JPH11319067A - 被膜材及びその被膜材を用いた絆創膏 - Google Patents

被膜材及びその被膜材を用いた絆創膏

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JPH11319067A
JPH11319067A JP10139725A JP13972598A JPH11319067A JP H11319067 A JPH11319067 A JP H11319067A JP 10139725 A JP10139725 A JP 10139725A JP 13972598 A JP13972598 A JP 13972598A JP H11319067 A JPH11319067 A JP H11319067A
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wound
silver
coating material
net
fibers
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JP10139725A
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English (en)
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Junichi Mishima
淳一 三嶋
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Libatape Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Libatape Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬品を用いることなく抗菌性を有し、且つ安
価に生産し得る被膜材を提供する。 【解決手段】 繊維の重量に対して1.0〜4.0重量
%比の銀メッキした繊維を加えて不織布に混紡したパッ
ド6を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗菌効果を有する
被膜材及びその被膜材を用いた絆創膏に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、抗菌性を有する素材を用いて様々
な物を製品化することが行われており、その中でも、医
療において使用できるよう抗菌性を有する被膜材が多く
製造されている。
【0003】一般に抗菌性を有する被膜材を製造するた
めには、抗菌性の薬剤を不織布等の被膜材に含浸させ、
薬剤が被膜材に保持されるよう加工している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに被膜材に薬剤を含浸させて製造する場合には、薬剤
の調合、含浸、保持工程などで生産コストの大幅な高騰
が避けられないという問題があった。
【0005】本発明は、上述の実情に鑑みてなしたもの
で、薬品を用いることなく抗菌性を有し、且つ安価に生
産し得る被膜材及びその被膜材を用いた絆創膏を提供す
ることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に示す本発明の
被膜材は、繊維の重量に対して1.0〜4.0重量%比
の銀メッキした繊維を加えてネット状に混紡したもので
ある。
【0007】前記した本発明の被膜材は、包帯と同様に
傷口を覆うよう巻かれて使用される。
【0008】即ち、請求項1に示す本発明の被膜材であ
るネットは、銀成分を混在含有し抗菌性を有しているた
め、該ネットで傷口を覆うことによって傷口を雑菌から
保護することができ、又、薬品を用いることがないため
安価に生産することができ、更に傷口の接触部分がネッ
トであるためネットと傷口の接触部分が少なく、ネット
が傷口に付着してしまうことを防止できる。
【0009】又、請求項1に示す本発明の被膜材を不織
布に巻き付けパッドを形成してもよく、該パッドが傷口
にあてがわれ医療用テープで止められて使用されると、
傷口を雑菌から保護すること、傷口への付着防止に加
え、被膜材に巻き付けられた不織布が傷口の血液や体液
を吸収するため被膜材の外面に血液等が溢れ出て衣類を
汚すことを防止できる。
【0010】更に、請求項1に示す本発明の被膜材に不
織布を圧着しパッドを形成してもよく、該パッドは製造
過程において被膜材が不織布に巻き付けられてパッドを
形成する場合と比べると、同様の効果を奏ししかも機械
加工が容易になるため一層安価に生産することができ
る。
【0011】請求項4に示した本発明の被膜材は、繊維
の重量に対して1.0〜4.0重量%比の銀メッキした
繊維を加えて不織布に混紡したものである。
【0012】従って、前記した請求項4に示す本発明の
被膜材は、傷口にあてがわれ医療用テープで止められて
使用される。
【0013】即ち、請求項4に示す本発明の被膜材であ
る不織布は、銀成分を混在含有しパッドとして抗菌性を
有しているため、該パッドで傷口を覆うことによって傷
口を雑菌から保護することができ、又、薬品を用いるこ
とがないため安価に生産することができ、更に不織布が
傷口の血液や体液を吸収するため外面に溢れ出て衣類を
汚すことを防止できる。
【0014】請求項4に示す不織布に更に他の不織布を
圧着し二層パッドを形成してもよく、該二層パッドは製
造過程において機械加工が容易になるため一層安価に生
産することができ、又、傷口にあてがわれ医療用テープ
で止められて使用されると、、傷口を雑菌から保護する
ことに加え、銀成分を混在含有し傷口にあてがわれてい
る不織布のみならず、圧着された不織布も傷口の血液や
体液を吸収するため被膜材の外面に血液等が溢れ出て衣
類を汚すことを確実に防止できる。
【0015】又、請求項4に示す不織布に他の不織布を
圧着して形成した請求項5に示す二層パッドにポリネッ
トを巻き付けてもよく、ポリネットを巻き付けた二層パ
ッドが傷口にあてがわれ医療用テープで止められて使用
されると、傷口を雑菌から保護すること、被膜材の外面
に溢れないよう血液等を吸収することに加え、傷口の接
触部分がポリネットであるためポリネットと傷口は接触
面積が少なく、ポリネットが傷口に付着してしまうこと
を防止できる。
【0016】更に、請求項4に示す不織布に他の不織布
を圧着して形成した請求項5に示す二層パッドにポリネ
ットを圧着してもよく、二層パッドにポリネットを圧着
した場合は製造過程においてポリネットを巻き付ける場
合と比べると、同様の効果を奏ししかも機械加工が容易
になるため一層安価に生産することができる。
【0017】請求項1、2、3、4、5、6又は7の被
膜材には1.0〜10.0重量%比の水を含浸させても
よい。該被膜材が傷口にあてがわれ医療用テープで止め
られて使用されると、請求項1、2、3、4、5、6又
は7の被膜材の各々の効果を有することに加え、水が混
在含有された銀成分の抗菌性を高めるため、被膜材の抗
菌作用を長期間保つことができる。
【0018】請求項1、2、3、4、5、6、7又は8
の被膜材のうちいずれか一つを粘着シートに取り付け絆
創膏を成型してもよい。
【0019】前記した請求項9の絆創膏は、被膜材が傷
口にあてがわれ粘着シートで張り付けられ使用される。
【0020】即ち、請求項9に示す絆創膏は、請求項
1、2、3、4、5、6、7又は8の被膜材の各々の効
果を有することに加え、不意の傷に対し応急処置が可能
となるので、傷口に速やかな抗菌効果をもたらし、傷の
痛みを和らげ治癒を促進することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0022】図1〜図3は本発明の実施の形態の一例を
示す被膜材であり、被膜材は、繊維に銀メッキした繊維
を加えてネット状に混紡する銀ネット1であり、かかる
銀メッキした繊維を加える量は繊維に対して1.0〜
4.0重量%比であるが、好ましくは繊維に対して2.
5重量%比であり、銀ネット1の厚さは一般の包帯と略
同じ0.05mm〜0.20mmの厚さである。
【0023】ここで、繊維及び銀メッキした繊維の材質
には、化学繊維のナイロン、レーヨン等、天然繊維の
綿、毛等の何れを採用しても良い。
【0024】以下、本発明の被膜材である銀ネット1の
実施の形態例の作用を説明する。
【0025】被膜材の銀ネット1は図3に示すごとく包
帯と同様に傷口を覆うよう巻かれて使用される。
【0026】このため、被膜材である銀ネット1は、銀
成分を混在含有し抗菌性を有しているので、銀ネット1
で傷口を覆うことによって傷口を雑菌から保護すること
ができ、又、薬品を用いることがないため安価に生産す
ることができ、更に傷口の接触部分が銀ネット1である
ため銀ネット1と傷口の接触部分が少なく、銀ネット1
が傷口に付着してしまうことを防止できる。
【0027】図4〜図6は、本発明のネット状の被膜材
である銀ネット1を化学繊維若しくは天然繊維の不織布
シート2に巻き付け、厚さ0.55mm〜11.0mm
の銀ネット巻きパッド3を形成するものであり、不織布
シート2は0.50mm〜10.0mmの厚さである。
【0028】以下、銀ネット巻きパッド3を形成した場
合の作用を説明する。
【0029】銀ネット巻きパッド3は図6に示すごとく
傷口にあてがわれ医療用テープ4で止められて使用され
る。
【0030】このため、銀ネット1のみを使用した場合
と同様に傷口を雑菌から保護すること、傷口への付着防
止に加え、銀ネット1によって巻き付けられた不織布シ
ート2が傷口の血液や体液を吸収するため銀ネット1の
外面に血液等が溢れ出て衣類を汚すことを防止できる。
【0031】図7、図8は本発明のネット状の被膜材で
ある銀ネット1の一面に化学繊維若しくは天然繊維の不
織布シート2を圧着し、厚さ0.55mm〜11.0m
mの銀ネット圧着パッド5を形成するものであり、不織
布シート2は0.50mm〜10.0mmの厚さであ
る。
【0032】以下、銀ネット圧着パッド5を形成した場
合の作用を説明する。
【0033】銀ネット圧着パッド5は銀ネット1を不織
布シート2に圧着により取り付けて形成されるため、製
造過程において銀ネット1が不織布シート2に巻き付け
られて形成する場合に比べ機械加工が容易になり一層安
価に生産することができる。
【0034】又、銀ネット圧着パッド5は銀ネット1の
面が傷口にあてがわれ医療用テープで止められて使用さ
れると、銀ネット1のみを使用した場合と同様に傷口を
雑菌から保護すること、傷口への付着防止に加え、圧着
された不織布シート2が傷口の血液や体液を吸収するた
め銀ネット圧着パッド5の外面に血液等が溢れ出て衣類
を汚すことを防止できる。
【0035】図9、図10は本発明の実施の形態の一例
を示す被膜材であり、被膜材は、繊維に銀メッキした繊
維を加えて不織布に混紡するパッド6であり、かかる銀
メッキした繊維を加える量は繊維に対して1.0〜4.
0重量%比であるが、好ましくは繊維に対して2.5重
量%比であり、パッド6の厚さは0.15mm〜11.
0mmの厚さである。
【0036】ここで、繊維及び銀メッキした繊維の材質
には、銀ネット1と同様に化学繊維のナイロン、レーヨ
ン等、天然繊維の綿、毛等の何れを採用しても良い。
【0037】以下、本発明の被膜材であるパッド6の実
施の形態例の作用を説明する。
【0038】被膜材のパッド6は図6と略同様に傷口に
あてがわれ医療用テープで止められて使用される。
【0039】このため、不織布の被膜材であるパッド6
は、銀成分を混在含有し抗菌性を有しているので、パッ
ド6で傷口を覆うことによって傷口を雑菌から保護する
ことができ、又、薬品を用いることがないため安価に生
産することができ、更にパッド6が傷口の血液や体液を
吸収するためパッド6の外面に溢れ出て衣類を汚すこと
を防止できる。
【0040】図11、図12は本発明の被膜材であるパ
ッド6の一面に化学繊維若しくは天然繊維の不織布シー
ト2を圧着して、厚さ0.55mm〜11.0mmの二
層パッド7を形成するものであり、不織布シート2は
0.50mm〜10.0mmの厚さである。
【0041】以下、二層パッド7を形成した場合の作用
を説明する。
【0042】二層パッド7はパッド6を不織布シート2
に圧着により取り付けて形成されるため、機械加工が容
易になり一層安価に生産することができる。
【0043】又、二層パッド7のパッド6の面が傷口に
あてがわれ医療用テープで止められて使用されると、パ
ッド6のみを使用した場合と同様に傷口を雑菌から保護
することに加え、銀成分を混在含有し傷口にあてがわれ
る不織布のパッド6のみならず、圧着された不織布シー
ト2も傷口の血液や体液を吸収するため被膜材の外面に
血液等が溢れ出て衣類を汚すことを確実に防止できる。
【0044】図13、図14は、本発明の被膜材である
パッド6に不織布シート2を圧着して形成した二層パッ
ド7に、ポリネット8を巻き付け、厚さ0.65mm〜
12.0mmのポリネット巻き二層パッド9を形成する
ものであり、ポリネット8はポリエチレン等の化学繊維
ならば何でもよく、0.05mm〜0.20mmの厚さ
である。
【0045】以下、ポリネット巻き二層パッド9を形成
した場合の作用を説明する。
【0046】ポリネット巻き二層パッド9は図6と略同
様に傷口にあてがわれ医療用テープで止められて使用さ
れる。
【0047】このため、二層パッド7の効果である傷口
を雑菌から保護すること、被膜材の外面に溢れないよう
血液等を吸収することに加え、傷口の接触部分がポリネ
ット8であるのでポリネット8と傷口は接触面積が少な
く、ポリネット8が傷口に付着してしまうことを防止で
きる。
【0048】図15、図16は、本発明の被膜材である
パッド6に不織布シート2を圧着して形成した二層パッ
ドに、ポリネット8を圧着し、二層パッドのパッド6が
不織布シート2及びポリネット8に挟み込まれるよう、
厚さ0.65mm〜11.0mmのポリネット圧着三層
パッド10を形成するものであり、ポリネット8はポリ
エチレン等の化学繊維ならば何でもよく、0.05mm
〜0.20mmの厚さである。
【0049】以下、ポリネット圧着三層パッド10を形
成した場合の作用を説明する。
【0050】ポリネット圧着三層パッド10はポリネッ
ト8を二層パッドに圧着により取り付けて形成されるた
め、製造過程においてポリネット8を二層パッドに巻き
付けてポリネット巻き二層パッドを形成する場合に比べ
機械加工が容易になり一層安価に生産することができ
る。
【0051】又、ポリネット圧着三層パッド10はポリ
ネット8の面が傷口にあてがわれ医療用テープで止めら
れて使用されると、ポリネット8を二層パッドに巻き付
けて形成されるポリネット巻き二層パッドと同様に、傷
口を雑菌から保護すること、被膜材の外面に溢れないよ
う血液等を吸収することに加え、傷口の接触部分がポリ
ネット8であるためポリネット8と傷口は接触面積が少
なく、ポリネット8が傷口に付着してしまうことを防止
できる。
【0052】以上、本発明の銀ネット、銀ネット巻きパ
ッド、銀ネット圧着パッド、本発明の不織布であるパッ
ド、二層パッド、ポリネット巻き二層パッド、ポリネッ
ト圧着三層パッドの被膜材には、1.0〜10.0重量
%比の水を含浸させてもよい。
【0053】以下、被膜材に水を含浸させた場合の作用
を説明する。
【0054】被膜材は略同様に傷口にあてがわれ医療用
テープで止められて使用される。
【0055】このため、本発明の銀ネット、銀ネット巻
きパッド、銀ネット圧着パッド、本発明の不織布である
パッド、二層パッド、ポリネット巻き二層パッド、ポリ
ネット圧着三層パッドの被膜材は各々の効果を有するこ
とに加え、水が銀メッキ繊維の抗菌性を高めるため、被
膜材の抗菌作用を長期間保つことができる。ここで、含
浸させられる水の量は2.0重量%比とすることが好ま
しく、10.0重量%比より多い場合には水が滴るため
肌に接触した時に非常に不快感をもたらすという問題が
ある。
【0056】図17〜図19は、水を含浸させたポリネ
ット圧着三層パッド10が、粘着シート11の一面に形
成する粘着面12の長手方向中央部に取り付けられ、ポ
リネットの面が露出するよう絆創膏13を成型したもの
である。
【0057】ここで、粘着シート11の粘着面12の長
手方向中央部に取り付けられる被膜材は、本発明の被膜
材の銀ネット、銀ネット巻きパッド、銀ネット圧着パッ
ド、本発明の二層パッド、ポリネット巻き二層パッド、
ポリネット圧着三層パッド、これらに水を含浸させたも
の、のうち何れを採用してもよい。
【0058】又、粘着シート11の材質には、樹脂シー
ト、不織布シート、布地等の何れを採用してもよい。
【0059】更に、粘着シート11の粘着面12には、
ポリネット圧着三層パッド10の上で端部同士を重合す
るようにした一対の剥離紙14が剥離可能に貼着されて
いる。
【0060】以下、絆創膏13を形成した場合の作用を
説明する。
【0061】絆創膏13から剥離紙14を剥がしてポリ
ネット圧着三層パッド10及び粘着面12を露出し、図
19に示すごとくパッドが傷口にあてがわれ粘着シート
11で張り付けられ使用される。
【0062】このため、本発明の銀ネット、銀ネット巻
きパッド、銀ネット圧着パッド、本発明の不織布である
パッド、二層パッド、ポリネット巻き二層パッド、ポリ
ネット圧着三層パッドの被膜材は各々の効果を有するこ
とに加え、不意の傷に対し応急処置が可能となるので、
傷口に速やかな抗菌効果をもたらし、傷の痛みを和らげ
治癒を促進することができる。
【0063】表1は、本発明の銀ネット、銀ネット巻き
パッド、銀ネット圧着パッド、パッド、二層パッド、ポ
リネット巻き二層パッド、ポリネット圧着三層パッドの
抗菌性を実証する試験結果である。
【0064】試験方法はそれぞれの試験検体100mg
に非験菌の懸濁液3.0mlを含浸して、細菌は30
℃、真菌は25℃でそれぞれ6時間及び24時間培養
し、菌のコロニー数を測定して、無処理のポリ巻き綿包
100mgで試験した場合と対比したものである。
【0065】ここで、非験菌の懸濁液の菌液は、枯草菌
(B.subtillis)、大腸菌(E.col
i)、緑膿菌(Ps.aeruginosa)、黄色ブ
ドウ状球菌(S.aureus)を、それぞれブイヨン
培地(Bacto−peptone 1%,Beef e
xtract 0.5%,Sodium−citrat
e0.5%)で、35℃、18時間振盪培養し、培養し
た溶媒液(約109/ml個)を約104/ml個となる
ように1/100倍濃度の培地で希釈して調整したもの
である。
【0066】下記に示される数値は、基準となる無処理
の場合の菌のコロニー数に対してそれぞれの被膜材の菌
のコロニー数を比較し、基準となる無処理の場合を10
0とした場合の相対値である。
【0067】
【表1】
【0068】この表1から明らかなように、枯草菌、大
腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ状球菌の四種の細菌類は本来
増加するにもかかわらず基準値100以下に抑制されて
試験検体の抗菌性を示しており、特に枯草菌には顕著な
抗菌性を発揮するのである。
【0069】尚、本発明は、上述の実施の形態にのみ限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0070】
【発明の効果】以上のように、本発明の被膜材及びその
被膜材を用いた絆創膏によれば、下記の如き種々の優れ
た効果を奏し得る。
【0071】(I)請求項1、2、3、8、9において
は、本発明の被膜材であるネットは銀成分を混在含有し
抗菌性を有しているため、該ネットで傷口を覆うことに
よって傷口を雑菌から保護することができ、又、薬品を
用いることがないため安価に生産することができ、更に
傷口の接触部分がネットであるためネットと傷口の接触
部分が少なくネットが傷口に付着してしまうことを防止
できる。
【0072】(II)請求項2、8、9においては、被
膜材に巻き付けられた不織布が傷口の血液や体液を吸収
するため被膜材の外面に血液等が溢れ出て衣類を汚すこ
とを防止することができる。
【0073】(III)請求項3、8、9においては、
不織布に圧着される被膜材は製造過程において被膜材が
不織布に巻き付けられてパッドを形成する場合と比べる
と、機械加工が容易になるため一層安価に生産すること
ができ、又、傷口にあてがわれ医療用テープで止められ
て使用されると、圧着された不織布が傷口の血液や体液
を吸収するため被膜材の外面に血液等が溢れ出て衣類を
汚すことを防止できる。
【0074】(IV)請求項4、5、6、7、8、9に
おいては、本発明の被膜材である不織布は、銀成分を混
在含有しパッドとして抗菌性を有しているため、該パッ
ドで傷口を覆うことによって傷口を雑菌から保護するこ
とができ、又、薬品を用いることがないため安価に生産
することができ、更に不織布が傷口の血液や体液を吸収
するため被膜材の外面に溢れ出て衣類を汚すことを防止
できる。
【0075】(V)請求項5、8、9においては、二層
パッドは製造過程において機械加工が容易になるため一
層安価に生産することができ、又、傷口にあてがわれ医
療用テープで止められて使用されると、銀成分を混在含
有し傷口にあてがわれている不織布のみならず、圧着さ
れた不織布も傷口の血液や体液を吸収するため被膜材の
外面に血液等が溢れ出て衣類を汚すことを確実に防止で
きる。
【0076】(VI)請求項6、8、9においては、ポ
リネットを巻き付けた二層パッドが傷口にあてがわれ医
療用テープで止められて使用されると、傷口の接触部分
がポリネットであるためポリネットと傷口は接触面積が
少なく、ポリネットが傷口に付着してしまうことを防止
できる。
【0077】(VII)請求項7、8、9においては、
ポリネットに圧着される二層パッドは製造過程において
ポリネットが巻き付けられる場合と比べると、機械加工
が容易になるため一層安価に生産することができ、又、
ポリネット面を傷口にあてがわれ医療用テープで止めら
れて使用されると、傷口の接触部分がポリネットである
ためポリネットと傷口は接触面積が少なく、ポリネット
が傷口に付着してしまうことを防止できる。
【0078】(VIII)請求項8、9においては、水
が混在含有された銀成分の抗菌効果を高めて被膜材の抗
菌作用を長期間保つことができる。
【0079】(IX)請求項9においては、不意の傷に
対し応急処置が可能となるので、傷口に速やかな抗菌効
果をもたらし、傷の痛みを和らげ治癒を促進することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の被膜材である銀ネットの一例を示す平
面図である。
【図2】図1のII−II方向の矢視図である。
【図3】本発明の被膜材である銀ネットの一例の実施の
形態を示す状態図である。
【図4】本発明の被膜材である銀ネットを不織布シート
に巻き付けて形成される銀ネット巻きパッドの一例を示
す平面図である。
【図5】図4のV−V方向の矢視図である。
【図6】本発明の被膜材である銀ネットを不織布シート
に巻き付けて形成される銀ネット巻きパッドの一例の実
施の形態を示す状態図である。
【図7】本発明の被膜材である銀ネットに不織布シート
を圧着して形成される銀ネット圧着パッドの一例を示す
平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII方向の矢視図であ
る。
【図9】本発明において被膜材である不織布のパッドの
一例を示す平面図である。
【図10】図9のX−X方向の矢視図である。
【図11】本発明の被膜材である不織布のパッドに他の
不織布シートを圧着して形成される二層パッドの一例を
示す平面図である。
【図12】図11のXII−XII方向の矢視図であ
る。
【図13】本発明の被膜材である不織布のパッドに他の
不織布シートを圧着し形成した二層パッドに、ポリネッ
トを巻き付けて形成されるポリネット巻き二層パッドの
一例を示す平面図である。
【図14】図13のXIV−XIV方向の矢視図であ
る。
【図15】本発明の被膜材である不織布のパッドに他の
不織布シートを圧着し形成した二層パッドに、ポリネッ
トを圧着して形成されるポリネット圧着三層パッドの一
例を示す平面図である。
【図16】図15のXVI−XVI方向の矢視図であ
る。
【図17】本発明の被膜材のうちの一つを粘着シートに
取り付ける絆創膏の一例を示す平面図である。
【図18】図17のXVIII−XVIII方向の矢視
図である。
【図19】本発明の被膜材のうちの一つを粘着シートに
取り付ける絆創膏の一例の実施の形態を示す状態図であ
る。
【符号の説明】
7 二層パッド 8 ポリネット 11 粘着シート 13 絆創膏

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維の重量に対して1.0〜4.0重量
    %比の銀メッキした繊維を加えてネット状に混紡したこ
    とを特徴とする被膜材。
  2. 【請求項2】 繊維の重量に対して1.0〜4.0重量
    %比の銀メッキした繊維を加えてネット状に混紡したも
    のを不織布に巻き付けてなることを特徴とする被膜材。
  3. 【請求項3】 繊維の重量に対して1.0〜4.0重量
    %比の銀メッキした繊維を加えてネット状に混紡したも
    のに不織布を圧着してなることを特徴とする被膜材。
  4. 【請求項4】 繊維の重量に対して1.0〜4.0重量
    %比の銀メッキした繊維を加えて不織布に混紡したこと
    を特徴とする被膜材。
  5. 【請求項5】 繊維の重量に対して1.0〜4.0重量
    %比の銀メッキした繊維を加えて不織布に混紡したもの
    に不織布を圧着し二層パッドを形成してなることを特徴
    とする被膜材。
  6. 【請求項6】 繊維の重量に対して1.0〜4.0重量
    %比の銀メッキした繊維を加えて不織布に混紡したもの
    に不織布を圧着して形成した二層パッドに、ポリネット
    を巻き付けてなることを特徴とする被膜材。
  7. 【請求項7】 繊維の重量に対して1.0〜4.0重量
    %比の銀メッキした繊維を加えて不織布に混紡したもの
    に不織布を圧着して形成した二層パッドに、ポリネット
    を圧着してなることを特徴とする被膜材。
  8. 【請求項8】 1.0〜10.0重量%比の水を含浸さ
    せた請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の被膜
    材。
  9. 【請求項9】 請求項1、2、3、4、5、6、7又は
    8に記載の被膜材を粘着シートに取り付けたことを特徴
    とする絆創膏。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009519735A (ja) * 2005-12-17 2009-05-21 パウル ハルトマン アクチェンゲゼルシャフト 抗菌創傷接触層
JP4837878B2 (ja) * 2000-09-21 2011-12-14 コンバテック リミティド 創傷被覆材

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