JPH11312294A - 車両案内用タグ、該タグの使用方法、該タグを用いた車両案内システム、該タグを用いた車線変更管理システム、該タグの設置部品、及び該タグの設置装置 - Google Patents

車両案内用タグ、該タグの使用方法、該タグを用いた車両案内システム、該タグを用いた車線変更管理システム、該タグの設置部品、及び該タグの設置装置

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JPH11312294A
JPH11312294A JP10119429A JP11942998A JPH11312294A JP H11312294 A JPH11312294 A JP H11312294A JP 10119429 A JP10119429 A JP 10119429A JP 11942998 A JP11942998 A JP 11942998A JP H11312294 A JPH11312294 A JP H11312294A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易な構成で、車両を好適に案内することが
できる車両案内用タグ、該タグの使用方法、該タグを用
いた車両案内システム、該タグを用いた車線変更管理シ
ステム、該タグの設置部品、及び該タグの設置装置を提
供すること。 【解決手段】 車両案内システムでは、道路側の構成と
して、道路上に走行目標ラインが設定され、その走行目
標ラインに沿って、所定間隔毎に、タグ1が埋め込まれ
ている。このタグ1とは、車両を走行目標ラインに沿っ
て案内するために、車両の要求に応じて、車両に対して
案内情報を送信する固定機である。一方、車両側には、
前記タグ1との通信を行なうため及び車両を案内する制
御を行なうために、車両の前後に複数のアンテナが設け
られている。つまり、車両の前方に、3つのアンテナか
らなる前方車載アンテナ3、車両の後方に、同様な3つ
のアンテナからなる後方車載アンテナ5が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば道路や駐車
場において、車両を所定方向に案内することができる車
両案内用タグ、該タグの使用方法、該タグを用いた車両
案内システム、該タグを用いた車線変更管理システム該
タグの設置部品、及び該タグの設置装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、知的輸送システム(ITS:Inte
lligent Transport System)の分野において、全自動
運転システム(AHS:Automated Highway System)
が研究されている。このAHSでは、道路の情報インフ
ラと自動車に搭載した通信機との間で通信を行う路車間
通信と、車同士で通信を行う車車間通信が用いられる。
【0003】前記AHSでは、図18に示す様に、車両
の走行を制御するために、走行目標ラインを設定し、そ
れに沿って磁気ネイルと呼ばれる磁性体が、道路に一定
間隔で設置される(特開平7−334789号公報参
照)。この磁気ネイルは、情報を送信せず、単に磁場を
道路上に形成するだけである。
【0004】そして、前記磁気ネイルを用いる場合に
は、車両の前後に、磁気ネイルが発生する磁場を検知す
る磁気センサを複数備え、車両が磁気ネイルから離脱し
ない様に、車両の走行を自動的に制御する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記磁気ネ
イルが、車両を案内するために十分な磁場を発生するた
めには、ある程度の大きさが必要であるので、磁気ネイ
ルの大きさをあまり小さくできなかった。
【0006】その結果、大きな寸法の磁気ネイルを敷設
するために、道路を深く掘る作業が必要となるので、作
業能率が悪く、また、敷設費用が高くなってしまう。こ
の対策として、磁気ネイルを小さくするためには、保磁
力の高い磁性体材料を使用する必要があるが、保磁力の
高い材料は一般に高価であるため、材料費用が高くなる
という別な問題が生ずる。
【0007】また、磁場を検出するだけのために、車両
に複数の磁気センサを設けることは、車両のコストアッ
プにもつながり、必ずしも好ましくない。一方、上述し
た磁気ネイルを用いる技術とは別に、路車間通信におい
ては、路上ビーコンと呼ばれるデータ送信機を設置し、
道路情報を車両に伝達する技術がある。
【0008】この路上ビーコンは、数100m程度の通
信エリアを持ち、比較的広い範囲に道路情報(広域情
報)を送ることができるが、車両を正確に案内可能な様
に、道路の数m範囲の状況を車両に伝達するシステムは
開発されていないのが現状である。
【0009】本発明は、前記課題を解決するためになさ
れたものであり、簡易な構成で、車両を好適に案内する
ことができる車両案内用タグ、該タグの使用方法、該タ
グを用いた車両案内システム、該タグを用いた車線変更
管理システム、該タグの設置部品、及び該タグの設置装
置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1記載の発
明は、通信により車両を案内するために、地面に配置さ
れる車両案内用タグであって、電池と、通信を行なう平
面アンテナと、車両を案内するための情報を記憶するメ
モリと、通信の制御を行なう通信部と、車両からの命令
を受けて情報を車両に送信する制御を行う制御部と、を
備えたことを特徴とする車両案内用タグを要旨とする。
【0011】本発明は、図1に例示する様に、電池と平
面アンテナと通信部と制御部とを備えているので、従来
の磁気ネイルに比較して、詳細な情報を車両に送信する
ことができる。例えば、AHSにおいて、磁気ネイルよ
りも詳細なデータを車両に送ることができるため、AH
Sの走行制御に関する精度が向上する。
【0012】また、車両案内用タグに、位置座標、車線
位置情報、その他の情報等を記憶させておけば、GPS
等の機器がなくても、車両の位置情報が分かるという効
果がある。更に、本発明では、アンテナとして平面アン
テナを用いるとともに、電池を内蔵しているので、磁気
ネイルに比べて寸法を小さくできる。そのため、道路を
深く掘る必要ななく、作業能率が良く、また、敷設費用
を低減できる。
【0013】その上、従来の路上ビーコンと比べて、狭
い範囲に確実に情報を送信できるので、車両を所定方向
に精度良く案内するためには好適である。 (2)請求項2の発明は、電池、平面アンテナ、メモ
リ、通信部、及び制御部が、1枚の回路基板に設けられ
ていることを特徴とする請求項1に記載の車両案内用タ
グを要旨とする。
【0014】本発明は、前記請求項1の発明を例示した
ものであり、本発明では、1枚の回路基板に、電池、平
面アンテナ、メモリ、通信部、及び制御部を備えている
ので、車両案内用タグを薄く、且つコンパクトにするこ
とができる。それにより、車両案内用タグを道路に設置
する作業が簡易化できる。
【0015】(3)請求項3の発明は、回路基板の地表
面側の面に、平面アンテナを備えるとともに、回路基板
の他方の面に、電池、メモリ、通信部、及び制御部を備
えることを特徴とする請求項2に記載の車両案内用タグ
を要旨とする。
【0016】本発明は、請求項2の発明を例示したもの
であり、本発明では、回路基板の地表面側の面に平面ア
ンテナを備え、その他は裏側に配置しているので、車両
との通信を好適に行うことができる。 (4)請求項4の発明は、回路基板は、上下一対の強化
ガラスと側方のスペーサとにより形成される空間内に
て、樹脂で封着されていることを特徴とする請求項2又
は3に記載の車両案内用タグを要旨とする。
【0017】本発明は、請求項2又は3の発明を例示し
たものであり、本発明では、回路基板は、スペーサを介
して上下一対の強化ガラスに挟まれているので、十分な
強度を有しており、車両が上方を通過しても破損し難
い。尚、通常は、強化ガラスに挟まれた回路基板は、保
護部材(例えばマウンティングケース)内に収容するの
で、強度的には十分である。
【0018】(5)請求項5の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の車両案内用タグの使用方法であって、
車両から車両案内用タグに、情報を送信させる命令を送
信する工程と、車両案内用タグが命令を受信した場合に
は、車両に対して情報を送信する工程と、を備えたこと
を特徴とする車両案内用タグの使用方法を要旨とする。
【0019】本発明では、車両から車両案内用タグに情
報を送信させる命令を送ると、車両案内用タグから車両
に対して情報を送信する。従って、車両は、走行制御等
に必要な情報を、容易に且つ確実に得ることができる。
この場合、GPS等の装置を必要としないので、装置を
簡略にすることができる。
【0020】(6)請求項6の発明は、更に、車両が前
記車両用案内タグから情報を受信した場合には、情報に
基づいて車両の走行制御を行う工程を備えたことを特徴
とする請求項5に記載の車両案内用タグの使用方法を要
旨とする。
【0021】本発明は、前記請求項5の発明の後の手順
を示したものであり、車両が車両用案内タグから情報を
受信した場合には、この情報に基づいて車両の走行制御
を行うので、車両の走行制御を確実に行うことができ
る。 (7)請求項7の発明は、請求項1〜3のいずれかに記
載の車両案内用タグを用いた車両案内システムであっ
て、走行目標ラインに沿って配列された前記車両案内用
タグを備えるとともに、車両側には、車両案内用タグと
の間で情報の送受信可能な通信手段と、通信手段によ
り、車両案内用タグに対して、情報を前記車両に送信さ
せるための命令を送信する命令手段と、命令に応じて、
案内用タグから車両に送信された情報に基づいて、車両
の走行制御を行なう走行制御手段と、を備えたことを特
徴とする車両案内用タグを用いた車両案内システムを要
旨とする。
【0022】本発明では、車両側の通信手段により、車
両案内用タグとの間で情報の送受信が可能である。そし
て、命令手段によって、車両案内用タグに対して情報を
出力させるための命令を送信すると、その命令に応じて
案内用タグから情報が送信されるので、その情報に基づ
いて、走行手段によって車両の走行制御を行なう。これ
により、車両を走行目標ラインに沿って、好適に案内す
ることができる。
【0023】(8)請求項8の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の車両案内用タグを用いた車線変更管理
システムであって、車両側に、電波による情報の送受信
により、車両の車線変更を制御する車線変更制御装置
(例えば走行制御装置)を備えるとともに、道路側に、
電波による情報の送受信により、車線変更を管理する車
線変更管理装置を備え、車両側の車線変更制御装置は、
車両が車線変更エリア(例えば車線変更管理アンテナの
通信エリア)にあるか否かを、外部(例えば車線変更管
理アンテナや車両案内用タグ)からの情報に基づいて判
定する手段と、車両が車線変更エリアにある場合に、車
両変更管理装置に対して、車線変更依頼を送信する手段
と、を備え、道路側の車線変更管理装置は、車線変更依
頼を受信した場合には、車線変更を許可する状態か否か
を判断する手段と、車線変更を許可する状態である場合
には、変更すべき車線に応じた情報を車両に送信する手
段と、を備えたことを特徴とする車両案内用タグを用い
た車線変更管理システムを要旨とする。
【0024】本発明では、車線変更を行う場合には、車
両が車線変更エリアにあるときに、車両側から車線変更
管理装置に対して車線変更依頼を送信する。すると、車
線変更管理装置は、車線変更が可能な状態かどうか(例
えば他の車両との関係)を検討し、車線変更が可能な場
合には、車線変更に関する(例えばどのタグから車線変
更を開始するかや車速等の)情報を車両側に送信する。
車両側では、その情報に基づいて、ステアリング角やス
ロットル開度等を制御することにより、好適に車線変更
を行うことができる。
【0025】つまり、本発明では、例えばAHSによる
車線変更を、車両案内用タグに沿って行えるため、安全
性が向上する。また、道路側において、例えば車線変更
管理アンテナ等を備えた車線変更管理装置を用いること
で、車線誘導時や車線変更時には、車線変更管理装置に
より管理よる車線変更になるため、車両の前後左右の車
両をセンジングするための手段が不要になる。それによ
り、例えばAHSに関する車両内の走行制御装置の負担
が軽減される。
【0026】(9)請求項9の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の車両案内用タグを、地面に設置するた
めの設置部品であって、複数の前記車両案内用タグを、
長尺のシートの長手方向に、離脱可能に順次配列したこ
とを特徴とする車両案内用タグの設置部品を要旨とす
る。
【0027】本発明は、車両案内用タグを道路に設置す
る際に使用する車両案内用タグの設置部品を示したもの
であり、この設置部品を使用することにより、人手によ
り、個々の車両案内用タグを道路に形成したくぼみに配
置するのではなく、長尺のシートを繰り出す様にして、
順次車両案内用タグをくぼみに配置できるので、設置作
業が簡易化される。
【0028】(10)請求項10の発明は、請求項1〜
3のいずれかに記載の車両案内用タグを、地面に設置す
るための設置装置であって、設置装置は車両に搭載され
ており、車両の前方より、地面にくぼみを形成するくぼ
み形成機と、くぼみにシール剤を充填する充填機と、請
求項6に記載の設置部品を順次繰り出す繰り出し機と、
くぼみ内に配置した車両案内用タグを押圧する押圧機
と、を備えたことを特徴とする車両案内用タグの設置装
置を要旨とする。
【0029】本発明は、車両案内用タグを、前記請求項
6の設置部品を用いて道路に設置する設置装置であり、
くぼみ形成機により地面にくぼみを形成し、充填機によ
りくぼみにシール剤を充填し、繰り出し機により設置部
品を順次繰り出して、車両案内用タグをくぼみ内に配置
し、押圧機によりくぼみ内の車両案内用タグを押圧す
る。
【0030】これにより、車両案内用タグを、効率よく
道路等に設置することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両案内用タグ、
該タグの使用方法、該タグを用いた車両案内システム、
該タグを用いた車線変更管理システム、該タグの設置部
品、及び該タグの設置装置の実施の形態の例(実施例)
を説明する。 [実施例1]本発明の一実施例として、車両案内用タグ
(以下単にタグ(Tag)とも記す)、該タグの使用方
法、及び該タグを用いた車両案内システムについて説明
する。
【0032】a)まず、本実施例の車両案内システムを
説明する。図2に示す様に、本実施例の車両案内システ
ムでは、道路側の構成として、道路上に走行目標ライン
が設定され、その走行目標ラインに沿って、所定間隔
(例えば10m)毎に、タグ1が埋め込まれている。こ
のタグ1とは、後に詳述する様に、車両を走行目標ライ
ンに沿って案内するために、車両に対して案内情報を送
信する固定機である。
【0033】一方、車両側には、前記タグ1との通信を
行なうため及び車両を案内する制御を行なうために、車
両の前後に複数のアンテナが設けられている。つまり、
車両の前方に、3つのアンテナからなる前方車載アンテ
ナ3、車両の後方に、同様な3つのアンテナからなる後
方車載アンテナ5が設けられている。
【0034】この前後の車載アンテナ3,5は、車両側
にて通信を行なう路車間通信機(車載通信機)8に接続
され、車載通信機8は、走行目標ラインに沿って車両を
走行させる制御を行なうために、マイクロコンピュター
を備えた走行制御装置7に接続されている。
【0035】b)次に、タグ1について説明する。図3
(a)に示す様に、タグ1は、回路基板(プリント基
板)11が、スペーサ13を介して2枚の強化ガラス板
15a,15b(15と総称する)に挟まれ、シール剤
17にて封着された基本構造を有しており、この基本構
造体20が、保護部材であるマウンティングガード19
内に収容されている。
【0036】前記回路基板11は、ガラスエポキシ材、
BTレジン材等の高周波特性に優れた材料から構成され
ている。そのため、損失が少なく、利得を稼ぐことがで
きる。尚、前記シール剤17と強化ガラス板15のガラ
ス材とは、耐水性、強度等を考えて最初に選定し、シー
ル剤17とガラス材の誘電率と損失を加味して、高周波
回路設計を行なう(通常、シール剤17やガラス材を用
いると誘電率は大きい方にすれ、通信周波数は低い方に
ずれる)。
【0037】この回路基板11は、図3(a)の上方
(道路表面側)より、平面アンテナであるパッチアンテ
ナ21が設けられた上側層23と、中間の接地層25
と、デジタル回路27が設けられた下側層29とから構
成され、各層23,25,27を貫いてスルーホール3
0が形成されている。
【0038】図4に示す様に、上側層23の表面(上側
面)のパッチアンテナ21は、回路基板11をエッチン
グしてパッチアンテナ形状としたものであり、このパッ
チアンテナ21の表面は、錆を防ぐために、ニッケル等
でメッキされている。中間の接地層25は、銅薄膜が上
側層23の下面(又は下側層29の上面)全体に形成さ
れ、それが、下側層29(又は上側層23)に挟まれた
構造である。
【0039】下側層29の表面(下側面)のデジタル回
路27は、厚さ数mm以下の平板形電池31と、制御部
である制御素子33と、通信部である通信素子35、及
びその他周辺回路37から構成されている。また、前記
マウンティングガード19は、図3(b)に示す様に、
上方が大きく開口した箱状のものであり、上述した基本
構造体20を収容した状態において、上側には車両と通
信するための空間41を有する。尚、空間41の四方に
は、水が溜らない様に、水抜き穴43が設けてある。
【0040】このマウンティングガード19の側方に
は、前記基本構造体20を入れるための開口部45が設
けてあり、この開口部45からマウンティングガード1
9の内部に基本構造体20を挿入することにより、タグ
11が完成する。前記マウンティングガード19は、そ
の上を車両が走行しても破損しない様に、頑丈な金属材
料(例えばステンレス材)から構成されている。また、
材質を金属にすることにより、図5に示す様に、通信エ
リアが広がり過ぎない様することができ、これにより、
隣接するタグ11との混信を防止することができる。
【0041】b)次に、本実施例のタグ1の製造方法に
ついて説明する。図6(a)に示す様に、(道路に設置
した際に上方となる)一方の強化ガラス板15aの周囲
に、強化ガラス材からなる四角枠形状のスペーサ13を
接着する。
【0042】次に、図6(b)に示す様に、パッチアン
テナ21等の各部品を実装した回路基板11を、パッチ
アンテナ21側を下にして、強化ガラス板15a上に載
置する。次に、図6(c)に示す様に、他方の強化ガラ
ス板15bを回路基板11の上からかぶせて、スペーサ
13に接着する。このとき、パッチアンテナ21の表面
(アンテナ面)は、その全面にて強化ガラス15aに密
着させるようにする。これは、アンテナ面の周囲がなる
べくガラスに密着する方が、高周波特性が安定するから
である。
【0043】次に、図6(d)に示す様に、樹脂注入口
(図示せず)からシリコーン材からなるシール剤17を
注入し、その後、シール剤17から泡をとるための脱気
処理を行なう。次に、図6(e)に示す様に、シール剤
17を硬化させ、直方体形状の基本構造体20を形成す
る。この場合、シール剤17の硬化法は、熱硬化でも光
硬化でもよいが、ガラスは光硬化がやり易いので、光硬
化の方が好適である。
【0044】次に、図6(f)に示す様に、マウンティ
ングガード19に、その側方の開口部45から、アンテ
ナ面を上にして基本構造体20を挿入し、タグ11を完
成する。 c)次に、本実施例のタグ11の使用方法、即ち、車両
案内システムにおいて、タグ11を用いて車両を案内す
る方法について説明する。
【0045】まず、車両案内システムの基本的な構成
及び動作を説明する。車載通信機8は、車載アンテナ
3,5を用いて、路上に設置されたタグ1との通信を行
なう。尚、前後の車載アンテナ3,5は同様な機能を有
するので、以下では、主として前方の車載アンテナ3で
説明する。
【0046】例えば前方の車載アンテナ3においては、
図7に示す様に、そのアンテナA1,A2,A3により
形成される通信エリア(送受信エリア)は、隣接するア
ンテナにより形成されるエリア同士が相互に重複する様
に設定する。アンテナA1〜A3からは、図8に示すタ
イミングで、問い合わせ信号(送信信号)を定期的に出
力する。この問い合わせ信号は、送信命令と搬送波から
構成されている。具体的には、アンテナA1,A3は、
同一タイミングで送信信号を出力し、隣接するアンテナ
A2は、アンテナA1,A3が信号を出していないタイ
ミングで、交替で送信信号を出力する。
【0047】この様なタイミングで切り替えを行なうこ
とで、1つの周波数で電波干渉なしに、複数のアンテナ
を用いて1つのタグ1に対する通信を行なうことができ
る。一方、タグ1は、車両より送信された搬送波を、反
射変調して、応答信号を車両に返送する。
【0048】タグ1により反射変調された信号は、車載
アンテナ3,5で受信される。車両には、前後各々3つ
のアンテナA1〜A3が設けられているので、例えば図
7に示す様な場合には、タグ1の真上の受信アンテナ
(例えば中央のアンテナA2)が最も強い応答信号を受
信する。
【0049】走行制御装置7は、例えば車載アンテナ3
の受信強度を、車載通信機8を介してモニターし、車両
の走行位置と、進行方向(道路に対する角度)を検出す
る。そして、例えば直進走行においては、走行制御装置
7は、車両の中央のアンテナA2の領域E1でタグ1の
信号を受信するように、各種アクチュエータ(例えばス
テアリングを駆動するステアリング駆動モータやスロッ
トルバルブを駆動するスロットル駆動モータ)に制御信
号を出力して、車両の制御(例えばステアリング角の制
御、スロットル開度の制御)を行ない、直進走行を実現
する。
【0050】次に、直進走行時の制御を、図9のフロ
ーチャートに基づいて説明する。尚、以下の説明では、
車両側における受信の有無で説明しているが、それを受
信強度の大小に置き換えてもよい。図9のステップ10
0では、アンテナA1がタグ1からの送信信号を受信し
ている否かを判定し、ここで肯定判断されるとステップ
110に進み、一方否定判断されるとステップ180に
進む。
【0051】ステップ110では、アンテナA2が受信
している否かを判定し、ここで否定判断されるとステッ
プ120に進み、一方肯定判断されるとステップ150
に進む。ステップ120では、アンテナA3が受信して
いる否かを判定し、ここで肯定判断されると、両側のア
ンテナA1,A3で受信しているが、中央のアンテナA
2で受信していないので、異常であるとして、一旦本処
理を終了する。尚、異常の場合には、異常の報知等、異
常に対応した処理を行う。
【0052】一方、ここで否定判断されると、ステップ
130にて、アンテナA1のみが受信しているので、タ
グ1は領域E4(以下、領域は図7(b)参照)にある
と判断し、対応するフラグをセットする。続くステップ
140では、図7(b)の場合を考えると、タグ1が領
域E4にある場合には、車両が大きく右にずれているの
で、車両を左に戻す様に、ステアリング制御を行なっ
て、一旦本処理を終了する。
【0053】また、前記ステップ110で肯定判断され
て進むステップ150では、アンテナA3が受信してい
るか否かを判定する。ここで、肯定判断されると、全て
のアンテナA1〜A3で受信していることになるので、
異常であると判断して、一旦本処理を終了する。
【0054】一方、ここで否定判断されると、ステップ
160にて、アンテナA1及びアンテナA2のみ受信し
ているので、タグ1は領域E2にあると判断する。続く
ステップ160では、この場合、車両が僅かに右にずれ
ているので、車両を左に戻す様に、ステアリング制御を
行なって、一旦本処理を終了する。
【0055】更に、前記ステップ100で否定判断され
て進むステップ180では、アンテナA2が受信してい
るか否かを判定する。ここで肯定判断されるとステップ
190に進み、一方否定判断されるとステップ240に
進む。ステップ190では、アンテナA3で受信してい
るか否かを判定し、ここで肯定判断されるとステップ2
20に進み、一方否定判断されるとステップ200に進
む。
【0056】ステップ200では、アンテナA2のみ受
信しているので、タグ1は領域E1にあると判断する。
続くステップ210では、この場合、車両が車線中央を
走行しているので、現在の走行制御状態を維持し、一旦
本処理を終了する。
【0057】一方、前記ステップ220では、アンテナ
A2及びアンテナA3のみ受信しているので、タグ1は
領域E3にあると判断する。続く230では、この場
合、車両が僅かに左にずれているので、車両を右に戻す
様に、ステアリング制御を行なって、一旦本処理を終了
する。
【0058】また、前記ステップ180で否定判断され
て進むステップ240では、アンテナA3が受信してい
るか否かを判定する。ここで、否定判断されると、全て
のアンテナA1〜A3が受信していないので、異常と判
断して、一旦本処理を終了する。
【0059】一方、ここで肯定判断されるとステップ2
50に進み、アンテナA3のみが受信しているので、タ
グ1は領域E5にあると判断する。続くステップ260
では、この場合、車両が大きく左にずれているので、車
両を右に戻す様に、ステアリング制御を行なって、一旦
本処理を終了する。
【0060】そして、上述した様に車線に追従して走行
する場合は、車線中央(即ち走行目標ラインに沿って)
を走行することを目標に、ステアリング角度を調節する
フィードバック制御を行なう。この様に、本実施例で
は、例えば道路や駐車場にて、その走行目標ラインに沿
って、タグ1が配置されているので、車両は、このタグ
1と信号の送受信することにより、走行制御に必要な情
報を得ることができる。よって、この情報に基づいて、
車両を所定の方向に正確に案内することができる。
【0061】特に本実施例の場合は、強化ガラス板15
a,15b間に回路基板11を挟み、パッチアンテナ2
1にて送受信する構成であるので、従来の磁気ネイルに
比較して、詳細な情報を車両に送信することができる。
また、アンテナとしてパッチアンテナ21を用い、しか
も電池31を内蔵しているので、磁気ネイルに比べて寸
法を小さくできる。そのため、道路を深く掘る必要なな
く、作業能率が良く、また、敷設費用を低減できる。
【0062】更に、従来の路上ビーコンと比べて、狭い
範囲に確実に情報を送信できるので、車両を所定方向に
精度良く案内するためには好適である。 [実施例2]次に、実施例2として、タグを用いた車線
変更管理システムについて説明する。尚、前記実施例1
と同様な部分は、省略又は簡略化する。
【0063】この車線変更管理システムとは、車両が車
線を変更する場合に、車線変更管理アンテナの通信エリ
ア内にて、車両の車線変更を案内するシステムである。 a)まず、本実施例の基本構成について説明する。図1
0に示す様に、本実施例の車線変更管理システムでは、
3本の道路の車線に沿った走行目標ラインに通常の車両
案内用タグ(以下直進用タグと記す)51が設けられる
とともに、その直進用タグ51以外に、車線変更用の走
行目標ラインに沿って、車線変更用タグ53が配置され
ている。
【0064】ここでは、図11の上方より、第1レーン
には、No.11〜19、1A,1B,1Cの直進用タグ
51が配置され、第2レーンには、No.21〜29、2
A,2B,2Cの直進用タグ51が配置され、第3レー
ンには、No.31〜39、3A,3B,3Cの直進用タ
グ51が配置されている。また、第1レーンから第2レ
ーンへの車線変更用の2つの経路には、No.121〜1
26の車線変更用タグ53と、No.131〜136の車
線変更用タグ53とが、各々配置されている。尚、第2
レーンから第3レーンへも、車線変更用の2つの経路が
設定され、同様に車線変更用タグ53が配置されてい
る。
【0065】また、車線変更を行う場所には、道路側
に、車線変更管理アンテナ55が配置されており、この
車線変更管理アンテナ55には道路側通信機56が接続
され、道路側通信機56には、車線変更を管理する車線
変更管理装置57が接続されている。
【0066】前記車線変更管理アンテナ55の通信エリ
アは、車線変更を行う場所をカバーしている。 b)次に、車線変更を行う場合の手順について説明す
る。ここでは、例えば図11に示す様に、第1レーンを
走行する車両Aが、第2レーンへの車線変更を希望し、
第2レーンを走行中の車両Bは、そのまま第2レーンを
走行する場合を例に挙げる。尚、車載通信機8は、各タ
グ51,53との通信以外に、車線変更管理アンテナ5
5を介して道路側通信機56との通信が可能である。
【0067】図12では、タグ51,53と、車載通信
機8と、運転者側のインターフェースと、走行制御装置
7との関係を示すとともに、車載通信機7と(道路側通
信機5に接続された)車線変更管理装置57との関係を
示す。この図12に示す様に、まず、車両Aの運転者
が、車線を変更したい場合には、例えばスイッチ操作に
より、その車線変更依頼を自身の走行制御装置7に伝え
る。このとき、車両Aは、車線変更管理アンテナ55の
通信エリア外であるので、車両Aは、第1レーンにおい
て、直線走行制御を継続する。
【0068】次に、車両Aの車載通信機8が、車線変更
管理アンテナ55からの送信を受信することにより、車
両A(即ち走行制御装置7)は、自身が通信エリアに入
ったことを検知する。すると、車両Aの走行制御装置7
は、車載通信機8により、車線変更依頼を道路側通信機
56に送信する。それとともに、走行制御装置7は、運
転者に対して、例えばランプや音声等により、車線変更
制御の開始予告を行う。
【0069】一方、道路側通信機56では、前記車線変
更依頼を受信すると、車線変更管理装置57のデータや
他の車両Bからの送信データ等に基づいて、周辺車両動
向を検索する。このとき、車両Aは、車線変更可能領域
にあるので、走行しながら直進用タグ51と交信し、そ
の情報を読み取るとともに、該情報を道路側通信機56
に送信する。これにより、道路側の車線変更管理装置5
7は、車線変更を依頼している車両Aが、どの位置を走
行しているかを検知することができる。
【0070】また、車線変更管理装置57は、車線変更
を依頼している車両Aを基準に、隣接車線を走行する車
両Bの走行位置を、車両Aと車両Bの移動位置を計算し
て予測する。即ち、後方を走行している車両Bがどの時
点で車両Aを追い抜き、車両Aがいつ車線変更すると安
全かを予測する。
【0071】そして、車線変更管理装置57は、前記予
測結果から、車線変更を依頼した車両Aが、車線変更可
能か否かを判断する。例えば図11においては、車両A
がNo.13の直進用タグ51を通過するときに車線変更
を開始すれば、車両Bは十分な間隔を有して車両Aより
前方を走行できると判断する。
【0072】車線変更管理装置57は、車両Aが車線変
更可能であると判断すると、車線変更を依頼した車両A
が安全に車線変更できるタイミンングを計算し、車両A
に対して、車線変更位置(車線変更開始のタグ)、速
度、タイミングを送信する。具体的には、車両Aに対
し、No.13の直進用タグ51から車線変更を開始し、N
o.121からNo.126の車線変更用タグ53の経路を
使用して、速度vにて車線変更可能であることを送信す
る。
【0073】車両Aは、車載通信機7により、そのデー
タを受信すると、走行制御装置7により、どの位置でど
の様にステアリング、アクセル等を動かすかを決定す
る。また、運転者に対して、車線変更制御開始の報知を
行う。同時に、走行制御装置7は、車両Aの位置を、各
タグ51,53から読み取って確認する。尚、車両A
が、車線変更用タグ53から読み取ったデータは、道路
側通信機56にも送信するので、車線変更管理装置57
は、車線変更中の車両Aが、どの位置を走行中かを把握
することができる。
【0074】走行制御装置7は、車線変更に際して決定
した動作を行うために、各アクチュエータを作動させ、
前記実施例1と同様に、車線変更用タグ53に追従する
様に、車両の走行を制御して、車線変更動作を行なう。
具体的には、図11において、車両Aが、No.13の直
進用タグ51を通過すると、走行制御装置7は、初期角
度分ステアリングを右(第2レーン方向)にきる。これ
により、車両AはNo.121の車線変更用タグ53上を
通過する。このとき、前方車載アンテナ3のどのアンテ
ナA1〜A3が、No.121の車線変更用タグ53の情
報を受信したかをモニタし、次のNo.122の車線変更
用タグ53の情報が、前記図7で示す様に、車両の中央
のアンテナA2で受信できる様に、ステアリングの角度
を決定する。
【0075】尚、ここで、急激なステアリングの変化
は、搭乗者に不安を与える恐れがあるため、ステアリン
グ変化量の最大値が、車両の速度に応じて設定されてい
る。つまり、車両Aを右に車線変更する場合は、車線変
更用タグ53の信号は、前方車載アンテナ3の3つのア
ンテナA1〜A3により、その領域E5から受信が開始
されることになる。従って、車線変更用タグ53の信号
を受信した場合には、ステアリング制御により、領域E
5,E3,E1の順に受信するように、車両の方向を制
御し、最終的には、領域E1からのみ信号を受信できる
様に走行を制御する。これによって、自動的に車線変更
を行なうことができる。
【0076】前記車両の走行制御は、各タグ51,53
の通過予測位置と、実際の通過予測位置とを比較し、予
測位置のずれができるだけ小さくなる様に、精密なフィ
ードバック制御を行う。上述した制御により、車両A
が、No.121〜126の車線変更用タグ53を経由し
て、第2レーンに車線変更を完了すると、車両Aは、第
2レーンのNo.29の直進用タグ51(車線変更完了の
タグ)の情報を受信する。
【0077】車載通信機7がその情報を受信すると、車
線変更が完了したことを、運転者に報知する。それとと
もに、走行制御装置8は、第2レーンにおける直進走行
制御を開始し、その旨を運転者に報知する。同時に、車
線変更の完了を、道路側通信機56に送信する。
【0078】車線変更管理装置57は、その情報を得る
と、車線変更依頼を解除する。これにより、簡単に且つ
安全に車線変更を行なうことができる。 c)次に、道路側通信機56と車両側通信機8と通信に
使用する通信フレームについて説明する。
【0079】ここでは、複数の車両との通信を行うため
に、図13に示す様に、半二重通信の通信フレームを用
いる。つまり、道路側通信機56と車載通信機8との通
信に用いられる通信フレームは、フレームコントロール
メッセージスロット(FCMS)と、メッセージデータ
スロット(MDS)と、アクティベーションスロット
(ACTS)と、識別符号スロット(WCNS;図示せ
ず)の4種類で構成されている。
【0080】FCMSは、車線変更管理アンテナ55か
ら、フレーム制御情報を、複数の車両に送信するために
用いられるスロット(FCMC)を備え、1フレームに
1つあり、フレームの先頭に位置する。MDSは、デー
タの送受信に使用されるスロット(MDC)とアタック
チャンネル(ACKC)で構成される。MDSの個数
は、通信エリアの大きさや通信速度に応じ、適宜(複数
個)設けられる。広い通信エリアになるほど多くの車両
が通信エリア内に存在するようになるため、MDSの個
数は増える。
【0081】ACTSは、車線変更管理アンテナ55が
車載通信機8をリンク(車載通信機8との通信結合を確
保)するために用いるスイットで、複数のチャンネルが
設定され、このチャンネルに車載通信機8のIDが含ま
れる信号が送られる。車線変更管理アンテナ55と通信
を行いたい車載通信機8は、車線変更管理アンテナ55
の通信エリアに入ると、このチャンネルに車載通信機8
のIDを送り、車線変更管理アンテナ55に車載通信機
8の存在を伝える。
【0082】つまり、上述した構成を用いることで、道
路側通信機56は、車線変更管理アンテナ55を介し
て、複数の車両との通信ができる。この様に、本実施例
では、車線変更を行う場所には、車線変更を行う走行目
標ラインに沿って車線変更用タグ53を配置するととも
に、車線変更を管理する道路側のシステムとして、車線
変更管理アンテナ55,道路側通信機56、車線管理制
御装置57を備えている。
【0083】従って、車両が車線変更を希望する場合に
は、車線変更管理アンテナ55の通信エリア内にて、車
載通信機8と道路側通信機56との間にて走行位置等の
必要な情報を送受信し、車線変更管理装置57から適切
な指令を受けることにより、車両は安全に且つ確実に車
線変更を行うことができる。
【0084】尚、前記方法以外に、車線変更管理アンテ
ナ55の管理下にある例えば直進用タグ51が、車両の
送信要求に対して、車線変更管理アンテナ55の通信エ
リア内であること、即ち、車線変更が可能な場所である
ことを送信してもよい。 [実施例3]次に、実施例3として、タグを道路に設置
する際に使用するタグの設置部品、及びタグの設置部品
を用いたタグの設置装置について説明する。尚、前記実
施例1と同様な部分は、省略又は簡略化する。a)ま
ず、タグ設置部品について説明する。
【0085】図14に示す様に、タグ61を道路に設置
するためのタグ設置部品63は、メタルフィルムベース
(又は樹脂ベース)65に、タグ61が多数配列され
て、ローラ67に巻かれている。このタグ設置部品63
は、図15に示す様に、その幅方向の両側に、タグ設置
部品63をローラ67から引き出す際の案内用として、
ガイド穴71が各々一列に設けられている。また、タグ
設置部品63の中央には、タグ61が、細径の複数の支
持部73を介して、メタルフィルムベース65に分離可
能に接続されている。
【0086】従って、タグ61の設置時には、タグ61
をメタルフィルムベース65の垂直方向から押圧するこ
とにより、タグ61をメタルフィルムベース65から分
離することができる。 b)次に、タグ設置装置について説明する。
【0087】図16に示す様に、このタグ設置装置71
は、トラック等の車両73に搭載されている。具体的に
は、車両73の前方より、道路にタグ設置用のくぼみ7
5を開けるくぼみ形成機77と、形成されたくぼみ75
にタグ61を固定するために、CCDカメラ79による
位置合わせ機構を有する、シール剤80を注入充填する
シール剤充填機81と、前記タグ設置部品63を巻き付
けたローラ67と、くぼみ75に置かれたタグ61を押
圧する押圧ローラ83を備えている。
【0088】このタグ設置装置71では、車両がゆっく
り走行するにつれて、くぼみ形成機77にてくぼみ75
を形成し、そのくぼみ75にシール剤充填機81により
シール剤80を充填する。次に、シール剤80を充填し
たくぼみ75に、繰り出し機76により、タグ設置部品
63をローラ67から繰り出しながら、タグ61をくぼ
み75内に配置し、押圧ローラ83により、くぼみ75
内のタグ61を押圧して、高さを揃える。その後、シー
ル剤80が硬化したら、メタルフィルムベース65を剥
し、タグ61の設置を完了する。
【0089】c)次に、タグ61に対するデータの書き
込み等の作業を説明する。図17に示す様に、車両の前
方に、書き込み用のアンテナ91を設ける。書き込み用
のアンテナ91は、車両を走行させながら、道路に設置
されたタグ61に、順次情報を書き込む。尚、タグ61
に、例えば座標情報を書き込む場合には、車両に搭載さ
れたGPS装置93を用いることができる。
【0090】車両の後方には、タグ61に書き込まれた
座標情報が正確かどうかを確認するために、プログラミ
ング確認用のアンテナ95を設ける。ここでは、書き込
み用のアンテナ91によって書き込まれたデータが、プ
ログラミング確認用のアンテナ95によって読み出され
たデータと同じかどうかを、電子制御装置97により確
認する。もし、誤りがあれば、再度書き込みを行う。
【0091】この構成により、前記直進用タグ51や車
線変更用タグ53が、正常に機能するか否かを確認する
ことができる。尚、本発明は前記実施例になんら限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の態様で実施しうることはいうまでもない。
【0092】例えばAHSの様に、高速道路や自動車専
用道路に限定するものではない。例えば、一般家庭の駐
車場(車庫)に車両を誘導する場合(車庫入れ)には、
タグを道路から車庫まで敷設し、車両がタグ位置を検出
することにより、正確に車庫入れすることができる。
【0093】また、一般の駐車場において、空きスペー
スまでの案内(自動誘導)も、空きスペースまでの経路
に配置したタグを利用して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の車両案内用タグの構成を例示するブ
ロック図である。
【図2】 実施例1の車両案内システムを示す説明図で
ある。
【図3】 実施例1の車両案内タグを示し、(a)は車
両案内用タグの(b)におけるA−A断面図、(b)は
車両案内用タグの斜視図である。
【図4】 実施例1の回路基板を示し、(a)は上面
図、(b)は側面の断面図、(c)は下面図である。
【図5】 実施例1の車両案内用タグの通信エリアを示
す説明図である。
【図6】 実施例1の車両案内用タグの製造手順を示す
説明図である。
【図7】 実施例1の車載アンテナを示し、(a)は3
つのアンテナの配置を示す説明図、(b)は3つのアン
テナの通信エリアを示す説明図である。
【図8】 実施例1の車載アンテナから送信される送信
信号を示す説明図である。
【図9】 実施例1の車両案内システムによる車両案内
の制御処理を示すフローチャートである。
【図10】 実施例2の車線変更管理システムの構成を
示す説明図である。
【図11】 実施例2の車線変更管理システムにより管
理される車線変更の様子を示す説明図である。
【図12】 実施例2の車線変更管理システムにより管
理される車線変更の手順を示す説明図である。
【図13】 実施例2の車線変更管理システムに用いら
れる通信フレームを示す説明図である。
【図14】 実施例3のタグ設置部品の巻いた状態を示
す説明図である。
【図15】 実施例3のタグ設置部品を示す平面図であ
る。
【図16】 実施例3のタグ設置装置を示す説明図であ
る。
【図17】 実施例3のタグに対するデータの書き込み
等の作業を示す説明図である。
【図18】 従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1,61…車両案内用タグ 3…前方車載アンテナ 5…後方車載アンテナ 7…走行制御装置 8…車載通信機 11…回路基板(プリント基板) 13…スペーサ 15,15a,15b…強化ガラス板 17,80…シール剤 19…マウンティングケース 20…基本構造体 21…パッチアンテナ 27…デジタル回路 31…電池 33…制御素子 35…通信素子 51…直進用タグ 53…車線変更用タグ 55…車線変更管理アンテナ 56…道路側通信機 57…車線変更管理装置 63…タグ設置部品 71…タグ設置装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信により車両を案内するために、地面
    に配置される車両案内用タグであって、 電池と、前記通信を行なう平面アンテナと、前記車両を
    案内するための情報を記憶するメモリと、前記通信の制
    御を行なう通信部と、前記車両からの命令を受けて情報
    を車両に送信する制御を行う制御部と、を備えたことを
    特徴とする車両案内用タグ。
  2. 【請求項2】 前記電池、平面アンテナ、メモリ、通信
    部、及び制御部が、1枚の回路基板に設けられているこ
    とを特徴とする前記請求項1に記載の車両案内用タグ。
  3. 【請求項3】 前記回路基板の地表面側の面に、平面ア
    ンテナを備えるとともに、前記回路基板の他方の面に、
    前記電池、メモリ、通信部、及び制御部を備えることを
    特徴とする前記請求項2に記載の車両案内用タグ。
  4. 【請求項4】 前記回路基板は、上下一対の強化ガラス
    と側方のスペーサとにより形成される空間内にて、樹脂
    で封着されていることを特徴とする前記請求項2又は3
    に記載の車両案内用タグ。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜3のいずれかに記載の車
    両案内用タグの使用方法であって、 前記車両から前記車両案内用タグに、前記情報を送信さ
    せる命令を送信する工程と、 前記車両案内用タグが前記命令を受信した場合には、前
    記車両に対して前記情報を送信する工程と、 を備えたことを特徴とする車両案内用タグの使用方法。
  6. 【請求項6】 更に、前記車両が前記車両用案内タグか
    ら前記情報を受信した場合には、該情報に基づいて前記
    車両の走行制御を行う工程を備えたことを特徴とする前
    記請求項5に記載の車両案内用タグの使用方法。
  7. 【請求項7】 前記請求項1〜3のいずれかに記載の車
    両案内用タグを用いた車両案内システムであって、 走行目標ラインに沿って配列された前記車両案内用タグ
    を備えるとともに、 前記車両側には、 前記車両案内用タグとの間で情報の送受信可能な通信手
    段と、 該通信手段により、前記車両案内用タグに対して、前記
    情報を前記車両に送信させるための命令を送信する命令
    手段と、 該命令に応じて、前記案内用タグから前記車両に送信さ
    れた前記情報に基づいて、前記車両の走行制御を行なう
    走行制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両案内用タグを用いた車両
    案内システム。
  8. 【請求項8】 前記請求項1〜3のいずれかに記載の車
    両案内用タグを用いた車線変更管理システムであって、 車両側に、電波による情報の送受信により、車両の車線
    変更を制御する車線変更制御装置を備えるとともに、道
    路側に、電波による情報の送受信により、車線変更を管
    理する車線変更管理装置を備え、 前記車両側の車線変更制御装置は、 前記車両が車線変更エリアにあるか否かを、外部からの
    情報に基づいて判定する手段と、 前記車両が前記車線変更エリアにある場合に、前記車両
    変更管理装置に対して、車線変更依頼を送信する手段
    と、 を備え、 道路側の車線変更管理装置は、 前記車線変更依頼を受信した場合には、車線変更を許可
    する状態か否かを判断する手段と、 前記車線変更を許可する状態である場合には、変更すべ
    き車線に応じた情報を前記車両に送信する手段と、 を備えたことを特徴とする車両案内用タグを用いた車線
    変更管理システム。
  9. 【請求項9】 前記請求項1〜3のいずれかに記載の車
    両案内用タグを、地面に設置するための設置部品であっ
    て、 複数の前記車両案内用タグを、長尺のシートの長手方向
    に、離脱可能に順次配列したことを特徴とする車両案内
    用タグの設置部品。
  10. 【請求項10】 前記請求項1〜3のいずれかに記載の
    車両案内用タグを、地面に設置するための設置装置であ
    って、 該設置装置は車両に搭載されており、該車両の前方よ
    り、地面にくぼみを形成するくぼみ形成機と、前記くぼ
    みにシール剤を充填する充填機と、前記請求項6に記載
    の設置部品を順次繰り出す繰り出し機と、前記くぼみ内
    に配置した車両案内用タグを押圧する押圧機と、を備え
    たことを特徴とする車両案内用タグの設置装置。
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