JPH11318596A - 吊下型代本板兼用本立て - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 書架における書籍の横倒れを防止すると同時
に、代本板機能を有し、異なる大きさの書籍を棚板前面
に整列させることを可能にする。 【構成】 書籍の大きさにより適宜選択された本押え部
（３）を嵌着した支持棒（２）が前後振幅可能なように
吊着された棚板設置部（１）を書架に連設して常用す
る。 【効果】 書架の空きスペースによる書籍の横倒れを防
止することで多量の書籍の出し入れの手間を省略すると
ともに、乱雑さをなくすことにより書架の景観をよくす
る。さらに本押え機能による書籍の棚板前面整列は見た
目の美しさとともに書籍の取り出しやすさを提供するだ
けでなく、書籍管理者の整理整頓の手間を省力化でき
る。また、書籍の取り出し時には自動的に代本板機能が
働き、本来の列置場所と異なる場所への書籍の返却を妨
げるとともに書架の利用状況を大まかに把握することを
可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、書架などに附随する
代本板兼整列機能付本立てに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の本立ては、書架または机上などに
置いて使用するものであり、書架に固定して使用すると
いう概念はなかった。書架の棚板に吊下げて一体化して
いるものも可動式であり、本立てとしての機能しか有せ
ず、可動式であるが故に代本板としての役目は果たせな
かった。また、代本板も書架と一体化されることはな
く、その管理の煩わしさのために開架式書庫においても
ほとんど使用されていない。従来より本立ても代本板も
移動可能であることが機能要件であり、書架に固定して
利用することを前提とし、既存の書架へ付加設置できる
本立て、代本板のどちらもが存在していなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】開架式書庫に限らず、
閉架式書庫においても多数の本を同時に取り出すと周辺
の書籍が倒れてしまうことはよくある。また、図書館な
どでも代本板がないために返却された書籍を本来の列置
場所とは異なる場所に配架してしまったり、貸出し中に
蔵書が増えてしまい元の列置場所を塞いでしまうことが
よくある。さらに書店などでは、書籍の列置状態をきれ
いに見せるために大きさの異なる書籍でも背表紙を書架
の前面に揃えて列置するが、後方のストッパーとなるも
のがないためにそれぞれの書籍が棚板最奥まで押し込ま
れてしまい、書架前面の各書籍の背表紙列は凹凸になっ
てしまう。本発明は多数の書籍の取り出しにおける周辺
の書籍の転倒を妨げ、取り出した書籍の列置場所を保持
する代本板の機能を同時に発揮することとともに書籍の
大きさの違いによる背表紙列の乱れを本押え機能により
排除することにより、上記の課題を解決するものであ
る。

【０００４】

【課題を解決するための手段】棚板設置部（１）に前後
振幅可能な支持棒（２）を吊着する。支持棒（２）に
は、本押え部（３）が適宜嵌着される。これらを棚板の
幅に相当する数量を上部の棚板に連設することにより、
棚板のどの位置でも吊下型代本板兼用本立てとして、代
本板と本立ての機能を果たすことが可能となる。本押え
部（３）は、支持棒（２）に対する取付位置を変化させ
ることにより、書籍の大きさの違いに対応した後方スト
ッパーとして本押え機能を果たす。また、棚板設置部を
有する既存の書架への後付品だけでなく、これらの機能
を棚板に組み込んだ書架を提供する。本押え部の形状お
よび接続形態は実施例の角型、差込形式のほかに、同様
の機能をみたすさまざまな形状、方法が存在することは
いうまでもない。

【０００５】

【作用】吊下型代本板兼用本立てを上部の棚板に設置し
使用する。支持棒の吊着手段、本押え部の接続形態は、
この発明の本質に影響を与えるものではない。一冊の書
籍を棚板に配架する場合に吊下型代本板兼用本立ての本
押え部が支持棒の回転により持ち上げられ、本押え部の
取付角度の変化により書籍の過度の押し込みを制御す
る。書籍の両側の吊下型代本板兼用本立ては持ち上げら
れることなく、現状位置を保持するので書籍の転倒を防
止する。複数書籍の整列状態から書籍を取り出すと、吊
下型代本板兼用本立ては本押え部の自重により懸装さ
れ、代本板機能を自動的に提供する。これにより、周辺
の書籍の転倒を防止する。吊下型代本板兼用本立ては本
押え部の取付角度の調節機能により、書籍が棚板最奥部
に位置しないように書籍の本押え機能を提供する。

【０００６】

【実施例】図面に基づいて実施例を説明する。図１は本
押え部（３）が嵌着された支持棒（２）を吊着した棚板
設置部（１）単体（左図）を連設している（右図）を状
態を示す。図２は書籍の押し込みにより、本押え部
（３）が支持棒（２）の回転動作とともに押しあがり、
本押え機能により大きさの異なる書籍も棚板前面に整列
されるところを示す。図３は本押え部（３）を差込形式
により嵌着する支持棒（２）の本押え部嵌入口（４）の
形状を示す。

【０００７】

【発明の効果】本発明の吊下型代本板兼用本立てを既存
の書架に設置すれば、多数の書籍の出し入れの際にも書
籍が倒れることなく、書籍の整理など手際よく作業が進
められる。図書館などの開架式の書庫では持ち出した書
籍の列置場所が本発明の代本板機能により自動的に確保
されるため、書庫整理の手間が大幅に縮小される。書店
などの書架では、大きさの異なる書籍を棚板前面に整列
するための本押え機能により、店員による書籍の背表紙
整列などの作業時間を大幅に縮小できる。また、本押え
部の色調を書籍の大きさごとに変化させることにより、
その位置にはどの大きさの書籍が配置されていたのかが
判別できるので、書籍整理などに非常に有用となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例を示す単体の正面図、側面図および連設
状態の正面図である。

【図２】実施例の本押え機能を示す側面図である。

【図３】実施例の本押え部の差込形式を示す側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 棚板設置部 ２ 支持棒 ３ 本押え部 ４ 本押え部嵌入口

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 代本板として機能する吊下げ式の整列
   本立て（１）
2. 【請求項２】 請求項１を装備した書架（２）