JPH11315259A - 半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルム及びそれを用いる半導体ウエハの裏面研削方法 - Google Patents
半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルム及びそれを用いる半導体ウエハの裏面研削方法Info
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- JPH11315259A JPH11315259A JP10169384A JP16938498A JPH11315259A JP H11315259 A JPH11315259 A JP H11315259A JP 10169384 A JP10169384 A JP 10169384A JP 16938498 A JP16938498 A JP 16938498A JP H11315259 A JPH11315259 A JP H11315259A
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Abstract
表面に貼着する粘着フィルムであって、研削時や剥離時
にウエハを破損することがなく、また、水や研削屑の浸
入、糊残り等によってウエハの表面を汚染することもな
い優れた粘着フィルムを提供する。 【解決手段】 基材フィルムの片表面に、特定量の架橋
剤、及び特定のアルキレングリコール系重合体を必須成
分として含有する特定の組成のポリアクリル酸エステル
系粘着剤層を、その厚みが5〜100μm、SUS30
4−BA板に対する粘着力が40〜400g/25mm
となるように形成したことを特徴とする。
Description
面研削用粘着フィルム及びそれを用いる半導体ウエハの
裏面研削方法に関する。詳しくは、半導体集積回路の製
造工程において、半導体ウエハの裏面を研削加工する際
に半導体ウエハの破損、汚染を防止するために、半導体
ウエハの集積回路が組み込まれた側の面(以下、ウエハ
の「表面」という)に粘着剤層を介して直接貼着される
半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルム及び、該粘着フ
ィルムを用いる半導体ウエハの裏面研削方法に関する。
単結晶等をスライスしてウエハとした後、イオン注入、
エッチング等により集積回路を組み込み、さらにウエハ
の裏面をグラインディング、ポリッシング、ラッピング
等により研削し、ウエハの厚みを100〜600μm程
度まで薄くしてから、ダイシングしてチップ化する方法
で製造されている。これらの工程の中で、ウエハの裏面
を研削加工する際に半導体ウエハの破損、汚染を防止す
るために、半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルムが用
いられている。
裏面研削用粘着フィルムをその粘着剤層を介して直接貼
着してウエハ表面を保護した後、該ウエハの他の面(以
下、ウエハの「裏面」という)を研削する。研削が完了
した後、該粘着フィルムはウエハ表面より剥離される。
従来の半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルムを、ウエ
ハの周辺部まで集積回路が組み込まれている、すなわ
ち、ウエハの最外周までスクライブラインが達している
ような半導体ウエハの裏面を研削する際に用いた場合に
は、スクライブラインに起因する凹部を通してウエハ表
面と粘着剤層との間に水が浸入し、それに起因してウエ
ハが破損したり、水と共に研削屑が浸入してウエハ表面
を汚染することがあった。この問題を防止するために、
粘着フィルムの粘着剤層の厚みを厚くし、ウエハ表面の
凹部と粘着剤層の密着性を向上させる手段がとられてい
る。しかしながら、この手段を用いた場合には、粘着フ
ィルムのウエハ表面に対する粘着力がウエハの強度以上
に大きくなり、ウエハの厚み、表面形状等の諸条件によ
っては、裏面研削後に該粘着フィルムをウエハ表面から
剥離する際に、自動剥がし機で剥離トラブルが発生した
り、時にはウエハを完全に破損してしまうことがあっ
た。
えば特開昭60−189938号公報には、半導体ウエ
ハの裏面を研磨するにあたり、このウエハの表面に感圧
性接着フィルムを貼り付け、上記の研磨後この接着フィ
ルムを剥離する半導体ウエハの保護方法において、上記
の感圧性接着フィルムが光透過性の支持体とこの支持体
上に設けられた光照射により硬化し三次元網状化する性
質を有する感圧性接着剤層とからなり、研磨後この接着
フィルムを剥離する前にこの接着フィルムに光照射する
ことを特徴とする半導体ウエハの保護方法が開示されて
いる。
の保護方法は、剥離前に光照射することによって粘着フ
ィルムのウエハ表面に対する粘着力を低下させることが
できるため、剥離時の作業性・ウエハ破損の問題を考慮
せずに裏面研削時のウエハ表面に対する密着性を十分に
大きくすることができ、前述のウエハ表面と粘着剤層と
の間への水及び研削屑の浸入の問題は解決される。
場合には、裏面研削後にウエハ表面から粘着フィルムを
剥離するまでの間に光照射することを必要とするため、
光照射設備を工程中に導入する必要があり、装置が大型
化・複雑化したり、工程が複雑化して作業性が低下した
りする問題があった。また、光照射により発生するオゾ
ンによって作業環境が悪化するという問題もあった。さ
らに、ウエハの表面形状や光照射強度・時間等の諸条件
によっては、粘着剤層の硬化不良により剥離後のウエハ
表面に糊残りの問題が発生することがあった。その問題
を防止するためには光照射装置内を窒素等の不活性ガス
で充填する必要があり、製造コストが上昇すると共に、
工程のさらなる大型化・複雑化を招くという問題があっ
た。
は、支持シートに感圧接着層を設けてなり、その感圧接
着層がゲル分率40%以上であり、かつ水溶性ポリマー
を含有することを特徴とする半導体ウエハの保護部材が
開示されており、その場合、感圧接着層が水溶性ポリマ
ーとして分子量5000以下のポリプロピレングリコー
ルを含有するのが好ましい旨が記載されている。
の保護部材(粘着フィルム)は、その感圧接着層(粘着
剤層)に水溶性ポリマーを含有することによって、該保
護部材を回路パターン形成面等から剥離した後に、有機
溶剤による前洗浄をすることなく直接水洗しても充分に
清澄に洗浄処理でき、従って有機溶剤による前洗浄を省
略できると記載されている。さらに、裏面研磨時等にお
ける接着界面への水の浸入防止、研磨屑による回路パタ
ーン形成面等への汚染防止、剥がれによるウエハ損傷の
防止等の保護機能、及び剥離時における研磨ウエハ等の
割れ防止の剥離容易性も満足し、且つ、ブリードで半導
体ウエハに付着した水溶性ポリマーも水洗で容易に洗浄
することができるとも記載されている。
ハの裏面研削用に用いた場合、ウエハの表面形状、裏面
研削条件、剥離条件等の諸条件によっては、該保護部材
をウエハから剥離する際に粘着剤層の一部が凝集破壊に
よりウエハ表面に残り(以下、糊残りと称する)、ウエ
ハ表面を汚染することがあった。この凝集破壊による糊
残りは、水洗によっても完全には除去できないことがあ
り、回路の電極部に生じた場合にはボンディング時にボ
ンディング不良が発生したり、その他の部分に生じた場
合にはパッケージング不良が発生したりすることがあっ
た。
への要求に伴い、半導体ウエハは年々大口径化・薄層化
する傾向にある。特に、パッケージングの薄層化や、ス
マートカード用途の様に薄肉であることが求められる半
導体チップの需要が増加していることに伴い、裏面研削
後の半導体ウエハの厚みはますます薄くなりつつある。
裏面の研削に要する時間はウエハの面積と共に増大する
ため、前述した研削中の水及び研削屑の浸入によるウエ
ハの破損・汚染の問題はウエハが大口径化するほど発生
しやすいと考えられる。さらに、ウエハの厚みが薄くな
るにつれてウエハ自体の強度が低下することを考慮すれ
ば、前述した剥離時にウエハが破損する問題も、ウエハ
の薄層化に伴ってますます深刻化していくものと予想さ
れる。
により、粘着剤の一部が残り易い表面形状を有するウエ
ハが多くなってきている。例えば、上記スマートカード
用途に適したチップを有するウエハとして、高さ5〜1
00μmの突起状のハイバンプ電極を有するウエハが生
産されるようになってきている。上記のような突起状の
ハイバンプ電極を表面に有する半導体ウエハの裏面を研
削する場合には、研削後のウエハから粘着フィルムを剥
離する際に、ウエハの表面に粘着剤の一部が残り(以
下、糊残りと称する)ウエハ表面を汚染することがあっ
た。この糊残りによる汚染は、特にハイバンプ電極の周
辺に発生することが多く、その場合には洗浄等の後処理
によっても汚染の除去が困難であり、特に大きな問題と
なることがあった。このようなハイバンプ電極周辺に発
生する糊残りによる汚染は、上記特開平5−33528
8号公報に開示されている半導体ウエハの保護部材を用
いた場合でも、水洗による汚染の除去が不十分となるこ
とがあった。
エハ表面の凹部にまで良好に密着して、ウエハ表面と粘
着剤層との間へ水が浸入することによるウエハの破損
や、研削屑が浸入することによるウエハ表面の汚染を起
こすことがなく、それでいて剥離時には適正な粘着力で
剥離できるためにウエハの破損も発生せず、且つ、新た
な設備投資をすることなく従来の工程のままで使用する
ことが可能であり、さらに、粘着剤層の一部が残りやす
い表面形状のウエハに対しても、糊残りしてウエハ表面
を汚染することのない半導体ウエハの裏面研削用粘着フ
ィルムが求められている。
問題に鑑み、半導体ウエハの裏面を研削する際に、ウエ
ハ表面と粘着剤層との間への水及び研削屑の浸入による
ウエハの破損及び汚染の防止を図ることができ、且つ、
剥離時にウエハを破損せず、しかも糊残りによるウエハ
表面の汚染を生じることのない半導体ウエハの裏面研削
用粘着フィルム、及びそれを用いる半導体ウエハの裏面
研削方法を提供することにある。
の結果、特定のアルキレングリコール系重合体を必須成
分として含有した、特定の組成の粘着剤層を有する半導
体ウエハの裏面研削用粘着フィルムを採用することによ
って、上記目的を達成しうることを見出し、本発明に到
った。
を研削する際にその回路形成表面に貼着される半導体ウ
エハの裏面研削用粘着フィルムであって、基材フィルム
の片表面に、(イ)架橋剤と反応し得る官能基を有する
アクリル酸アルキルエステル系粘着剤ポリマー100重
量部、(ロ)1分子中に2個以上の架橋反応性官能基を
有する架橋剤0.5〜15重量部、及び、(ハ)アルキ
レン基の炭素数が3〜4のアルキレングリコール重合体
及びエチレンオキサイドの共重合率が20重量%以下で
あるオキシエチレン−アルキレン基の炭素数が3〜4の
オキシアルキレン共重合体から選ばれた少なくとも1種
の分子量が6000〜20000のアルキレングリコー
ル系重合体を前記(イ)と(ロ)の和100重量部当た
り5〜20重量部含む、厚み5〜100μmの粘着剤層
が形成され、且つ、該粘着フィルムのSUS304−B
A板に対する粘着力が40〜400g/25mmである
ことを特徴とする半導体ウエハの裏面研削用粘着フィル
ムである。
リプロピレングリコール、及びエチレンオキサイドの共
重合率が20重量%以下であるオキシエチレン−オキシ
プロピレン共重合体から選ばれた少なくとも一種の重合
体であることが望ましい。
の回路形成表面に上記粘着フィルムを貼着して、半導体
ウエハの裏面を研削し、研削終了後に該粘着フィルムを
剥離することを特徴とする半導体ウエハの裏面研削方法
である。
特徴は、分子量を特定した特定のアルキレングリコール
系重合体を必須成分として含有する特定の組成の粘着剤
層を有することにある。
削するに際し、ウエハ表面と粘着剤層との間に水及び研
削屑が浸入することに起因するウエハの破損及びウエハ
表面の汚染が起こらない。粘着力が適正な範囲にあるた
め、粘着フィルムをウエハから剥離する際のウエハの破
損が起こらず、光照射装置等の設備を新たに工程に導入
する必要もない。さらに、粘着フィルムをウエハから剥
離した後に糊残りが生じないので、半導体ウエハの表面
を汚染することがない。
する。本発明は、基材フィルムの片表面に特定の組成の
粘着剤層が形成された半導体ウエハの裏面研削用粘着フ
ィルム、及び該粘着フィルムを使用する半導体ウエハの
裏面研削方法である。
ィルムは、基材フィルムまたは剥離フィルムの片表面
に、アクリル酸アルキルエステル系粘着剤ポリマー、架
橋剤、特定のアルキレングリコール系重合体、その他必
要に応じて他の添加剤を含む溶液またはエマルジョン液
(以下、これらを総称して粘着剤塗布液という)を塗
布、乾燥して粘着剤層を形成することにより製造され
る。
布して粘着剤層を形成する場合は、環境に起因する汚染
等から保護するために、塗布した粘着剤層の表面に剥離
フィルムを貼着することが好ましい。他方、剥離フィル
ムの片表面に粘着剤塗布液を塗布して粘着剤層を形成す
る場合は、該粘着剤層を基材フィルムへ転写する方法が
取られる。基材フィルム及び剥離フィルムのいずれの片
表面に粘着剤塗布液を塗布するかは、基材フィルム及び
剥離フィルムの耐熱性、半導体ウエハ表面の汚染性を考
慮して決める。例えば、剥離フィルムの耐熱性が基材フ
ィルムのそれより優れている場合は、剥離フィルムの表
面に粘着剤層を設けた後、基材フィルムへ転写する。耐
熱性が同等または基材フィルムが優れている場合は、基
材フィルムの表面に粘着剤層を設け、その表面に剥離フ
ィルムを貼着する。
ィルムは、剥離フィルムを剥離した時に露出する粘着剤
層の表面を介して半導体ウエハ表面に貼着されることを
考慮し、粘着剤層による半導体ウエハ表面の汚染防止を
図るためには、耐熱性の良好な剥離フィルムを使用し、
その表面に粘着剤塗布液を塗布、乾燥して粘着剤層を形
成し、これを基材フィルムへ転写する方法の方が好まし
い。
成樹脂をフィルム状に成型加工したフィルムを用いる。
基材フィルムは単層体であっても、また、積層体であっ
てもよい。基材フィルムの厚みは10μm〜500μm
が好ましい。より好ましくは70〜500μmである。
基材フィルムの原料樹脂としては、ポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)、エチレン酢酸ビニル共
重合体(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重
合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル
(PVC)、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート
(PET)等の合成樹脂が挙げられる。これらの中で、
裏面研削中のウエハの保護性能を考慮すれば、ASTM
−D−2240−86、またはJIS Kー7215−
1986に規定されるショアーD型硬度が40以下であ
る原料樹脂が特に好ましい。これらの樹脂をフィルム状
に成型加工する際には、必要に応じて、安定剤、滑剤、
酸化防止剤、顔料、ブロッキング防止剤、可塑剤、等を
添加してもよい。基材フィルムを成型加工する際に安定
剤等の各種添加剤を添加した場合、添加剤が粘着剤層に
移行して、粘着剤の特性を変化させたり、ウエハ表面を
汚染することがある。このような場合には、基材フィル
ムと粘着剤層の間にバリヤー層を設けることが好まし
い。
施されるエッチング液によるエッチング処理の際にも引
き続き半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルムを用いて
半導体ウエハの表面を保護する場合には、耐薬品性に優
れた基材フィルムを使用することが好ましい。例えば、
基材フィルムの粘着剤層を設ける側とは反対側の面にポ
リプロピレン等の耐薬品性フィルムを積層する等であ
る。
させるため、基材フィルムの粘着剤層を設ける面には、
コロナ処理または化学処理を予め施すことが好ましい。
また、基材フィルムと粘着剤層の間に下塗剤を用いても
よい。
ダー法、Tダイ押出法、インフレーション法等、公知の
技術により製造されるものの中から、生産性、得られる
フィルムの厚み精度等を考慮して選択することができ
る。
ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成
樹脂フィルムが挙げられる。必要に応じてその表面にシ
リコーン処理等が施されたものが好ましい。剥離フィル
ムの厚みは、通常10〜200μmであり、好ましくは
30〜100μmである。
成分であるアクリル酸アルキルエステル系粘着剤ポリマ
ー、凝集力を上げたり粘着力を調整するための、架橋反
応性官能基を1分子中に2個以上有する架橋剤、特定の
アルキレングリコール系重合体を含む溶液またはエマル
ジョン液である。
ル系粘着剤ポリマーは、アクリル酸アルキルエステル及
び/又はメタクリル酸アルキルエステルを主モノマーと
して、架橋剤と反応し得る官能基を有するコモノマーを
含むモノマー混合物を共重合して得られる。
メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル、アク
リル酸−2−エチルヘキシル等が挙げられる。これらは
単独で使用しても、また、2種以上を混合して使用して
もよい。主モノマーの使用量は粘着剤ポリマーの原料と
なる全モノマーの総量中に、通常、60〜99重量%の
範囲で含まれていることが好ましい。
反応し得る官能基を有するコモノマーとしては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラ
コン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸モノアルキ
ルエステル、メサコン酸モノアルキルエステル、シトラ
コン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエ
ステル、マレイン酸モノアルキルエステル、アクリル酸
−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキ
シエチル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ターシ
ャル−ブチルアミノエチルアクリレート、ターシャル−
ブチルアミノエチルメタクリレート等が挙げられる。こ
れらの一種を上記主モノマーと共重合させてもよいし、
また2種以上を共重合させてもよい。上記の架橋剤と反
応しうる官能基を有するコモノマーの使用量は、粘着剤
ポリマーの原料となる全モノマーの総量中に、通常、1
〜40重量%の範囲で含まれていることが好ましい。
構成する主モノマー及び架橋剤と反応し得る官能基を有
するコモノマーの他に、界面活性剤としての性質を有す
る特定のコモノマー(以下、重合性界面活性剤と称す
る)を共重合してもよい。重合性界面活性剤は、主モノ
マー及びコモノマーと共重合する性質を有すると共に、
乳化重合する場合には乳化剤としての作用を有する。重
合性界面活性剤を用いて乳化重合した粘着剤ポリマーを
用いた場合には、通常、界面活性剤によるウエハ表面に
対する汚染が生じない。また、粘着剤層に起因する僅か
な汚染が生じた場合においても、ウエハ表面を水洗する
ことにより容易に除去することが可能となる。
例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルの
ベンゼン環に重合性の1−プロペニル基を導入したもの
〔第一工業製薬(株)製;アクアロンRN−10、同R
N−20、同RN−30、同RN−50等〕、ポリオキ
シエチレンノニルフェニルエーテルの硫酸エステルのア
ンモニウム塩のベンゼン環に重合性の1−プロペニル基
を導入したもの〔第一工業製薬(株)製;アクアロンH
S−10、同HS−20等〕、及び分子内に重合性二重
結合を持つ、スルホコハク酸ジエステル系のもの〔花王
(株)製;ラテムルS−120A、同S−180A等〕
等が挙げられる。
ル、メタクリル酸グリシジル、イソシアネートエチルア
クリレート、イソシアネートエチルメタクリレート、2
−(1−アジリジニル)エチルアクリレート、2−(1
−アジリジニル)エチルメタクリレート等の自己架橋性
の官能基を持ったモノマー、酢酸ビニル、アクリロニト
リル、スチレン等の重合性二重結合を持ったモノマー、
ジビニルベンゼン、アクリル酸ビニル、メタクリル酸ビ
ニル、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル等の多官
能性のモノマー等を共重合してもよい。
溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法、等既知の様々な
方法が採用できるが、得られる粘着剤ポリマーの分子量
及びそれにともなう粘着剤の凝集力への影響を考慮する
必要がある。これらの重合方法の内、高分子量のポリマ
ーが得られること、塗布、乾燥工程における環境汚染、
塗布性等を勘案すると乳化重合法が好ましい。
ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等が挙げら
れるが、粘着剤の製造コスト、モノマーの官能基の影響
及び半導体ウエハ表面へのイオンの影響、等を等慮すれ
ばラジカル重合によって重合することが好ましい。ラジ
カル重合反応によって重合する際、ラジカル重合開始剤
として、ベンゾイルパーオキサイド、アセチルパーオキ
サイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパ
ーオキサイド、ジ−ターシャル−ブチルパーオキサイ
ド、ジ−ターシャル−アミルパーオキサイド等の有機過
酸化物、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸
ナトリウム等の無機過酸化物、2,2’−アゾビスイソ
ブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチ
ロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノバレリッ
クアシッド等のアゾ化合物、等が挙げられる。
らのラジカル重合開始剤の中で、水溶性の過硫酸アンモ
ニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の無機過
酸化物、同じく水溶性の4,4’−アゾビス−4−シア
ノバレリックアシッド等の分子内にカルボキシル基を持
ったアゾ化合物が好ましい。半導体ウエハ表面へのイオ
ンの影響を考慮すれば、過硫酸アンモニウム、4,4’
−アゾビス−4−シアノバレリックアシッド等の分子内
にカルボキシル基を持ったアゾ化合物がさらに好まし
い。4,4’−アゾビス−4−シアノバレリックアシッ
ド等の分子内にカルボキシル基を持ったアゾ化合物が特
に好ましい。
に2個以上有する架橋剤は、粘着剤ポリマーが有する官
能基と反応させ、粘着力及び凝集力を調整するために用
いる。架橋剤としては、ソルビトールポリグリシジルエ
ーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、ペ
ンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ジグリセ
ロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリ
シジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジル
エーテル、レソルシンジグリシジルエーテル等のエポキ
シ系化合物、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、トリメチロールプロパンの
トルエンジイソシアネート3付加物、ポリイソシアネー
ト等のイソシアネート系化合物、トリメチロールプロパ
ン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメ
チロールメタン−トリ−β−アジリジニルプロピオネー
ト、N,N’−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1
−アジリジンカルボキシアミド)、N,N’−ヘキサメ
チレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキシアミ
ド)、N,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリ
ジンカルボキシアミド)、トリメチロールプロパン−ト
リ−β−(2−メチルアジリジン)プロピオネート等の
アジリジン系化合物、及びヘキサメトキシメチロールメ
ラミン等のメラミン系化合物等が挙げられる。
上を併用してもよい。上記架橋剤の中で、エポキシ系架
橋剤は架橋反応の速度が遅く、反応が十分に進行しない
場合には粘着剤層の凝集力が低くなり、半導体ウエハ表
面の形状によっては粘着剤層に起因する汚染が生じるこ
とがある。したがって、適宜、アミン等の触媒を含有す
るか、もしくは触媒作用のあるアミン系官能基をもつモ
ノマーを粘着剤ポリマーに共重合するか、架橋剤を使用
する際にアミンとしての性質を有するアジリジン系架橋
剤を併用することが好ましい。
基数が粘着剤ポリマー中の官能基数よりも多くならない
程度の範囲で含有する。しかし、架橋反応で新たに官能
基が生じる場合や、架橋反応が遅い場合など、必要に応
じて過剰に含有してもよい。好ましい含有量は、粘着剤
ポリマー100重量部に対し架橋剤0.5〜15重量部
である。少ないと、粘着剤層の凝集力が不十分となり、
ウエハ表面(特にハイバンプ電極を有するウエハの場合
には該ハイバンプ電極の周辺)に粘着剤層に起因する糊
残りを生じやすくなったり、粘着力が本発明の範囲を外
れて、高くなり、粘着フィルムをウエハ表面から剥離す
る際に自動剥がし機で剥離トラブルが発生したり、ウエ
ハを完全に破損したりする場合がある。多過ぎると、粘
着剤層とウエハ表面との密着力が弱くなり、研削中に水
や研削屑が浸入し、ウエハを破損したり、研削屑による
ウエハ表面の汚染が生じたりすることがある。
記、アクリル酸アルキルエステル系粘着剤ポリマー、架
橋剤の他に、特定のアルキレングリコール系重合体を必
須成分として含有する。粘着剤層に特定のアルキレング
リコール系重合体を含有することにより、粘着剤層とウ
エハ表面との密着性が向上し、ウエハ裏面を研削する際
のウエハ表面と粘着剤層の間への水浸入を防止する(以
下、耐水性)効果があり、しかも、粘着フィルムをウエ
ハ表面から剥離する際のウエハの破損も起こらず、粘着
剤層に起因するウエハ表面(特にハイバンプ電極を有す
るウエハの場合には該ハイバンプ電極の周辺)への汚染
も生じない。
系重合体の分子量を後述する特定の範囲に限定してい
る。詳細な理由は明確ではないが、アルキレングリコー
ル系重合体の分子量をこの範囲内におくことによって、
ウエハ裏面研削中における耐水性が向上すると共に、ウ
エハ表面(特にハイバンプ電極を有するウエハの場合に
は該ハイバンプ電極の周辺)の粘着剤層に起因する汚染
が減少する効果がある。
体とは、ポリ(オキシアルキレン)グリコール、ポリオ
キシアルキレンエーテル、ポリアルキレンオキサイドと
称されるものを含み、ポリマーの主鎖がポリエーテルの
構造を持つものをいう。アルキレングリコール系重合体
は、水、アルコール類、エチレングリコール、グリセリ
ン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類等を開
始剤として、金属アルコキシド、有機金属化合物、無機
金属塩、アルカリ金属水酸化物、第3アミン化合物、酸
等の触媒存在下で、エチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド等の環状エーテルを開環付加させて重合する方
法等により合成される。さらに、ポリマーの末端にある
水酸基の水素原子が、アルキル基によって置換された構
造のポリエーテルも含む[この場合、得られたポリマー
の分子量は、アルキル基置換前のポリマーの分子量(水
酸基及び官能基数より換算)より推定]。
キレングリコール系重合体は、上記で定義したアルキレ
ングリコール系重合体の中で、アルキレン基の炭素数が
3〜4のアルキレングリコール重合体、及び、エチレン
オキサイドの共重合率が20重量%以下であるオキシエ
チレン−アルキレン基の炭素数が3〜4のオキシアルキ
レン共重合体からなる群から選ばれた少なくとも1種以
上のアルキレングリコール系重合体である。
ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレングリ
コール等のホモポリマー、エチレンオキサイドの共重合
率が20重量%以下のオキシエチレン−オキシプロピレ
ン共重合体等のコポリマー等のポリエーテル類が挙げら
れる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上を併
用してもよい。さらに、これらの中で、製造コスト等を
考慮すれば、ポリプロピレングリコール、エチレンオキ
サイドの共重合率が20重量%以下のオキシエチレン−
オキシプロピレン共重合体が好ましい。
キレングリコール重合体、エチレンオキサイドの共重合
率が20重量%を超えるオキシエチレン−オキシアルキ
レン共重合体の場合、耐水性が低下し、ウエハの裏面研
削中に半導体ウエハの表面と粘着剤層の間に水が浸入す
ることがある。半導体ウエハの表面と粘着剤層の間に水
が浸入した場合、ウエハが破損したり、ウエハ表面が研
削屑等で汚染されることがある。また、アルキレン基の
炭素数が5以上のアルキレングリコール系重合体は入手
が困難となる。
レングリコール系重合体の平均分子量(水酸基価及び官
能基数より換算)は、6000〜20000である。分
子量が高くなるほどウエハ表面に対する汚染が減少する
傾向があることを考慮すれば分子量が高い方が好ましい
が、分子量がこの範囲よりも高くなればアルキレングリ
コール系重合体の製造自体が困難となる傾向がある。分
子量がこの範囲よりも低くなると、ウエハ表面(特にハ
イバンプ電極を有するウエハの場合には該ハイバンプ電
極の周辺)に粘着剤層に起因する汚染が生じる傾向があ
る。
は、前記粘着剤ポリマー及び架橋剤の和100重量部に
対して5〜20重量部である。含有量が少ないと耐水性
が低下し、裏面研削中にウエハ表面と粘着剤層との間に
水が浸入してウエハを破損したり、裏面の研削屑が浸入
することによる汚染を生じやすくなる傾向にある。ま
た、含有量が多いとウエハ表面に粘着剤層に起因する汚
染を生じることがある。
粘着剤ポリマー、架橋剤、アルキレングリコール系重合
体の他に、粘着特性を調整するために、ロジン系、テル
ペン樹脂系等のタッキファイヤー、各種界面活性剤等
を、本発明の目的に影響しない程度に適宜含有してもよ
い。また、粘着剤ポリマーがエマルジョン液である場合
は、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル等の造
膜助剤を本発明の目的に影響しない程度に適宜添加して
よい。造膜助剤として使用されるジエチレングリコール
モノアルキルエーテル及びその誘導体は、粘着剤層中に
多量に含有した場合、洗浄が不可能となる程度の多量の
ウエハ表面の汚染を招くことがあることを考慮すれば、
粘着剤塗工後の乾燥時の温度で揮発するものを使用し、
粘着剤層中への残存量を低くすることが好ましい。
に、粘着剤ポリマーがエマルジョン液である場合には、
粘着剤塗布液中へのアルキレングリコール系重合体の分
散を容易にするために、上記ジエチレングリコールモノ
アルキルエーテル等の造膜助剤中に該アルキレングリコ
ール系重合体を予め溶解した後に、粘着剤ポリマーエマ
ルジョン液に添加したり、本発明の目的に影響しない程
度に適宜界面活性剤を併用したりすることが好ましい。
好ましい厚みは10〜70μmである。粘着剤層の厚み
が薄くなると、耐水性が劣り裏面研削中にウエハ表面と
粘着剤層との間に水が浸入して、ウエハを破損したり、
ウエハ表面に研削屑による汚染が生じたりする傾向にあ
る。厚みが厚くなると、粘着フィルムの作成が困難とな
ったり、生産性に影響を与え製造コストの増加につなが
ることがある。
ィルムの粘着力は、ウエハ表面の研削条件、ウエハの口
径、研削後のウエハの厚み等を勘案して適宜調整できる
が、粘着力が低すぎるとウエハ表面へのフィルムの貼付
が困難となったり、裏面研削中にウエハ表面と粘着剤層
との間に水が浸入し、ウエハが破損したり、ウエハ表面
に研削屑等による汚染が生じたりする傾向にある。ま
た、粘着力が高すぎると、裏面研削後に粘着フィルムを
ウエハ表面から剥離する際に、自動剥がし機で剥離トラ
ブルが発生する等、剥離作業性が低下したり、ウエハを
破損したりすることがある。通常、SUS304−BA
板に対する粘着力に換算して40〜400g/25m
m、好ましくは50〜350g/25mmである。
に粘着剤塗布液を塗布する方法としては、従来公知の塗
布方法、例えばロールコーター法、リバースロールコー
ター法、グラビアロール法、バーコート法、コンマコー
ター法、ダイコーター法等が採用できる。塗布された粘
着剤の乾燥条件には特に制限はないが、一般的には、8
0〜200℃の温度範囲において10秒〜10分間乾燥
することが好ましい。さらに好ましくは80〜170℃
において15秒〜5分間乾燥する。
分に促進させるために、粘着剤塗布液の乾燥が終了した
後に、半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルムを40〜
80℃において5〜300時間程度加熱してもよい。
ィルムの製造方法は、上記の通りであるが、半導体ウエ
ハ表面の汚染防止の観点から、基材フィルム、剥離フィ
ルム、粘着剤主剤等全ての原料資材の製造環境、粘着剤
塗布液の調製、保存、塗布及び乾燥環境は、米国連邦規
格209bに規定されるクラス1,000以下のクリー
ン度に維持されていることが好ましい。
法について説明する。本発明の半導体ウエハの裏面研削
方法は、半導体ウエハの裏面を研削する際に、上記方法
により製造された半導体ウエハの裏面研削用粘着フィル
ムを用いることに特徴がある。
削用粘着フィルム(以下、粘着フィルムという)の粘着
剤層から剥離フィルムを剥離し、粘着剤層表面を露出さ
せ、その粘着剤層を介して、半導体ウエハの集積回路が
組み込まれた側の面に貼着する。次いで、研削機のチャ
ックテーブル等に粘着フィルムの基材フィルム層を介し
て半導体ウエハを固定し、半導体ウエハの裏面を研削す
る。研削が終了した後、粘着フィルムは剥離される。裏
面の研削が完了した後、粘着フィルムを剥離する前にケ
ミカルエッチング工程を経ることもある。また、必要に
応じて、粘着フィルム剥離後に、半導体ウエハ表面に対
して、水洗、プラズマ洗浄等の処理が施される。
エハは、研削前の厚みが、通常、500μm〜1000
μmであるのに対して、半導体チップの種類等に応じ、
通常、100μm〜600μm程度まで研削される。研
削する前の半導体ウエハの厚みは、半導体ウエハの口
径、種類等により適宜決められ、研削後の厚みは、得ら
れるチップのサイズ、回路の種類、等により適宜決めら
れる。
作は、人手により行われる場合もあるが、一般に、ロー
ル状の粘着フィルムを取り付けた自動貼り機と称される
装置によって行われる。この様な自動貼り機として、例
えば、タカトリ(株)製ATM−1000B、同ATM
−1100、帝国精機(株)製STLシリーズ等があ
る。
式、インフィード方式等の公知の研削方式が採用され
る。それぞれ、研削は水を半導体ウエハと砥石にかけて
冷却しながら行われる。裏面研削終了後、必要に応じて
ケミカルエッチングが行われる。ケミカルエッチング
は、弗化水素酸や硝酸、硫酸、酢酸等の単独もしくは混
合液からなる酸性水溶液や、水酸化カリウム水溶液、水
酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ性水溶液、からなる
群から選ばれたエッチング液に、粘着フィルムを貼着し
た状態で半導体ウエハを浸漬する等の方法により行われ
る。該エッチングは、半導体ウエハ裏面に生じた歪の除
去、ウエハのさらなる薄層化、酸化膜等の除去、電極を
裏面に形成する際の前処理、等を目的として行われる。
エッチング液は、上記の目的に応じて適宜選択される。
着フィルムはウエハ表面から剥離される。この一連の操
作は、人手により行われる場合もあるが、一般には、自
動剥がし機と称される装置により行われる。この様な、
自動剥がし機としては、タカトリ(株)製ATRM−2
000B、同ATRM−2100、帝国精機(株)製S
TPシリーズ等がある。
は、必要に応じて洗浄される。洗浄方法としては、水洗
浄、溶剤洗浄等の湿式洗浄や、プラズマ洗浄等の乾式洗
浄等が挙げられる。湿式洗浄の場合、超音波洗浄を併用
してもよい。これらの洗浄方法は、ウエハ表面の汚染状
況により適宜選択される。
削するに際し、研削中にウエハ表面と粘着剤層との間に
水が浸入することに起因するウエハの破損も、研削屑が
浸入することによるウエハ表面の汚染も発生することが
ない。粘着力が適正な範囲にあるため、半導体ウエハの
表面から粘着フィルムを剥離する際にウエハを破損する
こともなく、光照射装置等の設備を新たに工程に導入す
る必要もない。さらに、粘着フィルムをウエハから剥離
した後に糊残りがないので、半導体ウエハの表面を汚染
することがない。
ルム及びそれを用いる半導体ウエハの裏面研削方法が適
用できる半導体ウエハとして、シリコンウエハのみなら
ず、ゲルマニウム、ガリウム−ヒ素、ガリウム−リン、
ガリウム−ヒ素−アルミニウム等のウエハが挙げられ
る。
詳細に説明する。以下に示す全ての実施例及び比較例に
おいて、米国連邦規格209bに規定されるクラス1,
000以下のクリーン度に維持された環境において粘着
剤塗布液の調製及び塗布、並びに、半導体シリコンウエ
ハの裏面研削等を実施した。本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。尚、実施例に示した各種特性値
は下記の方法で測定した。 (1)粘着力(g/25mm) 下記に規定した条件以外は、全てJIS Z−0237
−1991に準じて測定した。23℃の雰囲気下におい
て、実施例または比較例で得られた粘着フィルムをその
粘着剤層を介して、5×20cmのSUS304−BA
板(JISG−4305−1991規定)の表面に貼着
し、1時間放置した。試料の一端を挟持し、剥離角度1
80度、剥離速度300mm/min.でSUS304
−BA板の表面から試料を剥離する際の応力を測定し、
g/25mmの粘着力に換算した。
積回路が周辺まで組み込まれた半導体シリコンウエハ
(直径:200mm、厚み:600μm、スクライブラ
インの幅:100μm、スクライブラインの深さ:2μ
m)の表面に、実施例または比較例で得られた粘着フィ
ルムを貼着し、研削機を用いて、水をかけて冷却しなが
ら半導体シリコンウエハの裏面を研削して、厚みを約2
00μmとした。各粘着フィルム毎に10枚の半導体シ
リコンウエハについて評価した。研削終了後、半導体シ
リコンウエハの破損状況を破損した枚数で評価した。さ
らに破損しなかった半導体シリコンウエハについて、表
面と粘着フィルムとの間に周辺から水が浸入したか否か
を目視で観察し、水浸入が生じた枚数で評価した。水浸
入の観察終了後、表面保護テープ剥がし機{タカトリ
(株)製、MODEL:ATRM−2000B;使用剥
がしテープ:ハイランド印フィラメントテープNo.8
97〔住友スリーエム(株)製〕}で該粘着フィルムを
剥離した。該粘着フィルム剥離時の破損状況を破損した
枚数で評価した。さらに、該粘着フィルム剥離時に破損
しなかったウエハの表面を、洗浄機〔大日本スクリーン
製造(株)製:D−SPIN 629〕を用いて水洗し
た後、光学顕微鏡〔(株)ニコン製:OPTIPHOT
2〕を用いて50〜1000倍の範囲に拡大して、ウエ
ハ表面の全チップに対してチップ毎に汚染の観察を行な
い、汚染が発見された場合には、その汚染が研削屑によ
るものであるか、糊残りによるものであるかを確認した
うえで、下記の基準で評価した。 汚染発生率(%)=〔(汚染チップ数)/(観察したチ
ップ数)〕×100 尚、本発明でいう汚染チップ数とは、上記の方法で各チ
ップを観察した際に、チップ上に視認される汚染が1点
以上発見された場合にはそのチップを汚染チップである
として計数したものである。
レン−酢酸ビニル共重合体樹脂をT−ダイ押出機を用い
て、厚み200μmのフィルムに形成した。この際、粘
着剤層を形成する側にコロナ処理を施した。得られたフ
ィルムの厚みバラツキは±1.5%以内であった。 (粘着剤主剤の重合)重合反応機に脱イオン水150重
量部、重合開始剤として4,4’−アゾビス−4−シア
ノバレリックアシッド〔大塚化学(株)製、商品名:A
CVA〕を0.5重量部、アクリル酸ブチル73.25
重量部、メタクリル酸メチル14重量部、メタクリル酸
−2−ヒドロキシエチル9重量部、メタクリル酸2重量
部、アクリルアミド1重量部、水溶性コモノマーとして
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(エチレン
オキサイドの付加モル数の平均=約20)の硫酸エステ
ルのアンモニウム塩のベンゼン環に重合性の1−プロペ
ニル基を導入したもの〔第一工業製薬(株)製:アクア
ロンHS−20〕0.75重量部を用い、撹拌下で70
℃において9時間乳化重合を実施し、アクリル樹脂系水
エマルジョンを得た。これを14重量%アンモニア水で
中和し、固形分40重量%の粘着剤ポリマーエマルジョ
ン(粘着剤主剤)を得た。 (粘着剤塗布液の調製)得られた粘着剤主剤エマルジョ
ン100重量部(粘着剤ポリマー濃度40重量%)を採
取し、さらに14重量%アンモニア水を加えてpH9.
3に調整した。次いで、アジリジン系架橋剤〔日本触媒
化学工業(株)製、ケミタイトPZ−33〕2.0重量
部、アルキレングリコール系重合体としてエチレンオキ
サイドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキ
シプロピレン共重合体〔ペンタエリスリトール系、分子
量8000(水酸基価及び官能基数より換算)〕5.0
重量部、及びジエチレングリコールモノブチルエーテル
5重量部を添加して粘着剤塗布液を得た。この際、アル
キレングリコール系重合体とジエチレングリコールモノ
ブチルエーテルを予め混合・溶解してから添加した。
をロールコーターを用いてポリプロピレンフィルム(剥
離フィルム、厚み:50μm)に塗布し、120℃で2
分間乾燥し厚み20μmの粘着剤層を設けた。これに前
述のエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム(基材フィ
ルム)のコロナ処理面を貼り合わせ押圧して、粘着剤層
を転写させた。転写後、60℃において48時間加熱し
た後、室温まで冷却することにより半導体ウエハの裏面
研削用粘着フィルムを製造した。得られた粘着フィルム
の粘着力は120g/25mmであった。 (粘着フィルムの評価)得られた粘着フィルムを、高さ
5μmのハイバンプ電極を有する100mm2の集積回
路が周辺まで組み込まれた半導体シリコンウエハ(直
径:200mm、厚み:600μm、スクライブライン
の幅:100μm、スクライブラインの深さ:2μm)
の表面(集積回路側)に貼着し、研削機を用いて、水を
かけて冷却しながら半導体シリコンウエハの裏面を、研
削後の厚みが約200μmになるまで研削した。同様の
ウエハ10枚に対して同様の操作を行った。研削中に破
損したウエハは皆無であった。研削終了後、ウエハと粘
着フィルムの間に水浸入は観察されなかった。これら1
0枚のウエハから、表面保護テープ剥がし機{タカトリ
(株)製、MODEL:ATRM−2000B;使用剥
がしテープ:ハイランド印フィラメントテープNo.8
97〔住友スリーエム(株)製〕}を用いて粘着フィル
ムを剥離した。粘着フィルム剥離中に破損したウエハは
皆無であった。
〔大日本スクリーン製造(株)製:D−SPIN 62
9〕を用いて水洗した後、顕微鏡によるウエハ表面の汚
染状況の観察を行った。ウエハ表面には、粘着剤等によ
る汚染等は観察されなかった。得られた結果を〔表1〕
に示す。
架橋剤の添加量を1.6重量部とし、エチレンオキサイ
ドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキシプ
ロピレン共重合体の代わりに、エチレンオキサイドの共
重合率が14重量%のオキシエチレン−オキシプロピレ
ン共重合体〔ペンタエリスリトール系、分子量1000
0(水酸基価及び官能基数より換算)〕を使用し、添加
量を8.0重量部とした以外は全て実施例1と同様の方
法で半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルムを製造し
た。得られた粘着フィルムの粘着力は100g/25m
mであった。この粘着フィルムについて、実施例1と同
様の半導体シリコンウエハを用いて実施例1と同様の方
法で評価した。研削中に破損したウエハは皆無であり、
研削終了後、ウエハと粘着フィルムの間に、水浸入は観
察されなかった。粘着フィルム剥離中に破損したウエハ
も皆無であった。表面を水洗した後の半導体シリコンウ
エハの表面には、粘着剤等による汚染等は観察されなか
った。得られた結果を〔表1〕に示す。
架橋剤の代わりにエポキシ系架橋剤〔ナガセ化成工業
(株)製、デナコールEX−611〕を使用し、添加量
を4.8重量部とし、エチレンオキサイドの共重合率が
15重量%のオキシエチレン−オキシプロピレン共重合
体の代わりに、ポリプロピレングリコール〔グリセリン
系、分子量6500(水酸基価及び官能基数より換
算)〕を使用し、添加量を3.0重量部とした以外は全
て実施例1と同様の方法で半導体ウエハの裏面研削用粘
着フィルムを製造した。得られた粘着フィルムの粘着力
は160g/25mmであった。この粘着フィルムにつ
いて、実施例1と同様の半導体シリコンウエハを用いて
実施例1と同様の方法で評価した。研削中に破損したウ
エハは皆無であり、研削終了後、ウエハと粘着フィルム
の間に、水浸入は観察されなかった。粘着フィルム剥離
中に破損したウエハも皆無であった。表面を水洗した後
の半導体シリコンウエハの表面には、粘着剤等による汚
染等は観察されなかった。得られた結果を〔表1〕に示
す。
架橋剤の添加量を0.2重量部とし、エチレンオキサイ
ドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキシプ
ロピレン共重合体の代わりに、エチレンオキサイドの共
重合率が14重量%のオキシエチレン−オキシプロピレ
ン共重合体〔ペンタエリスリトール系、分子量1000
0(水酸基価及び官能基数より換算)〕を使用し、添加
量を7.5重量部とした以外は全て実施例1と同様の方
法で半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルムを製造し
た。得られた粘着フィルムの粘着力は350g/25m
mであった。この粘着フィルムについて、実施例1と同
様の半導体シリコンウエハを用いて実施例1と同様の方
法で評価した。研削中に破損したウエハは皆無であり、
研削終了後、ウエハと粘着フィルムの間に、水浸入は観
察されなかった。粘着フィルム剥離中に破損したウエハ
も皆無であった。表面を水洗した後の半導体シリコンウ
エハの表面には、粘着剤等による汚染等は観察されなか
った。得られた結果を〔表1〕に示す。
架橋剤の添加量を3.2重量部とし、エチレンオキサイ
ドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキシプ
ロピレン共重合体の添加量を8.5重量部とした以外は
全て実施例1と同様の方法で半導体ウエハの裏面研削用
粘着フィルムを製造した。得られた粘着フィルムの粘着
力は50g/25mmであった。この粘着フィルムにつ
いて、実施例1と同様の半導体シリコンウエハを用いて
実施例1と同様の方法で評価した。研削中に破損したウ
エハは皆無であり、研削終了後、ウエハと粘着フィルム
の間に、水浸入は観察されなかった。粘着フィルム剥離
中に破損したウエハも皆無であった。表面を水洗した後
の半導体シリコンウエハの表面には、粘着剤等による汚
染等は観察されなかった。得られた結果を〔表1〕に示
す。
サイドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキ
シプロピレン共重合体の代わりに、エチレンオキサイド
の共重合率が25重量%のオキシエチレン−オキシプロ
ピレン共重合体〔ペンタエリスリトール系、分子量80
00(水酸基価及び官能基数より換算)〕を使用した以
外は、全て実施例1と同様の方法で半導体ウエハの裏面
研削用粘着フィルムを製造した。得られた粘着フィルム
の粘着力は120g/25mmであった。この粘着フィ
ルムについて、実施例1と同様の半導体シリコンウエハ
を用いて実施例1と同様の方法で評価した。研削中に破
損したウエハは皆無であったが、研削終了後、ウエハと
粘着フィルムの間に、水浸入の生じたウエハが1枚観察
された。粘着フィルム剥離中に破損したウエハは皆無で
あった。しかし、表面を水洗した後の半導体シリコンウ
エハの表面に、全チップ数に対して0.2%のチップに
研削水の浸入に伴うシリコン屑等による汚染が観察され
た。得られた結果を〔表2〕に示す。
サイドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキ
シプロピレン共重合体の添加量を0.8重量部とした以
外は、全て実施例1と同様の方法で半導体ウエハの裏面
研削用粘着フィルムを製造した。得られた粘着フィルム
の粘着力は150g/25mmであった。この粘着フィ
ルムについて、実施例1と同様の半導体シリコンウエハ
を用いて実施例1と同様の方法で評価した。研削中に破
損したウエハは皆無であったが、研削終了後、ウエハと
粘着フィルムの間に、水浸入の生じたウエハが1枚観察
された。粘着フィルム剥離中に破損したウエハは皆無で
あった。しかし、表面を水洗した後の半導体シリコンウ
エハの表面に、全チップ数に対して0.2%のチップに
研削水の浸入に伴うシリコン屑等による汚染が観察され
た。得られた結果を〔表2〕に示す。
架橋剤の添加量を1.2重量部とし、エチレンオキサイ
ドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキシプ
ロピレン共重合体の添加量を10.3重量部とした以外
は、全て実施例1と同様の方法で半導体ウエハの裏面研
削用粘着フィルムを製造した。得られた粘着フィルムの
粘着力は100g/25mmであった。この粘着フィル
ムについて、実施例1と同様の半導体シリコンウエハを
用いて実施例1と同様の方法で評価した。研削中に破損
したウエハは皆無であり、研削終了後、ウエハと粘着フ
ィルムの間に、水浸入は観察されなかった。粘着フィル
ム剥離中に破損したウエハも皆無であった。しかし、表
面を水洗した後の半導体シリコンウエハの表面に、全チ
ップ数に対して0.5%のチップのハイバンプ電極周辺
に糊残りが観察された。得られた結果を〔表2〕に示
す。
架橋剤の添加量を0.04重量部とし、エチレンオキサ
イドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキシ
プロピレン共重合体の添加量を3.0重量部とした以外
は、全て実施例1と同様の方法で半導体ウエハの裏面研
削用粘着フィルムを製造した。得られた粘着フィルムの
粘着力は440g/25mmであった。この粘着フィル
ムについて、実施例1と同様の半導体シリコンウエハを
用いて実施例1と同様の方法で評価した。研削中に破損
したウエハは皆無であり、研削終了後、ウエハと粘着フ
ィルムの間に、水浸入は観察されなかった。しかし、粘
着フィルム剥離中に3枚のウエハが破損した。表面を水
洗した後の半導体シリコンウエハの表面に、全チップ数
に対して18%のチップのハイバンプ電極周辺に糊残り
が観察された。得られた結果を〔表2〕に示す。
架橋剤の代わりにエポキシ系架橋剤〔ナガセ化成工業
(株)製、デナコールEX−611〕を使用し、添加量
を7.2重量部とし、エチレンオキサイドの共重合率が
15重量%のオキシエチレン−オキシプロピレン共重合
体の添加量を6.0重量部とした以外は、全て実施例1
と同様の方法で半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルム
を製造した。得られた粘着フィルムの粘着力は100g
/25mmであった。この粘着フィルムについて、実施
例1と同様の半導体シリコンウエハを用いて実施例1と
同様の方法で評価した。研削中に水浸入が原因で1枚の
ウエハが破損した。研削終了後、破損しなかった9枚の
ウエハのうちの5枚について、水浸入が観察された。粘
着フィルム剥離中に破損したウエハは皆無であった。表
面を水洗した後の半導体シリコンウエハの表面に、全チ
ップ数に対して8%のチップに研削水の浸入に伴うシリ
コン屑等による汚染が観察された。得られた結果を〔表
2〕に示す。 比較例6 実施例1の粘着剤塗布液の調製において、アジリジン系
架橋剤の添加量を5.6重量部とし、エチレンオキサイ
ドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキシプ
ロピレン共重合体の添加量を9.0重量部とした以外
は、全て実施例1と同様の方法で半導体ウエハの裏面研
削用粘着フィルムを製造した。得られた粘着フィルムの
粘着力は30g/25mmであった。この粘着フィルム
について、実施例1と同様の半導体シリコンウエハを用
いて実施例1と同様の方法で評価した。研削中に破損し
たウエハは皆無であったが、研削終了後、ウエハと粘着
フィルムの間に、水浸入の生じたウエハが1枚観察され
た。粘着フィルム剥離中に破損したウエハは皆無であっ
た。しかし、表面を水洗した後の半導体シリコンウエハ
の表面に、全チップ数に対して0.5%のチップに研削
水の浸入に伴うシリコン屑等による汚染が観察された。
得られた結果を〔表2〕に示す。
サイドの共重合率が15重量%のオキシエチレン−オキ
シプロピレン共重合体の代わりに、ポリプロピレングリ
コール〔グリセリン系、分子量4000(水酸基価及び
官能基数より換算)〕を使用し、添加量を7.5重量部
とした以外は、全て実施例1と同様の方法で半導体ウエ
ハの裏面研削用粘着フィルムを製造した。得られた粘着
フィルムの粘着力は100g/25mmであった。この
粘着フィルムについて、実施例1と同様の半導体シリコ
ンウエハを用いて実施例1と同様の方法で評価した。研
削中に破損したウエハは皆無であり、研削終了後、ウエ
ハと粘着フィルムの間に、水浸入は観察されなかった。
粘着フィルム剥離中に破損したウエハも皆無であった。
しかし、表面を水洗した後の半導体シリコンウエハの表
面に、全チップ数に対して0.4%のチップのハイバン
プ電極周辺に糊残りが観察された。得られた結果を〔表
2〕に示す。
研削するに際し、裏面の研削応力に起因する研削中のウ
エハ破損が起こらないばかりでなく、ウエハ表面と粘着
剤層との間に水及び研削屑が浸入することに起因するウ
エハの破損及びウエハ表面の汚染も起こらない。粘着力
が適正な範囲にあるため、粘着フィルムをウエハから剥
離する際のウエハの破損が起こらず、光照射装置等の設
備を新たに導入する必要もない。さらに、粘着フィルム
をウエハから剥離した後に糊残りがないので、半導体ウ
エハの表面を汚染することがない。
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体ウエハの裏面を研削する際にその
回路形成表面に貼着される半導体ウエハの裏面研削用粘
着フィルムであって、基材フィルムの片表面に、(イ)
架橋剤と反応し得る官能基を有するアクリル酸アルキル
エステル系粘着剤ポリマー100重量部、(ロ)1分子
中に2個以上の架橋反応性官能基を有する架橋剤0.5
〜15重量部、及び、(ハ)アルキレン基の炭素数が3
〜4のアルキレングリコール重合体及びエチレンオキサ
イドの共重合率が20重量%以下であるオキシエチレン
−アルキレン基の炭素数が3〜4のオキシアルキレン共
重合体から選ばれた少なくとも1種の分子量が6000
〜20000のアルキレングリコール系重合体を前記
(イ)と(ロ)の和100重量部当たり5〜20重量部
含む、厚み5〜100μmの粘着剤層が形成され、且
つ、該粘着フィルムのSUS304−BA板に対する粘
着力が40〜400g/25mmであることを特徴とす
る半導体ウエハの裏面研削用粘着フィルム。 - 【請求項2】 アルキレングリコール系重合体が、ポリ
プロピレングリコール、及びエチレンオキサイドの共重
合率が20重量%以下であるオキシエチレン−オキシプ
ロピレン共重合体から選ばれた少なくとも一種の重合体
であることを特徴とする請求項1記載の半導体ウエハの
裏面研削用粘着フィルム。 - 【請求項3】 半導体ウエハの回路形成表面に請求項1
又は2に記載の粘着フィルムを貼着して、半導体ウエハ
の裏面を研削し、研削終了後に該粘着フィルムを剥離す
ることを特徴とする半導体ウエハの裏面研削方法。
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JP2018529790A (ja) * | 2015-07-10 | 2018-10-11 | エルジー・ケム・リミテッド | 架橋性組成物 |
-
1998
- 1998-06-17 JP JP16938498A patent/JP4054111B2/ja not_active Expired - Lifetime
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