JPH11297055A - カーオーディオシステム及びカーオーディオシステムの制御方法 - Google Patents

カーオーディオシステム及びカーオーディオシステムの制御方法

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JPH11297055A
JPH11297055A JP10229198A JP10229198A JPH11297055A JP H11297055 A JPH11297055 A JP H11297055A JP 10229198 A JP10229198 A JP 10229198A JP 10229198 A JP10229198 A JP 10229198A JP H11297055 A JPH11297055 A JP H11297055A
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JP
Japan
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data
digital
audio system
unit
audio
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Application number
JP10229198A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Ido
和弘 井戸
Yoshiki Nakabachi
善樹 中鉢
Nagatoshi Uehara
永敏 上原
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Faurecia Clarion Electronics Co Ltd
Original Assignee
Clarion Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オーディオデータとそれ以外のデジタルデー
タを同じデジタル回路で送ることで、配線の単純化とオ
ーディオ特性の安定を図る。 【解決手段】 チューナー21、GPSユニット16、
CD−ROMオートチェンジャ7といった機器から、オ
ーディオデータとデジタルデータをPCIバスB2など
を通してデジタル形式で送る。サポートASIC12
1、DSPユニット123、CPUモジュール11など
の処理手段が、データをデジタル形式で処理する。機器
ごとのコネクタや接続コードの数が少なくて済み、配線
が単純化され、接続、保守、修理といった作業が簡単に
なる。また、オーディオデータは、デジタル形式で送ら
れるため温度や湿度といった環境変化の影響を受けにく
くなり、オーディオ特性が安定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーオーディオシ
ステムの改良に関するもので、より具体的には、オーデ
ィオデータとそれ以外のデジタルデータを同じデジタル
回路で送ることで、配線の単純化とオーディオ特性の安
定を図ったものである。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載するオーディオ装置とし
て、カーオーディオシステムが知られている。カーオー
ディオシステムは、俗にカーステレオなどとも呼ばれ、
AMやFMのチューナー、カセットテープデッキ、CD
やMDなどのプレーヤやオートチェンジャなどから送ら
れてくる音を、アンプや車載スピーカなどを使って車内
に流すものである。
【0003】また、最近では、半導体技術の進歩に伴っ
て、カーナビゲーションシステム、自動車電話、CDや
MDのオートチェンジャ、ユーザの命令を認識する音声
認識装置、盗難防止用の警報システムなどの電子機器
を、カーオーディオシステムと組み合わせることも多
い。このため、以下の説明では、これら各種の車載用の
電子機器を組み込んだ場合を含めて、「カーオーディオ
システム」と総称する。
【0004】このようなカーオーディオシステムでは、
その制御にコンピュータを使ったり、コンピュータを使
った電子機器を組み込む場合、音楽のような音の情報の
他に、本来的にデジタル形式の情報を取り扱うことにな
る。例えば、カーオーディオシステムがどのような動作
をしているかを「PLAY」「REW」といった文字で
液晶などを使った表示部に表示するときは、文字コード
やドットパターンといったデジタル形式で文字が表わさ
れる。
【0005】また、例えば、カーナビゲーションシステ
ムを組み込む場合、カーナビゲーションシステムのプロ
グラムや地図などのデータをCD−ROMから読み込ん
で、それらのデータから、地図や文字といったを表わす
ビットマップ形式の映像を作って液晶表示画面に表示す
ることになる。
【0006】以下では、このような文字や映像のよう
に、本来的にデジタル形式のデータを「デジタルデー
タ」と呼び、音楽のような音の情報を表わすデータは、
アナログ形式であってもデジタル形式であっても、「オ
ーディオデータ」と呼ぶ。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のカー
オーディオシステムでは、上に述べたようにオーディオ
データと、文字、映像などのデジタルデータを扱う場
合、両者を互いに違った系統の回路で送っていたため、
各部分の構造が複雑になるという問題があった。
【0008】例えば、音楽CDとCD−ROMの両方か
らデータを読み出すことができるCD−ROMオートチ
ェンジャをカーオーディオシステムに接続して使う場
合、音楽CDから読み出したオーディオデータはアナロ
グ信号回線などを通してアンプに送り、CD−ROMか
ら読み出したデジタルデータはバスなどのデジタル通信
回線を通してカーナビゲーションシステムに送ってい
た。このため、カーオーディオシステムを構成する個々
の機器に、接続用のコネクタをいくつも設けなければな
らず、機器の構造が複雑になるという問題があった。
【0009】また、このような機器同士を接続する場合
も、それぞれの系統ごとに接続コードが必要だったため
接続コードの数が多く、接続、保守、修理といった作業
が大変という問題があった。特に、最近のカーオーディ
オシステムには、上に述べたようにますます多くの機器
が組み込まれるようになってきている。さらに、このよ
うな各種の機器については、ユーザが必要なものだけを
手に入れて組み合わせたり、すでに自動車に設置してあ
るシステムに、新しい機器を追加するといった例が多
い。
【0010】このようにカーオーディオシステムが複雑
になると、どの機器のどのコネクタを、どのケーブルを
使って、どこに接続すればよいかを判断するだけでも大
変である。また、機器によってどの種類のコネクタをい
くつずつ持っているかはまちまちであり、コネクタやケ
ーブルの種類としても、旧来のアナログのオーディオケ
ーブル、デジタルデータ用のデジタル通信用ケーブル、
光ファイバーケーブルなどを使い分けなくてはならな
い。
【0011】さらに、このような機器同士を接続するこ
とで一旦システムを無事に組み上げても、その後新しい
機器を追加しようとするときは、上に述べたような何種
類ものケーブルが、何本も複雑に入り組みながら車内の
いろいろな場所を這い回っている状態に対して変更の作
業をしなくてはならない。
【0012】この場合、どれが何の接続ケーブルなのか
を取り外す前に覚えたりメモしておくだけでも大変であ
り、また、機器の追加、保守、修理などのために一旦ケ
ーブルを取り外すと、その後取り違いのないように元通
りケーブルを接続し直さなければならない。
【0013】加えて、ケーブルの種類によってそれぞれ
性質や取り扱い上の注意点が違うため、配線をするとき
に注意しなければならないことが増えて煩雑である。例
えば、デジタル信号を電気的に伝えるケーブルは、ある
程度曲げることはできるが電気的なノイズの影響を受け
やすい。また、光ファイバーケーブルは電気的なノイズ
には強いが折り曲げには弱い。また、アナログ信号のケ
ーブルは強い電気的ノイズをそのまま雑音として拾って
しまう。このように、ケーブルの種類に応じて違った取
り扱いが必要であるため、ケーブルによって、車内のど
こをどのように通して配線するか注意しなければならな
かった。
【0014】また、従来のカーオーディオシステムで
は、上に述べたようにオーディオ信号をアナログ回路で
送ると、温度や湿度といった環境変化やノイズの影響
で、オーディオ特性が変化したり劣化するという問題が
あった。例えば、温度が高いときと低いときでは、どの
ような周波数の信号がアナログ信号ケーブルを伝わりや
すいかといったオーディオ特性が変化する。
【0015】特に、ユーザは、グラフィックイコライザ
などを使って自分の好きな音質をシステムに一旦設定し
ておいても、このようにオーディオ特性が変化すると、
どのように変化したかに応じて再び設定し直さなければ
ならず、その手数が煩わしいという問題があった。特
に、自動車がさらされる環境は、地域、季節、個々人の
ユーザによってさまざまであり、オーディオ特性に影響
を与えるような環境が変化しやすい。
【0016】また、従来のカーオーディオシステムの配
線は、いろいろなユニットからの配線が、中心となるユ
ニット(集線装置/ハブ)に集まる構造であった。しか
し、このような従来の配線の構造では、車内のあちこち
にいろいろな機器を設置する場合、全ての配線を一箇所
に集めなければならない。
【0017】このため、配線全体が長くなることで、コ
ストや配線の手間がかかるだけでなく、ノイズや環境変
化などでオーディオ特性が一層影響を受けやすくなると
いう問題があった。また、多数の配線が1箇所に集中す
るため、上に述べたような機器の追加、保守、修理やそ
のためにケーブルを付け外しする手間が、一層わずらわ
しくなるという問題があった。
【0018】本発明は、上に述べたような従来技術の問
題点を解決するために提案されたもので、その目的は、
オーディオデータとそれ以外のデジタルデータを同じデ
ジタル回路で送ることで、配線の単純化とオーディオ特
性の安定を図ることである。また、本発明の別の目的
は、いくつもの機器をデイジーチェイン方式で芋づる式
につなぐことで、配線を単純化することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上に述べた目的を達成す
るため、請求項1のカーオーディオシステムは、オーデ
ィオデータとデジタルデータのうち少なくとも一方を提
供するための複数の機器と、機器からのオーディオデー
タ及びデジタルデータをデジタル形式で送るための伝達
手段と、デジタル形式のオーディオデータ及びデジタル
データを処理するための処理手段と、処理されたオーデ
ィオデータをアナログ信号として出力するためのオーデ
ィオ出力手段と、処理されたデジタルデータを出力する
ためのデジタル出力手段と、を備えたことを特徴とす
る。請求項13のカーオーディオシステムの制御方法
は、請求項1の発明を方法という見方からとらえたもの
で、複数の機器から、オーディオデータとデジタルデー
タのうち少なくとも一方を提供するためのステップと、
機器から提供されるオーディオデータ及びデジタルデー
タをデジタル形式で送るためのステップと、デジタル形
式のオーディオデータ及びデジタルデータを処理するた
めのステップと、処理されたオーディオデータをアナロ
グ信号として出力するためのステップと、処理されたデ
ジタルデータを出力するためのステップと、を含むこと
を特徴とする。請求項1,13の発明では、音楽などの
オーディオデータと、文字、映像などのデジタルデータ
がどちらもデジタル形式で、データを処理する部分に送
られるため、機器ごとのコネクタや接続コードの数が少
なくて済み、配線が単純化され、接続、保守、修理とい
った作業が簡単になる。また、オーディオデータは、デ
ジタル形式で送られるため温度や湿度といった環境変化
の影響を受けにくくなり、オーディオ特性が安定する。
【0020】請求項2の発明は、請求項1記載のカーオ
ーディオシステムにおいて、前記機器から提供されるア
ナログ信号をデジタル形式のオーディオデータにA/D
変換するA/D変換手段を備えたことを特徴とする。請
求項3の発明は、請求項1又は2記載のカーオーディオ
システムにおいて、前記機器としてラジオチューナーを
備えたことを特徴とする。請求項4の発明は、請求項1
から3のいずれか1つに記載のカーオーディオシステム
において、前記機器としてマイクロホンを備えたことを
特徴とする。請求項2,3,4の発明では、ラジオチュ
ーナーやマイクロホンなどから提供されるアナログ信号
についてもデジタル形式のオーディオデータに変換した
うえで、他のデータと一緒にデジタル形式で伝達や処理
を行うことができる。
【0021】請求項5の発明は、請求項1から4のいず
れか1つに記載のカーオーディオシステムにおいて、前
記伝達手段はPCIバスを備えたことを特徴とする。請
求項5の発明では、周辺機器接続用のPCIバスでデー
タを送るので、デジタル形式のデータを一元的に管理で
きるだけでなく、広い範囲の機器に適用することができ
る。
【0022】請求項6の発明は、請求項1から5のいず
れか1つに記載のカーオーディオシステムにおいて、前
記伝達手段は、どこから来たどのデータをどこへ送るか
を決める手段を備えたことを特徴とする。請求項6の発
明では、どこから来たどのデータをどこへ送るかという
交通整理の役割を、ASICなどの回路が果たすので、
データを一元的に管理することが容易になる。
【0023】請求項7の発明は、請求項1から6のいず
れか1つに記載のカーオーディオシステムにおいて、デ
ジタルサウンドプロセッサを備えたことを特徴とする。
請求項7の発明では、オーディオデータについても、デ
ジタル形式で扱われることを利用してデジタルサウンド
プロセッサによって処理する。このため、イコライザや
ボリューム、バランス、フェイダーといった機能を無接
点で容易かつ高品位に実現できる。
【0024】請求項8の発明は、請求項1から7のいず
れか1つに記載のカーオーディオシステムにおいて、前
記オーディオ出力手段は、処理されたオーディオデータ
をアナログ信号にD/A変換するD/A変換手段と、変
換されたアナログ信号でスピーカを駆動するためのアン
プと、を備えたことを特徴とする。請求項8の発明で
は、オーディオデータがデジタル形式で一元的に処理さ
れた後、アナログ信号に変換されて出力されるので、ア
ナログによる処理が最小限となり、オーディオ特性が安
定する。
【0025】請求項9の発明は、請求項1から8のいず
れか1つに記載のカーオーディオシステムにおいて、前
記デジタル出力手段は、処理されたデジタルデータを出
力するための操作表示部を備えたことを特徴とする。請
求項9の発明では、操作表示部において、文字や映像と
いったデジタルデータの表示を見ながら、カーオーディ
オシステムに対する操作をスムースに行うことができ
る。
【0026】請求項10の発明は、請求項1から9のい
ずれか1つに記載のカーオーディオシステムにおいて、
カーオーディオシステムに含まれる複数の機器をデイジ
ーチェイン形式で接続するための接続手段を備えたこと
を特徴とする。請求項10の発明では、複数の機器を芋
づる式に次々と、デイジーチェイン形式でつないでゆく
ことができる。このため、機器の数が増えたり車内のあ
ちこちに機器を分散設置するときも、スター方式のよう
に長い配線が1箇所に集中することがなく、設置が容易
になる。また、配線がすっきりわかりやすくなるので、
構成を変えたり保守や修理をすることも容易になる。
【0027】請求項11の発明は、請求項10記載のカ
ーオーディオシステムにおいて、前記接続手段はUSB
を備え、前記伝達手段はPCIバスを備え、USBで送
られてきたオーディオデータ及びデジタルデータをPC
Iバスに対応した形式に変換する形式変換手段を備えた
ことを特徴とする。請求項11の発明では、各機器から
データを送るときは、比較的低速だがデイジーチェイン
形式の接続が可能なUSBを使い、送られてきたデータ
は形式を変換することで、比較的高速なPCIバスで処
理することができる。このように、請求項11の発明で
は、データの形式を変換することでUSBとPCIバス
双方の利点を活用することができる。
【0028】請求項12の発明は、請求項1から11の
いずれか1つに記載のカーオーディオシステムにおい
て、前記機器として、音楽CD及びCD−ROMを掛け
替えてデータを読み出すためのCD−ROMオートチェ
ンジャ、防犯用の警報システム、自動車電話、のうち少
なくとも1つを備えたことを特徴とする。請求項12の
発明では、これらの機器を使って、カーナビゲーション
システムで使うデジタルデータをCD−ROMから読み
出したり、警報システムが自動車電話で異常を通報する
といったいろいろな形の利用が可能であり、特に、これ
らをデイジーチェイン形式で接続することで、多機能な
カーオーディオシステムを単純な配線で実現することが
できる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態(以下
「実施形態」という)について、図面を参照して具体的
に説明する。この実施形態は、CDプレーヤなどのいろ
いろな機器を備えたカーオーディオシステムであるが、
オーディオデータとデジタルデータのどちらも、デジタ
ル形式で各機器から送ったり処理することで、配線の単
純化とオーディオ特性の安定を図ったものである。
【0030】また、この実施形態は、ハンドヘルドパソ
コンで使うような汎用的なOSを備えたコンピュータを
備えていて、カーオーディオシステムの制御もこのコン
ピュータで行うものである。なお、以下の説明で使うそ
れぞれの図について、それより前で説明した図と同じ部
材や同じ種類の部材については同じ符号をつけ、説明は
省略する。
【0031】〔1.構成〕 〔1−1.全体の構成〕まず、図1は、この実施形態の
全体構成を示すブロック図である。この実施形態は、こ
の図に示すように、メインユニット1の他に、カーオー
ディオシステムを構成する各機器として、チューナーア
ンプユニット2と、マイクロホン3と、GPSアンテナ
4と、セキュリティコントロールユニット5と、電話ユ
ニット6と、CD−ROMオートチェンジャ7と、電源
バックアップ用の補助バッテリ9と、を備えている。
【0032】このうちメインユニット1は、制御用のコ
ンピュータを内蔵していて、このコンピュータによって
システム全体を制御する部分である。また、チューナー
アンプユニット2は、AMとFMのアンテナ2aの他
に、図示はしないが、ラジオチューナーと、スピーカを
鳴らすためのアンプを備えた部分である。また、マイク
ロホン3は、音声認識による操作ができるように、ユー
ザの声を入力するためのものである。この音声認識の機
能は、上に述べたコンピュータのプログラムによって実
現される。
【0033】これらのうち、チューナーアンプユニット
2、マイクロホン3、GPSアンテナ4、セキュリティ
コントロールユニット5、電話ユニット6(自動車電
話)、CD−ROMオートチェンジャ7は、オーディオ
データとデジタルデータのうち少なくとも一方を提供す
るための機器である。
【0034】〔1−1−1.メインユニット〕また、メ
インユニット1は、コンパクトフラッシュカード13を
差し込むためのソケット13Sと、付け外しできるフェ
イスプレートユニット15と、を備えている(図1)。
コンパクトフラッシュカード13は、フラッシュメモリ
を使った記憶媒体で、メインユニット1に設けられたソ
ケット13Sに差し込むことで、メインユニット1から
データを読み書きすることができる。このコンパクトフ
ラッシュカード13は、データやプログラムなどを他の
コンピュータとやり取りしたり、このカーオーディオシ
ステムでのいろいろな設定データをバックアップしてお
くために使う。
【0035】また、付け外しできるフェイスプレートユ
ニット15は、ユーザにいろいろな情報を表示する表示
部と、ユーザがいろいろな操作をするための操作キーな
どを設けた操作部と、を備え、これら表示部と操作部と
をあわせて操作表示部と呼ぶ。この操作表示部は、処理
されたデジタルデータを出力するデジタル出力手段であ
る。このフェイスプレートユニット15は、DCP(Det
achable Control Panel)とも呼ばれるもので、このフェ
イスプレートユニット15の表示部は、例えば横256
ドット縦64ドットといった大型のカラーLCD(液晶
表示装置)などである。
【0036】このフェイスプレートユニット15は、車
を降りるときに取り外して持ち出せば、盗人がカーオー
ディオシステムを物色しても、肝心の表示部も操作部の
ないのを見て利用も転売もできないことをさとり、盗む
ことをあきらめるという盗難防止効果がある。取り外し
たフェイスプレートユニット15は、ケース15aに入
れて持ち歩けば、それ自体や周りのものなどを傷つける
ことがない。
【0037】また、このフェイスプレートユニット15
は、図1には示さないが、ハンドヘルドパソコン8とI
rDAなどの形式でデータをやり取りするための赤外線
通信ユニットを備えている。
【0038】〔1−1−2.他の機器〕また、GPSア
ンテナ4は、GPS衛星から電波を受け取るためのアン
テナである。このGPSアンテナ4からの信号は、GP
S受信機4aを経てメインユニット1内のGPSユニッ
トに送られる。このGPSユニットは、図1には示さな
いが、受信機のある地球上の位置を上記GPS衛星から
の電波に基づき計算するものである。また、上に述べた
コンピュータ上では、プログラムによってカーナビゲー
ションシステムの機能が実現され、計算結果はこのカー
ナビゲーションシステムの機能に渡される。
【0039】また、セキュリティコントロールユニット
5は、防犯用の警報システムであり、具体的には、振動
や衝撃を検出するセンサ5aで、盗難やいたずらなどを
検出すると、サイレン5bを鳴らすといった対応をする
部分である。また、電話ユニット6は、自動車電話の機
能を制御するユニットであり、電話アンテナ6aやハン
ドセット6bを使った通話を実現する部分である。ま
た、CD−ROMオートチェンジャ7は、音楽CD及び
CD−ROMを掛け替えてデータを読み出すための装置
であり、例えば、予めセットされた何枚かのCDを自動
的に掛け替えることで、ユーザの選んだディスクや曲を
再生する。
【0040】〔1−1−3.デイジーチェイン接続〕こ
こで、これらセキュリティコントロールユニット5、電
話ユニット6及びCD−ROMオートチェンジャ7は、
USB(Universal Serial Bus)によってメインユニット
1に接続されている。このUSBは、シリアルバスの一
種であり、複数の機器をデイジーチェイン形式で接続す
るための接続手段を構成している。
【0041】この実施形態では、このようにUSBによ
って接続される機器は、外部とのデータのやり取りを、
このUSBの形式で行うように構成されている。例え
ば、CD−ROMオートチェンジャ7は、アップストリ
ーム用とダウンストリーム用のハブ(HUB)を備え、
このCD−ROMオートチェンジャ7の内部では、音楽
CDやCD−ROMからオーディオデータやデジタルデ
ータが一旦ATAPI形式(パラレル形式)で読み出さ
れるが、読み出されたデータは、内蔵されているデータ
コンバータによって、シリアル形式であるUSB(Unive
rsal Serial Bus)形式に変換されたうえでUSBに送り
出される。
【0042】この様な構成により、ユニット5,6、C
D−ROMオートチェンジャ7の結線がシリアル結線と
なるので、それらユニット5,6,7をメインユニット
1から離れた場所に設置する場合、その設置が容易とな
る。なお、図1ではユニット5、ユニット6、オートチ
ェンジャ7の順で接続されているが、接続順は任意であ
り、また、必要なもののみの接続としても良い。
【0043】〔1−2.メインユニットの内部構成〕次
に、図2は、上に述べた各部分のうち主なものを示した
ブロック図であり、特に、メインユニット1内部の具体
的な構成を中心に説明するものである。この図の全体
は、破線で4つに区切ってあり、左寄りがCPUモジュ
ール11、中央がサポートモジュール12、右上が外部
ユニット30、右下がオプションユニット40になって
いる。このうち、CPUモジュール11とサポートモジ
ュール12は、メインユニット1の内部に設けられてい
る。
【0044】また、外部ユニット30とオプションユニ
ット40は、メインユニット1に接続されているいくつ
かずつの機器をまとめて指しているものである。なお、
図2では、説明の都合で、コンパクトフラッシュカード
13はCPUモジュール11の下の方に、フェイスプレ
ートユニット15は、外部ユニット30の上の方に示し
ている。
【0045】このうちCPUモジュール11とサポート
モジュール12は、カーオーディオシステム全体を制御
する制御用コンピュータを構成している。このうちCP
Uモジュール11は、CPU111を中心とした論理的
な演算処理をする部分であり、サポートモジュール12
は、カーオーディオシステムに含まれる他の機器との入
出力を行う部分である。
【0046】CPUモジュール11でデータの主な通り
道になっているのは、CPU111を中心として形成さ
れたローカルバスB1(第1のバス)である。一方、サ
ポートモジュール12でデータの主な通り道になってい
るのは、各機器を接続するためのPCI(Peripheral Co
mponent Interconnect) バスB2(第2のバス)であ
る。
【0047】〔1−2−1.CPUモジュールの構成〕
CPUモジュール11のローカルバスB1は、CPU1
11の形式に合わせたもので、このローカルバスB1に
は、DRAM112と、フラッシュROM113と、P
CIバスホストコントローラ114と、CPUホストA
SIC115と、PCMCIA・ASIC116が接続
されている。このうちDRAM112は、CPU111
がカーオーディオシステムの制御などの情報処理を行う
ときに、変数領域などのワークエリアを提供する部分で
ある。
【0048】また、フラッシュROM113は、書き換
え可能なROMで、ここでは、OS、BIOS、アプリ
ケーションプログラムといった広い意味でのソフトウェ
アを格納している部分である。ここに格納されているO
Sの機能は、コンピュータ上の資源を管理すること、ユ
ーザインタフェースを含む入出力を制御すること、予め
決められた形式のプログラムを実行することなどであ
り、例えば、Windows CE(マイクロソフト株
式会社の登録商標)をベースにしたものなどが考えられ
る。
【0049】また、PCIバスホストコントローラ11
4は、ローカルバスB1とPCIバスB2とを接続し、
これら2つのバスの間でやり取りするデータの形式を変
換する手段である。
【0050】また、CPUホストASIC115などの
「ASIC」は、Application Specific Integrated Ci
rcuit の略で、ROMやRAM、CPUといった汎用的
な集積回路に対して、特定の用途向けに作られたICや
LSIを指す。具体的には、このCPUホストASIC
115は、ローカルバスB1とPCIバスホストコント
ローラ114とのインタフェース用のASICである。
つまり、このCPUホストASIC115は、PCIバ
スB2とCPUモジュール11との間でやり取りされる
データの窓口になる部分であり、具体的には、CPUモ
ジュール11と外部との入出力をCPU111に代わっ
て行うほか、PCIバスB2から送られてきたデータに
ついて、CPU111に渡す種類のものかどうかを見分
ける。
【0051】そして、CPUホストASIC115は、
CPU111に渡すべきものはローカルバスB1を通じ
てCPU111に送るが、それ以外のもの、例えば送ら
れてきたデータに対してCPU111が演算をするまで
もなく、予め決められた反応を機械的に返せば足りるも
のについては、そのような反応を返す。
【0052】また、PCMCIA・ASIC116は、
コンパクトフラッシュカード13が、いわゆるPCカー
ドとしてPCMCIA(Personal Computer Memory Card
International Association) の規格に基づいているの
に対応したインタフェース用の部分であり、コンパクト
フラッシュカード13に対するデータの読み書きを制御
する部分である。
【0053】〔1−2−2.サポートモジュールにかか
わる構成〕次に、サポートモジュール12のPCIバス
B2は、カーオーディオシステムを構成するいろいろな
機器との間でデータをやり取りするためのバスであり、
機器からのオーディオデータ及びデジタルデータをデジ
タル形式で送るための伝達手段を構成している。ここ
で、このPCIバスB2に接続される機器としては、外
部ユニット30とオプションユニット40があり、これ
らはそれぞれ、いくつかの機器をまとめて指しているも
のである。
【0054】つまり、外部ユニット30は、図1に示し
たメインユニット1とは別のユニットになっているもの
で、この例では具体的には、メインユニット1から付け
外しできるフェイスプレートユニット15、チューナー
アンプユニット2内に設けられたチューナー21とアン
プ22、マイクロホン3である。このうちフェイスプレ
ートユニット15は、赤外線通信ユニット127を備え
ている。
【0055】また、オプションユニット40は、このカ
ーオーディオシステムに組み込むかどうかをオプション
として選べるユニットであり、この例では具体的には、
GPSユニット16とCD−ROMオートチェンジャ7
である。さらに、メインユニット1の内部にはCD−R
OMユニット14があり、このCD−ROMユニット1
4もPCIバスB2に接続されている。このCD−RO
Mユニット14は、1枚の音楽CDやCD−ROMから
オーディオデータやデジタルデータを読み出すためのプ
レーヤである。これらCD−ROMオートチェンジャ7
とCD−ROMユニット14はどちらも、いわゆる音楽
CDからデータを読み出す事もできるし、CD−ROM
からデータを読み出す事もできるという互換性のある
(コンパチブルな)ものである。
【0056】サポートモジュール12において、PCI
バスB2がこれらの機器との間でデータをやり取りする
ためには、サポートASIC121、CODEC回路1
22、DSPユニット123、バッファメモリ124、
パラレル/PCIドライバ125、シリアル/PCIド
ライバ126が使われる。
【0057】このうちサポートASIC121は、サポ
ートモジュール12と各機器との間で、どこから来たど
のデータをどこへ送るかを決める手段であり、言い換え
ればデータの交通整理をする部分である。また、COD
EC回路122の「CODEC」とは"Coder/Decoder"
つまりデータの符号化復号化技術の略語であり、このC
ODEC回路122は、例えば、与えられたデジタル形
式のデータをアナログ信号に変換するD/A変換をした
り、逆に、アナログ信号をデジタル形式のデータに変換
するA/D変換などを行う部分である。
【0058】すなわち、このCODEC回路122は、
機器から提供されるアナログ信号をデジタル形式のオー
ディオデータにA/D変換するA/D変換手段の役割
と、処理されたオーディオデータをアナログ信号にD/
A変換するD/A変換手段としての役割を持っている。
また、変換されたアナログ信号でスピーカを駆動するた
めのアンプ22と、このCODEC回路122は、処理
されたオーディオデータをアナログ信号として出力する
ためのオーディオ出力手段を構成している。
【0059】また、DSPユニット123の「DSP」
はデジタルサウンドプロセッサ、つまりデジタル形式の
音の信号を専門に処理する回路を意味する略語で、この
DSPユニット123は、音楽などを表わすオーディオ
データを与えられると、システムに設定されている左右
のバランス、ボリューム、フェイダー、サラウンド、イ
コライザといった項目が音の内容に反映されるように、
オーディオデータを処理する部分である。
【0060】また、バッファメモリ124は、CD−R
OMユニットなどの音響機器とPCIバスB2とではデ
ータを読み書きするサイクルが違うことから、データを
蓄えて少しずつ取り出すことでこの違いを埋めるための
バッファであり、SRAMなどで構成されている。
【0061】また、パラレル/PCIドライバ125
は、CD−ROMユニット14から送られてくるパラレ
ル形式のオーディオデータやデジタルデータを、PCI
バスB2のデータ形式に変換する部分である。また、シ
リアル/PCIドライバ126は、CD−ROMオート
チェンジャ7からUSBのデータ形式で送られてくるシ
リアル形式のオーディオデータ及びデジタルデータを、
PCIバスB2に対応したデータ形式に変換する形式変
換手段である。
【0062】なお、赤外線通信ユニット127を含むフ
ェイスプレートユニット15は、サポートASIC12
1に高速シリアル通信回路で接続され、GPSユニット
16はサポートASIC121に、UART(Universal
Asynchronous Receiver-Transitter)などの調歩同期シ
リアル通信回路で接続されている。また、CD−ROM
ユニット14はパラレル/PCIドライバ125に、A
TAPI(AT Attachment Packet Interface)などのパラ
レル通信回路で接続されている。また、図示はしない
が、赤外線通信ユニット127には、赤外線によるデー
タのやり取りを司るASICが設けられている。
【0063】なお、CPUモジュール11と、サポート
モジュール12のCODEC回路122、DSPユニッ
ト123及びバッファメモリ124は、デジタル形式の
オーディオデータ及びデジタルデータを処理するための
処理手段を構成している。
【0064】〔2.作用〕上に述べたように構成された
この実施形態は次のように働く。〔2−1.全体的な作
用〕 〔2−1−1.データの入力〕この実施形態では、各機
器から入力されてくるデータのうち、デジタル形式のデ
ータは、サポートモジュール12のサポートASIC1
21に直接入力される。例えば、フェイスプレートユニ
ット15からは、どのキーが押されたかというデータが
送られてくる。また、GPSユニット16からは、GP
S衛星からの電波を使って計算した緯度、経度といった
デジタルデータが送られてくる。また、フェイスプレー
トユニット15に設けられた赤外線通信ユニット127
からは、ハンドヘルドパソコン8から赤外線で転送され
たデジタルデータが送られてくる。
【0065】また、CD−ROMユニット14及びCD
−ROMオートチェンジャ7からは、音楽CDから読み
出した音のデータすなわちオーディオデータや、CD−
ROMから読み出したデジタルデータすなわちCD−R
OMデータが、パラレル/PCIドライバ125やシリ
アル/PCIドライバ126によってPCIバスB2の
データ形式に変換されたうえで、PCIバスB2経由で
サポートASIC121に送られてくる。
【0066】さらに、図2には示さないが、図1に示し
たセキュリティコントロールユニット5からは異常の発
生を知らせるデジタルデータが送られてくる。同様に、
図1に示した電話ユニット6からは、通話の着信や発信
元の電話番号などを知らせるデジタルデータ、すなわち
文字データが送られてくるし、通話中には、相手の話し
声を伝えるオーディオデータすなわち音声データがサポ
ートASIC121に送られてくる。
【0067】なお、これらセキュリティコントロールユ
ニット5や電話ユニット6は、シリアルバスB3にデイ
ジーチェイン接続されているので、セキュリティコント
ロールユニット5や電話ユニット6から送られてくる情
報は、CD−ROMオートチェンジャ7からのオーディ
オデータやデジタルデータと同じように、シリアル/P
CIドライバ126によってPCIバスB2のデータ形
式に変換されたうえで、PCIバスB2経由で送られて
くる。
【0068】一方、各機器から入力されてくるデータの
うち、アナログ信号は、一旦CODEC回路122に入
力され、このCODEC回路122によってデジタル形
式のデータに変換(A/D変換)されたうえで、サポー
トASIC121に渡される。例えば、マイクロホン3
からはユーザの声がアナログ信号で入力され、チューナ
ー21からは、チューニングの結果受信されたラジオの
放送内容がアナログ信号で入力されてくる。
【0069】〔2−1−2.入力されたデータの行き
先〕このように集まってくる情報に対して、サポートA
SIC121はどの情報をどこに送るかという交通整理
の役割を果たす。すなわち、サポートASIC121
は、大まかには、音のデータはDSPユニット123で
処理したうえCODEC回路122を通してアンプ22
に送り、音以外のデータはCPUモジュール11に送
る。但し、音のデータのなかでもマイクロホン3から入
力されたデータは音声認識のためにCPUモジュール1
1に送る。
【0070】アンプ22に送られる音のデータとして
は、例えば、チューナー21でチューニングされたラジ
オ放送の内容、CD−ROMユニット14やCD−RO
Mオートチェンジャ7で音楽CDから読み出された録音
内容、電話ユニット6から送られてきた通話相手の話し
声などが考えられる。
【0071】また、音以外のデータとしては、例えば、
フェイスプレートユニット15でどの操作キーが押され
たかのデータ、赤外線通信ユニット127から送られて
きたファイルなどのデータ、GPSユニット16から送
られてきた緯度、経度といったデジタルデータ、CD−
ROMユニット14やCD−ROMオートチェンジャ7
で、CD−ROMから読み出されたカーナビゲーション
システム用の地図の内容や地域ごとの情報の内容、セキ
ュリティコントロールユニット5から送られてくる異常
発生を知らせるデータ、電話ユニット6から送られてく
る通話着信や発信元の電話番号などを知らせるデータな
どが考えられる。
【0072】〔2−1−3.CPUモジュールでの情報
処理〕CPUモジュール11では、サポートASIC1
21からデジタル形式のデータが送られてくると、PC
Iバスホストコントローラ114が、送られてきたデー
タをローカルバスB1のデータ形式に変換したうえでC
PUホストASIC115に渡す。このCPUホストA
SIC115は、CPU111に代わって入出力を司
り、データを渡されると、そのデータがCPU111に
渡すべきものかそうでないかを、データの形式などから
判断する。
【0073】つまり、CPUホストASIC115は、
機械的に一定の反応を返せば足りるデータに対しては、
予め決められた反応を、PCIバスホストコントローラ
114を通してサポートモジュール12に返すが、それ
以外のデータはCPU111に渡す。
【0074】CPU111は、フラッシュROM113
に記録されているOSやプログラムのコードにしたがっ
て、渡されたデータを処理し、この処理の際に必要なワ
ークエリアなどの記憶領域としてはDRAM112を利
用する。例えば、マイクロホン3から入力されたユーザ
の声が送られてくると、CPU111は、予め用意して
いる命令語の特徴を表わすパラメータや波形などと、受
け取ったユーザの声とを比較し、一番似ている命令語を
ユーザが言ったものと推定し、その命令語にしたがって
動作を行う。
【0075】また、コンパクトフラッシュカード13の
読み書きは、CPUモジュール11において、CPU1
11からの依頼にしたがって、CPUホストASIC1
15がPCMCIA・ASIC116を制御することに
よって行われる。
【0076】そして、CPU111による情報処理の結
果は、PCIバスホストコントローラ114によってP
CIバスB2のデータ形式に変換されたうえで、サポー
トモジュール12に送られる。情報処理の結果としてサ
ポートモジュール12に送られるデータとしては、サポ
ートモジュール12の各部分や各機器に対する動作の指
令などであり、サポートモジュール12では、このよう
に送られてきたデータにしたがって入出力などの処理が
行われる。
【0077】〔2−1−4.サポートモジュールでの入
出力などの処理〕例えば、CDからのデータ読み出しや
ラジオのチューニングをさせる指令がCPUモジュール
11から届くと、CD−ROMユニット14、CD−R
OMオートチェンジャ7やチューナー21がそれにした
がった動作を行う。また、スピーカから出ている音の音
源を現在とは別の機器に切り替える指令がCPUモジュ
ール11から届くと、サポートASIC121はCOD
EC回路122に送り出すオーディオデータを、それま
での機器のものから、新しく指定された機器によるもの
に切り替える。
【0078】なお、デジタル形式になっているオーディ
オデータをアンプ22に出力する場合、アンプ22はア
ナログ信号しか受け付けないので、CODEC回路12
2は、デジタル形式のオーディオデータをアナログ信号
に変換(D/A変換)したうえでアンプ22に出力す
る。
【0079】また、例えばユーザに対する表示データ
が、CPUモジュール11やその他の機器からサポート
ASIC121に送られてくると、サポートASIC1
21は、この表示データを高速シリアル通信回路を通し
てフェイスプレートユニット15に転送する。この場
合、フェイスプレートユニット15では、転送されてき
た表示データにしたがって、ユーザに対する情報が表示
部に表示される。
【0080】続いて、上に述べたような各部分の働きに
よって、ユーザがこの実施形態のカーオーディオシステ
ムをどのように使うことができるのかを具体的に説明す
る。
【0081】〔2−2.操作と情報の表示〕この実施形
態のカーオーディオシステムを操作するときは、ユーザ
は、フェイスプレートユニット15に設けられている操
作キーを押してもよいし、操作の内用ごとに予め決めら
れている語句を発話してもよい。例えば、ユーザがCD
やFMチューナーを利用したいときは、CDに切り替え
る操作キーを押してもよいし、予め決められた語句とし
て例えば「しーでぃー」や「えふえむ」などとマイクロ
ホン3に向かって発話すればよい。
【0082】ユーザが操作キーを押したときは、そのデ
ータがサポートASIC121からCPUモジュール1
1に転送され、CPU111が新たな表示データをサポ
ートASIC121に送り、フェイスプレートユニット
15の表示部は、この表示データを使って、ラジオを操
作するための画面表示やCDを操作するための画面表示
などに切り替わる。
【0083】また、例えば、ユーザが「しーでぃー」と
いった語句を発話すると、マイクロホン3からアナログ
信号がCODEC回路122によってデジタル形式のオ
ーディオデータに変換され、このオーディオデータが、
サポートASIC121からPCIバスホストコントロ
ーラとCPUホストASIC115を経てCPU111
に送られ、CPU111は、このデジタル形式のオーデ
ィオデータに基づいて、ユーザがどの言葉を言ったのか
を認識し、認識結果に応じて、操作キーが押されたとき
と同じような対応をする。
【0084】なお、例えば、フェイスプレートユニット
15の表示部をタッチパネルにしておき、コンピュータ
のグラフィカルユーザインタフェースとして、例えばそ
の時点で使える機能をアイコンで表示部に表示し、ユー
ザが使いたい機能のアイコンを指で触るとその機能が働
くようにすることもできる。さらに、例えば、そのよう
なアイコンによる表示と音声認識を合わせて使えば、一
度にいくつかのアイコンが表示され、ユーザが「つぎ」
と発話すれば画面が切り替わって次のいくつかのアイコ
ンが表示され、ユーザが「もどる」と発話すれば画面が
1つ前の状態に戻る、といった使い方も可能である。
【0085】〔2−3.ラジオを聞く場合〕上に述べた
ような操作で、例えばユーザが「えふえむ」と発話して
ラジオのFM放送を選び、CPU111がそれを認識す
ると、サポートASIC121はCPU111からの命
令にしたがってチューナー21をFMの受信状態に切り
替え、また、アンプ22に送り出すデータのソースをチ
ューナー21からの音声のデータに切り替える。この場
合、チューナー21は、前回選局した周波数を受信して
もよいし、また、例えば、ユーザが「シークアップ」と
いった語句を発話することで、周波数を少しずつ変えな
がら受信状態のよい次の周波数を自動的に探す(自動掃
引)ようにしてもよい。
【0086】このようにラジオを聞く場合は、チューナ
ー21から送られてくる受信内容はアナログ信号なの
で、このアナログ信号はCODEC回路122に入力さ
れ、デジタル形式のオーディオデータに変換されたうえ
でサポートASIC121に送られる。サポートASI
C121は、CODEC回路122から受け取ったオー
ディオデータをDSPユニット123に渡し、DSPユ
ニット123は、予めシステムの上で設定されているバ
ランスやボリュームといった設定項目にしたがってこの
オーディオデータを処理し、サポートASIC121に
送り返す。
【0087】そして、サポートASIC121は、この
ように返ってきたオーディオデータをCODEC回路1
22に再び送り返し、CODEC回路122はこのデジ
タル形式のオーディオデータを再びアナログ信号に変換
して戻したうえで、今度はアンプ22に送ってスピーカ
から流れるようにする。
【0088】〔2−4.CDの再生〕また、ユーザは、
音楽CDを聞きたいときは、CD−ROMユニット14
やCD−ROMオートチェンジャ7に聞きたい音楽CD
をセットし、「すたーと」となどと音声などで再生を指
示したり、次の曲へ飛ぶといった指示をすればよい。例
えば、CD−ROMユニット14内の音楽CDを再生す
るときは、サポートASIC121からの指令によって
CD−ROMユニット14が作動し、CD−ROMユニ
ット14からはデジタル形式のオーディオデータが送ら
れてくる。
【0089】そして、パラレル/PCIドライバ125
は、このオーディオデータをPCIバスB2のデータ形
式に変換してサポートASIC121に送り、サポート
ASIC121は、PCIバスB2からオーディオデー
タを受け取ると、このオーディオデータを一旦DSPユ
ニット123に渡して処理させ、処理されたオーディオ
データを再びDSPユニット123から受け取ると、処
理されたオーディオデータをデジタル入出力ポートから
CODEC回路122に渡し、アナログ信号の形でアン
プ22に出力させる。
【0090】音楽CDを再生するのがCD−ROMオー
トチェンジャ7のときは、シリアルバスB3から送られ
てくるシリアル形式のオーディオデータを、シリアル/
PCIドライバ126がPCIバスB2のデータ形式に
変換するが、それ以降の処理はCD−ROMユニット1
4の場合と同じように行われる。
【0091】なお、CD−ROMユニット14やCD−
ROMオートチェンジャ7と、CODEC回路122や
DSPユニット123とを相対的に比べると、前者は長
い時間のサイクルでまとまった量のデータを送ってくる
のに対して、後者は短い時間のサイクルでデータを少し
ずつ処理するため、両者の間にサイクルにずれがある。
このため、サポートASIC121は、CD−ROMユ
ニット14又はCD−ROMオートチェンジャ7がまと
めて送ってきたデジタル形式のオーディオデータをバッ
ファメモリ124に格納し、一番古い部分から次々と取
り出してはDSPユニット123に渡して処理させるこ
とで、上に述べたようなずれを埋めて再生が滑らかに行
われるようにする。
【0092】〔2−5.CD−ROMとカーナビゲーシ
ョンの利用〕また、ユーザが例えばカーナビゲーション
システムの機能を使いたいときは、例えばCD−ROM
ユニット14に、カーナビゲーションシステム用のデー
タ(アプリケーションソフト、地図等)が記録されたC
D−ROMをセットしたうえで、カーナビゲーションシ
ステムの機能を起動する。このようなカーナビゲーショ
ンシステムの機能は、例えばコンピュータのプログラム
としてCPUモジュール11のフラッシュROM113
に記録しておき、CPU111にこのようなプログラム
を実行させることによって実現することができる。
【0093】このようなカーナビゲーションシステム
が、CD−ROMに記録された地図のデータや地域ごと
のいろいろな情報などを読み出そうとするときは、例え
ばCD−ROMユニット14から読み出されたデジタル
データがパラレル/PCIドライバ125、PCIバス
ホストコントローラ114、CPUホストASIC11
5を経てCPU111に渡される。CPU111は、こ
のように受け取った地図などのデータに基づいてフェイ
スプレートユニット15の表示部に表示するためのビッ
トマップイメージをDRAM112上に作成したうえ、
サポートモジュール12に送り出す。
【0094】また、このようにカーナビゲーションシス
テムを使うときは、図1に示したGPSアンテナ4でG
PS衛星からの電波を受信し、図2のGPSユニット1
6がこの電波から緯度や経度などを計算し、このデータ
がCPU111に送られてくる。すると、CPU111
は、これらの緯度や経度などのデータから、このカーオ
ーディオシステムを積んだ車が現在どこを走っているの
かを地図上で特定する事ができる。この結果、ユーザが
入力しなくても出発地点として現在地を設定したり、現
在の地点が中心となるような大まかな地図を表示した
り、次の右折や左折を指示する図形を表示したりするこ
とができる。
【0095】なお、ナビゲーション用のデータは、コン
パクトフラッシュカード13(又はDRAM112)、
又はフラッシュROM113に記憶しておいても良い。
【0096】また、すでに説明したような音声認識によ
る操作の仕方は、このようにカーナビゲーションシステ
ムの機能を使うときにも利用することができ、例えば、
曲がり角ごとに右折や左折といった指示を出すカーナビ
ゲーションシステムを使う場合、1つ前の指示や1つ先
の指示をユーザが見たいときは、「つぎ」とか「もど
る」といった語句を発話することで次々と表示を切り替
えることもできる。
【0097】さらに、このような道案内はアンプ22を
通して合成音声を出力することでユーザに知らせること
もでき、このようにすれば、次にどこを曲がるか知るた
めに表示部に視線を移す必要がなくなる。
【0098】〔2−6.電話の利用〕また、ユーザは、
電話ユニット6を使って通話するとき、次のようにコン
ピュータの利点とカーオーディオシステムの利点を活か
すことができる。例えば、ユーザは、コンピュータのプ
ログラムを使って、自分の知っている人の電話番号と名
前をシステムの、例えばDRAM112、コンパクトフ
ラッシュカード13に予め登録しておく。
【0099】電話が着信すると、図2には図示しない
が、電話ユニット6からシリアルバスB3とシリアル/
PCIドライバ126を通じて、電話が着信したことを
知らせるデジタルデータと、発信元の電話番号を表わす
デジタルデータがサポートASIC121に送られる。
これらのデータはさらに、CPUモジュール11のCP
U111に送られ、CPU111は、予め登録された電
話番号の中に、今かかってきている発信元の電話番号が
登録されているかどうか検索する。
【0100】予め登録された電話番号の中に、今かかっ
てきている発信元の電話番号があったときは、CPU1
11はその電話番号に対応する名前をサポートモジュー
ル12に送り返すことで、フェイスプレートユニット1
5に電話をかけてきている人の名前を表示させたり、合
成音声による「○○さんからです」といった案内を車載
スピーカから流すことで、誰が電話をかけてきているの
かをユーザに知らせることができる。
【0101】このような表示や案内、また呼び出し音な
どで電話がかかってきていることを知ったユーザが、予
め決められた語句を発話して電話をつなぐように指示す
ると、相手の声がスピーカから流れると同時に、マイク
ロホン3から入力されるユーザの声がCODEC回路1
22によってデジタル形式のオーディオデータに変換さ
れ、サポートASIC121、シリアル/PCIドライ
バ126、シリアルバスB3を経て電話ユニット6に送
られ、ユーザは手を使わずにいわゆるハンズフリーの状
態で通話を行うことができる。
【0102】なお、呼び出し音が一定の回数だけ鳴った
ところで、例えば電話ユニット6やCPUモジュール1
1に用意された留守番電話機能などが電話に応答する。
【0103】また、ユーザの側から発信しようとすると
きも、例えば、予め登録してある電話番号と名前を表示
画面の上でつぎつぎに表示させ、電話を掛けたい相手が
表示されたところで発信のアイコンなどを指でタッチす
ると、その電話番号がCPUモジュール11からデジタ
ルデータとして電話ユニット6に転送されて自動的に電
話がかかり、相手が出ればそのまま話すことができる。
【0104】また、ユーザが登録した名前を発話し、C
PUモジュール11がこれを認識することでその名前に
対応する電話番号に自動的に発信したり、掛けたい電話
番号を1桁ずつ発話して認識させたり、ユーザが「りだ
いやる」と発話したことを認識して電話を掛ける先を決
めるようにすることもできる。
【0105】〔2−7.セキュリティコントロールユニ
ットの利用〕また、セキュリティコントロールユニット
5は、単独で使うこともできるし、上に述べた電話ユニ
ット6と連動させて使うこともできる。例えば(図
1)、ユーザは車を離れるときに、セキュリティコント
ロールユニット5を作動させ、送信機5cを持って降り
る。車両のユーザと何ら関係のない第三者がドアノブに
触れたり、鍵穴をいじったり、ドアやトランクをこじ開
けようとしたり、車を無断で移動させようとすると、そ
れによる衝撃や振動をセンサ5aが感じ取り、センサ5
aからの信号を受けたセキュリティコントロールユニッ
ト5は、例えばサイレン5bを大音量で鳴らす。これに
より車外の環境に対し警報の効果がもたらされる。
【0106】ユーザ自身は、車に戻ってきたとき、持っ
ている送信機5cを操作すれば、予め決められた暗号が
セキュリティコントロールユニット5に送られ、セキュ
リティコントロールユニット5の機能は解除されるの
で、鍵を使ったり車を動かしてもサイレンが鳴ったりす
ることはない。
【0107】このようなセキュリティコントロールユニ
ット5は、電話ユニット6と連動させて使えばさらに効
果がある。つまり、センサ5aが異常を感知したとき、
セキュリティコントロールユニット5は、サイレンを鳴
らすだけでなく、割り込み信号を送ってCPUモジュー
ル11及びサポートモジュール12を含むカーオーディ
オシステムを起動させる。このような起動を可能にする
ためには、カーオーディオシステムの電源と起動スイッ
チに接続した電子回路を用意し、割り込み信号が来てい
ないかをこの電子回路に常に監視させておき、割り込み
信号が来るとただちに電源と起動スイッチをオンにして
カーオーディオシステムを起動させればよい。
【0108】このように起動されたCPU111は、セ
キュリティコントロールユニット5から異常発生を知ら
せるデータを受け取ると、電話ユニット6に指令を送る
ことで電話を掛けさせる。このときに電話を掛ける先
は、異常時の通報先として予め設定しておけばよく、例
えば、警察、ユーザの持っている携帯電話、警備会社な
どとすればよい。そして、掛けた先に電話がつながる
と、合成音声や予め録音したアナウンスを相手に聞かせ
ることで異常を知らせる。このようにすれば、知らせを
受けた者が現場に急行できる。
【0109】〔2−8.ユーティリティプログラムの利
用〕また、通常のハンドヘルドパソコンと同じように、
OSやアプリケーションプログラムの機能として、アド
レス帳、カレンダー、スケジュール管理、音声録音、時
計、電卓、ゲームといった機能を利用すれば、車の中で
もいろいろな情報処理を行うことが可能となる。さら
に、これらの機能を実現するアプリケーションプログラ
ムを削除したり、新しいものに入れ替えたり、追加する
ことで、個々のユーザが自分にあった情報処理の環境を
整えることができる。
【0110】〔2−9.コンパクトフラッシュカードの
利用〕また、この実施形態のカーオーディオシステムで
は、コンパクトフラッシュカード13を使うことで、他
のハンドヘルドパソコンや他のカーオーディオシステム
などとの間で情報をやり取りすることができる。
【0111】例えば、コンパクトフラッシュカード13
から新しいアプリケーションプログラムやOSをフラッ
シュROM113に読み込ませることで、新しい機能を
追加したりOSを更新することが容易になる。特に、汎
用のOSを使うことによって、一般のソフトウェアメー
カーがアプリケーションプログラムやOSの機能モジュ
ールなどを作りやすくなるので、それを記録したコンパ
クトフラッシュカード13も出回って手に入れやすくな
り、ユーザはこのカーオーディオシステムを、コンピュ
ータとしても、より便利に使えるようになる。
【0112】また、他のパソコンやハンドヘルドパソコ
ンで作ったアドレス帳のような個人的なデータを、コン
パクトフラッシュカード13でこのカーオーディオシス
テムに持ち込めば、それまでの作業をこのカーオーディ
オシステム上で続けることができる。さらに、これとは
逆に、このカーオーディオシステムで作ったデータをコ
ンパクトフラッシュカード13で他のパソコンやハンド
ヘルドパソコンに移して作業を続けることもできる。
【0113】また、上に述べたようなユーティリティプ
ログラムを使って自分が作ったデータを、コンパクトフ
ラッシュカード13にバックアップコピーしておけば、
カーオーディオシステムの不調や他人が使ったためにデ
ータが消えたような場合でも、コンパクトフラッシュカ
ード13からデータを再びメインユニット1に読み込ま
せて情報処理を続けることができる。
【0114】また、自分に合ったカーオーディオシステ
ムのいろいろな設定をコンパクトフラッシュカード13
にバックアップコピーしておけば、たとえ家族の他の誰
かが設定を変えても、自分が車を使うときは自分の持っ
ていたコンパクトフラッシュカード13をメインユニッ
ト1に差し込んで内容を読み込ませることで、自分にと
って使い勝手のよい元通りの設定でカーオーディオシス
テムを使うことができる。
【0115】〔2−10.ハンドヘルドパソコンとの通
信〕さらに、この実施形態では、赤外線通信ユニット1
27を使うことで、ハンドヘルドパソコン8との間で、
コンパクトフラッシュカード13を抜き差ししたりケー
ブルなどで接続するといった手間をかけずに、容易にデ
ータをやり取りすることができる。このため、ハンドヘ
ルドパソコン8内に記録しておいたファイルなどを使っ
てOSやアプリケーションプログラムを更新したり、カ
ーオーディオシステム上で作った個人的なデータをハン
ドヘルドパソコン8に直接移し替えたり、そのような個
人的なデータのバックアップを、ハンドヘルドパソコン
8の持っている比較的大きな記憶領域に保存しておいた
り、カーオーディオシステムの設定などをハンドヘルド
パソコン8を通して他の車のカーオーディオシステムに
移し替えたり、といったいろいろな使い方も可能にな
る。
【0116】〔3.効果〕以上のように、この実施形態
では、音楽などのオーディオデータと、文字、映像など
のデジタルデータがどちらもデジタル形式で、データを
処理する部分に送られるため、機器ごとのコネクタや接
続コードの数が少なくて済み、配線が単純化され、接
続、保守、修理といった作業が簡単になる。
【0117】すなわち、個々の機器に必要な接続用のコ
ネクタの種類や個数が減り、機器ごとの構造が単純にな
るので、費用が安くなるだけでなく、故障の可能性も減
少する。また、機器間の接続コードもデジタル回路のも
のに一元化されるので、接続する機器が増えても接続、
保守、修理、機器の追加といった作業が容易になる。ま
た、この実施形態では、オーディオデータは、デジタル
形式で送られるため温度や湿度といった環境変化の影響
を受けにくくなり、オーディオ特性が安定する。このた
め、環境変化のためにオーディオ特性が変化したときに
改めてカーオーディオシステムを調整し直すという煩わ
しい手数が不要になる。
【0118】また、この実施形態では、オーディオデー
タも含めてデジタル形式に統一しているので、コンピュ
ータと組み合わせることが容易になる。このため、コン
ピュータのOS、資源管理機能、優れたユーザインタフ
ェースなどを利用することで複雑なカーオーディオシス
テムを容易に制御することができる。また、そのように
組み合わされたコンピュータで、ハンドヘルドパソコン
のようにいろいろなプログラムを使ったり、カーオーデ
ィオシステムの機器を利用することで、車内でも高度な
情報処理をすることが容易になる。
【0119】また、この実施形態では、ラジオチューナ
ーやマイクロホンなどから提供されるアナログ信号につ
いてもデジタル形式のオーディオデータに変換したうえ
で、他のデータと一緒にデジタル形式で伝達や処理を行
うことができる。
【0120】また、この実施形態では、周辺機器接続用
のPCIバスでデータを送るので、デジタル形式のデー
タを一元的に管理できるだけでなく、広い範囲の機器に
適用することができる。また、この実施形態では、どこ
から来たどのデータをどこへ送るかという交通整理の役
割を、ASICなどの回路が果たすので、データを一元
的に管理することが容易になる。
【0121】また、この実施形態では、オーディオデー
タについても、デジタル形式で扱われることを利用して
デジタルサウンドプロセッサによって処理する。このた
め、イコライザやボリューム、バランス、フェイダーと
いった機能を無接点で容易かつ高品位に実現できる。
【0122】また、この実施形態では、オーディオデー
タがデジタル形式で一元的に処理された後、アナログ信
号に変換されて出力されるので、アナログによる処理が
最小限となり、オーディオ特性が安定する。
【0123】また、この実施形態では、操作表示部にお
いて、文字や映像といったデジタルデータの表示を見な
がら、カーオーディオシステムに対する操作をスムース
に行うことができる。
【0124】特に、この実施形態では、複数の機器を芋
づる式に次々と、デイジーチェイン形式でつないでゆく
ことができる。このため、機器の数が増えたり車内のあ
ちこちに機器を分散設置するときも、スター方式のよう
に長い配線が1箇所に集中することがなく、設置が容易
になる。また、配線がすっきりわかりやすくなるので、
構成を変えたり保守や修理をすることも容易になる。
【0125】また、この実施形態では、各機器からデー
タを送るときは、比較的低速だがデイジーチェイン形式
の接続が可能なUSBを使い、送られてきたデータは形
式を変換することで、比較的高速なPCIバスで処理す
ることができる。このように、この実施形態では、デー
タの形式を変換することでUSBとPCIバス双方の利
点を活用することができる。
【0126】また、この実施形態では、これらの機器を
使って、カーナビゲーションシステムで使うデジタルデ
ータをCD−ROMから読み出したり、警報システムが
自動車電話で異常を通報するといったいろいろな形の利
用が可能であり、特に、これらをデイジーチェイン形式
で接続することで、多機能なカーオーディオシステムを
単純な配線で実現することができる。
【0127】〔4.他の実施の形態〕なお、本発明は上
に述べた実施形態に限定されるものではなく、次に例示
するような他の実施の形態も含むものである。例えば、
上に述べた実施形態では、オーディオデータやデジタル
データを提供する機器としては、メインユニット1とは
別のユニットになっているものを多く挙げたが、メイン
ユニット1に内蔵されているCD−ROMユニット14
と同じように、いくつもの機器を外見の上では1つのユ
ニットにまとめることもできる。
【0128】また、処理手段は、機器から送られてきた
データだけでなく、例えば音声合成に使う音節ごとのデ
ータやアラーム音のように、処理手段が予め持っている
デジタル形式のオーディオデータ及びデジタルデータを
処理してもよい。また、上に述べた実施形態では、アナ
ログ信号をデジタル形式のオーディオデータにA/D変
換するA/D変換手段と、処理されたオーディオデータ
をアナログ信号にD/A変換するD/A変換手段とを、
1つのCODEC回路122として示したが、これらは
互いに別々の回路として構成することもできる。
【0129】また、本発明では、実施形態で述べたラジ
オチューナー、マイクロホン、CD−ROMオートチェ
ンジャ、防犯用の警報システム、自動車電話だけでなく
他の種類の機器を使うこともできる。
【0130】また、上に述べた実施形態では、いろいろ
なバスや通信回路について具体的な規格を挙げたが、そ
のような規格は例示に過ぎず、同じような使い方ができ
るほかの規格に置き換えることもできる。例えば、伝達
手段はPCIバス以外の形式でもよいし、カーオーディ
オシステムに含まれる複数の機器をデイジーチェイン形
式で接続するための接続手段としてはUSB以外のもの
を使うこともできる。また、例えば、第1のバスや第2
のバスは、CPUモジュールとサポートモジュールをワ
ンチップ化することで内部バスにすることもできる。
【0131】また、上に述べた実施形態では、コンピュ
ータのOSの具体例としてWindows CEを挙げ
たが、これは単なる例示に過ぎないので、他の種類の既
にあるOSを使ったり、今後新しく登場するOSを使う
ことも本発明の範囲に含まれる。
【0132】また、上に述べた実施形態では車載用のカ
ーオーディオシステムを制御する例を示したが、本発明
は、家庭内で据え置き型ステレオなどの電気製品を制御
するのに使うことも可能で、この場合も、新しいアプリ
ケーションソフトウェアを使ったり、全体が小型で済む
といった本発明の利点を活かすことができる。
【0133】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、オーデ
ィオデータとそれ以外のデジタルデータを同じデジタル
回路で送ることで、配線の単純化とオーディオ特性の安
定を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の全体構成を示すブロック
図。
【図2】この発明の実施形態について、メインユニット
の内部構成を中心に示したブロック図。
【符号の説明】
1…メインユニット1 11…CPUモジュール 111…CPU 112…DRAM 113…フラッシュROM 114…PCIバスホストコントローラ 115…CPUホストASIC 116…PCMCIA・ASIC 12…サポートモジュール 121…サポートASIC 122…CODEC回路 123…DSPユニット 124…バッファメモリ 125…パラレル/PCIドライバ 126…シリアル/PCIドライバ 127…赤外線通信ユニット 13…コンパクトフラッシュカード 13S…ソケット 14…CD−ROMユニット 15…フェイスプレートユニット 15a…ケース 16…GPSユニット 2…チューナーアンプユニット 2a…アンテナ 21…チューナー 22…アンプ 3…マイクロホン 4…GPSアンテナ 4a…受信機 5…セキュリティコントロールユニット 5a…センサ 5b…サイレン 5c…送信機 6…電話ユニット 6a…アンテナ 6b…ハンドセット 7…CD−ROMオートチェンジャ 8…ハンドヘルドパソコン 9…補助バッテリ 30…外部ユニット 40…オプションユニット

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーディオデータとデジタルデータのう
    ち少なくとも一方を提供するための複数の機器と、 機器からのオーディオデータ及びデジタルデータをデジ
    タル形式で送るための伝達手段と、 デジタル形式のオーディオデータ及びデジタルデータを
    処理するための処理手段と、 処理されたオーディオデータをアナログ信号として出力
    するためのオーディオ出力手段と、 処理されたデジタルデータを出力するためのデジタル出
    力手段と、 を備えたことを特徴とするカーオーディオシステム。
  2. 【請求項2】 前記機器から提供されるアナログ信号を
    デジタル形式のオーディオデータにA/D変換するA/
    D変換手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のカ
    ーオーディオシステム。
  3. 【請求項3】 前記機器としてラジオチューナーを備え
    たことを特徴とする請求項1又は2記載のカーオーディ
    オシステム。
  4. 【請求項4】 前記機器としてマイクロホンを備えたこ
    とを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の
    カーオーディオシステム。
  5. 【請求項5】 前記伝達手段はPCIバスを備えたこと
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のカ
    ーオーディオシステム。
  6. 【請求項6】 前記伝達手段は、どこから来たどのデー
    タをどこへ送るかを決める手段を備えたことを特徴とす
    る請求項1から5のいずれか1つに記載のカーオーディ
    オシステム。
  7. 【請求項7】 デジタルサウンドプロセッサを備えたこ
    とを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の
    カーオーディオシステム。
  8. 【請求項8】 前記オーディオ出力手段は、処理された
    オーディオデータをアナログ信号にD/A変換するD/
    A変換手段と、 変換されたアナログ信号でスピーカを駆動するためのア
    ンプと、 を備えたことを特徴とする請求項1から7のいずれか1
    つに記載のカーオーディオシステム。
  9. 【請求項9】 前記デジタル出力手段は、処理されたデ
    ジタルデータを出力するための操作表示部を備えたこと
    を特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載のカ
    ーオーディオシステム。
  10. 【請求項10】 カーオーディオシステムに含まれる複
    数の機器をデイジーチェイン形式で接続するための接続
    手段を備えたことを特徴とする請求項1から9のいずれ
    か1つに記載のカーオーディオシステム。
  11. 【請求項11】 前記接続手段はUSBを備え、 前記伝達手段はPCIバスを備え、 USBで送られてきたオーディオデータ及びデジタルデ
    ータをPCIバスに対応した形式に変換する形式変換手
    段を備えたことを特徴とする請求項10記載のカーオー
    ディオシステム。
  12. 【請求項12】 前記機器として、音楽CD及びCD−
    ROMを掛け替えてデータを読み出すためのCD−RO
    Mオートチェンジャ、防犯用の警報システム、自動車電
    話、のうち少なくとも1つを備えたことを特徴とする請
    求項1から11のいずれか1つに記載のカーオーディオ
    システム。
  13. 【請求項13】 複数の機器から、オーディオデータと
    デジタルデータのうち少なくとも一方を提供するための
    ステップと、 機器から提供されるオーディオデータ及びデジタルデー
    タをデジタル形式で送るためのステップと、 デジタル形式のオーディオデータ及びデジタルデータを
    処理するためのステップと、 処理されたオーディオデータをアナログ信号として出力
    するためのステップと、 処理されたデジタルデータを出力するためのステップ
    と、 を含むことを特徴とするカーオーディオシステムの制御
    方法。
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