JPH11313897A - 経皮投薬素子 - Google Patents

経皮投薬素子

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JPH11313897A
JPH11313897A JP9434398A JP9434398A JPH11313897A JP H11313897 A JPH11313897 A JP H11313897A JP 9434398 A JP9434398 A JP 9434398A JP 9434398 A JP9434398 A JP 9434398A JP H11313897 A JPH11313897 A JP H11313897A
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insulator
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Hiroyuki Kasano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオントフォレシスを利用した経皮投薬素子
に関し、生体発電作用を利用しつつ高分子薬剤の皮下浸
透を可能とする高出力化した素子の開発を目的とする。 【解決手段】 表面が金属または半導体Aから成る導電
性鉱物と、被浸透薬剤を分散させた導電性基材層と、開
口部を有する絶縁体と、絶縁体の非開口部に設けられた
金属または半導体Bから成る表面を有する導電性鉱物と
を積層構造化した基本素子の前記Aの自由表面に別の絶
縁体を装着し、この絶縁体上に補助電池層を形成する。
補助電池層はそれぞれ金属または半導体C、Dから成る
表面を有する別々の導電性鉱物を正負極とし、固体電解
質上に両極を離間して接触配置した後AとC、BとDと
を導線接続した構造を持つ。前記Bと導電性基材層とを
同時にかつ空間的に分離して皮接することによって発電
が惹起し、イオントフォレシスがおきる。補助電池が複
数個ある場合は水平または垂直方向に配置し、それぞれ
直並列接続した後前記基本素子に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気泳動現象を利
用して薬剤イオンを皮下浸透させる経皮投薬素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】投薬方法として経口、注射、経粘膜及び
経皮が実用化されている。血管内浸透の早さは注射や経
粘膜が優れているが、持続性(血中濃度の維持)は劣
る。経皮法は、持続性が優れているが、適用できる薬剤
が極く限られている。経口は浸透性と持続性で両者の中
間にあるといえる。製薬の容易性や安定性の点からほと
んどの薬剤は注射か経口で投与され、経粘膜や経皮は限
られた用途に用いられている。しかし人口の高齢化が進
むに従って慢性疾患が急増しており、持続性に優れた投
薬方法の開発がますます必要とされている。加えて日常
生活の妨げとならないような患者負担の少ない投薬方法
が必要とされ、経皮投薬法が注目されている。
【0003】経皮投薬は皮膚に貼付した薬剤層から有効
成分を皮下浸透されるもので、従来から消炎鎮痛剤で用
いられてきた経緯がある。最近では狭心症用のニトログ
リセリンが貼付薬として実用化されている。しかし、こ
れら経皮投薬剤は全てパッシブタイプといわれる濃度勾
配利用型投薬であり、皮膚の複雑な阻止機能が作用する
ため分子量の大きな(数百以上)薬剤は用いることがで
きない。そこで強制的に皮膚バリアを突破する物理的、
化学的方法(アクティブタイプ)が検討されている。そ
の中で有望とされ、一部が試験的に実用化されている方
法が電気泳動現象を利用した経皮投与法、イオントフォ
レシスである。
【0004】イオントフォレシスは、一方の電極(活性
電極)の下に配置、皮接したイオン性薬剤(被浸透薬
剤)と空間的に分離して配置、皮接した他方の電極(不
関電極)との間に電圧を印加し、その電界によってイオ
ン性薬剤を加速して皮下浸透をせしめるものである。一
般に、印加電圧が直流であるタイプは毛穴や汗腺を通し
て薬剤イオンが皮下浸透すると云われており、印加電圧
がパルスであるタイプは細胞膜の瞬間的な電位変化を利
用して生じた膜空隙からイオンを浸透させると云われて
いる。後者を特にエレクトロポーションということもあ
る。
【0005】イオントフォレシス用電源はポータブルに
するため電池を用いることが多い。しかし高い電圧を必
要とする場合には配線電源が用いられる。活性電極と不
関電極との間の外部回路に電源を接続すると、皮膚通電
領域は電源の外部負荷の一部を構成することになる。生
体皮膚の負荷抵抗値は常時変動しており、例えば発汗な
どで抵抗値が急落すると過大電流が流れて皮膚に焼損す
るという問題が指摘されている。これに対して、関電極
と不関電極を電子親和力の異なる材料で構成し皮膚を電
解質の一部とみなして生体発電を惹起しつつイオントフ
ォレシスを行う方法が提起されている(特願昭59−5
9244号、特願平1−150654号、特願平6−2
20193号、特願平8−310848号など)。この
場合、皮膚通電領域は電源の内部負荷(内部損失因子)
となり、仮に発汗などで両電極間が短絡すれば発電は自
動的に停止するので安全である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】イオントフォレシス用
電源として電極間の外部回路に既存電源を接続する方式
は、高出力電源を利用できる反面、電源や電気回路を搭
載するので高コストとなり、また過電流通電やPH変化
で皮膚損傷を起こしやすい。さらに、医療用具と医薬品
にまたがる分野で厚生省の認可が必要であり、実用化に
対する障害となる。
【0007】一方、生体発電を利用しつつイオントフォ
レシスを惹起する方法は、低コスト化や安全性、認可の
問題で外部電源方式にまさる。特に、正極金属と負極半
導体の組み合わせによる生体発電方式(特願平1−15
0654号、特願平6−220193号など)は、負極
側皮接面からの正孔注入と電子流入阻止効果によって発
電を安定に持続させ、PH変化を緩和することが可能で
あり、優位性は高い。しかし、イオントフォレシス用の
被浸透薬剤として期待されている物質は、ペプタイドや
蛋白質、ホルモンなど生体由来物質が多く、高分子であ
ることが多い。この場合、薬剤を効果的に皮下浸透せし
めるには高電界、高電流密度を必要とし、生体発電電池
ではパワー不足である。
【0008】本発明は、正孔注入と電子流入阻止効果と
いう生体発電電池の特性を生かしつつ高出力化を可能と
したイオントフォレシス用電源を用いた経皮投薬素子の
提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明では、少なくとも
表面が金属または半導体Aから成る導電性鉱物甲と、被
浸透薬剤を分散させた導電性基材層と、開口部を有する
絶縁体Iと、絶縁体Iの非開口部領域に設けられた少な
くとも表面が金属または半導体Bから成る導電性鉱物乙
とをこの順序に積層し、さらに導電性鉱物甲の自由表
面、即ち導電性基材層の非積層面に高出力化補助電池層
を形成し、前記導電性鉱物乙と前記導電基材層とを同時
に且つ空間的に分離した状態で皮接して用いる経皮投薬
素子を開示する。
【0010】前記した高出力化補助電池層には、2つの
タイプがある。その1つは、前記導電性鉱物甲の自由表
面上に装荷した絶縁体II上に互いに分離して設けられた
1個以上のゲル状または固体の電解質領域と、この電解
質領域の各々に互いに分離して接触させられ且つ互いに
異なる電子親和力を持つ金属または半導体C及びDでそ
れぞれ表面を構成した一対の導電性鉱物丙及び丁と、前
記した金属または半導体Aと少なくとも1個のCとを導
電接続する導線と、前記したBと少なくとも1個のDと
を導電接続する導線と、これらAまたはBと接続済のC
またはDを除き隣接する丙、丁のC、D間を直並列に接
続する導線とより成る補助電池層である。
【0011】また別の1つは、前記導電性鉱物甲の自由
表面上に導電性鉱物丙/ゲル状または固体の電解質層/
導電性鉱物丁をこの順序で積層した複合層を1組以上最
下層の複合層における丙のCと前記甲のAとが導電接続
する如く装荷し、前記導電性鉱物乙のBと前記複合層の
最上層の導電性鉱物丁のDとを非皮接領域で導電接合し
た構造を有する補助電池層である。
【0012】前記した金属または半導体A乃至Dの電子
親和力をそれぞれXi(i=A〜D)で表すと、被浸透
薬剤が陰イオンである場合にはXA>XB、XC且つXD
B、XCであり、被浸透薬剤が陽イオンである場合には
A<XB、XC且つXD<XB、XCであることが好まし
い。金属または半導体AとBとが同じ電子親和力を有す
るか、或いはAとBとが同一物質であってもよい。ま
た、AとB或いはBとCとが同一物質である場合も含ま
れる。
【0013】導電性鉱物乙は、互いに電気的に絶縁され
た複数個のストライブ状領域として前記絶縁体I上に配
置され、各ストライプ状領域は非皮接部位において、全
て前記した金属または半導体Dに導電接続されていても
よい。
【0014】金属または半導体BとDとを非皮接部位で
導電接続する導線に、通電電流を継続してパルス化する
ための電子装置や駆動電源を接続した素子も本発明に含
まれる。
【0015】電極間相互の電子親和力の大きさを考慮し
た上で高出力化補助電池層を生体電池の外部回路に接続
すると、生体電池の最大理論的起電力を与える金属また
は半導体AとBとの電子親和力差|XA−XB|を捕完し
てパワーアップすることが可能となる。
【0016】図2は、本発明の原理を示す図である。生
体層には、金属または半導体Bが接触し、Bは非皮接位
置でDのひとつに導電接続されている。一方、Aは非皮
接位置でCのひとつに導電接続されている。なお、金属
または半導体Bの表面に接触抵抗を減少させるための導
電性材料を塗布して皮接しても、この導電性材料層は生
体皮膚の延長とみなしうる。非浸透薬剤イオンが陰イオ
ンである場合には、XA≧XD>XC≧XBなる電子親和力
間の相互関係が満足されると、補助電池層がN個の互い
に分離されたゲル状または固体電解質層を有し、且つ全
ての電極物質C、Dが直列接続されているならば、生体
電池を含む電池層の最大理論起電圧は(XA−XC)+
(N−1)(XD−XC)+(XD−XB)=(XA−XB
+N(XD−XC)に相当する値にパワーアップされる。
また、N個の互いに分離されたゲル状または固体電解質
に接触する各電極物質C、Dが全て並列に接続されてい
るならば、最大起電圧は(XA−XB)+(XD−XC)に
相当する値にすぎないが、最大起電流は(XA−XB)+
N(XD−XC)に相当する値にパワーアップされること
になる。
【0017】一方、被浸透薬剤イオンが陽イオンであれ
ば、XB≧XC>XD≧XAなる関係が満足されると、N個
の補助電池層を全て直列接続した場合の最大理論起電圧
は、(XB−XA)+N(XC−XD)に相当した値とな
る。ところで、金属または半導体A及びBが同一の物質
であるなどしてXA=XBである場合には、上式から明ら
かなように最大理論起電力は低下するが、N数や電子親
和力差を考慮した材料の選択によって、電池パワーを所
望の領域に設定することは可能である。一方、金属また
は半導体A及びBをそれぞれ直接導電性基材及び皮膚に
接触させず、それぞれ導電性素材A′及びB′を介して
接触させた場合、生体電池の理論的起電力の源である電
子親和力差は|XA−XB|ではなく、|(XA−XA′)
−(XB−XB′)|で与えられる。導電性素材A′及び
B′が同一素材であれば、XA′=XB′となるからこの
場合も電子親和力差は実質的に|XA−XB|で与えられ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】(その1)図1は、実施の形態に
おける経皮投薬素子の構造概略を示す斜め分解図であ
る。図において、1は導電性鉱物甲、2は導電性基材
層、3は絶縁体I、4は導電性鉱物乙、5は絶縁体II、
6は固体の電解質、7は導電性鉱物丙、8は導電性鉱物
丁、9及び10は導線、11は接着剤である。導電性鉱
物甲1は、25×30mm2の厚さ35μmのステンレ
ス板表面に金属Aとして3μm厚さの金をメッキしたも
のである。導電性基材層2は0.01NのKOHとヒト
インシュリンを分散させた導電性の高分子ゲル層であ
り、甲1上に0.5mmの厚さに塗布されている。絶縁
体I3は、矩形の2つの開口部を有する厚さ1mmの発
泡ポリエチレン板から成る。また導電性鉱物乙4は、厚
さ35μmのステンレス板表面に半導体BとしてSnO
2膜を形成したものである。乙4は、ストライプ状をし
ており、前記開口部から離間して絶縁体I3上に配置さ
れている。乙4の3本のストライブは絶縁体I上で導電
接触している(図示されていない)。しかし各ストライ
プは絶縁体I上で導電接触させずに、別々の導線10で
導電性鉱物丁8に接続してもよい。
【0019】絶縁体II5は、接着剤11で導電性鉱物甲
1の導電性基材層非搭載面に接着した厚み約40μmの
テフロンシートである。その自由表面上には互いに分離
された電解質6の領域が設けられている。電解質6は、
プロトン導電体であるフッ化炭素系高分子(SPE)が
層状に塗布されて用いられる。各電解質領域には、それ
ぞれ互いに分離して導電性鉱物乙7及び丁8が1対ずつ
導電接触配置されている。隣接する電解質領域の丙また
は丁は、導線12によって直並列に接続される。図示し
たのは直列の接続の場合である。導電性鉱物丙7は、厚
さ35μmのステンレス板表面に半導体CとしてZnO
膜を形成したものである。また導電性鉱物丁8は、厚さ
35μmの銅フィルムである。導線9、10、12は適
当な金属線を用いることもできるが、甲または乙、或い
は丙、丁の一部をそのまま用いることもできる。
【0020】ストレプトゾシンを投与して、予め高血糖
化したSD系雄性ラットを3匹一群とし、剪毛後剃毛し
た背部に図示した各構成要素を図の順序で積層した経皮
投薬素子を絆創膏で固定し、60分、12分、180
分、240分後のラット血中のグルコース濃度を測定し
た。比較のために、導線9を切断し導線10を非皮接部
位で甲1に接続する以外は、前記素子と全く同じ材料、
寸法、構造の経皮投薬素子を作成し、高血糖化したSD
系雄性ラットに装荷して血中のグルコース濃度を経時的
に調べた。この比較例では、絶縁体II上に搭載されてい
る補助電池層はイオントフォレシスに対して全く機能せ
ず、導電性鉱物甲1、乙4及び導電性基材層2と皮膚か
ら成る生体電池のみによってイオントフォレシスが惹起
する。
【0021】実験で得られた血糖値変化を、図3に示
す。データは、インシュリン投与前の血中グルコース濃
度で規格化されている。なお、図中直線(鎖線)で示し
たグルコース濃度(42%)は、ラットに1.0UI/
kgのインシュリンを注射後60分経過時の血糖値を示
し、これが注射投与におけるもっとも低い血糖値水準で
あった。即ち、インシュリンは次第に血中で分解または
排除されるため、注射による1回の投与では、血糖値は
最低水準まで低下後再び上昇していくのである。これに
対して経皮投薬の場合は、吸収条件の変化がなければ基
本的に、過渡状態を経て一定濃度水準を維持すると期待
される。
【0022】図3は経皮吸収によるインシュリンの浸透
が血糖値低下をもたらしていることを示すが、実験範囲
ではまだ過渡状態にあり、240分経過時点で一定濃度
化の傾向(飽和点到達傾向)がみられることも示してい
る。同時に図3は、実施の形態における補助電池がイン
シュリンの経皮浸透に大きな効果をもたらしていること
を示している。因みに、皮接時導線10の一部を切断し
てその個所に電圧計を接続することにより測定した経皮
浸透のバイアス電圧は、実施の形態の場合約2.4V、
比較例の場合約0.3Vであった。補助電池による浸透
加速効果によって、実施の形態の場合装荷後約2.5時
間で注射による血糖値レベルにまで低下し、さらに装荷
後3〜4時間経過時点で注射達成濃度の約1/2まで低
下して飽和する傾向を示している。
【0023】本実施の形態の場合、図1に示した3段直
列接続の補助電池層を用いたが、通電電流値を増す必要
がある場合には補助電池数を増加するか或いは並列接続
すればよい。加速電圧の増減は補助電池数の増減以外
に、電極構成材料の種類や組み合わせを変えることによ
っても達成できることは自明であろう。
【0024】(その2)図4は、別の実施の形態におけ
る経皮投薬素子の構成概略を示す図であり、(A)は側
面図、(B)は底面図である。図において、各符号は前
実施の形態と同じ意味で用いられている。導電性鉱物甲
1は厚さ50μmの銅フィルム、導電性基材層2は0.
1%NaN3含有の硬質尿素クリームに2%のリン酸L
−アスコルビルマグネシウムを分散させたものである。
絶縁体I3は、厚さ2mmの発泡性ポリウレタンで、図
示したように4つの開口部を有している。導電性鉱物乙
4は、厚さ35μmの鉄フィルムにインジウム蒸着膜を
形成して成る。固体の電解質6は、リチウムイオン導電
体Li3Nである。導電性鉱物丙7は、厚さ35μmの
鉄フィルムに酸化鉛層を形成して成る。また導電性鉱物
丁8は、厚さ50μmの銀(Ag)フィルムである。導
線10は、導電性鉱物乙4と丁8の最外層を非皮接領域
で接続する機能を持つが、この場合は乙4、即ちインジ
ウム蒸着鉄フィルムの一部を延長して用いる。素子サイ
ズは、約20×20mm2である。本実施例の場合、A
g/PbO電極から成る補助電池層が2段直列に生体電
池に接続されることになる。
【0025】HWY系ヘアレスラットの背部にこの経皮
投薬素子を装荷し、時間経過によるラット血中のL−ア
スコルビン酸濃度の変化を調べた。ラットは3匹一群と
して装荷し、1、2、3、4の各時間経過後のデータを
得た。比較例として、図4の素子から補助電池層である
Ag/Li3N/PbOを除去し、導線10を非皮接領域
で導電性鉱物甲1である銅フィルムに直接接続する以外
は本実施の形態と全く同じ材料、サイズ、構成の経皮投
薬素子を作成し、本実施例同様HWY系ヘアレスラット
の背部に装荷して血中のL−アスコルビン酸濃度変化を
調べた。
【0026】得られた結果を図5に示す。図から明らか
なように、L−アスコルビン酸血中濃度は、実施例、比
較例共に経時的に単調増大し、共にイオントフォレシス
効果が認められた。即ち、比較例の素子の導線10を切
断してラットに装荷した場合、4時間経過後の血中濃度
は図5の比較例濃度の約1/4に過ぎなかった。また、
図5は、実施例の補助電池効果が浸透速度を約2倍に加
速していることを示している。因みに、導線10に電圧
計を接続して装荷時に計測した起電力は、実施例の場合
約1.1Vであり、比較例の場合約0.5Vであった。
【0027】次に、図4の経皮投薬素子において、導電
性鉱物乙4を厚さ50μmの銅フィルムに代える以外は
全く同じ材料、サイズ及び構造の素子を作り、HWY系
ヘアレスラットの背部に装荷した。この場合、生体電池
は機能せず補助電池による起電力がイオントフォレーゼ
を惹起する。装荷して4時間経過後のラットの血中にお
けるL−アスコルビン酸濃度は、図5中に△印で示し
た。比較例に対して約10%高い値となっている。導線
10に接続した電圧計で測定すると、この場合の起電力
は約0.6Vであった。この経皮投薬素子の導電性鉱物
乙(銅フィルム)の表面に導電性物質であるケラチンク
リームを塗布してラット背部に装荷した場合には、装荷
後4時間経過時における血中L−アスコルビン酸濃度は
図5の▲印位置まで増加した。これは皮接抵抗値の減少
によって電界加速効果が増大したことによると考えられ
る。
【0028】以上述べた如く、イオン浸透効果はバイア
ス電圧にほぼ比例して増加するが、生体電池が機能しな
い場合は装荷4時間後のマウス皮膚の導電性鉱物乙4皮
接部位に通電損傷がみられた。図5のデータ中の白マ
ル、黒マルの場合に損傷がみられず、白三角、黒三角の
場合に損傷がみられるのは、導電性鉱物乙4の皮接面に
正孔注入作用があるか否かによると考えられる。即ち、
導電性鉱物乙の皮接面がIn蒸着膜で形成されている場
合には装荷中に表面酸化のため皮接面In23(n型半
導体)が形成される。そしてn型半導体の皮接面にはシ
ョットキー障壁が形成され、皮接面からの電子流入を阻
止すると同時に拡散電位によって、甲側に電子が流出す
ることにより発生する少数キャリア正孔が皮膚へ注入さ
れる。この結果、導電性鉱物乙直下の皮膚では酸化反応
が惹起し、生成物が生体電池正極側(導電性薬剤層直下
領域)で生ずる還元反応の生成物と相互拡散することに
よって電荷中和するため皮内のアルカリ化が抑制されて
皮膚損傷が抑制されると考えられる。これに対して生体
電池が機能しない銅フィルムを導電性鉱物乙として用い
た場合、乙内の通電キャリアは電子のみであり皮接面に
ショットキー障壁も形成されない。そこで補助電池層が
機能して皮内通電が開始されると、導電性薬剤層直下領
域の還元反応に加えて、銅フィルムに電子を供給するた
めの還元反応が銅電極直下領域でも生成して皮内のアル
カリ化が加速される。従って通電刺激によって容易に皮
膚が損傷するものと考えられるのである。
【0029】(その3)図4で示した経皮投薬素子にお
いて、導電性鉱物甲1を厚さ35μmのNi−Feフィ
ルム上にZn20at%含有のMg合金を蒸着したも
の、導電性基材層2を臭化バレタメート及びNaBr
0.1%を分散させたケラチンクリーム、導電性鉱物乙
4及び丙7を厚さ35μmのNi−Feフィルム上にA
uメッキを施したもの、導電性鉱物丁8を厚さ35μm
のNi−Feフィルム上にTiメッキを施したもの、導
線10を金線とした経皮投薬素子を作成した。但し、M
g合金層は、導電性基材層2と接触すると急速に酸化し
て起電能が劣化するので、導電性基材層2との接触面は
Niを蒸着した。また、導電性鉱物乙4の皮接面にもN
iを蒸着した。この結果、導電性基材層2は導電性鉱物
甲1のNi面に接触し、生体皮膚は導電性鉱物乙4のN
i面に接触するが、電子の流入方向が互いに逆になるた
めNiの電力に及ぼす影響は相殺されてなくなる。ま
た、導線10には、断続周波数300Hz、デューテイ
比1/3(通電時間1対休止時間2)で回路を継続する
ための電子スイッチ及びその駆動用電池を接続した。そ
れ以外の材料、サイズ、構成は前実施例の場合と同じで
ある。
【0030】本実施例の経皮投薬素子をヌードマウスの
背部に貼着して、バレタメートの血中濃度変化を経時的
に調べた。ヌードマウスは一群3匹とし、装荷後1、
2、3、4時間経過時点で血液をサンプリングして分析
した。得られた結果を図6に示す。なお、比較例として
図4の素子から補助電池層、即ち電解質6、導電性鉱物
丙7及び丁8の2段積層部分を除去し、電子スイッチと
その電源を接続した導線10を導電性鉱物甲1及び乙4
の金メッキ層間に接続した素子を作成し、実施例同様ヌ
ードマウスに装荷してバレタメートの血中濃度変化を調
べたデータも併せて示した。実施例の場合導線10に電
圧計を接続し、回路断続用電子スイッチとその電源を除
去してヌードマウスに素子を装荷時測定した直流起電力
は約2.9V、また比較例の場合は同様にして測定した
直流起電力は約0.2Vであった。
【0031】図6は、補助電池層の大きな起電力効果が
イオントフォレシスによる薬剤の経皮浸透速度に大きな
影響を与えていることを示している。更に本実施例の場
合は4時間装荷後もヌードマウスの電極接触部に目立っ
た皮膚損傷はみられなかった。一方、導線10から回路
断続用の電子スイッチ及びその駆動電源を除き直流通電
した場合には、薬剤血中濃度は約30%上昇したが2時
間以上経過したヌードマウスの皮膚の電極接触部には損
傷がみられた。これは高起電力による通電刺激の影響と
考えられる。本実施例の場合は生体電池負極側には半導
体が用いられていないため、前実施例のように正孔注入
によるアルカリ化抑制反応が期待できない。また、回路
断続用の電子スイッチを除いたことによる通電効果(積
分電流値3倍)から期待される程薬剤の浸透速度は高ま
っていない。これは、本実施例における300Hzの回
路電流パルス化が末梢神経シナプスに長期増強効果をも
たらし生体皮膚が生理活性化して薬剤の皮内取り込み効
率を高めた結果によるものと考えられる。
【0032】以上実施例を用いて本発明を詳しく説明し
たが、本発明が実施例の範囲にとどまることなく、特許
請求の範囲で述べた技術範囲を全て含むものであること
は云うまでもない。例えば、実施例では導電性鉱物乙の
表面に配置された金属または半導体Bとしていくつかの
例を述べたが、同様に導電性鉱物甲の表面に配置された
導電性物質Aとして金属ではなく半導体を用いることも
できる。また、半導体は実施例中述べた酸化物半導体だ
けでなく他の化合物半導体、例えばInSbやSiCな
ど、或いは単体半導体であるGe、GexSi1-xやダイ
アモンドなどを用いうることも自明である。更に本発明
の経皮投薬素子は構造として甲、導電性基材層、絶縁体
I、乙を積層したものに補助電池層を搭載しているが、
積層構造では図1や図4に示したように導電性基材層と
絶縁体Iが絶縁体Iの非開口部で重なっていなくてもよ
い。即ち、導電性基材層は、絶縁体Iの少なくとも開口
部に充填されていれば機能を果たすことができるのであ
る。
【0033】本発明の補助電池層は、絶縁体上に形成さ
れた薄膜全固体構造をとりうるため印刷方式なども適用
することができる。また、直接生体皮膚に接触すること
がないので、皮膚に化学的損傷を与えるなどの問題も発
生しない。安価で軽量薄型であり、経皮投薬素子のディ
スポーザブル化を妨げるものではない。補助電池層は、
長期保存に備える場合は、電極部位と電解質を分離して
おき、使用時に積層することが望ましい。少なくとも、
生体電池電極と補助電池層を接続する導線の一部は、保
存時切断しておくことが望ましい。これによって自己放
電による電池起電力の低下や薬剤イオンを分散した導電
性基材の化学的変化(経時変化)を抑止することができ
る。電極材料や補助電池層構成は、被浸透薬剤の性質を
考慮した上で価格面から最適設計されることは云うまで
もない。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、任
意の補助電池層組み合わせによって生体電池のパワー不
足が補われ、高分子の薬剤を速やかに皮下浸透させるこ
とが可能となる。補助電池層は印刷技術を利用して形成
できる程薄くフレキシブルかつ全固体構造であるため、
経皮投薬素子自体が安価、ディスポーザブル可能という
特性を保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の経皮投薬素子の構造概略を示す斜め分
解図である。
【図2】本発明の原理を示すための図である。
【図3】実施例と比較例における経皮投薬データを示す
図である。
【図4】別の実施例における経皮投薬素子の構造概略を
示す図である。(A)は側面図、(B)は底面図であ
る。
【図5】別の実施例と比較例における経皮投薬データを
示す図である。
【図6】更に別の実施例と比較例における経皮投薬デー
タを示す図である。
【符号の説明】
1 導電性鉱物甲 2 導電性基材層 3 絶縁体I 4 導電性鉱物乙 5 絶縁体II 6 電解質 7 導電性鉱物丙 8 導電性鉱物丁 9、10、12 導線 11 接着剤 A、B、C、D 金属または半導体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面が金属または半導体Aか
    ら成る導電性鉱物甲と、被浸透薬剤を分散させた導電性
    基材層と、開口部を有する絶縁体1と、絶縁体1の被開
    口部領域に設けられた少なくとも表面が金属または半導
    体Bから成る導電性鉱物乙とをこの順序に積層し、更に
    導電性鉱物甲の自由表面、即ち導電性基材層の非積層面
    に補助電池層を形成し、前記導電性鉱物乙と前記導電基
    材層とを同時に且つ空間的に分離した状態で皮接して用
    いる経皮投薬素子。
  2. 【請求項2】 少なくとも表面が金属または半導体Aか
    ら成る導電性鉱物甲と、 被浸透薬剤を分散させた導電性基材層と、開口部を有す
    る絶縁体Iと、絶縁体Iの非開口部領域に設けられた少
    なくとも表面が金属または半導体Bから成る導電性鉱物
    乙とをこの順序に積層し、さらに、 前記導電性鉱物甲の自由表面(前記導電性基材層の非積
    層面)に絶縁体IIを装荷し、該絶縁体II上に互いに分離
    して1個以上のゲル状または固体の電解質領域を配置
    し、該電解質領域の各々に互いに異なる電子親和力を持
    つ金属または半導体C、Dで少なくとも表面を構成した
    一対の導電性鉱物丙、丁を互いに空間的に分離して接触
    させ、前記金属または半導体AとCの少なくとも1個を
    非皮接領域で導電接続し且つ前記金属または半導体Bと
    Dの少なくとも1個を非皮接領域で導電接続し、前記各
    電解質領域に接触配置された導電性鉱物丙、丁群のうち
    前記A及びBと導電接続したものを除き隣接する、丙、
    丁のC、D間を直並列に導電接続した構造を有し、 前記導電性鉱物乙と前記導電性基材層とを同時に且つ互
    いに空間的に分離した状態で皮接して用いる経皮投薬素
    子。
  3. 【請求項3】 少なくとも表面が金属または半導体Aか
    ら成る導電性鉱物甲と、 被浸透薬剤を分散させた導電性基材層と、開口部を有す
    る絶縁体Iと、絶縁体Iの非開口部領域に設けられた少
    なくとも表面が金属または半導体Bから成る導電性鉱物
    乙とをこの順序に積層し、さらに、 前記導電性鉱物甲の自由表面に導電性鉱物丙/ゲル状ま
    たは固体の電解質層/導電性鉱物丁をこの順序で積層し
    た1組の複合層をAとCが導電接続する如く少なくとも
    1組積層し、前記金属または半導体Bと前記複合層の内
    最外層の導電性鉱物丁のDとを非皮接領域において導電
    接続した構造を有し、 前記導電性鉱物乙と前記導電性基材層とを同時に且つ互
    いに空間的に分離した状態で皮接して用いる経皮投薬素
    子。
  4. 【請求項4】 前記金属または半導体A乃至Dの電子親
    和力をそれぞれXi(i=A〜D)で表すと、前記被浸
    透薬剤が陰イオンである場合には、XA>XB、XC且つ
    D>XB、XCであり、前記被浸透薬剤が陽イオンであ
    る場合にはXA<XB、XC且つXD<XB、XCである請求
    項2又は3記載の経皮投薬素子。
  5. 【請求項5】 前記金属または半導体AとBとが同じ電
    子親和力を有するかまたは該AとBとが同一である請求
    項2又は3記載の経皮投薬素子。
  6. 【請求項6】 前記導電性鉱物甲の導電性基材接触面及
    び前記導電性鉱物乙の皮接面が、それぞれ前記A及びB
    の表面に形成された導電性素材A′及びB′で構成され
    た請求項2〜5のいずれかに記載の経皮投薬素子。
  7. 【請求項7】 前記導電性鉱物乙は、互いに電気的に絶
    縁された複数個のストライブ状領域として前記絶縁体I
    上に配置されており、各ストライプ状領域は非皮接部位
    において、全て前記Dに導電接続されている請求項2〜
    6のいずれかに記載の経皮投薬素子。
  8. 【請求項8】 前記Bと前記Dとを非皮接領域で導電接
    続する導線に、通電電流を継続してパルス化するための
    電子装置や駆動電源を接続した請求項2〜7のいずれか
    に記載の経皮投薬素子。
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