JPH11326780A - 光学系較正装置 - Google Patents

光学系較正装置

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JPH11326780A
JPH11326780A JP10153916A JP15391698A JPH11326780A JP H11326780 A JPH11326780 A JP H11326780A JP 10153916 A JP10153916 A JP 10153916A JP 15391698 A JP15391698 A JP 15391698A JP H11326780 A JPH11326780 A JP H11326780A
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JP
Japan
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optical
optical system
light
telescope
wavelength
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Application number
JP10153916A
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English (en)
Inventor
Kaori Mukai
香織 向井
Hironobu Sakuta
博伸 作田
Masato Shibuya
眞人 渋谷
Shinji Miura
紳治 三浦
Kenichi Kodama
賢一 児玉
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学系の位置変化、特に望遠鏡光学系のミス
アライメントを正確に測定し、較正する事ができる光学
系較正装置を提供すること。 【解決手段】 光束を照射するための光源6と、光源か
らの光束を分割するための光分割部材BSと、被観察物
を観察するための望遠鏡光学系1、3に設けられ、光分
割部材で分割された一方の光束を反射するための測定用
光学部材2a等と、光分割部材で分割された他方の光束
を反射するための参照用光学部材4a等と、測定用光学
部材からの反射光と参照用光学部材からの反射光との干
渉縞を解析し、望遠鏡光学系の位置を求める演算処理部
PCと、を有する光学系較正装置において、参照用光学
部材は前記光分割部材の近傍に設けられ、光源からの光
束の波長を測定又は安定化するための波長較正部7を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、能動光学的な手法
で光学系のアライメント、特に再アライメントをする際
のミスアライメント検出用の干渉計に関する。
【0002】
【従来の技術】大口径望遠鏡を人工衛星に搭載する場
合、ロケット打ち上げ時の衝撃、振動等の外部要因又は
望遠鏡の自重等による内部要因により望遠鏡光学系の幾
何学的な配置の誤差、すなわちミスアライメントが生じ
る場合がある。望遠鏡光学系にかかるミスアライメント
が生ずると、人工衛星の軌道上から目標を観測する場合
に、その光学性能を十分に発揮できない。このため、種
々の能動光学的な再アライメント手法が提案されてい
る。
【0003】図6はSPIE誌、Vol.1532(第
215頁〜229頁)に開示された望遠鏡光学系用ミス
アライメント検出用干渉計の概略構成を示す図である。
主鏡PMと、該主鏡に支持部材TSを介して支持されて
いる副鏡SMより構成されるカセグレンタイプの望遠鏡
において、トワイマン・グリーン型の2波長干渉計によ
って主鏡PMのミスアライメントの検出を行っている。
副鏡SMの周辺部には3つの干渉計ヘッドHが設置され
ている。図7に基づいて干渉計部分の構成をさらに詳し
く説明する。2波長のレーザー照明はファイバFBを経
由して干渉計ヘッドHへ伝達される。図示しない光源と
検出器を含むアセンブリABLからのレーザー光は、コ
リメートレンズCLにより光軸にほぼ平行な光束にさ
れ、ビームスプリッタBSへ入射する。ビームスプリッ
タBSで分割された光束のうち反射した光束は参照光、
透過した他方の光束は測定光となる。測定光はバイナリ
オプティクスであるビームスライサBSLにより多数の
細い光束に分割される。ここでビームスライサBSLは
回折光学素子で作ることが可能である。各々の細い光束
は主鏡PMに設置された複数の測定用レトロリフレクタ
SPRの方向に回折され、該レトロリフレクタで反射し
て往路と同じ光路を通り戻ってくる。反射してきた各々
の細い光束は再びビームスライサBSLを再び通過し、
ビームスプリッタBSの方向に回折する。ビームスライ
サBSLはガラス基板にエッチングされた線型位相格子
である多数の副アパーチャから構成されている。また、
参照光は主鏡PMの中心に設置された参照用レトロリフ
レクタRRの方向へ出射された後、該参照用レトロリフ
レクタRRで反射し、往路と同じ光路を戻ってくる。次
に、測定光と参照光はレンズアレイLAで分割され、そ
の干渉光をアセンブリABL内の検出器で測定する。干
渉光は参照光と測定光の光路長の差によって、強め合う
か、又は弱め合うかする。このため、干渉縞の強度分布
を解析することで参照光に対する測定光の位相差を算出
することができる。そして、ロケット打ち上げ前に測定
して記憶されている位相差と打ち上げ後に測定した位相
差とを比較することで、測定用レトロリフレクタSPR
が設けられている主鏡のロケット打ち上げ時の衝撃等に
よる変位を求めることができる。また、干渉計ヘッドH
を3つ設けることにより、測定用レトロリフレクタSP
Rの3次元的な位置を測定することができる。したがっ
て、ロケット打ち上げ時の衝撃、振動等に起因する参照
用レトロレフレクタRRに対する主鏡PMの変位を測定
することができ、該測定結果に基づいてアクチュエータ
等で主鏡PMの位置を制御することでミス・アライメン
トを補正できる。
【0004】一般的に測長用レーザー干渉計は、干渉計
ヘッドと被検面との間の光路長と、干渉計ヘッドと参照
面との間の光路長との光路長差の変位を計測するもので
ある。しかし、この光路長差に含まれるレーザー光の波
長の整数倍の成分を特定することはできない。このた
め、時間的に不連続な干渉計測を複数回行う場合、例え
ば1回目の測定後、所定時間が経過した後2回目の測定
を行なうような場合、前記光路長差がレーザー光の波長
以上に変化すると正確に被検面の変位を測定できない。
ここで、ロケット打ち上げ時の振動などによる光学系の
ミスアライメントは数μm程度のオーダになると考えら
ので、可視のレーザーなどでは波長が短かすぎて測定で
きない。このため、2種類の異なる波長を使うことによ
り合成波長が十数μmになるようなレーザー光源を使う
ことを考える。2つの異なる波長をそれぞれλ1、λ2
するとき、合成波長Λは次式(1)、 Λ=λ1・λ2/|λ1−λ2|>5〜7μm (1) を満足するようにする。かかる異なる2波長を用いる干
渉計では、測定面の光路長の変化が個々のレーザーの波
長以上のオーダーになるので、その光路長の変化に含ま
れる個々のレーザー光の波数を決定する必要がある。該
決定を正しく行うためには、個々のレーザーの発振波長
に所定の安定性がなければならない。
【0005】Applied Optics誌 Vo
l.30 No.28(第4026頁〜第4033頁)
によると、レーザの波長安定性Δλ/λは、次式
(2)、 Δλ/λ<(λ/L)・(λ/8Λ−Δm/2) (2) を満足する必要がある。ここで、λはレーザーの波長、
Δλはレーザーの波長の不精確さ、Λは2波長の合成波
長、Lは干渉計ヘッドから参照面と測定面までの距離の
差(片道)、Δmは参照光と測定光の光路長に含まれる
波数の不精確さをそれぞれ表している。例えば、L=2
50mm、Δm=0.005、レーザーの波長が785
nmと828nm、合成波長Λが約15μmの場合、波
長安定度Δλ/λは約10-8となる。そして、レーザー
発振波長、例えばレーザダイオードの発振波長の波長安
定度を緩和するために、参照光と測定光の光路長の差L
が小さくなるように、参照用レトロリフレクタRRは主
鏡PM近傍に配置されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】干渉計で測定される位
相は参照面を基準としているため、参照面がロケットの
打ち上げ時の衝撃、振動等により変位すると正確な干渉
測定を行なう事ができない。特に、高分解能の観測が要
求される望遠鏡光学系では、口径の大きい望遠鏡が必要
となるため、主鏡PMと副鏡SMとの間の距離が数メー
トルになる望遠鏡もある。このような望遠鏡では、ロケ
ット打ち上げ時の衝撃、振動等による光学系のミスアラ
イメントのオーダーは数μm程度になると考えられる。
このとき、要求される光学系の部品位置精度は1μm以
下である。したがって、干渉計ヘッドHに対する参照面
の位置変位は、ロケットの打ち上げ等の衝撃、振動等が
発生した場合でも、数〜1μmに比較して無視できる程
度のオーダーの変位であることが必要である。そして、
参照面を主鏡PM等の干渉計ヘッドHから離れた位置に
配置すると、干渉計ヘッドHと参照面との距離が大きく
なるので、その光路長が変化しないようにするのは困難
であり問題である。
【0007】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であり、光学系の位置変化、特に人工衛星等に搭載され
る望遠鏡光学系のミスアライメントを正確に測定し、較
正する事ができる光学系較正装置を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明では、光束を照射するための光
源(6)と、前記光源からの光束を分割するための光分
割部材(BS)と、被観察物を観察するための望遠鏡光
学系(1、3)に設けられ、前記光分割部材で分割され
た一方の光束を反射するための測定用光学部材(2a、
2b、2c)と、前記光分割部材で分割された他方の光
束を反射するための参照用光学部材(4a、4b、4
c)と、前記測定用光学部材からの反射光と前記参照用
光学部材からの反射光との干渉縞を解析し、前記望遠鏡
光学系の位置を求める演算処理部(PC)と、を有する
光学系較正装置において、前記参照用光学部材は前記光
分割部材の近傍に設けられ、前記光源からの光束の波長
を測定又は安定化するための波長較正部7を有すること
を特徴とする。
【0009】また、請求項2記載の発明では、前記望遠
鏡は複数の光学部材からなる反射系又は反射屈折系であ
り、一つの光学部材に少なくとも3つの前記参照用光学
部材(4a、4b、4c)が設けられており、その他の
光学部材に複数の前記測定用光学部材(2a、2b、2
c)が設けられていることを特徴とする。
【0010】また、請求項3記載の発明では、前記望遠
鏡光学系は主鏡(1)と副鏡(3)とからなるカセグレ
ン型望遠鏡であり、前記主鏡に複数の前記測定用光学部
材(2a、2b、2c)が設けられ、前記副鏡に少なく
とも3つの前記参照用光学部材(4a、4b、4c)が
設けられていることを特徴とする。
【0011】また、請求項4記載の発明では、前記望遠
鏡光学系が所定状態にあるときの第1の干渉測定結果を
記憶する記憶部(M)と、前記望遠鏡が他の状態にある
ときの第2の干渉測定結果と前記第1の干渉測定結果と
を比較する比較演算部(CMP)と、前記比較演算部の
比較結果に基づいて前記主鏡の位置を制御する較正制御
部(CC)と、をさらに有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の実施の形態を説明する。図1は本発明の実施形態にか
かる光学系較正装置の概略を示す図である。主鏡1と副
鏡3とからなるカセグレンタイプの望遠鏡において、主
鏡1には干渉計のための測定用レトロリフレクタ2a、
2b、2cが配置されている。該望遠鏡はロケットで打
ち上げられる人工衛星に搭載され、ロケット打ち上げ
後、大気圏内外で所定の観測に使用される。副鏡3には
参照用レトロリフレクタ4aと干渉計へッド5aが固定
されている。後述するように参照用レトロレフレクタと
干渉ヘッドは複数設けられているが、ここでは簡単のた
め他のものは省略している。光源である半導体レーザー
6から射出したレーザー光は波長較正ブロック7を透過
し、干渉計へッド5aに入射する。干渉計へッド5aは
上記従来技術で述べた干渉計へッドHと同様に、半導体
レーザ6からのレーザー光を平行光にするための不図示
のコリメータレンズCLと、該平行光を参照光と測定光
とに分割するための不図示のビームスプリッタBSとに
より構成されている。ビームスライサーBSLは、測定
光を主鏡1に取り付けられた複数の測定用レトロリフレ
クタ2a〜2cの方向に回折させる。該レトロリフレク
タ2a等で反射した光束はビームスライサBSLで再び
回折され、ビームスプリッタBSで反射され検出器8へ
入射する。一方、半導体レーザー6から射出して干渉計
ヘッド5a内のビームスプリッタBSで反射された参照
光は、副鏡3に取り付けられた参照用レトロリフレクタ
4aで反射され、再び干渉計ヘッド5a内のビームスプ
リッタBSへ入射し、該スプリッタBSを透過して検出
器8へ入射する。図2は、副鏡3を裏面から見た図であ
る。副鏡3の周りに3つの干渉計へッド5a、5b、5
cが円周上等間隔に固定されており、各干渉計へッドか
らの参照光を反射するための3つの参照用レトロリフレ
クタ4a、4b、4cが干渉計ヘッド5a、5b、5c
に対応して副鏡3の裏面に固定されている。検出器8
は、主鏡1に設けられた測定用レトロリフレクタ2a等
からの測定光と、副鏡3に設けられた参照用レトロリフ
レクタ4a等からの参照光との干渉により生ずる干渉縞
を検出する。そして、コンピュータPCは、該干渉縞の
強度分布に基づいて参照光と測定光との位相差を算出す
る。
【0013】次に、測定された位相差に基づいて望遠鏡
光学系を較正する手順を説明する。まず、ロケット打ち
上げ前に、第1回目の干渉測定を行ない、その第1の測
定結果をメモリMに記憶する。そして、ロケット打ち上
げ後に、第2回目の干渉測定を行なう。比較演算器CM
Pは、メモリMに記憶されているロケット打ち上げ前の
状態における第1の測定結果と、打ち上げ後の状態の第
2の測定結果とを比較する。これにより、ロケット打ち
上げ前後における主鏡1と副鏡3との相対的距離の変
化、即ち副鏡3に対する主鏡1の位置変化を求める事が
できる。アクチェータ駆動部CCは、前記比較結果に基
づいて主鏡1に設けられている複数のアクチュエータA
Cを制御し、望遠鏡光学系を較正することができる。
【0014】次に、主鏡1の位置変化を算出する手順を
説明する。各干渉計へッド5a、5b、5cの位置座標
をそれぞれ、 とし、任意の測定用レトロリフレクタ2a等の測定位置
座標をX=(x,y,z)とする。各干渉計ヘッドから
測定点Xまでの距離をそれぞれ、P1X=r1、P2X=
2、P3X=r3とすると、これらの距離は次式(3)
〜(5)、 で表すことができる。該距離P1X〜P3Xはロケット打
ち上げ前の状態で行なった第1の干渉測定によって予め
知る事ができる既知な値である。
【0015】次に、ロケット打ち上げ時の振動等によ
り、測定点Xの位置がロケット打ち上げ前の位置に比較
して(δx,δy,δz)だけ変化し、干渉計ヘッドか
ら測定点Xまでの距離が、それぞれ、 P1X=r1+δr1、 P2X=r2+δr2、 P3X=r3+δr3 となったとすると、これらの距離は、それぞれ次式
(6)〜(8)、 で表すことができる。ここで、干渉計ヘッドと測定点X
との相対的距離の変化量δr1、δr2、δr3は、ロケ
ット打ち上げ後の第2の干渉測定結果に基づいて算出す
ることができる。そして、測定点Xの位置変化量δx、
δy、δzを求めるために、(3)式と(6)式、
(4)式と(7)式、又は(5)式と(8)式とを用い
て、次式(9)〜(11)、 が得られる。さらに、(10)式−(9)式と、(9)
式+(10)式−2×(8)式から次式(12)、(1
3)、 が得られ、δx、δyを算出することができる。また、
δzは(11)式、(12)式を(5)式などに代入す
ることで得られる。
【0016】以上の手順により測定点Xの位置変化量
(δx,δy,δz)を算出することができる。そし
て、上述のように該位置変化量に基づいてアクチュエー
タ駆動部CCにより、主鏡1の背面に取り付けられたア
クチュエータACを制御して、主鏡1の位置を微調整す
ることにより望遠鏡光学系のミスアライメントを較正す
ることができる。また、副鏡3に対する主鏡1の傾き又
は変位を正確に測定するために、好ましくは、主鏡1に
は測定用レトロレフレクタを多数配置し、さらに3次元
的な変位を測定するために副鏡3には少なくとも3つ以
上の干渉計へッドを設ける事が好ましい。
【0017】次に、レーザ光の波長較正の方法について
図3に基づいて説明する。図3は、波長較正ブロック7
の構成を示す図である。半導体レーザ6からの光束の一
部をハーフミラーHMで分割し、フィルタFを透過後、
エタロンEに入射させる。次に、エタロンEを透過した
光束の光量を検出器DETで測定する。そして、検出器
DETで測定される光量が最大になるように、半導体レ
ーザー6の温度又は駆動電流を調整することにより、安
定した発振波長を得ることができる。
【0018】上記従来技術で述べたミスアライメント較
正用光学系では、参照面が干渉計へッドから遠く離れた
位置にあるため、参照面位置の変動等による参照光の光
路長変化を生じ測定結果の信頼性に欠けていた。これに
対して、本実施形態では、副鏡3の近傍に参照面4を配
置し、衝撃、振動、温度等の外的要因の変化に対して伸
びにくい剛体的な材料を用いて、これにレトロレフレク
タ4を固定することにより、参照面(レトロリフレク
タ)の高い位置信頼性を得ることができる。例えば、L
=2500mm、△m=0.005、レーザーの発振波
長が785nmと828nm、その合成波長Λが約15
μmの場合、波長安定度Δλ/λは(1)式より約10
-9のオーダーが要求される。そして、上記波長較正ブロ
ック7を用いることにより、かかる波長安定性を得る事
ができる。
【0019】また、波長較正の方法としては、上述のよ
うに半導体レーザ6の発振波長自体を安定させる方法の
他に、波長の変化を測定する事で安定化してもよい。図
4(A)、(B)は、ヘテロダイン干渉計測により波長
変化を測定する構成を示す図である。ハーフミラーHM
で分割した光束を多数回反射光路を有するプリズムPに
通して、波長変化を測定する構成である。例えば、周波
数の極くわずか異なった2つの直交する直線偏光を用い
て、この光束の一部をハーフミラーHMでとりだし、波
長自体を測定するものである。同図(B)に示すよう
に、多数回反射光路を低膨張ガラスの中をくりぬいた光
路により構成することで、光路長を安定化できる。
【0020】また、図5に示す波長可変型半導体レーザ
の構成を用いた波長較正方法も考えられる。図5のよう
に、反射ミラーMRを有するレーザー発振器LDの出射
端に較正ブロックを組込むことで、波長を安定化するこ
とができる。ここで、ブレーズド格子BGにより1次回
折光L1のエネルギーの大半は半導体レーザーLDに戻
り共振し、0次回折光が射出する事となる。ここで、ブ
レーズド格子BGを低膨張部材で構成し、該格子への入
射光の入射角度が一定になるようにすれば波長は充分に
安定化できる。
【0021】また、上述の図3乃至図5のいずれの方法
でも、波長較正ブロック部分が温度変化により熱膨張す
ると、波長が不安定になる。しかし、異なる2波長を同
一の較正方法で較正すれば、2つの波長は同じ比率で変
化するため、(1)式の条件を満足しなくてもよい。す
なわち、2波長の安定性のうち無相関な部分について、
(1)式を満足すればよい。さらに好ましくは、2つの
波長に対して完全に同一の波長較正ブロックを用いれ
ば、より安定した波長較正を行なう事ができる。例え
ば、L=1mに対して1μmのオーダーで測定すれば良
い場合、安定性は基本的に10-6でよい。
【0022】上記実施形態では、ロケットで打ち上げる
人工衛星塔載用光学系を例に説明したが、本発明は、天
体観測に用いられる大型望遠鏡、監視用大型望遠鏡等に
も適用可能である。また、本発明は、2枚構成のカセグ
レン型反射望遠鏡に用いるものに限られるものではな
く、3枚以上の構成の反射望遠鏡、屈折望遠鏡等にも適
用できる。
【0023】また、図1において、4aと5aとを一体
化することで、さらに安定に寄与することはいいうまで
もない。また、図8には、3枚鏡の場合の干渉計ヘッド
Hと測定用レトロリフレクタSPRの配置の例を示して
ある。ここでは、干渉ヘッドHの中に参照用レトロリフ
レクタを内蔵していることを想定している。なお、図に
は1つのヘッドHのみの光路を示している。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明では、参照用光学部材は光分割部材の近傍に設けら
れ、光源からの光束の波長を測定又は安定化するための
波長較正部を有している。このため、参照面をビームス
プリッタを含む干渉計へッドから短い距離に設けている
ので、参照面の位置信頼性を高めることができる。ま
た、波長較正ブロックを組み込むことにより、所望の波
長安定性を得ることができる。したがって、望遠鏡光学
系の位置を高精度に安定して測定する事ができる。
【0025】また、請求項2記載の発明では、前記望遠
鏡光学系は複数の光学部材からなる反射系又は反射屈折
系であり、一つの光学部材に少なくとも3つの前記参照
用光学部材が設けられており、その他の光学部材に複数
の前記測定用光学部材が設けられている。したがって、
一の光学部材に対する他の光学部材の位置を3次元的に
測定することができる。
【0026】また、請求項3記載の発明では、前記望遠
鏡光学系は主鏡と副鏡とからなるカセグレン型望遠鏡で
あり、前記主鏡に複数の前記測定用光学部材が設けら
れ、前記副鏡に少なくとも3つの前記参照用光学部材が
設けられている。したがって、副鏡に対する主鏡の位置
を3次元的に測定することができる。
【0027】また、請求項4記載の発明では、第1と第
2の干渉測定結果との比較結果に基づいて主鏡の位置を
制御している。したがって、主鏡の位置を第1の測定を
行なった状態に基づいて、簡便、かつ正確に較正するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる光学系較正装置の概
略構成を示す図である。
【図2】副鏡の裏面を示す図である。
【図3】波長較正ブロックの構成を示す図である。
【図4】(A),(B)は波長較正の他の方法を示す図
である。
【図5】波長較正のさらに他の方法を示す図である。
【図6】従来の光学系較正用干渉計の構成を示す図であ
る。
【図7】従来の干渉計ヘッドの概略図である。
【図8】3枚の反射鏡からなる光学系の本発明の実施形
態にかかる光学系較正装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 主鏡 2a、2b、2c 測定用レトロレフレクタ 3 副鏡 4a、4b、4c 参照用レトロレフレクタ 5a、5b、5c 干渉計へッド 6 半導体レーザ 7 波長較正ブロック 8 検出器 PC 演算処理部 M メモリ CMP 比較演算器 CC アクチュエータ駆動部 AC アクチュエータ DET 検出器 PBS 偏光ビームスプリッタ WP 1/4波長板 MR 反射ミラー P プリズム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 紳治 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 児玉 賢一 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光束を照射するための光源と、 前記光源からの光束を分割するための光分割部材と、 被観察物を観察するための望遠鏡光学系に設けられ、前
    記光分割部材で分割された一方の光束を反射するための
    測定用光学部材と、 前記光分割部材で分割された他方の光束を反射するため
    の参照用光学部材と、 前記測定用光学部材からの反射光と前記参照用光学部材
    からの反射光との干渉縞を解析し、前記望遠鏡光学系の
    位置を求める演算処理部と、 を有する光学系較正装置において、 前記参照用光学部材は前記光分割部材の近傍に設けら
    れ、 前記光源からの光束の波長を測定又は安定化するための
    波長較正部を有することを特徴とする光学系較正装置。
  2. 【請求項2】 前記望遠鏡光学系は複数の光学部材から
    なる反射系又は反射屈折系であり、一つの光学部材に少
    なくとも3つの前記参照用光学部材が設けられており、
    その他の光学部材に複数の前記測定用光学部材が設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の光学系較正装
    置。
  3. 【請求項3】 前記望遠鏡光学系は主鏡と副鏡とからな
    るカセグレン型望遠鏡であり、前記主鏡に複数の前記測
    定用光学部材が設けられ、前記副鏡に少なくとも3つの
    前記参照用光学部材が設けられていることを特徴とする
    請求項1又は2記載の光学系較正装置。
  4. 【請求項4】 前記望遠鏡光学系が所定状態にあるとき
    の第1の干渉測定結果を記憶する記憶部と、 前記望遠鏡光学系が他の状態にあるときの第2の干渉測
    定結果と前記記憶された第1の干渉測定結果とを比較す
    る比較演算部と、 前記比較演算部の比較結果に基づいて前記主鏡の位置を
    制御する較正制御部と、 をさらに有することを特徴とする請求項1乃至3記載の
    光学系較正装置。
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