JPH11303538A - スクリーン装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 ガイドレールが曲線部を持つものであって
も、配置と操作が容易なフォールディング収納されるス
クリーン装置の提供。 【解決手段】 対向配置されたガイドレール２に一端部
は固定部材３に固定され、他端にガイドレール上を移動
自在とされたスライドバー４を有し、中間を複数の支持
部材５によってフォールディング収納自在とされたスク
リーン部材１を備えたスクリーン装置において、一端が
固定部材に、他端が他の固定部６に取付け固定されたワ
イヤー部材７ａ、７ｂが対向配置され、このワイヤー部
材は支持部材の端部を挿通し、かつスライドバーにおい
て交差されており、しかも、ワイヤー部材の取付固定は
いずれか一方が引張りまたは圧縮バネ８をもって行われ
ると共に、他端はワイヤー長が調節可能とされたワイヤ
ーアジャスト部材９をもって行はれ、レールからの逸脱
を防いでいる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この出願の発明は、スクリー
ン装置に関するものである。さらに詳しくは、この出願
の発明は、窓やテラスルーフ等の開口部におけるカーテ
ン、ブラインド、日除け、あるいは商業用、農業用等の
日除け等として有用な、垂直面、傾斜面、水平面、ある
いは曲面に設置可能な、操作性と位置安定性に優れた、
新しいスクリーン装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術とその課題】従来より、窓やテラスルーフ
等の開口部には各種様式のカーテン、ブラインド、日除
け等が設置されてきており、これら様式の一つとして、
フォールディング収納を可能とするローマンタイプのス
クリーン装置が知られている。このローマンタイプのス
クリーン装置は、たとえば図７に示したように、スライ
ドバー（ア）と支持部材（イ）とをもってスクリーン部
材（ウ）を展開および収納自在としており、次のような
操作として展開と収納が行われる。

【０００３】＜ａ＞フォールディング収納されている状
態からスライドバー（ア）を引出し、スクリーン部材
（ウ）の一部を張設して、隣設する支持部材（イ）引出
す。 ＜ｂ＞スライドバー（ア）のさらなる引出しによって、
支持部材（イ）は、次々と引出されて、スクリーン部材
（ウ）全体が張設された状態にまで展開される。もちろ
ん、この展開は途中で止めるようにしてもよい。

【０００４】＜ｃ＞スライドバー（ア）を展開時とは逆
の収納方向へと移動するに従って、支持部材（イ）は、
次々と押し戻され、スクリーン部材（ウ）は、フォール
ディング収納される。このようなローマンタイプスクリ
ーン装置は、独特の意匠性とインテリアの雰囲気をもた
らすもので、高級感のあるスクリーン装置であることが
知られている。

【０００５】そして、通常、前記のスライドバー（ア）
や支持部材（イ）は、その両側に設けたガイドレール
（エ）により移動自在に支持されている。しかしなが
ら、以上のとおりの特徴のあるローマンタイプのスクリ
ーン装置の場合には、スライドバー（ア）や支持部材
（イ）は、その操作の過程において、端部ガガイドレー
ル（エ）から外れることがあり、特に、スクリーン部材
（ウ）、が重みのあるものでは、その自重によってさら
に外れやすくなりまた、このような重みによってスライ
ドバー（ア）が所定の位置に停止せずに動いてしまうと
いう欠点があった。

【０００６】このような欠点は、スライドバー（ア）の
移動を機械的に、あるいは電気的に行う場合には、いく
分改善されるものの依然として問題として解消されるこ
とはなく、また、機械的、電気的に行う場合には付随す
る設備が複雑なものになるという問題が生じる。スライ
ドバー（ア）による移動で、スクリーン部材（ウ）を開
口部に展開し、スクリーン部材（ウ）をフォールディン
グ収納するタイプのスクリーン装置については、いわゆ
るローマンシェードのようにスクリーン部材（ウ）をゆ
ったりと垂れ下がる状態で展開するものだけでなく、ス
クリーン部材（ウ）を、張設した状態のものとすること
も考えられているが、いずれの場合においても前記のと
おりの欠点は、顕著であって、特に、図８＜ａ＞＜ｂ＞
に示した曲線部を持つガイドレール（エ）からはスライ
ドバー（ア）や支持部材（イ）は外れやすく、スライド
バー（ア）は所定位置での停止が難しくなるという欠点
が避けられなかった。

【０００７】そこで、この出願の発明は、以上のとおり
の従来技術の欠点を解消し、フォールディング収納を可
能とするスクリーン装置において、スライドバーや支持
部材のガイドレールからの外れを防止し、スライドバー
等の所定位置での停止を可能とする、簡便で操作性に優
れ、しかも曲面部においても操作、停止性が優れた、新
しいスクリーン装置を提供することを課題としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するものとして、開口部において、展開お
よび収納自在とされたスクリーン部材と、このスクリー
ン部材の展開および収納の方向に沿って対向配置された
ガイドレールとを有し、スクリーン部材の一端部は、開
口部に設けられた固定部材により固定され、他端部には
対向配置されたガイドレールに架け渡されて移動自在と
されたスライドバーが取付けられ、スクリーン部材に
は、スライドバーの他に、対向配置されたガイドレール
に架け渡さて移動自在とされた支持部材が取付固定され
て、スライドバーの移動にともなって、スクリーン部材
が支持部材を介して展開およびフォールディング収納自
在とされたスクリーン装置であって、ガイドレールに沿
って、一端が前記の固定部材に他端が他の固定部に取付
固定されたワイヤー部材が対向配置され、この対向配置
されたワイヤー部材は支持部材の端部を挿通し、かつ、
スライドバーにおいて交差されており、固定部材および
他の固定部へのワイヤー部材の取付固定は、いずれか一
方が引張りまたは圧縮バネをもって行われているととも
に、他方ではワイヤー長さが調節可能とされたワイヤー
アジャスト部材をもって行われていることを特徴とする
スクリーン装置を提供する。

【０００９】また、この出願の発明は、単一のスクリー
ン部材に支持部材が取付け固定されている前記スクリー
ン装置や、ガイドレールは直線状のもの、または曲線部
を持つものである前記スクリーン装置等も提供する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以上のとおりの特徴を有するこの
出願の発明について以下に図面に沿って実施例を示し、
さらに詳しくその実施の形態について説明する。

【００１１】

【実施例】添付した図面の図１および図２は、この発明
のスクリーン装置の一例を示した要部分解斜視図と要部
断面平面図である。たとえば、この図１および図２に例
示したように、この発明のスクリーン装置では、開口部
において、展開および収納自在とされたスクリーン部材
（１）と、このスクリーン部材（１）の展開方向（Ａ）
と収納方向（Ｂ）に沿って対向配置された（図１におい
ては片側のみが示されている）ガイドレール（２）とを
有し、スクリーン部材（１）の一端部は、開口部に設け
られた固定部材（３）により固定され、他端部には、対
向配置されたガイドレール（２）に架け渡されて移動自
動、すなわちスクリーン部材（１）の展開方向（Ａ）に
も、その収納方向（Ｂ）にも移動自在とされたスライド
バー（４）が取付けられているとともに、スクリーン部
材（１）には、このスライドバー（４）の他に、対向配
置されたガイドレールに架け渡されて同様に移動自在と
された支持部材（５）が取付け固定されている。

【００１２】以上のような構成において、スライドバー
（４）の移動にともなって、スクリーン部材（１）は、
支持部材（５）を介して展開およびフォールディング収
納できるものとされている。そして、この発明のスクリ
ーン装置では、ガイドレール（２）に沿って、一端が前
記の固定部材（３）に、他端が他の固定部（６）に取付
固定されたワイヤー部材（７ａ）（７ｂ）が対向して張
設配置されてお、この張設配置されたワイヤー部材（７
ａ）（７ｂ）は、支持部材（５）の端部を挿通し、か
つ、スライドバー（４）において交差されている。

【００１３】図３は、このようなワイヤー部材（７ａ）
（７ｂ）の張設とスライドバー（４）内でのＸ状交差に
ついて示した概要図である。このワイヤー部材（７ａ）
（７ｂ）の張設と支持部材（５）の挿通、並びにスライ
ドバー（４）における交差は、この発明のスクリーン装
置の第１の特徴である。張設されたワイヤー部材（７
ａ）（７ｂ）がその端部に挿通された支持部材（５）
は、ガイドレール（２）に支持ガイドされて移動すると
ともに、挿通されたワイヤー部材（７ａ）（７ｂ）にも
支持されて移動自在とされてもいることになる。このた
め、スクリーン装置の開閉操作時に、あるいはスクリー
ン部材（１）の重みにより従来同様に支持部材（５）が
ガイドレール（２）より外れるような位置状況になって
も、挿通されたワイヤー部材（７ｂ）（７ｂ）に支持さ
れてこれらの支持部材（５）がガイドレール（２）より
実際に外れてしまうという事態は未然に防止されること
になる。

【００１４】また、スライドバー（４）におけるワイヤ
ー部材（７ａ）（７ｂ）の交差によって、スライドバー
（４）は、力学的バランスとして所定の位置に停止し、
スクリーン部材（１）の重みにより従来のように動いて
しまうことや、曲線状ガイドレール（２）において外れ
てしまうような不都合が生じることはない。ワイヤー部
材（７ａ）（７ｂ）の交差するスライドバー（４）にお
いては、その端部での屈曲導入が円滑となるように、た
とえば図２に例示したように、プーリー（４１）を配置
したり、あるいは曲面摺動部を設ける等の手段が適宜に
採用されることになる。前記の交差は、ワイヤー部材
（７ａ）（７ｂ）が相互に摺接することを意味していな
い。摺接することなしに、その配置位置の関係として交
差しているようにするのが望ましいのである。

【００１５】支持部材（５）へのワイヤー部材（７ａ）
（７ｂ）の挿通は、本体そのものの挿通であってもよい
が、部材ユニットとして端部に嵌着可能としたグライド
ブロック（５１）への挿通としてもよい。さらにまた、
この発明のスクリーン装置では、図１、図２および図３
にも例示したように、ワイヤー部材（７ａ）（７ｂ）の
前記固定部材（３）への固定、並びに他の固定部（６）
への固定において、いずれか一方では、引張りまたは圧
縮のバネ（８）をもって、他方では、ワイヤー長さが調
節可能とされたアジャスト部材（９）をもって固定され
ていることを第２の特徴としている。アジャスト部材
（９）における調節は、たとえば、ネジ（１０）による
取付位置の選択によって可能とされるのである。

【００１６】たとえばスクリーン装置を水平状態に配置
して使用しようとする場合等では、スクリーン部材
（１）の自重によってスクリーン部材（１）がたるもう
とする方向にスライドバー（４）を引戻す力が作用する
が、バネ（８）のバネ定数の適宜な設定により、スライ
ドバー（４）とワイヤー部材（７ａ）（７ｂ）との摩擦
力とをバランスさせてスライドバー（４）を所定位置に
停止させることが可能となる。また、この力のバランス
によって、スクリーン部材（１）については、展開時に
おいて張設した状態からたるませた状態にまで調節可能
となる。

【００１７】しかも、前記のバネ（８）の存在は、ガイ
ドレール（２）が曲線状の軌道を形成する場合にも重要
な役割を果たすことになる。すなわち、たとえば図４＜
ａ＞＜ｂ＞に示したように、ガイドレール（２）の曲線
部を、スライドバー（４）、あるいは支持部材（５）が
通過する時に、構造上生じるワイヤー軌跡の内外周差を
吸収でき、スムーズなガイドレール（２）上での移動が
可能とされるのである。Ｒ面等の曲面においても配置さ
れ、外観性および操作性にも優れたスクリーン装置が実
現される。

【００１８】もちろん以上の例に限定されることはな
い。図１および図２の例では、スライドバー（４）に手
操作用の取手（１１）が配設されているが、他の形状や
配置のものでもよいし特別に設けなくてもよい。また、
このスライドバー（４）は、直接的な手操作による移動
だけでなく、遠隔的機械操作、電動操作によるものであ
ってもよい。スライドバー（４）は、中間部材としての
支持部材（５）の一つとして設けてもよい。この場合に
は、ワイヤー部材（７ａ）（７ｂ）が、支持部材（５）
において交差されている構造ともなる。長尺で大幅のス
クリーン部材（１）、あるいは重量のあるスクリーン部
材（１）の場合にはこのような構造が有効でもある。

【００１９】スクリーン部材（１）そのものについて
は、単一のシート、フィルム、メッシュ材、布等の各種
の素材からなるものでも、これら素材のものを支持部材
（５）において連結させたものでもよい。単一のものの
場合には、たとえば図５に例示したように、スクリーン
部材（１）の所定間隔位置に比較的剛性のあるテープ
（１２）を粘着させ、図６に例示したように、支持部材
（５）に設けた溝（５２）内にこの粘着されたテープ
（１２）をスクリーン部材（１）とともに押し込んで抜
け出ないようにすることができる。

【００２０】たとえばこのようにすることで、支持部材
（５）をスクリーン部材（１）の所定位置に配置するこ
とができる。スライドバー（４）へのスクリーン部材
（１）の取付け固定についても同様の方法が採用され
る。以上の構造によって、組立やスクリーンの交換も容
易なものとなる。もちろん、取付固定はこのような方法
に限られることはない。

【００２１】この発明のスクリーン装置は、垂直、傾
斜、水平、あるいは曲面のいずれにも配設可能である。
この配置の目的や状況に応じて、支持部材（５）の取付
個数やそのピッチ等を適宜に定めることができ、また、
ガイドレール（２）の断面形状も、Ｌ字型、あるいはコ
字型等に適宜に定めることができる。窓、天窓、テラス
ルーフ等のためのカーテン、ブラインド、日除け等とし
て、商業用あるいは農業用の日除けとして、さらにはイ
ンテリア意匠として、この発明のスクリーン装置は活用
される。

【００２２】

【発明の効果】この出願の発明は、以上詳しく説明した
とおり、スライドバーや支持部材のガイドレールからの
外れや、停止位置のズレ等の不都合の発生がなく、操作
性、停止安定性ともに優れ、ガイドレールが曲線部を持
つものであっても配置と操作が容易な、外観意匠性も良
好な、フォールディング収納されるスクリーン装置が提
供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の例を示した要部分解斜視図である。

【図２】この発明の例を示した要部断面平面図である。

【図３】ガイドレールのない状態を示した平面図であ
る。

【図４】＜ａ＞＜ｂ＞は、ガイドレールが曲線部を持つ
場合の効果を示した概要側面図である。

【図５】単一スクリーン部材へのテープ粘着を例示した
斜視図である。

【図６】図５のものの支持部材への取付けを例示した側
断面図である。

【図７】＜ａ＞＜ｂ＞＜ｃ＞は、ローマンタイプのスク
リーン装置の操作について説明した概要側面図である。

【図８】＜ａ＞＜ｂ＞は、曲線状ガイドレールの場合に
ついて示した斜視図である。

【符号の説明】

１ スクリーン部材 ２ ガイドレール ３ 固定部材 ４ スライドバー ４１ プーリー ５ 支持部材 ５１ グライドブロック ５２ 溝 ６ 他の固定部 ７ａ，７ｂ ワイヤー部材 ８ バネ ９ アジャスト部材 １０ ネジ １１ 取手 １２ テープ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 開口部において、展開および収納自在と
   されたスクリーン部材と、このスクリーン部材の展開お
   よび収納の方向に沿って対向配置されたガイドレールと
   を有し、スクリーン部材の一端部は、開口部に設けられ
   た固定部材により固定され、他端部には対向配置された
   ガイドレールに架け渡されて移動自在とされたスライド
   バーが取付けられ、スクリーン部材には、スライドバー
   の他に、対向配置されたガイドレールに架け渡さて移動
   自在とされた支持部材が取付固定されて、スライドバー
   の移動にともなって、スクリーン部材が支持部材を介し
   て展開およびフォールディング収納自在とされたスクリ
   ーン装置であって、ガイドレールに沿って、一端が前記
   の固定部材に他端が他の固定部に取付固定されたワイヤ
   ー部材が対向配置され、この対向配置されたワイヤー部
   材は支持部材の端部を挿通し、かつ、スライドバーにお
   いて交差されており、固定部材および他の固定部へのワ
   イヤー部材の取付固定は、いずれか一方が引張りまたは
   圧縮バネをもって行われているとともに、他方ではワイ
   ヤー長さが調節可能とされたワイヤーアジャスト部材を
   もって行われていることを特徴とするスクリーン装置。
2. 【請求項２】 単一のスクリーン部材に支持部材が取付
   け固定されている請求項１のスクリーン装置。
3. 【請求項３】 ガイドレールは直線状のもの、または曲
   線部を持つものである請求項１または２のスクリーン装
   置。