JPH11321934A - 記録紙パッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外装袋から包装体を取り出す時に記録紙の抜
け落ちを防止する。 【解決手段】 薄型箱状のケース１１に記録紙１２を積
層して収納し、包装体１０を構成する。包装体１０を外
装袋１３に収納する。包装体１０の給紙開口１４が位置
する外装袋１３の上端部に吊り下げ孔２３を形成する。
外装袋１３の側部に切取り線２０及びファスナー２２を
設ける。外装袋１３の表面に包装体１０の給紙開口１４
の向きを示すマーク２５，２６を設ける。吊り下げ状態
では記録紙１２の自重により、ケース１１内で記録紙１
２の端縁が揃えられる。前記マーク２５，２６を見て給
紙開口１４の向きに注意して、外装袋１３を開封する。
給紙開口１４が下を向いた状態でケース１１が取り出さ
れることがなく、記録紙１２が抜け落ちることがなくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルプリンタ
などに用いられる記録紙パッケージに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】サーマルプリンタやインクジェットプリ
ンタなどの記録紙は、外装袋に入れられて、展示棚など
のフックにかけられ展示され、販売に供される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の記録紙パッケー
ジでは、外装袋内に記録紙を単に装填しただけであるた
め、開封時に誤って、記録紙を落下させてしまうことが
ある。このため、汚損や端縁部を折り曲げてしまうこと
があり、プリントに使用することができなくなることが
ある。

【０００４】本発明は上記課題を解決するためのもので
あり、記録紙を誤って落としたりすることがないように
した記録紙パッケージを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１に記載した記録紙パッケージは、一端部が
開口したケースとこのケース内に積層して収納される記
録紙とから、包装体を構成し、外装袋に前記包装体を挿
入した状態で前記開口が位置する外装袋の一端部に吊る
し部を形成したものである。なお、前記開封口を外装袋
の側部に形成することが好ましい。

【０００６】また、請求項３記載の記録紙パッケージ
は、一端部が開口したケースとケース内に積層して収納
される記録紙とから包装体を構成し、この包装体を前記
開口が横に向く状態で前記外装袋に挿入し、この外層袋
の上端部につるし部及び開封口を設けたものである。

【０００７】なお、前記外装袋の表面に、挿入された包
装体の開口の向きを示すマークを形成することが好まし
く、この場合にはマークを確認して外装袋を開封するこ
とにより、ケースの開口を下に向けた状態で開封してし
まうことがなくなり、記録紙が落下することが防止され
る。また、前記記録紙は記録面を裏側にして積層して前
記ケースに収納され、外側に面する記録面には保護シー
トを配置することが好ましく、この場合には記録紙が相
互に密着することにより記録面の遮光性及び防湿性が向
上する。更に、開封口にファスナーを設けることによ
り、使用中の包装体を外装袋に戻して保管袋として使用
することができる。また、外装袋を遮光性材料から構成
することが好ましい。

【０００８】請求項８記載の記録紙パッケージは、一端
部が開口したケース及びこのケース内に積層して収納さ
れる記録紙からなる包装体と、折りたたまれており、前
記包装体を収納するためのファスナー付きの保管袋と、
包装体及び保管袋を収納する遮光・防湿性を有する外装
袋とから構成したものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１において、記録紙パッケージ
９は、包装体１０と外装袋１３とから構成されている。
図２に示すように、包装体１０は、ケース１１と記録紙
１２とから構成されている。ケース１１は、長い繊維か
らなり厚手の無塵紙により薄型箱状に形成されている。
長い繊維の無塵紙を用いるから、そのカットの際や給紙
のときに切り屑などの発生が抑えられるため、プリント
に悪影響を与えることがない。なお、紙製でケースを構
成する他に、プラスックでケースを構成してもよい。

【００１０】図３に示すように、ケース１１の短辺側端
部の一方は開放されており、給紙開口１４とされてい
る。また、ケース１１の上板１１ａには、感熱プリンタ
側の給紙ローラ１９（図４参照）が入り込むローラ開口
１４ａが形成されている。

【００１１】図２に示すように、ケース１１内には、支
持体を上にし感熱発色面を下にした状態で感熱型の記録
紙１２が２０枚積層された状態で収納されている。な
お、シールプリント用の厚手の記録紙の場合には、１０
枚が収納される。最下層の記録紙１２の下側には保護シ
ート１５が配置されている。保護シート１５は記録紙１
２の感熱記録面に密着するように積層されるから、感熱
記録面に光や水分が侵入することが防止される。この保
護シート１５は省略してもよい。

【００１２】図３に示すように、ケース１１は、記録紙
１２よりも少し大きいサイズの矩形状の上板１１ａと底
板１１ｂとを、１個の端板１１ｃと２個の側板１１ｄ，
１１ｅとで連結したものであり、折り線１６を介して各
板１１ａ〜１１ｅを９０度に折り曲げることで、薄型箱
状に構成される。そして、底板１１ｂの両側縁部の一部
に接着層１７を設けることで、底板１１ｂを保持片１１
ｆ，１１ｇに接着し、ケース１１を箱型に維持する。

【００１３】接着層１７は、ケース１１の全体長さの１
／３〜１／２程度の長さで、端板１１ｃ寄りに設けられ
ている。したがって、底板１１ｂの先端側が自由にな
り、底板１１ｂは可動フラップ構造にされている。これ
により、図示しない給紙カセットや感熱プリンタに包装
体１０がセットされたときに、図４に示すように、記録
紙１２の使用による減りに応じて底板１１ｂの先端側
が、カセット側の押圧部材１８により給紙ローラ１９側
に持ち上げられ、最後の記録紙１２まで確実に給紙され
るようになる。

【００１４】図１に示すように、包装体１０は、遮光性
及び防湿性を有する外装袋１３に入れられて販売され、
使用時に、外装袋１３の切取り部１３ａが切取り線２０
に沿って破り取られることで開封され、開封口２１とさ
れる。外装袋１３はアルミラミネート加工された遮光性
防湿袋で構成されている。

【００１５】使用途中の包装体１０を再度収納するため
に、外装袋１３の開封口２１の近くには、合成樹脂製の
ファスナー２２が設けられている。ファスナー２２は周
知のように、１組の嵌合突条からなり、一方の突条が他
方の突条に嵌合されることで、密封されるようになって
いる。

【００１６】外装袋１３の上端部の中央には吊り下げ孔
２３が形成されている。この孔２３に、吊り下げ用のフ
ック２４が挿入されることで、外装袋１３が吊り下げ展
示され、販売される。

【００１７】外装袋１３の表面及び裏面には、記録紙の
種別やメーカー名、使用注意書きなどの一般的記載事項
の他に、包装体１０の給紙開口１４の向きを示す矢印か
らなる第１マーク２５が印刷されている。また、第１マ
ーク２５の下側には、包装体１０を縮小表示した第２マ
ーク２６が印刷されており、給紙開口１４の向きが一目
で判るようになっている。なお、このような矢印や包装
体の縮小表示によるマーク２５，２６は、両方を表示す
る他に、いずれか一方のみでもよい。

【００１８】開封に際しては、包装体１０の向きを示す
マーク２５，２６に注意して、包装体１０の給紙開口１
４が上又は斜め上を向く状態にして、開封する。そし
て、図５に示すように開封口２１が横又は斜め上方を向
いた状態か、又は図６に示すように開封口２１が上を向
いた状態にして、外装袋１３から包装体１０を取り出
す。給紙開口１４を上に向けてケース１１から記録紙１
２が脱落することがないようにして、図示しない給紙カ
セットや感熱プリンタに包装体１０をセットする。

【００１９】本実施形態では、図１に示すように、外装
袋１３内に包装体１０がその給紙開口１４を上に向けた
状態で装填され、且つ外装袋１３の上端部に吊り下げ孔
２３を形成しているので、フック２４に吊り下げられた
販売形態では、記録紙１２は自重によりケース１１内で
下端縁が揃えられた状態になっている。したがって、取
り出して、記録紙１２の端縁を揃える操作を必要とする
ことなく、そのまま感熱プリンタや、給紙カセットに包
装体１０を簡単にセットすることができる。

【００２０】なお、上記実施形態では、切取り線２０及
びファスナー２２を外装袋１３の一方の側部に形成した
が、この他に、図７に示すように、外装袋３０の上端縁
に沿って切取り線３１及びファスナー３２を形成して、
記録紙パッケージ３３を構成してもよい。なお、図１に
示すものと同一構成部材には同一符号を付して重複した
説明を省略している。

【００２１】更には、上記各実施形態では、外装袋１３
に包装体１０をその給紙開口１４が上を向くようにして
収納したが、この他に、図８に示すように、横向きで包
装体１０を外装袋３５に収納してもよい。この場合に
は、外装袋３５の上端縁部の中央部に吊り下げ孔３６を
形成するとともに、その下側に切取り線３７、更にその
下側にファスナー３８を設ける。この場合には、切取り
線３７を上に向けた状態で外装袋１３の上部を切り取
り、ファスナー３８を開いて包装体１０を外装袋３５か
ら取り出す。このように、横向きで包装体１０を外装袋
３５に収納した場合には、自然な形態で外装袋３５を開
封することができ、誤って包装体１０を落としたり、ケ
ース１１から記録紙１２を脱落させることがなくなる。

【００２２】上記の実施形態のように、アルミラミネー
ト加工のシート部材を用いて、ファスナー２２付きの外
装袋１３を構成する場合には、ファスナー２２の量産化
が困難であるため、防湿性が低下することがある。これ
を防止するため、図９に示すように、記録紙パッケージ
４０を、遮光性の外装袋４１と、包装体１０と、保管袋
４３とから構成し、包装体１０を包むように保管袋４３
を２つ折りにして外装袋４１内に挿入し、販売に供して
もよい。保管袋４３は、ファスナー４４付きの袋として
安価に得られるＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）
製のものを用いる。この場合には、開封後に使用中の包
装体１０を保管する場合には、保管袋４３に収納してフ
ァスナー４４を閉じてこれを密封し、次にこれを遮光性
の外装袋４１に挿入することで、遮光・密封状態を維持
して記録紙１２を保管することができる。このように既
に量産されているものを外装袋及び保管袋として用いる
ことで、安価に記録紙パッケージ４０を提供することが
できる。

【００２３】上記実施形態では、外装袋１３に吊り下げ
孔２３，３６を形成したが、この吊り下げ孔２３，３６
の代わりに、図示は省略したが、吊り下げ用フックを外
装袋に設けてもよい。また、図３に示すように、一端部
を給紙開口１４とした薄型箱状のケース１１を用いた
が、この他に、図１０に示すように、図３に示すケース
１１の上板１１ａの給紙開口４９側に折り返し線５１を
介して、押さえ板１１ｈを連続させたケース５０を用い
てもよい。なお、図３に示されるものと同一構成部材に
は同一符号を付して重複した説明を省略している。この
場合には、押さえ板１１ｈを折り返し線５１を介して１
８０度近くまで折り曲げ、押さえ板１１ｈを上板１１ａ
の下方に配置する。そして、折り返し部の弾発力によ
り、記録紙１２を底板１１ｂ側に押さえることで、記録
紙１２がケース５０から脱落することが防止される。

【００２４】また、図１１に示すように、図１０に示す
ケース５０と同じものに、その周縁部で切欠き６１，６
２，６３，６４，６５を形成したケース６０を用いても
よい。この場合には、包装体を感熱プリンタや給紙カセ
ットに装填する際に、これらの切欠き６１〜６５を介し
てガイド部材をケース６０に挿入させ、ケース６０内の
記録紙１２を給紙位置に位置決めする。これにより、記
録紙１２をケース６０内にゆるく装填しても、ガイド部
材により給紙位置に位置決めされるので、記録紙パッケ
ージの製造が容易になる。

【００２５】上記実施形態では、感熱記録紙に本発明を
実施したものであるが、これに限定されることなく、例
えば昇華型や熱溶融型の記録紙やインクジェット用の記
録紙に本発明を実施してもよい。

【００２６】

【発明の効果】本発明によれば、外装袋に包装体を挿入
した状態で、給紙開口が位置する外装袋の一端部に吊る
し部を形成したから、吊るし部を介して吊り下げられた
展示状態では、記録紙の自重により記録紙がケース内で
端縁が揃えられる。したがって、使用時に記録紙の端縁
を揃えることなく、そのままプリンタや給紙カセット内
に包装体をセットすることができる。

【００２７】また、開封口を外装袋の側部に形成するこ
とにより、外装袋の開封に際して切取り線を上にした自
然な状態で外装袋を開けることができる。したがって、
開封口が上を向いているので、誤ってケースや記録紙が
外装袋から落ちることがなく、汚損や角の曲がりなどが
なくなる。包装体をその給紙開口が横に向く状態で外装
袋に挿入し、この外装袋の上端部につるし部及び開封口
を設けることにより、同様にして、自然な形成で外装袋
を開封することができ、記録紙の脱落などを防止するこ
とができる。

【００２８】外装袋の表面に、挿入された包装体の開口
の向きを示すマークを形成することにより、開封前に給
紙開口の位置を知ることができ、誤って給紙開口を下方
に向けた状態で開けることがなく、記録紙の脱落が阻止
される。

【００２９】記録紙をケース内に積層して収納した包装
体と、折りたたまれており、この包装体を収納するため
のファスナー付きの保管袋と、記録紙包装体及び保管袋
を収納する遮光・防湿性を有する外装袋とから、記録紙
パッケージを構成することにより、アルミ箔が層設され
たシート部材によりファスナー付きの遮光袋を構成する
必要がなくなり、一般的な遮光袋及びファスナー付き収
納袋を用いて、記録紙パッケージを構成することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の記録紙パッケージの全体を示す斜視図
である。

【図２】包装体を記録紙とケースとに分解して示す斜視
図である。

【図３】ケースを展開した状態を示す斜視図である。

【図４】包装体の使用状態における縦断面図である。

【図５】外装袋を水平状態にして包装体を取り出してい
る状態を示す斜視図である。

【図６】外装袋を鉛直状態にして包装体を取り出してい
る状態を示す斜視図である。

【図７】開封口を上端部に設けた他の記録紙パッケージ
を示す斜視図である。

【図８】包装体を横にして外装袋に収納した他の記録紙
パッケージを示す斜視図である。

【図９】外装袋の他に保管袋を備えた他の記録紙パッケ
ージを示す斜視図である。

【図１０】上板に押さえ板を連続させた他の実施形態に
おけるケースを展開して示す斜視図である。

【図１１】ケースの周縁部に切欠きを形成した他の実施
形態におけるケースを展開して示す斜視図である。

【符号の説明】

９，３３，４０ 記録紙パッケージ １０ 包装体 １１，５０，６０ ケース １２ 記録紙 １３，３０，３５，４１ 外装袋 １４ 給紙開口 ２０，３１，３７ 切取り線 ２１ 開封口 ２２，３２，３８，４４ ファスナー ２３，３６ 吊り下げ孔 ２４ フック ２５，２６ マーク ４３ 保管袋 ６１〜６５ 切欠き

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録紙を積層して収納した包装体と、こ
   の包装体を密封する外装袋とからなる記録紙パッケージ
   において、 一端部が開口したケースとこのケース内に積層して収納
   される記録紙とから前記包装体を構成し、 前記外装袋に前記包装体を挿入した状態で前記開口が位
   置する外装袋の一端部に吊るし部を形成したことを特徴
   とする記録紙パッケージ。
2. 【請求項２】 前記外装袋の側部に開封口を形成したこ
   とを特徴とする請求項１記載の記録紙パッケージ。
3. 【請求項３】 記録紙を積層して収納した包装体と、こ
   の包装体を密封する外装袋とからなる記録紙パッケージ
   において、 一端部が開口したケースとこのケース内に積層して収納
   される記録紙とから前記包装体を構成し、 この包装体を前記開口が横に向く状態で前記外装袋に挿
   入し、 この外装袋の上端部につるし部及び開封口を設けたこと
   を特徴とする記録紙パッケージ。
4. 【請求項４】 前記外装袋の表面に、挿入された包装体
   の開口の向きを示すマークを形成したことを特徴とする
   請求項１ないし３いずれか１つ記載の記録紙パッケー
   ジ。
5. 【請求項５】 前記記録紙は記録面を裏側にして積層し
   て前記ケースに収納され、外側に面する記録面には保護
   シートを配置したことを特徴とする請求項１ないし４い
   ずれか１つ記載の記録紙パッケージ。
6. 【請求項６】 前記開封口にファスナーを設けたことを
   特徴とする請求項２ないし５いずれか１つ記載の記録紙
   パッケージ。
7. 【請求項７】前記外装袋を遮光性材料から構成したこと
   を特徴とする請求項１ないし６いずれか１つ記載の記録
   紙パッケージ。
8. 【請求項８】 一端部が開口したケース及びこのケース
   内に積層して収納される記録紙からなる包装体と、 折りたたまれており、前記包装体を収納するためのファ
   スナー付きの保管袋と、 前記包装体及び保管袋を収納する遮光・防湿性を有する
   外装袋とを備えたことを特徴とする記録紙パッケージ。