JPH11297498A - 中性子散乱用ターゲットシステム及び圧縮波の低減方法 - Google Patents

中性子散乱用ターゲットシステム及び圧縮波の低減方法

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JPH11297498A
JPH11297498A JP9917298A JP9917298A JPH11297498A JP H11297498 A JPH11297498 A JP H11297498A JP 9917298 A JP9917298 A JP 9917298A JP 9917298 A JP9917298 A JP 9917298A JP H11297498 A JPH11297498 A JP H11297498A
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target
liquid
forming mechanism
neutron scattering
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JP9917298A
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Kimihiro Kanba
公祐 神庭
Itsuki Harada
厳 原田
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ターゲット物質として液体金属を用い、かつ大
出力の陽子パルスビームを用いる中性子散乱用ターゲッ
トシステムにおいて、ターゲット容器の疲労破壊を防止
する。 【解決手段】ターゲット物質である液体水銀10を内蔵
するターゲット容器2を備え、このターゲット容器2に
陽子パルスビーム9を入射して液体水銀10中で核破砕
を起こし、中性子を散乱させる中性子散乱用ターゲット
システム1において、ターゲット容器2内に液面形成機
構13を設けて窒素ガス11を貯留させ、液体水銀10
との界面に自由液面12を形成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ターゲット物質で
ある液体金属に陽子パルスビームを入射して核破砕を起
こし、中性子を散乱させる中性子散乱用ターゲットシス
テム及びこのシステムで生じる圧縮波の低減方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】中性子散乱用ターゲットシステムの一種
である固定ターゲットシステムでは、陽子を1μs程度
の短いパルスビームとして固体ターゲット物質(タンタ
ル、タングステン等)に入射して核破砕を起こし、中性
子を散乱させる。この固定ターゲットシステムのうち最
大規模のものが、Proceedings of the International W
orkshop on Spallation Materials Technology(199
6,米国オークリッジ国立研究所編)p3.2-33〜p3.2-46
に開示されており、このシステムでは、160kWの陽
子パルスビームをタンタル固体ターゲットに入射するよ
うになっている。
【0003】近年、上記固定ターゲットシステムに代わ
る中性子散乱用ターゲットシステムとして、固体より冷
却の容易な液体金属をターゲット物質に用いて出力5M
W以上の大強度陽子パルスを入射する中性子散乱用ター
ゲットシステム(以下適宜、液体金属ターゲットシステ
ムという)が提唱されており、例えば、第2回「中性子
科学研究計画」に関するワークショップ論文集(199
7,日本原子力研究所編)p1〜p10や、Proceeding
s of the International Workshop on Spallation Mate
rials Technology(1996,米国オークリッジ国立研
究所編)p3.1-59〜p3.1-72に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記液
体金属ターゲットシステムでは、以下の課題が存在す
る。
【0005】一般に、ターゲット物質に陽子パルスビー
ムを入射すると、入射されたターゲット容器先端付近の
ターゲット物質中で核破砕が起き、この核破砕が起こっ
た領域で熱が発生する。このとき、上記従来技術のよう
に数MWの大強度陽子パルスビームを入射する場合その
発生熱が固体ターゲットシステムよりも大きくなり、液
体金属の圧力が突然数百〜千気圧程度上昇する。圧力が
上昇した液体金属は、まわりの液体金属を押し付け、押
し付けられた液体金属はさらにまわりの液体金属を押し
付ける。このようにして、陽子パルスビームが入射され
たターゲット容器先端付近の液体金属からまわりの液体
金属中に高い圧力が次々と伝わる。このときの圧力の伝
搬は、高い圧力の液体金属がまわりの液体金属を押し付
けて圧縮することにより伝わることから、圧縮波と称さ
れる。液体金属中を伝わるこの圧縮波がターゲット容器
壁に衝突すると高い圧力がターゲット容器壁に加わるた
め、容器壁内部に100MPa以上の強い応力が生じ
る。さらに、圧縮波は、ターゲット容器壁で反射して別
の方向に伝わり、やがて再びターゲット容器壁に衝突す
る。このように圧縮波がターゲーット容器壁に衝突・反
射を繰り返すため、1パルスの陽子パルスビームが入射
しただけでターゲット容器壁には何回も強い圧力が加わ
る。こうして加わる圧力によってターゲット容器壁内に
繰り返し強い応力が生じることとなり、ターゲット容器
の疲労破壊を招く可能性がある。
【0006】液体金属ターゲットシステムのこのような
課題は、ターゲット物質を液体金属に変えかつ陽子パル
スビームを大出力化したために生じた、固体ターゲット
システムにはない新たな課題であり、上記Proceedings
of the International Workshop on Spallation Materi
als Technology(1996,米国オークリッジ国立研究
所編)p3.1-59〜p3.1-72にも示唆されている。しかし、
この課題の解決手法は未だに示されていない。
【0007】本発明の目的は、ターゲット物質として液
体金属を用い、かつ大出力の陽子パルスビームを用いる
中性子散乱用ターゲットシステムにおいて、ターゲット
容器の疲労破壊を防止できる構成及び圧縮波の低減方法
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、ターゲット物質である液体金属を
内蔵するターゲット容器を備え、このターゲット容器に
陽子パルスビームを入射して前記液体金属中で核破砕を
起こし、中性子を散乱させる中性子散乱用ターゲットシ
ステムにおいて、貯留した気体若しくは閉ループを流通
する気体と前記液体金属との界面に自由液面を形成させ
る液面形成機構を有する。液面形成機構で自由液面を形
成することにより、陽子パルスビームの入射による核破
砕で液体金属中に発生した圧縮波の少なくとも一部を自
由液面に導き、この自由液面で反射させる。この際に、
その反射によって自由液面近傍の液体金属中に強い引張
力が生じ、その引張力が液体金属を破断し飛び散らせる
ので、圧縮波のエネルギをその飛沫エネルギとして散逸
させ消滅させることができる。したがって、ターゲット
容器内で反射を繰り返す圧縮波が緩和され、ターゲット
容器壁に繰り返し加わる圧力が低減されるので、ターゲ
ット容器の疲労破壊を防止することができる。
【0009】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記ターゲット容器は一方側から前記陽子パルスビーム
を入射するように構成されており、かつ前記液面形成機
構は、前記ターゲット容器の他方側に設けられている。
【0010】(3)上記(2)において、さらに好まし
くは、前記ターゲット容器は下方側から前記陽子パルス
ビームを入射するように構成されており、かつ前記液面
形成機構は、前記ターゲット容器の上方側に設けられて
いる。これにより、ターゲット容器下方側で陽子パルス
ビームが入射して昇温した液体金属が自然対流で上方へ
と上昇するので、ターゲット容器内で液体金属の流れの
よどみが生じにくい。したがって、例えば冷却手段へ液
体金属を還流させて冷却を行う場合には、冷却効率が向
上する。また、ターゲット容器の上方側に液面形成機構
を設けた場合、液面形成機構は気体貯留・流通のために
下方側へ開口した構造となるので、圧縮波を導入する導
入手段を特に設けなくてもターゲット容器の一方側から
伝達されてきた圧縮波をそのまま効率よく液面形成機構
に導入することができる。
【0011】(4)上記(2)において、また好ましく
は、前記ターゲット容器は、前記一方側から前記他方側
へと向かって、壁面が漸次拡径する形状となっている。
これにより、ターゲット容器の壁面に衝突した圧縮波
は、拡径形状のために少し他方側方向へと傾斜して反射
されるので、このような反射を壁面で多数回繰り返すこ
とで、液面形成機構が位置する他方側へと圧縮波を誘導
できる。したがって、液面形成機構に圧縮波を効率よく
伝えることができる。
【0012】(5)上記(1)において、また好ましく
は、前記液体金属を冷却する冷却手段と、この冷却手段
で冷却された液体金属を該ターゲット容器へと供給する
供給流路と、前記ターゲット容器内で前記陽子パルスビ
ームが入射され昇温した液体金属を前記冷却手段へと還
流させる排出流路とをさらに有する。
【0013】(6)上記(5)において、さらに好まし
くは、前記ターゲット容器は一方側から前記陽子パルス
ビームを入射するように構成されており、前記液面形成
機構は、前記ターゲット容器の他方側に設けられてお
り、かつ、前記排出流路は、前記液面形成機構よりも前
記一方側寄りの位置で前記ターゲット容器に接続されて
いる。排出流路が液面形成機構よりも一方側寄りの位置
で前記ターゲット容器に接続されていることにより、圧
縮波が排出流路内にほとんど伝達されないように構成す
ることが可能となるので、液面形成機構に圧縮波を効率
よく伝えることができる。特に、圧縮波を液面形成機構
へと導く導入手段をターゲット容器の他方側端部に設け
た場合には、導入手段と液面形成機構との距離を短くす
ることができるので、これによっても、液面形成機構に
圧縮波を効率よく伝えることができる。
【0014】(7)上記(5)において、また好ましく
は、前記ターゲット容器は一方側から前記陽子パルスビ
ームを入射するように構成されており、前記液面形成機
構は、前記ターゲット容器の他方側に設けられており、
かつ、前記排出流路は、前記液面形成機構よりも前記他
方側寄りの位置で前記ターゲット容器に接続されてい
る。ターゲット容器の一方側で陽子パルスビームにより
昇温された液体金属は、ターゲット容器内を他方側へ向
かって流れ、液面形成機構近傍を通り、さらに他方側へ
流れて排出流路から排出されることとなる。これによ
り、液面形成機構近傍の領域もこの一連の液体金属の流
れの中に位置することとなるためその領域で流れが淀む
ことがない。したがって、ターゲット容器内の冷却効率
を向上することができる。またこのように他方側へと向
きが揃ったスムーズな流れとなることから、流路構造や
配管の接続構造を簡素化することができる。
【0015】(8)上記(5)において、また好ましく
は、前記ターゲット容器は一方側から前記陽子パルスビ
ームを入射するように構成されており、前記液面形成機
構は前記ターゲット容器の他方側に設けられており、前
記供給流路及び前記排出流路は前記ターゲット容器の前
記他方側に接続されており、かつ、前記排出流路に接続
するように前記ターゲット容器内で前記他方側から前記
一方側へと延設され、前記供給流路から供給された液体
金属の流れと前記排出流路から排出される液体金属の流
れとを仕切る仕切壁を設ける。これにより、供給流路か
らターゲット容器の他方側へ供給された冷却液体金属
が、仕切壁に沿ってターゲット容器の一方側へと導か
れ、陽子パルスビーム入射により核破砕を起こして昇温
し、さらに仕切壁の反対側を仕切壁に沿ってターゲット
容器の他方側へ導かれ、排出流路から冷却手段へと再び
還流するので、よどみのない円滑な液体金属の流れを実
現することができる。また、供給流路から供給されてき
た冷たい液体金属が、既に昇温して排出流路に向かって
流れている液体金属を仕切壁を介し冷却することによ
り、ターゲット容器の他方側が過度に高温となるのを防
止することができる。特に、排出流路が液面形成機構よ
りも一方側寄りの位置でターゲット容器に接続されてい
る構成の場合には、液面形成機構の近傍で液体金属がよ
どみやすくなり、この部分が高温となりやすくなるので
効果的である。
【0016】(9)上記(1)において、また好ましく
は、前記液体金属内に発生した圧縮波を前記液面形成機
構へと導く導入手段を設ける。これにより、液面形成機
構に圧縮波を効率よく伝えることができる。特に、ター
ゲット容器が略水平方向一方側から陽子パルスビームを
入射する構造で、かつターゲット容器の他方側に液面形
成機構を設ける場合、気体貯留・流通のため下方側へ開
口した構造となり、そのままではターゲット容器の一方
側から伝達されてきた圧縮波が導入されにくいため、効
果が大きい。
【0017】(10)上記(9)において、さらに好ま
しくは、前記導入手段は、前記圧縮波を反射させて前記
液面形成機構へと導く反射壁である。
【0018】(11)上記目的を達成するために、本発
明は、中性子散乱用ターゲットシステムのターゲット容
器に内蔵された前記液体金属中で核破砕が起こるときに
生じる圧縮波を低減する圧縮波の低減方法において、前
記液体金属の上部液面のうち少なくとも一部領域に自由
液面を形成し、前記圧縮波の少なくとも一部を前記自由
液面に導いて該自由液面で反射させ、この反射によって
前記自由液面近傍の液体金属を飛散させ、前記圧縮波の
エネルギを散逸させる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。以下の実施形態は、ターゲット容
器に陽子パルスビームを入射して液体金属中で核破砕を
起こし、中性子を散乱させる中性子散乱用ターゲットシ
ステムの実施形態である。本発明の第1の実施形態を図
1〜図4により説明する。本実施形態による中性子散乱
用ターゲットシステムの全体構造を表す概略配置図を図
2に示す。図2において、ターゲットシステム1は、タ
ーゲット物質として液体水銀を用いるものであり、ター
ゲット容器2と、液体水銀を貯留する液体水銀槽3と、
液体水銀槽3の下流側に設けられターゲット容器2に液
体水銀を供給する供給流路4と、ターゲット容器2から
戻る液体水銀を冷却器5へ導く排出流路6と、冷却器5
の下流側に設けられ液体水銀を流動させる駆動力を与え
る駆動ポンプ8とを備えている。
【0020】ターゲット容器2の詳細構造を表す図2の
部分拡大縦断面図を図1に、図1の部分拡大図を図3
(a)に、図3(a)中A−A断面による横断面図を図
3(b)に示す。
【0021】これら図1、図3(a)、及び図3(b)
において、ターゲット容器2は、耐久性・耐放射線性・
製作性に優れた材料、例えばSUS316により構成さ
れており、前方側(図1中左側)に位置する半楕円球面
の前頭部2aと、この前頭部2aの後方側(図1中右
側)に位置する、楕円柱形状の側壁2bとを備えてい
る。またその内部には液体水銀10が満たされている。
前頭部2aには、図示しない陽子パルス発生手段、例え
ば大型加速器で発生した陽子パルスビーム9が入射され
る。この陽子パルスビーム9は、例えば5MW(1.5
GeV,3.3mA)の大強度陽子ビームが、1μsの
パルスビームとして周波数50Hzで入射されるように
なっている。またこの陽子パルスビーム9は、ビーム断
面が楕円形であり、中心が最も強度が強く、中心を離れ
るほど強度が弱くなる性質を備えている。側壁2bの外
周側周囲には、中性子を捕捉するための図示しない中性
子減速器が配置されている。
【0022】また、ターゲット容器2の後方側端部近傍
には、ターゲット容器2の内部に1気圧の窒素ガス11
を封入した液面形成機構13が設けられている。液面形
成機構13は、下方に向かって開口した容器13a内に
貯留された窒素ガス11の下部と、下方から容器13a
内を上昇してきた液体金属10の上部との界面に自由な
表面である自由液面12を形成させるようになってい
る。またこのとき、液面形成機構13の略下方には、液
体水銀内に発生した圧縮波(後述)を反射させて液面形
成機構13へと導く導入手段として、水平方向と鉛直方
向との中間となるように斜め45°に傾斜した反射壁1
4が設けられている。またこのとき、上記供給流路4
は、ターゲット容器2の後方側端部に設けた液体水銀流
入孔2cに接続され、冷却器5で冷却された液体水銀を
ターゲット容器2へと供給するようになっている。また
上記排出流路6は、ターゲット容器2後方側の、液面形
成機構13より前方側寄りの位置に設けた液体水銀流出
孔2dに接続され、ターゲット容器2内で陽子パルスビ
ーム9が入射され昇温した液体水銀を冷却器5へと還流
させるようになっている。
【0023】さらに、ターゲット容器2内には、供給流
路4から供給された液体水銀の流れと排出流路6から排
出される液体水銀の流れとを仕切る仕切壁15が、排出
流路6に接続するように後方側から前方側へと延設され
ている。
【0024】以上のように構成した本実施形態の中性子
散乱用ターゲットシステムの動作及び作用を以下詳細に
説明する。駆動ポンプ8が駆動すると、その駆動力によ
って液体水銀槽3内の液体水銀が流動し、供給流路4を
介しターゲット容器2の液体水銀流入孔2cから流入す
る。流入した液体水銀10は、反射壁14及び仕切壁1
5下部の通路16を通過し、このときにそれら反射壁1
4及び仕切壁15越しに昇温した液体水銀10を冷却し
つつターゲット容器2の前方側へ流動し、前頭部2aに
至る。
【0025】ここで、陽子パルスビーム9をターゲット
容器2の前頭部2aに入射すると、前頭部2a近傍の液
体水銀10中で核破砕が起こり、中性子が散乱される。
【0026】この核破砕の際には、陽子パルスビーム9
のエネルギの約60%が熱に変わるため、液体水銀10
の温度が上昇する。核破砕が最も強く起こり液体水銀1
0の温度が最も上昇する場所は、ターゲット容器2の中
心軸上のターゲット容器2前端から例えば5cmほど離
れたあたりであり、陽子パルスビーム9が1パルス入射
したときに、約25℃上昇する。このように昇温した液
体水銀10は、前述したように仕切壁15及び反射壁1
4越し冷却されつつ、液体水銀流出孔2dから排出流路
6へ流出し、冷却器5に導かれて冷却され、再び液体水
銀槽3へと戻る。
【0027】一方、核破砕の際にはまた、液体水銀10
の圧力も上昇し、陽子パルスビーム9が入射する1μs
という短い時間の間に例えば最高約1000気圧上昇す
る。圧力が上昇した液体水銀10はそのまわりの液体水
銀10を押し付け、押し付けられた液体水銀10はさら
にまわりの液体水銀10を押し付ける。このようにして
圧縮波が発生し、前頭部2a近傍の液体水銀10中で発
生した高い圧力が、まわりの液体水銀10中に音速(例
えば約1430m/s)で次々と伝わる。液体水銀10
中を伝わるこの圧縮波がターゲット容器2の壁面に衝突
すると、圧縮波は反射して反対の方向に向かい、壁面へ
の衝突と反射を繰り返す性質がある。ここで、前頭部2
a近傍の核破砕により発生した圧縮波のうち、後方へ向
かって発生したものは直接ターゲット容器2の後方へ伝
わる。またターゲット容器前頭部2aに向かって発生し
たものは前頭部2aで反射して反転し、やはりターゲッ
ト容器2の後方へと伝わる。このように後方へ伝わった
圧縮波は、その一部が回折によって液面形成機構容器1
3aの底部コーナー部13bを曲がり、上方へ向かい、
液面形成機構13内の液体水銀10の自由液面12へと
伝わる。また残りの部分は、45°傾斜した反射壁14
に衝突して上方へ反射することにより、液面形成機構1
3内の自由液面12へと伝わる。このようにして、ター
ゲット容器2内の後方へ伝わった圧縮波の大部分は、液
面形成機構13内の自由液面12へと効率よく伝わり、
この自由液面12で反射する。
【0028】自由液面12で圧縮波が反射するときの、
反射前後の時間における自由液面12近くの液体水銀1
0中の圧力分布挙動を図4に示す。図中、縦軸に圧力の
大きさをとり、横軸には右端を自由液面とした場合の距
離をとって表しており、図4(a)、図4(b)、図4
(c)、図4(d)、図4(e)の順に時間経過を追っ
て表している。これら図4(a)〜図4(d)に示され
るように、自由液面12に衝突した圧縮波が反射すると
きには、ターゲット容器2の壁面に衝突した圧縮波が反
射するときのように液体水銀10の高い圧力を押し返す
壁面がないため、波の位相が逆に反転し(図4(d)参
照)、液体金属10中に強い引張力が生じる(図4
(e)参照)。この引張力が液体水銀10を破断して飛
び散らせるので、自由液面12近傍の液体水銀10は、
飛沫となって飛び散る。この結果、液面形成機構13に
伝わった圧縮波は、そのエネルギが飛沫エネルギとして
散逸するので消滅する。
【0029】以上説明したように、本実施形態の中性子
散乱用ターゲットシステム1によれば、ターゲット容器
2内で反射を繰り返す圧縮波が緩和され、ターゲット容
器2壁面に繰り返し加わる圧力が低減されるので、ター
ゲット容器2の疲労破壊を防止することができる。
【0030】また、本実施形態では、ターゲット容器2
の水平方向後方側に下方側へ開口した構造の液面形成機
構13を設ける構造のため、反射壁14がないと圧縮波
は回折のみによる導入となり効率が悪いが、液面形成機
構13の下方に反射壁14を設けたことで、液面形成機
構13に圧縮波を効率よく伝えることができる。さら
に、排出流路6が液面形成機構13よりも前方側寄りの
液体水銀流出孔2dに接続されているので、排出流路が
液面形成機構の後方側寄りに接続される後述する第2の
実施形態と異なり、反射壁14と液面形成機構13との
距離を短くすることができる。したがって、液面形成機
構13に圧縮波を効率よく伝えることができる。またこ
のとき、図1に示すように、排出流路6は液体水銀流出
孔2dから上方に分岐するように接続されるので、前頭
部2aからの圧縮波は排出流路6内にほとんど伝達され
ない。したがって、これによっても、液面形成機構13
に圧縮波を効率よく伝えることができる。また、供給流
路4から供給される流れと排出流路6から排出される流
れとを仕切る仕切壁15を設けたので、前述したような
液体水銀流入孔2c→通路16→前頭部2a近傍で昇温
→液体水銀流出孔2dという順路でよどみの少ない円滑
な液体金属の流れを実現することができる。また、供給
流路4から供給されてきた冷たい液体金属が既に昇温し
て排出流路6に向かって流れている液体水銀10を仕切
壁15を介し冷却するので、ターゲット容器2の後方側
の反射壁14近傍の液体水銀10が過度に高温となるの
を防止することができる。特に、本実施形態では、上記
のように排出流路6が液面形成機構13よりも前方側寄
りの位置にある流出孔2dに接続されているため、後述
の第2の実施形態と異なり、液面形成機構13の近傍で
液体水銀の流動が相対的に少なくこの部分が高温となり
やすくなるので効果的である。
【0031】なお、上記第1の実施形態においては、タ
ーゲット容器2を水平方向横向きに配置し、陽子パルス
ビーム9が水平方向に入射するようにしたが、これに限
られず、ターゲット容器2を鉛直方向縦向きに配置して
もよい。この変形例によるターゲット容器2Aの詳細構
造を表す縦断面図であり、第1の実施形態と共通の部分
には同一の符号を付し、説明を省略する。図5におい
て、本変形例のターゲット容器2Aは、図1に示した第
1の実施形態のターゲット容器2を縦向きに配置した構
造にほぼ相当する。陽子パルスビーム9は、ターゲット
容器2下部の前頭部2aの下方から上向きに入射する。
この場合、陽子パルスビーム9を鉛直方向にするための
手段及びターゲット容器IIを落下しないように支える手
段が必要となるが、図5に示すようにターゲット容器2
の上方側端部に液面形成機構13Aを設けることができ
るので、反射や回折を用いることなく、ターゲット容器
前頭部2a近傍で発生した圧縮波を効率よく液面形成機
構13Aに導くことができる。すなわち、第1の実施形
態の反射壁14を省略することができる。また、ターゲ
ット容器2の前頭部2a近傍で陽子パルスビーム9が入
射して昇温した液体水銀10は自然対流によって自動的
に上方へと上昇するので、ターゲット容器2内で液体水
銀の流れのよどみが生じにくくなる。したがって、冷却
効率が向上する。
【0032】本発明の第2の実施形態を図6により説明
する。本実施形態は、第1の実施形態の構造において、
液面形成機構と排出流路の接続位置との位置関係を変え
た場合の実施形態である。本実施形態の要部であるター
ゲット容器202の詳細構造を表す縦断面図を図6に示
す。第1の実施形態と同等の部材には同一の符号を付
す。図6において、ターゲット容器202は、第1の実
施形態のターゲット容器2と同様、陽子パルスビーム9
が入射される半楕円球面の前頭部202aと、この前頭
部2aの後方側に位置する側壁202bを備えている。
但し、側壁202bは、前方側から後方側へと向かって
漸次拡径する(横断面の円の直径が図6中右側へ行くほ
ど大きくなる)形状となっている。また、供給流路4
は、第1の実施形態と同様、ターゲット容器202の後
方側端部近傍に設けた液体水銀流入孔2cに接続されて
いるが、排出流路6は、ターゲット容器202後方側端
部の液面形成機構13より後方側寄りの位置に設けた液
体水銀流出孔202dに接続されている。そしてこれに
応じて、反射壁214の角度が45°よりも鉛直に近い
方向に大きくなっている。
【0033】本実施形態においても、第1の実施形態と
同様、ターゲット容器202内で反射を繰り返す圧縮波
が緩和され、ターゲット容器202壁面に繰り返し加わ
る圧力が低減されるので、ターゲット容器202の疲労
破壊を防止することができる。またこれに加え、本実施
形態においては、ターゲット容器202の前方側で陽子
パルスビーム9により昇温された液体水銀10は、ター
ゲット容器202内を後方側へ向かって流れ、液面形成
機構13の近傍を通り、さらに後方側へ流れて流出孔2
02dから排出流路6を介し排出されることとなる。こ
れにより、液面形成機構13近傍の領域もこの一連の液
体水銀10の流れの中に位置することとなるためその領
域で流れが淀むことがない。すなわち、流れが淀む位置
が存在しなくなるので、ターゲット容器202内の冷却
効率を向上することができる。またターゲット容器20
2最後部の液体水銀流出孔202dに排出流路4が接続
されることから、流路構造や配管の接続構造を簡素化す
ることができる。また、第1の実施形態では、ターゲッ
ト容器2の側壁2bに伝わった圧縮波は液面形成機構1
3には伝えられなかった。これに対し、本実施形態にお
いては、側壁202bが前方側から後方側へと向かって
漸次拡径する形状であるので、側壁202bに衝突した
圧縮波は、少し後方側方向へと傾斜して反射される。こ
のような反射を側壁202bで多数回繰り返すことによ
り、液面形成機構13が位置する後方側へと圧縮波を誘
導できるので、圧縮波をさらに効率よく液面形成機構1
3へと伝えることができる。
【0034】なお、上記第1及び第2の実施形態におい
ては、液面形成機構に窒素ガスを貯留したが、これに限
られず、液体水銀との反応性が小さい他の気体でもよ
い。また、貯留する構造にも限られず、例えば閉ループ
を流通する気体を導き、この気体との界面に自由液面1
2を形成するようにしてもよい。また、ターゲット物質
として液体水銀を用いたが、これに限られず、質量が比
較的重く、かつ取扱いが難しくないものであれば、他の
液体金属を用いてもよい。これらの場合も、同様の効果
を得る。また、反射壁14,214は平面であったが、
圧縮波を液面形成機構13へ反射するような機能を備え
ていれば、曲面であってもよい。さらにまたこの平面又
は曲面の反射壁14,214に多孔質の緩衝材を設け、
圧縮波を緩和する効果を高めることもできる。また、タ
ーゲット容器2,202の前後方向長さを特に長くでき
る場合には、液面形成機構容器13aの下端までのター
ゲット容器側壁2b,202bをゆるやかに曲がった管
とすることによって、回折だけで圧縮波を液面形成機構
13内に導くようにすることもできる。さらに、特に強
い圧縮波が発生する場合、自由液面12近くで液体水銀
10中に強い引張力が働くため、液体水銀10が蒸発
し、窒素ガス10中に液体水銀の蒸気による弱い圧縮波
が伝わることがある。この圧縮波を分散させるために
は、液面形成機構13の容器13aの表面を多孔質の物
質やハニカム構造の緩衝材等で被覆すればよい。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、ターゲット物質として
液体金属を用い、かつ大出力の陽子パルスビームを用い
る中性子散乱用ターゲットシステムにおいて、ターゲッ
ト容器の疲労破壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による中性子散乱用タ
ーゲットシステムに備えられたターゲット容器の詳細構
造を表す縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による中性子散乱用タ
ーゲットシステムの全体構造を表す概略配置図である。
【図3】図1の部分拡大図及びA−A断面による横断面
図である。
【図4】自由液面で圧縮波が反射するときの、反射前後
の時間における自由液面近くの液体水銀中の圧力分布挙
動を示す図である。
【図5】ターゲット容器を鉛直方向縦向きに配置した変
形例によるターゲット容器の詳細構造を表す縦断面図で
ある。
【図6】本発明の第2の実施形態による中性子散乱用タ
ーゲットシステムに備えられたターゲット容器の詳細構
造を表す縦断面図である。
【符号の説明】
1 ターゲットシステム 2 ターゲット容器 2A ターゲット容器 2b 側壁 4 供給流路 5 冷却器(冷却手段) 6 排出流路 9 陽子パルスビーム 10 液体水銀 12 自由液面 13 液面形成機構 13A 液面形成機構 14 反射壁(導入手段) 15 仕切壁 202 ターゲット容器 202b 側壁(拡径形状の壁面) 214 反射壁(導入手段)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ターゲット物質である液体金属を内蔵する
    ターゲット容器を備え、このターゲット容器に陽子パル
    スビームを入射して前記液体金属中で核破砕を起こし、
    中性子を散乱させる中性子散乱用ターゲットシステムに
    おいて、 貯留した気体若しくは閉ループを流通する気体と前記液
    体金属との界面に自由液面を形成させる液面形成機構を
    有することを特徴とする中性子散乱用ターゲットシステ
    ム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の中性子散乱用ターゲットシ
    ステムにおいて、前記ターゲット容器は一方側から前記
    陽子パルスビームを入射するように構成されており、か
    つ前記液面形成機構は、前記ターゲット容器の他方側に
    設けられていることを特徴とする中性子散乱用ターゲッ
    トシステム。
  3. 【請求項3】請求項2記載の中性子散乱用ターゲットシ
    ステムにおいて、前記ターゲット容器は下方側から前記
    陽子パルスビームを入射するように構成されており、か
    つ前記液面形成機構は、前記ターゲット容器の上方側に
    設けられていることを特徴とする中性子散乱用ターゲッ
    トシステム。
  4. 【請求項4】請求項2記載の中性子散乱用ターゲットシ
    ステムにおいて、前記ターゲット容器は、前記一方側か
    ら前記他方側へと向かって、壁面が漸次拡径する形状と
    なっていることを特徴とする中性子散乱用ターゲットシ
    ステム。
  5. 【請求項5】請求項1記載の中性子散乱用ターゲットシ
    ステムにおいて、前記液体金属を冷却する冷却手段と、
    この冷却手段で冷却された液体金属を該ターゲット容器
    へと供給する供給流路と、前記ターゲット容器内で前記
    陽子パルスビームが入射され昇温した液体金属を前記冷
    却手段へと還流させる排出流路とをさらに有することを
    特徴とする中性子散乱用ターゲットシステム。
  6. 【請求項6】請求項5記載の中性子散乱用ターゲットシ
    ステムにおいて、前記ターゲット容器は一方側から前記
    陽子パルスビームを入射するように構成されており、前
    記液面形成機構は、前記ターゲット容器の他方側に設け
    られており、かつ、前記排出流路は、前記液面形成機構
    よりも前記一方側寄りの位置で前記ターゲット容器に接
    続されていることを特徴とする中性子散乱用ターゲット
    システム。
  7. 【請求項7】請求項5記載の中性子散乱用ターゲットシ
    ステムにおいて、前記ターゲット容器は一方側から前記
    陽子パルスビームを入射するように構成されており、前
    記液面形成機構は、前記ターゲット容器の他方側に設け
    られており、かつ、前記排出流路は、前記液面形成機構
    よりも前記他方側寄りの位置で前記ターゲット容器に接
    続されていることを特徴とする中性子散乱用ターゲット
    システム。
  8. 【請求項8】請求項5記載の中性子散乱用ターゲットシ
    ステムにおいて、前記ターゲット容器は一方側から前記
    陽子パルスビームを入射するように構成されており、前
    記液面形成機構は前記ターゲット容器の他方側に設けら
    れており、前記供給流路及び前記排出流路は前記ターゲ
    ット容器の前記他方側に接続されており、かつ、前記排
    出流路に接続するように前記ターゲット容器内で前記他
    方側から前記一方側へと延設され、前記供給流路から供
    給された液体金属の流れと前記排出流路から排出される
    液体金属の流れとを仕切る仕切壁を設けたことを特徴と
    する中性子散乱用ターゲットシステム。
  9. 【請求項9】請求項1記載の中性子散乱用ターゲットシ
    ステムにおいて、前記液体金属内に発生した圧縮波を前
    記液面形成機構へと導く導入手段を設けたことを特徴と
    する中性子散乱用ターゲットシステム。
  10. 【請求項10】請求項9記載の中性子散乱用ターゲット
    システムにおいて、前記導入手段は、前記圧縮波を反射
    させて前記液面形成機構へと導く反射壁であることを特
    徴とする中性子散乱用ターゲットシステム。
  11. 【請求項11】中性子散乱用ターゲットシステムのター
    ゲット容器に内蔵された前記液体金属中で核破砕が起こ
    るときに生じる圧縮波を低減する圧縮波の低減方法にお
    いて、前記液体金属の上部液面のうち少なくとも一部領
    域に自由液面を形成し、前記圧縮波の少なくとも一部を
    前記自由液面に導いて該自由液面で反射させ、この反射
    によって前記自由液面近傍の液体金属を飛散させ、前記
    圧縮波のエネルギを散逸させることを特徴とする圧縮波
    の低減方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6477217B1 (en) 1999-02-19 2002-11-05 Agency Of Industrial Science And Technology Japan Atomic Energy Research Institute Target for neutron scattering installation
JP2020051945A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 株式会社トプコン 非破壊検査システム、中性子照射源及び中性子照射方法

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