JPH11312975A - Ad変換器の評価装置 - Google Patents

Ad変換器の評価装置

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JPH11312975A
JPH11312975A JP10120324A JP12032498A JPH11312975A JP H11312975 A JPH11312975 A JP H11312975A JP 10120324 A JP10120324 A JP 10120324A JP 12032498 A JP12032498 A JP 12032498A JP H11312975 A JPH11312975 A JP H11312975A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合した故障要因を評価でき、試験周波数に
関係なく、少ない演算量で瞬時微分直線性誤差DNLを
高い精度で測定できる。 【解決手段】 サイン波信号を被試験AD変換器14へ
供給し、その変換出力の正弦波成分と余弦波成分との極
値をそろえて、各サンプルの二乗和を開平して瞬時振幅
を求め(21)、その瞬時振幅の系列に対し、サイン波
信号の振幅値を1つおきに挿入し(インターリーブ)
(20)、このインターリーブされた瞬時振幅系列に対
し、ウエイブレット変換の第1段を行い(46)、その
出力をオーバサンプリングしてウエイブレット変換の第
2段を行い(46′)、その変換出力のその最大振幅数
をピーク検出器23′で検出し、その検出値からDNL
を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体集積回路
やそれらを組み合わせて実現したアナログ信号をデジタ
ル信号に変換するAD変換器の有効ビット数や微分直線
性誤差を評価する性能評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】AD変換器(以下ADCと記す)の性能
を評価する方法は、静的特性評価法と動的特性評価法に
わけられる。静的特性評価法では、精密な直流電圧を被
試験対象(DUT)であるADCへ印加し、応答を観測
しコンピュータなどで微分直線性誤差 Differential no
nliniarity(DNL)などをもちいて“実際のADCの
遷移電圧と理想ADCの遷移電圧の差”を推定する手法
である。ここで、DNLとは、隣り合う量子化コードを
出力させるアナログ信号の上限振幅の差(実際のステッ
プ幅)を1LSBに対応する理想ステップ幅と比較した
ものであり、ある特定のコードに依存する局在した欠陥
を検出できる。すなわち、ADCのDNLは DNL=Ain(Qm+1 )−Ain(Qm )−1[LSB] (1) と定義される。ここで、Qm+1 とQm は2つの隣り合う
量子化コードである。A in(Qn )は、量子化コードQ
n に対応するアナログの入力信号の振幅の上限である。
たとえば、すべての‘隣り合う遷移振幅間の差’が一定
で、1LSBに対応するステップサイズと等しければ、
DNLはゼロとなる。しかし、静的特性評価法では、印
加する信号の周波数に依存する被試験対象ADCの非線
形性を測定できない。
【0003】一方、動的特性評価法は、被試験対象AD
Cへ周期信号を印加し、応答を観測し、コンピュータな
どで“実際のADCの遷移電圧と理想ADCの遷移電圧
の差”を推定する手法である。この手法の長所は、被試
験対象ADCの実動作に近い特性を推定できることであ
る。特に、サイン波を入力信号として利用する動的特性
評価法としては、つぎのヒストグラム法、FFT法、カ
ーブ・フィット法が知られている。 (a)ヒストグラム法では、図21Aに示すようにサイ
ン波発生器11からのサイン波信号が被試験ADC14
へ供給され、その応答のデジタル波形から各コードに対
するヒストグラムがヒストグラム解析器17でもとめら
れる。つぎにDNL評価器18で実際のADCのヒスト
グラムと理想ADCのヒストグラムの差をもとめ、さら
に理想ADCのヒストグラムで除し、DNLを推定す
る。ここで、ヒストグラムの差を理想ADCのヒストグ
ラムで規格化するのは、サイン波のヒストグラムが一様
分布でないからである。例ば6ビットADCの出力値の
相対サンプル数は図21Bに示すようになり(全サンプ
ル数1024)、そのDNLは図21Cに示すように得
られる。 (b)FFT法では、応答のデジタル信号をFFT(高
速フーリエ変換)などによりフーリエ変換し、周波数領
域で信号(すなわち‘印加したサイン波の周波数のスペ
クトラム’)と雑音(すなわち‘量子化雑音のスペクト
ル’あるいは‘印加サイン波の周波数以外のスペクトル
の和’)に分離し、信号対雑音比(SNR)をもとめ
る。
【0004】即ち図22Aに示すようにサイン波発生器
11からのサイン波形信号が低域通過フィルタ12によ
り、不要成分が除去され、標本化保持回路13で周期的
に標本化保持されて被試験ADC14へ供給され、その
ADC14の出力はFFT15で周波数領域に変換さ
れ、SNR評価器16で図22Bに示すようなFFTの
結果から印加サイン波信号成分Gss(fo )を、雑音成
分Σf nn(f)(ただしf≠fo )で割算した値S
NRを求める。
【0005】故障のためにADC14の量子化雑音が大
きくなると、信号対雑音比SNRは小となり、ADC1
4の全ビット数のうち量子化雑音の影響をうけるビット
数も大きくなる。したがって、観測した信号対雑音比か
ら被試験対象ADCの有効ビット数(Effective Number
of Bits ENOB)を推定できる。 ENOB=(SNR[dB]−1.76)/6.02[bits] (2) このとき、サイン波の周波数fo を変えることにより、
有効ビット数の周波数依存性を測定できる。 (c)サイン波によるカーブ・フィット法では、サンプ
ルしたデジタル信号と理想サイン波の間の2乗誤差を最
小になるように、理想サイン波のパラメータ(すなわち
周波数、位相、振幅、オフセット)を決める。このよう
にしてもとめたrms誤差を、同じビット数の理想的A
DCの誤差と比較することにより有効ビット数を推定す
る。
【0006】サイン波などのアナログ信号を発生する手
段については、たとえば、LawrenceR. Rabiner, Bernar
d Gold, Theory and Application of Digital Signal P
rocessing, Prentice-Hall, 1975 の9.12 Hardware rea
lization of a Digital Frequency Synthesizerに詳し
く説明されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】(a)ヒストグラム法
をもちいて高い精度でDNLを推定しようとすると、非
常に長い測定時間を必要とする。たとえば、8ビットの
ADCのDNLを、99%の信頼度をもって区間幅0.
01ビットで推定できるには、268000サンプル必
要である。12ビットのADCになると、420000
0サンプル必要となる[Joey Doernberg, Hae-Seung Le
e, David A. Hodges, 1984]。また、被試験対象のAD
Cがヒステリシスをもつと、故障があってもヒストグラ
ム法では検出できない可能性がある。ここで入力信号が
あるレベルを正の傾きでクロスする(横切る)ときには
対応するコード幅が拡がり(観測度数が大きくなり)、
逆に入力信号があるレベルを負の傾きでクロスするとき
には対応するコード幅が縮む(観測度数が小となり)と
仮定する。ヒストグラム法では入力信号の変化の方向を
区別しないで、正の傾きの度数も負の傾きの度数も観測
度数に加算する。この結果、度数の大小は打ち消し合い
コード幅は故障のない理想ADCに近い値となってしま
う[Ray K. Ushani, 1991 ]。この手法で推定できるD
NLは、ある出力コード幅の平均値の差を、1LSBに
対応する理想ステップ幅と比べたものである。さらに、
入力のサイン波の周波数とADCのサンプリング周波数
は、非整数倍の関係でなければならない[Joey Doernbe
rg, Hae-Seung Lee, David A. Hodges, 1984]。
【0008】サイン波入力のヒストグラム法では、AD
Cの内部ノイズが大きくても小さくても推定されるDN
L値はほとんど変化しない。すなわち、ヒストグラム法
には、ADCの内部ノイズがADCの性能にあたえる影
響を正しく推定できないという問題がある[Ginetti, 1
991 ]。このため、多ビットの高精度ADCの性能評価
にはヒストグラム法を利用できない。 (b)FFTをもちいた有効ビット数推定法の課題を説
明する。FFT法をもちいて被試験対象ADCの雑音ス
ペクトラムを正確に観測するには、基準化標準誤差ε
[G^aa]≒1/√Nを十分小とする必要がある[J.
S. Bendat and A. G.Piersol, 1986]。すなわちサンプ
ル数Nを大きくしなければならない。サンプル数を4倍
とするとノイズレベルは6dB小となる。またFFTの
計算にはNlog2(N/2)−4回の実数乗算、(3/
2)N(log2N+1)−12回の実数加算を必要とす
る。
【0009】ADCは、入力信号の振幅に対応してアナ
ログ信号をデジタルの出力コードへ変換する。このAD
Cの変換特性を評価するとき、出力信号をフーリエ変換
する方法をもちいても、それぞれの出力コードにローカ
ライズしている局所的に存在している非理想性を分離す
ることはできない。というのは、異なるコードにある欠
陥は、雑音としてrms誤差に加算されてしまう。すな
わち、欠陥の間に相関がなく影響をあたえるコードが異
なっても、“同じコードにコヒーレントに影響をあたえ
る雑音の一部”として欠陥を評価してしまう。この結
果、有効ビット数を過小評価する可能性がある[Robert
E. Leonard Jr. ]。同時に、有効ビット数を小さくす
る要因(DNL,積分直線性誤差 Integral nonliniari
ty(INL),アパーチャ・ジッタ,ノイズ)を個別に解析で
きない。すなわち、この手法で推定できる有効ビット数
は、各出力コードに対応する瞬時値ではなく、出力コー
ド全体にわたる平均値である。さらに、入力サイン波の
周波数とADCのサンプリング周波数を非整数倍の関係
にして、量子化誤差をランダマイズする必要がある[Pl
assche, 1994]。 (c)最後に、カーブ・フィッティング法の課題を説明
する。この手法では理想サイン波のパラメータを最小2
乗法によって推定する必要がある。(1)理想サイン波
の周波数の推定には、仮定している単一周波数について
のみフーリエ変換をおこない、パワーをもとめる。この
パワーが極大になったとき、周波数が推定される。少な
くとも3回周波数推定をおこなわないと、極大値をみつ
けられない。したがって9N回の実数乗算、6N−3回
の実数加算をおこなう必要がある。(2)位相の推定に
は2N回の実数乗算、2N−2回の実数加算、1回の実
数除算と1回の逆正接計算が必要である。(3)振幅の
推定には2N回の実数乗算、2N−2回の実数加算、1
回の実数除算が必要である。
【0010】被試験対象のADCの動作が正常動作から
大きく隔たっているときや、ADCからのデジタル波形
のサンプル数が小さいときには、サイン波のパラメータ
を変えて2乗誤差を計算しても、2乗誤差がある一定値
に近づかない。すなわち、誤差が収束せずに発散してし
まう。たとえば周波数推定値の分散は1/N3 に比例す
るから、分散を小さくするには4096以上の十分大き
なサンプル数が必要である。この手法で推定できる有効
ビット数も、出力コード全体にわたる平均値に対応す
る。この結果、有効ビット数を小さくする要因(高調波
ひずみ、ノイズ、アパーチャ・ジッタ)を個別に解析で
きない。さらに、入力のサイン波の周波数とADCのサ
ンプリング周波数は、非整数倍の関係でなければならな
い。サンプリング周波数が入力のサイン波の周波数の整
数倍であると、入力信号がサンプリングにコヒーレント
になる。この結果、ある特定の量子化レベルのみ試験す
ることになってしまう[Ray K Ushani, 1991]。
【0011】従来のADCの動的特性を評価する方法の
課題をつぎにまとめる。ヒストグラム法は入力サイン波
のヒストグラムの平均量を測定することによって確率密
度関数を近似的にもとめている。したがってどの手法で
も推定するDNLや有効ビット数は、瞬時値でなく平均
値である。このため、複合した故障要因を独立に推定す
るのは困難である。サイン波を入力信号として利用する
ADCの有効ビット数推定法では、入力サイン波の周波
数とADCのサンプリング周波数を非整数倍の関係にし
なければならない。このため、任意の周波数を試験周波
数に選択できない。さらに、どの手法も非常に多いサン
プルが必要である。サンプル数を512とすると、必要
な計算量は、 FFT法 4092 実数乗算, 7668 実数加算 カーブフィット法 6656 実数乗算, 4092 実数加算 となる。
【0012】この発明の第1の目的は、複合した故障要
因を独立にあつかえる瞬時有効ビット数や瞬時微分直線
性誤差を推定できるAD変換器の評価装置を提供するこ
とである。この発明の第2の目的は、試験周波数を任意
に選択できるAD変換器の有効ビット数や微分直線性誤
差評価装置を提供することである。
【0013】この発明の第3の目的は、簡単なハードウ
ェアで実現できる有効ビット数や微分直線性誤差評価装
置を提供することである。この発明の第4の目的は、試
験時間を長くしなくても高い測定精度で有効ビット数や
微分直線性誤差を推定できるAD変換器の評価装置を提
供することである。
【0014】この発明の第5の目的は、時間−瞬時有効
ビット数や時間−微分直線性誤差を観測できるAD変換
器の評価装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】A.瞬時振幅計算手段 フーリエ変換やカーブ・フィット法は2乗平均推定器で
あって高い精度で有効ビット数を推定するためには、サ
ンプル数Nを大きくしなければならない。またサイン波
の確率密度関数を精確に測定するためには非常に長い測
定時間を必要とする。従ってフーリエ変換をもちいる方
法、またはカーブ・フィット法とヒストグラム法を組合
わせても第1の目的、第2の目的、第3の目的を達成す
ることはできない。このためには、ADCの各出力コー
ドにローカライズしている非理想性を分離できるあたら
しい手段が必要である。この点から、図1に示すように
この発明では、ADC14の出力コードからなるデジタ
ル信号を入力とする瞬時振幅計算手段21を用いる。 B.瞬時振幅計算手段とデジタル移動差分手段 従来はフーリエ変換手段とSNR推定器の組み合わせに
より被試験対象ADCの平均有効ビット数を間接的に推
定していた。この発明では、フーリエ変換手段とSNR
推定器の組み合わせを、ヒルベルト対リサンプラ19、
瞬時振幅計算手段21、インタリーブ信号生成手段2
0、デジタル移動差分手段22と、極値検出手段または
最大値検出手段(ピーク検出手段)23の組み合わせに
置き換える。
【0016】つまりこの発明では図1に示すようにサイ
ン波発生器11よりのサイン波を被試験ADC14へ供
給し、そのADC14の出力の瞬時振幅を瞬時振幅計算
手段21で計算し、その際、ADC14の出力からヒル
ベルト対リサンプラ19でコサイン波とそのヒルベルト
変換対に対応するサイン波とを再サンプリングする。つ
ぎに、その瞬時振幅と入力サイン波の既知の振幅値をイ
ンタリーブ信号生成手段20に入力し、インタリーブ信
号を生成し、そのインタリーブ信号を移動差分手段22
で処理し、その出力の絶対振幅値と最大値をピーク検出
手段23でもとめ、これより瞬時有効ビット数を求め
る。
【0017】図2に図1と対応する部分に同一番号を付
けて示すように、インタリーブ信号生成手段20よりの
インタリーブ信号をウエイブレット変換手段46でその
第1段の処理を行い、その第1段変換出力の絶対振幅値
の最大値がピーク検出手段23で検出され、これにより
瞬時有効ビット数を求める。更にこの発明による瞬時微
分直線性誤差DNLの推定においては、図1に示すよう
に、瞬時振幅計算手段21よりの瞬時振幅をデジタル移
動差分手段22′へ供給し、その移動差分出力の絶対値
の最大値をピーク検出手段23′で検出して、瞬時DN
Lを求める。
【0018】あるいは図2に示すように、ウエイブレッ
ト変換を一段行った出力をウエイブレット変換第2段4
6′により、オーバサンプリングしてウエイブレット変
換を更に1段施し、つまり、ウエイブレット変換の第2
段出力を求め、その絶対値の最大値をピーク検出手段2
3′で求めて瞬時DNLを求める。
【0019】
【作用】A.瞬時振幅計算手段 FFT法やカーブ・フィット法は、被試験対象ADCの
各出力コードにローカライズしている非理想性を直接測
定できない。たとえばFFT法では、ADCの出力コー
ドからなるデジタル信号をフーリエ変換し、周波数領域
で理想サイン波に対応する線スペクトラムを推定する。
つぎに、フーリエ変換によりもとめたスペクトルからこ
の線スペクトラムを除いた差スペクトルをもとめる。最
後に、この差スペクトルを被試験対象ADCの非理想性
に対応させる。同様に、カーブ・フィット法では、サン
プルしたデジタル波形と理想サイン波の間の2乗誤差を
最小になるように繰り返し計算をおこない、理想サイン
波を推定する。被試験対象ADCの非理想性は、サンプ
ルしたデジタル波形ベクトルと理想サイン波ベクトルの
差ベクトルにより推定する。
【0020】一方、この発明では瞬時振幅計算手段21
をもちいており、被試験対象ADCの各出力コードにロ
ーカライズしている非理想性を直接測定できる。つぎに
その原理を説明する。被試験対象ADCからの応答デジ
タル波形x^[n]は、入力のアナログ波形x[n]と
は異なる。応答デジタル波形x^[n]と入力アナログ
波形x[n]の間の差が、量子化誤差e[n]である。
【0021】 e[n]≡x^[n]−x[n] (3.1) この量子化誤差の最大値は、量子化ステップ幅Δの1/
2であるから −Δ/2e[n]Δ/2 (3.2) となる。簡単のために規準化量子化誤差ε[n]をもち
いる。 ε[n]=(2/Δ)e[n] (3.3) その範囲は −1ε[n]1 (3.4) となる。ここでは簡単のため、入力信号をコサイン波と
する。被試験対象ADCからの応答デジタル波形x^
[n]は、入力のコサイン波と被試験対象ADCの量子
化誤差などの非理想性e[n]の和になる。
【0022】 x^[n]=A cos(2πf0 n+Φ)+(Δ/2)ε[n] (4.1) コサイン波の入力に対応する被試験対象ADCの応答デ
ジタル信号のなかには、コサイン波とHilbert変
換の関係をもつサイン波x^[m]が必ず存在する。 x^[m]=H(x[n])+e[m]=A sin(2πf0 n+Φ)+(Δ/2)ε[m] (4.2) 即ち、ヒルベルト変換対リサンプラ19は、サンプリン
グした実波形を再サンプリングし複素数の信号x^
[n]+jx^[m]を生成できる。瞬時振幅計算手段
21へx^[n]+jx^[m]を入力すると、瞬時振
幅z(n)が計算され出力される。
【0023】 z(n)≡√(x^[n]2 +x^[m]2 )= A+(Δ/2){ε[n] cos(2πf0 n+Φ) +ε[m] sin(2πf0 n+Φ)} (5) 無限のビット数をもつ理想ADCのときはε[n]やε
[m]がゼロであるから、一定振幅Aの包絡線となる。
逆に有限ビット数の被試験対象ADCは、図3Aに示し
た誤差信号の包絡線をもつ。すなわち、入力信号のコサ
イン波とサイン波を搬送波とし、これらの搬送波の振幅
が被試験対象ADCの非理想性(Δ/2)ε[n]や
(Δ/2)ε[m]により変調させられているとみなさ
れる。したがって、被試験対象ADCの故障情報は、式
(5)の振幅変調信号項にあらわれる。振幅変調信号の
範囲は A−√2Δ/2|z[n]|A+√2Δ/2 (6.1) となる。式(5)から、|z[n]|と一定振幅Aの差
はつぎの式であたえられる。
【0024】 ||z[n]|−A|=|Δ/2{ε[n]cos(2πf0 n+φ) +ε[m]sin(2πf0 n+φ)}| (6.2) 被試験対象ADCの動的性能試験では、有効ビット数の
平均値より最悪値を評価することが重要である。有効ビ
ット数の最悪値推定には、式(6.2)であたえられる振幅
変調信号の最大値または最小値を利用すればよい。
【0025】さらに、被試験対象ADCの有効ビット数
の最悪値を評価するとき、式(6.2)であたえられる振幅
変調信号の極大値と極小値を利用すれば、入力サイン波
の周期に対応した有効ビット数の瞬時値を測定できる。
たとえば、アパーチャ・ジッタは、ADCへの入力信号
の傾きに比例する。一方、ノイズは入力信号とは無相関
に発生する。したがって、振幅変調信号にあらわれる故
障が、周期的であるか、ほぼ一定か、あるいはほぼ一定
のノイズに周期的パターンが重畳しているかにより、単
一故障か複合した故障かを判断できる。すなわち、この
発明で用いる瞬時振幅計算手段は、被試験対象ADCの
各出力コードにローカライズしている非理想性を直接測
定可能とする。
【0026】サンプル数を512とすると、必要な計算
量は、 FFT法 4092 実数乗算, 7668 実数加算 カーブフィット法 6656 実数乗算, 4092 実数加算 瞬時振幅計算手段 1024 実数乗算, 0512 実数加算 となる。
【0027】量子化誤差の視点から、DNL推定を導
く。試験信号の振幅が単調に減少し、ある出力コードk
の下限振幅LB(code(k−1))に対応するとき、量
子化誤差は極大値Δ/2をとる。さらに、試験信号の振
幅が単調減少し、つぎの出力コードk−1の上限振幅U
B(code(k))になると、量子化誤差は極小値−(Δ
/2)をとる。したがって、サンプル数が十分なら、量
子化誤差の極大値と極小値の差を計算すれば量子化ステ
ップ幅Δを推定できる。すなわち、あるコードの上限
(あるいは下限)量子化誤差と隣りのコードの下限(あ
るいは上限)量子化誤差の差Δと1LSBに対応する理
想ステップ幅Δidを比較すると、DNLに対応すること
がわかる。すなわち、 DNL(e[n],k)={UB(e[n,code(k) ]) −LB(e[n+1,code(k−1)])}/Δid−1 (7.1) となる。ここで、UB(e[n,code(k) ])はcode
(k)に対応する量子化誤差の上限であり、LB(e
[n+1,code(k−1)])はcode(k−1)に対応
する量子化誤差の下限である。しかし、量子化誤差信号
をDNL推定に直接もちいることはできない。瞬時振幅
信号を試験信号とすると DNL(n,k)=(max {||z[n]|−z[n+1]|})/Δid−1 (7.2) 23′によりDNL(n,k)が求まる。この発明の瞬
時振幅計算手段21は、被試験対象ADCの各出力コー
ドにローカライズしている非理想性を直接測定可能とす
る。
【0028】このように、この発明における瞬時振幅計
算手段は、第1の目的、第2の目的、第3の目的を実現
する方法と装置を提供する。 B.デジタル移動差分手段 デジタル移動差分手段の作用と効果について説明する。
量子化ステップ幅Δの振幅の単一パルス信号1−Δδ
(t−τT)(図3B)をこのデジタル移動差分手段2
2又は22′へ入力し、512サンプルだけサンプリン
グする。この量子化ステップ幅の振幅のインパルス信号
は、ADCからの出力コードに対応する。図3Cに示す
ように、ADCの量子化ステップ幅に比例した−20 l
og10(Δ/2)を観測可能である。
【0029】同様に、量子化ステップ幅Δの振幅の単一
パルス信号1−Δδ(t−τ)をウエイブレット変換手
段46へ入力し、512サンプルだけサンプリングす
る。図4に示すように、ADCの量子化ステップ幅に比
例した−20 log10(Δ/2),−20 log10(Δ/
4),…,−20 log10(Δ/256)を8スケールの
多重解像度で観測可能である。スケールとは周波数の逆
数であり、この例では28から21 へと変化している。
逆に、時間軸にそって21 個から28 個のウエイブレッ
トが存在することがわかる。この周波数に対応するウエ
イブレットの個数、すなわち2m のmをレベルと呼ぶ。
ただし、Martin Vetterliらは周期に対
応するスケール、すなわち2j のjをレベルと呼んでい
る。図4Bは、ウエイブレット変換結果を各スケール・
レベルで観測したものである。したがって、デジタル移
動差分手段22,22′またはウエイブレット変換手段
46,46′をもちいれば、ADCの量子化ステップ幅
が正しく動作しているかどうかを検出できる。一方、こ
の単一パルス信号をフーリエ変換すると、観測周波数帯
域全体にスペクトラムが拡散してしまうため、ADCの
量子化ステップ幅が正しく動作しているかどうかを検知
できない。なお、図4Bの各対数周波数区間(例えば
(0,1),(1,2)…,(6,7),(7,8))
内では全時間範囲(0〜250)をそれぞれ圧縮して観
測していることになる。
【0030】サンプル数を512とすると、必要な計算
量は、 デジタル移動差分手段 1022 実数乗算, 0511 実数加算 Daubechies -Wavelet変換手段 4088 実数乗算, 3066 実数加算 となる。 C.インタリーブ信号生成手段とデジタル移動差分手段 インタリーブ信号生成手段20の作用と効果について説
明する。図5に示すように、式(5)であたえられる振
幅変調信号|z[n]|と印加しているコサイン波の振
幅Aをインタリーブ信号生成手段21へ入力すると、つ
ぎの信号fが出力される。
【0031】f≡(A,|z(1)|,A,|z(2)
|,…,A,|z[n]|,…) 信号fは(A,|z[n]|)というサブ信号の列にな
っている。すなわち、高さA−|z[n]|のインパル
ス列から構成されている。前節の単一パルス信号の理論
から、デジタル移動差分手段22またはウエイブレット
変換手段46に信号fを入力すると、インパルス列の高
さを推定できることになる。
【0032】デジタル移動差分手段22またはウエイブ
レット変換手段46の出力の最大値が、被試験対象AD
Cのダイナミック・レンジDRをあたえる。 DR≡−20 log10[(1/√2)(Δ/2)] =−20 log10[1/2 B+0.5 ](dB) (8.1) 逆に観測しているDRから、被試験対象ADCの瞬時有
効ビット数Bが推定可能である。
【0033】 B=(DR/20 log10 2 )−0.5(bit ) (8.2) 信号fをデジタル移動差分手段22(図1)またはウエ
イブレット変換手段の第1段46(図2)へ入力する
と、図6Aに示すインタリーブ信号fに対しウエイブレ
ット変換手段の第1段46、第2段46′の変換出力は
図6Bに示すように時間−瞬時有効ビット数(ENO
B)とDNLを観測できる。さらに、デジタル移動差分
手段22,22′またはウエイブレット変換手段の第1
段46の出力の絶対値振幅をもとめ、最大値検出手段2
3へ入力し、出力される最大値から式(8.2) をもちいて
瞬時有効ビット数(ENOB)を推定することも可能で
ある。
【0034】被試験対象ADCのビット数を4から20
まで変えて、瞬時有効ビット数の推定法を検証した。結
果を図7Aにあたえる。“+”は、単一パルス信号を入
力し推定した瞬時有効ビット数をあらわす。“O”は、
サイン波を被試験対象ADCへ入力し、瞬時振幅計算手
段とインタリーブ信号生成手段とデジタル移動差分手段
またはHaar−Wavelet変換手段、さらに最大
値検出手段を組み合わせて推定した瞬時有効ビット数を
あらわす。“×”は、サイン波を被試験対象ADCへ入
力し、瞬時振幅計算手段とインタリーブ信号生成手段
と、Daubechies−Wavelet変換手段、
最大値検出手段を組み合わせて推定した瞬時有効ビット
数をあらわす。どの手法も、被試験対象ADCのビット
数に対応した瞬時有効ビット数を推定していることがわ
かる。
【0035】式(5)であたえられる振幅変調信号|z
[n]|をデジタル移動差分手段22′へ入力するか、
または、信号fをウエイブレット変換手段の第2段4
6′へ入力すると、瞬時DNLを推定できる。ところ
で、Haarウエイブレット変換手段の通常のサンプリ
ングは偶数番目と奇数番目の波形データをペアーとして
フィルタリングする(サンプルは0番目,1番目,2番
目,…と数えるとする)。このサンプリングを偶数イン
デックスと呼ぶ。しかし、この偶数インデックスでは、
奇数番目と偶数番目のペアーが欠陥に対応するときは、
この欠陥を検出できない。そのため、ウエイブレット変
換手段の第2段は、時間軸にそった移動量を1サンプル
とする。すなわち、オーバサンプリングをおこない、欠
陥が偶数サンプルまたは奇数サンプルに対応しても検出
できるようにする。つまり、図5に示すようにウエイブ
レット変換第1段46ではインタリーブ信号fがウエイ
ブレット変換されるため、入力信号|z[n]|につい
て、対応する1つの値が○印で示すように得られる。し
かしウエイブレット変換第2段46′は、第1段変換出
力の○印の偶数番目と奇数番目とが対としてフィルタリ
ングされると、図5では4つの時刻ごとにしか変換出力
が得られない。そこで、第1段変換出力に対し、オーバ
サンプリングする。つまり、時刻(1,2)の○と時刻
(3,4)の○の対にたいするフィルタリングに加え
て、時刻(3,4)の○と時刻(5,6)の○の対にた
いしてもフィルタリングをおこなう(ウエイブレット変
換の第2段を行う)。従って図5に□印に示すように、
オーバサンプリングを行わないと、4時刻に1つの値し
か得られない所を、2つの値が得られ、どこに欠陥があ
っても検出可能となる。
【0036】信号fをウエイブレット変換手段の第2段
46′へ入力するとき、ウエイブレット変換手段の第1
段の低域通過フィルタの出力は、(A+|z[n]|)
/2となる。すなわち、1/2倍され、オフセットA/
2が加算されているが、もとの振幅変調信号|z[n]
|と相似である。したがって、この信号をウエイブレッ
ト変換手段の第2段46′の高域通過フィルタへ入力す
ると、Haarウエイブレットにより隣り合うサンプル
間の差が計算される。つぎに、ウエイブレット変換手段
の第2段46′の高域通過フィルタの出力信号を最大値
検出手段23′へ入力し、出力される最大値から式(9.
1)をもちいて瞬時DNLを推定することも可能であ
る。
【0037】DNL(n,k) =(22 /Δid) max{|Δ
[n]/22 |}−1[LSB] ここで、Δ[n]=|z[n]|−|z[n+1]|で
ある。振幅変調信号|z[n]|をデジタル移動差分手
段22′へ入力するとき:振幅変調信号|z[n]|を
デジタル移動差分手段22′へ入力すると隣り合う|z
[n]|の差を計算し、Δ[n]/2を出力する。した
がって、出力される最大値から式(9.2)をもちいて瞬時
DNLを推定することも可能である。
【0038】 DNL(n,k) =(2/Δid) max{|Δ[n]/2|}−1[LSB](9.2) 図7Bは、この発明(DWTシミュレーション)の瞬時
DNL推定法(○印)とサイン波入力のヒストグラム法
(+印)のDNL推定に必要とされるサンプル数を比較
した結果である。この発明は少数のサンプルで瞬時DN
Lを推定できる。実線はヒストグラム法の理論値であ
る。図8Aは、この発明(DWTシミュレーション)と
サイン波入力のヒストグラム法の、ADC内部ノイズに
対する感度を比較している。サイン波入力のヒストグラ
ム法(+は4096サンプル、×は16384サンプ
ル)は、ノイズが増加しても、推定DNL値はほとんど
変化しない。すなわち、ヒストグラム法は、ADCの内
部ノイズがADCの性能にあたえる影響を正しく推定で
きない。一方、この発明(黒丸は2048サンプル、白
丸は512サンプル)は、ADCの内部ノイズの増加に
比例して推定DNL値も大きくなっている。したがっ
て、この発明は多ビットの高精度ADCの性能評価に適
している。
【0039】このように、この発明の瞬時振幅計算手段
とデジタル移動差分手段またはウエイブレット変換手段
の組み合わせは、第4の目的と第5の目的を実現する装
置を提供する。D.まとめこの発明における瞬時振幅計
算手段は、(1)複合した故障要因を独立にあつかえる
瞬時有効ビット数や微分直線性誤差の評価装置、(2)
試験周波数を任意に選択できる有効ビット数や微分直線
性誤差の評価装置、(3)簡単なハードウェアで実現で
きる有効ビット数や微分直線性誤差の評価装置を提供す
る。
【0040】さらに、この発明における瞬時振幅計算手
段とデジタル移動差分手段またはウエイブレット変換手
段の組み合わせは、(4)試験時間を大きくしなくても
高い測定精度をえれる有効ビット数や微分直線性誤差の
評価装置、(5)時間−瞬時有効ビット数や微分直線性
誤差を観測できる装置を提供する。
【0041】
【発明の実施の形態】つぎに図面を参照してこの発明の
好ましい実施例を詳述する。図9はこの発明にもとづく
DNL評価装置の構成図である。入出力や計算をおこな
うCPU31と浮動小数点演算チップ32、パラメータ
や命令を入力するためのキーボードまたはフロントパネ
ル33と、ユーザの選択メニューや測定結果を表示する
表示装置34、ユーザ入力やデータを記憶するROM3
5やRAM36やディスクを備えている。さらに、イン
タリーブ信号生成手段20、デジタル移動差分手段22
(22′)を内蔵している。アナログ信号を発生する信
号発生器11は、サイン波を発生する。このサイン波
は、DUTであるADC14へ印加される。タイミング
制御器38はクロックを発生する。このクロックはAD
C14へ供給され、ADC14のA/D変換動作のタイ
ミングをあたえる。波形メモリ(RAM.Signa
l)39は、たとえばADC14からの変換終了信号に
同期して、ADC14の出力に接続されているバッファ
41からこれに蓄積されているデジタル信号を読み込
む。波形メモリ39のサイズは例えば1024(メモリ
の番地は0−1023)であるとする。アナログ信号発
生器11があたえるトリガー信号により、残留サンプル
カウンタ42が起動され、残留サンプルカウンタ42の
計数値が例えばゼロになったときに、バッファ41を波
形メモリ39に結合しているスイッチ43がオープンと
なり波形メモリ39に対するデジタル信号の書き込みが
停止する。このとき波形メモリ39への最終書き込み番
地が500(1023)であったとすると、この最終書
き込み番地をアドレス発生器44から読みだし、剰余演
算で+1すると501(0)番地となる。この番地に
は、最も古い標本点が記憶されている。すなわち、波形
メモリ39への最終書き込み番地をアドレス発生器44
から読みだし剰余演算で+1すると、最も古い標本点か
ら順番に各標本点を読みだせる。
【0042】サイン波の周波数f0 、振幅A、サンプリ
ング周波数fs や低域通過フィルタ12の通過帯域の最
高周波数fm さらにトリガー条件の残留サンプル数L
は、ユーザ(利用者)がキーボード33またはフロント
パネルから入力し選択できる。これらのパラメータは、
ディスクに保存されているファイルに書き込まれてい
て、試験開始のときにこのファイルから読みだしてもよ
い。CPU31は、これらのパラメータを信号発生器1
1や低域通過フィルタ12や波形メモリ39などの制御
レジスタへ書き込む。
【0043】図10はこの発明にもとづくADC評価装
置の他の構成図であり、図5と対応する部分に同一番号
を付けてあり、図9中のデジタル移動差分手段22(2
2′)の代りにウエイブレット変換手段46(46′)
が用いられている点が図10と異なる。図11はこの発
明にもとづくADC評価装置の他の構成図であり、図
9、図10との相違は制御用コンピュータ48によりA
DC評価装置を操作し制御するようにしたものであり、
たとえば、サン・マイクロシステズ社(Sun Mic
rosystems)のスパーク・コンピュータ(SP
ARC Computer)を用いることができ、この
コンピュータ48は図9,図10中のCPU31と浮動
少数点演算チップ32、キーボード33と表示器34、
ROM35やRAM36と、インタリーブ信号生成手段
20やデジタル移動差分手段22(22′)又はウエイ
ブレット変換手段46(46′)との機能を有する。実施例1 図12Aはこの発明にもとづく有効ビット数および微分
直線性誤差評価装置の概略図である。この装置は、サン
プル保持回路を内蔵しているADC14の有効ビット数
およびDNLを推定するものである。アナログ信号を発
生する信号発生器11は、サイン波を発生する。このサ
イン波は、DUTであるADC14へ印加される。タイ
ミング制御器38はクロックを発生する。このクロック
はADC14へ供給され、ADC14のA/D変換動作
のタイミングをあたえる。波形メモリRAM39は、た
とえばADC14からの変換終了信号に同期して、AD
C14からのデジタル信号を蓄積する。瞬時振幅計算手
段21は、取り込んだデジタル波形配列の適当なデータ
x^[n]とx^[m]をペアーとして、式(5)にし
たがい二乗和をもとめ、さらに二乗和を開平し瞬時振幅
|z[n]|を計算する。
【0044】インタリーブ信号生成手段20へは、この
瞬時振幅配列が入力としてあたえられる。インタリーブ
信号生成手段20は、サイン波の振幅Aと瞬時振幅配列
からインタリーブ信号を生成する。デジタル移動差分手
段22へは、このインタリーブ信号が入力としてあたえ
られる。デジタル移動差分手段22は、インタリーブ信
号の移動差分を計算する。現入力値とその直前の入力値
との差を順次出力する。入力インタリーブ信号は(A,
|z[n]|,A,|z[2]|,…,A,|z[n]
|,…)という順番になっているから、同じ絶対値|A
−|z[n]||の差が2回連続して出力してしまう。
ここでは、デジタル移動差分手段22は出力のとき2サ
ンプル毎に1サンプル出力するとする:絶対値|A−|
z[n]||の差は1回しか出力されない。まとめる
と、Mサンプルからなる瞬時振幅をインタリーブ信号生
成手段20へ入力し、出力をデジタル移動差分手段22
で処理すると、出力のサンプル数はMとなる。最大値
(ピーク)検出手段23は差信号配列を入力とし、最大
振幅を検出し出力する。さらに、この検出された最大振
幅の対数をとり、dB値として、式(8.2)に代入するこ
とより瞬時有効ビット数Bを推定できる。
【0045】瞬時振幅列はデジタル移動差分手段22′
にも供給され、デジタル移動差分手段22′はその入力
|z(1)|,|z(2)|,|z(3)|,…に対
し、||z(1)|−|z(2)||,||z(2)|
−|z(3)||,||z(3)|−|z(4)||,
…を順次出力し、その最大値がピーク検出手段23′で
検出され、これを式(7.2)に代入して瞬時DNLが推定
される。実施例2 図12Bはサンプル保持器を内蔵していないADCの有
効ビット数およびDNLを推定する実施例である。アナ
ログ信号発生器11からのサイン波は、クロック発生器
38からあたえられるクロック期間サンプル保持器13
で保持され、DUTであるADC14へ印加される。波
形メモリRAM39は、ADC14からのデジタル信号
を蓄積する。ADC14の変換動作は、サンプル保持器
13のサンプル保持の安定した状態で行うように遅延素
子51でクロックが遅延させる。その他は図12Aに示
したものと同様である。
【0046】図12Aに破線で示すように信号発生器1
1が発生するサイン波から歪み成分を低域通過フィルタ
12により除去し、サンプル保持器を内蔵しているAD
C14へ供給するようにしてもよい。図12Bにおいて
も信号発生器11の出力側に歪み除去用の低域通過フィ
ルタ12を設けてもよい。実施例3 図13にウエイブレット変換手段を用いる場合の例を、
図12と対応する場合に同一番号を付けて示す。図13
AはACD14がサンプル保持器を内蔵している場合
で、インタリーブ信号生成手段20よりのインタリーブ
信号はウエイブレット変換手段の第1段46で変換が実
行され、その変換値の最大値、つまりADCのダイナミ
ックレンジDRがピーク検出手段23で検出され、この
DRを式(8.2)に代入して、瞬時有効ビット数を推定す
る。
【0047】ウエイブレット変換第1段46の変換出力
中の低域通過フィルタ成分がウエイブレット変換第2段
46′へ入力され、オーバサンプリングされた後、ウエ
イブレット変換第2段における高域通過フィルタ演算が
なされ、その演算結果の最大値がピーク検出手段23′
で検出され、その最大値を式(9.1)に代入して瞬時DN
Lが推定される。
【0048】このウエイブレット変換を用いる場合も、
サンプル保持器を内蔵していないADCに対しては図1
2Bに示した場合と同様に対応部分のみを変更すればよ
い。実施例4 図14はこの発明の装置における波形メモリの周辺を詳
しく示している。アナログ信号発生器11からのサイン
波は、DUTであるADC14へ印加される。波形メモ
リ39は、ADC14からのデジタル信号を蓄積する。 [A.トリガーによる信号捕捉]アナログ信号発生器1
1があたえるトリガー信号により、残留サンプル数Lが
設定されている残留サンプルカウンタ42が起動され
る。さらに、サンプルを取り込む毎に残留サンプルカウ
ンタ42の計数値は−1される。残留サンプルカウンタ
42の計数値がゼロになると、波形メモリ39に結合さ
れているスイッチ43がオープンとなり波形メモリ39
に対するデジタル信号の書き込みが停止する。 [B.内部タイミングによる信号捕捉]図5または図6
のCPU31や、図7の制御用コンピュータ48は、ユ
ーザのコマンド選択またはディスクから読みだしたファ
イルのコマンドをサブシステムとともに実行する。「入
力信号をホールドしろ」というコマンドがあたえられる
と、CPUまたは制御用コンピュータは、波形メモリ3
9に結合されているスイッチ43をオープンとし波形メ
モリ39に対するデジタル信号の書き込みを停止する。
【0049】いずれのときも、波形メモリ39からのデ
ジタル波形の読みだしはつぎのようになる。ここで波形
メモリ39のサイズは1024(メモリの番地は0−1
023)とする。波形メモリ39への最終書き込み番地
が500(1023)であったとすると、この最終書き
込み番地をアドレス発生器44から読みだし、剰余演算
で+1すると501(0)番地となる。この番地には、
最も古い標本点が記憶されている。すなわち、波形メモ
リ39への最終書き込み番地をアドレス発生器44から
読みたし剰余演算で+1すると、最も古い標本点から順
番に各標本点を読みだせる。
【0050】コサイン波とサイン波に対応する‘位相差
90度のデジタル波形を記録している波形メモリ間のオ
フセット・サンプル数’を計算する手段53は、サイン
波の周波数f0 とADC14のサンプリング周波数fs
をあたえられると、‘位相差90度のデジタル波形を記
録している波形メモリ39内のオフセット・サンプル数
k’を算出する。
【0051】 k=[fs /(4f0 )] (10) ここで、[y]はy以下の最大の整数をあらわす。瞬時
振幅計算手段21は波形メモリ39から、(M+k)サ
ンプルのデジタル波形を取り込む。ここで、Mは‘有効
ビット数およびDNL評価のために選択されたサンプル
数’である。kは、オフセット・サンプル数計算手段5
3によりあたえられた‘オフセット・サンプル数’であ
る。つぎに、瞬時振幅計算手段21は、剰余演算で+1
して取り込んだデジタル波形配列のx^[0]とx^
[k],x^[1]とx^[k+1],…,x^[M]
とx^[M+k]を対として、式(5)にしたがい2乗
和をもとめ、さらに2乗和を開平し瞬時振幅|z[n]
|を計算する。
【0052】インタリーブ信号生成手段20へは、この
瞬時振幅配列が入力としてあたえられる。インタリーブ
信号生成手段20は、サイン波の振幅Aと瞬時振幅配列
からインタリーブ信号を生成する。デジタル移動差分手
段22に、インタリーブ信号生成手段20によりもとめ
られたインタリーブ信号を入力する。デジタル移動差分
手段22は、インタリーブ信号の移動差分を計算する。
ピーク検出手段23は、差信号配列を入力とし、最大振
幅を検出し出力する。さらに、この検出された最大振幅
の対数をとり、式(8.2)に代入することにより瞬時有効
ビット数Bを推定できる。あるいは、デジタル移動差分
手段37には、瞬時振幅計算手段21によりもとめられ
た瞬時振幅|z[n]|を時間の順番に入力し、ひとつ
まえの瞬時振幅|z[n−1]|との移動差分を計算し
てもよい。最大値検出手段23は、移動差分値を入力と
し、記憶しているいままでの最大値とこの移動差分値を
比較し大きい値を最大振幅として記憶し出力する。さら
に、この検出された最大振幅の対数をとると、式(8.2)
により瞬時有効ビット数Bを推定できる。この場合も括
弧書で示すように移動差分手段37の代りにウエイブレ
ット変換手段46を用いてもよい。この場合前記Mはウ
エイブレット変換サンプル数である。瞬時振幅配列をデ
ジタル移動差分手段22′を入力し、その移動差分出力
をピーク検出手段23′に入力し、その検出最大値を式
(9.1)に代入することにより瞬時DNLを推定する。
【0053】インタリーブ信号をウエイブレット変換手
段46へ入力し、その第1変換段の出力をピーク検出手
段23に入力し、その検出ピーク値から瞬時有効ビット
数Bを推定することができる。ウエイブレット変換の第
1段の出力をオーバサンプリングしてウエイブレット変
換の第2段を施し、その変換出力のピークを検出して、
そのピーク値から瞬時DNLを推定することができる。
【0054】なお、通常は図9〜11に示したようにコ
ンピュータを用いて処理を行い、従って、図14中の4
つのピーク検出手段は、1つのピーク検出機能を備え
て、これを共通に利用することになる。瞬時振幅計算手
段21より後段の処理は以後の実施例でも同一であるた
め、特に説明はしない。実施例5 図15はこの発明装置における波形メモリ39の周辺を
詳しく示している。実部波形メモリ39Rの残留サンプ
ルカウンタ42Rには残留サンプル数Lが設定されてい
るとする。コサイン波とサイン波に対応する‘位相差9
0度のデジタル波形のオフセット・サンプル数’を計算
する手段は、サイン波の周波数f0 とADCのサンプリ
ング周波数fs をあたえられると、‘位相差90度のデ
ジタル波形のオフセット・サンプル数k’を式(10)を
もちいて算出する。虚部波形メモリ39Iの残留サンプ
ルカウンタ42IにはL+kが設定される。さらに、波
形メモリ39の選択スイッチ43は、実部波形メモリ3
9Rを選択しているとする。アナログ信号を発生する信
号発生器11は、コサイン波を発生する。このコサイン
波は、DUTであるADC14へ印加される。実部波形
メモリ39Rは、ADC14からのデジタル信号を蓄積
する。アナログ信号発生器11があたえるトリガー信号
により、残留サンプルカウンタ42R,42Iが起動さ
れ、残留サンプルカウンタ42Rが例えばゼロになった
ときに、実部波形メモリ39Rに結合されているスイッ
チ43Rがオープンとなり実部波形メモリ39Rに対す
るデジタル信号の書き込みが停止する。つぎに、波形メ
モリ39の選択スイッチ43Iは、虚部波形メモリ39
Iを選択する。アナログ信号を発生する信号発生器11
は、コサイン波を発生する。このコサイン波は、DUT
であるADC14へ印加される。虚部波形メモリ49I
は、ADC14からのデジタル信号を蓄積する。同様
に、アナログ信号発生器11があたえるトリガー信号に
より、残留サンプルカウンタ42Iが起動され、残留サ
ンプルカウンタ42Iが例えばゼロになったときに、虚
部波形メモリ49Iに結合されているスイッチ43Iが
オープンとなり虚部波形メモリ39Iに対するデジタル
信号の書き込みが停止する。オフセット・サンプル数k
のため、虚部に対応するサイン波が波形メモリ39Iに
記録される。
【0055】瞬時振幅計算手段21は実部波形メモリ3
9Rと虚部波形メモリ39Iから、それぞれMサンプル
のデジタル波形を取り込む。ここで、Mは‘有効ビット
数およびDNL評価のために選択されたサンプル数’で
ある。つぎに、瞬時振幅計算手段21は、剰余演算で+
1して取り込んだデジタル波形配列のx^.re[0]
とx^.im[0],x^.re[1]とx^.im
[1],…,x^.re[M]とx^.im[M]をペ
アーとして二乗和をもとめる。さらに、二乗和の開平を
計算し瞬時振幅配列をもとめる。
【0056】 |z[n]|=√(x^.re[n]2 +x^.im[n]2 ) (11) インタリーブ信号生成手段20へは、この瞬時振幅配列
が入力としてあたえられる。その他の内容は図14と同
一であるから省略する。図16にデジタル移動差分手段
22の具体例を示す。これは次式で表わせる非巡回型フ
ィルタである。
【0057】 y(n)=h(N)x(n-N)+h(N-1)x(n-N+1)+…+h(1)x(n-1)+h(0)x(n) (12.1) ここで、h(0)=1/2,h(1)=−1/2ほかの
フィルタ係数はh(2)=…=h(N)=0とすると y(n)=−(1/2)x(n−1)+(1/2)x(n) (12.2) なる差分フィルタとなる。つまりx(n)は乗算器61
と1サンプル周期遅延素子62へ供給され遅延素子62
の出力は乗算器63へ供給される。乗算器61,63で
はその入力に対し、それぞれh(0)=1/2,h
(1)=−1/2が乗算され、その乗算結果は加算器6
4で加算され、出力y(n)となる。すなわち、入力信
号のいまの値x(n)とひとつまえの値x(n−1)と
の差が出力信号になる。さらに、最適なフィルタ係数を
もとめる手順は、たとえば、Alan V.Oppenheim,Ronald
W.Schafer,Discrete-Time Signal Processing,Prentice
-Hall,1989の7.5.2 Discrete-Time Differentiators に
説明されている。この差分フィルタは、図16に示した
デジタル・フィルタでも、式(12.2)を計算するデジタ
ル移動差分手段でも、どちらでも実現可能である。
【0058】瞬時有効ビット数の極大値の時間分布を観
測する方法を説明する。Mサンプルをデジタル移動差分
手段に入力すると、(M−1)の差分が出力される。し
たがって、差分出力の周期は入力の周期に対応する。サ
イン波の周波数f0 とADCのサンプリング周波数fs
を入力として、‘周期当たりのサンプル数p’を算出す
る。
【0059】 p=[fs /f0 ] (13) この‘周期当たりのサンプル数p’をピーク検出器の制
御入力とする。p個の絶対値の差分サンプルが入力する
と、(a)極大値のみ、その絶対値の対数をとり、式
(8.2)により瞬時有効ビット数Bを推定し出力する。
(b)残り(p−1)個のデータは代わりにゼロを出力
する処理をおこなう。このような処理を加えると、時間
−極大瞬時有効ビット数を観測できる。
【0060】図17にウエイブレット変換手段46の処
理の流れの例を示す。ここでは、基底関数としてハール
(Haar)をもちいている。さらに、この図では正規
化係数として1/2をもちいている。この正規化係数
も、たとえばよく利用される1/√2でもよい。まずM
個の入力信号f(i),(i=1,2,…,M)よりn
=log2 Mを演算し、入力信号f(i)を中間結果と
出力信号に対応するa(i)にコピーする。k=n,n
−1,…,2,1とし、m=2k-1 について、低域通過
フィルタ処理としてx(i)={a(2i−1)+a
(2i)}/2(i=1,2,…,m)を演算し、高域
通過フィルタ処理としてy(i)={−a(2i−1)
+a(2i)}/2(i=1,2,…,m)を演算す
る。この演算結果を中間結果a(i)へコピーする。a
(i)=x(i),(i=1,…,m)を、a(i)=
y(i),(i=m+1,…,2m)を出力する。この
変換でk=nでの処理が変換の第1段であり、この結果
が瞬時有効ビット数の推定に用いられ、またこれをオー
バサンプリングして、k=n−1の処理、つまり変換の
第2段を行って瞬時DNLの推定に用いられる。これは
第1段出力の低域通過フィルタ処理を、第2段では高域
通過フィルタ処理のみでよい。
【0061】図18、図19はドウブチーズ(Daub
echies)などの基底関数をもちいたときのウエイ
ブレット変換手段の処理の流れを示している。これらの
フローチャートでは、周期に対応するスケール、すなわ
ち2k-1 のkを[レベルk]としている。ウエイブレッ
ト変換のアルゴリズムについては、たとえば、MathinVe
tterli,Jelena Kovacevic,Wavelets and Subband Codin
g,Prentice-Hall,1995 に詳しく説明されている。ま
た、ウエイブレット変換のVLSI化は、たとえばAlek
sander Grezeszczakらが、つぎの論文で報告している:
Aleksander Grezeszczak,Mrinal K.Mandal,Sethuraman
Panchanathan,Tet Yeap,“VLSI Implementation of Dis
crete Wavelet Transform,”IEEE Trans.Very Large Sc
ale Integration(VLSI)Systems,vol.4,no.4,1996。した
がって、このウエイブレット変換器は図17、図18、
19に示したウエイブレット変換手段でも、VLSI化
されたウエイブレット変換器でも、どちらでも実現可能
である。この場合も、k=nでの処理が第1段変換であ
り、k=n−1での処理が第2段変換であり、後者では
オーバサンプリングして行う。
【0062】オーバサンプリングハールウエイブレット
変換手段はつぎのように実現できる。ハールウエイブレ
ット変換の低域通過フィルタの係数は、(1/2,1/
2)であり、高域通過フィルタの係数は、(−1/2,
1/2)である。すなわち、フィルタの係数の数は2で
ある。このとき図17にしめしたように、時間軸にそっ
て基底関数を2進移動(dyadic translation)し、フィ
ルタリングをおこなう:a(1),a(2);a
(3),a(4);…;a(N−1),a(N)、ハー
ルウエイブレット変換のフィルタの係数の数は2進移動
の数と同じであるから、フィルタリングされる信号間
(たとえば、{a(1),a(2)}と{a(3),a
(4)}の間)には重なりがない。この結果ハールウエ
イブレット変換では、“偶数番目と奇数番目の間に量子
化ステップ幅Δの信号変化”を検出できない。したがっ
て、ハールウエイブレット変換をもちいるときは、入力
信号{a(1),a(2),a(3),a(4),…,
a(N−1),a(N)}を循環シフトした{a
(N),a(1),a(2),a(3),a(4),
…,a(N−2),a(N−1)}を生成し、ウエイブ
レット変換することにより、“偶数番目と奇数番目の間
の信号変化”も検出できるようにする必要がある。手順
をまとめる。(a)入力信号{a(1),a(2),a
(3),a(4),…,a(N−1),a(N)}をハ
ールウエイブレット変換する。つぎに、(b)循環シフ
トした信号{a(N),a(1),a(2),a
(3),a(4),…,a(N−2),a(N−1)}
を生成する。(c)循環シフトした信号{a(N),a
(1),a(2),a(3),a(4),…,a(N−
2),a(N−1)}をハールウエイブレット変換す
る。あるいは、O.Rioul が発表している方法をもちい
て、オーバサンプリングハールウエイブレット変換手段
を実現してもよい:O.Rioul ,“Fast Algorithms fo
r the Continuous Wavelet Transform,”Proc.ICA
SSP 91 ,pp,2213-2216,1991 。
【0063】図20Aは、ドウブチーズウエイブレット
変換と高速フーリエ変換の実数乗算回数を比較したもの
である。1回のドウブチーズウエイブレット変換は、ほ
ぼハールウエイブレット変換を2回おこなった演算量に
相当する。512サンプルでは、ドウブチーズウエイブ
レット変換と高速フーリエ変換の実数乗算回数はほぼ同
じである。1024サンプル以上のとき、ドウブチーズ
ウエイブレット変換の実数乗算回数は高速フーリエ変換
の実数乗算回数より小となる。
【0064】瞬時有効ビット数の極大値の時間分布を観
測する方法を説明する。Mサンプルをウエイブレット変
換手段に入力すると、最大(一般)のスケール・レベル
Kmax (Kmax −i)に対してM/2(M/2i+1 )個
のウエイブレット変換結果が出力される。したがって、
ウエイブレット変換結果の周期は、入力の周期の1/2
(1+2i+1 に対応する。サイン波の周波数f0 とAD
Cのサンプリング周波数fs を入力として、‘スケール
・レベル(Kmax −i)に対する周期当たりのサンプル
数pi ’を算出する。
【0065】 pi =1/2i+1 [fs /f0 ] (13) この‘周期当たりのサンプル数pi ’をピーク検出器2
3の制御入力とする。“p i 1”なら、極大値処理を
おこなう、スケール・レベル(Kmax −i)に対応して
i 個のウエイブレット変換結果の絶対値が入力した
ら、(a)極大値のみ、その絶対値の対数をとり、式
(8.2)により瞬時有効ビット数Bを推定し出力する。
(b)残り(pi −1)個のデータは代わりにゼロを出
力する処理をおこなう。“pi <1”なら、入力データ
をゼロに換えて出力する。この処理を加えると、時間−
極大瞬時有効ビット数を観測できる。図8Bに10周期
のサイン波を256サンプリングし、極大値処理をおこ
なった結果を示す。
【0066】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、瞬
時有効ビット数や瞬時DNLを少ない演算量で推定する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の瞬時振幅計算手段とデジタル移動差
分手段を組み合わせた原理図。
【図2】この発明の瞬時振幅計算手段とインタリーブ信
号生成手段とウエイブレット変換手段の組み合わせの原
理図。
【図3】Aは4ビットADCの出力から推定した瞬時振
幅を示す図、Bは単一パルス信号を示す図、Cはその単
一パルス信号を入力したときのデジタル移動差分手段の
出力を示す図である。
【図4】単一パルス信号とそのウエイブレット変換(H
aar基底をもちいている)の結果を示す図。
【図5】インタリーブ動作と、ウエイブレット変換第1
段とオーバサンプルウエイブレット変換第2段の各動作
を説明する図。
【図6】Aはインタリーブ信号を示す図、Bはそのウエ
イブレット変換による有効ビット数ENOBと微分直線
性誤差DNL推定列を示す図である。
【図7】Aは4ビットADCの出力から推定した瞬時振
幅をウエイブレット変換(Haar基底をもちいてい
る)した結果を示す図、Bはサンプル数とDNLの関係
の従来法とこの発明法を示す図である。
【図8】Aは雑音付加された信号のDNL評価の従来法
とこの発明の方法の例を示す図、Bは時間−極大瞬時D
NLの関係例を示す図である。
【図9】この発明にもとづくAD変換器評価装置の機能
構成図。
【図10】この発明にもとづくAD変換器評価装置の他
の例を示す機能構成図。
【図11】この発明にもとづくAD変換器評価装置の更
に他の実施例を示す機能構成図。
【図12】移動差分手段を用いたこの発明装置の概略機
能構成例を示す図。
【図13】ウエイブレット変換手段を用いたこの発明装
置の概略機能構成例を示す図。
【図14】この発明装置のメモリ付近を詳細に示す機能
構成図。
【図15】この発明装置におけるメモリ付近の他の例の
機能構成図。
【図16】デジタル移動差分手段の具体例を示す図。
【図17】ハールウエイブレット変換手段の処理の流れ
を示すフローチャート。
【図18】ドウブチーズウエイブレット変換手段の処理
の流れの一部を示すフローチャート。
【図19】図18の処理の流れの続きを示す図。
【図20】Aは実数乗算回数の比較(高速フーリエ変
換,Daubechies-Wavelet変換)を示す図、Bは実数加算
回数の比較(高速フーリエ変換,Daubechies-Wavelet変
換)を示す図である。
【図21】Aは従来のDNL評価法の機能構成を示す
図、Bは出力コードのヒストグラム例を示す図、Cはそ
のDNLを示す図である。
【図22】Aは従来のFFT法をもちいた有効ビット数
推定装置のブロック図、BはFFT法をもちいた有効ビ
ット数推定法の原理図である。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイン波のアナログ信号を発生する信号
    発生器と、そのアナログ信号を被試験AD変換器へ供給
    するためのクロックを発生するタイミング制御器と、 上記AD変換器から出力されるデジタル信号を蓄積記憶
    する波形メモリと、 上記波形メモリから記憶されたデジタル信号を取りだし
    瞬時振幅をもとめる瞬時振幅計算手段と、 上記瞬時振幅を入力として移動差分信号を計算するデジ
    タル移動差分第1手段と、 上記移動差分信号を入力としてその最大値を求めて微分
    直線性誤差を推定するピーク検出第1手段と、 を備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  2. 【請求項2】 サイン波のアナログ信号を発生する信号
    発生器と、上記アナログ信号を被試験AD変換器へ供給
    するためのクロックを発生するタイミング制御器と、 上記AD変換器から出力されるデジタル信号を蓄積記憶
    する波形メモリと、 上記波形メモリから記憶されたデジタル信号を取りだし
    瞬時振幅をもとめる瞬時振幅計算手段と、 上記瞬時振幅と上記サイン波の振幅値を入力として瞬時
    振幅とサイン波振幅をインタリーブしたインタリーブ信
    号を生成するインタリーブ信号生成手段と、 上記インタリーブ信号を入力としてウエイブレット変換
    する第1変換手段と、 その第1変換段の出力が入力されてウエイブレット変換
    する第2変換段と、 その第2変換段の出力を入力としてその最大値を求めて
    微分直線性誤差を推定するピーク第1検出手段と、 を備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  3. 【請求項3】 請求項1および請求項2のいずれかの評
    価装置において、 上記波形メモリから、印加信号がコサイン波に対応する
    デジタル信号またはサイン波に対応するデジタル信号の
    何れかを選択し取り出すデジタル信号選択手段と、 を備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載の評価装置
    において、 上記波形メモリは、上記デジタル信号を蓄積記憶するた
    めの複数の波形メモリと、 コサイン波に対応するデジタル信号またはサイン波に対
    応するデジタル信号を蓄積記憶する波形メモリを選択す
    る選択手段と、 波形メモリを選択し蓄積記憶しているデジタル信号を取
    り出す読みだし手段と、 を備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の評価装置において、 上記波形メモリの書き込み回路と結合された入力デジタ
    ル信号の特定条件でトリガ信号を発生するトリガ回路
    と、 そのトリガ回路からのトリガ信号を基準としてデジタル
    信号を所定量取り込む制御手段と、 を備えたことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の評価装置において、 上記瞬時振幅計算手段は、上記波形メモリから複数のデ
    ジタル信号を読みだし、コサイン波に対応するデジタル
    信号の2乗信号とサイン波に対応するデジタル信号の2
    乗信号をもとめる乗算手段と、 複数の2乗信号を加算し2乗振幅信号をもとめる加算手
    段と、 2乗振幅信号を開平し瞬時振幅信号をもとめる開平手段
    とよりなることを特徴とするAD変換器の評価装置。
  7. 【請求項7】 請求項1,請求項3ないし請求項6のい
    ずれかに記載の評価装置において、上記デジタル移動差
    分第1手段は、 上記差分信号の絶対値をもとめる絶対値計算手段である
    ことを特徴とするAD変換器の評価装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の評価装置において、 上記AD変換器へ印加しているサイン波の周期を記憶す
    る周期メモリをもち、 上記ピーク検出第1手段は絶対値信号を入力として、そ
    の極大値をサイン波の周期に対応して検出する手段であ
    ることを特徴とするAD変換器の評価装置。
  9. 【請求項9】 請求項2,請求項3ないし請求項6のい
    ずれかに記載の評価装置において、上記ウエイブレット
    変換手段は、 ウエイブレット変換結果の信号の絶対値をもとめ、その
    絶対値を次段へ出力する絶対値計算手段を含むことを特
    徴とするAD変換器の評価装置。
  10. 【請求項10】 請求項2,請求項3ないし請求項6の
    いずれかに記載の評価装置において、上記ウエイブレッ
    ト変換手段は、 ADCへ印加しているサイン波の周期を記憶する周期メ
    モリをもち、 ウエイブレット変換結果の信号の絶対値をもとめ、その
    絶対値を次段へ出力する絶対値計算手段をもつことを特
    徴とするADCの評価装置。
  11. 【請求項11】 請求項1,3〜7の何れかに記載の評
    価装置において、 上記瞬時振幅と上記サイン波の振幅値を入力として瞬時
    振幅とサイン波振幅をインタリーブしたインタリーブ信
    号を生成するインタリーブ信号生成手段と、 上記インタリーブ信号を入力として移動差分を計算する
    デジタル移動差分第2手段と、 その移動差分第2手段よりの移動差分信号を入力して、
    その最大値を求めて有効ビット数を推定するピーク検出
    第2手段とを含むことを特徴とするAD変換器の評価装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項2乃至6、9、10の何れかに
    記載の評価装置において、 上記ウエイブレット変換第1手段の出力を入力として、
    その最大値を求めて有効ビット数を推定するピーク検出
    第2手段とを含むことを特徴とするAD変換器の評価装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項2乃至6、9、10、12の何
    れかに記載の評価装置において、 上記ウエイブレット変換の第1変換段の出力が入力さ
    れ、オーバサンプリングして上記ウエイブレット変換の
    第2変換段へ供給する手段を含むことを特徴とするAD
    変換器の評価装置。
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