JPH11322531A - 調節された結晶度のオレフィンコポリマ―を含有する局所適用用組成物と該コポリマ―の用途 - Google Patents

調節された結晶度のオレフィンコポリマ―を含有する局所適用用組成物と該コポリマ―の用途

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JPH11322531A
JPH11322531A JP11113162A JP11316299A JPH11322531A JP H11322531 A JPH11322531 A JP H11322531A JP 11113162 A JP11113162 A JP 11113162A JP 11316299 A JP11316299 A JP 11316299A JP H11322531 A JPH11322531 A JP H11322531A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐水性と非常に好ましい適用感があり、非常
に良好な保持力を有する皮膜が得られる組成物を提供す
る。 【解決手段】 液状脂肪相と該液状脂肪相に溶解又は分
散可能な少なくとも１種のコポリマーを有効量含有して
なるケラチン物質に適用される組成物において、該コポ
リマーとして、５０％以下、好ましくは５〜４０％、更
に好ましくは１０〜３５％の結晶度を有する結晶性オレ
フィンコポリマーを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪相に溶解又は
分散可能な少なくとも１種のオレフィンコポリマーを含
有し、特に、化粧品、皮膚科学、製薬及び衛生の分野用
であることを意図した組成物に関する。更に本発明は、
ヒトの顔とヒトのボディの双方の皮膚、粘膜、例えば唇
及び下瞼の内側、又は体表面成長部、例えばまつげ、眉
毛、爪及び髪の手入れ及び／又はメークアップ用の組成
物に関する。
【０００２】この組成物は、特に、棒状又は皿状に成型
された製品の形態、例えば口紅又はリップバルム、成型
ファンデーション、眼の下の環状部に抗するための製
品、アイシャドウ又はフェイスパウダー、多かれ少なか
れ流動的なペースト又はクリームの形態、例えば液状フ
ァンデーション又は液状口紅、アイライナー、ボディの
メークアップ用、日光保護用又は皮膚の着色用組成物、
又はマスカラ、又はフリーもしくはコンパクトパウダー
の形態で提供される。
【０００３】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ヒトの
皮膚又は唇をメークアップ又は手入れするための製品、
例えばファンデーション又は口紅は、一般的に、脂肪
相、例えばロウ類及び油類、顔料及び／又はフィラー、
場合によっては添加剤、例えば化粧品用及び／又は皮膚
科学的活性成分を含有している。また、それらは、ブラ
シで塗布される有色又は無色のペーストを得ることが可
能な柔軟なコンシステンシーを有する、いわゆる「ペー
スト状」製品を構成することもできる。
【０００４】ロウの使用にはある欠点がある。特に、こ
れらのロウの結晶度をコントロールすることは難しく、
存在するクリスタライトはサイズが大きい。従って、こ
のようなロウを、ケラチン物質、例えば皮膚、唇及び体
表面成長部に適用される組成物、特に化粧品用組成物に
使用すると、組成物、従って塗布された皮膜がマットな
状態になる。
【０００５】この問題を克服するために、ロウ類に代え
て従来のポリオレフィン類を使用することがなされてい
る。しかしながらこれでもやはり結晶度が高すぎてコン
トロールすることが困難である。更に、多くはスフェル
ライト型であるクリスタライトの大きさと形態は、所望
の化粧品特性、特に光沢を有する組成物の製造には不都
合なものであった。
【０００６】資生堂は、特開昭６１−６５８０９号にお
いて、（３次元網状組織を有する）シロキシシリカート
樹脂、環状シリコーン鎖を持つ揮発性シリコーン油及び
紛状フィラーを含有する口紅組成物を案出している。同
様に、ノエビアは、特開昭６２−６１９１１号公報にお
いて、一又は複数の炭化水素含有ロウを含有する口紅、
アイライナー又はファンデーション組成物を開示してい
る。また、レブロンは少なくとも１種の親水性基又は親
水性部及び少なくとも１種の親油性基又は親油性部を有
するオルガノシロキサンポリマー乳化剤と揮発性溶媒と
を含有する半マット化粧品用組成物を国際特許公開第９
７／１７３６２号公報に開示している。
【０００７】これらの組成物は、シリコーン油が蒸発し
た後に、経時的に不快感（乾燥した感じや突張感）を生
じ、女性の中にはこの種の口紅の使用を中止する人もで
てくる皮膜を唇上に残すという不具合がある。
【０００８】プロクター・アンド・ギャンブル社は、国
際特許公開第９６／３６３２３号において、良好な保持
力を有し、耐水性がある油中水型エマルションタイプの
マスカラ組成物を案出している。これらの組成物は、ア
ルキル又はアルコキシジメチコーンコポリオール型の界
面活性剤、炭化水素含有油、顔料及びフィラー、並びに
ロウ類と組み合わせて、一般にラテックスとして知られ
ている水不溶性ポリマーをとりわけ含有している。
【０００９】レブロンは、国際特許公開第９６／１０６
４２号公報において、室温で付着するポリマー、揮発性
溶媒、非揮発性油及び粒状乾燥物質を含有する光沢性化
粧品用組成物を開示している。付着性ポリマーは、ビニ
ル、メタクリル又はアクリル骨格と懸垂シロキサンとフ
ッ化基とを有するポリマー、ビニル、メタクリル又はア
クリル骨格と懸垂シロキサン基とを有するポリマー、及
びブロック又はグラフト化ビニルシリコーンコポリマー
から選択される。
【００１０】加えて、欧州特許公開第４９７１４４号公
報及び欧州特許公開第２３５７２４４号公報には、ロウ
類、軽又は揮発性油及び顔料と組み合わせて、スチレン
−エチレン−プロピレンのブロックコポリマーを含有す
る組成物が開示されている。これらの組成物は、あまり
快適ではなく、化粧品特性も平凡で、処方が困難である
といった欠点を示す。
【００１１】よって、上述した欠点を示さなず、消費者
の要望に応じて、多かれ少なかれ光沢のある外観を付与
し、塗布された皮膚又は唇を時間が経過しても乾燥させ
ず、不快感を与えない組成物が尚も必要とされている。
【００１２】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
出願人は、全く驚くべきことに、脂肪相に溶解又は分散
可能で、コントロールされた中程度の結晶度を有する少
なくとも１種のオレフィンコポリマーを、化粧品用、皮
膚科学的、製薬用及び／又は衛生用組成物、好ましくは
生理学的に許容可能な組成物に使用すると、移りがほと
んどなく、耐水性があると同時に、適用し一日中つけて
いることが非常に好ましい非常に良好な保持力の皮膜を
得ることができることを見出した。この皮膜は特に柔軟
でフレキシブルであり、べとつかない。
【００１３】本発明に係るコントロールされた中程度の
結晶度を有するコポリマーは、特定の大きさと特定の形
態を持つクリスタライトを示す。それらは、大きなサイ
ズのスフェルライト型クリスタライトをほとんど又は全
く含有せず、大部分は小さなサイズのラメラ状又は房状
（fringed）ミセル型のクリスタライトを含有する。ク
リスタライトは、好ましくは１μｍ以下、より好ましく
は５００ｎｍ未満の大きさを有する。
【００１４】しかして、本発明の主題事項は、液状脂肪
相を含有してなるケラチン物質に適用される組成物にお
いて、有効量、特に組成物の全重量に対して少なくとも
２重量％の、液状脂肪相に溶解又は分散可能で、５０％
以下の結晶度を有する少なくとも１種の結晶性オレフィ
ンコポリマーを含有することを特徴とする組成物にあ
る。この組成物は、特に化粧品用、皮膚科学的、衛生用
又は製薬用組成物である。よって、皮膚、粘膜及び体表
面成長部、特にケラチン繊維と融和性のある成分を含有
する。この組成物は、好ましくは少なくとも１種の着色
物質を更に含有する。
【００１５】本発明の他の主題事項は、少なくとも１種
の化粧品用、皮膚科学的、衛生用又は製薬用液状脂肪相
と、場合によっては室温で固体である少なくとも１種の
ロウを含有し、成型製品の形態で提供される組成物にお
いて、有効量、好ましくは組成物の全重量に対して少な
くとも２重量％の、液状脂肪相に溶解又は分散可能で、
５０％以下の結晶度を有する少なくとも１種の結晶性オ
レフィンコポリマーを更に含有することを特徴とする組
成物にある。上述したように、この組成物は、皮膚、粘
膜及び体表面成長部、特にケラチン繊維と融和性のある
成分、特に少なくとも１種の着色物質を更に含有し得
る。
【００１６】オレフィンコポリマーは有効な量、又は特
に耐水性及び／又は光沢があり、及び／又は良好な保持
力を有する皮膜の生成に十分な量で存在する。
【００１７】本出願の組成物に使用される結晶性オレフ
ィンコポリマー又はコポリマー類は、任意のオレフィン
コポリマー、すなわちコントロールされた中程度、特に
５０％以下、好ましくは５〜４０％、更に好ましくは１
０〜３５％の結晶度を有する、オレフィン単位だけを含
有するコポリマーとすることができる。これらのコポリ
マーは、一般的にエラストマー又はプラストマーであ
り、公知の方法、特にラジカル経路、チーグラーナッタ
触媒法又はメタロセン触媒法、好ましくはメタロセン触
媒法で合成可能である。
【００１８】共重合は、バルク、溶液又は分散物中で行
うことができる。本発明において好適な結晶性オレフィ
ンコポリマーは１５０℃未満、好ましくは１１０℃以下
の融点を有する。
【００１９】本発明の結晶性オレフィンコポリマーは、
好ましくは３００００以上の重量平均分子量Ｍｗ（より
好ましくはＭｗ≧４００００）と、３．５以下の多分散
指数Ｍｗ／Ｍｎ（より好ましくは≦２．５）とを有す
る。ここで、Ｍｎは数平均分子量である。
【００２０】コポリマーの結晶度は、よく知られている
ように、結晶度が低い場合には、Ｘ線回折又は示差走査
熱量測定（ＤＳＣ）により測定される。本発明の好まし
いオレフィンコポリマーは、メタロセン触媒法により得
られるオレフィンコポリマーである。メタロセン触媒法
によれば、結晶度、ポリマー鎖の長さ及びポリマー鎖中
の単位の分布均一性に関するコポリマーの性質をコント
ロールすることができる。本触媒法によれば、密な組成
と殆ど同じ長さのポリマー鎖を得ることができる。
【００２１】この合成経路により、コポリマーの分子量
をかなり良好にコントロールでき、多分散性を低くする
（多分散指数≦２）。化学組成が非常に類似する、ポリ
マー鎖へのコモノマーの導入を非常に良好にコントロー
ルできる。このため、結晶性、すなわち結晶度、再現
性、及び形成されるクリスタライトの性質とサイズをか
なり良好にコントロールすることができる。
【００２２】メタロセン触媒法による本合成法の利点に
関する更なる詳細については、Ｍ．Ｐ．Ｚａｍｏｒａら
の「ポリマー科学と工学における先端技術（Emerging T
echnologies in Polymer Science and Engineering）」
（Plastics Engineering、1997年5月、75〜79頁）、及
びＳ．Ｂｅｎｓａｓｏｎらの「コモノマー含有量に基づ
く均質なエチレン−オクテンコポリマーの分類（Classi
fication of Homogeneous Ethylene-Octene Copolymers
Based on Comonomer Content）」（Journal of Polyme
r Science、Ｂ部：Polymer Physics、第34巻、130〜131
5頁、1996年）の論文を参考にすることができる。
【００２３】本発明に適切なオレフィンコポリマーにお
いて、結晶構造はコポリマー中の非晶質コモノマーのレ
ベル（量）に応じて変化する。例えば、上述したＳ．Ｂ
ｅｎｓａｓｏｎらの論文に記載されているような、エチ
レン／オクテンコポリマーの場合、オクテンの含有量が
増加すると、次のような変化が生じる：− オクテン含
有量≦２．５モル％の場合、タイプＩＶとして知られて
いるラメラ構造、球晶（スフェルライト）が存在するは
っきりと識別される結晶構造に変化し、コポリマーは５
０％を越える結晶度を示す；− オクテン含有量が３モ
ル％オーダーの場合、まだ結晶性が高く、ラメラ状であ
るがより小さな球晶を有する構造（タイプＩＩＩの構
造）に変化し、コポリマーは３８〜５０％の結晶度を有
する；− オクテン含有量が５〜６モル％の場合、結晶
性が低下し、ほとんど球晶を有さず、ラメラ状体と「房
状ミセル」の混合物の構造（タイプＩＩの構造）に変化
し、コポリマーは２８〜３８％の結晶度を有する；−
最後に、オクテン含有量が８〜１４モル％の場合、更に
結晶性が弱まり、もはや球晶もラメラ状体も有さず、
「房状ミセル」のみとなった構造（タイプＩの構造）に
変化し、コポリマーは１０〜２８％の結晶度を有する。
【００２４】本発明において推奨されるコポリマーは、
タイプＩ及びＩＩの構造を有するものである。タイプＩ
Ｖの構造をした過度の結晶性を有するコポリマーは、本
発明に好適なものではない。
【００２５】コポリマーは、その性質と組成物に要求さ
れる用途に応じて当業者により選択される。よって、ポ
リマーは皮膜を形成するものであってもなくてもよい。
【００２６】本発明の他の主題事項は、揮発性液状脂肪
相を含有し、化粧品用、皮膚科学的、衛生用又は製薬用
活性成分から選択される少なくとも１種の活性成分を含
有する上述した組成物にある。「揮発性脂肪相」という
用語は、１時間未満で、皮膚又は唇から蒸発可能な任意
の非水性媒体を意味するものと理解される。揮発性脂肪
相は、特に、室温（２０〜２５℃）と大気圧で、１０
ー３〜３００ｍｍＨｇの範囲の０ではない蒸気圧を有す
る油類又は溶媒類を含む。油とは室温と大気圧で液状で
ある任意の非水性体を意味するものと理解される。
【００２７】本発明の他の主題は、粘膜、例えば唇、及
び／又は皮膚上に付着する組成物の皮膜の移りを低減さ
せ、更にはなくし、及び／又は耐水性及び／又は光沢及
び／又は良好な保持力を有する皮膜を得るための、少な
くとも１種の化粧品用、皮膚科学的、衛生用又は製薬用
の液状脂肪相と、少なくとも１種のロウ、特に室温で固
体状のロウを含有する成型製品の形態の組成物自体又は
その製造における、有効量、特に組成物の全重量に対し
て少なくとも２重量％の、該液状脂肪相に溶解又は分散
可能で、５０％以下の結晶度を有する結晶性オレフィン
コポリマーの使用にある。
【００２８】本発明の他の主題事項は、皮膚及び／又は
粘膜、例えば唇上に付着する耐水性及び／又は光沢及び
／又は良好な保持力を有する皮膜を得るための、液状脂
肪相と、化粧品用、皮膚科学的、衛生用又は製薬用活性
成分、着色物質及びそれらの混合物から選択される少な
くとも１種の成分を含有するケラチン物質へ適用される
組成物自体又は製造における、有効量、特に組成物の全
重量に対して少なくとも２重量％の、液状脂肪相に溶解
又は分散可能で、５０％以下の結晶度を有する少なくと
も１種の結晶性オレフィンコポリマーの使用にある。
【００２９】本発明の更なる主題事項は、唇又は皮膚の
それぞれに、上述した化粧品用組成物を適用することか
らなる、唇又は皮膚の美容手入れ又はメークアップ方法
にある。
【００３０】コポリマーは、融点以上で加熱することに
より、組成物の脂肪相に溶解させることができる。コポ
リマーは、有利には、少なくとも１種の安定剤により、
界面安定化された分散粒子の形態で提供される。
【００３１】本発明の組成物に粒子の分散液を使用する
利点の一つは、脂肪相中で粒子が、集塊を形成すること
なく個々の粒子の状態を維持していることであり、これ
はナノメートルサイズの無機粒子の場合にはみられな
い。コポリマー分散液の他の利点は、高レベルのコポリ
マーの存在下でも、非常に流動性のある組成物（１３０
センチポアズのオーダー）を得ることができることにあ
る。
【００３２】更に、本発明の組成物は、皮膚、半粘膜又
は粘膜への付着性及び展伸性、並びに滑らかさ及び好ま
しい感触において、特に有利な特性を示すことが見出さ
れている。更に、これらの組成物は、特に従来のメーク
アップ除去用ミルクによる除去が容易であるといった利
点を有する。
【００３３】本発明の組成物に使用可能な結晶性オレフ
ィンコポリマーの第１のクラスは、α−オレフィンコポ
リマー、特にＣ２−Ｃ１６のα−オレフィン、好ましく
はＣ ２−Ｃ１２のα−オレフィンである。これらのコポ
リマーは、室温（２０〜２５℃）での密度（ｄ）が、
０．８６≦ｄ≦０．９１、好ましくは０．８６≦ｄ≦
０．９０５である。これらのコポリマーは、好ましくは
バイポリマー又はターポリマー、特にはバイポリマーで
ある。
【００３４】本発明の組成物に推奨されるバイポリマー
としては、エチレンとＣ４−Ｃ１６、好ましくはＣ４−
Ｃ１２α−オレフィンのバイポリマー、及びプロピレン
とＣ ４−Ｃ１６、好ましくはＣ４−Ｃ１２α−オレフィ
ンのバイポリマーを挙げることができる。より好ましく
は、α−オレフィンは、１−ブテン、１−ペンテン、１
−ヘキセン、１−オクテン、１−ノネン、１−デセン、
１−ウンデセン、１−ドデセン、３，５，５−トリメチ
ル−１−ヘキセン、３−メチル−１−ペンテン及び４−
メチル−１−ペンテンから選択される。これらのモノマ
ーの中でも、１−ブテン及び１−オクテンが特に好まし
い。
【００３５】バイポリマー中のα−オレフィンレベル
は、一般的に２〜４０モル％、好ましくは３〜３０モル
％、更に好ましくは４〜２０モル％である。推奨される
エチレン−オクテンバイポリマーは、オクテン含有量が
５．２モル％〜６．２モル％、結晶度が２８〜３８％の
プラストマー、及びオクテン含有量が８〜１４モル％、
結晶度が１０〜２８％のエラストマーである。これらの
バイポリマーは、メタロセン触媒法により合成される。
【００３６】このようなバイポリマーはダウ・ケミカル
社（Dow Chemical）からアフィニティ（Affinity）（登
録商標）（プラストマー）及びエンゲージ（Engage）
（登録商標）（エラストマー）の商品名で販売されてい
る。エチレン−ブテンバイポリマーは、エクソン社（Ex
xon）からイグザクト・レジン（Exact Resins）（登録
商標）の商品名で販売されている。
【００３７】ターポリマーとしては、エチレン、プロピ
レン及びＣ４−Ｃ１６、好ましくはＣ４−Ｃ１２α−オ
レフィンのターポリマーを挙げることができる。このよ
うなターポリマーにおけるＣ４−Ｃ１６α−オレフィン
の量は上述にて示したものであり、好ましいα−オレフ
ィンはブテン、ヘキセン及びオクテンである。
【００３８】本発明に対して好適なα−オレフィンコポ
リマーとしては、欧州特許第８１７８７号に開示された
コポリマーも挙げることができる。
【００３９】本発明の組成物に適切なオレフィンコポリ
マーの第２のクラスは、エチレン又はプロピレンとシク
ロオレフィンのコポリマー、特にバイポリマーである。
コポリマー中のシクロオレフィン含有量は一般的に２０
モル％未満である。使用可能なシクロオレフィンとし
て、シクロブテン、シクロヘキセン、シクロオクタジエ
ン、ノルボルネン、ジメタノオクタヒドロナフタレン
（ＤＭＯＮ）、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボ
ルネン及び４−ビニルシクロヘキセンを挙げることがで
きる。
【００４０】このクラスの推奨されるコポリマーは、エ
チレンとノルボルネンのコポリマーである。これらのコ
ポリマーにおけるノルボルネン含有量は、要求される結
晶性を示すためには、一般に１８モル％未満であり、こ
れらのコポリマーはメタロセン触媒法により合成され
る。適切なエチレン／ノルボルネンコポリマーは、ミツ
イ・ペトロケミカル又はミツイ−セッカからアペル（Ap
el）（登録商標）の商品名で、またヘキスト・セラニー
ズ社（Hoechst-Celanese）からトパス（Topas）（登録
商標）の商品名で販売されている。
【００４１】他の推奨されるエチレン／シクロオレフィ
ンコポリマーは、エチレン／シクロブテン及びエチレン
／シクロヘキセンのバイポリマーで、シクロオレフィン
含有量が低いもの、一般的に２０モル％未満のものであ
る。
【００４２】適切なオレフィンコポリマーの第３のクラ
スは、立体規則性がコントロールされたオレフィンコポ
リマー、すなわち立体規則性が異なる単位を含有するコ
ポリマーからなる。これら立体規則性がコントロールさ
れたコポリマーとしては、アイソタクチックプロピレン
／アタクチックプロピレンとシンジオタクチックプロピ
レン／アタクチックプロピレンのコポリマーを挙げるこ
とができる。
【００４３】アイソ又はシンジオタクチック単位又はブ
ロックはコポリマーに結晶性を付与する一方、非晶質ア
タクチック単位又はブロックは、コポリマーが過度に結
晶化することを防止し、結晶度並びにクリスタライトの
形態及び大きさを調節する。よって、コポリマーに結晶
性を付与する単位であるアイソ又はシンジオタクチック
単位の含有量は、コポリマーにおいて必要な結晶度パー
セント（≦５０％）を得るために予め決定される。タク
チック単位の含有量は、一般的に１０〜８０モル％であ
る。しかしながら、タクチック単位の含有量は、好まし
くは３０モル％未満である。これらのコポリマーはメタ
ロセン触媒法により合成される。
【００４４】本発明に適切なオレフィンコポリマーの第
４のクラスは、モノオレフィンと、モノオレフィン以外
のエチレン性結合を持つモノマー、例えばジエン類のコ
ポリマー、例えばエチレン／ブタジエン、プロピレン／
ブタジエン、エチレン／イソプレン及びプロピレン／イ
ソプレンのバイポリマー、及びエチレン／プロピレン／
ジエンのターポリマーからなり、メタロセン合成法によ
り得られる。エチレン性結合を有するモノマー、例えば
ジエン類の、結晶化がコントロールされたコポリマーに
おける割合は、一般的に３〜２０モル％である。
【００４５】コポリマーの結晶性の調節度合いを改善す
るために、本発明の組成物に、結晶化を防止し、微小結
晶の形成を促進する添加剤を任意に加えることもでき
る。これらの添加剤は、少量しか使用されないが、物質
全体に均一に分布する多数の小さな発現部位を構成す
る。これらの添加剤は、典型的には有機又は無機物質の
結晶である。
【００４６】結晶化しなければならない有機添加剤の場
合、有機添加剤はコポリマーの溶解領域よりも高い融点
を有するものでなくてはならず、また好ましくは微小結
晶を形成するものである。好ましくは、その融点よりも
高い温度では、この物質は液状脂肪相と溶融ポリマーの
混合物に溶解する。よって、冷却中に、最初に溶解させ
ておいた添加剤が、混合物中によく分布した多数の微小
結晶の形態に再結晶化し、ついでポリマーが再結晶化
し、添加剤の結晶が存在するため、小さな結晶領域がも
たらされる。これは、従来のポリマー再結晶化方法であ
る。
【００４７】また、本発明の第１のオレフィンコポリマ
ーと第１のオレフィンコポリマーと部分的に融和性のあ
る第２の結晶性ポリマー又はコポリマーとを混合するこ
とにより、本発明のオレフィンコポリマーの形態及び大
きさ及び結晶度を調節することもできる。第２のポリマ
ー又はコポリマーは、本発明のオレフィンコポリマーの
結晶度よりも高い結晶度を有し、第１のコポリマーとは
結晶度が異なる以外は本発明のオレフィンコポリマーで
あってもよい。更に、第２の結晶性ポリマーは、性質が
異なるポリマー、例えばラジカル共重合により得られた
コポリエチレン／酢酸ビニル又は結晶化可能なポリエチ
レン、例えば化粧品の分野で通常使用されているものと
することができる。
【００４８】結晶度を調節する方法に関する更なる詳細
のために、Ｓ．Ｂｅｎｓａｓｏｎらの「均質なエチレン
−オクテンコポリマーのエラストマー混合物（Elastome
ricblends of homogeneous ethylene-octene copolymer
s）」（Polymer、第38巻、第15号、1997年、3913-19
頁）、及びＳ．Ｂｅｎｓａｓｏｎらの「均質なエチレン
−オクテンコポリマーの混合物（Blends of homogeneou
s ethylene-octene copolymers）」（Polymer、第38
巻、第14号、1997年、3513-20頁）と題された論文を参
照することができる。
【００４９】コポリマーが分散する液状脂肪相は、それ
らが均質で、安定した混合物であり、考慮される使用に
おいて融和性がある限りは、特に、鉱物、動物、植物又
は合成由来の炭素含有油、炭化水素含有油、フッ化油及
び／又はシリコーン油の単独物又は混合物から選択され
る任意の化粧品的又は皮膚科学的に許容可能な油、より
一般的には生理学的に許容可能な油からなる。「液状脂
肪相」という用語は、２０〜２５℃の室温と大気圧で液
状の、任意の非水性媒体を意味するものと理解される。
【００５０】例えば、炭化水素含有油、例えば流動パラ
フィン又は流動ワセリン、ミンク油、タートル油、大豆
油、ペルヒドロスクワレン、スイートアルモンド油、カ
ロフィラム油（calophyllum oil）、パーム油、グレー
プシード油、ゴマ油、コーン油、パーリーム油（parlea
m oil）、アララ油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、ア
プリコット油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、オリ
ブ油又は穀物胚芽油；ラノリン酸、オレイン酸、ラウリ
ン酸又はステアリン酸のエステル；脂肪エステル類、例
えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロ
ピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、アジ
ピン酸ジイソプロピル、イソノナン酸イソノニル、２−
エチルヘキシルパルミタート、２−ヘキシルデシルラウ
ラート、２−オクチルデシルパルミタート、２−オクチ
ルドデシルミリスタート又はラクタート、ジ（２−エチ
ルヘキシル）スクシナート、リンゴ酸ジイソステアリ
ル、トリイソステアリン酸グリセリル又はトリイソステ
アリン酸ジグリセリル；少なくとも１２の炭素原子を有
する高級脂肪酸、例えばミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸又はイソステアリン酸；少なくとも１２の炭素
原子を有する高級脂肪アルコール、例えばステアリルア
ルコール又はオレイルアルコール、リノレイル又はリノ
レニルアルコール、イソステアリルアルコール又はオク
チルドデカノール；シリコーン油、例えば、ポリジメチ
ルシロキサン（ＰＤＭＳ）で、フェニル化していてもよ
いもの、例えばフェニルトリメチコーン、フェニルトリ
メチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルメチ
ルジメチルトリシロキサン、ジフェニルジメチコーン、
フェニルジメチコーン又はポリメチルフェニルシロキサ
ン、又はヒドロキシル、チオール及び／又はアミン基等
の官能基又はフッ化されていてもよい脂肪族及び／又は
芳香族基で置換されていてもよいもの；脂肪酸、脂肪ア
ルコール又はポリオキシアルキレンで変性したポリシロ
キサン、フッ化シリコーン又は過フッ化油を挙げること
ができる。
【００５１】好ましいシリコーン油として、ポリジメチ
ルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリオ
キシアルキレンブロック又はグラフト、特にポリオキシ
エチレン又はコポリ（オキシエチレン−オキシプロピレ
ン）ブロック又はグラフトを含有するシリコーン、例え
ばジメチコーンコポリオール、疎水性の炭化水素含有基
（例えばＣ２−Ｃ３０アルキル基）及びポリオキシエチ
レン化又はコポリ（オキシエチレン化／オキシプロピレ
ン化）ブロック又はグラフトを同時に担持するシリコー
ン、例えばアルキルジメチコーンコポリオール、又はフ
ッ化又は過フッ化基を担持するシリコーン、例えばペル
フルオロアルキル化ポリジメチルシロキサン及びペルフ
ルオロアルキル化ポリメチルフェニルシロキサンを挙げ
ることができる。
【００５２】有利には、室温で揮発する一又は複数の油
を使用することもできる。これらの揮発性油は全体的な
「耐移り性」を有する皮膜を得るのに好ましいものであ
る。これらの油が蒸発した後、柔軟で粘着質でなく、組
成物が適用された皮膚又は唇のそれぞれの動きに追従す
る皮膜形成付着物が皮膚又は粘膜上に得られる。加え
て、これら揮発性油により、皮膚、粘膜又は体表面成長
部への組成物の適用が容易になる。これらの油は、シリ
コーン鎖の末端にアルキル又はアルコキシ基を含有して
いるか、又は懸垂アルキル又はアルコキシ基を有するシ
リコーン油又は炭化水素含有油とすることができる。
【００５３】本発明で使用可能な揮発性のシリコーン油
としては、２〜７のケイ素原子を有し、１〜１０の炭素
原子を有するアルキル又はアルコキシ基を有していても
よい直鎖状又は環状のシリコーン、並びに揮発性のＣ８
−Ｃ１６イソパラフィン及びフッ化又は過フッ化油を挙
げることができる。これらの揮発性油は組成物の全重量
に対して、特に３０〜９７．９９重量％、好ましくは３
０〜７５％である。本発明で使用可能な揮発性油として
は、特に、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカ
メチルシクロペンタシロキサン、ヘキサデカメチルシク
ロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘキシルトリシロキ
サン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、又はＣ８
−Ｃ１６イソパラフィン、例えば「アイソパー（Isopar
s）」、パーメチル（Permetyl）、特にイソドデカン又
はイソヘキサデカンを挙げることができる。
【００５４】本発明の特定の実施態様において、液状脂
肪相は、 − ハンセン溶解空間の包括的溶解パラメータが１７
（ＭＰａ）１／２未満の非水性液状化合物、 − 又は、ハンセン溶解空間の包括的溶解パラメータが
２０（ＭＰａ）１／２以下のモノアルコール、 − 又は、それらの混合物、からなる群から選択され
る。
【００５５】ハンセン溶解空間の包括的溶解パラメータ
δは、Ｅｒｉｃ Ａ．Ｇｒｕｌｋｅの「ポリマーハンド
ブック」（第3版、VII章、519-559頁）の「溶解パラメ
ータ値」の文献にて、次の関係： δ＝（ｄＤ ２＋ｄＰ ２＋ｄＨ ２）１／２ ［上式中、 − ｄＤは、分子衝突中に励起される双極子の形成によ
り生じるロンドンの分散力を特性付け、 − ｄＰは、永久双極子間のデバイ相互作用力を特性付
け、 − ｄＨは、特定（水素結合、酸／塩基又は供与体／受
容体等の型）の相互作用力を特性付ける］により定義さ
れている。ハンセンによる３次元の溶解空間における溶
媒の定義は、Ｃ．Ｍ．Ｈａｎｓｅｎの文献「３次元溶解
パラメータ」［J.Paint Technol．39、105（1967）］に
記載されている。
【００５６】ハンセン溶解空間の包括的な溶解パラメー
タが１７（ＭＰａ）１／２以下の液状脂肪相としては、
ポリオールと脂肪酸エステル、特にトリグリセリドから
形成される植物性油、例えば、ヒマワリ油、ゴマ油又は
菜種油、又は長鎖（すなわち、６〜２０の炭素原子を有
するもの）の酸又はアルコールから誘導されるエステ
ル、特に、Ｒが、７〜１９の炭素原子を有する高級脂肪
酸残基を表し、Ｒ’が３〜２０の炭素原子を有する炭化
水素含有鎖を表す式ＲＣＯＯＲ’のエステル、例えば、
パルミチン酸エステル、アジピン酸エステル及び安息香
酸エステル、特にアジピン酸ジイソプロピルを挙げるこ
とができる。また、炭化水素、特に、流動パラフィン、
流動ワセリン又は水素化ポリイソブチレン、イソドデカ
ン、又は揮発性のイソパラフィンである「アイソパー」
を挙げることができる。更に、シリコーン油、例えばフ
ッ化されていてもよい脂肪族及び／又は芳香族基、又は
官能基、例えば、ヒドロキシル、チオール及び／又はア
ミン基で置換されていてもよい、ポリメチルフェニルシ
ロキサン及びポリジメチルシロキサン、及び揮発性シリ
コーン油、特に揮発性環状シリコーン油を挙げることが
できる。また更に、（ｉ）６個を越える炭素原子を有す
る直鎖状、分枝状又は環状のエステル、（ｉｉ）６個を
越える炭素原子を有するエーテル、（ｉｉｉ）６個を越
える炭素原子を有するケトン、から単独に又は混合物と
して選択される溶媒を挙げることもできる。
【００５７】「ハンセン溶解空間の包括的な溶解パラメ
ータが２０（ＭＰａ）１／２以下のモノアルコール」と
いう用語は、少なくとも６個の炭素原子を有する脂肪族
脂肪モノアルコールで、炭化水素含有鎖が置換基を含ん
でいないものを意味するものと理解される。本発明のモ
ノアルコールとしては、オレイルアルコール、デカノー
ル、ドデカノール、オクタデカノール及びリノレイルア
ルコールを挙げることができる。
【００５８】非水性媒体としては、Ｌ．Ｖ．Ｍ．Ｈ．の
仏国特許公開第２７１０６４６号公報に記載のものを使
用することができる。非水性媒体の選定は、コポリマー
を構成するモノマーの性質に基づいて、当業者によりな
される。
【００５９】更に、コポリマーが溶解又は分散する液状
脂肪相は、組成物の全重量に対して３０〜９７．９９
％、好ましくは３０〜７５％である。
【００６０】組成物は、一又は複数の微粉状化合物、及
び／又は一又は複数の脂溶性染料を含む着色物質を、例
えば組成物の全重量に対して０．０１〜７０％の割合で
含有し得る。微粉状化合物は、化粧品用及び／又は皮膚
科学的組成物に通常使用されている顔料及び／又は真珠
光沢剤及び／又はフィラーから選択することができる。
微粉状化合物は、組成物の全重量に対して０．１〜９８
％、例えば１〜８０％である。微粉状化合物の量を少な
くすればする程、快適性が良好になる。従って、これら
の微粉状化合物は、好ましくは０．１〜４０％、更に好
ましくは１〜３０％である。
【００６１】実際には、コポリマーは、組成物の全重量
に対して６０％まで（活性物質又は乾燥物質基準）で、
好ましくは１２重量％から６０重量％とすることができ
る。
【００６２】顔料／コポリマーの重量比は、好ましくは
＜１、更には≦０．９である。この比率は、好ましくは
≦０．５である。この比率は、０．０１５まで下げるこ
とができる。０．５を越えると皮膜はわずかに移り、１
を越えると皮膜はかなりの程度移る。
【００６３】本発明の組成物は、有利には、組成物の全
重量に対して少なくとも３０重量％の脂肪相を含有し得
る。顆粒状及び微粉状のテクスチャーは３０％以下で得
られる。非顆粒状で均質な外観のクリーム、ゲル又は棒
状体を得ようとする場合は、あまり望ましいものではな
い。
【００６４】顔料は、白色又は有色で、無機物及び／又
は有機物であってよい。無機顔料としては、界面が処理
されていてもよい、二酸化チタン、酸化ジルコニウム又
は酸化セリウム、及び酸化鉄又は酸化クロム、マンガン
バイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物
（chromium hydrate）及びフェリックブルーを挙げるこ
とができる。有機顔料としては、カーボンブラック、Ｄ
＆Ｃ型の顔料、アルミニウム、カルシウム、ストロンチ
ウム又はバリウム又はコチニールカルミンをベースとし
たレーキ類を挙げることができる。
【００６５】真珠光沢剤は、白色の真珠光沢顔料、例え
ば、酸化チタン又はオキシ塩化ビスマスで被覆されたマ
イカ、有色の真珠光沢顔料、例えば、酸化鉄を有する酸
化チタン被覆雲母、特にフェリックブルー又は酸化クロ
ムを有する酸化チタン被覆雲母、上述した種類の有機顔
料を有する酸化チタン被覆雲母、及びオキシ塩化ビスマ
スをベースとした真珠光沢顔料から選択することができ
る。
【００６６】フィラーは、無機又は有機で、ラメラ又は
球状のものであってよい。このようなものとしては、タ
ルク、マイカ、シリカ、カオリン、ナイロンパウダー
［アトケム社（Atochem）のオルガソール（Orgaso
l）］、ポリ−β−アラニンパウダー及びポリエチレン
パウダー、テフロン、ラウロイルリシン、デンプン、窒
化ホウ素、ポリテトラフルオロエチレンポリマーのパウ
ダー、中空ミクロスフェア、例えばエクスパンセル［ノ
ーベルインダストリー社（Nobel Industrie）］、ポリ
トラップ（polytrap）［ダウ・コーニング社（Dow Corn
ing）］及びシリコーン樹脂の微小ビーズ（microbead
s）［例えば、東芝のトスパール（Tospearls）］、上述
した炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水和炭酸マグ
ネシウム、ハイドロキシアパタイト、中空のシリカミク
ロスフェア［マプレコス社（Maprecos）のシリカビー
ズ］、ガラスのマイクロカプセル、セラミックのマイク
ロカプセル又は８〜２２の炭素原子、好ましくは１２〜
１８の炭素原子を含有する有機カルボン酸から誘導され
た金属石鹸、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸
マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛
又はミリスチン酸マグネシウムを挙げることができる。
【００６７】使用されるフィラー、特にポリマー性の有
機フィラーは、架橋したものであってもそうでなくてく
よく、粒子内に、組成物の適用後に放出される化粧品
用、皮膚科学的、衛生用又は製薬用活性成分を含有して
いてもよい。顔料及びフィラーは表面が被覆されたもの
であってもそうでなくてもよく、特にシリコーン、アミ
ノ酸、フッ化誘導体又は組成物における顔料の融和性及
び分散性を促進させる任意の他の物質で表面処理された
ものであってよい。
【００６８】脂溶性染料は、例えば、スーダンレッド
（Sudan red）、DC Red 17、DC Green6、β−カロチ
ン、大豆油、スーダンブラウン（Sudan brown）、DC Ye
llow 11、DC Violet 2、DC Orange 5又はキノリンイエ
ローである。これらは、組成物の重量に対して０．０１
〜２０％、好ましくは０．１〜６％である。
【００６９】本発明の組成物のコポリマーにより、着色
物質及び／又は活性成分を捕捉する網状構造を形成する
皮膜を皮膚、唇及び／又は粘膜上に形成することができ
る。使用される安定化ポリマーの量に対して使用される
着色物質の量に依存して、多かれ少なかれ光沢があり、
多かれ少なかれ移りのない皮膜を得ることができる。
【００７０】本発明の組成物に使用することができる化
粧品用、皮膚科学的、衛生用又は製薬用活性成分として
は、化粧用油（cosmetic oil）、保湿剤、ビタミン類、
必須脂肪酸、スフィンゴ脂質、サンスクリーン剤、酸化
防止剤、抗ざ瘡剤、抗炎症剤、サンタン剤（ＵＶ線のな
い場合）、色素脱失剤、マット化剤（matifying agent
s）及びそれらの混合物を挙げることができる。保湿剤
としては、グリセロール及びポリ（メタクリル酸グリセ
リル）、ヒアルロン酸ナトリウム及び糖類又はポリオー
ルのエステル類を挙げることができる。これらの活性成
分は、当業者にとって通常の量、特に組成物の全重量に
対して０．００１〜２０重量％の濃度で使用される。
【００７１】更に本発明の組成物は、考慮される用途の
種類により、考慮される分野において従来より使用され
ている構成成分を、所望の製薬的投与形態に適切な量で
含有し得る。
【００７２】特に、ポリマーが安定している液状脂肪相
に加えて、植物、動物、鉱物又は合成由来の、また場合
によってはシリコーン由来のロウ、油、ガム及び／又は
ペースト状脂肪物質、及びそれらの混合物から選択され
る、付加的な脂肪相を更に含有してもよい。
【００７３】本発明の組成物中に存在し得る、室温で固
体状のロウとしては、特に４５℃を越える融点を有する
ロウ、例えば炭化水素含有ロウ、例えば、ミツロウ、カ
ルナウバロウ、キャンデリラロウ、オーリクリーロウ、
モクロウ、コルク繊維ロウ、サトウキビロウ、パラフィ
ン、褐炭ロウ、マイクロクリスタリンワックス、ラノリ
ンロウ、モンタンロウ、オゾケライト、ポリエチレンロ
ウ、フィッシャー・トロプシュ合成法により得られるロ
ウ、水素化された油、又は２５℃で固体のグリセリド及
び脂肪エステルを挙げることができる。また、シリコー
ンロウを使用することもでき、このようなものとして
は、アルキルポリメチルシロキサン、アルコキシポリメ
チルシロキサン、及び／又はポリメチルシロキサンエス
テルを挙げることができる。ロウは、コロイド状のロウ
粒子の安定した分散物の形態で提供することができ、公
知の方法、例えば、アカデミックプレス社から出版され
ている、Ｌ．Ｍ．Ｐｒｉｎｃｅの「マイクロエマルショ
ンの理論と実際」（1977年、21-32頁）に記載されてい
る方法により調製することができる。室温で液状のロウ
としては、ホホバ油を挙げることができる。ロウは、組
成物の重量に対して０〜５０重量％、好ましくは１０〜
３０重量％の割合で存在する。
【００７４】また、組成物は、このような組成物に従来
より使用されている任意の添加剤、例えば、増粘剤、香
料、防腐剤、界面活性剤又は脂溶性ポリマー、例えばポ
リアルキレン、特にポリブテン、ポリアクリル及び脂肪
相と融和性のあるシリコーンポリマー、並びにポリビニ
ルピロリドン誘導体を更に含有してもよい。もちろん、
当業者であれば、考慮される添加により、本発明の組成
物の有利な特性が、全く又は実質的に悪影響を受けない
ように留意して、添加可能な化合物及び／又はそれらの
量を選択するであろう。
【００７５】増粘剤としては、ベントナイト、処理され
たシリカ、脂溶性のアルキル化グアガム、組成物に溶解
する少なくとも１つのブロック及び１つの不溶性ブロッ
クを有するブロック又はグラフト化ポリマー、例えばポ
リスチレン／コポリ（エチレン−プロピレン）又はポリ
スチレン／コポリ（エチレン−ブチレン）のビ−又はト
リブロックコポリマー、ポリ（ビニルピロリドン−ヘキ
サジエン）、シリコーンガム及びＫＳＧシリコーンを挙
げることができる。
【００７６】シリコーンガムは、一般的に２０００００
〜１００００００の数平均モル質量を有する。単独で、
又は溶媒に混合された形態で使用可能なシリコーンガム
の例として、以下のコポリマー： − ポリ［（ジメチルシロキサン）／（メチルビニルシ
ロキサン）］ − ポリ［（ジメチルシロキサン）／（ジフェニルシロ
キサン）］ − ポリ［（ジメチルシロキサン）／（フェニルメチル
シロキサン）］ − ポリ［（ジメチルシロキサン）／（ジフェニルシロ
キサン）／（メチルビニルシロキサン）］； 及び以下の混合物： − 環状のポリジメチルシロキサン、及び鎖の末端がヒ
ドロキシル化されたポリジメチルシロキサンから形成さ
れる混合物； − 環状シリコーン及びポリジメチルシロキサンから形
成される混合物； − 異なる粘度を有する２つのポリジメチルシロキサン
の混合物； を挙げることができる。
【００７７】本発明の組成物は、本発明の結晶化がコン
トロールされたオレフィンコポリマー以外の、脂肪相に
分散可能なコポリマー及びホモポリマー、及び／又は脂
溶性のホモポリマー及びコポリマーを更に含有してもよ
い。これらのホモポリマー及びコポリマーとしては、ポ
リオレフィン、例えばポリエチレン、ポリブテン及びポ
リデセン；（メタ）アクリル酸アミド及び／又はエステ
ルのコポリマー；ビニルエステルのコポリマー、例えば
エチレン／酢酸ビニルのコポリマー；シリコーン基を担
持する（メタ）アクリル酸又はビニルのホモポリマー又
はコポリマー、例えば（メタ）アクリル骨格にシリコー
ンマクロマーがグラフトしたグラフト化コポリマー；
（メタ）アクリル骨格又はブロックと炭化水素含有グラ
フト又はブロックのコポリマー、例えばポリイソブチレ
ン；ポリオルガノシロキサン骨格又はブロックと（メ
タ）アクリル及び／又はビニルグラフト又はブロックの
ブロック又はグラフト化コポリマー；又はフッ化又は過
フッ化ホモポリマー又はコポリマー、例えば過フッ化ポ
リエーテル、例えば「フォンブリンズ（Fomblins）」
（登録商標）の名称で販売されているもの、過フッ化
（メタ）アクリル酸ホモ−又はコポリマー、フッ化ビニ
ルホモ−又はコポリマー、フッ化オレフィンホモ−又は
コポリマー及びフッ化ポリ（ビニルエーテル）を挙げる
ことができる。
【００７８】本発明の特定の実施態様において、本発明
の組成物は当業者にとって通常の方法で調製することが
できる。それらは、成型製品の形態、例えば直接接触さ
せて、又はスポンジで使用することのできる皿状の形
態、又は棒状の形態で提供することができる。特に、そ
れらは、成型ファンデーション、成型フェイスパウダ
ー、成型アイシャドウ、口紅、唇の手入れ用バルム又は
ベース、又は眼の下の環状部に抗する製品としての適用
が見いだされる。また、それらは、２５℃での粘度が１
〜４０Ｐａ・ｓのオーダーである柔軟なペースト状の形
態、又は多かれ少なかれ流動的なクリーム又はゲルの形
態で提供することもできる。更に、それらは、ファンデ
ーション又は口紅、抗日光用製品、又は皮膚を着色する
ための製品を構成することもできる。
【００７９】好ましくは、本発明の組成物は、コーンプ
レート幾何特性（コーン特性、直径２０ｍｍ、角度１
度、間隙４０μｍ）を持つストレス負荷レオメーターＨ
ＡＡＫＥ・ＲＳ７５により２５℃で測定して動粘度はμ
≧５Ｐａ．ｓである。
【００８０】本発明の組成物は有利には無水物であり、
組成物の全重量に対して５重量％未満の水分を含有し得
る。更に、それらは、特に、油性ゲル、油性の液体又は
油、ペースト又は棒状体の形態で提供することもでき
る。これらの製薬的投与形態は、考慮される分野におけ
る通常の方法で調製される。
【００８１】また、本発明の組成物は、有利には、油中
水型、水中油型又はロウ中水型のエマルションの形態で
提供され、該組成物において本発明のオレフィンコポリ
マーは、これらのエマルションに通常存在するロウの全
て又は一部に代えて使用される。特に、ロウは本発明の
少なくとも１種のオレフィンコポリマーと揮発性であっ
てもなくてもよい少なくとも１種の油からなる。組成物
はイオン性及び／又は非イオン性の脂質を含有する小胞
分散液の形態であってもよい。
【００８２】これら局所適用用の組成物は、特に、顔、
首、手又はボディの保護、トリートメント又は手入れ用
の、化粧品用、皮膚科学的、衛生用又は製薬用組成物
（例えば、無水の手入れ用クリーム、抗日光用オイル又
はボディゲル）、メークアップ用組成物（例えば、メー
クアップゲル）、又は人工的に日焼けした状態とする組
成物を構成することもできる。
【００８３】
【実施例】発明を限定するものではない以下の実施例に
より、本発明を例証する。実施例１：棒状口紅の調製 ポリマーの選定：Ｊ・Ｍｉｎｉｃｋの論文（J. of App
l. Polym. Sci. 第58巻、1371-84頁、1995）に記載の特
徴を有する、エンゲージ（登録商標）ＣＧＣＴ８８１７
−Ｏの名称でダウ・ケミカル社から販売されており、メ
タロセン合成法により調製された、４．７モル％のオク
テンを含有するコポリマー（エチレン／１−オクテン）
（結晶度：２５％）。 処方物の組成： − ポリマー １４ｇ − ラノリン ７ｇ − カプリン酸／カプリル酸トリグリセリド １３ｇ − ゴマ油 ２２ｇ − シクロペンタジメチルシロキサン ３２ｇ − 顔料 １２ｇ
【００８４】揮発性シリコーンを除いた全ての成分を１
０５℃で加熱しつつ、加温状態下で混合し、ポリマーを
溶解させた。顔料をホモジナイズし、挽いた後、揮発性
シリコーンを９０℃で添加し、混合物を適切な鋳型に入
れて成型した。唇への適用後に心地よい被膜を付着させ
る良好なレオロジー特性を有する棒状体が得られた。
【００８５】実施例２：口紅の調製 ポリマーの選定 エンゲージ（登録商標）８４００の名称でダウ・ケミカ
ル社から販売されており、メタロセン合成法により調製
されたコポリマー（エチレン／１−オクテン）（結晶
度：１０−３５％）。 処方物の組成： − エンゲージ（登録商標）８４００ポリマー １８ｇ − 顔料（酸化鉄） ６ｇ − イソドデカン ５０ｇ − パーリーム油 ２６ｇ
【００８６】全ての成分を加温状態下で混合し、混合物
を適切な鋳型に入れて成型した。唇への適用後に心地よ
い被膜を付着させる良好なレオロジー特性を有する棒状
体が得られた。
【手続補正書】
【提出日】平成１１年５月２７日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (48)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 液状脂肪相と該液状脂肪相に溶解又は分
    散可能な少なくとも１種のコポリマーを有効量含有して
    なるケラチン物質に適用される組成物において、該コポ
    リマーが５０％以下、好ましくは５〜４０％、更に好ま
    しくは１０〜３５％の結晶度を有する結晶性オレフィン
    コポリマーから選択されることを特徴とする組成物。
  2. 【請求項２】 上記コポリマーが組成物の全重量に対し
    て少なくとも２重量％であることを特徴とする請求項１
    に記載の組成物。
  3. 【請求項３】 上記コポリマーが、Ｍｗ≧３００００、
    好ましくはＭｗ≧４００００となる重量平均分子量Ｍｗ
    を有していることを特徴とする請求項１又は２に記載の
    組成物。
  4. 【請求項４】 上記コポリマーが、Ｍｗ／Ｍｎ≦３．
    ５、好ましくはＭｗ／Ｍｎ≦２．５（ここでＭｎは数平
    均分子量）の多分散指数Ｍｗ／Ｍｎを有することを特徴
    とする請求項３に記載の組成物。
  5. 【請求項５】 上記コポリマーが室温で固体であること
    を特徴とする請求項１ないし４の何れか１項に記載の組
    成物。
  6. 【請求項６】 化粧品用、皮膚用、衛生用又は製薬用液
    状脂肪相と少なくとも１種の固体状のロウとを含有する
    成型製品の形態で提供されることを特徴とする請求項１
    ないし５の何れか１項に記載の組成物。
  7. 【請求項７】 上記コポリマーが皮膜形成可能なもので
    あることを特徴とする請求項１ないし６の何れか１項に
    記載の組成物。
  8. 【請求項８】 液状脂肪相が揮発性であることを特徴と
    する請求項７に記載の組成物。
  9. 【請求項９】 化粧品用、皮膚用、衛生用又は製薬用活
    性成分及びそれらの混合物から選択される少なくとも１
    種の活性成分を更に含有していることを特徴とする請求
    項８に記載の組成物。
  10. 【請求項１０】 少なくとも１種の着色物質を更に含有
    していることを特徴とする請求項１ないし９の何れか１
    項に記載の組成物。
  11. 【請求項１１】 オレフィンコポリマーが： （Ａ）α−オレフィンコポリマー、オレフィンとシクロ
    オレフィンのコポリマー、ジエン等のエチレン性結合を
    有するモノマーとα−オレフィンのコポリマー； （Ｂ）タクチックとアタクチック単位を有するα−オレ
    フィンコポリマー；から選択されることを特徴とする請
    求項１ないし１０の何れか１項に記載の組成物。
  12. 【請求項１２】 α−オレフィンコポリマーが、エチレ
    ン又はプロピレンとＣ４−Ｃ１６、好ましくはＣ４−Ｃ
    １２α−オレフィンのバイポリマー、及びエチレン、プ
    ロピレンとＣ４−Ｃ１６、好ましくはＣ４−Ｃ１２α−
    オレフィンのターポリマーから選択されることを特徴と
    する請求項１１に記載の組成物。
  13. 【請求項１３】 Ｃ４−Ｃ１６α−オレフィンが、１−
    ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン、１−ヘプテン、
    １−オクテン、１−ノネン、１−デセン、１−ウンデセ
    ン、１−ドデセン、３，３，５−トリメチル−１−ヘキ
    セン、３−メチル−１−ペンテン及び４−メチル−１−
    ペンテンから選択されることを特徴とする請求項１２に
    記載の組成物。
  14. 【請求項１４】 α−オレフィンのモル％が４０％以
    下、好ましくは３０％以下であることを特徴とする請求
    項１２又は１３に記載の組成物。
  15. 【請求項１５】 オレフィンコポリマーが、エチレン又
    はプロピレンと、シクロブテン、シクロヘキセン、シク
    ロオクタジエン、ノルボルネン、ジメタノオクタヒドロ
    ナフタレン（ＤＭＯＮ）、エチリデンノルボルネン、ビ
    ニルノルボルネン及び４−ビニルシクロヘキセンから選
    ばれるシクロオレフィンとのバイポリマー、及びエチレ
    ンとプロピレンと前記シクロオレフィンのターポリマー
    から選択されることを特徴とする請求項１１に記載の組
    成物。
  16. 【請求項１６】 オレフィンとシクロオレフィンのコポ
    リマーが２０モル％未満のシクロオレフィンを含有して
    いることを特徴とする請求項１５に記載の組成物。
  17. 【請求項１７】 α−オレフィンとシクロオレフィンの
    コポリマーが、１８モル％未満のノルボルネンを含有す
    るエチレン／ノルボルネンコポリマーであることを特徴
    とする請求項１６に記載の組成物。
  18. 【請求項１８】 ジエン等のエチレン性結合を有するモ
    ノマーとα−オレフィンのコポリマーが、エチレン／ブ
    タジエン及びエチレン／イソプレンのバイポリマーから
    選択されることを特徴とする請求項１１に記載の組成
    物。
  19. 【請求項１９】 バイポリマーが２０モル％未満のエチ
    レン性結合を有するモノマーを含有していることを特徴
    とする請求項１８に記載の組成物。
  20. 【請求項２０】 タクチック及びアタクチック単位を有
    するα−オレフィンコポリマーが、アイソタクチック及
    びアタクチック単位を有するポリプロピレンとシンジオ
    タクチック及びアタクチック単位を有するポリプロピレ
    ンから選択されることを特徴とする請求項１１に記載の
    組成物。
  21. 【請求項２１】 タクチック単位のレベルが３０モル％
    未満であることを特徴とする請求項２０に記載の組成
    物。
  22. 【請求項２２】 オレフィンコポリマーがメタロセン合
    成法により得られるものであることを特徴とする請求項
    １ないし２１の何れか１項に記載の組成物。
  23. 【請求項２３】 液状脂肪相が、鉱物、動物、植物又は
    合成由来の炭素含有油、炭化水素含有油、フッ化油及び
    ／又はシリコーン油の、単独物又は混合物からなること
    を特徴とする請求項１ないし２２の何れか１項に記載の
    組成物。
  24. 【請求項２４】 液状脂肪相が、流動パラフィン又は流
    動ワセリン、ミンク油、タートル油、大豆油、ペルヒド
    ロスクワレン、スイートアルモンド油、カロフィルム
    油、パーム油、パーリーム油、グレープシード油、ゴマ
    油、コーン油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、アプリコ
    ット油、ヒマシ油、アボカド油、ホホバ油、オリーブ油
    又は穀類胚芽油；ラノリン酸、オレイン酸、ラウリル酸
    又はステアリン酸のエステル；ミリスチン酸イソプロピ
    ル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、
    ラウリン酸ヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、イソ
    ノナン酸イソノニル、２−エチルヘキシルパルミター
    ト、２−ヘキシルデシルラウラート、２−オクチルデシ
    ルパルミタート、２−オクチルドデシルミリスタート又
    はラクタート、ジ（２−エチルヘキシル）スクシナー
    ト、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸
    グリセリル又はトリイソステアリン酸ジグリセリル等の
    脂肪エステル；ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリ
    ン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸
    又はイソステアリン酸等の少なくとも１２の炭素原子を
    有する高級脂肪酸；ステアリルアルコール又はオレイル
    アルコール、リノレイル又はリノレニルアルコール、イ
    ソステアリルアルコール又はオクチルドデカノール等の
    少なくとも１２の炭素原子を有する高級脂肪アルコー
    ル；ＰＤＭＳ類等のシリコーン油で、フェニルトリメチ
    コーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキ
    サン、ジフェニルメチルジメチルトリシロキサン、ジフ
    ェニルジメチコーン、フェニルジメチコーン又はポリメ
    チルフェニルシロキサン等のフェニル化されていてもよ
    いもの、又は脂肪族及び／又は芳香族基、又はヒドロキ
    シル、チオール及び／又はアミン基等の官能基で置換さ
    れていてもよいもの；脂肪酸、脂肪アルコール、又はポ
    リオキシアルキレンで変性したポリシロキサン、フッ化
    シリコーン又は過フッ化油；オクタメチルシクロテトラ
    シロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキ
    サデカメチルシクロヘキサシロキサン、ヘプタメチルヘ
    キシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロ
    キサン又はＣ８−Ｃ１６イソパラフィン、特にイソドデ
    カン及びイソヘキサデカン等の揮発性油から選択される
    ことを特徴とする請求項１ないし２３の何れか１項に記
    載の組成物。
  25. 【請求項２５】 液状脂肪相が、 − ハンセン溶解空間の包括的溶解パラメータが１７
    （ＭＰａ）１／２未満の非水性液状化合物、 − 又は、ハンセン溶解空間の包括的溶解パラメータが
    ２０（ＭＰａ）１／２以下のモノアルコール、 − 又はそれらの混合物、からなる群から選択されるこ
    とを特徴とする請求項１ないし２４の何れか１項に記載
    の組成物。
  26. 【請求項２６】 脂肪相が室温で揮発する少なくとも１
    種の油を含有することを特徴とする請求項１ないし２５
    の何れか１項に記載の組成物。
  27. 【請求項２７】 植物、動物、鉱物、合成又はシリコー
    ン由来のロウ、ガム及び／又はペースト状脂肪物質、及
    びそれらの混合物から選択される少なくとも１種の付加
    的な脂肪相を更に含有していることを特徴とする請求項
    １ないし２６の何れか１項に記載の組成物。
  28. 【請求項２８】 フィラー、顔料、真珠光沢剤及びそれ
    らの混合物から選択される少なくとも１種の微粉状化合
    物が含まれることを特徴とする請求項１ないし２７の何
    れか１項に記載の組成物。
  29. 【請求項２９】 微粉状化合物とコポリマーとが、１未
    満の顔料／コポリマーの割合で存在していることを特徴
    とする請求項２８に記載の組成物。
  30. 【請求項３０】 微粉状化合物が、組成物の全重量に対
    して０．１〜９８％であることを特徴とする請求項２８
    又は２９に記載の組成物。
  31. 【請求項３１】 微粉状化合物が、組成物の全重量に対
    して１〜３０％であることを特徴とする請求項２９に記
    載の組成物。
  32. 【請求項３２】 オレフィンコポリマーが、組成物の全
    重量に対して６０％（乾燥物質基準）までであることを
    特徴とする請求項１ないし３１の何れか１項に記載の組
    成物。
  33. 【請求項３３】 オレフィンコポリマーが、組成物の全
    重量に対して１２〜６０％（乾燥物質基準）であること
    を特徴とする請求項１ないし３２の何れか１項に記載の
    組成物。
  34. 【請求項３４】 液状脂肪相が、２〜７のケイ素原子を
    有し、１〜１０の炭素原子を有するアルキル基を有して
    いてもよい直鎖状又は環状のシリコーン、及びＣ８−Ｃ
    １６イソパラフィン、及びそれらの混合物から選択され
    る少なくとも１種の油を含有していることを特徴とする
    請求項１ないし３３の何れか１項に記載の組成物。
  35. 【請求項３５】 棒状形態；２５℃で１〜４０Ｐａ・ｓ
    オーダーの動粘度を有する柔軟なペースト状の形態；皿
    状形態；油性ゲル；油性の液体；又はイオン性又は非イ
    オン性の脂質を含有する小胞分散液の形態で提供される
    ことを特徴とする請求項１ないし３４の何れか１項に記
    載の組成物。
  36. 【請求項３６】 油中水型、水中油型又はロウ中水型の
    エマルションの形態で提供され、該ロウが５０％以下の
    結晶度を有する少なくとも１種の結晶性オレフィンコポ
    リマーと少なくとも１種の油からなるものであってよい
    ことを特徴とする請求項１ないし３５の何れか１項に記
    載の組成物。
  37. 【請求項３７】 無水の形態で提供されることを特徴と
    する請求項１ないし３４の何れか１項に記載の組成物。
  38. 【請求項３８】 皮膚及び／又は唇及び／又は睫毛のメ
    ークアップ及び／又は手入れ用の製品の形態で提供され
    ることを特徴とする請求項１ないし３７の何れか１項に
    記載の組成物。
  39. 【請求項３９】 成型ファンデーション、成型フェイス
    パウダー、成型アイシャドウ、口紅、唇の手入れ用バル
    ム又はベース、又は眼の下の環状部に抗する製品、マス
    カラ又はボディのメークアップ用の形態で提供されるこ
    とを特徴とする請求項１ないし３８の何れか１項に記載
    の組成物。
  40. 【請求項４０】 ５０％以下の結晶度を有する少なくと
    も１種の結晶性オレフィンコポリマーからなる、ケラチ
    ン物質への適用用組成物のための薬剤。
  41. 【請求項４１】 ５０％以下の結晶度を有する少なくと
    も１種の結晶性オレフィンコポリマーからなる、化粧品
    組成物用の薬剤。
  42. 【請求項４２】 結晶性オレフィンコポリマーが： （Ａ）α−オレフィンコポリマー、オレフィンとシクロ
    オレフィンのコポリマー、ジエン等のエチレン性結合を
    有するモノマーとα−オレフィンのコポリマー； （Ｂ）タクチック及びアタクチック単位を有するα−オ
    レフィンコポリマー；から選択されることを特徴とする
    請求項４０又は４１に記載の薬剤。
  43. 【請求項４３】 コポリマーが、エチレン又はプロピレ
    ンとＣ４−Ｃ１６、好ましくはＣ４−Ｃ１２α−オレフ
    ィンのバイポリマー、及びエチレンとプロピレンとＣ４
    −Ｃ１６、好ましくはＣ４−Ｃ１２α−オレフィンのタ
    ーポリマーから選択されることを特徴とする請求項４２
    に記載の薬剤。
  44. 【請求項４４】 Ｃ４−Ｃ１６α−オレフィンが、１−
    ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン、１−ヘプテン、
    １−オクテン、１−ノネン、１−デセン、１−ウンデセ
    ン、１−ドデセン、３，３，５−トリメチル−１−ヘキ
    セン、３−メチル−１−ペンテン及び４−メチル−１−
    ペンテンから選択されることを特徴とする請求項４３に
    記載の薬剤。
  45. 【請求項４５】 オレフィンとシクロオレフィンのコポ
    リマーが、エチレン又はプロピレンと、シクロブテン、
    シクロヘキセン、シクロオクタジエン、ノルボルネン、
    ジメタノオクタヒドロナフタレン、エチリデンノルボル
    ネン、ビニルノルボルネン及び４−ビニルシクロヘキセ
    ンから選択されるシクロオレフィンとのバイポリマー、
    及びエチレンとプロピレンと前記シクロオレフィンのタ
    ーポリマーから選択されることを特徴とする請求項４２
    に記載の薬剤。
  46. 【請求項４６】 エチレン性結合を有するモノマーとα
    −オレフィンのコポリマーが、エチレン／ブタジエン及
    びエチレン／イソプレンのバイポリマーから選択される
    ことを特徴とする請求項４２に記載の薬剤。
  47. 【請求項４７】 タクチック及びアタクチック単位を有
    するα−オレフィンコポリマーが、アイソタクチック及
    びアタクチック単位を有するポリプロピレンとシンジオ
    タクチック及びアタクチック単位を有するポリプロピレ
    ンから選択されることを特徴とする請求項４２に記載の
    薬剤。
  48. 【請求項４８】 オレフィンコポリマーがメタロセン合
    成法により得られたものであることを特徴とする請求項
    ４０ないし４７の何れか１項に記載の薬剤。
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