JPH11317517A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体装置およびその製造方法Info
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- JPH11317517A JPH11317517A JP12359198A JP12359198A JPH11317517A JP H11317517 A JPH11317517 A JP H11317517A JP 12359198 A JP12359198 A JP 12359198A JP 12359198 A JP12359198 A JP 12359198A JP H11317517 A JPH11317517 A JP H11317517A
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- well
- semiconductor device
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Abstract
(57)【要約】
【課題】従来ジャンクション容量が支配的なソース又は
ドレインとウェル(又は基板)間の寄生容量を実質的に
低減する。 【解決手段】半導体基板2に形成され第1導電型の不純
物がドーズされたウェル4と、当該ウェル4に所定電圧
を供給するウェルコンタクト14cと、ウェル4内に形
成され第2導電型の不純物がドーズされたソースおよび
ドレイン不純物領域14a,14bとを有する。nチャ
ネル型トランジスタの場合、ドレイン不純物領域14b
とウェルコンタクト14c間のウェル部分に、ドレイン
不純物領域14bに対し動作時に直列容量となる第2導
電型の不純物領域30bが形成されている。この不純物
領域30bは、好ましくは、ドレイン不純物領域14b
より深いウェル部分に形成され、更に好ましくは、その
ウェルコンタクト側端部が素子分離絶縁層8と接してい
る。
ドレインとウェル(又は基板)間の寄生容量を実質的に
低減する。 【解決手段】半導体基板2に形成され第1導電型の不純
物がドーズされたウェル4と、当該ウェル4に所定電圧
を供給するウェルコンタクト14cと、ウェル4内に形
成され第2導電型の不純物がドーズされたソースおよび
ドレイン不純物領域14a,14bとを有する。nチャ
ネル型トランジスタの場合、ドレイン不純物領域14b
とウェルコンタクト14c間のウェル部分に、ドレイン
不純物領域14bに対し動作時に直列容量となる第2導
電型の不純物領域30bが形成されている。この不純物
領域30bは、好ましくは、ドレイン不純物領域14b
より深いウェル部分に形成され、更に好ましくは、その
ウェルコンタクト側端部が素子分離絶縁層8と接してい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁ゲート電界効
果トランジスタ(MISFET)を有する半導体装置お
よびその製造方法に関する。特定的に、本発明は、絶縁
ゲート電界効果トランジスタのソース不純物領域及び/
又はドレイン不純物領域の半導体バルク側との間に発生
する寄生容量を低減する不純物領域を設けることによっ
て高速化した半導体装置およびその製造方法に関する。
果トランジスタ(MISFET)を有する半導体装置お
よびその製造方法に関する。特定的に、本発明は、絶縁
ゲート電界効果トランジスタのソース不純物領域及び/
又はドレイン不純物領域の半導体バルク側との間に発生
する寄生容量を低減する不純物領域を設けることによっ
て高速化した半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来のMISFETを有する半
導体装置のうち、CMOS LSIにおいて、その特に
nMOSトランジスタを中心とした部分の一般的な構造
を示す断面図である。図7において、符号100はCM
OS LSI、2は半導体基板、4はpウェル、6はn
ウェル、8は素子分離絶縁層、10はゲート絶縁膜、1
2はゲート電極、14aはn+ ソース不純物領域、14
bはn+ ドレイン不純物領域、14cはp+ ウェルコン
タクト不純物領域、16はサイドウォール絶縁層、18
は層間絶縁層、20a〜20cは接続プラグ、22aは
ソース配線層、22bはドレイン配線層、22cはウェ
ル電位供給配線層を示す。また、Cdjはドレイン不純
物領域14bとpウェル4との境界に寄生的に生ずるド
レイン接合容量を示す。
導体装置のうち、CMOS LSIにおいて、その特に
nMOSトランジスタを中心とした部分の一般的な構造
を示す断面図である。図7において、符号100はCM
OS LSI、2は半導体基板、4はpウェル、6はn
ウェル、8は素子分離絶縁層、10はゲート絶縁膜、1
2はゲート電極、14aはn+ ソース不純物領域、14
bはn+ ドレイン不純物領域、14cはp+ ウェルコン
タクト不純物領域、16はサイドウォール絶縁層、18
は層間絶縁層、20a〜20cは接続プラグ、22aは
ソース配線層、22bはドレイン配線層、22cはウェ
ル電位供給配線層を示す。また、Cdjはドレイン不純
物領域14bとpウェル4との境界に寄生的に生ずるド
レイン接合容量を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような構成のCM
OS LSIに代表されるMISFETを有する半導体
装置を高速動作させるには、動作中のCR時定数を小さ
くすることが必要で、このためには寄生容量を極力小さ
くしなければならない。この寄生容量には、素子自体の
寄生容量のほか、配線層と基板間、配線間あるいは素子
間の寄生容量など、さまざまなものが存在する。この素
子寄生容量のうち、なかでも比較的高い電圧が印加され
るnMOSトランジスタのドレイン不純物領域(pMO
Sの場合、ソース不純物領域)とウェル間に寄生する接
合容量Cjdは、いくら回路設計のレイアウト技術を駆
使しても避けられない本質的なものである。
OS LSIに代表されるMISFETを有する半導体
装置を高速動作させるには、動作中のCR時定数を小さ
くすることが必要で、このためには寄生容量を極力小さ
くしなければならない。この寄生容量には、素子自体の
寄生容量のほか、配線層と基板間、配線間あるいは素子
間の寄生容量など、さまざまなものが存在する。この素
子寄生容量のうち、なかでも比較的高い電圧が印加され
るnMOSトランジスタのドレイン不純物領域(pMO
Sの場合、ソース不純物領域)とウェル間に寄生する接
合容量Cjdは、いくら回路設計のレイアウト技術を駆
使しても避けられない本質的なものである。
【0004】一方、LSIの高集積化に際し、トランジ
スタ素子寸法を微細化すると、信頼性確保等の観点から
電源電圧も低電圧化しなければならず、それらは所定の
スケーリング則によって行われる。素子寸法の微細化で
は、ゲート長の短縮にともなって、ソースまたはドレイ
ンとなる不純物領域も高濃度,薄層化する必要がある。
また、電源電圧の低電圧化とともに、高電圧印加側のド
レイン不純物領域(又は、ソース不純物領域)とウェル
間のpnジャンクションにおける動作時の空乏層幅が小
さくなってきている。したがって、前記ドレイン接合容
量Cjdに関して、そのソース又はドレイン不純物領域
の単位面積あたりの容量値が、LSIの高集積化ととも
に次第に大きくなってきている。
スタ素子寸法を微細化すると、信頼性確保等の観点から
電源電圧も低電圧化しなければならず、それらは所定の
スケーリング則によって行われる。素子寸法の微細化で
は、ゲート長の短縮にともなって、ソースまたはドレイ
ンとなる不純物領域も高濃度,薄層化する必要がある。
また、電源電圧の低電圧化とともに、高電圧印加側のド
レイン不純物領域(又は、ソース不純物領域)とウェル
間のpnジャンクションにおける動作時の空乏層幅が小
さくなってきている。したがって、前記ドレイン接合容
量Cjdに関して、そのソース又はドレイン不純物領域
の単位面積あたりの容量値が、LSIの高集積化ととも
に次第に大きくなってきている。
【0005】このCjの単位面積あたりの容量値の増大
によって、微細化した割りにはトランジスタの高速化が
進まないこととなり、近年、ジャンクション容量を低減
することの重要性が増してきている。
によって、微細化した割りにはトランジスタの高速化が
進まないこととなり、近年、ジャンクション容量を低減
することの重要性が増してきている。
【0006】本発明は、このような実情に鑑みてなさ
れ、従来ジャンクション容量が支配的なソース又はドレ
インとウェル(又は基板)間の寄生容量を実質的に低減
できる構成の半導体装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記半導体装置を容易に、かつ実用的
なプロセスで実現する半導体装置の製造方法を提供する
ことを他の目的とする。
れ、従来ジャンクション容量が支配的なソース又はドレ
インとウェル(又は基板)間の寄生容量を実質的に低減
できる構成の半導体装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記半導体装置を容易に、かつ実用的
なプロセスで実現する半導体装置の製造方法を提供する
ことを他の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
ソース又はドレインとウェルまたは基板バルクとの間に
直列接続され動作時に容量性となる不純物領域をウェル
または基板内に設けることにより、上記目的を達成する
ものである。
ソース又はドレインとウェルまたは基板バルクとの間に
直列接続され動作時に容量性となる不純物領域をウェル
または基板内に設けることにより、上記目的を達成する
ものである。
【0008】すなわち、本発明の第1の観点による半導
体装置は、半導体基板内または基板に支持された半導体
層内に形成され、第1導電型の不純物がドーズされたウ
ェルと、当該ウェルに所定電圧を供給するウェルコンタ
クトと、前記ウェル内に形成され第2導電型の不純物が
ドーズされたソース不純物領域およびドレイン不純物領
域とを有する半導体装置であって、前記ソース不純物領
域またはドレイン不純物領域と前記ウェルコンタクトと
の間のウェル部分に、当該ソースまたはドレイン不純物
領域に対し動作時に直列容量となる第2導電型の不純物
領域が形成されている。
体装置は、半導体基板内または基板に支持された半導体
層内に形成され、第1導電型の不純物がドーズされたウ
ェルと、当該ウェルに所定電圧を供給するウェルコンタ
クトと、前記ウェル内に形成され第2導電型の不純物が
ドーズされたソース不純物領域およびドレイン不純物領
域とを有する半導体装置であって、前記ソース不純物領
域またはドレイン不純物領域と前記ウェルコンタクトと
の間のウェル部分に、当該ソースまたはドレイン不純物
領域に対し動作時に直列容量となる第2導電型の不純物
領域が形成されている。
【0009】本発明の第2の観点による半導体装置は、
第1導電型の半導体基板内に、第2導電型の不純物がド
ーズされたソース不純物領域およびドレイン不純物領域
を有する半導体装置であって、前記ソース不純物領域ま
たは前記ドレイン不純物領域と前記半導体基板のバルク
領域との間の半導体基板部分に、当該ソースまたはドレ
イン不純物領域の接合容量に対し動作時に直列容量とな
る第2導電型の不純物領域が形成されている。
第1導電型の半導体基板内に、第2導電型の不純物がド
ーズされたソース不純物領域およびドレイン不純物領域
を有する半導体装置であって、前記ソース不純物領域ま
たは前記ドレイン不純物領域と前記半導体基板のバルク
領域との間の半導体基板部分に、当該ソースまたはドレ
イン不純物領域の接合容量に対し動作時に直列容量とな
る第2導電型の不純物領域が形成されている。
【0010】これらの何れの観点による半導体装置にお
いても、好ましくは、前記第2導電型の不純物領域は、
この前記ソース不純物領域またはドレイン不純物領域よ
り深いウェル部分(または、半導体基板部分)に形成さ
れている。この第2導電型の不純物領域は、ソースおよ
びドレイン不純物領域の何れかの、又は、双方の下方に
設けてよい。さらに、ソースおよびドレイン不純物領域
双方の下方領域を含めたトランジスタ下方の全面に第2
導電型の不純物領域を設けてもよい。前記ソース不純物
領域またはドレイン不純物領域と前記ウェルコンタクト
との間(または、ソースまたはドレイン不純物領域に近
接する基板表面部分)に素子分離絶縁層が配置されてい
る場合、更に好ましくは、前記第2導電型の不純物領域
は、そのウェルコンタクト側端部(または、その一方端
部)が前記素子分離絶縁層と接している。
いても、好ましくは、前記第2導電型の不純物領域は、
この前記ソース不純物領域またはドレイン不純物領域よ
り深いウェル部分(または、半導体基板部分)に形成さ
れている。この第2導電型の不純物領域は、ソースおよ
びドレイン不純物領域の何れかの、又は、双方の下方に
設けてよい。さらに、ソースおよびドレイン不純物領域
双方の下方領域を含めたトランジスタ下方の全面に第2
導電型の不純物領域を設けてもよい。前記ソース不純物
領域またはドレイン不純物領域と前記ウェルコンタクト
との間(または、ソースまたはドレイン不純物領域に近
接する基板表面部分)に素子分離絶縁層が配置されてい
る場合、更に好ましくは、前記第2導電型の不純物領域
は、そのウェルコンタクト側端部(または、その一方端
部)が前記素子分離絶縁層と接している。
【0011】このような構成の本発明に係る半導体装置
は、ソースまたはドレイン不純物領域の接合容量に対し
動作時に直列容量となる不純物領域を設けることによっ
て、従来上記接合容量が支配的であったソースまたはド
レイン不純物領域と、ウェル又は基板バルクとの間の寄
生容量が低減される。また、素子分離絶縁層がトランジ
スタに近接して設けられている場合、上記動作時に直列
容量となる不純物領域の一方端のみが素子分離絶縁層に
接していることから、この不純物領域はトランジスタの
基板バイアス効果に影響を与えない。
は、ソースまたはドレイン不純物領域の接合容量に対し
動作時に直列容量となる不純物領域を設けることによっ
て、従来上記接合容量が支配的であったソースまたはド
レイン不純物領域と、ウェル又は基板バルクとの間の寄
生容量が低減される。また、素子分離絶縁層がトランジ
スタに近接して設けられている場合、上記動作時に直列
容量となる不純物領域の一方端のみが素子分離絶縁層に
接していることから、この不純物領域はトランジスタの
基板バイアス効果に影響を与えない。
【0012】一方、本発明の半導体装置の製造方法で
は、ウェルまたは半導体基板上に絶縁膜を介してゲート
電極を形成した後、そのパターンニングに用いた第1の
マスク層がゲート電極上に残された状態で、第2のマス
ク層を形成する。そして、当該第1および第2のマスク
層を用いたイオン注入により、前記ソース不純物領域ま
たはドレイン不純物領域と前記ウェルコンタクトとの間
のウェル(または、半導体基板)部分に、当該ソースま
たはドレイン不純物領域の接合容量に対し動作時に直列
容量となる第2導電型の不純物領域を形成する。好まし
くは、前記第1のマスク層は無機材料からなり、前記第
2のマスク層はフォトレジストからなる。
は、ウェルまたは半導体基板上に絶縁膜を介してゲート
電極を形成した後、そのパターンニングに用いた第1の
マスク層がゲート電極上に残された状態で、第2のマス
ク層を形成する。そして、当該第1および第2のマスク
層を用いたイオン注入により、前記ソース不純物領域ま
たはドレイン不純物領域と前記ウェルコンタクトとの間
のウェル(または、半導体基板)部分に、当該ソースま
たはドレイン不純物領域の接合容量に対し動作時に直列
容量となる第2導電型の不純物領域を形成する。好まし
くは、前記第1のマスク層は無機材料からなり、前記第
2のマスク層はフォトレジストからなる。
【0013】この半導体装置の製造方法では、従来のM
ISFETの製造工程の途中に、新たなマスク層(第2
のマスク層)を形成する工程と、イオン注入工程を追加
するだけで第2導電型の不純物領域を形成できる。
ISFETの製造工程の途中に、新たなマスク層(第2
のマスク層)を形成する工程と、イオン注入工程を追加
するだけで第2導電型の不純物領域を形成できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体装置お
よびその製造方法の実施形態を、MOS LSIを例に
図面を参照しながら詳細に説明する。
よびその製造方法の実施形態を、MOS LSIを例に
図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】第1実施形態 図1は、この第1実施形態に係るCMOS LSIの要
部構成を示す断面図である。図1において、符号1はC
MOS LSI、2は半導体基板、4はpウェル、6は
nウェル、8は素子分離絶縁層、10はゲート絶縁膜、
12はゲート電極、14aはn+ ソース不純物領域、1
4bはn+ ドレイン不純物領域、14cはp+ ウェルコ
ンタクト不純物領域、16はサイドウォール絶縁層、1
8は層間絶縁層、20a〜20cは接続プラグ、22a
はソース配線層、22bはドレイン配線層、22cはウ
ェル電位供給配線層を示す。また、Cjdはドレイン不
純物領域14bとpウェル4との境界に寄生的に生ずる
ドレイン接合容量を示す。これらの構成は、従来のCM
OS LSIと変わらないので、ここでの詳細な説明は
省略する。
部構成を示す断面図である。図1において、符号1はC
MOS LSI、2は半導体基板、4はpウェル、6は
nウェル、8は素子分離絶縁層、10はゲート絶縁膜、
12はゲート電極、14aはn+ ソース不純物領域、1
4bはn+ ドレイン不純物領域、14cはp+ ウェルコ
ンタクト不純物領域、16はサイドウォール絶縁層、1
8は層間絶縁層、20a〜20cは接続プラグ、22a
はソース配線層、22bはドレイン配線層、22cはウ
ェル電位供給配線層を示す。また、Cjdはドレイン不
純物領域14bとpウェル4との境界に寄生的に生ずる
ドレイン接合容量を示す。これらの構成は、従来のCM
OS LSIと変わらないので、ここでの詳細な説明は
省略する。
【0016】本実施形態のCMOS LSI1では、ソ
ース不純物領域14aおよびドレイン不純物領域14b
より深いpウェル部分に、ソースおよびドレイン不純物
領域14a,14bと同じ導電型のn- 不純物領域30
a,30bが設けられている。これら不純物領域30
a,30bは、その一端がゲート電極12とほぼ同じス
ペースで離間し、それぞれの他端が素子分離絶縁層8に
接している。
ース不純物領域14aおよびドレイン不純物領域14b
より深いpウェル部分に、ソースおよびドレイン不純物
領域14a,14bと同じ導電型のn- 不純物領域30
a,30bが設けられている。これら不純物領域30
a,30bは、その一端がゲート電極12とほぼ同じス
ペースで離間し、それぞれの他端が素子分離絶縁層8に
接している。
【0017】いま、動作時にウェルが所定電位VW (例
えば、接地電位GND)で保持され、ソースまたはドレ
イン不純物領域14a,14bのうちの一方(本例で
は、ドレイン不純物領域14b)にバイアス電圧VD が
印加されたとする。このバイアス電圧印加までは、ウェ
ル内に埋め込まれた逆導電型の不純物領域30bは、図
1に示すように、等価回路的には2つのダイオードD
1,D2が互いに逆向きに接続されたものと等しい。と
ころが、バイアス電圧VD が印加され、その不純物領域
30b両側に電位差が発生すると、一方のダイード(こ
の場合、D1)が導通し、他方のダイオード(この場
合、D2)が逆バイアスされ、不純物領域30bの厚み
方向の一方側のpn接合面で空乏層が拡がる。したがっ
て、この空乏層容量(接合容量の一種)が、動作時にド
レイン接合容量Cjdに直列接続したかたちで寄生的に
発生する。以下、この追加される空乏層容量Cpを、単
に付加容量と称する。
えば、接地電位GND)で保持され、ソースまたはドレ
イン不純物領域14a,14bのうちの一方(本例で
は、ドレイン不純物領域14b)にバイアス電圧VD が
印加されたとする。このバイアス電圧印加までは、ウェ
ル内に埋め込まれた逆導電型の不純物領域30bは、図
1に示すように、等価回路的には2つのダイオードD
1,D2が互いに逆向きに接続されたものと等しい。と
ころが、バイアス電圧VD が印加され、その不純物領域
30b両側に電位差が発生すると、一方のダイード(こ
の場合、D1)が導通し、他方のダイオード(この場
合、D2)が逆バイアスされ、不純物領域30bの厚み
方向の一方側のpn接合面で空乏層が拡がる。したがっ
て、この空乏層容量(接合容量の一種)が、動作時にド
レイン接合容量Cjdに直列接続したかたちで寄生的に
発生する。以下、この追加される空乏層容量Cpを、単
に付加容量と称する。
【0018】図2は、ドレイン電極コンタクトとウェル
電極コンタクト間の寄生抵抗および寄生容量の等価回路
図である。ここで、図2(a)は不純物領域30bが設
けられていない場合(図8参照)、図2(b)は不純物
領域30bを設けた本実施形態の場合(図1)である。
不純物領域30bが設けられていない場合、図2(a)
に示すように、ドレイン電極コンタクトとウェル電極コ
ンタクト間には、ドレイン接合容量Cjdとウェル抵抗
Rwとの直列回路が等価的に形成される。その両コンタ
クト間のインピーダンス(以下、寄生インピーダンスと
いう)Z1は、以下の式で表される。
電極コンタクト間の寄生抵抗および寄生容量の等価回路
図である。ここで、図2(a)は不純物領域30bが設
けられていない場合(図8参照)、図2(b)は不純物
領域30bを設けた本実施形態の場合(図1)である。
不純物領域30bが設けられていない場合、図2(a)
に示すように、ドレイン電極コンタクトとウェル電極コ
ンタクト間には、ドレイン接合容量Cjdとウェル抵抗
Rwとの直列回路が等価的に形成される。その両コンタ
クト間のインピーダンス(以下、寄生インピーダンスと
いう)Z1は、以下の式で表される。
【0019】
【数1】Z1=Rw+1/(jω・Cjd)…(1)
【0020】これに対し、不純物領域30bを設けた図
1の場合は、図2(b)に示すように、不純物領域30
bによる付加容量Cpとウェル抵抗Rwとの並列回路が
ドレイン接合容量Cjdに対し直列接続された等価回路
が形成される。したがって、このときの寄生インピーダ
ンスZ2は、以下の式で表される。
1の場合は、図2(b)に示すように、不純物領域30
bによる付加容量Cpとウェル抵抗Rwとの並列回路が
ドレイン接合容量Cjdに対し直列接続された等価回路
が形成される。したがって、このときの寄生インピーダ
ンスZ2は、以下の式で表される。
【0021】
【数2】
【0022】いま、インピーダンスの容量成分が抵抗成
分より十分に小さくなるような高い周波数領域において
は、上記(1)式と(2)式は、それぞれ以下の(3)
式と(4)式で近似できる。
分より十分に小さくなるような高い周波数領域において
は、上記(1)式と(2)式は、それぞれ以下の(3)
式と(4)式で近似できる。
【0023】
【数3】
【0024】上記(3)式と(4)式を比較すると明ら
かな如く、不純物領域30bを設けることによって、寄
生インピーダンスの等価容量値が、Cjdから(1/C
jd+1/Cp)-1に低減されている。なお、本例のC
MOS LSI1では、チャネルより下の不純物領域の
構造自体が従来と変わらない。このため、チャネル部に
対する基板バイアスの影響、例えばしきい値電圧の変動
などは、本例で付加容量Cpが直列接続されていても殆
ど従来と変わらない。このように、本実施形態では、ド
レイン不純物領域14bとウェルコンタクト不純物領域
14cとの間に、低濃度なn型の不純物領域30bを設
けることによって、寄生容量値を低減し、CMOS L
SIの高速動作性能を向上させることが可能となる。
かな如く、不純物領域30bを設けることによって、寄
生インピーダンスの等価容量値が、Cjdから(1/C
jd+1/Cp)-1に低減されている。なお、本例のC
MOS LSI1では、チャネルより下の不純物領域の
構造自体が従来と変わらない。このため、チャネル部に
対する基板バイアスの影響、例えばしきい値電圧の変動
などは、本例で付加容量Cpが直列接続されていても殆
ど従来と変わらない。このように、本実施形態では、ド
レイン不純物領域14bとウェルコンタクト不純物領域
14cとの間に、低濃度なn型の不純物領域30bを設
けることによって、寄生容量値を低減し、CMOS L
SIの高速動作性能を向上させることが可能となる。
【0025】つぎに、図1に示す構造のCMOS LS
Iの製造方法を、図面に沿って説明する。図3および図
4は、この製造方法の要部工程を示す断面図である。
Iの製造方法を、図面に沿って説明する。図3および図
4は、この製造方法の要部工程を示す断面図である。
【0026】図3より前の工程では、従来と同様な工程
を経て、ウェル4,6、素子分離絶縁層8、ゲート絶縁
膜10及びゲート電極12を形成する。すなわち、ま
ず、シリコンウェハ等の半導体基板2を用意し、nチャ
ネルを有するMOSトランジスタ(nMOS)と、pチ
ャネルを有するMOSトランジスタ(pMOS)とが形
成される領域として、それぞれpウェル4とnウェル6
を基板表面に形成する。また、pウェル4とnウェル6
の境界部分を含む所定の領域に、例えばトレンチアイソ
レーション層またはLOCOS等の厚い酸化膜からなる
素子分離絶縁層8を形成する。素子分離絶縁層8周囲の
ウェル表面側部分が素子の能動領域となる。具体的に素
子分離絶縁層8の形成は、例えば、基板に溝(トレン
チ)を掘りこれを酸化膜等で埋め込む、或いは窒化膜等
の酸化阻止膜を形成しその周囲の基板部分をウエット酸
化する等の方法によって達成される。また、ウェル形成
は、例えば、フォトレジストパターンの形成とこれをマ
スクとしたイオン注入とをpMOS側とnMOS側で分
けて2度繰り返す、或いは素子分離絶縁層8の酸化阻止
膜等を利用したイオン注入の打ち分けによって達成され
る。その後、全面を熱酸化する等の方法によって薄いゲ
ート絶縁膜10を形成する。また、能動領域のゲート絶
縁膜上に、例えばポリシリコンからなる膜を成膜し、こ
れをパターンニングすることによりゲート電極12を形
成する。なお、本例では、このゲート電極形成時のエッ
チングマスク層として、無機マスクを用いる。無機マス
クとして、無機材料からなるフォトレジスト(無機レジ
スト)を用いることができる。
を経て、ウェル4,6、素子分離絶縁層8、ゲート絶縁
膜10及びゲート電極12を形成する。すなわち、ま
ず、シリコンウェハ等の半導体基板2を用意し、nチャ
ネルを有するMOSトランジスタ(nMOS)と、pチ
ャネルを有するMOSトランジスタ(pMOS)とが形
成される領域として、それぞれpウェル4とnウェル6
を基板表面に形成する。また、pウェル4とnウェル6
の境界部分を含む所定の領域に、例えばトレンチアイソ
レーション層またはLOCOS等の厚い酸化膜からなる
素子分離絶縁層8を形成する。素子分離絶縁層8周囲の
ウェル表面側部分が素子の能動領域となる。具体的に素
子分離絶縁層8の形成は、例えば、基板に溝(トレン
チ)を掘りこれを酸化膜等で埋め込む、或いは窒化膜等
の酸化阻止膜を形成しその周囲の基板部分をウエット酸
化する等の方法によって達成される。また、ウェル形成
は、例えば、フォトレジストパターンの形成とこれをマ
スクとしたイオン注入とをpMOS側とnMOS側で分
けて2度繰り返す、或いは素子分離絶縁層8の酸化阻止
膜等を利用したイオン注入の打ち分けによって達成され
る。その後、全面を熱酸化する等の方法によって薄いゲ
ート絶縁膜10を形成する。また、能動領域のゲート絶
縁膜上に、例えばポリシリコンからなる膜を成膜し、こ
れをパターンニングすることによりゲート電極12を形
成する。なお、本例では、このゲート電極形成時のエッ
チングマスク層として、無機マスクを用いる。無機マス
クとして、無機材料からなるフォトレジスト(無機レジ
スト)を用いることができる。
【0027】図3において、この無機マスク層13をゲ
ート電極12上に残した状態で、例えば素子分離絶縁層
8,8間のpウェル能動領域上で開口するフォトレジス
トパターン15を形成する。ここで、無機マスク層13
が本発明における“第1のマスク層”に該当し、このフ
ォトレジストパターン15が本発明における“第2のマ
スク層”に該当する。そして、この2つのマスク層1
3,15が形成された状態で、例えばAs等のn型不純
物をイオン注入法によりドープする。このイオン注入で
は、その条件(注入エネルギー等)を制御して、後でソ
ースおよびドレイン不純物領域14a,14bを形成す
る領域より深く、かつ素子分離絶縁層8の底面より浅い
pウェル部分に、n型不純物をドープする。
ート電極12上に残した状態で、例えば素子分離絶縁層
8,8間のpウェル能動領域上で開口するフォトレジス
トパターン15を形成する。ここで、無機マスク層13
が本発明における“第1のマスク層”に該当し、このフ
ォトレジストパターン15が本発明における“第2のマ
スク層”に該当する。そして、この2つのマスク層1
3,15が形成された状態で、例えばAs等のn型不純
物をイオン注入法によりドープする。このイオン注入で
は、その条件(注入エネルギー等)を制御して、後でソ
ースおよびドレイン不純物領域14a,14bを形成す
る領域より深く、かつ素子分離絶縁層8の底面より浅い
pウェル部分に、n型不純物をドープする。
【0028】このイオン注入後、フォトレジストパター
ン15を除去した状態を、図4に示す。このイオン注入
によって、それぞれの一端が素子分離絶縁層8に接し、
他端同士がほぼゲート電極14の幅だけ離間した不純物
領域30aと30bが、図示の位置に形成される。pM
OS側も同様にして、チャネルと逆導電型の不純物領域
を形成する。
ン15を除去した状態を、図4に示す。このイオン注入
によって、それぞれの一端が素子分離絶縁層8に接し、
他端同士がほぼゲート電極14の幅だけ離間した不純物
領域30aと30bが、図示の位置に形成される。pM
OS側も同様にして、チャネルと逆導電型の不純物領域
を形成する。
【0029】その後は、常法にしたがって、図1に示さ
れるように、サイドウォール絶縁層16、並びにLDD
構造のソースおよびドレイン不純物領域14a,14b
を形成し、層間絶縁層18の成膜、接続プラグ20a〜
20cの形成、配線層22a〜22cの形成を経て、当
該CMOS LSIを完成させる。
れるように、サイドウォール絶縁層16、並びにLDD
構造のソースおよびドレイン不純物領域14a,14b
を形成し、層間絶縁層18の成膜、接続プラグ20a〜
20cの形成、配線層22a〜22cの形成を経て、当
該CMOS LSIを完成させる。
【0030】本例の製造方法では、ソースおよびドレイ
ン不純物領域14a,14bの下方のみに、本発明で寄
生容量を低減する不純物領域30a,30bを選択的に
形成できる。しかも、従来の製法に比べ、フォトリソグ
ラフィ工程とイオン注入工程が1回ずつ(pMOS側も
含めると2回ずつ)追加されたのみであり、大幅な工程
増とならない。
ン不純物領域14a,14bの下方のみに、本発明で寄
生容量を低減する不純物領域30a,30bを選択的に
形成できる。しかも、従来の製法に比べ、フォトリソグ
ラフィ工程とイオン注入工程が1回ずつ(pMOS側も
含めると2回ずつ)追加されたのみであり、大幅な工程
増とならない。
【0031】なお、この不純物領域をウェル内に追加形
成する場合の本実施形態は、上記説明に必ずしも限定さ
れない。上記説明では無機マスク層13は無機レジスト
等の後で除去されるものを前提としたが、例えば、サイ
ドウォール絶縁層の幅調整用或いは自己整合コンタクト
形成時の垂直方向の絶縁分離用として、ゲート電極上に
オフセット絶縁膜を形成する場合には、このオフセット
絶縁膜を無機マスク層13として用いてもよい。また、
ソースおよびドレイン不純物領域14a、14bのう
ち、バイアス電圧が印加される側(図示のnMOSで
は、ドレイン不純物領域14b)に不純物領域30bを
設ければよく、他方の基準電圧等で保持される不純物領
域(図示の場合、ソース不純物領域14a)側の不純物
領域30aは省略してもよい。そのためには、図3の工
程で、フォトレジストマスクパターン15をドレイン側
のみ開口するパターンに変更するとよい。さらに、n-
不純物領域を図1に示す30a,30bの如く分離して
形成するのではなく、一体としてトランジスタ下方の全
面に形成してもよい。この場合、ゲート電極の形成前
に、図3のフォトレジストパターン15と同様に開口す
る別のフォトレジストパターンを設け、これをマスクと
してイオン注入を行うとよい。なお、ウェルを形成する
半導体バルク層は、半導体基板に限らず、基板上のエピ
タキシャル成長層、基板(石英ガラス等でも可)に支持
されたSOI層等であってもよい。
成する場合の本実施形態は、上記説明に必ずしも限定さ
れない。上記説明では無機マスク層13は無機レジスト
等の後で除去されるものを前提としたが、例えば、サイ
ドウォール絶縁層の幅調整用或いは自己整合コンタクト
形成時の垂直方向の絶縁分離用として、ゲート電極上に
オフセット絶縁膜を形成する場合には、このオフセット
絶縁膜を無機マスク層13として用いてもよい。また、
ソースおよびドレイン不純物領域14a、14bのう
ち、バイアス電圧が印加される側(図示のnMOSで
は、ドレイン不純物領域14b)に不純物領域30bを
設ければよく、他方の基準電圧等で保持される不純物領
域(図示の場合、ソース不純物領域14a)側の不純物
領域30aは省略してもよい。そのためには、図3の工
程で、フォトレジストマスクパターン15をドレイン側
のみ開口するパターンに変更するとよい。さらに、n-
不純物領域を図1に示す30a,30bの如く分離して
形成するのではなく、一体としてトランジスタ下方の全
面に形成してもよい。この場合、ゲート電極の形成前
に、図3のフォトレジストパターン15と同様に開口す
る別のフォトレジストパターンを設け、これをマスクと
してイオン注入を行うとよい。なお、ウェルを形成する
半導体バルク層は、半導体基板に限らず、基板上のエピ
タキシャル成長層、基板(石英ガラス等でも可)に支持
されたSOI層等であってもよい。
【0032】第2実施形態 先の第1実施形態においては、寄生容量値を低減するた
めの不純物領域は、ソース不純物領域及び/又はドレイ
ン不純物領域の下方に設けた。しかし、本発明では、図
2に示す等価回路が有効に実現されるのであればよく、
その形成位置が第1実施形態のようにドレイン不純物領
域等の下方でなくともよい。本実施形態では、この不純
物領域の配置に関する他の形態を例示する。
めの不純物領域は、ソース不純物領域及び/又はドレイ
ン不純物領域の下方に設けた。しかし、本発明では、図
2に示す等価回路が有効に実現されるのであればよく、
その形成位置が第1実施形態のようにドレイン不純物領
域等の下方でなくともよい。本実施形態では、この不純
物領域の配置に関する他の形態を例示する。
【0033】図5は、本実施形態に係るCMOS LS
IのnMOS側の要部構成を示す断面図である。図5に
おいて、先の第1実施形態と重複する構成、即ち半導体
基板2、pウェル4、ゲート絶縁膜10、ゲート電極1
2、n+ ソース不純物領域14a、n+ドレイン不純物
領域14b、p+ ウェルコンタクト不純物領域14c、
サイドウォール絶縁層16、層間絶縁層18、接続プラ
グ20a〜20c、各種配線層22a〜22cについて
は、同一符号を付して、ここでの詳細な説明を省略す
る。
IのnMOS側の要部構成を示す断面図である。図5に
おいて、先の第1実施形態と重複する構成、即ち半導体
基板2、pウェル4、ゲート絶縁膜10、ゲート電極1
2、n+ ソース不純物領域14a、n+ドレイン不純物
領域14b、p+ ウェルコンタクト不純物領域14c、
サイドウォール絶縁層16、層間絶縁層18、接続プラ
グ20a〜20c、各種配線層22a〜22cについて
は、同一符号を付して、ここでの詳細な説明を省略す
る。
【0034】本実施形態では、ドレイン不純物領域14
bとウェルコンタクト不純物領域14cとの間のウェル
内表面側に、寄生容量値を低減するためのn- 不純物領
域42が、ある程度ウェル内に深くまで形成されてい
る。なお、特に図示しないが、ドレイン不純物領域14
bとウェルコンタクト不純物領域14cとの間に、素子
分離絶縁層を形成するのが望ましい。その場合、n- 不
純物領域は素子分離絶縁層より深く形成する。
bとウェルコンタクト不純物領域14cとの間のウェル
内表面側に、寄生容量値を低減するためのn- 不純物領
域42が、ある程度ウェル内に深くまで形成されてい
る。なお、特に図示しないが、ドレイン不純物領域14
bとウェルコンタクト不純物領域14cとの間に、素子
分離絶縁層を形成するのが望ましい。その場合、n- 不
純物領域は素子分離絶縁層より深く形成する。
【0035】このような構成のCMOS LSI40で
は、その動作時において、ドレイン電極コンタクトとウ
ェル電極コンタクトとの間に、図2と同じ回路が等価的
に形成される。このため、MOSトランジスタのしきい
値電圧等に変動をもたらすことなく、寄生インピーダン
スの等価容量値をCjdから(1/Cjd+1/Cp)
-1に低減させることができる。
は、その動作時において、ドレイン電極コンタクトとウ
ェル電極コンタクトとの間に、図2と同じ回路が等価的
に形成される。このため、MOSトランジスタのしきい
値電圧等に変動をもたらすことなく、寄生インピーダン
スの等価容量値をCjdから(1/Cjd+1/Cp)
-1に低減させることができる。
【0036】このような配置の不純物領域42は、トラ
ンジスタの形成領域とは重ならないことから、ゲート電
極加工用として無機マスクを用いる必要はなくフォトレ
ジストマクスでよい。そして、ゲート電極加工用とは別
のフォトレジストマクス等を用いた通常の選択イオン注
入法によって、上記不純物領域42を所定のウェル表面
領域に形成する。なお、n- 不純物領域42がLDD領
域と同じ濃度でよい場合、これらを同時形成してもよ
い。
ンジスタの形成領域とは重ならないことから、ゲート電
極加工用として無機マスクを用いる必要はなくフォトレ
ジストマクスでよい。そして、ゲート電極加工用とは別
のフォトレジストマクス等を用いた通常の選択イオン注
入法によって、上記不純物領域42を所定のウェル表面
領域に形成する。なお、n- 不純物領域42がLDD領
域と同じ濃度でよい場合、これらを同時形成してもよ
い。
【0037】第3実施形態 本実施形態は、MOSトランジスタを、ウェルに形成す
るのではなく、半導体基板バルクの表面領域に直接形成
する場合である。
るのではなく、半導体基板バルクの表面領域に直接形成
する場合である。
【0038】図6は、本実施形態に係るMOS LSI
のnMOS部分の構成を示す断面図である。図6におい
て、先の第1実施形態と重複する構成、即ち半導体基板
2、素子分離絶縁膜8、ゲート絶縁膜10、ゲート電極
12、n+ ソース不純物領域14a、n+ ドレイン不純
物領域14b、サイドウォール絶縁層16、層間絶縁層
18、接続プラグ20a,20b、各種配線層22a,
22bについては、同一符号を付して、ここでの詳細な
説明を省略する。
のnMOS部分の構成を示す断面図である。図6におい
て、先の第1実施形態と重複する構成、即ち半導体基板
2、素子分離絶縁膜8、ゲート絶縁膜10、ゲート電極
12、n+ ソース不純物領域14a、n+ ドレイン不純
物領域14b、サイドウォール絶縁層16、層間絶縁層
18、接続プラグ20a,20b、各種配線層22a,
22bについては、同一符号を付して、ここでの詳細な
説明を省略する。
【0039】本例のMOS LSI50では、トランジ
スタ素子が半導体基板バルクの表面領域に設けられてい
ることから、一般的にいって、半導体基板2の裏面側か
ら所定電位VSS(例えば、接地電位)が付与されてい
る。なお、この場合の半導体基板2はnMOSではp型
基板である。
スタ素子が半導体基板バルクの表面領域に設けられてい
ることから、一般的にいって、半導体基板2の裏面側か
ら所定電位VSS(例えば、接地電位)が付与されてい
る。なお、この場合の半導体基板2はnMOSではp型
基板である。
【0040】そして、この所定電位VSSで保持されてい
る半導体基板部分に、先の第1実施形態における図1と
同様な位置に不純物領域52a,52bが設けられてい
る。これにより、その動作時において、ドレイン電極コ
ンタクトと半導体基板のバルク領域との間に、図2と同
じ回路が等価的に形成される。このため、MOSトラン
ジスタのしきい値電圧等に変動をもたらすことなく、寄
生インピーダンスの等価容量値をCjdから(1/Cj
d+1/Cp)-1に低減させることができる。本例にお
ける不純物領域52a,52bも、先の第1実施形態と
同様にして形成する。また、本実施形態においても、第
1実施形態と同様な種々の変形が可能である。
る半導体基板部分に、先の第1実施形態における図1と
同様な位置に不純物領域52a,52bが設けられてい
る。これにより、その動作時において、ドレイン電極コ
ンタクトと半導体基板のバルク領域との間に、図2と同
じ回路が等価的に形成される。このため、MOSトラン
ジスタのしきい値電圧等に変動をもたらすことなく、寄
生インピーダンスの等価容量値をCjdから(1/Cj
d+1/Cp)-1に低減させることができる。本例にお
ける不純物領域52a,52bも、先の第1実施形態と
同様にして形成する。また、本実施形態においても、第
1実施形態と同様な種々の変形が可能である。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る半導体装置およびその製造
方法によれば、従来ソースまたはドレイン不純物領域の
ジャンクション容量が支配的なソース又はドレインとウ
ェル又は基板間の寄生容量値を実質的に低減できる。し
たがって、寄生容量が小さな絶縁ゲート電界効果トラン
ジスタを実現でき、結果として、当該半導体装置の高速
性を高めることができる。
方法によれば、従来ソースまたはドレイン不純物領域の
ジャンクション容量が支配的なソース又はドレインとウ
ェル又は基板間の寄生容量値を実質的に低減できる。し
たがって、寄生容量が小さな絶縁ゲート電界効果トラン
ジスタを実現でき、結果として、当該半導体装置の高速
性を高めることができる。
【図1】本発明の第1実施形態に係るCMOS LSI
の要部構成を示す断面図である。
の要部構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るドレイン電極コンタク
トとウェル電極(又は基板)コンタクト間の寄生抵抗お
よび寄生容量の等価回路図である。
トとウェル電極(又は基板)コンタクト間の寄生抵抗お
よび寄生容量の等価回路図である。
【図3】図1に示すCMOS LSIの製造において要
部工程を示す断面図であり、寄生容量値を低減する不純
物領域形成のためのイオン注入時を示す。
部工程を示す断面図であり、寄生容量値を低減する不純
物領域形成のためのイオン注入時を示す。
【図4】図3に続く同断面図であり、イオン注入用のフ
ォトレジストパターン除去後を示す。
ォトレジストパターン除去後を示す。
【図5】本発明の第2実施形態に係るCMOS LSI
のnMOS側の要部構成を示す断面図である。
のnMOS側の要部構成を示す断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係るMOS LSIの
nMOS部分の構成を示す断面図である。
nMOS部分の構成を示す断面図である。
【図7】従来のCMOS LSIにおいて、その特にn
MOSトランジスタを中心とした部分の一般的な構造を
示す断面図である。
MOSトランジスタを中心とした部分の一般的な構造を
示す断面図である。
1,40…CMOS LSI(半導体装置)、2…半導
体基板、4…pウェル、6…nウェル、8…素子分離絶
縁層、10…ゲート絶縁膜、12…ゲート電極、14
a,14b…ソースまたはドレイン不純物領域、14c
…ウェルコンタクト不純物領域、16…サイドウォール
絶縁層、18…層間絶縁層、20a〜20c…接続プラ
グ、22a〜22c…各種配線層、30a,30b,4
2,52a,52b…n- 不純物領域(第2導電型の不
純物領域)、50…MOSLSI(半導体装置)、Cj
d…ドレイン接合容量、Cp…付加容量、D1,D2…
等価ダイオード、Rw…ウェル等の寄生抵抗。
体基板、4…pウェル、6…nウェル、8…素子分離絶
縁層、10…ゲート絶縁膜、12…ゲート電極、14
a,14b…ソースまたはドレイン不純物領域、14c
…ウェルコンタクト不純物領域、16…サイドウォール
絶縁層、18…層間絶縁層、20a〜20c…接続プラ
グ、22a〜22c…各種配線層、30a,30b,4
2,52a,52b…n- 不純物領域(第2導電型の不
純物領域)、50…MOSLSI(半導体装置)、Cj
d…ドレイン接合容量、Cp…付加容量、D1,D2…
等価ダイオード、Rw…ウェル等の寄生抵抗。
Claims (14)
- 【請求項1】半導体基板内または基板に支持された半導
体層内に形成され、第1導電型の不純物がドーズされた
ウェルと、 当該ウェルに所定電圧を供給するウェルコンタクトと、 前記ウェル内に形成され第2導電型の不純物がドーズさ
れたソース不純物領域およびドレイン不純物領域とを有
する半導体装置であって、 前記ソース不純物領域またはドレイン不純物領域と前記
ウェルコンタクトとの間のウェル部分に、当該ソース又
はドレイン不純物領域の接合容量に対し動作時に直列容
量となる第2導電型の不純物領域が形成されている半導
体装置。 - 【請求項2】前記第2導電型の不純物領域は、前記ソー
ス不純物領域またはドレイン不純物領域より深いウェル
部分に形成されている請求項1に記載の半導体装置。 - 【請求項3】前記ソース不純物領域の下方と前記ドレイ
ン不純物領域の下方それぞれに、前記第2導電型の不純
物領域が設けられている請求項2に記載の半導体装置。 - 【請求項4】前記ソース不純物領域またはドレイン不純
物領域と前記ウェルコンタクトとの間に素子分離絶縁層
が配置され、 前記第2導電型の不純物領域は、そのウェルコンタクト
側端部が前記素子分離絶縁層と接している請求項2に記
載の半導体装置。 - 【請求項5】前記素子分離絶縁層は、前記半導体基板ま
たは前記半導体層の表面に形成された溝(トレンチ)内
に絶縁物を埋め込んで形成されている請求項4に記載の
半導体装置。 - 【請求項6】第1導電型の半導体基板内に、第2導電型
の不純物がドーズされたソース不純物領域およびドレイ
ン不純物領域を有する半導体装置であって、 前記ソース不純物領域または前記ドレイン不純物領域と
前記半導体基板のバルク領域との間の半導体基板部分
に、当該ソースまたはドレイン不純物領域の接合容量に
対し動作時に直列容量となる第2導電型の不純物領域が
形成されている半導体装置。 - 【請求項7】前記第2導電型の不純物領域は、前記ソー
ス不純物領域またはドレイン不純物領域より深い半導体
基板部分に形成されている請求項6に記載の半導体装
置。 - 【請求項8】前記ソース不純物領域の下方と前記ドレイ
ン不純物領域の下方それぞれに、前記第2導電型の不純
物領域が設けられている請求項7に記載の半導体装置。 - 【請求項9】前記ソース不純物領域またはドレイン不純
物領域に近接した基板表面部分に素子分離絶縁層が配置
され、 前記第2導電型の不純物領域は、その一方端が前記素子
分離絶縁層と接している請求項7に記載の半導体装置。 - 【請求項10】前記素子分離絶縁層は、前記半導体基板
の表面に形成された溝(トレンチ)内に絶縁物を埋め込
んで形成されている請求項9に記載の半導体装置。 - 【請求項11】半導体基板内または基板に支持された半
導体層内で第1導電型の不純物がドーズされたウェル上
に、絶縁膜を介してゲート電極を形成し、 前記ウェルに所定電圧を供給するウェルコンタクトと、
第2導電型の不純物がドーズされたソース不純物領域お
よびドレイン不純物領域とを前記ウェル内に形成する半
導体装置の製造方法であって、 前記ゲート電極をパターンニングする際に用いた第1の
マスク層がゲート電極上に残された状態で、第2のマス
ク層を形成し、 当該第1および第2のマスク層を用いたイオン注入によ
り、前記ソース不純物領域またはドレイン不純物領域と
前記ウェルコンタクトとの間のウェル部分に、当該ソー
スまたはドレイン不純物領域に対し動作時に直列容量と
なる第2導電型の不純物領域を形成する半導体装置の製
造方法。 - 【請求項12】前記第1のマスク層は無機材料からな
り、 前記第2のマスク層はフォトレジストからなる請求項1
1に記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項13】第1導電型の半導体基板上に、絶縁膜を
介してゲート電極を形成し、 前記半導体基板内の表面領域に、第2導電型の不純物が
ドーズされたソース不純物領域およびドレイン不純物領
域を形成する半導体装置の製造方法であって、 前記ゲート電極をパターンニングする際に用いた第1の
マスク層がゲート電極上に残された状態で、第2のマス
ク層を形成し、 当該第1および第2のマスク層を用いたイオン注入によ
り、前記ソース不純物領域またはドレイン不純物領域と
前記半導体基板のバルク領域との間の半導体基板部分
に、当該ソースまたはドレイン不純物領域に対し動作時
に直列容量となる第2導電型の不純物領域を形成する半
導体装置の製造方法。 - 【請求項14】前記第1のマスク層は無機材料からな
り、 前記第2のマスク層はフォトレジストからなる請求項1
3に記載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12359198A JPH11317517A (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | 半導体装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12359198A JPH11317517A (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | 半導体装置およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11317517A true JPH11317517A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=14864401
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12359198A Pending JPH11317517A (ja) | 1998-05-06 | 1998-05-06 | 半導体装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11317517A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009518822A (ja) * | 2005-12-06 | 2009-05-07 | 韓國電子通信研究院 | 半導体素子の製造方法 |
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1998
- 1998-05-06 JP JP12359198A patent/JPH11317517A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009518822A (ja) * | 2005-12-06 | 2009-05-07 | 韓國電子通信研究院 | 半導体素子の製造方法 |
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