JPH11308329A - 音声通信装置 - Google Patents

音声通信装置

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JPH11308329A
JPH11308329A JP12389898A JP12389898A JPH11308329A JP H11308329 A JPH11308329 A JP H11308329A JP 12389898 A JP12389898 A JP 12389898A JP 12389898 A JP12389898 A JP 12389898A JP H11308329 A JPH11308329 A JP H11308329A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲の騒音レベルの検出に別途集音装置を必
要とせずに周囲の騒音レベルに応じて受話音量を調整す
る音声通信装置を提供する。 【解決手段】 音声通信装置は、マイク20と、スピー
カ21とを備えており、マイク20から送信信号線22
が出力されている。さらに送信信号線22を入力とする
騒音検出用BEF23と、騒音検出用BEF23から出
力された信号のレベルを検出する騒音レベル検出器24
と、騒音レベル検出器24によって検出された騒音レベ
ルに応じた増幅率を演算する演算器25と、受信信号線
26を介して相手先の受話信号を演算器25によって演
算された増幅率で増幅する増幅器27とを有している。
マイク20からの送信信号を、騒音検出用BEF23に
よって通話者固有の音声帯域だけをカットし、これを騒
音レベル検出器24により検出したレベルに応じて増幅
器27による受話音量の調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声通信装置に係
わり、詳細には周囲の騒音レベルに応じて受話音量を調
整する音声通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、音声通信装置は集積回路技術や通
信技術の向上、そして情報化社会への志向という社会背
景により、音声通信装置が様々な周囲環境の中で使用さ
れるようになっている。これにともない使用する周囲環
境に応じた適切な機能制御を行うことが音声通信装置に
求められている。その中の1つとして周囲の騒音環境に
応じた音量調整機能がある。
【0003】音声通信装置は様々な周囲の騒音環境の中
で使用されるため、音声通信装置の話者は周囲の騒音が
大きいと受話が聞き取りにくくなる場合がある。そこ
で、ボリュームなどによって受話音量を調整できるよう
にしたり、周囲の騒音に応じて最適な受話音量を自動調
整できるようにした音声通信装置が提案されている。
【0004】図6は、このような従来提案されている周
囲の騒音環境に応じた最適な受話音量を自動調整できる
ようにした音声通信装置の構成の概要を表わしたもので
ある。この音声通信装置は、通話回路10と、スピーカ
11と、ハンドセット12とを備えており、音声信号線
13が通話回路10に入力され、スピーカ11とハンド
セット12とが通話回路10に接続されている。通話回
路10は、音声信号の増幅率を可変にできる受話アンプ
14と、音声信号をスピーカ11あるいはハンドセット
12の受話器のいずれかに切り替える受話切替回路15
とを備えている。またこの音声通信装置は、制御回路1
6と、音源回路17と、騒音検出回路18とを有し、制
御回路16および音源回路17は通話回路10に接続さ
れ、騒音検出回路18は制御回路14に接続されてい
る。通話回路10および音源回路15は、制御回路16
により着信に対する応答および音源回路17による通話
回路10を介しての発信を制御することができる。さら
に、図示しないスイッチにより通話回路10の受話切替
回路15を制御してスピーカ11による受話とハンドセ
ット12による受話とを選択することができるようにな
っている。
【0005】騒音検出回路18は、図示しないマイクお
よびマイクアンプを有しており、制御回路16の制御に
よって音声通信装置周囲の騒音レベルを検出することが
できるようになっている。通話回路10は、騒音検出回
路18によって検出された騒音レベルに応じて受話アン
プ14の増幅率を制御する。すなわち、検出した騒音レ
ベルが高いときは増幅率を高くし、検出した騒音レベル
が低いときは増幅率を低くする。これにより、周囲の騒
音レベルが高いときは受話音量が大きくなり、周囲の騒
音レベルが低いときは受話音量が小さくなるようするこ
とができる。
【0006】このような受話音量を自動調整する音声通
信装置に関する技術は、例えば特開平5−83353号
公報「受話音量自動調整機能付電話機」に開示されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の音声
通信装置では、周囲の場所および時間によって異なる周
囲の騒音レベルに応じて、受話信号レベルを自動的に調
整することができる。しかし、特開平5−83353号
公報に開示されている音声通信装置に関する技術では、
周囲の騒音レベルを検出するためにスピーカおよびハン
ドセット以外に別途マイクなどの集音装置が必要となっ
てしまう。これにより、音声通信装置全体として大型化
してしまうという問題がある。特に、携帯可能な音声通
信装置にこのような技術を適用するには、装置の大型化
とコスト高を招く。
【0008】そこで本発明の目的は、周囲の騒音レベル
の検出に別途集音装置を必要とせず、周囲の騒音レベル
に応じて受話音量を調整する音声通信装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明で
は、(イ)通話者の送話信号と通話者の周囲の騒音信号
を入力する集音手段と、(ロ)この集音手段によって入
力された信号の信号帯域から前記通話者固有の音声帯域
を除く信号帯域を有する信号を抽出する信号抽出手段
と、(ハ)この信号抽出手段によって抽出された信号の
レベルを検出するレベル検出手段と、(ニ)このレベル
検出手段によって検出された信号のレベルに応じて前記
通話者の受話信号のレベルを変更する受話信号レベル変
更手段と、(ホ)この受話信号レベル変更手段によって
変更された受話信号を出力する受話信号出力手段とを音
声通信装置とを具備させる。
【0010】すなわち請求項1記載の発明では、集音手
段から入力される通話者の送話信号と通話者の周囲の送
信信号から信号抽出手段において通話者固有の音声帯域
を除く信号帯域を有する信号を抽出するようにしてい
る。そして、この信号抽出手段によって抽出された信号
のレベルを検出し、この検出したレベルに応じて通話者
の受話信号のレベルを調整して通話者に対して出力する
ようにしている。
【0011】請求項2記載の発明では、(イ)通話者の
送話信号と通話者の周囲の騒音信号を入力する集音手段
と、(ロ)この集音手段によって入力された通話者の送
話信号と周囲の騒音信号との信号帯域から予め決められ
ている前記通話者の音声帯域をカットする音声帯域阻止
手段と、(ハ)この音声帯域阻止手段によって前記予め
決められている音声帯域をカットされた信号のレベルを
検出するレベル検出手段と、(ニ)このレベル検出手段
によって検出された信号のレベルに応じて前記通話者の
受話信号のレベルを変更する受話信号レベル変更手段
と、(ホ)この受話信号レベル変更手段によって変更さ
れた受話信号を出力する受話信号出力手段とを音声通信
装置に具備させる。
【0012】すなわち請求項2記載の発明では、集音手
段から入力された通話者の送話信号と周囲の騒音信号か
ら、音声帯域阻止手段によって予め決められている通話
者固有の音声帯域をカットするようにしている。そし
て、この通話者固有の音声帯域がカットされた信号のレ
ベルを検出し、この検出した信号のレベルに応じて通話
者の受話信号のレベルを調整し通話者に対して出力する
ようにしている。
【0013】請求項3記載の発明では、(イ)通話者の
送話信号と通話者の周囲の騒音信号を入力する集音手段
と、(ロ)予め通話者それぞれ固有の音声帯域をカット
するための複数の特性変更パラメータを記憶する記憶手
段と、(ハ)この記憶手段に記憶されている通話者それ
ぞれに対応する複数の特性変更パラメータのうち1つを
選択する選択手段と、(ニ)前記集音手段によって入力
された通話者の送話信号と周囲の騒音信号との信号帯域
から、前記選択手段によって選択された通話者の特性変
更パラメータに応じた通話者固有の音声帯域をカットす
る音声帯域阻止手段と、(ホ)この音声帯域阻止手段に
よって音声帯域をカットされた信号のレベルを検出する
レベル検出手段と、(ヘ)このレベル検出手段によって
検出される信号のレベルに応じて前記通話者の受話信号
のレベルを変更する受話信号レベル変更手段と、(ト)
この受話信号レベル変更手段によって変更された受話信
号を出力する受話信号出力手段とを音声通信装置に具備
させる。
【0014】すなわち請求項3記載の発明では、予め通
話者それぞれ固有の音声帯域をカットするための複数の
特性変更パラメータを記憶する記憶手段を備え、選択手
段によりこれら複数の通話者の特性変更パラメータのう
ち1つの通話者の特性変更パラメータを選択できるよう
にしている。そして、集音手段から入力された通話者の
送話信号と周囲の騒音信号から、この選択した特性変更
パラメータに基づいて通話者固有の音声帯域を音声帯域
阻止手段によってカットするようにしている。さらに、
この通話者固有の音声帯域がカットされた信号のレベル
を検出し、この検出した信号のレベルに応じて通話者の
受話信号のレベルを変更し通話者に対して出力するよう
にしている。
【0015】請求項4記載の発明では、(イ)通話者の
送話信号と通話者の周囲の騒音信号を入力する集音手段
と、(ロ)この集音手段によって入力された通話者の送
話信号の音声帯域を分析する音声帯域分析手段と、
(ハ)この音声帯域分析手段によって分析された結果を
特性変更パラメータとして記憶する記憶手段と、(ニ)
前記集音手段によって入力された通話者の送話信号と周
囲の騒音信号との信号帯域から、この記憶手段によって
記憶された前記通話者の特性変更パラメータに応じた通
話者固有の音声帯域をカットする音声帯域阻止手段と、
(ホ)この音声帯域阻止手段によって音声帯域をカット
された信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
(ヘ)このレベル検出手段によって検出される信号のレ
ベルに応じて前記通話者の受話信号のレベルを変更する
受話信号レベル変更手段と、(ト)この受話信号レベル
変更手段によって変更された受話信号を出力する受話信
号出力手段とを音声通信装置に具備させる。
【0016】すなわち請求項4記載の発明では、音声帯
域分析手段を備え、集音手段から入力された通話者の送
話信号の音声帯域を分析し、その分析結果を特性変更パ
ラメータとして記憶手段に記憶するようにしている。そ
して、集音手段から入力された通話者の送話信号と周囲
の騒音信号から、音声帯域阻止手段によってこの音声帯
域分析手段によって分析されて記憶手段に記憶するよう
にした特性変更パラメータに基づいて通話者固有の音声
帯域をカットするようにしている。さらに、この通話者
固有の音声帯域がカットされた信号のレベルを検出し、
この検出した信号のレベルに応じて通話者の受話信号の
レベルを変更し通話者に対して出力するようにしてい
る。
【0017】請求項5記載の発明では、請求項3または
請求項4記載の音声通信装置で、音声帯域阻止手段はデ
ィジタルフィルタであり、記憶手段に記憶される特性変
更パラメータはこのディジタルフィルタの特性を変更す
るための数値パラメータであることを特徴としている。
【0018】すなわち請求項5記載の発明では、音声帯
域阻止手段としてディジタルフィルタにより構成するよ
うにしたので、このディジタルフィルタにより構成され
るフィルタの特性を数値パラメータにより容易に変更で
きるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】
【0020】
【実施例】以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0021】第1の実施例
【0022】図1は、本発明の一実施例における音声通
信装置の構成の概要を表わしたものである。この音声通
信装置は、ハンドセットのマイク20と、ハンドセット
のスピーカ21とを備えており、マイク20から送信信
号線22が出力されている。さらに、この音声通信装置
は送信信号線22を入力とする騒音検出用帯域阻止フィ
ルタ(Band Eliminate Filter:以下、BEFと略
す。)23と、騒音検出用BEF23から出力された信
号のレベルを検出する騒音レベル検出器24と、騒音レ
ベル検出器24によって検出された騒音レベルに応じた
増幅率を演算する演算器25と、受信信号線26を介し
て相手先の受話信号を演算器25によって演算された増
幅率で増幅する増幅器27とを有している。
【0023】騒音検出用BEF23は、特定の信号帯域
の信号をカットすることができる公知の例えばディジタ
ルフィルタによって構成されており、マイク20を介し
て送信信号を送信する通話者固有の音声帯域をカットす
ることができるようになっている。すなわち予め通話者
固有の音声帯域特性を統計的に計算しておき、その統計
データを基にカットすべき音声帯域が決められ、騒音検
出用BEF23はこの音声帯域をカットするようにす
る。これにより、マイク20を介して通話者が送信した
送話信号とともに通話者の周囲の騒音も送信信号線22
に出力され、これを騒音検出用BEF23により、通話
者固有の音声帯域をカットすることによって騒音信号を
抽出し、騒音レベル検出器24で騒音レベルを検出する
ことができる。騒音が大きい環境では、受話音量も大き
くする必要があるので、演算器25では例えば基準とな
る騒音レベルをLとすると増幅度αが関数α=A・Lを
満たすようにAを演算する。Aは定数でも良いし、より
最適化を図るために騒音レベルLに応じた関数にしても
良い。このように演算器25で増幅器27の増幅率を演
算することで、通話者の音声帯域をカットした騒音レベ
ルに応じた受話音量の調整を行う。これにより、騒音レ
ベル検出器24によって検出された騒音レベルに応じて
受話音量を最適に調整することができるようになる。
【0024】図2は、この騒音検出用BEF23でカッ
トされる音声帯域特性について説明するための説明図で
ある。図2(a)は、マイク20を介して送話信号を送
信する通話者固有の音声帯域確率分布の概要を表わした
ものである。図2(b)は、図2(a)の通話者固有の
音声帯域確率分布に基づいて音声帯域f1〜f2をカット
するBEFの特性の概要を表わしたものである。このよ
うに、図2(a)に示す通話者固有の音声帯域28に基
づいて、カット帯域29(f1〜f2)を有する騒音検出
用BEF23が設計される。
【0025】図3は、この騒音検出用BEF23によっ
てカットされる信号について説明するための説明図であ
る。図3(a)は、通話者固有の送話信号と通話者周囲
の騒音信号とがマイク20を介して送信信号線22に出
力された騒音検出用BEF23に入力される信号の電力
分布を表わしたものである。図3(b)は、図3(a)
の送信信号の電力分布を有する信号を入力し、図2
(b)に示すようにカット帯域29(f1〜f2)を有す
る騒音検出用BEF23の出力信号の電力分布を表わし
たものである。このように、図3(a)のような送信信
号電力分布30を有する信号が入力された騒音検出用B
EF23は、信号帯域f1〜f2をカットし、BEF出力
信号電力分布31を有する信号を出力し、騒音レベル検
出器24によって騒音レベルが検出される。
【0026】これまで説明したように本発明の第1の実
施例における音声通信装置は、マイクからの送信信号を
通話者固有の音声帯域だけをカットするようにしたBE
Fを設け、カットした信号を通話者周囲の騒音として受
話音量を調整するようにしたので、受話音量を適切に調
整するとともに通話者の周囲の騒音の集音にハンドセッ
トの送話口を利用することで、音声通信装置の規模を小
型化することができる。さらに、通話者音声と音程が離
れている別の人間の音声も騒音として検出することがで
きるので、例えば人込みのなかでも最適な自動音量調整
を行うことができるようになる。
【0027】第2の実施例
【0028】第1の実施例における音声通信装置は、予
め通話者固有の音声帯域特性を統計的に計算しておき、
その統計データを基にカットすべき音声帯域が決めら
れ、騒音検出量BEF23はこの音声帯域をカットする
ようにしていた。そこで、第2の実施例における音声通
信装置は、騒音検出用BEFのカット帯域を可変とする
ことで、音声帯域が異なる複数の通話者に対してそれぞ
れ最適な受話音量調整を行うことができるようにしてい
る。
【0029】図4は、本発明の第2の実施例における音
声通信装置の構成の概要を表わしたものである。但し、
図1に示す本発明の第1の実施例における音声通信装置
と同一部分には同一符号を付し、説明を適宜省略する。
この音声通信装置は、ハンドセットのマイク20と、ハ
ンドセットのスピーカ21とを備えており、マイク20
から送信信号線22が出力されている。さらに、この音
声通信装置は、複数の通話者固有の騒音検出用情報を記
憶する音声テーブル33と、この音声テーブル33から
切替信号32によって切り替えられた特定の通話者固有
の騒音検出用情報が入力される騒音検出用BEF34と
を備えている。さらに、ハンドセットに図示しない切替
スイッチを有しており、通話者に応じてこの切替スイッ
チによって入力される切替信号32で音声テーブル33
に記憶されている複数の通話者固有の騒音検出用情報か
ら特定の通信者の固有の騒音検出用情報を選択できるよ
うになっている。
【0030】音声テーブル33が記憶している複数の通
話者固有の騒音検出用情報は、それぞれ騒音検出用BE
F34の特性を変更するためのパラメータであり、より
詳細には騒音検出用BEF34がカットすべき信号帯域
を変更するためのものである。騒音検出用BEF34
は、ディジタルフィルタで構成されており、係数などの
数値パラメータを変更するだけで、BEFの特性を変更
できる。
【0031】騒音検出用BEF34によって、切り替え
られた通話者固有の音声帯域をカットすることによって
騒音信号を抽出し、これを騒音レベル検出器24で騒音
レベルとして検出する。騒音レベル検出器24によって
検出された騒音レベルに応じて受話音量を調整するため
に、演算器25で騒音レベルに応じた増幅器27の増幅
率を演算し、この増幅率で受話音量を調整することで、
通話者の音声帯域をカットした騒音レベルに応じた受話
音量の調整を行う。
【0032】これまで説明したように本発明の第2の実
施例における音声通信装置は、予め複数の通話者固有の
音声帯域をカットするための数値パラメータを記憶する
音声テーブルを設け、切替信号により必要なパラメータ
を選択できるようにした。切替信号によって選択された
パラメータを用いて、騒音検出用BEFは各通話者固有
の音声帯域をカットできる特性に変更し、カットした信
号を通話者周囲の騒音として受話音量を調整するように
した。これにより、各通話者に応じた最適な受話音量調
整も行うことができるようになる。
【0033】第3の実施例
【0034】第2の実施例における音声通信装置は、予
め複数の通話者固有の音声帯域特性をカットできるよう
に騒音検出用BEFの特性を変更するためのパラメータ
を記憶する音声テーブルを設け、切替信号により切り替
えることによって所望の音声帯域特性を有する騒音検出
用BEFを実現するようにしていた。そこで、第3の実
施例における音声通信装置は、マイクを介して入力され
る送信信号を直接スペクトラムアナライザで通話者の音
声帯域特性を分析し、メモリに記憶させる。受話音量の
調整時には、このメモリに記憶されている通話者の統計
的な音声帯域特性データを取り出して騒音検出用BEF
の特性を変更するようにしている。
【0035】図5は、本発明の第3の実施例における音
声通信装置の構成の概要を表わしたものである。但し、
図4に示す本発明の第2の実施例における音声通信装置
と同一部分には同一符号を付し、説明を適宜省略する。
この音声装通信装置は、ハンドセットのマイク20と、
ハンドセットのスピーカ21とを備えており、マイク2
0から送信信号線22が出力されている。さらに、この
音声通信装置は、スペクトラムアナライザ36と、メモ
リ37とを備えている。スペクトラムアナライザ36
は、送信信号22から直接的に周波数単位に分析し、図
2(a)に示すような周波数ごとに通話者固有の音声帯
域特性を求めることができる。これを通話者の統計的な
音声帯域データとしてメモリ37に記憶させることで、
メモリ37に蓄積された通話者の統計的な音声帯域デー
タを騒音検出用BEF34に読み込ませることによって
BEFの特性を変更することができるようになる。
【0036】このような音声通信装置は、まず騒音が十
分小さい理想的な環境下で通話者音声をマイク20から
送信信号線22にのせてスペクトラムアナライザ36で
この通話者の音声帯域特性を周波数ごとに分析させる。
分析結果は統計的に処理され、メモリ37に記憶され
る。実際の騒音環境下でこの音声通信装置を用いるとき
に、このメモリ37に記憶されている統計的な音声帯域
特性データを騒音検出用BEF34に読み込ませること
によってこの通話者固有の音声帯域をカットさせる。こ
れにより、通話者固有の音声帯域をカットした騒音信号
を抽出し、これを騒音レベル検出器24で騒音レベルを
検出することができる。騒音レベル検出器24によって
検出された騒音レベルに応じて受話音量を調整するため
に、演算器25で騒音レベルに応じた増幅器27の増幅
率を演算し、この増幅率で受話音量を調整することで、
通話者の音声帯域をカットした騒音レベルに応じた受話
音量の調整を行う。
【0037】これまで説明したように本発明の第3の実
施例における音声通信装置は、通話者の送話信号からス
ペクトラムアナライザにより直接通話者の音声帯域特性
を分析し、分析した結果をメモリに記憶するようにし
た。これにより、不特定の通話者に対して最適な受話音
量調整を行うことができるようになる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、集音手段から入力される通話者の送話信号と
通話者の周囲の送信信号から信号抽出手段において通話
者固有の音声帯域を除く信号帯域を有する信号を抽出し
た信号レベルに応じて通話者の受話信号のレベルを調整
するようにしたので、通話者の送話口を利用して周囲の
騒音を集音することができるようになる。これにより、
周囲の騒音レベルを検出するための集音装置を不要と
し、音声通信装置の小型化および低コスト化を実現でき
るようになる。特に、携帯可能な音声通信装置にも適用
することができる。
【0039】また請求項2記載の発明によれば、集音手
段から入力された通話者の送話信号と周囲の騒音信号か
ら、予め決められている通話者固有の音声帯域を音声帯
域阻止手段によって取り除いた信号のレベルに応じて受
話信号のレベルを変更するようにした。これにより、周
囲の騒音レベルを検出するための集音装置を不要とし、
音声通信装置の小型化および低コスト化を実現できるよ
うになる。さらに、通話者固有の音声帯域のみをカット
するようにしたので、通話遮音性と音程が離れている人
間の音声も騒音とみなし、人込みの中でも通話者に最適
な受話音量調整を行うことができるようになる。
【0040】また請求項3記載の発明によれば、予め通
話者それぞれ固有の音声帯域をカットするための複数の
特性変更パラメータを記憶する記憶手段を備え、選択手
段によりこれら複数の通話者の特性変更パラメータのう
ち1つの通話者の特性変更パラメータを選択し、この選
択した特性変更パラメータに基づいて通話者固有の音声
帯域を音声帯域阻止手段によってカットするようにし
た。この通話者固有の音声帯域がカットされた信号のレ
ベルに応じて通話者の受話信号のレベルを調整するよう
にしたので、周囲の騒音レベルを検出するための集音装
置を不要とし、音声通信装置の小型化および低コスト化
を実現できるようになる。さらに、各通話者に応じた最
適な受話音量調整も行うことができるようになる。
【0041】また請求項4記載の発明によれば、音声帯
域分析手段を備え、集音手段から入力された通話者の送
話信号の音声帯域を分析し、その分析結果を特性変更パ
ラメータとして記憶手段に記憶するとともに、集音手段
から入力された通話者の送話信号と周囲の騒音信号か
ら、この音声帯域分析手段によって分析されて記憶手段
に記憶するようにした特性変更パラメータに基づいて通
話者固有の音声帯域を音声帯域阻止手段によってカット
するようにした。そして、この通話者固有の音声帯域が
カットされた信号のレベルに応じて通話者の受話信号の
レベルを調整するようにしたので、周囲の騒音レベルを
検出するための集音装置を不要とし、音声通信装置の小
型化および低コスト化を実現できるようになる。さら
に、不特定の通話者に対して最適な受話音量調整を行う
ことができるようになる。
【0042】さらに請求項5記載の発明によれば、音声
帯域阻止手段としてディジタルフィルタにより構成する
ようにしたので、このディジタルフィルタにより構成さ
れるフィルタの特性を数値パラメータにより容易に変更
でき、さらに音声通信装置の小型化を推進することがで
きるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における音声通信装置の
構成の概要を示すブロック図である。
【図2】(a)第1の実施例における通話者固有の音声
帯域確率分布の概要を示す説明図である。(b)第1の
実施例における騒音検出用BEFの信号帯域特性の説明
を示す概要図である。
【図3】(a)第1の実施例における騒音検出用BEF
に入力される信号の電力分布の概要を示す説明図であ
る。(b)第1の実施例における騒音検出用BEFから
出力される信号の電力分布の概要を示す説明図である。
【図4】本発明の第2の実施例における音声通信装置の
構成の概要を示すブロック図である。
【図5】本発明の第3の実施例における音声通信装置の
構成の概要を示すブロック図である。
【図6】従来提案された音声通信装置の構成の概要を示
すブロック図である。
【符号の説明】
20 マイク 21 スピーカ 22 送信信号線 23 騒音検出用BEF 24、34 騒音レベル検出器 25 演算器 26 受信信号線 27 増幅器 28 通話者固有の音声帯域 29 カット帯域 30 送信信号電力分布 31 BEF出力信号電力分布 32 切替信号 33 音声テーブル 36 スペクトラムアナライザ 37 メモリ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通話者の送話信号と通話者の周囲の騒音
    信号を入力する集音手段と、 この集音手段によって入力された信号の信号帯域から前
    記通話者固有の音声帯域を除く信号帯域を有する信号を
    抽出する信号抽出手段と、 この信号抽出手段によって抽出された信号のレベルを検
    出するレベル検出手段と、 このレベル検出手段によって検出された信号のレベルに
    応じて前記通話者の受話信号のレベルを変更する受話信
    号レベル変更手段と、 この受話信号レベル変更手段によって変更された受話信
    号を出力する受話信号出力手段とを具備することを特徴
    とする音声通信装置。
  2. 【請求項2】 通話者の送話信号と通話者の周囲の騒音
    信号を入力する集音手段と、 この集音手段によって入力された通話者の送話信号と周
    囲の騒音信号との信号帯域から予め決められている前記
    通話者の音声帯域をカットする音声帯域阻止手段と、 この音声帯域阻止手段によって前記予め決められている
    音声帯域をカットされた信号のレベルを検出するレベル
    検出手段と、 このレベル検出手段によって検出された信号のレベルに
    応じて前記通話者の受話信号のレベルを変更する受話信
    号レベル変更手段と、 この受話信号レベル変更手段によって変更された受話信
    号を出力する受話信号出力手段とを具備することを特徴
    とする音声通信装置。
  3. 【請求項3】 通話者の送話信号と通話者の周囲の騒音
    信号を入力する集音手段と、 予め通話者それぞれ固有の音声帯域をカットするための
    複数の特性変更パラメータを記憶する記憶手段と、 この記憶手段に記憶されている通話者それぞれに対応す
    る複数の特性変更パラメータのうち1つを選択する選択
    手段と、 前記集音手段によって入力された通話者の送話信号と周
    囲の騒音信号との信号帯域から、前記選択手段によって
    選択された通話者の特性変更パラメータに応じた通話者
    固有の音声帯域をカットする音声帯域阻止手段と、 この音声帯域阻止手段によって音声帯域をカットされた
    信号のレベルを検出するレベル検出手段と、 このレベル検出手段によって検出される信号のレベルに
    応じて前記通話者の受話信号のレベルを変更する受話信
    号レベル変更手段と、 この受話信号レベル変更手段によって変更された受話信
    号を出力する受話信号出力手段とを具備することを特徴
    とする音声通信装置。
  4. 【請求項4】 通話者の送話信号と通話者の周囲の騒音
    信号を入力する集音手段と、 この集音手段によって入力された通話者の送話信号の音
    声帯域を分析する音声帯域分析手段と、 この音声帯域分析手段によって分析された結果を特性変
    更パラメータとして記憶する記憶手段と、 前記集音手段によって入力された通話者の送話信号と周
    囲の騒音信号との信号帯域から、この記憶手段によって
    記憶された前記通話者の特性変更パラメータに応じた通
    話者固有の音声帯域をカットする音声帯域阻止手段と、 この音声帯域阻止手段によって音声帯域をカットされた
    信号のレベルを検出するレベル検出手段と、 このレベル検出手段によって検出される信号のレベルに
    応じて前記通話者の受話信号のレベルを変更する受話信
    号レベル変更手段と、 この受話信号レベル変更手段によって変更された受話信
    号を出力する受話信号出力手段とを具備することを特徴
    とする音声通信装置。
  5. 【請求項5】 前記音声帯域阻止手段はディジタルフィ
    ルタであり、前記記憶手段に記憶される特性変更パラメ
    ータはこのディジタルフィルタの特性を変更するための
    数値パラメータであることを特徴とする請求項3または
    請求項4記載の音声通信装置。
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