JPH11296614A - 相関回路 - Google Patents

相関回路

Info

Publication number
JPH11296614A
JPH11296614A JP10116088A JP11608898A JPH11296614A JP H11296614 A JPH11296614 A JP H11296614A JP 10116088 A JP10116088 A JP 10116088A JP 11608898 A JP11608898 A JP 11608898A JP H11296614 A JPH11296614 A JP H11296614A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
sample
value
correlation
signal value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10116088A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunji Abe
俊二 安部
Kenzo Urabe
健三 占部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokusai Electric Corp
Original Assignee
Kokusai Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokusai Electric Corp filed Critical Kokusai Electric Corp
Priority to JP10116088A priority Critical patent/JPH11296614A/ja
Publication of JPH11296614A publication Critical patent/JPH11296614A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナログ信号値とデジタル信号値との相関値
を算出する相関回路において、算出される相関値の精度
を高める。 【解決手段】 相関回路では、乗算回路1が入力された
アナログ信号値とデジタル信号値とを乗算し、複数個の
サンプルホールド回路S1〜Snが乗算回路1から出力
された乗算結果を所定のタイミング信号t1〜tnに従
って順次サンプルホールドした後に、所定のタイミング
信号tdに従ってサンプルホールドした信号値を出力
し、加算回路2が当該複数個のサンプルホールド回路S
1〜Snから出力された信号値をアナログ加算して相関
値として算出する。この構成では、例えばサンプルホー
ルド回路に生じるアナログ回路特有の誤差が累積される
ことがないため、相関値の精度が高められる。なお、他
の構成として、乗算回路を備えなくとも相関値を算出す
る相関回路を構成することにより、回路の小型化を図っ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アナログ信号値と
デジタル信号値との相関値を算出する相関回路に関し、
特に、算出する相関値の精度を高める相関回路や、ま
た、乗算回路を用いることなく相関値を算出する相関回
路に関する。
【0002】
【従来の技術】相関回路は2つの信号間の相関値を算出
する回路であり、例えば無線通信分野におけるSS(Sp
read Spectram)通信やCDMA(Code Division Multi
ple Access)通信では、こうした相関回路を用いて受信
信号であるアナログ信号値と参照信号であるデジタル信
号値との相関値を算出することにより、受信信号を弁別
することが行われている。例えばCDMA通信では同一
の無線キャリアを用いて無線通信する場合に、送信側で
は通信チャネル毎に異なった拡散符号を割り当てて信号
を送信する一方、受信側では受信した無線信号と参照信
号である拡散符号との相関値を算出することが行われて
いる。
【0003】ここで、アナログ信号値とデジタル信号値
との相関値としては、例えばデジタル信号値を構成する
各ビットに対応したタイミング毎に当該デジタル信号値
と前記アナログ信号値とを乗算して、これら複数のタイ
ミングで算出した乗算結果を総和した値を相関値とする
ことが行われている。
【0004】このような相関回路を例えばデジタル回路
として構成する場合には、受信信号等として相関回路に
入力されるアナログ信号値をデジタル信号値へ変換する
A/D変換回路や、2つのデジタル信号値を乗算するデ
ジタル乗算回路を相関回路に備える必要がある。しかし
ながら、こうしたA/D変換回路やデジタル乗算回路を
用いて信号値の乗算等を行う回路構成では、例えばアナ
ログ信号値とデジタル信号値とを乗算する回路(D/A
変換回路の一種)を用いて信号値の乗算等を行う回路構
成に比べて、消費電力や回路規模が大きくなってしまう
といった不具合がある。
【0005】このため、相関回路は、上記したデジタル
回路として構成されるよりも、例えばアナログ信号値と
デジタル信号値とを乗算する回路等を用いて構成される
のが好ましい。図6には、このようにアナログ信号値と
デジタル信号値とを乗算する回路等から構成された相関
回路の回路構成を示してある。なお、同図に示した相関
回路は例えばSS通信やCDMA通信において受信側の
装置に備えられており、また、参照信号であるデジタル
信号値としては、例えば”+1”値のビットと”−1”
値のビットとから構成された拡散符号が用いられてい
る。
【0006】上記図6に示した相関回路には、アナログ
信号値とデジタル信号値とを乗算して乗算結果を出力す
る乗算回路(アナログ乗算回路)31と、乗算回路31
から出力される乗算結果を一方の入力端から入力すると
ともに、後述するサンプルホールド回路(S/H)33
から出力される信号値を他方の入力端から入力して、こ
れらを加算した加算結果を出力する加算回路32と、外
部から入力されるタイミング信号tpに同期したタイミ
ングで加算回路32から出力される加算結果を記憶(サ
ンプルホールド)して当該記憶内容を順次更新してい
き、また、記憶した信号値を上記した加算回路32の入
力端や外部へ出力するサンプルホールド回路33とが備
えられている。また、タイミング信号tpとしては、例
えば参照信号であるデジタル信号値を構成する各ビット
に対応したタイミング毎にサンプルホールド回路33の
記憶内容を加算回路32からの加算結果に順次更新させ
ることを行う信号が用いられている。
【0007】本構成では参照信号であるデジタル信号値
は”+1”値のビットと”−1”値のビットとから構成
されているため、乗算回路31では入力されたアナログ
信号値の正負の符号を対応するデジタル信号値の正負に
応じてそれぞれ非反転或いは反転させることで当該アナ
ログ信号値と当該デジタル信号値とを乗算することがで
き、この場合、乗算回路31は例えばオペアンプ(演算
増幅器)等を用いて構成することができる。また、加算
回路32も例えばオペアンプ等を用いて構成されてい
る。
【0008】また、サンプルホールド回路33は、例え
ばコンデンサの一方の極板を接地するとともに他方の極
板を加算回路32の出力端と入力端とにそれぞれスイッ
チを介して接続して構成されており、例えば一方のスイ
ッチを閉じることにより加算回路32からの加算結果を
コンデンサに蓄積させる一方、他方のスイッチを閉じる
ことによりコンデンサに蓄積された信号値を加算回路3
2の入力端等へ出力させることが行われる。
【0009】このような相関回路では、例えば或る時点
でサンプルホールド回路33により記憶及び出力されて
いる信号値は、前回の同期タイミング以前の各同期タイ
ミングにおいて乗算回路31から加算回路32へ出力さ
れた乗算結果を累積して加算した値であり、また、新た
な同期タイミングでサンプルホールド回路33により記
憶される信号値は前回の同期タイミングで記憶された信
号値に今回の新たな同期タイミングでの乗算結果を加え
た値であり、この場合、サンプルホールド回路33で
は、次回の同期タイミングまでの間、今回の同期タイミ
ングで更新された信号値を記憶するとともに当該信号値
を加算回路32の入力端へ出力することが行われる。
【0010】サンプルホールド回路33では上記のよう
な記憶内容の更新処理が繰り返して行われることによ
り、記憶されている信号値に乗算回路31からの乗算結
果が累積して加算されていくため、参照信号であるデジ
タル信号値を構成する全てのビットに対応した同期タイ
ミングが終了すると、サンプルホールド回路33からは
乗算回路31での乗算結果の総和である相関値が外部へ
出力されることになる。
【0011】具体的には、例えば上記した同期タイミン
グに対応したデジタル信号値が”+1”値、”−1”
値、”+1”値、”−1”値といった4ビットであり、
当該各ビット値に対応したアナログ信号値が”A”、”
B”、”C”、”D”といった値である場合には、算出
される相関値W1は式1で示される。
【0012】
【数1】
【0013】また、上記のようにして相関値が算出され
ると、例えば外部からサンプルホールド回路33にリセ
ット信号が入力されることにより、当該サンプルホール
ド回路33に記憶されていた信号値が消去され、相関回
路では例えば次回のアナログ信号値とデジタル信号値と
に係る相関値の算出処理が行われる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような相関回路では、加算回路32とサンプルホールド
回路33とから構成される累積加算回路により乗算回路
31での乗算結果を累積して加算していく構成であるた
め、例えば当該累積加算回路にアナログ回路特有の誤差
が生じてしまうと、相関値の算出に際してその誤差を累
積してしまい、得られる相関値の精度が著しく劣化して
しまうといった不具合があった。
【0015】ここで、上記したアナログ回路特有の誤差
としては、例えばサンプルホールド回路33を構成する
コンデンサの容量に生じた誤差や、動作に際してのタイ
ムラグ等があり、こうした誤差は例えば回路の製造過程
等において生じるものであり、各回路自体に特有のもの
である。
【0016】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、アナログ信号値とデジタル信
号値との相関値を算出するに際して、アナログ回路特有
の誤差を累積してしまうことを防止し、これにより、得
られる相関値の精度を高めることができる相関回路を提
供することを目的とする。また、本発明は、上記のよう
に相関値の精度を高めるとともに、更に、回路規模を小
さく抑えた相関回路を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る相関回路では、次のようにしてアナロ
グ信号値とデジタル信号値との相関値を算出する。すな
わち、乗算回路が前記アナログ信号値と前記デジタル信
号値とを乗算し、複数個のサンプルホールド回路が前記
乗算回路から出力される乗算結果を所定のタイミング信
号に従って順次サンプルホールドし、加算回路が前記複
数個のサンプルホールド回路から出力される信号値をア
ナログ加算して相関値として出力する。
【0018】従って、例えば、複数のタイミングにおけ
る乗算回路からの乗算結果を加算した値を相関値とした
場合であっても、各サンプルホールド回路に異なったタ
イミングで乗算結果をサンプルホールドさせることによ
り、アナログ回路特有の誤差を累積加算してしまうこと
を防止することができ、これにより、得られる相関値の
精度を高めることができる。
【0019】ここで、複数個のサンプルホールド回路に
より乗算回路からの乗算結果を順次サンプルホールドす
るタイミングとしては任意であってよく、例えばデジタ
ル信号値を構成する全てのビットについて乗算結果をサ
ンプルホールドする構成では、得られる相関値の信頼性
を向上させることができて好ましい。また、例えばデジ
タル信号値を構成する一部のビットのみについて乗算結
果をサンプルホールドする構成が用いられてもよく、こ
の構成では、例えば相関値の信頼性は多少低下するが相
関値の算出処理の速度を高めることができる。上記した
所定のタイミング信号は、このような所定のタイミング
でサンプルホールド回路により乗算結果をサンプルホー
ルドさせる構成が用いられている。
【0020】また、本発明に係る相関回路では、次のよ
うにしてアナログ信号値とデジタル信号値との相関値を
算出する。すなわち、第1のサンプルホールド回路群が
前記デジタル信号値を構成する正極のビットに対応した
所定のタイミングで前記アナログ信号値を順次サンプル
ホールドし、第2のサンプルホールド回路群が前記デジ
タル信号値を構成する負極のビットに対応した所定のタ
イミングで前記アナログ信号値を順次サンプルホールド
し、第1の加算回路が前記第1のサンプルホールド回路
群から出力される信号値を加算し、第2の加算回路が前
記第2のサンプルホールド回路群から出力される信号値
を加算し、減算回路が前記第1の加算回路及び前記第2
の加算回路から出力される加算結果の差を算出して相関
値として出力する。
【0021】このような構成では、例えばサンプルホー
ルド回路群によりアナログ信号値をサンプルホールドす
るタイミングに対応したデジタル信号値が”+1”
値、”−1”値、”+1”値、”−1”値といった4ビ
ットであり、当該各ビット値に対応したアナログ信号値
が”A”、”B”、”C”、”D”といった値である場
合には、第1のサンプルホールド回路群ではアナログ信
号値”A”及び”C”がサンプルホールドされる一方、
第2のサンプルホールド回路群ではアナログ信号値”
B”及び”D”がサンプルホールドされる。
【0022】この場合、例えば減算回路により第1の加
算回路での加算結果から第2の加算回路での加算結果を
減算することが行われると、当該減算回路から出力され
る相関値W2は式2で示される。ここで、式2で示され
る相関値W2は、理論的には上記式1で示した相関値W
1と同じ値となる。
【0023】
【数2】
【0024】従って、本発明の構成では、乗算回路を備
えることなく、例えば”+1”値のビットと”−1”値
のビットとから構成されるデジタル信号値とアナログ信
号値との相関値を算出することができるため、回路規模
を小さく抑えることができる。また、例えばサンプルホ
ールド回路群を複数のサンプルホールド回路から構成
し、各サンプルホールド回路に異なったタイミングでア
ナログ信号値をサンプルホールドさせることにより、ア
ナログ回路特有の誤差を累積加算してしまうことを防止
することができ、これにより、得られる相関値の精度を
高めることができる。
【0025】ここで、第1のサンプルホールド回路群や
第2のサンプルホールド回路群によりアナログ信号値を
順次サンプルホールドするタイミングとしては、上記し
た複数個のサンプルホールド回路により乗算回路からの
乗算結果を順次サンプルホールドする場合と同様に、種
々なタイミングが用いられてよい。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の第1実施例に係る相関回
路を図面を参照して説明する。図1には、本発明の第1
実施例に係る相関回路の構成例を示してあり、この相関
回路には、乗算回路(アナログ乗算回路)1と、複数個
のサンプルホールド回路S1〜Snと、加算回路2とが
備えられており、乗算回路1の出力端が各サンプルホー
ルド回路S1〜Snの入力端に接続されているととも
に、各サンプルホールド回路S1〜Snの出力端が加算
回路2の入力端に接続されている。
【0027】乗算回路1は、第1の入力端からアナログ
信号値を入力するとともに第2の入力端から参照信号で
あるデジタル信号値を入力し、入力したアナログ信号値
とデジタル信号値とを乗算する回路から構成されてお
り、また、このようにして算出した乗算結果を出力端か
ら出力する回路から構成されている。こうした乗算回路
1は例えばオペアンプ等を用いて構成されており、例え
ば参照信号であるデジタル信号値が”+1”値のビット
と”−1”値のビットとから構成されている場合には、
入力したアナログ信号値の正負の符号を対応するデジタ
ル信号値の正負に対応して非反転或いは反転する回路構
成が用いられればよいため、簡易な回路構成とすること
ができる。
【0028】サンプルホールド回路S1〜Snは、乗算
回路1から出力された乗算結果を入力端から入力し、入
力した乗算結果を所定の第1タイミング信号に従って記
憶(サンプルホールド)する回路から構成されており、
また、このようにしてサンプルホールドした信号値を所
定の第2タイミング信号に従って出力端から出力する回
路から構成されている。
【0029】本例では、各サンプルホールド回路S1〜
Snの構成としては同じものが用いられており、図2に
は、例えば1つのサンプルホールド回路S1の構成例を
示してある。同図に示したサンプルホールド回路S1に
は、2つのアナログスイッチSW1、SW2と、コンデ
ンサCとが備えられており、一方のアナログスイッチS
W1がコンデンサCの一方の極板と当該回路S1の入力
端との間に接続されているとともに、他方のアナログス
イッチSW2がコンデンサCの当該一方の極板と当該回
路S1の出力端との間に接続されており、また、コンデ
ンサCの他方の極板は例えば接地されている。
【0030】一方のアナログスイッチSW1は例えば外
部から入力される第1タイミング信号tiにより駆動さ
れ、当該第1タイミング信号tiに従って入力端とコン
デンサCの一方の極板との間の経路を開閉する機能を有
している。また、他方のアナログスイッチSW2は例え
ば外部から入力される第2タイミング信号tdにより駆
動され、当該第2タイミング信号tdに従って出力端と
コンデンサCの一方の極板との間の経路を開閉する機能
を有している。
【0031】このようなサンプルホールド回路S1で
は、例えば一方のアナログスイッチSW1が接続される
(すなわち、閉じられる)と、乗算回路1から出力され
た乗算結果が当該一方のアナログスイッチSW1を通過
してコンデンサCによりその電荷が充電されて蓄積記憶
される。また、例えば他方のアナログスイッチSW2が
接続されると、コンデンサCに充電されている電荷が放
出されることにより記憶された信号値が当該他方のアナ
ログスイッチSW2を通過して出力端から加算回路2へ
出力される。また、上記した一方のアナログスイッチS
W1が開放されている場合には入力端からの乗算結果が
遮断され、他方のアナログスイッチSW2が開放されて
いる場合には出力端への信号値が遮断される。なお、他
のサンプルホールド回路S2〜Snの構成や動作につい
てもサンプルホールド回路S1の場合と同様である。
【0032】加算回路2は、上記した複数個のサンプル
ホールド回路S1〜Snから出力された信号値を入力端
から入力し、入力した信号値をアナログ加算する回路か
ら構成されており、また、このようにして算出した加算
結果を相関値として出力端から出力する回路から構成さ
れている。なお、具体的には、加算回路2は例えばオペ
アンプ等から構成されている。
【0033】次に、以上に示した回路構成から成る本例
の相関回路の動作を説明する。本例では、各サンプルホ
ールド回路S1〜Snにはそれぞれ独立したタイミング
t1〜tnで第1タイミング信号が入力されるとし、ま
た、全てのサンプルホールド回路S1〜Snには同一の
タイミングtdで第2タイミング信号が入力されるとす
る。なお、上記図1では、第1タイミング信号及び第2
タイミング信号をそれぞれ入力されるタイミングt1〜
tn、tdの符号を用いて示してある。
【0034】図3には、第1タイミング信号及び第2タ
イミング信号により各サンプルホールド回路S1〜Sn
のアナログスイッチSW1、SW2が接続されるタイミ
ングの一例を示してある。なお、同図では、参照信号で
あるデジタル信号値が10ビットの拡散符号から構成さ
れており、各ビットに対応した乗算結果がそれぞれ各サ
ンプルホールド回路S1〜Sn(本例では、n=10)
によりサンプルホールド等される場合の例を示してあ
る。
【0035】上記図3に示されるように、各サンプルホ
ールド回路S1〜Snにより乗算回路1からの乗算結果
がサンプルホールドされるタイミングt1〜t10は、
デジタル信号値の各ビットに対応した同期タイミングt
sが時分割されたものとなっており、これら異なったタ
イミングt1〜t10が時系列的に並んだ構成となって
いる。このような構成では、例えばアナログ信号値とデ
ジタル信号値とが乗算回路1に入力されると、各サンプ
ルホールド回路S1〜Snの一方のアナログスイッチS
W1が対応したタイミングt1〜t10で順次閉じられ
ることにより、上記した同期タイミングtsの各タイミ
ングでの乗算結果が各サンプルホールド回路S1〜Sn
により順次サンプルホールドされていく。
【0036】また、参照対象であるデジタル信号値を構
成する全てのビットの範囲(相関演算範囲)での乗算結
果が複数個のサンプルホールド回路S1〜Snにより順
次サンプルホールドされると、全てのサンプルホールド
回路の他方のスイッチSW2が第2タイミング信号td
に従って閉じられて、各サンプルホールド回路S1〜S
nによりサンプルホールドされた信号値が例えばほぼ同
時に加算回路2へ出力される。
【0037】加算回路2では、上記のようにして複数個
のサンプルホールド回路S1〜Snから出力された信号
値が加算されて、算出された加算結果が相関値として出
力される。このようにして、本例の相関回路では、デジ
タル信号値の相関演算範囲毎に当該デジタル信号値とア
ナログ信号値との相関値を算出することができる。
【0038】以上のように、本例の相関回路では、複数
個のサンプルホールド回路を用いて乗算回路からの乗算
結果を順次サンプルホールドすることにより相関値が算
出されるため、アナログ回路特有の誤差を累積させてし
まうといったことがなく、高精度な相関値を算出するこ
とができる。また、本例の相関回路では、複数個のサン
プルホールド回路が用いられているため、例えば各サン
プルホールド回路に生じたアナログ回路特有の誤差やば
らつきを相互補完的に作用させて、こうした誤差等が相
関値に与える影響を平均して打ち消し合わせることもで
きる。
【0039】また、本例の相関回路では、例えば上記従
来例の図6に示した相関回路に比べて、サンプルホール
ド回路の個数が増加しているが、乗算回路の個数は同じ
であるため、回路規模を比較的小さく抑えることもでき
る。また、本例の相関回路では、乗算回路からの乗算結
果がサンプルホールド回路により蓄積記憶される構成で
あるため、例えばマッチドフィルタ(MF)構成で間欠
動作を行う疑似スライディング相関器に比べて、乗算回
路の個数を1/n個とすることができる。
【0040】次に、本発明の第2実施例に係る相関回路
を図面を参照して説明する。図4には、本発明の第2実
施例に係る相関回路の構成例を示してあり、この相関回
路には、例えば複数個のサンプルホールド回路H1〜H
pから構成された第1のサンプルホールド回路群と、例
えば複数個のサンプルホールド回路K1〜Krから構成
された第2のサンプルホールド回路群と、第1の加算回
路11と、第2の加算回路12と、減算回路13とが備
えられており、第1のサンプルホールド回路群を構成す
る各サンプルホールド回路H1〜Hpの出力端が第1の
加算回路11の入力端に接続されているとともに、第2
のサンプルホールド回路群を構成する各サンプルホール
ド回路K1〜Krの出力端が第2の加算回路12の入力
端に接続されており、また、第1の加算回路11及び第
2の加算回路12の出力端が減算回路13の入力端に接
続されている。
【0041】第1のサンプルホールド回路群及び第2の
サンプルホールド回路群を構成する各サンプルホールド
回路H1〜Hp、K1〜Krの構成や動作は、例えば上
記第1実施例の図2に示したものと同様であり、本例で
は、各サンプルホールド回路H1〜Hp、K1〜Krの
入力端からはアナログ信号値が入力され、各サンプルホ
ールド回路H1〜Hp、K1〜Krでは外部から入力さ
れた所定の第2タイミング信号に従ってサンプルホール
ドしている信号値を接続された加算回路11或いは加算
回路12へ出力する。
【0042】なお、本例では、後述するように、第1の
サンプルホールド回路群では参照信号であるデジタル信
号値を構成する正極(+)のビットに対応した所定のタ
イミングでアナログ信号値を順次サンプルホールドする
ことが行われる一方、第2のサンプルホールド回路群で
は参照信号であるデジタル信号値を構成する負極(−)
のビットに対応した所定のタイミングでアナログ信号値
を順次サンプルホールドすることが行われる。
【0043】第1の加算回路11や第2の加算回路12
は、例えば上記第1実施例で示した加算回路2と同様に
オペアンプ等から構成されている。本例では、第1の加
算回路11は、第1のサンプルホールド回路群を構成す
る各サンプルホールド回路H1〜Hpから出力された信
号値をそれぞれ対応した入力端から入力し、入力した信
号値を加算する回路から構成されており、また、算出し
た加算結果を出力端から出力する回路から構成されてい
る。また、第2の加算回路12は、第2のサンプルホー
ルド回路群を構成する各サンプルホールド回路K1〜K
rから出力された信号値をそれぞれ対応した入力端から
入力し、入力した信号値を加算する回路から構成されて
おり、また、このようにして算出した加算結果を出力端
から出力する回路から構成されている。
【0044】減算回路13は、第1の加算回路11から
出力された加算結果を一方の入力端から入力するととも
に第2の加算回路12から出力された加算結果を他方の
入力端から入力し、入力した2つの加算結果の差を算出
する回路から構成されており、また、このようにして算
出した減算結果(すなわち、差)を相関値として出力端
から出力する回路から構成されている。ここで、本例の
減算回路13では、第1の加算回路11での加算結果か
ら第2の加算回路12での加算結果を減算した差を相関
値として出力することが行われる。また、減算回路13
は例えばオペアンプ等から構成されている。
【0045】次に、以上に示した回路構成から成る本例
の相関回路の動作を説明する。本例では、第1のサンプ
ルホールド回路群を構成する各サンプルホールド回路H
1〜Hpには、デジタル信号値を構成する正極のビット
に対応してそれぞれ独立したタイミング(t+)1〜
(t+)pで第1タイミング信号が入力される一方、第
2のサンプルホールド回路群を構成する各サンプルホー
ルド回路K1〜Krには、デジタル信号値を構成する負
極のビットに対応してそれぞれ独立したタイミング(t
−)1〜(t−)rで第1タイミング信号が入力される
とし、また、全てのサンプルホールド回路H1〜Hp、
K1〜Krには同一のタイミングtdで第2タイミング
信号が入力されるとする。なお、上記図4では、第1タ
イミング信号及び第2タイミング信号をそれぞれ入力さ
れるタイミング(t+)1〜(t+)p、(t−)1〜
(t−)r、tdの符号を用いて示してある。
【0046】図5には、第1タイミング信号及び第2タ
イミング信号により各サンプルホールド回路H1〜H
p、K1〜KrのアナログスイッチSW1、SW2が接
続されるタイミングの一例を示してある。なお、同図で
は、参照信号であるデジタル信号値が10ビットの拡散
符号から構成されており、当該10ビットの符号長が5
つの正極(”1”値)のビットと5つの負極(”−1”
値)のビットとから構成されている場合を例として示し
てある。また、本例では、これら各ビットに対応したタ
イミングでアナログ信号値が各サンプルホールド回路H
1〜Hp、K1〜Kr(本例では、p=r=5)により
サンプルホールド等される場合を示してあり、同図に
は、デジタル信号値の各ビットに対応した同期タイミン
グtsを示してある。
【0047】上記図5に示されるように、第1のサンプ
ルホールド回路群によりアナログ信号値がサンプルホー
ルドされるタイミング(t+)1〜(t+)pは、デジ
タル信号値が正極となるビットに対応して設定されてお
り、例えばデジタル信号値が正極となるビットが連続的
でない場合には、当該タイミング(t+)1〜(t+)
pも例えばデジタル信号値の先頭から正極となるビット
の順に不連続的に設定されている。また、同様に、第2
のサンプルホールド回路群によりアナログ信号値がサン
プルホールドされるタイミング(t−)1〜(t−)r
は、デジタル信号値が負極となるビットに対応して設定
されている。
【0048】なお、こうしたタイミング(t+)1〜
(t+)p、(t−)1〜(t−)rは、例えば参照信
号として用いられるデジタル信号値を構成する各ビット
の正負に対応して予め設定されており、このような設定
の仕方は、例えばショートコードといった短周期符号が
参照信号のデジタル信号値として用いられる場合に特に
有効である。
【0049】本例の構成では、例えば外部からアナログ
信号値が入力されると、第1のサンプルホールド回路群
ではデジタル信号値が正極となるビットに対応したタイ
ミング(t+)1〜(t+)pで一方のアナログスイッ
チSW1が順次閉じられることにより、各タイミングに
対応したアナログ信号値が順次サンプルホールドされて
いき、また、第2のサンプルホールド回路群ではデジタ
ル信号値が負極となるビットに対応したタイミング(t
−)1〜(t−)rで一方のアナログスイッチSW1が
順次閉じられることにより、各タイミングに対応したア
ナログ信号値が順次サンプルホールドされていく。
【0050】また、参照対象であるデジタル信号値を構
成する全てのビットの範囲(相関演算範囲)でのアナロ
グ信号値が第1及び第2のサンプルホールド回路群によ
り順次サンプルホールドされると、全てのサンプルホー
ルド回路H1〜Hp、K1〜Krの他方のスイッチSW
2が第2タイミング信号tdに従って閉じられて、第1
サンプルホールド回路群によりサンプルホールドされた
信号値が第1の加算回路11へ例えばほぼ同時に出力さ
れる一方、第2サンプルホールド回路群によりサンプル
ホールドされた信号値が例えばほぼ同時に第2の加算回
路12へ出力される。
【0051】第1の加算回路11では、上記のようにし
て第1のサンプルホールド回路群から出力された信号値
が加算されて当該加算結果が減算回路13へ出力される
一方、第2の加算回路12では、上記のようにして第2
のサンプルホールド回路群から出力された信号値が加算
されて当該加算結果が減算回路13へ出力され、これに
より、減算回路13では第1及び第2の加算回路11、
12から出力された加算結果の差が算出されて、算出さ
れた減算結果が相関値として出力される。
【0052】このようにして、本例の相関回路では、デ
ジタル信号値の相関演算範囲毎に当該デジタル信号値と
アナログ信号値との相関値を算出することができる。な
お、上記式2に示されるように、本例の相関回路により
算出される相関値は、精度による差異を除いては、例え
ば上記従来例の図6に示した相関回路により算出される
相関値と理論的には同じ値となる。
【0053】以上のように、本例の相関回路では、アナ
ログ信号値とデジタル信号値との相関値を算出するに際
して、当該デジタル信号値を構成するビットの値の正負
に応じて異なるサンプルホールド回路群を備え、両サン
プルホールド回路群によりサンプルホールドされたアナ
ログ信号値の差を相関値として算出するようにしたた
め、乗算回路を備えなくとも相関値を算出することがで
き、これにより、回路規模が比較的小さな相関回路を構
成することができる。
【0054】なお、第1のサンプルホールド回路群を構
成するサンプルホールド回路の個数としては、例えば参
照信号であるデジタル信号値を構成する正極のビットに
対応してアナログ信号値を順次サンプルホールドするタ
イミングの数と同じ数備えられるのが好ましく、例えば
当該タイミングの数が1つであれば、第1のサンプルホ
ールド回路群には1つのサンプルホールド回路のみが備
えられていればよい。また、デジタル信号値を構成する
負極のビットに対応したタイミングでアナログ信号値を
サンプルホールドする第2のサンプルホールド回路群に
ついても同様である。
【0055】また、本例の相関回路では、複数個のサン
プルホールド回路を用いてアナログ信号値を順次サンプ
ルホールドすることにより相関値が算出されるため、上
記第1実施例の場合と同様に、アナログ回路特有の誤差
を累積させてしまうといったことがなく、高精度な相関
値を算出することができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る相関
回路によると、アナログ信号値とデジタル信号値との相
関値を算出するに際して、当該アナログ信号値と当該デ
ジタル信号値との乗算結果を複数個のサンプルホールド
回路により順次サンプルホールドして、サンプルホール
ドされた信号値を加算して相関値とするようにしたた
め、例えばアナログ回路特有の誤差が累積されてしまう
といったことがなく、高精度な相関値を算出することが
できる。
【0057】また、本発明に係る相関回路によると、ア
ナログ信号値とデジタル信号値との相関値を算出するに
際して、例えば当該デジタル信号値を構成する正極のビ
ットに対応して第1のサンプルホールド回路群を備える
一方、負極のビットに対応して第2のサンプルホールド
回路群を備え、これら両サンプルホールド回路群により
順次サンプルホールドされたアナログ信号値の差を相関
値として算出するようにしたため、乗算回路を備えなく
とも相関値を算出することができ、これにより回路規模
を小型化することができ、また、複数個のサンプルホー
ルド回路が用いられていることから高精度な相関値を算
出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る相関回路の構成例を
示す図である。
【図2】サンプルホールド回路の構成例を示す図であ
る。
【図3】本発明の第1実施例に係る相関回路の動作タイ
ミングを示す図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る相関回路の構成例を
示す図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る相関回路の動作タイ
ミングを示す図である。
【図6】従来例に係る相関回路の構成例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1・・乗算回路、 2・・加算回路、 S1〜Sn・・
サンプルホールド回路、SW1、SW2・・アナログス
イッチ、 C・・コンデンサ、H1〜Hp、K1〜Kr
・・サンプルホールド回路、11、12・・加算回路、
13・・減算回路、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ信号値とデジタル信号値との相
    関値を算出する相関回路において、 前記アナログ信号値と前記デジタル信号値とを乗算する
    乗算回路と、 前記乗算回路から出力される乗算結果を所定のタイミン
    グ信号に従って順次サンプルホールドする複数個のサン
    プルホールド回路と、 前記複数個のサンプルホールド回路から出力される信号
    値をアナログ加算して相関値として出力する加算回路
    と、 を備えたことを特徴とする相関回路。
  2. 【請求項2】 アナログ信号値とデジタル信号値との相
    関値を算出する相関回路において、 前記デジタル信号値を構成する正極のビットに対応した
    所定のタイミングで前記アナログ信号値を順次サンプル
    ホールドする第1のサンプルホールド回路群と、 前記デジタル信号値を構成する負極のビットに対応した
    所定のタイミングで前記アナログ信号値を順次サンプル
    ホールドする第2のサンプルホールド回路群と、 前記第1のサンプルホールド回路群から出力される信号
    値を加算する第1の加算回路と、 前記第2のサンプルホールド回路群から出力される信号
    値を加算する第2の加算回路と、 前記第1の加算回路及び前記第2の加算回路から出力さ
    れる加算結果の差を算出して相関値として出力する減算
    回路と、 を備えたことを特徴とする相関回路。
JP10116088A 1998-04-10 1998-04-10 相関回路 Pending JPH11296614A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10116088A JPH11296614A (ja) 1998-04-10 1998-04-10 相関回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10116088A JPH11296614A (ja) 1998-04-10 1998-04-10 相関回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11296614A true JPH11296614A (ja) 1999-10-29

Family

ID=14678423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10116088A Pending JPH11296614A (ja) 1998-04-10 1998-04-10 相関回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11296614A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6421372B1 (en) Sequential-acquisition, multi-band, multi-channel, matched filter
US7068203B2 (en) Switched-capacitor circuits with reduced finite-gain effect
US5754056A (en) Charge detector with long integration time
US6169771B1 (en) Matched filter for spread spectrum communication systems and hybrid analog-digital transversal filter
US9172388B1 (en) High speed interleaved ADC with compensation for DC offset mismatch
JPH1028076A (ja) スペクトラム直接拡散信号受信装置および同期捕捉回路
WO2007072712A1 (ja) サンプリングフィルタ装置
US7088273B1 (en) Reducing noise in switched capacitor amplifier circuit
KR101922018B1 (ko) 다중채널 아날로그­디지털 변환 장치 및 이를 이용하는 방법
EP1588492A1 (en) An analog-to-digital conversion arrangement, a method for analog-to-digital conversion and a signal processing system, in which the conversion arrangement is applied
JP3296341B2 (ja) 相関器
JP3377451B2 (ja) マッチトフィルタ
JPH11296614A (ja) 相関回路
Leuciuc Sampling time calibration method for multi-channel interleaved ADCs
JP3019753B2 (ja) アナログ/デジタル変換器
Bunton An improved FX correlator
EP0771071B1 (en) Matched filter circuit
JP3037502B2 (ja) スイッチトキャパシタサンプルホールド遅延回路
CN114389738B (zh) 一种同步捕获装置及同步捕获方法
SU1539706A1 (ru) Цифрова сейсмическа станци
RU2102836C1 (ru) Способ демодуляции дискретных сигналов и устройство для его осуществления
SU1520502A1 (ru) Многоканальное устройство ввода аналоговых данных
EP1067702A1 (en) Electrical correlator
US20030086289A1 (en) High dynamic range recording and playback for multilevel storage using differential sampling
RU2127954C1 (ru) Способ и устройство синхронизации м-последовательности

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees