mの増幅率調整器121mは、聴
取者の好みに応じて第Mグループの周波数の増幅率を入
力し、第Mのスペクトル信号増幅器131mに与える。
第Mのスペクトル信号増幅器131mは、周波数グルー
ピング手段110で得られた第Mの周波数グループのス
ペクトル信号に対する増幅率を、聴取者の好みに応じて
調整し、入力スペクトル信号を増幅する。聴取者からの
調整値が入力されなければ、スペクトル信号増幅器は入
力スペクトル信号をそのまま通過させる。変換手段14
0は、各スペクトル信号増幅器131で増幅されたスペ
クトル信号を合成し、時間軸信号に変換してPCMオー
ディオ信号を出力する。
【0023】このような復号装置によれば、聴取者の好
みに応じてオーディオ信号の周波数特性を調整したいと
き、入力スペクトル信号の振幅値を補正することによ
り、簡単に周波数特性を制御できる。また周波数グルー
ピング手段での分割数Mを変えることにより、周波数分
割の度合いを任意に設定することができる。
【0024】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2における復号装置について、図2を参照しながら説明
する。本実施の形態では、入力のビットストリームはM
PEG2オーディオ規格AAC準拠の信号とする。MP
EG2オーディオ規格AAC準拠のビットストリームに
は、符号化されたN本のスペクトル信号と、N本のスペ
クトル信号をM個の周波数グループに分割したとき、そ
れぞれの周波数グループ内に含まれる複数のスペクトル
信号の振幅の代表値を符号化したスケールファクタとが
含まれている。MPEG2オーディオ規格AAC方式に
おける周波数グループと、それぞれの周波数グループに
含まれる周波数スペクトル信号との関係の一例を図3に
示す。
【0025】本図に示すように第1の周波数グループに
は、最低域の周波数スペクトルから4本の周波数スペク
トルが順次含まれる。第2の周波数グループには、第1
の周波数グループに続く周波数領域において、4本の周
波数スペクトルが含まれる。以降、図に示す通り第49
の周波数グループまでが存在する。
【0026】図2は、本実施の形態の復号装置の構成を
示すブロック図である。図2においてグルーピングスペ
クトル信号抽出手段200は、入力のビットストリーム
から各スペクトル信号を抽出し、N本のスペクトル信号
をM個の周波数グループに分割するものである。スケー
ルファクタ抽出手段210は、入力のビットストリーム
から周波数グループ毎のスケールファクタを抽出する抽
出手段である。第1のスケールファクタ調整手段220
aは、スケールファクタ抽出手段210によって抽出さ
れた第1の周波数グループのスケールファクタの値を、
聴取者の好みに応じて調整する調整手段である。第2の
スケールファクタ調整手段220bは、スケールファク
タ抽出手段210によって抽出された第2の周波数グル
ープのスケールファクタの値を、聴取者の好みに応じて
調整する調整手段である。このように機能を持つスケー
ルファクタ調整手段が、第49のスケールファクタ調整
手段まで設けられている。
【0027】第1のスペクトル信号増幅手段230a
は、第1のスケールファクタ調整手段220aによって
調整されたスケールファクタ値に応じた値で、グルーピ
ングスペクトル信号抽出手段200から出力された第1
の周波数グループの各スペクトル信号を増幅する増幅手
段である。第2のスペクトル信号増幅手段230bは、
第2のスケールファクタ調整手段220bによって調整
されたスケールファクタ値に応じた値で、グルーピング
スペクトル信号抽出手段200から出力された第2の周
波数グループの各スペクトル信号を増幅する増幅手段で
ある。このような機能を持つスペクトル信号増幅手段が
第49のスペクトル信号増幅手段まで設けられている。
変換手段240は、各スペクトル信号増幅手段230
a,230b・・・で増幅されたスペクトル信号を合成
し、時間軸信号に変換してPCMオーディオ信号を出力
する変換手段である。
【0028】図4は、各スケールファクタ調整手段22
0の内部構成を示すブロック図である。∧を巾乗の記号
とすると、増幅率量子化手段221は、聴取者の好みに
応じて設定された増幅率を入力し、その値を2∧(1/
4)の分解能で対数軸上で量子化する量子化手段であ
る。加算手段222は、対数軸上で量子化された増幅率
と、スケールファクタ抽出手段210によって抽出され
たスケールファクタの値とを加算する加算手段である。
【0029】図5は、スペクトル信号増幅手段230の
内部構成を示すブロック図である。割算手段231は、
調整されたスケールファクタの値を4で割り、その商
(整数)を求める演算手段である。剰余算手段232
は、調整されたスケールファクタの値を4で割り、その
剰余を求める演算手段である。巾乗記憶手段233は、
2∧(0/4)、2∧(1/4)、2∧(2/4)、2
∧(3/4)の値が予め保持されている記憶手段であ
る。乗算手段234は、剰余算手段232の出力値に応
じた値を巾乗記憶手段233から読み出し、該読出値を
当該周波数グループに含まれる各スペクトル信号に乗じ
る演算手段である。論理シフト手段235は、乗算手段
234から出力された当該周波数グループに含まれる各
スペクトル信号を2進数とすると、割算手段231の出
力値に応じたビット数だけ右方向に論理シフトする演算
手段である。ここで剰余算手段232と乗算手段234
は、スケールファクタ調整手段220で調整されたスケ
ールファクタの値と整数Aとの剰余に応じた値を巾乗記
憶手段233から読み出し、読出値とスペクトル信号と
を乗じる剰余乗算手段の機能を有している。
【0030】以上のように構成された復号装置の動作に
ついて図2〜図5を用いて説明する。まず、図2のグル
ーピングスペクトル信号抽出手段200は、入力のビッ
トストリームから各スペクトル信号xを抽出する。スケ
ールファクタ抽出手段210は、入力のビットストリー
ムから、周波数グループごとのスケールファクタyを抽
出する。それらの抽出方法はISO/IEC13818
ー7(p51〜p56)に記載されている。
【0031】次に、第1のスケールファクタ調整手段2
20aは、スケールファクタ抽出手段210によって抽
出された第1の周波数グループのスケールファクタy1
の値を聴取者の好みに応じて調整する。その処理の一例
を図4を用いて説明する。まず、増幅率量子化手段22
1で、聴取者の好みに応じて設定された増幅率を入力
し、その値を2∧(1/4)の分解能で対数軸上で量子
化する。例えば、聴取者が設定した増幅率が2.1倍で
あったとする。 log2 (2.1) =1.070389 4*1.070389 =4.281557 int(4.281557)=4 であるから、2.1を2∧(1/4)の分解能で対数軸
上で量子化した値は4となる。つまり、聴取者が設定し
た増幅率を2∧(1/4)の分解能で対数軸上で量子化
するということは、聴取者が設定した増幅率が、1.5
dBを1単位とした場合、何単位分に相当するかを求め
ることに他ならない。
【0032】このようにして求められた量子化された増
幅率と、スケールファクタ抽出手段210によって抽出
されたスケールファクタy1の値とを加算手段222で
加算する。ここで注意することは、AAC符号化方式で
は、スケールファクタyは各周波数グループに含まれる
スペクトル信号の元々の振幅の大きさの代表値を2∧
(1/4)の分解能で対数軸上で量子化した値であると
いうことである。よって、聴取者が設定した増幅率の量
子化値をスケールファクタy1に加算することは、スケ
ールファクタ値を聴取者の好みの増幅率で増幅したと同
様の意味になるのである。
【0033】次に、第2のスケールファクタ調整手段2
20bでも、第1のスケールファクタ調整手段220a
と同様の処理を行い、第2の周波数グループのスケール
ファクタy2の値を聴取者の好みに応じて調整する。以
下同様に、第49のスケールファクタ調整手段までが同
様の動作をする。
【0034】次に、第1のスペクトル信号増幅手段23
0aで、第1のスケールファクタ調整手段220aによ
って調整されたスケールファクタy’の値に応じて第1
の周波数グループの各スペクトル信号を増幅する。各ス
ペクトル信号を増幅することは、スケールファクタ値が
yiである場合、各スペクトル信号xiに2∧(yi/
4)を乗ずることである。この処理を本実施の形態では
図5に示すような方法で行っている。
【0035】まず剰余算手段232は、調整されたスケ
ールファクタy’の値を4で除算して剰余値を求める。
4との剰余を求める処理は、3との論理積を求めること
で容易に実現できる。即ち4の2進数値と3の2進数値
とに対して、各桁単位で論理積をとると、演算結果が剰
余値になる。次に、上記のようにして求められた剰余値
に応じた値を巾乗記憶手段233から読み出す。例えば
剰余値が0の場合は、2∧(0/4)を読み出し、1の
場合は2∧(1/4)を読み出す。更に、乗算手段23
4では、上記のように読み出された値を、当該周波数グ
ループに含まれる各スペクトル信号に乗じる。
【0036】一方、割算手段231は、調整されたスケ
ールファクタy’の値を4で割り、その商を求める。4
で割った商を求める処理は、2ビット右シフト処理をす
ることによって容易に実現できる。この割算手段231
の出力を受けて、論理シフト手段235は、当該周波数
グループに含まれる各スペクトル信号を、割算手段23
1の出力値に応じたビット数だけ右方向に論理シフトす
る。
【0037】例えば、調整されたスケールファクタy’
の値が9である場合、第1のスペクトル信号増幅手段2
30aは以下のように動作する。まず、9に対する4の
剰余値は1であるので、巾乗記憶手段233から2∧
(1/4)の値を読み出す。そして、この値を各スペク
トル信号に乗算する。そのように乗算されたスペクトル
信号は、9に対する4の商が2であるので、論理シフト
手段235で少数点が2ビット右にシフトされる。こう
して各スペクトル信号が2∧(9/4)倍される。
【0038】第1のスペクトル信号増幅手段230a
は、第1の周波数グループに対応するものであり、第1
の周波数グループに含まれる周波数スペクトル信号は、
図3に示すように、最低域の周波数スペクトルからの順
次4本の周波数スペクトルであるので、これら4本の周
波数スペクトル信号が、上記のような方法で増幅され
る。
【0039】尚、本実施の形態ではまず剰余値に応じて
乗算処理をし、その後、商に応じて論理シフト処理して
いるが、最初に商に応じて論理シフト処理し、その後、
剰余値に応じて乗算処理してもよい。
【0040】次に、第2のスペクトル信号増幅手段23
0bで、第2のスケールファクタ調整手段220bによ
って調整されたスケールファクタ値に応じた値で、第2
の周波数グループの各スペクトル信号を増幅する。この
動作は、第1のスペクトル信号増幅手段230aの動作
と同様である。ここで増幅されるスペクトル信号は、図
3に示すように第1の周波数グループに続く周波数領域
の4本の周波数スペクトル信号、即ち第2の周波数グル
ープに含まれる周波数スペクトル信号である。
【0041】以下、各周波数グループに対して、当該周
波数グループに含まれる周波数スペクトル信号が同様に
増幅される。最後に、変換手段240は増幅されたスペ
クトル信号を時間軸信号に変換してPCMオーディオ信
号を出力する。MPEG2AAC方式では、変換手段2
40での変換処理は逆MDCT変換を行うことに他なら
ない。
【0042】以上のように本実施の形態によれば、MP
EG2−AAC方式の符号化データに対し、聴取者の好
みに応じた周波数イコライジング処理を、少ないメモリ
量及び少ない演算量で行うことができる。
【0043】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3における復号装置について、図6及び図7を参照しつ
つ説明する。本実施の形態の復号装置は、実施の形態2
の復号装置に対して聴取者からの振幅調整の要求信号を
受け取る機能を付加したものである。前記の要求信号と
は、聴取者が要求するイコライジング特性をパターン化
し、そのパターンの種別を示すインデックス信号とす
る。
【0044】図6は本実施の形態の復号装置の構成図で
あり、グルーピングスペクトル信号抽出手段200と、
スケールファクタ抽出手段210と、第1のスケールフ
ァクタ調整手段220a、第2のスケールファクタ調整
手段220b・・・と、第1のスペクトル信号増幅手段
230a、第2のスペクトル信号増幅手段230b・・
・と、変換手段240とが設けられていることは実施の
形態2と同様である。
【0045】本実施の形態の復号装置には、図2に示す
ものと異なり、各スケールファクタ調整手段220の入
力部に、要求信号受信手段251と要求信号変換手段2
52が設けられている。要求信号受信手段251は聴取
者から、各スペトル信号の振幅調整の要求信号をインデ
ックス番号で受け取る受信手段である。要求信号変換手
段252は要求信号受信手段251で獲得されたイコラ
イジング特性、即ちインデックス番号を各周波数グルー
プ毎の量子化済みの増幅率に変換して、各スケールファ
クタ調整手段220に与える変換手段である。イコライ
ジングの調整パタンとしては、例えば図7に示したよう
なパターンがROMテーブルに予め用意されているもの
とする。
【0046】このように構成された復号装置の動作につ
いて、実施の形態2と異なる部分についてのみ説明す
る。例えば聴取者が、入力ビットストリームを介してし
て入力されたオーディオ信号に対して、低域成分を強調
し、高域成分を減衰させたいとき、図7のインデックス
(index )番号1を選択したとする。この結果は図示し
ないリモートコントロール装置を介して要求信号受信手
段251に送信される。要求信号変換手段252はイン
デックス番号1が与えられると、周波数グループ1に対
してスケールファクタ補正値6を出力し、第1のスケー
ルファクタ調整手段220aに与える。また周波数グル
ープ2に対してスケールファクタ補正値6を出力し、第
2のスケールファクタ調整手段220bに与える。また
周波数グループ44に対してスケールファクタ補正値−
2を出力し、第44のスケールファクタ調整手段に与え
るという具合である。
【0047】このような周波数特性の補正は、オーディ
オ信号をスピーカ装置を用いて低レベルで聴取するとき
のラウドネスコントロールである。また聴取者が入力ビ
ットストリームを介してして入力されたオーディイオ信
号に対して、中低域成分を減衰させ、高域成分を強調す
るとき、図7のインデックス番号8を選択する。この場
合の動作も前記の調整と同様に行われる。このようにす
れば、個々のスケールファクタ調整手段内で、聴取者か
ら与えられた増幅率の対数軸上での量子化を行う必要が
なくなり、音質調整の操作性が向上する。
【0048】(実施の形態4)次に本発明の実施の形態
4における復号装置について、図面を参照しながら説明
する。図7は本実施の形態の復号装置の構成を示すブロ
ック図であり、入力されるビットストリームは実施の形
態2と同じものとする。図8において、グルーピングス
ペクトル信号抽出手段600は、入力のビットストリー
ムから各スペクトル信号を抽出する抽出手段である。ス
ケールファクタ抽出手段610は、入力のビットストリ
ームから周波数グループごとのスケールファクタを抽出
する抽出手段である。第1のスケールファクタ調整手段
620aは、スケールファクタ抽出手段610によって
抽出された第1の周波数グループのスケールファクタy
1の値を、聴取者の好みに応じて調整する調整手段であ
る。第2のスケールファクタ調整手段620bは、スケ
ールファクタ抽出手段610によって抽出された第2の
周波数グループのスケールファクタy2の値を、聴取者
の好みに応じて調整する調整手段である。このような機
能を持つスケールファクタ調整手段が、第49のスケー
ルファクタ調整手段まで設けられている。
【0049】第1のスペクトル信号増幅手段630a
は、第1のスケールファクタ調整手段620aによって
調整されたスケールファクタ値y’1に応じた値で、グ
ルーピングスペクトル信号抽出手段600から出力され
た第1の周波数グループの各スペクトル信号を増幅する
増幅手段である。第2のスペクトル信号増幅手段630
bは、第2のスケールファクタ調整手段620bによっ
て調整されたスケールファクタ値y’2に応じた値で、
グルーピングスペクトル信号抽出手段600から出力さ
れた第2の周波数グループの各スペクトル信号を増幅す
る増幅手段である。このような機能を持つスペクトル信
号増幅手段が第49のスペクトル信号増幅手段まで設け
られている。変換手段640は、各スペクトル信号増幅
手段630a,630b・・・で増幅されたスペクトル
信号を合成して時間軸信号に変換し、PCMオーディオ
信号を出力する変換手段である。
【0050】図9は、各スケールファクタ調整手段62
0の構成を示すブロック図である。増幅率量子化手段6
21は、Bを整数値とするとき、聴取者の好みに応じて
設定された増幅率を入力し、その値を2∧(1/(4*
B))の分解能で対数軸上で量子化する量子化手段であ
る。加算手段622は、対数軸上で量子化された増幅率
と、スケールファクタ抽出手段610によって抽出され
たスケールファクタの値をB倍した値とを加算する加算
手段である。
【0051】図10はスペクトル信号増幅手段630の
構成を示すブロック図である。割算手段631は、調整
されたスケールファクタy’の値を(4*B)で割り、
商を求める割算手段である。剰余算手段632は、調整
されたスケールファクタy’に対する(4*B)の剰余
を求める剰余算手段である。巾乗記憶手段633は、2
∧(0/(4*B))〜2∧((4*B−1)/(4*
B))までの値が予め保持されている記憶手段である。
乗算手段634は、剰余算手段632の出力値に応じた
値を、巾乗記憶手段633から読み出し、読出値を当該
周波数グループに含まれる各スペクトル信号に乗じる乗
算手段である。論理シフト手段635は、乗算手段63
4から出力された当該周波数グループに含まれる各スペ
クトル信号を、割算手段631の出力値に応じた値の分
だけ論理シフトするシフト手段である。ここで剰余算手
段632と乗算手段634は、スケールファクタ調整手
段620で調整されたスケールファクタの値と整数Aと
の剰余に応じた値を巾乗記憶手段633から読み出し、
読出値とスペクトル信号とを乗じる剰余乗算手段の機能
を有している。
【0052】以上のように構成された復号装置の動作に
ついて図3、図8、図9、図10を用いて説明する。本
実施の形態では、説明を簡単化するためにBの値を4と
する。増幅率の調整を更に細かい分解能で行う場合は、
Bを4より大きな値に設定すればよい。またそれ程細か
い分解能を必要としない場合は、Bを4より小さい値に
設定すればよい。まず、図8のスケールファクタ抽出手
段610は、入力のビットストリームから周波数グルー
プごとのスケールファクタyを抽出する。またグルーピ
ングスペクトル信号抽出手段600は各スペクトル信号
xを抽出する。その方法はISO/IEC13818ー
7(p51〜p56)に開示されている。
【0053】次に、第1のスケールファクタ調整手段6
20aは、スケールファクタ抽出手段610によって抽
出された第1の周波数グループのスケールファクタの値
y1を聴取者の好みに応じて調整する。その処理の一例
を図9を用いて説明する。まず、増幅率量子化手段62
1は、聴取者の好みに応じて設定された増幅率を入力
し、その値を2∧(1/16)の分解能で対数軸上で量
子化する。例えば、聴取者が設定した増幅率が2.1倍
であったとする。 log2 (2.1) =1.070389 16*1.070389 =17.12623 int(17.12623)=17 であるから、2.1を、2∧(1/16)の分解能で対
数軸上で量子化した値は17となる。つまり、聴取者が
設定した増幅率を2∧(1/16)の分解能で対数軸上
で量子化するということは、聴取者が設定した増幅率
を、0.375dBを1単位とした場合、何単位分に相
当するかを求めることに他ならない。そのようにして求
められた増幅率と、スケールファクタ抽出手段610に
よって抽出されたスケールファクタの値を4倍した値と
を加算手段622で加算する。
【0054】ここで注意することは、AAC符号化方式
のスケールファクタは各周波数グループに含まれるスペ
クトル信号の元々の振幅の大きさの代表値を、2∧(1
/4)の分解能で対数軸上で量子化した値であるという
ことである。一方、聴取者が設定した増幅率は、上記の
ように2∧(1/16)の分解能で対数軸上で量子化し
たものである。聴取者が設定した増幅率の量子化値を、
スケールファクタを4倍した値で加算することは、スケ
ールファクタ値を聴取者の好みの増幅率で増幅した値
を、2∧(1/16)の分解能で対数軸上で量子化した
と同様の意味になるのである。
【0055】次に、第2のスケールファクタ調整手段6
20bでも、第1のスケールファクタ調整手段620a
と同様の処理を行い、第2の周波数グループのスケール
ファクタy2の値を聴取者の好みに応じて調整する。以
下第49のスケールファクタ調整手段までが同様の動作
をする。
【0056】次に、第1のスペクトル信号増幅手段63
0aは、第1のスケールファクタ調整手段620aによ
って調整されたスケールファクタ値に応じて、第1の周
波数グループの各スペクトル信号を増幅する。先にも述
べたように、調整済みのスケールファクタy’は、各周
波数グループに含まれるスペクトル信号の振幅の大きさ
の代表値を、2∧(1/16)の分解能で対数軸上で量
子化した値となっている。例えばここで、調整済みのス
ケールファクタ値y’がSである場合、各スペクトル信
号を増幅処理することは、各スペクトル信号に2∧(S
/16)を乗ずると言うことに他ならない。この処理を
図10に示すような方法で行う。
【0057】まず剰余算手段632は、調整されたスケ
ールファクタy’を16で除算し、その剰余値を求め
る。16との剰余を求める処理は15との論理積を求め
ることで容易に実現できる。次に、乗算手段634は上
記のようにして求められた剰余値に応じた値を巾乗記憶
手段633から読み出す。剰余値が0の場合は2∧(0
/16)を読み出し、剰余値1の場合は2∧(1/1
6)を読み出し、剰余値Nの場合は2∧(N/16)を
読み出す。更に、乗算手段634は読み出した値を当該
周波数グループに含まれる各スペクトル信号に乗じる。
【0058】一方、割算手段631は、調整されたスケ
ールファクタy’の値を16で割り、商を求める。この
商を求める処理は、4ビットの右シフト処理をすること
によって容易に実現できる。この割算手段631の出力
を受けて、論理シフト手段635は、当該周波数グルー
プに含まれる各スペクトル信号を割算手段631の出力
値に応じた値の分だけ論理シフトする。例えば、調整さ
れたスケールファクタの値が41である場合、第1のス
ペクトル信号増幅手段630aは次のように動作する。
まず、41に対する16の剰余値は9であるので、2∧
(9/16)の値が読み出され、各スペクトル信号に乗
算される。このようにして得られたスペクトル信号は、
論理シフト手段635で少数点が2ビットだけ右シフト
される。こうして各スペクトル信号が2∧(41/1
6)倍される。
【0059】第1のスペクトル信号増幅手段630a
は、第1の周波数グループに対応するものであり、第1
の周波数グループに含まれる周波数スペクトル信号は、
図3に示すように最低域の周波数スペクトルからの順次
4本の周波数スペクトルである。これら4本の周波数ス
ペクトル信号が上記のような方法で増幅される。
【0060】本実施の形態では、まず剰余値に応じた値
で乗算処理し、その後に商に応じた値で論理シフト処理
した。しかし、最初に商に応じた値で論理シフト処理
し、その後、剰余値に応じた値で乗算処理をしてもよ
い。
【0061】次に、第2のスペクトル信号増幅手段63
0bは、第2のスケールファクタ調整手段620bによ
って調整されたスケールファクタ値y’2に応じた値
で、第2の周波数グループの各スペクトル信号を増幅す
る。この動作は、第1のスペクトル信号増幅手段630
aの動作と同様である。以下同様に、当該周波数グルー
プに含まれる周波数スペクトル信号が増幅される。最後
に、変換手段640は増幅されたスペクトル信号を時間
軸信号に変換し、PCMオーディオ信号を出力する。M
PEG2AAC方式では、変換手段640で変換処理は
逆MDCT変換を行うことに他ならない。
【0062】以上のように、本実施の形態によれば、M
PEG2−AAC方式の符号化データに対し、聴取者の
好みに応じた周波数イコライジング処理を少ないメモリ
量及び少ない演算量で行うことができる。さらに、聴取
者が好みによって設定する増幅率が、MPEG2−AA
C方式のスケールファクタの定義によって与えられる増
幅率の分解能より細かい場合でも、それに応じた増幅率
の調整が行える。
【0063】尚本実施の形態2〜4では、増幅率を調整
できる周波数分解能は、周波数グループで規定される周
波数単位となる。即ち図3に示したように、少なくとも
1つの周波数グループに4本の周波数スペクトルが含ま
れているので、サンプリング周波数が48kHzの場
合、(48000/2)*4/1024=93.75の
計算により、周波数分解能は93.75Hzとなる。
【0064】そこで、数100Hz以下の低い周波数領
域において、更に細かい周波数分解能で各スペクトル信
号の増幅率を調整したい場合は、例えば、第1の周波数
グループと、第2の周波数グループについては、当該の
スケールファクタ調整手段又はスペクトル信号増幅手段
に低域調整手段を設け、当該グループに含まれる個々の
スペクトル信号の増幅率の調整値を設定して乗ずるよう
にしてもよい。この場合でも、それ以上の高周波数にお
いては、細かい周波数分解能は不要であるので、本実施
の形態で示したように、周波数グループ単位で増幅率の
調整を行うことで十分である。
【0065】
【発明の効果】請求項1記載の復号装置によれば、各周
波数に分解されたスペクトル信号に対し、聴取者の好み
に応じた周波数特性に調整することができる。
【0066】請求項2〜10記載の復号装置によれば、
MPEG2−AAC方式の符号化データに対し、聴取者
の好みに応じた周波数イコライジング処理を少ないメモ
リ量、少ない演算量で行うことができる。
【0067】特に請求項6,7記載の復号装置によれ
ば、聴取者が好みによって設定する増幅率が、MPEG
2−AAC方式のスケールファクタの定義によって与え
られる増幅率の分解能より細かい場合でも、それに応じ
た増幅率の調整が行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における復号装置の構成
図である。
【図2】本発明の実施の形態2における復号装置の構成
図である。
【図3】MPEG2オーディオ規格AAC方式におい
て、周波数グループと夫々の周波数グループに含まれる
周波数スペクトル信号との関係の一例を示した説明図で
ある。
【図4】実施の形態2の復号装置におけるスケールファ
クタ調整手段のブロック図である。
【図5】実施の形態2の復号装置におけるスペクトル信
号増幅手段のブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態3における復号装置の構成
図である。
【図7】実施の形態3における復号装置において、予め
用意された周波数レベル調整パターンと、そのインデッ
クスを示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態4における復号装置の構成
図である。
【図9】実施の形態4の復号装置におけるスケールファ
クタ調整手段のブロック図である。
【図10】実施の形態5の復号装置におけるスペクトル
信号増幅手段のブロック図である。
【図11】従来例の復号装置の構成図である。
【符号の説明】
100 スペクトル信号抽出手段 110 周波数グルーピング手段 120 増幅率調整手段 121a,121b 増幅率調整器 130 スペクトル信号増幅手段 131a,131b スペクトル信号増幅器 140,240,640 変換手段 200,600 グルーピングスペクトル信号抽出手段 210,610 スケールファクタ抽出手段 220a,620a 第1のスケールファクタ調整手段 220b,620b 第2のスケールファクタ調整手段 230a,630a 第1のスペクトル信号増幅手段 230b,630b 第2のスペクトル信号増幅手段 221,621 増幅率量子化手段 222,622 加算手段 231,631 割算手段 232,632 剰余算手段 233,633 巾乗記憶手段 234,634 乗算手段 235,635 論理シフト手段 251 要求信号受信手段 252 要求信号変換手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片山 崇 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 阿部 一任 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松本 正治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 川村 明久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 西尾 孝祐 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 符号化されたN本のスペクトル信号が含
    まれているビットストリームを復号化する復号装置であ
    って、 前記ビットストリームから、N本のスペクトル信号を抽
    出するスペクトル信号抽出手段と、 前記スペクトル信号抽出手段で抽出されたN本のスペク
    トル信号をM個の周波数グループに分割する周波数グル
    ーピング手段と、 前記周波数グルーピング手段でグループ分けされた各周
    波数グループ毎のスペクトル信号の増幅率を、聴取者の
    好みに応じて調整する増幅率調整手段と、 前記増幅率調整手段で調整された増幅率で、前記周波数
    グルーピング手段で得られた夫々の周波数グループ毎の
    各スペクトル信号を増幅するスペクトル信号増幅手段
    と、 前記スペクトル信号増幅手段で増幅されたスペクトル信
    号を時間軸信号に変換する変換手段と、を具備すること
    を特徴とする復号装置。
  2. 【請求項2】 N本のスペクトル信号をM個の周波数グ
    ループに分割した場合に、夫々の周波数グループ内に含
    まれる複数のスペクトル信号の振幅の代表値を符号化し
    た値をスケールファクタとするとき、符号化されたN本
    のスペクトル信号と前記スケールファクタとが含まれて
    いるビットストリームを復号化する復号装置であって、 前記ビットストリームから各スペクトル信号を抽出し、
    N本のスペクトル信号をM個の周波数グループに分割す
    るグルーピングスペクトル信号抽出手段と、 前記ビットストリームから各周波数グループごとのスケ
    ールファクタを抽出するスケールファクタ抽出手段と、 前記スケールファクタ抽出手段によって抽出されたスケ
    ールファクタの値を、聴取者の好みに応じて調整するス
    ケールファクタ調整手段と、 前記スケールファクタ調整手段で調整されたスケールフ
    ァクタ値に応じた値で、前記グルーピングスペクトル信
    号抽出手段で抽出された夫々の周波数グループ毎の各ス
    ペクトル信号を増幅するスペクトル信号増幅手段と、 前記スペクトル信号増幅手段で増幅されたスペクトル信
    号を時間軸信号に変換する変換手段と、を具備すること
    を特徴とする復号装置。
  3. 【請求項3】 前記スケールファクタ調整手段は、 巾乗記号を∧とし、Aを整数値とするとき、前記スケー
    ルファクタが、各周波数グループに含まれるスペクトル
    信号の振幅の大きさの代表値を2∧(1/A)の分解能
    で対数軸上で量子化した値である場合に、聴取者の好み
    に応じて調整されるべき各周波数グループ毎のスペクト
    ルの増幅率を、2∧(1/A)の分解能で対数軸上で量
    子化し、該量子化された増幅率と前記スケールファクタ
    抽出手段によって抽出されたスケールファクタの値とを
    加算することによってスケールファクタ値を調整するも
    のであることを特徴とする請求項2記載の復号装置。
  4. 【請求項4】 前記スケールファクタ調整手段は、 巾乗記号を∧とし、Aを整数とするとき、前記スケール
    ファクタが、各周波数グループに含まれるスペクトル信
    号の振幅の大きさの代表値を2∧(1/A)の分解能で
    対数軸上で量子化した値である場合に、聴取者の好みに
    応じて調整されるべき各周波数グループ毎のスペクトル
    の増幅率を、2∧(1/A)の分解能で対数軸上で量子
    化し、該量子化された増幅率と前記スケールファクタ抽
    出手段によって抽出されたスケールファクタの値とを加
    算することによってスケールファクタ値を調整するもの
    であり、 前記スペクトル信号増幅手段は、 少なくとも2∧(1/A)〜2∧((A−1)/A)ま
    での値が予め保持されている巾乗記憶手段と、 前記スケールファクタ調整手段で調整されたスケールフ
    ァクタの値と前記整数Aとの剰余に応じた値を前記巾乗
    記憶手段から読み出し、前記読出値とスペクトル信号と
    を乗じる剰余乗算手段と、 前記スケールファクタ調整手段で調整されたスケールフ
    ァクタの値とAとの商に応じた値の分だけスペクトル信
    号を論理シフトする論理シフト手段と、を有するもので
    あることを特徴とする請求項2記載の復号装置。
  5. 【請求項5】 前記剰余乗算手段は、 前記整数Aの値を4とすると、前記調整されたスケール
    ファクタ値と3との論理積に応じた値を前記巾乗記憶手
    段から読み出し、前記読出値とスペクトル信号とを乗じ
    るものであり、 前記論理シフト手段は、 前記スケールファクタ調整手段で調整されたスケールフ
    ァクタの値を2ビット右シフトした値の分だけスペクト
    ル信号を論理シフトするものであることを特徴とする請
    求項4記載の復号装置。
  6. 【請求項6】 前記スケールファクタ調整手段は、 前記スケールファクタが、各周波数グループに含まれる
    スペクトル信号の振幅の大きさの代表値を2∧(1/
    A)の分解能で対数軸上で量子化した値である場合に、
    聴取者の好みに応じて調整されるべき各周波数グループ
    毎のスペクトルの増幅率を、2∧(1/(A・B))の
    分解能で対数軸上で量子化し、該量子化された増幅率と
    前記スケールファクタ抽出手段によって抽出されたスケ
    ールファクタの値をB倍した値とを加算することによっ
    て、前記スケールファクタ値を調整するものであり、 前記スペクトル信号増幅手段は、 少なくとも2∧(1/(A・B))〜2∧(((A・
    B)−1)/(A・B))までの値が予め保持されてい
    る巾乗記憶手段と、 前記スケールファクタ調整手段により調整されたスケー
    ルファクタの値と(A・B)との剰余に応じた値を前記
    巾乗記憶手段から読み出し、前記読出値とスペクトル信
    号とを乗じる剰余乗算手段と、 前記スケールファクタ調整手段により調整されたスケー
    ルファクタの値と(A・B)との商に応じた値の分だけ
    スペクトル信号を論理シフトする論理シフト手段と、を
    有するものであることを特徴とする請求項2記載の復号
    装置。
  7. 【請求項7】 前記剰余乗算手段は、 整数Aの値を4とし、Bの値を2∧b(bは0又は正の
    整数)とするとき、前記スケールファクタ調整手段によ
    り調整されたスケールファクタ値と2∧(2+b)−1
    との論理積に応じた値を前記巾乗記憶手段から読み出
    し、該読出値とスペクトル信号とを乗じるものであり、 前記論理シフト手段は、 前記スケールファクタ調整手段により調整されたスケー
    ルファクタの値を(2+b)ビット右シフトした値の分
    だけスペクトル信号を論理シフトするものであることを
    特徴とする請求項6記載の復号装置。
  8. 【請求項8】 聴取者からの振幅調整の要求信号を受け
    取る要求信号受信手段と、 前記要求信号受信手段で受信した要求信号の値を各周波
    数グループ毎の量子化済みの増幅率に変換する要求信号
    変換手段と、を設けたことを特徴とする請求項3〜7の
    いずれか1項記載の復号装置。
  9. 【請求項9】 前記要求信号変換手段は、 受信した要求信号の値を、各周波数グループ毎の量子化
    済みの増幅率に変換するROMテーブルを有することを
    特徴とする請求項8記載の復号装置。
  10. 【請求項10】 予め設定されている所定の周波数以下
    の周波数グループにおいては、周波数グループ内の個々
    のスペクトル信号に対し、聴取者からの要求に基づいた
    振幅調整を行う低域調整手段を設けたことを特徴とする
    請求項1〜9のいずれか1項記載の復号装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9337783B2 (en) 2012-05-29 2016-05-10 Fujitsu Limited Distortion compensation apparatus and distortion compensation method

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