JPH1130085A - 二重ガラス窓装置 - Google Patents

二重ガラス窓装置

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JPH1130085A
JPH1130085A JP9197989A JP19798997A JPH1130085A JP H1130085 A JPH1130085 A JP H1130085A JP 9197989 A JP9197989 A JP 9197989A JP 19798997 A JP19798997 A JP 19798997A JP H1130085 A JPH1130085 A JP H1130085A
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JP
Japan
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silica skeleton
hydrophobic airgel
double
particles
internal space
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JP9197989A
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English (en)
Inventor
Shigeo Sano
滋雄 佐野
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CI Kasei Co Ltd
Original Assignee
CI Kasei Co Ltd
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B80/00Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
    • Y02B80/22Glazing, e.g. vaccum glazing

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  • Securing Of Glass Panes Or The Like (AREA)
  • Special Wing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 建築物や輸送機関等に使用される透明性、
断熱性、防音性、耐熱性等に優れた二重ガラス窓装置。 【解決手段】 二重ガラス窓装置は、内側のガラス板と
外側のガラス板との間に形成された内部空間にシリカ骨
格を有する疎水性エアロゲル粒状物を出し入れできるよ
うにする。上記シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒
状物は、二重ガラス窓装置に設けられた貯蔵部から落下
して充填され、吹き上げ機構によって上記貯蔵部に回収
される。また、上記内部空間は、排気ポンプによって減
圧されているため、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲ
ル粒状物の保温性に加えて、さらに、向上させることが
できる。上記内部空間は、内面に透明導電性膜を形成さ
せて、帯電状態にしておき、シリカ骨格を有する疎水性
エアロゲル粒状物を付着させて断熱効果を制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透光性、断熱性等
に優れた二重ガラス窓装置に関するものである。本発明
は、たとえば、建築物の窓、新幹線、リニアモーターカ
ー、船舶等輸送機関の窓に使用される透光性、断熱性、
防音性、耐熱性等に優れた二重ガラス窓装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】建築物等の内部における暖房および冷房
に使用される電力は、莫大なものであり、地球の温暖化
の防止や省資源化の見地から、再考されつつある。たと
えば、建築物等に設けられた窓は、太陽光線が利用でき
るように、また、設計上の美観等によって大型化されて
いる。しかし、大きい窓は、冬季において、日中、明る
さと暖房に対して好都合であるが、夜や太陽の出ない日
は、室内の保温が不利になる。また、大きい窓は、夏季
において、日中、冷房が効かないという問題がある。
【0003】上記問題を解決するために、ガラス窓を二
重にして、その内部空間に、たとえば、ポリスチレン、
ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる発泡樹脂の球
状粒子を出し入れするものがある。上記発明または考案
は、たとえば、特開昭47−21265号公報、特開平
5−86780号公報、特開平5−202681号公
報、特公昭58−9228号公報、特公平7−5987
0号公報、実開平5−64396号公報、実開昭56−
7879号公報等に記載されている。上記公報に記載さ
れている発明または考案は、たとえば、冬季において、
日中、太陽光線を室内に吸収し、夜間、発泡樹脂等を二
重ガラス窓の内部空間に入れることにより断熱によって
室内の冷却を防止する。上記発明または考案は、夏季に
おいて、夜間、発泡樹脂の断熱効果を利用して、冷房さ
れた室内の温度を上昇させないようにするというもので
ある。
【0004】一方、ガラスにとって代わる材料として、
透光性と断熱性の良い無機多孔質体が、近年考えられて
きた。特開平4−270109号公報に記載された発明
は、アルコキシシランを加水分解し、縮重合してなる湿
潤ゲル体の超臨界乾燥物に金属担持させて、透光性無機
多孔体とするものである。特開平7−257918号公
報に記載された発明は、水ガラス水溶液を原料として、
酸化珪素のゲルを得て、乾燥させることにより、優れた
キセロゲルからなる透光性を有する断熱材としている。
特開平6−135712号公報に記載された発明は、ア
ルコキシシランのオリゴマーを反応性原料として、加水
分解し、縮重合して得られたゲル状物質を超臨界乾燥さ
せることによって、透光性および断熱性に優れたエアロ
ゲルを得た後、これを超臨界乾燥させることにより多孔
質体としている。同様に、特開平7−185306号公
報、特開平7−267756号公報、特開平8−592
24号公報に記載された発明は、上記と同様に、多孔質
体からなる透光性および断熱性に優れた部材が得られ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、二重窓
の内部空間に発泡樹脂からなる球状体を出し入れするも
のは、出し入れの装置が大がかりになるという欠点の他
に、発泡樹脂からなる球状体によって断熱を行う際に、
窓の透光性が損なわれるという大きな欠点を有するた
め、一部に実用化されているだけである。また、透光性
および断熱性に優れているアルコキシシランを原料とし
たエアロゲル等の材料から作製される多孔質体は、材質
的に優れているが、作製される大きさや、強度が充分で
なく、ガラスにとって代わるものとなっていない。さら
に、従来の断熱効果を狙った窓には、赤外線反射フィル
ムを貼る方法がある。この方法は、太陽光線の透過率に
問題があると共に、鳥が赤外線反射膜に写った景色を実
際の景色と間違えて衝突して墜死するという事故があ
り、自然環境問題としても問題がある。
【0006】以上のような課題を解決するために、本発
明は、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物を二
重ガラス窓の内部空間に出し入れすることにより、出し
入れの装置が簡単になると共に、透光性および断熱性に
優れているだけでなく、防湿性、耐熱性にも優れている
二重ガラス窓装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(第1発明)本発明の二重ガラス窓装置は、内側と外側
のガラス板14、14′によって構成された内部空間1
41と、当該内部空間141に、シリカ骨格を有する疎
水性エアロゲル粒状物142を出し入れする機構12、
15と、上記内部空間141の空気を減圧する機構16
とを備えていることを特徴とする。
【0008】(第2発明)本発明の二重ガラス窓装置
は、内側と外側のガラス板14、14′によって構成さ
れた内部空間141と、当該内部空間141の少なくと
も一方の面に設けられた透光性導電膜143、143′
と、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物142
を付着させるために、上記透光性導電膜143、14
3′に電圧を印加する電源と、シリカ骨格を有する疎水
性エアロゲル粒状物142をガラス窓の上部まで吹き上
げられる吹き上げ機構151とを備えていることを特徴
とする。
【0009】(第3発明)本発明の二重ガラス窓装置に
おけるシリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物14
2は、その表面に補強膜が設けられていることを特徴と
する。
【0010】(第4発明)本発明の二重ガラス窓装置に
おけるシリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物14
2は、その内部に赤外線および/または紫外線をカット
する部材を添加することにより、赤外線および/または
紫外線の入射量を制御することを特徴とする。
【0011】(第5発明)本発明の二重ガラス窓装置
は、上記透光性導電膜143、143′に印加する電圧
を制御することによって、ガラス窓における透光性と断
熱性とを制御することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本出願人は、シリカ骨格を有する
疎水性エアロゲル粒状物が透光性があり、非常に軽いこ
とに着目し、一枚の多孔質体とすることなく、粒状体の
まま二重ガラス窓の内部空間に出し入れができることを
発見した。また、本出願人は、上記シリカ骨格を有する
疎水性エアロゲル粒状物が良好な帯電体であることを発
見した。本発明は、上記シリカ骨格を有する疎水性エア
ロゲル粒状物の軽量性と優れた帯電性を利用したもので
ある。
【0013】(第1発明)本発明の二重ガラス窓装置
は、内側のガラス板と外側のガラス板との間に内部空間
が構成されている。シリカ骨格を有する疎水性エアロゲ
ル粒状物は、二重ガラス窓装置の上部または下部に設け
られた貯蔵部に貯蔵されており、上記貯蔵部から上記ガ
ラス板によって構成された内部空間に、出し入れできる
ように、落下または吹き上げられることにより充填され
る。上記シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物
は、たとえば、吹き上げまたは落下機構によって上記貯
蔵部に回収される。また、上記内部空間は、排気ポンプ
が取り付けられているため、充填されているシリカ骨格
を有する疎水性エアロゲル粒状物の断熱性に加えて、空
気の減圧による断熱性が加えられる。
【0014】シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状
物は、断熱材として上記内部空間に入れられた状態で、
太陽の直射光線を緩和すると共に、可視光線の透過率を
維持することができる。すなわち、従来の発泡樹脂を使
用した二重ガラス窓は、断熱効果と透光性とが相矛盾す
るものとなっていた。本発明の二重ガラス窓装置は、上
記矛盾を解決するのみならず、上記内部空間を減圧する
ことにより、上記内部空間における結露を防止すること
ができる。
【0015】上記シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル
粒状物は、不燃性および耐熱性があり、二重ガラス窓装
置として最適である。また、上記内部空間は、空気を減
圧しているため、発泡樹脂より軽量であるシリカ骨格を
有する疎水性エアロゲル粒状物をより軽量化することが
できるため、出し入れを行う装置を簡単にすることがで
きる。
【0016】(第2発明)本発明の二重ガラス窓装置
は、内側のガラス板と外側のガラス板との間に内部空間
が構成されている。そして、上記内部空間は、その内側
の少なくとも一面に、たとえば、酸化インジウムと酸化
スズとの複合体(ITO)、あるいは導電性酸化亜鉛
(アルミニウム、インジウム、ガリウム等をドーピング
した酸化亜鉛)からなる透光性導電膜が設けられてい
る。上記透光性導電膜は、シリカ骨格を有する疎水性エ
アロゲル粒状物を付着させるために、電源から高電圧低
電流の電力が印加されて帯電する。一方、シリカ骨格を
有する疎水性エアロゲル粒状物は、たとえば、二重ガラ
ス窓装置の下部に設けられた貯蔵部に貯蔵されており、
小型のポンプ等によってガラス窓の上部方向に向かっ
て、吹き上げられると、その一部が落下することなく、
帯電した透光性導電膜の表面に付着する。また、シリカ
骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物を貯蔵する貯蔵部
は、二重ガラス窓装置の上部に設けられた場合、弁を開
くことにより、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒
状物を落下させ、電圧の印加された透光性導電膜に付着
させることもできる。二重ガラス窓装置を透明にしたい
場合、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物は、
上記ポンプによって吹き上げられて、上部に設けられた
貯蔵部内に収納される。
【0017】上記透光性導電膜は、一定の電位で帯電す
るため、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物も
均一に付着するため、透光性および断熱性にムラがな
い。また、本発明の二重ガラス窓装置は、透光性導電膜
に赤外線吸収能があり、シリカ骨格を有する疎水性エア
ロゲル粒状物に熱対流や熱伝導がないため、両者の特徴
が互いに相乗効果を発揮している。
【0018】(第3発明)上記シリカ骨格を有する疎水
性エアロゲル粒状物は、その表面に補強膜を設けること
によって、上記内部空間に出し入れする際に粒子の破壊
を防止する。したがって、上記シリカ骨格を有する疎水
性エアロゲル粒状物の表面を補強する補強膜は、二重ガ
ラス窓装置に適用しても耐久性がある。
【0019】(第4発明)上記シリカ骨格を有する疎水
性エアロゲル粒状物は、赤外線および/または紫外線を
吸収する物質、たとえば、カーボンブラックや着色剤等
を添加することによって、赤外線および/または紫外線
の透過率を制御することができる。本発明の二重ガラス
窓装置は、赤外線および紫外線の透過率が制御できるた
め、建築物等の使用目的にあった窓とすることが可能で
ある。
【0020】(第5発明)上記透光性導電膜に印加する
電圧は、内部空間の一面または両面とすることができる
だけでなく、その大きさを制御することができる。この
ように、透光性導電膜の印加する電圧を制御することに
よって、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物
は、その厚さが制御されて、ガラス窓における透光性と
断熱性の目的に合うようにすることができる。
【0021】
【実 施 例】図1(イ)および(ロ)は本発明の第一
実施例で、二重ガラス窓装置を説明するための模式図で
ある。図2は本発明の第一実施例で、二重ガラス窓装置
の内部空間にシリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状
物が充填された状態を説明するための図である。図1お
よび図2において、二重ガラス窓装置10は、二重ガラ
ス窓装置枠11と、当該二重ガラス窓装置枠11の上部
に取り付けられ、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル
粒状物142を貯蔵する上部タンク12と、窓枠13
と、当該窓枠13に嵌められた二重のガラス板14、1
4′と、空気を循環させる循環装置15と、前記二重の
ガラス板14、14′の内部空間141を減圧する減圧
ポンプ16とから構成されている。なお、図1および図
2は、模式図であるため、正面から見た部分、断面の部
分、あるいは省略された部分がある。
【0022】上部タンク12は、シリカ骨格を有する疎
水性エアロゲル粒状物142を落下させ易いようにした
傾斜または湾曲させた底板121と、当該底板121に
設けられたタンク孔122と、当該タンク孔122から
シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物142の落
下を開始または停止させるスライド式遮断バー123
と、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物142
が不所望の場所に侵入するのを防止するフィルタ12
4、124′とから構成されている。
【0023】スライド式遮断バー123は、上部タンク
12内のシリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物1
42を必要に応じてガラス板14、14′によって形成
された内部空間141に落下させるためのものであり、
スライド式の他に、回転式にすることもできる。また、
上記タンク孔122は、ゴム製の弁構造として、後述す
るファンによって、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲ
ル粒状物142を吹き上げさせ、その力で弁を開け、全
てのシリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物142
が上部タンク12内に充填された場合、上記ファンを停
止させると、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状
物142の重力で弁が自動的に閉まるようにすることも
できる。
【0024】窓枠13は、上方に前記上部タンク12
が、下方に循環装置15がそれぞれ取り付けられている
と共に、ガラス板14と14′とによって、内部空間1
41が形成されている。また、窓枠13は、ガラス板1
4、14′が固定スペーサ131を介して、ガスケット
132によって、内部空間141を密閉している。ガス
ケット132は、パテにすることもできる。上記内部空
間141は、上部孔133およびスライド式遮断バー1
23を介して、上部タンク12と接続されている。ま
た、上記内部空間141は、下部孔134を介して循環
装置15に接続されている。
【0025】循環装置15は、その内部に取り付けられ
たファン151と、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲ
ル粒状物142がファン151の内部に入るのを防止す
るフィルタ152と、上部タンク12と接続する循環パ
イプ153、154とから構成されている。また、循環
装置15は、上記内部空間141を減圧状態にするため
の減圧ポンプ16が接続されている。なお、減圧ポンプ
16は、循環装置15以外に、内部空間141、あるい
は上部タンク12に接続することもできる。
【0026】上記二重ガラス窓装置10は、外部から太
陽光線を入れたい場合、通常の窓ガラスと同様に使用す
る。そして、上記二重ガラス窓装置10は、断熱性と直
射光線を緩和したい場合、スライド式遮断バー123を
スライドさせ、タンク孔122を開放させ、シリカ骨格
を有する疎水性エアロゲル粒状物を内部空間141に充
填した後、減圧ポンプ16を動作させて内部空間141
の内部を減圧状態にする。シリカ骨格を有する疎水性エ
アロゲル粒状物142は、それ自身の断熱性に加えて、
内部空間141を減圧することによって、さらに、二重
ガラス窓装置の断熱性を向上させることができる。二重
ガラス窓装置10の内部空間141は、シリカ骨格を有
する疎水性エアロゲル粒状物142が有する透光性およ
び断熱性のため、室内の冷房あるいは暖房が保持される
だけでなく、室内の明るさを保つことができる。
【0027】上記シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル
粒状物142を使用して、内部空間141が5mmの厚
さの場合、太陽光線の透過率は、60%であった。内部
空間141に充填されたシリカ骨格を有する疎水性エア
ロゲル粒状物142を上部タンク12に戻す場合、循環
装置15のファン151を回す。循環パイプ153、1
54によって、上部タンク12内の空気が循環装置15
側に移動し、ファン151の力によって、内部空間14
1に充填されていたシリカ骨格を有する疎水性エアロゲ
ル粒状物142は、吹き上げられて上部タンク12に充
填される。その後、上部タンク12のスライド式遮断バ
ー123は、閉じられて、内部空間141にシリカ骨格
を有する疎水性エアロゲル粒状物142が落下しないよ
うになる。
【0028】シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状
物142は、多孔質で密度が小さいため、内部空間14
1に出し入れする間に、その形状が変わる恐れがある。
そこで、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物1
42の周囲に補強膜を設けることによって、内部空間1
41に出し入れを行っても変形しないようにする。たと
えば、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物14
2の表面を覆う補強膜は、たとえば、金属を蒸着した
り、あるいは触媒により無電解メッキ等によって取り付
ける。また、光線透過率は、シリカ骨格を有する疎水性
エアロゲル粒状物142に、カーボンブラック、あるい
は着色剤等を添加することによって調整される。さら
に、紫外線の透過率は、酸化チタンあるいは酸化セリウ
ム等を主成分とした材料を添加することによって調整さ
れる。
【0029】図3は本発明の第二実施例で、透光性導電
膜が形成されている二重ガラス窓装置を説明するための
模式図である。図4は本発明の第二実施例で、二重ガラ
ス窓装置の内部空間に形成された透光性導電膜にシリカ
骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物が付着された状態
を説明するための図である。図3および図4において、
第一実施例と異なる所は、内部空間141の内部に透光
性導電膜143、143′が形成されている点である。
上記透光性導電膜143、143′は、たとえば、酸化
インジウムと酸化スズとの複合体(ITO)、または導
電性酸化亜鉛(アルミニウム、インジウム、ガリウム等
をドーピングした酸化亜鉛)からなり、内部空間141
の少なくとも一面に形成されている。また、上記透光性
導電膜143、143′は、図示されていない電源に接
続されている。
【0030】第二実施例は、第一実施例と異なり、シリ
カ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物142を貯蔵す
るタンクを下部に設けることもできる。すなわち、二重
窓の断熱効果を高めたい場合、下方に設けられた、図示
されていない、貯蔵タンクからシリカ骨格を有する疎水
性エアロゲル粒状物142を吹き上げると共に、上記透
光性導電膜143、143′に高電圧、低電流が印加さ
れる。
【0031】シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状
物142は、軽量で帯電され易いため、電圧が印加され
ている透光性導電膜143、143′に付着される。二
重窓をより透明にしたい場合、図示されていない電源に
よって、透光性導電膜143、143′をアース電位に
することで、透光性導電膜143、143′に付着され
ていたシリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物14
2は、下方に落下する。シリカ骨格を有する疎水性エア
ロゲル粒状物142の厚さは、透光性導電膜143、1
43′を内部空間141の両面に一粒子の厚さ(図4の
拡大図参照)、あるいは複数の粒子の厚さにするため、
印加する電圧を変えることによっても調整できる。特
に、透光性導電膜143、143′の両面に付着したシ
リカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物142と、シ
リカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物142の間に
形成される減圧された内部空間141とは、断熱性を損
なわずに透光性にとって効果的である。
【0032】透光性導電膜143、143′は、赤外線
を吸収できる性質を有し、シリカ骨格を有する疎水性エ
アロゲル粒状物142は、多孔性であるため、熱伝導が
小さく保温性が高い。したがって、本発明の二重ガラス
窓装置10は、透光性導電膜143、143′とシリカ
骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物142との性質を
合わせた性能を発揮することができる。また、シリカ骨
格を有する疎水性エアロゲル粒状物142は、防音性、
不燃性、および耐熱性(500度C)があるため、建築
物や輸送機関の窓に好適に使用することができる。
【0033】本発明のシリカ骨格を有する疎水性エアロ
ゲル粒状物142は、たとえば、次のようにして作製さ
れる。シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物14
2は、珪酸メチル〔Si(OCH3 4 〕、珪酸エチル
〔Si(OC2 5 4 〕、水ガラス水溶液を原料と
し、メタノールあるいはエタノールのような塩基を添加
すると共に、水と触媒を加える。上記水と触媒を加える
と、加水分解・縮合反応が起きる、その結果、網目構造
のシリカゼリーができる。このように生成されたシリカ
ゼリーは、半日ないし数日、大量のアルコール中に浸さ
れて、エージングされる。前記網目構造は、強化される
と共に、加水分解で発生した水や触媒がアルコールに置
換される。その後、超臨界乾燥された結果、シリカ骨格
を有する疎水性エアロゲル粒状物142が作製される。
【0034】上記のようにして作製されたシリカ骨格を
有する疎水性エアロゲル粒状物142は、密度が0.0
8g/cm3 ないし0.2g/cm3 程度で、気孔率が
90%ないし96%のものができた。本発明のシリカ骨
格を有する疎水性エアロゲル粒状物142は、気孔率が
高く、孔径が小さいため、熱伝導が小さく、発泡樹脂と
比較して、透光性、断熱性、および防音性が良く、軽量
であった。また、 本出願人は、本発明のシリカ骨格を
有する疎水性エアロゲル粒状物142は、帯電性に優れ
ていることを発見した。そのため、本発明のシリカ骨格
を有する疎水性エアロゲル粒状物142は、透光性が多
少落ちるが、その厚さを制御することによって、窓の目
的に合った透光性と断熱性を得ることができる。
【0035】以上、本実施例を詳述したが、本発明は、
前記実施例に限定されるものではない。そして、特許請
求の範囲に記載された本発明を逸脱することがなけれ
ば、種々の設計変更を行なうことが可能である。たとえ
ば、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物は、単
に一例を示したのみであり、従来例であげた方法によっ
て作製することが可能である。二重ガラス窓装置の実施
例は、単に一例を示したのみであり、シリカ骨格を有す
る疎水性エアロゲル粒状物の出し入れの方法や電圧の印
加方法等は、周知または公知の手段を採用することがで
きる。二重ガラス窓装置おける内部空間の減圧は、シリ
カ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物を入れる前また
は入れた後に行うことができる。二重ガラス窓装置の実
施例における、上部タンク、スライド式遮断バー、循環
装置等は、構造および形状を別の公知、あるいは周知の
ものと替えることができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、ガラス板によって二重
に形成された内部空間に断熱性および透過特性の良いシ
リカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物を出し入れす
るため、内部空間に断熱材が入っていても、太陽光線の
侵入を緩和すると共に、太陽光線の透過率を維持でき
る。本発明によれば、上記内部空間を減圧しているた
め、二重ガラス窓装置としての断熱性を高めると共に、
シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物に吸着され
た水分によって、内部空間の結露を防止することができ
る。本発明によれば、シリカ骨格を有する疎水性エアロ
ゲル粒状物の表面に補強膜を設けることにより、二重ガ
ラス窓装置としての耐久性を向上させることができる。
【0037】本発明によれば、内部空間にシリカ骨格を
有する疎水性エアロゲル粒状物を出し入れすることによ
って、太陽光線の透過率を調整すると共に、さらに、カ
ーボンブラックや着色剤を添加することにより、赤外線
や紫外線を制御することができる。本発明によれば、内
部空間の少なくとも一面に透光性導電膜を設け、電圧を
印加することにより帯電させ、シリカ骨格を有する疎水
性エアロゲル粒状物を均一で、しかも厚さを制御して吸
着させることができるため、断熱性および透光性を制御
することができる。本発明によれば、透光性導電膜の赤
外線吸収能と、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒
状物の熱伝導性とにより、断熱性を強化した二重ガラス
窓装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)および(ロ)は本発明の第一実施例で、
二重ガラス窓装置を説明するための模式図である。
【図2】本発明の第一実施例で、二重ガラス窓装置の内
部空間にシリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物が
充填された状態を説明するための図である。
【図3】本発明の第二実施例で、透光性導電膜が形成さ
れている二重ガラス窓装置を説明するための模式図であ
る。
【図4】本発明の第二実施例で、二重ガラス窓装置の内
部空間に形成された透光性導電膜にシリカ骨格を有する
疎水性エアロゲル粒状物が付着された状態を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
10・・・二重ガラス窓装置 11・・・二重ガラス窓装置枠 12・・・上部タンク 121・・底板 122・・タンク孔 123・・スライド式遮断バー 124、124′・・・フィルタ 13・・・窓枠 131・・固定スペーサ 132・・ガスケット 133・・上部孔 134・・下部孔 14、14′・・・ガラス板 141・・内部空間 142・・シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物 143、143′・・・透光性導電膜 15・・・循環装置 151・・ファン 152・・フィルタ 153、154・・循環パイプ 16・・・減圧ポンプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側と外側のガラス板によって構成され
    た内部空間と、 当該内部空間に、シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル
    粒状物を出し入れする機構と、 上記内部空間の空気を減圧する機構と、 を備えていることを特徴とする二重ガラス窓装置。
  2. 【請求項2】 内側と外側のガラス板によって構成され
    た内部空間と、 当該内部空間の少なくとも一方の面に設けられた透光性
    導電膜と、 シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物を付着させ
    るために、上記透光性導電膜に電圧を印加する電源と、 シリカ骨格を有する疎水性エアロゲル粒状物をガラス窓
    の上部まで吹き上げられる吹き上げ機構と、 を備えていることを特徴とする二重ガラス窓装置。
  3. 【請求項3】 上記シリカ骨格を有する疎水性エアロゲ
    ル粒状物は、その表面に補強膜が設けられていることを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の二重ガラス窓
    装置。
  4. 【請求項4】 上記シリカ骨格を有する疎水性エアロゲ
    ル粒状物は、その内部に赤外線および/または紫外線を
    カットする部材を添加することにより、赤外線および/
    または紫外線の入射量を制御することを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の二重ガラス窓装置。
  5. 【請求項5】 上記透光性導電膜に印加する電圧を制御
    することによって、ガラス窓における透光性と断熱性と
    を制御することを特徴とする請求項2記載の二重ガラス
    窓装置。
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